JP2016041229A - ロールペーパーホルダー - Google Patents

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Abstract

【課題】カバー体8を手で触れることがなく、ロールペーパー26を自動的に回転動させ、次の使用のための摘み部27をカバー体8の正面端縁から正面方に露出させるロールペーパーホルダーを提供する。【解決手段】空回り可能なロールペーパー芯保持具22を取り付けた回転軸10の一端を側壁4に回転動可能に軸架している。回転軸10の一端には案内ピン13と錘12を所定角度離隔して設けた回転板11が固着されている。側壁4には回動案内アーム15が枢着され、捩じりバネ19の復元力で他端が回転軸10の上方に位置するようにしている。回動案内アーム15には弧状ガイド壁16、案内ピン通り抜け溝18及び案内ピン係止壁17を設けている。【選択図】図5

Description

本願発明は、ロールペーパーを切断後に、ロールペーパーが自動的に正面方向に回転し、次に使用する際の摘み代として一定量の端部が繰り出しカバー体の正面端縁から垂下するロールペーパーホルダーに関する。
従来、この種のロールペーパーホルダーとしては、鋸歯状の歯車部が形成されロールペーパーと供回り可能に構成された軸と、カバーから垂下して揺動可能に取り付けられカバーが軸から離間する際にのみ軸の歯車部と噛合する歯付き部材と、ロールペーパーが繰り出される直前にロールペーパーの最外周部を一旦浮かせる剥離部材とを備え、カバーの押し下げ及び解除によりロールペーパーを所定角度回転させて繰り出し可能にしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示のロールペーパーホルダーであると、任意の長さを引き出した後に、カバーを押し下げてロールペーパーを切断し手を離すと、次の使用に丁度よい長さが引き出されようにしている。そのため、手がカバーに触れ、手指に付着した大腸菌等の雑菌や排泄し手指に付着した糞尿がカバーに付着するおそれがあり不衛生であるという問題点があった。
カバー本体の押し下げ後の、押し下げ前のカバー体の位置への復元により芯部材を回転駆動する手段により、ロール体を回転させ、ペーパーを垂下させるロールペーパーホルダーが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に開示のロールペーパーホルダーであると、カバー体を手で押し下げるために、カバー体に手指に付着した大腸菌等の雑菌や排泄した糞尿が付くおそれがあり、カバー体の衛生状態が保持されないという問題点があった。
上部にピンを有し円弧状溝内に沿って回転動可能な刃部の廻り止め辺を具備した回転支持アームと、先端にフック部を設けたクランクとをフック部とピンが係脱可能に設けられた自動摺動突出引込み機構と、裏面先端に爪を表面中央に突起を、裏面先端しストッパー辺を具備した刃部とを有し、ホルダー本体内を昇降するケースにロールペーパーを抱持させ、ホルダー本体の側端縁部及びケースの端縁部の相互部位に架設されたロールペーパーの引き出された先端縁部が挟持され、ペーパーの端部が手前に引くとロールペーパーを回転しペーパーが適宜量繰り出されると、ホルダー本体の側端縁部よりカッターを突出させ、このカッターの刃部の突出により引っ張られたペーパーは切断された後に、突起と側端縁部との係止が外れ刃部はホルダー本体の側端縁部に引き込み、ペーパーの端部をホルダー本体の側端縁部の外に残存させて、次の使用の摘み代とするようにしたロールペーパーホルダーが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特許文献3に開示のワンハンド操作によるロールペーパーホルダーは、ペーパーを引かなくなると、突起と側端縁部との係止が解除され、刃部はスプリングの復元力で側端縁部より引き込みむ構成であり、本願発明の構成とは別異である。
押込み回動板と追従紙切板を重合してカバー体として装着し、押込回動板及び扇状歯形板を手で押さえ込んだ状態でロールペーパーを手前に繰り出し先端部を追従紙切板で切り離し後、押込回動板から手を離すという作業を、使用後に再度行い所望量のペーパーをカバー体の正面端縁から正面方に露出させることが開示されている(例えば、特許文献4参照)。
特許文献4に開示の巻紙保持機器具であると、押込回動板及び扇状歯形板を手で押圧しなければペーパーの切断ができず面倒であり、特に、爪に装飾を施した女性にとっては爪が痛むおそれがあるという問題点があった。又、次の使用のために、使用後に自動的に摘み用の紙が出てくるのではなく、押込回動板及び扇状歯形板を手で押圧状態下で、ペーパーを手前に引き出すという人為的作業をする必要があり、排便後の人の手指に付着した大腸菌等の雑菌や排泄した糞尿が押込回動板及び扇状歯形板に付着するおそれがあり、カバー体の衛生状態が保持されないという問題点があった。
又、上記特許文献1〜4は何れもペーパーを切断するときにロールペーパーが回転するので、切断が困難であるという問題点があった。
特開2003−472号公報 特開2013−198714号公報 特開2008−220899号公報 特開2009−106717号公報
本願発明が解決しようとする課題は、次の使用のためのロールペーパーの摘み部をカバー体正面端縁から正面方に露出させるために、手でロールペーパーホルダーやカバー体等を触れることである。
上記目的を達成するために本願発明のうち請求項1に記載の発明は、ロールペーパーを支持可能な回転軸と、該回転軸の上方でロールペーパーに被覆可能に起伏動すると共に正面端縁に紙切断機能を有するカバー体と、前記回転軸が周回可能に回転軸の一端が軸架された中空の側部材を具備してなるロールペーパーホルダーであって、側部材の中空部に於いて前記回転軸の一端には該回転軸と同期可能に回転板が固着され、回転板には、錘と、側部材を構成する側壁方向に突出する案内ピンが、回転軸を中心として周方向に離隔角度が90度を超えて180度未満の範囲内であって、且つ、錘が前記回転軸の真下に位置した場合は案内ピンが正面方に位置する位置関係に設けられ、前記側部材の中空部には、前記側部材の側壁と前記回転板との間に於いて、先端部を前記回転軸に近接させる付勢手段を具備し、且つ、前記案内ピンの位置的関連に応じて起伏動可能な回動案内アームを設け、該回動案内アームには、前記回転軸の正面方向への回転により移動する前記案内ピンをガイド可能な弧状ガイド壁と、案内ピン及び前記回転軸の正面方向への回転を停止可能な案内ピン係止壁が、案内ピン通り抜け溝を介在して設けられ、前記側部材と前記カバーとで囲まれる空間に於ける回転軸の外側には回転軸外径よりも内径が大径なロールペーパー芯保持具が配設され、ロールペーパー芯保持具の外周面には、ロールペーパーの芯の内周面との摩擦力でロールペーパーを取り付ける摩擦部材を外周面に具備し、ロールペーパーを正面方に引き出し初期では、案内ピンが弧状ガイド壁に沿って移動しロールペーパーと回転軸が同期回転をし、一定長さ以上のロールペーパー引き出し状態では、案内ピンが前記案内ピン係止壁に係止されて回転軸は回転動を停止し、ロールペーパー芯保持具はロールペーパーと共に回転軸を空回りし、ロールペーパーの引き出しを停止すると、前記付勢手段による付勢で回動案内アームを回転動させ案内ピンは案内ピン係止壁から外れ、案内ピンは案内ピン通り抜け溝を通り、回転板は錘が回転軸の真下に位置するように正面方向に回転動し、回転軸はロールペーパー芯保持具と共に正面方向に回転動し、該回転動量分に相当するペーパーを摘み部としてカバー体の正面端縁より正面方に繰り出すようにしたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のロールペーパーホルダーの回転軸が停止状態で前記ロールペーパー芯保持具が回転動状態では、前記回転軸が上記側部材の側壁外側面に対して略90度の角度を保持状態で安定的に停止可能に、前記回転軸には側部材の側壁外側面と当接する当接片を、前記回転軸の軸心と90度の角度を以って外方に張り出す当接片が固着されたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、ロールペーパーの芯が取り付けられるロールペーパー芯取付具と、該ロールペーパー芯取付具の上方で起伏動すると共に正面端縁に紙切断機能を有するカバー体と、前記ロールペーパー芯取付具が周回可能に取り付けられた中空側部材を具備してなるロールペーパーホルダーであって、前記ロールペーパー芯取付具の閉塞された一端面には正面方向に傾斜した外歯を有するラチェットギアと、該ラチェットギアと係合するラチェット爪を具備するラチェット機構を設け、前記側部材の中空部に於いて、ラチェット軸と同期可能に回転板が固着され、該回転板には、錘と、側部材を構成する側壁方向に突出する案内ピンが、前記ラチェット軸を中心として周方向に離隔角度が90度を超えて180度未満の範囲内であって、且つ、錘が前記ラチェット軸の真下に位置した場合は案内ピンが正面方に位置する位置関係に設けられ、前記側部材の中空部には、前記側部材の側壁と前記回転板との間に於いて、先端部を前記ラチェット軸に近接させる付勢手段を具備し、且つ前記案内ピンの位置的関連に応じて起伏動可能な回動案内アームを設け、該回動案内アームには、前記ラチェット軸の正面方向への回転により移動する前記案内ピンをガイド可能な弧状ガイド壁と、案内ピン及び前記ラチェット軸の正面方向への回転を停止可能な案内ピン係止壁が、案内ピン通り抜け溝を介在して設けられ、前記ロールペーパー芯取付具の外周面には、ロールペーパーの芯の内周面との摩擦力でロールペーパーを取り付ける摩擦部材を具備し、ロールペーパーを正面方に引き出し初期では、案内ピンが弧状ガイド壁に沿って移動しロールペーパーとラチェット軸が同期回転をし、一定長さ以上のロールペーパー引き出し状態では、案内ピンが前記案内ピン係止壁に係止されてラチェット軸は回転動を停止し、ロールペーパーの引き出しを停止すると、前記付勢手段による付勢で回動案内アームを回転動させ案内ピンは案内ピン係止壁から外れ、案内ピンは案内ピン通り抜け溝を通り、回転板は錘が回転軸の真下に位置するように正面方向に回転動し、ラチェット軸はロールペーパー芯取付具と共に正面方向に回転動し、該回転動量分に相当するペーパーを摘み部としてカバー体の正面端縁より正面方に繰り出すようにしたことを特徴とする。
本願発明は、回転板に回転軸を90度を超えて180度未満の範囲に案内ピンと錘を設け、回転軸方向に付勢する回動案内アームには案内ピンをガイドする円弧状ガイド壁と、案内ピン及び前記回転軸の正面方向への回転を停止可能な案内ピン係止壁が、案内ピン通り抜け溝を介して設けられているので、ペーパーを正面方に引き出し状態では案内ピンが案内ピン係止壁に係止されて回転軸は停止しロールペーパー芯保持具がロールペーパーと同期回転をしペーパーは繰り出され、ペーパー切断と同時に付勢手段による復元力で回動案内アームは先端部が回転軸上方へと伏せるように回動し、且つ案内ピンは案内ピン係止壁から外れ、さらに、錘の重力により錘が回転軸を中心として回転動し、回転軸を中心として錘の回転量に対応した量のロールペーパーが自動的にカバー体の正面端縁から正面方に露出し、この露出分が次の使用の摘み部となし、手でカバー体を触れることがなくペーパーの摘みを手に取ることができ、衛生的であるという効果がある。
ペーパーを切断するときに、ロールペーパーが停止しているので、容易に切断できるという効果がある。
側部材の内部構造を示すロールペーパーホルダーの一部切欠説明図である。(実施例1) カバー体を除いた図1のA−A線断面図である。(実施例1) ロールペーパーを取り付けた状態における回転軸とロールペーパー芯保持具との関係を示す断面説明図である。(実施例1) 図3のB−B線断面図である。(実施例1) 回転板と回動案内アームとの関係を示す斜視図である。(実施例1) ロールペーパーを正面方に引き出しているときの回転板と回動案内アームの作動状態を示す側面説明図である。(実施例1) ロールペーパーの引き出されたペーパーを切断直後の回転板と回動案内アームの作動状態を示す側面説明図である。(実施例1) ロールペーパーの引き出されたペーパーを切断後、若しくはペーパーを正面方に引き出さない状態の回転板と回動案内アームの状態を示す側面説明図である。(実施例1) 側部材の内部構造を示すロールペーパーホルダーの一部切欠説明図である。(実施例2) ロールペーパーを取り付けた状態におけるラチェット軸とロールペーパー芯取付具との関係を示す断面説明図である。(実施例2) ロールペーパー芯取付具、ラチェットギア、回転板及び側部材の関係を示す説明図である。(実施例2) ラチェットギアとラチェット爪が取り付けられたロールペーパー芯取付具の一端面を示す斜視説明図である。(実施例2)
回転板に、錘と、側部材の側壁方向に突出する案内ピンが回転軸を中心として離隔角度が90度を超えて180度未満の範囲内であって、錘が前記回転軸の真下に位置した場合は案内ピンが正面方に位置する位置関係に設けることで、ペーパーがペーパー引き出し作用力から解放されると、回動案内アームは元の位置へと移動をし、案内ピンは案内ピン係止壁への作用を脱し案内ピン通り抜け溝を通り、錘の重力で回転板を回転させて錘の回動角度に相応する長さのペーパーを正面方に出し、手でロールペーパーホルダーを触れることなく、次に使用のためのロールペーパーの摘み長さ量分をカバー体の正面端縁から正面方に露出することを実現した。
図1〜図8に基いて実施例1を説明する。ロールペーパーホルダー1は、壁面に取り付けるための背面板2と90度の角度を有して背面板2の左右方向の一側縁から正面方に突き出す中空の側部材3を一体的に連設している。側部材3は、側壁4と蓋5とで内側に空間部を設けている。背面板2の左右方向の他側縁の上端には枢軸取り付け片6を背面板2と90度の角度を有して正面方に連続的に突設している。側壁4の上端と枢軸取り付け片6には枢軸7によりカバー体8を起伏動可能に枢着している。カバー体8の正面端縁には紙を切断可能な紙切断用刃9を設けている。
背面板2とカバー体8と側壁4とで囲まれる空間には、側壁4の外側面と90度の角度を有して回転軸10が横臥し、回転軸10の一端は側壁4を回転可能に貫通し、側部材3の中空部に位置して一端は蓋5の内側面に回転自在に軸架されている。側部材3の中空部に於いて、回転軸10の一端には、回転軸10の軸心と90度の角度を有して回転板11が固着されている。回転板11には錘12と案内ピン13が、回転軸10を中心として離隔角度が90度を超えて180度未満の範囲内に位置して設けられている。案内ピン13は、側壁4の方向に突出するように回転板11の内側面と90度の角度を有して回転板11に取り付けられている。
側壁4の内側面には、枢軸14が設けられている。枢軸14には回動案内アーム15の一端部が枢着され、回動案内アーム15が側壁4の内側面と平行に回転動するようにしている。回動案内アーム15には、回動案内アーム15の長さ方向に沿う弧状ガイド壁16と、案内ピン13の外径より僅かばかり大なる距離を有して離隔した位置に案内ピン係止壁17を設けている。弧状ガイド壁16と案内ピン係止壁17との間の離隔部分は案内ピン通り抜け溝18と成している。側面から視て、案内ピン係止壁17は高さ方向長さが回転軸10と案内ピン13の対向外面間の直線距離よりも短く設定されている。枢軸14には捩じりバネ19を巻きつけて、捩じりバネ19の一端は側壁4に固着し、他端は回動案内アーム15に取り付け、回動案内アーム15の他端が回転軸10の上方に位置するように付勢するようにしている。捩じりバネ19の復元状態では、図8に示すように、回転軸10の上方で回転軸10に近接するようにしている。側壁4にはギア20を固定的に取り付けている。ギア20の周面に形成した歯と噛合する歯21が、回動案内アーム15の一端縁に沿って設けられている。
ロールペーパー芯保持具22は、回転軸10の外径より内径の大なる筒状で他端面は閉塞され、一端面には回転軸10の外径より僅かばかり大きい貫通孔が穿孔され、外周面にはシリコンゴム等の高摩擦力を有する材料よりなり外方に突き出す突起状の摩擦部材24が設けられている。ロールペーパー芯保持具22の内側には、ロールペーパー芯保持具22の内周面と所定距離離隔して回転軸10が、ロールペーパー芯保持具22及び回転軸10の軸心が同軸上になるように横臥して配設されている。ロールペーパー芯保持具22の一端面に穿設された貫通孔には回転軸10が僅かな遊びを有して貫設され、当接片25を介在して側壁4に回転可能に軸架されている。当接片25は、回転軸10の軸心と90度の角度を以って外方に張り出すフランジ状に設けられている。
次に作用について説明する。
図8は、ペーパーを引き出す前、つまり使用前の状態である。捩じりバネ19は復元し、錘12は回転軸10の真下に位置し、案内ピン13はロールペーパーホルダー1の正面側に位置し、回動案内アーム15の他端は回転軸10の上方で回転軸10に近接している。図8に示す状態で、使用者がカバー体8の正面端縁から露出するロールペーパー26の摘み部27を正面方向に引き出す。ロールペーパー26の芯28の内周面は、摩擦部材24との摩擦力及び摩擦部材24の外方向への付勢力、換言すれば芯28の内周面への摩擦部材24の復元力の作用により、ロールペーパー26はロールペーパー芯保持具22に安定的に取り付けられる。摘み部27を正面方向に引き、ペーパーを繰り出そうとすると、ロールペーパー26は正面方向に周回する。芯28は摩擦部材24の復元力及び摩擦力によりロールペーパー芯保持具22に固定され、ロールペーパー26とロールペーパー芯保持具22及び回転軸10は同期回転をする。図8中、回転板11に矢印で示すように、回転軸10の回転に伴い、同時に案内ピン13は下方から後方へと回転をし、弧状ガイド壁16を一端方から他端方(先端方)に沿って移動する。
ペーパー繰り出し作業を続けると、回転軸10の回転動により、案内ピン13が弧状ガイド壁16の先端から正面方に移動する。図6に示すように、案内ピン13は案内ピン係止壁17に衝突をし、案内ピン係止壁17に係止され、回転軸10は回転動を停止し、当接片25は側壁4の外側面に当接する。ペーパー繰り出し作業を続けると、案内ピン13の案内ピン係止壁17による係止状態下で、ロールペーパー芯保持具22が回転軸10に対して空回りをし、ロールペーパー芯保持具22と共にロールペーパー26は同期回転しペーパーは正面方に引き出される。ロールペーパー芯保持具22が回転軸10に対して空回り状態のときは、ロールペーパー芯保持具22を介して回転軸10に正面方向への力が作用している。
図7に示すように、ペーパーをカバー体8の紙切断用刃9で切断すると、ロールペーパー芯保持具22は正面方向への作用する力から解放される。回転軸10も正面方向に働く力から解放される。捩じりバネ19の復元力により捩じりバネ19は開き、回動案内アーム15は正面方向に回転動をし、回動案内アーム15の先端部は回転軸10の上方に於いて回転軸10に近接した位置で停止する。同時に、案内ピン13は案内ピン通り抜け溝18を通り抜け、案内ピン係止壁17から離れる。次に、回転軸10は回転板11に設けられた錘12の重力により正面方向へ回転動をする。つまり、図7中の矢印で示すように、回転軸10は、回転板11に設けた錘12の重力により、回転軸10を中心として真下の位置になるように回転動をする。すなわち、錘12の重力により回転軸10及び回転板11は回転をし、案内ピン13は案内ピン係止壁17の上方を経由して正面方へと移動をし、錘12は回転軸10の真下に位置する。捩じりバネ19は、歯21とギア20の歯と噛合により緩やかに復元をする。捩じりバネ19の緩やかな復元に応じて、回動案内アーム15も緩やかに回転軸10の上方に他端が位置するように回動する。案内ピン係止壁17への案内ピン13の係止状態からの解放時から錘12が回転軸10の真下に位置するように回転軸10が周方向に回転して量分のロールペーパー26が、紙切断用刃9から正面方に引き出され、使用前の図8に示す状態になる。
図9〜図12に示される実施例2について説明する。
ロールペーパーホルダー29は、壁面に取り付けるための背面板30と90度の角度を有して背面板30の左右方向の一側縁から正面方に突き出す中空の側部材31を一体的に連設している。側部材31は、側壁32と蓋33と内側に空間部を設けている。背面板30の左右方向の他側縁の上端には枢軸取り付け片34を背面30と90度の角度を有して正面方に連続的に突設している。側壁32の上端と枢軸取り付け片34には枢軸35によりカバー体36を起伏動可能に枢着している。カバー体36の正面端縁には紙を切断可能な紙切断用刃37を設けている。
背面板30とカバー体36と側壁32とで囲まれる空間には、ロールペーパー芯取付具38が配設されている。ロールペーパー芯取付具38は、両端を閉塞した中空円筒状に形成され、周面には摩擦部材39を設けている。摩擦部材39は、摩擦抵抗が大であり、且つある程度の弾性を有する部材、例えばシリコンゴム等を材料とし棘状にしたものが例に挙げられる。
ロールペーパー芯取付具38の一端面にはラチェット機構を有している。ロールペーパー芯取付具38の一端面中心にはラチェット軸40の他端を回転可能に軸架し、ラチェット軸40の一端は側壁32を貫通して蓋33の内側面に回転可能に軸架されている。ラチェットギア41は正面方向に歯が傾斜され、ラチェット爪42が背面方向に回転しようとすると歯溝に食い込んで係止させるように構成されている。ラチェット軸40には、側部材31の中空部に於いて、案内ピン43と錘44を具備する回転板45が一体的に取り付けられている。
側部材31の中空部内に於ける回転板45、回動案内アーム46の構造は実施例1の図6〜図8に示す構造と同じである。つまり、側壁32の内側面には回動案内アーム46が側壁32の内側面と平行に回動するように枢軸により取り付けられている。回動案内アーム46には、回動案内アーム46の長さ方向に沿う弧状ガイド壁47と、案内ピン43の外径より僅かばかり大なる距離を有して離隔した位置に案内ピン係止壁48を設けている。弧状ガイド壁47と案内ピン係止壁48との間の離隔部分は案内ピン通り抜け溝と成している。側面から視て、案内ピン係止壁48は高さ方向長さがラチェット軸40と案内ピン43の対向外面間の直線距離よりも短く設定されている。枢軸には捩じりバネ49を巻きつけて、捩じりバネ49の一端は側壁32に固着し、他端は回動案内アーム46に取り付け、回動案内アーム46の他端がラチェット軸40の上方に位置するように付勢するようにしている。捩じりバネ49の復元状態では、ラチェット軸40の上方でラチェット軸40に近接するようにしている。側壁にはギア(図示せず)を固定的に取り付けられ、ギア(図示せず)の周面に形成した歯と噛合する歯(図示せず)が、回動案内アーム46の一端縁に沿って設けられている。
次に作用について説明する。ロールペーパー芯取付具38の外側にロールペーパー26を装着する。摩擦部材39の復元力が芯28の内周面に作用し、ロールペーパー26はロールペーパー芯取付具38に取り付けられる。ロールペーパー26を正面方に引き出すと、ロールペーパー26の正面方向への回転動と共にラチェット軸40は正面方向に同期回転する。案内ピン43は弧状ガイド壁47に沿って移動し、案内ピン係止壁48に係止される。ロールペーパー26の引き出し作業を続行すると、案内ピン43が案内ピン係止壁48に係止し、ラチェット軸40は停止状態で、ラチェット爪42と共にロールペーパー芯取付具38が正面方向に回転動する。ペーパーを切断すると、捩じりバネ49の復元力で回動案内アーム46はラチェット軸40に近接し、案内ピン43は案内ピン通り抜け溝を通り抜ける。次に、錘44の重力で、錘44がラチェット軸40の真下に移動するように回転板45は回転動をし、この回転動の回転量分のロールペーパー26がカバー体36の紙切断用刃37より下方に露出し、次の使用のための摘み部となる。
1、29 ロールペーパーホルダー
3、31 側部材
4、32 側壁
8、36 カバー体
10 回転軸
11、45 回転板
12、44 錘
13、43 案内ピン
15、46 回動案内アーム
16、47 弧状ガイド壁
17、48 案内ピン係止壁
18 案内ピン通り抜け溝
22 ロールペーパー芯保持具
24、39 摩擦部材
25 当接片
26 ロールペーパー
27 摘み部
38 ロールペーパー芯取付具
40 ラチェット軸
41 ラチェットギア
42 ラチェット爪

Claims (3)

  1. ロールペーパーを支持可能な回転軸と、該回転軸の上方でロールペーパーに被覆可能に起伏動すると共に正面端縁に紙切断機能を有するカバー体と、前記回転軸が周回可能に回転軸の一端が軸架された中空の側部材を具備してなるロールペーパーホルダーであって、前記側部材の中空部に於いて前記回転軸の一端には該回転軸と同期可能に回転板が固着され、
    該回転板には、錘と、側部材を構成する側壁方向に突出する案内ピンが、回転軸を中心として周方向に離隔角度が90度を超えて180度未満の範囲内であって、且つ、錘が前記回転軸の真下に位置した場合は案内ピンが正面方に位置する位置関係に設けられ、
    前記側部材の中空部には、前記側部材の側壁と前記回転板との間に於いて、先端部を前記回転軸に近接させる付勢手段を具備し、且つ前記案内ピンの位置的関連に応じて起伏動可能な回動案内アームを設け、
    該回動案内アームには、前記回転軸の正面方向への回転により移動する前記案内ピンをガイド可能な弧状ガイド壁と、案内ピン及び前記回転軸の正面方向への回転を停止可能な案内ピン係止壁が、案内ピン通り抜け溝を介在して設けられ、
    前記側部材と前記カバーとで囲まれる空間に於ける回転軸の外側には回転軸外径よりも内径が大径なロールペーパー芯保持具が配設され、
    ロールペーパー芯保持具の外周面には、ロールペーパーの芯の内周面との摩擦力でロールペーパーを取り付ける摩擦部材を外周面に具備し、
    ロールペーパーを正面方に引き出し初期では、案内ピンが弧状ガイド壁に沿って移動しロールペーパーと回転軸が同期回転をし、
    一定長さ以上のロールペーパー引き出し状態では、案内ピンが前記案内ピン係止壁に係止されて回転軸は回転動を停止し、ロールペーパー芯保持具はロールペーパーと共に回転軸を空回りし、
    ロールペーパーの引き出しを停止すると、前記付勢手段による付勢で回動案内アームを回転動させ案内ピンは案内ピン係止壁から外れ、案内ピンは案内ピン通り抜け溝を通り、回転板は錘が回転軸の真下に位置するように正面方向に回転動し、回転軸はロールペーパー芯保持具と共に正面方向に回転動し、該回転動量分に相当するペーパーを摘み部としてカバー体の正面端縁より正面方に繰り出すようにしたことを特徴とするロールペーパーホルター。
  2. 前記回転軸が停止状態で前記ロールペーパー芯保持具が回転動状態では、前記回転軸が上記側部材の側壁外側面に対して略90度の角度を保持状態で安定的に停止可能に、前記回転軸には側部材の側壁外側面と当接する当接片を、前記回転軸の軸心と90度の角度を以って外方に張り出す当接片が固着されたことを特徴とする請求項1に記載のロールペーパーホルダー。
  3. ロールペーパーの芯が取り付けられるロールペーパー芯取付具と、該ロールペーパー芯取付具の上方で起伏動すると共に正面端縁に紙切断機能を有するカバー体と、前記ロールペーパー芯取付具が周回可能に取り付けられた中空側部材を具備してなるロールペーパーホルダーであって、
    前記ロールペーパー芯取付具の閉塞された一端面には正面方向に傾斜した外歯を有するラチェットギアと、該ラチェットギアと係合するラチェット爪を具備するラチェット機構を設け、
    前記側部材の中空部に於いて、ラチェット軸と同期可能に回転板が固着され、
    該回転板には、錘と、側部材を構成する側壁方向に突出する案内ピンが、前記ラチェット軸を中心として周方向に離隔角度が90度を超えて180度未満の範囲内であって、且つ、錘が前記ラチェット軸の真下に位置した場合は案内ピンが正面方に位置する位置関係に設けられ、
    前記側部材の中空部には、前記側部材の側壁と前記回転板との間に於いて、先端部を前記ラチェット軸に近接させる付勢手段を具備し、且つ前記案内ピンの位置的関連に応じて起伏動可能な回動案内アームを設け、
    該回動案内アームには、前記ラチェット軸の正面方向への回転により移動する前記案内ピンをガイド可能な弧状ガイド壁と、案内ピン及び前記ラチェット軸の正面方向への回転を停止可能な案内ピン係止壁が、案内ピン通り抜け溝を介在して設けられ、
    前記ロールペーパー芯取付具の外周面には、ロールペーパーの芯の内周面との摩擦力でロールペーパーを取り付ける摩擦部材を具備し、
    ロールペーパーを正面方に引き出し初期では、案内ピンが弧状ガイド壁に沿って移動しロールペーパーとラチェット軸が同期回転をし、
    一定長さ以上のロールペーパー引き出し状態では、案内ピンが前記案内ピン係止壁に係止されてラチェット軸は回転動を停止し、
    ロールペーパーの引き出しを停止すると、前記付勢手段による付勢で回動案内アームを回転動させ案内ピンは案内ピン係止壁から外れ、案内ピンは案内ピン通り抜け溝を通り、回転板は錘が回転軸の真下に位置するように正面方向に回転動し、ラチェット軸はロールペーパー芯取付具と共に正面方向に回転動し、該回転動量分に相当するペーパーを摘み部としてカバー体の正面端縁より正面方に繰り出すようにしたことを特徴とするロールペーパーホルダー。
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