JP2016039132A - 透明導電体、液晶表示装置及び透明導電体の製造方法 - Google Patents

透明導電体、液晶表示装置及び透明導電体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】均一な厚みで導電層を容易に形成可能であり、かつ、生産性や製造コストの点で優れた透明導電体を提供すること。
【解決手段】研磨処理されたガラス基材の少なくとも一方の面に、粘着層、偏光層及び導電層が順に積層された透明導電体であって、
導電層は、導電性高分子を含むコーティング組成物を用いて形成され、表面抵抗率が10〜10Ω/□である、透明導電体。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明導電体、液晶表示装置及び透明導電体の製造方法に関する。
従来、スマートフォン等に用いられる表示デバイスは、ガラス基材上に粘着層、導電層及び偏光層が順に積層された層構成となっている。このうち、導電層は、表示デバイス近傍で発生する電磁波ノイズに起因する表示デバイスの動作不良を防ぐために、ITO(酸化インジウムスズ)といった材料を用いて形成される。近年、化学研磨や機械研磨といった手段によりガラス基材を研磨処理することで、表示デバイスのさらなる薄型化・軽量化が進められている。
一方で、ガラス基材表面には研磨処理することによりディンプル等の傷が生じることがある。ディンプル等の傷が生じたガラス基材上にITO層を設けた場合、ガラス基材とITO層との屈折率差が大きいために傷が視認されやすい状態となり、その結果、表示品質が低下することがあった。一般に、表示品質を工業的に一定水準に維持するために、傷が生じたガラス基材は廃棄されているが、生産性(歩留まり)が低下したり生産コストが増大する問題が生じていた。
また、研磨処理した後のガラス基材は厚みが不均一となるため、そのままITO層を設けた場合、膜厚の面内バラツキが大きくなる結果、表示デバイスのさらなる高性能化を図る上で障害となっていた。
さらに、通常、ITO層を設ける場合スパッタリングが行われるが、スパッタリングの際に熱負荷が掛かるため基材が耐熱性のものに限定される、スパッタリングに大掛かりな装置を要するため製造コストが高い、といった問題が生じていた。
このような問題に対して、例えば、ガラス基材と透明導電膜との間に屈折率調節層を積層することで傷を視認されにくくすることが試みられているが(例えば、特許文献1)、屈折率調節層を別に設ける必要があるため、未だ製造コストを低減する余地が残されていた。
特開2013−114086号公報
本発明は、均一な厚みで導電層を容易に形成可能であり、かつ、生産性や製造コストの点で優れた透明導電体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、導電層に用いる材料を従来より用いられるITOから導電性高分子を含むコーティング組成物に置き換えた上で、さらに、コーティング組成物を用いて形成する導電層をガラス基材上でなく、偏光層上に設けることにより、均一な厚みの導電層を容易に形成しつつ、生産性や製造コストの問題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の透明導電体は、
研磨処理されたガラス基材の少なくとも一方の面に、粘着層、偏光層及び導電層が順に積層された透明導電体であって、
導電層は、導電性高分子を含むコーティング組成物を用いて形成され、表面抵抗率が10〜10Ω/□であることを特徴とする。
本発明の透明導電体において、導電層の鉛筆硬度がH以上であることが好ましい。
本発明の透明導電体において、導電層は、80℃、相対湿度85%の環境に1000時間保持した後の表面抵抗率が、保持する前の表面抵抗率の5倍以下であることが好ましい。
本発明の透明導電体において、コーティング組成物は、バインダーとして、アルコキシシランオリゴマー、(メタ)アクリレート及びメラミン樹脂からなる群より選択される少なくとも1つをさらに含むことが好ましい。
本発明の透明導電体において、コーティング組成物は、導電性向上剤として、沸点が100℃以上であって、分子内に、少なくとも1つのスルフィニル基、少なくとも1つのアミド基又は少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物をさらに含むことが好ましい。
本発明の透明導電体において、コーティング組成物は、水溶性酸化防止剤として、2個の水酸基で置換されたラクトン環を有する化合物、及び/又は、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物をさらに含むことが好ましい。
本発明の液晶表示装置は、本発明の透明導電体を備えたことを特徴とする。
本発明の液晶表示装置は、IPS方式液晶表示装置であることが好ましい。
本発明の透明導電体の製造方法は、(i)研磨処理されたガラス基材の少なくとも一方の面上に、粘着層及び偏光層を形成した後、導電性高分子を含むコーティング組成物を用いて導電層をさらに形成するか、又は、
(ii)偏光層上に導電性高分子を含むコーティング組成物を用いて導電層を形成した後、導電層が形成された面とは反対の面を粘着層を介して研磨処理されたガラス基材に接着させることを特徴とする。
本発明のコーティング組成物は、本発明の透明導電体における導電層を形成するために用いられることを特徴とする。
本発明により、均一な厚みで導電層を容易に形成可能であり、かつ、生産性や製造コストの点で優れた透明導電体を得ることができる。加えて、偏光層上に導電層を設けることにより、電磁波ノイズを遮蔽すると同時に、偏光層に埃が付着することや表示デバイス組み立ての際等に偏光層に傷が生じることを防止する効果も得ることができる。
<<透明導電体>>
本発明の透明導電体は、研磨処理されたガラス基材の少なくとも一方の面に、粘着層、偏光層及び導電層が順に積層された透明導電体であって、
導電層は、導電性高分子を含むコーティング組成物(以下、単にコーティング組成物ともいう)を用いて形成され、表面抵抗率が10〜10Ω/□であることを特徴とする。
<ガラス基材>
ガラス基材の材料としては、特に限定されるものではなく、市販の材料を用いることができる。市販の材料としては、例えば、無アルカリガラス等が挙げられ、特に、アルミノ珪酸塩ガラス及びアルミノホウ珪酸塩ガラスが好ましい。
ガラス基材の研磨処理としては、特に限定されるものではなく、化学研磨や機械研磨といった当該分野にて通常使用される手段を用いることができる。
化学研磨の方法としては、特に限定されないが、例えば、エッチング液に市販のガラス基材を浸し、化学反応によって、表面を溶解する方法等が挙げられる。
また、化学研磨と同時に機械研磨を行う方法としては、特に限定されないが、例えば、酸化セリウムを用いた化学的機械的研磨(CMP)等が挙げられる。
ガラス基材の表面の算術平均粗さ(Ra)は、特に限定されないが、20nm以下であることが好ましく、15nm以下であることがより好ましく、10nm以下であることがさらに好ましい。算術平均粗さ(Ra)が20nmを超えると、透明性を維持することが出来なくなることがある。算術平均粗さ(Ra)の下限は特に限定されないが、例えば、0.7nmである。なお、本発明において、算術平均粗さ(Ra)とは、原子間力顕微鏡(AFM)により測定したものをいう。
研磨処理後のガラス基材の厚みは、特に限定されないが、10〜10000μmであることが好ましく、25〜5000μmであることがより好ましい。また、ガラス基材の全光線透過率は、60%以上である限り特に限定されないが、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。ガラス基材のヘイズは、特に限定されないが、3%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。なお、ヘイズの下限は特に限定されないが、例えば、0.01%である。
<粘着層>
粘着層は、粘着剤を含有する粘着剤組成物を用いて形成される。粘着剤としては、特に限定されず、従来公知のものを使用することでき、具体的には、例えば、各種の(メタ)アクリル酸エステルモノマーを単独重合又は共重合させて得られた(メタ)アクリル系樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合系樹脂、ジメチルシロキサン骨格を有するシリコーンゴムなどのシリコン系樹脂、ポリオールとポリイソシアネートを重付加して得られるポリウレタン系樹脂、天然ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SISブロック共重合体)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBSブロック共重合体)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBSブロック共重合体)、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ブチルゴム、クロロプレンゴム等のゴム系樹脂等が挙げられる。これらの中では、特に化学的安定性に優れ、化学構造設計の自由度が高く、粘着力の調整が容易な、(メタ)アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、ポリウレタン系樹脂が好ましい。さらに、(メタ)アクリル系樹脂、及び、ポリウレタン系樹脂は、特に透明性に優れる点でも好ましい。
粘着層の形成方法としては、従来公知の方法を使用することができ、例えば、粘着剤を含有する粘着剤組成物をガラス基材に塗布し、架橋又は加熱乾燥する方法、架橋又は加熱乾燥させた粘着層をガラス基材に転写する方法等が挙げられる。なお、粘着剤組成物は、粘着剤の他に架橋剤を含有していても良い。
粘着剤組成物を塗布する方法としては、従来公知の方法を使用することができ、具体的には、例えば、ロールコート法、グラビアコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法等を用いることができる。
<偏光層>
偏光層としては、少なくとも偏光フィルムを備えていれば特に限定されず、例えば、偏光板等を用いることができる。偏光板は、液晶表示装置(LCD)、エレクトロルミネッセンス表示装置(ELD)等の画像表示装置に使用する部材であり、片面又は両面に透明保護フィルムを有するものが一般的に用いられ、偏光フィルムを補強し特性変化を防ぐ構造となっている。
偏光フィルムとしては、従来公知の偏光フィルムを使用することができ、例えば、延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、ヨウ素等の二色性色素が吸着配向された偏光フィルム等を使用することができる。ポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得られる。偏光フィルムの厚さは特に限定されないが、一般的に5〜80umである。
透明保護フィルムの材質としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性等に優れるものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー等が挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、又は前記ポリマーのブレンド物等が挙げられる。これらの中では、偏光特性や耐久性等の点により、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマーが好ましい。
なお、偏光フィルムの両面に透明保護フィルムを設ける場合、その表裏で同じポリマー材料からなる透明保護フィルムを用いても良く、異なるポリマー材料等からなる透明保護フィルムを用いても良い。
透明保護フィルムの厚みは、特に限定されないが、1〜10000μmであることが好ましく、5〜5000μmであることがより好ましい。また、透明保護フィルムの全光線透過率は、特に限定されないが、60%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
偏光層を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、偏光フィルムの片面又は両面に接着剤等を介して透明保護フィルムを密着させる方法等が挙げられる。接着剤としては、粘着層を構成する粘着剤を用いてもよく、他にも、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系接着剤、ポリウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着剤等が挙げられる。
<導電層>
導電層は、導電性高分子を含むコーティング組成物を用いて形成され、表面抵抗率が10〜10Ω/□である。
導電層を、導電性高分子を含むコーティング組成物を用いて形成することで、ITO層をスパッタリングにより形成する場合に懸念されるような偏光フィルムへの悪影響(スパッタリングの際の熱負荷や圧力負荷による偏光フィルムの劣化)を心配することなく、導電層を偏光層上に形成することができる。
コーティング組成物は、導電性高分子を含むものであれば特に限定されない。
(導電性高分子)
導電性高分子は、導電層に導電性を付与するための配合物である。導電性高分子としては特に限定されず、従来公知の導電性高分子を用いることができ、具体例としては、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレンビニレン、ポリナフタレン、及びこれらの誘導体が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。中でも、チオフェン環を分子内に含むことで導電性が高い分子ができやすい点で、分子内にチオフェン環を少なくとも1つ含む導電性高分子が好ましい。導電性高分子は、ポリ陰イオン等のドーパントと複合体を形成していてもよい。
分子内にチオフェン環を少なくとも1つ含む導電性高分子の中でも、導電性や化学的安定性に極めて優れている点で、ポリ(3,4−二置換チオフェン)がより好ましい。また、コーティング組成物がポリ(3,4−二置換チオフェン)、又は、ポリ(3,4−二置換チオフェン)とポリ陰イオン(ドーパント)との複合体を含有する場合、低温かつ短時間で導電層を形成することができ、生産性にも優れることとなる。なお、ポリ陰イオンは導電性高分子のドーパントであり、その内容については後述する。
ポリ(3,4−二置換チオフェン)としては、ポリ(3,4−ジアルコキシチオフェン)又はポリ(3,4−アルキレンジオキシチオフェン)が特に好ましい。ポリ(3,4−ジアルコキシチオフェン)又はポリ(3,4−アルキレンジオキシチオフェン)としては、以下の式(I):
Figure 2016039132
で示される反復構造単位からなる陽イオン形態のポリチオフェンが好ましい。
ここで、R及びRは相互に独立して水素原子又はC1−4のアルキル基を表すか、又は、R及びRが結合している場合にはC1−4のアルキレン基を表す。C1−4のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
また、R及びRが結合している場合、C1−4のアルキレン基としては、特に限定されないが、例えば、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1−メチル−1,2−エチレン基、1−エチル−1,2−エチレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基等が挙げられる。これらの中では、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基が好ましく、1,2−エチレン基がより好ましい。C1−4のアルキル基、及び、C1−4のアルキレン基は、その水素の一部が置換されていても良い。C1−4のアルキレン基を有するポリチオフェンとしては、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)が特に好ましい。
導電性高分子の重量平均分子量は、特に限定されないが、500〜100000であることが好ましく、1000〜50000であることがより好ましく、1500〜20000であることが最も好ましい。重量平均分子量が500未満であると、コーティング組成物とした場合に要求される粘度を確保することができないことや、透明導電体とした場合の導電層の導電性が低下することがある。
ドーパントは特に限定されないが、ポリ陰イオンが好ましい。ポリ陰イオンは、ポリチオフェン(誘導体)とイオン対をなすことにより複合体を形成し、ポリチオフェン(誘導体)を水中に安定に分散させることができる。ポリ陰イオンとしては、特に限定されないが、例えば、カルボン酸ポリマー類(例えば、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリメタクリル酸等)、スルホン酸ポリマー類(例えば、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸等)等が挙げられる。これらのカルボン酸ポリマー類及びスルホン酸ポリマー類はまた、ビニルカルボン酸類及びビニルスルホン酸類と他の重合可能なモノマー類、例えば、アクリレート類、スチレン、ビニルナフタレン等の芳香族ビニル化合物との共重合体であっても良い。これらの中では、ポリスチレンスルホン酸が特に好ましい。
ポリスチレンスルホン酸は、重量平均分子量が20000〜500000であることが好ましく、40000〜200000であることがより好ましい。分子量がこの範囲外のポリスチレンスルホン酸を使用すると、ポリチオフェン系導電性高分子の水に対する分散安定性が低下する場合がある。なお、重量平均分子量はゲル透過クロマトグラフィー(GPC)にて測定した値である。
導電性高分子とポリ陰イオンとの複合体としては、透明性及び導電性に特に優れることから、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との複合体であることが好ましい。
導電性高分子の導電率は、特に限定されないが、導電層に十分な導電性を付与する観点からは、0.01S/cm以上であることが好ましく、0.05S/cm以上であることがより好ましい。
コーティング組成物における導電性高分子の含有量は特に限定されないが、導電層とした際に、0.01〜50.0mg/mとなる量が好ましく、0.1〜10.0mg/mとなる量がより好ましい。0.01mg/m未満では、導電層中の導電性高分子の存在割合が少なくなり、導電層の導電性を十分に確保することができない場合があり、一方、50.0mg/mを超えると、導電層中の導電性高分子の存在割合が多くなり、導電層の強度、成膜性に悪影響を与える原因となる場合があるからである。
導電性高分子の製造方法の一例として、式(I)で表されるポリチオフェンとドーパントとの複合体の水分散体の製造方法について説明する。下記式(II)で表される3,4−ジアルコキシチオフェン
Figure 2016039132
(式中、R及びRは相互に独立して水素原子又はC1−4のアルキル基を表すか、又は、R及びRが結合している場合にはC1−4のアルキレン基を表す。C1−4のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。また、R及びRが結合している場合、C1−4のアルキレン基としては、特に限定されないが、例えば、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1−メチル−1,2−エチレン基、1−エチル−1,2−エチレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基等が挙げられる。これらの中では、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基が好ましく、1,2−エチレン基がより好ましい。C1−4のアルキル基、及び、C1−4のアルキレン基は、その水素の一部が置換されていても良い。)を、ドーパントの存在下で、酸化剤を用いて、水系溶媒中で酸化重合させる工程を経て製造される。
ポリチオフェンの製造では、単量体を、各種酸化剤を用いた化学重合法により、酸化重合する。化学重合法は、簡便で大量生産が可能なため、従来の電解重合法と比べ工業的製法に適した方法である。
化学重合法に用いる酸化剤としては特に限定されないが、例えば、スルホン酸化合物をアニオンとし、高価数の遷移金属をカチオンとする酸化剤等が挙げられる。この酸化剤を構成する高価数の遷移金属イオンとしては、Cu2+、Fe3+、Al3+、Ce4+、W6+、Mo6+、Cr6+、Mn7+及びSn4+が挙げられる。これらの中では、Fe3+及びCu2+が好ましい。遷移金属をカチオンとする酸化剤の具体例としては、例えば、FeCl、Fe(ClO、KCrO、過ホウ酸アルカリ、過マンガン酸カリウム、四フッ化ホウ酸銅等が挙げられる。また、遷移金属をカチオンとする酸化剤以外の酸化剤としては、過硫酸アルカリ、過硫酸アンモニウム、H等が挙げられる。さらに、超原子価ヨウ素反応剤に代表される超原子価化合物が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ポリ陰イオンなどのドーパントの使用量は、3,4−ジアルコキシチオフェン100重量部に対して、50〜2000重量部であることが好ましく、100〜1000重量部であることがより好ましい。
本発明の透明導電体において、導電層に十分な電磁波ノイズ遮蔽性能を付与するためには、導電層とした際に低い表面抵抗率となる導電性高分子を用いることが好ましい。低い表面抵抗率を達成可能な導電性高分子は、例えば、特許第4077675号公報等に記載の方法により製造することが可能である。
コーティング組成物は、導電性高分子以外に、本発明の目的を損なわない範囲内で、任意に他の成分を含有していても良い。他の成分としては、特に限定されないが、例えば、バインダー、導電性向上剤、金属ナノワイヤ、溶媒、架橋剤、触媒、界面活性剤及び/又はレベリング剤、水溶性酸化防止剤、消泡剤、レオロジーコントロール剤、増粘剤、中和剤等が挙げられる。
(バインダー)
コーティング組成物にバインダーを配合することにより、コーティング組成物中の配合物同士を結合させ、より確実に導電層を形成することができる。バインダーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アルコキシシランオリゴマー、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリレート、メラミン樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ポリエステル系樹脂としては、2つ以上のカルボキシル基を分子内に有する化合物と2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物とを重縮合して得られた高分子化合物であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ポリアクリル酸系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ポリウレタンとしては、イソシアネート基を有する化合物とヒドロキシル基を有する化合物とを共重合させて得られた高分子化合物であれば特に限定されず、例えば、エステル・エーテル系ポリウレタン、エーテル系ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、カーボネート系ポリウレタン、アクリル系ポリウレタン等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フェノールノボラック型、ベンゼン環を多数有した多官能型であるテトラキス(ヒドロキシフェニル)エタン型又はトリス(ヒドロキシフェニル)メタン型、ビフェニル型、トリフェノールメタン型、ナフタレン型、オルソノボラック型、ジシクロペンタジエン型、アミノフェノール型、脂環式等のエポキシ樹脂、シリコーンエポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
アクリル樹脂としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂等が挙げられる。これらのアクリル樹脂としては、例えば、カルボキシル基、酸無水物基、スルホン酸基、燐酸基等の酸基を有する重合性単量体を構成モノマーとして含む重合体であればよく、例えば、酸基を有する重合性単量体の単独又は共重合体、酸基を有する重合性単量体と共重合性単量体との共重合体等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル系単量体を主たる構成モノマー(例えば、50モル%以上)として含んでいれば共重合性単量体と重合していてもよく、この場合、(メタ)アクリル系単量体及び共重合性単量体のうち、少なくとも一方が酸基を有していればよい。(メタ)アクリル系樹脂としては、例えば、酸基を有する(メタ)アクリル系単量体[(メタ)アクリル酸、スルホアルキル(メタ)アクリレート、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド等]又はその共重合体、酸基を有していてもよい(メタ)アクリル系単量体と、酸基を有する他の重合性単量体[他の重合性カルボン酸、重合性多価カルボン酸又は無水物、ビニル芳香族スルホン酸等]及び/又は共重合性単量体[例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、芳香族ビニル単量体等]との共重合体、酸基を有する他の重合体単量体と(メタ)アクリル系共重合性単量体[例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル等]との共重合体、ロジン変性ウレタンアクリレート、特殊変性アクリル樹脂、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートエマルジョン等が挙げられる。
これらの(メタ)アクリル系樹脂の中では、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル重合体(アクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体等)、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合体(アクリル酸−メタクリル酸メチル−スチレン共重合体等)等が好ましい。
アルコキシシランオリゴマーとしては、例えば、下記式(III)により表されるアルコキシシランのモノマー同士が縮合することで形成される高分子量化されたアルコキシシランであり、シロキサン結合(Si−O−Si)を1分子内に1個以上有するオリゴマー等が挙げられる。
SiR (III)
(式中、Rは、水素、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基、置換基を有しても良いアルキル基、又は、置換基を有しても良いフェニル基である。但し、4つのRのうち少なくとも1個は炭素数1〜4のアルコキシ基又は水酸基である)
アルコキシシランオリゴマーの構造は特に限定されず、直鎖状であっても良く、分岐状でも良い。また、アルコキシシランオリゴマーとしては、式(III)により表される化合物を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。アルコキシシランオリゴマーの重量平均分子量は特に限定されないが、152より大きく4000以下であることが好ましく、500〜2500であることがより好ましい。ここで、重量平均分子量はゲル透過クロマトグラフィー(GPC)にて測定した値である。
ポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、塩素化ポリプロピレン、非塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、非塩素化ポリエチレン等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、例えば、多官能(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。多官能(メタ)アクリレートとしては、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、2官能以上のポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、カルボキシル変性型反応性ポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂としては、例えば、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートとポリイソシアネートとを反応させて得られる化合物等が挙げられる。ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びトリメチロールプロパンジアクリレート等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
メラミン樹脂としては、特に限定されないが、例えば、下記一般式(IV)で表わされる化合物が挙げられる。
Figure 2016039132
式中、R〜R10はH又はCHOR11で表され、R11はH又はC1−4のアルキル基を表す。
置換基R〜R10がすべて水素原子であるメラミン樹脂がイミノ型メラミン樹脂であり、置換基R〜R10がすべてCHOHであるメラミン樹脂がメチロール型メラミン樹脂であり、置換基R〜R10がすべてCHOR11であり、R11がC1−4のアルキル基で置換された構造のメラミン樹脂がフルエーテル型メラミン樹脂である。また、3つの置換基のうち2つが1分子中に混在した構造のメラミン樹脂は、イミノメチロール型、メチロールエーテル型又はイミノエーテル型に分類され、すべてが混在したメラミン樹脂がイミノメチロールエーテル型である。R〜R10がCHOR11で表され、かつ、R11がC1−4のアルキル基である場合、C1−4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等がある。メラミン樹脂は、式(III)を基本骨格として自己縮合したオリゴマーであっても良い。これらのメラミン樹脂は、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
コーティング組成物は、バインダーとして、アルコキシシランオリゴマー、(メタ)アクリレート及びメラミン樹脂からなる群より選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。その理由は、これらのバインダーは導電層において緻密な構造を形成するため、十分な鉛筆硬度と耐湿熱性を確保できるからである。
本発明の透明導電体は、導電層を偏光層上に有する点に特徴を有するが、導電層は、ガラス基材から最も離れた配置となるため、従来の層構成の場合と比べ、熱や大気中の水分・酸素、紫外線といった外部からの影響を受けやすい環境下に置かれることとなる。本発明の透明導電体では、導電層の導電成分として導電性高分子を用いるが、導電性高分子は有機化合物ゆえ、熱や大気中の水分・酸素、紫外線といった環境因子への耐性は特に低く、通常、これらの環境因子により導電層の導電性は経時的に劣化する。本発明の透明導電体では、導電層を形成するためのコーティング組成物において、バインダー、特に、アルコキシシランオリゴマー、(メタ)アクリレート及びメラミン樹脂からなる群より選択される少なくとも1つのバインダーを導電性高分子と組み合わせて用いることで、塗膜(導電層)中に緻密な架橋構造(架橋ネットワーク)が付与される結果、外部からの物理的な刺激に耐え得る十分な鉛筆硬度を発揮する一方で、上述の緻密な架橋構造が環境因子の攻撃から導電性高分子を保護する結果、一定期間経過した後もなお各種用途での使用に耐え得る水準の導電性を維持することが可能である。
コーティング組成物がバインダーを含有する場合、その含有量は、特に限定されないが、コーティング組成物中80重量%以下であることが好ましく、60重量%以下であることがより好ましい。含有量が80重量%を超えると、分散性が悪化し、粘度が高くなり過ぎ、コーティング組成物の塗布性が低下することがある。
(導電性向上剤)
コーティング組成物に導電性向上剤を配合することにより、コーティング組成物を用いて形成した導電層の導電性を向上させることができる。また、導電性向上剤を使用する場合、導電性向上剤を使用しない場合と比較して、表面抵抗率を維持しつつ導電性高分子の配合量を少なく出来る結果、透明性を改善できる利点がある。
本発明の透明導電体において、導電層にて十分な電磁波ノイズ遮蔽性能を得るためには、コーティング組成物に導電性向上剤を配合することが好ましい。
導電性向上剤としては種々ものが知られているが、本発明の透明導電体における導電層を形成するためのコーティング組成物は、導電性向上剤として、沸点が100℃以上であって、分子内に、少なくとも1つのスルフィニル基、少なくとも1つのアミド基又は少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物を含むことが好ましい。
沸点が100℃以上であって、分子内に、少なくとも1つのスルフィニル基、少なくとも1つのアミド基又は少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物としては、特に限定されず、例えば、以下の化合物が挙げられる:
・沸点が100℃以上であって、分子内に、少なくとも1つのスルフィニル基を有する化合物;
・沸点が100℃以上であって、分子内に、少なくとも1つのアミド基を有する化合物;
・沸点が100℃以上であって、分子内に、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物;
・沸点が100℃以上であって、分子内に、少なくとも1つのスルフィニル基、及び、少なくとも1つのアミド基を有する化合物;
・沸点が100℃以上であって、分子内に、少なくとも1つのスルフィニル基、及び、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物;
・沸点が100℃以上であって、分子内に、少なくとも1つのアミド基、及び、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物;並びに
・沸点が100℃以上であって、分子内に、少なくとも1つのスルフィニル基、少なくとも1つのアミド基、及び、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物。
沸点が100℃以上であって、分子内に、少なくとも1つのスルフィニル基、少なくとも1つのアミド基又は少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−エチルアセトアミド、N−フェニル−N−プロピルアセトアミド、ベンズアミド、N−メチルピロリドン、β−ラクタム、γ−ラクタム、δ−ラクタム、ε−カプロラクタム、ラウロラクタム、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、β−チオジグリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、カテコール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、エリトリトール、インマトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、スクロース等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
導電性高分子のうち、例えば、ポリチオフェン系導電性高分子は、通常、ドーパントとの複合体として用いられることが多い(例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との複合体)。一般に、ポリチオフェン系導電性高分子は水分散体の形で用いられるが、ポリチオフェンは強い疎水性を示すことから、親水性の溶媒(水又は水と有機溶媒との混合溶媒)との間で反発作用が働き、溶媒中で、ポリチオフェン分子が核(コア)、ドーパントが殻(シェル)のコア−シェル構造となって存在するとされている。しかしながら、コア−シェル構造の導電性高分子をそのまま導電層に用いても、導電性を示すポリチオフェンが絶縁性のドーパントに取り囲まれているため、十分な導電性は発揮されにくい。
一方で、一般に、導電性向上剤を用いた場合、導電性高分子を含む系全体の親水性が低下する(疎水性が高まる)ため、導電性高分子と溶媒との間の反発作用は弱まり、コア−シェル構造が崩れやすくなる。導電性向上剤の中でも、上述の沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのスルフィニル基を有する化合物、沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのアミド基を有する化合物、及び、沸点が100℃以上で分子内に2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物の3つについては、導電性高分子と溶媒との間の反発作用の低減に加え、溶媒中でのポリチオフェンの安定化等に寄与することから、特に導電性向上効果が高い。そのため、IPS方式液晶表示装置のノイズカット膜といった高い導電性が要求される用途では、これらの導電性向上剤が好適に使用される。
また、通常、コーティング組成物において導電性高分子の含有量を増やした場合、導電性が高まる一方で着色により透明性が低下する傾向にあるが、一定の導電性を達成する際、導電性向上剤を用いることで、用いなかった場合と比べ、導電性を確保しつつ、透明性を向上させることができる利点を有する。
コーティング組成物が導電性向上剤を含有する場合、その含有量は特に限定されないが、導電性高分子の固形分100重量部に対して0.01〜100000重量部が好ましく、0.1〜10000重量部がより好ましく、1〜5000重量部がさらに好ましい。
(水溶性酸化防止剤)
コーティング組成物に水溶性酸化防止剤を配合することにより、コーティング組成物を用いて形成した導電層の耐湿熱性を向上させつつ、導電層の経時的な導電性劣化の進行を緩やかにすることができる。
水溶性酸化防止剤としては、特に限定されず、還元性の水溶性酸化防止剤、非還元性の水溶性酸化防止剤等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
還元性の水溶性酸化防止剤としては、例えば、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸カリウム、D(−)−イソアスコルビン酸(エリソルビン酸)、エリソルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸カリウム等の2個の水酸基で置換されたラクトン環を有する化合物;マルトース、ラクトース、セロビオース、キシロース、アラビノース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース等の単糖類又は二糖類(但し、スクロースを除く);カテキン、ルチン、ミリセチン、クエルセチン、ケンフェロール、サンメリン(登録商標)Y−AF等のフラボノイド;没食子酸、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、タンニン酸、クルクミン、ロズマリン酸、クロロゲン酸、ヒドロキノン、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸等のフェノール性水酸基を2個以上有する化合物;システイン、グルタチオン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)等のチオール基を有する化合物等が挙げられる。
非還元性の水溶性酸化防止剤としては、例えば、フェニルイミダゾールスルホン酸、フェニルトリアゾールスルホン酸、2−ヒドロキシピリミジン、サリチル酸フェニル、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム等の酸化劣化の原因となる紫外線を吸収する化合物が挙げられる。
これらの中では、2個の水酸基で置換されたラクトン環を有する化合物、及び/又は、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物が好ましく、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸カリウム、D(−)−イソアスコルビン酸、没食子酸、没食子酸メチル、没食子酸プロピル及びタンニン酸からなる群より選択される少なくとも1つがより好ましい。
上述のとおり、導電性高分子を水分散体とした場合、導電性高分子がコア−シェル構造となることで十分な導電性が発揮されない問題が生じる。しかしその一方で、導電性高分子のコア−シェル構造は、導電性を発揮する上で重要なポリチオフェン(導電性高分子としてポリチオフェンとドーパントとの複合体を使用する場合)を周囲の酸化成分(大気に由来する酸素や、熱や紫外線により生じるラジカル)から保護する役目も担っている。上述したように、導電性をIPS方式液晶表示装置のノイズカット膜等の用途で使用し得る高い水準とするために、本発明の透明導電体では、上述の沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのスルフィニル基を有する化合物、沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのアミド基を有する化合物、及び、沸点が100℃以上で分子内に2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物といった導電性向上剤が好適に使用されるが、導電性向上剤によりコア−シェル構造が緩和されると、ポリチオフェンが酸化成分の攻撃を受けやすくなる結果、導電性高分子の酸化が急速に進む。特に、本発明の透明導電体では、導電性高分子を用いた導電層を偏光層上に設けているため、酸化成分による導電性低下の影響は顕著であり、導電性向上剤を用いていない場合と比べ、導電性の低下は急速に進む。そのため、本発明の透明導電体において、導電層の導電性低下を穏やかにし、長期間にわたり一定水準の導電性を維持する上で、水溶性酸化防止剤の使用は特に効果的である。
さらに、上述の2個の水酸基で置換されたラクトン環を有する化合物、及び/又は、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物は、他の水溶性酸化防止剤に比べ酸性度が高い点で共通するが、上述の導電性向上剤(沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのスルフィニル基を有する化合物、沸点が100℃以上で分子内に少なくとも1つのアミド基を有する化合物、及び、沸点が100℃以上で分子内に2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物)と組み合わせて使用することで、他の水溶性酸化防止剤を用いた場合と比べて、溶媒和や水素結合の形成により溶媒中で安定化されるため、導電層中で安定的かつ均質な酸化防止能を発揮できる点で好ましい。
また、本発明の透明導電体は、高い透明性と良好な外観とを有する必要があるが、水溶性酸化防止剤の中でも、2個の水酸基で置換されたラクトン環を有する化合物、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物は、ポリチオフェン系導電性高分子やバインダーと相互作用するため導電層中に留まりやすく、ブリードアウトによる外観の劣化が起きづらいため好適に使用される。
コーティング組成物が水溶性酸化防止剤を含有する場合、その含有量は特に限定されないが、導電性高分子の固形分100重量部に対して0.001〜500重量部が好ましく、0.01〜300重量部がより好ましく、0.05〜200重量部がさらに好ましい。
(金属ナノワイヤ)
コーティング組成物に金属ナノワイヤを配合することにより、コーティング組成物を用いて形成した導電層の導電性を向上させることができる。
(溶媒)
溶媒としては、特に限定されず、例えば、水;メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール等のアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のエチレングリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルアセテート類;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のプロピレングリコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等のプロピレングリコールエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールエーテルアセテート類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン(o−、m−、あるいはp−キシレン)、ベンゼン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類:酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類:クロロメタン(塩化メチル)、ジクロロメタン(塩化メチレン)、トリクロロメタン(クロロホルム)、テトラクロロメタン(四塩化炭素)等のハロゲン類、アセトニトリル、水とこれらの有機溶媒との混合溶媒(含水有機溶媒)、2種以上の有機溶媒の混合溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
溶媒は、水、有機溶媒、又は、水と有機溶媒との混合溶媒であることが好ましい。コーティング組成物が溶媒として水を含有する場合、水の含有量は、特に限定されないが、コーティング組成物中70重量%以下であることが好ましく、50重量%以下であることがより好ましい。含有量が70重量%を超えると、粘度が低下し、コーティング組成物の塗布性が低下することがある。
溶媒は、コーティング組成物を用いて形成する導電層中には残留しないことが好ましい。なお、本明細書においては、コーティング組成物の全ての成分を完全に溶解させるもの(即ち、「溶媒」)と、不溶成分を分散させるもの(即ち、「分散媒」)とを特に区別せずに、いずれも「溶媒」と記載する。
(架橋剤)
架橋剤を配合することによりバインダーを架橋させることができ、コーティング組成物を用いて形成する導電層の強度をさらに向上させることができる。
架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、メラミン系、ポリカルボジイミド系、ポリオキサゾリン系、ポリエポキシ系、ポリイソシアネート系、ポリアクリレート系等の架橋剤が挙げられる。これらの架橋剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
コーティング組成物が架橋剤を含有する場合、その含有量は特に限定されないが、コーティング組成物中30重量%以下であることが好ましく、20重量%以下であることがより好ましい。
(触媒)
コーティング組成物がバインダー及び架橋剤を含有する場合、バインダーを架橋させるための触媒としては、特に限定されず、例えば、光重合開始剤や熱重合開始剤等が挙げられる。コーティング組成物がバインダーとしてアクリル樹脂を含有する場合には、光重合開始剤を用いることが好ましい。
(界面活性剤及び/又はレベリング剤)
界面活性剤及び/又はレベリング剤を配合することにより、コーティング組成物のレベリング性を向上させることができ、このようなコーティング組成物を用いることで均一な導電層を形成することができる。
(増粘剤)
増粘剤をコーティング組成物に配合することにより、コーティング組成物の粘度やレオロジー特性を調整することができる。増粘剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリアクリル酸系樹脂、セルロースエーテル樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等が挙げられる。このような増粘剤の市販品としては、例えば、CARBOPOL ETD−2623(架橋性ポリアクリル酸、BF Goodrichi社製)、GE−167(N−ビニルアセトアミドとアクリル酸の共重合体、昭和電工株式会社製)、ジュリマー(ポリアクリル酸、日本純薬株式会社製)、ポリビニルピロリドンK−90(ポリビニルピロリドン、株式会社日本触媒製)等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
導電層は、偏光層上に形成されるが、より詳細には、偏光層上にコーティング組成物を塗布することにより形成される。コーティング組成物は偏光層を構成するフィルムに対する親和性が高いため、より均一な導電層を形成することができる。
また、コーティング組成物をフィルムに塗布するため、ロールtoロールで生産することも可能となり、生産性が向上し、表示デバイスの大面積化も容易となる。
コーティング組成物を用いて導電層を形成する方法としては、特に限定されないが、コーティング組成物を偏光層上に塗布した後、加熱処理、光照射処理等する方法等が挙げられる。コーティング組成物を偏光層上に塗布する方法としては、特に限定されないが、例えば、ロールコート法、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、ブレードコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ドクターコート法等を用いることができる。これらの中では、特にスプレーコート法が好ましい。
コーティング組成物を偏光層上に塗布する際には、あらかじめ偏光層上にプライマー層等の層を形成し、その層上にコーティング組成物を塗布しても良い。また、必要に応じて、あらかじめ偏光層の表面に表面処理を施した後にコーティング組成物を塗布しても良い。表面処理としては、特に限定されないが、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、イトロ処理、火炎処理等が挙げられる。
偏光層上に塗布されたコーティング組成物を加熱処理、光照射処理等することにより、偏光層上に導電層を形成することができる。加熱処理は、特に限定されず公知の方法により行えば良く、例えば、送風オーブン、赤外線オーブン、真空オーブン等を用いて行えば良い。なお、コーティング組成物が溶媒を含有する場合、溶媒は、加熱処理により除去される。
加熱処理は、特に限定されないが、150℃以下の温度条件で行うことが好ましい。加熱処理の温度が150℃を超えると、用いる基材の材質が限定され、例えば、PETフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリルフィルム等の一般に透明電極フィルムに用いられる材質からなる基材を用いることが出来なくなる。本発明では、150℃以下の温度条件での加熱処理であっても、十分な透明性及び導電性を有する透明導電体を得ることが出来る利点を有する。加熱処理の温度は、50〜140℃であることが好ましく、60〜130℃であることがより好ましい。加熱処理の処理時間は、特に限定されないが、0.1〜60分間であることが好ましく、0.5〜30分間であることがより好ましい。
光照射処理には、特に限定されないが、主に、紫外線、可視光、電子線、電離放射線等を使用する。紫外線硬化の場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光源から発する紫外線等を使用することができる。ここで、エネルギー線源の照射量は、紫外線波長365nmでの積算露光量として、50〜5000mJ/cm程度である。
本発明の透明導電体において、導電層の鉛筆硬度は、特に限定されないが、H以上であることが好ましい。その理由は、透明導電体としたときに十分な膜耐性が得られるからである。
本発明の透明導電体において、導電層の厚みは、特に限定されないが、0.01〜1.0μmであることが好ましく、0.05〜0.5μmであることがより好ましい。その理由は、充分な電磁波ノイズ遮蔽性を有しつつ、透明性、鉛筆強度、耐湿熱性を維持できるからである。
本発明の透明導電体において、導電層の表面抵抗率は、10〜10Ω/□である限り特に限定されないが、100〜3000Ω/□であることが好ましい。表面抵抗率が10Ω/□を超えると、導電層が充分な電磁波ノイズ遮蔽性を発現しないことがある。
導電層は、80℃、相対湿度85%の環境に1000時間保持した後の表面抵抗率が、保持する前の表面抵抗率の5倍以下であることが好ましい。保持後の表面抵抗率が保持前の表面抵抗率の5倍を超えると、電磁波ノイズを遮蔽できなくなることがある。
本発明の透明導電体は、上述したガラス基材、粘着層、偏光層及び導電層の他に、任意に、様々な機能を有する他の層が積層された構造を有していても良い。他の層としては、特に限定されないが、例えば、ハードコート層、防眩層、低反射層等が挙げられる。これらの他の層の積層順は、透明導電体としての機能を損なわない限り、特に限定されない。
本発明の透明導電体の全光線透過率は、特に限定されないが、50%以上が好ましく、60%以上がより好ましく、80%以上がさらに好ましい。一方、上限は100%である。
本発明の透明導電体のヘイズは、特に限定されないが、1.0%以下が好ましく、0.8%以下がより好ましく、0.5%以下がさらに好ましい。ヘイズは小さければ小さいほど好ましいため、下限は特に限定されないが、例えば、0.1%である。
本発明の透明導電体は、液晶表示装置、特にIPS方式液晶表示装置に好適に用いられる。
<<液晶表示装置>>
本発明の液晶表示装置は、本発明の透明導電体を備えたことを特徴とする。本発明の液晶表示装置は、本発明の透明導電体を備えるため、製造にかかるコストや時間が抑えられ、帯電による不具合の発生が少ない。
本発明の液晶表示装置は、IPS方式液晶表示装置であることが好ましい。その理由は、表示デバイス、特に、IPS方式液晶の動作に与える電磁波ノイズの影響が顕著だからである。
<<透明導電体の製造方法>>
本発明の透明導電体の製造方法は、
(i)研磨処理されたガラス基材の少なくとも一方の面上に、粘着層及び偏光層を形成した後、導電性高分子を含むコーティング組成物を用いて導電層をさらに形成するか、又は、
(ii)偏光層上に導電性高分子を含むコーティング組成物を用いて導電層を形成した後、導電層が形成された面とは反対の面を粘着層を介して研磨処理されたガラス基材に接着させることを特徴とする。
<製造方法(i)>
本方法では、研磨処理されたガラス基材の少なくとも一方の面上に、粘着層及び偏光層を形成した後、導電性高分子を含むコーティング組成物を用いて導電層をさらに形成する。粘着層を形成する方法、偏光層を形成する方法、コーティング組成物を用いて導電層を形成する方法は、いずれも上述した通りである。
<製造方法(ii)>
本方法では、偏光層上に導電性高分子を含むコーティング組成物を用いて導電層を形成した後、導電層が形成された面とは反対の面を粘着層を介して研磨処理されたガラス基材に接着させる。偏光層上にコーティング組成物を用いて導電層を形成する方法は、上述した通りである。偏光層の導電層が形成された面とは反対の面を粘着層を介して研磨処理されたガラス基材に接着させる方法としては、加圧による接着を行うのが一般的だが、必要に応じて熱等を加えても良い。
本発明の透明導電体の製造方法によれば、本発明の透明導電体を少ない工程数で簡便かつ安価に製造することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。以下、「部」又は「%」は特記ない限り、それぞれ「重量部」又は「重量%」を意味する。
1.使用材料
1−1.ガラス基材
・研磨処理されたガラス基材(無アルカリガラス(コーニング社製、EAGLE XG)を、エッチング液にて化学研磨することにより作製した)
1−2.粘着層
(粘着剤)
・アクリル樹脂(ナガセケムテックス社製、SG790)
(架橋剤)
・イソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、コロネートHL)
1−3.偏光層
(透明保護フィルム)
・トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(コニカミノルタ社製、KC8UX2MW、厚み80μm)
・シクロオレフィン系樹脂(COP)フィルム(日本ゼオン社製、ゼオノア(ZEONOR)、厚さ60μm)
(偏光フィルム)
・ポリビニルアルコールフィルム(日本合成化学社製、厚み75μm)
(接着剤)
・紫外線硬化型エポキシ接着剤(ADEKA社製、KRシリーズ)
1−4.導電層
(導電性高分子)
・PEDOT/PSS(ヘレウス社製、Clevios PH1000)
(バインダー)
・ポリエステル系樹脂(ナガセケムテックス社製、ガブセンES−210)
・アルコキシシランオリゴマー(扶桑化学工業社製、N−POS)
・アルコキシシランオリゴマー(信越化学工業社製、KBE−402)
・(メタ)アクリレート(第一工業製薬株式会社製、ニューフロンティアR−1150D)
・アクリル樹脂(東亜合成株式会社製、ジュリマーAT−510、固形分30%)
・メラミン樹脂(三井サイアナミッド株式会社製、サイメル300)
(導電性向上剤)
・エチレングリコール(和光純薬株式会社製)
・ジメチルスルホキシド(DMSO)(和光純薬株式会社製)
・アセトアミド
・ジオキサン
・ε−カプロラクタム
(水溶性酸化防止剤)
・アスコルビン酸(和光純薬株式会社製)
・タンニン酸(和光純薬株式会社製)
・ヒドロキノン(和光純薬株式会社製)
・D(+)−グルコース(和光純薬株式会社製)
(溶媒)
・工業用変性アルコール(日本アルコール販売株式会社製、ソルミックスAP−7)
2.評価方法
各実施例及び比較例で得た透明導電体について、以下のとおり評価を行った。
2−1.表面抵抗率(SR)
導電層の表面抵抗率を、抵抗率計(三菱化学社製、ロレスターGP MCP−T600)を用いて測定した。
2−2.耐湿熱性試験
導電層形成直後の表面抵抗率と、恒温恒湿器(ESPEC社製、FR−1J)を用いて80℃、相対湿度85%の環境に1000時間保持した後の表面抵抗率とを、抵抗率計(三菱化学株式会社製、ロレスターGP MCP−T600)を用いて測定し、下記7段階で耐湿熱性を評価した。
7:保持後の表面抵抗率が、保持前の表面抵抗率の1.1倍以下である
6:保持後の表面抵抗率が、保持前の表面抵抗率の1.1倍より大きく1.2倍以下である
5:保持後の表面抵抗率が、保持前の表面抵抗率の1.2倍より大きく1.5倍以下である
4:保持後の表面抵抗率が、保持前の表面抵抗率の1.5倍より大きく2.0倍以下である
3:保持後の表面抵抗率が、保持前の表面抵抗率の2.0倍より大きく3.0倍以下である
2:保持後の表面抵抗率が、保持前の表面抵抗率の3.0倍より大きく5.0倍以下である
1:保持後の表面抵抗率が、保持前の表面抵抗率の5.0倍より大きい
2−3.鉛筆硬度
導電層の鉛筆硬度を、JIS−K5600−5−4の試験法に準じて、鉛筆引っかき硬度試験機(安田精機製作所社製)を用いて測定した。
2−4.面内バラツキ(CV%)
導電層の、幅20cm、長さ20cmの区画において、幅方向に50mm間隔、長さ方向に50mmの計25点について、2−1記載の手法にて表面抵抗率を測定し、その標準偏差と平均値を求め、面内バラツキを表わす変動係数CV%を以下の数式により算出した。
CV%=標準偏差σ/平均表面抵抗率r×100(%)
2−5.電磁波ノイズ遮蔽性
電磁波ノイズ遮蔽性を、KEC法により、1〜100MHzの周波数領域で測定し、下記の基準で評価した。
○:電磁波ノイズ遮蔽効果が30dB以上である。
△:電磁波ノイズ遮蔽効果が20dB以上30dB未満である。
×:電磁波ノイズ遮蔽効果が20dB未満である。
2−6.透明導電体の外観
目視検査用照明を透明導電体の背面に配置し、透明導電体の外観特性を下記2段階で評価した。
○:凹凸や傷が確認されなかった。
×:凹凸や傷が確認された。
2−7.密着性(碁盤目試験)
JIS K 5400に従って、碁盤目試験を実施し、以下の基準で評価した。
5:碁盤目試験の結果が10点である
4:碁盤目試験の結果が9点である
3:碁盤目試験の結果が8点である
2:碁盤目試験の結果が7点である
1:碁盤目試験の結果が6点以下である
2−8.耐候性試験
導電層形成直後の表面抵抗率(初期表面抵抗率)と、耐候性試験機(ATLAS Material Testing Technology GmbH製、SUNSET CPS)を用いてキセノンランプを用い、放射照度162W/m(300〜400nm)、温度63℃、湿度50%の条件で、連続して500時間UV照射した後の表面抵抗率(照射後表面抵抗率)とを、抵抗率計(三菱化学株式会社製、ロレスターGP MCP−T600)を用いて測定し、下記7段階で耐候性を評価した。
7:照射後表面抵抗率が、初期表面抵抗率の3倍未満である
6:照射後表面抵抗率が、初期表面抵抗率の3倍以上5倍未満である
5:照射後表面抵抗率が、初期表面抵抗率の5倍以上10未満である
4:照射後表面抵抗率が、初期表面抵抗率の10倍以上20倍未満である
3:照射後表面抵抗率が、初期表面抵抗率の20倍以上30倍未満である
2:照射後表面抵抗率が、初期表面抵抗率の30倍以上50倍未満である
1:照射後表面抵抗率が、初期表面抵抗率の50倍以上である
(実施例1〜3、5、6、8〜53)
表1〜4に記載した重量比にて各成分を混合し、粘着剤組成物を作製した。次に、得られた粘着剤組成物を、研磨処理されたガラス基材の片面にアプリケーターにて乾燥後の膜厚が15μmとなる様に塗布し、120℃で2分間乾燥し、ガラス基材上に粘着層を形成した。
次に、ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で5倍に延伸したのち、50℃で4分間乾燥させて偏光膜を作製した。この偏光膜の両側に、透明保護フィルムとしてトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを、紫外線硬化型エポキシ接着剤を用いて接着して偏光層とした。この偏光層を、前述した粘着層に貼り合わせた。
さらに、表1〜4に記載した重量比で各成分を混合し、コーティング組成物を作製後、上記にて作製した偏光層上にバーコーター(安田精機製作所製)を用いて塗布し、送風定温乾燥器(東京理化器械社製、WFO−401型)を用いて100℃で1分間加熱処理することにより、導電層を形成し、透明導電体を得た。
(実施例4)
TACフィルムの代わりに、シクロオレフィン系樹脂(COP)フィルムを用いた他は、実施例1と同様にして透明導電体を得た。
(実施例7)
ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で5倍に延伸したのち、50℃で4分間乾燥させて偏光膜を作製した。この偏光膜の両側に、透明保護フィルムとしてトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを、紫外線硬化型エポキシ接着剤を用いて接着して偏光層とした。次に、表1に記載した重量比で各成分を混合し、コーティング組成物を作製後、上記にて作製した偏光層上にバーコーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて塗布し、送風定温乾燥器(東京理化器械株式会社製、WFO−401型)を用いて100℃で1分間加熱処理することにより、偏光層上に導電層を形成した。
また、表1に記載した重量比にて各成分を混合し、粘着剤組成物を作製後、得られた粘着剤組成物を、研磨処理されたガラス基材の片面にアプリケーターにて乾燥後の膜厚が15μmとなる様に塗布し、120℃で2分間乾燥し、ガラス基材上に粘着層を形成した。
さらに、偏光層を、導電層が形成された面とは反対の面を粘着層を介してガラス基材に貼り合わせることにより、透明導電体を得た。
(比較例1)
研磨処理されたガラス基材上にITOスパッタリングすることによりITO層を形成した。また、表4に記載した重量比にて各成分を混合して粘着剤組成物を作製し、ITO層上にアプリケーターにて乾燥後の膜厚が15μmとなる様に塗布し、120℃で2分間乾燥し、ITO層上に粘着層を形成した。次に、ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で5倍に延伸したのち、50℃で4分間乾燥させて偏光膜を作製した。この偏光膜の両側に、透明保護フィルムとしてトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを、紫外線硬化型エポキシ接着剤を用いて接着して偏光層とした。さらに、この偏光層を、前述した粘着層に貼り合わせることにより、透明導電体を得た。
(比較例2)
表4に記載した重量比で各成分を混合して得られたコーティング組成物を用いたこと以外、実施例1と同様にして透明導電体を得た。
(比較例3)
研磨処理されたガラス基材上に、表4に記載した重量比で各成分を混合して得られたコーティング組成物を、スリットコータを用いて塗布し、送風定温乾燥器(東京理化器械社製、WFO−401型)を用いて100℃で1分間加熱処理することにより導電層を形成した。また、表4に記載した重量比にて各成分を混合し、粘着剤組成物を作製し、導電層上にアプリケーターにて乾燥後の膜厚が15μmとなる様に塗布し、120℃で2分間乾燥し、導電層上に粘着層を形成した。次に、ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で5倍に延伸したのち、50℃で4分間乾燥させて偏光膜を作製した。この偏光膜の両側に、透明保護フィルムとしてトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを、紫外線硬化型エポキシ接着剤を用いて接着して偏光層とした。この偏光層を、前述した粘着層に貼り合わせることにより、透明導電体を得た。
実施例1〜53及び比較例1〜3で得られた透明導電体を用いて、上述した方法により、表面抵抗率(SR)を測定するとともに、耐湿熱性、鉛筆硬度、面内バラツキ、電磁波ノイズ遮蔽性、透明導電体の外観、密着性、耐候性を評価した。結果を表1〜4に示す。
なお、参考までに、透明保護フィルム上にコーティング組成物をバーコーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて塗布した状態(ガラス基材、粘着層及び偏光膜なし)で、全光線透過率(Tt)及びヘイズを、JIS K7150に従いヘイズコンピュータ(スガ試験機社製、HGM−2B)を用いて測定した結果も併せて表1〜4に示す。
Figure 2016039132
Figure 2016039132
Figure 2016039132
Figure 2016039132

Claims (10)

  1. 研磨処理されたガラス基材の少なくとも一方の面に、粘着層、偏光層及び導電層が順に積層された透明導電体であって、
    導電層は、導電性高分子を含むコーティング組成物を用いて形成され、表面抵抗率が10〜10Ω/□である、透明導電体。
  2. 導電層の鉛筆硬度がH以上である、請求項1記載の透明導電体。
  3. 導電層は、80℃、相対湿度85%の環境に1000時間保持した後の表面抵抗率が、保持する前の表面抵抗率の5倍以下である、請求項1又は2に記載の透明導電体。
  4. コーティング組成物は、バインダーとして、アルコキシシランオリゴマー、(メタ)アクリレート及びメラミン樹脂からなる群より選択される少なくとも1つをさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明導電体。
  5. コーティング組成物は、導電性向上剤として、沸点が100℃以上であって、分子内に、少なくとも1つのスルフィニル基、少なくとも1つのアミド基又は少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電体。
  6. コーティング組成物は、水溶性酸化防止剤として、2個の水酸基で置換されたラクトン環を有する化合物、及び/又は、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明導電体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明導電体を備えた液晶表示装置。
  8. IPS方式液晶表示装置である、請求項7に記載の液晶表示装置。
  9. (i)研磨処理されたガラス基材の少なくとも一方の面上に、粘着層及び偏光層を形成した後、導電性高分子を含むコーティング組成物を用いて導電層をさらに形成するか、又は、
    (ii)偏光層上に導電性高分子を含むコーティング組成物を用いて導電層を形成した後、導電層が形成された面とは反対の面を粘着層を介して研磨処理されたガラス基材に接着させる、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明導電体の製造方法。
  10. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明導電体における導電層を形成するためのコーティング組成物。
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