JP2016043402A - プレス成形用金型装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易的な構成でスプリングバック抑制やホットプレス成形における焼入れ性向上を図ることができるプレス成形用金型装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るプレス成形用金型装置1は、上金型と、該上金型と協働して鋼板をプレス成形する下金型とを有するプレス成形用金型装置1であって、上金型としてのダイ9、ダイ9と協働して鋼板3をプレス成形する下金型としての分割パンチ5とフランジ成形ダイ7と、ダイ9の成形時の荷重を受けて該荷重を、フランジ成形ダイ7を移動させる駆動力に変換する油圧式動力変換伝達機構11とを備えたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、上金型と、該上金型と協働して鋼板をプレス成形する下金型とを有するプレス成形用金型装置に関する。
プレス成形金型は通常、スライドに設置された上金型と、ボルスターに設置された下金型と、クッションピンにより押し上げられるホルダーとを有している。そして、このようなプレス成形金型を用いたプレス成形は、クッションピンに上向きの力を付与し、スライドを下動させ、上金型とホルダーとで素材を挟み込み、下金型に押し込み成形することで行われる。スライド(上金型)は、クランク機構により1ストロークでプレス下死点から上死点までの移動を繰り返す。
近年、自動車業界では、地球温暖化防止の観点から車体軽量化が望まれており、且つ、衝突変形強度向上のために構造部材にハイテン材の適用やホットプレス材の適用が拡大している。
ハイテン材は、従来の軟鋼板に比べて素材強度が高いため、プレス成形時に変形しにくくて、通常のプレス成形用金型では、スプリングバックの発生が大きくなったり、ワレやしわの発生が顕著になったりする。
また、ホットプレス材においては、成形時に金型と接触させて焼入れを行うことがあるが、例えばハット断面形状の製品をプレス成形するような場合には、金型と接触しにくい縦壁部の焼入れが不足することがある。
そこで、ハイテン材のスプリングバック抑制やホットプレス材の焼入れ向上のために、成形途中で下金型の全部又は一部を移動させてブランクへの負荷をコントロールしたり、金型との接触度合いを向上させたりすることが考えられる。
この点、例えば特許文献1には、スプリングバックを抑制するため、雌型(上金型)とブランクホルダとを別々のアクチュエータによって駆動することで(特許文献1の段落[0018]参照)、それぞれ別個に移動させるプレス成形金型が開示されている。
特開2010−99700号公報
しかし、特許文献1の雌型とブランクホルダは、それぞれ個別のアクチュエータによって駆動するため、各金型(雌型とブランクホルダ)の移動のタイミングやストロークの制御が必要であり、構成が複雑で設備コストがかかるという問題がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、簡易的な構成により成形途中で下金型の全部又は一部を移動させてブランクへの負荷をコントロールしたり、金型との接触度合いを向上させたりすることができ、ハイテン材におけるスプリングバック抑制や焼入れ向上等に有効なプレス成形用金型装置を得ることを目的としている。
発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討したところ、上金型の成形時の荷重を利用して下金型(ブランクホルダを含む)を移動させるという知見を得た。
本発明は、かかる知見に基づいてなされたものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
(1)本発明に係るプレス成形用金型装置は、上金型と、該上金型と協働して鋼板をプレス成形する下金型とを有するプレス成形用金型装置であって、
前記下金型は、その全部又は一部が移動可能に構成されており、
前記上金型の成形時の荷重を受けて、該荷重を前記下金型の全部又は一部を上金型の移動方向とは異なる方向に移動させる駆動力に変換する動力変換伝達機構を有することを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記下金型が2分割されており、
前記動力変換伝達機構が、前記分割された下金型を各分割部同士が離れる方向に移動させることを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)に記載のものにおいて、成形対象であるプレス成形品が、天板部と、該天板部の少なくとも片側に連続する縦壁部と、該縦壁部に連続するフランジ部とを備え、
前記下金型が、前記プレス成形品の前記天板部と前記縦壁部とを成形するパンチと前記フランジ部を成形するフランジ成形用ダイとを備え、
前記動力変換伝達機構が、前記フランジ成形用ダイを前記上金型に向けて移動させることを特徴とするものである。
(4)また、上記(2)又は(3)に記載のものにおいて、前記動力変換伝達機構が、下死点付近において前記上金型の成形時の荷重を受ける荷重受け部と、該荷重受け部によって受けた荷重を、前記下金型の全部又は一部を移動させる駆動力に変換する動力変換部と、該動力変換部で変換された動力を前記下金型の全部又は一部に伝達する駆動力伝達部を備えてなることを特徴とするものである。
(5)また、上記(4)に記載のものにおいて、前記動力変換部が油圧式であることを特徴とするものである。
(6)また、上記(4)に記載のものにおいて、前記動力変換部が機械式であることを特徴とするものである。
本発明においては、下金型の全部又は一部が移動可能に構成されており、上金型の成形時の荷重を受けて、該荷重を前記下金型の全部又は一部を上金型の移動方向とは異なる方向に移動させる駆動力に変換する動力変換伝達機構を有することにより、簡易な構成で下金型の全部又は一部を移動させることができ、スプリングバック抑制やホットプレス成形における焼入れ性向上を図ることができる。
本発明の一実施の形態に係るプレス成形用金型装置の構造を説明する立断面図である。 本発明の一実施の形態に係る成形対象であるハット断面形状部材の説明図である。 本発明の一実施の形態に係るプレス成形用金型装置の動作説明図である。 本発明の一実施の形態に係るプレス成形用金型装置の他の態様の構造を説明する立断面図である。 本発明の一実施の形態に係るプレス成形用金型装置の動力変換伝達機構の他の態様の説明図である(その1)。 本発明の一実施の形態に係るプレス成形用金型装置の動力変換伝達機構の他の態様の説明図である(その2)。 本発明の一実施の形態に係るプレス成形用金型装置の動力変換伝達機構の他の態様の説明図である(その3)。 本発明の他の実施の形態に係るプレス成形用金型装置の構造を説明する立断面図である。 本発明の他の実施の形態に係るプレス成形用金型装置の金型部分の斜視図である。 本発明の他の実施の形態に係る成形対象であるハット断面形状部材の説明図である。 本発明の他の実施の形態に係るプレス成形用金型装置の動作説明図である。 本発明の他の実施の形態に係るプレス成形用金型装置の金型部分の他の態様の斜視図である。 本発明の実施例1における実験結果の評価方法の説明図である。 本発明の実施例1における実験結果を説明するグラフである(その1)。 本発明の実施例1における実験結果を説明するグラフである(その2)。 本発明の実施例2における成形対象であるハット断面形状部材の製品形状の説明図である(その1)。 本発明の実施例2における成形対象であるハット断面形状部材の製品形状の説明図である(その2)。 本発明の実施例2における従来のプレス成形金型の斜視図である。 本発明の実施例2における従来のプレス成形方法の説明図である。 本発明の実施例2におけるスプリングバック量の評価方法の説明図である。
[実施の形態1]
本発明の一実施の形態に係るプレス成形用金型装置1は、図1に示すように、上金型としてのダイ9、ダイ9と協働して鋼板3(図3参照)をプレス成形する下金型としての分割パンチ5とフランジ成形ダイ7と、ダイ9の成形時の荷重(以下、単に「成形荷重」という場合がある)を受けて該荷重を分割パンチ5を移動させる駆動力に変換する油圧式動力変換伝達機構11とを有しており、予め加熱した鋼板3をハット断面形状部材17(図2参照)に熱間プレス成形(ホットプレス成形)するためのものである。
なお、本実施の形態ではプレス成形用金型装置1とハット断面形状部材17はともに左右対称であるため、図1及び図3においては右半分のみを図示している。また、図1においては点線の丸で囲んだ部分の拡大図を併記している。
〔ハット断面形状部材〕
熱間プレス成形するハット断面形状部材17は、図2に示すように、天板部18と、天板部18の両側に連続するように形成された縦壁部19と、各縦壁部19の端部に形成されたフランジ部20とを有している。
焼入れを行うためには、鋼板3に金型を十分に接触させることが必要である。
しかし、縦壁部19においては、熱間プレス成形中に板厚が減少しやすく、下死点において金型に接触しにくい。
また、上金型の移動方向はハット断面形状部材17の縦壁部19における法線と略直交する方向であるために、成形荷重を増加させても、金型を縦壁部19に強く接触させることが難しい。
このように、ハット断面形状部材17を熱間プレス成形する場合、従来のプレス成形金型では、下死点において縦壁部19に金型を接触させにくく急冷させることができない。
以上のことを踏まえた上で、本発明に係るプレス成形用金型装置1について以下に説明する。
〔プレス成形用金型装置〕
上述したプレス成形用金型装置1のダイ9、分割パンチ5、フランジ成形ダイ7及び油圧式動力変換伝達機構11について詳細に説明する。
<ダイ>
ダイ9は、図1に示すように、分割パンチ5と協働して天板部18を成形するダイ側天板成形面9aと、分割パンチ5と協働して縦壁部19を成形するダイ側縦壁成形面9bと、フランジ成形ダイ7と協働してフランジ部20を成形するフランジ成形部9cと、フランジ成形部9cの外側に下に凸に設けられた凸部9dとを有している。
凸部9dの高さhは、所定の高さに設定されている。
<分割パンチ>
分割パンチ5は、一体型のパンチを幅方向中央で縦に半割した形状からなり、天板部18を成形する天板成形面5aと、縦壁部19を成形する縦壁成形面5bと、縦壁部19及びフランジ部20の境界のR部を成形する境界R成形面5cと、分割パンチの下面と分割パンチ5の幅方向内側面とに亘って形成された傾斜面5d(図1中の拡大図を参照)とを有している。
分割パンチ5は、フランジ成形ダイ7上に幅方向(分割パンチ5同士が離れる方向)に移動可能に載置されている。分割パンチ5がプレス成形中にダイ9の移動方向とは異なって、幅方向に移動することで、縦壁成形面5bが該成形面に対向するダイ側縦壁成形面9bに近づく方向に移動して鋼板3を押圧するようになっている。
傾斜面5dの傾斜角度は所定の角度に設定されている。
<フランジ成形ダイ>
フランジ成形ダイ7は、ダイ9と協働してフランジ部20を成形するフランジ成形面7aと、長手方向に沿って設けられた凹陥部7bとを有している。
凹陥部7bには分割パンチ5が載置されており、凹陥部7bに分割パンチ5を載置した状態で分割パンチ5の境界R成形面5cの下端が、フランジ成形ダイ7のフランジ成形面7aと面一になっている。
凹陥部7bの幅は分割パンチ5の下部の幅よりも広くなっており、凹陥部7bの幅方向中央に分割パンチ5を載置した状態(分割パンチ5の幅方向内側面を凹陥部7bのほぼ中央に位置させた状態)で凹陥部7bの壁面と分割パンチ5とに隙間Sが形成される。そのため、分割パンチ5はこの隙間Sの分だけ幅方向外側に移動可能になっている。
プレス成形は、図1中に黒太矢印で示すように、ダイ9が分割パンチ5に近づく方向に移動することで行われる。ダイ9の移動方向、つまり、ダイ9の成形荷重方向は、ハット断面形状部材17の縦壁部19の法線LWと交差する方向(図1の例では、ダイ9の成形荷重方向と法線LWのなす角度は90度に近い)である。
そのため、ダイ9の成形荷重方向に直交する天板部18やフランジ部20は、下死点においてダイ9の押圧力によって金型に接触させることができるが、縦壁部19は成形荷重を増しても金型に接触させることが難しい。
そこで、本発明では、油圧式動力変換伝達機構11によって分割パンチ5の縦壁成形面5bをダイ9のダイ側縦壁成形面9bに近づく方向に移動させ、縦壁部19を金型(分割パンチ5の縦壁成形面5b、ダイ9のダイ側縦壁成形面9b)に確実に接触させて十分に冷却することができるようにした。以下に、油圧式動力変換伝達機構11について詳細に説明する。
<油圧式動力変換伝達機構>
油圧式動力変換伝達機構11は、本発明の動力変換伝達機構の一態様であり、成形時におけるダイ9の成形荷重によって、分割パンチ5をダイ9の移動方向とは異なる幅方向に、すなわち分割パンチ5の縦壁成形面5bをダイ9のダイ側縦壁成形面9bに近づく方向に移動させるものである。
油圧式動力変換伝達機構11は、図1に示すように、下死点付近においてダイ9の成形荷重を受ける荷重受け部となる第1油圧ピストン12と、作動油13が充填された油圧配管14と、油圧配管14における第1油圧ピストン12が設置された端部と反対側の端部に設置された第2油圧ピストン15と、第2油圧ピストン15から受ける荷重を分割パンチ5の傾斜面5dに伝達するカム16を備えている。
第1油圧ピストン12は油圧配管14の一端に上下動可能に配置されており、成形下死点付近において凸部9dによって押し下げられる。
作動油13は、第1油圧ピストン12がダイ9の凸部9dから受けた荷重を、他端側に設置された第2油圧ピストン15に伝達するための機能を有している。
油圧配管14における第1油圧ピストン12が設置されているシリンダ部の断面積は、第2油圧ピストン15が設置されているシリンダ部の断面積よりも大きく設定されており、第1油圧ピストン12の下動量よりも第2油圧ピストン15(カム16)の上動量が大きくなる。このように、第1油圧ピストン12と第2油圧ピストン15が設置されるシリンダ部の断面積に差を設けることで、第1油圧ピストン12の下動量に対する第2油圧ピストン15の上動量を調整でき、これによってカム16の上動量ひいては分割パンチ5の幅方向移動量を調整できる。
カム16は、長手方向直交断面が三角形状の棒状体からなり、該三角形の傾斜面(カム側傾斜面16a、図1中の拡大図を参照)が分割パンチ5の傾斜面5dと摺接するようになっている。
カム16は、フランジ成形ダイ7の長手方向に沿って、幅方向中央に上下動可能に設けられている。カム16が上動すると、カム側傾斜面16aと分割パンチ5の傾斜面5dとが接触し、分割パンチ5が拡幅方向の力を受けて、フランジ成形ダイ7の凹陥部7b上を拡幅方向へ移動する。
油圧式動力変換伝達機構11は以上のような構成であるから、成形時におけるダイ9の成形荷重を、分割パンチ5の縦壁成形面5bをダイ9のダイ側縦壁成形面9bに近づく方向(分割パンチ5同士が離れる方向)に移動させる駆動力に変換して、分割パンチ5の縦壁成形面5bを縦壁部19に押付けることができる。
なお、上記から明らかなように、油圧式動力変換伝達機構11の各構成のうち、第1油圧ピストン12が本発明の荷重受け部に相当し、作動油13及び油圧配管14が動力変換部に相当し、第2油圧ピストン15及びカム16が駆動力伝達部に相当する。
プレス成形中においては、鋼板3における縦壁部19に相当する部分の板厚は最大で25%減少することが想定されるので、縦壁成形面5bのダイ側縦壁成形面9b側への移動量は、減少前板厚をtmmとすると、少なくとも板厚減少量(0.25tmm)以上にすることが望ましい。
また、油圧配管14の途中に流量調整用あるいは圧力調整用バルブを設けて縦壁成形面5bの移動量を調整することも可能である。
〔プレス成形用金型装置の動作説明〕
上記のように構成されたプレス成形用金型装置1の動作説明を図3に基づいて行う。
所定の形状にブランキングした鋼板3を、予め加熱炉や通電加熱装置などの加熱手段によって所定温度まで加熱しておく。
加熱後の鋼板3をプレス成形用金型装置1に搬送して、分割パンチ5の上面に載置する。
この状態でダイ9を下動させることで、ダイ9と分割パンチ5とで、鋼板3がハット断面形状に成形される。
プレス成形が進んでダイ9が下死点の数mm手前まで下動すると、ダイ9の凸部9dによって第1油圧ピストン12の押し下げが開始される。第1油圧ピストン12が下動すると、第2油圧ピストン15(カム16)が上動し、これに伴って分割パンチ5が幅方向に移動開始する(図3(b)参照)。このようにして、図3(c)に示すように、下死点において分割パンチ5の縦壁成形面5b(符号は図3(a)を参照)が鋼板3の縦壁部19に相当する部分に強く当接し、急冷されて焼きが入る
この状態で所定時間保持して鋼板3を冷却する(図3(c)参照)。
このようにして、天板部18やフランジ部20はもとより、縦壁部19のような従来のプレス成形金型では焼入れしにくい部分にも十分に焼入れをすることができる(符号は図2を参照)。
冷却後は離型して成形品を取り出す。
以上のように、本実施の形態においてはダイ9の成形荷重を利用して分割パンチ5を移動させることにより、下死点において分割パンチ5の縦壁成形面5bを縦壁部19に当接させて急冷することが可能であり、簡易的な構成でありながら、焼入れ性を向上させることができる。
なお、上記ではダイ9が分割パンチ5とフランジ成形ダイ7に近づく方向に移動する例を挙げて説明したが、分割パンチ5とフランジ成形ダイ7がダイ9に近づくように移動させてもよい。
上記では、動力変換伝達機構として油圧を利用したものを例に挙げたが、動力変換伝達機構はこれに限られない。例えば、油圧の他に水圧や空圧を利用するようなものであってもよい。また、上記のような流体の圧力を利用するようなものではなく、例えば、ウォーム歯車(ウォームとウォームホイール)、かさ歯車や、ラックとピニオン等を用いてダイ9の成形荷重を、分割パンチ5の移動のための駆動力に変換するようなものであってもよい。
機械式の動力変換伝達機構の一例として、ウォーム歯車とかさ歯車を用いた機械式動力変換伝達機構23について図4及び図5に基づいて説明する。図4は、機械式動力変換伝達機構23を用いたプレス成形用金型装置21を図示したものである。なお、図4において、図1のプレス成形用金型装置1と同様のものには同一の符号を付しており、その説明を省略する。また、図4においては機械式動力変換伝達機構23の一部を簡略化して図示おり、図5においてこの部分を詳細に図示している。
機械式動力変換伝達機構23は、図4及び図5に示すように、上下動可能に立設し下端に入力側ウォーム25aを有する入力軸25と、入力側ウォーム25aに対応する入力側かさ歯車付きウォームホイール27と、一端に入力側かさ歯車付きウォームホイール27に対応する入力側伝達かさ歯車29a及び他端に出力側伝達ウォーム29bを有する伝達軸29と、出力側伝達ウォーム29bに対応する出力側ウォームホイール31と、上下動可能に立設し下端に出力側ウォームホイール31に対応する出力側ウォーム33aを有する出力軸33と、カム16(図1、図4参照)とを備えている。なお、図5においてカム16の図示は省略している。
入力軸25の上端はダイ9の凸部9dによって押し下げ可能なように配置されており、カム16は出力軸33の上端に取り付けられている。その他の構成は上述したプレス成形用金型装置1と同様である。
なお、機械式動力変換伝達機構23の各構成のうち、入力軸25が本発明の荷重受け部に相当し、入力側ウォーム25aと入力側かさ歯車付きウォームホイール27と入力側伝達かさ歯車29aと伝達軸29と出力側伝達ウォーム29bと出力側ウォームホイール31と出力側ウォーム33aとが動力変換部に相当し、出力軸33とカム16が駆動力伝達部に相当する。
成形下死点近傍において入力軸25がダイ9の凸部9dによって押し下げられると、入力側ウォーム25aによって入力側かさ歯車付きウォームホイール27が回転し、これに伴って入力側伝達かさ歯車29a、伝達軸29及び出力側伝達ウォーム29bが回転し、さらに出力側ウォームホイール31が回転することで、出力側ウォーム33aによって出力軸33が上動するようになっている。
このようにして、ダイ9による成形荷重がカム16を介して分割パンチ5に伝達される。
なお、入力軸25の下動量に対する出力軸33の上動量は、例えば、出力側ウォームホイール31と入力側かさ歯車付きウォームホイール27との径を異なるようにすることで調整することができる。
機械式の動力変換伝達機構の他の例として、ラックとピニオンを用いた機械式動力変換伝達機構41を図6に示す。
機械式動力変換伝達機構41は、上下方向にスライド可能に立設された入力側ラック43と、入力側ラック43のスライドによって回転する入力側ピニオン45と、入力側ピニオン45の回転によってスライドする伝達ラック47と、伝達ラック47のスライドによって回転する出力側ピニオン49と、出力側ピニオン49の回転によって上下方向にスライドする出力側ラック51と、カム16(図1、図4参照)とを備えている。なお、図6においてカム16の図示は省略している。
入力側ラック43の上端はダイ9の凸部9dによって押し下げ可能なように配置されており、カム16は出力側ラック51の上端に取り付けられている。
なお、機械式動力変換伝達機構41の各構成のうち、入力側ラック43が本発明の荷重受け部に相当し、入力側ラック43(荷重受け部を兼ねている)と入力側ピニオン45と伝達ラック47と出力側ピニオン49とが動力変換部に相当し、出力側ラック51とカム16が駆動力伝達部に相当する。
成形下死点近傍において入力側ラック43がダイ9の凸部9dによって押し下げられると、入力側ピニオン45が回転して伝達ラック47がスライドし、さらに出力側ピニオン49が回転することで、出力側ラック51が上動するようになっている。
このようにして、ダイ9の成形荷重がカム16を介して分割パンチ5に伝達される。
なお、入力側ラック43の押し下げ量に対する分割パンチ5の移動量は、例えば、出力側ピニオン49と入力側ピニオン45との径を異なるようにすることで調整することができる。
機械式の動力変換伝達機構のさらに他の例として、テコを用いた機械式動力変換伝達機構55について図7に基づいて説明する。図7は、機械式動力変換伝達機構55を有するプレス成形用金型装置53を図示したものである。なお、図7において、図1のプレス成形用金型装置1や図4のプレス成形用金型装置21と同様のものには同一の符号を付しており、その説明を省略する。
機械式動力変換伝達機構55は、図7に示すように、上下動可能に立設した作動側リンク部材57と、棒状からなり支点59aを中心に回動可能に設けられ一端が作動側リンク部材57の下端と当接する回動部材59と、上下動可能に立設し下端が回動部材59の他端と当接する従動側リンク部材61と、カム16とを有している。
作動側リンク部材57の上端はダイ9の凸部9dによって押し下げ可能なように配置されており、カム16は従動側リンク部材61の上端に取り付けられている。その他の構成は上述したプレス成形用金型装置1及びプレス成形用金型装置21と同様である。
なお、機械式動力変換伝達機構55の各構成のうち、作動側リンク部材57が本発明の荷重受け部に相当し、作動側リンク部材57と回動部材59(支点59a)とが動力変換部に相当し、従動側リンク部材61とカム16とが駆動力伝達部に相当する。
成形下死点近傍において作動側リンク部材57がダイ9の凸部9dによって押し下げられると、回動部材59が支点59aを中心に回動し従動側リンク部材61が上動するようになっている。このようにして、ダイ9の成形荷重がカム16を介して分割パンチ5に伝達される。
なお、分割パンチ5の移動量は、例えば回動部材59の支点59aの位置を変更することで調整することができる。
なお上記では、分割パンチ5が幅方向に移動するものを例に挙げて説明したが、分割パンチ5の移動方向は、分割パンチ5が鋼板3を押圧する方向であればよく、例えば、上方向や法線LW方向に移動するようにしてもよい。このような場合であっても、分割パンチ5の境界R成形面5cの下端とフランジ成形ダイ7のフランジ成形面7aとが、下死点において面一になるように、これらの高さを設定しておく。
[実施の形態2]
上記実施の形態1は、下金型を2分割した分割パンチ5として、これを幅方向に移動可能に構成したものについて説明したが、下金型はこれに限られず、例えばフランジ成形部(ホルダー面)を移動させるようなものであってもよい。
このようなものの一例としてプレス成形用金型装置71を挙げて、図8及び図9に基づいて以下に説明する。
〔プレス成形用金型装置〕
プレス成形用金型装置71は、図10に示すハット断面形状部材81を成形するためのものであり、図8及び図9に示すように、上金型としてのダイ73と、下金型としてパンチ75及びフランジ成形ダイ77と、ダイ73の成形時の荷重を受けて該荷重をフランジ成形ダイ77を移動させる駆動力に変換する油圧式動力変換伝達機構79を有している。
以下に、ハット断面形状部材81及びプレス成形用金型装置71の各構成について説明する。
<ハット断面形状部材>
ハット断面形状部材81は、ハット断面形状部材17(図2)の変形例であり、図10に示すように、全体形状が長手方向に沿って湾曲している。図10においてハット断面形状部材17と同様のものには同様の符号を付している。以下の説明において、湾曲の内側のフランジ部を内側フランジ部83といい、湾曲の外側を外側フランジ部85という。
内側フランジ部83は湾曲曲率が大きくなっており(曲率半径が小さくなっており)、外側フランジ部85は湾曲曲率が小さくなっている(曲率半径が大きくなっている)。従って、従来のフォーム成形において、内側フランジ部83が伸びフランジ変形を受けるフランジ部であり、外側フランジ部85がプレス成形時に縮みフランジ変形を受けるフランジ部である。そのため従来のフォーム成形では、内側フランジ部83と外側フランジ部85とで残留応力のバランスが取れず、湾曲曲率が大きくなる(曲率半径が小さくなる)方向に曲がり変形(スプリングバック)を生じる。
<ダイ>
ダイ73は、長手方向に沿って湾曲する溝が形成されており、該溝の溝底と溝壁が天板部18及び縦壁部19を成形する天板成形部73a及び縦壁成形部73bになっており、該溝の外側(縦壁成形部73bの外側)がフランジ成形ダイ77と協働してフランジ部を成形するフランジ成形部73cになっている。
<パンチ>
パンチ75は、ダイ73と協働して天板部18と縦壁部19を成形するためのものであり、図9に示すように、長手方向に沿って湾曲する凸条からなり、該凸条の上端が天板部18を成形する天板成形部75aになっており、天板成形部75aの両側が縦壁部19を成形する縦壁成形部75bになっている。
<フランジ成形ダイ>
フランジ成形ダイ77は、パンチ75の両方の側部に移動可能に設けられてダイ73と協働してフランジ部を成形するものであり、ダイ73に対向するフランジ成形面77aを有し、パンチ75の両側に配置されて油圧式動力変換伝達機構79によって移動可能に支持されている。
<油圧式動力変換伝達機構>
油圧式動力変換伝達機構79は、フランジ成形ダイ77を支持して移動させるものであり、図8に示すように、ダイ73のプレス成形時の移動方向(図中では下方向)に凸となるようにダイ73に設けられた凸部73dと、ダイ73の凸部73dによって押圧されることでダイ73の成形荷重を受ける第1油圧ピストン87と、作動油89が充填された油圧配管91と、油圧配管91における第1油圧ピストン87が設置された端部と反対側の端部に設置された第2油圧ピストン93とを備えており、成形時におけるダイ73の成形荷重をフランジ成形ダイ77がダイ73に近づく方向に移動させる駆動力に変換して、該駆動力によってフランジ成形ダイ77をダイ73の移動方向とは反対の方向に移動させるようになっている。
第1油圧ピストン87は油圧配管91の一端に上下動可能に配置されており、凸部73dによって押し下げられる。
ダイ73の凸部73dの高さと第1油圧ピストン87の高さは、プレス成形時においてダイ73が移動して所定の位置に到達したときに、凸部73dが第1油圧ピストン87に当接して押し下げを開始するように設定されている。
作動油89は、第1油圧ピストン87がダイ73の凸部73dから受けた荷重を、他端側に設置された第2油圧ピストン93に伝達するための機能を有している。
第2油圧ピストン93は、油圧配管91の一端に上下動可能に配置されており、第2油圧ピストン93によって押圧板95を介してフランジ成形ダイ77を支持している。
油圧配管91における第1油圧ピストン87が設置されているシリンダ部の断面積と、第2油圧ピストン93が設置されているシリンダ部の断面積は、ダイ73の移動量とフランジ成形ダイ77の移動量とが同期するように設定されている。すなわち、ダイ73が下死点に到達する時点とフランジ成形ダイ77が上死点に到達する時点が同時になるように設定されている。
油圧式動力変換伝達機構79は以上のように構成されているので、プレス成形時においてダイ73が移動して所定の位置に到達したときに、フランジ成形ダイ77が図8中の白抜き矢印の方向に移動を開始するようになっている。
なお、上記から明らかなように、油圧式動力変換伝達機構79の各構成のうち、第1油圧ピストン87が本発明の荷重受け部に相当し、作動油89及び油圧配管91が動力変換部に相当し、第2油圧ピストン93が駆動力伝達部に相当する。
〔プレス成形用金型装置の動作説明〕
以上のように構成されたプレス成形用金型装置71の動作説明を図11に基づいて行う。なお、図11において油圧式動力変換伝達機構79の図示を省略している。
図11(a)はプレス成形の初期状態を示す図である。以下の説明において、成形途中におけるダイ73の下死点からの距離をH、成形途中におけるフランジ成形ダイ77の上死点からの距離をDとし、鋼板3の厚みをtとする。
図11(a)に示すように、フランジ成形ダイ77はD=D0となるように、フランジ成形ダイ77の上死点から下がった位置で油圧支持機構9によって支持しておく。鋼板3はパンチ75の上面に載置する。
図11(a)に示す状態からダイ73を移動させると、鋼板3はパンチ75とダイ73によって曲げ加工され、これによってフランジ端部はフランジ成形ダイ77に近づくように移動し、やがて当接する(図11(b)参照)。
フランジ端部がフランジ成形ダイ77に当接するまでは、鋼板3は図11(b)中の太矢印の方向へ入りやすく、結果として内側端3aは引張変形(引張応力)を受け、外側端3bは圧縮変形(圧縮応力)を受ける。
ダイ73が移動してH=H1になって、フランジ端部がフランジ成形ダイ77に当接した後に(図11(b)参照)フランジ成形ダイ77の移動を開始させる。
フランジ端部がフランジ成形ダイ77に当接すると、フランジ端部に拘束力が発生する。このような拘束力はフランジ端部がフランジ成形ダイ77に対してなす角度(以下、「当接角度θ」という)に応じて変化し、当接角度θが急であるほど大きくなり、逆に当接角度θが0°(フランジ部とフランジ成形ダイ77のフランジ成形面77aとがほぼ平行)に近いほど小さくなる。フランジ端部が拘束されるとフランジ端部ではひずみの増加が抑えられる。
一方、フランジ端部よりもパンチ75に近い部位は拘束を受けていないので、プレス成形が進行するにしたがって当該部位のひずみが増加する。
このように、フランジ端部ではひずみの増加が抑えられ、フランジ端部よりもパンチ75に近い部位ではひずみが増加することで、フランジ端部にはフランジ端部が拘束される前とは逆方向の内部応力が発生する。従って、フランジ端部がフランジ成形ダイ77に当接する前に受けた応力(内側端3aでは引張応力、外側端3bでは圧縮応力)が緩和され、結果として成形下死点でのフランジ端部の残留応力を低減させることができる。
特に、本発明方法の場合、成形途中において、H>0mm、D>0mmになるようにしているので従来方法の場合よりも当接角度θが大きい状態を長く保つことができ、残留応力を確実に低減させることができる。
また、フランジ成形ダイ77がD>0mmの状態を維持していることにより、従来方法(成形開始からD=0)に比較して、フランジ端部の傾斜角度がより大きい状態でフランジ成形ダイ77に当接するため、フランジ端部の当接角度θを大きくすることができる。
また、フランジ端部に蓄積される残留応力はH1及びD0を変更することで容易に調整することができ、すなわち、スプリングバック量を容易に調整することができる。この点については後述する実施例2で詳細に説明する。
成形下死点では、図11(d)に示すように、ダイ73が下死点に到達し(H=0mm)、フランジ成形ダイ77が上死点に到達し(D=0mm)することで、ダイ73とパンチ75で天板部18と縦壁部19が形成され、ダイ73とフランジ成形ダイ77とで内側フランジ部83と外側フランジ部85が成形される(符号は図10参照)。
以上のように、本実施の形態においては、プレス成形開始前にフランジ成形ダイ77をD=D0(>0mm)となるようにフランジ成形ダイ77の上死点から下がった位置(D=D0)に待機させ、プレス成形中にダイ73の成形荷重を利用してフランジ成形ダイ77をダイ73のフランジ成形部73cに向けて移動させるようにしたので、フランジ端部がフランジ成形ダイ77に当接した時点から成形下死点直前まで、従来方法と比較して当接角度θが急な状態で金型に当接する状態を長く保持でき、フランジ端部の残留応力を低減させ、これによってスプリングバックを緩和させることができる。
このように、本実施の形態においては簡易的な構成でありながら、スプリングバックを確実に緩和させることができる。
また、スプリングバック量は、H1及びD0を変更することで容易に調整することができるので、金型形状の修正によるトライアル&エラーでスプリングバックを緩和していた従来方法に比べ、はるかに安価でなおかつ短期間でスプリングバックを緩和できる。
なお上記では、フランジ成形ダイ77をパンチ75の両側に設けて、内側フランジ部83及び外側フランジ部85の両方において、フランジ端部に生ずる残留応力を低減させ、これによってスプリングバックを緩和させた例を説明したが、内側フランジ部83と外側フランジ部85とで残留応力のバランスをとることによってハット断面形状部材81全体としてスプリングバックが緩和されればよく、内側フランジ部83又は外側フランジ部85の一方についてのみ、残留応力を低減させるように構成してもよい。
例えば、内側フランジ部83のみで残留応力を低減させる場合、図12に示すように、外側フランジ成形部103bを有するパンチ103と、内側フランジ部83を成形するためのフランジ成形ダイ77を備えたプレス成形用金型装置101を用いてプレス成形を行う。
パンチ103は、ダイ73と共に天板部18と縦壁部19と外側フランジ部85(図10参照)を成形する。プレス成形用金型装置101の他の構成は図1〜図3のプレス成形装置1と同様であるので、図12において、図8、図9及び図11と同一のものには同一の符号を付している。
上記では、フランジ成形ダイ77が下側に、ダイ73が上側にそれぞれ配置され、フランジ成形ダイ77が初期位置(D=D0)から移動最終点である上死点まで移動し、ダイ73が初期位置(H=H0)から移動最終点である下死点まで移動するものを例に挙げて説明した。
しかし、上記説明の「上死点」、「下死点」における「上」、「下」には、一般的な上下(うえした)の意味はなく、対向配置されたフランジ成形ダイ77とダイ73が対向する相手側に向かって移動するという移動の方向を示すものであり、「上死点」、「下死点」とはフランジ成形ダイ77とダイ73がそれぞれ対向する相手側に向かって移動したときの移動最終点の意味である。つまり「上死点」、「下死点」という文言によってフランジ成形ダイ77とダイ73の配置が限定されるものではく、例えばフランジ成形ダイ77とダイ73が上下逆に配置された場合も含まれる。
上記実施の形態1のプレス成形用金型装置1(図1参照)を用いて熱間プレス成形を行った際の、分割パンチ5の移動による焼入れの効果を確認する実験を行ったので、その結果について以下に説明する。
鋼板は熱間プレス用鋼板の板厚1.6mmとした。プレス成形品は図2に示すハット断面形状部材17とした。ハット断面形状部材17の長さは400mm、天板部18の幅は80mm、縦壁部19の高さは60mm、フランジ部20の幅は片側15mmとし、パンチ肩R、ダイ肩Rともに5mmとした。
鋼板を電気加熱炉でAr3変態点以上である750℃まで加熱した後、プレス成形用金型装置1に搬送し、オーステナイト域で熱間プレス成形を開始して、下死点において所定時間(下死点保持時間)保持して冷却した。
本発明例として、冷却する際に上記実施の形態1で説明したように、下死点において縦壁成形面5bを縦壁部19に当接させて急冷し、下死点保持時間の違いによる影響を確認するために、下死点保持時間を5秒、10秒、15秒、20秒とした。
冷却後は離型してハット断面形状部材17を取り出した。
また、比較例として図1に示すプレス成形用金型装置1の油圧式動力変換伝達機構11を取り除き、分割パンチ5が移動しないようにして同様のプレス成形を行った。
焼入れ度合いは、長手方向の中央でハット断面形状部材17を切断し、断面のビッカース硬度(荷重50g)を複数箇所で測定して、該各測定値に基づいて判定した。
測定は図13に示す位置(a)〜位置(n)の14箇所で行った。なお、図13はハット断面形状部材17の断面の半分のみを図示している。
天板部18において、位置(a)は天板部18の中央、位置(e)はパンチ肩Rが平坦になる位置、位置(b)〜位置(d)は、位置(a)と位置(e)の間を4等分する位置である。
位置(f)はパンチ肩Rの中央である。
縦壁部19において、位置(g)はパンチ肩RのR止まりの位置、位置(k)はダイ肩RのR止まりの位置、位置(h)〜位置(j)は、位置(g)と位置(k)の間を4等分する位置である。
位置(l)はダイ肩R中央である。
フランジ部20において、位置(m)はダイ肩RのR止まりの位置、位置(n)は位置(m)とフランジ端の中央である。
下死点保持時間20秒の場合における本発明例と比較例についての測定結果を図14に示す。図14において、縦軸がビッカース硬度を表し、横軸が測定位置を表しており、黒丸のプロットが本発明例、白丸のプロットが比較例をそれぞれ表している。
本実験では、ビッカース硬度440を合格基準値とした。
比較例の場合、図14に示す通り、縦壁部19の位置(h)〜位置(j)でビッカース硬度が基準値を下回っており、縦壁部19の下死点保持中の冷却速度が遅く焼入れが不十分であった(徐冷された)ことを意味している。
一方、本発明例の場合、図14に示す通り、位置(a)〜位置(n)の全てにおいて、ビッカース硬度が基準値の440を上回っており、縦壁部19の焼入れが十分であったことを意味している。
以上のように、本発明を適用することで縦壁部19を急冷することが可能となり十分に焼入れをすることができ、好適であった。
次に、下死点保持時間とビッカース硬度の関係について説明する。図15は縦壁部19(位置(h)〜位置(j))のビッカース硬度と下死点保持時間との関係をグラフ表示したものであり、縦軸はビッカース硬度、横軸は下死点保持時間[秒]をそれぞれ表している。
グラフ中の黒丸のプロットが本発明例、白丸のプロットが比較例をそれぞれ表している。なお、ビッカース硬度は縦壁部19(位置(h)〜位置(j))の平均硬度を用いた。
図15に示すように、比較例では、図14を用いて説明した通り下死点保持時間が20秒の場合であっても基準のビッカース硬度に至らなかったが、本発明例では20秒の場合はもとより、15秒の場合であっても基準のビッカース硬度を満たす結果となった。
以上のように、プレス成形用金型装置1を用いれば、熱間プレス成形の際に下死点保持時間を短縮させることが可能であり生産性向上に資することができる。
上記実施の形態2のプレス成形方法による作用効果について具体的な実験を行ったので、その結果について図16〜図20に基づいて説明をする。
まず、実験方法について概説する。実験は、H1及びD0のスプリングバックへ量の影響を確認するために、プレス成形用金型装置71を用いてH1及びD0を変えて成形を行い、成形されたハット断面形状部材81のスプリングバック量を比較するというものである。
成形対象となるハット断面形状部材81は、図16及び図17に示すように、長さが1000mm、断面の高さが40mm、天板部18の幅が30mm、内側フランジ部83及び外側フランジ部85の幅がともに15mm、部品幅中央の長手方向湾曲曲率半径が1000mmである。鋼板3は厚さ1.2mmの980MPa級鋼板を使用した。プレス機には1000tonf油圧プレス機を用いた。
本発明例1〜本発明例4は、図8、図9及び図11に示すプレス成形用金型装置71を用い、H1及びD0はそれぞれ5、10、15mmの3水準とした。
比較例1として、図18に示す通常のダイ113及びパンチ115(H1=0mm、D0=0mm)を有するプレス成形金型111を用いて従来のフォーム成形(図19参照)を行った。
また、パッドで天板部18を押さえる場合の効果を確認するために、本発明例5としてパッド付きのプレス成形用金型装置を用いたフォーム成形(H1=10mm、D0=15mm)と、比較例2として通常のパッド付きダイ及びパンチを用いたフォーム成形(H1=0mm、D0=0mm)を実施した。パッド圧は50tonfとした。
成形されたハット断面形状部材81の形状は3次元形状測定で測定した。その後、CADソフトウェア上で長手方向中央の湾曲部が設計形状と合うように測定データの位置合わせを行い、測定形状データの部品端と設計形状データの部品端のY座標差異(曲がり量Δy、図20参照)を算出し、この曲がり量Δyをスプリングバックによる曲がり変形の指標とした。
曲がり量Δyは、正ならば部品の湾曲曲率が大きくなる(曲率半径が小さくなる)方向に曲がり変形したことを、負ならば湾曲曲率が小さくなる(曲率半径が大きくなる)方向に曲がり変形したことを意味する。そして、絶対値が小さければスプリングバック量が少ないことを意味する。
表1に各プレス成形条件{H1(mm)、D0(mm)、天板成形部73aでのパッドの有無}と各プレス条件で成形されたハット断面形状部材81の曲がり量Δy(mm)をまとめたものを示す。
本発明例1〜本発明例4では、表1に示すように、比較例1と比較して曲がり量Δyが改善された。特に発明例4の曲がり量Δyは0.5mmであり、比較例1の7.4mmに比べて大幅にスプリングバックが改善された。
また、比較例2及び本発明例5から分かる通り、パッドを用いた場合でもスプリングバックが大幅に改善された。
1 プレス成形用金型装置
3 鋼板
3a 内側端
3b 外側端
5 分割パンチ
5a 天板成形面
5b 縦壁成形面
5c 境界R成形面
5d 傾斜面
7 フランジ成形ダイ
7a フランジ成形面
7b 凹陥部
9 ダイ
9a ダイ側天板成形面
9b ダイ側縦壁成形面
9c フランジ成形部
9d 凸部
11 油圧式動力変換伝達機構
12 第1油圧ピストン
13 作動油
14 油圧配管
15 第2油圧ピストン
16 カム
16a カム側傾斜面
17 ハット断面形状部材
18 天板部
19 縦壁部
20 フランジ部
21 プレス成形用金型装置(他の態様)
23 機械式動力変換伝達機構
25 入力軸
25a 入力側ウォーム
27 入力側かさ歯車付きウォームホイール
29 伝達軸
29a 入力側伝達かさ歯車
29b 出力側伝達ウォーム
31 出力側ウォームホイール
33 出力軸
33a 出力側ウォーム
41 機械式動力変換伝達機構(他の態様)
43 入力側ラック
45 入力側ピニオン
47 伝達ラック
49 出力側ピニオン
51 出力側ラック
53 プレス成形用金型装置(さらに他の態様)
55 機械式動力変換伝達機構
57 作動側リンク部材
59 回動部材
59a 支点
61 従動側リンク部材
71 プレス成形用金型装置(実施の形態2)
73 ダイ
73a 天板成形部
73b 縦壁成形部
73c フランジ成形部
73d 凸部
75 パンチ
75a 天板成形部
75b 縦壁成形部
77 フランジ成形ダイ
77a フランジ成形面
79 油圧式動力変換伝達機構
81 ハット断面形状部材(実施の形態2)
83 内側フランジ部
85 外側フランジ部
87 第1油圧ピストン
89 作動油
91 油圧配管
93 第2油圧ピストン
95 押圧板
101 プレス成形用金型装置(他の態様)
103 パンチ
103b 外側フランジ成形部
111 プレス成形金型(従来例)
113 ダイ
115 パンチ

Claims (6)

  1. 上金型と、該上金型と協働して鋼板をプレス成形する下金型とを有するプレス成形用金型装置であって、
    前記下金型は、その全部又は一部が移動可能に構成されており、
    前記上金型の成形時の荷重を受けて、該荷重を前記下金型の全部又は一部を上金型の移動方向とは異なる方向に移動させる駆動力に変換する動力変換伝達機構を有することを特徴とするプレス成形用金型装置。
  2. 前記下金型が2分割されており、
    前記動力変換伝達機構が、前記分割された下金型を各分割部同士が離れる方向に移動させることを特徴とする請求項1記載のプレス成形用金型装置。
  3. 成形対象であるプレス成形品が、天板部と、該天板部の少なくとも片側に連続する縦壁部と、該縦壁部に連続するフランジ部とを備え、
    前記下金型が、前記プレス成形品の前記天板部と前記縦壁部とを成形するパンチと前記フランジ部を成形するフランジ成形用ダイとを備え、
    前記動力変換伝達機構が、前記フランジ成形用ダイを前記上金型に向けて移動させることを特徴とする請求項1記載のプレス成形用金型装置。
  4. 前記動力変換伝達機構が、下死点付近において前記上金型の成形時の荷重を受ける荷重受け部と、該荷重受け部によって受けた荷重を、前記下金型の全部又は一部を移動させる駆動力に変換する動力変換部と、該動力変換部で変換された動力を前記下金型の全部又は一部に伝達する駆動力伝達部を備えてなることを特徴とする請求項2又は3記載のプレス成形用金型装置。
  5. 前記動力変換部が油圧式であることを特徴とする請求項4記載のプレス成形用金型装置。
  6. 前記動力変換部が機械式であることを特徴とする請求項4記載のプレス成形用金型装置。
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