JP3729264B2 - 衣類用ハンガー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Tシャツ、トレーナー、丸首セーター、ハイネック(とっくり)セーター等の襟回りの寸法が比較的小さい衣類に対する着脱が容易な衣類用ハンガーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のような襟回りの寸法が比較的小さい衣類に対して通常の衣類用ハンガーを着脱する場合には、フック部からハンガー本体の端部まで衣類の襟首部分を広げる必要があるため、その着脱の際に襟首部分が伸びてしまい、衣類の生地を早期に傷めるという不都合がある。
そこで、必要以上に襟首部分を広げなくても、Tシャツやトレーナー等の衣類を簡単に着脱できるようにすべく、中央部にフック部を有するハンガー本体に、衣類の襟首部分を挿通することができる差し込み部が形成された衣類用ハンガーが開発されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0003】
しかし、かかる差し込み部を形成した衣類用ハンガーでは、衣類の襟首部分を挿通し易くするために差し込み部の開口を余り大きくすると、衣類の肩部分に対するハンガーの接触範囲が小さくなって衣類がずれ落ち易くなる。このため、結局、差し込み部の開口をさほど大きくすることができず、衣類の襟首部分を挿通し難くなるという欠点がある。
【0004】
そこで、本願発明者は、衣類の襟首部分の逃げ溝として機能する差し込み部の開口を大きくしても、衣類のずれ落ちが発生しないようにするため、当該差し込み部の開口を可動アームで開閉自在に閉鎖するようにした衣類用ハンガーに関する発明を既に提案している(特願2002−86901号)。
この衣類用ハンガーは、ハンガー本体の傾斜度合いの変化に伴う部材の自重による各枢着支点間の相対位置の変化によって、可動アームによる開閉状態を切り換えるようにしたいわば自重式のものであり(特願2002−86901号の請求項3参照)、ハンガー本体を衣類に着脱する際に可動アームに力を加えて開放状態に保持しておく必要がない点で、衣類に対する着脱作業が簡便であるとともに、巻きバネ等の付勢部材を使用しなくても可動アームを閉鎖状態に保持することができるので、部品点数や組み立て工数を少なくでき、製造コストを低減できるという利点がある。
【0005】
【特許文献1】
実開平6−52661号公報
【特許文献2】
特表平11−509755号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記自重式の衣類用ハンガーでは、可動アームを開き姿勢にするには常にハンガー本体を所定の向きに傾斜させておく必要があるので、この点で可動アームの開放操作が煩雑である。
また、自重式の衣類用ハンガーでは、可動アームの開き姿勢は可動リンク機構の自重のみで保持されているに過ぎないので、ハンガー本体に衣類を装着しようとする際に可動アームが閉鎖姿勢に戻りやすく、この点で衣類に対する着脱作業がそれほど簡便であるとは言えない。
【0007】
本発明は、このような実情に鑑み、ハンガー本体の傾斜度合いに関係なく簡単な操作で可動アームを開閉しかつその開放状態を保持できるようにして、衣類に対する着脱作業が簡便な衣類用ハンガーを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明は次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明は、吊り下げ部材が上部に連結されたハンガー本体に、衣類の襟首部分を挿通することができる差し込み部が形成され、この差し込み部の開口を開閉自在に閉鎖する可動アームが設けられている衣類用ハンガーにおいて、前記吊り下げ部材に設けられた掌握部を握ると前記差し込み部の開口が開放されかつその握りを解除すると同差し込み部の開口が閉鎖されるように、前記可動アームによる開閉状態を切り換える切り換え手段が設けられていることを特徴としている。
【0009】
また、本発明の衣類用ハンガーは、より具体的には、接近及び離反自在な左右一対の掌握アームを有する吊り下げ部材と、一方の前記掌握アームから左右方向一方側に向かって下方傾斜状に延設された本体アームと、衣類の襟首部分を挿通できる差し込み部を有しており、この差し込み部が左右方向他方側に開口した状態となるように他方の前記掌握アームに連結されたスリットアームと、前記差し込み部の開口を開閉自在となるように前記スリットアームに枢着され、かつ、その差し込み部の開口を閉鎖した状態において前記吊り下げ部材から左右方向他方側に向かって下方傾斜状となるように配置される可動アームと、前記左右一対の掌握アームを握ると前記差し込み部の開口が開放されかつその握りを解除すると前記と同差し込み部の開口が閉鎖されるように、前記可動アームによる開閉状態を切り換える切り換え手段と、を備えていることを特徴としている。
【0010】
上記の本発明によれば、切り換え手段により、吊り下げ部材に設けられた左右一対の掌握アームを握ると可動アームが差し込み部の開口を開放し、かつ、その握りを解除すると可動アームが差し込み部の開口を閉鎖することができる。このため、前記した自重式の衣類用ハンガーのように、可動アームを開き姿勢にするのにハンガー本体傾斜させる必要がなく、しかも、掌握アームを握っておくだけで可動アームを開放姿勢に保持することができ、衣類を装着する際に可動アームが閉鎖方向に戻ることがないので、衣類に対する着脱作業をより簡便に行うことができる。
【0011】
上記の本発明において、切り換え手段は、例えば、左右一対の掌握アーム間の相対間隔の変化に伴って各枢着支点間の相対位置を変化させて可動アームの開閉状態を切り換える可動リンク機構と、差し込み部の開口を閉鎖する方向に常に可動アームを付勢する付勢部材とから構成することができる。
また、上記可動リンク機構は、より具体的には、本体アーム、可動アーム及びスリットアームと、前記本体アームと可動アームの下端部間に左右方向に架設されたリンクアームとを備えており、その上で、左右一対の掌握アームの接近又は離反に伴って前記スリットアームの下側先端部が下降又は上昇するように、同スリットアームと前記本体アームを各掌握アームにそれぞれ連動連結し、前記可動アームの下端部を前記リンクアームの端部に枢着し、同可動アームの中途部を前記スリットアームの下側先端部に枢着することによって構成することができる。
【0012】
この場合、左右一対の掌握アームを握ってそれらを互いに接近させると、スリットアームの下側先端部が下降し、その下側先端部に枢着されている可動アームの中途部が下方に押し下げられ、同可動アームがリンクアームの端部回りに開放方向に回動し、これによって差し込み部の開口が開放される。
また、逆に、掌握アームに対する握りを解除することにより、付勢部材の付勢力でそれらを互いに離反させると、スリットアームの下側先端部が上昇し、その下側先端部に枢着されている可動アームの中途部が上方に押し上げられ、同可動アームがリンクアームの端部回りに閉鎖方向に回動し、これによって差し込み部の開口が閉鎖される。
【0013】
本発明に係る衣類用ハンガーにおいて、左右一対の掌握アームの接近又は離反に伴ってスリットアームの下側先端部を下降又は上昇させるための連動連結機構を構成するには、他方の掌握アームの下端部にスリットアームの上側先端部を枢着し、同スリットアームの基端部を本体アームの中途部に枢着するとともに、当該スリットアームの上側先端部、下側先端部及び基端部をそれぞれ回動自在に支持する三つの枢着支点のうちの少なくとも一つを、部材間の回動運動とともに左右方向のスライド運動を許容するカム支点にすればよい。
かかる連動連結機構を採用すれば、上側先端部、下側先端部及び基端部のうちの少なくとも一つに設けたカム支点によるカム作用によってスリットアームが上下揺動するので、当該スリットアームの姿勢変更を拗れなくスムーズに行うことができ、可動アームの開閉操作が容易になる。
【0014】
また、上記連動連結機構は、一方の掌握アームの下端部に本体アームの上端部を一体に連結し、他方の掌握アームの下端部にスリットアームの上側先端部を一体に連結することによって構成することもできる。
かかる連動連結機構を採用すれば、一方の掌握アームが本体アームと一体でかつ他方の掌握アームがスリットアームと一体となっているので、部品点数が少なくなって製造コストをより低減することができる。
【0015】
一方、可動アームを閉鎖方向に付勢する前記付勢部材は、可動リンク機構を構成するいずれかの枢着支点に組み込まれた巻きばねや、同リンク機構を構成する任意のアーム間に掛け渡されたコイルばね等によって構成することができる。しかるに、可動リンク機構側にこれらのばねよりなる付勢部材を設けると、そのばねが衣類に引っ掛かって衣類を損傷させる恐れがある。
そこで、当該付勢部材は、左右一対の掌握アーム同士が互いに離反する方向に付勢されるように、同アーム同士を回動自在に連結する回動支点に組み込まれた巻きばねより構成することが好ましい。
【0016】
上記の本発明において、前記吊り下げ部材としては、互いに回動自在に連結された左右一対の掌握アームと、この掌握アームのうちの一方から一体に突設された単一のフック部とを備えた、単一フックタイプのものを採用することができる。
更に、前記吊り下げ部材は、互いに回動自在に連結された左右一対の掌握アームと、このうちの一方の掌握アームから一体に突設されたフック体と、このフック体の開口部を開閉すべく他方の前記掌握アームから一体に突設された閉鎖体とを備えた、単純開閉タイプのものを採用することもできる。
【0017】
もっとも、上記単純開閉タイプの吊り下げ部材では、掌握アームの回動角度の変化量がそのまま閉鎖体に伝達されるので、物干し竿を挿通できるまで閉鎖体を広げるには両掌握アームを目一杯握り込む必要があり、この点で開閉体の開閉操作が煩雑になっている。
そこで、本発明は、吊り下げ部材として、互いに回動自在に連結された左右一対の掌握アームと、このうちの一方の掌握アームから一体に突設されたフック体と、このフック体の開口部を開閉すべく同一方の掌握アームに回動自在に連結された閉鎖体と、前記掌握アームの回動角度の変化量よりも増幅して前記閉鎖体を回動させる増幅機構とを備えた、増幅開閉タイプのものを推奨する。
【0018】
かかる増幅開閉タイプの吊り下げ部材の場合には、掌握アームの回動角度の変化量よりも増幅して前記開閉体が回動されるので、両掌握アームを目一杯握り込まなくても、物干し竿を挿通できるまで閉鎖体を広げることができ、開閉体の開閉操作がより簡便になる。
ところで、吊り下げ部材に設けた掌握アームを操作して可動リンク機構を介して可動アームを開閉する場合、風圧や衣服の偏りに伴う重量不均衡等によって可動リンク機構が吊り下げ部材に対して傾くと、掌握アームが自然に操作されて可動アームが勝手に開き、ハンガー本体に装着されている衣類の肩部が型くずれを起こす可能性がある。
【0019】
そこで、本発明は、可動リンク機構が吊り下げ部材に対して傾くのを防止するストッパー片を設けることにより、ハンガー本体に衣類が装着された衣類用ハンガーが風に煽られたり、衣服の偏りに伴って左右で重量不均衡が生じたりしても、可動アームが勝手に開いてしまうのを防止することを推奨する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図5は、本発明を採用した衣類用ハンガー1の第一実施形態を示している。このうち、図1及び図2は、同ハンガー1の全体構造を示し、図3は、同ハンガー1を各構成部品に分解した場合の部品図を示している。
これらの各図に示すように、本実施形態の衣類用ハンガー1は、当該ハンガー1を物干し竿(図示せず。)等に吊り下げるための吊り下げ部材2と、この吊り下げ部材2が中央上部に連結された外周形状がほぼ二等辺三角形状のハンガー本体3とを備えている。
【0021】
このハンガー本体3は、吊り下げ部材2の下端部から図示右側に向かって下方傾斜状に延設された本体アーム4と、衣類101の襟首部分102(図4及び図5参照)を挿通できる差し込み部5を有するスリットアーム6と、その差し込み部5の開口を開閉自在に閉鎖する可動アーム7と、この可動アーム7と本体アーム4の下端部間に架設された左右方向に延びるリンクアーム8とを備えている。なお、ハンガー本体3を構成するこれらの各アーム4,6,7,8は、すべて硬質プラスチック等の合成樹脂材料により構成されている。
【0022】
他方、本実施形態の吊り下げ部材2は、互いに回動自在に連結された左右一対の掌握アーム10,11と、この掌握アーム10,11のうちの一方(図例では左側掌握アーム10)から一体に突設された単一のフック部12と、その各掌握アーム10,11同士が互いに離反する方向に付勢されるように、同アーム10,11同士を回動自在に連結する回動支点13に組み込まれた巻きばね14とを備えている。
従って、この巻きばね14は、差し込み部5の開口を閉鎖する方向に前記可動アーム7を付勢する付勢部材15としての機能を併有している。
【0023】
図3に示すように、上記左右一対の掌握アーム10,11のうち、右掌握アーム11の下端部には丸孔付きの一対の回動ブラケット17が形成されており、この回動ブラケット17に、前記本体アーム4の上端部に形成された第一ピン18が回動自在に嵌め込まれている。
また、左掌握アーム10の下端部にも丸孔付きの回動ブラケット19が形成されており、この回動ブラケット19に、前記スリットアーム6の上側先端部(後述する上アーム部21の先端部)に形成された第二ピン20が回動自在に嵌め込まれている。
【0024】
前記スリットアーム6は、図示右側に向かって下方に傾斜する上下一対の上アーム部21と下アーム部22とから構成されている。この両アーム部21,22は、これらによって左側に開口する細長いほぼV字枠形状が形成されるように、右側端部において互いに一体に連結されていて、この両アーム部21,22よりなるV字枠形状の内側空間によって、前記差し込み部5が図示左側に開口した状態で形成されている。
【0025】
なお、本実施形態では、差し込み部5の開口をできるだけ広くして衣類101の襟首部分102を差し込み易くするため、その開口の長さ(上下アーム部21,22の先端部間の距離)は可動アーム7の全長のほぼ半分程度となるように設定されている。
また、ハンガー本体3の基端部(差し込み部5の開口とは反対側の端部)を衣類101の襟首部分102に通す際に、衣類101の肩部103を差し込み部5にできるだけ深く差し込むことによって襟首部分102を伸ばす必要がないようにするため、差し込み部5の底部からハンガー本体3の右縁までの長さが通常の衣類101の襟幅よりも小さくなるように設定されている。
【0026】
V字枠形状のスリットアーム6を構成する上下アーム部21,22は、衣類101から受ける荷重に耐え得る程度の強度を確保すべく、かつ、開口を可及的に広く取るため、当該V字枠形状の底側となる右端部分が最も太くなっており、この部分から先端側(図1の左側)に至るに従って徐々に先細りとなる形状に形成されている。
前記本体アーム4の傾斜部分の中途部下側には、その傾斜方向に長いスライド孔23A有する一対のスライドブラケット23が形成されている。そして、かかるスライドブラケット23のスライド孔23Aに、前記スリットアーム6の基端部に一体に形成された第三ピン24がスライド自在でかつ回動自在に嵌め込まれている。
【0027】
前記可動アーム7は、長手方向中央部が最も太くかつ同方向端部側に向かって次第に先細り状となるように形成された棒状材よりなる。
この可動アーム7の中央部下縁側には、中心部分に丸孔を有する扇形状の支持ブラケット25が形成されている。かかる支持ブラケット25の丸孔には、前記スリットアーム6を構成する下アーム部22の先端部に一体に形成された第四ピン26が回動自在に嵌め込まれており、これにより、当該可動アーム6の中途部がスリットアーム6の下側先端部に枢着されている。
【0028】
前記本体アーム4の右側端部には、ほぼ半円状に膨らむように湾曲した棒状材よりなる右側連結部27が一体に突設され、この右側連結部27の下端部に設けた丸孔付きの回動ブラケット28に、前記リンクアーム8の長手方向右端部に一体に形成された第五ピン29を回動自在に嵌め込むことにより、当該リンクアーム8の一端部が本体アーム4の下端部に枢着されている。
また、前記可動アーム7の左側下端部には、ほぼ半円状に膨らむように湾曲した棒状材よりなる左側連結部30が形成され、この左側連結部30の下端部に設けた丸孔付きの回動ブラケット31に、前記リンクアーム8の長手方向左端部に一体に形成された第六ピン32を回動自在に嵌め込むことにより、当該リンクアーム8の他端部が可動アーム7の下端部に枢着されている。
【0029】
前記可動アーム7の上半部分(第四ピン26の丸孔から上端までの部分)の長さは、差し込み部5の開口とほぼ同じかそれよりやや大きくなっており、しかも、当該可動アーム7の上端部には、上アーム部21の先端部(スリットアーム6における差し込み部5の開口上端部)に対して交差する交差部分33が形成されている。この可動アーム7の交差部分33は、具体的には、上アーム部21の先端部に対して側方から接触すべく、当該可動アーム7の先端部を下方にL型に折り曲げることによって形成されている。
【0030】
本実施形態では、図1(a)に示すように、第三ピン24がスライドブラケット23のスライド孔23Aの左端に到達すると、スリットアーム6の下側先端部がそれ以上は上方へ移動しなくなり、これによって可動アーム7の開放方向への回動規制(ストッパー機能)が行われるようになっている。
他方、図1(b)に示すように、スライドブラケット23のスライド孔23Aは、スリットアーム6における差し込み部5の開口下縁(下アーム部22の上縁)に可動アーム7が重なる開放状態においても、第三ピン24が当該スライド孔23Aの右端に到達しない程度の遊びを有している。従って、可動アーム7の開放方向への回動規制(ストッパー機能)は差し込み部5の開口下縁において行われ、これによって差し込み部5を最大限に開放できるようにしている。
【0031】
以上から明らかなように、可動アーム7が第六ピン32回りに反時計方向に回動すると、第三ピン24がスライド孔23Aの左端に到達した時点でその回動が規制され、このとき、可動アーム7は吊り下げ部材2の左側掌握アーム10から左側に向かって下方傾斜状となるように配置され、かかる可動アーム7の上半部分によって差し込み部5の開口が閉鎖される(図1(a)の状態)。
他方、可動アーム7が第六ピン32回りに時計方向に回動すると、可動アーム7の上半部分が下アーム部22の上縁に衝突した時点でその回動が規制され、これにより、差し込み部5の開口が開放される(図1(b)の状態)。
【0032】
図1及び図2に示すように、下アーム部22の先端部は、前記のように扇形状に形成された一対の支持ブラケット25の間に挟まれた状態で可動アーム7に枢着されている。このため、可動アーム7が上下揺動する際に、その上半部分がスリットアーム6に対してぶれることがなく、上アーム部21や下アーム部22に適切に沿った状態で可動アーム7の開閉状態を切り換えることができる。
【0033】
本実施形態の衣類用ハンガー1では、図1(b)に示すように、左右一対の掌握アーム10,11を握ってそれらを互いに接近させると、スリットアーム6がスライド孔23Aに沿って右側下方に移動し、これによってスリットアーム6の下側先端部が下降し、その下側先端部に枢着されている可動アーム7の中途部が下方に押し下げられる。
このため、可動アーム7がリンクアーム8の端部(第六ピン32)回りに開放方向に回動し、差し込み部5の開口が開放される。
【0034】
なお、本実施形態では、可動アーム7を最大限に開放させても第三ピン24がスライド孔23Aの右端に到達しないので、その可動アーム7の開放状態から更に握力を強めて第三ピン24を強制的にスライド孔23Aの右端に到達させようとすると、図2に示すように、リンクアーム8が下方に湾曲する。このため、過大な負荷によって発生する内部エネルギーがリンクアーム8の弾性変形によって吸収され、第三ピン24の不測の破損を未然に防止することができる。
【0035】
また、逆に、図1(a)に示すように、掌握アーム10,11に対する握りを解除することにより、付勢部材15の付勢力でそれらを互いに離反させると、スリットアーム6がスライド孔23Aに沿って左側上方に移動し、これによってスリットアーム6の下側先端部が上昇し、その下側先端部に枢着されている可動アーム7の中途部が上方に押し上げられる。
このため、可動アーム7がリンクアーム8の端部(第六ピン32)回りに閉鎖方向に回動し、差し込み部5の開口が閉鎖される。
【0036】
しかして、本実施形態の衣類用ハンガー1では、前記本体アーム4、スリットアーム6、可動アーム7及びリンクアーム8によって、左右一対の掌握アーム10,11間の相対間隔の変化に伴って各枢着支点24,26,29,32間の相対位置を変化させて可動アーム7の開閉状態を切り換える可動リンク機構35が構成されている。
また、本実施形態の衣類用ハンガー1では、上記の可動リンク機構35と、可動アーム7を常に閉鎖方向に付勢する前記付勢部材15(吊り下げ部材2の巻きばね14)とから、左右一対の掌握アーム10,11を握ると差し込み部5の開口が開放されかつその握りを解除すると差し込み部5の開口が閉鎖されるように可動アーム7による開閉状態を切り換える切り換え手段36が構成されている。
【0037】
次に、図4及び図5を参照しつつ、上記構成を有する衣類用ハンガー1の使用方法と作用を説明する。
まず、本実施形態の衣類用ハンガー1を襟回り寸法が比較的小さいTシャツなどの衣類101に装着するには、図4(a)に示すように、吊り下げ部材2の掌握アーム10,11を握って可動アーム7を開放状態に切り換え、この状態で、衣類101の襟首部分102をハンガー本体3の差し込み部5の奥まで挿通する。
【0038】
次に、図4(b)に示すように、ハンガー本体3の基端部(差し込み部5の開口とは反対側の端部)を衣類101の襟首部分102に挿通し、その後、図5に示すように、ハンガー本体6を元の水平状態に戻したあと、吊り下げ部材2のフック部12を物干し竿等に引っ掛けて当該ハンガー1を吊り下げるようにすればよい。
なお、本実施形態の衣類用ハンガー1を衣類101から取り外すには、上記と逆の手順を踏めばよい。
【0039】
このように、本実施形態のハンガー1によれば、吊り下げ部材2に設けた左右一対の掌握アーム10,11を握ると可動アーム7が差し込み部5の開口を開放し、かつ、その握りを解除すると可動アーム7が差し込み部5の開口を閉鎖するようになっているので、掌握アーム10,11に対する握力を強めたり弱めたりするという極めて簡単な操作で、ハンガー本体3の傾斜度合いに関係なく可動アーム7を簡単に開閉操作することができる。
また、掌握アーム10,11を握っておくだけで可動アーム7を開放姿勢に保持することができるので、衣類101を装着する際に可動アーム7が閉鎖方向に戻ることがなく、衣類101に対する着脱作業をより簡便に行うことができる。
【0040】
図6は、本発明を採用した衣類用ハンガー1の第二実施形態を示している。
この第二実施形態のハンガー1と前記第一実施形態のハンガー1との相違は、前記第五ピン29とその回動ブラケット28を省略することで、本体アーム4の下端部にリンクアーム8の右端部が一体に連結されている点にある。
かかる第二実施形態のハンガー1では、本体アーム4とリンクアーム8が一体になっているため、可動アーム7を開放するためには、リンクアーム8が下方に湾曲するように両掌握アーム10,11をより強く握る必要がある反面(図6(b)参照)、部品点数が少なくなって製造コストを低減できるという利点がある。
【0041】
図7は、本発明を採用した衣類用ハンガー1の第三実施形態を示している。
この第三実施形態のハンガー1と前記第一実施形態のハンガー1との相違は、前記第一ピン18とその回動ブラケット17を省略することで、右掌握アーム11の下端部に本体アーム4の上端部が一体に連結されている点にある。
かかる第三実施形態のハンガー1では、右掌握アーム11と本体アーム4が一体になっているため、可動アーム7を開放するためには、右掌握アーム11が本体アーム4に対してやや転倒方向に弾性変形するように両掌握アーム10,11をより強く握る必要がある反面(図7(b)参照)、部品点数が少なくなって製造コストを低減できるという利点がある。
【0042】
図8は、本発明を採用した衣類用ハンガー1の第四実施形態を示している。
この第四実施形態のハンガー1と前記第一実施形態のハンガー1との相違は、前記第五ピン29とその回動ブラケット28及び前記第一ピン18とその回動ブラケット17を省略することで、右掌握アーム11、本体アーム4及びリンクアーム8が連続して一体に連結されている点にある。
このため、かかる第四実施形態のハンガー1は、前記第二実施形態と第三実施形態の考え方を綜合したものであり、これらの実施形態とほぼ同様の利害得失を有する。
【0043】
図9〜図11は、本発明を採用した衣類用ハンガー1の第五実施形態を示している。
この第五実施形態のハンガー1と前記第一実施形態のハンガー1との相違は、前記単一フックタイプの吊り下げ部材2(図1及び図2参照)の代わりに、単純開閉タイプの吊り下げ部材2を採用している点にある。
この吊り下げ部材2は、互いに回動自在に連結された左右一対の掌握アーム10,11と、右掌握アーム11から一体に突設されたフック体38と、このフック体38の開口部を開閉すべく左掌握アーム10から一体に突設された閉鎖体39とを備えており、左掌握アーム10の回動角度の変化量がそのまま閉鎖体39に伝達されようになっている。
【0044】
ところで、通常市販されている単純開閉タイプの吊り下げ部材2では、閉鎖体39を必要十分に開くためには、両掌握アーム10,11同士がほぼ接触する程度まで深く握り込む必要がある(図10参照)。このため、第五実施形態のハンガー1では、本体アーム4の上端部に形成した左右方向に長いスライド孔40に、右掌握アーム11の下端部のピン41をスライド自在に連結することにより、両掌握アーム10,11を深く握り込むことに伴う過大な負荷が可動リンク機構35に作用しないようにしている。
【0045】
なお、図9に示すように、右掌握アーム11の下端部には、ハンガー本体3(可動リンク機構35でもある。)が吊り下げ部材2に対して傾くのを防止するストッパー片42が形成されている。このため、ハンガー本体3に衣類101が装着された衣類用ハンガー1が風に煽られたり、衣服の偏りに伴って左右で重量不均衡が生じたりしても、ハンガー本体3が吊り下げ部材2に対して傾くことによって可動アーム7が勝手に開いてしまうのを未然に防止することができる。
なお、図3及び図13に示すように、前記第一実施形態や第六実施形態の衣類用ハンガー1においても、図9の場合とは形状は異なるが、上記と同様の機能を奏するストッパー片42が形成されている。
【0046】
図12及び図13は、本発明を採用した衣類用ハンガー1の第六実施形態を示している。
この第六実施形態のハンガー1と前記第一実施形態のハンガー1との相違は、前記単一フックタイプの吊り下げ部材2(図1及び図2参照)の代わりに、増幅開閉タイプの吊り下げ部材2を採用している点にある。
この吊り下げ部材2は、互いに回動自在に連結された左右一対の掌握アーム10,11と、右掌握アーム11から一体に突設されたフック体44と、このフック体44の開口部を開閉すべく右掌握アーム11に回動自在に連結された閉鎖体45と、左掌握アーム10の回動角度の変化量よりも増幅して閉鎖体45を回動させる増幅機構46とを備えている。
【0047】
図13に示すように、第六実施形態の増幅機構46は、左掌握アーム10の上端部から上方突出状に一体に突設された増幅リンク47と、閉鎖体45の中途部に形成した傾斜状のスライド孔よりなるガイド部48とからなり、このガイド部48に増幅リンク47の先端部に設けたピン49を回動自在に連結することにより、左掌握アーム10の回動角度の変化量よりも増幅して閉鎖体45を回動できるようになっている。
【0048】
上記のように、第五実施形態に係る単純開閉タイプ(図9及び図10参照)では、左掌握アーム10の回動角度の変化量がそのまま閉鎖体39に伝達されるので、物干し竿を挿通できるまで閉鎖体39を広げるには両掌握アーム10,11を目一杯握り込む必要があり、この点で開閉体39の開閉操作が煩雑であるという欠点がある。
これに対して、第六実施形態に係る増幅開閉タイプ(図12参照)では、左掌握アーム10の回動角度の変化量よりも増幅して開閉体45が回動されるので、両掌握アーム10,11を目一杯握り込まなくても、物干し竿を挿通できるまで閉鎖体45を広げることができる。このため、開閉体45の開閉操作がより簡便になるし、また、本体アーム4の上端部に前記スライド孔40を形成して閉鎖体45のための操作ストロークを確保する必要もなくなる。
【0049】
図14は、増幅開閉タイプの吊り下げ部材2に関する別の実施形態(第七実施形態)を示している。
この第七実施形態の吊り下げ部材2では、前記増幅リンク47がほぼ「へ」の字状に屈曲形成されたアーム部材よりなり、このリンク47の下端部が左掌握アーム10の上端部に回動自在に連結され、同リンク47の上端部が閉鎖体45の中途部に回動自在に連結されている。
従って、左右の掌握アーム10,11、閉鎖体45及び増幅リンク47は、四つの回動支点を有する不等辺リンク機構を構成しており、かかるリンク機構を構成する増幅リンク47によって、左掌握アーム10の回動角度の変化量よりも増幅して閉鎖体45を回動させることができる。
【0050】
図15及び図16は、本発明を採用した衣類用ハンガー1の第八実施形態を示している。
この第八実施形態は、第六実施形態(図12及び図13)で採用した増幅開閉タイプの吊り下げ部材2の右掌握アーム11の下端部を、第五実施形態(図9〜図11)で採用した本体アーム4の上端部に形成した左右方向に長いスライド孔40にスライド自在に連結したものである。
【0051】
この第八実施形態によれば、増幅開閉タイプの吊り下げ部材2と、本体アーム4に対する作動遅れを行うスライド機構とを併用したことにより、図15(b)に示すように、スライド孔40のストローク範囲で両掌握アーム10,11を握り込むだけで、閉鎖体45を必要十分に開放させることができるので、両掌握アーム10,11を握り込んだ途端に可動アーム7が不意に動き出してしまうことがなくなる。
【0052】
従って、既に衣類101が掛けられているハンガー1を物干し竿等から取り外すために両掌握アーム10,11を操作しても、可動アーム7が不測に作動するとがなく、差し込み部5に衣類101の肩部103が落ち込んで型くずれを起こす不具合を未然に防止することができる。
なお、図示していないが、第七実施形態(図14)で採用した増幅開閉タイプの吊り下げ部材2の右掌握アーム11の下端部を、第五実施形態(図9〜図11)で採用した本体アーム4の上端部に形成した左右方向に長いスライド孔40にスライド自在に連結することにしても、第八実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0053】
図17及び図18は、本発明を採用した衣類用ハンガー1の第九実施形態を示している。
この第九実施形態のハンガー1と前記第一実施形態1との相違は、スリットアーム6の上側先端部、下側先端部及び基端部をそれぞれ回動自在に支持する三つの枢着支点(すなわち、前記第二ピン20、第三ピン24及び第四ピン26)のうち、第三ピン24をスライド自在に支持するのを取り止め、その代わりに、第二ピン20と第四ピン26を回動運動とともにスライド運動を許容するカム支点とした点にある。
【0054】
なお、図例では、スリットアーム6の上側先端部に沿って左右方向に長いスリット孔51を有するガイドブラケット52が一体に形成され、そのスライド孔51に左掌握アーム10の下端部に形成された第二ピン20をスライド自在にはめ込むようにしているが、逆に、上記ガイドブラケット5を左掌握アーム10の下端部に一体に形成し、第二ピン20をスリットアーム6側に形成することにしてもよい。
【0055】
図19及び図20は、本発明を採用した衣類用ハンガー1の第十実施形態を示している。
この第十実施形態のハンガー1と前記第一実施形態1との相違は、左右一対の掌握アーム10,11の接近又は離反に伴ってスリットアーム6の下側先端部を下降又は上昇させるための連動連結機構を構成するために、右掌握アーム11の下端部に本体アーム4の上端部を一体に連結し、左掌握アーム10の下端部にスリットアーム6の上側先端部を一体に連結した点にある。
この第十実施形態によれば、右掌握アーム11が本体アーム4と一体でかつ左掌握アーム10がスリットアーム6と一体となっているので、部品点数が少なくなって製造コストをより低減することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、左右一対の掌握アームを接近又は離反させることにより、可動アームを直接操作しなくても同アームによる開閉状態が自動的に切り換えられるので、ハンガー本体の傾斜度合いに関係なく簡単な操作で可動アームを開閉しかつその開放状態を保持することができ、衣類に対する着脱作業をより簡便に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態の衣類用ハンガーの正面図であり、(a)は可動アームによって差し込み部の開口が閉鎖されている状態、(b)は同開口が開放されている状態を示す。
【図2】第一実施形態の衣類用ハンガーの正面図であり、差し込み部の開放限界以上に掌握アームを握り込んだ状態を示す。
【図3】第一実施形態の衣類用ハンガーを各構成部材に分解した正面図である。
【図4】第一実施形態の衣類用ハンガーを使用する際の動作説明図であり、(a)はハンガー本体の差し込み部に衣類の襟首部分を挿通した状態、(b)はハンガー本体の基端部を衣類の襟首部分を通して肩部に挿通した状態を示す。
【図5】第一実施形態の衣類用ハンガーで衣類を吊り下げた場合の正面図である。
【図6】第二実施形態の衣類用ハンガーの正面図であり、(a)は可動アームによって差し込み部の開口が閉鎖されている状態、(b)は同開口が開放されている状態を示す。
【図7】第三実施形態の衣類用ハンガーの正面図であり、(a)は可動アームによって差し込み部の開口が閉鎖されている状態、(b)は同開口が開放されている状態を示す。
【図8】第四実施形態の衣類用ハンガーの正面図であり、(a)は可動アームによって差し込み部の開口が閉鎖されている状態、(b)は同開口が開放されている状態を示す。
【図9】第五実施形態の衣類用ハンガーの正面図であり、(a)は両掌握アームが操作されないために差し込み部の開口が閉鎖されている状態、(b)は両掌握アームを握り込んでも差し込み部の開口が閉鎖されている状態を示す。
【図10】第五実施形態の衣類用ハンガーの正面図であり、(a)は差し込み部の開口が開放されている状態、(b)は差し込み部の開放限界以上に掌握アームを握り込んだ状態を示す。
【図11】第五実施形態の衣類用ハンガーを各構成部材に分解した正面図である。
【図12】第六実施形態の衣類用ハンガーの正面図であり、(a)は可動アームによって差し込み部の開口が閉鎖されている状態、(b)は同開口が開放されている状態を示す。
【図13】第六実施形態の衣類用ハンガーを各構成部材に分解した正面図である。
【図14】第七実施形態の吊り下げ部材の正面図であり、(a)はフック体の開口が閉鎖されている状態、(b)は同開口が開放されている状態、(c)は当該吊り下げ部材の分解状態を示す。
【図15】第八実施形態の衣類用ハンガーの正面図であり、(a)は両掌握アームが操作されないために差し込み部の開口が閉鎖されている状態、(b)は両掌握アームを握り込んでも差し込み部の開口が閉鎖されている状態を示す。
【図16】第八実施形態の衣類用ハンガーの正面図であり、(a)は差し込み部の開口が開放されている状態、(b)は差し込み部の開放限界以上に掌握アームを握り込んだ状態を示す。
【図17】第九実施形態の衣類用ハンガーの正面図であり、(a)は可動アームによって差し込み部の開口が閉鎖されている状態、(b)は同開口が開放されている状態を示す。
【図18】第九実施形態の衣類用ハンガーを各構成部材に分解した正面図である。
【図19】第十実施形態の衣類用ハンガーの正面図であり、(a)は可動アームによって差し込み部の開口が閉鎖されている状態、(b)は同開口が開放されている状態を示す。
【図20】第十実施形態の衣類用ハンガーを各構成部材に分解した正面図である。
【符号の説明】
1 衣類用ハンガー
2 吊り下げ部材
3 ハンガー本体
4 本体アーム
5 差し込み部
6 スリットアーム
7 可動アーム
8 リンクアーム
10 掌握アーム(左)
11 掌握アーム(右)
12 フック部
13 回動支点
14 巻きばね
15 付勢部材
20 第二ピン(枢着支点)
24 第三ピン(枢着支点)
26 第四ピン(枢着支点)
29 第五ピン(枢着支点)
32 第六ピン(枢着支点)
35 可動リンク機構
36 切り換え手段
38 フック体
39 閉鎖体
44 フック体
45 閉鎖体
46 増幅機構
101 衣類
102 襟首部分

Claims (11)

  1. 接近及び離反自在な左右一対の掌握アーム(10,11)を有する吊り下げ部材(2)と、
    一方の前記掌握アーム(11)から左右方向一方側に向かって下方傾斜状に延設された本体アーム(4)と、
    衣類(101)の襟首部分(102)を挿通できる差し込み部(5)を有しており、この差し込み部(5)が左右方向他方側に開口した状態となるように他方の前記掌握アーム(10)に連結されたスリットアーム(6)と、
    前記差し込み部(5)の開口を開閉自在となるように前記スリットアーム(6)に枢着され、かつ、その差し込み部(5)の開口を閉鎖した状態において前記吊り下げ部材(2)から左右方向他方側に向かって下方傾斜状となるように配置される可動アーム(7)と、
    前記左右一対の掌握アーム(10,11)を握ると前記差し込み部(5)の開口が開放されかつその握りを解除すると前記差し込み部(5)の開口が閉鎖されるように、前記可動アーム(7)による開閉状態を切り換える切り換え手段(36)と、
    を備えていることを特徴とする衣類用ハンガー。
  2. 切り換え手段(36)は、左右一対の掌握アーム(10,11)間の相対間隔の変化に伴って各枢着支点(24,26,29,32)間の相対位置を変化させて可動アーム(7)の開閉状態を切り換える可動リンク機構(35)と、差し込み部(5)の開口を閉鎖する方向に常に可動アーム(7)を付勢する付勢部材(15)とから構成されている請求項1に記載の衣類用ハンガー。
  3. 可動リンク機構(35)は、本体アーム(4)、可動アーム(7)及びスリットアーム(6)と、前記本体アーム(4)と可動アーム(7)の下端部間に左右方向に架設されたリンクアーム(8)とを備えており、
    左右一対の掌握アーム(10,11)の接近又は離反に伴って前記スリットアーム(6)の下側先端部が下降又は上昇するように、同スリットアーム(6)と前記本体アーム(4)が各掌握アーム(10,11)にそれぞれ連動連結され、前記可動アーム(7)の下端部が前記リンクアーム(8)の端部に枢着され、同可動アーム(7)の中途部が前記スリットアーム(6)の下側先端部に枢着されている請求項2に記載の衣類用ハンガー。
  4. 他方の掌握アーム(10)の下端部にスリットアーム(6)の上側先端部が枢着され、同スリットアーム(6)の基端部が本体アーム(4)の中途部に枢着されており、
    当該スリットアーム(6)の上側先端部、下側先端部及び基端部をそれぞれ回動自在に支持する三つの枢着支点(20,24,26)のうちの少なくとも一つが、部材間の回動運動とともにスライド運動を許容するカム支点になっている請求項3に記載の衣類用ハンガー。
  5. 一方の掌握アーム(11)の下端部に本体アーム(4)の上端部が一体に連結され、他方の掌握アーム(10)の下端部にスリットアーム(6)の上側先端部が一体に連結されている請求項3に記載の衣類用ハンガー。
  6. 付勢部材(15)は、左右一対の掌握アーム(10,11)同士が互いに離反する方向に付勢されるように、同アーム(10,11)同士を回動自在に連結する回動支点(13)に組み込まれた巻きばね(14)よりなる請求項2〜5のいずれかに記載の衣類用ハンガー。
  7. 吊り下げ部材(2)は、互いに回動自在に連結された左右一対の掌握アーム(10,11)と、このうちの一方の掌握アーム(10)から一体に突設された単一のフック部(12)とを備えている請求項1〜6のいずれかに記載の衣類用ハンガー。
  8. 吊り下げ部材(2)は、互いに回動自在に連結された左右一対の掌握アーム(10,11)と、このうちの一方の掌握アーム(11)から一体に突設されたフック体(38)と、このフック体(38)の開口部を開閉すべく他方の前記掌握アーム(10)から一体に突設された閉鎖体(39)とを備えている請求項1〜6のいずれかに記載の衣類用ハンガー。
  9. 吊り下げ部材(2)は、互いに回動自在に連結された左右一対の掌握アーム(10,11)と、このうちの一方の掌握アーム(11)から一体に突設されたフック体(44)と、このフック体(44)の開口部を開閉すべく同一方の掌握アーム(11)に回動自在に連結された閉鎖体(45)と、前記掌握アーム(10)の回動角度の変化量よりも増幅して前記閉鎖体(45)を回動させる増幅機構(46)とを備えている請求項1〜6のいずれかに記載の衣類用ハンガー。
  10. 可動リンク機構(35)が吊り下げ部材(2)に対して傾くのを防止するストッパー片(42)を備えている請求項2〜9のいずれかに記載の衣類用ハンガー。
  11. 吊り下げ部材(2)が上部に連結されたハンガー本体(3)に、衣類(101)の襟首部分(102)を挿通することができる差し込み部(5)が形成され、この差し込み部(5)の開口を開閉自在に閉鎖する可動アーム(7)が設けられている衣類用ハンガーにおいて、
    前記吊り下げ部材(2)に設けられた掌握部を握ると前記差し込み部(5)の開口が開放されかつその握りを解除すると同差し込み部の開口が閉鎖されるように、前記可動アーム(7)による開閉状態を切り換える切り換え手段(36)が設けられていることを特徴とする衣類用ハンガー。
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