JP2016032047A - 有機半導体膜形成用の組成物、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜、有機膜トランジスタの製造方法および有機膜トランジスタ。 - Google Patents

有機半導体膜形成用の組成物、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜、有機膜トランジスタの製造方法および有機膜トランジスタ。 Download PDF

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Abstract

【課題】キャリア移動度が高く、有機半導体膜を形成した場合に高温での加熱アニール工程前後のキャリア移動度の下落率が小さい有機半導体膜形成用の組成物、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜、有機膜トランジスタの製造方法および有機膜トランジスタの提供。
【解決手段】一般式1で表される化合物を含有する有機半導体膜形成用の組成物(Tは一般式2で表される縮合環骨格;Wは一般式3で表される基;kは1〜6;A1、B1及びC1はベンゼン環、アゾール環、フラン環、チオフェン環;k1は1〜5;R1〜R7は水素原子、アルキル基等;R2とR3、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;n1は0〜3;L1は特定の2価の連結基)。
Figure 2016032047

【選択図】なし

Description

本発明は、有機半導体膜形成用の組成物、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜、有機膜トランジスタの製造方法および有機膜トランジスタに関する。より詳しくは、本発明は、キャリア移動度が高く、有機半導体膜を形成した場合に高温での加熱アニール工程前後のキャリア移動度の下落率が小さい有機半導体膜形成用の組成物、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜、有機膜トランジスタの製造方法および有機膜トランジスタに関する。
有機半導体材料を用いたデバイスは、従来のシリコンなどの無機半導体材料を用いたデバイスと比較して、様々な優位性が見込まれているため、高い関心を集めている。有機半導体材料を用いたデバイスの例としては、有機半導体材料を光電変換材料として用いた有機膜太陽電池や固体撮像素子などの光電変換素子や、非発光性(本明細書中、「非発光性」とは、室温、大気下0.1mW/cm2の電流密度でデバイスに電流を流した場合に、1lm/W以下の発光効率のことを言う。非発光性有機半導体デバイスと言えば、有機電界発光素子などの発光性有機半導体デバイスを除く有機半導体デバイスを意味する)の有機トランジスタが挙げられる。有機半導体材料を用いたデバイスは、無機半導体材料を用いたデバイスと比べて低温、低コストで大面積の素子を作製できる可能性がある。さらに分子構造を変化させることで容易に材料特性を変化させることが可能であるため材料のバリエーションが豊富であり、無機半導体材料ではなし得なかったような機能や素子を実現することができる。
有機膜トランジスタ(有機薄膜トランジスタと言われることもある)は大気下塗布系のような簡便な装置で有機膜である半導体活性層が形成できることから将来の半導体技術として期待されている。半導体活性層の形成には、例えば特許文献1や2に記載されたような縮環芳香族化合物が用いられている。
具体的には、特許文献1には、下記一般式(I)で表される化合物であって、エネルギー付与により下記一般式(Ia)と(II)で表される化合物に変換される化合物が開示されている。
Figure 2016032047
ここで、特許文献1の上記一般式(I)、(Ia)、(II)中、XおよびYは水素原子もしくは脱離性置換基を表し、XおよびYのうち一方は脱離性置換基であり、他方は水素原子である。Q2乃至Q5はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または、1価の有機基であり、Q1およびQ6は、水素原子または、脱離性置換基を除く一価の有機基であり、Q1乃至Q6は隣り合った基同士でそれぞれ結合して環を形成していてもよい。
このような構成により、特許文献1に記載の脱離性置換基を有する置換基脱離化合物は、高い有機溶媒溶解性を有すると記載がある。
特許文献2には、有機溶媒、有機溶媒に溶解している第1の付加化合物、及び有機溶媒に溶解しており且つ第1の付加化合物の結晶化を抑制する結晶化抑制剤を含有している有機半導体膜形成用溶液とする。ここで、第1の付加化合物は、ジナフトチエノチオフェン等の化合物にヘキサクロロシクロペンタジエン等の二重結合を有する化合物が脱離可能に付加されてなる構造を有する。また、結晶化抑制剤は例えば、ジナフトチエノチオフェン等の化合物に二重結合を有する他の化合物が脱離可能に付加されてなる構造を有する有機半導体膜形成用溶液が記載されている。このような構成により、特許文献2によれば、蒸着法よりも一般に容易な溶液法を用いて、縮合多環芳香族化合物からなる有機半導体層の形成を可能にする新規な有機半導体膜形成用溶液を提供できると記載がある。
特開2012−020987号公報 特開2011−151257号公報
本発明者らが特許文献1または2に記載されている化合物を半導体活性層に用い有機膜トランジスタを形成したところ、キャリア移動度が十分ではないことがわかった。
また、有機膜トランジスタ素子の製造工程では電極を製造した後の加熱アニール工程などをはじめとして100〜200℃程度の熱がかかることが多い。このような状況のもと、本発明者らが特許文献1または2に記載されている化合物を半導体活性層に用い有機膜トランジスタを形成したところ、半導体活性層を製膜した後に加熱アニール工程後にキャリア移動度が大きく下落してしまう問題があることが明らかとなった。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、キャリア移動度が高く、半導体活性層を製膜した後に加熱アニール工程で熱処理を施した場合に、加熱アニール工程前後のキャリア移動度の下落率が小さい有機半導体膜形成用の組成物を得ることを目的として検討を進めた。本発明が解決しようとする課題は、キャリア移動度が高く、有機半導体膜を形成した場合に高温での加熱アニール工程前後のキャリア移動度の下落率が小さい有機半導体膜形成用の組成物を提供することである。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特許文献1および2に記載の脱離基を有する化合物は、脱離基が不純物となるため、半導体特性が低下するものであることがわかった。
これに対し、特定の構造を有する縮環芳香族化合物を含む組成物を成膜後に加熱した場合に、特定の構造を有する縮環芳香族化合物の少なくとも一部を別の構造の縮環芳香族化合物にCope転位により変換できる半導体活性層を用いることで、Cope転位では不純物となる脱離基が発生しないため、良好な半導体特性を示す有機半導体膜を得ることができることを見出した。
このようなCope転移可能な置換基を有する化合物を用いた有機半導体膜形成用の組成物は、特許文献1および2を含めてこれまで知られていなかった。
上記課題を解決するための具体的な手段である本発明は、以下の構成を有する。
[1] 下記一般式1で表される化合物を含有する、有機半導体膜形成用の組成物;
Figure 2016032047
一般式1中、Tは下記一般式2で表される縮合環骨格を表し、
Wは下記一般式3で表される基を表し、
kは1〜6の整数であり、kが2〜6の整数である場合、複数のWは同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k1は1〜5の整数を表し、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[2] [1]に記載の有機半導体膜形成用の組成物は、一般式1で表される化合物が、下記一般式4で表される化合物であることが好ましい;
Figure 2016032047
一般式4中、A2、B2およびC2はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k2は1〜5の整数を表し、k2が2〜5の整数である場合、複数のB2は同じであっても異なっていてもよい;
Wは下記一般式3で表される基を表す;
Figure 2016032047
一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[3] [1]に記載の有機半導体膜形成用の組成物は、一般式1で表される化合物が、下記一般式5で表される化合物であることが好ましい;
Figure 2016032047
一般式5中、A3、B3およびC3はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k3は1〜5の整数を表し、k3が2〜5の整数である場合、複数のB3は同じであっても異なっていてもよい;
Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
Wは下記一般式3で表される基を表す;
Figure 2016032047
一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[4] [1]に記載の有機半導体膜形成用の組成物は、一般式1で表される化合物が、下記一般式6で表される化合物であることが好ましい;
Figure 2016032047
一般式6中、A4およびB4はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
k4およびk5はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k4が2または3である場合、複数のA4は同じであっても異なっていてもよく、k5が2または3である場合、複数のB4は同じであっても異なっていてもよい;
Wは下記一般式3で表される基を表す;
Figure 2016032047
一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[5] [1]に記載の有機半導体膜形成用の組成物は、一般式1で表される化合物が、下記一般式7で表される化合物であることが好ましい;
Figure 2016032047
一般式7中、A5およびB5はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
k6およびk7はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k6が2または3である場合、複数のA5は同じであっても異なっていてもよく、k7が2または3である場合、複数のB5は同じであっても異なっていてもよい;
Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
Wは下記一般式3で表される基を表す;
Figure 2016032047
一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[6] [1]〜[5]のいずれか一つに記載の有機半導体膜形成用の組成物は、一般式2および4〜7中、A1、B1およびC1のいずれか一つ、A2、B2およびC2のいずれか一つ、A3、B3およびC3のいずれか一つ、A4およびB4のいずれか一つ、あるいは、A5およびB5のいずれか一つが、チオフェン環を含むことが好ましい。
[7] [1]〜[6]のいずれか一つに記載の有機半導体膜形成用の組成物は、一般式3中、R1〜R3およびR5〜R7がすべて水素原子であり、R4が水素原子またはアルキル基であることが好ましい。
[8] [1]〜[7]のいずれか一つに記載の有機半導体膜形成用の組成物は、さらに有機溶媒を含有することが好ましい。
[9] [8]に記載の有機半導体膜形成用の組成物は、有機溶媒が、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒またはエーテル系溶媒であることが好ましい。
[10] [1]〜[9]のいずれか一つに記載の有機半導体膜形成用の組成物は、さらにポリマーバインダーを含有することが好ましい。
[11] 下記一般式11で表される化合物を含む、有機半導体膜形成用の組成物;
Figure 2016032047
一般式11中、Tは下記一般式2で表される縮合環骨格を表し、
Xは下記一般式13で表される基を表し、
kは1〜6の整数であり、kが2〜6の整数である場合、複数のXは同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k1は1〜5の整数を表し、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[12] [11]に記載の有機半導体膜形成用の組成物は、一般式11で表される化合物が、下記一般式14で表される化合物であることが好ましい;
Figure 2016032047
一般式14中、A2、B2およびC2はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k2は1〜5の整数を表し、k2が2〜5の整数である場合、複数のB2は同じであっても異なっていてもよい;
Xは下記一般式13で表される基を表す;
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[13] [11]に記載の有機半導体膜形成用の組成物は、一般式11で表される化合物が、下記一般式15で表される化合物であることが好ましい;
Figure 2016032047
一般式15中、A3、B3およびC3はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k3は1〜5の整数を表し、k3が2〜5の整数である場合、複数のB3は同じであっても異なっていてもよい;
Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
Xは下記一般式13で表される基を表す;
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[14] [11]に記載の有機半導体膜形成用の組成物は、一般式11で表される化合物が、下記一般式16で表される化合物であることが好ましい;
Figure 2016032047
一般式16中、A4およびB4はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
k4およびk5はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k4が2または3である場合、複数のA4は同じであっても異なっていてもよく、k5が2または3である場合、複数のB4は同じであっても異なっていてもよい;
Xは下記一般式13で表される基を表す;
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[15] [11]に記載の有機半導体膜形成用の組成物は、一般式11で表される化合物が、下記一般式17で表される化合物であることが好ましい;
Figure 2016032047
一般式17中、A5およびB5はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
k6およびk7はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k6が2または3である場合、複数のA5は同じであっても異なっていてもよく、k7が2または3である場合、複数のB5は同じであっても異なっていてもよい;
Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
Xは下記一般式13で表される基を表す;
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[16] [11]〜[15]のいずれか一つに記載の有機半導体膜形成用の組成物は、一般式2および14〜17中、A1、B1およびC1のいずれか一つ、A2、B2およびC2のいずれか一つ、A3、B3およびC3のいずれか一つ、A4およびB4のいずれか一つ、あるいは、A5およびB5のいずれか一つが、チオフェン環を含むことが好ましい。
[17] [11]〜[16]のいずれか一つに記載の有機半導体膜形成用の組成物は、一般式13中、R1〜R3およびR5〜R7がすべて水素原子であり、R4が水素原子またはアルキル基であることが好ましい。
[18] [11]〜[17]のいずれか一つに記載の有機半導体膜形成用の組成物は、さらに有機溶媒を含有することが好ましい。
[19] [18]に記載の有機半導体膜形成用の組成物は、有機溶媒が、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒またはエーテル系溶媒であることが好ましい。
[20] [11]〜[19]のいずれか一つに記載の有機半導体膜形成用の組成物は、さらにポリマーバインダーを含有することが好ましい。
[21] [11]〜[20]のいずれか一つに記載の有機半導体膜形成用の組成物は、さらに[1]〜[10]のいずれか一つに記載の有機半導体膜形成用の組成物を含むことが好ましい。
[22] [1]〜[10]および[21]のいずれか一つに記載の有機半導体膜形成用の組成物を成膜する工程と、
有機半導体膜形成用の組成物に対して外部刺激を与えて、前駆体である一般式1で表される化合物の少なくとも一部が下記一般式11で表される化合物に変換された半導体活性層を形成する工程を含む、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法;
Figure 2016032047
一般式11中、Tは下記一般式2で表される縮合環骨格を表し、
Xは下記一般式13で表される基を表し、
kは1〜6の整数であり、kが2〜6の整数である場合、複数のXは同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k1は1〜5の整数を表し、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[23] [22]に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法は、外部刺激が、100℃以上の加熱であることが好ましい。
[24] [22]または[23]に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法は、有機半導体膜形成用の組成物を成膜する工程が、溶液塗布法による成膜であることが好ましい。
[25] [22]〜[24]のいずれか一つに記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法は、一般式11で表される化合物が、下記一般式14で表される化合物であることが好ましい;
Figure 2016032047
一般式14中、A2、B2およびC2はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k2は1〜5の整数を表し、k2が2〜5の整数である場合、複数のB2は同じであっても異なっていてもよい;
Xは下記一般式13で表される基を表す;
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[26] [22]〜[24]のいずれか一つに記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法は、一般式11で表される化合物が、下記一般式15で表される化合物であることが好ましい;
Figure 2016032047
一般式15中、A3、B3およびC3はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k3は1〜5の整数を表し、k3が2〜5の整数である場合、複数のB3は同じであっても異なっていてもよい;
Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
Xは下記一般式13で表される基を表す;
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[27] [22]〜[24]のいずれか一つに記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法は、一般式11で表される化合物が、下記一般式16で表される化合物であることが好ましい;
Figure 2016032047
一般式16中、A4およびB4はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
k4およびk5はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k4が2または3である場合、複数のA4は同じであっても異なっていてもよく、k5が2または3である場合、複数のB4は同じであっても異なっていてもよい;
Xは下記一般式13で表される基を表す;
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[28] [22]〜[24]のいずれか一つに記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法は、一般式11で表される化合物が、下記一般式17で表される化合物であることが好ましい;
Figure 2016032047
一般式17中、A5およびB5はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
k6およびk7はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k6が2または3である場合、複数のA5は同じであっても異なっていてもよく、k7が2または3である場合、複数のB5は同じであっても異なっていてもよい;
Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
Xは下記一般式13で表される基を表す;
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
[29] [22]〜[28]のいずれか一つに記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法は、一般式2および14〜17中、A1、B1およびC1のいずれか一つ、A2、B2およびC2のいずれか一つ、A3、B3およびC3のいずれか一つ、A4およびB4のいずれか一つ、あるいは、A5およびB5のいずれか一つが、チオフェン環を含むことが好ましい。
[30] [22]〜[29]のいずれか一つに記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法は、一般式13中、R1〜R3およびR5〜R7がすべて水素原子であり、R4が水素原子またはアルキル基であることが好ましい。
[31] [22]〜[30]のいずれか一つに記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法で製造された、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜。
[32] [11]〜[21]のいずれか一つに記載の有機半導体膜形成用の組成物を含有する非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜。
[33] [21]に記載の有機半導体膜形成用の組成物を含有する非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜。
[34] [31]または[33]に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜は、一般式1で表される化合物の含有量が、一般式11で表される化合物の含有量に対して、0.01〜50質量%であることが好ましい。
[35] [22]〜[30]のいずれか一つに記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法を含み、
有機膜トランジスタの半導体活性層として、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜を用いる、有機膜トランジスタの製造方法。
[36] [35]に記載の有機膜トランジスタの製造方法で製造された、有機膜トランジスタ。
[37] 有機膜トランジスタの半導体活性層として、[31]〜[34]のいずれか一つに記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜を有する、有機膜トランジスタ。
本発明によれば、キャリア移動度が高く、有機半導体膜を形成した場合に高温での加熱アニール工程前後のキャリア移動度の下落率が小さい有機半導体膜形成用の組成物を提供することができる。
図1は、本発明の有機膜トランジスタの一例の構造の断面を示す概略図である。 図2は、本発明の実施例でFET特性測定用基板として製造した有機膜トランジスタの構造の断面を示す概略図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明において、各一般式の説明において特に区別されずに用いられている場合における水素原子は同位体(重水素原子等)も含んでいることを表す。さらに、置換基を構成する原子は、その同位体も含んでいることを表す。
[有機半導体膜形成用の組成物]
本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第1の態様は、下記一般式1で表される化合物を含有する。本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第1の態様は、Cope転移前の前駆体である下記一般式1で表される化合物を含有する態様である。
Figure 2016032047
一般式1中、Tは下記一般式2で表される縮合環骨格を表し、
Wは下記一般式3で表される基を表し、
kは1〜6の整数であり、kが2〜6の整数である場合、複数のWは同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k1は1〜5の整数を表し、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第2の態様は、下記一般式11で表される化合物を含む。本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第2の態様は、Cope転移後のCope転移体である下記一般式11で表される化合物を含有する態様である。
Figure 2016032047
一般式11中、Tは下記一般式2で表される縮合環骨格を表し、
Xは下記一般式13で表される基を表し、
kは1〜6の整数であり、kが2〜6の整数である場合、複数のXは同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k1は1〜5の整数を表し、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
このような構成により、本発明の有機半導体膜形成用の組成物は、キャリア移動度が高く、有機半導体膜を形成した場合に高温での加熱アニール工程前後のキャリア移動度の下落率が小さい。Cope転位後のアルケニル基を有する有機半導体は、特開2012−020987号公報や特開2011−151257号公報に記載の脱離基を有する化合物を用いた場合と比べ、不純物となる脱離基が発生せず、軌道の重なりや結晶化に有利であり、キャリア移動度が高く、有機半導体膜を形成した場合に高温での加熱アニール工程前後のキャリア移動度の下落率が小さい半導体特性を得ることができる。
加熱アニール工程後にキャリア移動度が下落するのは、半導体膜にクラックが発生することが原因である。本発明ではCope転位後のアルケニル基を有する有機半導体よりもアモルファス性の高い前駆体が混ざり、半導体膜の柔軟性があがったことで、クラックの発生を抑制し、移動度の下落率が小さくなったと考えられる。
本発明の有機半導体膜形成用の組成物は、有機半導体膜を形成した場合に、加熱処理によってクラックが発生することを抑制することができることが好ましい。
また、一般に優れた半導体特性を示す材料は難溶であり、溶液プロセスには不適である。本発明は難溶な半導体に溶液プロセス適性を付与する手段である。特に上記一般式1で表される化合物は−Wで表されるCope転移可能な構造の置換基を有するため、上記一般式1で表される化合物(以下、前駆体とも言う)は有機溶媒への溶解性が高い。前駆体を用いて溶液プロセス適性を付与する特開2012−020987号公報や特開2011−151257号公報は存在するものの、Cope転位を利用した有機半導体膜を製造した報告例はこれまでなかった。本発明の有機半導体膜形成用の組成物は、−Wで表される置換基を有する一般式で表される化合物を含むため、有機半導体膜を溶液プロセスで形成しやすい。また、有機半導体膜を溶液プロセスで形成した後は、上記一般式1で表される化合物からCope転移させて、上記一般式1で表される化合物の少なくとも一部を上記一般式11で表される化合物(以下、Cope転移体とも言う)に変換することができるため、不純物となる脱離基が発生せず、本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第1の態様を用いることで、上記一般式1で表される化合物よりも有機溶媒への溶解性が劣る上記一般式11で表される化合物を実質的に溶液プロセスで形成することができる。
なお、上記一般式11で表される化合物は、キャリア移動度が高く、有機半導体膜を形成した場合に高温での加熱アニール工程前後のキャリア移動度の下落率が小さくなる。そのため、本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第2の態様を用いることで、溶液プロセスでの製造適性が少し劣るものの、キャリア移動度が高く、有機半導体膜を形成した場合に高温での加熱アニール工程前後のキャリア移動度の下落率が小さい有機半導体膜を形成できる。
上記一般式11で表される化合物と上記一般式1で表される化合物をともに含む有機半導体膜は、キャリア移動度が高く、有機半導体膜を形成した場合に高温での加熱アニール工程前後のキャリア移動度の下落率がより小さくなり、加熱処理によってクラックが発生することをより抑制することができる。Cope転移体よりもアモルファス性の高い前駆体が混ざることで、有機半導体膜の柔軟性が上がったことが要因と考えられる。
<一般式1で表される化合物>
以下、本発明の有機半導体膜形成用の組成物に用いられる化合物の第1の態様と第2の態様の好ましい態様を説明する。
まず、本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第1の態様に用いられる、一般式1で表される化合物について説明する。
Figure 2016032047
一般式1中、Tは下記一般式2で表される縮合環骨格を表し、
Wは下記一般式3で表される基を表し、
kは1〜6の整数であり、kが2〜6の整数である場合、複数のWは同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k1は1〜5の整数を表し、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
一般式1中、Tは、下記一般式2で表される縮合環骨格を表す。
Figure 2016032047
一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k1は1〜5の整数を表し、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい;
一般式2中、k1は2〜5であることが好ましく、2〜4であることがより好ましい。
一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し、置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいピリジン環、置換基を有してもよいピロール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環のいずれか1つであることが好ましく、置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいピロール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環のいずれか1つであることがより好ましく、置換基を有してもよいベンゼン環および置換基を有してもよいチオフェン環のいずれか1つであることが特に好ましい。一般式2中、A1、B1およびC1のいずれか一つが、少なくとも一つのチオフェン環を含むことが、加熱アニール前のキャリア移動度を高め、かつ、加熱アニール後のキャリア移動度低下を少なくする観点から特に好ましい。
1、B1およびC1は同じであっても異なっていてもよい。また、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい。
上記縮環構造を構成するA1、B1およびC1は、−Wで表される置換基の他にさらなる任意の置換基を有していてもよく、この任意の置換基としてはハロゲン原子、後述の一般式5におけて置換基Qとして挙げられる水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を挙げることができ、フッ素原子、上記置換基Qが好ましい。上記置換基Qの好ましい範囲は、後述の一般式5のQの好ましい範囲と同様である。
一般式2中、A1、B1およびC1は−Wで表される置換基の他にさらなる任意の置換基を有さないことが好ましい。
一般式2中、A1、B1およびC1のうち、−Wで表される置換基が結合していてもよい環に制限は無く、いずれの環に−Wで表される置換基が結合していてもよい。A1、B1およびC1のうち、−Wで表される置換基が結合していてもよい環の好ましい態様としては、後述の一般式4〜7のいずれかで表される化合物の好ましい態様を挙げることができる。
また、A1、B1およびC1で表される縮合環骨格の好ましい態様としては、後述の一般式4〜7のいずれかで表される化合物の好ましい態様を挙げることができる。
Tが表す一般式2で表される縮合環骨格の例を以下に示す。T中の一般式2で表される縮合環骨格は、これらの具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
Figure 2016032047
Figure 2016032047
Figure 2016032047
一般式1中、kは1〜6の整数を表し、1〜4であることが好ましく、1または2であることがより好ましく、2であることが特に好ましい。
kが2〜6の整数である場合、複数のWは同じであっても異なっていてもよい;
一般式1中、Wは下記一般式3で表される基を表す。
Figure 2016032047
一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
一般式3中、R1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表す。ただし、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成しない。
一般式3中、R1〜R7が表すアルキル基およびチオアルキル基は、炭素数1〜10であることが好ましく、炭素数1〜3であることがより好ましい。R1〜R7が表すアルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、カルボニル基は、炭素数2〜10であることが好ましく、炭素数2〜3であることがより好ましい。R1〜R7が表すアリール基は、炭素数6〜10であることが好ましい。R1〜R7が表すヘテロアリール基は、炭素数4〜10であることが好ましい。
一般式3中、R1〜R7はそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基であることが好ましく、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基であることがより好ましく、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であることが特に好ましく、水素原子またはメチル基であることがより特に好ましい。一般式3中、R1〜R3およびR5〜R7がすべて水素原子であり、R4が水素原子またはアルキル基であることが、Cope転移のしやすさの観点から、より好ましい。
一般式3中、n1は0〜3の整数を表し、0〜2であることが好ましく、0または1であることがより好ましく、0であることが特に好ましい。
一般式1中、L1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す。
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
一般式L−1〜L−25において、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表す。但し、n1が2または3を表す場合は、波線部分は縮合環骨格との結合位置、または、一般式L−1〜L−25で表される2価の連結基の*との結合位置を表す。
*はR1〜R7を含む基との結合位置を表す。但し、n1が2または3を表す場合は、*はR1〜R7を含む基との結合位置、または、一般式L−1〜L−25で表される2価の連結基の波線部分との結合位置を示す。
一般式L−1およびL−2中のR’はそれぞれLに隣接するRと結合して縮合環を形成してもよい。
一般式L−19〜L−21、L−23およびL−24で表される2価の連結基は、下記一般式L−19A〜L−21A、L−23AおよびL−24Aで表される2価の連結基であることがより好ましい。
Figure 2016032047
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24中の置換基R’としては、水素原子または以下に置換基群Aとして挙げた置換基が適用できる。
(置換基群A)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(芳香族ヘテロ環基も包含し、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子であり、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、キノリル、フリル、チエニル、セレノフェニル、テルロフェニル、ピペリジル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピロリジノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基、シロリル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、ホスホリル基(例えばジフェニルホスホリル基、ジメチルホスホリル基などが挙げられる。)が挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24中の置換基R’としては、水素原子が好ましい。
Nは水素原子または置換基を表し、RNとしては、置換基群Aとして例示したものを挙げることができる。
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基を表し、アルキル基であることが好ましい。Rsiがとり得るアルキル基としては特に制限はない。
一般式3中、L1は一般式L−1〜L−5、L−7、L−9、L−13、L−17またはL−18のいずれかで表される2価の連結基であることが好ましく、上記一般式L−1、L−2、L−4、L−7、L−9、L−13、L−18のいずれかで表される2価の連結基を表すことがより好ましく、上記一般式L−1、L−2、L−7、L−13、L−18のいずれかで表される2価の連結基を表すことが特に好ましい。
本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第1の態様は、上記一般式1で表される化合物が、下記一般式4で表される化合物、下記一般式5で表される化合物、下記一般式6で表される化合物、または、下記一般式7で表される化合物であることが好ましい。
(一般式4で表される化合物)
Figure 2016032047
一般式4中、A2、B2およびC2はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k2は1〜5の整数を表し、k2が2〜5の整数である場合、複数のB2は同じであっても異なっていてもよい;
Wは上記一般式3で表される基を表す;
一般式4中、A2、B2およびC2の好ましい範囲は、それぞれ一般式1におけるA1、B1およびC1の好ましい範囲と同様である。
一般式4中、k2の好ましい範囲は、それぞれ一般式1におけるk1の好ましい範囲と同様である。
一般式4中、Wの好ましい範囲は、それぞれ一般式1におけるWの好ましい範囲と同様である。
(一般式5で表される化合物)
Figure 2016032047
一般式5中、A3、B3およびC3はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k3は1〜5の整数を表し、k3が2〜5の整数である場合、複数のB3は同じであっても異なっていてもよい;
Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
Wは上記一般式3で表される基を表す;
一般式5中、A3、B3およびC3の好ましい範囲は、それぞれ一般式1におけるA1、B1およびC1の好ましい範囲と同様である。
一般式5中、k3の好ましい範囲は、それぞれ一般式1におけるk1の好ましい範囲と同様である。
一般式5中、Qの中では、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アシル基、チエニル基が好ましく、アルキル基がより好ましい。上記置換基Qにおけるアルキル基またはチオアルキル基としては、炭素数1〜12の直鎖または分枝のアルキル基またはチオアルキル基であることがより好ましく、炭素数1〜5の直鎖のアルキル基またはチオアルキル基であることがより特に好ましい。上記置換基Qにおけるアルケニル基またはアルキニル基としては、炭素数2〜12の直鎖または分枝のアルケニル基またはアルキニル基であることがより好ましく、炭素数2〜5の直鎖のアルケニル基またはアルキニル基であることがより特に好ましい。上記置換基Qにおけるアルコキシ基またはアシル基としては、炭素数1〜8の直鎖または分枝のアルコキシ基またはアシル基であることが好ましく、炭素数1〜3の直鎖のアルコキシ基またはアシル基であることがより好ましい。上記置換基Qにおけるチエニル基としては、置換チエニル基であることが好ましく、アルキル置換チエニル基であることがより好ましく、アルキル置換チエニル基の有するアルキル基の好ましい範囲は上記置換基Qにおけるアルキル基の好ましい範囲と同様である。
一般式5中、Wの好ましい範囲は、それぞれ一般式1におけるWの好ましい範囲と同様である。
(一般式6で表される化合物)
Figure 2016032047
一般式6中、A4およびB4はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
k4およびk5はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k4が2または3である場合、複数のA4は同じであっても異なっていてもよく、k5が2または3である場合、複数のB4は同じであっても異なっていてもよい;
Wは上記一般式3で表される基を表す;
一般式6中、A4およびB4はそれぞれ独立に、置換基を有してもよいピリジン環、置換基を有してもよいピロール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環のいずれか1つであることが好ましく、置換基を有してもよいベンゼン環または置換基を有してもよいチオフェン環のいずれか1つであることがより好ましく、置換基を有してもよいベンゼン環であることが特に好ましい。一般式6で表される化合物の場合は、A4およびB4のいずれか一つに少なくとも一つのチオフェン環を含んでいても、加熱アニール前のキャリア移動度や、加熱アニール後のキャリア移動度低下に影響が少ない。
一般式6中、k4およびk5はそれぞれ独立に、2または3であることが好ましく、2であることがより好ましい。
一般式6中、Wの好ましい範囲は、それぞれ一般式1におけるWの好ましい範囲と同様である。
(一般式7で表される化合物)
Figure 2016032047
一般式7中、A5およびB5はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
k6およびk7はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k6が2または3である場合、複数のA5は同じであっても異なっていてもよく、k7が2または3である場合、複数のB5は同じであっても異なっていてもよい;
Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
Wは上記一般式3で表される基を表す;
一般式7中、A5およびB5の好ましい範囲は、それぞれ一般式6におけるA4およびB4の好ましい範囲と同様である。
一般式7中、k6およびk7の好ましい範囲は、それぞれ一般式6におけるk4およびk5の好ましい範囲と同様である。
一般式7中、Qの好ましい範囲は、それぞれ一般式5におけるQの好ましい範囲と同様である。
一般式7中、Wの好ましい範囲は、それぞれ一般式1におけるWの好ましい範囲と同様である。
一般式2および4〜7中、A1、B1およびC1のいずれか一つ、A2、B2およびC2のいずれか一つ、A3、B3およびC3のいずれか一つ、A4およびB4のいずれか一つ、あるいは、A5およびB5のいずれか一つが、チオフェン環を含むことが好ましく、A1、B1およびC1のいずれか一つ、A2、B2およびC2のいずれか一つ、あるいは、A3、B3およびC3のいずれか一つチオフェン環を含むことがより好ましい。
<一般式11で表される化合物>
次に、本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第2の態様に用いられる、一般式11で表される化合物について説明する。
Figure 2016032047
一般式11中、Tは下記一般式2で表される縮合環骨格を表し、
Xは下記一般式13で表される基を表し、
kは1〜6の整数であり、kが2〜6の整数である場合、複数のXは同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k1は1〜5の整数を表し、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
一般式11中、Tの好ましい範囲は、一般式1におけるTの好ましい範囲と同様である。
一般式11中、kの好ましい範囲は、一般式1におけるkの好ましい範囲と同様である。
一般式11中、Xは下記一般式13で表される基を表す。
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式13中のR1〜R7の好ましい範囲は、一般式3中のR1〜R7の好ましい範囲と同様である。
一般式13中のn1の好ましい範囲は、一般式3中のn1の好ましい範囲と同様である。
一般式13中のL1の好ましい範囲は、一般式3中のL1の好ましい範囲と同様である。
本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第2の態様は、上記一般式11で表される化合物が、下記一般式14で表される化合物、下記一般式15で表される化合物、下記一般式16で表される化合物、または、下記一般式17で表される化合物であることが好ましい。
(一般式14で表される化合物)
Figure 2016032047
一般式14中、A2、B2およびC2はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k2は1〜5の整数を表し、k2が2〜5の整数である場合、複数のB2は同じであっても異なっていてもよい;
Xは上記一般式13で表される基を表す;
一般式14中、A2、B2およびC2の好ましい範囲は、それぞれ一般式4におけるA2、B2およびC2の好ましい範囲と同様である。
一般式14中、k2の好ましい範囲は、それぞれ一般式4におけるk2の好ましい範囲と同様である。
一般式14中、Xの好ましい範囲は、それぞれ一般式11におけるXの好ましい範囲と同様である。
(一般式15で表される化合物)
Figure 2016032047
一般式15中、A3、B3およびC3はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k3は1〜5の整数を表し、k3が2〜5の整数である場合、複数のB3は同じであっても異なっていてもよい;
Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
Xは上記一般式13で表される基を表す;
一般式15中、A3、B3およびC3の好ましい範囲は、それぞれ一般式5におけるA3、B3およびC3の好ましい範囲と同様である。
一般式15中、k3の好ましい範囲は、それぞれ一般式5におけるk3の好ましい範囲と同様である。
一般式15中、Qの好ましい範囲は、それぞれ一般式5におけるQの好ましい範囲と同様である。
一般式15中、Xの好ましい範囲は、それぞれ一般式11におけるXの好ましい範囲と同様である。
(一般式16で表される化合物)
Figure 2016032047
一般式16中、A4およびB4はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
k4およびk5はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k4が2または3である場合、複数のA4は同じであっても異なっていてもよく、k5が2または3である場合、複数のB4は同じであっても異なっていてもよい;
Xは上記一般式13で表される基を表す;
一般式16中、A4およびB4の好ましい範囲は、それぞれ一般式6におけるA4およびB4の好ましい範囲と同様である。
一般式16中、k4およびk5の好ましい範囲は、それぞれ一般式6におけるk4およびk5の好ましい範囲と同様である。
一般式16中、Xの好ましい範囲は、それぞれ一般式11におけるXの好ましい範囲と同様である。
(一般式17で表される化合物)
Figure 2016032047
一般式17中、A5およびB5はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
k6およびk7はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k6が2または3である場合、複数のA5は同じであっても異なっていてもよく、k7が2または3である場合、複数のB5は同じであっても異なっていてもよい;
Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
Xは上記一般式13で表される基を表す;
一般式17中、A5およびB5の好ましい範囲は、それぞれ一般式7におけるA5およびB5の好ましい範囲と同様である。
一般式17中、k6およびk7の好ましい範囲は、それぞれ一般式7におけるk6およびk7の好ましい範囲と同様である。
一般式17中、Qの好ましい範囲は、一般式5におけるQの好ましい範囲と同様である。
一般式17中、Xの好ましい範囲は、一般式11におけるXの好ましい範囲と同様である。
<一般式1または一般式11で表される化合物の具体的化合物例>
一般式1または一般式11で表される化合物の具体的化合物例を以下に示す。なお、下記表中、前駆体として記載されている化合物が一般式1で表される化合物の具体的化合物例である。また、下記表中、変換後として記載されている化合物が一般式11で表される化合物、すなわちCope転移後のCope転移体の具体的化合物例である。
Figure 2016032047
Figure 2016032047
Figure 2016032047
Figure 2016032047
Figure 2016032047
Figure 2016032047
Figure 2016032047
Figure 2016032047
Figure 2016032047
<分子量>
上記一般式1または11で表される化合物は、分子量が3000以下であることが好ましく、2000以下であることがより好ましく、1000以下であることがさらに好ましく、850以下であることが特に好ましい。分子量を上記上限値以下とすることにより、溶媒への溶解性を高めることができるため好ましい。
一方で、膜の膜質安定性の観点からは、分子量は300以上であることが好ましく、350以上であることがより好ましく、400以上であることがさらに好ましい。
<合成方法>
上記一般式1で表される化合物は、Tで表される母核をOrganic Letters, 2007, 4449や、RSC Advances, 2013,19341や、Journal OF THE American Chemical Society, 1998, 664や、Journal OF THE Chemical Society, Perkin Transactions 1 1973,1099を参考に合成することができる。その後、Tで表される母核から、上記一般式1で表される化合物を、下記スキーム1に記載の方法や、後述の実施例に記載の方法やJournal OF THE American Chemical Society, 2007, 2224を参考に合成することができる。
スキーム1
Figure 2016032047
多環縮合芳香族部位を分子中に1つのみ有する化合物の合成において、いかなる反応条件を用いてもよい。反応溶媒としては、いかなる溶媒を用いてもよい。また、環形成反応促進のために、酸または塩基を用いることが好ましく、特に塩基を用いることが好ましい。最適な反応条件は、目的とする化合物の構造により異なるが、上記の文献に記載された具体的な反応条件を参考に設定することができる。
上記一般式11で表される化合物は、上記一般式1で表される化合物に外部刺激を与えることにより、Cope転移により合成することができる。Cope転移の詳細については、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法に記載した。
<その他の成分>
本発明の有機半導体膜形成用の組成物は、その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、ポリマーバインダーや有機溶媒を挙げることができる。
(ポリマーバインダー)
本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第1の態様は、上記一般式1で表される化合物を含み、ポリマーバインダーを含有しない態様も好ましい。また、本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第1の態様は、上記一般式1で表される化合物と、さらにポリマーバインダーを含有してもよい。この場合、上記一般式1で表される化合物などの層を形成する材料とポリマーバインダーとを前述の適当な有機溶媒に溶解させ、または分散させて塗布液とし、各種の塗布法により膜を形成することができる。
本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第2の態様は、上記一般式11で表される化合物を含み、ポリマーバインダーを含有しない態様も好ましい。また、本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第2の態様は、上記一般式11で表される化合物と、さらにポリマーバインダーを含有してもよい。この場合、上記一般式11で表される化合物などの層を形成する材料とポリマーバインダーとを前述の適当な有機溶媒に溶解させ、または分散させて塗布液とし、各種の塗布法により膜を形成することができる。
本発明の有機半導体膜形成用の組成物は、さらにポリマーバインダーを含むことが好ましい。
ポリマーバインダーとしては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの絶縁性ポリマー、およびこれらの共重合体、ポリビニルカルバゾール、ポリシランなどの光伝導性ポリマー、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリパラフェニレンビニレンなどの導電性ポリマー、半導体ポリマーを挙げることができる。
ポリマーバインダーは、単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよい。
また、上記一般式1または11で表される化合物などの有機半導体と、ポリマーバインダーとは均一に混合していてもよく、一部または全部が相分離していてもよいが、電荷移動度の観点では、膜中で膜厚方向に有機半導体とバインダーが相分離した構造が、バインダーが有機半導体の電荷移動を妨げず最も好ましい。
膜の機械的強度を考慮するとガラス転移温度の高いポリマーバインダーが好ましく、電荷移動度を考慮すると極性基を含まない構造のポリマーバインダーや光伝導性ポリマー、導電性ポリマーが好ましい。
ポリマーバインダーの使用量は、特に制限はないが、本発明の有機半導体膜形成用の組成物中、好ましくは0〜95質量%の範囲内で用いられ、より好ましくは10〜90質量%の範囲内で用いられ、さらに好ましくは20〜80質量%の範囲内で用いられ、特に好ましくは30〜70質量%の範囲内で用いられる。
(有機溶媒)
本発明の有機半導体膜形成用の組成物は、粉状であっても、溶液状態であっても、分散液状態であってもよいが、本発明の有機半導体膜形成用の組成物はさらに有機溶媒を含むことが好ましい。
本発明の有機半導体膜形成用の組成物を用いて溶液プロセスを用いて成膜する場合、層を形成する材料を適当な有機溶媒(例えば、ヘキサン、オクタン、デカン、デカリン、などの脂肪族炭化水素系溶媒;トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、1−メチルナフタレンなどの芳香族炭化水素系溶媒;例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒;例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒;例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶媒;例えば、メタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールなどのアルコール系溶媒;例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソールなどのエーテル系溶媒;例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチルー2−ピロリドン、1−メチルー2−イミダゾリジノン等のアミド・イミド系溶媒;ジメチルスルフォキサイドなどのスルホキシド系溶媒;アセトニトリルなどのニトリル系溶媒)および/または水に溶解、または分散させて塗布液とし、各種の塗布法により膜を形成することができる。溶媒は単独で用いてもよく、複数組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒またはエーテル系溶媒が好ましく、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、ジクロロベンゼンまたはアニソールがより好ましく、トルエン、キシレン、テトラリン、アニソールが特に好ましい。本発明の有機半導体膜形成用の組成物中、一般式1で表される化合物の濃度は、好ましくは、0.1〜80質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、特に好ましくは0.5〜10質量%であり、これらの範囲であれば、任意の厚さの膜を形成できる。
[非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法]
本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法は、本発明の有機半導体膜形成用の組成物を成膜する工程と、
上記有機半導体膜形成用の組成物に対して外部刺激を与えて、前駆体である上記一般式1で表される化合物の少なくとも一部が下記一般式11で表される化合物に変換された半導体活性層を形成する工程とを含む。
Figure 2016032047
一般式11中、Tは下記一般式2で表される縮合環骨格を表し、
Xは下記一般式13で表される基を表し、
kは1〜6の整数であり、kが2〜6の整数である場合、複数のXは同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k1は1〜5の整数を表し、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
<成膜工程>
本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法は、本発明の有機半導体膜形成用の組成物を成膜する工程を含む。
本発明の有機半導体膜形成用の組成物を成膜する工程はいかなる方法でもよい。
成膜の際、基板を加熱または冷却してもよく、基板の温度を変化させることで膜質や膜中での分子のパッキングを制御することが可能である。基板の温度としては特に制限はないが、0℃から200℃の間であることが好ましく、15℃〜100℃の間であることがより好ましく、20℃〜95℃の間であることが特に好ましい。
上記一般式11で表される化合物などの縮環芳香族化合物を基板上に成膜するとき、真空プロセスあるいは溶液プロセスにより成膜することが可能であり、溶液塗布法による成膜であることが好ましい。
真空プロセスによる成膜の具体的な例としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、分子ビームエピタキシー(MBE)法などの物理気相成長法あるいはプラズマ重合などの化学気相蒸着(CVD)法が挙げられ、真空蒸着法を用いることが特に好ましい。
溶液プロセスによる成膜とは、ここでは有機化合物を溶解させることができる溶媒中に溶解させ、その溶液を用いて成膜する方法をさす。具体的には、キャスト法、ディップコート法、ダイコーター法、ロールコーター法、バーコーター法、スピンコート法などの溶液塗布法、インクジェット法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソグラフィー印刷法、オフセット印刷法、マイクロコンタクト印刷法などの各種印刷法、Langmuir−Blodgett(LB)法などの通常の方法を用いることができ、キャスト法、スピンコート法、インクジェット法、グラビア印刷法、フレキソグラフィー印刷法、オフセット印刷法、マイクロコンタクト印刷法を用いることが特に好ましい。
本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜は、溶液塗布法により作製されたことが好ましい。また、本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜がポリマーバインダーを含有する場合、層を形成する材料とポリマーバインダーとを適当な溶媒に溶解させ、または分散させて塗布液とし、各種の塗布法により形成されることが好ましい。
溶液プロセスで成膜するためには、上記で挙げた溶媒などに材料が溶解することが必要であるが、単に溶解するだけでは不十分である。通常、真空プロセスで成膜する材料でも、溶媒にある程度溶解させることができる。しかし、溶液プロセスでは、材料を溶媒に溶解させて塗布した後で、溶媒が蒸発して膜が形成する過程があり、溶液プロセス成膜に適さない材料は結晶性が高いものが多いため、この過程で不適切に結晶化(凝集)してしまい良好な膜を形成させることが困難である。上記一般式1で表される化合物は、−Wで表される置換基を有するため、このような結晶化(凝集)が起こりにくい点でも優れている。なお、本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法は、このような上記一般式1で表される化合物を用いて成膜した後、上記一般式1で表される化合物の少なくとも一部を後述の一般式11で表される化合物に変換する。
<半導体活性層を形成する工程>
本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法は、上記有機半導体膜形成用の組成物に対して外部刺激を与えて、前駆体である上記一般式1で表される化合物の少なくとも一部が上記一般式11で表される化合物に変換された半導体活性層を形成する工程を含む。
(外部刺激)
上記外部刺激としては特に制限は無く、加熱、光照射を挙げることができ、その中でも外部刺激が加熱であることが好ましく、外部刺激が100℃以上での加熱であることがより好ましい。
外部刺激は100〜350℃での加熱であることが特に好ましく、100〜200℃での加熱であることがより特に好ましい。
このような外部刺激により、前駆体である上記一般式1で表される化合物の少なくとも一部が上記一般式11で表される化合物に変換される。
上記一般式1で表される化合物の少なくとも一部が上記一般式11で表される化合物に変換されればよく、上記一般式1で表される化合物の全部が上記一般式11で表される化合物に変換される必要はない。上記一般式1で表される化合物から上記一般式11で表される化合物への変換の割合は、温度、時間、Wで表される置換基の変更などの様々な方法により制御することができる。
その他、Cope転移の詳細については、特開2000−119211号公報のコープ転位を用いたシトラールの製造方法に関する段落の記載を参考にすることができ、この文献の内容は本明細書に組み込まれる。
[非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜]
本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の第一の態様は、本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法で製造された、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜である。
本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の第二の態様は、本発明の有機半導体膜形成用の組成物の第2の態様(すなわち、上記一般式11で表される化合物を含む有機半導体膜形成用の組成物)を含有する非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜である。
本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜は下記一般式1で表される化合物をさらに含むことが好ましい。なお、一般式1の好ましい範囲は、本発明の有機半導体膜形成用の組成物の説明において上述したとおりである。
Figure 2016032047
一般式1中、Tは下記一般式2で表される縮合環骨格を表し、
Wは下記一般式3で表される基を表し、
kは1〜6の整数であり、kが2〜6の整数である場合、複数のWは同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
k1は1〜5の整数を表し、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい;
Figure 2016032047
一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
n1は0〜3の整数を表し、
1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
Figure 2016032047
一般式L−1〜L−25中、
*はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
Nは水素原子または置換基を表し、
siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
<組成比>
本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜は、上記一般式1で表される化合物の含有量が、上記一般式11で表される化合物の含有量に対して、0.01〜50質量%であることが好ましく、0.01〜20質量%であることがより好ましく、0.1〜10質量%であることが特に好ましい。
<用途>
本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜を、非発光性有機半導体デバイスの製造に用いることができ、非発光性有機半導体デバイスの中でも有機膜トランジスタの製造に好ましく用いることができる。
なお、「発光性」有機半導体デバイスとして、有機Electro Luminescence(EL)素子が知られている。有機EL素子材料として有用なものが、ただちに有機膜トランジスタ用半導体材料として有用であると言うことはできない。これは、有機EL素子と有機膜トランジスタでは、有機化合物に求められる特性が異なるためである。有機EL素子では通常膜の膜厚方向(通常数nm〜数100nm)に電荷を輸送する必要があるのに対し、有機膜トランジスタでは膜面方向の電極間(通常数μm〜数100μm)の長距離を電荷(キャリア)輸送する必要がある。このため、求められるキャリア移動度が格段に高い。そのため、有機膜トランジスタ用半導体材料としては、分子の配列秩序が高い、結晶性が高い有機化合物が求められている。また、高いキャリア移動度発現のため、π共役平面は基板に対して直立していることが好ましい。一方、有機EL素子では、発光効率を高めるため、発光効率が高く、面内での発光が均一な素子が求められている。通常、結晶性の高い有機化合物は、面内の電界強度不均一、発光不均一、発光クエンチ等、発光欠陥を生じさせる原因となるため、有機EL素子用材料は結晶性を低くし、アモルファス性の高い材料が望まれる。このため、有機EL素子材料を構成する有機化合物を有機半導体材料にそのまま転用しても、ただちに良好なトランジスタ特性を得ることができる訳ではない。
また、同様に有機光電変換素子として有用なものも、ただちには、求められるキャリア移動度が格段に高い有機膜トランジスタ用半導体材料として有用であると言うことはできない。
本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜は、溶液塗布法により作製されたことが好ましい。
[有機膜トランジスタの製造方法]
本発明の有機膜トランジスタの製造方法は、本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法を含み、有機膜トランジスタの半導体活性層として、上記非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜を用いる。
半導体活性層を形成する工程が、上記非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法であることが好ましい。
[有機膜トランジスタ]
本発明の有機膜トランジスタの第一の態様は、本発明の有機膜トランジスタの製造方法で製造された、有機膜トランジスタである。
本発明の有機膜トランジスタの第一の態様は、有機膜トランジスタの半導体活性層として本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜を有する、有機膜トランジスタである。
本発明の有機膜トランジスタは、基板上に絶縁体層を有し、絶縁体層の片側にお互いに離間したソース電極およびドレイン電極を有し、絶縁体層のもう片側にゲート電極を有し、ソース電極、ドレイン電極および絶縁体層に接した半導体活性層を有し、基板、ゲート電極、絶縁体層および半導体活性層が積層した構造の有機膜トランジスタであり、半導体活性層が、本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜であることが好ましい。
<縮環芳香族化合物である有機半導体材料>
本発明の有機膜トランジスタは、後述の半導体活性層が本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜を含む。
本明細書において、「有機半導体材料」とは、半導体の特性を示す有機材料のことである。無機材料からなる半導体と同様に、正孔をキャリアとして伝導するp型(ホール輸送性)有機半導体材料と、電子をキャリアとして伝導するn型(電子輸送性)有機半導体材料がある。
前述の一般式1で表される化合物、前述の一般式11で表される化合物およびこれらを含む組成物はp型有機半導体材料、n型の有機半導体材料のどちらとして用いてもよいが、p型として用いることがより好ましい。有機半導体中のキャリアの流れやすさはキャリア移動度μで表される。キャリア移動度μは高い方がよく、5×10-2cm2/Vs以上であることが好ましく、1×10-1cm2/Vs以上であることがより好ましく、5×10-1cm2/Vs以上であることが特に好ましい。キャリア移動度μは電界効果トランジスタ(FET)素子を作製したときの特性や飛行時間計測(TOF)法により求めることができる。
<有機膜トランジスタの構造>
本発明の有機膜トランジスタの構造は、基板上に絶縁体層を有し、絶縁体層の片側にお互いに離間したソース電極およびドレイン電極を有し、絶縁体層のもう片側にゲート電極を有し、ソース電極、ドレイン電極および絶縁体層に接した半導体活性層を有し、基板、ゲート電極、絶縁体層および半導体活性層は積層した構造の有機膜トランジスタである。
本発明の有機膜トランジスタは、有機電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor、FET)として用いられることが好ましく、ゲート−チャンネル間が絶縁されている絶縁ゲート型FETとして用いられることがより好ましい。
以下、本発明の有機膜トランジスタの好ましい構造の態様について、図面を用いて詳しく説明するが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
(積層構造)
有機電界効果トランジスタの積層構造としては特に制限はなく、公知の様々な構造のものとすることができる。
本発明の有機膜トランジスタの構造の一例としては、最下層の基板の上面に、電極、絶縁体層、半導体活性層(有機半導体層)、2つの電極を順に配置した構造(ボトムゲート・トップコンタクト型)を挙げることができる。この構造では、最下層の基板の上面の電極は基板の一部に設けられ、絶縁体層は、電極以外の部分で基板と接するように配置される。また、半導体活性層の上面に設けられる2つの電極は、互いに隔離して配置される。
ボトムゲート・トップコンタクト型素子の構成を図1に示す。図1は、本発明の有機膜トランジスタの一例の構造の断面を示す概略図である。図1の有機膜トランジスタは、最下層に基板11を配置し、その上面の一部に電極12を設け、さらにこの電極12を覆い、かつ電極12以外の部分で基板11と接するように絶縁体層13を設けている。さらに絶縁体層13の上面に半導体活性層14を設け、その上面の一部に2つの電極15aと15bとを隔離して配置している。
図1に示した有機膜トランジスタは、電極12がゲートであり、電極15aと電極15bはそれぞれドレインまたはソースである。また、図1に示した有機膜トランジスタは、ドレイン−ソース間の電流通路であるチャンネルと、ゲートとの間が絶縁されている絶縁ゲート型FETである。
本発明の有機膜トランジスタの構造の一例としては、ボトムゲート・ボトムコンタクト型素子を挙げることができる。
ボトムゲート・ボトムコンタクト型素子の構成を図2に示す。図2は本発明の実施例でFET特性測定用基板として製造した有機膜トランジスタの構造の断面を示す概略図である。図2の有機膜トランジスタは、最下層に基板31を配置し、その上面の一部に電極32を設け、さらにこの電極32を覆い、かつ電極32以外の部分で基板31と接するように絶縁体層33を設けている。さらに絶縁体層33の上面に半導体活性層35を設け、電極34aと34bが半導体活性層35の下部にある。
図2に示した有機膜トランジスタは、電極32がゲートであり、電極34aと電極34bはそれぞれドレインまたはソースである。また、図2に示した有機膜トランジスタは、ドレイン−ソース間の電流通路であるチャンネルと、ゲートとの間が絶縁されている絶縁ゲート型FETである。
本発明の有機膜トランジスタの構造としては、その他、絶縁体、ゲート電極が半導体活性層の上部にあるトップゲート・トップコンタクト型素子や、トップゲート・ボトムコンタクト型素子も好ましく用いることができる。
(厚さ)
本発明の有機膜トランジスタは、より薄いトランジスタとする必要がある場合には、例えばトランジスタ全体の厚さを0.1〜0.5μmとすることが好ましい。
(封止)
有機膜トランジスタ素子を大気や水分から遮断し、有機膜トランジスタ素子の保存性を高めるために、有機膜トランジスタ素子全体を金属の封止缶やガラス、窒化ケイ素などの無機材料、パリレンなどの高分子材料や、低分子材料などで封止してもよい。
以下、本発明の有機膜トランジスタの各層の好ましい態様について説明するが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
<基板>
(材料)
本発明の有機膜トランジスタは、基板を含む。
基板の材料としては特に制限はなく、公知の材料を用いることができ、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステルフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリイミドフィルム、およびこれらポリマーフィルムを極薄ガラスに貼り合わせたもの、セラミック、シリコン、石英、ガラス、などを挙げることができ、シリコンが好ましい。
<電極>
(材料)
本発明の有機膜トランジスタは、ソース電極、ドレイン電極およびゲート電極などの電極を含む。
電極の構成材料としては、例えば、Cr、Al、Ta、Mo、Nb、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、In、NiあるいはNdなどの金属材料やこれらの合金材料、あるいはカーボン材料、導電性高分子などの既知の導電性材料であれば特に制限することなく使用できる。
(厚さ)
電極の厚さは特に制限はないが、10〜50nmとすることが好ましい。
ゲート幅(またはチャンネル幅)Wとゲート長(またはチャンネル長)Lに特に制限はないが、これらの比W/Lが10以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましい。
<絶縁層>
(材料)
絶縁層を構成する材料は必要な絶縁効果が得られれば特に制限はないが、例えば、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、PTFE、CYTOP等のフッ素ポリマー系絶縁材料、ポリエステル絶縁材料、ポリカーボネート絶縁材料、アクリルポリマー系絶縁材料、エポキシ樹脂系絶縁材料、ポリイミド絶縁材料、ポリビニルフェノール樹脂系絶縁材料、ポリパラキシリレン樹脂系絶縁材料などが挙げられる。
絶縁層の上面は表面処理がなされていてもよく、例えば、二酸化ケイ素表面をヘキサメチルジシラザン(HMDS)やオクタデシルトリクロロシラン(OTS)の塗布により表面処理した絶縁層を好ましく用いることができる。
(厚さ)
絶縁層の厚さに特に制限はないが、薄膜化が求められる場合は厚さを10〜400nmとすることが好ましく、20〜200nmとすることがより好ましく、50〜200nmとすることが特に好ましい。
<半導体活性層>
(材料)
本発明の有機膜トランジスタは、半導体活性層が本発明の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜である。
半導体活性層は、前述のポリマーバインダーがさらに含まれた層であってもよい。また、成膜時の残留溶媒が含まれていてもよい。
半導体活性層中におけるポリマーバインダーの含有量は、特に制限はないが、好ましくは0〜95質量%の範囲内で用いられ、より好ましくは10〜90質量%の範囲内で用いられ、さらに好ましくは20〜80質量%の範囲内で用いられ、特に好ましくは30〜70質量%の範囲内で用いられる。
(厚さ)
半導体活性層の厚さに特に制限はないが、薄膜化が求められる場合は厚さを10〜400nmとすることが好ましく、10〜200nmとすることがより好ましく、10〜100nmとすることが特に好ましい。
さらに、上記一般式1で表される化合物や上記一般式11で表される化合物などの縮環芳香族化合物が上述した構造をとることにより、膜質の良い有機半導体膜を得ることができる。具体的には、縮環芳香族化合物は、結晶性が良いため、十分な膜厚を得ることができ、得られた非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜は良質なものとなる。
(成膜方法)
上記一般式11で表される化合物などを含む半導体活性層を基板上に成膜する方法はいかなる方法でもよい。ただし、本発明では、上記一般式1で表される化合物を含む上記有機半導体膜形成用の組成物を成膜(例えば基板上に塗布)してから、上記有機半導体膜形成用の組成物に対して外部刺激を与えて、前駆体である上記一般式1で表される化合物の少なくとも一部が下記一般式11で表される化合物に変換することが好ましい。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1〜8、比較例1および2]
(合成例)
上記一般式1を満たす化合物として、化合物100、116、133、149、166、198、215および232を、前述のスキーム1を参考にしつつ、以下の方法により合成した。
代表例として化合物100(以下の合成スキーム中では化合物Fと記載)の合成例を以下に示す。
<化合物100の合成>
Figure 2016032047
化合物AはJournal OF THE American Chemical Society, 2006 , 12604−12605を参考に合成することができる。
その他の化合物116、133、149、166、198、215、232の合成については、それぞれの母核を公知の方法で合成した後、化合物100と同様にしてCope転移可能な一般式1中のWで表される基を導入し、合成した。
上記一般式1を満たさない比較化合物として、下記比較化合物1と下記比較化合物2を用いた。下記比較化合物1は、特開2012−20987号公報に記載の化合物(実6)であり、特開2012−20987号公報の[0296]〜[0305]に従って合成することができる。下記比較化合物2は、特開2011−151257号公報に記載のDNTT−1BZMIであり、特開2011−151257号公報の[0279]〜[0287]に従って合成することができる。
Figure 2016032047
<素子作製・評価>
素子作製に用いた材料は全て昇華精製を行い、高速液体クロマトグラフィー(東ソーTSKgel ODS−100Z)により純度(254nmの吸収強度面積比)が99.5%以上であることを確認した。
<化合物単独で半導体活性層(有機半導体層)を形成>
一般式1を満たす化合物または比較化合物(各1mg)とトルエン(1mL)を混合し、100℃に加熱したものを、有機半導体膜形成用の組成物(塗布溶液)とした。
この塗布溶液を窒素雰囲気下、90℃に加熱したFET特性測定用基板上にキャストすることで、前駆体組成物膜を成膜し、その後有機半導体膜を250℃で30分加熱(外部刺激を付与)することで前駆体として用いた一般式1を満たす化合物の一部を一般式11を満たす化合物に変換し、各実施例および比較例の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜(半導体活性層)を形成し、すなわちFET特性測定用の各実施例および比較例の有機膜トランジスタ素子1〜10を得た。得られた有機膜トランジスタ素子1〜8をそれぞれ実施例1〜8の有機膜トランジスタ素子とし、得られた有機膜トランジスタ素子9および10をそれぞれ比較例1および2の有機膜トランジスタ素子とした。
FET特性測定用基板としては、ソースおよびドレイン電極としてくし型に配置されたクロム/金(ゲート幅W=100mm、ゲート長L=100μm)、絶縁膜としてSiO2(膜厚200nm)を備えたボトムコンタクト構造のシリコン基板(図2に構造の概略図を示した)を用いた。
実施例1の有機膜トランジスタの半導体活性層中、Cope転移前の前駆体である化合物100の含有量は、上記表1に記載した構造を有するCope転移による変換後のCope転移体に対して5質量%であることを高速液体クロマトグラフィー(SHIMADZU製)を用いて求めた。
実施例1と同様の方法により、実施例2〜8の有機膜トランジスタの半導体活性層中、Cope転移前の前駆体である化合物の含有量は、Cope転移後のCope転移体に対して1〜10質量%であることを確認した。
実施例1〜8、比較例1および2の有機膜トランジスタ素子のFET特性は、セミオートプローバー(ベクターセミコン製、AX−2000)を接続した半導体パラメーターアナライザー(Agilent製、4156C)を用いて常圧・窒素雰囲気下で、キャリア移動度、アニール後の移動度変化の観点で評価した。得られた結果を下記表10に示す。
(a)キャリア移動度
各実施例および比較例の有機膜トランジスタ素子(FET素子)のソース電極−ドレイン電極間に−80Vの電圧を印加し、ゲート電圧を20V〜−100Vの範囲で変化させ、ドレイン電流Idを表わす式Id=(w/2L)μCi(Vg−Vth2(式中、Lはゲート長、Wはゲート幅、Ciは絶縁層の単位面積当たりの容量、Vgはゲート電圧、Vthは閾値電圧)を用いてキャリア移動度μを算出した。
(b)130℃、5分アニール後移動度変化および170℃、5分アニール後移動度変化
各実施例および比較例の有機膜トランジスタ素子(FET素子)を、130℃、170℃5分加熱し、アニールし、同様に平均キャリア移動度μ130℃、μ170℃を測定し、アニール前のキャリア移動度との比率μ130℃/μ、μ170℃/μ求めた。この値は大きいほど、素子の耐熱性が高いため、好ましい。下記表10におけるμ130℃/μ、μ170℃/μの評価は下記のとおりである。
AA:1.0以上(移動度良化)
A:基準値に対し0.9倍以上、1倍未満
B:基準値に対し0.75倍以上、0.9倍未満
C:基準値に対し0.5倍以上、0.75倍未満
D:基準値に対し0.2倍以上、0.5倍未満
E:基準値に対し0.2倍以下
130℃、5分アニール後移動度変化μ130℃/μおよび170℃、5分アニール後移動度変化μ170℃/μの評価は、AA、A、BまたはCであることが実用上必要であり、AA、AまたはBであることが好ましく、AAまたはAであることがより好ましく、AAであることが特に好ましい。
Figure 2016032047
上記表10より、一般式1を満たす化合物を用いた有機膜トランジスタ素子は、キャリア移動度が高く、アニール後の移動度変化が小さいことがわかった。そのため、本発明の化合物は非発光性有機半導体デバイス用有機半導体材料として好ましく用いられることがわかった。
一方、比較化合物1、2を用いた有機膜トランジスタ素子は、キャリア移動度が低いものであった。比較化合物2を用いた有機膜トランジスタ素子は、アニール後の移動度変化が大きかった。
さらに、実施例1で得られたアニール後の各有機膜トランジスタ素子について、肉眼による観察および光学顕微鏡観察を行ったところ、比較化合物1、2を用いて得られたアニール後の比較例1および2の有機膜トランジスタ素子に比べてクラックが少なく、膜はいずれも膜の平滑性・均一性が非常に高いことが分かった。
以上より、比較素子ではキャリア移動度が非常に低くなるのに対し、本発明の有機膜トランジスタ素子では一般式1を満たす化合物を用いて半導体活性層を形成した場合も良好なキャリア移動度を示し、アニール後の移動度変化が小さく、膜の平滑性・均一性が非常に高い素子を得ることができることが分かった。
また、上述の一般式11を満たす化合物と比較して、上述の一般式1を満たす化合物はいずれも有機溶媒に対する溶解性が良好であることを確認した。上述の一般式1を満たす化合物は有機溶媒に易溶であり、有機溶媒に対する溶解性も良好であるため、溶液プロセスでの有機半導体膜の製造に適することがわかった。
[実施例11〜18、比較例11および12]
<化合物をバインダーとともに用いて半導体活性層(有機半導体層)を形成>
一般式1を満たす化合物または比較化合物(各1mg)、PαMS(ポリ(α−メチルスチレン、Mw=300,000)、Aldrich製)1mg、トルエン(1mL)を混合し、100℃に加熱したものを有機半導体膜形成用の組成物(塗布溶液)として用いる以外は実施例1と同様にしてFET特性測定用の有機膜トランジスタ素子11〜20を作製し、実施例1と同様の評価を行った。得られた有機膜トランジスタ素子11〜18をそれぞれ実施例11〜18の有機膜トランジスタ素子とし、得られた有機膜トランジスタ素子19および20をそれぞれ比較例11および12の有機膜トランジスタ素子とした。
実施例1と同様の方法により、実施例11〜18の有機膜トランジスタの半導体活性層中、Cope転移前の前駆体である化合物の含有量は、Cope転移後のCope転移体に対して1〜10質量%であることを高速液体クロマトグラフィー(SHIMADZU製 Prominence)を用いて確認した。
得られた結果を下記表11に示す。
Figure 2016032047
上記表11より、一般式1を満たす化合物をバインダーとともに用いて半導体活性層を形成した有機膜トランジスタ素子は、キャリア移動度が高く、アニール後の移動度変化が小さいことがわかった。そのため、本発明の化合物は非発光性有機半導体デバイス用有機半導体材料として好ましく用いられることがわかった。
一方、比較化合物1をバインダーとともに用いて半導体活性層を形成した有機膜トランジスタ素子は、キャリア移動度が低いものであった。比較化合物1、2をバインダーとともに用いて半導体活性層を形成した有機膜トランジスタ素子は、アニール後の移動度変化が大きかった。
さらに、実施例2で得られた各有機膜トランジスタ素子について、肉眼による観察および光学顕微鏡観察を行ったところ、バインダーとしてPαMSを用いた膜はいずれも膜の平滑性・均一性が非常に高いことが分かった。
以上より、比較素子ではバインダーと比較化合物の複合系で半導体活性層を形成した場合にキャリア移動度が非常に低くなるのに対し、本発明の有機膜トランジスタ素子では一般式1を満たす化合物をバインダーとともに用いて半導体活性層を形成した場合も良好なキャリア移動度を示し、アニール後の移動度変化が小さく、膜の平滑性・均一性が非常に高い素子を得ることができることが分かった。
[実施例21〜28、比較例21および22]
<半導体活性層(有機半導体層)形成>
ゲート絶縁膜としてSiO2(膜厚370nm)を備えたシリコンウエハーを用い、オクチルトリクロロシランで表面処理を行った。
一般式1を満たす化合物または比較化合物(各1mg)とトルエン(1mL)を混合し、100℃に加熱したものを、有機半導体膜形成用の組成物(塗布溶液)とした。この塗布溶液を窒素雰囲気下、90℃に加熱したオクチルシラン表面処理シリコンウエハー上にキャストし、その後250℃で30分加熱することで非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜を形成した。
更にこの膜表面にマスクを用いて金を蒸着することで、ソースおよびドレイン電極を作製し、ゲート幅W=5mm、ゲート長L=80μmの有機膜トランジスタ素子を得た。得られた有機膜トランジスタ素子21〜28をそれぞれ実施例21〜28の有機膜トランジスタ素子とし、得られた有機膜トランジスタ素子29および30をそれぞれ比較例21および22の有機膜トランジスタ素子とした。
実施例1と同様の方法により、実施例21〜28の有機膜トランジスタの半導体活性層中、Cope転移前の前駆体である化合物の含有量は、Cope転移後のCope転移体に対して1〜10質量%であることを確認した。
実施例21〜28、比較例21および22の有機膜トランジスタ素子のFET特性は、セミオートプローバー(ベクターセミコン製、AX−2000)を接続した半導体パラメーターアナライザー(Agilent製、4156C)を用いて常圧・窒素雰囲気下で、キャリア移動度、アニール後の移動度変化の観点で評価した。
得られた結果を下記表12に示す。
Figure 2016032047
上記表12より、一般式1を満たす化合物を用いた有機膜トランジスタ素子は、キャリア移動度が高く、アニール後の移動度変化が小さいことがわかった。そのため、本発明の化合物は非発光性有機半導体デバイス用有機半導体材料として好ましく用いられることがわかった。
[実施例31、比較例31および32]
実施例21、比較例21および22と同様の方法で実施例31、比較例31および32の有機膜トランジスタ素子を作製し、合計10素子について、FET特性(平均移動度)および、170℃5分アニール後のクラックについて官能評価を行った。クラック耐性の評価は以下のとおりである。
A:アニール前後での膜質が変化した素子の割合が10%以下
B:アニール前後での膜質が変化した素子の割合が10%〜50%
C:アニール前後での膜質が変化した素子の割合が50%以上
得られた結果を下記表に記載した。
Figure 2016032047
11 基板
12 ゲート電極
13 絶縁体層
14 半導体活性層(有機物層、有機半導体層)
15a、15b ソース電極およびドレイン電極
31 基板
32 ゲート電極
33 絶縁体層
34a、34b ソース電極およびドレイン電極
35 半導体活性層(有機物層、有機半導体層)

Claims (37)

  1. 下記一般式1で表される化合物を含有する、有機半導体膜形成用の組成物;
    Figure 2016032047
    一般式1中、Tは下記一般式2で表される縮合環骨格を表し、
    Wは下記一般式3で表される基を表し、
    kは1〜6の整数であり、kが2〜6の整数である場合、複数のWは同じであっても異なっていてもよい;
    Figure 2016032047
    一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
    k1は1〜5の整数を表し、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい;
    Figure 2016032047
    一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  2. 前記一般式1で表される化合物が、下記一般式4で表される化合物である、請求項1に記載の有機半導体膜形成用の組成物;
    Figure 2016032047
    一般式4中、A2、B2およびC2はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
    k2は1〜5の整数を表し、k2が2〜5の整数である場合、複数のB2は同じであっても異なっていてもよい;
    Wは下記一般式3で表される基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  3. 前記一般式1で表される化合物が、下記一般式5で表される化合物である、請求項1に記載の有機半導体膜形成用の組成物;
    Figure 2016032047
    一般式5中、A3、B3およびC3はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
    k3は1〜5の整数を表し、k3が2〜5の整数である場合、複数のB3は同じであっても異なっていてもよい;
    Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
    Wは下記一般式3で表される基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  4. 前記一般式1で表される化合物が、下記一般式6で表される化合物である、請求項1に記載の有機半導体膜形成用の組成物;
    Figure 2016032047
    一般式6中、A4およびB4はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
    k4およびk5はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k4が2または3である場合、複数のA4は同じであっても異なっていてもよく、k5が2または3である場合、複数のB4は同じであっても異なっていてもよい;
    Wは下記一般式3で表される基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  5. 前記一般式1で表される化合物が、下記一般式7で表される化合物である、請求項1に記載の有機半導体膜形成用の組成物;
    Figure 2016032047
    一般式7中、A5およびB5はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
    k6およびk7はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k6が2または3である場合、複数のA5は同じであっても異なっていてもよく、k7が2または3である場合、複数のB5は同じであっても異なっていてもよい;
    Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
    Wは下記一般式3で表される基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式3中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  6. 前記一般式2および4〜7中、A1、B1およびC1のいずれか一つ、A2、B2およびC2のいずれか一つ、A3、B3およびC3のいずれか一つ、A4およびB4のいずれか一つ、あるいは、A5およびB5のいずれか一つが、チオフェン環を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の有機半導体膜形成用の組成物。
  7. 前記一般式3中、R1〜R3およびR5〜R7がすべて水素原子であり、R4が水素原子またはアルキル基である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機半導体膜形成用の組成物。
  8. さらに有機溶媒を含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機半導体膜形成用の組成物。
  9. 前記有機溶媒が、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒またはエーテル系溶媒である、請求項8に記載の有機半導体膜形成用の組成物。
  10. さらにポリマーバインダーを含有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の有機半導体膜形成用の組成物。
  11. 下記一般式11で表される化合物を含む、有機半導体膜形成用の組成物;
    Figure 2016032047
    一般式11中、Tは下記一般式2で表される縮合環骨格を表し、
    Xは下記一般式13で表される基を表し、
    kは1〜6の整数であり、kが2〜6の整数である場合、複数のXは同じであっても異なっていてもよい;
    Figure 2016032047
    一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
    k1は1〜5の整数を表し、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい;
    Figure 2016032047
    一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  12. 前記一般式11で表される化合物が、下記一般式14で表される化合物である、請求項11に記載の有機半導体膜形成用の組成物;
    Figure 2016032047
    一般式14中、A2、B2およびC2はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
    k2は1〜5の整数を表し、k2が2〜5の整数である場合、複数のB2は同じであっても異なっていてもよい;
    Xは下記一般式13で表される基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  13. 前記一般式11で表される化合物が、下記一般式15で表される化合物である、請求項11に記載の有機半導体膜形成用の組成物;
    Figure 2016032047
    一般式15中、A3、B3およびC3はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
    k3は1〜5の整数を表し、k3が2〜5の整数である場合、複数のB3は同じであっても異なっていてもよい;
    Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
    Xは下記一般式13で表される基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  14. 前記一般式11で表される化合物が、下記一般式16で表される化合物である、請求項11に記載の有機半導体膜形成用の組成物;
    Figure 2016032047
    一般式16中、A4およびB4はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
    k4およびk5はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k4が2または3である場合、複数のA4は同じであっても異なっていてもよく、k5が2または3である場合、複数のB4は同じであっても異なっていてもよい;
    Xは下記一般式13で表される基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  15. 前記一般式11で表される化合物が、下記一般式17で表される化合物である、請求項11に記載の有機半導体膜形成用の組成物;
    Figure 2016032047
    一般式17中、A5およびB5はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
    k6およびk7はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k6が2または3である場合、複数のA5は同じであっても異なっていてもよく、k7が2または3である場合、複数のB5は同じであっても異なっていてもよい;
    Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
    Xは下記一般式13で表される基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  16. 前記一般式2および14〜17中、A1、B1およびC1のいずれか一つ、A2、B2およびC2のいずれか一つ、A3、B3およびC3のいずれか一つ、A4およびB4のいずれか一つ、あるいは、A5およびB5のいずれか一つが、チオフェン環を含む、請求項11〜15のいずれか一項に記載の有機半導体膜形成用の組成物。
  17. 前記一般式13中、R1〜R3およびR5〜R7がすべて水素原子であり、R4が水素原子またはアルキル基である、請求項11〜16のいずれか一項に記載の有機半導体膜形成用の組成物。
  18. さらに有機溶媒を含有する、請求項11〜17のいずれか一項に記載の有機半導体膜形成用の組成物。
  19. 前記有機溶媒が、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒またはエーテル系溶媒である、請求項18に記載の有機半導体膜形成用の組成物。
  20. さらにポリマーバインダーを含有する、請求項11〜19のいずれか一項に記載の有機半導体膜形成用の組成物。
  21. さらに請求項1〜10のいずれか一項に記載の有機半導体膜形成用の組成物を含む、請求項11〜20のいずれか一項に記載の有機半導体膜形成用の組成物。
  22. 請求項1〜10および21のいずれか一項に記載の有機半導体膜形成用の組成物を成膜する工程と、
    前記有機半導体膜形成用の組成物に対して外部刺激を与えて、前駆体である前記一般式1で表される化合物の少なくとも一部が下記一般式11で表される化合物に変換された半導体活性層を形成する工程を含む、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法;
    Figure 2016032047
    一般式11中、Tは下記一般式2で表される縮合環骨格を表し、
    Xは下記一般式13で表される基を表し、
    kは1〜6の整数であり、kが2〜6の整数である場合、複数のXは同じであっても異なっていてもよい;
    Figure 2016032047
    一般式2中、A1、B1およびC1はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
    k1は1〜5の整数を表し、k1が2〜5の整数である場合、複数のB1は同じであっても異なっていてもよい;
    Figure 2016032047
    一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  23. 前記外部刺激が、100℃以上の加熱である、請求項22に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法。
  24. 前記有機半導体膜形成用の組成物を成膜する工程が、溶液塗布法による成膜である、請求項22または23に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法。
  25. 前記一般式11で表される化合物が、下記一般式14で表される化合物である、請求項22〜24のいずれか一項に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法;
    Figure 2016032047
    一般式14中、A2、B2およびC2はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
    k2は1〜5の整数を表し、k2が2〜5の整数である場合、複数のB2は同じであっても異なっていてもよい;
    Xは下記一般式13で表される基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  26. 前記一般式11で表される化合物が、下記一般式15で表される化合物である、請求項22〜24のいずれか一項に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法;
    Figure 2016032047
    一般式15中、A3、B3およびC3はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環を表し;
    k3は1〜5の整数を表し、k3が2〜5の整数である場合、複数のB3は同じであっても異なっていてもよい;
    Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
    Xは下記一般式13で表される基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  27. 前記一般式11で表される化合物が、下記一般式16で表される化合物である、請求項22〜24のいずれか一項に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法;
    Figure 2016032047
    一般式16中、A4およびB4はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
    k4およびk5はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k4が2または3である場合、複数のA4は同じであっても異なっていてもよく、k5が2または3である場合、複数のB4は同じであっても異なっていてもよい;
    Xは下記一般式13で表される基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  28. 前記一般式11で表される化合物が、下記一般式17で表される化合物である、請求項22〜24のいずれか一項に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法;
    Figure 2016032047
    一般式17中、A5およびB5はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環、置換基を有してもよいアゾール環、置換基を有してもよいフラン環もしくは置換基を有してもよいチオフェン環であり;
    k6およびk7はそれぞれ独立に1〜3の整数を表し、k6が2または3である場合、複数のA5は同じであっても異なっていてもよく、k7が2または3である場合、複数のB5は同じであっても異なっていてもよい;
    Qは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、チオアルキル基、チエニル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基およびスルホン基のいずれか一つで表される基を表し、
    Xは下記一般式13で表される基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式13中、波線部分は縮合環骨格との結合位置を表し、
    1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、チオアルキル基、シリル基、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基またはスルホン基を表し、R2とR3は結合して芳香環を形成せず、R5とR7は結合して芳香環を形成せず;
    n1は0〜3の整数を表し、
    1は下記一般式L−1〜L−25のいずれかで表される2価の連結基を表す;
    Figure 2016032047
    一般式L−1〜L−25中、
    *はL1の縮合環骨格とは逆側に隣接する炭素原子またはL−1〜L−25中の波線部分との結合位置を表し、
    波線部分は縮合環骨格またはL−1〜L−25中の*との結合位置を表し、
    一般式L−13におけるmは4を表し、一般式L−14およびL−15におけるmは3を表し、一般式L−16〜L−20におけるmは2を表し、L−22におけるmは6を表し、
    一般式L−1、L−2、L−6およびL−13〜L−24におけるR’はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、
    Nは水素原子または置換基を表し、
    siはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。
  29. 前記一般式2および14〜17中、A1、B1およびC1のいずれか一つ、A2、B2およびC2のいずれか一つ、A3、B3およびC3のいずれか一つ、A4およびB4のいずれか一つ、あるいは、A5およびB5のいずれか一つが、チオフェン環を含む、請求項22〜28のいずれか一項に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法。
  30. 前記一般式13中、R1〜R3およびR5〜R7がすべて水素原子であり、R4が水素原子またはアルキル基である、請求項22〜29のいずれか一項に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法。
  31. 請求項22〜30のいずれか一項に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法で製造された、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜。
  32. 請求項11〜21のいずれか一項に記載の有機半導体膜形成用の組成物を含有する非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜。
  33. 請求項21に記載の有機半導体膜形成用の組成物を含有する非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜。
  34. 前記一般式1で表される化合物の含有量が、前記一般式11で表される化合物の含有量に対して、0.01〜50質量%である、請求項31または33に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜。
  35. 請求項22〜30のいずれか一項に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜の製造方法を含み、
    有機膜トランジスタの半導体活性層として、前記非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜を用いる、有機膜トランジスタの製造方法。
  36. 請求項35に記載の有機膜トランジスタの製造方法で製造された、有機膜トランジスタ。
  37. 有機膜トランジスタの半導体活性層として、請求項31〜34のいずれか一項に記載の非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜を有する、有機膜トランジスタ。
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