JP6419682B2 - ロールペーパーホルダー - Google Patents
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Description
一般的なロールホルダーといえば、例えば、図10に示すように、建築物室内壁面などに木ネジなどで固定可能なホルダー本体Aに、ロールペーパーPの筒状芯部分を水平状且つ回転自在に軸支可能な装着軸Cと、同装着軸Cに装着したロールペーパーPの上がわを開閉自在に覆うよう、該ホルダー本体Aに基端B0が軸着した曲面板状体であって、その遊端縁B1に、引き出したロールペーパーPの中途部分を裁断可能なカッター部B2を形成してなる上蓋Bとを有するようにしたものであり、利用に際しては、該上蓋BでロールペーパーPの外周面を抑え、同上蓋Bカッター部B2を境に、ロールペーパーPの引き出した部分P0を引き上げるようにして裁断する構造のものが殆どであった。
こうした状況を反映し、その打開策となるような提案もこれまでに散見されない訳ではない。
例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、ペーパーホルダーの切断機構部で枠体の内側に繰出口および壁部を設け、切断刃および回動軸が設けられた可動刃を枠体の内部に回動自在に枢着し、ペーパーを当接させる当接部およびペーパーを抑え付ける押付部が設けられたカム部材を枠体の内部に回動自在に取り付け、カム部材に押圧部を、可動刃の基端に操作部を設けたものとし、繰り出したペーパーが当接部に当接し、カム部材を回動し、押付部でペーパーを固定し、押圧部が操作部を押し下げ、可動刃を上向きに回動させ、切断刃が壁部の外面上に出現するように構成し、ペーパーを繰り出す片手の操作のみで、ペーパーを動かないように固定し、簡単に切断できるようにしたものや、同特許文献1(2)に見られるような、左右側板の対峙壁上端縁前後間中央に開放し、前後何れか一方に傾けた下端が主軸受けをなす誘導溝を刻設し、左右誘導溝下端主軸受けに、ロールペーパー装着用となる主軸体を回転自在・脱着自在に横架装着し、同左右誘導溝上端がわより主押さ体を回転自在・脱着自在であり、その自重によって主軸体に装着した場合のロールペーパー外周壁を下向きに抑え込むよう横架装着し、左右側板の前端下がわ適所間に切断刃を横架固着し、主軸体に巻掛けて前方に向けて折り返したロールペーパー操出先端がわ中途部をロールペーパー最外側の未操出がわ中途部に積層させ、前方下向きに引き下げるよう操作することによってロールペーパーの回転を停止すると共に、ロールペーパー操出先端がわを、そのミシン孔線に沿ってか、または切断刃に当接した部分に沿ってかして、片手で簡単に裁断可能なものとしてなるものなどが散見される。
上述してきたとおり、従前までに提案のある各種ロールペーパーホルダーは、何れも組み込み済みのロールペーパーの操出し先端がわを片手で裁断することは簡単にできるものの、ロールペーパー自体をペーパーホルダーに組み込む作業にはどうしても両手が必要となり、さらに、操出し経路途中の各部品との摩擦抵抗によって所望量のロールペーパーを操り出し終える前に、不用意に破断してしまって何度もロールペーパー破断端を探し、引き出し直すという面倒な操作を繰り返さなければならなくなり、加えて、繰り出したロールペーパー先端がわに充分な厚みを持たせるようロール状に巻き取る操作も片手ではかなり困難になるなどの問題があり、こうした一連の操作を全て片手で簡単且つ円滑に行えるようにした新たなロールペーパーホルダー技術について更なる改善の余地を痛感することとなった。
そこで、この発明は、ロールペーパーをロールホルダーに組み込み、ロールペーパーの先端がわを巻き取るように操り出した上、裁断するまでの一連の操作を、全て片手でも簡単且つ円滑に行えるようにする新たなロールホルダー技術の開発はできないものかとの動機から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造のロールホルダーを実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明のロールペーパーホルダーは、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、水平姿勢の対象ロールペーパーを収容可能な左右間隔を隔てて対峙する左右側壁を有するホルダー本体を設け、同左右側壁間に、対象ロールペーパーを受け入れ可能な凹形状であって前上端に下面案内ローラーを軸着したロール受部を、ホルダー本体前方に向け開放可能な開放機構を介して横架挟持し、同ロール受部の適所に閉止部、および同閉止部用の開閉操作部を設け、左右側壁外側適所に、先端が使用姿勢にてホルダー本体前方、退避姿勢にてホルダー本体下方に向かうよう基端がわを水平軸心回りに軸着し、先端に左・右巻取駒を有する左・右アームを配した巻取補助器を組み込むと共に、同左・右アーム間に跨ぐ上昇操作部を一体化し、左・右アーム基端の少なくとも何れか一方に退避機構を設け、閉鎖状態のロール受部下面案内ローラーの直上に対応する左右側壁間に、該下面案内ローラーとの間に対象ロールペーパーの操出中途部を挟み込み可能な上面案内ローラーを軸着し、左右側壁前端上方適所に前方に刃先を向けたカッターを組み合わせてなるものとした構成を要旨とするロールペーパーホルダーである。
ホルダー本体は、この発明のロールペーパーホルダーを建築物壁面などに固着可能とすると同時に、ロール受部を開閉操作可能に収容し、巻取補助器を所定の使用姿勢に支持可能にすると共に、退避姿勢に姿勢変更可能に支持し、カッターを充分な強度をもって支持可能とする機能を担い、水平姿勢の対象ロールペーパーを充分に収容可能な左右間隔を隔てて対峙する左右側壁を有するものとしなければならず、建築物壁面に固着可能な壁面取着機構を有する背部に対し、左右側壁を一体化してなるものとすべきであって、後述する実施例にも示しているように、上方から水滴や塵埃が進入しないよう天板部を設けたものとするのが望ましい。
また、ホルダー本体天板部は、左右側壁を一体化し、この発明のロールペーパーホルダーの上方からの水滴や塵埃の進入を防止可能とする機能を担うものであり、必要に応じて設けたものとすることができ、天板部を開閉可能、脱着可能なものとすることができる外、天板部を設けずして天面開口状のものとすることも可能である。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
以上のとおりの構成からなるこの発明のロールペーパーホルダー1は、図1ないし図4に示すように、巻取補助器7およびロール受部3を何れも片手で操作して開放させ、対象ロールペーパーPをロール受部3の樋型底面上に搭載し、同対象ロールペーパーPの先端P1がわを展開し、同中途部P2を該ロール受部3下面案内ローラー4誘導筒部40上に配した上、図1、図2および図6に示すように、固定把持部65に片手手指を掛けて開放機構5枢軸50を中心に従動軸52が案内レール51,51に沿って後方に案内され上方に閉じるよう(同図6中の白抜き矢印方向に)操作して該ロール受部3をホルダー本体10左右側壁11,11間に収容すると、閉止機構6閉止部60繋着鈎62,62が、被繋部61,61に自動的に係合し、付勢部によってその係合状態を維持し、閉止機構6の閉鎖状態を自動的に維持するものとなり、下面案内ローラー4誘導筒部40上の対象ロールペーパーPの先端P1がわ中途部P2が、同下面案内ローラー4誘導筒部40と上面案内ローラー2誘導筒部20との間に上下面を挟み込み、対象ロールペーパーPの先端P1をホルダー本体10前部に垂れ下げるよう保持するものとなる。
叙述の如く、この発明のロールペーパーホルダーは、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からのペーパーホルダー技術に比較して、ロールペーパーの装着から、操出しおよび裁断などの使用および交換に至る全ての操作を片手のみで迅速且つ円滑に行えるものとしたから、健常者は勿論のこと老若男女を問わず誰でも簡単に利用することができる上、怪我や疾病などによって片手した使うことのできない利用者であっても、全く支障無く円滑に利用することができるものとし、しかも充分な強度を確保し、軽量且つ低廉化して遥かに経済的なものとすることができるから、各種ロールペーパーホルダー類を供給する住宅設備業界やインテリア施工業界はもとより、生活用品業界、宿泊施設業界および医療用品業界などにおいても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
10 同 ホルダー本体
11 同 左右側壁
12 同 背部(壁面取着機構)
2 上面案内ローラー
20 同 誘導筒部
21 同 求心器
22 同 ローラー制動機構
23 同 制動歯車(被制動部)
24 同 制動ラック(制動部)
3 ロール受部
30 同 自転受けコロ(コロ機構)
31 同 転輪窓
4 下面案内ローラー
40 同 誘導筒部
41 同 舌片
5 ロール受部3用開放機構
50 同 枢軸
51 同 案内レール
52 同 従動軸
6 ロール受部3用閉止機構
60 同 閉止部
61 同 被繋部
62 同 繋着鈎
63 同 開閉操作部
64 同 枢軸
65 同 固定把持部
7 巻取補助器
70 同 左・右アーム
71 同 左・右巻取駒
72 同 回転板
73 同 係止柱
74 同 回転筒
75 同 環状鍔部
76 同 挟着片
77 同 靡き機構
8 退避機構(使用姿勢、退避姿勢)
80 同 ディテント板
81 同 噛合溝
82 同 上昇操作部
83 同 上止部
84 同 下止部(緩衝器)
85 同 ディテント爪
86 同 弾性付勢器
87 同 解除操作部
9 カッター
90 同 ブレード板
91 同 刃先
92 同 揺腕機構
93 同 左・右揺れ腕部
94 同 支軸
95 同 前倒止部
P 対象ロールペーパー
P0 同 引き出した部分
P1 同 先端
P2 同 中途部
P3 同 裁断目標箇所
Claims (7)
- 水平姿勢の対象ロールペーパーを収容可能な左右間隔を隔てて対峙する左右側壁を有するホルダー本体を設け、同左右側壁間に、対象ロールペーパーを受け入れ可能な凹形状であって前上端に下面案内ローラーを軸着したロール受部を、ホルダー本体前方に向け開放可能な開放機構を介して横架挟持し、同ロール受部の適所に閉止部、および同閉止部用の開閉操作部を設け、左右側壁外側適所に、先端が使用姿勢にてホルダー本体前方、退避姿勢にてホルダー本体下方に向かうよう基端がわを水平軸心回りに軸着し、先端に左・右巻取駒を有する左・右アームを配した巻取補助器を組み込むと共に、同左・右アーム間に跨ぐ上昇操作部を一体化し、左・右アーム基端の少なくとも何れか一方に退避機構を設け、閉鎖状態のロール受部下面案内ローラーの直上に対応する左右側壁間に、該下面案内ローラーとの間に対象ロールペーパーの操出中途部を挟み込み可能な上面案内ローラーを軸着し、左右側壁前端上方適所に前方に刃先を向けたカッターを組み合わせたものとしてなることを特徴とするロールペーパーホルダー。
- 水平姿勢の対象ロールペーパーを収容可能な左右間隔を隔てて対峙する左右側壁を有するホルダー本体を設け、同左右側壁間に、対象ロールペーパーを受け入れ可能な凹形状であって前上端に下面案内ローラーを軸着したロール受部を、ホルダー本体前方に向け開放可能な開放機構を介して横架挟持し、同ロール受部の適所に閉止部、および同閉止部用の開閉操作部を設け、左右側壁外側適所に、先端が使用姿勢にてホルダー本体前方、退避姿勢にてホルダー本体下方に向かうよう基端がわを水平軸心回りに軸着し、先端に左・右巻取駒を有する左・右アームを配した巻取補助器を組み込むと共に、同左・右アーム間に跨ぐ上昇操作部を一体化し、左・右アーム基端の少なくとも何れか一方に退避機構を設け、閉鎖状態のロール受部下面案内ローラーの直上に対応する左右側壁間に、該下面案内ローラーとの間に対象ロールペーパーの操出中途部を挟み込み可能な上面案内ローラーを軸着し、左右側壁前端上方適所に前方に刃先を向けたカッターを組み合わせ、ロール受部を開閉し、収容した対象ロールペーパーの操出先端がわを上・下面案内ローラー間を通じて引き出し、使用姿勢の巻取補助器に巻き取った上、カッター刃先に押し当てるよう引き上げ操作し、所望長さのペーパーに裁断する一連の利用工程を片手のみで行えるようにしてなるものとしたロールペーパーホルダー。
- 建築物壁面に固着可能な壁面取着機構を有する背部に対し、水平姿勢の対象ロールペーパーを収容可能な左右間隔を隔てて対峙する左右側壁を設けたホルダー本体を有し、同左右側壁間に、対象ロールペーパーを受け入れ可能な樋形状であって前上端に下面案内ローラーを軸着したロール受部を、ホルダー本体前方に向け開放可能な開放機構を介して横架挟持し、同ロール受部の適所に閉止部、および同閉止部用の開閉操作部を設け、該ロール受部の閉止状態における底部付近に転輪窓を開口し、閉止状態のロール受部転輪窓より上方に僅かに露出するよう配した自転受けコロを左右側壁間に横架軸着したコロ機構を設け、左右側壁外側適所に、先端が使用姿勢にてホルダー本体前方、退避姿勢にてホルダー本体下方に向かうよう基端がわを水平軸心回りに軸着し、先端に左・右巻取駒を有する左・右アームを配した巻取補助器を組み込むと共に、同左・右アーム間に跨ぐ上昇操作部を一体化し、左・右アーム基端の少なくとも何れか一方に退避機構を設け、閉鎖状態のロール受部下面案内ローラーの直上に対応する左右側壁間に、該下面案内ローラーとの間に対象ロールペーパーの操出中途部を挟み込み可能な上面案内ローラーを軸着し、左右側壁前端上方適所に前方に刃先を向けたカッターを組み合わせたものとしてなることを特徴とするロールペーパーホルダー。
- 退避機構が、左・右アーム基端の少なくとも何れか一方に一体化し、適所に噛合溝を有するディテント板、該ディテント板の揺動を使用姿勢に規制する上止部、該ディテント板の揺動を緩衝器を介在して退避姿勢に規制する下止部、および、ディテント板噛合溝への噛合方向に付勢する弾性付勢器と解除操作部とを有するディテント爪を有するものとした請求項1ないし3何れか一記載のロールペーパーホルダー。
- 巻取補助器左・右アームが、基端がわと左・右巻取駒を有する先端がわとの間に、左・右アームの軸心回り所定角度範囲に回動自在とする靡き機構を設けてなるものとした請求項1ないし4何れか一記載のロールペーパーホルダー。
- 上面案内ローラーが、少なくとも左右何れか一方端に被制動部を有し、カッターの刃先とは反対がわとなる基端がわに、下端がわを被制動部に対峙するよう配した揺れ腕部の上端がわを一体化し、該揺れ腕部の中途適所をホルダー本体適所に軸着し揺腕機構とすると共に、該被制動部に対峙する揺れ腕部下端がわに制動部を設けてなるローラー制動機構を設けてなるものとした請求項1ないし5何れか一記載のロールペーパーホルダー。
- 上面案内ローラーおよび下面案内ローラーが、一方に磁性体を有し、他方に被磁性体または磁極を逆転配置した磁性体の何れか一方を有し、互いの誘導筒部外周壁面同士が求心方向に吸着する求心器を設けてなるものとした、請求項1ないし6何れか一記載のロールペーパーホルダー。
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