JP5827979B2 - 車体前部構造 - Google Patents
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Description
これにより、車両の走行中に、車体の前方や斜め前方から障害物が衝突した場合に、障害物が車体下部に巻き込まれることを足払いプレートで防止して障害物を保護することが可能である(例えば、特許文献1参照。)。
このため、足払いプレートのメンテナンスに手間がかかり、この観点から改良の余地が残されていた。
これにより、ロアビームの前壁でプレート後壁が保持され、車体の前方から入力した衝撃荷重を足払いプレートで支えることができる。
これにより、ロアビームの傾斜側壁でプレート傾斜側壁が保持され、車体の斜め前方から入力した衝撃荷重を足払いプレートで支えることができる。
これにより、車両の走行中に、車体の前方や斜め前方から障害物が衝突した場合に、障害物が車体下部に巻き込まれることを足払いプレートで防止して障害物を保護できる。
ここで、傾斜側壁にプレート傾斜側壁を当接させることにより、傾斜側壁にプレート傾斜側壁を下方から容易に取り付けることができる。
これにより、バンパフェイスを取り外すことなく、足払いプレートをロアビーム(すなわち、車体)の下方から着脱できるので、足払いプレートのメンテナンス性を向上させることができる。
さらに、請求項1に係る発明では、プレート傾斜側壁にサイド足払い部の内端部を連結し、サイド足払い部をロアビームより車幅方向外側に張り出した。このサイド足払い部においてプレート傾斜側壁の車幅方向外側近傍に傾斜リブを設け、傾斜リブをサイド足払い部の内端部から前縁まで延ばした。さらに、プレート傾斜側壁をロアビームの傾斜側壁に下方から取り付けた。
よって、サイド足払い部に入力した衝撃荷重を、傾斜リブを経てプレート傾斜側壁に伝え、衝撃荷重をプレート傾斜側壁(すなわち、サイド足払い部)で支えることができる。これにより、ロアビームより車幅方向外側において、障害物が車体下部に巻き込まれることをサイド足払い部で防止できる。
これにより、中央底部を低位置に配置できるので、付属部品(例えば、ラジエータ、コンデンサや送風用のダクト部品)を配置する空間を確保することができる。
すなわち、中央底部は、障害物の車体下部への巻込みを防止する軽荷重に対して反力の発生が可能で、かつ、軽荷重を超えた荷重に対して反力が発生しないように(すなわち、変形するように)剛性が設定されている。
これにより、開口凹部で形成された空間に付属部品を配置することができる。
さらに、足払いプレートの上方にセーフティプレートを配置することにより、セーフティプレートで衝撃荷重を好適に吸収して障害物を一層良好に保護することができる。
これにより、足払いプレートの車幅方向全域において、足払いプレートおよびセーフティプレートの2部材で障害物を保護できるので、障害物保護性能を高めることができる。
これにより、ロアビームより車幅方向外側において、障害物が車体下部に巻き込まれることをサイド足払い部で一層良好に防止できる。
図1、図2に示すように、車体前部構造10は、車体の左右側に設けられた左右のフロントサイドフレーム12と、左右のフロントサイドフレーム12間に設けられたフロントバルクヘッド13と、左右のフロントサイドフレーム12の車幅方向外側に設けられた左右のアッパメンバ14とを備えている。
セーフティプレート17および足払いプレート18の車体前方にバンパフェイス19が設けられている。
セーフティプレート17は、車体の前方や斜め前方から障害物が衝突した場合に、車体の前方や斜めから入力した衝撃荷重を吸収可能に形成されている。
中央セーフティ部25の前縁25a、左側セーフティ部26の前縁26aおよび右側セーフティ部27の前縁27aは、同じ曲率で湾曲状に形成されている。すなわち、セーフティプレート17の前縁17aは、セーフティプレート17の車幅方向全域E1において同じ曲率で湾曲状に形成されている。
ロアビーム23は、断面略矩形枠状を形成する前壁31、後壁32、上部33および底部34を有し、さらに、左端部23aを塞ぐ左傾斜側壁(傾斜側壁)35と、右端部23bを塞ぐ右傾斜側壁(傾斜側壁)36(図3参照)とを有する。
後壁32は、前壁31の車体後方に所定間隔をおいて設けられ、車体後方に臨むように略鉛直に配置されている。
上部33は、前壁31の上端部31aおよび後壁32の上端部32aに設けられ、略水平に配置されている。
底部34の内面34aに溶接ナット39が溶接されることにより、溶接ナット39が取付孔38と同軸上に設けられている。
複数の取付孔38および複数の溶接ナット39を用いて底部34に足払いプレート18が取り付けられる(締結される)。
左傾斜側壁35の内面35aに溶接ナット42が溶接されることにより、溶接ナット42が取付孔41と同軸上に設けられている。取付孔41および溶接ナット42を用いて左傾斜側壁35に足払いプレート18が取り付けられる(締結される)。
ロアビーム23に底部34、左傾斜側壁35および右傾斜側壁36を形成することにより、底部34、左傾斜側壁35および右傾斜側壁36でロアビーム23が正面視逆台形(舟形)に形成されている。
足払いプレート18は、略左右対称の部材であり、以下左側の部材について説明して右側の部材の説明を省略する。
このプレート支持部61は、底部34に沿って帯状に延出され、底部34の取付孔38に対して同軸上に貫通孔65が車幅方向に所定間隔をおいて形成されている。
この左プレート傾斜側壁62は、左傾斜側壁35の取付孔41に対して同軸上に貫通孔66が形成されている。
図6に示す右プレート傾斜側壁63は、左プレート傾斜側壁62と左右対称の部位である。
ここで、ロアビーム23は、底部34、左傾斜側壁35および右傾斜側壁36(図3参照)で正面視逆台形(舟形)に形成されている。よって、ロアビーム23に取付ベース55を下方から容易に嵌合させる(嵌め込ませる)ことができる。
すなわち、前壁31に膨出部56(プレート後壁72)を対峙させた状態において、底部34にプレート支持部61が下方から取り付けられる。
これにより、ロアビーム23の左傾斜側壁35で左プレート傾斜側壁62が保持され、車体の斜め前方から入力した衝撃荷重を足払いプレート18で支えることができる。
すなわち、左傾斜側壁35に左プレート傾斜側壁62が下方から取り付けられ、右傾斜側壁36に右プレート傾斜側壁63が下方から取り付けられる。
ここで、左傾斜側壁35に左プレート傾斜側壁62を下方から当接させ、右傾斜側壁36に右プレート傾斜側壁63を下方から当接させることにより、左傾斜側壁35および右傾斜側壁36に左プレート傾斜側壁62および右プレート傾斜側壁63を下方から容易に取り付けることができる。
ロアビーム23の前壁31にプレート後壁72を対峙させた状態において、ロアビーム23の底部34にプレート支持部61が取り付けられる。
これにより、ロアビーム23の前壁31でプレート後壁72が保持され、車体の前方から入力した衝撃荷重を足払いプレート18で支えることができる。
中央底部57は、膨出部56の前下端部56aから車体前方に向けて張り出されている。
中央底部57の車体前方に当接部58が設けられている。
当接部58は、中央底部57の前端部57aから上方に向けて張り出された立上壁74と、立上壁74の上端部74aから車体前方に向けて張り出された張出部75と、張出部75の下面75aから下方に格子状に張り出された格子リブ76とを有する。
これにより、中央底部57を低位置P1に配置できるので、付属部品(例えば、ラジエータ、コンデンサや送風用のダクト部品)を配置する空間を確保することができる。
すなわち、中央底部57は、障害物の車体下部への巻込みを防止する軽荷重に対して反力の発生が可能で、かつ、軽荷重を超えた荷重に対して反力が発生しないように(すなわち、変形するように)剛性が設定されている。
さらに、図2に示すように、足払いプレート18の上方にセーフティプレート17を配置することにより、セーフティプレート17で衝撃荷重を好適に吸収して障害物85を良好に保護することができる。
足払いプレート18の車幅方向全域E2は、セーフティプレート17の車幅方向全域E1と略同じ大きさに設定されている。
これにより、足払いプレート18の車幅方向全域E2において、足払いプレート18およびセーフティプレート17の2部材で障害物85(図2参照)を保護できるので、障害物保護性能を高めることができる。
左傾斜リブ48は、車幅方向内側の内端部46a(左プレート傾斜側壁62の車幅方向外側近傍)から左側足払い部46の前縁46cまで放射状に延出されている。
これにより、ロアビーム23より車幅方向外側において、障害物85(図2参照)が車体下部に巻き込まれることを左側足払い部46で防止できる。
右傾斜リブ51は、左傾斜リブ48と左右対称の部位である。
これにより、ロアビーム23より車幅方向外側において、障害物85(図2参照)が車体下部に巻き込まれることを左側足払い部46で良好に防止できる。
これにより、バンパフェイス19(図2参照)を取り外すことなく、足払いプレート18をロアビーム23(すなわち、車体)の下方から着脱できるので、足払いプレート18のメンテナンス性を向上させることができる。
これにより、ロアビーム23の前壁31でプレート後壁72が保持され、車体の前方から入力した衝撃荷重F1を足払いプレート18で支えることができる。
これにより、ロアビーム23の左傾斜側壁35で左プレート傾斜側壁62が保持され、車体の斜め前方から入力した衝撃荷重F2を足払いプレート18で支えることができる。
これにより、車両の走行中に、車体の前方や斜め前方から障害物85(図2参照)が衝突した場合に、障害物85が車体下部に巻き込まれることを足払いプレート18で防止して障害物85を保護できる。
例えば、前記実施例で示した車体前部構造、フロントバルクヘッド、バンパビーム、セーフティプレート、足払いプレート、ロアビーム、前壁、底部、左右の傾斜側壁、左側足払い部、右側足払い部、左右の傾斜リブ、左右の補強リブ、膨出部、中央底部、当接部、プレート支持部、左右のプレート傾斜側壁、プレート後壁、立上壁、張出部、格子リブおよび開口凹部などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
Claims (5)
- フロントバルクヘッドのロアビームから足払いプレートが車体前方に向けて張り出され、前記足払いプレートで衝撃荷重を支える車体前部構造において、
前記ロアビームは、
車幅方向に延出され、車体前方に臨む前壁と、
該前壁の下端部から車体後方に向けて張り出された底部と、
該底部の車幅方向外側の端部から車幅方向外側に向けて上り勾配に張り出された傾斜側壁と、を有し、
前記足払いプレートは、
前記ロアビームの前記前壁に対峙するプレート後壁と、
該プレート後壁の車幅方向外側に設けられ、前記傾斜側壁に対峙するように傾斜状に形成されたプレート傾斜側壁と、
前記プレート後壁の下端から車体後方に略水平に張り出されることにより前記底部に対峙するプレート支持部と、
前記プレート傾斜側壁に車幅方向内側の内端部が連結され、前記ロアビームより車幅方向外側に張り出されたサイド足払い部と、
該サイド足払い部において前記プレート傾斜側壁の車幅方向外側近傍に設けられ、前記内端部から前記サイド足払い部の前縁まで延びる傾斜リブと、を有し、
前記前壁に前記プレート後壁を対峙させた状態において、前記底部に前記プレート支持部が下方から取り付けられ、
かつ、前記傾斜側壁に前記プレート傾斜側壁が下方から取り付けられることを特徴とする車体前部構造。 - 前記足払いプレートは、
前記プレート後壁を後部に含み、上方に膨出する膨出部と、
該膨出部の前下端部から車体前方に向けて張り出された中央底部と、
該中央底部の前端部に設けられた当接部と、を有し、
該当接部は、
前記中央底部の前端部から上方に向けて張り出された立上壁と、
該立上壁の上端部から車体前方に向けて張り出された張出部と、
該張出部の下面から下方に格子状に張り出された格子リブと、
を有することを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。 - 前記足払いプレートの上方にバンパビームが設けられ、該バンパビームに衝撃荷重を吸収可能なセーフティプレートが設けられることにより前記足払いプレートの上方に配置され、
前記サイド足払い部は、
後端部に設けられ、かつ、車体後方に向けて開口する開口凹部を有し、
該開口凹部を回避した位置に前記セーフティプレートが配置されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車体前部構造。 - 前記足払いプレートの前縁は、車幅方向の全域において、前記セーフティプレートの前縁と同じ曲率で湾曲状に形成されたことを特徴とする請求項3記載の車体前部構造。
- 前記足払いプレートは、
前記プレート傾斜側壁から前記傾斜リブに交差するように延出された補強リブを有し、
該補強リブおよび前記傾斜リブで前記プレート傾斜側壁を囲むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車体前部構造。
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