JP2016035825A - リチウムイオン二次電池用負極活物質およびその製造方法並びに負極および電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極活物質およびその製造方法並びに負極および電池 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池用負極活物質として高い理論容量を有するケイ素系物質を負極活物質として用いた際に、初期の電池容量が高く、かつ、多数サイクルの充放電を繰り返しても性能の劣化の少ない負極活物質を得る。また、その負極活物質を用いたリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】ケイ素と酸化銅(2)、または、ケイ素、金属銅および水を、粉砕手段を用いて、粉砕処理すると同時に混合処理ことにより、サイクル特性が良好であり、かつ大きな電池容量を持つ負極活物質を得ることができる。
【選択図】図6

Description

本発明はリチウムイオン二次電池等の二次電池用の負極活物質に関するものであり、特にケイ素、銅、酸素を主要な構成元素とする二次電池用負極活物質およびその製造方法、並びに、その負極活物質を用いた二次電池用負極およびその負極を用いた二次電池に関する。
近年、携帯型の電子機器、通信機器等の著しい発展に伴い、経済性と機器の小型化、軽量化の観点から、高エネルギー密度のリチウムイオン二次電池が強く要望されている。従来、この種のリチウムイオン二次電池の高容量化の方策として、正極および正極活物質の改善、負極および負極活物質の改善等、様々な方法が検討されている。負極および負極活物質の改善として、負極活物質にケイ素(シリコン、Si)またはケイ素化合物を用いる方法が検討されている。ケイ素は現在実用化されている炭素材料の理論容量372mAh/gより遙かに高い理論容量4200mAh/gを示すことから、電池の小型化と高容量化において期待が大きい材料である。また、ケイ素はリチウムと合金化することが可能なため、充放電時のデンドライト発生による内部短絡が起こらない負極材として優れた特長を持っている。
例えば、特開平5−074463号公報(特許文献1)には、単結晶ケイ素を負極活物質の支持体として使用したリチウムイオン二次電池が開示されている。また、負極材に導電性を付与することを目的として、特開2000−243396号公報(特許文献2)には、酸化ケイ素と黒鉛とをメカニカルアロイングした後、炭化処理する技術が、特開2000−215887号公報(特許文献3)には、ケイ素粒子表面を化学蒸着法により炭素層で被覆する技術が、それぞれ開示されている。これらの従来技術の場合、ケイ素粒子表面に炭素層を設けることにより、負極材の導電性を改善することは可能であるが、充放電に伴う大きな体積変化に起因するケイ素負極活物質の低いサイクル特性という課題を解決することはできなかった。
ケイ素はリチウムと合金化した場合、体積が最大4倍程度に膨張する。そのため、充放電サイクルを繰り返すと、ケイ素粒子内に大きな内部歪が生じ、ケイ素粒子が微粉化することによりサイクル特性が低下すると考えられている。ケイ素負極活物質のもつ低いサイクル特性という課題を解決するために、様々な方法が検討されている。特開2004−335271号公報(特許文献4)には、ケイ素とチタン、ニッケル、銅等の金属をボールミルでメカニカルアロイし、負極活物質を得る技術が開示されている。特開2010−244767号公報(特許文献5)には、ケイ素粒子と銅粒子を乾式アトライタで処理して、負極活物質を得る技術が開示されている。特開2012−113945号公報(特許文献6)には、ケイ素の粗粉をビーズミルで破砕し、引き続き導電性基材粉として銅粉を加え、せん断応力を加えることにより凝集体を得る技術が開示されている。しかし、これらの技術を用いても、負極活物質単位質量あたりの電池容量やサイクル特性等の、負極活物質に起因する電池特性の改良は現時点では十分とは言えず、ケイ素を用いた負極活物質を使用した二次電池が広く使用されるには至っていないのが現状である。
特開平5−074463号公報 特開2000−243396号公報 特開2000−215887号公報 特開2004−335271号公報 特開2010−244767号公報 特開2012−113945号公報
ケイ素またはケイ素化合物を用いる負極活物質は、その高い理論容量から、電池の小型化と高容量化において期待が大きいが、負極活物質単位質量あたりの電池容量とサイクル特性を同時に一定以上の水準にすることは、現時点ではできていない。本発明で解決しようとする課題は、サイクル特性が良好であり、リチウムイオン二次電池用負極活物資として実用可能な程度に大きな電池容量を持つ負極活物質とその製造方法を提供することである。また、この負極活物質を用いた負極および二次電池、およびこれらの製造方法を提供することである。
本発明者らが鋭意検討した結果、ケイ素と酸化銅(2)を粉砕手段に投入し粉砕処理を行うと同時に、粉砕物を混合することにより、また、ケイ素と金属銅(すなわち銅(0))および水を粉砕手段に投入し粉砕処理を行うと同時に、粉砕物を混合することにより、ケイ素、銅、酸素を主要な構成元素とする二次電池用負極活物質得られ、この本発明の二次電池用負極活物質は、サイクル特性が良好であり、リチウムイオン二次電池用負極活物資として実用可能な程度に大きな電池容量を持つ負極活物質であることを見出し、本発明を完成するに至った。なお、酸化銅のあとのカッコ内の数字は、酸化数を表すもので、本来、ローマ数字で表記すべきものである。
特許文献4〜6に記載されているケイ素と金属銅に対してせん断力を加えることにより得られる負極活物質と比較して、本発明の負極活物質のサイクル特性が良好である理由は現時点で特定できていないが、本発明者らは、以下のように推定している。
本発明の負極活物質は、ケイ素および酸化銅、またはケイ素と金属銅と水とを粉砕手段中に投入し、粉砕と混合を同時に行うことにより得られるが、この粉砕および混合の過程において、原料としてケイ素と酸化銅を用いた場合には、ケイ素が酸化銅を一部還元し、ケイ素自体は一部酸化すると考えられる。また、原料としてケイ素、酸化銅と水とを用いた場合には、ケイ素が水と反応し、一部酸化するものと考えられる。すなわち、このケイ素が一部酸化した反応生成物が負極活物質中に存在することにより、サイクル特性が向上していると考えられる。
上記の目的を達成するために、本発明は、以下を提供する。すなわち、
Cu3SiおよびX線回折法により測定されるSiの平均結晶子径(Dx)が50nm以下、好ましくは20nm以下のケイ素の微粒子を含み、モル比で 示される元素組成比Cu/(Si+Cu+O)およびO/(Si+Cu+O)が、0.02〜0.30、好ましくは0.04〜0.20、さらに好ましくは0.05〜0.12であり、XRDの測定結果から算出されるピーク強度比(Cu3Si/Si)が0.05から1.5であるリチウムイオン二次電池用負極活物質が提供される。このリチウムイオン二次電池用負極活物質は、その構成物質として非晶質のケイ素酸化物を含むものであって良く、その場合、XPSの測定結果から算出される負極活物質のピーク面積比(SiOx/Si(0))は0.06〜0.72のものであっても良い。
また、本発明においては、リチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法として、以下が提供される。すなわち、第一の実施形態においては、リチウムイオン二次電池用負極活物質の原料として、ケイ素および酸化銅(2)を粉砕手段中に投入し、ケイ素および酸化銅(2)を粉砕するとともに、粉砕されたケイ素および酸化銅(2)を混合する工程を含む、リチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法が提供される。
第二の実施形態においては、リチウムイオン二次電池用負極活物質の原料として、ケイ素、金属銅および水を粉砕手段中に投入し、ケイ素および金属銅を粉砕するとともに、粉砕されたケイ素および金属銅を混合する工程を含む、リチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法が提供される。
また、本発明のリチウムイオン二次電池用負極活物質には、上述の第一および第二の実施形態の製造方法により製造される負極活物質が全て含まれる。
本発明により得られる負極活物質を用いてリチウムイオン二次電池用負極が、またそのリチウムイオン二次電池用負極を用いて、リチウムイオン二次電池を製造することができる。
以上、本発明においては、ケイ素と酸化銅(2)、またはケイ素と金属銅と水とを粉砕処理すると同時に粉砕物を混合することにより、ケイ素、銅および酸素を主要な構成元素とするリチウムイオン二次電池用負極活物質が得ることができる。この二次電池用負極活物質は、サイクル特性が良好であり、かつ、リチウムイオン二次電池用負極活物資として実用可能な程度に大きな電池容量を持つ。また、その負極活物質を用いたリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池を得ることができる。
実施例2、5の負極活物質のXPS測定結果。 ケイ素と酸化銅(2)を粉砕すると同時に混合して得られた負極活物質の走査電子顕微鏡写真。 実施例1から4の負極活物質のXRD測定結果。 実施例5から8の負極活物質のXRD測定結果。 実施例9から12の負極活物質のXRD測定結果。 比較例1、2、実施例13の負極活物質のXRD測定結果。 実施例1の負極活物質の透過電子顕微鏡写真。 実施例1の負極活物質の透過電子顕微鏡写真。 実施例1の負極活物質の透過電子顕微鏡写真。 ケイ素と金属銅と水とを粉砕すると同時に混合して得られた負極活物質の走査電子顕微鏡写真。
[負極活物質]
本発明のリチウムイオン二次電池用負極活物質は、原料であるケイ素と酸化銅(2)、またはケイ素と金属銅と水とを、公知の粉砕手段中で粉砕処理を行うと同時に、粉砕された原料を混合することにより得られる。原料投入のタイミングは、使用する原料の大きさに依存し、必ずしも同時に投入することを要さないが、後述するケイ素の表面酸化反応の観点から、ケイ素と酸化銅(2)もしくはケイ素と金属銅の粉砕および混合が同時に起こっている時間が必要であり、原料物質を同時に投入することが好ましい。
ケイ素と酸化銅(2)を粉砕、混合処理する前の試料についてのX線回折(XRD)パターンでは酸化銅(2)に対応するピークが観察されるが、各実施例により得られた負極活物質のXRDパターンには、酸化銅(2)に対応するピークは認められない。このことは、粉砕手段中での粉砕、混合処理の際、酸化銅(2)がケイ素により還元され、酸素の一部または全部を失ったためと考えられる。各実施例により得られた負極活物質のXRDパターンには、2θが44.8°付近にピークが認められ、これはCu3Siが存在することを示している。また、ケイ素に対応するピークの半値幅が、粉砕処理により増大し、粉砕処理によりケイ素が微結晶化していることが判る。
ケイ素と金属銅と水とを投入して粉砕、混合処理した場合にも、ケイ素に対応するピークの半値幅の増大が観察されるので、この場合にもケイ素の微結晶化が起こっていることは明らかである。
図1に、後述する実施例2および実施例5において得られた負極活物質について、X線光電子分光分析法(XPS)により得られた、ケイ素の2pピークのスペクトルを示す。Si2pスペクトル中には金属状態のケイ素(Si(0))に対応するピーク以外に、酸化状態の異なる複数の酸化物に対応するピークが観察され、低級酸化物を含むケイ素の酸化物、すなわちSiOx(ただし0<x<2)が存在していることが判る。すなわち、ケイ素と酸化銅(2)を粉砕、混合処理すると、ケイ素は還元剤として作用し、酸化銅(2)の酸素の一部または全部を奪って、ケイ素自体は酸化したものと考えられる。なお、図2は、試料表面をシリコン基板が10nmの深さでエッチングされる条件でスパッタエッチング行った後に、光電子の取り出し角度45°で測定を行っている。同様なSi2pスペクトルは、ケイ素と金属銅と水とを投入して粉砕、混合処理した場合にも得られており、この場合は、ケイ素と水が反応したものと考えてよい。
以上の測定結果より、本発明の粉砕および混合処理により得られる電極活物質のサイクル特性が向上する機構は、現在のところ不明であるが、例えば以下の様な機構が推定される。
本発明を実施して得られる負極活物質の複合体には、粉砕処理により微結晶化されたケイ素とともに、やはり粉砕処理によりケイ素と原料中の銅が反応して生成したCu3Si等の銅−ケイ素化合物が含まれる。このほかに、酸化銅または水の酸素とケイ素が反応して生成したケイ素酸化物が一定以上存在する。後述する比較例2から、従来技術であるケイ素と金属銅を粉砕処理して得られる負極活物質でも、微結晶化されたケイ素とともに、やはり粉砕処理によりケイ素と原料中の銅が反応して生成したCu3Si等の銅−ケイ素化合物を含むことがわかる。これらのことから、微結晶化されたケイ素とともに銅元素および酸素元素を一定以上含むことにより、リチウムイオンの吸放出に基づくケイ素の体積膨張、収縮に伴う応力を緩和するものと考えられるが、その詳細な機構は現時点では不明である。本発明の負極活物質に含まれるCu3Siは、XRDの測定結果から後述する方法で得られるピーク強度比(Cu3Si/Si)が0.05〜1.5の範囲であることが好ましい。ピーク強度比(Cu3Si/Si)が0.05未満の場合には、サイクル特性が十分向上しない場合があり、1.5を超える場合には、負極活物質に含まれる結晶性のSiの割合が少なくなり、初期放電容量が十分得られない場合がある。本発明の電極活物質の複合体には、処理中に還元されない酸化銅(2)の微粒子が極少量含まれることも考えられるが、その存在自体は特に問題とならない。
ケイ素結晶を微細化すると、ケイ素微結晶の体積変動の絶対値が小さくなるため、リチウムイオンの吸放出に伴うケイ素微結晶の体積変化に基づく電池特性の劣化を抑制する観点から、ケイ素結晶をより微細化することが好ましいと考えられる。
本発明において得られるリチウムイオン二次電池用負極活物質中に含まれるケイ素微結晶の平均粒子径は、後述するX線回折法(XRD)により測定される平均結晶子径(Dx)で50nm以下が好ましく、より良好なサイクル特性(容量維持率)を得るためには20nm以下であることがさらに好ましい。結晶子径が50nmを超える場合には、サイクル特性が十分向上しない場合があるので、好ましくない。Dxの下限は特に限定されないが、粉砕処理によって1nm未満にすることは困難であり、現実的には1nm以上となる。
本発明のリチウムイオン二次電池用負極活物質は、ケイ素、銅、酸素を主要な構成元素とするものであり、これらの元素のモル比で示される元素組成比Cu/(Si+Cu+O)およびO/(Si+Cu+O)が、それぞれ0.02〜0.30であることが好ましい。元素組成比としては、0.04〜0.20であることがさらに好ましく、0.05〜0.12であることがより好ましい。前記元素組成比が、0.02未満の場合には、サイクル特性が十分向上しない場合があり、前記元素組成比が、0.30を超える場合には、活物質単位質量あたりの電池容量が小さくなる場合があるので好ましくない。サイクル特性と活物質単位質量あたりの容量を同時に高くする観点から、前記元素組成比は、0.04〜0.20であることが好ましく、0.05〜0.12であることが更に好ましい。これらの値は、原料の配合比率を変化させることにより制御することができる。
ケイ素と酸化銅(2)、またはケイ素と銅と水を、ボールミル、ビーズミル等の粉砕手段により、同時に粉砕処理することにより得られる本発明の負極活物質に、ケイ素、銅、酸素以外の構成元素を含む物質が混入していても、その混入量が一定以下であれば、本発明の効果を奏することが可能である。前記のケイ素、銅および酸素を主要な構成元素とするリチウムイオン二次電池用負極活物質とは、負極活物質中のケイ素、銅、酸素の含有量が合計で70質量%以上であることを意味する。前記含有量は、80質量%以上が好ましく、90質量%以上が更に好ましい。
[出発物質]
ケイ素
本発明のリチウムイオン二次電池用負極活物質の製造に用いられる出発物質のケイ素としては、ケイ素からなるものであればその形態は特に問わない。市販のシリコン基板(単結晶、多結晶)、原料用多結晶や非晶質ケイ素を始めとした純ケイ素以外に、ケイ素合金も用いることができる。本発明の負極活物質の製造方法には、粉砕手段による粉砕のステップが含まれるので、出発物質のケイ素の大きさは特に規定するものではないが、作業性の観点から、1mm以下とすることが好ましい。
酸化銅(2)
ケイ素と酸化銅(2)とを、粉砕手段を用いて粉砕と同時に混合することにより、本発明の負極活物質を得ることができる。粉砕処理することによりサイクル特性と電池容量が向上する理由については、現在のところ不明であるが、粉砕の過程で、上述の様に原料のケイ素が微細化するとともに、原料のケイ素と酸化銅中の酸素が部分的に反応することによる反応生成物が生じ、負極活物質中に存在するためと考えられる。出発物質の酸化銅(2)としては、市販の酸化銅(2)粉等、いかなるものでも用いることができる。
金属銅および水
ケイ素と金属銅と水とを、粉砕手段を用いて粉砕すると同時に混合ことにより、本発明の負極活物質を得ることができる。粉砕処理することによりサイクル特性と電池容量が向上する理由についても、現在のところ不明であるが、粉砕の過程で、原料のケイ素が微細化するとともに、銅の存在下で原料のケイ素と水の酸素が部分的に反応することによる反応生成物が生じ負極活物質中に存在するためと考えられる。出発物質の金属銅としては、市販の金属銅粉等を用いることができる。なお、ケイ素と金属銅と水とを原料物質として用いる場合、粉砕の過程において金属銅の表面が水と反応して、一部水酸化銅または酸化銅が生成することも考えられるが、それらを含めて金属銅と称する。
水の純度については、特に規定しないが、不純物低減の観点から、イオン交換水、逆浸透水、蒸留水などの、純度の高い水を用いることが好ましい。粉砕手段に投入する水の量が過剰であると、得られる粉砕処理して得られる負極活物質の元素組成比O/(Si+Cu+O)が大きくなりすぎることがある。具体的には、ケイ素に対する水の質量比(H2O/Si)は、0.5以下が好ましく、0.2以下が更に好ましい。
[粉砕手段]
本発明のリチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法においては、ケイ素と酸化銅(2)、またはケイ素と銅と水とを粉砕すると同時に混合するために、粉砕手段を用いる。粉砕手段としては、振動ミル、ボールミル等の公知の粉砕手段のいずれを用いても構わない。なお、使用する原料の大きさが大幅に異なるときは、最初に大きいほうの原料を粉砕し、その後残りの原料を投入し、粉砕と同時に混合処理しても構わない。粉砕メディアも、特に限定されないが、ジルコニアボール等を用いることができる。粉砕手段に、秤量した出発物質のケイ素と酸化銅(2)、またはケイ素と銅と水とを入れ、撹拌しながら出発物質を粉砕することにより、本発明の負極活物質を得ることができる。なお、出発原料、粉砕メディアとともに撹拌用溶媒を粉砕手段に投入して粉砕することもできる。攪拌用溶媒には非極性の有機溶媒を用いることができる。また、粉砕手段でケイ素と酸化銅(2)、またはケイ素と銅と水を入れる容器は、得られる負極活物質の元素組成比(O/(Si+Cu+O))の制御性を向上するために密封できる構造とすることができる。
前記粉砕処理の際、回転数、振動数、処理時間等の粉砕処理の適切な条件範囲は、原料投入量、装置仕様、粉砕メディア等の条件により変化するので適宜設定すればよい。粉砕メディアを用いて粉砕処理を行った場合、粉砕処理後に、ふるい等を用いて粉砕メディアを除去して、本発明の負極活物質を得る。
[リチウムイオン二次電池用負極]
本発明の負極活物質を用いて、公知の方法により、リチウムイオン二次電池用負極を作製することができる。例えば、前記負極活物質に適当なバインダ(結着剤)を混合し、必要に応じて導電性の向上のために適当な導電性粉末を混合する。この混合物にバインダが溶解する溶媒を加え、必要に応じて公知の攪拌機により十分に攪拌してスラリー状にする。この負極活物質を含むスラリーを、ドクターブレードなどを用いて圧延銅箔などの電極基板(集電体)に塗布し、乾燥した後、必要に応じてロール圧延などによって圧密化して、非水電解質二次電池用負極を作製することができる。
[リチウムイオン二次電池]
前述のようにして製造された負極を用いてリチウムイオン二次電池を組立てることができるが、他の非水電解質二次電池を作製することも可能である。リチウムイオン二次電池は、基本構造として負極、正極、セパレータおよび非水系の電解質を含んでおり、前述の手順により作製された負極と、公知の正極、セパレータおよび電解質を用いて、リチウムイオン二次電池を組立てることができる。
[評価用電池の製造方法]
本発明により得られるリチウムイオン二次電池負極活物質の性能評価は、以下の手順で行った。
得られた粉末(負極活物質)1.0質量部に人造黒鉛(平均粒子径D50=4μm)0.29質量部を加え、混合物とした。さらに宇部興産(株)製ポリイミド樹脂(商標名:U−ワニスA、固形分18質量%)3.12質量部およびN-メチルピロリドン0.86質量部を加え、撹拌してスラリーを得た。このスラリーを50μmのドクターブレードを使用して厚さ10μmの銅箔(負極集電体)に塗布し、窒素雰囲気中、70℃で20分乾燥後、650℃で3時間真空焼成した。焼成後に19.6MPa(200kgf/cm2)で加圧を行った後、1.5cm2に打ち抜き、負極成型体とした。
評価用電池は、以下の手順で作製した。正極材料としてLiCoO2を活物質とし、正極集電体には、アルミ箔を用いた単層シート(宝泉(株)製)を用いた。非水電解質溶液には、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネートおよびジメチルカーボネートの60:25:15(体積比)混合液に、六フッ化リン酸リチウムを1mol/Lの濃度で溶解した非水電解質溶液を用い、セパレータに厚さ50μmのポリエチレン製微多孔質フィルムを用いてコイン型リチウムイオン二次電池を作製した。得られた評価用電池を用いて、負極成型体の初回充放電効率及びサイクル特性を評価した。
[電池容量、サイクル特性評価方法]
作製した評価用リチウムイオン二次電池は、室温で3時間放置した後、充放電装置((株)北斗電工製)を用い、テストセルの電圧が0.02Vに達するまで0.3mAの定電流で充電を行い、0.02Vに達した後は、セル電圧を0.02Vで一定に保つように電流を減少させて充電を行った。そして、電流値が10μAを下回った時点で充電を終了した。放電は0.3mAの定電流で行い、セル電圧が3.8Vを上回った時点で放電を終了し、放電容量を求めた。
以上の充放電試験を50回繰り返し、評価用リチウムイオン二次電池の50サイクルの充放電試験を行った。後述の実施例および比較例の評価結果を表1に示す。表1では、1サイクル後の放電容量を初期放電容量とし、この初期放電容量に対する50サイクル後の放電容量の比率を、50サイクル後容量維持率(%)として示した。ここで、充放電容量は、負極活物質の単位質量あたりの容量を示す。なお、実施例1および比較例1では、100サイクルの充放電試験も実施しており、その結果も表1に併せて示した。
[負極活物質の元素組成比測定方法]
得られた負極活物質の元素組成比は、走査型電子顕微鏡(Hitachi SU−8000)および電子顕微鏡用エネルギー分散型X線分析システム(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製NORAN System 7、NSS312E)を用いて、以下の方法で測定した。
測定領域を200μm×200μmとし、加速電圧10kVで、試料の異なる10箇所について、Si、Cu、Oの元素組成比を測定し、得られた10個の測定値の平均値から元素組成比(Si/(Si+Cu+O)、(O/(Si+Cu+O)、Cu/(Si+Cu+O))を計算した。
局所的な元素組成比は、以下の方法により測定した。
得られた負極活物質について、収束イオンビーム装置(FIB装置)を用いて厚さ100nmの試料を作成した。この試料をSTEM−EDX(日立製作所社製、型番HD−2700)を用いて、加速電圧200kVの測定条件で、局所的な元素組成比を測定した。
[負極活物質のX線回折評価方法]
得られた負極活物質について、X線回折装置(株式会社リガク製、RINT−2000)によりCu線源(40kV/20mA)の条件で測定して、X線回折(XRD)の評価を行い、X線回折パターンを得た。
XRDの測定結果からSiの平均結晶子径(Dx)を算出する場合には、X線回折パターンから得られたSi相の(111)面の半値幅βを用いて、Scherrerの式 D=(K・λ)/(β・cosθ)を用いて結晶子径(Dx)を算出した。なお、Scherrerの式において、Dは結晶子径(nm)、λは測定X線波長(nm)、βは結晶子による回折幅の広がり(半値幅、ラジアン)、θは回折角のブラッグ角、KはScherrer定数を示し、この式中の測定X線波長λを0.154nm、Scherrer定数Kを0.9とした。
XRDの測定結果から、分子をCu3Siに対応するピーク高さ、分母をSiに対応するピーク高さとしたピーク強度比(Cu3Si/Si)を以下の方法で算出した。Cu3Siに対応するピーク高さは、2θが44.8°付近にピークがあるCu3Siに対応するピークと2θが47.4°付近にピークがあるSiに対応するピークをピーク分離し、ピーク分離の結果得られた2θが44.8°付近にピークがあるプロファイルのピーク高さをCu3Siに対応するピーク高さとし、2θが28.4°付近にピークがあるピークの高さをSiに対応するピーク高さとして、これらのピーク高さからピーク強度比(Cu3Si/Si)を算出した。
[負極活物質のX線光電子分光分析評価方法]
負極活物質のX線光電子分光分析評評価は、X線源としてモノクロメーターにより単色化されたAlKα線を用い、測定領域φ0.62mm、光電子の取り出し角度45°の条件で測定を行った。測定前に、試料表面をシリコン基板が100nmの深さでエッチングされる条件でArスパッタエッチングを行った。Si2pスペクトル中には金属状態のケイ素(Si(0))に対応するピーク以外に、高結合エネルギー側にシフトした複数のピークが観察された。この高結合エネルギー側にシフトした複数のピークは酸化状態の異なる複数の酸化物(低級酸化物を含むケイ素の酸化物、すなわちSiOx(ただし0<x<2))に対応するピークと判断される。Si(0)、SiOxに対応するピークをピーク分離し、分子をSiOxに対応する各ピークの面積の和、分母をSi(0)に対応するピークの面積としたピーク面積比(SiOx/Si(0))を算出した。
[実施例1]
平均粒径が5μmである粒状Si(高純度化学研究所製、純度99.9%)1.56gとCuO粉(株式会社レアメタリック製、純度99.9質量%、平均粒径1μm)0.44gと直径15mmのジルコニアボール7個を粉砕ポット(ステンレス製、容量45cm3)に入れ密封した。この粉砕ポットを遊星ボールミル(Fritsch社製、Pulverisette−7)にセットし、回転速度600rpmの条件で、3時間粉砕処理を実施した。粉砕ポットの内容物から、ジルコニアボールを分離し、負極活物質を得た。得られた負極活物質の元素組成比、XRDのSi(111)ピークの半値幅および結晶子径、ピーク強度比(Cu3Si/Si)を表1に示し、走査型電子顕微鏡写真を図2に示す。実施例1〜13により得られた負極活物質のXRDパターン(図3)には、2θが44.8°付近にピークが認められ、Cu3Siが存在することを示していた。
図4に、負極活物質の透過電子顕微鏡(STEM)暗視野像を示す。STEM暗視野像中で白っぽく見える3点(矢印部)の元素組成をSTEM−EDXで測定した結果は、Cu/Siのモル比が2.73〜3.27であり、Cu3Siが生成していることが確認された。
図5(a)、図5(b)に、実施例1により得られた負極活物質のSTEM像を示す。図5(a)が明視野STEM像で図5(b)が暗視野STEM像である。この暗視野STEM像は、写真の下半分の部分にはCu3Siが生成していないことを示している。金属状態のSiは良好な結晶性を示すが、その周辺に結晶格子の乱れた非晶質な領域が存在しており、この領域がアモルファス状のSi酸化物であると考えられる。この明視野STEM像の下右部分には結晶性のSiが存在し、下左部分にはアモルファス状のSi酸化物が存在していると考えられる。
得られた負極活物質を用い、前述の手順で評価用電池を作製し、負極活物質の性能を評価した。充放電試験の結果を表1に示す。なお、表1には、実施例2〜13および比較例1および2についての結果も併せて示してある。
[実施例2]
負極活物質製造の際、粒状Siの量を1.56gから1.077gに変更し、CuO粉の量を0.44gから0.923gに変更した以外は、実施例1と同様にして、負極活物質およびそれを用いた電池を作製し、評価を行った。
得られた負極活物質をXPSで分析した。得られたSi2pピークを図1に示す。Si2pピークは、酸化数0〜4に対応する5つのピークに分離することができた。このことは、得られた負極活物質には酸化数の異なるSi酸化物が存在していることを示している。ピーク面積比(SiOx/Si(0))は0.57であった。実施例1〜13で得られた負極活物質のピーク面積比(SiOx/Si(0))は、0.06〜0.72の範囲であった。
実施例1〜6の粉砕前の粒状SiとCuO粉の混合物をXRDで測定した場合、2θが35.4°および38.4°付近にCuOのピークが認められるが、粉砕後には、それらのピークは認められない。更に、実施例1〜6で得られた負極活物質のXRD測定結果では、Si酸化物によるピークは認められなかった。これらのことは、本発明の負極活物質中の酸素原子は、アモルファス状のSi酸化物の形態で存在しているものと考えられる。
[実施例3]
負極活物質製造の際、粒状Siの量を1.56gから1.824gに変更し、CuO粉の量を0.44gから0.176gに変更した以外は、実施例1と同様にして、負極活物質及びそれを用いた電池を作製し、評価を行った。
[実施例4〜6]
負極活物質製造の際、粒状Siの量を1.56gから表1に記載の値に変更し、CuO粉の量を0.44gから表1に記載の値に変更した以外は、実施例1と同様にして、負極活物質及びそれを用いた電池を作製し、評価を行った。実施例5で得られた負極活物質をXPSで分析した。XPSの結果から得られたピーク面積比(SiOx/Si(0))は0.19であった。
[実施例7]
負極活物質製造の際、出発原料を粒状Si1.56gとCuO粉0.44gから、平均粒径が5μmである粒状Si(高純度化学研究所製、純度99.9%)1.71gとCu粉(金属銅粉(Aldrich製、純度99.7質量%、平均粒径3μm)0.29gと水0.054gに変更した以外は、実施例1と同様にして、負極活物質及びそれを用いた電池を作製し、評価を行った。
[実施例8〜12]
負極活物質製造の際、Cu粉の量を1.71gから表1に記載の値に変更し、水の量を0.054gから表1に記載の値に変更した以外は、実施例7と同様にして、負極活物質及びそれを用いた電池を作製し、評価を行った。実施例8により得られた負極活物質の走査型電子顕微鏡写真を図6に示す。
[実施例13]
負極活物質製造の際、粉砕処理時間を3時間から1時間に変更した以外は、実施例1と同様にして、負極活物質及びそれを用いた電池を作製し、評価を行った。
[比較例1]
負極活物質製造の際、粒状Siの量を1.587gから2gに変更し、CuO粉を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、負極活物質及びそれを用いた電池を作製し、評価を行った。
[比較例2]
負極活物質製造の際、粒状Siの量を1.587gから1.628gに変更し、CuO粉0.413gに代えて、金属銅粉(Aldrich製、純度99.7質量%、平均粒径3μm)0.372gに変更した以外は、実施例1と同様にして、負極活物質及びそれを用いた電池を作製し、評価を行った。
実施例5および実施例8で得られた負極活物質について、以下の方法で成分分析を行った。SiおよびCuの含有量は、試料をフッ化水素酸と硝酸の混酸水溶液で溶解後、ICP−OES法(ICP発光分析法)で含有量を測定した。Cuの含有量測定では、試料をフッ化水素酸−硝酸の混酸水溶液で溶解後、硫酸を添加した後に加熱乾固してSiをSiO2として揮発除去する操作を行った。O(酸素)含有量はLECO社製、ONH836を用いて測定した。いずれも負極活物質も、Si、Cu、Oの合計の含有量(質量)は、試料質量の98.5質量%であった。
実施例5の負極活物質について、電池容量、サイクル特性評価方法の条件である放電を終了する時点のセル電圧を3.8Vから1.6Vに変更して充放電負荷を低減した条件(充電深度を100%から60%に変更した条件)でサイクル特性評価を行った。結果、50サイクル後および100サイクル後の容量維持率は、いずれも99.5%以上であり、極めて優れたサイクル特性を示した。
本発明の製造方法により得られた負極活物質を用いたリチウムイオン二次電池は、50サイクル後容量維持率が58.8%〜102.2%であり、優れた性能を示した。

Claims (11)

  1. ケイ素、銅および酸素を主要な構成元素とするリチウムイオン二次電池用負極活物質であって、Cu3SiおよびX線回折法により測定される平均結晶子径(Dx)が50nm以下のケイ素粒子を含み、かつ、モル比で示される元素組成比Cu/(Si+Cu+O)およびO/(Si+Cu+O)が0.02〜0.30であり、XRDの測定結果から算出されるピーク強度比(Cu3Si/Si)が0.05から1.5であるリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  2. 非晶質のケイ素酸化物を含む、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  3. XPSの測定結果から算出される負極活物質のピーク面積比(SiOx/Si(0))が0.06〜0.72である請求項2に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  4. モル比で示される元素組成比Cu/(Si+Cu+O)およびO/(Si+Cu+O)が0.04〜0.20である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  5. モル比で示される元素組成比Cu/(Si+Cu+O)およびO/(Si+Cu+O)が0.05〜0.12である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  6. X線回折法により測定される平均結晶子径(Dx)が20nm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の、リチウムイオン二次電池用負極活物質。
  7. ケイ素および酸化銅(2)を粉砕手段中に投入し、ケイ素および酸化銅(2)を粉砕するとともに、粉砕されたケイ素および酸化銅(2)を混合する工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法。
  8. ケイ素、金属銅および水を粉砕手段中に投入し、ケイ素および金属銅を粉砕するとともに、粉砕されたケイ素および金属銅を混合する工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法。
  9. 請求項7または8に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法により得られた、リチウムイオン二次電池用負極活物質。
  10. 請求項1〜6、9のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質と負極集電体を有する、リチウムイオン二次電池用負極。
  11. 請求項10に記載のリチウムイオン二次電池用負極、正極、セパレータおよび非水系電解液を有する、リチウムイオン二次電池。
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