JP2016043889A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤのサイドウォール部に設けた装飾領域のインクが剥れることによって、タイヤの外観性が低下することを抑制できるタイヤを提供する。
【解決手段】一対のビード部と、該ビード部からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部間に跨って延びるトレッド部と、を具え、少なくともいずれか一方のサイドウォール部の外表面に印刷による装飾領域を有するタイヤであって、前記装飾領域が、インク付着部とインク非付着部とを有し、該インク非付着部は、タイヤ径方向に延びるスリットを、前記インク付着部を介してタイヤ周方向に断続配置してなり、前記装飾領域の表面に、前記インク付着部より貯蔵弾性率が低い、透明の保護層を有する。
【選択図】図2

Description

この発明は、タイヤに関するものである。
従来、タイヤのサイドウォール部の外表面に、円環状又はその他の形状の装飾領域を、印刷を用いて形成したタイヤが提案されている(例えば、引用文献1)。
特開2013−141927号公報
上記のように、サイドウォール部の外表面に設ける装飾領域を、印刷により形成したタイヤでは、印刷域が強く擦れたり、引っ掻かれたりすると、印刷されたインクが剥がれてタイヤの外観性が低下するおそれがある。
そこで、本発明では、サイドウォール部の外表面に印刷により形成した装飾領域のインクが剥れること(以下、「インク剥れ」ともいう。)による、タイヤの外観性の低下を抑制できるタイヤを提供すること、を目的とする。
発明者は、まず、タイヤの外観性を低下させる、インク剥れの具体的な発生原因について鋭意調査した結果、タイヤが縁石に接触して擦れる等して生じる、車両走行中のインク剥れが多くあることを知見した。
さらに、縁石との接触によるインク剥れ以外にも、タイヤの使用及び保管を繰り返す中で生じる微細な引っ掻き傷によっても、タイヤの外観性が損なわれ得ることが判明した。この微細な引っ掻き傷の発生原因について鋭意究明したところ、タイヤの加硫成型を経てタイヤ外表面に複数形成されるヒゲ状の凸部(スピュー)が、タイヤの取り扱い時に他のタイヤを引っ掻くこと、に起因するものがあることが分かった。一般に、タイヤは、平置き(タイヤの回転軸が地面と垂直になる方向)で積み重ねて保管されることが多いが、かかる状態からタイヤを引き摺って取り出すと、取り出すタイヤのサイドウォール部に印刷されたインクが、該取り出すタイヤに隣接するタイヤのスピューによって掻き取られる場合があること、同様に、取り出すタイヤのスピューによって、該取り出すタイヤに隣接するタイヤのインクが掻き取られる場合があること、が判明した。
発明者は、縁石との接触に因るインク剥れはもちろん、タイヤを使用及び保管する作業時に生じ得る、スピューとの接触に起因するインク剥れも含めて、インク剥れによりタイヤの外観性が低下すること、を抑制する方途について鋭意究明し、本発明を完成するに至った。
本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)本発明のタイヤは、一対のビード部と、該ビード部からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部間に跨って延びるトレッド部と、を具え、少なくともいずれか一方のサイドウォール部の外表面に、印刷を用いて形成した装飾領域を有するタイヤであって、前記装飾領域が、インク付着部とインク非付着部とを有し、該インク非付着部は、タイヤ径方向に延びるスリットを、インク付着部を介してタイヤ周方向に断続配置してなり、装飾領域の表面に、前記インク付着部より貯蔵弾性率が低い、透明の保護層を有すること、を特徴とする。
かかる構成の本発明のタイヤによれば、装飾領域のインク剥れによる、タイヤの外観性の低下を抑制できる。なお、本発明でいう、「インク剥れによる、タイヤの外観性の低下を抑制する」とは、インク剥れそれ自体を抑制すること、又は、インク剥れを視覚的に目立たなくすること、によってタイヤの外観性の低下を抑制することをいう。
なお、上記の「タイヤ径方向に延びる」とは、タイヤ径方向に対して0°以上90°未満の範囲で傾斜して延びることを意味する。
(2)本発明のタイヤは、スリットの各々が、インク付着部のタイヤ径方向内側端から同外側端まで延在すること、が好ましい。
この構成によれば、装飾領域のインク剥れによる、タイヤの外観性の低下をより確実に抑制できる。
(3)本発明のタイヤは、スリットのタイヤ周方向幅中心線と、該中心線上の任意の点を通るタイヤの径線と、の挟角が45°以下であることが好ましい。
この構成によれば、装飾領域のインク剥れに対する耐性を高めることができる。
(4)本発明のタイヤは、スリットの各々が、タイヤ周方向に一定のピッチで配置されること、が好ましい。
この構成によれば、装飾領域の外観上の連続性を維持することができる。
なお、上記「ピッチ」とは、スリットのタイヤ周方向幅中心線間の間隔をいう。
(5)本発明のタイヤは、スリットの各々のタイヤ周方向幅を、タイヤ周方向に周期的に変化させること、が好ましい。
この構成によれば、装飾領域の外観上の連続性を維持することができる。
(6)本発明のタイヤは、タイヤ側面視で、スリットに挟まれたインク付着部のタイヤ径方向高さが、スリットのタイヤ周方向ピッチの0.6倍以上であること、が好ましい。
この構成によれば、装飾領域の外観上の連続性をより確実に維持することができる。
(7)本発明のタイヤは、インク付着部のタイヤ径方向最内側端より内側、且つ同最外側端より外側まで延在すること、が好ましい。
この構成によれば、装飾領域のインク剥れに対する耐性をより高めることができる。
なお、本発明における、スリットやインク付着部等の諸元は、当該タイヤを適用リムに装着し規定内圧を充填し荷重を負荷しない状態(本発明において、以下「基準状態」という。)で測定するものとする。
この「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業企画であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO (The European Tyre and Rim Technical Organisation, Inc.)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA (The Tire and Rim Association, Inc.)のYEAR BOOK等に記載されている、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す。
また、「規定内圧」とは、上記のJATMA YEAR BOOK等に記載されている、適用サイズ・プレーティングにおける最大負荷能力に対応する空気圧をいい、「最大負荷能力」とは、上記規格でタイヤに負荷されることが許容される最大の質量をいう。
本発明により、装飾領域のインク剥れによる、タイヤの外観性の低下を抑制可能なタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るタイヤのタイヤ幅方向断面図である。 本発明の一実施形態に係るタイヤを適用リムに組み付けた、タイヤリム組立体の側面図である。 本発明の一実施形態に係るタイヤの装飾領域を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るタイヤの装飾領域の部分断面図である。 本発明の一実施形態に係るタイヤの装飾領域の変形例を示す部分断面図である。 本発明の他の実施形態に係るタイヤの装飾領域を説明する図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るタイヤの装飾領域を説明する図である。 Aは従来のタイヤの装飾領域を模式的に示す図であり、B〜Mは本発明に係るタイヤの装飾領域の一例を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤのタイヤ幅方向断面図である。図1に示すように、このタイヤ10は、一対のビード部11と、該ビード部11からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部12と、両サイドウォール部12間に跨って延びるトレッド部13と、を具える。タイヤの内部構造については、特には限定しないが、図1に示す例では、ビード部11に埋設された一対のビードコア1と、該ビードコア1間にトロイダル状に跨るカーカス2とを有し、該カーカス2のタイヤ径方向外側に、この図示例では、1層のベルト層からなるベルト3を有している。
図2は、本発明の一実施形態に係るタイヤを適用リムに組み付けた、タイヤリム組立体の側面図である。図2の例において、タイヤ10は、サイドウォール部12の外表面12aに、印刷を用いて形成された、4つの環状の装飾領域6(6ai、6bi、6ao、6bo)を具えている。より詳細には、タイヤの回転軸を通る平面(図示せず)を挟んで互いに対向する半円帯状の装飾領域6ai、6biを具え、該装飾領域6ai、6biのタイヤ径方向外側に、タイヤ周方向に延びる円環状のスリットSLを挟んで、同じく半円帯状の装飾領域6ao、6boを具えている。
なお、本実施形態では、一方のサイドウォール部の外表面12aにのみ装飾領域6を具えているが、他の実施形態において、両方のサイドウォール部の外表面12aに装飾領域6を具えてもよい。
図3は、図2に示す装飾領域6をより具体的に説明する、タイヤ側面視にて示す図である。上述のとおり、本発明のタイヤにおけるインク付着部4及びインク非付着部5等の諸元は、タイヤの基準状態で測定するものとするが、ここでは、便宜上、直線状の装飾領域を用いて本発明の構成を説明する。
なお、図3の直線状に示される装飾領域は、直交座標表現を極座標表現に変換することによって、実際のサイドウォール部に、円形帯状に適用される。
図3の例において、タイヤ周方向(図中、X方向)に延在する装飾領域6には、タイヤ径方向に細長の平行四辺形であるインク付着部4と、該インク付着部4と同様の形状であり、サイドウォール部外表面12aが露出する複数のスリット5a(インク非付着部5を構成する)と、がタイヤ周方向に交互に配置されている。この例において、スリット5aのタイヤ周方向の配設ピッチPa及びタイヤ周方向幅5Lは一定であり、従って、インク付着部4のタイヤ周方向の配設ピッチ、及び、インク付着部4のタイヤ周方向幅4Lも一定であるが、他の実施形態において、これらは任意の長さとすることができる。
なお、図3の例において、インク付着部4及びスリット5aはタイヤ径方向に対して傾斜している。より具体的には、スリット5のタイヤ周方向幅中心線Cと、該中心線C上の点(この例では、点P)を通るタイヤの径線(タイヤ径方向に沿う仮想線)Rdと、の挟角αが30°である。
本実施形態のタイヤにおいて、装飾領域6は、上述の通り、インク付着部4とインク非付着部5とを有し、該インク非付着部5は、タイヤ径方向に延びるスリット5aを、インク付着部4を介してタイヤ周方向に断続配置してなること、且つ、装飾領域6の表面上に透明の保護層8を有すること、が肝要である。
本実施形態のタイヤでは、装飾領域6を保護層8で覆うことにより、車両走行中に縁石と接触した場合であっても、装飾領域6のインク剥れを抑制することができる。なお、装飾領域6のデザインを阻害しないよう、保護層8は透明のものとする。
この保護層8は、インク剥れを抑制する一定の効果を有する一方で、縁石との接触等による擦れが度重なると、場合によっては保護層8が剥れることがあり、この場合、保護層8に覆われなくなったインク付着部4ではインク剥れが生じ易くなる。タイヤの使用及び保管を繰り返す中で、装飾領域に微細な引っ掻き傷が生じること、及び、その原因は、タイヤの外表面に形成されたスピューによる擦れであること、は上述の通りであるが、保護層8に覆われていないインク付着部4では、かかるスピュー擦れに起因するインク剥れが生じ易くなる傾向にある。
特に、平置きで積み重ねられたタイヤを積み下ろす作業では、従来、該タイヤの手前側を持ち上げて、タイヤの奥側を引き摺るようにしてタイヤを取り扱う。この場合、引き摺って取り出すタイヤの最も奥側の領域と、該取り出すタイヤに隣接するタイヤの、最も奥側の領域及び最も手前の領域と、におけるインク剥れが特に顕著になる。
本実施形態のタイヤでは、インクが付着していないスリット5aをタイヤ径方向に延在させているため、タイヤの積み下ろし作業時に、隣接するタイヤと擦れ合う部分(すなわち、タイヤの取り出し方向に対して、0°付近と180°付近)では、スリット5aの延在方向とタイヤを引き摺り出す方向が一致する。従って、保護層8の不在のもと、スピュー擦れによりインク付着部4のインクが掻き取られたとしても、かかる引っ掻き傷は、予め設けられているスリット5aの延在方向と同様であるため、視覚的に認識され難くなる。その結果、従来の、インクでベタ塗りされた装飾領域を有するタイヤ(例えば、図8Aに記載の装飾領域を有するタイヤ)と比較して、タイヤの外観性を損ない難い。
なお、本発明のタイヤは、スリット5aの延在方向と、タイヤを引き摺り出す方向と、が異なる部分(すなわち、タイヤの取り出し方向に対して、90°付近)では、隣接するタイヤ同士は擦れ合わないため、タイヤをいずれの方向に引き摺って取り出したとしても、スピュー擦れによりタイヤの外観性が低下するのを抑制することができる。
また、本実施形態のタイヤでは、装飾領域6に、タイヤ径方向に延びるスリット5aからなるインク非付着部5を予め配置しているため、装飾領域6がインクで覆われた従来のタイヤと比較して、スピューがインク付着部4上を通過してインクを掻き取る確率が著しく低減する。この観点からも、スピュー擦れに起因してタイヤの外観性が低下するのを抑制することができる。
さらに、本実施形態のタイヤは、スリット5aにより、インク付着部4がある程度分断されることになり、該インク付着部4が全体として、サイドウォール部の動きに追従して伸縮することがないため、インク付着部のひび割れを生じさせ難い、という利点も有する。
なお、タイヤの外観性の低下を抑制する効果をより高める観点から言えば、スリット5aの好適なタイヤ周方向幅は0.7mm以上である。タイヤ外表面に形成されるスピューの直径は、一般に、0.7mm程であるため、スリット5のタイヤ周方向幅をそれ以上とすれば、装飾領域6におけるインク剥れをより効果的に抑制することができる。
また、スリット5aのタイヤ周方向幅をインク付着部4のタイヤ周方向幅4Lの2.0倍以下とすることが好ましく、この場合、装飾領域6の視覚的な連続性を損ない難い。
また、図4は、装飾領域6を有するサイドウォール部12の外表面12aの近傍を概略的に示す部分断面図である。本発明のように、印刷による装飾領域6に複数のスリット5を設けた場合、該装飾領域6が擦れたときの剥れ開始端部(インク付着部4の、タイヤ周方向に面したエッジ)が多数でき、インク剥れが発生し易くなる傾向にある。そこで、保護層8を設ければ、インク付着部4のエッジを保護して、かかるエッジを起点とするインク剥れを抑制することができる。
なお、保護層8の貯蔵弾性率は、インク付着部4の貯蔵弾性率より高いことが、装飾領域6の耐外傷性を向上させる観点から好ましい。
また、図5は、図4と同様に、装飾領域6を有するサイドウォール部12の外表面12aの近傍を概略的に示す部分断面図であるが、ここでは、保護層8とインク付着部4との間に、保護層8よりも貯蔵弾性率が低く、且つインク付着部4よりも貯蔵弾性率が高い、中間層9が設けられている。比較的高弾性である保護層8と、比較的低弾性であるインク付着部6と、の間に、弾性率がこれらの間である中間層9を設けることにより、保護層8とインク付着部4との間の剛性段差が緩和されるため、保護層8とインク付着部4との間におけるクラックの発生リスクを低減することができる。
なお、本明細書において、「貯蔵弾性率」とは、JIS K7244に準拠し、温度25℃で測定したものをいうものとする。
本発明のタイヤにおけるスリット5aは、図3に示すように、インク付着部4と同様のタイヤ径方向高さを有する形態のほか、例えば、図8Cに示すように、スリット5aのタイヤ径方向高さがインク付着部4よりも小さく、該スリット5aの周囲がインク付着部4に囲われる形態としてもよい。
ただし、タイヤの外観性の低下をより確実に抑制する観点から言えば、スリット5の各々が、インク付着部4のタイヤ径方向内側端4iから同外側端4oまで延在する形態であること、が好ましい。かかる構成では、スリット5がインク付着部4に包囲される場合に比べて、スピューによる掻き取りが視覚的により認識しづらくなるからである。
さらに、スリット5のタイヤ周方向中心線Cと、該中心線上の点(図3では、例えば点P)を通るタイヤの径線Rdと、の挟角αが、45°以下であることが好ましい。なお、図6に示す本発明の他の実施形態のタイヤのように、スリット5が円弧状である場合、スリット5のタイヤ周方向中心線Cである円弧Ac上の任意の点(図6では、例えば点P)における接線Taと、該任意の点(同様に、点P)を通るタイヤの径線Rdとの挟角が45°以下であることが好ましい。
挟角αが45°以下である場合、インク付着部4の形状に極端な鋭角部分が生じないため、装飾領域6のインク剥れに対する耐性を高めることができる。より好ましくは、かかる挟角αは、0°以上30°以下である。
また、スリット5に挟まれるインク付着部4のタイヤ周方向幅4Lを、スリット5のタイヤ周方向のピッチPaの0.6倍以上とすることが好ましい。装飾領域6に、サイドウォール部の外表面12aが露出するスリット5aの複数個を断続配置した場合であっても、該装飾領域6のタイヤ周方向の、外観上の連続性を良好に維持することができるからである。
次に、図7は、本発明のさらに他の実施形態に係るタイヤの装飾領域26を説明する図である。図3に示す実施形態の装飾領域6と同様の構成については、同様の参照符号を付してその説明を省略する。図7の例では、スリット51a、52a、53aは、該スリットのタイヤ周方向中心線Cを基準としてタイヤ周方向に一定のピッチPaで断続配置されているが、該スリット51a、52a、53aのタイヤ周方向幅5L1、5L2、5L3の各々がタイヤ周方向に変化しているため、各インク付着部4(41〜44)のタイヤ周方向幅4L1、4L2、4L3、4L4もまた、タイヤ周方向に変化している。
より詳細には、タイヤ周方向幅が最長のスリット51aと、該スリット51aよりも同幅が短いスリット52aと、同幅が最短のスリット53aと、がタイヤ周方向に、51a、52a、53a、53a、52a、51aの順に並ぶ配列を1周期として、該周期がタイヤ周方向に繰り返されている。従って、インク付着部のタイヤ周方向幅もまた、4L1、4L2、4L3、4L4、4L3、4L2、4L1、の順に並ぶ配列を1周期として、該周期がタイヤ周方向に繰り返されている。この例において、インク付着部4(41〜44)のタイヤ周方向幅4L1〜4L4、は、タイヤ径方向高さhに対して、4L1=0.3h、4L2=0.45h、4L3=0.6h、4L4=0.9hである。
このように、スリット51a〜53aの各々を、タイヤ周方向に一定のピッチPaで配置することにより、装飾領域図案の連続性を保ちながら、インク剥れによるタイヤの外観性の低下を抑制する効果が期待できる。
また、当該ピッチPaを一定にすると、図7に示すごとく、インク付着部4のタイヤ周方向幅4Lを周期的に変化させる等の複雑な構成を行った場合であっても、インク非付着部5にも同様の規則性の周期的変化をもたらすことができるため、装飾領域の図案の連続性が確実に保たれる。
さらには、当該ピッチPaを一定にすると、該ピッチ幅が一定の基準として機能するため、インク付着部4とインク非付着部5の2つの変化する数値を管理する必要がなくなる、というタイヤ製作上の利点も得られる。
なお、上記の「一定のピッチ」には、最長ピッチの最小ピッチに対する比が1〜1.5の範囲内で異なるものも含まれる。好ましくは、当該比が1.0である。
さらに、本発明のタイヤでは、スリット51a〜53aの各々のタイヤ周方向幅5L1〜5L3が、タイヤ周方向に周期的に変化すること、が好ましい。この構成によれば、インク付着部41のタイヤ周方向幅4Lも周期的に変化することになるため(上述のとおり、図7の例では、4L1、4L2、4L3、4L4、4L3、4L2、4L1…と変化している。)、装飾領域6にスリットを設けた場合であっても、装飾領域6の外観上の連続性を維持することができる。
なお、図7の例では、タイヤ周方向幅が異なる、3つのスリット51a、52a、53aによって、インク付着部4は、4段階のタイヤ周方向幅を有しているが、より少数又は多数の段階を設けることもできる。装飾領域6の連続性を良好にする観点から言えば、インク付着部4のタイヤ周方向幅のバリエーションは、3段階以上設けることが好ましい。
また、本発明のタイヤでは、スリット5aに挟まれたインク付着部4のタイヤ径方向高さhが、スリット5のタイヤ周方向ピッチPaの0.6倍以上であること、が好ましい。より好ましくは、1.0倍以上2.0倍以下である。この構成によれば、装飾領域6にスリットを設けた場合であっても、装飾領域6の外観上の連続性をより確実に維持することができる。また、2.0倍以下とすることにより、装飾領域6のインク付着部4に、スピューによる引掻き傷を生じさせ難くすることができる。
なお、スリット5のタイヤ周方向ピッチPaがタイヤ径方向位置によって異なる場合、スリット5のタイヤ径方向中心におけるピッチを、スリット5のタイヤ周方向ピッチPaとする。
また、インク付着部4のタイヤ径方向高さhを、該インク付着部4のタイヤ周方向幅4Lよりも大きくすることが好ましい。この場合、タイヤ径方向高さhがタイヤ周方向幅4Lよりも小さい場合に比べて、タイヤ運搬時に生じ得る、スピューによるタイヤ径方向への引っ掻きに対し、インク剥れを逃がす効果が得られる。その結果、装飾領域6の耐久性及びタイヤの外観性の向上を両立させることができる。
なお、個々のインク付着部4のタイヤ周方向幅4Lがタイヤ径方向に変化する場合、インク付着部4のタイヤ径方向中心位置におけるタイヤ周方向幅をもって、当該インク付着部4のタイヤ周方向幅4Lとする。
また、個々のインク付着部4のタイヤ径方向高さhがタイヤ周方向に変化する場合、該タイヤ径方向高さhの平均もって、当該インク付着部4のタイヤ径方向高さhとする。
また、装飾領域6の表面に設ける透明の保護層8は、インク付着部41のタイヤ径方向最内側端より内側、且つ同最外側端より外側まで延在させることが好ましい。
この構成によれば、車両走行中に路上の縁石を接触した場合であっても、インク付着部41をより剥れ難くし、装飾領域6のインク剥れに対する耐性をより高めることができる。
なお、保護層8の材料としては、特には限定しないが、例えば、OPニス又は水系ウレタン樹脂等を用いることができる。さらに、中間層9の材料としては、特には限定しないが、例えば、オリゴマー、モノマーを主成分とし、必要に応じて光重合開始剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、安定剤、接着促進剤、レオロジー調整剤等を配合した活性エネルギー線硬化型の中間層形成用インクを用いることができる。活性エネルギー線としては、α線、γ線、X線、電子線等を用いることができる。
上述のとおり、図3の例では、タイヤ周方向に延びる円環状のスリットSLを介して、該スリットSLのタイヤ径方向内側に半円状の装飾領域6ai、6biが、同外側に半円状の装飾領域6bi、6boが配置されているが、かようなスリットSLを介して装飾領域を配置すると、装飾領域がタイヤ径方向に分割されるため、タイヤの変形による歪に対応し易くなり、装飾領域のひび割れを抑制することができる。
なお、このタイヤ周方向に延びる円環状のスリットSLの幅は、該スリットSLが隔てる装飾領域の、タイヤ径方向最外側端から同最内側端までの幅の1/3以下とすることが、装飾性を維持する観点から好ましい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
発明例タイヤ及び比較例タイヤ(ともに、タイヤサイズは、195/65R16)を表1に示す仕様のもと試作し、装飾領域の耐外傷性及びタイヤの外観性を評価した。
各供試タイヤは、図1に示す基本構成を有し、サイドウォール部の外表面には、印刷を用いた装飾領域を図2と同様の配置にて具えている。装飾領域の模式図を図8に示した。なお、図8に示す装飾領域の形状は直線状であるが、実際のタイヤには、かかる直線状のデザインを、直交座標表現を極座標方言に変換することにより、円形帯状にしてタイヤに適用している。図8中に、黒色単色で示される部分が、インク付着部である。
発明例タイヤ1は、スリット5aのタイヤ周方向幅5L及び配設ピッチPaが一定であり、該スリット5aのタイヤ周方向幅中心線Cと、タイヤの径線Rdと、の挟角は45°である。また、スリット5aのピッチPaに対する、インク付着部4のタイヤ径方向高さhの比、h/Paは0.5である。
なお、表1中の「保護層の範囲」は、装飾領域の表面(インク付着部の最内側端から同最外側端まで)にのみ保護層が設けられている場合を1、装飾領域表面上はもちろん、それらのタイヤ径方向内側及び外側にまで保護層が設けられている場合を2、として示している。
(装飾領域の耐外傷性)
各供試タイヤにつき、以下の(A)〜(C)を行い、サイドウォール部外表面に施した装飾領域の耐外傷性を評価した。
(A)各供試タイヤの適用リムへのリム組み及びリム解きを、ウェット状態にて行った。より詳細には、各タイヤにつき、通常作業を2回、いじめ作業を2回実施した。
(B)各供試タイヤを適用リムに組み付け、規定内圧を充填し、車両に組み付け、かかる車両を走行させて、立体駐車場のガードレールに意図的に接触させた。
(C)各供試タイヤを適用リムに組み付け、規定内圧を充填し、車両に組み付け、かかる車両を自動洗車機にかけ、タイヤ外表面にホイルブラシを擦りつける作業を30回繰り返した。
評価結果を、表1に示した。なお、上記(A)〜(C)の試験の全てにおいてインク剥れが生じたものを×、2つの試験においてインク剥れが生じたものを△、1つの試験においてインク剥れが生じたものを○、全ての試験においてインク剥れがほとんど生じなかったものを◎として示した。
(タイヤの外観性)
上記の装飾領域の耐外傷性に関する、(A)〜(C)の試験を行った後のタイヤの装飾領域を、各タイヤを車両に装着した状態にて観察し、インク剥れの有無、インク剥れの目立ち難さ、及び、線状の色面としての印象、を総合的に評価した。評価結果は、比較例タイヤ1の結果を0として、0から9.5(0.5刻み)の数値で示した。なお、数値の大きい方が、タイヤの外観性に優れることを意味する。
発明例タイヤはいずれも、比較例タイヤ1、2よりも、装飾領域の耐外傷性及びタイヤの外観性が良好であった。すなわち、発明例タイヤでは、サイドウォール部のインク剥れによる、タイヤの外観性低下が、比較例タイヤ1、2に比べて抑制されていることが分かった。
1 ビードコア
2 カーカス
3 ベルト
4、41、42、43、44 インク付着部
4L、4L1、4L2、4L3、4L4 インク付着部のタイヤ周方向幅
5 インク非付着部
51a、52a、53a スリット
5L、5L1、5L2、5L3 スリットのタイヤ周方向幅
6、26 装飾領域
8 保護層
9 中間層
10、20 タイヤ
11 ビード部
12 サイドウォール部
12a サイドウォール部の外表面
13 トレッド部
C スリットのタイヤ周方向幅中心線
Ac スリットのタイヤ周方向幅中心線である円弧
Pa スリットのタイヤ周方向ピッチ
Rd C上の点を通るタイヤの径線
Ta C上の点における接線
h インク付着部のタイヤ径方向高さ
α 挟角

Claims (7)

  1. 一対のビード部と、該ビード部からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部間に跨って延びるトレッド部と、を具え、少なくともいずれか一方のサイドウォール部の外表面に、印刷による装飾領域を有するタイヤであって、
    前記装飾領域が、インク付着部とインク非付着部とを有し、
    該インク非付着部は、タイヤ径方向に延びるスリットを、前記インク付着部を介してタイヤ周方向に断続配置してなり、
    前記装飾領域の表面に、前記インク付着部より貯蔵弾性率が低い、透明の保護層を有すること、を特徴とするタイヤ。
  2. 前記スリットの各々が、インク付着部のタイヤ径方向内側端から同外側端にわたって延在する、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記スリットのタイヤ周方向幅中心線と、該中心線上の任意の点を通る径線と、挟角が45°以下である、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記スリットの各々がタイヤ周方向に一定のピッチで配置された、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記スリットの各々のタイヤ周方向幅を、タイヤ周方向に周期的に変化させた、請求項1〜4のいずれか一項に記載のタイヤ。
  6. タイヤ側面視にて、前記スリットに挟まれたインク付着部のタイヤ径方向高さが、前記スリットのタイヤ周方向ピッチの0.6倍以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタイヤ。
  7. 前記保護層を、前記インク付着部のタイヤ径方向最内側端より内側、且つ同最外側端より外側まで被覆するよう延在させた、請求項1〜6のいずれか一項に記載のタイヤ。
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