JP2016048764A - 光半導体素子封止組成物、光半導体素子封止成形体、光半導体素子封止シート、光半導体装置および封止光半導体素子 - Google Patents

光半導体素子封止組成物、光半導体素子封止成形体、光半導体素子封止シート、光半導体装置および封止光半導体素子 Download PDF

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Abstract

【課題】光の取出効率を向上させることのできる光半導体素子封止組成物、光半導体素子封止成形体、光半導体素子封止シート、それらを備える光半導体装置および封止光半導体素子を提供すること。
【解決手段】光半導体素子封止波長変換組成物は、封止樹脂と、光拡散性有機粒子とを含有する光半導体素子封止波長変換組成物であり、封止樹脂の屈折率neと、光拡散性有機粒子の屈折率nlとの差の絶対値(|ne−nl|)が、0.020以上、0.135以下であり、光拡散性有機粒子の光半導体素子封止波長変換組成物に対する含有割合が、1質量%以上、10質量%以下であり、光半導体素子5の封止に使用される。
【選択図】図1

Description

本発明は、光半導体素子封止組成物、光半導体素子封止成形体、光半導体素子封止シート、光半導体装置および封止光半導体素子、詳しくは、光半導体素子封止組成物、光半導体素子封止成形体、光半導体素子封止シート、それらを備える光半導体装置および封止光半導体素子に関する。
従来、高エネルギーの光を発光できる発光装置として、白色光半導体装置が知られている。
そのような白色光半導体装置としては、例えば、シリカ粒子を分散させた封止材と、封止材によって被覆された光半導体素子とを備える光半導体装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1では、シリコーンエラストマー5gに、シリカ粒子5gを加えて、それらを分散し、液状樹脂組成物を調製し、これから第1封止材を調製し、それによって、光半導体素子を封止している。
特開2011−228525号公報
しかるに、特許文献1に記載の光半導体装置では、光の取出効率を十分に向上させることができないという不具合がある。
本発明の目的は、光の取出効率を向上させることのできる光半導体素子封止組成物、光半導体素子封止成形体、光半導体素子封止シート、それらを備える光半導体装置および封止光半導体素子を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の光半導体素子封止組成物は、封止樹脂と、光拡散性有機粒子とを含有する光半導体素子封止組成物であり、前記封止樹脂の屈折率と、前記光拡散性有機粒子の屈折率との差の絶対値が、0.020以上、0.135以下であり、前記光拡散性有機粒子の前記光半導体素子封止組成物に対する含有割合が、1質量%以上、10質量%以下であり、光半導体素子の封止に使用されることを特徴としている。
この光半導体素子封止組成物によれば、封止樹脂の屈折率と、光拡散性有機粒子の屈折率との差の絶対値が特定範囲内であり、また、光拡散性有機粒子の含有割合が特定範囲内にあり、光半導体素子封止組成物が光半導体素子の封止に使用されるので、光半導体素子から発光される光の取出効率を向上させることができる。
また、この光半導体素子封止組成物によれば、光拡散性有機粒子の比重を、封止樹脂の比重に近接させることができる。そのため、光半導体素子封止組成物において、光拡散性有機粒子を封止樹脂に均一に分散させることができる。
また、本発明の光半導体素子封止組成物では、前記光拡散性有機粒子の平均粒子径が、5μm超過、15μm以下であることが好適である。
この光半導体素子封止組成物によれば、光拡散性有機粒子の平均粒子径が特定範囲内にあるので、光の取出効率をより一層向上させることができる。
また、本発明の光半導体素子封止組成物では、前記光拡散性有機粒子の前記光半導体素子封止組成物に対する含有割合が、5質量%以上であることが好適である。
この光半導体素子封止組成物によれば、光拡散性有機粒子の光半導体素子封止組成物に対する含有割合が特定の下限以上であるので、光の取出効率をより一層向上させることができる。
また、本発明の光半導体素子封止組成物では、前記封止樹脂の屈折率と、前記光拡散性有機粒子の屈折率との差の絶対値が、0.025以上、0.100以下であることが好適である。
この光半導体素子封止組成物によれば、封止樹脂の屈折率と、光拡散性有機粒子の屈折率との差の絶対値が特定範囲内にあるので、光の取出効率をより一層向上させることができる。
また、本発明の光半導体素子封止組成物は、蛍光体を含有することが好適である。
この光半導体素子封止組成物によれば、光半導体素子から発光された光を、蛍光体によって波長変換することができる。そのため、高エネルギーの光を照射することができる。
本発明の光半導体素子封止成形体は、上記した光半導体素子封止組成物を成形することにより得られることを特徴としている。
この光半導体素子封止成形体は、上記した光半導体素子封止組成物を成形することにより得られるので、光半導体素子を確実に封止しながら、光半導体素子から発光される光の取出効率を向上させることができる。
本発明の光半導体素子封止シートは、上記した光半導体素子封止組成物をシート状に成形することにより得られることを特徴としている。
この半導体素子封止シートは、上記した光半導体素子封止組成物をシート状に成形することにより得られるので、運搬性に優れながら、光半導体素子から発光される光の取出効率を向上させることができる。
本発明の光半導体装置は、基板と、前記基板に実装される光半導体素子と、前記光半導体素子を封止する上記した光半導体素子封止成形体とを備えることを特徴としている。
この光半導体装置は、光の取出効率に優れる光半導体素子封止成形体を有するので、発光特性に優れる。
また、本発明の光半導体装置は、基板と、前記基板に実装される光半導体素子と、前記光半導体素子を封止する上記した光半導体素子封止シートとを備えることを特徴としている。
この光半導体装置は、光の取出効率に優れる光半導体素子封止シートを有するので、発光特性に優れる。
本発明の封止光半導体素子は、光半導体素子と、前記光半導体素子を封止する上記した光半導体素子封止成形体とを備えることを特徴としている。
この封止光半導体素子は、光の取出効率に優れる光半導体素子封止成形体を有するので、発光特性に優れる。
本発明の封止光半導体素子は、光半導体素子と、前記光半導体素子を封止する上記した光半導体素子封止シートとを備えることを特徴としている。
この封止光半導体素子は、光の取出効率に優れる光半導体素子封止シートを有するので、発光特性に優れる。
本発明の光半導体素子封止組成物、光半導体素子封止成形体および光半導体素子封止シートは、光半導体素子から発光される光の取出効率を向上させることができる。
本発明の光半導体装置および封止光半導体素子は、光の取出効率に優れる光半導体素子封止シートおよび光半導体素子封止成形体を有するので、発光特性に優れる。
図1Aおよび図1Bは、本発明の光半導体装置の一実施形態を製造する方法を説明する工程図であって、図1Aは、本発明の光半導体素子封止シートの一実施形態である光半導体素子封止波長変換シートおよび第1剥離シートを備える封止部材を用意する工程、図1Bは、光半導体素子封止波長変換シートによって光半導体素子を被覆して封止する工程を示す。 図2A〜図2Cは、半導体装置を製造する方法の変形例を説明する工程図であって、図2Aは、封止部材と、第2剥離シートおよび光半導体素子を備える素子部材とをそれぞれ用意する工程、図2Bは、光半導体素子封止波長変換シートによって光半導体素子を被覆して封止する工程、図2Cは、封止光半導体素子を基板に実装する工程を示す。 図3Aおよび図3Bは、半導体装置を製造する方法の変形例を説明する工程図であって、図3Aは、実装基板を用意する工程、図3Bは、光半導体素子封止波長変換組成物を実装基板に塗布する工程を示す。 図4Aおよび図4Bは、半導体装置を製造する方法の変形例を説明する工程図であって、図4Aは、ハウジングを備える実装基板を用意する工程、図4Bは、半導体素子封止波長変換組成物をハウジング内にポッティングする工程を示す。
[光半導体素子封止波長変換組成物]
本発明の光半導体素子封止組成物の一実施形態である光半導体素子封止波長変換組成物は、封止樹脂と、光拡散性有機粒子とを必須成分として含有しており、例えば、封止樹脂と、光拡散性有機粒子と、蛍光体とを含有している。以下、各原料について説明する。
(封止樹脂)
封止樹脂は、例えば、光半導体素子を封止するための封止材として使用される透明性の樹脂が挙げられる。具体的には、封止樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、好ましくは、熱硬化性樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、2段反応硬化性樹脂、1段反応硬化性樹脂が挙げられる。
2段反応硬化性樹脂は、2つの反応機構を有しており、第1段の反応で、Aステージ状態からBステージ化(半硬化)し、次いで、第2段の反応で、Bステージ状態からCステージ化(完全硬化)することができる。つまり、2段反応硬化性樹脂は、適度の加熱条件によりBステージ状態となることができる熱硬化性樹脂である。ただし、2段反応硬化性樹脂は、強度の加熱によって、Aステージ状態から、Bステージ状態を維持することなく、一度にCステージ状態となることもできる。なお、Bステージ状態は、熱硬化性樹脂が、液状であるAステージ状態と、完全硬化したCステージ状態との間の状態であって、硬化およびゲル化がわずかに進行し、圧縮弾性率がCステージ状態の弾性率よりも小さい半固体または固体状態である。
1段反応硬化性樹脂は、1つの反応機構を有しており、第1段の反応で、Aステージ状態からCステージ化(完全硬化)することができる。なお、1段反応硬化性樹脂は、第1段の反応の途中で、その反応が停止して、Aステージ状態からBステージ状態となることができ、その後のさらなる加熱によって、第1段の反応が再開されて、Bステージ状態からCステージ化(完全硬化)することができる熱硬化性樹脂を含む。つまり、かかる熱硬化性樹脂は、Bステージ状態となることができる熱硬化性樹脂である。一方、1段反応硬化性樹脂は、1段の反応の途中で停止するように制御できず、つまり、Bステージ状態となることができず、一度に、Aステージ状態からCステージ化(完全硬化)する熱硬化性樹脂を含む。
封止樹脂としては、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。封止樹脂として、好ましくは、シリコーン樹脂が挙げられる。
上記した封止樹脂は、同一種類または複数種類のいずれでもよい。
シリコーン樹脂としては、透明性、耐久性、耐熱性、耐光性の観点から、例えば、付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物、縮合・付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物などのシリコーン樹脂組成物が挙げられる。シリコーン樹脂は、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物は、1段反応硬化性樹脂であって、例えば、アルケニル基含有ポリシロキサンと、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンと、ヒドロシリル化触媒とを含有する。
アルケニル基含有ポリシロキサンは、分子内に2個以上のアルケニル基および/またはシクロアルケニル基を含有する。アルケニル基含有ポリシロキサンは、具体的には、下記平均組成式(1)で示される。
平均組成式(1):
SiO(4−a−b)/2
(式中、Rは、炭素数2〜10のアルケニル基および/または炭素数3〜10のシクロアルケニル基を示す。Rは、非置換または置換の炭素数1〜10の1価の炭化水素基(ただし、アルケニル基およびシクロアルケニル基を除く。)を示す。aは、0.05以上、0.50以下であり、bは、0.80以上、1.80以下である。)
式(1)中、Rで示されるアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基などの炭素数2〜10のアルケニル基が挙げられる。Rで示されるシクロアルケニル基としては、例えば、シクロヘキセニル基、ノルボルネニル基などの炭素数3〜10のシクロアルケニル基が挙げられる。
として、好ましくは、アルケニル基、より好ましくは、炭素数2〜4のアルケニル基、さらに好ましくは、ビニル基が挙げられる。
で示されるアルケニル基は、同一種類または複数種類のいずれでもよい。
で示される1価の炭化水素基は、アルケニル基およびシクロアルケニル基以外の非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価の炭化水素基である。
非置換の1価の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基などの炭素数1〜10のアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの炭素数3〜6のシクロアルキル基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基などの炭素数6〜10のアリール基、例えば、ベンジル基、ベンジルエチル基などの炭素数7〜8のアラルキル基が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基が挙げられ、より好ましくは、メチル基および/またはフェニル基が挙げられる。
一方、置換の1価の炭化水素基は、上記した非置換の1価の炭化水素基における水素原子を置換基で置換したものが挙げられる。
置換基としては、例えば、塩素原子などのハロゲン原子、例えば、グリシジルエーテル基などが挙げられる。
置換の1価の炭化水素基としては、具体的には、3−クロロプロピル基、グリシドキシプロピル基などが挙げられる。
1価の炭化水素基は、非置換および置換のいずれであってもよく、好ましくは、非置換である。
で示される1価の炭化水素基は、同一種類または複数種類であってもよい。好ましくは、メチル基および/またはフェニル基が挙げられ、より好ましくは、メチル基およびフェニル基の併用が挙げられる。
aは、好ましくは、0.10以上、0.40以下である。
bは、好ましくは、1.5以上、1.75以下である。
アルケニル基含有ポリシロキサンの重量平均分子量は、例えば、100以上、好ましくは、500以上であり、また、例えば、10000以下、好ましくは、5000以下である。アルケニル基含有ポリシロキサンの重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーによって測定される標準ポリスチレンによる換算値である。
アルケニル基含有ポリシロキサンは、適宜の方法によって調製され、また、市販品を用いることもできる。
また、アルケニル基含有ポリシロキサンは、同一種類または複数種類であってもよい。
ヒドロシリル基含有ポリシロキサンは、例えば、分子内に2個以上のヒドロシリル基(SiH基)を含有する。ヒドロシリル基含有ポリシロキサンは、具体的には、下記平均組成式(2)で示される。
平均組成式(2):
SiO(4−c−d)/2
(式中、Rは、非置換または置換の炭素数1〜10の1価の炭化水素基(ただし、アルケニル基および/またはシクロアルケニル基を除く。)を示す。cは、0.30以上、1.0以下であり、dは、0.90以上、2.0以下である。)
式(2)中、Rで示される非置換または置換の炭素数1〜10の1価の炭化水素基は、式(1)のRで示される非置換または置換の炭素数1〜10の1価の炭化水素基と同一のものが例示される。好ましくは、非置換の炭素数1〜10の1価の炭化水素基、より好ましくは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基が挙げられ、さらに好ましくは、メチル基および/またはフェニル基が挙げられる。
cは、好ましくは、0.5以下である。
dは、好ましくは、1.3以上、1.7以下である。
ヒドロシリル基含有ポリシロキサンの重量平均分子量は、例えば、100以上、好ましくは、500以上であり、また、例えば、10000以下、好ましくは、5000以下である。ヒドロシリル基含有ポリシロキサンの重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーによって測定される標準ポリスチレンによる換算値である。
ヒドロシリル基含有ポリシロキサンは、適宜の方法によって調製され、また、市販品を用いることもできる。
また、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンは、同一種類または複数種類であってもよい。
上記した平均組成式(1)および平均組成式(2)中、RおよびRの少なくともいずれか一方の炭化水素基は、好ましくは、フェニル基を含み、より好ましくは、RおよびRの両方の炭化水素が、フェニル基を含む。なお、RおよびRの少なくともいずれか一方の炭化水素基がフェニル基を含む場合には、付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物は、フェニル系シリコーン樹脂組成物とされる。このフェニル系シリコーン樹脂組成物は、Bステージ状態となることができる1段反応硬化性樹脂である。
一方、RおよびRの両方の炭化水素がメチル基である場合には、付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物は、メチル系シリコーン樹脂組成物とされる。メチル系シリコーン樹脂組成物は、Bステージ状態となることができない1段反応硬化性樹脂である。
ヒドロシリル基含有ポリシロキサンの配合割合は、アルケニル基含有ポリシロキサンのアルケニル基およびシクロアルケニル基のモル数の、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンのヒドロシリル基のモル数に対する割合(アルケニル基およびシクロアルケニル基のモル数/ヒドロシリル基のモル数)が、例えば、1/30以上、好ましくは、1/3以上、また、例えば、30/1以下、好ましくは、3/1以下となるように、調整される。
ヒドロシリル化触媒は、アルケニル基含有ポリシロキサンのアルケニル基および/またはシクロアルケニル基と、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンのヒドロシリル基とのヒドロシリル化反応(ヒドロシリル付加)の反応速度を向上させる物質(付加触媒)であれば、特に限定されず、例えば、金属触媒が挙げられる。金属触媒としては、例えば、白金黒、塩化白金、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−カルボニル錯体、白金−アセチルアセテートなどの白金触媒、例えば、パラジウム触媒、例えば、ロジウム触媒などが挙げられる。
ヒドロシリル化触媒の配合割合は、金属触媒の金属量(具体的には、金属原子)として、アルケニル基含有ポリシロキサンおよびヒドロシリル基含有ポリシロキサンに対して、質量基準で、例えば、1.0ppm以上であり、また、例えば、10000ppm以下、好ましくは、1000ppm以下、より好ましくは、500ppm以下である。
付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物は、アルケニル基含有ポリシロキサン、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンおよびヒドロシリル化触媒を、上記した割合で配合することにより、調製される。
上記した付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物は、アルケニル基含有ポリシロキサン、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンおよびヒドロシリル化触媒を配合することによって、Aステージ(液体)状態として調製されて使用される。
上記したように、フェニル系シリコーン樹脂組成物は、所望条件の加熱により、アルケニル基含有ポリシロキサンのアルケニル基および/またはシクロアルケニル基と、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンのヒドロシリル基とのヒドロシリル化付加反応を生じ、その後、ヒドロシリル化付加反応が、一旦、停止する。これによって、Aステージ状態からBステージ(半硬化)状態となることができる。その後、さらなる所望条件の加熱により、上記したヒドロシリル化付加反応が再開されて、完結する。これによって、Bステージ状態からCステージ(完全硬化)状態となることができる。
なお、フェニル系シリコーン樹脂組成物がBステージ(半硬化)状態にあるときには、固体状である。そして、このBステージ状態のフェニル系シリコーン樹脂組成物は、熱可塑性および熱硬化性を併有することができる。つまり、Bステージのフェニル系シリコーン樹脂組成物は、加熱により、一旦、可塑化した後、完全硬化する。
一方、上記したメチル系シリコーン樹脂組成物では、アルケニル基および/またはシクロアルケニル基と、ヒドロシリル基とのヒドロシリル化付加反応を生じ、停止することなく、促進されて、完結する。これによって、Aステージ状態からCステージ(完全硬化)状態となることができる。メチル系シリコーン樹脂組成物には、市販品が用いられる。市販品として、例えば、ELASTOSILシリーズ(旭化成ワッカーシリコーン社製、具体的には、ELASTOSIL LR7665などのメチル系シリコーン樹脂組成物)、KERシリーズ(信越シリコーン社製)などが挙げられる。
縮合・付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物は、2段反応硬化性樹脂であって、具体的には、例えば、特開2010−265436号公報、特開2013−187227号公報などに記載される第1〜第8の縮合・付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物、例えば、特開2013−091705号公報、特開2013−001815号公報、特開2013−001814号公報、特開2013−001813号公報、特開2012−102167号公報などに記載されるかご型オクタシルセスキオキサン含有シリコーン樹脂組成物などが挙げられる。なお、縮合・付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物は、固体状であって、熱可塑性および熱硬化性を併有する。
封止樹脂の屈折率neは、例えば、1.40以上、好ましくは、1.41以上であり、また例えば、1.60以下、好ましくは、1.57以下である。また、光半導体素子封止波長変換組成物が、メチル系シリコーン樹脂組成物を含有する場合には、封止樹脂の屈折率neは、例えば、1.40以上であり、また、例えば、1.50以下、好ましくは、1.50未満、好ましくは、1.45以下である。また、光半導体素子封止波長変換組成物が、フェニル系シリコーン樹脂組成物を含有する場合には、光半導体素子封止波長変換組成物の屈折率neは、例えば、1.50以上、好ましくは、1.53以上であり、また、例えば、1.60以下、好ましくは、1.57以下である。
光半導体素子封止波長変換組成物の屈折率neは、アッベ屈折率計によって算出される。なお、封止樹脂が熱硬化性樹脂である場合に、硬化状態(完全硬化状態)の屈折率として算出される。なお、硬化前の封止樹脂の屈折率は、硬化後の封止樹脂の屈折率と実質的に同一である。
封止樹脂の比重は、例えば、0.90以上、好ましくは、0.95以上であり、また、例えば、1.3以下、好ましくは、1.2以下である。
光半導体素子封止波長変換組成物におけ封止樹脂の含有割合は、例えば、35質量%以上、好ましくは、40質量%以上、より好ましくは、45質量%以上であり、また、例えば、60質量%以下、好ましくは、55質量%以下、より好ましくは、50質量%以下である。
(光拡散性有機粒子)
光拡散性有機粒子としては、光半導体素子封止波長変換組成物に光拡散性を付与する有機フィラーが挙げられる。
光拡散性有機粒子の有機材料としては、例えば、熱可塑性樹脂が挙げられる。具体的には、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂などが挙げられる。これらは、単独使用または併用することができる。
このような光拡散性有機粒子のうち、光拡散性、入手性の観点から、好ましくは、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂が挙げられる。
アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸エステル(アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステル)を含有するモノマーを重合させることにより得られるポリ(メタ)アクリル酸エステルである。例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エチル共重合体などが挙げられる。
スチレン系樹脂は、例えば、スチレン系モノマーを含有するモノマーを重合させることにより得られるスチレン系重合体である。スチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレンなどが挙げられる。
なお、上記アクリル系樹脂およびスチレン系樹脂は、アクリル系モノマーおよびスチレン系モノマー以外の共重合性モノマーを含有する共重合体であってもよい。共重合性モノマーとして、好ましくは、(メタ)アクリル酸、アクリロニトリル、エチレン、ブタジエンが挙げられる。これら共重合性モノマーは、単独使用、あるいは、2種以上併用される。
これらの光拡散性有機粒子は、架橋されていてもよい。すなわち、好ましくは、架橋アクリル系樹脂、架橋スチレン系樹脂が挙げられる。
光拡散性有機粒子は、単独使用または併用することができる。
光拡散性有機粒子は、上記した有機材料からなるので、光拡散性有機粒子の比重を、封止樹脂の比重に近接させることができる。そのため、光半導体素子封止波長変換組成物において、光拡散性有機粒子を封止樹脂により均一に分散させることができる。
光拡散性有機粒子としては、具体的には、有機粒子として、積水化成品工業社のSSXシリーズ(屈折率1.49、架橋ポリメタクリル酸メチル粒子)、SBXシリーズ(屈折率1.59、架橋ポリスチレン粒子)、MSXシリーズ(屈折率1.495〜1.595、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体架橋粒子)、MBシリーズ(屈折率1.49、ポリメタクリル酸メチル粒子)、BMXシリーズ(屈折率1.49、架橋ポリメタクリル酸ブチル粒子)、トスパールシリーズ(シリコーン粒子)などが挙げられる。
光拡散性有機粒子の屈折率nlは、例えば、1.45以上、好ましくは、1.550以上、好ましくは、より好ましくは、1.56以上であり、また、例えば、1.600以下である。光拡散性粒子がアクリル系樹脂である場合には、その屈折率は、例えば、1.45以上、好ましくは、1.49以上であり、また、例えば、1.60以下、好ましくは、1.57以下である。光拡散性粒子がスチレン系樹脂である場合には、その屈折率は、例えば、1.54以上、好ましくは、1.550以上であり、また、例えば、1.65以下、好ましくは、1.60以下である。光拡散性有機粒子の屈折率が上記範囲内にあれば、次に説明する屈折率差の絶対値を所望の範囲に設定することができる。
そして、封止樹脂の屈折率neと、光拡散性有機粒子の屈折率nlとの差(屈折率差。ne−nl)の絶対値(|ne−nl|)は、0.020以上、0.135以下である。上記した屈折率差の絶対値が上記上限を超過すれば、あるいは、上記した屈折率差の絶対値が上記下限に満たなければ、光半導体素子封止波長変換組成物における光の取出効率を効率的に向上させることができない。
また、上記した屈折率差の絶対値(|ne−nl|)は、好ましくは、0.020以上、より好ましくは、0.050以上であり、また、好ましくは、0.100以下、より好ましくは、0.085以下である。上記した屈折率差の絶対値が上記下限以上、または、上記上限以下であれば、光半導体素子封止波長変換組成物における光の取出効率を効率的に向上させることができる。
光拡散性有機粒子の平均粒子径(最大長さの平均)は、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上、より好ましくは、4μm以上、さらに好ましくは、5μm以上、とりわけ好ましくは、5μm超過であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、20μm以下、より好ましくは、15μm以下、さらに好ましくは、10μm以下である。光拡散性有機粒子の平均粒子径が上記した範囲内であれば、光半導体素子封止波長変換組成物における光の取出効率を効率的に向上させることができる。光拡散性有機粒子の平均粒子径は、D50値として算出される。具体的には、レーザー回折式粒度分布計により測定される。
光拡散性有機粒子の比重は、例えば、0.90以上、好ましくは、0.95以上、より好ましくは、1.0以上であり、また、例えば、1.5以下、好ましくは、1.3以下、より好ましくは、1.25以下である。
光拡散性有機粒子の含有割合は、光半導体素子封止波長変換組成物に対して、1質量%以上、10質量%以下である。光拡散性有機粒子の含有割合が上記下限に満たない場合、あるいは、光拡散性有機粒子の含有割合が上記上限を超える場合には、光半導体素子封止波長変換組成物における光の取出効率を効率的に向上させることができない。
また、光拡散性有機粒子の含有割合は、光半導体素子封止波長変換組成物に対して、好ましくは、5質量%以上である。上記した光拡散性有機粒子の含有割合が上記下限以上であれば、光半導体素子封止波長変換組成物における光の取出効率を効率的に向上させることができる。
また、光拡散性有機粒子の含有割合は、封止樹脂100質量部に対して、例えば、2質量部以上、好ましくは、5質量部以上、より好ましくは、10質量部以上であり、また、例えば、30質量部以下、好ましくは、22質量部以下、より好ましくは、15質量部以下である。
(蛍光体)
蛍光体は、波長変換機能を有しており、光半導体素子封止波長変換組成物に波長変換機能を付与することができる。つまり、蛍光体は、本発明の光半導体素子封止シートを光半導体素子封止波長変換シート1(後述)と役することができる。蛍光体としては、例えば、青色光を黄色光に変換することのできる黄色蛍光体、青色光を赤色光に変換することのできる赤色蛍光体などが挙げられる。
黄色蛍光体としては、例えば、(Ba,Sr,Ca)SiO;Eu、(Sr,Ba)SiO:Eu(バリウムオルソシリケート(BOS))などのシリケート蛍光体、例えば、YAl12:Ce(YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット):Ce)、TbAl12:Ce(TAG(テルビウム・アルミニウム・ガーネット):Ce)などのガーネット型結晶構造を有するガーネット型蛍光体、例えば、Ca−α−SiAlONなどの酸窒化物蛍光体などが挙げられる。
赤色蛍光体としては、例えば、CaAlSiN:Eu、CaSiN:Euなどの窒化物蛍光体などが挙げられる。
蛍光体の形状としては、例えば、球状、板状、針状などが挙げられる。好ましくは、流動性の観点から、球状が挙げられる。
蛍光体の最大長さの平均値(球状である場合には、平均粒子径)は、例えば、0.1μm以上、好ましくは、1μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下でもある。
蛍光体の比重は、例えば、2.0を超え、また、例えば、9.0以下である。
蛍光体は、単独使用または併用することができる。
蛍光体の配合割合は、封止樹脂100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上であり、例えば、80質量部以下、好ましくは、50質量部以下である。
さらに、上記した光半導体素子封止波長変換組成物には、必要に応じて、シランカップリング剤、老化防止剤、変性剤、界面活性剤、染料、顔料、無機粒子(シリカなどの光拡散性無機粒子を含む)、変色防止剤、紫外線吸収剤などの公知の添加物を適宜の割合で添加することができる。
光半導体素子封止波長変換組成物を調製するには、封止樹脂と、光拡散性有機粒子と、蛍光体と、必要により添加剤とを上記した配合割合で配合し、混合する。これによって、光半導体素子封止波長変換組成物をワニスとして調製する。
なお、光半導体素子封止波長変換組成物は、必要に応じて、その調製後に脱泡される。脱泡方法としては、例えば、撹拌脱泡、減圧脱泡(真空脱泡)、遠心脱泡、超音波脱泡などの公知の脱泡方法が挙げられる。
[光半導体素子封止波長変換シートの製造方法]
図1Aおよび図1Bにおいて、紙面上側を上側(第1方向一方側、厚み方向一方側)、紙面下側を下側(第1方向他方側、厚み方向他方側)とする。図1Aおよび図1B以外の図面についても、図1Aおよび図1Bの方向を基準とする。
図1Aおよび図1Bを参照して、上記した光半導体素子封止波長変換組成物から光半導体素子封止波長変換シート1をシート状に成形して製造する方法について、説明する。
(第1剥離シート2)
この方法では、まず、図1Aに示すように、第1剥離シート2を用意する。
第1剥離シート2は、光半導体素子封止波長変換シート1の裏面(図1Aにおける上面)を被覆して保護する保護シートや、光半導体素子封止波長変換組成物(ワニス)の塗工基材として用いられる。
第1剥離シート2は、光半導体素子封止波長変換シート1によって光半導体素子5(図1B)を封止するまでの間、光半導体素子封止波長変換シート1を保護するために、光半導体素子封止波長変換シート1の表面(図1Aにおける上面)に剥離可能に貼着されている。つまり、第1剥離シート2は、光半導体素子封止波長変換シート1の出荷・搬送・保管時において、光半導体素子封止波長変換シート1の裏面(図1Aにおける上面)を被覆するように積層され、光半導体素子封止波長変換シート1の使用直前において、光半導体素子封止波長変換シート1の裏面から略U字状に湾曲するように引き剥がすことができる、樹脂から形成される可撓性フィルムである。つまり、第1剥離シート2は、可撓性フィルムのみからなる。また、可撓性フィルムの貼着面は、必要により剥離処理されている。
第1剥離シート2としては、特に制限されないが、例えば、ポリエステルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム)、ポリカーボネートフィルム、ポリオレフィンフィルム(例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム)、ポリスチレンフィルム、アクリルフィルム、シリコーン樹脂フィルム、フッ素樹脂フィルムなどの樹脂シート、例えば、ガラスプレートなどの離型プレートが挙げられる。
なお、第1剥離シート2の表面(光半導体素子封止波長変換シート1が形成される側の面、図1Aにおける下面)には、光半導体素子封止波長変換シート1からの剥離性を高めるため、必要により、剥離処理が施されている。
第1剥離シート2の厚みは、例えば、取扱性、コストの観点から、例えば、20〜100μmである。
(光半導体素子封止波長変換シート1)
次いで、この方法では、光半導体素子封止波長変換シート1を、第1剥離シート2の表面に配置する。具体的には、光半導体素子封止波長変換シート1を第1剥離シート2の下面に積層する。
詳しくは、例えば、光半導体素子封止波長変換組成物(ワニス)を、第1剥離シート2の表面(下面)に、例えば、塗布する。塗布方法としては、例えば、アプリケータ、キャスト、スピン、ロールなどの公知の塗布方法が挙げられる。
その後、光半導体素子封止波長変換組成物がBステージ状態となることができる熱硬化性樹脂を含む場合には、熱硬化性樹脂を半硬化させる。具体的には、加熱により、光半導体素子封止波長変換組成物を硬化(半硬化)させる。
つまり、Aステージの熱硬化性樹脂を含有する光半導体素子封止波長変換組成物をBステージ化する。加熱条件として、温度が、70℃以上、好ましくは、80℃以上であり、また、120℃以下、好ましくは、100℃以下である。時間が、例えば、5分以上、好ましくは、8分以上であり、また、例えば、30分以下、好ましくは、20分以下である。
これにより、第1剥離シート2の表面(図1Aにおける下面)に、固体状の光半導体素子封止波長変換シート1が配置される。
これによって、光半導体素子封止波長変換シート1が製造される。光半導体素子封止波長変換シート1は、上記した光半導体素子封止波長変換組成物をシート状に成形した成形体である。
光半導体素子封止波長変換シート1は、好ましくは、封止樹脂がBステージ状態となることができる熱硬化性樹脂を含む場合には、半硬化状態(Bステージ状態)の光半導体素子封止波長変換組成物からシート状に形成されている。さらに、好ましくは、光半導体素子封止波長変換シート1は、熱可塑性および熱硬化性を併有する。つまり、Bステージの光半導体素子封止波長変換シート1は、加熱により、一旦、可塑化した後、硬化することができる。
また、光半導体素子封止波長変換シート1では、光拡散性有機粒子および蛍光体が、マトリクスとしての封止樹脂中に均一に分散されている。
さらに、光半導体素子封止波長変換シート1は、具体的には、所定の厚みを有し、前後方向(上下方向に直交する方向)および左右方向(上下方向および前後方向に直交する方向)に延び、平坦な上面および平坦な下面を有している。光半導体素子封止波長変換シート1は、第1剥離シート2の下面全面に配置されている。
また、光半導体素子封止波長変換シート1は、後述する光半導体装置10(図1B参照)および封止光半導体素子9(図2B参照)ではなく、光半導体装置10および封止光半導体素子9の一部品、すなわち、光半導体装置10および封止光半導体素子9を作製するための部品であり、光半導体素子5および光半導体素子5を搭載する基板6を含むことなく、構成されている。
そのため、第1剥離シート2および光半導体素子封止波長変換シート1を備える封止部材3は、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。
つまり、封止部材3は、前後方向および左右方向に延びる略矩形平板状に形成されている。封止部材3は、光半導体素子5および/または基板6を含まず、好ましくは、第1剥離シート2と光半導体素子封止波長変換シート1とからなる。
Bステージの封止樹脂を含有する光半導体素子封止波長変換組成物から光半導体素子封止波長変換シート1が形成される場合において、Bステージの光半導体素子封止波長変換シート1の80℃の剪断貯蔵弾性率G’は、例えば、3Pa以上、好ましくは、12Pa以上であり、また、例えば、140Pa以下、好ましくは、70Pa以下である。光半導体素子封止波長変換シート1の80℃の剪断貯蔵弾性率G’は、周波数1Hz、昇温速度20℃/分、温度範囲20〜150℃の条件における動的粘弾性測定で得られる。
また、厚み600μmのときにおける、波長460nmの光に対する光半導体素子封止波長変換シート1の透過率は、例えば、70%以上、好ましくは、80%以上、より好ましくは、90%以上、さらに好ましくは、95%以上であり、また、例えば、100%以下である。光半導体素子封止波長変換シート1の透過率は、例えば、積分球を用いて測定される。
光半導体素子封止波長変換シート1の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、500μm以下である。
なお、光半導体素子封止波長変換シート1は、光半導体素子5の寸法、形状、配置、個数などに応じて、適宜の寸法および/または形状に加工(例えば、カッティングなど)される。
そして、この光半導体素子封止波長変換シート1は、次に説明する光半導体素子5の封止に使用される。
[光半導体装置の製造方法]
次に、図1Aに示す光半導体素子封止波長変換シート1を用いて、光半導体素子5を封止して、光半導体装置10を製造する方法について図1Bを参照して説明する。
(実装基板の用意)
光半導体装置10の製造方法では、図1Bに示すように、まず、実装基板4を用意する。
実装基板4は、基板6と、基板6に実装される光半導体素子5とを備える。
基板6は、図1Bに示すように、前後方向および左右方向に延びる略矩形平板状をなし、例えば、絶縁基板である。また、基板6は、上面に配置される端子(図示せず)を備えている。基板6の前後方向長さおよび左右方向長さは、適宜設定される。
光半導体素子5は、例えば、LEDまたはLDなどの光学素子であって、好ましくは、青色光を発光する光学素子(具体的には、青色LED)である。光半導体素子5は、前後方向および左右方向に沿う略平板状に形成されている。また光半導体素子5は、平面視略矩状をなし、上下方向および前後方向に沿う断面形状、および、上下方向および左右方向に沿う断面形状が、略矩形状に形成されている。光半導体素子5は、基板6の上面に対してフリップチップ実装され、あるいは、ワイヤボンディング接続されている。光半導体素子5の(上下方向長さ)は、例えば、0.1μm以上、好ましくは、0.2μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、200μm以下である。光半導体素子5の前後方向長さおよび左右方向長さは、適宜設定される。光半導体素子5の前後方向長さおよび左右方向長さは、基板6の前後方向長さおよび左右方向長さより短く調整されている。
次いで、この方法では、光半導体素子封止波長変換シート1によって、光半導体素子5を被覆する。具体的には、封止部材3の光半導体素子封止波長変換シート1によって、光半導体素子5を埋設する。
光半導体素子封止波長変換シート1の前後方向長さおよび左右方向長さは、基板6の前後方向長さおよび左右方向長さより短く、また、光半導体素子5の前後方向長さおよび左右方向長さより長く調整されている。
光半導体素子封止波長変換シート1が、Bステージ状態の熱硬化性樹脂を含有し、熱可塑性および熱硬化性を併有する場合には、光半導体素子封止波長変換シート1によって光半導体素子5を埋設する。具体的には、熱プレスによって、まず、Bステージ状態の熱硬化性樹脂樹脂を含有する光半導体素子封止波長変換シート1を可塑化する。続いて、可塑化した光半導体素子封止波長変換シート1(が含有する熱硬化性樹脂)が加熱によって完全硬化(Cステージ化)する。
熱プレスの温度は、例えば、熱可塑・熱硬化性シリコーン樹脂の熱可塑温度またはそれ以上であって、好ましくは、熱可塑および熱硬化を一度に実施する観点から、熱硬化温度またはそれ以上であって、具体的には、例えば、60℃以上、好ましくは、70℃以上であり、また、例えば、150℃以下、好ましくは、120℃以下である。熱プレスの時間は、例えば、1分間以上、好ましくは、3分間以上であり、また、例えば、20分間以下、好ましくは、15分間以下である。また、プレス圧は、例えば、0.1MPa以上、好ましくは、0.3MPa以上であり、また、例えば、5MPa以下、好ましくは、3MPa以下である。
一方、光半導体素子封止波長変換シート1が、Bステージ状態の熱硬化性樹脂を含有し、熱可塑性および熱硬化性を併有しない場合(熱硬化性のみを有する場合)には、まず、図示しない公知の粘着剤を用いて、Bステージ状態の光半導体素子封止波長変換シート1を光半導体素子5および基板6に貼着(接着)する。粘着剤の厚みは、例えば、50μm以下、好ましくは、30μm以下であり、また、例えば、10μm以上である。その後、光半導体素子封止波長変換シート1を備える封止部材3と、実装基板4とを加熱する。加熱温度は、例えば、90℃以上、好ましくは、105℃以上であり、また、例えば、160℃以下、好ましくは、150℃以下である。加熱時間は、例えば、10分間以上、好ましくは、30分間以上であり、また、例えば、120分間以下、好ましくは、60分間以下である。
これによって、Bステージ状態の封止樹脂がCステージ(完全硬化)する。つまり、Bステージ状態の光半導体素子封止波長変換シート1がCステージ(完全硬化)する。
(生成物)
封止樹脂がフェニル系シリコーン樹脂組成物を含む場合において、フェニル系シリコーン樹脂組成物の反応(Cステージ化反応)では、アルケニル基含有ポリシロキサンのアルケニル基および/またはシクロアルケニル基と、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンのヒドロシリル基とのヒドロシリル付加反応がさらに促進される。その後、アルケニル基および/またはシクロアルケニル基、あるいは、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンのヒドロシリル基が消失して、ヒドロシリル付加反応が完結することによって、Cステージのフェニル系シリコーン樹脂組成物の生成物、つまり、硬化物が得られる。つまり、ヒドロシリル付加反応の完結により、フェニル系シリコーン樹脂組成物において、硬化性(具体的には、熱硬化性)が発現する。
上記した生成物は、下記平均組成式(3)で示される。
平均組成式(3):
SiO(4−e)/2
(式中、Rは、フェニル基を含む、非置換または置換の炭素数1〜10の1価の炭化水素基(ただし、アルケニル基およびシクロアルケニル基を除く。)を示す。eは、0.5以上2.0以下である。)
で示される非置換または置換の炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、式(1)のRで示される非置換または置換の炭素数1〜10の1価の炭化水素基、および、式(2)のRで示される非置換または置換の炭素数1〜10の1価の炭化水素基と同一のものが例示される。好ましくは、非置換の1価の炭化水素基、より好ましくは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基が挙げられ、さらに好ましくは、フェニル基およびメチル基の併用が挙げられる。
eは、好ましくは、0.7以上、1.0以下である。
そして、生成物の平均組成式(3)のRにおけるフェニル基の含有割合は、例えば、30モル%以上、好ましくは、35モル%以上であり、また、例えば、55モル%以下、好ましくは、50モル%以下である。
生成物の平均組成式(3)のRにおけるフェニル基の含有割合が上記した下限に満たない場合には、Bステージの光半導体素子封止波長変換シート1(図1A参照)の熱可塑性を確保することができず、つまり、後述する光半導体素子封止波長変換シート1の80℃の剪断貯蔵弾性率G’が所望範囲を超えるため、光半導体素子5を確実に埋設して封止することができない場合がある。
一方、生成物の平均組成式(3)のRにおけるフェニル基の含有割合が上記した上限以下であれば、Cステージの光半導体素子封止波長変換シート1(図1A参照)の可撓性の低下を防止することができる。
生成物の平均組成式(3)のRにおけるフェニル基の含有割合は、生成物のケイ素原子に直接結合する1価の炭化水素基(平均組成式(3)においてRで示される)におけるフェニル基濃度である。
生成物の平均組成式(3)のRにおけるフェニル基の含有割合は、H−NMRおよび29Si−NMRにより算出される。Rにおけるフェニル基の含有割合の算出方法の詳細は、後述する実施例において記載され、また、例えば、WO2011/125463などの記載に基づいて、H−NMRおよび29Si−NMRにより算出される。
その後、図1Bの矢印で示すように、第1剥離シート2を光半導体素子封止波長変換シート1から剥離する。具体的には、第1剥離シート2を、光半導体素子封止波長変換シート1の上面から略U字状に湾曲するように引き剥がす。
これによって、基板6と、基板6に実装される光半導体素子5と、光半導体素子5を封止する光半導体素子封止波長変換シート1とを備える光半導体装置10が得られる。好ましくは、光半導体装置10は、第1剥離シート2を含まず、基板6と、光半導体素子5と、光半導体素子封止波長変換シート1とからなる。
そして、この光半導体装置10では、基板6の端子から光半導体素子5に電気エネルギーが入力されて、光半導体素子5が発光する。そうすると、光半導体素子5から発光された光は、封止樹脂を透過して、光拡散性有機粒子によって拡散される。また、光の一部は、蛍光体によって波長変換される。そして、光半導体素子封止波長変換シート1によって拡散され波長変換された光は、光半導体素子封止波長変換シート1の上方および側方(前後方向および左右方向)に放射される。
(作用効果)
そして、光半導体素子封止波長変換組成物からシート状に成形された光半導体素子封止波長変換シート1によれば、封止樹脂の屈折率neと、光拡散性有機粒子の屈折率nlとの差(ne−nl)の絶対値(|ne−nl|)が特定範囲内であり、また、光拡散性有機粒子の含有割合が特定範囲内にあり、光半導体素子封止波長変換シート1が光半導体素子5の封止に使用されるので、光半導体素子5から発光される光の取出効率を向上させることができる。
この光半導体素子封止波長変換シート1によれば、光拡散性有機粒子が有機材料からなるので、光拡散性有機粒子の比重を、封止樹脂の比重に近接させることができる。そのため、光半導体素子封止波長変換組成物、ひいては、光半導体素子封止波長変換シート1において、光拡散性有機粒子を封止樹脂に均一に分散させることができる。そのため、光の取出効率をより一層向上させることができる。
この光半導体素子封止波長変換シート1によれば、光半導体素子5から発光された光を、蛍光体によって波長変換することができる。そのため、高エネルギーの光を照射することができる。
また、この光半導体素子封止波長変換シート1は、光半導体素子封止波長変換組成物を成形することにより得られるので、光半導体素子5を確実に封止しながら、光半導体素子5から発光される光の取出効率を向上させることができる。
さらに、この光半導体素子封止波長変換シート1は、光半導体素子封止波長変換組成物をシート状に成形することにより得られるので、運搬性に優れる。つまり、第1剥離シート2および光半導体素子封止波長変換シート1をともに、前後方向に延びる長尺状に形成しても、ロール状でコンパクトに製造することができ、そのため、運搬性に優れる。さらに、第1剥離シート2および光半導体素子封止波長変換シート1を備える封止部材3をロール状で製造すれば、ロールトゥロール法を採用することができ、そのため、生産性に優れる。
この光半導体装置10は、光の取出効率に優れる光半導体素子封止波長変換シート1を有するので、発光特性に優れる。
[変形例]
変形例において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上記した一実施形態では、本発明の光半導体素子封止組成物および光半導体素子封止シートの一実施形態として、蛍光体を含有する光半導体素子封止波長変換組成物および光半導体素子封止波長変換シート1を挙げて説明しているが、例えば、波長変換機能を有しない光半導体素子封止組成物および光半導体素子封止シート1とすることもできる。つまり、上記した一実施形態では、光半導体素子封止波長変換シート1を、蛍光体を含有する光半導体素子封止波長変換組成物からシート状に形成しているが、これに限定されず、例えば、蛍光体を含有しない光半導体素子封止組成物からシート状に形成することができる。
つまり、光半導体素子封止組成物は、封止樹脂と、光拡散性有機粒子とを含有している。
また、図1Bに示さないが、光半導体装置10において、光半導体素子封止シート1の上面に、別途、蛍光体を含有する波長変換シートを配置することもできる。
上記の変形例によっても、上記した一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
好ましくは、図1Bに示すように、蛍光体を含有する光半導体素子封止波長変換シート1、および、光半導体素子封止波長変換シート1を備える光半導体装置10が挙げられる。
この実施形態によれば、別途、波長変換シートを設ける必要がないので、構成を簡単にすることができ、製造コストを低減することができる。
また、上記した一実施形態において、光半導体素子封止波長変換シート1が、Bステージ状態の熱硬化性樹脂を含有する場合には、上記した粘着剤を用いることなく、Bステージ状態の光半導体素子封止波長変換シート1によって光半導体素子5を埋設している。しかし、例えば、光半導体素子封止波長変換シート1をCステージ状態で予め調製し、これによって、粘着剤を用いて、光半導体素子5に貼着することもできる。
好ましくは、Bステージの光半導体素子封止波長変換シート1によって光半導体素子5を埋設する。この実施形態によれば、粘着剤を用いる必要がないので、構成を簡単にすることができ、製造コストを低減することができる。
上記した一実施形態では、図1Bに示すように、光半導体素子封止波長変換シート1によって、基板6に予め実装された光半導体素子5を封止しているが、例えば、図2Aおよび図2Bに示すように、基板6(図2C参照)にまだ実装されず、第2剥離シート8に配置された光半導体素子5を封止することもできる。
この光半導体装置10の製造方法では、図2Aに示すように、まず、上記した封止部材3を用意する。
また、別途、素子部材7を用意する。
素子部材7は、第2剥離シート8と、第2剥離シート8の表面(上面)に配置される光半導体素子5とを備える。
第2剥離シート8は、光半導体素子封止波長変換シート1によって光半導体素子5を被覆して封止して、封止光半導体素子9を得た後、封止光半導体素子9を剥離するまでの間、封止光半導体素子9の光半導体素子5(図2B参照)を保護するために、封止光半導体素子9における光半導体素子5の裏面(図2Bにおける下面)に剥離可能に貼着されている。つまり、第2剥離シート8は、封止光半導体素子9の出荷・搬送・保管時において、光半導体素子5を支持し、光半導体素子5の裏面(図2Bにおける下面)を被覆するように、光半導体素子5の裏面に積層され、光半導体素子5の基板6に対する実装直前において、図2Bの仮想線で示すように、封止光半導体素子9を引き剥がすことができる可撓性フィルムである。つまり、第2剥離シート8は、可撓性フィルムのみからなる。
第2剥離シート8は、上記した第1剥離シート2と同様の材料から形成されている。また、第2剥離シート8を、加熱により封止光半導体素子9が容易に剥離できる熱剥離シートから形成することもできる。
図2Aに示すように、次いで、封止部材3と素子部材7とを、光半導体素子封止波長変換シート1と光半導体素子5とが向かい合うように、対向配置する。
図2Bに示すように、続いて、封止部材3を素子部材7に対して近接させて、光半導体素子封止波長変換シート1によって光半導体素子5を埋設する。なお、光半導体素子封止波長変換シート1は、光半導体素子5から露出する第2剥離シート8の上面にも配置される。
これによって、図2Bの実線で示すように、光半導体素子封止波長変換シート1と、光半導体素子封止波長変換シート1により被覆されて封止される光半導体素子5と、光半導体素子5および光半導体素子封止波長変換シート1の下面に配置される第2剥離シート8と、光半導体素子封止波長変換シート1の上面に配置される第1剥離シート2とを備える剥離シート付き封止光半導体素子11が得られる。
剥離シート付き封止光半導体素子11は、封止光半導体素子9と、第2剥離シート8および第1剥離シート2とを含んでおり、光半導体装置10を作製するための部品であり、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。
封止光半導体素子9は、光半導体素子5と、光半導体素子5を封止する光半導体素子封止波長変換シート1とを備える。具体的には、封止光半導体素子9は、第2剥離シート8および/または第1剥離シート2を含まず、好ましくは、光半導体素子封止波長変換シート1と、光半導体素子5とからなる。
その後、第1剥離シート2を、光半導体素子封止波長変換シート1の上面から剥離する。これによって、光半導体素子封止波長変換シート1および光半導体素子5を備える封止光半導体素子9が得られる。封止光半導体素子9は、第1剥離シート2を含まず、好ましくは、光半導体素子封止波長変換シート1および光半導体素子5からなる。
その後、図2Bの矢印で示すように、封止光半導体素子9を、第2剥離シート8から剥離する。具体的には、封止光半導体素子9を、第2剥離シート8から上側に向かって引き剥がす。封止光半導体素子9も、光半導体装置10を作製するための部品であり、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。
次いで、図2Cに示すように、封止光半導体素子9を基板6に実装する。具体的には、封止光半導体素子9の光半導体素子5の端子(図示せず)を、基板6の端子(図示せず)と接触させて、電気的に接続させる。
これにより、基板6と、基板6に実装される封止光半導体素子9とを備える光半導体装置10を得る。好ましくは、光半導体装置10は、基板6と、封止層被覆光半導体素子10とからなる。つまり、光半導体装置10は、第2剥離シート8を含まず、好ましくは、基板6と、光半導体素子5と、光半導体素子封止波長変換シート1とからなる。
そして、図2A〜図2Cで示す変形例によっても、上記した一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、上記した一実施形態では、光半導体素子封止波長変換組成物からシート状に成形された光半導体素子封止波長変換シート1および第1剥離シート2を備える封止部材3を作製し、封止部材3によって光半導体素子5を封止しているが、例えば、図3Bに示すように、光半導体素子封止波長変換組成物を実装基板4に直接配置することもできる。
この方法では、図3Aに示すように、まず、光半導体素子5および基板6を備える実装基板4を用意する。
次いで、図3Bに示すように、液状の光半導体素子封止波長変換組成物を、光半導体素子5を被覆するように、基板6の上に配置する。液状の光半導体素子封止波長変換組成物は、Aステージ状態であり、その25℃における粘度は、例えば、1,000mPa・s以上、好ましくは、3,000mPa・s以上、より好ましくは、5,000mPa・s以上であり、また、例えば、1,000,000mPa・s以下、好ましくは、500,000mPa・s以下、より好ましくは、200,000mPa・s以下である。
光半導体素子封止波長変換組成物を、光半導体素子5を被覆するように、基板6に配置するには、例えば、液状の光半導体素子封止波長変換組成物を塗布する。液状の光半導体素子封止波長変換組成物を塗布するには、例えば、ディスペンサ、アプリケータ、スリットダイコータなどの塗布装置が挙げられる。
これにより、光半導体素子封止波長変換組成物からなる皮膜13が形成される。
封止樹脂が熱硬化性樹脂である場合には、皮膜13は、例えば、Aステージ状態の熱硬化性樹脂を含む光半導体素子封止波長変換組成物からなる。そのため、皮膜13は、Aステージ状態である。
その後、光半導体素子封止波長変換組成物がAステージ状態の熱硬化性樹脂を含む場合には、皮膜13を加熱して、Cステージ化する。なお、Cステージ化では、Bステージ状態を得ることなく、あるいは、Bステージ状態を得た後、Aステージ状態からCステージ状態となる。
これによって、光半導体素子封止波長変換成形体としての光半導体素子封止波長変換シート1が、基板6の上において、光半導体素子5を封止する状態で作製される。そして、基板6、光半導体素子5および光半導体素子封止波長変換シート1を備える光半導体装置10が得られる。
また、図3Aの変形例では、実装基板4が、ハウジング14を備えていない。一方、図4Aに示すように、実装基板4が、ハウジング14を備えることもできる。
つまり、図4Aに示すように、実装基板4は、基板6、光半導体素子5およびハウジング14を備えている。好ましくは、基板6、光半導体素子5およびハウジング14からなる。
ハウジング14は、基板6の上に設けられ、平面視略矩形枠状あるいは平面視略円環状(図4Aでハウジング14の平面視形状が図示されず)に形成されている。ハウジング14は、上方に向かって次第に幅狭となる略台形筒状に形成されている。ハウジング14は、平面視において、光半導体素子5を囲むように、光半導体素子5の外側に間隔を隔てて配置されている。
そして、このハウジング14を備える実装基板4の光半導体素子5を光半導体素子封止波長変換組成物によって封止するには、まず、図4Aに示すように、基板6、光半導体素子5およびハウジング14を備える実装基板4を用意する。
次いで、図4Bに示すように、液状の光半導体素子封止波長変換組成物を、ハウジング14内に、直接配置する。好ましくは、液状の光半導体素子封止波長変換組成物を、ハウジング14内にポッティングする。
これによって、液状の光半導体素子封止波長変換組成物からなる皮膜13を得る。
その後、光半導体素子封止波長変換組成物がAステージ状態の熱硬化性樹脂を含む場合には、皮膜13を加熱して、Cステージ化する。
これによって、光半導体素子封止波長変換成形体20が、基板6の上において、光半導体素子5を封止する状態で成形される。光半導体素子封止波長変換成形体20は、光半導体素子5の外形およびハウジング14の内形に対応する形状に形成されている。光半導体素子封止波長変換成形体20は、具体的には、上方に向かうに従って次第に幅広となる略円錐台状をなし、下面には、光半導体素子5に対応する凹部が形成されている。
そして、基板6、光半導体素子5および光半導体素子封止波長変換成形体20を備える光半導体装置10が得られる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何らそれらに限定されない。以下に示す実施例の数値は、上記の実施形態において記載される数値(すなわち、上限値または下限値)に代替することができる。
実施例1(封止樹脂:メチル系シリコーン樹脂組成物)
ディスポーザルカップに、シリコーン樹脂組成物(商品名「ELASTOSIL LR7665」、付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物、Bステージ状態となることができない1段反応硬化性樹脂、屈折率1.410、比重1.02、旭化成ワッカーシリコーン社製)5.0g、YAG蛍光体(商品名「Y468」、平均粒子径17μm、比重4.58、ネモト・ルミマテリアル社製)4.5g、および、架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(商品名「SSX−108」、光拡散性有機粒子、屈折率1.495、比重1.20、平均粒子径8μm、積水化成品工業社製)0.5gを添加し、スパチュラで5分間撹拌した後、さらに、攪拌機・脱泡装置(マゼルスター、クラボウ社製)にて撹拌脱泡を3分間実施した。これにより、光半導体素子封止波長変換組成物(ワニス)を調製した。
次いで、調製した光半導体素子封止波長変換組成物を、第1剥離シート2(ポリエステルフィルム、商品名「SS4C」、厚み100μm、ニッパ社製)の表面(下面)に、アプリケータ(「ベーカーアプリケーターYBA型」、目盛は2.0〜3.0に調整、ヨシミツ精機社製)で塗布して、皮膜を形成した。
次いで、皮膜をオーブンの中に入れ、105℃で10分間加熱することにより、光半導体素子封止波長変換組成物を完全硬化(Cステージ化)させて、図1Aに示すように、Cステージの光半導体素子封止波長変換シート1(膜厚160〜235μm)を製造した。つまり、第1剥離シート2および光半導体素子封止波長変換シート1からなる封止部材3を製造した。
その後、ポンチ(直径2mm)にて、光半導体素子封止波長変換シート1をカッティングした。図1Bに示すように、基板6および基板6に実装された光半導体素子5(LED、Epistar、寸法1.14mm×1.14mm、厚み150μm、エピスター社製)を備える実装基板4を用意した。次いで、測定顕微鏡で、封止部材3を実装基板4に対して位置合わせし、光半導体素子封止波長変換シート1を光半導体素子5および基板6に対して粘着剤を用いて貼着した。
その後、第1剥離シート2を光半導体素子封止波長変換シート1から剥離した。
これによって、基板6、光半導体素子5および光半導体素子封止波長変換シート1を備える光半導体装置10を作製した。
実施例2〜7および比較例1〜5、7〜11(封止樹脂:メチル系シリコーン樹脂組成物)
光半導体素子封止波長変換組成物の配合処方を表1および表2に記載に従って変更した以外は、実施例1と同様に処理して、光半導体素子封止波長変換組成物を調製し、次いで、光半導体素子封止波長変換シート1を製造し、続いて、光半導体装置10を作製した。
実施例8(封止樹脂:フェニル系シリコーン樹脂組成物)
メチル系シリコーン樹脂組成物(Bステージ状態となることができない1段反応硬化性樹脂)に代えて、フェニル系シリコーン樹脂組成物(Bステージ状態となることができる1段反応硬化性樹脂)を用いて、光半導体素子封止波長変換組成物を調製し、また、粘着剤を用いることなく、熱プレスによって、Bステージの光半導体素子封止波長変換シート1をCステージ化した以外は、実施例1と同様に処理して、光半導体装置10を作製した。
すなわち、フェニル系シリコーン樹脂組成物を、下記の合成例および調製例に従って、調製した。
(合成例1)
撹拌機、還流冷却管、投入口および温度計が装備された四ツ口フラスコに、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン93.2g、水140g、トリフルオロメタンスルホン酸0.38gおよびトルエン500gを投入して混合し、撹拌しつつメチルフェニルジメトキシシラン729.2gとフェニルトリメトキシシラン330.5gの混合物1時間かけて滴下し、その後、1時間加熱還流した。その後、冷却し、下層(水層)を分離して除去し、上層(トルエン溶液)を3回水洗した。水洗したトルエン溶液に水酸化カリウム0.40gを加え、水分離管から水を除去しながら還流した。水の除去完了後、さらに5時間還流し、冷却した。その後、酢酸0.6gを投入して中和した後、ろ過して得られたトルエン溶液を3回水洗した。その後、減圧濃縮することにより、液体状のアルケニル基含有ポリシロキサンAを得た。アルケニル基含有ポリシロキサンAの平均単位式および平均組成式は、以下の通りである。
平均単位式:
((CH=CH)(CHSiO1/20.15(CHSiO2/20.60(CSiO3/20.25
平均組成式:
(CH=CH)0.15(CH0.90(C0.85SiO1.05
つまり、アルケニル基含有ポリシロキサンAは、Rがビニル基、Rがメチル基およびフェニル基であり、a=0.15、b=1.75である上記平均組成式(1)で示される。
また、ゲル透過クロマトグラフィーによって、アルケニル基含有ポリシロキサンAのポリスチレン換算の重量平均分子量を測定したところ、2300であった。
(合成例2)
撹拌機、還流冷却管、投入口および温度計が装備された四ツ口フラスコに、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン93.2g、水140g、トリフルオロメタンスルホン酸0.38gおよびトルエン500gを投入して混合し、撹拌しつつジフェニルジメトキシシラン173.4gとフェニルトリメトキシシラン300.6gの混合物1時間かけて滴下し、滴下終了後、1時間加熱還流した。その後、冷却し、下層(水層)を分離して除去し、上層(トルエン溶液)を3回水洗した。水洗したトルエン溶液に水酸化カリウム0.40gを加え、水分離管から水を除去しながら還流した。水の除去完了後、さらに5時間還流し、冷却した。酢酸0.6gを投入して中和した後、ろ過して得られたトルエン溶液を3回水洗した。その後、減圧濃縮することにより、液体状のアルケニル基含有ポリシロキサンBを得た。アルケニル基含有ポリシロキサンBの平均単位式および平均組成式は、以下の通りである。
平均単位式:
(CH=CH(CHSiO1/20.31((CSiO2/20.22(CSiO3/20.47
平均組成式:
(CH=CH)0.31(CH0.62(C0.91SiO1.08
つまり、アルケニル基含有ポリシロキサンBは、Rがビニル基、Rがメチル基およびフェニル基であり、a=0.31、b=1.53である上記平均組成式(1)で示される。
また、ゲル透過クロマトグラフィーによって、アルケニル基含有ポリシロキサンBのポリスチレン換算の重量平均分子量を測定したところ、1000であった。
(合成例3)
撹拌機、還流冷却管、投入口および温度計が装備された四ツ口フラスコに、ジフェニルジメトキシシラン325.9g、フェニルトリメトキシシラン564.9g、およびトリフルオロメタンスルホン酸2.36gを投入して混合し、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン134.3gを加え、撹拌しつつ酢酸432gを30分かけて滴下した。滴下終了後、混合物を撹拌しつつ50℃に昇温して3時間反応させた。室温まで冷却した後、トルエンと水を加え、良く混合して静置し、下層(水層)を分離して除去した。その後、上層(トルエン溶液)を3回水洗した後、減圧濃縮することにより、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンC(架橋剤C)を得た。
ヒドロシリル基含有ポリシロキサンCの平均単位式および平均組成式は、以下の通りである。
平均単位式:
(H(CHSiO1/20.33((CSiO2/20.22(CPhSiO3/20.45
平均組成式:
0.33(CH0.66(C0.89SiO1.06
つまり、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンCは、Rがメチル基およびフェニル基であり、c=0.33、d=1.55である上記平均組成式(2)で示される。
また、ゲル透過クロマトグラフィーによって、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンCのポリスチレン換算の重量平均分子量を測定したところ、1000であった。
(調製例1)
アルケニル基含有ポリシロキサンA(合成例1)20g、アルケニル基含有ポリシロキサンB(合成例2)25g、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンC(合成例3、架橋剤C)25g、および、白金カルボニル錯体(商品名「SIP6829.2」、Gelest社製、白金濃度2.0質量%)5mgを混合して、屈折率1.565のフェニル系シリコーン樹脂組成物を調製した。
また、熱プレスでは、加熱温度が、90℃、加熱時間が10分間、プレス圧が1.0MPaであった。熱プレスによって、Bステージ状態の光半導体素子封止波長変換組成物は、一旦、熱可塑可して、光半導体素子5を被覆し、引き続き、熱硬化(Cステージ化)した。
実施例9および比較例6(封止樹脂:フェニル系シリコーン樹脂組成物)
光半導体素子封止波長変換組成物の配合処方を表1および表2に記載に従って変更した以外は、実施例9と同様に処理して、光半導体素子封止波長変換組成物を調製し、次いで、光半導体素子封止波長変換シート1を製造し、続いて、光半導体装置10を作製した。
(シリコーン樹脂組成物の硬化状態の屈折率の評価)
メチル系シリコーン樹脂組成物およびフェニル系シリコーン樹脂組成物のそれぞれについて、硬化状態の屈折率を測定した。
具体的には、メチル系シリコーン樹脂組成物およびフェニル系シリコーン樹脂組成物のそれぞれを単独で、すなわち、光拡散性有機粒子および蛍光体を含有せずに、100℃1時間で、反応(完全硬化、Cステージ)させて、硬化物を得た。次いで、得られた硬化物をアッベ屈折率計によって測定した。
その後、メチル系シリコーン樹脂組成物の硬化物の屈折率は、1.410であり、フェニル系シリコーン樹脂組成物の硬化物の屈折率は、1.565であった。
(フェニル系シリコーン樹脂組成物から得られる硬化物の炭化水素基(R)におけるフェニル基の含有割合の測定)
フェニル系シリコーン樹脂組成物(つまり、光拡散性有機粒子が含まれていないフェニル系シリコーン樹脂組成物)の反応により得られる硬化物中、ケイ素原子に直接結合する炭化水素基(平均組成式(3)のR)におけるフェニル基の含有割合(モル%)を、H−NMRおよび29Si−NMRにより算出した。
具体的には、Aステージのフェニル系シリコーン樹脂組成物を、光拡散性有機粒子および蛍光体を添加せずに、100℃1時間で、反応(完全硬化、Cステージ化)させて、硬化物(完全硬化状態)を得た。
次いで、得られた硬化物のH−NMRおよび29Si−NMRを測定することで、ケイ素原子に直接結合している炭化水素基(R)におけるフェニル基が占める割合(モル%)を算出した。
その結果、48モル%であった。
(全光束およびその向上効果)
<全光束>
各実施例および各比較例の光半導体装置10の全光束を、瞬間マルチ測光システ(MCPD−9800、大塚電子社製)によって測定した。測定条件は以下の通りである。
電流値:300mA
電圧:3.5V
露光時間:19ms
積算回数:16
<全光束の向上効果>
封止樹脂がメチル系シリコーン樹脂組成物である実施例1〜7および比較例2〜5、7〜11における光拡散性有機粒子に基づく全光束の向上効果を下記式によって算出して評価した。
{[実施例1〜7および比較例1〜5、7〜11のそれぞれの全光束]−[比較例1の全光束]}/[[比較例1の全光束]]×100(%)
また、封止樹脂がフェニル系シリコーン樹脂組成物である実施例8および9における光拡散性有機粒子に基づく全光束の向上効果を下記式によって算出して評価した。
{[実施例8および9のそれぞれの全光束]−[比較例6の全光束]}/[[比較例6の全光束]]×100(%)
Figure 2016048764
Figure 2016048764
表1および表2中の成分の詳細を下記に示す。
・メチル系シリコーン樹脂組成物:商品名「ELASTOSIL LR7665」、付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物、Bステージ状態となることができない1段反応硬化性樹脂、屈折率1.410、比重1.02、旭化成ワッカーシリコーン社製
・フェニル系シリコーン樹脂組成物:付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物、Bステージ状態となることができる1段反応硬化性樹脂、屈折率1.565、比重1.10、調製例1にて調製
・「SSX−105」:商品名、架橋メタクリル酸メチル粒子、光拡散性有機粒子、屈折率1.495、比重1.20、平均粒子径5μm、積水化成品工業社製
・「SSX−108」:商品名、架橋メタクリル酸メチル粒子、光拡散性有機粒子、屈折率1.495、比重1.20、平均粒子径8μm、積水化成品工業社製
・「SSX−110」:商品名、架橋メタクリル酸メチル粒子、光拡散性有機粒子、屈折率1.495、比重1.20、平均粒子径10μm、積水化成品工業社製
・「SSX−108LXE」:商品名、架橋メタクリル酸メチル粒子、光拡散性有機粒子、屈折率1.545、平均粒子径8μm、比重1.20、積水化成品工業社製
・SBX−8:商品名、架橋ポリスチレン粒子、光拡散性有機粒子、屈折率1.592、平均粒子径8μm、比重1.06、積水化成品工業社製
・「トスパール2000B」:商品名、シリコーン粒子、屈折率1.42、比重1.32、平均粒子径6.0μm、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製
・「FB−3sdc」:商品名、シリカ粒子、光拡散性無機粒子、屈折率1.45、比重1.0、平均粒子径3.4μm、電気化学工業社製
・「FB−7sdc」:商品名、シリカ粒子、光拡散性無機粒子、屈折率1.45、比重1.0、平均粒子径5.8μm、電気化学工業社製
1 光半導体素子封止波長変換シート(光半導体素子封止シート)
5 光半導体素子
6 基板
9 封止光半導体素子
10 光半導体装置
20 光半導体素子封止波長変換成形体

Claims (11)

  1. 封止樹脂と、光拡散性有機粒子とを含有する光半導体素子封止組成物であり、
    前記封止樹脂の屈折率と、前記光拡散性有機粒子の屈折率との差の絶対値が、0.020以上、0.135以下であり、
    前記光拡散性有機粒子の前記光半導体素子封止組成物に対する含有割合が、1質量%以上、10質量%以下であり、
    光半導体素子の封止に使用されることを特徴とする、光半導体素子封止組成物。
  2. 前記光拡散性有機粒子の平均粒子径が、5μm超過、15μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の光半導体素子封止組成物。
  3. 前記光拡散性有機粒子の前記光半導体素子封止組成物に対する含有割合が、5質量%以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の光半導体素子封止組成物。
  4. 前記封止樹脂の屈折率と、前記光拡散性有機粒子の屈折率との差の絶対値が、0.025以上、0.100以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光半導体素子封止組成物。
  5. 蛍光体を含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光半導体素子封止組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の光半導体素子封止組成物を成形することにより得られることを特徴とする、光半導体素子封止成形体。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の光半導体素子封止組成物をシート状に成形することにより得られることを特徴とする、光半導体素子封止シート。
  8. 基板と、
    前記基板に実装される光半導体素子と、
    前記光半導体素子を封止する請求項6に記載の光半導体素子封止成形体と
    を備えることを特徴とする、光半導体装置。
  9. 基板と、
    前記基板に実装される光半導体素子と、
    前記光半導体素子を封止する請求項7に記載の光半導体素子封止シートと
    を備えることを特徴とする、光半導体装置。
  10. 光半導体素子と、
    前記光半導体素子を封止する請求項6に記載の光半導体素子封止成形体と
    を備えることを特徴とする、封止光半導体素子。
  11. 光半導体素子と、
    前記光半導体素子を封止する請求項7に記載の光半導体素子封止シートと
    を備えることを特徴とする、封止光半導体素子。
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