JP5601264B2 - 透明導電性フィルムおよび製造方法 - Google Patents
透明導電性フィルムおよび製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5601264B2 JP5601264B2 JP2011076382A JP2011076382A JP5601264B2 JP 5601264 B2 JP5601264 B2 JP 5601264B2 JP 2011076382 A JP2011076382 A JP 2011076382A JP 2011076382 A JP2011076382 A JP 2011076382A JP 5601264 B2 JP5601264 B2 JP 5601264B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- transparent
- transparent conductive
- conductive film
- hard coat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Position Input By Displaying (AREA)
- Non-Insulated Conductors (AREA)
- Manufacturing Of Electric Cables (AREA)
Description
そこで、本発明は、透明導電体層からなるパターン部が目立たず、視認性が良好な、多層構造の透明導電性フィルムおよびその製造方法を提供することを課題とする。
なお、エッチング等により透明導電体層に所定の形状を形成することをパターン化といい、このパターン化によって形成される無機酸化物の層をパターン部という。また、透明導電性フィルムは、透明導電体層を有する部分(パターン部:P)と、透明導電体層を有しない部分(非パターン部:NP)とを備える。
|R(0)−R(1)|≦2.0% ・・・(I)
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る透明導電性フィルム1について説明する。なお、図1は多層に構成された透明導電性フィルム1の層構成を説明するものであり、各層の厚みは誇張されている。透明導電性フィルム1は、基材11と、反射率調節層12と、ハードコート層13と、透明誘電体層14と、透明導電体層15を備える。図1に示すように、基材11の一方の面(図1では基材11の下側)には、反射率調節層12が積層される。反射率調節層12が積層された基材11(すなわち積層体10)の両方の面には、ハードコート層13が積層される。ハードコート層13の一方の面の上にはさらに透明誘電体層14が積層される。透明誘電体層14上にはさらに透明導電体層15が積層される。このように、透明導電性フィルム1は多層に構成される。
基材11には、フィルム状の高分子樹脂として透明性を有する各種のプラスチックフィルムを用いることができる。透明性を有するプラスチックフィルムの材料としては、例えば、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ノルボルネン系樹脂等の樹脂が挙げられる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン等が好ましい。なお、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートは、機械的強度、寸法安定性、耐熱性、耐薬品性、光学特性等およびフィルム表面の平滑性やハンドリング性に優れているためより好ましい。ポリカーボネートは、透明性、耐衝撃性、耐熱性、寸法安定性、燃焼性に優れているためより好ましい。価格・入手の容易さをも考慮すると、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
反射率調節層12は、基材11上に重合性液晶化合物とカイラル剤を成分とする硬化性組成物の塗布液を塗布し、得られた塗膜を硬化させることで形成される。硬化性組成物の積層には、溶媒に溶解させた組成物(塗布液)を均一にコーティングするウェットコーティング法を用いることが好ましい。ウェットコーティング法としては、グラビアコート法やダイコート法等を用いることができる。グラビアコート法は、表面に凸凹の彫刻加工が施されたグラビアロールを塗布液に浸し、グラビアロール表面の凸凹部に付着した塗布液をドクターブレードで掻き落とし凹部に液を貯めることで正確に計量し、基材に転移させる方式である。グラビアコート法により、低粘度の液を薄くコーティングすることができる。ダイコート法は、ダイと呼ばれる塗布用ヘッドから液を加圧して押出しながらコーティングする方式である。ダイコート法により、高精度なコーティングが可能となる。さらに、塗布時に液が外気に曝されないため、乾きによる塗布液の濃度変化などが起こりにくい。その他のウェットコーティング法としては、スピンコート法、バーコート法、リバースコート法、ロールコート法、スリットコート法、ディッピング法、スプレーコート法、キスコート法、リバースキスコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ロットコート法などを挙げることができる。積層する方法は、これらの方法から必要とする膜厚に応じて適宜選択することができる。さらに、ウェットコーティング法を用いることにより、毎分数十メートルのライン速度(例えば約20m/分)で積層できるため、大量に製造でき、生産効率を上げることができる。
本発明で用いられるカイラル剤としては、例えば1つあるいは2つ以上の不斉炭素を有する光学活性な部位を有する低分子化合物であり、キラルなアミン、キラルなスルフォキシド等のようにヘテロ原子上に不斉点がある化合物、またはクムレン、ビナフトール等の軸不斉を持つ化合物等が挙げられる。カイラル剤は主として、重合性液晶化合物がネマチック規則性に螺旋ピッチを誘起させる目的で用いられる。重合性液晶化合物と、溶液状態あるいは溶融状態において相溶し、ネマチック規則性をとりうる重合性液晶化合物の液晶性を損なうことなく、所望の螺旋ピッチを誘起できるものであれば、下記に示すカイラル剤としての低分子化合物の種類は特に限定されない。しかし、分子の両末端に重合性官能基があることが耐熱性のよい光学素子を得る上で好ましい。カイラル剤の具体例としては、式12〜式32の化合物を挙げることができる。なお、以下の化学式中の「*」は、不斉炭素を表す。
単官能の重合性化合物としては、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、二官能の重合性化合物等が挙げられる。アクリル酸エステル類としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、tert−オクチルアクリレート、ノニルアルリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、テトラデシルアクリレート、ヘキサデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、エイコシルアクリレート、ドコシルアクリレート、テトラコシルアクリレート、ヘキサコシルアクリレート、オクタコシルアクリレート、トリアコンチルアクリレート、ドトリアコンチルアクリレート、テトラトリアコンチルアクリレート、2−クロロエチルアクリレート、2−ブロモエチルアクリレート、4−クロロブチルアクリレート、シアノエチルアクリレート、2−アセトキシエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、2−クロロシクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、5−ヒドロキシぺンチルアクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−iso−プロポキシアクリレート、2−ブトキシエチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアクリレート、ω−メトキシポリエチレングリコールアクリレート(付加モル数n=9)、1−ブロモ−2−メトキシエチルアクリレート、1,1−ジクロロ−2−エトキシエチルアクリレート等が挙げられる。
ハードコート層13は、基材11上に反射率調節層12を積層した積積層体10の両面に硬化性樹脂の塗布液を塗布し、得られた塗膜を硬化させることで形成される。ハードコート層13は硬化性樹脂で形成されているため、透明導電性フィルム1の製造工程中における熱処理等により、高分子樹脂で形成された基材11からオリゴマー等の低分子物質が溶出するのを防ぎ、後述の透明誘電体層14への影響を抑制することができる。さらに、重合性液晶化合物とカイラル剤を成分として含有する硬化性組成物からなる反射率調節層12を保護することができる。硬化性樹脂の積層には、溶媒に溶解させた樹脂を均一にコーティングするウェットコーティング法を用いることが好ましい。ウェットコーティング法としては、グラビアコート法やダイコート法、スピンコート法、バーコート法、リバースコート法、ロールコート法、スリットコート法、ディッピング法、スプレーコート法、キスコート法、リバースキスコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ロットコート法などを挙げることができる。積層する方法は、これらの方法から必要とする膜厚に応じて適宜選択することができる。さらに、ウェットコーティング法を用いることにより、毎分数十メートルのライン速度(例えば約20m/分)で積層できるため、大量に製造でき、生産効率を上げることができる。
透明誘電体層14の材料としては、NaF、BaF2、LiF、MgF2、CaF2、SiO2などの無機物が挙げられる。これらのなかでも、SiO2であることが好ましい。SiO2は耐酸性が高いため、透明導電体層15を酸溶液等によりエッチングしてパターン化する場合に、ハードコート層13の劣化を防ぐことができる。
透明導電体層15の材料としては、酸化亜鉛、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、ガリウム添加酸化亜鉛、フッ素添加酸化錫、アンチモン添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛(AZO)、シリコーン添加酸化亜鉛などの無機酸化物が挙げられる。
透明導電体層15をパターン化した後、導電性を向上させるために、100〜150℃の範囲内でアニール処理を施して結晶化を向上させることができる。透明導電体層15の結晶性が高いほど導電性が良好となる。そのため、基材11は150℃以上の耐熱性を有することが好ましい。
|R(0)−R(1)|≦2.0% ・・・(I)
図4には、図1に示す透明導電性フィルム1の2層のハードコート層13の両側に、透明誘電体層14、透明導電体層15を備えた透明導電性フィルム3を示す。このように構成にすると、図2の(a)と(b)に示すように、それぞれの透明導電体層15のパターン部を異なる形状とすることができるため、静電容量式のタッチパネルに好適な透明導電性フィルムとすることができる。
図7を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る画像表示装置6について説明する。画像表示装置6は、機械的処理により映し出された像を表示する画像パネル21と、シールド層22と、本発明に係る透明導電性フィルム3を有するタッチパネル23と、保護層24とを備える。図7に示すように、液晶ディスプレイ等の画像パネル21上にシールド層22が積層され、さらにタッチパネル23が載置される。タッチパネル23上にはタッチパネル23を保護する保護層24が載置される。なお、本発明の透明導電性フィルムを用いた画像表示装置は、画像表示装置6に限定されるものではなく、他の構成の表示装置であってもよい。例えば、本発明の透明導電性フィルム1および2を用いてもよい。さらに、複数の透明導電性フィルム1、または複数の透明導電性フィルム2を、それぞれ積層して用いてもよい。例えば、透明導電性フィルム1を、透明導電体層15を上にした状態で2枚重ねにして用いてもよい。その場合、上方に位置した透明導電体層15には、図2(a)に示すパターンを形成してもよい。さらに、下方に位置した透明導電体層15には、図2(b)に示すパターンを、(a)のパターンと重なりがでないように形成してもよい。このとき、(a)と(b)のパターンを、電気的接続の方向が交差(直交を含む)するように形成することが好ましい。このように、2枚の透明導電性フィルムを重ね、2層の透明導電体層15のパターンを組んで構成してもよい。
さらに、タッチパネルには、位置検出の方式により、光学式、超音波式、電磁誘導式、静電容量式、抵抗膜式などがある。本発明の透明導電性フィルムは、いずれの方式のタッチパネルでも使用することができる。中でも、透明導電体層に施されたパターン部が目立たないため、透明導電体層が表示部の前面に形成される静電容量式のタッチパネルに好適である。
図8を参照して、本発明の第4の実施の形態に係る透明導電性フィルムの製造方法について説明する。まず、基材11の一方の面にウェットコーティング法により反射率調節層12を積層し、積層体10を製造する(S01)。次に、基材11に反射率調節層12を積層した積層体10の両側の面にハードコート層13を積層する(S02)。次に、ハードコート層13の一方の面に透明誘電体層14を積層する(S03)。さらに透明誘電体層14上に透明導電体層15を積層する(S04)。最後に、透明導電体層15をパターン化する(S05)。基材11には、2〜250μmの膜厚を有するフィルムを用いる。なお、積層体10を製造する工程(S01)は、反射率調節層が重合性液晶化合物とカイラル剤を成分として含有する硬化性組成物であって、紫外線硬化で硬化させる工程をさらに備える。ハードコート層13は、硬化性樹脂で形成され、例えば、0.5〜6μmの膜厚を有するように形成される。透明誘電体層14は、無機物で形成され、1.30〜1.50の屈折率および、例えば、10〜50nmの膜厚を有するように形成される。透明導電体層15は、無機酸化物で形成され、1.9〜2.2の屈折率および、例えば、10〜40nmの膜厚を有するように形成される。その後、所定の形状にパターン化される。なお、本製造方法は、反射率調節層12やハードコート層13をウェットコーティング法により積層するため、毎分数十メートルのライン速度(例えば約20m/分)で積層でき、生産効率を上げることができる。
本発明における特性の測定方法および効果の評価方法は次のとおりである。
JIS−K7361に準拠し、日本電色工業(株)製NDH−5000を用いて、全光線透過率を測定した。
JIS−Z8729に準拠し、日本電色工業(株)製SD5000を用いて、透過光のb*(ビースター)値を測定した。
四端子法により、三菱化学アナリテック(株)製MCP−T610を用いて、ITO膜の表面抵抗(Ω/□)を測定した。
基材11の膜厚は、(株)ニコン製マイクロゲージ式厚み計MF−501を用いて測定した。その他の層の厚みについては、(株)日立製作所製の走査型電子顕微鏡SU70を用いて断面観察して測定した。
各層の屈折率は、(株)アタゴ製のアッベ屈折率計を用いて測定した。
黒い板の上に、透明導電性フィルムのサンプルを透明導電体層側が上になるように置き、目視によりパターン部と非パターン部(パターン開口部)の判別ができるか否かを下記基準で評価した。
○:パターン部と非パターン部(パターン開口部)の判別が困難。
△:パターン部と非パターン部(パターン開口部)とをわずかに判別できる。
×:パターン部と非パターン部(パターン開口部)とをはっきりと判別できる。
(ハードコート層A1およびB1の形成)
膜厚125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムという)からなる基材の片方の面に、UV硬化後に膜厚が5.0μmになるように、ハードコート層塗布液としてアクリル系紫外線硬化性樹脂(DIC(株)製:ユニデック17−824−9)を、バーコーターを用いて塗布した。得られた塗膜を80℃で60秒間乾燥後、高圧水銀ランプ(岩崎電気(株)製:H08−L41、定格120W/cm)が付属したコンベア式UV照射装置(アイグラフィックス(株)製:ECS−801G1)を用いて、照度200mW/cm2、露光量500mJ/cm2で紫外線を照射し、ハードコート層A1を形成した。次いで同様の操作で、ハードコート層A1を設けたPETフィルムの反対側の面に、ハードコート層B1を形成した。露光量は、照度計(岩崎電気(株)製:UVPF−A1/PD−365)で測定した。
両面にハードコート層A1およびB1を設けたPETフィルムの片方の面に、重合性液晶化合物である化合物(式5)[47.08重量%]、カイラル剤である化合物(式32)[1.79重量%]、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤(BASF(株):DAROCUR TPO)[2.43重量%]およびメチルエチルケトン[48.7重量%]の混合塗布液を、UV硬化後に膜厚が2.0μmになるように、バーコーターを用いて塗布し、ハードコート層A1と同様の操作でUV照射を行い、反射率調節層D1を形成した。
ハードコート層A1およびB1の形成と同様の操作を行って、ハードコート層C1を反射率調節層D1上に形成した。ハードコート層C1の膜厚は4.7μmであった。
実施例1と同様の操作でPETフィルムの片側の面にハードコート層B2を形成し、次いで、PETフィルムのハードコート層B2の反対側の面に、重合性液晶化合物である化合物(式5)[47.15重量%]、カイラル剤である化合物(式32)[1.63重量%]、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤(BASF(株):DAROCUR TPO)[2.44重量%]およびメチルエチルケトン[48.78重量%]の混合塗布液を、UV硬化後に膜厚が2.0μmになるように、バーコーターを用いて塗布し、実施例1のハードコート層A1と同様の操作でUV照射を行い、反射率調節層D2を形成した。さらに実施例1のハードコート層C1の形成と同様の操作を行って、ハードコート層C2を反射率調節層D2上に形成した。ハードコート層C2の膜厚は4.5μmであった。
実施例1と同様の操作でPETフィルムの片側の面にハードコート層A3を形成した。次いで、ハードコート層A3の反対側のPETフィルム面に、重合性液晶化合物である化合物(式5)[47.23重量%]、カイラル剤である化合物(式32)[1.47重量%]、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤(BASF(株):DAROCUR TPO)[2.44重量%]およびメチルエチルケトン[48.86重量%]の混合塗布液をUV硬化後に膜厚が2.0μmになるように、バーコーターを用いて塗布し、実施例1のハードコート層A1と同様の操作でUV照射を行い、反射率調節層D3を形成した。さらに実施例1のハードコート層C1の形成と同様の操作を行って、ハードコート層C3を反射率調節層D3上に形成した。ハードコート層C3の膜厚は4.6μmであった。
実施例1と同様の操作でPETフィルムの両側の面にハードコート層A4、B4を形成した。ハードコート層を設けたPETフィルムの片方の面に、重合性液晶化合物である化合物(式5)[9.43重量%]、カイラル剤である化合物(式32)[0.36重量%]、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤(BASF(株):DAROCUR TPO)[2.44重量%]、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート[39.01重量%]およびメチルエチルケトン[48.76重量%]の混合塗布液をUV硬化後に膜厚が2.0μmになるように、バーコーターを用いて塗布し、実施例1のハードコート層A1と同様の操作でUV照射を行い、反射率調節層D4を得た。さらに実施例1のハードコート層C1の形成と同様の操作を行って、ハードコート層C4を反射率調節層D4上に形成した。ハードコート層C4の膜厚は4.8μmであった。
実施例1と同様の操作でPETフィルムの両側の面にハードコート層A5、B5を形成した。
実施例1と同様の操作でPETフィルムの両側の面にハードコート層A6、B6を形成し、ハードコート層を設けたPETフィルムの片方の面に、重合性液晶化合物である化合物(式5)[9.76重量%]、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤(BASF(株):DAROCUR TPO)[2.44重量%]、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート[39.02重量%]およびメチルエチルケトン[48.78重量%]の混合塗布液をUV硬化後に膜厚が2.0μmになるように、バーコーターを用いて塗布し、実施例1のハードコート層A1と同様の操作でUV照射を行い、反射率調節層D6を得た。さらに実施例1のハードコート層C1の形成と同様の操作を行って、ハードコート層C6を反射率調節層D6上に形成した。ハードコート層C6の膜厚は4.7μmであった。
実施例1〜4および比較例1〜2の透明誘電体層は、ハードコート層(C1)、(C2)、(C4)、(C6)、(A3)、(A5)上に、Siターゲット材料を用い、アルゴンおよび酸素の混合ガス雰囲気下で反応性スパッタリング法により形成した。膜厚30nm、屈折率1.45のSiO2の薄膜を得た。
次いで、透明誘電体層上に、酸化インジウム98質量%、酸化錫2質量%のターゲットを用い、スパッタリング法により透明導電体層を形成した。膜厚30nmのITO膜を得た。次いで、ITO膜上に所定のパターン化されたフォトレジスト膜を形成した後、塩酸溶液に浸漬し、ITO膜のエッチングを行い、パターン部の形成を行った。ITO膜のパターン化後、このITO膜を150℃、90分間の条件で加熱処理をして、ITO膜部分を結晶化し、実施例1〜4、比較例1〜2の透明導電性フィルムを得た。
6 画像表示装置
10、10’ 積層体
11 基材
12 反射率調節層
13 ハードコート層
14 透明誘電体層
15 透明導電体層
21 画像パネル
22 シールド層
23 タッチパネル
24 保護層
Claims (8)
- 基材と反射率調節層とを有する積層体と、
前記積層体の両面に積層されたハードコート層と、
前記ハードコート層の少なくとも一方にさらに積層された透明誘電体層と、
前記透明誘電体層にさらに積層された透明導電体層とを備える、透明導電性フィルムであり、
前記基材が、高分子樹脂で形成されており、
前記反射率調節層が、少なくとも重合性液晶化合物およびカイラル剤を成分とする硬化性組成物で形成されており、
前記ハードコート層が、硬化性樹脂で形成されており、
前記透明誘電体層が、無機物で形成され、1.30〜1.50の屈折率を有しており、
前記透明導電体層が、パターン化されパターン部として無機酸化物で形成され、1.9〜2.2の屈折率を有する、
透明導電性フィルム。 - 前記積層体は、前記基材の一方の面の側に前記反射率調節層を有し、他方の面の側にさらに反射率調節層を有する、
請求項1に記載の透明導電性フィルム。 - 前記反射率調節層は、前記透明導電体層のパターン部に入射した光の反射率R(0)と前記透明導電体層の非パターン部に入射した光の反射率R(1)を、下記式(I)を満たすように近似させた、
請求項1または請求項2に記載の透明導電性フィルム。
|R(0)−R(1)|≦2.0% ・・・(I) - 前記基材と前記反射率調節層との間にさらにハードコート層を備える、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。 - 前記基材は、2〜250μmの膜厚を有し、
前記反射率調節層は、0.1〜5μmの膜厚を有し、
前記ハードコート層は、0.5〜6μmの膜厚を有し、
前記透明誘電体層は、10〜50nmの膜厚を有し、
前記透明導電体層は、10〜40nmの膜厚を有する、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。 - 前記基材を形成する高分子樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロースおよびポリカーボネートからなる群から選ばれた少なくとも1種であり、
前記反射率調節層を形成する硬化性組成物は、紫外線硬化性組成物であり、
前記ハードコート層を形成する硬化性樹脂は、紫外線硬化性樹脂であり、
前記透明誘電体層を形成する無機物は、SiO 2 であり、
前記透明導電体層を形成する無機酸化物は、酸化インジウム錫、酸化インジウム亜鉛、ガリウム添加酸化亜鉛およびアルミニウム添加酸化亜鉛からなる群から選ばれた少なくとも1種である、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明導電性フィルムを有するタッチパネルと、
前記タッチパネルを画面上に設置した画像パネルとを備えた、
画像表示装置。 - 基材と反射率調節層とを有する積層体を製造する工程と、
前記積層体の両面にハードコート層を積層する工程と、
前記ハードコート層の少なくとも一方にさらに透明誘電体層を積層する工程と、
前記透明誘電体層にさらに透明導電体層を積層する工程とを備える、透明導電性フィルムの製造方法であり、
前記基材が、高分子樹脂で形成されており、
前記反射率調節層が、少なくとも重合性液晶化合物およびカイラル剤を成分とする硬化性組成物で形成されており、
前記ハードコート層が、硬化性樹脂で形成されており、
前記透明誘電体層が、無機物で形成され、1.30〜1.50の屈折率を有しており、
前記透明導電体層が、パターン化されパターン部として無機酸化物で形成され、1.9〜2.2の屈折率を有する、
透明導電性フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011076382A JP5601264B2 (ja) | 2011-03-30 | 2011-03-30 | 透明導電性フィルムおよび製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011076382A JP5601264B2 (ja) | 2011-03-30 | 2011-03-30 | 透明導電性フィルムおよび製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012212514A JP2012212514A (ja) | 2012-11-01 |
JP5601264B2 true JP5601264B2 (ja) | 2014-10-08 |
Family
ID=47266333
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011076382A Expired - Fee Related JP5601264B2 (ja) | 2011-03-30 | 2011-03-30 | 透明導電性フィルムおよび製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5601264B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6458445B2 (ja) * | 2014-10-21 | 2019-01-30 | 大日本印刷株式会社 | 透明導電性積層体、及び該透明導電性積層体を用いたタッチパネル、並びに、透明導電性積層体の製造方法、及び該透明導電性積層体を用いたタッチパネルの製造方法 |
JP6419610B2 (ja) * | 2015-03-12 | 2018-11-07 | リンテック株式会社 | 透明導電膜積層用フィルム、その製造方法および透明導電性フィルム |
JP6728573B2 (ja) * | 2015-04-01 | 2020-07-22 | 凸版印刷株式会社 | 蓄電デバイス用外装材 |
KR20160150499A (ko) * | 2015-06-22 | 2016-12-30 | 주식회사 엘지화학 | 도전성 필름 |
CN112530627B (zh) * | 2020-11-16 | 2022-08-23 | 苏州城邦达益材料科技有限公司 | 一种低雾度透明导电膜及其制备方法 |
CN112898225A (zh) * | 2020-12-09 | 2021-06-04 | 大丰跃龙化学有限公司 | 1,2-苯并异噻唑啉-3-酮的合成方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4667471B2 (ja) * | 2007-01-18 | 2011-04-13 | 日東電工株式会社 | 透明導電性フィルム、その製造方法及びそれを備えたタッチパネル |
JP2009037311A (ja) * | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Dainippon Printing Co Ltd | 偏光板用表面フィルム及びこれを用いた偏光板 |
JP5014971B2 (ja) * | 2007-12-19 | 2012-08-29 | ソニーモバイルディスプレイ株式会社 | ディスプレイ装置 |
JP5362397B2 (ja) * | 2009-03-11 | 2013-12-11 | グンゼ株式会社 | 透明面状体及び透明タッチスイッチ |
-
2011
- 2011-03-30 JP JP2011076382A patent/JP5601264B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012212514A (ja) | 2012-11-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6111666B2 (ja) | 透明導電性フィルムおよび製造方法 | |
JP6160489B2 (ja) | 透明導電性フィルム | |
JP5601264B2 (ja) | 透明導電性フィルムおよび製造方法 | |
TWI608937B (zh) | Hard coating and transparent conductive film | |
KR101641402B1 (ko) | 도전성 기판 및 그 제조 방법 및 터치 패널 | |
TWI533332B (zh) | Transparent conductive film and its use | |
KR101313663B1 (ko) | 투명 도전성 필름 및 터치 패널 | |
KR101628445B1 (ko) | 투명 도전성 소자, 입력 장치 및 표시 장치 | |
TWI619125B (zh) | 靜電容量式觸摸面板用透明導電性薄膜 | |
TWI512362B (zh) | 具有混合底塗層的透明傳導膜及其製備方法,利用該透明傳導膜的觸控板 | |
CN102630125A (zh) | 导电元件及其制造方法、配线元件、信息输入装置 | |
JP5962995B2 (ja) | タッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルムおよびタッチパネル用透明導電性フィルム | |
JP2012216084A (ja) | 情報入力装置 | |
TWI696554B (zh) | 透明導電膜積層用薄膜及其製造方法以及透明導電性薄膜 | |
KR20140048675A (ko) | 시인성이 개선된 투명 도전성 필름 및 이의 제조방법 | |
JP2018522377A (ja) | 回路基板の製造方法 | |
JP6256154B2 (ja) | 積層体、該積層体を用いたタッチパネル及び積層体の製造方法 | |
JP2013039739A (ja) | 透明積層体及び透明積層体の製造方法 | |
KR20110049700A (ko) | 광학 적층체 및 그 제조 방법, 및 그것을 이용한 편광판 및 표시 장치 | |
JP6217063B2 (ja) | 表示デバイス及びその製造方法 | |
JP6244928B2 (ja) | 機能性膜付きタッチパネルフィルムの製造方法、及び、その製造方法を用いて製造されたタッチパネル | |
KR101481711B1 (ko) | 터치스크린 패널용 투명 도전성 필름 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20131009 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140328 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140513 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140701 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140722 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140804 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5601264 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |