JP2013039739A - 透明積層体及び透明積層体の製造方法 - Google Patents

透明積層体及び透明積層体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】煩雑なエッチング工程や真空系の蒸着といった薄膜形成工程を用いずに、パターン形成された透明導電層を持ち、そのパターンが目立たない透明導電体の提供と、煩雑なエッチング工程や薄膜形成工程を用いること無く、パターン形成された透明導電層を持ち、そのパターンが目立たない透明導電体の製造方法を提供すること。
【解決手段】透明基材と、前記透明基材の少なくとも1つの面にパターン状に形成されたπ共役系導電性高分子もしくは4級アンモニウム塩系導電性モノマーの少なくとも1つを含む透明導電層と、前記透明導電層側面に積層された透明絶縁層とを備え、前記透明導電層と前記透明絶縁層の屈折率の差が0.05以下であることを特徴とする透明積層体。
【選択図】図1

Description

本発明は、透明電極、ポインティングデバイス、電磁波遮蔽膜等として有用な透明積層体及びその製造方法に関する。
透明積層体は、導電性と光学的な透明性とを合わせ持つという特性を有しているため、産業的には、透明電極、電磁波遮蔽膜、面状発熱膜、反射防止膜等として使用されている。特に、近年では、タッチパネル(タッチスクリーン)向けに用いるポインティングデバイス(位置入力装置)として多用されている。
ところで、ポインティングデバイスには、静電容量結合式や光学式等、多様な方式が存在する。これらの方式の中で、透明積層体が使用されるのは、例えば、上下の電極が接触することで入力位置を特定する抵抗膜式や、静電容量の変化から入力位置を特定する静電容量式である。
ポインティングデバイスは、入力装置として、例えば、携帯用端末、携帯ゲーム機等のディスプレイ前面にも使用され、ディスプレイと共にタッチパネルを構成している。このため、これらの用途で使用されるポインティングデバイスには、特に、ディスプレイの表示を損なわないだけの、透過・反射特性が必要である。また、静電容量式では、大きく表面容量型と投影型に分けられ、投影型では、静電容量の変化を検出する電極としての導電層のある部分と無い部分をエッチング処理などにより形成(パターニング)する。導電層のある部分と無い部分で光学特性が違うことで、導電層のパターンが目立ってしまう外観上の不具合が生じないようにする対策も必要になる。
導電層のパターンを目立たなくするために、少なくとも1層のアンダーコート層の上に透明導電体層を有する透明導電性フィルムが考案されている。しかしながら、無機系の透明導電体層は屈折率が高く、アンダーコート層として、樹脂系で屈折率が低く十分な効果を得ることが難しく、または複数層を設けたり、屈折率の高いSiO膜といった無機物を使用しなければならず、蒸着と言った真空系の薄膜形成工程を使用しなければならない(特許文献1)。
特開2009−76432号公報
煩雑なエッチング工程や真空系の蒸着といった薄膜形成工程を用いずに、パターン形成された透明導電層を持ち、そのパターンが目立たない透明導電体の提供と、煩雑なエッチング工程や薄膜形成工程を用いること無く、パターン形成された透明導電層を持ち、そのパターンが目立たない透明導電体の製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、透明基材と、前記透明基材の少なくとも1つの面にパターン状に形成されたπ共役系導電性高分子もしくは4級アンモニウム塩系導電性モノマーの少なくとも1つを含む透明導電層と、前記透明導電層側面に積層された透明絶縁層とを備え、前記透明導電層と前記透明絶縁層の屈折率の
差が0.05以下であることを特徴とする透明積層体である。
また、請求項2に記載の発明は、透明基材と、前記透明基材の少なくとも1つの面に、共役系導電性高分子もしくは4級アンモニウム塩系導電性モノマーの少なくとも1つを含む透明導電性塗液を印刷法によりパターン状に形成して透明導電層を設ける工程と、前記透明導電層側面に前記透明導電層との屈折率の差が0.05以下である透明絶縁層を印刷法により積層して設ける工程を含むことを特徴とする透明積層体の製造方法である。
本発明によれば、複雑な薄膜形成法やエッチング方法を用いること無く、印刷法によりパターン化された導電層の形成と前記形成されたパターンを目立たなくした構成を持つ透明積層体の提供と、その透明積層体の製造方法を提供することができる。
本発明の透明積層体構成を示した断面概念図である。 本発明の透明積層体にハードコート層、低屈折率層(反射防止層)を積層した構成を示した断面概念図である。
以下本発明を実施するための形態を、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の透明積層体の断面概念図であり、透明基材1上に、パターン化された透明導電層2とパターン目立たなくする透明絶縁層3が積層された構成となっている。
透明基材1は、透明なガラスやフィルムであり、それらに透明樹脂であるハードコートなどの層が積層されているものが好適である。透明基材1の厚さは、場所によって厚みが変わっていても良い。最も薄い部分でも10〜200μm程度であり、断面が矩形をはじめとした凹凸状の構造を持っていても良い。その場合、断面の薄い部分、厚い部分の差は、数nm〜数十μm程度である。凹凸状の構造は、透明基材1に対して物理的に加工を行う。例えば表面を削り取る、あるいはハードコートを積層する際に凹凸状の形状を付与させる。
また、透明基材1は、一方又は両方の面に、易接着処理、プラズマ処理、コロナ処理等の表面処理が施されていてもよい。その他、図1のように、透過率向上や色調調整の目的で、絶縁性の無機膜や有機膜を透明絶縁層3として適宜積層しても良い。
透明基材1の材料としては、ガラス、若しくは透明樹脂であるポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)を用いることが可能であり、更には、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリイミド、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォンを用いることも可能である。
また、透明基材1の材料としては、上述した材料の共重合体を無延伸、又は延伸させたプラスチックフィルムを用いることも可能である。
透明基材1の材料としては、上述した材料以外にも、透明性の高い他のプラスチックフィルムを用いることも可能である。なお、本実施形態では、一例として、透明基材1の材料を、コスト面で有利な、ポリエチレンテレフタレート(PET)とした場合を説明する。
透明導電層2は、透明性の高いものが好適である。現在は、ITO(酸化インジウム錫:Indium Tin Oxide)、酸化亜鉛のターゲットを使用したスパッタリング蒸着によって形成するのが主流である。ITOの代替材料として、カーボンナノチューブ、ナノ銀や、導電性高分子があり、最近はグラフェンの研究も盛んである。導電性高分子の内、帯電防止機能付与のために使われる導電剤は、イオン伝導機構を有する4級アンモニウム塩系導電性モノマー、あるいは電子伝導機構を有する導電性微粒子、もしくはπ共役系導電性高分子が用いられている。
π共役系導電性高分子やイオン伝導機構を有する4級アンモニウム塩系導電性モノマーからなる高分子は溶剤に可溶であり、薄膜系の透明導電層2とは異なり、印刷法により
パターン形成が容易であるため、蒸着法と言った真空薄膜法を用いることなくパターン形成が出来、しかもエッチングと言ったパターニング工程の必要もなくなる。
また一般的に、イオン導電機構を有する4級アンモニウム塩系導電性モノマーは、無色であるため、基材及び帯電防止層の透過率を損なうこと無く、導電性の発現が可能である。また、光吸収を持たないことから高い耐光性を有する。
一方、電子伝導機構を有する導電性微粒子は、一般に金属酸化物微粒子であるので着色があり、周囲の環境に依存しない良好な導電性を発現できるものの、金属酸化物微粒子により透過率の減少という課題を抱えている。
一般的に、同じ電子伝導機構を有するπ共役系導電性高分子では、ハードコート層もしくは透明導電層2の樹脂成分に対して極めて少ない添加量にて導電性を発現することができるが、一般に金属酸化物微粒子と同様に着色があり、更に有機高分子であるため耐光性が他の導電材に比べ著しく悪く、耐光性試験後に導電性が消失してしまうという課題を抱えている。
しかしながら、4級アンモニウム導電性モノマーには、着色が無く、耐光性があり、耐光性試験による導電性の消失という課題を持たない。そのような4級アンモニウム導電性モノマーとしては、4級アンモニウムカチオンを含む(メタ)アクリルモノマーもしくはその重合体を例示することができる。
なお、本発明の実施の形態において「(メタ)アクリルモノマー」とは「アクリルモノマー」と「メタクリルモノマー」の両方を示している。
4級アンモニウムカチオンを含む(メタ)アクリルモノマーとしては、Nに4種の水素基又は有機基が結合しており、少なくとも1つは(メタ)アクリル基を含む。また、これらは互いに環状に結合していてもよい。Cl−、Br−、I−、F−、HSO−、NO−、HPO−、SO−、OH−等が更にイオン結合している。
π共役系導電性高分子は、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンサルファイド、ポリ(1,6−ヘプタジイン)、ポリビフェニレン(ポリパラフェニレン)、ポリパラフィニレンスルフィド、ポリフェニルアセチレン、ポリ(2,5−チエニレン)及びこれらの誘導体から選ばれる1種または2種以上の混合物を用いることができる。これらのπ共役系導電性高分子は、一般的な電子伝導機構を有するπ共役系導電性高分子とは異なり、着色がなく、更に耐光性に優れており、耐光性試験後に導電性が消失してしまうということがない。また必要に応じて、熱乾燥型、もしくは紫外線といった電離照射線を照射することにより硬化する電離放射線硬化型の導電性有機材料を用いることができる。中でも、π共役系導電性高分子としてポリチオフェン及びその誘導体は帯電防止目的でよく用いられている。
透明絶縁層3は、透明性の高いものが好適である。一般に光学薄膜として使用されている絶縁性の無機物の蒸着や、ハードコート材料である絶縁性の有機系材料を湿式成膜法により形成する。パターン状に透明絶縁層3を形成するには、マスクを用いて行っても良く、スクリーン印刷や平版印刷、凹版印刷、インクジェット方式などの印刷法も好適である。
また、透明絶縁層の、導電層のパターンを目立たなくさせる機能と表面の傷の防止機能であるハードコート機能を分離し、2層として透明絶縁層3上にハードコート層12として設けることもできる。
また、先に一様に導電層を形成してから、不要な部分を除去しても形成でき、エッチングや、なんらかの表面処理で導電性を失うのであれば、方法は何でも良いが、印刷法によるパターニングと比べ煩雑となる。具体的には、フォトリソグラフィによってパターニング可能な公知のアルカリ可溶性樹脂をその材料の一部として用いてパターン状に透明絶縁層3を形成することができる。また、電離放射線硬化型材料を用いた場合でも、ドライエッチングやリフトオフなどの方法によりパターン状に透明絶縁層3を形成することができる。
更には、低屈折率層(反射防止層)13をハードコート層12上に設けることも好適である。低屈折率層(反射防止層)13は、ハードコート層12より低い屈折率とすることで、フィルム表面での光の反射を抑えることができ、その膜厚は、一般式nd=λ/4(450≦λ≦650の範囲)を満たしていれば良く、450≦λ≦650の範囲で層厚dを制御することにより、視感反射率の低い反射防止フィルムを得ることができ、更には、中間屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を順次積層させたり、表面に乱反射層を設けても良い。
ハードコート材料は、紫外線硬化型材料、電子線硬化型材料等の電離放射線硬化型材料を用いることができる。
電離放射線硬化型材料として用いられる光重合性ポリマーとしては、例えばポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリオールアクリレート系等のプレポリマーが挙げられる。これらの光重合性ポリマーは1種を用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
電離放射線硬化型材料として用いられる光重合性モノマーとしては、例えばポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、ハードコート材料には必要に応じて光重合開始剤が加えられる。光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類等を用いても良い。
なお、本発明の実施の形態において「(メタ)アクリルモノマー」とは「アクリルモノマー」と「メタクリルモノマー」の両方を示している。透明絶縁層3の形成用塗液には、表面硬度の向上を目的として更に4級アンモニウムカチオンを持たない(メタ)アクリルモノマー若しくはその重合体を加えることができる。
4級アンモニウムカチオンを持たない(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アクリレートや、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の3官能の(メタ)アクリレート化合物や、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物や、これら(メタ)アクリレートの一部をアルキル基やε−カプロラクトンで置換した多官能(メタ)アクリレート化合物等を用いることができる。
このとき、透明絶縁層3の形成用塗液には、必要に応じて溶媒が加えられる。溶媒を加えることにより、塗工適性を向上させることができる。溶媒としては、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘキシルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、n−ヘキサンなどの炭化水素類、ジブチルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、ジオキサン、ジオキソラン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール及びフェネトール等のエーテル類、また、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、及びメチルシクロヘキサノン等のケトン類、また蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸n−ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酢酸n−ペンチル、及びγ−プチロラクトン等のエステル類、更には、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール等のアルコール類、水等の中から塗工適正等を考慮して適宜選択される。
透明絶縁層3の塗膜においてハジキ、ムラといった塗膜欠陥の発生を防止するために、表面調整剤と呼ばれる添加剤を加えても良い。表面調整剤は、その働きに応じて、レベリング剤、消泡剤、界面張力調整剤、表面張力調整剤とも呼ばれるが、いずれも形成される塗膜の表面張力を低下させる働きを備える。
また、透明絶縁層3の形成用塗液においては、塗液中に先に述べた表面調整剤のほかにも、他の添加剤を加えても良い。機能性添加剤としては、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、密着性向上剤、硬化剤などを用いることができる。
電離放射線硬化型材料を用いた場合にあっては、必要に応じて塗膜の乾燥を行ったあと
に、電離放射線である紫外線もしくは電子線を照射することにより、透明絶縁層3が形成される。
<入力装置の製造方法>
本実施形態の透明積層体の製造方法は、透明基材1の少なくとも1つの面にパターン状に導電層を形成する工程、もしくは導電層を形成したあとに前記導電層をパターン状にエッチングする工程と、前記導電層に透明絶縁層3を積層する工程を含む。また、形成する導電層と透明絶縁層3の屈折率が略同じであるようにする。
ここで、図1を用いて、透明積層体を用いた第一発明例の構成を説明する。
<導電層組成>
π共役系導電性高分子含有導電剤(固形分3%) 33.0重量部(商品名:Baytron P CH 8000(エイチ・シー・スタルク社製))
ジペンタエリスリトールトリアクリレート 25重量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート 25重量部
ウレタンアクリレート 50重量部
光重合開始剤 6.7重量部(商品名:イルガキュア184(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
上記導電層組成にて示した材料をメチルエチルケトンに溶解し、透明基材1として厚み100μmのPETフィルム(東レ製)に短冊状に塗布し、80℃・60秒オーブンで乾燥し、乾燥後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/mで紫外線照射を行うことにより乾燥膜厚3μmの透明な導電層を形成した。屈折率は1.5だった。
<実施例透明絶縁層組成>
ジペンタエリスリトールトリアクリレート 22.5重量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート 22.5重量部
ウレタンアクリレート 50.0重量部
光重合開始剤 5.0重量部(商品名:イルガキュア184(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
上記透明絶縁層3組成にて示した材料をメチルエチルケトンに溶解して透明絶縁層形成塗液を調整し、導電層に積層させるように塗布し、80℃・60秒オーブンで乾燥し、乾燥後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン、光源Hバルブ)を用いて照射線量300mJ/mで紫外線照射を行うことにより乾燥膜厚2〜5μmの透明な透明絶縁層3を形成させた。屈折率は1.5だった。
<比較例透明絶縁層組成>
多孔質シリカ微粒子分散液 14.94重量部(平均粒子径50nm、固形分20%、溶剤:メチルイソブチルケトン)
EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 1.99重量部(商品名:DPEA−12(日本化薬製))
光重合開始剤 0.07重量部(商品名:イルガキュア184(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
アルキルポリエーテル変性シリコーンオイル 0.20重量部(商品名:TSF4460(GE東芝シリコーン(株)製))
上記比較例絶縁層組成にて示した材料を溶媒であるメチルイソブチルケトン82重量部で希釈して比較例絶縁層の形成用塗液を調整し実施例と違い、屈折率1.4の透明絶縁層3を形成した。
次に、ハードコート層12上に低屈折率層(反射防止層)13の形成用塗液を乾燥後の膜厚が2〜5μmとなるように塗布した。紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン、光源Hバルブ)を用いて照射線量192mJ/mで紫外線照射を行って硬化させて絶縁層を形成した。
また、作成した透明積層体に対し、目視により、第一発明例では透明絶縁層3のある部分と無い部分、第一比較例では導電層のある部分と無い部分の見え方に違いがあるか観察を行なった。その結果、実施例では導電層が目立たなかったが、比較例では導電層が目立った。
本発明の透明積層体及び透明積層体の製造方法は、ポインティングデバイス、特に、静電容量式タッチパネル、及び静電容量式タッチパネルの製造方法として用いることが可能である。
1・・・透明基材
2・・・透明導電層
3・・・透明絶縁層
10・・・透明積層体
12・・・ハードコート層
13・・・低屈折率層(反射防止層)

Claims (2)

  1. 透明基材と、前記透明基材の少なくとも1つの面にパターン状に形成されたπ共役系導電性高分子もしくは4級アンモニウム塩系導電性モノマーの少なくとも1つを含む透明導電層と、前記透明導電層側面に積層された透明絶縁層とを備え、前記透明導電層と前記透明絶縁層の屈折率の差が0.05以下であることを特徴とする透明積層体。
  2. 透明基材と、前記透明基材の少なくとも1つの面に、π共役系導電性高分子もしくは4級アンモニウム塩系導電性モノマーの少なくとも1つを含む透明導電性塗液を印刷法によりパターン状に形成して透明導電層を設ける工程と、前記透明導電層側面に前記透明導電層との屈折率の差が0.05以下である透明絶縁層を印刷法により積層して設ける工程を含むことを特徴とする透明積層体の製造方法。
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