JP6070913B1 - プレス成形装置およびプレス成形方法 - Google Patents

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Abstract

このプレス成形装置は、ダイとパンチをプレス方向に近接させることで、被加工板から、天板部と、前記天板部の両縁に形成される稜線部を介してつながる第一縦壁部及び第二縦壁部と、を有するプレス成形品を製造するプレス成形装置であって、前記ダイが、ダイスライドと;第一分割ダイと;第二分割ダイと;第二分割ダイ駆動部と;ダイパッドと;ダイパッド駆動部と;インサートブロックと;インサートブロック駆動部と;を備える。

Description

本発明は、例えばサイドシルやフロアクロスメンバといった自動車車体の構造部材に用いられる高強度及び/又は長尺のプレス成形品のプレス成形装置およびプレス成形方法に関する。
本願は、2015年5月11日に、日本に出願された特願2015−096908号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
周知のように、自動車の車体は、いわゆるモノコック構造を有しており、多数の成形パネルがそれぞれの縁部で互いに重ね合わされて接合された箱状の構造体を基本構造とし、この構造体における応力作用部分や重量物支持部分等の要部に、補強用の構造部材が接合されたボディシェルにより構成される。このような構造部材の一例として、フロアパネルの車幅方向両縁部に接合されるサイドシルがある。サイドシルは、いずれもプレス成形品である、サイドシルアウターパネルと、必要に応じて配置されるサイドシルインナーレインフォースメントと、サイドシルインナーパネルとをそれぞれの端部に形成されたフランジ部で重ね合わせて溶接することにより組立てられる閉断面部材である。
図8Aはサイドシルを構成するサイドシルインナーパネル0の形状例を示す斜視図であり、図8Bはサイドシルインナーパネル0の形状例の平面図である。
図8Aおよび図8Bに示すように、サイドシルインナーパネル0は、通常、鋼板からなる素材(ブランク)にパンチおよびダイを用いてプレス成形を行うことにより、下記(a)〜(e)により構成されるハット型断面を有するプレス成形品として製造される。
(a)天板部0−1
(b)天板部0−1の両縁に形成される二つの稜線部0−2a,0−2b
(c)二つの稜線部0−2a,0−2bにそれぞれつながる二つの縦壁部0−3a,0−3b
(d)二つの縦壁部0−3a,0−3bにそれぞれつながる二つの屈曲部0−4a,0−4b
(e)二つの屈曲部0−4a,0−4bにそれぞれつながる二つのフランジ部0−5a,0−5b
なお、図8Aおよび図8Bに示すサイドシルインナーパネル0の天板部0−1には、凹部0−6が形成されているが、凹部0−6以外の形状が付与されていてもよいし、このような形状が付与されていない平面状をなしていてもよい。
また、本明細書で用いる「略U字型断面を有するプレス成形品」とは、少なくとも上記(a)、(b)、(c)を有する部品を意味する。また、「ハット型断面を有するプレス成形品」は、「略U字型断面を有するプレス成形品」に屈曲部とフランジ部とを加えた部品である。
サイドシルは、CO排出量のさらなる低減と衝突安全性の向上とを両立するための車体軽量化の一環として、一段と高強度化および薄板化される傾向にあり、例えば980MPa以上の高強度を有するものもあり、近年には板厚1.2mm,1180MPa以上の超高強度を有するものも求められている。他方、車両大型化や部品一体化に対応するため、サイドシルの高強度化及び/又は長尺化に対する要請も高まっており、図8Bに例示するように、板厚1.2mm,引張強度1180MPa以上かつ全長2200mm程度の合金化溶融亜鉛めっき鋼板(GA鋼板)をブランクとして用いることも検討されている。
このような高強度及び/又は長尺のサイドシルインナーパネルやサイドシルアウターパネルを工業的規模で量産する手段として、下記(i)、(ii)の手段が考えられる。
(i)一列に配列された多数の成形用ロールに素材である帯板を連続的に通して順次曲げ加工を行い、最終ロールで所望の断面形状の製品とするロールフォーミングを行う
(ii)プレスボルスター上にセットされた多工程金型内のブランクである帯板を、機体に付属されたトランスファー機構により、フィンガーでグリップして搬送するプレス機械であるトランスファープレスを用いるプレス成形を行う
しかし、(i)の手段の場合、ロールフォーミングがプレス成形に比較して生産性が低いとともに、長手方向に関して横断面形状が変化する成形品を製造することができない。このため、ロールフォーミングにより、高強度及び/又は長尺のサイドシルインナーパネルやサイドシルアウターパネルを量産することは容易ではない。
一方、(ii)の手段の場合、プレス成形により高強度及び/又は長尺のサイドシルインナーパネルやサイドシルアウターパネルを量産しようとすると、例えば2500トントランスファープレスを用いる必要がある。従って、例えば、ブランクの引張強度が1180MPaであるとともに板厚が1.2mmである場合には、ブランク長さは1700mm程度が限界になり、成形荷重や製造可能な長さの点で問題がある。
さらに、引張強度が980MPa以上の超高強度のブランクにパンチおよびダイを用いてプレス成形を行うと、ブランクにおける縦壁部に成形される部分はプレス成形の過程でパンチおよびダイにより曲げ/曲げ戻し変形を受けるために成形された縦壁部に曲げモーメントが発生する。そして、プレス成形後の離型時にパンチおよびダイによる成形の加圧が取り除かれると、二つの縦壁部が、弾性的な変形回復により加圧時の形状(製品形状)からずれて口開きした形状に戻るスプリングバックが発生し易いという問題もある。
図9A〜図9Dは特許文献1により開示された発明を経時的に示す説明図である。
サイドシルインナーパネルやサイドシルアウターパネルの製造を直接意識したものではないが、特許文献1には、パンチ1002、ダイ1003、フランジ曲げ工具1008およびしわ押さえ1006を備える曲げ加工工具1000を用いることで、縦壁部のスプリングバックを抑制しながら、ハット型断面を有する高強度のプレス成形品を製造する発明が開示されている。具体的には、
(1)図9Aに示すように、曲げ工具1008にブランク1001を載置する第一工程と、
(2)図9Bに示すように、ダイ1003およびしわ押さえ1006によりブランク1001における縦壁部に成形される部分を挟持した状態でブランク1001の幅方向端部をフランジ曲げ工具1008により曲げてフランジ部を形成する第二工程と、
(3)図9Cに示すように、ブランク1001における縦壁部に形成される部分からしわ押さえ1006をシリンダ1009により下方へ退避させる第三工程と、
(4)図9Dに示すように、ダイ1003およびパンチ1002による曲げ加工により縦壁部を形成する第四工程と、
によりプレス成形品を製造する。
尚、図9A〜図9Dにおける符号1004はパンチ1002の肩部を示し、符号1005はダイ1003の肩部を示し、符号1007はハット頭部押さえを示し、符号1010はシリンダ1009を駆動するための配管を示す。
日本国特開2004−167593号公報
特許文献1により開示された発明では、一対のダイ1003を同時に下降させることで縦壁部を成形するため、成形荷重が過大になる。従って、例えば、引張強度980MPa以上且つ長さ1700mm超のブランクをプレス成形する場合、既存の1200トン程度のプレス成形装置で高精度なプレス成形を実現することはできず、例えば2500トン程度の高成形荷重のプレス成形装置を新たに導入する必要がある。従って、設備費の上昇は否めない。
また、特許文献1により開示された発明では、フランジ曲げ工具8の下方に配置されたシリンダ1009によりしわ押さえ1006を上昇および下降する。このため、しわ押さえ6の上昇および下降ストローク分を確保する必要性から、プレス成形装置の高さが高くなる。
本発明は、従来の技術が有するこれらの課題に鑑みてなされたものであり、最大プレス成形荷重が過大になることや、プレス成形装置のプレス方向のサイズが大きくなることを防ぎながら、高強度及び/又は長尺のプレス成形品を製造することができるプレス成形装置およびプレス成形方法を提供することである。
本発明は下記の手段を採用する。
(1)本発明の第一の態様は、ダイとパンチをプレス方向に近接させることで、被加工板から、天板部と、前記天板部の両縁に形成される稜線部を介してつながる第一縦壁部及び第二縦壁部と、を有するプレス成形品を製造するプレス成形装置であって、前記ダイが、ダイスライドと;前記ダイと前記パンチとが最も近接した状態において前記パンチの第一側面に隣り合うように、前記ダイスライドに設けられる第一分割ダイと;前記ダイと前記パンチとが最も近接した状態において前記パンチの前記第一側面とは反対側の第二側面に隣り合うように、前記ダイスライドに設けられる第二分割ダイと;前記第二分割ダイを前記ダイスライドから離間させるように、前記第二分割ダイを前記プレス方向に移動させる第二分割ダイ駆動部と;前記第一分割ダイと前記第二分割ダイとの間に設けられるダイパッドと;前記ダイパッドを前記プレス方向に移動させるダイパッド駆動部と;前記ダイスライドと前記第二分割ダイとが離間した状態で前記ダイスライドと前記第二分割ダイとの間に挿入される基端部を有するインサートブロックと;前記インサートブロックを前記プレス方向に直交する方向に移動させるインサートブロック駆動部と;を備えるプレス成形装置である。
(2)上記(1)に記載のプレス成形装置では、前記インサートブロックが、前記基端部から前記プレス方向に直交する方向に延出するとともに前記ダイスライドと前記ダイパッドとが離間した状態で前記ダイスライドと前記ダイパッドとの間に挿入される先端部を有し、前記基端部の厚さが、前記先端部の厚さよりも大きくてもよい。
(3)上記(1)又は(2)に記載のプレス成形装置では、前記プレス成形品が、前記第一縦壁部及び前記第二縦壁部の少なくとも一方の縁に形成される屈曲部を介してつながるフランジ部を有してもよい。
(4)上記(3)に記載のプレス成形装置では、前記ダイと前記パンチとの間に設けられるフランジ形成工具と;前記フランジ形成工具を、前記第一分割ダイ又は前記第二分割ダイのストローク域に干渉する位置と、前記第一分割ダイ又は前記第二分割ダイのストローク域に干渉しない位置と、の間で移動させるフランジ形成工具駆動部と;を備え、前記フランジ形成工具の上面と、前記第一分割ダイ及び前記第二分割ダイの少なくとも一方の下面とが、前記屈曲部と前記フランジ部の面形状に対応する形状を有してもよい。
(5)上記(4)に記載のプレス成形装置では、前記フランジ形成工具駆動部は、前記フランジ形成工具を前記プレス方向に直交する方向に移動させてもよい。
(6)上記(4)又は(5)に記載のプレス成形装置では、前記フランジ形成工具の下面が前記パンチの底面と面接触してもよい。
(7)上記(1)〜(6)のいずれか一項に記載のプレス成形装置では、前記パンチの頂面に形成された凹部に収容されるパンチパッドと;前記パンチパッドを前記プレス方向に移動させるパンチパッド駆動部と;を備えてもよい。
(8)上記(1)〜(7)のいずれか一項に記載のプレス成形装置では、前記第一分割ダイが、前記ダイスライドと一体に形成されてもよい。
(9)上記(1)〜(8)のいずれか一項に記載のプレス成形装置では、前記ダイスライドが、一つの駆動軸に接続されてもよい。
(10)上記(1)〜(9)のいずれか一項に記載のプレス成形装置では、前記被加工板が鋼板であってもよい。
(11)上記(1)〜(10)のいずれか一項に記載のプレス成形装置では、前記被加工板の引張強度が980MPa以上であってもよい。
(12)上記(1)〜(11)のいずれか一項に記載のプレス成形装置では、前記被加工板の全長が1700mm超であってもよい。
(13)本発明の第二の態様は、上記(1)〜(12)のいずれか一項に記載された前記プレス成形装置を用いて前記プレス成形品を製造するプレス成形方法であって、前記インサートブロックが前記ダイスライドと前記第二分割ダイとの間に挿入されていない状態で、前記ダイスライドを前記パンチに向けて移動させ、前記第一縦壁部を形成する第一縦壁部形成工程と;前記インサートブロックが前記ダイスライドと前記第二分割ダイとの間に挿入された状態で、前記ダイスライドを前記パンチに向けて移動させ、前記第二縦壁部を形成する第二縦壁部形成工程と;を備えるプレス成形方法である。
(14)上記(13)に記載のプレス成形方法では、前記第一縦壁部形成工程を行った後に前記インサートブロックを前記ダイスライドと前記第二分割ダイとの間に挿入し、前記第二縦壁部形成工程を行ってもよい。
(15)上記(14)に記載のプレス成形方法では、前記第一縦壁部形成工程において、前記第二分割ダイにより、前記被加工板における第二縦壁部に相当する部位を予加工してもよい。
(16)上記(13)に記載のプレス成形方法では、前記第二縦壁部形成工程を行った後に前記インサートブロックを前記ダイスライドと前記第二分割ダイとの間から抜き出し、前記第一縦壁部形成工程を行ってもよい。
(17)上記(16)に記載のプレス成形方法では、前記第二縦壁部形成工程において、前記第一分割ダイにより、前記被加工板における第一縦壁部に相当する部位を予加工してもよい。
(18)上記(13)〜(17)のいずれか一項に記載のプレス成形方法では、前記第一縦壁部形成工程及び前記第二縦壁部形成工程の前に、フランジ形成工具を前記第一分割ダイ及び前記第二分割ダイのストローク域に干渉する位置に設置した状態で前記ダイスライドを前記パンチに向けて相対移動させ、前記フランジ形成工具と、前記第一分割ダイ及び前記第二分割ダイの少なくとも一方とにより前記被加工板にフランジ部を形成してもよい。
(19)上記(13)〜(18)のいずれか一項に記載のプレス成形方法では、前記第一縦壁部形成工程及び第二縦壁部形成工程の少なくとも一方において、前記パンチの頂面に形成された凹部に収容されるパンチパッドを前記パンチの頂面よりも高い位置に上昇させた状態で前記ダイスライドを下降させ、前記ダイスライドの下降に伴い前記パンチパッドを下降させてプレス成形を完了してもよい。
本発明の上記態様によれば、最大プレス成形荷重が過大になることや、プレス成形装置のプレス方向のサイズが大きくなることを防ぎながら、高強度及び/又は長尺のプレス成形品を製造することができる。
略U字型断面を有するプレス成形品の断面図である。 本発明の第一実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、プレス成形を開始する前の状態を示す図である。 本発明の第一実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、第一分割ダイにより第一縦壁部を形成すると共に第二分割ダイにより第二縦壁部を予加工している状態を示す図である。 本発明の第一実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、ダイスライドと、第二分割ダイ及びダイパッドとの間にインサートブロックを挿入している状態を示す図である。 本発明の第一実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、第二分割ダイにより第二縦壁部を形成している状態を示す図である。 ハット型断面を有するプレス成形品の断面図である。 本発明の第二実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、プレス成形を開始する前の状態を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、フランジ形成工具と、第一分割ダイ及び第二分割ダイとによりフランジ部を形成している状態を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、フランジ形成工具を水平方向に退避させている状態を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、第一分割ダイにより第一縦壁部を形成すると共に第二分割ダイにより第二縦壁部を予加工している状態を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、ダイスライドと、第二分割ダイ及びダイパッドとの間にインサートブロックを挿入している状態を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、第二分割ダイにより第二縦壁部を形成している状態を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、プレス成形を開始する前の状態を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、フランジ形成工具と、第一分割ダイ及び第二分割ダイとによりフランジ部を形成している状態を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、フランジ形成工具を水平方向に退避させている状態を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、第一分割ダイにより第一縦壁部を形成すると共に第二分割ダイにより第二縦壁部を予加工している状態を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、ダイスライドと、第二分割ダイ及びダイパッドとの間にインサートブロックを挿入している状態を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るプレス成形装置を用いたプレス成形方法を説明する図であり、第二分割ダイにより第二縦壁部を形成している状態を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るプレス成形装置を用いてハット型断面を有するプレス成形品を製造した場合におけるプレス成形ストロークとプレス成形荷重との関係の一例を示すグラフである。 パンチパッドのストロークとスプリングバック量との関係の一例を示すグラフである。 サイドシルインナーパネルの斜視図である。 サイドシルインナーパネルの平面図である。 特許文献1により開示されたプレス成形方法の第一工程を示す。 特許文献1により開示されたプレス成形方法の第二工程を示す。 特許文献1により開示されたプレス成形方法の第三工程を示す。 特許文献1により開示されたプレス成形方法の第四工程を示す。
本発明者は、上記の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、下記の新規かつ重要な知見(A)〜(C)を得た。
(A)特許文献1に開示された発明のように左右の縦壁部のプレス成形を同時に行うのではなく、一方の縦壁部のプレス成形を行った後に他方の縦壁部のプレス成形を行うことにより、最大プレス成形荷重を大幅に低減することが可能となり、これにより、引張強度1180MPa以上、長さ1700mm超のブランクにプレス成形を行う場合であっても、既存の1200トン程度のプレス成形装置を用いることができる。更に、一方の縦壁部のプレス成形を行うと同時に、他方の縦壁部の予加工を行い、その後、予加工された他方の縦壁部をプレス成形することにより、最大プレス成形荷重を低減させると同時に、スプリングバックの発生を抑制することができ、寸法精度を更に高めることができる。
(B)特許文献1により開示された発明のようにしわ押さえをフランジを形成した後に下方へ退避させるのではなく、略水平方向へ退避させることにより、プレス成形装置の高さが高くなることを防止できる。
(C)パンチの上部に出入り自在なパンチパッド(インナーパッド)を設けておき、このパンチパッドにより、一方の縦壁部のプレス成形開始時、および他方の縦壁部のプレス成形開始時のいずれにおいても、ブランクをパンチの上面から上方へ離しておき、一方の縦壁部および他方の縦壁部のプレス成形の進行に伴ってパンチパッドを下げていき、プレス成形下死点でパンチパッドをパンチに収容することにより、プレス成形品におけるスプリングバックの発生を実質的に解消できる。
上述の知見(A)〜(C)に基づきなされた本発明について、添付図面を参照しながら説明する。
(第一実施形態)
以下、図1及び図2A〜図2Dを参照し、本発明の第一実施形態に係るプレス成形装置1について詳細に説明する。
図1は、本実施形態により得られる略U字型断面を有するプレス成形品100を、長手方向に垂直な面で切断して得られる断面図である。図2A〜図2Dに示すように、本実施形態に係るプレス成形装置1は、ダイ10とパンチ20をプレス方向に相対移動させることで、鋼板Sからプレス成形品100を製造する。
(鋼板S)
被加工板である鋼板Sは、例えば引張強度980MPa以上、長手方向の長さ1700mm超、厚さ0.8〜2.3mmの板材であればよい。本実施形態では、鋼板Sとして、形状が付与されていない平板を用いるが、平板に予加工されて特定の形状が付与されたものであってもよい。
(プレス成形品100)
プレス成形品100は、図1に示すように略U字型断面を有し、天板部101と、前記天板部101の両縁に形成される稜線部102a,102bを介してつながる第一縦壁部103及び第二縦壁部105と、を有する。図1に示すように、天板部101、第一縦壁部103、第二縦壁部105には所定の面形状が形成されていてもよい。
(パンチ20)
パンチ20は、ダイ10にプレス方向に対向して設けられ、第一縦壁部103に対応する形状を有する第一側面20aと、第一側面20aの反対側の面であり、第二縦壁部105に対応する形状を有する第二側面20bと、ダイ10に対向する頂面20cと、を有する。
(ダイ)
ダイ10は、ダイスライド11と、第一分割ダイ13と、第二分割ダイ15と、第二分割ダイ駆動部15Dと、ダイパッド17と、ダイパッド駆動部17Dと、インサートブロック19と、インサートブロック駆動部19Dと、を有する。以下、各構成について説明する。
(ダイスライド11)
ダイスライド11は、図2Aに示すように、下面に第一分割ダイ13と第二分割ダイ15が設けられ、図示しない単一又は複数の駆動軸に接続されて上下方向に移動可能に構成される。ダイスライド11には、第二分割ダイ15との上下方向の離間距離を調整するための第二分割ダイ駆動部15Dを埋め込むための凹部が構成されていてもよい。ダイスライド11には、後述するインサートブロック駆動部19Dの端部が固定される垂下部11Aが形成される。
(第一分割ダイ13)
第一分割ダイ13は、ダイ10とパンチ20とが最も近接した状態において、パンチ20の第一側面20aに隣り合うように、前記ダイスライド11に設けられる。図2A〜図2Dに示す例では、第一分割ダイ13とダイスライド11とが互いに別個の部材として描かれているが、第一分割ダイ13とダイスライド11とは一体に形成されていてもよい。
(第二分割ダイ15)
第二分割ダイ15は、ダイ10とパンチ20とが最も近接した状態において、パンチ20の第二側面20bに隣り合うように、ダイスライド11に設けられる。
(第二分割ダイ駆動部15D)
第二分割ダイ駆動部15Dはダイスライド11と第二分割ダイ15との間に設けられ、図示しない制御部に接続されて第二分割ダイ15をダイスライド11と近接又は離間するように第二分割ダイ15を駆動する。具体的には、第二分割ダイ駆動部15Dは、ガス圧、油圧、空圧、ばね圧等を発生する加圧機構や、電動モータであればよい。
(ダイパッド17)
ダイパッド17は第一分割ダイ13と第二分割ダイ15との間に設けられ、天板部101に対応する形状を有する下面と、上下方向に延在するシャフト17aの下端部が連結される上面とを有する。鋼板Sは、ダイパッド17により押圧された状態でプレス成形される。尚、本実施形態に示す例では、シャフト17aはダイスライド11を貫通するように設けられ、シャフト17aの上端部がダイパッド駆動部17Dに連結される。
(ダイパッド駆動部17D)
ダイパッド駆動部17Dはダイスライド11の内部又は上部に設けられ、図示しない制御部に接続されて少なくともプレス加工中にパンチ20とダイパッド17とにより鋼板Sを挟圧するようにダイパッド17をプレス方向に駆動させる。具体的には、ダイパッド駆動部17Dは、ガス圧、油圧、空圧、ばね圧等を発生する加圧機構や、電動モータであればよい。
(インサートブロック19)
インサートブロック19は、ダイスライド11と第二分割ダイ15とが離間した状態で、ダイスライド11と前記第二分割ダイ15との間に挿入される基端部19aと、基端部19aからプレス方向に直交する方向(図面右方向)に延出し、ダイスライド11とダイパッド17とが離間した状態で、ダイスライド11とダイパッド17との間に挿入される先端部19bと、を有する。基端部19aの高さ(厚さ)は、先端部19bの高さ(厚さ)よりも小さい。
従って、図2Dに示すように、インサートブロック19が挿入された状態においては、基端部19aがダイスライド11と第二分割ダイ15との間の高さ間隔を基端部19aの高さ(厚さ)分だけ調整するとともに、先端部19bがダイスライド11とダイパッド17との間の高さ間隔を先端部19bの高さ(厚さ)分だけ調整することができる。
従って、第一分割ダイ13によるプレス成形と、第二分割ダイ15によるプレス成形とを、異なるタイミングで実施することが可能となると共に、第一分割ダイ13によるプレス成形時と第二分割ダイ15によるプレス成形時の両方において、パンチ20とダイパッド17により天板部を挟持することができる。
(インサートブロック駆動部19D)
インサートブロック駆動部19Dは一端がダイスライド11の垂下部11Aに固定されるとともに他端がインサートブロック19の基端部19aの側面に固定される。インサートブロック駆動部19Dは、図示しない制御部に接続されてダイスライド11と第二分割ダイ15との間、及び、ダイスライド11とダイパッド17との間にインサートブロック19を水平方向に挿入する、又は、水平方向に抜き出すように、インサートブロック19を水平方向に移動させる。具体的には、インサートブロック駆動部19Dは、ガス圧、油圧、空圧、ばね圧等を発生する加圧機構や、電動モータであればよい。
(プレス成形方法)
本実施形態に係るプレス成形装置1を用いたプレス成形方法の一例を図2A〜図2Dに沿って説明する。
まず、図2Aに示すように、鋼板Sをパンチ20に載置する。
次に、図2Bに示すように、ダイスライド11を降下させ、第一分割ダイ13とパンチ20の第一側面20aとにより第一縦壁部103を成形する。このとき、第二分割ダイ15とパンチ20とは、上下方向に離間しているため、第二縦壁部105は成形されない。ただし、第二分割ダイ15の下降により第二縦壁部105が予加工される場合、第二縦壁部105のスプリングバックが抑制されてプレス成形品100の寸法精度を高めることができるため好ましい。
次に、図2Cに示すように、ダイスライド11を上昇させると共に、ダイスライド11と、第二分割ダイ15及びダイパッド17との間に隙間を形成する。そして、その隙間にインサートブロック19を挿入することにより、インサートブロック19の基端部19aをダイスライド11と第二分割ダイ15との間に配置し、且つ、インサートブロック19の先端部19bをダイスライド11とダイパッド17との間に配置する。
次に、図2Dに示すように、インサートブロック19を挿入した状態でダイスライド11を下降させ、第二縦壁部105を成形することで、プレス成形品100が得られる。
尚、上述の例では、第一縦壁部103を先に形成してから第二縦壁部105を形成しているが、第二縦壁部105を先に形成してから第一縦壁部103を形成してもよい。この場合、先にインサートブロック19を挿入した状態で第二縦壁部105を形成すると共に、必要に応じて第一縦壁部103を予加工し、その後、インサートブロック19を水平方向に抜き出した状態で第一縦壁部103を形成する。
本実施形態に係るプレス成形装置1によれば、水平方向に移動するように構成されているインサートブロック19を用いるため、プレス成形装置1の高さ方向のサイズを大きくすることなく、第一縦壁部103と第二縦壁部105とを異なるタイミングでプレス成形することができる。更に、第一縦壁部103のプレス成形時と第二縦壁部105のプレス成形時のいずれにおいてもダイパッド17とパンチ20とにより天板部101を挟持することが可能であるため、プレス成形品100の寸法精度を高めることができる。従って、例えば、既存の1200トン程度のプレス成形装置によって、引張強度980MPa以上かつ長さ1700mm超のブランクから略U字型断面を有するプレス成形品100を高い寸法精度で得ることができる。
(第二実施形態)
以下、図3及び図4A〜図4Fを参照し、本発明の第二実施形態に係るプレス成形装置1’について詳細に説明する。
説明を簡略化するため、第一実施形態に係るプレス成形装置1と同じ部材には同じ参照符号を付与すると共に、重複する説明を省略する。
図3は、本実施形態により得られるハット型断面を有するプレス成形品100’を、長手方向に垂直な面で切断して得られる断面図である。図4A〜図4Fに示すように、本実施形態に係るプレス成形装置1’は、ダイ10とパンチ20’をプレス方向に相対移動させることで、鋼板Sからプレス成形品100’を製造する。
(鋼板S)
被加工板である鋼板Sは、例えば引張強度980MPa以上、長手方向の長さ1700mm超、厚さ0.8〜2.3mmの板材であればよい。本実施形態では、鋼板Sとして、形状が付与されていない平板を用いるが、平板に予加工されて特定の形状が付与されたものであってもよい。
(プレス成形品100’)
プレス成形品100’は、図3に示すようにハット型断面を有し、天板部101と、前記天板部101の両縁に形成される稜線部102a,102bを介してつながる第一縦壁部103及び第二縦壁部105と、第一縦壁部103及び第二縦壁部105の端部に形成される屈曲部106a,106bを介してつながるフランジ部107a,107bとを有する。
(パンチ20’)
パンチ20’は、ダイ10に上下方向に対向して設けられ、第一縦壁部103に対応する形状を有する第一側面20aと、第一側面20aの反対側の面であり、第二縦壁部105に対応する形状を有する第二側面20bと、ダイ10に対向する頂面20cと、を有する。
更に、本実施形態においては、パンチ20’は、第一側面20a、第二側面20bから外側に水平方向に延在する底面20dと、底面20dから上方に延出する側壁部20Aとを有する。
(フランジ形成工具30a,30b)
フランジ形成工具30a,30bは、それぞれパンチ20’の上で水平方向に移動可能に配置される。フランジ形成工具30a,30bの上面は、プレス成形品100’の屈曲部106a,106b及びフランジ部107a,107bに対応する形状(凹部)を有する。そして、同様に屈曲部106a,106b及びフランジ部107a,107bに対応する形状を有する第一分割ダイ13の底端部13a、第二分割ダイ15の底端部15aがフランジ形成工具の上面に押し込まれることにより、屈曲部106a,106b及びフランジ部107a,107bが形成される。
尚、フランジ形成工具30a,30bは、製造しようとするプレス成形品100’における屈曲部106a,106b、および、フランジ部107a,107bに沿う内面形状を有する上面に形成された凹部の深さおよび幅が適正な範囲にないと、屈曲部106a,106b、および、フランジ部107a,107bの成形の際に鋼板Sが湾曲して板厚方向の応力分布に大きな偏差が生じてしまい、それが残留応力となり、屈曲部106a,106b、および、フランジ部107a,107bで形状凍結不良が発生し適正に成形できない。
このため、フランジ形成工具30a,30bの上面に形成された凹部の深さは10mm以下、幅は10mm以上であることが、屈曲部106a,106b、および、フランジ部107a,107bを適正に成形するためには望ましい。
フランジ形成工具30a,30bの、パンチ20’の側面に対向しない側面には、後述するフランジ形成工具駆動部30Dが固定される。
フランジ形成工具30a,30bの下面は、パンチの底面20dに面接触してもよい。
フランジ形成工具30a,30bの下面、及び/又は、パンチ20’の上面(底面20d)には、摩擦力を低減するために、リニアガイド、ウエアプレート、ライナー等を設けることもできる。
(フランジ形成工具駆動部30D)
フランジ形成工具駆動部30Dは一端がパンチ20’の側壁部20Aに固定されるとともに他端がフランジ形成工具30a,30bの、パンチ20’の側面に対向しない側面に固定される。フランジ形成工具駆動部30Dは、図示しない制御部に接続されてフランジ形成工具30a,30bを第一分割ダイ13、第二分割ダイ15のストローク域に干渉する位置と干渉しない位置とに水平移動させる。具体的には、フランジ形成工具駆動部30Dは、ガス圧、油圧、空圧、ばね圧等を発生する加圧機構や、電動モータであればよい。
(プレス成形方法)
本実施形態に係るプレス成形装置1’を用いたプレス成形方法の一例を図4A〜図4Fに沿って説明する。
まず、図4Aに示すように、フランジ形成工具30a,30bを、第一分割ダイ13と第二分割ダイ15のストローク域に干渉する位置に配置し、フランジ形成工具30a,30bの上面に鋼板Sを載置する。
次に、図4Bに示すように、ダイスライド11を下降させることで、第一分割ダイ13の底端部13a、第二分割ダイ15の底端部15aを、屈曲部106a,106b及びフランジ部107a,107bに対応する形状が形成されたフランジ形成工具30a,30bの上面に押し込むことにより、屈曲部106a,106b及びフランジ部107a,107bを形成する。天板部101が平面ではない場合には、フランジ部107a,107bの形成時にダイパッド17をパンチ20’の頂面20cに押し込むことにより、天板部101を同時に形成してもよい。
次に、図4Cに示すように、フランジ形成工具30a,30bが第一分割ダイ13と第二分割ダイ15のストローク域に干渉しない位置に配置されるようにフランジ形成工具30a,30bを水平方向に移動する。
次に、図4Dに示すように、ダイスライド11を降下させ、第一分割ダイ13とパンチ20’の第一側面20aとにより第一縦壁部103を形成する。このとき、第二分割ダイ15とパンチ20’とは、上下方向に離間しているため、第二縦壁部105は形成されない。ただし、第二分割ダイ15の下降により第二縦壁部105が予加工される場合、第二縦壁部105のスプリングバックによる変形を抑制することができるため好ましい。
次に、図4Eに示すように、ダイスライド11を上昇させると共に、ダイスライド11と、第二分割ダイ15及びダイパッド17との間に隙間を形成する。そして、その隙間にインサートブロック19を挿入することにより、インサートブロック19の基端部19aをダイスライド11と第二分割ダイ15との間に配置し、且つ、インサートブロック19の先端部19bをダイスライド11とダイパッド17との間に配置する。
次に、図4Fに示すように、インサートブロック19を挿入した状態でダイスライド11を下降させ、第二分割ダイ15とパンチ20’の第二側面20bとにより第二縦壁部105を形成する。これにより、ハット型断面を有するプレス成形品100’が得られる。
尚、上述の例では、第一縦壁部103を先に形成してから第二縦壁部105を形成しているが、第二縦壁部105を先に形成してから第一縦壁部103を形成してもよい。この場合、先にインサートブロック19を挿入した状態で第二縦壁部105を形成すると共に、必要に応じて第一縦壁部103を予加工し、その後、インサートブロック19を水平方向に抜き出した状態で第一縦壁部103を形成する。
本実施形態に係るプレス成形装置1’によれば、水平方向に移動するように構成されたインサートブロック19を用いるため、プレス成形装置1’の高さ方向のサイズを大きくすることなく、第一縦壁部103と第二縦壁部105とを異なるタイミングでプレス成形することができる。更に、第一縦壁部103のプレス成形時と第二縦壁部105のプレス成形時のいずれにおいてもダイパッド17とパンチとにより天板部101を挟持することが可能であるため、プレス成形品100’の寸法精度を高めることができる。
更に、水平方向に移動するように構成されたフランジ形成工具30a,30bを用いるため、プレス成形工具の高さ方向のサイズを大きくすることなく、1セットの金型で(すなわち、フランジ部107a,107bを形成するための金型セットと縦壁部を形成するための金型セットを別個に容易することなく)、ハット型断面を有するプレス成形品100’を製造することができる。
従って、例えば、既存の1200トン程度のプレス成形装置によって、引張強度980MPa以上かつ長さ1700mm超のブランクからハット型断面を有するプレス成形品100’を高い寸法精度で効率良く得ることができる。
(第三実施形態)
以下、図5A〜図5Fを参照し、本発明の第三実施形態に係るプレス成形装置1’’について詳細に説明する。
説明を簡略化するため、第一実施形態に係るプレス成形装置1、第二実施形態に係るプレス成形装置1’と同じ部材には同じ参照符号を付与すると共に、重複する説明を省略する。
本実施形態でも、図3に示すハット型断面を有するプレス成形品100’をプレス成形する。
すなわち、図5A〜図5Fに示すように、本実施形態に係るプレス成形装置1’’は、ダイ10とパンチ20’’をプレス方向に相対移動させることで、鋼板Sからプレス成形品100’を製造する。
(パンチ20’’)
パンチ20’’は、ダイ10に上下方向に対向して設けられ、第一縦壁部103に対応する形状を有する第一側面20aと、第一側面20aの反対側の面であり、第二縦壁部105に対応する形状を有する第二側面20bと、ダイ10に対向する頂面20cと、を有する。
更に、本実施形態においては、パンチ20’’は、第一側面20a、第二側面20bから外側に水平方向に延在する底面20dと、底面20dから上方に延出する側壁部20Aとを有すると共に、パンチ20’’の頂面20cに凹部が形成される。
(パンチパッド27)
パンチパッド27は、パンチ20’’の頂面20cに形成された凹部に収容され、天板部101に対応する形状を有する上面と、上下方向に延在するシャフト27aの上端部が連結される下面とを有する。鋼板Sは、ダイパッド17とパンチパッド27との間で挟持された状態でプレス加工される。パンチパッド27は、パンチ20’’の頂面20cの凹部に完全に収容された状態において、パンチパッド27の上面とパンチ20’’の頂面20cとの端縁部同士が面一となるように構成されることが好ましい。尚、シャフト27aはパンチ20’’を貫通するように設けられ、シャフト27aの下端部がパンチパッド駆動部27Dに連結される。
パンチパッド27としては、例えば国際公開第2013/094705号パンフレットにより開示されたものを用いればよい。このパンチパッド27を用いて、プレス成形品100’の稜線部102a,102bおよび第一縦壁部103、第二縦壁部105のプレス成形の開始時には、鋼板Sをパンチ20’’の頂面20cから上方へ離しておくことにより、プレス成形品100’におけるスプリングバックの発生を大幅に抑制することができる。
(パンチパッド駆動部27D)
パンチパッド駆動部27Dはパンチ20’’の内部又は下部に設けられ、図示しない制御部に接続されて少なくともプレス加工中にパンチパッド27とダイパッド17とにより鋼板Sを挟圧するようにパンチパッド27を駆動させる。具体的には、パンチパッド駆動部27Dは、ガス圧、油圧、空圧、ばね圧等を発生する加圧機構や、電動モータであればよい。
(プレス成形方法)
本実施形態に係るプレス成形装置1’’を用いたプレス成形方法の一例を図5A〜図5Fに沿って説明する。
まず、図5Aに示すように、フランジ形成工具30a,30bを、第一分割ダイ13と第二分割ダイ15のストローク域に干渉する位置に配置し、フランジ形成工具30a,30bの上面に鋼板Sを載置する。このとき、パンチパッド27は、鋼板Sに接触するように、パンチ20’’の頂面20cよりも上方へ突き出した状態としておくことにより、鋼板Sをパンチ20’’の頂面20cから上方へ離しておく。
次に、図5Bに示すように、ダイスライド11を下降させることで、第一分割ダイ13の底端部13a、第二分割ダイ15の底端部15aを、屈曲部106a,106b及びフランジ部107a,107bに対応する形状が形成されたフランジ形成工具30a,30bの上面に押し込むことにより、屈曲部106a,106b及びフランジ部107a,107bを形成する。天板部101が平面ではない場合には、屈曲部106a,106b及びフランジ部107a,107bの形成時にダイパッド17をパンチパッド27に向けて押圧することにより、天板部101を形成してもよい。
次に、図5Cに示すように、フランジ形成工具30a,30bが第一分割ダイ13と第二分割ダイのストローク域に干渉しない位置に配置されるようにフランジ形成工具30a,30bを水平方向に移動する。
次に、図5Dに示すように、ダイスライド11を降下させ、第一分割ダイ13とパンチ20’’の第一側面20aとにより第一縦壁部103を形成する。このとき、第二分割ダイ15とパンチ20’’とは、上下方向に離間しているため、第二縦壁部105はプレス成形されない。ただし、第二分割ダイ15の下降により第二縦壁部105が予加工される場合、第二縦壁部105のスプリングバックによる変形を抑制することができるため好ましい。
尚、パンチパッド27は、第一分割ダイ13の押し込みが完了するタイミングと、パンチパッド27がパンチ20’’の凹部に完全に収容されるタイミングとが同時になるように上下方向の動きが制御される。換言すると、パンチパッド27は、プレス成形品100’の形成時には、ダイパッド17により押されて徐々にパンチ20’’へ向けて押し下げられ、プレス成形下死点でパンチ20’’の凹部に完全に収容されてパンチ20’’の頂面20cと面一をなす。このようにパンチパッド27の上下方向の動きを制御することにより、スプリングバックの発生を抑制して寸法精度を高めることができる。
次に、図5Eに示すように、ダイスライド11を上昇させると共に、ダイスライド11と、第二分割ダイ15及びダイパッド17との間に隙間を形成する。そして、その隙間にインサートブロック19を挿入することにより、インサートブロック19の基端部19aをダイスライド11と第二分割ダイ15との間に配置し、且つ、インサートブロック19の先端部19bをダイスライド11とダイパッド17との間に配置する。
次に、図5Fに示すように、インサートブロック19を挿入した状態でダイスライド11を降下させ、第二分割ダイ15とパンチ20’’の第二側面20bとにより第二縦壁部105を形成する。これにより、ハット型断面を有するプレス成形品100’が得られる。
ここでも、パンチパッド27は、第二分割ダイ15の押し込みが完了するタイミングと、パンチパッド27がパンチの凹部に完全に収容されるタイミングとが同時になるように上下方向の動きが制御される。このようにパンチパッド27の上下方向の動きを制御することにより、スプリングバックの発生を抑制して寸法精度を高めることができる。
尚、上述の例では、第一縦壁部103を先に形成してから第二縦壁部105を形成しているが、第二縦壁部105を先に形成してから第一縦壁部103を形成してもよい。この場合、先にインサートブロック19を挿入した状態で第二縦壁部105を形成すると共に、必要に応じて第一縦壁部103を予加工し、その後、インサートブロック19を水平方向に抜き出した状態で第一縦壁部103を形成する。
上記実施形態に係るプレス成形装置1’’によれば、水平方向に移動するように構成されたインサートブロック19を用いるため、プレス成形装置1’’の高さ方向のサイズを大きくすることなく、第一縦壁部103と第二縦壁部105とを異なるタイミングでプレス成形することができる。更に、第一縦壁部103のプレス成形時と第二縦壁部105のプレス成形時のいずれにおいてもダイパッド17とパンチ20’’とにより天板部101を挟持することが可能であるため、プレス成形品100’の寸法精度を高めることができる。
更に、水平方向に移動するように構成されたフランジ形成工具30a,30bを用いるため、プレス成形工具の高さ方向のサイズを大きくすることなく、1セットの金型で(すなわち、フランジ部107a,107bを形成するための金型セットと縦壁部を形成するための金型セットを別個に容易することなく)、ハット型断面を有するプレス成形品100’を製造することができる。
更に、縦壁部を形成する際に、パンチパッド27を上下方向に制御するため、縦壁部のスプリングバックを抑制することができるため、寸法精度を更に高めることができる。
従って、例えば、既存の1200トン程度のプレス成形装置によって、引張強度980MPa以上かつ長さ1700mm超のブランクからハット型断面を有するプレス成形品100’を高い寸法精度で効率良く得ることができる。
図6は、図5A〜図5Fに示すプレス成形装置1’’を用いて、980MPa以上の引張強度と、1700mm超の全長とを有する鋼板(板厚1.2mm)にプレス成形を行って、
・天板部101の幅が100mm,
・稜線部102a,102bの曲率半径が5.5mm,
・第一縦壁部103の高さが60mm,
・第二縦壁部105の高さが90mm
・屈曲部106a,106bの曲率半径が5.5mm,
・フランジ部107a,107bの幅が20mm
のハット型断面を有するプレス成形品100’を製造した場合におけるストロークと成形荷重との関係を示すグラフである。
図6のグラフにおける「ストローク」とは第一分割ダイ13、第二分割ダイ15の昇降ストロークを意味し、「成形荷重」とはダイスライド11に負荷された荷重を意味する。また、図7のグラフにおける「開発工法」とは本発明により成形した場合を示し、「従来工法」とは、パッド曲げ工法により成形した場合を示す。
図6のグラフに示すように、第三実施形態に係るプレス成形装置1’’による成形方法(開発工法)によれば、従来工法よりも成形荷重を200トン低減でき、これにより、1200トンプレス機を用いて、例えば引張強度980MPa以上(望ましくは1180MPa以上)、全長1700mm超(望ましくは2000mm超)といった高強度且つ長尺のサイドシルインナーパネルやサイドシルアウターパネル等のハット型断面を有するプレス成形品100’を、1セットの金型で製造できたことがわかる。
また、図7は、この際におけるインパーパッドのクッションストロークとスプリングバック量を示すグラフである。
図7のグラフに示すように、浅い側の縦壁に対してパンチパッド27のクッションストローク3mmとしたときの口開きが1.7mm、また、深い側の縦壁に対してパンチパッド27のクッションストローク2mmとしたときの口開きが−0.2mmであり、これらを組み合わせることで浅い側の縦壁、深い側の縦壁のトータルの開き量が0.9mmとなることから、第三実施形態に係るプレス成形装置によるプレス成形方法(開発工法)によれば、スプリングバックを実用上問題ない程度に抑制できたことがわかる。
以上、各種実施形態及び変形例に基づき本発明の具体例を説明したが、本発明はこれらの例示に限定されるものではない。本発明は、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
上述の説明ではインサートブロック19が基端部19aと先端部19bとを有する場合を例示したが、インサートブロック19は先端部19bを有さなくてもよい。その場合、第二縦壁部105を形成する際にはダイスライド11とダイパッド17との間に隙間が生じるため、ダイパッド駆動部17Dによりダイパッドを鋼板Sに押圧力を加えればよい。
上述の説明では被加工板として鋼板を用いる場合を例示したが、被加工板は、溶融亜鉛めっき鋼板や合金化溶融亜鉛めっき鋼板などのめっき鋼板であってもよく、また、アルミ板やチタン板等の金属板、FRPやFRTP等のガラス繊維強化樹脂板、更にはこれらの複合板であってもよい。
上述の説明ではダイ10を降下させる場合を例示したが、パンチ20,20’,20’’を上昇させる、あるいはダイ10とパンチ20,20’,20’’を共に近づけるように上昇・加工させてもよい。
上述の説明では第二分割ダイ15とダイスライド11との間にインサートブロック19が挿入される場合を例示したが、別のインサートブロック(図示無し)が第一分割ダイ13とダイスライド11との間に挿入される構成としてもよい。その場合、第一分割ダイ13を駆動する第一分割ダイ駆動部(図示無し)がダイスライド11と第一分割ダイ13との間に設けられる。
上述の説明ではフランジ形成工具30a,30bがパンチ20’,20’’の底面20dの上に接触して配置される場合を例示したが、フランジ部107a,107bの形成時の負荷を担うことが可能であれば、パンチ20’,20’’の底面20dの上に接触せずに配置されてもよい。
上述の説明では第一縦壁部103と第二縦壁部105の高さが異なる場合を例示したが、第一縦壁部103と第二縦壁部105は同じ高さであってもよい。
上述の説明ではフランジ形成工具30a,30bが水平方向へ移動する場合を例示したが、斜め下方(水平方向と、水平方向から略30°傾斜した斜め下方向との間の方向)へ移動するようにしてもよい。これにより、フランジ形成工具30a,30bの移動中に、ダイ10の下降を開始することができ、その分サイクルタイムを短縮することができる。
上述の説明ではハット型断面を有するプレス成形品100’に関し両側にフランジ部107a,107bが形成される場合を例示したが、フランジ部が片側のみに形成されるプレス成形品であってもよい。
上述の説明では上下方向がプレス成形方向である場合を例示したが、左右方向がプレス成形方向のプレス成形装置であってもよい。
本発明によれば、最大プレス成形荷重が過大になることや、プレス成形装置のプレス方向のサイズが大きくなることを防ぎながら、高強度及び/又は長尺のプレス成形品を製造することが可能となる。
1、1’、1’’ プレス成形装置
10 ダイ
11 ダイスライド
11A 垂下部
13 第一分割ダイ
13a 底端部
15 第二分割ダイ
15a 底端部
15D 第二分割ダイ駆動部
17 ダイパッド
17D ダイパッド駆動部
19 インサートブロック
19a 基端部
19b 先端部
19D インサートブロック駆動部
20、20’、20’’ パンチ
20a 第一側面
20b 第二側面
20c 頂面
20d 底面
20A 側壁部
27 パンチパッド
27D パンチパッド駆動部
30a,30b フランジ形成工具
30D フランジ形成工具駆動部
100、100’ プレス成形品
101 天板部
102a、102b 稜線部
103 第一縦壁部
105 第二縦壁部
106a、106b 屈曲部
107a、107b フランジ部
S 鋼板

Claims (19)

  1. ダイとパンチをプレス方向に近接させることで、被加工板から、天板部と、前記天板部の両縁に形成される稜線部を介してつながる第一縦壁部及び第二縦壁部と、を有するプレス成形品を製造するプレス成形装置であって、
    前記ダイが、
    ダイスライドと;
    前記ダイと前記パンチとが最も近接した状態において前記パンチの第一側面に隣り合うように、前記ダイスライドに設けられる第一分割ダイと;
    前記ダイと前記パンチとが最も近接した状態において前記パンチの前記第一側面とは反対側の第二側面に隣り合うように、前記ダイスライドに設けられる第二分割ダイと;
    前記第二分割ダイを前記ダイスライドから離間させるように、前記第二分割ダイを前記プレス方向に移動させる第二分割ダイ駆動部と;
    前記第一分割ダイと前記第二分割ダイとの間に設けられるダイパッドと;
    前記ダイパッドを前記プレス方向に移動させるダイパッド駆動部と;
    前記ダイスライドと前記第二分割ダイとが離間した状態で前記ダイスライドと前記第二分割ダイとの間に挿入される基端部を有するインサートブロックと;
    前記インサートブロックを前記プレス方向に直交する方向に移動させるインサートブロック駆動部と;
    を備えることを特徴とするプレス成形装置。
  2. 前記インサートブロックが、前記基端部から前記プレス方向に直交する方向に延出するとともに前記ダイスライドと前記ダイパッドとが離間した状態で前記ダイスライドと前記ダイパッドとの間に挿入される先端部を有し、
    前記基端部の厚さが、前記先端部の厚さよりも大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載のプレス成形装置。
  3. 前記プレス成形品が、前記第一縦壁部及び前記第二縦壁部の少なくとも一方の縁に形成される屈曲部を介してつながるフランジ部を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプレス成形装置。
  4. 前記ダイと前記パンチとの間に設けられるフランジ形成工具と;
    前記フランジ形成工具を、前記第一分割ダイ又は前記第二分割ダイのストローク域に干渉する位置と、前記第一分割ダイ又は前記第二分割ダイのストローク域に干渉しない位置と、の間で移動させるフランジ形成工具駆動部と;
    を備え、
    前記フランジ形成工具の上面と、前記第一分割ダイ及び前記第二分割ダイの少なくとも一方の下面とが、前記屈曲部と前記フランジ部の面形状に対応する形状を有する
    ることを特徴とする請求項3に記載のプレス成形装置。
  5. 前記フランジ形成工具駆動部は、前記フランジ形成工具を前記プレス方向に直交する方向に移動させる
    ことを特徴とする請求項4に記載のプレス成形装置。
  6. 前記フランジ形成工具の下面が前記パンチの底面と面接触している
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載のプレス成形装置。
  7. 前記パンチの頂面に形成された凹部に収容されるパンチパッドと;
    前記パンチパッドを前記プレス方向に移動させるパンチパッド駆動部と;
    を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
  8. 前記第一分割ダイが、前記ダイスライドと一体に形成される
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
  9. 前記ダイスライドが、一つの駆動軸に接続される
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
  10. 前記被加工板が鋼板である
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
  11. 前記被加工板の引張強度が980MPa以上である
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
  12. 前記被加工板の全長が1700mm超である
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載された前記プレス成形装置を用いて前記プレス成形品を製造するプレス成形方法であって、
    前記インサートブロックが前記ダイスライドと前記第二分割ダイとの間に挿入されていない状態で、前記ダイスライドを前記パンチに向けて移動させ、前記第一縦壁部を形成する第一縦壁部形成工程と;
    前記インサートブロックが前記ダイスライドと前記第二分割ダイとの間に挿入された状態で、前記ダイスライドを前記パンチに向けて移動させ、前記第二縦壁部を形成する第二縦壁部形成工程と;
    を備えることを特徴とするプレス成形方法。
  14. 前記第一縦壁部形成工程を行った後に前記インサートブロックを前記ダイスライドと前記第二分割ダイとの間に挿入し、前記第二縦壁部形成工程を行う
    ことを特徴とする請求項13に記載のプレス成形方法。
  15. 前記第一縦壁部形成工程において、前記第二分割ダイにより、前記被加工板における第二縦壁部に相当する部位を予加工する
    ことを特徴とする請求項14に記載のプレス成形方法。
  16. 前記第二縦壁部形成工程を行った後に前記インサートブロックを前記ダイスライドと前記第二分割ダイとの間から抜き出し、前記第一縦壁部形成工程を行う
    ことを特徴とする請求項13に記載のプレス成形方法。
  17. 前記第二縦壁部形成工程において、前記第一分割ダイにより、前記被加工板における第一縦壁部に相当する部位を予加工する
    ことを特徴とする請求項16に記載のプレス成形方法。
  18. 前記第一縦壁部形成工程及び前記第二縦壁部形成工程の前に、フランジ形成工具を前記第一分割ダイ及び前記第二分割ダイのストローク域に干渉する位置に設置した状態で前記ダイスライドを前記パンチに向けて相対移動させ、前記フランジ形成工具と、前記第一分割ダイ及び前記第二分割ダイの少なくとも一方とにより前記被加工板にフランジ部を形成する
    ことを特徴とする請求項13〜17のいずれか一項に記載のプレス成形方法。
  19. 前記第一縦壁部形成工程及び第二縦壁部形成工程の少なくとも一方において、前記パンチの頂面に形成された凹部に収容されるパンチパッドを前記パンチの頂面よりも高い位置に上昇させた状態で前記ダイスライドを下降させ、前記ダイスライドの下降に伴い前記パンチパッドを下降させてプレス成形を完了する
    ことを特徴とする請求項13〜18のいずれか一項に記載のプレス成形方法。
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