JP2016044477A - ドアチェック装置 - Google Patents

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JP2016044477A JP2014170228A JP2014170228A JP2016044477A JP 2016044477 A JP2016044477 A JP 2016044477A JP 2014170228 A JP2014170228 A JP 2014170228A JP 2014170228 A JP2014170228 A JP 2014170228A JP 2016044477 A JP2016044477 A JP 2016044477A
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弘太郎 牧野
シャフィク モハマド
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シャフィク モハマド
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Abstract

【課題】 構造が簡易であり、且つ比較的安価に構成することができるとともに、任意の開度位置にて保持力を発生させることができるドアチェック装置を提供すること。【解決手段】 ドアチェック装置100は、車両ドアDRの開閉動作に伴い車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動するロッド部材2と、車両ドアDRに取り付けられ、車両ドアDR内にてロッド部材2の表面に向かう方向に移動可能に配設された摩擦部材(61,62)と、ロッド部材2が車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動していないときに張力を発生し、ロッド部材2が車両ドアに対して相対的に軸方向移動しているときに張力が消失するように構成された張力発生部材4と、張力発生部材4の張力により摩擦部材(61,62)がロッド部材2の表面に押し付けられるように、張力発生部材4にて発生した張力を摩擦部材(61,62)に伝達する回転レバー(51,52)と、を備える。【選択図】 図5

Description

本発明は、ドアチェック装置に関する。
ドアチェック装置は、ドアの開閉動作に対する抵抗力(以下、この力を保持力と呼ぶ)を発生するように構成される。保持力よりも強い操作力をドアに入力することにより、ドアが開閉する。ドアチェック装置は例えば車両に搭載される。この場合、ドアチェック装置は、乗員の乗降りのための開口を有する車体と、その開口を開閉可能なように車体に取り付けられる車両ドアとの間に設けられる。車両にドアチェック装置を搭載することによって、例えば坂道にて車両ドアを所定の開度で開放している時に車両ドアが意に反して閉じてしまったり、或いは風などに煽られて車両ドアが所望の開度からさらに大きく開いてしまう等の、車両ドアの意に反する開閉動作が防止できる。
一般的なドアチェック装置は、車両ドアが所定の開度で開いているときに大きな保持力を発生し、それ以外の開度で開いているときに保持力が小さくなるように、構成される。例えば車両ドアの開度が30°および60°であるときに大きな保持力が発生するように、ドアチェック装置が構成される。しかし、乗員の体格、車両の周囲環境(例えば隣接する車両との間の距離)により、大きな保持力を発生させるべき最適な開度は異なる。そこで、ユーザが車両ドアの開閉動作を停止した任意の開度位置で大きな保持力を発生させることができるドアチェック装置が求められる。特許文献1は、圧電素子を利用することによって任意の開度で保持力を発生させることができるドアチェック装置を開示する。
特開2012−97482号公報
(発明が解決しようとする課題)
上記特許文献1に記載のドアチェック装置によれば、圧電素子への通電を制御するための電気的な制御装置が必要である。よって、制御が複雑化するとともにコストアップする。そこで、本発明は、構造が簡易であり、且つ比較的安価に構成することができるとともに、任意の開度位置にて保持力を発生させることができるドアチェック装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明は、一方端(21)及び他方端(22)を備える長尺状に形成され、一方端にて開口を有する本体(B)に揺動可能に連結されるとともに、本体に取り付けられ開口を開閉可能なドア(DR)の内部に延出され、ドアの開閉動作に伴いドアに対して相対的に軸方向移動するロッド部材(2)と、ドアに取り付けられ、ドア内にてロッド部材の表面(2a,2b)に向かう方向に移動可能に配設された摩擦部材(61,62)と、ロッド部材がドアに対して相対的に軸方向移動していないときに張力を発生し、ロッド部材がドアに対して相対的に軸方向移動しているときに張力が消失するように構成された張力発生部材(4)と、張力発生部材の張力により摩擦部材がロッド部材の表面に押し付けられるように、張力発生部材にて発生した張力を摩擦部材に伝達する張力伝達部材(51,52)と、を備える、ドアチェック装置(100)を提供する。
本発明によれば、張力発生部材にて発生された張力により摩擦部材をロッド部材の表面に押し付けることにより、ロッド部材の軸方向移動に対する摩擦力が発生する。この摩擦力が保持力としてドアに作用する。またロッド部材がドアに対して軸方向移動しているとき、すなわちドアの開閉動作時には、張力発生部材の張力が消失するために、摩擦部材をロッド部材に押し付ける力も消失する。このためロッド部材の軸方向移動に対する摩擦力も消失する。その結果、ドアをスムーズに開閉させることができる。そして、ドアの開閉動作の停止時には、再び張力発生部材にて張力が発生され、斯かる張力に基づく摩擦力がロッド部材に作用する。このため、ドアの開閉動作を停止した任意の開度位置にて保持力を発生させることができる。
また、本発明に係るドアチェック装置によれば、張力発生部材にて発生された張力に基づいて保持力を発生するように構成されているため、保持力を発生するために電気的な制御を行う必要がない。よって、ドアチェック装置100の構造を簡素化することができる。また、電気的な制御装置が必要ないことから、安価にドアチェック装置100を構成することができる。
本発明において、「本体」とは、内部空間及び開口を有し、それに取り付けられるドアを開くことによって、人或いは物品が開口を通じて内部空間に出入りすることができる構造物を言う。例えば車体、或いは家屋が、本発明の「本体」に相当する。
張力発生部材は、ロッド部材の長手方向に沿って配設された第1の部材(41)及び第2の部材(42)と、第1の部材と第2の部材との間に配設され、第1の部材と第2の部材が互いに離れるように弾性力を発生する弾性部材(43)と、第1の部材と第2の部材とを繋ぐように設けられた紐状部材(44)と、第1の部材に連結されるとともに、弾性部材の弾性力よりも強い静摩擦力がロッド部材に作用するようにロッド部材の表面に接触している第1補助摩擦部材(451,452)と、第2の部材に連結されるとともに、弾性部材の弾性力よりも強い静摩擦力がロッド部材に作用するようにロッド部材の表面に接触している第2補助摩擦部材(453,454)と、を備えるのがよい。この場合、第1の部材は、ドアの閉動作に伴いロッド部材がドアに対して相対的に軸方向移動したときにロッド部材の移動方向に移動可能であり、ドアの開動作に伴いロッド部材がドアに対して相対的に軸方向移動したときにロッド部材の移動方向に移動不能であるようにドアに取り付けられているとよい。また、第2の部材は、ドアの開動作に伴いロッド部材がドアに対して相対的に軸方向移動したときにロッド部材の移動方向に移動可能であり、ドアの閉動作に伴いロッド部材がドアに対して相対的に軸方向移動したときにロッド部材の移動方向に移動不能であるようにドアに取り付けられているとよい。そして、張力発生部材は、ロッド部材がドアに対して相対的に軸方向移動していないときに、弾性部材の弾性力が第1の部材と第2の部材とに作用して紐状部材が張られることによって、張力が発生するように構成されるとよい。
これによれば、ロッド部材がドアに対して相対的に軸方向移動していないとき、すなわちドアの開閉動作の停止時には、弾性部材の弾性力が第1の部材と第2の部材とに作用して紐状部材が張られることによって張力が発生する。この張力が摩擦部材に伝達されることにより、ロッド部材に摩擦力が作用する。ロッド部材に作用した摩擦力は、保持力としてドアに作用する。一方、ドアの閉動作に伴いロッド部材がドアに対して相対的に軸方向移動したときは、第1の部材が弾性部材の弾性力に抗してロッド部材とともに移動することにより、第1の部材と第2の部材との間隔が狭められる。これにより紐状部材が弛められて張力が消失する。また、ドアの開動作に伴いロッド部材がドアに対して相対的に軸方向移動したときは、第2の部材が弾性部材の弾性力に抗してロッド部材とともに移動することにより、第1の部材と第2の部材との間隔が狭められる。これにより紐状部材が弛められて張力が消失する。
このように、本発明に係る張力発生部材は、ドアの開閉動作時に機械的に作動して紐状部材が弛められることにより張力が消失するように構成されているため、電気的な制御構成を必要としない。故に、簡素で且つ安価なドアチェック装置を提供することができる。
また、張力伝達部材は、長尺状に形成され、一方端にて摩擦部材が連結されるとともに他方端にて紐状部材に接触したレバー部材(51,52)を備えるのがよい。そして、レバー部材が、その長手方向における途中部分に設けられた回転軸を中心として回転可能にドアに軸支されているのがよい。これによれば、レバー部材を介して張力を摩擦部材に伝達することができる。
また、第1補助摩擦部材は、ドアの閉動作に伴うロッド部材のドアに対する相対的な軸方向移動が停止されたときに、ロッド部材の表面上を転動することができるように構成され、第2補助摩擦部材は、ドアの開動作に伴うロッド部材のドアに対する相対的な軸方向移動が停止されたときに、ロッド部材の表面上を転動することができるように構成されるとよい。
これによれば、ドアの閉動作が任意の開度位置で停止されたときに、弾性部材の弾性力によって第1の部材と第2の部材との間隔が拡げられる。このとき第1補助摩擦部材がロッド部材の表面を転動するように、第1補助摩擦部材が構成される。転動により生じる転がり摩擦力は小さいので、この転がり摩擦力に妨げられることなく、弾性部材の弾性力によって第1の部材と第2の部材との間隔が拡げられる。このため、ドアの閉動作が停止した任意の位置にて、張力発生部材にて張力が発生され、斯かる張力に基づく摩擦力を保持力としてドアに作用させることができる。また、ドアの開動作が任意の開度位置で停止されたときに、弾性部材の弾性力によって第1の部材と第2の部材との間隔が拡げられる。このとき第2補助摩擦部材がロッド部材の表面を転動するように、第2補助摩擦部材が構成される。転動により生じる転がり摩擦力は小さいので、この転がり摩擦力に妨げられることなく、弾性部材の弾性力によって第1の部材と第2の部材との間隔が拡げられる。このため、ドアの開動作が停止した任意の位置にて、張力発生部材にて張力が発生され、斯かる張力に基づく摩擦力を保持力としてドアに作用させることができる。すなわち、本発明によれば、第1補助摩擦部材又は第2補助摩擦部材がロッド部材の表面上を転動することによって、張力発生部材を張力を発生し得る状態に復帰させることができる。
ドアチェック装置が搭載される車両の概略図である。 図1のA部詳細図である。 実施形態に係るドアチェック装置の概略斜視図である。 実施形態に係るドアチェック装置の正面図である。 プレート部材を除いたドアチェック装置の正面図である。 補助摩擦部材の具体的構成及びロッド部材に対する補助摩擦部材の配設状態の一例を示す正面図である。 第1カム部材の後方移動によりベルトの上側部分及び下側部分が弛んでいる状態を示すドアチェック装置の正面図である。 第1カム部材の後方移動が規制されているときにロッド部材が後方移動する際における、ロッド部材に対する各補助摩擦部材の配設状態を示す図である。 第2カム部材の前方移動が規制されているときにロッド部材が前方移動する際における、ロッド部材に対する各補助摩擦部材の配設状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態においては、車両に搭載されるドアチェック装置について説明する。図1は本実施形態に係るドアチェック装置100が搭載される車両の概略図である。図1に示す車両Vは車体B(本体)および車両ドアDRを備える。車体Bは乗降用の開口OPを有する。開口OPは車体Bの側方部に形成される。開口OPの周縁のうち車両前方側の縁部(前縁部)FEに、一対のドアヒンジH,Hが上下方向に沿って取り付けられる。一対のドアヒンジH,Hを介して、車両ドアDRが車体Bに揺動可能に連結される。従って、車両ドアDRは、車体Bに形成された開口OPを開閉可能に車体Bに取り付けられる。
図2は図1のA部を詳細に示す図である。図2に示すように、一対のドアヒンジH,Hは、それぞれ同軸のヒンジ軸H1、H1を備える。車両ドアDRの開閉時に、車両ドアDRはヒンジ軸H1,H1を中心として車体Bに対して揺動する。また、前縁部FEにブラケットBRがボルト等の締結手段により固定される。このブラケットBRにピンPを介して、本実施形態に係るドアチェック装置100の構成要素であるロッド部材2の一方端21が連結される。一方端21が車体Bに揺動可能に連結されたロッド部材2は、車両ドアDRの全閉時に車体Bの前縁部FEに対面する部分である車両ドアDRの前端部DEに形成された孔Yを経由して、車両ドアDR内に延出される。
図3は、ドアチェック装置100の概略斜視図である。図3に示すように、ロッド部材2は、一方端21及び他方端22を備える長尺状に形成される。このロッド部材2は、車両ドアDRの開閉動作に伴い車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動する。具体的には、車両ドアDRの開閉動作に伴い、車両ドアDR内へのロッド部材2の進入長が増減する。ロッド部材2は、その長手方向が上下方向に垂直な方向となるように、車体Bに取り付けられる。なお、本実施形態において、ロッド部材2の長手方向をロッド長手方向と定義し、ロッド長手方向及び上下方向に垂直な方向をロッド幅方向と定義する。また、ロッド長手方向のうち、ロッド部材2の他方端22側から一方端21側に向かう方向を前方と定義し、ロッド部材2の一方端21側から他方端22側に向かう方向を後方と定義する。また、ロッド幅方向のうちの一方を左方と定義し他方を右方と定義する。定義された左方及び右方は、ロッド部材2の一方端21側からロッド部材2を見た場合における左方及び右方に一致する。
図4は、ドアチェック装置100の正面図である。ここで、ドアチェック装置100及びその構成部品に関し、ロッド幅方向における右方から見た図を正面図と呼ぶ。図3及び図4に示すように、ドアチェック装置100は、ロッド部材2と、プレート部材3と、張力発生部材4と、上側回転レバー51(張力伝達部材)と、下側回転レバー52(張力伝達部材)と、上側摩擦部材61(摩擦部材)と、下側摩擦部材62(摩擦部材)とを備える。
ロッド部材2は、その断面形状が矩形状に形成される。従って、ロッド部材2には、その長手方向に沿って4つの表面が形成される。4つの表面のうち上を向いた上面2a及び下を向いた下面2bは、平坦状に形成される。ロッド部材2の他方端22は自由端である。
プレート部材3は平板状であり、その板厚方向がロッド幅方向に一致するように、ロッド部材2のロッド幅方向における右側に配置している。このプレート部材3は、車両ドアDR内にて車両ドアDRに固定される。従って、プレート部材3を車両ドアDRの一部とみなすことができる。
図4に示すように、プレート部材3には、第1スリット31と第2スリット32が形成されている。第1スリット31及び第2スリット32は、それぞれプレート部材3の板厚方向に貫通しており、且つ、ロッド長手方向に長く延びるように形成されている。第1スリット31は第2スリット32よりも前方に形成される。また、上下方向における第1スリット31と第2スリット32の形成位置は等しい。
ロッド幅方向におけるロッド部材2とプレート部材3との間に、張力発生部材4が配設される。図5は、プレート部材3を除いたドアチェック装置100の正面図である。図5に示すように、張力発生部材4は、第1カム部材41(第1の部材)と、第2カム部材42(第2の部材)と、圧縮コイルスプリング43(弾性部材)と、ベルト44(紐状部材)と、4つの摩擦部材(第1摩擦部材451、第2摩擦部材452、第3摩擦部材453、第4摩擦部材454)とを備える。以下、4つの摩擦部材(第1摩擦部材451、第2摩擦部材452、第3摩擦部材453、第4摩擦部材454)を総称するときに、補助摩擦部材45と言う場合もある。
第1カム部材41と第2カム部材42は、ともに周面が一部切り欠かれた円板形状を呈しており、互いの切欠き面を対面させた状態で、ロッド長手方向に沿って配設される。第1カム部材41は第2カム部材42よりも前方に配設される。第1カム部材41の一方の端面(プレート部材3に対面する側の端面)の中心部分に突起41aが形成される。同様に、第2カム部材42の一方の端面(プレート部材3に対面する側の端面)の中心部分に突起42aが形成される。突起41a及び突起42aはともにロッド長手方向に長く形成されている。そして、第1カム部材41の突起41aがプレート部材3の第1スリット31に嵌め込まれ、第2カム部材42の突起42aがプレート部材3の第2スリット32に嵌め込まれる。突起41aのロッド長手方向における長さは第1スリット31のロッド長手方向における長さよりも短く、突起42aのロッド長手方向における長さは第2スリット32のロッド長手方向における長さよりも短い。従って、第1カム部材41及び第2カム部材42は、プレート部材3(すなわち車両ドアDR)に対してそれぞれのスリット31,32の延設方向、すなわちロッド長手方向に所定の距離だけ移動可能に、プレート部材3(すなわち車両ドアDR)に取り付けられる。
互いに対面している第1カム部材41の切欠き面と第2カム部材42の切欠き面の間に、圧縮コイルスプリング43が配設される。圧縮コイルスプリング43の一方の端部が第1カム部材41の切欠き面に係止され、他方の端部が第2カム部材42の切欠き面に係止される。従って、第1カム部材41と第2カム部材42は、圧縮コイルスプリング43の弾性力により、互いに離間する方向に付勢される。すなわち、圧縮コイルスプリング43は、第1カム部材41と第2カム部材42が互いに離れるように弾性力を発生する。
ベルト44はゴム製であり、第1カム部材41の周面と第2カム部材42の周面とに巻き掛けられている。すなわち、ベルト44は、第1カム部材41と第2カム部材42とを繋ぐように設けられる。ベルト44は、第1カム部材41の周面に巻き掛けられている第1巻き掛け部分44aと、第2カム部材42の周面に巻き掛けられている第2巻き掛け部分44bと、第1巻き掛け部分44aの上端側と第2巻き掛け部分44bの上端側とを繋ぐ上側部分44cと、第1巻き掛け部分44aの下端側と第2巻き掛け部分44bの下端側とを繋ぐ下側部分44dとを有する。また、上述したように圧縮コイルスプリング43の弾性力により第1カム部材41と第2カム部材42は互いに離間する方向に付勢されているため、これらのカム部材41,42に巻き掛けられたベルト44は、上記付勢力により張られる。このため、図5に示す状態において、ベルト44の上側部分44c及び下側部分44dには、圧縮コイルスプリング43の弾性力に基づく張力が発生している。また、ベルト44に張力が発生しているときには、図4に示すように、第1カム部材41の突起41aが、プレート部材3の第1スリット31のロッド長手方向における前方端を形成する壁面に当接している。このため第1カム部材41のそれ以上の前方移動が規制されている。また、ベルト44に張力が発生している状態においては、図4に示すように、第2カム部材42の突起42aが、プレート部材3の第2スリット31のロッド長手方向後方端を形成する壁面に当接している。このため第2カム部材42のそれ以上の後方移動が規制されている。
4つの補助摩擦部材45のうち、第1摩擦部材451及び第2摩擦部材452は、第1カム部材41に取り付けられる。一方、4つの補助摩擦部材45のうち、第3摩擦部材453及び第4摩擦部材454は、第2カム部材42に取り付けられる。第1摩擦部材451は第2摩擦部材452の上方に位置する。第3摩擦部材453は第4摩擦部材454の上方に位置する。第1摩擦部材451及び第2摩擦部材452が第1補助摩擦部材に相当し、第3摩擦部材453及び第4摩擦部材454が第2補助摩擦部材に相当する。
図6は、ドアチェック装置100に設けられた補助摩擦部材45の具体的構成及びロッド部材2に対する補助摩擦部材45の配設状態の一例を示す正面図である。図6に示すように、各補助摩擦部材45は、直方体状に形成されたベース部45aと、2つの半円柱状の摩擦部とを有する。2つの半円柱状の摩擦部は、ベース部45aの表面のうち同一の面上に平行配置されていて、これらの半円柱状の摩擦部によってベース部45aの一面に2つの断面半円状の凸部が形成される。
各補助摩擦部材45は、2つの半円柱状の摩擦部がロッド部材2に対面するように、ロッド部材2に対して配置される。また、各補助摩擦部材45は、2つの半円柱状の摩擦部の軸心方向がロッド幅方向に一致するように、ロッド部材2に対して配置される。このとき、2つの半円柱状の摩擦部は、ロッド長手方向における前後方向に所定の間隔を開けて配設される。以下の説明においては、2つの半円柱状の摩擦部のうち、前方に配置した摩擦部を前側摩擦部45bと呼び、後方に配置した摩擦部を後側摩擦部45cと呼ぶ。図6に示す状態においては、各補助摩擦部材45は、前側摩擦部45b及び後側摩擦部45cの双方が、ロッド部材2の上面2a或は下面2bに接触しているように、ロッド部材2に対して配置している。このような補助摩擦部材45の配置を、水平配置と呼ぶ。
また、図6に示すように、第1摩擦部材451のベース部45aの表面のうちロッド幅方向における右側を向いた面(以下、右側面)に、第1有底凹部451aが形成される。同様に、第2摩擦部材452のベース部45aの右側面に第2有底凹部452aが形成され、第3摩擦部材453のベース部45aの右側面に第3有底凹部453aが形成され、第4摩擦部材454のベース部45aの右側面に第4有底凹部454aが形成される。第1有底凹部451aの開口形状と第4有底凹部454aの開口形状は同一であり、第2有底凹部452aの開口形状と第3有底凹部453aの開口形状は同一である。
第1有底凹部451aを構成する壁面は、第1摩擦部材451が水平配置している状態において、図6に示す方向(ロッド幅方向における右側)から見て上下方向に延びた第1鉛直壁部A1及び第2鉛直壁部B1と、上下方向から時計周り方向に所定の角度だけ回転した方向に延びた第1傾斜壁部C1及び第2傾斜壁部D1とを有する。第1鉛直壁部A1は第2鉛直壁部B1よりも前方であり且つ上方に形成される。第1傾斜壁部C1は、第1鉛直壁部A1の下端側から左斜め下方に延びるように第1鉛直壁部A1に接続される。第2傾斜壁部D1は、第2鉛直壁部B1の上端側から右斜め上方に延びるように第2鉛直壁部B1に接続される。
第2有底凹部452aを構成する壁面は、第2摩擦部材452が水平配置している状態において、図6に示す方向から見て上下方向に延びた第1鉛直壁部A2及び第2鉛直壁部B2と、上下方向から反時計周り方向に所定の角度だけ回転した方向に延びた第1傾斜壁部C2及び第2傾斜壁部D2とを有する。第1鉛直壁部A2は第2鉛直壁部B2よりも前方であって且つ下方に形成される。第1傾斜壁部C2は、第1鉛直壁部A2の上端側から左斜め上方に延びるように第1鉛直壁部A2に接続される。第2傾斜壁部D2は、、第2鉛直壁部B2の下端側から右斜め下方に延びるように第2鉛直壁部B2に接続される。
第3有底凹部453aを構成する壁面は、第3摩擦部材453が水平配置している状態において、図6に示す方向から見て上下方向に延びた第1鉛直壁部A3及び第2鉛直壁部B3と、上下方向から反時計周り方向に所定の角度だけ回転した方向に延びた第1傾斜壁部C3及び第2傾斜壁部D3とを有する。第1鉛直壁部A3は第2鉛直壁部B3よりも前方であって且つ下方に形成される。第1傾斜壁部C3は、第1鉛直壁部A3の上端側から左斜め上方に延びるように第1鉛直壁部A3に接続される。第2傾斜壁部D3は、第2鉛直壁部B3の下端側から右斜め下方に延びるように第2鉛直壁部B3に接続される。
第4有底凹部454aを構成する壁面は、第4摩擦部材454が水平配置している状態において、図6に示す方向から見て上下方向に延びた第1鉛直壁部A4及び第2鉛直壁部B4と、上下方向から時計周り方向に所定の角度だけ回転した方向に延びた第1傾斜壁部C4及び第2傾斜壁部D4とを有する。第1鉛直壁部A4は第2鉛直壁部B4よりも前方であって且つ上方に形成される。第1傾斜壁部C4は、第1鉛直壁部A4の下端側から左斜め下方に延びるように第1鉛直壁部A4に接続される。第2傾斜壁部D4は、第2鉛直壁部B4の上端側から右斜め上方に延びるように第2鉛直壁部B4に接続される。
第1有底凹部451aの底面の中心位置に、第1回転軸71が回転可能に取り付けられ、第2有底凹部452aの底面の中心位置に、第2回転軸72が回転可能に取り付けられる。第1回転軸71及び第2回転軸72は、それぞれ第1カム部材41に固定されている。従って、第1摩擦部材451は第1回転軸71を介して第1カム部材41に回転可能に取り付けられ、第2摩擦部材452は第2回転軸72を介して第1カム部材41に回転可能に取り付けられる。
第3有底凹部453aの底面の中心位置に、第3回転軸73が回転可能に取り付けられ、第4有底凹部454aの底面の中心位置に、第4回転軸74が回転可能に取り付けられる。第3回転軸73及び第4回転軸74は、それぞれ第2カム部材42に固定されている。従って、第3摩擦部材453は第3回転軸73を介して第2カム部材42に回転可能に取り付けられ、第4摩擦部材454は第4回転軸74を介して第2カム部材42に回転可能に取り付けられる。
第1回転軸71には、第1回転規制部材81が取り付けられている。第1回転規制部材81は第1有底凹部451a内に配設される。第2回転軸72には、第2回転規制部材82が取り付けられている。第2回転規制部材82は第2有底凹部452a内に配設される。第3回転軸73には、第3回転規制部材83が取り付けられている。第3回転規制部材83は第3有底凹部453a内に配設される。第4回転軸74には、第4回転規制部材84が取り付けられている。第4回転規制部材84は第4有底凹部454a内に配設される。それぞれの回転規制部材(81,82,83,84)は、上下方向に長い直方体形状を呈する。
第1摩擦部材451が水平配置しているときに、第1回転規制部材81が第1鉛直壁部A1及び第2鉛直壁部B1に当接する。これにより、第1回転軸71を中心とした第1摩擦部材451の時計周り方向への回転が規制される。一方、第1摩擦部材451が水平配置しているときに、第1回転軸71を中心とした第1摩擦部材451の反時計周り方向への回転は許容される。ただし、水平配置された第1摩擦部材451が第1回転軸71を中心として反時計周り方向に所定角度だけ回転したときに、第1回転規制部材81が第1傾斜壁部C1及び第2傾斜壁部D1に当接してそれ以上の反時計周り方向への第1摩擦部材451の回転が規制される。つまり、第1摩擦部材451は、水平配置されているときに所定角度だけ反時計周り方向に回転することができるように、第1カム部材41に取り付けられる。
また、図6からわかるように、第1有底凹部451aは、第1摩擦部材451のロッド長手方向における中心位置よりも前方寄り(図6において左方寄り)の領域に形成される。従って、第1回転軸71も、第1摩擦部材451のロッド長手方向における中心位置よりも前方寄りに取り付けられる。つまり、第1回転軸71は、第1摩擦部材451のロッド長手方向における中心位置から前方に偏移した位置に設けられる。このため、水平配置されている第1摩擦部材451が第1回転軸71を中心として反時計周り方向に回転した場合、第1摩擦部材451の後方寄りの部分が上方に持ち上げられて、後側摩擦部45cがロッド部材2から離れる。
第2摩擦部材452が水平配置しているときに、第2回転規制部材82が第1鉛直壁部A2及び第2鉛直壁部B2に当接する。これにより、第2回転軸72を中心とした第2摩擦部材452の反時計周り方向への回転が規制される。一方、第2摩擦部材452が水平配置しているときに、第2回転軸72を中心とした第2摩擦部材452の時計周り方向への回転は許容される。ただし、水平配置された第2摩擦部材452が第2回転軸72を中心として時計周り方向に所定角度だけ回転したときに、第2回転規制部材82が第1傾斜壁部C2及び第2傾斜壁部D2に当接してそれ以上の時計周り方向への第2摩擦部材452の回転が規制される。つまり、第2摩擦部材452は、水平配置されているときに所定角度だけ時計周り方向に回転することができるように、第1カム部材41に取り付けられる。
また、図6からわかるように、第2有底凹部452aは、第2摩擦部材452のロッド長手方向における中心位置よりも前方寄り(図6において左方寄り)の領域に形成される。従って、第2回転軸72も、第2摩擦部材452のロッド長手方向における中心位置よりも前方寄りに取り付けられる。つまり、第2回転軸72は、第2摩擦部材452のロッド長手方向における中心位置から前方に偏移した位置に設けられる。このため、水平配置されている第2摩擦部材452が第2回転軸72を中心として時計周り方向に回転した場合、第2摩擦部材452の後方寄りの部分が下方に持ち下げられて、後側摩擦部45cがロッド部材2から離れる。
第3摩擦部材453が水平配置しているときに、第3回転規制部材83が第1鉛直壁部A3及び第2鉛直壁部B3に当接する。これにより、第3回転軸73を中心とした第3摩擦部材453の反時計周り方向への回転が規制される。一方、第3摩擦部材453が水平配置しているときに、第3回転軸73を中心とした第3摩擦部材453の時計周り方向への回転は許容される。ただし、水平配置された第3摩擦部材453が第3回転軸73を中心として時計周り方向に所定角度だけ回転したときに、第3回転規制部材83が第1傾斜壁部C3及び第2傾斜壁部D3に当接してそれ以上の時計周り方向への第3摩擦部材453の回転が規制される。つまり、第3摩擦部材453は、水平配置されているときに所定角度だけ時計周り方向に回転することができるように、第2カム部材42に取り付けられる。
また、図6からわかるように、第3有底凹部453aは、第3摩擦部材453のロッド長手方向における中心位置よりも後方寄り(図6において右方寄り)の領域に形成される。従って、第3回転軸73も、第3摩擦部材453のロッド長手方向における中心位置よりも後方寄りに取り付けられる。つまり、第3回転軸73は、第3摩擦部材453のロッド長手方向における中心位置から後方に偏移した位置に設けられる。このため、水平配置されている第3摩擦部材453が第3回転軸73を中心として時計周り方向に回転した場合、第3摩擦部材453の前方寄りの部分が上方に持ち上げられて、前側摩擦部45bがロッド部材2から離れる。
第4摩擦部材454が水平配置しているときに、第4回転規制部材84が第1鉛直壁部A4及び第2鉛直壁部B4に当接する。これにより、第4回転軸74を中心とした第4摩擦部材454の時計周り方向への回転が規制される。一方、第4摩擦部材454が水平配置しているときに、第4回転軸74を中心とした第4摩擦部材454の反時計周り方向への回転は許容される。ただし、水平配置された第4摩擦部材454が第4回転軸74を中心として反時計周り方向に所定角度だけ回転したときに、第4回転規制部材84が第1傾斜壁部C4及び第2傾斜壁部D4に当接してそれ以上の反時計周り方向への第4摩擦部材454の回転が規制される。つまり、第4摩擦部材454は、水平配置されているときに所定角度だけ反時計周り方向に回転することができるように、第2カム部材42に取り付けられる。
また、図6からわかるように、第4有底凹部454aは、第4摩擦部材454のロッド長手方向における中心位置よりも後方寄り(図6において右方寄り)の領域に形成される。従って、第4回転軸74も、第4摩擦部材454のロッド長手方向における中心位置よりも後方寄りに取り付けられる。つまり、第4回転軸74は、第4摩擦部材454のロッド長手方向における中心位置から後方に偏移した位置に設けられる。このため、水平配置されている第4摩擦部材454が第4回転軸74を中心として反時計周り方向に回転した場合、第4摩擦部材454の前方寄りの部分が下方に持ち下げられて、前側摩擦部45bがロッド部材2から離れる。
図5に示すように、上側回転レバー51は長尺状に形成され、ロッド部材2の上方に配置される。上側回転レバー51の長手方向における途中の部分に回転軸51aが取り付けられ、この回転軸51aがプレート部材3に固定される。従って、上側回転レバー51は、回転軸51aを中心として回転可能にプレート部材3(すなわち車両ドアDR)に軸支される。また、上側回転レバー51の一方の端部(図5において左方の端部)に上側摩擦部材61が連結され、他方の端部(図5において右方の端部)に円柱形状の接触子51bが設けられる。接触子51bは、ベルト44の上側部分44cの上面に接触可能な位置に配設される。
上側摩擦部材61は、直方体状のベース部61aと、ベース部61aの一面から突き出るように半円柱状に形成された摩擦部61bとを有する。また、上側摩擦部材61は、ロッド部材2の上面2aに向かう方向(図5の矢印A方向)に回転(移動)可能であり、且つ、摩擦部61bがロッド部材2の上面2aに接触可能であるように、上側回転レバー51に取り付けられる。なお、上記したように、上側回転レバー51は回転軸51aを介してプレート部材3(車両ドアDR)に取り付けられている。従って、上側摩擦部材61は、車両ドアDRに取り付けられるとともに、車両ドアDR内にてロッド部材2の上面2aに向かう方向に移動可能に配設されていることになる。
下側回転レバー52も上側回転レバー51と同様に長尺状に形成され、ロッド部材2の下方に配置される。下側回転レバー52の長手方向における途中の部分に回転軸52aが取り付けられ、この回転軸52aがプレート部材3に固定される。従って、下側回転レバー52は、回転軸52aを中心として回転可能にプレート部材3(すなわち車両ドアDR)に軸支される。また、下側回転レバー52の一方の端部(図5において左方の端部)に下側摩擦部材62が連結され、他方の端部(図5にいおいて右方の端部)に円柱形状の接触子52bが設けられる。接触子52bは、ベルト44の下側部分44dの下面に接触可能な位置に配設される。
下側摩擦部材62は、直方体状のベース部62aと、ベース部62aの一面から突き出るように半円柱状に形成された摩擦部62bとを有する。また、下側摩擦部材62は、ロッド部材2の下面2bに向かう方向(図5の矢印B方向)に回転(移動)可能であり、且つ、摩擦部62bがロッド部材2の下面2bに接触可能であるように、下側回転レバー52に取り付けられる。なお、上記したように、下側回転レバー52は回転軸52aを介してプレート部材3(車両ドアDR)に取り付けられている。従って、下側摩擦部材62は、車両ドアDRに取り付けられるとともに、車両ドアDR内にてロッド部材2の下面2bに向かう方向に移動可能に配設されていることになる。
上記構成のドアチェック装置100において、車両ドアDRの開閉動作が停止しているとき(動作停止時)は、ロッド部材2は車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動しない。このとき、図4及び図5に示すように、圧縮コイルスプリング43の弾性力によってベルト44に張力が発生する。このため、ベルト44の上側部分44c及び下側部分44dが張られる。また、図4に示すように、第1カム部材41の突起41aは、プレート部材3の第1スリット31の前端(左端)を構成する壁面に係止される。これにより第1カム部材41のそれ以上の前方移動(左方移動)が規制される。また、第2カム部材42の突起42aは、プレート部材3の第2スリット32の後端(右端)を構成する壁面に形成される。これにより第2カム部材42のそれ以上の後方移動(右方移動)が規制される。
ベルト44の上側部分44cにて生じている張力は、上側部分44cに接触している接触子51bを介して上側回転レバー51に作用する。上側回転レバー51は張力により図4及び図5において回転軸51aを中心として反時計周り方向に回転駆動しようとする。この回転駆動力によって上側回転レバー51に連結された上側摩擦部材61の摩擦部61bがロッド部材2の上面2aに押し付けられる。つまり、張力発生部材4の張力により上側摩擦部材61がロッド部材2の上面2aに押し付けられるように、張力発生部材4にて発生した張力が上側回転レバー51により上側摩擦部材61に伝達される。従って、摩擦部61bにおいては、張力に基づく押し付け力を垂直抗力とした静摩擦力が発生する。
同様に、動作停止時には、ベルト44の下側部分44dにて生じている張力が、下側部分44dに接触している接触子52bを介して下側回転レバー52に作用する。下側回転レバー52は張力により図4及び図5において回転軸52aを中心として時計周り方向に回転駆動しようとする。この回転駆動力によって下側回転レバー52に取り付けられている下側摩擦部材62の摩擦部62bがロッド部材2の下面2bに押し付けられる。つまり、張力発生部材4の張力により下側摩擦部材62がロッド部材2の下面2bに押し付けられるように、張力発生部材4にて発生した張力が下側回転レバー52により下側摩擦部材62に伝達される。従って、摩擦部62bにおいては、張力に基づく押し付け力を垂直抗力とした静摩擦力が発生する。
また、動作停止時、すなわちロッド部材2が車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動していないときは、図4及び図5に示すように、各補助摩擦部材45が水平配置している。このとき、第1摩擦部材451の前側摩擦部45b及び後側摩擦部45c、第3摩擦部材453の前側摩擦部45b及び後側摩擦部45cが、ロッド部材2の上面2aに押し付けられ、且つ、第2摩擦部材452の前側摩擦部45b及び後側摩擦部45c、第4摩擦部材454の前側摩擦部45b及び後側摩擦部45cが、ロッド部材2の下面2bに押し付けられる。従って、これらの摩擦部45b,45cにおいても、上記した押し付け力を垂直抗力とした静摩擦力が発生する。
このように、動作停止時においては、上側摩擦部材61の静摩擦力、下側摩擦部材62の静摩擦力、第1摩擦部材451の静摩擦力、第2摩擦部材452の静摩擦力、第3摩擦部材453の静摩擦力、及び、第4摩擦部材454の静摩擦力が、ロッド部材2に作用する。これらの静摩擦力の合力が保持力として車両ドアDRに作用する。よって、大きな力で車両ドアDRを保持することができる。
保持力よりも大きな力で車両ドアDRを開閉させた場合、車両ドアDRに対し、車体B側に取り付けられたロッド部材2が、保持力(静摩擦力の合力)に抗して車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動する。
[閉動作]
車両ドアDRが閉動作する際には、ロッド部材2が車両ドアDR内に引き込まれる。このときロッド部材2は図4及び図5においてプレート部材3(車両ドアDR)に対して相対的に後方に移動する。
ここで、本実施形態においては、第1摩擦部材451にて発生する静摩擦力と第2摩擦部材452にて発生する静摩擦力との合力が、圧縮コイルスプリング43の弾性力よりも大きくなるようにされている。従って、ロッド部材2が図4及び図5において後方(右方)に移動する場合、第1カム部材41及び第1カム部材41に取り付けられている第1摩擦部材451及び第2摩擦部材452が圧縮コイルスプリング43の弾性力に抗してロッド部材2とともに後方移動する。
このとき第1カム部材41に形成されている突起41aがプレート部材3に形成されている第1スリット31内を後方(図4において右方)に移動することにより、第1カム部材41の後方移動が許容される。つまり、第1カム部材41は、車両ドアDRの閉動作に伴いロッド部材2が車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動したときにロッド部材2の移動方向に移動可能であるように車両ドアDRに取り付けられている。
一方、第2カム部材42は、その突起42aがプレート部材3の第2スリット32の後端を構成する壁面に係止されていて、それ以上の後方移動(右方移動)が規制されている。従って、第2カム部材42は、ロッド部材2が後方移動(右方移動)しても、それに伴って移動することはできない。つまり、第2カム部材42は、車両ドアDRの閉動作に伴いロッド部材2が車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動したときにロッド部材2の移動方向に移動不能であるように車両ドアDRに取り付けられている。このときロッド部材2は第3摩擦部材453及び第4摩擦部材454から動摩擦力を受ける。
第1カム部材41がロッド部材2と共に後方移動(右方移動)すると、第1カム部材41と第2カム部材42との間の距離が短くなる。このため、第1カム部材41及び第2カム部材42に巻き掛けられているベルト44の上側部分44c及び下側部分44dが弛み、これらの部分にて発生していた張力が消失する。図7は、第1カム部材41の後方移動によりベルト44の上側部分44c及び下側部分44dが弛んでいる状態を示すドアチェック装置100の正面図である。なお、図7において、プレート部材3は省略されている。
ベルト44の上側部分44cにおける張力の消失によって、接触子51bを通じて上側回転レバー51に反時計周り方向に作用していた回転駆動力及び、その回転駆動力により上側摩擦部材61に作用していたロッド部材2の上面2aへの押し付け力も消失する。上側摩擦部材61に作用していた押し付け力の消失により、上側摩擦部材61の摩擦力が消失する。
また、ベルト44の下側部分44dにおける張力の消失によって、接触子52bを通じて下側回転レバー52に時計周り方向に作用していた回転駆動力及び、その回転駆動力により下側摩擦部材62に作用していたロッド部材2の下面2bへの押し付け力も消失する。下側摩擦部材62に作用していた押し付け力の消失により、下側摩擦部材62の摩擦力が消失する。
このように、張力発生部材4は、ロッド部材2が車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動していないときに張力を発生し、ロッド部材2が車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動しているときに張力が消失するように構成される。
第1カム部材41が図4に示す位置からロッド部材2とともに所定量だけ後方移動すると、第1カム部材41の突起41aがプレート部材3の第1スリット31の後端を構成する壁面に係合する。これにより、第1カム部材41のそれ以上の後方移動が規制される。第1カム部材41の後方移動が規制された状態でロッド部材2がさらに後方移動しようとすると、その移動力(ロッド部材2の軸力)が第1摩擦部材451及び第2摩擦部材452に伝えられる。
第1カム部材41の後方移動が規制されているときにロッド部材2の後方への移動力が第1摩擦部材451に伝えられた場合、第1摩擦部材451が第1回転軸71を中心として水平位置から反時計周り方向に回転する。これにより、第1摩擦部材451の後方寄りの部分が持ち上げられるように第1摩擦部材451が傾斜するとともに、第1摩擦部材451の後側摩擦部45cがロッド部材2の上面2aから離れる。
同様に、第1カム部材41の後方移動が規制されているときにロッド部材2の後方への移動力が第2摩擦部材452に伝えられた場合、第2摩擦部材452が第2回転軸72を中心として水平位置から時計周り方向に回転する。これにより、第2摩擦部材452の後方寄りの部分が持ち下げられるように第2摩擦部材452が傾斜するとともに、第2摩擦部材452の後側摩擦部45cがロッド部材2の下面2bから離れる。
図8は、第1カム部材41の後方移動が規制されているときにロッド部材2が後方移動する際における、ロッド部材2に対する各補助摩擦部材45の配設状態を示す図である。図8に示すように、第1摩擦部材451の後側摩擦部45cがロッド部材2の上面2aから離れ、第2摩擦部材452の後側摩擦部45cがロッド部材2の下面2bから離れている。一方、第3摩擦部材453は、ロッド部材2の後方への移動力により反時計周り方向への回転駆動力を受けているが、反時計周り方向への回転が規制されているために、傾かない。よって、第3摩擦部材453は水平配置を維持する。同様に、第4摩擦部材454は、ロッド部材2の軸力により時計周り方向への回転駆動力を受けているが、時計周り方向への回転が規制されているために、傾かない。よって、第4摩擦部材454も、水平配置を維持する。
車両ドアDRが閉動作している際には、各補助摩擦部材45(451,452,453,454)が図8に示すようにロッド部材2に対して配設された状態で、ロッド部材2が軸方向移動する。このとき、それぞれの補助摩擦部材45(451,452,453,454)から動摩擦力が発生する。動摩擦力は静摩擦力よりも小さい。さらに、車両ドアDRの閉動作時には、上述したようにベルト44の上側部分44c及び下側部分44dが弛んでいるために、上側摩擦部材61及び下側摩擦部材62が摩擦力を発生していない。このため、保持力よりも軽い操作力で、車両ドアDRを閉動作させることができる。なお、図8に示す状態であるときにおける、第1摩擦部材451の動摩擦力と第2摩擦部材452の動摩擦力の合力は、圧縮コイルスプリング43の弾性力よりも大きくなるようにされている。従って、ロッド部材2の移動中に圧縮コイルスプリング43が伸長して張力発生部材4が張力を発生することはない。
車両ドアDRの閉動作を停止させた場合、車両ドアDRに対するロッド部材2の相対移動が停止する。すると、圧縮コイルスプリング43の弾性力によって、圧縮コイルスプリング43が伸長するとともに、第1カム部材41と第2カム部材42との間の距離が広げられる。このとき、ロッド部材2が、第1摩擦部材451及び第2摩擦部材452に対して僅かに前方(左方)に移動する。これにより第1摩擦部材451の前側摩擦部45bがロッド部材2の上面2a上を転動するとともに、第2摩擦部材452の前側摩擦部45bがロッド部材2の下面2b上を転動する。なお、転動により生じる転がり摩擦力は圧縮コイルスプリング43の弾性力よりもはるかに小さいため、転がり摩擦力によって圧縮コイルスプリング43の伸長が妨げられることはない。
第1摩擦部材451の前側摩擦部45bの転動動作により、第1摩擦部材451が第1回転軸71を中心として時計周り方向に回転する。また、第2摩擦部材452の前側摩擦部45bの転動動作により、第2摩擦部材452が第2回転軸72を中心として反時計周り方向に回転する。第1摩擦部材451が図8に示すような傾斜配置状態から時計周り方向に回転することにより、第1摩擦部材451が水平配置に戻る。また、第2摩擦部材452が図8に示すような傾斜配置状態から反時計周り方向に回転することにより、第2摩擦部材452が水平配置に戻る。
また、第1カム部材41と第2カム部材42との間の距離が広げられることにより、ベルト44の上側部分44c及び下側部分44dに張力が発生し、これらの部分が張る。従って、車両ドアDRの閉動作が停止した後は、ドアチェック装置100は、図4に示す状態に復帰する。図4に示す状態では、上記したように大きな保持力を発生し得る。すなわち、本実施形態に係るドアチェック装置100によれば、車両ドアDRの閉動作を停止した任意の開度位置にて、大きな保持力を発生させることができる。
[開動作]
車両ドアDRが開動作する際には、ロッド部材2が車両ドアDR内から引き出される。このときロッド部材2は図4及び図5においてプレート部材3(車両ドアDR)に対し相対的に前方に移動する。
ここで、本実施形態においては、第3摩擦部材453にて発生する静摩擦力と第4摩擦部材454にて発生する静摩擦力との合力が、圧縮コイルスプリング43の弾性力よりも大きくなるようにされている。従って、ロッド部材2が図4及び図5において前方(左方)に移動する場合、第2カム部材42及び第2カム部材42に取り付けられている第3摩擦部材453及び第4摩擦部材454が圧縮コイルスプリング43の弾性力に抗してロッド部材2とともに前方移動する。
このとき第2カム部材42に形成されている突起42aがプレート部材3に形成されている第2スリット32内を前方(図4において左方)に移動することにより、第2カム部材42の前方移動が許容される。つまり、第2カム部材42は、車両ドアDRの開動作に伴いロッド部材2が車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動したときにロッド部材2の移動方向に移動可能であるように車両ドアDRに取り付けられている。
一方、第1カム部材41は、その突起41aがプレート部材3の第1スリット31の前端を構成する壁面に係止されていて、それ以上の前方移動(左方移動)が規制されている。従って、第1カム部材41は、ロッド部材2が前方移動(左方移動)しても、それに伴って移動することはできない。つまり、第1カム部材41は、車両ドアDRの開動作に伴いロッド部材2が車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動したときにロッド部材2の移動方向に移動不能であるように車両ドアDRに取り付けられている。このときロッド部材2は第1摩擦部材451及び第2摩擦部材452から動摩擦力を受ける。
第2カム部材42がロッド部材2と共に前方移動(左方移動)すると、第1カム部材41と第2カム部材42との間の距離が短くなる。このため、第1カム部材41及び第2カム部材42に巻き掛けられているベルト44の上側部分44c及び下側部分44dが弛み、これらの部分にて発生していた張力が消失する。このため上側摩擦部材61の摩擦力及び下側摩擦部材62の摩擦力が消失する。
第2カム部材42が図4に示す位置からロッド部材2とともに所定量だけ前方移動すると、第2カム部材42の突起42aがプレート部材3の第2スリット32の前端を構成する壁面に係合する。これにより、第2カム部材42のそれ以上の前方移動が規制される。第2カム部材42の前方移動が規制された状態でロッド部材2がさらに前方移動しようとすると、その移動力(ロッド部材2の軸力)が第3摩擦部材453及び第4摩擦部材454に伝えられる。
第2カム部材42の前方移動が規制されているときにロッド部材2の前方への移動力が第3摩擦部材453に伝えられた場合、第3摩擦部材453が第3回転軸73を中心として水平位置から時計周り方向に回転する。これにより、第3摩擦部材453の前方寄りの部分が持ち上げられるように第3摩擦部材453が傾斜するとともに、第3摩擦部材451の前側摩擦部45bがロッド部材2の上面2aから離れる。
同様に、第2カム部材42の前方移動が規制されているときにロッド部材2の前方への移動力が第4摩擦部材454に伝えられた場合、第4摩擦部材454が第4回転軸74を中心として水平位置から反時計周り方向に回転する。これにより、第4摩擦部材454の前方寄りの部分が持ち下げられるように第4摩擦部材454が傾斜するとともに、第4摩擦部材454の前側摩擦部45bがロッド部材2の下面2bから離れる。
図9は、第2カム部材42の前方移動が規制されているときにロッド部材2が前方移動する際における、ロッド部材2に対する各補助摩擦部材45の配設状態を示す図である。図9に示すように、第3摩擦部材453の前側摩擦部45bがロッド部材2の上面2aから離れ、第4摩擦部材454の前側摩擦部45bがロッド部材2の下面2bから離れている。一方、第1摩擦部材451は、ロッド部材2の前方への移動力により時計周り方向への回転駆動力を受けているが、時計周り方向への回転が規制されているために、傾かない。よって、第1摩擦部材451は水平配置を維持する。同様に、第2摩擦部材454は、ロッド部材2の軸力により反時計周り方向への回転駆動力を受けているが、反時計周り方向への回転が規制されているために、傾かない。よって、第2摩擦部材452も、水平配置を維持する。
車両ドアDRが開動作している際には、各補助摩擦部材45(451,452,453,454)が図9に示すようにロッド部材2に対して配設された状態で、ロッド部材2が軸方向移動する。このとき、それぞれの補助摩擦部材45(451,452,453,454)から動摩擦力が発生する。動摩擦力は静摩擦力よりも小さい。さらに、車両ドアDRの開動作時には、上述したようにベルト44の上側部分44c及び下側部分44dが弛んでいるために、上側摩擦部材61及び下側摩擦部材62が摩擦力を発生していない。このため、保持力よりも軽い操作力で、車両ドアDRを開動作させることができる。なお、図9に示す状態であるときにおける、第3摩擦部材453の動摩擦力と第4摩擦部材454の動摩擦力の合力は、圧縮コイルスプリング43の弾性力よりも大きくなるようにされている。従って、ロッド部材2の移動中に圧縮コイルスプリング43が伸長して張力発生部材4が張力を発生することはない。
車両ドアDRの開動作を停止させた場合、車両ドアDRに対するロッド部材2の相対移動が停止する。すると、圧縮コイルスプリング43の弾性力によって、圧縮コイルスプリング43が伸長するとともに、第1カム部材41と第2カム部材42との間の距離が広げられる。このとき、ロッド部材2が、第3摩擦部材453及び第4摩擦部材454に対して僅かに後方(右方)に移動する。これにより第3摩擦部材453の後側摩擦部45cがロッド部材2の上面2a上を転動するとともに、第4摩擦部材454の後側摩擦部45cがロッド部材2の下面2b上を転動する。なお、転動により生じる転がり摩擦力は圧縮コイルスプリング43の弾性力よりもはるかに小さいため、転がり摩擦力によって圧縮コイルスプリング43の伸長が妨げられることはない。
第3摩擦部材453の後側摩擦部45cの転動動作により、第3摩擦部材453が第3回転軸73を中心として反時計周り方向に回転する。また、第4摩擦部材454の後側摩擦部45cの転動動作により、第4摩擦部材454が第4回転軸74を中心として時計周り方向に回転する。第3摩擦部材453が図9に示すような傾斜配置状態から時計周り方向に回転することにより、第3摩擦部材453が水平配置に戻る。また、第4摩擦部材454が図9に示すような傾斜配置状態から時計周り方向に回転することにより、第4摩擦部材454が水平配置に戻る。
また、第1カム部材41と第2カム部材42との間の距離が広げられることにより、ベルト44の上側部分44c及び下側部分44dに張力が発生し、これらの部分が張る。従って、車両ドアDRの開動作が停止した後は、ドアチェック装置100は、図4に示す状態に復帰する。図4に示す状態では、上記したように大きな保持力を発生し得る。すなわち、本実施形態に係るドアチェック装置100によれば、車両ドアDRの閉動作を停止した任意の開度位置にて、大きな保持力を発生させることができる。
以上のように、本実施形態に係るドアチェック装置100は、一方端21及び他方端22を備える長尺状に形成され、一方端21にて車体Bに揺動可能に連結されるとともに、車体Bに取り付けられた車両ドアDRの内部に延出され、車両ドアDRの開閉動作に伴い車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動するロッド部材2と、車両ドアDRに取り付けられ、車両ドアDR内にてロッド部材2の表面(上面2a,下面2b)に向かう方向に移動可能に配設された摩擦部材(上側摩擦部材61,下側摩擦部材62)と、ロッド部材2が車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動していないときに張力を発生し、ロッド部材2が車両ドアに対して相対的に軸方向移動しているときに張力が消失するように構成された張力発生部材4と、張力発生部材4の張力により摩擦部材(61,62)がロッド部材2の表面(2a,2b)に押し付けられるように、張力発生部材4にて発生した張力を摩擦部材(61,62)に伝達する張力伝達部材(上側回転レバー51,下側回転レバー52)と、を備える。
本実施形態によれば、張力発生部材4にて発生された張力により摩擦部材(61,62)をロッド部材2の表面(2a,2b)に押し付けることによりロッド部材2の軸方向移動に対して発生する摩擦力を保持力として車両ドアDRに作用させることができる。またロッド部材2が車両ドアDRに対して軸方向移動しているとき、すなわち車両ドアDRの開閉動作時には、張力発生部材4の張力が消失するために、摩擦部材(61,62)による摩擦力が消失する。その結果、ドアをスムーズに開閉させることができる。そして、ドアの開閉動作の停止時には、再び張力発生部材4にて張力が発生され、斯かる張力に基づく摩擦力がロッド部材2に作用する。このため、ドアの開閉動作を停止した任意の開度位置にて保持力を発生させることができる。
また、ロッド部材2がドアに対して相対的に軸方向移動していないとき、すなわちドアの開閉動作の停止時には、圧縮コイルスプリング43の弾性力が第1カム部材41と第2カム部材42とに作用してベルト44が張られることによって張力が発生する。この張力が摩擦部材(61,62)に伝達されることにより、ロッド部材2に摩擦力が作用する。この摩擦力が保持力として車両ドアDRに作用する。一方、車両ドアDRの閉動作に伴いロッド部材2が車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動したときは、第1カム部材41が圧縮コイルスプリング43の弾性力に抗してロッド部材2とともに移動することにより、第1カム部材41と第2カム部材42との間隔が狭められる。これによりベルト44が弛められて張力が消失する。また、車両ドアDRの開動作に伴いロッド部材2が車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動したときは、第2カム部材42が圧縮コイルスプリング43の弾性力に抗してロッド部材2とともに移動することにより、第1カム部材41と第2カム部材42との間隔が狭められる。これによりベルト44が弛められて張力が消失する。このようにして、ロッド部材2が車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動しているときに張力が消失するように、張力発生部材4が構成される。
こうした張力発生部材4を用いることで、車両ドアDRの開閉動作に連動して機械的に張力を消失させることができる。このため、張力を変化させるために電気的な制御を必要としない。故に、簡素で且つ安価にドアチェック装置を構成することができる。
また、車両ドアDRの閉動作が任意の開度位置で停止されたときに、圧縮コイルスプリング43の弾性力によって第1カム部材41と第2カム部材42との間隔が拡げられるとともに、第1摩擦部材451及び第2摩擦部材452(第1補助摩擦部材)がロッド部材2の表面(2a,2b)上を転動する。このとき転がり摩擦力が発生するが、転がり摩擦力は小さいので、この転がり摩擦力に妨げられることなく圧縮コイルスプリング43の弾性力によって第1カム部材41と第2カム部材42との間隔を拡げることができる。このため、車両ドアDRの閉動作が停止した任意の位置にて、張力発生部材4にて張力が発生されるとともに、発生された張力に基づく摩擦力を保持力として車両ドアDRに作用させることができる。
また、車両ドアDRの開動作が任意の開度位置で停止されたときに、圧縮コイルスプリング43の弾性力によって第1カム部材41と第2カム部材42との間隔が拡げられるとともに、第3摩擦部材453及び第4摩擦部材454(第2補助摩擦部材)がロッド部材2の表面(2a,2b)上を転動する。このとき転がり摩擦力が発生するが、転がり摩擦力は小さいので、この転がり摩擦力に妨げられることなく圧縮コイルスプリング43の弾性力によって第1カム部材41と第2カム部材42との間隔を拡げることができる。このため、車両ドアDRの開動作が停止した任意の位置にて、張力発生部材4にて張力が発生されるとともに、発生された張力に基づく摩擦力を保持力として車両ドアDRに作用させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるべきものではない。例えば、上記実施形態においては、車両ドアに適用されるドアチェック装置について説明したが、それ以外のもの、例えば家屋に取り付けられるドアに本発明のドアチェック装置を適用してもよい。本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、変形可能である。
100…ドアチェック装置、2…ロッド部材、2a…上面(表面)、2b…下面(表面)、21…一方端、21…他方端、3…プレート部材、31…第1スリット、32…第2スリット、4…張力発生部材、41…第1カム部材(第1の部材)、41a…突起、42…第2カム部材(第2の部材)、42a…突起、43…圧縮コイルスプリング(弾性部材)、44…ベルト(紐状部材)、44c…上側部分、44d…下側部分、45…補助摩擦部材(第1補助摩擦部材、第2補助摩擦部材)、45a…ベース部、45b…前側摩擦部、45c…後側摩擦部、451…第1摩擦部材(第1補助摩擦部材)、451a…第1有底凹部、452…第2摩擦部材(第1補助摩擦部材)、452a…第2有底凹部、453…第3摩擦部材(第2補助摩擦部材)、453a…第3有底凹部、454…第4摩擦部材(第2補助摩擦部材)、51…上側回転レバー(張力伝達部材)、52…下側回転レバー(張力伝達部材)、61…上側摩擦部材(摩擦部材)、61a…ベース部、61b…摩擦部、62…下側摩擦部材(摩擦部材)、62a…ベース部、62b…摩擦部、71…第1回転軸、72…第2回転軸、73…第3回転軸、74…第4回転軸、81…第1回転規制部材、82…第2回転規制部材、83…第3回転規制部材、84…第4回転規制部材、B…車体、DR…車両ドア

Claims (4)

  1. 一方端及び他方端を備える長尺状に形成され、前記一方端にて開口を有する本体に揺動可能に連結されるとともに、前記本体に取り付けられ前記開口を開閉可能なドアの内部に延出され、前記ドアの開閉動作に伴い前記ドアに対して相対的に軸方向移動するロッド部材と、
    前記ドアに取り付けられ、前記ドア内にて前記ロッド部材の表面に向かう方向に移動可能に配設された摩擦部材と、
    前記ロッド部材が前記ドアに対して相対的に軸方向移動していないときに張力を発生し、前記ロッド部材が前記ドアに対して相対的に軸方向移動しているときに張力が消失するように構成された張力発生部材と、
    前記張力発生部材の張力により前記摩擦部材が前記ロッド部材の表面に押し付けられるように、前記張力発生部材にて発生した張力を前記摩擦部材に伝達する張力伝達部材と、
    を備える、ドアチェック装置。
  2. 請求項1に記載のドアチェック装置において、
    前記張力発生部材は、
    前記ロッド部材の長手方向に沿って配設された第1の部材及び第2の部材と、
    前記第1の部材と前記第2の部材との間に配設され、前記第1の部材と前記第2の部材が互いに離れるように弾性力を発生する弾性部材と、
    前記第1の部材と前記第2の部材とを繋ぐように設けられた紐状部材と、
    前記第1の部材に連結されるとともに、前記弾性部材の弾性力よりも強い静摩擦力が前記ロッド部材に作用するように前記ロッド部材の表面に接触している第1補助摩擦部材と、
    前記第2の部材に連結されるとともに、前記弾性部材の弾性力よりも強い静摩擦力が前記ロッド部材に作用するように前記ロッド部材の表面に接触している第2補助摩擦部材と、
    を備え、
    前記第1の部材は、前記ドアの閉動作に伴い前記ロッド部材が前記ドアに対して相対的に軸方向移動したときに前記ロッド部材の移動方向に移動可能であり、前記ドアの開動作に伴い前記ロッド部材が前記ドアに対して相対的に軸方向移動したときに前記ロッド部材の移動方向に移動不能であるように前記ドアに取り付けられ、
    前記第2の部材は、前記ドアの開動作に伴い前記ロッド部材が前記ドアに対して相対的に軸方向移動したときに前記ロッド部材の移動方向に移動可能であり、前記ドアの閉動作に伴い前記ロッド部材が前記ドアに対して相対的に軸方向移動したときに前記ロッド部材の移動方向に移動不能であるように前記ドアに取り付けられ、
    前記ロッド部材が前記ドアに対して相対的に軸方向移動していないときに、前記弾性部材の弾性力が前記第1の部材と前記第2の部材とに作用して前記紐状部材が張られることによって、張力が発生するように構成される、ドアチェック装置。
  3. 請求項2に記載のドアチェック装置において、
    前記張力伝達部材は、長尺状に形成され、一方端にて前記摩擦部材が連結されるとともに他方端にて前記紐状部材に接触したレバー部材を備え、
    前記レバー部材が、その長手方向における途中部分に設けられた回転軸を中心として回転可能に前記ドアに軸支されている、ドアチェック装置。
  4. 請求項2又は3に記載のドアチェック装置において、
    前記第1補助摩擦部材は、前記ドアの閉動作に伴う前記ロッド部材の前記ドアに対する相対的な軸方向移動が停止されたときに、前記ロッド部材の表面上を転動することができるように構成され、
    前記第2補助摩擦部材は、前記ドアの開動作に伴う前記ロッド部材の前記ドアに対する相対的な軸方向移動が停止されたときに、前記ロッド部材の表面上を転動することができるように構成される、ドアチェック装置。
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