JP2004261416A - 衣服用ハンガー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アーム104、105には、それぞれ同一形状を有するラチェット車111、112が取り付けられている。これらのラチェット車111、112は、それぞれシャフト114、115によりベース部102に軸着され、互いに外接しかつ噛合するようになっている。また、ベース部102の内部にはクリック121が設けられている。そして、このクリック121は、アーム104、105が閉になるときにラチェット車112を係止し、アーム104、105が開になるときに係止状態を解放するようになっている。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は衣服用ハンガーに係わり、特に、衣服の掛け外しを容易にかつ効率的に行うことができ、さらに携帯に便利な衣服用ハンガーに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、通常の衣服用ハンガーは、物干し竿や物干しロープ等のロッドに吊り下げるためのフック部と、このフック部に固定され、衣服を支持するためのアームとから構成されている。
そして、このような衣服用ハンガーに衣服(例えば、Tシャツやトレーナー等)を掛ける際は、通常、衣服の胴側の開口部から衣服用ハンガーを挿入する。
【0003】
しかし、この際、一度衣服を逆さ等にしなければならず、作業が面倒であった。一方、この面倒を避けるために、衣服用ハンガーを衣服の首側の開口部から出し入れしようとすれば、この部分が伸びてしまい衣服を傷めてしまうおそれがあった。
【0004】
そのため、衣服を傷めずに首側からの衣服用ハンガーの出し入れを可能にすべく、特許文献1に示すようなアームが回動自在である衣服用ハンガーが知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−299291号公報
【0006】
この特許文献1に示される衣服用ハンガーの構成図(ベース部の一部を切断)を図5に示す。
図5において、衣服用ハンガー10は、ベース部2にフック部1が取り付けられている。そして、このベース部2の内部には、左右のアーム4、5(一部省略する)が挿入されており、それぞれのベース部2側の端部付近がシャフト3を介して軸着されている。また、それぞれのアーム4、5は、水平位置(図中左右方向)から下方垂直位置(図中下方向)まで、約90度の範囲に回動自在となっている。
【0007】
さらに、アーム4、5がシャフト3により軸着される部分には、ラチェット機構6が設けられている。そして、このラチェット機構6は、シャフト3の頭部を押し込んだ状態でアーム4、5が回動可能になり、また、これを外すとアーム4、5にラッチがかかってアーム4、5を固定するようになっている。
【0008】
また、衣服用ハンガー10のアーム4、5の下面には、リンク部7が設けられている。このリンク部7は、2本のリンクアーム7aを有するとともに、それぞれのリンクアーム7aの一端がアーム4、5に軸着され、その他端が共通に調節ノブ7cに取り付けられている。そして、この調節ノブ7cは、ベース部2の下面に取り付けられたガイドレール7bを介して、垂直方向に摺動可能となっている。
【0009】
かかる構成において、衣服用ハンガー10に衣服を掛けて使用する際には、アーム4、5を下方垂直位置まで回動させ、衣服用ハンガー10を衣服の首側から挿入する。そして、この状態でアーム4、5を衣服の両方の袖に挿入して、シャフト3の頭部を押し込みつつ、アーム4、5を図5に示す位置(以下、「ハ」の字位置という)まで回動させる。
【0010】
この際、アーム4、5にはリンク部7が設けられているため、それぞれのアーム4、5は互いに連動して回動する。そして、アーム4、5を適当な場所まで回動させた後に、シャフト3の頭部を離してラチェット機構6を固定させることにより、アーム4、5がその場所に固定される。
【0011】
一方、衣服用ハンガー10から衣服を外す際は、衣服を掛けた状態で、シャフト3の頭部を押し込む。すると、アーム4、5は、衣服自身の重みにより、下方垂直位置まで回動する。そのため、衣服の袖からアーム4、5が自然に外れ、衣服用ハンガー10からも衣服が外れる。
【0012】
このように、衣服用ハンガー10は、シャフト3、ラチェット機構6等を備えているため、アーム4、5を適当な場所で固定させることができ、通常の衣服用ハンガー(すなわち、フック部やアーム等からなり、シャフト3、ラチェット機構6等を備えない衣服用ハンガー)と同様に使用することができる。
【0013】
また、衣服用ハンガー10のアーム4、5は、回動自在であるため、衣服用ハンガー10の衣服への掛け外しを容易に行うことができる。
さらに、衣服用ハンガー10のアーム4、5にはリンク部7が設けられているため、アーム4、5の回動を容易に行うことができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に示す衣服用ハンガー10は、そのラチェット機構6がシャフト3の頭部を押し込まれた状態で回動可能となる構造であるため、衣服を掛ける際に、常に一方の手でシャフト3を押し、もう一方の手でアーム4、5を把持する必要があった。そのため、アーム4、5を回動させる際に両手が不自由となって、同時に他の作業(例えば、衣服のしわを伸ばす作業等)ができず、かえって作業の効率を悪化させるおそれがあった。
【0015】
また、特許文献1に示す衣服用ハンガー10は、アーム4、5に設けられたリンク部7のために、アーム4、5は水平位置から下方垂直位置まで(すなわち、約90度の範囲)しか回動し得ない。そのため、衣服用ハンガー10を最も小さく折り畳んだとしても(すなわち、アーム4、5を下方垂直位置に回動させても)、フック部1の長さとアーム4、5の長さの和の大きさが必要であった。
【0016】
加えて、衣服用ハンガー10には、リンク部7が設けられているため、衣服用ハンガー10自体のサイズが大きくなるおそれがあった。従って、このような衣服用ハンガー10を携帯するのは不便であった。
【0017】
本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたもので、衣服の掛け外しを容易にかつ効率的に行うことができ、さらに携帯に便利な衣服用ハンガーを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、ロッドに吊り下げるためのフック部と、該フック部が取り付けられたベース部と、該ベース部に対し、一対として配設された第1のアーム及び第2のアームと、該第1のアームの前記ベース部側の端部に取り付けられ、かつ前記ベース部に軸着された第1のラチェット車と、前記第2のアームの前記ベース部側の端部に取り付けられ、かつ前記ベース部に軸着された第2のラチェット車と、前記第1のラチェット車及び前記第2のラチェット車を対称に回動させる対称回動手段と、前記第1のラチェット車及び/又は前記第2のラチェット車を係止又は解放する係止/解放手段とを備えて構成した。
【0019】
第1のラチェット車及び第2のラチェット車は対称回動手段により、対称に回動する。そのため、一方のアームを回動させることで、これに連動してもう一方のアームも、同じ開き具合で回動するようになる。
このことにより、従来の衣服用ハンガーが有していたリンク部のように大きな部材が不要であるため、衣服用ハンガー自体の小型化が可能である。
なお、第1のラチェット車及び第2のラチェット車を対称に回動させるためには、例えば、第1のラチェット車及び第2のラチェット車をそれぞれ同一形状とし、互いに外接しかつ噛合するように構成すれば良い。
【0020】
また、本発明は、前記係止/解放手段は、前記第1のアーム及び前記第2のアームが閉となる向きに対して、前記第1のラチェット車及び/又は前記第2のラチェット車を係止することを特徴とする。
【0021】
衣服用ハンガーに衣服を掛ける際には、衣服用ハンガーを衣服の首側から衣服内に挿入する。そして、第1のアーム及び第2のアームのそれぞれを衣服の袖に挿入し、いずれか一方のアームを衣服越しに外側から把持しつつ、これを開とする。このとき、係止/解放手段は、第1のラチェット車及び/又は第2のラチェット車を係止するものではないため、第1のアーム及び第2のアームを適当な位置まで回動させることができる。
【0022】
また、衣服用ハンガーに衣服を掛けた状態では、衣服の重みにより第1のアーム及び第2のアームは閉になろうとする。しかし、係止/解放手段により、第1のラチェット車及び/又は第2のラチェット車は係止される。そのため、実際に第1のアーム及び第2のアームは回動せず、その場所に固定される。このことにより、通常の衣服用ハンガーと同様に、衣服を掛けて使用することができる。また、衣服の形状(なで肩に合わせた衣服やいかり肩に合わせた衣服等の形状)に合わせて、第1のアーム及び第2のアームを固定することができるので、衣服の型崩れを防止することができる。
【0023】
そして特に、衣服用ハンガーは、係止/解放手段により解放されない限り、第1のアーム及び第2のアームは閉とならないため、一方の手でアームを把持するだけで、第1のアーム及び第2のアームを容易に開とすることができる。従って、衣服を掛ける際に、もう一方の手で同時に他の作業(例えば、衣服のしわを伸ばす作業等)を行うことができ、作業を効率的に進めることができる。
【0024】
一方、衣服用ハンガーから衣服を外す際には、係止/解放手段による第1のラチェット車及び/又は第2のラチェット車の係止状態を解放する。これにより、第1のラチェット車及び/又は第2のラチェット車は、第1のアーム及び第2のアームが閉となる向きに対して回動可能となる。従って、第1のアーム及び第2のアームは、衣服の重みによって閉となり、衣服用ハンガーから自然に衣服が外れる。このことにより、衣服用ハンガーへの衣服の掛け外しを容易に行うことができる。
【0025】
さらに、本発明は、前記係止/解放手段は、前記ベース部に一端が軸着されたクリックと、該クリックの他端に設けられ、かつ前記第1のラチェット車及び/又は前記第2のラチェット車を係止可能な形状を有するツメと、該ツメにより係止される前記第1のラチェット車及び/又は前記第2のラチェット車の向きに、前記クリックを付勢する弾性体と、該弾性体がクリックを付勢する向きに対し、該付勢の向きと逆向きに前記クリックを操作するための操作部材とを備えて構成した。
【0026】
このことにより、クリックが、第1のラチェット車及び/又は第2のラチェット車から解放されても、弾性体により、すぐさま、係止可能な状態に戻る。従って、第1のアーム及び第2のアームを固定することができる。
なお、操作部材としては、クリックに取り付けられたハンドルであっても良い。この場合、ベース部には、クリックの揺動の向きに沿いつつ、このハンドルを案内可能な穴を設けることが望ましい。これにより、ベース部の外部からでもクリックを操作することができる。
また、操作部材としては、ハンドルの代わりに、先端部にテーパーを有するボタン等であっても良い。この場合、このボタン等の先端部をクリックに対し接触可能に構成する。そして、このボタン等を押すことで先端部のテーパーによりクリックを揺動させることができる。
【0027】
さらに、本発明は、前記第1のアーム及び前記第2のアームは伸縮自在であることを特徴とする。
【0028】
このことにより、衣服用ハンガーに衣服を掛けて使用する際には、第1のアーム及び第2のアームを伸ばして、衣服の種類に合わせて第1のアーム及び第2のアームの長さを変えることができる。
一方、衣服用ハンガーを携帯する際には、第1のアーム及び第2のアームを縮めて、第1のアーム及び第2のアームを短くすることができる。従って、衣服用ハンガーを携帯し易くすることができる。
【0029】
さらに、本発明は、前記第1のアーム及び前記第2のアームは、下方垂直位置から上方垂直位置までの範囲に回動自在であることを特徴とする。
【0030】
このことにより、第1のアーム及び第2のアームを上方垂直位置まで回動させて、衣服用ハンガーを小さく折り畳むことができる。
【0031】
さらに、本発明は、前記フック部は、前記ベース部に対して回動自在であることを特徴とする。
【0032】
このことにより、フック部を含めて、衣服用ハンガーを小さく折り畳むことができる。従って、衣服用ハンガーを携帯し易くすることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の実施形態である衣服用ハンガーの斜視図を図1に、この衣服用ハンガーの構成図(ベース部の一部を切断)を図2に示す。なお、図5と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
【0034】
図1、図2において、ベース部102の2枚の長方形の板状部材102a、102bは、その上部に設けられた接合部材102cを介して互いに接合されている。そして、この接合部材102cには、フック部101が軸着されており、フック部101はベース部102に対して回動自在となっている。なお、板状部材102a、102bの形状は、長方形である場合に限られず、三角形、丸形等であっても良い。
【0035】
また、板状部材102aの中程には、穴102dが設けられている。そして、この穴102dは、ベース部102の外部から(後述する)クリック121によるラチェット車112の係止状態を解放すべく、クリック121の揺動の向きに沿いつつ、ハンドル121bを案内可能となっている。なお、この穴102dは、板状部材102a側だけでなく、紙面裏側の板状部材102b側のみ、あるいは板状部材102a、102bの両側に設けられていても良い(図示略)。
【0036】
これに加え、ベース部102の内部には、左右のアーム104、105が挿入されている。そして、これらのアーム104、105には、延長アーム104a、105aがそれぞれ収納されており、ベース部102と反対側の端部から1段階以上(図中2段階とする)にわたって、延長アーム104a、105aを引き出し可能となっている。
【0037】
そして、延長アーム104a、105aを引き出すことにより、アーム104、105自体の長さが延長可能となっている。なお、アーム104、105の内周側には、延長アーム104a、105aを引き出したときに、これ自身が落脱しないようにパッキン等が設けられることが望ましい(図示略)。また、延長アーム104a、105aを引き出し易いように、これらの先端には突起104b、105bが設けられることが望ましい。
【0038】
さらに、アーム104、105のベース部102側の端部には、それぞれ同一形状を有するラチェット車111、112が取り付けられている。そして、これらのラチェット車111、112は、それぞれシャフト114、115によりベース部102の板状部材102a、102b間に軸着されるとともに、互いに外接しかつ噛合するようになっている。
【0039】
また、これらのアーム104、105には、従来の衣服用ハンガー10のようにリンク部7が設けられていないため、アーム104、105は、下方垂直位置から上方垂直位置まで約180度の範囲に回動自在となっている。
【0040】
なお、ラチェット車111、112を軸着させる際には、予めアーム104、105がほぼ同じ開き具合になるように、ラチェット車111、112の噛み合わせを調節することが望ましい。また、シャフト114、115を軸着させる位置に関しては、ロッドにフック部101を吊り下げた場合に衣服用ハンガー100自体のバランスが保たれるように、フック部101の取り付け位置に対して左右対称に配置されることが望ましい。
【0041】
さらに、ベース部102の内部には、略棒状のクリック121が設けられている。そして、このクリック121の棒部121aの一端は、シャフト126によりベース部102に軸着されており、ベース部102に対して揺動可能となっている。
【0042】
なお、シャフト126を軸着させる位置に関しては、アーム104、105が約180度の範囲に回動することを考慮して、フック部101の取り付け位置のおよそ下方に位置することが望ましい。また、棒部121aの長さに関しては、後述するツメ121cがラチェット車112を係止できるような長さを有していることが望ましい。
【0043】
さらに、クリック121の棒部121aには、ハンドル121bが取り付けられている。そして、このハンドル121bは、ベース部102の穴102dを介して操作可能な位置に取り付けられるとともに、ハンドル121bを操作し易いように、板状部材102a等の厚みよりも適当に突出するようになっている。
【0044】
さらに、クリック121の棒部121aの他端には、ラチェット車112の図中時計回りの回動に対して、これを係止可能な形状を有するツメ121cが設けられている。
そして、このツメ121cには、棒部121aの長手方向に対して垂直な底面121dが形成されるとともに、この底面121dは、ラチェット車112が時計回りに回動するときに、その進行方向側の面112bと略平行に接触するようになっている。
【0045】
そのため、ラチェット車112が時計回りに回動しようとするときには、クリック121に対し、底面121dを介して主に棒部121aの長手方向への力が作用し、その揺動方向(図中左右方向)への力が作用し難くなっている。従って、この場合(ラチェット車112が時計回りに回動しようとするとき)には、クリック121のツメ121cはラチェット車112の歯112aにかかって、ラチェット車112が係止されるようになっている(以下、この状態を係止状態という)。
【0046】
また、ツメ121cには、その底面121dの反対側にテーパー面121eが形成されている。そして、このテーパー面121eは、ラチェット車112が反時計回りに回動するときに、その進行方向側の面112cと略平行に接触するようになっている。
【0047】
そのため、ラチェット車112が反時計回りに回動するときには、クリック121に対し、テーパー面121eを介して主にその揺動方向左側(後述するバネ122の付勢の向きと逆向き)への力が作用するようになっている。従って、この場合(ラチェット車112が反時計回りに回動するとき)には、ツメ121cが面112cに押されてラチェット車112の係止状態が解放され、ラチェット車112が回動するようになっている。
【0048】
さらに、クリック121の棒部121aの中程には、バネ122の一端が取り付けられている。そして、このバネ122は、クリック121をその揺動方向右側(すなわち、ラチェット車112側)に向けて付勢するようになっており、このバネ122の他端は、固定部材123によりベース部102に固定されている。
【0049】
そのため、ラチェット車112が反時計回りに回動してツメ121cが歯112aから解放されても、すぐさま、クリック121をラチェット車112側に引き戻し、再びラチェット車112を(時計回りへの回動に対して)係止するようになっている。
なお、クリック121をラチェット車112側に付勢するための部材としては、バネ122の代わりに、弾力を有するピン等の弾性体であっても良い。
【0050】
かかる構成において、衣服用ハンガー100に衣服を掛けて使用する際には、アーム104、105からそれぞれ延長アーム104a、105aを引き出して、アーム104、105の長さを衣服に合わせて調節する。そして、アーム104、105を下方垂直位置まで回動させて(この説明は後述する)、衣服用ハンガー100を衣服の首側から衣服内に挿入する。
【0051】
その後、この状態でアーム104、105をそれぞれ衣服の袖に挿入し、アーム104、105のいずれか一方(例えば、アーム105とする)を衣服越しに外側から把持しつつ、アーム104、105を下方垂直位置から図2に示す「ハ」の字位置まで回動させる(以下、この向きの回動を開という)。
【0052】
すなわち、アーム105が開となる場合には、ラチェット車112は反時計回りに回動しようとするため、クリック121はラチェット車112に押されて、ツメ121cが歯112aから解放される。従って、ラチェット車112の係止状態は解けてラチェット車112は反時計回りに回動し、アーム105も「ハ」の字位置まで回動する。
【0053】
また、ラチェット車111、112はそれぞれ同一形状であり、互いに外接しかつ噛合するようになっているため、一方のアーム105が開となることで、これに連動してもう一方のアーム104も、同じ開き具合で開となる。
【0054】
一方、アーム104、105が「ハ」の字位置付近まで回動すると、衣服の重みにより、アーム104、105は「ハ」の字位置から下方垂直位置へ回動しようとする(以下、この向きの回動を閉という)。
【0055】
そして、アーム105が閉となる場合には、ラチェット車112は時計回りに回動しようとするが、ツメ121cは(開とする動作中に)歯112aから解放されても、すぐさま、バネ122によりクリック121はラチェット車112側に引き戻される。従って、ラチェット車112はクリック121により係止され、実際には時計回りに回動しない。そのため、アーム105もその位置で固定され、閉とはならない。
【0056】
また、ラチェット車111、112は互いに外接しかつ噛合するようになっているため、一方のアーム105が固定されることで、もう一方のアーム104も固定される。
【0057】
これに対し、衣服用ハンガー100から衣服を外す際は、衣服を掛けた状態で、ハンドル121bを操作して、クリック121による係止状態を解放する。すなわち、クリック121を揺動方向左側(すなわち、バネ122の付勢の向きと逆向き)に揺動させる。
【0058】
そして、この操作により、クリック121がラチェット車112から解放されると、ラチェット車112が時計回りに回動可能な状態となる。そのため、アーム104、105は、衣服自身の重みによって閉となり、図3に示すような下方垂直位置まで回動する。
【0059】
このとき、ラチェット車111、112は互いに外接しかつ噛合するようになっているため、一方のアーム105が回動することで、これに連動してもう一方のアーム104も下方垂直位置まで回動する。従って、衣服の袖からアーム104、105が自然に外れ、衣服用ハンガー100からも衣服が外れるようになる。
【0060】
このように、衣服用ハンガー100は、ラチェット車111、112やクリック121等を備えているため、アーム104、105を適当な場所で固定させることができる。従って、通常の衣服用ハンガーと同様に、衣服を掛けて使用することができる。そして、衣服の形状(なで肩に合わせた衣服やいかり肩に合わせた衣服等の形状)に合わせて、アーム104、105を固定することができるので、衣服の型崩れを防止することができる。また、アーム104、105は回動自在であるため、衣服用ハンガー100の衣服への掛け外しを容易に行うことができる。
【0061】
さらに、アーム104、105は、ラチェット車111、112により互いに連動する構成であるため、アーム104、105の回動を容易に行うことができる。また、従来の衣服用ハンガー10のリンク部7のように大きな部材が不要であるため、衣服用ハンガー100自体の小型化も可能である。
【0062】
そして特に、衣服用ハンガー100は、クリック121を操作しない限り、アーム104、105は(開とするのは自由であるが)閉とならない構成であるため、アーム105を一方の手で把持するだけで、容易にアーム104、105を開とすることができる。従って、衣服を掛ける際に、もう一方の手で同時に他の作業(例えば、衣服のしわを伸ばす作業等)を行うことができ、作業を効率的に進めることができる。
【0063】
次に、衣服用ハンガー100を携帯する際には、アーム104、105の延長アーム104a、105aをアーム104、105の内部に収納する。また、フック部101を(アーム104、105が上方垂直位置まで開となった場合に邪魔にならないように)図2の状態から、図4のようにいずれかの方向に約90度回動させる。
【0064】
その後、アーム104、105のいずれか一方を把持して、アーム104、105を下方垂直位置から図4に示す上方垂直位置まで回動させる。ここに、アーム104、105には、従来の衣服用ハンガー10のようにリンク部7が設けられていないため、アーム104、105は、下方垂直位置から上方垂直位置まで約180度の範囲に回動自在である。そして、アーム104、105を開とする動作は、衣服用ハンガー100に衣服を掛ける際に行った動作と同様である(説明は省略する)。
【0065】
また、アーム104、105を上方垂直位置まで回動させた状態では、クリック121を操作しない限りアーム104、105は閉とならない構成であるため、衣服用ハンガー100の携帯の途中にアーム104、105が(閉の向きに)動いたりすることはない。
【0066】
このことにより、衣服用ハンガー100の携帯の際に衣服用ハンガー100が占める大きさは、およそ(延長アーム104a、105aを収納した状態の)アーム104、105の大きさのみとなる。従って、衣服用ハンガー100を小さく折り畳むことができ、衣服用ハンガー100を携帯し易くすることができる。
【0067】
なお、以上のような衣服用ハンガー100は、その携帯性を考慮して、全ての部材がプラスティック等で構成されることが望ましい。これにより、軽量化が図れ、より一層、衣服用ハンガー100を携帯し易くすることができる。もちろん、アーム104、105やクリック121、ラチェット車111、112の耐久性を考慮して、全体がアルミあるいは鉄等の金属で構成されても良い。
【0068】
また、クリック121は、ラチェット車112側を係止するとして説明してきたが、これに限られず、ラチェット車111側を係止するように構成しても良い。この場合には、バネ122によりクリック121をラチェット車111側に付勢するように構成すれば良い。
【0069】
さらに、クリック121は、そのハンドル121bの操作により揺動されるものとして説明してきたが、これに限られない。例えば、ハンドル121bの代わりに先端部にテーパーを有するボタン等を備え、このボタンの先端部をクリック121に対し接触可能に構成する。そして、このボタン等を押すことで先端部のテーパーによりクリック121を揺動させるようにしても良い(図示略)。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、第1のアームが取り付けられた第1のラチェット車と第2のアームが取り付けられた第2のラチェット車とをベース部に軸着し、第1のラチェット車及び第2のラチェット車を対称に回動させる対称回動手段を備え、さらに第1のラチェット車及び/又は第2のラチェット車を係止又は解放する係止/解放手段を備えて構成したので、衣服用ハンガーの衣服の掛け外しを容易にかつ効率的に行うことができる。
【0071】
また、第1のアーム及び第2のアームを下方垂直位置から上方垂直位置までの範囲に回動自在にし、かつ第1のアーム及び第2のアームを伸縮自在に構成したので、衣服用ハンガーを小さく折り畳むことができ、携帯し易くすることができる。さらに、衣服の形状(なで肩に合わせた衣服やいかり肩に合わせた衣服等の形状)に合わせて、第1のアーム及び第2のアームを回動、伸縮させ、固定することができるので、衣服の型崩れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である衣服用ハンガーの斜視図
【図2】本発明の実施形態である衣服用ハンガーの構成図(「ハ」の字位置)
【図3】同上(下方垂直位置)
【図4】同上(上方垂直位置)
【図5】従来の衣服用ハンガーの構成図
【符号の説明】
1、101 フック部
2、102 ベース部
3、114、115、126 シャフト
4、5、104、105 アーム
10、100 衣服用ハンガー
104a、105a 延長アーム
111、112 ラチェット車
121 クリック
121b ハンドル
121c ツメ
122 バネ
Claims (6)
- ロッドに吊り下げるためのフック部と、
該フック部が取り付けられたベース部と、
該ベース部に対し、一対として配設された第1のアーム及び第2のアームと、
該第1のアームの前記ベース部側の端部に取り付けられ、かつ前記ベース部に軸着された第1のラチェット車と、
前記第2のアームの前記ベース部側の端部に取り付けられ、かつ前記ベース部に軸着された第2のラチェット車と、
前記第1のラチェット車及び前記第2のラチェット車を対称に回動させる対称回動手段と、
前記第1のラチェット車及び/又は前記第2のラチェット車を係止又は解放する係止/解放手段とを備えたことを特徴とする衣服用ハンガー。 - 前記係止/解放手段は、
前記第1のアーム及び前記第2のアームが閉となる向きに対して、前記第1のラチェット車及び/又は前記第2のラチェット車を係止することを特徴とする請求項1記載の衣服用ハンガー。 - 前記係止/解放手段は、
前記ベース部に一端が軸着されたクリックと、
該クリックの他端に設けられ、かつ前記第1のラチェット車及び/又は前記第2のラチェット車を係止可能な形状を有するツメと、
該ツメにより係止される前記第1のラチェット車及び/又は前記第2のラチェット車の向きに、前記クリックを付勢する弾性体と、
該弾性体がクリックを付勢する向きに対し、該付勢の向きと逆向きに前記クリックを操作するための操作部材とを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の衣服用ハンガー。 - 前記第1のアーム及び前記第2のアームは伸縮自在であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の衣服用ハンガー。
- 前記第1のアーム及び前記第2のアームは、下方垂直位置から上方垂直位置までの範囲に回動自在であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の衣服用ハンガー。
- 前記フック部は、前記ベース部に対して回動自在であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の衣服用ハンガー。
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