JP2016035550A - クリーニングブレード、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

クリーニングブレード、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】経時でのブレード部材のヘタリを抑制しつつ、クリーニング性能を向上させることができる。【解決手段】弾性材料の硬度が互いに異なる積層構造のブレード部材1401で構成され、ブレード部材1401の先端稜線部1403を表面移動する感光体10の表面に当接して感光体10の表面から付着物を除去するクリーニングブレード1400において、先端稜線部1403を含むクリーニング層は、樹脂で含浸処理され、あるいは高硬度の弾性材料で形成され、かつ、ブレード部材全体の永久伸びの値を3.0[%]以下に規定した。【選択図】図20

Description

本発明は、クリーニングブレード、これを用いた電子写真式の画像形成装置、及びその画像形成装置に対して着脱可能に装着されるプロセスカートリッジに関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成装置では、被清掃部材たる感光体等の像担持体について、転写紙や中間転写体へトナー像を転写した後の表面に付着した不要な転写残トナーはクリーニング手段たるクリーニングブレードによって除去している。このクリーニングブレードとしては、一般的に構成を簡単にでき、クリーニング性能も優れていることから、短冊形状のブレード部材が用いられている。
ブレードクリーニング方式のクリーニングブレードでは、クリーニング装置の枠体に固定された金属等の剛性の高い材料からなる支持部材によってブレード部材を支持し、ブレード部材の先端稜線部を像担持体の周面に押し当て像担持体上の付着物を除去する。このようなブレードクリーニング方式のクリーニングブレードは、構成が簡単でコストが安価であり、かつ付着物の除去性能にも優れていることから、広く利用されている。
特許文献1には、弾性部材の特性が互いに異なる二層の積層構造のブレード部材を用い、被清掃部材の像担持体に当接するエッジ層の先端稜線部に樹脂を含浸させ、さらに含浸した先端稜線部の表面を比較的高い硬度の表面層で覆い、先端稜線部の硬度を高めているクリーニングブレードが記載されている。
特許文献1のクリーニングブレードでは、含浸部と表面層とによって、先端稜線部の硬度を高くすることで、先端稜線部における変形が小さくなり、当接面積が広くなることを抑制できる。これにより、当接圧力を高く設定することができ、クリーニング性能を向上させることができる。
本発明者らは、経時に亘ってブレード部材の像担持体に対する当接圧力を観察してみたところ、ブレード部材が撓んだ形状に永久変形する、いわゆるヘタリが発生し、初期の当接状態と異なる当接状態になり、その当接圧力が低下し、クリーニング不良が発生する虞のあることがわかった。硬度が高いエッジ層と硬度が低いバックアップ層とからなる二層の積層構造のブレード部材を用い、かつ、先端稜線部に含浸処理し、さらにその含浸部を表面層で覆った構成であっても、エッジ層とバックアップ層と先端稜線部との永久伸びの組合せによっては、初期の良好なクリーニング性能を十分に維持することができない場合があった。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、複数の層によって構成される積層構造のブレード部材を用いた構成で、経時でのブレード部材のヘタリを抑制しつつ、クリーニング性能を向上させることができるクリーニングブレード、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、弾性材料の硬度が互いに異なる積層構造のブレード部材で構成され、該ブレード部材の先端稜線部を表面移動する被清掃部材の表面に当接して被清掃部材の表面から付着物を除去するクリーニングブレードにおいて、上記先端稜線部を含むクリーニング層は、樹脂で含浸処理され、あるいは高硬度の弾性材料で形成され、かつ、上記ブレード部材全体の永久伸びの値を3.0[%]以下に規定したことを特徴とするものである。
本発明によれば、経時でのブレード部材のヘタリを抑制しつつ、クリーニング性能を向上させることができるという優れた効果が得られる。
本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。 同プリンタが備えるプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。 従来のクリーニングブレードを説明する模式図である。 別の従来のクリーニングブレードを説明する模式図である。 別の従来のクリーニングブレードを説明する模式図である。 含浸処理を説明する模式図である。 クリーニングブレードを感光体に当接したときのブレード部材の変形を説明する模式図である。 別の含浸処理を説明する模式図である。 図9の含浸処理で形成した含浸部を有するブレード部材を説明する模式図である。 二層構造のブレード部材を有するクリーニングブレードを説明する模式図である。 二層構造のブレード部材を有するクリーニングブレードを説明する模式図である。 二層構造のブレード部材を有するクリーニングブレードを説明する模式図である。 実験4の観察領域を説明する模式図である。 実験4の観察領域の拡大図である。 二層構造のブレード部材を有するクリーニングブレードを説明する模式図である。 第1エッジ層、第2エッジ層及びバックアップ層からなるブレード部材を有するクリーニングブレードを説明する模式図である。 第1エッジ層、第2エッジ層及びバックアップ層からなるブレード部材を有するクリーニングブレードを説明する模式図である。 第1エッジ層、第2エッジ層及びバックアップ層からなるブレード部材を有するクリーニングブレードを説明する模式図である。 第1エッジ層、第2エッジ層及びバックアップ層からなるブレード部材を有するクリーニングブレードを説明する模式図である。 クリーニングブレードの実施例を説明する模式図である。 クリーニングブレードの比較例を説明する模式図である。 クリーニングブレードの変形例1を説明する模式図である。 クリーニングブレードの変形例2を説明する模式図である。 クリーニングブレードの変形例3を説明する模式図である。 クリーニングブレードの変形例4を説明する模式図である。 ビッカース圧子を押し込むときの積算応力Wplastと、試験荷重除荷時の積算応力Welastとを示す特性図である。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。まず、本実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタ100の概略構成図である。プリンタ100は、フルカラー画像を形成するものであって、画像形成部120、中間転写装置160、及び給紙部130から概略構成されている。なお、以下の説明において、添え字Y、C、M、Bkは、それぞれ、イエロー用、シアン用、マゼンタ用、ブラック用の部材であることを示すものである。
画像形成部120には、イエロートナー用のプロセスカートリッジ121Y、シアントナー用のプロセスカートリッジ121C、マゼンタトナー用のプロセスカートリッジ121M、ブラックトナー用のプロセスカートリッジ121Bkが設けられている。これらのプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)は、略水平方向に一列に並べて配置されている。プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)は、プリンタ100に対して一体として着脱自在に装着される。
中間転写装置160は、複数の支持ローラに掛け渡された無端状の中間転写ベルト162と、1次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)と、2次転写ローラ165を備えている。中間転写ベルト162は、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の上方で、各プロセスカートリッジに設けられて表面移動する潜像担持体としてのドラム状の各感光体10(Y、C、M、Bk)の表面移動方向に沿って配置されている。中間転写ベルト162は、感光体10(Y、C、M、Bk)の表面移動に同期して表面移動する。各1次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)は、中間転写ベルト162の内周面に沿って配置されており、これらの1次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)により中間転写ベルト162の表面が各感光体10(Y、C、M、Bk)の表面に弱圧接している。
各感光体10(Y、C、M、Bk)上にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト162に転写する構成及び動作は、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)について実質的に同一である。ただし、カラー用の3つのプロセスカートリッジ121(Y、C、M)に対応した1次転写ローラ161(Y、C、M)についてはこれらを上下に揺動させる図示しない揺動機構が設けられている。揺動機構は、カラー画像が形成されないときに感光体10(Y、C、M)に中間転写ベルト162を接触させないように動作する。中間転写ベルト162の2次転写ローラ165よりも表面移動方向下流側であってプロセスカートリッジ121Yの上流側には、2次転写後の残留トナー等の中間転写ベルト162上の付着物を除去するための中間転写ベルトクリーニング装置167を設けている。
中間転写装置160の上方には、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)に対応したトナーカートリッジ159(Y、C、M、Bk)が略水平方向に並べて配置されている。また、プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の下方には、帯電された感光体10(Y、C、M、Bk)の表面にレーザー光を照射して静電潜像を形成する露光装置140が配置されている。
給紙部130は、露光装置140の下方に配置されている。給紙部130には、記録媒体としての転写紙を収容する給紙カセット131及び給紙ローラ132が設けられている。レジストローラ対133を経て中間転写ベルト162と2次転写ローラ165との間の2次転写ニップ部に向けて所定のタイミングで転写紙を給送する。
2次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には定着装置30が配置されており、この定着装置30の転写紙搬送方向下流側には、排紙ローラ及び排紙された転写紙を収納する排紙収納部135が配置されている。
図2は、プリンタ100が備えるプロセスカートリッジ121の一例の概略構成図である。ここで、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の構成はほぼ同様であるので、以下の説明では色分け用の添え字Y、C、M、Bkを省略して、プロセスカートリッジ121の構成及び動作について説明する。
プロセスカートリッジ121は、図2に示すように、ドラム状の感光体10と、感光体10の周りに配置されたクリーニング装置1、帯電部40及び現像部50とを備えている。
クリーニング装置1は、感光体10の回転軸方向に長尺な短冊形状の弾性部材であるクリーニングブレード5における、感光体の回転方向と直交する方向へ延びるエッジ稜線となっている先端稜線部61を感光体10の表面に押しつける。これにより、感光体10表面上の転写残トナー等の不要な付着物を引き離し除去する。除去されたトナー等の付着物は排出スクリュ43によってクリーニング装置1の外に排出される。
帯電部40は、感光体10と対向する帯電ローラ41と、この帯電ローラ41に当接して回転する帯電ローラクリーナ42とから主として構成されている。
現像部(現像装置)50は、感光体10の表面にトナーを供給して静電潜像を可視像化するものであり、現像剤(キャリア、トナー)を表面に担持する現像剤担持体としての現像ローラ51を備える。現像部50は、この現像ローラ51と、現像剤収容部に収容された現像剤を攪拌しながら搬送する攪拌スクリュ52と、攪拌された現像剤を現像ローラ51に供給しながら搬送する供給スクリュ53と、から主として構成されている。
以上のような構成を有する4つのプロセスカートリッジ121は、それぞれ単独でサービスマンやユーザにより着脱・交換が可能となっている。また、プリンタ100から取り外した状態のプロセスカートリッジ121については、感光体10、帯電部40、現像部50、クリーニング装置1が、それぞれ単独で新しい装置との交換が可能に構成されている。なお、プロセスカートリッジ121は、クリーニング装置1で回収した転写残トナーを回収する廃トナータンクを備えていてもよい。この場合、更に、プロセスカートリッジ121において廃トナータンクを単独で着脱・交換が可能な構成とすれば利便性が向上する。
次に、プリンタ100の動作について図1及び図2を用いて説明する。
プリンタ100では、不図示のオペレーションパネルやパーソナルコンピュータ等の外部機器からプリント命令を受け付ける。まず、感光体10を図2の矢印Aで示す移動方向(回転方向)に回転させ、帯電部40の帯電ローラ41によって感光体10の表面を所定の極性に一様帯電させる。帯電後の感光体10に対し、露光装置140は、入力されたカラー画像データに対応して光変調された例えばレーザービーム光を色ごとに照射し、これによって各感光体10の表面にそれぞれ各色の静電潜像を形成する。各静電潜像に対し、各色の現像部50の現像ローラ51から各色の現像剤を供給し、各色の静電潜像を各色の現像剤で現像し、各色に対応したトナー像を形成して可視像化する。
次いで、1次転写ローラ161にトナーと逆極性の転写電圧を印加することによって、中間転写ベルト162を挟んで感光体10と1次転写ローラ161との間に1次転写電界を形成する。同時に、1次転写ローラ161で中間転写ベルト162を弱圧接することで1次転写ニップを形成する。これらの作用により、各感光体10上のトナー像は中間転写ベルト162上に効率よく1次転写される。中間転写ベルト162上には、各感光体10で形成された各色のトナー像が互いに重なり合うように転写され、積層トナー像が形成される。
中間転写ベルト162上に1次転写された積層トナー像に対しては、給紙カセット131内に収容されている転写紙が給紙ローラ132やレジストローラ対133等を経て所定のタイミングで給送される。そして、2次転写ローラ165にトナーと逆極性の転写電圧を印加することにより、転写紙を挟んで中間転写ベルト162と2次転写ローラ165との間に2次転写電界を形成し、転写紙上に積層トナー像が転写される。積層トナー像が転写された転写紙は定着装置30に送られ、熱及び圧力で定着される。トナー像が定着された転写紙は、排紙ローラによって排紙収納部135に排出、載置される。一方、1次転写後の各感光体10上に残留する転写残トナーは、各クリーニング装置1のクリーニングブレード5によって掻き取られ、除去される。
次に、本プリンタ100の特徴部であるクリーニング装置1のクリーニングブレード5について説明する。
はじめに、従来のクリーニングブレードにおける問題点について説明する。図3は、従来のクリーニングブレードを説明する模式図である。従来のクリーニングブレード200は、短冊形状の部材全体が一様な弾性部材からなる単層構造のブレード部材201と、ブレード部材201をクリーニング装置の枠体に固定された金属等の剛性の高い材料からなる支持部材202とを有している。具体的には、ブレード部材201は、支持部材202の一端側に接着剤等により固定されており、支持部材202の他端側はクリーニング装置の枠体に片持ち支持されている。このブレード部材201は、被清掃部材としての感光体(不図示)の回転方向と直交する方向へ延びるエッジ稜線の先端稜線部203を感光体に当接することで、感光体表面上の転写残トナーやトナー添加剤等の付着物を除去する。
クリーニングブレードでは、高い除去性能を得るためにブレード部材201が感光体の表面に対して高い当接圧力で当接することが求められ、経時で安定した除去性能を得るために初期の当接状態を維持するが求められる。しかし、ブレード部材全体が一様な弾性材料から構成される単層構造のブレード部材201では、当接圧力を高くすることと、初期の当接状態を維持することとを両立することが困難である。これは、以下の理由による。
すなわち、図3(a)に示すように、比較的硬度の高いウレタンゴムなどの弾性材料からなる単層構造のブレード部材201を用いると、像担持体と当接する先端稜線部203における変形が小さく、当接面積が広くなることを抑制できるため、当接圧力を高く設定することができ、クリーニング性能の向上を図ることができる。しかし、硬度の高い弾性材料は、一般的に永久伸びの値が大きくなる。ブレード部材201は先端稜線部203を感光体の周面に押し当てられ撓んだ状態で感光体に当接している。このとき、永久伸びの値が大きい弾性材料からなるブレード部材201を長期に亘って感光体に当接させ続けると、ブレード部材201が撓んだ形状に永久変形する、いわゆるヘタリが発生し、初期の当接状態と異なる当接状態になり、クリーニング不良の原因となる。
一方、図3(b)に示すように、ブレード部材201の部材全体を比較的硬度の低い弾性材料で形成すると、低硬度の弾性材料は一般的に永久伸びの値が小さいため、ブレード部材201を長期に亘って感光体に当接させ続けてもヘタリが生じ難く、初期の当接状態を維持することができる。しかし、感光体と当接する先端稜線部203における変形が大きく、当接面積が広くなるため当接圧力が低くなり、クリーニング性能が不十分となる。
このように、単層構造のブレード部材では、当接圧力を高くすることと、初期の当接状態を維持することとを両立することが困難であり、高いクリーニング性能を経時で安定して得ることは困難である。
図4に示すように、別の従来のクリーニングブレード300では、感光体(不図示)と接触する側の層であるエッジ層301aと、その背面に積層されたバックアップ層301bとからなる二層の積層構造のブレード部材301と、支持部材302とを備えている。エッジ層301aに高硬度で永久伸びの値の大きいウレタンゴムで、バックアップ層301bに低硬度で永久伸びの値の小さいウレタンゴムで形成する。単層構造のブレード部材が剛直になりすぎ、ブレード部材を感光体に当接させたとき、十分に撓まなかった。その結果、感光体の表面のうねり等に対してクリーニングブレードを十分に追随することができず、かえってクリーニング性が悪化してしまった。これに対し、二層の積層構造のブレード部材では、バックアップ層301bに適度な弾性を持たせ、かつ、先端稜線部を含むエッジ層301aの高硬度化を図っている。これにより、感光体の表面のうねり等に対してクリーニングブレードを良好に追随させることができ、良好なクリーニング性を確保することができる。このような二層構造のブレード部材301では、被清掃部材の感光体に当接する先端稜線部303の変形が小さく、当接面積が広くなることを抑制できるため、当接圧力を高く設定することができる。さらに、感光体と接触しないバックアップ層301bの硬度が低く、永久伸びの値が小さいため、上述した高硬度の単層構造のブレード部材201よりもヘタリが生じ難く、初期の当接状態を維持することができる。
しかし、感光体表面へのトナー添加剤の付着抑制及び帯電ローラへの付着抑制によるクリーニング性能の向上のために、エッジ層301aの弾性材料の強度を更に高くしていくと、二層構造のブレード部材301とした場合には限界がある。バックアップ層301bの永久伸びの値が小さいウレタンゴムを用いた場合にも、更に強度の高い弾性材料を用いたエッジ層301aの永久伸びが支配的になり、ヘタリによる当接圧力の低下とクリーニング不良が課題となってしまう。エッジ層301aの層厚を可能な範囲で薄くすることにより、永久伸びの低下は改善できるが、エッジ層301aに用いる弾性材料の強度は、無限に高く設定できるわけではなく、ヘタリとの関係から弾性材料の強度を高めるには限界があった。そのため、感光体表面へのトナー添加剤の付着抑制及び帯電ローラへの付着抑制によるクリーニング性能の向上のための先端稜線部の強度を高めるには、二層構造のブレード部材では限界があった。
図5は、別の従来のクリーニングブレードを説明する模式図である。図6は、含浸処理を説明する模式図である。図7は、クリーニングブレードを感光体に当接したときのブレード部材の変形を説明する模式図である。図5に示す従来のクリーニングブレード400は、短冊形状の単層構造のブレード部材401と、ブレード部材401をクリーンング装置の枠体に固定された金属等の剛性の高い材料からなる支持部材402とを有している。クリーニングブレード400では、先端稜線部403の強度を高めるために、単層のウレタンゴムのブレード部材401に、図5(a)に示すように、アクリル樹脂やイソシアネート樹脂を含浸して含浸部404を形成したり、あるいは図5(b)に示すように含浸部404の一部又は全部を覆うようにコート処理して表面層407を形成したりしている。含浸処理は、図6に示すように、含浸塗工液に、クリーニングブレード400のブレード部材401を含浸塗工液の液面に対して垂直に浸すことで行われる。なお、含浸処理方法としては、含浸塗工液に浸す方法以外に、ハケ塗り、スプレー塗工、ディップ塗工等がある。含浸処理によって弾性材料の強度を高めた含浸部404は、先端稜線部403を含む部分と、先端稜線部403を間に挟んで隣接する感光体対向面405と感光体非対向面406とに形成されている。図7に示すように、クリーニングブレード400は、感光体408と当接した場合に、感光体対向面405の部分は伸びるように変形し、感光体非対向面406の部分は圧縮されるように変形することによって、感光体408と均一に当接する。
しかし、含浸部404を有するブレード部材401を感光体(不図示)に当接させた場合、先端稜線部403以外の感光体非対向面406も含浸処理によって強度が上がっている。このため、図7に示すように、感光体対向面405の部分が伸びる変形と、感光体非対向面406の部分が圧縮する変形とが生じ難くなり、先端稜線部403が柔軟に動き難くなる。これにより、感光体408との当接が不均一になり、クリーニング性能低下の原因となる。また、図7に示すように、感光体非対向面406からの応力(図7中の実線矢印で示す)が先端稜線部403に集中するため、必要以上に先端稜線部403に応力がかかり、先端稜線部403が摩耗し易くなるという耐久性の課題も発生する。
そこで、別の含浸処理を説明する模式図である図8に示すように、クリーニングブレード500の単層構造のブレード部材501を含浸塗工液の液面に対して斜めに浸すと、図9に示すように先端稜線部503と、感光体対向面505と感光体非対向面506との間に挟まれて両面に連続して設けられたカット面507の一部に渡って含浸部504が形成され、感光体非対向面506は含浸されない。これにより、感光体非対向面506の部分が十分圧縮するように変形し、かつ感光体対向面505の部分が十分伸びるように変形することで、先端稜線部503の柔軟性が維持される。このため、被清掃部材の感光体(不図示)との当接が均一になり、先端稜線部503の強度アップによる効果を十分に発揮でき、感光体表面へのトナー添加剤の付着抑制及び帯電ローラへの付着抑制によるクリーニング性能の向上が可能となる。
しかし、図9に示すクリーニングブレード500のように、含浸部504を先端稜線部503とカット面507の部分に形成し、感光体非対向面506の部分に形成しない場合にも、単層構造のブレード部材を用いた場合には、以下の課題がある。すなわち、永久伸びの観点から、単層構造のブレード部材501には、上述したように、永久伸びが小さく、かつ比較的に低硬度の弾性材料を使用する必要がある。ところが、含浸処理によって先端稜線部503を高硬度化するために、低硬度の弾性材料を基材として用いた場合には、高硬度の弾性材料を基材として用いる場合に比べて、より含浸量を増やさなければならず、含浸時間を長くしたり、あるいは含浸塗工液の濃度を高めたりする必要がある。これらの結果、製造時間が長くなることによるコストアップ、あるいは含浸塗工液高濃度化による含浸塗工液のコストアップの不具合が発生する。
次に、上記従来のクリーニングブレード及び本実施形態に係る実施例のクリーニングブレードの主なる特性について、検証実験の結果を示して説明する。以下の検証実験では、ブレード部材の各部毎のヤング率、永久伸び等の主なる特性を測定した。
〔実験1〕
図10は、二層構造のブレード部材を有するクリーニングブレードを説明する模式図である。なお、図10に示すブレード部材には、含浸処理を施していない。実験1の主なる特性は以下の表1に示すとおりである。
図10に示す二層構造のブレード部材601を有するクリーニングブレード600は、クリーニング性能の向上、感光体表面へのトナー添加材付着の抑制、及び帯電ローラ汚れの抑制のために、ブレード部材601のエッジ層601aに高いヤング率(16.1[MPa])(高強度)のウレタンゴムを用いている。上述したように、クリーニングブレードの永久伸びと、経時でのヘタリによる当接圧力低下とには相関関係があり、永久伸びが高いほどヘタリによる当接圧力が低下し易い。一般に、永久伸びの値が3.0[%]を越えると、ヘタリが問題となってくる。エッジ層601aに用いたウレタンゴムは、上記表1に示すように単層では3.2[%]の永久伸びの値で、3.0[%]を越えるため、単層構造のブレード部材を有するクリーニングブレードとしてはヘタリが問題となる。そこで、バックアップ層601bに、低いヤング率(6.5[MPa])(低強度)で永久伸びの値が0.5[%]のウレタンゴムを設けて二層構造にすることによって、ブレード部材601全体の永久伸びの値を1.4[%]となり、ヘタリが解消されるとした3.0[%]以下に抑えることができる。
〔実験2〕
図11は、二層構造のブレード部材を有するクリーニングブレードを説明する模式図である。なお、図11に示すブレード部材には、含浸処理を施していない。また、各層の膜厚や寸法は実験1で用いたクリーニングブレードと同じとする。実験2の主なる特性は以下の表2に示すとおりである。
図11に示す二層構造のブレード部材701を有するクリーニングブレード700は、実験1よりも、更にクリーニング性能向上、感光体表面への添加材付着抑制、及び帯電ローラ汚れ抑制のために、ブレード部材701のエッジ層701aに更に高いヤング率(28.5[MPa])の高硬度ウレタンゴムを用いている。エッジ層701aに用いたウレタンゴムは、上記表2に示すように単層では8.3[%]の永久伸びの値で、3.0[%]をかなり越えている。このため、バックアップ層701bに永久伸びの値が0.5[%]のウレタンゴムを設けて二層構造にしたとしても、ブレード部材701全体の永久伸びの値は4.3[%]であって、3.0[%]以下に抑えることができず、ヘタリが課題になる。これは、上述したように、バックアップ層701bに対し、エッジ層701aの永久伸びの値が大きく、ブレード部材全体の永久伸びはエッジ層701aの永久伸びが支配的になったからだと考えられる。
〔実験3〕
図12は、二層構造のブレード部材を有するクリーニングブレードを説明する模式図である。なお、図12に示すブレード部材には、含浸処理を施していない。実験3の主なる特性は以下の表3に示すとおりである。
図12に示す二層構造のブレード部材801を有するクリーニングブレード800では、感光体対向面804の部分を、クリーニング層としての第1エッジ層805と、エッジ層としての第2エッジ層806とから構成している。第1エッジ層805は、先端稜線部803を含む部分に形成され、先端稜線部803に向かって徐々に厚くなっている。第1エッジ層805のヤング率が28.5[Mpa]であって永久伸びの値が8.3[%]で永久伸びの悪い弾性材料を用いている。感光体対向面804に占める第1エッジ層805の部分の割合は、第2エッジ層806の部分より小さい。このため、ブレード部材全体の永久伸びは第2エッジ層806の永久伸びが支配的となり、ブレード部材全体としての永久伸びは1.4[%]になり、3.0[%]以下となった。経時でのヘタリを抑制させ、感光体表面へのトナー添加剤付着の抑制効果及び帯電ローラ汚れの抑制効果による高いクリーニング性能を長期に亘って維持することができる。
次に、クリーニング層の弾性仕事率について説明する。
上記表3に示したクリーニングブレードでは、第1エッジ層(クリーニング層)のヤング率の値が大きな弾性材料を用いている。この材料の弾性仕事率は、39.6[%]である。弾性材料のヤング率を大きくすると、一般的にはこの弾性仕事率の値が小さくなる傾向がある。弾性仕事率は弾性仕事量と塑性仕事量の関係を表した値で、材料の塑性変形のしやすさを表している。クリーニングブレードが感光体と当接する先端稜線部の塑性変形のしやすさは、トナー除去性能に大きく影響する。すなわち、クリーニングブレードの先端稜線部が塑性変形しやすいということは、クリーニングブレードと感光体の摩擦力によって、クリーニングブレードの稜線上の一部が一度感光体移動方向の下流側へ変形する。すると、元の稜線形状に戻りにくく、その場所からトナーすり抜け続けやすくなり、トナーが筋状にすり抜けるクリーニング不良として筋状の異常画像となる。また、同じ箇所からトナーがすり抜け続けやすいため、先端稜線部の一部が局所的に磨耗するようになる。また、このような弾性仕事率が低いことによるクリーニング性低下は、低温環境で顕著に発生する。
クリーニング層の弾性仕事率が大きく、先端稜線部近傍が塑性変形しにくいクリーニングブレードの場合には、稜線上の一部が感光体移動方向の下流側へ変形しても、もとの形状にもどるのが早い。このため、トナーが筋状にすり抜けるようなクリーニング不良、及び異常画像にはなりにくい。また、先端稜線部の一部が局所的に磨耗することもない。
上記のような、クリーニング不良、及び局所的な磨耗について、クリーニング層に用いる弾性材料の弾性仕事率との関係を、以下の実験4によって検討した。
〔実験4〕
実験4では、表3に示したクリーニングブレード(以下「クリーニングブレード3−1」という)に対して、第1エッジ層の弾性仕事率が異なる2種類のクリーニングブレード3−2、3−3を用意し、先端稜線部の塑性変形の有無を比較した。実験4では、0[℃]の環境で、クリーニングブレード3−1、3−2、3−3を感光体に線圧20[g/cm]となるように当接させ、トナー入力のある場合に比べて摩擦力が高いトナー入力なしの状態で感光体を約10回転させた。感光体の直径は、30[mm]を用いた。図13、図14に示すように、感光体を回転させた後、ブレード稜線を顕微鏡で観察し、塑性変形による変形量を求めた。また、その際の稜線の塑性変形量は以下の表4に示す結果となり、弾性仕事率39.6[%]のクリーニングブレード3−1は、ほとんど塑性変形しなかった。一方、クリーニングブレード3−2、3−3はそれぞれ最大0.8[μm]、1.1[μm]塑性変形した。
以上から、高ヤング率の弾性材料を用いても、クリーニング層の先端稜線部近傍の弾性仕事率を約40[%]以上とすることで、低温環境下でも塑性変形によるクリーニング不良、局所的な磨耗が発生することがない。
〔実験5〕
図15は、二層構造のブレード部材を有するクリーニングブレードを説明する模式図である。なお、図15に示すブレード部材には、含浸処理を施していない。実験5の主なる特性は以下の表5に示すとおりである。
図15に示す二層構造のブレード部材901を有するクリーニングブレード900では、感光体対向面904の部分を、第1エッジ層905と第2エッジ層906とから構成している。第1エッジ層905は、先端稜線部903周辺に形成され、先端稜線部903に向かって徐々に厚くなっている。第1エッジ層905のヤング率が16.1[Mpa]であって、図12の第1エッジ層805より小さく、先端稜線部903を含む部分の強度が不足している。このため、図12のクリーニングブレード800よりも、クリーニング性能が低下し、感光体表面へのトナー添加剤付着の抑制及び帯電ローラ汚れの抑制が低下する。感光体対向面804に占める第2エッジ層906の部分の割合は、第1エッジ層905の部分より大きい。このため、第2エッジ層906のヤング率による永久伸びが支配的となり、経時でのヘタリによるクリーニング性能が低下する。
実験1〜3、5の検証実験の結果から、感光体表面への添加剤付着の抑制及び帯電ローラ汚れの抑制による高いクリーニング性能を実現するためには、先端稜線部の硬度(強度、ヤング率)を高くする必要があることがわかる。例えば、図16、図17、図18及び図19にそれぞれ示すように、第1エッジ層を感光体移動方向の最も上流側に設け、第2エッジ層を第1エッジ部より下流側に設ける。また、第1エッジ層を一番目に高いヤング率とする。経時でのヘタリを抑制するために、第2エッジ層を第1エッジ層より低いヤング率とし、バックアップ層を第2エッジ層より低いヤング率とする。バックアップ層は、第1エッジ層と第2エッジ層との少なくとも一方と接し、第2エッジ層、先端稜線部が感光体と対向する方向に対し略反対側で接するように構成する。
また、図16に示すクリーニングブレード1000のブレード部材1001において、第1エッジ層1005は、先端稜線部1003を含む部分に形成され、膜厚が先端稜線部1003に向かって徐々に厚くなっていてもよい。図17に示すクリーニングブレード1100のブレード部材1101において、第1エッジ層1105は、先端稜線部1103を含む部分に形成され、かつエッジ1101aとバックアップ層1101bとの間に亘って形成されてもよい。図18に示すクリーニングブレード1200のブレード部材1201において、第1エッジ層1205及び第2エッジ層1206は、それぞれ、膜厚が先端稜線部1203に向かって徐々に厚くなるように形成されてもよい。図19に示すクリーニングブレード1300のブレード部材1301において、エッジ層1301aの感光体対向面1304の部分が、先端稜線部1303を含む部分に高硬度の弾性材料で形成された第1エッジ層1305と、低硬度の弾性材料で形成された第2エッジ層1306とからなってもよい。
(実施例)
次に、上記実施形態に係るクリーニングブレードの一実施例について説明する。
図20は、クリーニングブレードの実施例を説明する模式図である。図20に示す実施例のクリーニングブレード1400は、硬度が互いに異なる弾性材料で形成されたエッジ層1401aとバックアップ層1401bとからなる二層構造のブレード部材1401と、ブレード部材1401をクリーニング装置の枠体に固定された金属等の剛性の高い材料からなる支持部材1402とを有している。具体的には、ブレード部材1401は、支持部材1402の一端側に接着剤等により固定されており、支持部材1402の他端側はクリーニング装置の枠体に片持ち支持されている。また、ブレード部材1401では、先端稜線部1403を含む部分の、エッジ層1401a及びバックアップ層1401bに亘る領域に樹脂を含浸する含浸処理を施することで、クリーニング層としての含浸部1405を形成している。具体的には、この含浸部1405は、先端稜線部1403を含む周辺にアクリル樹脂等を含浸して紫外線硬化によって硬度を高められている。ここで、実施例のクリーニングブレードの主なる特性を以下の表6に示す。表5中のマルテンス硬度[N/mm]は、含浸処理を行った含浸部を、エッジ層やバックアップ層と比較するための特性値である。図20に示す含浸部1405は、先端稜線部1403から感光体対向面1404に沿って約100[μm]の箇所まで含浸している。なお、非常に狭い領域であるので、ヤング率等のマクロな特性では、含処理処理の前後における変化がとらえることは難しいため、微小硬度の変化として含浸処理の効果を示せるような数値化ができていない。
(比較例)
次に、クリーニングブレードの比較例について説明する。
図21は、クリーニングブレードの比較例を説明する模式図である。図21に示す比較例のクリーニングブレード1500は、短冊形状の単層構造のブレード部材1501と、ブレード部材1501をクリーニング装置の枠体に固定された金属等の剛性の高い材料からなる支持部材1502とを有している。また、図21に示す単層構造のブレード部材1501では、先端稜線部1503を含む部分に含浸処理を施すことで含浸部1505を形成している。この含浸部1505は、先端稜線部1503を含む部分にアクリル樹脂等の含浸塗工液を含浸して紫外線硬化によって硬度を高めている。ここで、比較例のクリーニングブレードの主なる特性を以下の表7に示す。
図20に示すクリーニングブレード1400と、図21に示すクリーニングブレード1500とでは、互いに同じ含浸塗工液に浸して含浸させたものであり、狙いのマルテンス硬度(例えば先端稜線部から20[μm]の箇所)を得るのに含浸処理時間が互いに異なる。含浸処理前のゴム部材のヤング率が小さい、つまりマルテンス硬度が小さいと、狙いのマルテンス硬度を得るのに含浸処理時間を要するとともに、含浸領域がより広い領域にまで広がっていく。また、先端稜線部周辺外にも高硬度の領域が増えるため、高強度領域が増えるほどブレード部材の当接部分が被清掃部材の感光体表面に均一に当接できず、クリーニング性能が低下する。
以上のように、図21に示すように単層構造の低強度のブレード部材に対して含浸処理を施すのではなく、図20に示すように高硬度のエッジ層と低硬度のバックアップ層とからなる二層構造のブレード部材に対して含浸処理を施すことで、より一層強度を増す構成とする。このように、先端稜線部のみを狙いの高硬度とすることで、含浸処理時間の短縮によって生産性の向上及びコスト低下が図れ、経時でのヘタリを抑制でき、感光体表面へのトナー添加剤付着の抑制及び帯電ローラ汚れの抑制による高いクリーニング性能を維持して、両立することができる。
また、図22に示す変形例1たるクリーニングブレード1600のように、バックアップ層1601bの部分には含浸処理を施さず、エッジ層1601aの先端稜線部1603の部分のみに含浸処理を施することで、含浸部1605を形成してもよい。図23に示す変形例2たるクリーニングブレード1700のように、エッジ層1701a及びバックアップ層1701bに亘る部分であって先端稜線部1703を含む部分に含浸処理を施すことで、含浸部1705を形成してもよい。図24に示すように、変形例3たるクリーニングブレード1800におけるエッジ層1801aは、膜厚が先端稜線部1803に向かって徐々に厚くなるように形成され、そのエッジ層1801aの部分のみの先端稜線部1803を含む部分に含浸処理を施すことで、含浸部1805を形成してもよい。図25に示すように、変形例4たるクリーニングブレード1900におけるエッジ層1901aは、膜厚が先端稜線部1903に向かって徐々に厚くなるように形成され、エッジ層1901a及びバックアップ層1901bに亘る部分であって先端稜線部1903を含む部分に含浸処理を施すことで、含浸部1905を形成してもよい。図22〜図25に示す変形例1〜4のクリーニングブレード1600、1700、1800、1900のように、二層構造のブレード部材を用い、先端稜線部を含む部分に含浸処理を施すことで、少なくとも、エッジ層、バックアップ層及び含浸部(クリーニング層)から構成されることで、単層構造のブレード部材を用いて先端稜線部を含む部分に含浸処理を施したものに比べて、経時でのヘタリを抑制することができ、感光体表面へのトナー添加剤付着の抑制及び帯電ローラ汚れの抑制による高いクリーニング性能を維持することができる。
なお、図2のクリーニングブレード5への紫外線硬化樹脂の含浸処理は、ハケ塗り、スプレー塗工、ディップ塗工等によって行うことが可能である。含浸させる紫外線硬化樹脂としては、マルテンス硬度250〜500[N/mm]、弾性仕事率75[%]以下、特に50〜75[%]の材料が好ましい。ここで、含浸させる紫外線硬化樹脂のマルテンス硬度、弾性仕事率は、ガラス基板上に樹脂を5〜10[μm]の厚さで塗膜したものを測定した結果である。これにより、図2の感光体10に当接するクリーニングブレード5の先端稜線部61が感光体表面の移動方向に変形するのを抑制することができる。さらに、経時での表面層摩耗によって内部が露出したときも内部への含浸作用により、同様に変形を抑制することができる。
また、紫外線硬化樹脂のマルテンス硬度の硬度は、フィシャー・インストルメンツ社製、微小硬度計 HM−2000を用いて測定したものである。具体的には、ガラス板上に紫外線硬化樹脂を塗布し、層厚20[μm]として、ビッカース圧子9.8[mN]の力で30秒間押し込み、5秒保持し、9.8[mN]の力で30秒かけて抜き計測する。また、弾性仕事率は、マルテンス硬度の計測時の積算応力から、以下のようにして求められる特性値である。ビッカース圧子を押し込むときの積算応力をWplastとし、試験荷重除荷時の積算応力をWelastとすると、弾性仕事率は、Welast/Wplast×100%の式で定義される特性値である(図26参照)。弾性仕事率が高いほど、ヒステリシスロス(塑性変形)が少ない、すなわちゴム性が高いことをあらわしている。弾性仕事率が低すぎると、ゴムというよりガラスに近い状態である。
なお、図2に示す先端稜線部61近傍のマルテンス硬度は、クリーニングブレード5に紫外線硬化樹脂を含浸した状態でのマルテンス硬度であり、上述した紫外線硬化樹脂のマルテンス硬度とは異なる。
含浸処理を行う紫外線硬化樹脂としては、高硬度で高弾性な材料が好ましく、トリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートが好ましい。トナー除去性能が大幅に向上し、クリーニングブレードの摩耗が低減され、長期に亘って良好なクリーニング性能が維持できる。また、クリーニングブレードと感光体間の摩擦係数が低減され、感光体摩耗量が低減され、感光体寿命及び画像形成装置の長寿命化が図れる。更に、クリーニングブレードが、トナーの添加剤等を感光体表面へ擦りつけないため、白抜け状の異常画像の発生がない。トリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートは、官能基が少なくてもトリシクロデカンやアダマンタン骨格の特殊な構造により架橋点の不足を補うことができ好ましい。トリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートとしては、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、1,3−アダマンタンジメタノールジアクリレート、1,3−アダマンタンジメタノールジメタクリレート、1,3,5−アダマンタントリメタノールトリアクリレート、1,3,5−アダマンタントリメタノールトリメタクリレート等があり、これらを2種以上混ぜ合わせて使用してもよい。
また、トリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートの官能基数は1〜6が好ましく、2〜4がさらに好ましい。1官能のみでは架橋構造が弱く5官能以上だと立体障害が起きる可能性があるため、異なる官能基数のアクリレートまたはメタクリレートを混ぜることが好ましい。また、トリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートの分子量は500以下が好ましい。分子量500以上だと分子サイズが大きくなるためクリーニングブレードに含浸しにくく高硬度化が困難である。
ハケ塗り、スプレー塗工、ディップ塗工等によってクリーニングブレード5に紫外線硬化樹脂を含浸させるための含浸塗工液に、分子量100〜1500のアクリレートモノマーを混合してもよい。アクリレートモノマーとしては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアクレリート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,7−ヘプタンジオールジアクリレート、1,8−オクタンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、1,11−ウンデカンジオールジアクリレート、1,18−オクタデカンジオールジアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、PEG600ジアクリレート、PEG400ジアクリレート、PEG200ジアクリレート、ネオペンチルグリコール・ヒドロキシピバリン酸エステルジアクリレート、オクチル/デシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン等が挙げられ、これらを1種または2種以上混合してもよい。
含浸塗工液の希釈剤としては、紫外線硬化樹脂が可溶で、沸点の低いことが望ましい。特に沸点が160[℃]以下、100[℃]以下であればさらに好ましい。使用できる希釈溶剤としては、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系、またはメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン系、またはエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系、またはエタノール、プロパノール、1−ブタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール系の有機溶剤等を用いることもできる。
上記希釈剤は塗工時における含浸を促進する効果を有する一方、ゴム内部に残留溶媒が存在しゴムが膨潤したままで厚みが元に戻らない等物性を悪化させ、耐摩耗性を悪化させる虞がある。また、残留溶媒を除去させるために、加熱乾燥を行ってもゴム物性が変化してしまい、クリーニング性が悪化する虞があった。このため、加熱乾燥温度を下げる、または加熱乾燥に代えて真空乾燥を行う等するのが好ましい。これにより、残留溶媒濃度の低減を図ることができる。
次に、含浸塗工液の具体的実施例の一例を説明する。
<含浸塗工液1>
紫外線硬化樹脂:出光興産 X-DA 50部 官能基数2
重合開始剤 :チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 5部
溶媒 :シクロヘキサノン 55部
<含浸塗工液2>
紫外線硬化樹脂:新中村化学工業 A-DCP 50部 官能基数2
重合開始剤 :チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 5部
溶媒 :シクロヘキサノン 55部
<含浸塗工液3>
紫外線硬化樹脂:出光興産 X-A-201 50部 官能基数2
重合開始剤 :チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 5部
溶媒 :シクロヘキサノン 55部
<含浸塗工液4>
紫外線硬化樹脂:三菱ガス化学 ADTM 50部 官能基数3
重合開始剤 :チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 5部
溶媒 :シクロヘキサノン 55部
<含浸塗工液5>
紫外線硬化樹脂1:新中村化学工業 A-DCP 25部 官能基数2
紫外線硬化樹脂2:ダイセルサイテック PETIA 25部 官能基数3
重合開始剤 :チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 5部
溶媒 :シクロヘキサノン 55部
<含浸塗工液6>
紫外線硬化樹脂1:出光興産 X-A-201 25部 官能基数2
紫外線硬化樹脂2:ダイセルサイテック PETIA 25部 官能基数3
重合開始剤 :チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 5部
溶媒 :シクロヘキサノン 55部
<含浸塗工液7>
紫外線硬化樹脂:ダイセルサイテック PETIA 50部 官能基数3
重合開始剤 :チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 5部
溶媒 :シクロヘキサノン 55部
<含浸塗工液8>
紫外線硬化樹脂:ダイセルサイテック DPHA 50部 官能基数6
重合開始剤 :チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 5部
溶媒 :シクロヘキサノン 55部
次に、本実施形態のプリンタ100に用いるトナーについて説明する。
本プリンタ100では、画像形成装置の定着装置30における省エネルギー化を狙い、ガラス転移温度(Tg)が40〜60[℃]となる低温定着トナーを採用している。
本実施形態のトナーとしては、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性いずれも優れたトナーとするために、結着樹脂として、1)ガラス転移点(Tg)が39〜65[℃]、2)THF可溶分の重量平均分子量(Mw)をガラス転移点(Tg/℃)で除した値(Mw/Tg)が40〜120の条件を満たすポリエステル樹脂を使用する。
従来用いられてきたポリエステル樹脂は、Tgを65[℃]よりも低下させるに従い、急激にMwが低下する傾向にあり、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性をいずれも満たすことは困難であった。ポリエステル樹脂のTgが39[℃]未満では、Mwをいくら調節しても耐熱保存性を改善することはできない。従って、トナーの物性のバランスを取れる範囲としてTgを39〜65[℃]とし、かつMw/Tgの値を40〜120とするものである。Mw/Tgの値が上記範囲にあることにより、ポリエステル樹脂は耐熱保存性を維持できるTgを有し、かつ低分子量化も図られ、トナーの低温定着性の一層の向上、及び耐熱保存性の維持が可能となる。尚、Mw及びTgは以下の測定方法によって得られるものであり、Mw/Tgの値におけるTgの単位は℃である。
ガラス転移点(Tg)の測定は、理学電機社製のRigaku THRMOFLEX TG8110により、昇温速度10[℃/min]の条件にて測定される。
また、分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により次のように測定される。40[℃]のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1[ml]の流速で流し、試料濃度として0.05〜0.6[重量%]に調製した樹脂のTHF試料溶液を50〜200[μl]注入して測定する。試料の分子量測定に当たっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により、作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、Pressure Chemical Co.あるいは東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102、2.1×103、4×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。また、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
上記条件を満たすポリエステル樹脂としては、その化学構造が以下の特徴を有するものがよい。すなわち、ポリエステル樹脂が有するベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比(ベンゼン環骨格/1,4−シクロヘキシレン骨格)が2.0〜15.0であり、ベンゼン骨格と両末端エステル結合を有するアルキレン骨格のモル比(ベンゼン骨格/両末端エステル結合アルキレン骨格)が3.0以上である。
ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)は、主にその化学構造に支配されており、ベンゼン環骨格が連続すればするほど、また、含有量が多ければ多いほどTgは高くなる傾向にある。また、アルキレン骨格が長ければ長いほど、また、含有量が多ければ多いほどTgは低くなる傾向にある。従って、ベンゼン環骨格の含有量が多いと耐ホットオフセット性、耐熱保存性は向上するが、低温定着性に不利になり、アルキレン骨格の含有量が多いと低温定着性には有利になるが、耐ホットオフセット性、耐熱保存性には悪影響を及ぼす。一方、1,4−シクロヘキシレン骨格を適度に含有することにより、Tgを維持しながら、樹脂の重量平均分子量の調節を図り、低温定着性の一層の向上が可能となる。
そこで、モル比(ベンゼン環骨格/1,4−シクロヘキシレン骨格)及びモル比(ベンゼン骨格/両末端エステル結合アルキレン骨格)の範囲を上記のように規定する。モル比(ベンゼン環骨格/1,4−シクロヘキシレン骨格)が2.0より小さいと、ポリエステル樹脂が脆くなり、トナー自体の耐久性がなくなる。モル比(ベンゼン環骨格/1,4−シクロヘキシレン骨格)が15.0より大きいと、ガラス転移点を維持しながら低分子量化を図ることが困難になり、低温定着性が発現されない。また、モル比(ベンゼン骨格/両末端エステル結合アルキレン骨格)が3.0より小さいと、耐熱保存性の維持が困難である。
尚、モル比(ベンゼン環骨格/1,4−シクロヘキシレン骨格)及びモル比(ベンゼン骨格/両末端エステル結合アルキレン骨格)は、樹脂の原料となる多価カルボン酸及び多価アルコールの仕込み組成比より算出できる。また、生成した樹脂の1H−NMR(核磁気共鳴)測定によっても算出することができる。
低温定着性、耐ホットオフセット性を有しつつ、耐熱保存性を維持するためには、ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)を調節することが重要であり、本発明におけるポリエステル樹脂のTHF可溶分のMwは2,000〜7,800に設計することが好ましい。Mwが2,000未満ではオリゴマー成分が増加するため、上記に示すように化学構造の制御を行っても耐熱保存性が悪化し、7,800を超えると溶融温度が高くなり低温定着性が悪化するためである。
また、ポリエステル樹脂の酸価を1.0〜50.0[KOHmg/g]にすることにより、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性、帯電安定性等のトナー特性をより高品位にすることが可能である。
本実施形態の低温定着トナーは、結着樹脂として上記のポリエステル樹脂を用いる他、後に詳述する活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体(以下、「プレポリマー」と称する。)を混合して製造することができる。このプレポリマーを、活性水素基を有する化合物と共に混合することにより、トナー製造過程で伸長または架橋反応等を行わせることができ、上記トナー特性の向上を図ることができる。
ここで、ポリエステル樹脂の酸価が50.0[KOHmg/g]を超えると、プレポリマーの伸長または架橋反応が不十分となり、耐ホットオフセット性に影響が見られる。また、1.0[KOHmg/g]未満では、プレポリマーの伸長または架橋反応が進みやすく、製造安定性に問題が生じる。
尚、ポリエステル樹脂の酸価の測定方法は、JIS K0070に準拠した方法による。但し、サンプルが溶解しない場合は、溶媒にジオキサン又はTHF等の溶媒を用いる。さらなる検討によれば、上記ポリエステル樹脂の酸価と共に、トナーの酸価が低温定着性、耐ホットオフセット性に対して重要である。トナーの酸価は、0.5〜40.0[KOHmg/g]にすることが好ましい。トナーの酸価が40.0[KOHmg/g]を超えると、プレポリマーの伸長または架橋反応が不十分となり、耐ホットオフセット性に影響が見られる。また、0.5[KOHmg/g]未満では、プレポリマーの伸長または架橋反応が進みやすく、製造安定性に問題が生じるためである。尚、トナーの酸価の測定は、ポリエステル樹脂の酸価と同様にして行うことができる。
トナーのガラス転移点は、低温定着性、耐熱保存性、高耐久性を得るために40〜60[℃]が好ましい。ガラス転移点が40[℃]未満では現像機内でのトナーのブロッキングや、感光体へのフィルミングが発生し易くなり、また、60℃を超えた場合には低温定着性が悪化しやすくなる。尚、トナーのガラス転移点の測定は、ポリエステル樹脂のガラス転移点と同様にして行うことができる。
本実施形態の低温定着トナーは、トナーの体積平均粒径(Dv)は3〜8[μm]であることが好ましく、また、その個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は1.00〜1.25の範囲にあることが、さらに好ましい。Dv/Dnをこのように規定することにより、高解像度、高画質のトナーを得ることが可能となる。また、より高品質の画像を得るには、Dvを3〜7[μm]にし、Dv/Dnを1.00〜1.20にし、かつ3[μm]以下の粒子を個数%で1〜10個数%にするのがよい。より好ましくは、Dvを3〜6[μm]にし、Dv/Dnを1.00〜1.15にするのがよい。このようなトナーは、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、とりわけフルカラー複写機等に用いた場合に画像の光沢性に優れる。更に二成分現像剤においては、長期に亘るトナーの収支が行われても、現像剤中でのトナーの粒子径変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
尚、トナーの平均粒径及び粒度分布は、コールターカウンターTA−II型を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研社製)と、PC9801パーソナルコンピュータ(NEC製)とを接続し測定した。
本実施形態の低温定着トナーの製造例について説明する。
<製造例1>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物517部、テレフタル酸317部、エチレングリコール101部、水素添加ビスフェノールA65部を投入する。そして、常圧窒素気流下のもと、170[℃]で10時間縮合反応した後に、反応温度210[℃]で5時間縮合反応を継続した。更に0〜15[mmHg]の減圧下で脱水しながら5時間反応を継続した後に冷却し、ポリエステル樹
脂(PE1)を得た。得られたポリエステル樹脂(PE1)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)2,900、酸価5[KOHmg/g]、ガラス転移点(Tg)43[℃]であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は67であった。また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は9.5、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は3.2であった。
(プレポリマーの製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物795部、イソフタル酸200部、テレフタル酸65部、及びジブチルチンオキサイドを2部投入し、常圧窒素気流下のもと、210[℃]で8時間縮合反応した。次いで10〜15[mmHg]の減圧下で脱水しながら5時間反応を継続した後に80[℃]まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応し、プ
レポリマー(a1)を得た。得られたプレポリマー(a1)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)は5,000、平均官能基数は2.25であった。
(ケチミン化合物の製造例)
攪拌棒及び温度計の付いた反応槽中に、イソホロジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50[℃]で5時間反応し、ケチミン化合物(b1)を得た。
(トナーの製造例)
ポリエステル(PE1)85部、プレポリマー(a1)15部、ケチミン化合物(b1)2部、脱遊離脂肪酸型カルナバワックス5部、カーボンブラック(#44:三菱化学社製)10部、含金属アゾ化合物1部、水5部をヘンシェルミキサーで攪拌混合した。その後、ロールミルで130〜140[℃]の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミル、風力分級機を用いて粉砕分級し、トナー母体を得た。得られたトナー母体に疎水性シリカ0.5部を添加混合し、最終的なトナー(I)とした。
<製造例2>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物613部、テレフタル酸322部、エチレングリコール13部、水素添加ビスフェノールA52部を投入する。そして、製造例1と同様にしてポリエステル樹脂(PE2)を得た。得られたポリエステル樹脂(PE2)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)5,800、酸価38[KOHmg/g]、ガラス転移点(Tg)59[℃]であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は98であった。また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は13.5、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は27.0であった。
(トナーの製造例)
ポリエステル樹脂(PE2)85部、プレポリマー(a1)15部、ケチミン化合物(b1)2部、脱遊離脂肪酸型カルナバワックス5部、カーボンブラック(#44:三菱化学社製)10部、含金属アゾ化合物1部、水5部をヘンシェルミキサーで攪拌混合した。その後、ロールミルで130〜140[℃]の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミル、風力分級機を用いて粉砕分級し、トナー母体を得た。得られたトナー母体に疎水性シリカ0.5部を添加混合し、最終的なトナー(II)とした。
<製造例3>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物548部、テレフタル酸296部、エチレングリコール44部、水素添加ビスフェノールA113部を投入する。そして、製造例1と同様にしてポリエステル樹脂(PE3)を得た。得られたポリエステル樹脂(PE3)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)3,300、酸価7[KOHmg/g]、ガラス転移点(Tg)43[℃]であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は77であった。また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は5.6、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は7.5であった。
(トナーの製造例)
ポリエステル樹脂(PE3)83部、プレポリマー(a1)17部、ケチミン化合物(b1)2部、脱遊離脂肪酸型カルナバワックス5部、カーボンブラック(#44:三菱化学社製)10部、含金属アゾ化合物1部、水5部をヘンシェルミキサーで攪拌混合した。その後、ロールミルで130〜140[℃]の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミル、風力分級機を用いて粉砕分級し、トナー母体を得た。得られたトナー母体に疎水性シリカ0.5部を添加混合し、最終的なトナー(III)とした。
<製造例4>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物426部、テレフタル酸350部、エチレングリコール8部、水素添加ビスフェノールA216部を投入する。そして、製造例1と同様にしてポリエステル樹脂(PE4)を得た。得られたポリエステル樹脂(PE4)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)6,500、酸価28[KOHmg/g]、ガラス転移点(Tg)62[℃]であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は105であった。また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は2.7、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は35.7であった。
(プレポリマーの製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物795部、イソフタル酸200部、テレフタル酸65部、及びジブチルチンオキサイド2部を投入し、常圧窒素気流下のもと、210℃で8時間縮合反応した。次いで10〜15[mmHg]の減圧下で脱水しながら5時間反応を継続した後に80[℃]まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート150部と2時間反応を行い、プレポリマー(a2)を得た。得られたプレポリマー(a2)は、重量平均分子量(Mw)が5,000、平均官能基数が2.00であった。
(トナーの製造例)
ビーカー内にプレポリマー(a2)14.3部、ポリエステル樹脂(PE4)55部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌溶解した。次いで別途、離型剤であるライスワックス10部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、酢酸エチルを100部ビーズミルに入れ30分間、分散した。2つの液を混合し、TK式ホモミキサーを用いて12,000[rpm]の回転数で5分攪拌した後、ビーズミルで10分間分散処理した。これをトナー材料油性分散液(1)とする。
ビーカー内にイオン交換水306部、リン酸三カルシウム10%懸濁液265部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れる。次に、TK式ホモミキサーで12,000[rpm]に攪拌しながら、この水分散液に上記トナー材料油性分散液(1)及びケチミン化合物(b1)2.7部を加える。そして、30分攪拌を続けながら反応させた。反応後の分散液(粘度:5,500[mPa・s])を減圧下1.0時間以内に50[℃]以下の温度で有機溶剤を除去した後、濾別、洗浄、乾燥し、次いで風力分級し、球形状のトナー母体を得た。
得られた母体粒子100部、帯電制御剤(オリエント化学社製ボントロン E−84)0.25部をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込み、タービン型羽根の周速を50[m/sec]に設定して混合処理した。この場合、その混合操作は、2分間運転、1分間休止を5サイクル行い、合計の処理時間を10分間とした。さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、混合処理した。この場合、その混合操作は、周速を15[m/sec]として30秒混合1分間休止を5サイクル行い、最終的なトナー(IV)を得た。
上述した、トナー(I)〜(IV)で用いたポリエステル樹脂(PE1)〜(PE4)に関する物性を以下の表8に示す。
<製造例5>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物585部、テレフタル酸307部、エチレングリコール71部、水素添加ビスフェノールA36部を投入する。そして、製造例1と同様にしてポリエステル樹脂(PE5)を得た。得られたポリエステル樹脂(PE5)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)2,500、酸価9[KOHmg/g]、ガラス転移点(Tg)35℃であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は71であった。また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は18.5、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は4.8であった。
(トナーの製造例)
ポリエステル樹脂(PE5)85部、プレポリマー(a1)15部、ケチミン化合物(b1)2部、脱遊離脂肪酸型カルナバワックス5部、カーボンブラック(#44:三菱化学社製)10部、含金属アゾ化合物1部、水5部をヘンシェルミキサーで攪拌混合する。その後、ロールミルで130〜140[℃]の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミル、風力分級機を用いて粉砕分級し、トナー母体を得た。得られたトナー母体に疎水性シリカ0.5部を添加混合し、最終的なトナー(V)とした。
<製造例6>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物244部、テレフタル酸443部、エチレングリコール99部、水素添加ビスフェノールA214部を投入する。そして、製造例1と同様にしてポリエステル樹脂(PE6)を得た。得られたポリエステル樹脂(PE6)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)5,700、酸価18[KOHmg/g]、ガラス転移点(Tg)45[℃]であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は127であった。また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は2.4、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は2.6であった。
(トナーの製造例)
ビーカー内にプレポリマー(a1)14.3部、ポリエステル樹脂(PE6)55部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌溶解した。次いで別途、離型剤であるライスワックス10部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、酢酸エチルを100部ビーズミルに入れ30分間、分散した。2つの液を混合し、TK式ホモミキサーを用いて12,000[rpm]の回転数で5分攪拌した後、ビーズミルで10分間分散処理した。これをトナー材料油性分散液(2)とする。
ビーカー内にイオン交換水306部、リン酸三カルシウム10%懸濁液265部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れる。次に、TK式ホモミキサーで12,000[rpm]に攪拌しながら、この水分散液に上記トナー材料油性分散液(2)及びケチミン化合物(b1)2.7部を加える。そして、30分攪拌を続けながら反応させた。反応後の分散液(粘度:3,800[mPa・s])を減圧下1.0時間以内に50[℃]以下の温度で有機溶剤を除去した後、濾別、洗浄、乾燥し、次いで風力分級し、球形状のトナー母体を得た。
得られた母体粒子100部、帯電制御剤(オリエント化学社製ボントロン E−84)0.25部をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込み、タービン型羽根の周速を50[m/sec]に設定して混合処理した。この場合、その混合操作は、2分間運転、1分間休止を5サイクル行い、合計の処理時間を10分間とした。さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、混合処理した。この場合、その混合操作は、周速を15[m/sec]として30秒混合1分間休止を5サイクル行い、最終的なトナー(VI)を得た。
<製造例7>
(ポリエステル樹脂の製造例)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物393部、テレフタル酸430部、エチレングリコール121部、水素添加ビスフェノールA57部を投入する。そして、製造例1と同様にしてポリエステル樹脂(PE7)を得た。得られたポリエステル樹脂(PE7)は、THF可溶分の重量平均分子量(Mw)5,000、酸価11[KOHmg/g]、ガラス転移点(Tg)41[℃]であり、重量平均分子量とガラス転移点の比(Mw/Tg)は122であった。また、ベンゼン環骨格と1,4−シクロヘキシレン骨格のモル比は10.8、ベンゼン環骨格と両末端エステル結合アルキレン骨格のモル比は2.6であった。
(トナーの製造例)
ビーカー内にプレポリマー(a2)14.3部、ポリエステル樹脂(PE7)55部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌溶解した。次いで別途、離型剤であるライスワックス10部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、酢酸エチルを100部ビーズミルに入れ30分間、分散した。2つの液を混合し、TK式ホモミキサーを用いて12,000[rpm]の回転数で5分攪拌した後、ビーズミルで10分間分散処理した。これをトナー材料油性分散液(3)とする。
ビーカー内にイオン交換水306部、リン酸三カルシウム10%懸濁液265部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れる。次に、TK式ホモミキサーで12,000[rpm]に攪拌しながら、この水分散液に上記トナー材料油性分散液(3)及びケチミン化合物(b1)2.7部を加える。そして、30分攪拌を続けながら反応させた。反応後の分散液(粘度:7,800[mPa・s])を減圧下1.0時間以内に50℃以下の温度で有機溶剤を除去した後、濾別、洗浄、乾燥し、次いで風力分級し、球形状のトナー母体を得た。
得られた母体粒子100部、帯電制御剤(オリエント化学社製ボントロン E−84)0.25部をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込み、タービン型羽根の周速を50[m/sec]に設定して混合処理した。この場合、その混合操作は、2分間運転、1分間休止を5サイクル行い、合計の処理時間を10分間とした。さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、混合処理した。この場合、その混合操作は、周速を15[m/sec]として30秒混合1分間休止を5サイクル行い、最終的なトナー(VII)を得た。
上述した、トナー(V)〜(VII)で用いたポリエステル樹脂(PE5)〜(PE7)に関する物性を以下の表9に示す。
本実施形態の低温定着トナーの実施例として上記のトナー(I)〜(VII)を用いて、低温定着性、耐高温オフセット性、耐熱保存性について評価した。トナーの評価項目及び評価方法は以下の通りである。
<定着性評価>
定着ローラとしてテフロン(登録商標)製のローラを使用した(株)リコー製複写機MF2200定着部を改造した装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙をセットし、複写テストを行った。定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)とホットオフセット温度(耐ホットオフセット温度)を求めた。従来の低温定着トナーの定着下限温度は140〜150[℃]程度である。尚、低温定着性の評価条件は、以下のとおりである。紙送りの線速度:120〜150[mm/sec]、面圧:1.2[kgf/cm]、ニップ幅3[mm]である。また、ホットオフセットの評価条件は、紙送りの線速度を50[mm/sec]、面圧2.0[kgf/cm]、ニップ幅4.5[mm]と設定した。
各特性評価の基準は以下の通りである。
1)低温定着性(5段階評価)
◎:130[℃]未満、○:130〜140[℃]、□:140〜150[℃]、△:150〜160[℃]、×:160[℃]以上
2)耐ホットオフセット性(5段階評価)
◎:201[℃]以上、○:200〜191[℃]、□:190〜181[℃]、△:180〜171[℃]、×:170[℃]以下
<耐熱保存性評価>
トナー試料20[g]を20[ml]のガラス瓶に入れ、50回程度ガラス瓶をタッピングし試料を密に固めた後、50[℃]の高温槽に24時間放置し、その後針入度試験器を用いて針入度を以下のように求めた。
3)耐熱保存性(5段階評価)
◎:貫通、○:〜25[mm]、□25〜20[mm]、△:20〜15[mm]、×:15[mm]以下
以下の表10に、トナーの評価結果を示す。
表9からわかるように、ガラス転移温度(tg)が、40[℃]〜61[℃]のトナー(I)〜(IV)、(VI)、(VII)は、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性いずれにも優れた結果が得られた。一方、ガラス転移温度(tg)が、40℃未満のトナー(V)は、低温定着性、耐ホットオフセット性には優れるものの、耐熱保存性が「×」であり耐熱保存性劣る結果が得られた。このことから、少なくとも、ガラス転移温度(tg)が40[℃]〜60[℃]のトナーは、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性いずれにも優れることが確認された。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
弾性材料の硬度が互いに異なる積層構造のブレード部材1401で構成され、ブレード部材1401の先端稜線部1403を表面移動する感光体10等の被清掃部材の表面に当接して感光体10の表面から付着物を除去するクリーニングブレード1400において、先端稜線部1403を含むクリーニング層は、樹脂で含浸処理され、あるいは高硬度の弾性材料で形成され、かつ、ブレード部材全体の永久伸びの値を3.0[%]以下に規定した。
これによれば、上記実施形態について説明したように、先端稜線部に樹脂を含浸して先端稜線部の硬度を比較的高くするためには、単層構造のブレード部材を用いた場合では、永久伸びが小さく、かつ、比較的低硬度の弾性材料を使用する必要がある。含浸処理によって先端稜線部を高硬度化するために、低硬度の弾性材料を基材として用いた場合には、高硬度の弾性材料を基材として用いる場合に比べて、より含浸量を増やさなければならず、含浸時間を長くしたり、あるいは含浸塗工液の濃度を高めたりする必要がある。これらの結果、製造時間が長くなることによるコストアップ、あるいは含浸塗工液高濃度化による含浸塗工液のコストアップの不具合が発生する。そこで、本実施形態では、弾性材料の硬度が互いに異なる弾性部材を貼り合わせ、被清掃部材に接触するエッジ層1401aを高硬度の弾性材料として、先端稜線部1403を含むクリーニング層を含浸処理する。低硬度の弾性材料に含浸処理することに比べて短時間に形成可能な二層の積層構造のブレード部材を採用している。先端稜線部1403を含むクリーニング層は、樹脂で含浸処理され、あるいは高硬度の弾性材料で形成して高硬度化するとともに、エッジ層1401aとバックアップ層1401bと先端稜線部1403の永久伸びの組合せによって、ブレード部材全体の永久伸びの値を3.0[%]以下に規定した。上記検証実験で示したように、感光体10に当接する先端稜線部1403における変形が小さく当接面積が広くなることを抑制でき、当接圧力を高くすることができ、かつ、経時でのヘタリが生じ難くすることができることがわかった。
これは、感光体10に接触するエッジ層1401aに貼り合わせたバックアップ層1401bが、エッジ層1401aや先端稜線部1403に比べて、硬度が低く、かつ、永久伸びの値が小さいことで、ブレード部材全体での経時でのヘタリが抑制されたためと考えられる。これにより、ブレード部材全体の永久伸びの値を3.0[%]以下にすることで、特許文献1に記載のクリーニングブレードに比べて、ブレード部材1401を長期に亘って感光体10に当接させ続けてもヘタリが生じ難く、初期の当接状態を維持することができる。また、ブレード部材1401の先端稜線部1403を含むクリーニング層に含浸処理して高硬度化し、あるいはクリーング層を高硬度の弾性材料で形成することで、先端稜線部1403の硬度を、少なくとも、エッジ層1401a及びバックアップ層1401bよりも高くすることで、当接圧力を高く設定することができたためと考えられる。これにより、感光体10に当接したとき、先端稜線部1403の変形が小さく、当接面積が広くなることを抑制でき、クリーニング性能を向上させることができる。
(態様B)
(態様A)において、ブレード部材1401は、先端稜線部1403を含む含浸部1405等のクリーニング層と、感光体10の表面に対向する対向面を有するエッジ層1401aと、感光体対向面1404と反対側の感光体非対向面を有するバックアップ層1401bとを備え、含浸部1405とエッジ層1401aとバックアップ層1401bとは、弾性材料の硬度が互いに異なる。
これによれば、上記実施形態の実施例について説明したように、単層構造のブレード部材の先端稜線部に含浸処理して高硬度化する場合に比べて、少なくともエッジ層とバックアップ層とからなる二層の積層構造でブレード部材を構成し、かつ、先端稜線部1403に含浸処理して高硬度化している。これにより、製造時間が長くなることによるコストアップ又は含浸塗工液高濃度化による含浸塗工液のコストアップ及び経時でのヘタリを抑制しつつ、長期に亘って良好なクリーニング性能を維持させることができる。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)において、含浸部1405の弾性材料のヤング率が、エッジ層1401a及びバックアップ層1401bに比べて大きい。
これによれば、上記実施形態の実施例について説明したように、先端稜線部1403を含む含浸部1405のヤング率を、エッジ層1401a及びバックアップ層1401bより大きくすることで、先端稜線部1403が像担持体に当接する当接圧力を高く設定することができる。
(態様D)
(態様A)〜(態様C)において、含浸部1405の弾性材料のヤング率はエッジ層1401aより大きく、エッジ層1401aの弾性材料のヤング率はバックアップ層1401bより大きい。
これによれば、上記実施形態の実施例について説明したように、先端稜線部1403のヤング率を、エッジ層1401a及びバックアップ層1401bより大きくすることで、当接圧力を高く設定することができる。バックアップ層1401bは、エッジ層1401aに比べて、ヤング率が低くて永久伸びの値が小さいことで、ブレード部材全体での経時でのヘタリを抑制できる。これにより、ブレード部材1401を長期に亘って感光体10に当接させ続けてもヘタリが生じ難く、初期の当接状態を維持することができる。
(態様E)
(態様A)〜(態様D)において、クリーニング層の先端稜線部近傍の弾性仕事率が、40[%]以上である。
これによれば、上記実施形態の実施例について説明したように、低温環境下でも塑性変形によるクリーニング不良や局所的な磨耗が発生することを抑制させることができる。
(態様F)
(態様A)〜(態様E)のいずれかにおいて、先端稜線部1403に、少なくともトリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートを含む紫外線硬化樹脂で架橋構造が形成されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、トナー除去性能が大幅に向上し、クリーニングブレードの摩耗が低減され、長期に亘って良好なクリーニング性能が維持できる。また、クリーニングブレードと感光体間の摩擦係数が低減され、感光体摩耗量が低減され、感光体寿命及び画像形成装置の長寿命化が図れる。更に、クリーニングブレードが、トナーの添加剤等を感光体表面へ擦りつけないため、白抜け状の異常画像の発生がない。
(態様G)
(態様F)において、トリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートが、官能基数1〜6である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ブレード部材の先端稜線部の硬度をより大きくすることができ、これによりブレード部材の先端稜線部の変形しすぎを抑制することが可能となり、当接圧力を高くでき、ヘタリを抑制しつつ、長期に亘って良好なクリーニング性能を維持することができる。
(態様H)
(態様F)又は(態様G)において、トリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートの分子量が、500以下である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、トリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートの分子量500以下にすることで、分子サイズが小さくなるためクリーニングブレードに含浸し易く高硬度化が容易になる。
(態様I)
(態様F)〜(態様H)のいずれかにおいて、トリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートに、分子量100〜1500のアクリレートモノマーを混合する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、トリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートに、分子量100〜1500のアクリレートモノマーを混合することで、ハケ塗り、スプレー塗工、ディップ塗工等によってブレード部材に樹脂を含浸させることができるようになる。
(態様J)
感光体10等の像担持体と、像担持体の表面に接触し、その表面上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング部材とを備え、像担持体上に形成した画像を最終的に記録媒体に転移させる画像形成装置において、クリーニング部材として、(態様A)〜(態様I)のいずれかに記載のクリーニングブレードを用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、長期に亘って像担持体のクリーニングを良好に行うことができ、良好な画像形成を行うことができる。
(態様K)
感光体10等の像担持体と、像担持体の表面に接触し、その表面上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング部材とを備え、画像形成装置に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジ121において、クリーニング部材として、(態様A)〜(態様I)のいずれかに記載のクリーニングブレードを用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、経時でのブレード部材のヘタリを抑制しつつ、クリーニング性能を向上させることができる。また、プロセスカートリッジの形態を取ることで、操作性を向上できる。
1 クリーニング装置
5 クリーニングブレード
10 感光体
100 プリンタ
120 画像形成部
121 プロセスカートリッジ
130 給紙部
160 中間転写装置
1400 クリーニングブレード
1401 ブレード部材
1401a エッジ層
1401b バックアップ層
1402 支持部材
1403 先端稜線部
1404 感光体対向面
1405 含浸部
1500 クリーニングブレード
1501 ブレード部材
1502 支持部材
1503 先端稜線部
1504 感光体対向面
1505 含浸部
1600 クリーニングブレード
1601 ブレード部材
1601a エッジ層
1601b バックアップ層
1602 支持部材
1603 先端稜線部
1604 感光体対向面
1605 含浸部
1700 クリーニングブレード
1701 ブレード部材
1701a エッジ層
1701b バックアップ層
1702 支持部材
1703 先端稜線部
1704 感光体対向面
1705 含浸部
1800 クリーニングブレード
1801 ブレード部材
1801a エッジ層
1801b バックアップ層
1802 支持部材
1803 先端稜線部
1804 感光体対向面
1805 含浸部
1900 クリーニングブレード
1901 ブレード部材
1901a エッジ層
1901b バックアップ層
1902 支持部材
1903 先端稜線部
1904 感光体対向面
1905 含浸部
特開2014−066767号公報

Claims (11)

  1. 弾性材料の硬度が互いに異なる積層構造のブレード部材で構成され、該ブレード部材の先端稜線部を表面移動する被清掃部材の表面に当接して被清掃部材の表面から付着物を除去するクリーニングブレードにおいて、
    上記先端稜線部を含むクリーニング層は、樹脂で含浸処理され、あるいは高硬度の弾性材料で形成され、かつ、上記ブレード部材全体の永久伸びの値を3.0[%]以下に規定したことを特徴とするクリーニングブレード。
  2. 請求項1記載のクリーニングブレードにおいて、
    上記ブレード部材は、上記クリーニング層と、上記被清掃部材の表面に対向する対向面を有するエッジ層と、上記対向面と反対側の非対向面を有するバックアップ層とを備え、上記クリーニング層と上記エッジ層と上記バックアップ層とは、弾性材料の硬度が互いに異なることを特徴とするクリーニングブレード。
  3. 請求項1又は2に記載のクリーニングブレードにおいて、
    上記クリーニング層の弾性材料のヤング率が、上記エッジ層及び上記バックアップ層に比べて大きいことを特徴とするクリーニングブレード。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のクリーニングブレードにおいて、
    上記クリーニング層の弾性材料のヤング率は上記エッジ層より大きく、上記エッジ層の弾性材料のヤング率は上記バックアップ層より大きいことを特徴とするクリーニングブレード。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のクリーニングブレードにおいて、
    上記クリーニング層の先端稜線部近傍の弾性仕事率が、40[%]以上であることを特徴とするクリーニングブレード。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のクリーニングブレードにおいて、
    上記先端稜線部に、少なくともトリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートを含む紫外線硬化樹脂で架橋構造が形成されていることを特徴とするクリーニングブレード。
  7. 請求項6記載のクリーニングブレードにおいて、
    上記トリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートが、官能基数1〜6であることを特徴とするクリーニングブレード。
  8. 請求項6又は7に記載のクリーニングブレードにおいて、
    上記トリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートの分子量が、500以下であることを特徴とするクリーニングブレード。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載のクリーニングブレードにおいて、
    上記トリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有するアクリレートまたはメタクリレートに、分子量100〜1500のアクリレートモノマーを混合することを特徴とするクリーニングブレード。
  10. 像担持体と、上記像担持体の表面に接触し、その表面上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング部材とを備え、上記像担持体上に形成した画像を最終的に記録媒体に転移させる画像形成装置において、
    上記クリーニング部材として、請求項1〜9のいずれか1項に記載のクリーニングブレードを用いることを特徴とする画像形成装置。
  11. 像担持体と、上記像担持体の表面に接触し、その表面上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング部材とを備え、画像形成装置に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジにおいて、
    上記クリーニング部材として、請求項1〜9のいずれか1項に記載のクリーニングブレードを用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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