JP2011212435A - ピンチ及び吊り具 - Google Patents
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Abstract
【課題】片手でタオルや洗濯物等の着脱ができるピンチを提供する。
【解決手段】一対の挟持片の両中央部分を回動自在に軸支して先端部と後端部が交互に開閉する如く形成し,該挟持片の先端部を下方に後端部を上方に配設して先端部内側を弾性変形自在の把持部と成し,該把持部を開閉すると共に閉鎖保持する開閉保持手段を挟持片の後半部に設けたことを特徴とするピンチである。
【選択図】図23
【解決手段】一対の挟持片の両中央部分を回動自在に軸支して先端部と後端部が交互に開閉する如く形成し,該挟持片の先端部を下方に後端部を上方に配設して先端部内側を弾性変形自在の把持部と成し,該把持部を開閉すると共に閉鎖保持する開閉保持手段を挟持片の後半部に設けたことを特徴とするピンチである。
【選択図】図23
Description
本発明は,簡単な操作でタオルや洗濯物等の着脱ができるピンチ及び吊り具に関する。
従来から,片手の操作だけでタオルや洗濯物等の着脱が出来る洗濯ばさみとして,特許文献1に係る発明が提案されている。この特許文献1に係る洗濯ばさみは,2つの挟持部材で洗濯物を挟み込んで保持する洗濯ばさみにおいて,前記挟持部材が平行する2本の回動軸にそれぞれ軸支されているとともに,ある角度で互いに当接して前記挟持部材がそれ以上内側に倒れるのを阻止する当接面を具えることを特徴としている。
しかし,特許文献1に係る洗濯ばさみは,洗濯物の自重によって2つの挟持部材を内側に倒れこませ,該倒れこみにより洗濯物が滑り落ちることを防止するもので,挟持部材の挟持面を,洗濯物との摩擦抵抗が十分となるよう例えば互いに歯合するような凹凸に形成する工夫等が必要であった。このため,挟持されるタオルや洗濯物等は,係る凹凸によって傷む場合があるという課題があった。
本発明が解決しようとする課題は,片手の操作だけでタオルや洗濯物等の着脱ができ,且つ該タオルや洗濯物等が傷むことがないピンチ及び吊り具を提供することにある。
本発明のピンチは,一対の狭持片を有し,当該狭持片の略中央部分で前記狭持片同士が回動自在に軸支され,先端側に弾性変形する把持部を有し,後端側に一対のレバー片を有し,前記レバー片は,その端部で可動軸により接続され,その端部と自由端との間に狭持片の後端側にて回転自在に軸支された連接軸を有することを特徴とするピンチ。
また,本発明のピンチは,上記発明において,ピンチに対して相対上下動して前記自由端を押す押下手段を備えたことを特徴とする。
また,本発明の吊り具は,上部基板に,上記ピンチが吊るされ,下部基板に,前記ピンチの狭持部が通り,且つ,開いた状態のレバー片の自由端の間隔より小さい穴が設けられ,前記ピンチを引き上げる懸垂紐を有することを特徴とする。
また,本発明の吊り具は,上部基板に,上記ピンチが吊るされ,下部基板に,前記ピンチの狭持部が通り,且つ,開いた状態のレバー片の自由端の間隔より小さい穴が設けられ,前記上部基板と下部基板とが相対上下動することを特徴とする。
まず,本発明の吊り具を適用する一例であるロールペーパー巻取り器の発明の実施例を図1乃至図22に基づき詳細に説明する。
以下にロールペーパー巻取り器の実施例としてトイレットペーパーを対象とした構造を例示するが,本発明の適用対象はこれに限定されない。例えば,キッチンや店舗用のロールペーパー等にも適用可能である。また,工業用として用いるロールペーパーにも適用できる。
図1は,本発明の一実施例であるロールペーパー巻取り器10の全体斜視図であって,巻き取られる元のロールペーパー1を回転自在に保持するロールペーパー保持部2が上部に設けられ,左側巻取り部3と右側巻取り部4にて一体と成した巻取り部5が下部に配設されている。
左側巻取り部3は図4に示すように,外周部が凹凸状に形成されたフランジ部3aに,弾性スポンジ製で円筒形状の左側巻取り体3bが固着され,その外周部は例えばポリ塩化ビニール等の表面が平滑なフィルム3cが貼着されている。このため図5に示すように,片方の手で容易に左側巻取り体3bを押し潰すことができ,これにより巻取り部5に巻回され積層状態にあるロールペーパー1aを,平滑なフィルム3cの表面を滑らせるようにして容易に抜き取ることが出来るように成っている。
このように左側巻取り部3は全体として弾性変形自在に形成されているが,右側巻取り部4も,該左側巻取り部3と同一に形成され,弾性スポンジ製で円筒形状の右側巻取り体4bがフランジ部4aに固着されている。また,この左側巻取り部3及び右側巻取り部4は,容易につぶすことができるようにするため,内部がうす状にくりぬかれている。
なお,左側巻取り体3bおよび右側巻取り体4bの形状は,図6乃至図9に示すようにさまざまな形状とすることができる。図6に示した左側巻取り体33bは中央部が凹んだ臼型をしていて,かつ周囲に放射状に切れ込み33cが設けられている。該切れ込み33cには巻き取ろうとするロールペーパー1の端部が容易に入り込み,結果としてロールペーパー1の先端部を保持しやすい。
図7に示す左側巻取り体34bは三角筒型をしており,図8の左側巻取り体35bは周囲が凹凸した歯車型をしている。また図9の左側巻取り体36bは板状であり,いずれも同一形状の右側巻取り体と一体となって巻取り部5を形成することが出来る。
右側巻取り部4は左側巻取り部3と同様に,フランジ部4aの中心部に回転軸4dが固着され,該回転軸4dは図1に示すように,回動軸受部6に嵌挿されている。これにより右側巻取り部4は回転軸4dを中心に回転自在に軸支されている。回転軸4dの端部には回転円板7aが固着され,該回転円板7aの周縁部には巻取りハンドル7bが回転自在に固着されている。該回転円板7aと巻取りハンドル7bにて巻取りハンドル部7と成し,巻取りハンドル7bを回転円板7aが回転するように周回操作することにより巻取りハンドル部7全体が回転し,結果として右側巻取り部4が回転する。
右側巻取り部4が回転すると,該右側巻取り部4に当接している左側巻取り部3も同時に回転し,巻取り部5として一体状態で回転する。
左側巻取り部3は,右側巻取り部2と同一に形成され,フランジ部3aの中心に回転軸3dが固着され,該回転軸3dは回動軸受部8に嵌挿されている。回転軸3dの端部には回転円板9aが固着され,該回転円板9aの周縁部には巻取りハンドル9bが回転自在に固着されている。該回転円板9aと巻取りハンドル9bにて巻取りハンドル部9と成し,巻取りハンドル9bを回転円板9aが回転するように周回操作することにより巻取りハンドル部9全体が回転し,結果として左側巻取り部3が回転する。
左側巻取り部3が回転すると,該左側巻取り部3に当接している右側巻取り部4も同時に回転し,巻取り部5として一体状態で回転する。
回転軸受部6は図1および図3に示すように,外周側面部の対称位置に,回動軸11a,11bが固着され,該回動軸11a,11bは,略コの字状の回動軸受板12の内側に回転自在に固着されている。
回転軸受部8は,回転軸受部6と同様に,外周側面部の対称位置に,回動軸13a,13bが固着され,該回動軸13a,13bは,略コの字状の回動軸受板14の内側に回転自在に固着されている。
回動軸受板12,14は,本体側面10a,10bに,コの字形状の開放部分が斜め下方に向くように固着され,また左側巻取り部3と右側巻取り部4の回転軸3dと4dの回転軸が一致し,さらには左側巻取り部3の左小口部であるフランジ部3aを右方向に付勢し,右側巻取り部4の右小口部であるフランジ部4aを左方向に付勢するような状態で,左側巻取り部3と右側巻取り部4が一体となって巻取り部5と成るように固着されている。
巻取り部5は上記のように形成されているため,図16のように巻取りハンドル7b,9bの周回操作,またはフランジ部3a,4aの凹凸状の外周部を手の平や指で下向きの接線方向に回転させることにより,巻取り部5が回転する如く成っている。
また,回転軸受部6,8は回動軸10a,10b,または13a,13bを軸にして,回動軸受板12,14のコの字形状の開放部分方向に回動する如く形成されているため,左側巻取り部3と右側巻取り部4の回転軸3d,4dが手前下方向に開放自在となり,図3に示すように左側巻取り部3と右側巻取り部4は,その当接部分から分割して開く。
巻取り部5の上方には,図1,図2,図10乃至図15に示すように,巻き取られるロールペーパー1の繰り出し流路を巻取り部側に規制する丸棒形状の規制手段15が,巻取り部5の外周と並行に回転自在に設けられ,該規制手段15の下方にはドクターナイフ状のブレード部16が,巻取り部5の回転軸3d,4dと並行に設けられている。またブレード部16の先端にはシリコンゴムやスポンジ等の先細の弾性体16aが固着されている。
巻き取ろうとするロールペーパー1の端部は規制手段15とブレード部16との間を通過させるが,丸棒形状の規制手段15には,正面から見て中央部に該通過するロールペーパー1の中央部の一部を,ブレード部16とで挟持するための円筒状の駒15aが固着されている。
規制手段15は,図10に示すように,巻取り部5にロールペーパー1が巻き取られる際には該ロールペーパー1が当接し,巻取り部に巻回したロールペーパーを左側巻取り部3と右側巻取り部4との当接部間を下方向に通過させて抜き取る際には,図13および図14に示すように,ブレード部16の先端の弾性体16aが撓みながら当接する如く形成されている。なお,規制手段15は省略しても良い。また,規制手段15の駒15aのみを省略しても良い。
巻取り部5の下方には本体底面部10cと一体形状に形成された鋸歯状のカッター部17が設けられている。またロールペーパー保持部2の外側には,半透明のロールペーパーカバー18が開閉自在に設けられている。
(操作手順)
実施例1に係るロールペーパー巻取り器10は上記のように形成されているが,次にロールペーパー1を巻取り部5にセットし,片手にてロールペーパー1を巻取り部5に巻回させ,巻取り部5より巻回積層状態のロールペーパーを抜き取って,切り取る,という操作の手順について図10乃至図18に基づいて説明する。
実施例1に係るロールペーパー巻取り器10は上記のように形成されているが,次にロールペーパー1を巻取り部5にセットし,片手にてロールペーパー1を巻取り部5に巻回させ,巻取り部5より巻回積層状態のロールペーパーを抜き取って,切り取る,という操作の手順について図10乃至図18に基づいて説明する。
片手での操作は,図10に示すように,ロールペーパー1の先端部が規制手段15とブレード部16間に挿通されている状態から行われる。もちろん規制手段15とブレード部16が設けられていない本発明に係るロールペーパー巻取り器にあっては,ロールペーパー1の先端部を規制手段15とブレード部16間に挿通させることは不要である。
まず図10のように片手の親指にてロールペーパー1の先端部を左側巻取り部3と右側巻取り部4との当接部間に押し込む。左側巻取り部3の左側巻取り体3bと右側巻取り部4の右側巻取り体4bは弾性スポンジで形成されているため,容易に変形し,またスポンジの表面は凹凸状であるため,左側巻取り部3の右小口と右側巻取り部の左小口との間でしっかりと挟持される。
次に,同じ側の手指を使って図16のように巻取りハンドル部7または9の巻取りハンドル7bまたは9bを周回させるか,図11のように左側巻取り部3のフランジ部3aまたは右側巻取り部4のフランジ部4aを手のひらや指で下方向に回転させ,巻取り部5にロールペーパー1を巻回させる。この際ロールペーパー1はその上面が規制手段15に当接し,該当接が抵抗となって必要以上にロールペーパー1が繰り出されることがなく,また巻取り部5が慣性力により必要以上に回転してロールペーパー1を過剰に巻き取ることが無い。また,規制手段15は,ロールペーパー1が引っ張られる際,当該ロールペーパーが右側巻取り部4及び左側巻取り部3の間に入るよう導く。
かかる操作によって巻取り部5にロールペーパー1が巻回され積層されている状態を示したのが図17である。
次に巻取り部5に巻回され積層状態のロールペーパー1aを同じ側の手の親指と他の指とで図12のように挟み込み,次に図13のように巻取り部5を潰して変形させる。当該変形により,巻回積層状態のロールペーパー1aは,左側巻取り部3および右側巻取り部4より滑り出し,図14のようにさらに該ロールペーパー1aを下方に引き下げることで巻取り部5より取り外すことが出来る。
下方向に移動したロールペーパー1aの後端部はブレード部16の弾性体16aに当接し,該当接が抵抗となってロールペーパー1aをカッター部17にて切断しやすくなる。一方弾性体16aの先端部は下方向に変形し,これによって,該当接部分で不用意に切断することがないようになっている。
ロールペーパー1aが巻取り部5の当接部間から取り外されると,ロールペーパー1aの後端部は,左側巻取り部3および右側巻取り部4の弾性変形の復元力により,再び当接部間に挟持され,新たな先端部となる。なお,回動軸受板12,14と回動軸受部6,8との間に必要により設けたバネやゴム紐等により,左側巻取り部3および右側巻取り部4を強制的に復元させても良い。かかる状態が図14および図15の状態であり,特に図15では,ロールペーパー1の新たな先端部が巻取り部5の当接部間に挟持され,左手にて巻取り部5をわずかに回転させて,ロールペーパー1を巻取り部5に巻回させようとしている。
巻回され積層状態にあるロールペーパー1aを巻取り部5の当接部間から引き抜く際には,図18に示すように左側巻取り部3が軸(13a,13b)を中心に手前方向に回動し,右側巻取り部4は軸11a,11bを中心に手前方向に回動することで,当接部間が開き,ロールペーパー1aが巻取り部5より取り外し易くなっている。
以上の説明で明らかなように,本発明に係るロールペーパー巻取り器によれば,片手の操作により容易にロールペーパーを巻取り,切り取ることが出来る。
次に,図19および図20に示す本発明に係るロールペーパー巻取り器の他の実施例について説明する。
図19において,巻取り部55は上部に設けられ,ロールペーパー保持部52が下部に設けられて,上記実施例1の場合と上下逆の構成としている。また実施例1で設けられていたロールペーパー1の繰り出し流路を,巻取り部55側に規制する規制手段,および該規制手段の下方に設けられていたドクターナイフ状のブレード部は本実施例2では設けてられていない。これらの差異を除いた他の構成と各部材の動きは実施例1と同一であり詳しい説明は省略する。
なお,巻取り部55は,左側巻取り部53と右側巻取り部54とで一体として形成され,左側巻取り部53はフランジ部53aと左側巻取り体53bにて形成され,右側巻取り部54はフランジ部54aと右側巻取り体54bにて形成されている。また57はカッター部である。また,カッター部57は,ロールペーパーを上から押さえる規制手段となっており,このカッター部57は,上から本体を押さえたときに刃が露出する構造となる。これにより,ユーザの安全が確保される。
次に,図21および図22に示す本発明に係るロールペーパー巻取り器の他の実施例について説明する。
図21において,巻取り部65は左側に設けられ,ロールペーパー保持部62が右側に設けられていて,上記実施例1を丁度右側に倒した横置き状態の構成としている。このロールペーパー保持部62は,回転軸62aの下端に円板62bが設けられており,この円板62bにトイレットペーパーが乗った状態で回転する。回転軸62aは図示しない軸受により回転自在に支持される。また実施例1で設けられていた,ロールペーパー1の繰り出し流路を巻取り部55側に規制する規制手段,及び該規制手段の下方に設けられていたドクターナイフ状のブレード部は本実施例3では設けてられていない。
前記を除いた他の構成と各部材の動きは実施例1と同一であり詳しい説明は省略する。
なお,巻取り部65は,左側巻取り部63と右側巻取り部64とで一体として形成され,左側巻取り部63はフランジ部63aと左側巻取り体63bにて形成され,右側巻取り部64はフランジ部64aと右側巻取り体64bにて形成されている。また67はカッター部である。
次に,本発明のピンチを説明する。本発明のピンチは,一対の挟持片のそれぞれの中央部分を軸支することで,それぞれの挟持片が回動自在に形成され,挟持片が反復回動することによりの先端部と後端部が交互に開閉する。また,該一対の挟持片の先端部を下方に,後端部を上方に配設し,先端部内側を弾性変形自在の把持部と成している。このため,把持部に挟持されるタオルや洗濯物等は傷つくことが無い。
また,挟持片の後半部には把持部を開閉すると共に閉鎖状態を保持する開閉保持手段が設けられていて,該開閉保持手段を片手で操作することで,把持部を開放させ,また閉鎖させ,且つ該閉鎖状態を保持することができ,タオルや洗濯物等を傷つけることなく長時間吊り下げておくことができる。
また,本発明のピンチは,上記開閉保持手段を,一対のレバー片のそれぞれの端部を可動軸にて回動自在に軸支し,該レバー片の各自由端を前記一対の挟持片の各後半部に回動自在に連接し,両レバー片を水平位置より上方に回動した位置で係止する如く形成している。さらに,可動軸を上方に移動させる懸垂移動手段が該可動軸に連接されていて,懸垂移動手段により可動軸を上方に懸垂移動させると該挟持片の後端部が閉じると同時に把持部が開放する。この状態から可動軸を下方に引き下げると,挟持片の後端部が開くと同時に把持部が閉鎖する。このように可動軸を懸垂移動手段により上方に移動させ,また下方に引き下げることにより,把持部を開閉させることができ,かかる操作は片手にて行うことが出来る。
また前記開閉保持手段は,さらに前記レバー片を水平より上方に回動した位置で係止するように形成している。把持部の内側は弾性変形自在であるので,レバー片が水平位置にあるときに把持部が付勢状態で閉じられ,該付勢に対して把持部の弾性力が反力として抗し,該反力により挟持片の後端部が閉じる方向に付勢される。この付勢力によってレバー片が水平よりさらに上方に回動するが,レバー片は上記のように,水平より上方位置で回動が係止されるため,該係止と付勢力が釣り合って,把持部は閉鎖状態のまま該閉鎖が保持される。
次に,図23乃至図30に基づき本発明のピンチを詳細に説明する。図23は,本発明の一実施例であるピンチ70であって,該図23のように一対の挟持片71,72が,その後端部71a,72aに紐73の一端が固着され,紐73の他端を基板74の裏面に穿設された穴部74aの近くに固着することにより吊り下げられている。
挟持片71,72は断面コの字状の両端が閉じた略樋型に形成され,その中央部の両側面には半円突起71b,72bが突設され,該半円突起71bと72bが嵌合すると共に軸75により回動自在に軸支されている。このため該軸75を中心として挟持片71,72は反復回動し,これにより挟持片71,72の先端部71c,72cと後端部71a,72aが交互に開閉する。
挟持片71,72の先端部71c,72cには,弾性変形自在の板ばね状で円弧形状の把持片76,77が収納されていて,その一端76a,77aを挟持片71,72の先端両側面に回動自在に軸着され,他端の突起部76b,77bが挟持片71,72の中央部付近の両側面71d,72dに設けられた長穴71e,72eに摺動自在に嵌合している。
円弧状の把持片76,77で把持部78と成し,把持片76,77の凸部同士が当接している。把持部78が閉鎖保持されているときは,把持片76,77の円弧が広がる状態で付勢状態と成っているため,先端部71c,72cはわずかに広がる方向に付勢されることになる。
把持片76,77の構造は,先端部71c,72cが閉じられた際に,該先端部71c,72cを開く方向に付勢する機能を有していれば,例えばバネを内蔵したものや,弾性ゴム製のものなど,どのような形状・材質のものでも良い(下記変形例参照)。
挟持片71,72は上記のように後端部71a,72aが紐73により吊り下げられているため,先端部71c,72cが下方に,後端部71a,72aが上方に配設されている。
図23において,挟持片71,72の中央部より上方の後半部であって,断面コの字状で略樋型の底面部71f,72fには窓部79が設けられていて,窓部79には,レバー片80,81の自由端80a,81aが挿通し,該自由端80a,81aの中央部が挟持片71,72の後半部71g,72gの側面に連接軸88によって回動自在に連接されている。
レバー片80,81の端部80b,81bは可動軸83で回動自在に軸支され,該可動軸83には懸垂紐84が固着されている。懸垂紐84は可動軸83を上方に移動させる懸垂移動手段である。懸垂紐84はアーム85,懸垂筒86,基板74の穴部74aの順に挿通され,基板74上に配設された懸垂紐84の他端部には,穴部74aより大径の握り玉87が固着されている。
アーム85は上側に膨らんだ弓状に形成され,図23においてアーム85の端部85a,85bがレバー片80,81の自由端80a,81aの端部に当接し,後述するように,可動軸83を上方に懸垂移動させる際に,レバー片80,81の自由端80a,81aがスムーズに下方向に回動するように成している。
またレバー片80,81は把持片76,77が閉鎖状態にあるときは,レバー片80,81の相対する小口面80c,81cが当接して,水平よりわずかに上方に回動した位置で係止する如く形成されている。小口面80c,81cは,左右の連接軸88の中心を結ぶ線より可動軸83の中心が若干下になるように角度が調整されている。このため,レバー片80,81はこれ以上回動することが無く,また把持片76,77が閉鎖状態にあるときは,上記のように先端部71c,72cはわずかに開く方向に付勢状態にあるため,連接軸88は内側方向に付勢されることになりレバー片80,81は上方に閉じようする。
しかし該レバー片80,81は小口面80c,81cが当接しているため,この状態でロックされることになり,把持片76,77間にタオルや洗濯物等Aが挟持されている場合は,該タオルや洗濯物等Aは確実に挟持されると共に,脱落することが無い。
懸垂筒86は基板74の穴部74aの直径より大径に形成され,握り玉87を引っ張った際には,該懸垂筒86の上端部86aが基板74の裏面に当接し,さらに懸垂紐84が上方に引っ張られると,アーム85の端部85a,85bがレバー片80,81の自由端80a,81aを下方に押さえつけると共に,可動軸83を懸垂して,挟持片71,72の後端部71a,72aが閉じられると同時に先端部71c,72cが開放されるように成っている。
操作手順
次に,以上のように構成されたピンチ70について,タオルや洗濯物等Aを片手の操作で着脱する操作手順について図24乃至図29に基づき詳細に説明する。
次に,以上のように構成されたピンチ70について,タオルや洗濯物等Aを片手の操作で着脱する操作手順について図24乃至図29に基づき詳細に説明する。
まず,タオルや洗濯物等Aを把持部78に挟持させるには,例えば図28の状態において,親指と人差し指,中指,薬指等とでタオルや洗濯物等Aを持ち,該タオルや洗濯物等Aを把持片76,77の間に持っていき,図29のように人差し指で可動軸83を上から下方に引き下げる。
可動軸83が下がると図24のようにレバー片80,81が可動軸83を中心にして翼が開くように上方に回動し,これに伴い連接軸88は挟持片71,72の後半部71g,72gを押し広げて後端部71a,72aが開き且つ把持部78が閉鎖する。レバー片80,81は,水平より上方に回動した位置で,小口面80c,81cが当接することで係止し,可動軸83は下げ止まり,把持部78が閉鎖する際にタオルや洗濯物等Aが挟持される。
把持片76,77は,その弾性的性質のため,該タオルや洗濯物等Aは傷むことが無く,係る弾性により把持部78は該タオルや洗濯物等Aをしっかり挟持しながら開放方向にわずかに付勢されている。これにより挟持片71,72の後端部71a,72aは閉鎖方向に付勢され,可動軸83は下方向に付勢される。該可動軸83はこれ以上下方には下がらないため,把持部78が閉鎖状態でロック状態と成る。
次に,把持部78を開いて,挟持されているタオルや洗濯物等Aを取り外すには,図25のように,握り玉87を持ち上げ,懸垂紐84を懸垂する。懸垂紐84が引っ張れると懸垂筒86の上端が基板74の裏面に当接し,懸垂筒86の下端がアーム85の上部に当接すると共に,可動軸83が上方に懸垂移動する。この際,アーム85の端部85a,85bがレバー片80,81の自由端80a,81aを押し下げ,図26を経て可動軸83がアーム85の下部に当接する。
可動軸83がアームの下部に完全に当接すると,アーム85がピンチに対して相対上下動する押下手段となり,レバー片80,81が閉じると共に挟持片71,72の後端部71a,72aが閉じ且つ把持部78が開いて図27のようになり,タオルや洗濯物等Aが取り外される。
タオルや洗濯物等Aを取り外し,握り玉87を基板74の上面に静置すれば,図28の状態となって把持部78は開放状態を保って,基板74の下部に吊り下げられた状態と成る。
なお,図30は上記実施例1に示したロールペーパー巻取り器10の側面に基板74を水平状態に固着し,ピンチ70を取り付けた状態を示している。
このように,本発明であるロールペーパー巻取り器とピンチを併設すれば,片手が使えない人が,ロールペーパーを所定量繰り出して切り取り,かつタオル等をピンチに着脱するに当たって極めて便利である。
なお,変形例として以下の構成を採用できる(以下,上記実施例と共通の構造については説明及び符号を省略することがある)。図31に示すように,実施例3のロールペーパー巻取り器(図21参照)に実施例1で設けられていた,ロールペーパー1の繰り出し流路を巻取り部55側に規制する規制手段15,及び該規制手段15の下方に設けられていたブレード部を設けても良い。
また,図32に示すように,ロールペーパー保持部2を省略し,このロールペーパー保持部2を支持している本体の一部を省略しても良い。この場合,本体の背面10dの上部端縁に長穴10eを有する取付片10fを設け,突起等に引っ掛けて壁等に係止することで固定する。具体的には,既存のトイレットペーパーホルダ200の下方に固定して,全体として実施例1のロールペーパー巻取り器10と同等の機能を持たせるようにする。
また,図33に示すように,左側巻取り体3bおよび右側巻取り体4bの形状は,円筒状に毛を成形したプラスチック製のブラシ形状であっても良い。円筒状のブラシ形状の場合,左側巻取り体3bおよび右側巻取り体4bを突き合わせることでロールペーパーを保持しやすく,且つ,円筒状の周囲ではその毛がプラスチック製であるため,ロールペーパーが滑りやすい。このため,ロールペーパーを取り外しやすい。また,ブラシ形状であるので,全体として弾性体といえる。
図34は,ピンチ70の把持片の変形例を示す説明図である。把持片76,77は,同図(a)に示すように,表面に凹凸91を設けても良い。また,把持片76,77は,同図(b)に示すように,先端部71c,72cが湾曲反転し円弧形状の板ばねを構成しても良い。また,把持片76,77は,同図(c)に示すように,弾性体92に複数の穴を設けた構造としても良い。更に,同図(d)に示すように,把持片76,77は,把持片76,77と挟持片71,72との間にスプリング93を介在させた構造としても良い。更に,同図(e)に示すように,把持片76,77は挟持片71,72の軸75付近に回転自在に軸止され且つ全体として弾性変形自在の板ばね状の円弧形状である。また,軸止されている部分には,ねじりバネ94が設けられ,当該ねじりバネ94により把持片76,77は,内側に付勢されている。これらのいずれの構成によっても,先端部71c,72cが閉じられた際に,該先端部71c,72cを開く方向に付勢する機能を備えることができる。
図35は,巻き取りハンドル部7の変形例を示す斜視図である。回転円板7aを正面に配置し,回転円板7aの裏面に歯を形成すると共に当該歯に噛み合うギア95を設け,回転円板7a及びギア95を取付片96に軸止した構造である。取付片は,図36に示すように,回転軸4dの軸受に装着することで当該回転軸4dとギア95が内部で連結し,巻き取りハンドル7bをまわすことで回転円盤7aの回転がギア95を介して回転軸4dに伝わる。このようにすれば,ユーザはロールペーパー巻取り器10の正面からロールペーパーを巻き取ることができる。
図37は,ピンチ70の別の変形例を示す説明図であり,同図(a)に開放状態,同図(b)に閉じた状態を示す。このピンチ200は,上記実施例1のピンチ70の紐73をアーム201の中央付近に直接接続し,このアーム201の両端にフック部202を設けた点が異なるそのほかの構成は実施例1と同じであるからその説明を省略する。このように,紐73をアーム201の中央に接続することで実施例1のピンチ70とは異なる動作をする。
操作手順
同図(b)に示すように,タオルや洗濯物等Aを把持部78に挟持させるには,例えば同図(a)の状態において,親指と人差し指,中指,薬指等とで洗濯物等を持ち,該洗濯物等を把持片76,77の間に持っていき,洗濯物Aごと先端部71c,72cを指で挟む。これに伴い,挟持片71,72の後半部71g,72gが開き,可動軸83が下がると共にレバー片80,81が可動軸83を中心にして翼が開くように上方に回動する。レバー片80,81は,水平より上方に回動した位置で,小口面80c,81cが当接することで係止し,可動軸83は下げ止まり,把持部78が閉鎖する際にタオルや洗濯物等Aが挟持される。
同図(b)に示すように,タオルや洗濯物等Aを把持部78に挟持させるには,例えば同図(a)の状態において,親指と人差し指,中指,薬指等とで洗濯物等を持ち,該洗濯物等を把持片76,77の間に持っていき,洗濯物Aごと先端部71c,72cを指で挟む。これに伴い,挟持片71,72の後半部71g,72gが開き,可動軸83が下がると共にレバー片80,81が可動軸83を中心にして翼が開くように上方に回動する。レバー片80,81は,水平より上方に回動した位置で,小口面80c,81cが当接することで係止し,可動軸83は下げ止まり,把持部78が閉鎖する際にタオルや洗濯物等Aが挟持される。
把持片76,77は,その弾性的性質のため,該タオルや洗濯物等は傷むことが無く,係る弾性により把持部78は該タオルや洗濯物等をしっかり挟持しながら開放方向にわずかに付勢されている。これにより挟持片71,72の後端部71a,72aは閉鎖方向に付勢され,可動軸83は下方向に付勢される。該可動軸83はこれ以上下方には下がらないため,把持部78が閉鎖状態でロック状態と成る。
次に,把持部78を開いて,挟持されているタオルや洗濯物等を取り外すには,握り玉(図示省略)を持ち上げ,懸垂紐84を懸垂する。懸垂紐84が引っ張れると懸垂筒86の上端が基板(図示省略)の裏面に当接し,懸垂筒86の下端がアーム201の上部に当接すると共に,可動軸83が上方に懸垂移動する。これにより,挟持片71,72の後端部71a,72aが閉じ且つ把持部78が開いて,タオルや洗濯物等が取り外される。
また,可動軸83が上方に懸垂移動して,挟持片71,72の半円状の切り欠き203に入り込み,そのままの姿勢が保持される。なお,アーム201は,図37とは逆方向の円弧形状であっても良い。この場合,挟持片71,72が開放状態の際,自重で開きやすくなる。また,懸垂紐84と懸垂筒86との間に一定の摩擦力を与え,懸垂紐84を引っ張った後,その位置で保持されるようにしても良い。このようにすれば,挟持片71,72が開放状態で保持される。
また,上記ピンチ70,200をフレーム(基板74に相当)に複数取り付けて物干し器として使用できる。その際,すべてのピンチ70,200の懸垂紐84は最終的にひとつの紐に連結してワンアクションですべてのピンチ70,200が開くようにしても良い。また,ピンチ70,200をフレームに複数取り付け,このフレームの上部に略同じ形状の別のフレームを可動状態で取り付け,当該別のフレームに設けた穴に前記ピンチ70,200の懸垂紐84を通し,この懸垂紐84の端部の握り玉が当該別のフレーム上面に位置するようにしても良い。そして,当該別のフレームを引き上げることで,全ての懸垂紐84が引き上げられてワンアクションで全てのピンチ70,200を開くようにしても良いし,各握り玉を個別に引き上げてピンチ70,200を個々に開くようにしても良い。
(付記項)
従来,トイレットペーパーやキッチンペーパー等のロールペーパーを,所定量繰り出し,切り取るには,回転自在に保持されたロールペーパーの先端部を指で取り出し,次に両手を交互に使ってロールペーパーを手繰り寄せるようにして順次繰り出し,その後回転するロールペーパーを片方の手で押さえて回転を停止させながら,鋸歯状のカッター部に,繰り出したロールペーパーの切断しようとする部分を押し当てていた。
従来,トイレットペーパーやキッチンペーパー等のロールペーパーを,所定量繰り出し,切り取るには,回転自在に保持されたロールペーパーの先端部を指で取り出し,次に両手を交互に使ってロールペーパーを手繰り寄せるようにして順次繰り出し,その後回転するロールペーパーを片方の手で押さえて回転を停止させながら,鋸歯状のカッター部に,繰り出したロールペーパーの切断しようとする部分を押し当てていた。
一方,このような両手での操作が必要であるという不便さを改良するため,例えば幼児を片手で抱いていたり,片方の手が不自由な場合等に,片手の操作だけでロールペーパーを所定量繰り出し,切り取ることが出来る,ロール状トイレットペーパーの紙引き出し装置(特許文献1)や,巻取り器(特許文献2)が提案されている。
特許文献1に係るロール状トイレットペーパーの紙引き出し装置は,一対の隔置された棒部材を一体として手動あるいは電動で回動させる手段と,前記棒部材が所定量回動した後,ロール紙の巻き戻し回転を固定する手段を有し,前記ロール紙からの巻戻し紙が前記棒部材の間を通過して下方へ伸長した後,前記棒部材を回動させることを特徴とし,一方,特許文献2に係る巻取り器は,引き出したロールペーパーの巻取りを行う巻取り器であって,回動自在に軸支される板体と,該板体の回動方向を規制する手段を有することを特徴としている。
特許文献1:特開2005−65715号公報
特許文献2:特開2007−105328号公報
特許文献2:特開2007−105328号公報
しかし,特許文献1に係るロール状トイレットペーパーの紙引き出し装置及び特許文献2に係る巻取り器は,棒部材又は板体にロールペーパーを巻き取った後,棒部材又は板体の回転又は回動を停止させるための特別の手段を必要とし,このため構成が複雑であるという課題があった。また係る棒部材又は板体にロールペーパーを巻き取らせるためには,ロールペーパーの先端部を棒部材又は板体に仮固定するというような細かな操作が必要であり,このような操作は,片手が使えない人にとって,かえって大きな負担となるという課題があった。
付記項に係る発明が解決しようとする課題は,操作をする人に過度の負担をかけることなく,片手でロールペーパーを巻取り,切り取ることが出来,かつロールペーパーを巻き取る部分の回転又は回動を停止させるための特別の手段を設ける必要がない,構造が簡易なロールペーパー巻取り器を提供することにある。
付記項1記載の発明は,左側巻取り部と右側巻取り部を回転軸が一致する如くそれぞれ回転自在に軸支し,左側巻取り部の右小口と右側巻取り部の左小口を当接させて一体の巻取り部と成し,左側巻取り部の右小口と右側巻取り部の左小口の間を手指が通過可能な如く,左側巻取り部および右側巻取り部を弾性変形自在に形成したことを特徴とするロールペーパー巻取り器を提供する。
付記項2記載の発明は,左側巻取り部と右側巻取り部が弾性スポンジ又はシリコンゴムから成ることを特徴とする付記項1記載のロールペーパー巻取り器を提供する。
付記項3記載の発明は,巻取り部の小口側の側面部に巻取りハンドル部を備えたことを特徴とする付記項1または付記項2記載のロールペーパー巻取り器を提供する。
付記項4記載の発明は,左側巻取り部と右側巻取り部の両回転軸が手前方向に開放自在に形成されていることを特徴とする付記項1乃至付記項3記載のロールペーパー巻取り器を提供する。
付記項5記載の発明は,巻取り部の上方にロールペーパーの繰り出し流路を巻取り部側に規制する規制手段を設け,該規制手段の下方にブレード部を巻取り部の回転軸と並行に設け,ロールペーパーを規制手段とブレード部との間を通過させ,巻取り部にロールペーパーを巻き取る際には規制手段にロールペーパーが当接し,巻取り部に巻回したロールペーパーを左側巻取り部と右側巻取り部の間を下方向に通過させて抜き取る際には,ブレード部にロールペーパーが当接する如く形成したことを特徴とする付記項1乃至付記項4記載のロールペーパー巻取り器を提供する。
付記項6記載の発明は,ブレード部が弾性体より成ることを特徴とする付記項5記載のロールペーパー巻取り器を提供する。
付記項7記載の発明は,一対の挟持片の両中央部分を回動自在に軸支し,該挟持片が反復回動することにより先端部と後端部が交互に開閉する如く形成し,該挟持片の先端部を下方に後端部を上方に配設して先端部内側を弾性変形自在の把持部と成し,該把持部を開閉すると共に閉鎖保持する開閉保持手段を挟持片の後半部に設けたことを特徴とするピンチを提供する。
付記項8記載の発明は,前記開閉保持手段を,一対のレバー片の各一端部を可動軸にて回動自在に軸支し,該レバー片の各自由端を前記一対の挟持片の各後半部に回動自在に連接し,両レバー片を水平より上方に回動した位置で係止する如く形成し,可動軸を上方に移動させる懸垂移動手段を可動軸に連接し,懸垂移動手段により可動軸を上方に懸垂移動させると挟持片の後端部が閉じ且つ把持部が開き,次に可動軸を下方に引き下げると,挟持片の後端部が開き且つ把持部が閉鎖し,レバー片が水平位置より上方に回動した位置で係止して,把持部が閉鎖状態のまま挟持片の後端部を閉鎖方向に付勢する如く形成していることを特徴とする付記項7記載のピンチを提供する。
(付記項に係る発明の効果)付記発明のロールペーパー巻取り器は,ロールペーパーを巻き取る際は,まずロールペーパーの先端部を左側巻取り部と右側巻取り部の当接部分に例えば親指等の指で押し込む。巻取り部は弾性変形自在であるため,該ロールペーパーの先端部は左側巻取り部の右小口と右側巻取り部の左小口に挟持される。この状態で巻取り部の外周部を手のひらや指で下向きの接線方向に力を加えれば巻取り部は回転し,ロールペーパーを所定量巻取り部に巻き取ることが出来る。
巻取り部に巻き取られた所定量のロールペーパーは,片方の手の親指と他の4本の指とで挟持し,つづいて左側巻取り部と右側巻取り部の弾性変形自在の性質を利用して,左側巻取り部と右側巻取り部の当接部分に当該手指を上部から下部方向に通過させることで,巻き取られたロールペーパーを巻取り部より抜き取ることが出来る。抜き取る際には巻き取られたロールペーパーの後端部が,巻取り部の弾性変形による復元によって再度左側巻取り部の右小口と,右側巻取り部の左小口に挟持される。
このように抜き取られたロールペーパーの後端部は,左側巻取り部の右小口と右側巻取り部の左小口に挟持されて固定状態にあるため,親指と他の指とで挟持されたロールペーパーをさらに下方に移動させれば,ロールペーパーを片手にて切り取ることが出来る。以上の説明で明らかなように,該一連の操作は,片手のみで行うことが出来るという効果がある。
また,付記発明のロールペーパー巻取り器は,巻取り部に巻き取られたロールペーパーを左側巻取り部と右側巻取り部の当接部分から抜き取り,また巻取り部の弾性変形後の復元力により,巻き取られたロールペーパーの後端部が半自動的に挟持されて新たな先端部となり,巻取り部は回転することなく停止状態を保っている。このため,ロールペーパーの切り取りに際して,巻取り部の回転を停止させる機構を別途と必要せず,構造が簡易であるという効果がある。
また,ロールペーパーの新たな先端部は上記のように,半自動的に左側巻取り部と右側巻取り部の間に挟持されるため,従来のようにロールペーパーの先端部を棒部材又は板体に仮固定するというような細かな操作が不要であり,片手が使えない人にとって,操作上の過度の負担がなく,極めて実用的であるという効果がある。
また付記項2記載のロールペーパー巻取り器は,上記効果のほか,左側巻取り部と右側巻取り部が弾性スポンジから成るため,軽量であって,このため巻取り部の回転が容易であり,またスポンジ表面の凹凸により,ロールペーパーを確実に挟持できるという効果がある。
また付記項3記載のロールペーパー巻取り器は,上記効果のほか,巻取り部の小口側の側面部に巻取りハンドル部を備えているため,該巻取りハンドル部の操作によって巻取り部を回転させることができ,これにより更に容易にロールペーパーを巻取り部に巻き取ることが出来る効果がある。
また付記項4記載のロールペーパー巻取り器は,上記効果のほか,左側巻取り部と右側巻取り部の両回転軸が手前方向に開放自在に形成されているため,巻取り部に巻き取られたロールペーパーを,左側巻取り部と右側巻取り部の当接部分で,上部から下部方向に通過させる際に,左側巻取り部と右側巻取り部が手前方向に開く状態になり,より簡単に巻取り部に巻き取られたロールペーパーを巻取り部より抜き取ることが出来る効果がある。また左側巻取り部と右側巻取り部が弾性変形自在に形成されているため,その弾性復元力により,開放された両回転軸は,速やかにもとに戻り閉じられた状態と成る。
また付記項5記載のロールペーパー巻取り器は,上記効果のほか,巻取り部の上方にロールペーパーの繰り出し流路を巻取り側に規制する規制手段が設けられているため,巻取り部にロールペーパーを巻き取る際に適度の抵抗となり,必要以上にロールペーパーが繰り出されることが無く,また巻取り部が慣性力により回転しすぎて,必要量以上のロールペーパーが巻取り部に巻き取られることが無いという効果がある。
加えて,該規制手段の下方にブレード部を巻取り部の回転軸と並行に設け,巻取り部に巻き取ったロールペーパーを左側巻取り部と右側巻取り部の間を下方に通過させて抜き取る際に,ブレード部にロールペーパーが当接する如く形成しているため,巻取り部に巻き取ったロールペーパーの後端部が,該ブレード部に当接して抵抗を生じ,該巻き取ったロールペーパーがさらに切り取り易くなるという効果がある。
また付記項6記載のロールペーパー巻取り器は,上記効果のほか,ブレード部が弾性体より成るため,左側巻取り部と右側巻取り部の間を下方向に通過させて抜き取った積層状態のロールペーパーの後端部は,ブレード部の弾性変形によるたわみの効果によって,該ブレード部と当接している部分では不用意に切断することが無く,切り取りたい他の部分で,ロールペーパーを切り取ることが出来るという効果がある。
また付記発明のピンチは,開閉保持手段を片手で操作することで,容易に把持部にタオルや洗濯物等を着脱することができ,また把持部は弾性変形自在であるため,タオルや洗濯物等が傷むことが無いという効果がある。
また付記項8記載のピンチは,レバー片を回動自在に軸支している可動軸を懸垂移動手段によって片手で懸垂移動させて把持部を開くことができ,また可動軸を片手で下方に引き下げることで,把持部にタオルや洗濯物等を容易に挟みこみ,その状態を確実に保持することが出来る効果がある。
(付記発明の実施の形態)
第1のロールペーパー巻取り器は,左側巻取り部と右側巻取り部が,回転軸が一致する如く回転自在に軸支されている。また左側巻取り部の右小口と右側巻取り部の左小口を当接させて一体の巻取り部と成している。このため,繰り出されるロールペーパーの先端部は左側巻取り部の右小口と右側巻取り部の左小口に挟持され,巻取り部が回転することで,当該巻取り部に巻回される。
第1のロールペーパー巻取り器は,左側巻取り部と右側巻取り部が,回転軸が一致する如く回転自在に軸支されている。また左側巻取り部の右小口と右側巻取り部の左小口を当接させて一体の巻取り部と成している。このため,繰り出されるロールペーパーの先端部は左側巻取り部の右小口と右側巻取り部の左小口に挟持され,巻取り部が回転することで,当該巻取り部に巻回される。
また,左側巻取り部の右小口と右側巻取り部の左小口の間(以下,「当接部間」という)は手指が通過可能な如く,左側巻取り部および右側巻取り部は弾性変形自在に形成されている。これにより,巻取り部に巻回されて積層状態のロールペーパーは,手指に挟んだ状態で下方向に当接部間を通過させることができ,結果として左側巻取り部及び右側巻取り部からすり抜けて,巻取り部から抜き取ることが出来る。
抜き取られた巻回積層状態のロールペーパーの後端部は,左側巻取り部および右側巻取り部の弾性変形後の復元によって半自動的に当接部間に挟持され,該ロールペーパーをさらに下方向に引き下げて切り取ることが出来る。
また,第2のロールペーパー巻取り器は,左側巻取り部と右側巻取り部が弾性スポンジ又はシリコンゴムで形成されている。弾性スポンジの表面は凹凸状態に成っているため,当接部間において,ロールペーパーの端部が確実に挟持される。また,シリコンゴムの場合も当接部間においてロールペーパーを確実に挟持できる。
また,第3のロールペーパー巻取り器は,巻取り部の小口側の側面部に巻取りハンドル部を備えている。したがって該巻取りハンドル部を回転させることにより巻取り部を回転させることができ,これによりロールペーパーが巻取り部に巻回される。
また,第4のロールペーパー巻取り器は,左側巻取り部と右側巻取り部の両回転軸が手前方向に開放自在に形成されている。このため巻取り部に巻き取られた積層状態のロールペーパーを当接部間から抜き取る際に,左側巻取り部の右小口と,右側巻取り部の左小口が開放され,巻回積層状態のロールペーパーは,左側巻取り部と右側巻取り部の両回転軸が固定されているときと比較して,より簡単に巻取り部より抜き取ることが出来る。
また,第5のロールペーパー巻取り器は,左側巻取り部と右側巻取り部とで一体となった巻取り部の全幅にわたって,巻取り部に巻き取られるロールペーパーの繰り出し流路を巻取り部側に軽く押さえつけるように規制する規制手段が設けられている。このため巻取り部にロールペーパーを巻き取る際に適度の抵抗が生じ,必要とするロールペーパーが必要とするだけ巻取り部に巻き取られる。
さらには,上記規制手段の下方にブレード部が巻取り部の回転軸と並行に設けられ,巻取り部に巻回され積層状態のロールペーパーを当接部間から抜き取る際には,ブレード部にロールペーパーが当接する如く形成されている。このため,巻回積層状態のロールペーパーを巻取り部から抜き取って,さらに下方向に引き下げれば,ブレード部との当接部分で抵抗を受けることとなり,該巻回積層状態のロールペーパーは希望する部分で切り取り易くなる。
また,第6のロールペーパー巻取り器は,ブレード部が弾性体により形成されている。このため,巻取り部より抜き取られた巻回積層状態のロールペーパーは,ブレード部のたわみによって,ブレード部との当接部分で不用意に切れることがない。
次に,本発明に係るピンチ及び吊り具の最適な実施例を以下に説明する。
図38は,本発明の実施例5に係る洗濯干しを示す斜視図である。図39は,本発明の実施例5に係るピンチを示す斜視図であり,(a)が閉じた状態,(b)が開いた状態を示す。この洗濯干し500は,両端に設けた端プレート501と,端プレート501の間に設けた中央プレート502と,端プレート501と中央プレート502との間に渡される短冊状の上部基板503及び下部基板374と,複数のピンチ550とを備えている。上部基板503及び下部基板374は上下一対が中央プレート502及び端プレート501との間に並行して渡されている。各端プレート501の上部には,フック504が回転可能に取り付けられている。また,各端プレート501には,ハンドル505が設けられている。
中央プレート502は,下端縁に回転軸506が通った蝶板構造となっており,上側に開くことができる。これにより洗濯干し全体が半分に折り畳み可能となる(図示省略)。下部基板374には,比較的大きな穴507が各ピンチ550に対応して設けられている。詳細には,一つの下部基板374には,2列に4個の穴507が設けられており,各穴507の下側にピンチ550が吊るされている。また,上部基板503には,各ピンチ550に対応した懸垂紐384を通す穴508が設けられている。各ピンチ550の懸垂紐384は,上部基板503の穴508を通って上側に出されて集められ,端プレート501の側面上部の長穴509に通される。長穴509を通された懸垂紐384は,ハンドル505のアーム510に取り付けられる。ハンドル505は,懸垂紐384に引っ張られて端プレート501に付勢される。
ピンチ550は,一対の狭持片371,372を備え,先端部に把持片376を有する。把持片376は,プラスチック製又はゴム製であり弾性変形可能な素材からなる。断面形状は楕円形であり,内部に補強部391が形成されている。狭持片371,372の先端部371cには長穴371eが設けられており,把持片376の突起392が当該長穴371e,372eに嵌って当該把持片376が狭持片371,372に固定される。また,把持片376の外側には凹凸面393が形成されており,狭持片371,372の先端部371c,372cに取り付けた際に外側に露出する。この部分をユーザが指でつまむことになる。
一対の狭持片371,372は中央付近で軸375により洗濯バサミ状に組まれており,当該軸375で回動可能となる。狭持片371,372の上部には穴394が設けられている。レバー片380,381は,狭持片371,372の内部に回動自在に嵌め込まれている。レバー片380,381の中央付近には連接軸388が設けられ,前記狭持片371,372上部の穴394に挿入され,その結果,レバー片380,381が回動可能となる。レバー片380,381の自由端380a,381aには,下部基板374に当接する球状部395が形成されている。また,レバー片380,381同士は,端部380b,381bの下部にて可動軸383により接続されている。レバー片380,381は,端部380b,381bの下部を中心に回動するのでレバー片380,381が開いた状態でレバー片380,381の端部同士が突き合わされて,それより上側に回動しない状態となる(同図(a)の状態)。
懸垂紐384は,当該可動軸383に取り付けられている。狭持片371,372の外側面には,レバー片380,381が嵌り込む窓部379が設けられている。同図(b)にレバー片380,381が窓部379に嵌り込んでいる状態を示す。また,下部基板374の穴507の径は,レバー片380,381が開いた状態の自由端380a,381a同士の間隔より小さい。
図40は,本発明の実施例5のピンチの上部基板への取り付け状態を示す説明図である。上部基板503の穴508の周囲には,取付片511が設けられている。取付片511には,狭持片371,372の上部の突起396に取り付けた紐373が接続されている。具体的には,各狭持片371,372の上部には2つの突起396が設けられ,下記突起396に紐373が取り付けられ,この紐373が下部基板374の穴507を通って上部基板503の取付片511に接続されている。懸垂紐384は,下部基板374の穴507を通って上部基板503の穴508からその上側に通され,ハンドル505まで伸びて接続される。
図41は,本発明の実施例5に係る洗濯干しのピンチの動作を示す説明図である。同図(a)に示すように,洗濯物Aを把持片376,377により狭持する場合,ユーザが洗濯物Aを把持片376,377の間に入れ,狭持片371,372の両側(把持片376,377の凹凸面393)をつまむ。これにより,狭持片371,372が軸375を中心に回動し,更に力を入れてつまむことで把持片376,377の弾性力により洗濯物Aが挟み押さえられると共に狭持片371,372の後端部371a,372aが開く。これにより,連接軸388の間隔が広がってレバー片380,381が可動軸375を中心に回動して開き,その端部380b,381bが突き合わされた状態になる。レバー片380,381は,開いた状態で極僅かに谷状となって把持片376,377の弾性力により端部380b,381bが突き合わされたつっぱり状態を維持する。
次に,ハンドル505を引くと,同図(b)に示すように,アーム510に接続した懸垂紐384が引かれ,懸垂紐384が接続した可動軸383をもってピンチ全体が引き上げられる。これにより,ピンチ550の狭持片371,372が穴507を通るが,レバー片380,381の球状部395は下部基板374の穴507の周囲に当たるので,レバー片380,381が下方に押される。即ち,ピンチ550に対して相対移動する下部基板374の穴507の周囲が押下手段となり,レバー片380,381の自由端380a,381aを押すことになる。これにより,レバー片380,381の端部端部380b,381bの突き合わせ状態が崩れ,レバー片380,381が閉じる。
レバー片380,381が閉じるとき,レバー片380,381が可動軸375を中心に回動することになり,当該レバー片380,381の連接軸388の間隔が狭くなって,この連接軸388に回動状態で係合する狭持片371,372の後端371a,372aが閉じることになる。なお,レバー片380,381は,閉じたとき狭持片371,372の窓部379の中に収まる。これにより,同図(c)に示すように,狭持片371,372の先端の把持片376,377が完全に開き,洗濯物Aの狭持が解かれる。そして,ハンドル505を離すと,ピンチ550が下降して元の位置に戻り,全てのピンチ550の自重によりハンドル505が端プレート501まで引かれて戻る。
以上,この実施例5に係る洗濯干し500によれば,ハンドル505を引くワンアクションで全てのピンチ550から洗濯物Aを取り外すことができる。また,上部基板503の懸垂紐384を個別に引くことで特定のピンチ550の解放動作を行うこともできる。なお,この洗濯干し500は,吊り具として洗濯物以外のものも吊るすことができる。
なお,実施例5では,ハンドル505が端プレート501に戻っている状態で各ピンチ550が下部基板374から下側の一定距離に位置するが,懸垂紐384の長さをピンチ550毎に変え,ハンドル505を引いたときに,ピンチ550のレバー片380,381が異なるタイミングで穴507の周囲に当たるようにしても良い。このようにすれば,ピンチ550が順に解放動作をするようになるので,ハンドル505を引く力を分散できる。
図42は,本発明の実施例6に係る洗濯干しを示す説明図である。この洗濯干しは,ピンチは上記実施例5のピンチと略同様であるが,懸垂紐384を省略した点が異なる。また,本体は,下部基板374の全体を下方に引き下げることが可能であり,そのためのハンドル561を下部基板374の下側に設けた点に特徴がある。
具体的には,ピンチ550の紐373は,下部基板374の穴507を通じて上部基板503の下側に設けた取付片511に吊り下げられている。下部基板374は,上部基板503に対してスプリング等の伸縮性のある構造体により接続され,ハンドル561を引き下げることで下部基板374全体が下にさがるようになっている。ピンチ550に洗濯物を狭持する方法は,上記実施例5と同様である。ピンチ550から洗濯物を取り外すには,ユーザがハンドル561を引くことで下部基板374を下げればよい。これにより狭持片371,372が穴507を通る一方でレバー片380,381の球状部395が下部基板374の穴507の周囲に当接し,レバー片380,381が下方に押される。即ち,ピンチ550に対して相対移動する下部基板374の穴507の周囲が押下手段となり,レバー片380,381の自由端380a,381aを押すことになる。これにより,レバー片380,381の端部380b,381bの突き合わせ状態が崩れ,レバー片380,381が閉じる。
レバー片380,381が閉じるとき,レバー片380,381が可動軸383を中心に回動することになるため,当該レバー片380,381の連接軸388の間隔が狭くなり,この連接軸388に回動状態で係合する狭持片371,372の後端371a,372aが閉じることになる。これにより,狭持片371,372の先端の把持片376,377が完全に開き,洗濯物の狭持が解かれる。そして,ハンドル561を離すと,下部基板374は元の位置に上昇する。
この実施例6による洗濯物干しによれば,実施例5の洗濯干し500の基本的作用・効果を備え,且つ,懸垂紐384を省略できるので構造を簡素化できる。また,ハンドル561を下方に引っ張る形式であるため,フック504を物干し竿等に引っ掛けた状態で操作しやすい。なお,上部基板503と下部基板374とが相対上下動すればピンチ550のレバー片380,381を押下できるので,上部基板503を引き上げてピンチ550の解放を行うこともできる(図示省略)。
図43は,本発明の実施例7に係る洗濯干しを示す説明図である。この洗濯干しでは,ピンチ550は上記実施例5のピンチと略同様であるが,懸垂紐384を省略した点が異なる。また,下部基板374の全体を下方に引き下げることでピンチ550の解放動作を行うことが可能である。
具体的には,ピンチ550の紐373は,下部基板374の穴507を通じて上部基板503の下側に設けた取付片511に吊り下げられている。下部基板374の両端には突出部562が設けられ,この突出部562が上部基板503の穴563を貫通して上部に出ている。係止レバー564の先端は鍵部565となっており,この鍵部565が突出部562の穴567に係合して下部基板374が上位置で保持される。また,下部基板374と上部基板503との間には,突出部562の周囲にスプリング568が配置されている。このスプリング568により上部基板503と下部基板374とが接続されている。
ピンチ550に洗濯物を狭持する方法は,上記実施例5と同様である。ピンチ550から洗濯物を取り外すには,ユーザが係止レバー564を回すことで突出部562との係合状態を外し,スプリング568の作用により下部基板374を下げる。これにより狭持片371,372が穴507を通る一方でレバー片380,381の球状部395が下部基板374の穴507の周囲に当接し,レバー片380,381が下方に押される。即ち,ピンチ550に対して相対移動する下部基板374の穴507の周囲が押下手段となり,レバー片380,381の自由端380a,381aを押すことになる。レバー片380,381の端部の突き合わせ状態が崩れ,レバー片380,381が閉じる。
レバー片380,381が閉じるとき,レバー片380,381が可動軸383を中心に回動することになるため,当該レバー片380,381の連接軸388の間隔が狭くなり,この連接軸388に回動状態で係合する狭持片371,372の後端が閉じることになる。これにより,狭持片371,372の先端の把持片376,377が完全に開き,洗濯物の狭持が解かれる。次の使用時には,下部基板374を押し上げて突出部562を上げ,係止レバー564の鍵部565を穴567に係合させることで,下部基板374が上位置で保持されるので,ピンチ550に洗濯物を狭持できるようになる。
この実施例7による洗濯物干しによれば,実施例5の洗濯干し500の基本的作用・効果を備え,且つ,懸垂紐384を省略できるので構造を簡素化できる。また,係合レバー564を外すことで,スプリング568の力で下部基板374が下がり,ピンチ550の狭持を解放できるので,解放時に力がいらない。なお,上部基板503と下部基板374とが相対上下動すればピンチ550のレバー片380,381を押下できるので,上部基板503がスプリングにより持ちあがるようにしても良い(図示省略)。
1 ロールペーパー
1a ロールペーパー
2 ロールペーパー保持部
3,53,63 左側巻取り部
3a,53a,63a フランジ部
3b,33b,34b,35b,36b,63b 左側巻取り体
3c フィルム
4,54,64 右側巻取り部
4a,54a,64a フランジ部
4b,54b,64b 右側巻取り体
5,55,65 巻取り部
6,8 回動軸受部
7,9 巻取りハンドル部
7a,9a 回転円板
7b,9b 回転ハンドル
10 ロールペーパー巻取り器
10a,10b 本体側面
10c 本体底面部
11a,11b,13a,13b 回動軸
12,14 回動軸受板
15 規制手段
15a 駒
16 ブレード部
16a 弾性体
17,57,67 カッター部
18 ロールペーパーカバー
33c 切れ込み
70 ピンチ
71,72 挟持片
71a,72a 後端部
71b,72b 半円突起
71c,72c 先端部
71d,72d 側面
71e,72e 長穴
71g,72g 後半部
73 紐
74 基板
74a 穴部
75 軸
76,77 把持片
76a,77a 一端
76b,77b 突起部
78 把持部
79 窓部
80,81 レバー片
80a,81a 自由端
80b,81b 端部
80c,81c 小口面
83 可動軸
84 懸垂紐
85 アーム
86 懸垂筒
87 握り玉
88 連接軸
A タオルや洗濯物等
1a ロールペーパー
2 ロールペーパー保持部
3,53,63 左側巻取り部
3a,53a,63a フランジ部
3b,33b,34b,35b,36b,63b 左側巻取り体
3c フィルム
4,54,64 右側巻取り部
4a,54a,64a フランジ部
4b,54b,64b 右側巻取り体
5,55,65 巻取り部
6,8 回動軸受部
7,9 巻取りハンドル部
7a,9a 回転円板
7b,9b 回転ハンドル
10 ロールペーパー巻取り器
10a,10b 本体側面
10c 本体底面部
11a,11b,13a,13b 回動軸
12,14 回動軸受板
15 規制手段
15a 駒
16 ブレード部
16a 弾性体
17,57,67 カッター部
18 ロールペーパーカバー
33c 切れ込み
70 ピンチ
71,72 挟持片
71a,72a 後端部
71b,72b 半円突起
71c,72c 先端部
71d,72d 側面
71e,72e 長穴
71g,72g 後半部
73 紐
74 基板
74a 穴部
75 軸
76,77 把持片
76a,77a 一端
76b,77b 突起部
78 把持部
79 窓部
80,81 レバー片
80a,81a 自由端
80b,81b 端部
80c,81c 小口面
83 可動軸
84 懸垂紐
85 アーム
86 懸垂筒
87 握り玉
88 連接軸
A タオルや洗濯物等
Claims (4)
- 一対の狭持片を有し,当該狭持片の
略中央部分で前記狭持片同士が回動自在に軸支され,
先端側に弾性変形する把持部を有し,
後端側に一対のレバー片を有し,
前記レバー片は,
その端部で可動軸により接続され,
その端部と自由端との間に狭持片の後端側にて回転自在に軸支された連接軸を有する,
ことを特徴とするピンチ。 - ピンチに対して相対上下動して前記自由端を押す押下手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のピンチ。
- 上部基板に,請求項1又は2に記載のピンチが吊るされ,
下部基板に,前記ピンチの狭持部が通り,且つ,開いた状態のレバー片の自由端の間隔より小さい穴が設けられ,
前記ピンチを引き上げる懸垂紐を有することを特徴とする吊り具。 - 上部基板に,請求項1又は2に記載のピンチが吊るされ,
下部基板に,前記ピンチの狭持部が通り,且つ,開いた状態のレバー片の自由端の間隔より小さい穴が設けられ,
前記上部基板と下部基板とが相対上下動することを特徴とする吊り具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011058260A JP2011212435A (ja) | 2010-03-16 | 2011-03-16 | ピンチ及び吊り具 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010059863 | 2010-03-16 | ||
JP2010059863 | 2010-03-16 | ||
JP2011058260A JP2011212435A (ja) | 2010-03-16 | 2011-03-16 | ピンチ及び吊り具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011212435A true JP2011212435A (ja) | 2011-10-27 |
Family
ID=44942785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011058260A Withdrawn JP2011212435A (ja) | 2010-03-16 | 2011-03-16 | ピンチ及び吊り具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011212435A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014133096A (ja) * | 2012-12-14 | 2014-07-24 | Kazumasa Yamamoto | ピンチ |
JP6134047B1 (ja) * | 2016-12-01 | 2017-05-24 | 一功 肥田 | 吊り下げ型洗濯バサミ |
CN106835631A (zh) * | 2017-03-20 | 2017-06-13 | 黄家鑫 | 后现代晾衣夹 |
JP2017108793A (ja) * | 2015-12-14 | 2017-06-22 | 板垣 昌広 | ロールペーパーホルダー |
JP2017109095A (ja) * | 2015-12-15 | 2017-06-22 | 板垣 昌広 | ロールペーパー巻取り装置、および、それを利用したロールペーパーホルダー |
CN111411491A (zh) * | 2020-05-07 | 2020-07-14 | 广东好太太科技集团股份有限公司 | 一种晾晒夹 |
RU202183U1 (ru) * | 2020-09-18 | 2021-02-05 | Геннадий Яковлевич Вайгандт | Крючок-клипса для удерживания изделий |
-
2011
- 2011-03-16 JP JP2011058260A patent/JP2011212435A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018089069A (ja) * | 2016-12-01 | 2018-06-14 | 一功 肥田 | 吊り下げ型洗濯バサミ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A521 | Written amendment |
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