JP2016030839A - 蒸着装置および蒸発源 - Google Patents

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Abstract

【課題】坩堝を収納する坩堝ケースが設けられ、蒸着材料の蒸気を真空チャンバ内に吐出させる複数の吐出口が形成された蓋が坩堝ケースに取付けられている蒸着装置において、坩堝を坩堝ケースから引き出せなくなる事態が生じるのを抑える。【解決手段】坩堝10の底板11には、坩堝ケース20と固着されるのを抑えるために複数の支持凸部13が設けられている。各支持凸部13は、その基端側から頂部側にかけて幅が狭くなる形状であって、坩堝10がケース本体21内に収納されたときに、各支持凸部13の頂部が底板21aの上面と接触する接触面は、その接触面を底板21aに沿ったいずれか一方向に切断した切断線の最大長さが5mm以下に設定されている。坩堝10がケース本体21内に収納された状態において、複数の支持凸部13の各頂部が底板21aの上面に当接し、坩堝10の底板11とケース本体21の底板21aの間には間隙14が形成される。【選択図】図5

Description

本発明は、蒸着材料の蒸気を複数の吐出口から真空チャンバ内に配された蒸着対象物に吐出させる蒸着源を備えた蒸着装置に関する。
近年、有機ELパネルをはじめとするフラットディスプレイパネルにおいて、大型のディスプレイを高品質で製造する技術が求められている。
ディスプレイパネルを製造する工程の中に、基板に蒸着材料を蒸着することによって電極などの薄層を形成する工程が存在する。この蒸着工程では、一般に蒸着装置の真空チャンバ内に基板を配置して、蒸着源から蒸着材料の蒸気を放出することによって基板上に蒸着材料の薄層を形成する。
大型の基板に対して蒸着を行う場合には、基板の幅よりも長いライン状の蒸発源(ラインソース)を用い、基板をラインソースの上を搬送させて蒸着膜を形成する方法も知られている。このラインソースを用いれば、その長手方向に比較的均一な膜厚が得られるが、ラインソースの長手方向において温度ばらつき等が生じると、蒸発レートが均一でなくなり、均一的な膜厚が得られない場合もある。
これに対して、特許文献1に示されるように、真空チャンバ内に設置する蒸着源において、坩堝を坩堝ケースに収容し、坩堝ケースの蓋体に設けた複数の吐出口から蒸着材料の蒸気を吐出させる方式も提案されている。
このように蓋体に設けた複数の吐出口から蒸着材料の蒸気を放出させる方式をラインソースに適用することによって、蒸発した蒸着材料が坩堝ケースの内部に充満し、複数の吐出口から均一的な圧力で噴出されるので、ラインソースの長手方向に温度ばらつきが生じても、均一的な蒸発レートが得られ、均一的な薄膜を基板に形成することができる。
特開2007−186787号公報
上記のように坩堝が坩堝ケースに収納された蒸着源を備える蒸着装置を用いて蒸着を行う工程では、坩堝内の蒸着材料は徐々に減っていくので、坩堝に蒸着材料を適宜補充することが必要である。
坩堝に蒸着材料を補充するときには、蒸着を停止して、蒸着源の温度を下げ、収納ケースから坩堝を取り出して蒸着材料の補充を行う。
そのため坩堝ケースは、坩堝を出し入れできる構造になっているが、蒸発した蒸着材料が坩堝ケース内で固化して坩堝と坩堝ケースとを固着することによって坩堝を坩堝ケースから取り出せなくなる事態が生じることがある。
本発明は、上記課題に鑑み、坩堝を収納する坩堝ケースが設けられ、蒸着材料の蒸気を真空チャンバ内に吐出させる複数の吐出口が形成された蓋が坩堝ケースに取付けられている蒸着装置において、坩堝を坩堝ケースから引き出せなくなる事態が生じるのを抑えることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様にかかる真空蒸着装置は、真空チャンバと、真空チャンバ内に配される蒸着対象物に蒸着材料の蒸気を放出する蒸発源とを備え、蒸発源は、蒸着材料を収容する坩堝と、坩堝を収納する凹空間を有するケース本体、及び、ケース本体の開口部を覆い坩堝に収容された蒸着材料の蒸気を真空チャンバ内に吐出させる複数の吐出口が開設された蓋体からなる坩堝ケースを有している。そして、坩堝及び坩堝ケースの一方には、複数箇所において支持凸部が設けられ、各支持凸部の頂部が坩堝及び坩堝ケースの他方に当接した状態で、坩堝が坩堝ケースに支持されている。
ここで、複数箇所に設けられた支持凸部の各々が坩堝及び坩堝ケースの他方に接触する接触面を、凹空間の底面に沿ったいずれか一方向に切断した切断線の最大長さが5mm以下となるようにしている。
上記態様の蒸着装置においては、坩堝及び坩堝ケースの一方における複数箇所に設けられた各支持凸部の頂部が、坩堝及び坩堝ケースの他方に当設した状態で、坩堝は坩堝ケースに支持される。従って、支持凸部が形成された複数個所以外の領域では、坩堝と坩堝ケースとの間に隙間が確保されるので、蒸着材料による固着を避けることができる。
また、各支持凸部の頂部が坩堝及び坩堝ケースの他方に接触する接触面を、凹空間の底面に沿ったいずれか一方向に切断した切断線の最大長さが5mm以下となるようにしているので、この複数の接触個所において蒸着材料が固着したとしても、小さな力で引き剥がすことができる。
よって、坩堝を坩堝ケースから引き出せなくなる事態が生じるのを抑えることができる。
実施の形態に係る蒸着装置の構造を示す模式図である。 蒸着装置内において基板に蒸着材料が蒸着される様子を示す模式図である。 実施の形態1にかかる蒸着源6の構成を示す斜視図である。 (a)は収納ケース20の構成を示す分解斜視図、(b)は、実施の形態1にかかる坩堝10を底面側から見た斜視図、(c)は実施の形態2にかかる坩堝10を底面側から見た斜視図である。 (a)は実施の形態1に係る蒸着源の断面模式図、(b)は比較例に係る蒸着源の断面模式図である。 (a),(b)は実施の形態2に係る蒸着源の断面模式図である。 (a)は、本実施の形態3にかかる蒸発源の構成を示す斜視図、(b)は坩堝ケースの分解斜視図である。 (a),(b)は、実施の形態3に係る蒸着源の断面模式図である。 (a)は実施の形態にかかる蒸着源の温度プロファイルの一例、(b)は比較例にかかる蒸着源の温度プロファイルの一例である。 変形例にかかる蒸着装置1の構成を示す図である。 (a)〜(g)は、支持凸部13の頂部が底板21aの上面と接触する接触面の形状の具体例及びその接触面を一方向に切断した切断線を示す図である。
[発明に到った経緯]
発明者は、従来の蒸着装置において、坩堝を坩堝ケースから引き出せなくなる事態が生じる原因について以下のように考察した。
坩堝が坩堝ケースに収納された蒸発源においては、一般に坩堝及び坩堝ケースは熱伝導性の材料で形成し、坩堝ケースの周囲に設けたヒータで加熱するようになっている。そして、坩堝ケースと坩堝との間での熱伝導性を確保するために、両者をできるだけ広く面接触させる構造とするのが一般的であった。
ここで、坩堝ケースにおける蓋体の吐出口から蒸着材料を吐出させるタイプでは、坩堝から蒸発した蒸着材料の蒸気が坩堝ケースの内部に充満し、また、坩堝と坩堝ケースとが面接触している領域にも微視的に見ると微細な隙間が存在するため、その微細な隙間にも蒸着材料が入り込む。
従って、蒸着材料を補充するために蒸着を停止して、ヒータの温度を下げていくと、この微細な隙間に入り込んだ蒸着材料が固化して坩堝と坩堝ケースとを固着してしまうことがあり、それが、坩堝を坩堝ケースから引き出せなせなくする要因になっていることがわかった。
特に蒸着材料が金属を含む場合には、固化した金属が坩堝と坩堝ケースとを強固に固着するので、それを引き剥がす作業も大変である。
また、坩堝ケースにおける蓋体の吐出口から蒸着材料を吐出させるタイプにおいては、温度上昇時に、水分などの不純物ガスが蒸着材料から放出されることによって内部圧力が高くなるため、坩堝と坩堝ケースとが蒸着材料によってより強固に固着しやすいこともわかった。
このような知見に基づくと、坩堝と坩堝ケースとの固着を防止するには、坩堝と坩堝ケースとを非接触にして、両者の間に広く隙間を確保すればよいと考えられる。
しかし、坩堝には重力がかかるので、坩堝ケースによって坩堝を鉛直方向に支持する構造は必要と考えられる。
そこで、坩堝ケースによって坩堝を鉛直方向に支持し、且つ、できるだけ坩堝と坩堝ケースとの間の接触を少なくして両者の間に広い領域で隙間を確保できるような構成を実現することを検討して、本発明に到った。
[発明の態様]
本発明の一態様にかかる真空蒸着装置は、真空チャンバと、真空チャンバ内に配される蒸着対象物に蒸着材料の蒸気を放出する蒸発源とを備え、蒸発源は、蒸着材料を収容する坩堝と、坩堝を収納する凹空間を有するケース本体、及び、ケース本体の開口部を覆い坩堝に収容された蒸着材料の蒸気を真空チャンバ内に吐出させる複数の吐出口が開設された蓋体からなる坩堝ケースを有している。そして、坩堝及び坩堝ケースの一方には、複数箇所において支持凸部が設けられ、各支持凸部の頂部が坩堝及び坩堝ケースの他方に当接した状態で、坩堝が坩堝ケースに支持されている。
ここで、複数箇所に設けられた支持凸部の各々が坩堝及び坩堝ケースの他方に接触する接触面を、凹空間の底面に沿ったいずれか一方向に切断した切断線の最大長さが5mm以下となるようにしている。
上記態様の真空蒸着装置によれば、坩堝及び坩堝ケースの一方において複数箇所に形成された各支持凸部の頂部が坩堝及び坩堝ケースの他方に当接した状態で、坩堝が坩堝ケースに支持される。従って、支持凸部が形成された複数個所以外の領域では、坩堝と坩堝ケースとの間に隙間が確保されるので、蒸着材料による固着を避けることができる。
また、各支持凸部の頂部が坩堝及び坩堝ケースの他方に接触する接触面は、凹空間の底面に沿ったいずれか一方向に切断した最大長さが、5mm以下と短いので、この複数の接触個所において蒸着材料が固着したとしても、小さな力で引き剥がすことができる。
従って、坩堝を坩堝ケースから引き出せなくなる事態が生じるのを抑えることができる。
上記態様の真空蒸着装置において、以下のようにしてもよい。
支持凸部を、坩堝の底面又はケース本体の凹空間の底面に分散して形成する。
ここで、支持凸部が形成されている箇所を除いた領域において、坩堝の底面と凹空間の底面との間隙を2mm以上確保する。
坩堝には、その側面から外方に広がる鍔部を設け、ケース本体の内側面には、鍔部を支持するための鍔保持部を設け、複数の支持凸部を、鍔部又は鍔保持部に分散して形成する。
ここで、坩堝の底面と凹空間の底面との間隙を2mm以上確保する。
坩堝の側面又はケース本体の内側面に、複数の補助凸部を分散して形成する。
蒸着材料を室温から蒸着温度まで加熱昇温させるときに、蒸着材料から不純物ガスが放出される温度まで第1の温度勾配で昇温し、その後、第1の温度勾配よりも緩やかな第2の温度勾配を保った後、蒸着温度まで昇温する。
上記接触面は、坩堝をケース本体から取り出すときに坩堝をスライドさせる方向と直交する方向に切断した切断線の最大長さが、5mm以下となるようしてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の一態様にかかる蒸発源は、蒸着材料を収容する坩堝と、坩堝を収納する凹空間を有するケース本体、及び、ケース本体の開口部を覆い前記坩堝に収容された蒸着材料の蒸気を真空チャンバ内に吐出させる複数の吐出口が開設された蓋体からなる坩堝ケースと、坩堝内の蒸着材料を加熱して蒸発させるヒータとを有している。そして、坩堝及び坩堝ケースの一方には、複数箇所において支持凸部が設けられ、各支持凸部の頂部が坩堝及び坩堝ケースの他方に当接した状態で、坩堝が坩堝ケースに支持されている。ここで、複数箇所に設けられた支持凸部の各々が坩堝及び坩堝ケースの他方に接触する接触面を、凹空間の底面に沿ったいずれか一方向に切断した切断線の最大長さが5mm以下となるようにした。
[実施の形態]
発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態2,3において、実施の形態1と同様の構成要素については、図面において、同一の符号を付することによってその説明を省略することもある。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態に係る蒸着装置の構造を示す模式図である。
(蒸着装置1)
蒸着装置1は、基板100の表面に蒸着材料を蒸着する装置である。
図1に示すように、蒸着装置1は、真空チャンバ2を備えている。真空チャンバ2における排気口3には真空ポンプ(不図示)が接続され、真空チャンバ2の中を真空に維持できるようになっている。
真空チャンバ2の内部空間は、仕切板4によって上下に仕切られ、仕切板4の上は蒸着対象物である基板100が配される空間となっている。
真空チャンバ2の側壁には、基板100を真空チャンバ2内に搬入する搬入口5aと、基板100を真空チャンバ2から搬出する搬出口5bが設けられている。基板100は搬送手段によって、搬入口5aから真空チャンバ2内に搬入されて、仕切板4上を白抜矢印の方向(X方向)に搬送されて、搬出口5bから搬出される。
真空チャンバ2内における仕切板4の下方には、蒸着材料を加熱蒸発させてその蒸気を放出する蒸着源6が設置されている。
蒸着源6から放出させる蒸着材料の蒸気は、例えば、有機EL素子の電極や機能層を形成する物質であって、無機物あるいは有機物の蒸気である。
無機物としては、例えば、陰極を形成するアルミニウム(Al)をはじめとして、バリウム(Ba),ニッケル(Ni),リチウム(Li),マグネシウム(Mg),金(Au),銀(Ag)などの金属材料、あるいは、Cr23、MgF2、SiOなどの金属化合物材料が挙げられる。有機物としては、例えば、有機EL素子の機能層を形成する材料であるジアミン、TPD、クマリン、キナクリドンが挙げられる。
仕切板4には、この蒸着源6から放出される蒸着材料の蒸気が通過する窓4aが開設され、この窓4aはシャッタ7によって開閉できるようになっている。
このような蒸着装置1において、シャッタ7を開いた状態で、蒸着源6から蒸着材料の蒸気を放出しながら、基板100を搬送することによって、蒸着源6から放出される蒸気が窓4aを通って、基板100の下面に蒸着される。
真空チャンバ2の内部には、蒸着源6から基板100に向けて蒸着材料が単位時間当たりに供給される量(蒸発レート)を測定するセンサ8が設置されている。
このセンサ8で測定する蒸着材料の蒸発レートを参照することによって、基板100を搬送する速度などが設定される。
なお、蒸着材料を基板100にパターン蒸着する場合には、パターンが形成されたマスクを基板100の下面側に設けて蒸着を行う。
図2は、蒸着装置1内において基板100に蒸着材料が蒸着される様子を示す模式図である。当図において窓4aは開放された状態である。
図2に示すように、蒸着源6は、搬送方向(X方向)と直交する幅方向(Y方向)に伸長する長尺状の蒸着源(ラインソース)である。
基板100は白抜矢印の方向に搬送されながら、蒸着源6からの蒸着材料の蒸気が窓4aを通って基板100の下面に蒸着される
(蒸着源6の構成)
図3は、蒸着源6の構成を示す斜視図である。
蒸着源6は、蒸着材料101を収納する坩堝10と、その坩堝10を収納する坩堝ケース20と、坩堝ケース20の周囲と下側に取り付けられたヒータ30とを備え、坩堝ケース20及びヒータ30は真空チャンバ2の下空間に取り付けられている。
坩堝10は、蒸着材料101が収納される長尺状の容器であって、長方形状の底板11と側板12とを有し、その上面側は開放されている。
坩堝10は、例えば、ステンレス板材を直方体状に成型することによって作製することができる。坩堝10を作製する素材としては、ステンレス板の他に、カーボン、チタン、タンタル、モリブデンなどの板材を用いることもできる。
坩堝10の底板11には、坩堝ケース20と固着されるのを抑えるために複数の支持凸部13が設けられている(図4(b)参照)。この複数の支持凸部13については後で詳述する。
坩堝ケース20は、長尺の直方体形状であって、その内部に坩堝10を収納することができるようになっている。
図4(a)は、坩堝ケース20の構成を示す分解斜視図である。
坩堝ケース20は、坩堝10を収納する凹空間21cを有する長尺直方体状のケース本体21と、凹空間21cの開口を覆う蓋体22と、ケース本体21の一端開口部を開閉する開閉扉24とからなり、蓋体22には複数の吐出口23が列設されている。
ケース本体21、蓋体22、開閉扉24はそれぞれ、金属板(例えばステンレス板)を成形することによって作製されている。
ケース本体21は、長方形状の底板21aと側板21bとを有し、開閉扉24はケース本体21におけるY方向一端側の開口部にヒンジなどで開閉可能に取り付けられている。
上記の凹空間21cは、底板21a、側板21b、開閉扉24によって囲まれた空間であって、X,Y,Zの各方向において坩堝10よりも若干大きいサイズを有し、坩堝10全体を収納できるようになっている。凹空間21cを塞ぐ蓋体22は側板21bの上にネジなどで固定されている。
ヒータ30は、ケース本体21の底板21a及び側版21bの外面下部を覆うように設置されている。このヒータ30は、例えばシース型ヒータ31がヒータケース32に収納されて構成されている。
ヒータ30には、ヒータコントローラ40が接続されている。また、坩堝ケース20には蒸着源6の温度を測定する温度センサ41が取り付けられている。
そして、ヒータコントローラ40は、温度センサ41で測定する温度を監視しながら、その温度が所定の設定温度(図9の温度プロファイル参照)と一致するように、ヒータ30の出力をコントロールする。
このような構成の蒸着源6において、ヒータ30で坩堝10内の蒸着材料101が加熱されて生成される蒸気は、蓋体22と坩堝10内の蒸着材料101との間の空間に一時的に滞留した後、蓋体22に列設されている複数の吐出口23から吐出される。この蒸着材料の蒸気が滞留する空間はバッファとして機能し、坩堝ケース20の内部圧力が坩堝ケース20の外よりも若干高い状態で、蒸着材料がY方向に列設された複数の各吐出口23から整流されて吐出される。それによって、複数の吐出口23から均一的に蒸気材料の蒸気を放出することができる。
(蒸着装置1で行う蒸着工程)
蒸着装置1を用いて基板100の表面に蒸着材料を蒸着する工程について説明する。
図3に示すように、坩堝10に蒸着材料101を入れ、その坩堝10を、真空チャンバ2内の坩堝ケース20の中に入れて、開閉扉24を閉める。
そして、以下の一連の動作を行う。
シャッタ7を閉じた状態で、真空ポンプを駆動して真空チャンバ2内を真空状態にする。
真空チャンバ2内を真空状態に保った状態で、蒸着源6におけるヒータ30を駆動して、坩堝10を加熱する。
図9(a)は、蒸着装置1において蒸着源6の温度をコントロールするときの時間ごとの設定温度の変化を示す温度プロファイルの実施例である。
本実施形態では、この図9(a)に示す温度プロファイルに基づいてヒータコントローラ40が蒸着源6の温度をコントロールする。
図9(a)に示すように、期間t0〜t1においては、蒸着材料から不純物ガスの放出がなされる脱ガス温度T1まで、急な温度勾配で昇温させる。
脱ガス温度T1は、蒸着材料101に吸着されている水分などの不純物が離脱する温度であって、例えば100℃〜200℃の範囲内にある。
その後、期間t1〜t2では、温度T1付近において、一定温度もしくは緩やかな温度勾配を保つ。そして、期間t2〜t3では蒸着温度T2まで昇温させる。この蒸着温度T2は、坩堝10内の蒸着材料101が蒸発開始する温度T3よりも高い温度であって、例えば250〜350℃の範囲内にある。
以上の一連の動作は、蒸着装置1に内蔵されたコンピュータがプログラムを実行することによって自動的に実施してもよいし、オペレータ(人間)が手動で実施してもよい。
詳しくは後述するが、上記のように期間t1〜t2で温度T1付近において温度勾配を緩やかにすることによって、蒸着材料101から不純物ガスが一気に蒸発するのを抑えることができ、坩堝10が坩堝ケース20に固着するのを抑えるのに寄与する。
期間t3〜t4では、蒸着温度T2に温度を保ち、基板100に対して蒸着を行う。
すなわち、センサ8によって測定される蒸着材料の蒸発レートが安定すれば、シャッタ7を開けて、搬入口5aから真空チャンバ2内に基板100を搬入し、基板100を搬送しながら、基板100の下面に蒸着材料を蒸着させる。これによって、基板100の下面には、蒸着材料が均一的に蒸着される。
基板100に対する蒸着が終了すれば、シャッタ7を閉じて、搬出口5bから基板100を取り出す。
このようにして、複数の基板100に対して順次蒸着を行う。そして、蒸着に伴って坩堝10内に収容されている蒸着材料101が少なくなってきたら、蒸発源6の温度を下げて、真空ポンプを停止し、開閉扉24を開けて坩堝10を坩堝ケース20から取り出して、坩堝10に蒸着材料101を補給する。
蒸発源6の温度を下降するときに、期間t4〜t5では蒸着材料の蒸発開始温度T3付近までは一気に下降させ、期間t5〜t6では温度T3付近で温度を保つ、もしくは緩やかな温度勾配で下降させる。その後、期間t6〜t7で室温まで下降させる。
(坩堝10と坩堝ケース20との固着抑制)
蒸着源6においては、坩堝10と坩堝ケース20との固着を抑制するために、構造面と温度制御との両面で以下に説明する特徴を備えている。
1.構造面での特徴
図4(b)は、坩堝10を底面側から見た斜視図である。
蒸着源6において、坩堝10と坩堝ケース20との固着を抑えるために、坩堝10における底板11の下面には、複数の支持凸部13が設けられている。
各支持凸部13は、その基端側から頂部側にかけて幅が狭くなる先細り形状であって、坩堝10がケース本体21内に収納されたときに、各支持凸部13の頂部が底板21aの上面と接触する。
ここで、支持凸部13の頂部と底板21aの上面との接触面は、凹空間21cの底面(すなわち底板21aの上面)に沿ったいずれか一方向に切断した切断線の最大長さが、5mm以下となるように設定されている。それによって、坩堝10と坩堝ケース20とが蒸着材料によって強く固着するのが防止される。
以下に、「接触面を、凹空間21cの底面に沿ったいずれか一方向に切断した切断線の最大長さが、5mm以下である」の意味について、図11(a)〜(g)を参照しながら説明する。
図11(a)〜(g)において、ハッチングを施した領域は、支持凸部13の頂部が底板21aの上面と接触する接触面の形状の具体例を示している。
底板21aの上面は基本的にX−Y面(水平面)に沿っているので、支持凸部13の頂部と底板21aの上面との接触面もX−Y面に沿っている。従って、図11(a)〜(g)において、接触面の形状をX−Y面上に示している。
図11(a)は接触面が円形の場合、(b)は接触面がY方向に伸長する長方形状の場合、(c)は接触面がY方向に長い楕円形状の場合、(d)は接触面がY方向に長い不規則的な形状の場合を示している。
図11(a)〜(d)の各図においては、これらの各接触面を、複数の個所でX方向に伸長する切断線(L1,L2,L3…)で切断している。そして、その最大長さ(すなわち複数の切断線が接触面を横切る長さの最大値)をWで示している。
(a)に示す接触面は円形状なので、複数の切断線L1,L2,L3の中で、円の中心を通る切断線L2が、接触面におけるX方向の幅が一番大きい箇所を通っている。従って、この切断線L2が接触面を横切る長さ(円の直径)が、接触面をX方向に切断する切断線の最大長さWに相当する。
(b)に示す接触面はY方向に長い長方形状なので、複数の切断線L1,L2,L3の各々が接触面を横切る長さは、いずれも長方形の短辺の長さと同等である。従って、この長方形の短辺の長さが、接触面をX方向に切断する切断線最大長さWに相当する。
(c)に示す接触面はY方向に長い楕円形状なので、複数の切断線L1,L2,L3,L4,L5の中で、楕円の中心を通る切断線L3が、X方向の長さが一番大きい箇所を通っている。従って、この楕円の短軸長が、切断線L1,L2,L3,L4,L5の各々が接触面をX方向に切断する切断線の最大長さWに相当する。
(d)に示す接触面はY方向に長い不規則的な形状であって、複数の切断線L1,L2,L3,L4,L5の各々が接触面を横切る長さの中で、接触面におけるX方向の長さが一番大きい箇所を通る切断線L1の長さが、接触面をX方向に横切る切断線の最大長さWに相当する。
以上、図11(a)〜(d)において、接触面を、X方向に切断した場合における切断線の最大長さWについて説明した。接触面をX方向に切断した切断線の最大長さが5mm以下というのは、(a)〜(d)に示す長さWが5mm以下ということになる。
次に、接触面を、X−Y面に沿ったX方向以外のいずれか一方向に切断する場合について説明する。いずれの方向に切断する場合も、切断線の最大長さWは、同様にして求めることができる。
ただし、(a)のように接触面が円形の場合は、いずれに方向に切断した切断線の最大長さWも同じであるが、接触面が(b)〜(d)のような形状の場合には、切断する方向によって切断線の最大長さWも変わる。
具体例として、図11(e)〜(g)においては、(b)〜(d)と同じ形状の接触面を、複数個所において、X方向とY方向との間の斜め方向(A方向)に切断した切断線(L1,L2,L3…)を示している。
(e)に示す接触面は(b)と同じY方向に長い長方形状であり、A方向に伸びる切断線L1〜L5の中で、切断線L2,L3,L4が接触面を横切る長さが、接触面をA方向に切断する切断線の最大長さWに相当する。
(f)に示す接触面は(c)と同じY方向に長い楕円形状であり、A方向に伸びる複数の切断線L1〜L5の中で、楕円の中心を通る切断線L3が接触面を横切る長さが、接触面をA方向に横切る切断線の最大長さWに相当する。
(g)に示す接触面は(d)と同じY方向に長い不規則的な形状であり、A方向に伸びる複数の切断線L1〜L5の中で、切断線L4が接触面を横切る長さが、接触面をA方向に切断する切断線の最大長さWに相当する。
このようにして、X−Y面に沿った各方向について接触面を切断する切断線の最大長さWを求めることができる。
そして、X−Y面に沿ったいずれか一方向に接触面を切断する切断線の最大長さWが5mm以下であれば、坩堝10と坩堝ケース20とが蒸着材料によって強く固着するのを防止することができる。
なお、図11(b),(c)のように接触面がY方向に長い長方形状や楕円形状の場合は、X−Y面に沿った各方向に接触面を切断する切断線の最大長さWの中で、接触面をX方向に切断した切断線の最大長さWが最小値となる。従って、図11(b),(c)の場合、接触面をX方向に切断した切断線の最大長さWが5mmを越えていれば、いずれの方向に接触面を切断した切断線の最大長さWも5mmを越えることになる。
図5(a)は蒸着源6の断面模式図である。
当図に示すように、坩堝10は、ケース本体21に収納するときに、X方向の中央部分に収納される。すなわち、坩堝10がケース本体21内において、坩堝10の側板11と、ケース本体21の側板21bとの間にも間隙15を開いた状態で収納されている。
また、図5(a)に示すように、坩堝10がケース本体21内に収納された状態において、複数の支持凸部13の各頂部が底板21aの上面に当接し、坩堝10の底板11とケース本体21の底板21aの間には間隙14が形成される。
坩堝10の底板11に設ける支持凸部13は、例えば、金属材料あるいはセラミックス材料を成型して支持凸部13に相当する成形部材を作製し、それを底板11の外面に接合することによって形成することができる。
底板11に対して成形部材を接合する方法としては、例えば、ろう付、溶接による接合、あるいは拡散接合を用いることができる。
このように坩堝10の底板11の下面に複数の支持凸部13を設けることによって、坩堝10がケース本体21内に収納された状態において、両者の間に間隙14,15が確保され、且つ、各支持凸部13と底板21aとの接触面は、その接触面を底板21aの上面に沿ったいずれか一方向に切断した切断線の最大長さが5mm以下に設定されているので、坩堝10と坩堝ケース20とが蒸着材料によって強く固着するのを防止することができる。
この効果について、図5(b)に示す比較例と対比しながら説明する。
図5(b)に示す比較例の蒸着源106は、坩堝110の側板112とケース本体21の側板21bとの間に間隙が確保されている点は実施の形態にかかる蒸着源6と同様である。
しかし蒸着源106は、坩堝110の底板111に支持凸部が設けられておらず、坩堝110の底板111の下面は、全面的に坩堝ケース20の底板21aの上面に接触している。ただし、底板111の下面と底板21aの上面とが全面的に接触しているといっても、微視的に見ると両者の間には、蒸着材料101の蒸気が入り込むことのできる微細な隙間が存在する。
従って、坩堝110内の蒸着材料101が蒸発した蒸気の一部が、その微細な隙間にも入り込んで、底板111と底板21aとの間に蒸着材料の堆積層102が形成され、その堆積層102によって底板111と底板21aとが固着されることもある。
そして、底板111と底板21aとが硬く固着されると、坩堝ケース20から坩堝10を引き出して蒸着材料を補給することができなくなり、製造が止ってしまう。
これに対して、図5(a)に示す実施形態の蒸着源6では、坩堝10の底板11に複数の支持凸部13が設けられて、底板11と底板21aとの間に間隙14が形成されている。
蒸着工程においては、坩堝ケース20の内部に蒸着材料の蒸気が充満し、間隙14にも入り込んで、間隙14に堆積層102が形成されて各支持凸部13の頂部と底板21aとが固着することはあり得るが、間隙14が確保されているので、堆積層102によって間隙14が埋まってしまうことはない。
すなわち、堆積層102によって固着される箇所は、各支持凸部13と底板21aとが接触する接触面のところに限られ、その接触面は、底板21aの上面に沿ったいずれか一方向に切断した切断線の最大長さが5mm以下に設定されているので、これらの接触個所において蒸着材料が固着したとしても、小さな力で引き剥がすことができる。
よって、実施形態の蒸着源6においては、坩堝10を坩堝ケース20から引き出せなくなるような事態が生じにくい。
特に、X方向は坩堝10をケース本体から取り出すときに坩堝10をスライドさせるY方向と直交する方向なので、上記図11(a)〜(d)を参照して説明したように、X方向に切断した切断線の最大長Wが5mm以下であれば、接触個所において蒸着材料が固着したとしても、スライド方向に比較的小さな力を加えるだけで引き剥がすことができる。
また、各支持凸部13と底板21aとの接触面の面積は、5mm2以下に設定することが、坩堝10と坩堝ケース20とが蒸着材料によって強く固着するのを防止する効果を、さらに高める上で好ましい。
2.温度制御による固着抑制
上記の蒸着工程で説明した実施例にかかる蒸着源6の温度コントロールも、坩堝10と坩堝ケース20との固着を抑えるのに寄与する。
この実施例の温度コントロールによる効果について、比較例と対比しながら説明する。
図9(b)は、比較例にかかる温度プロファイルの一例である。
比較例の温度プロファイルでは、期間t0〜t11において、室温から製膜温度T2まで一気に温度上昇している。期間t11〜t12においては、実施例の期間t3〜t4と同様に、製膜温度T2に維持し、基板100に対する蒸着を行う。期間t12〜t13においては、製膜温度T2から室温まで一気に温度を下降させている。
比較例のように室温から製膜温度T2まで一気に温度上昇させると、特に蒸着材料101がバリウムのような金属である場合、坩堝10の昇温時に蒸着材料101からガスが一気に放出されて坩堝ケース20の内部圧力が高くなる。この内部圧力の上昇に伴って堆積層102が溶融しやすくなるので、底板111と底板21aとが溶融した堆積層102によってより硬く固着されてしまうこともある。
これに対して、図9(a)に示す実施例の温度プロファイルでは、温度上昇時に、脱ガス温度T1付近で温度勾配を緩やかにしているので、不純物ガスが一気に蒸発することがなく、坩堝ケース20の内部圧力の上昇も抑えられるので、堆積層102の溶融も生じにくい。従って、この点でも坩堝10と坩堝ケース20との固着が抑えられる。
また、比較例の温度プロファイルでは、温度下降時においても、製膜温度T2から室温まで一気に下降しているので、坩堝ケース20内に蒸着材料が堆積しやすいが、実施例の温度プロファイルでは、温度T3付近で温度を維持あるいは緩やかに下降させているので、蒸着材料の堆積が抑えられる。実施例の温度プロファイルによれば、この点でも坩堝10と坩堝ケース20との固着を抑える効果が期待できる。
(支持凸部の形状などに関する詳細)
底板11に設ける複数の支持凸部13の高さは同じ高さとることが好ましい。
各支持凸部13の高さは2mm以上に設定することが好ましい。これは、固着防止効果を十分に得るために、底板11と底板21aとの間に形成される間隙14を2mm以上確保することが好ましいからである。
一方、各支持凸部13の高さが高くなると、間隙14の間隔が大きくなり、坩堝ケース20の底板21aと坩堝10の底板11との熱伝導性が低下するので、各支持凸部13の高さは、10mm以下であることが好ましい。
複数の支持凸部13を坩堝10の底板11に配置する形態に関しては、坩堝10を安定して支持するために、できるだけ底板11の下面全体に分散して支持凸部13を設けることが好ましい。
底板11は長尺状なので、底板11の長手方向に沿って複数の支持凸部13を列設することが、坩堝10を安定して支持する上で好ましく、図4(b)に示す例では、複数の支持凸部13が、坩堝10の長手方向に2列で列設されている。
ただし、複数の支持凸部13を必ずしも列状に配置しなくてもよい。
支持凸部13の数は、坩堝10を支持するために支持凸部13は3つ以上必要である。坩堝10を安定して支持するために、ある程度の数が多い方がよいが、支持凸部13の数が多すぎると坩堝10と坩堝ケース20との固着を抑える効果が低減するので、坩堝10を安定して支持できる範囲内で少ない方が好ましい。
各支持凸部13の形状については、底板21aとの接触面積を小さくしてする上で、上記のように根本よりも頂部の幅を狭くして、先細り形状とすることが好ましい。
例えば、各支持凸部13の頂部が底板21aと接触する箇所が、点接触となるように円錐形状あるいは角錐形状とすることが好ましい。また、その円錐形状あるいは角錐形状を各支持凸部13の頂部が底板21aと接触する箇所が線接触に近くなるように、各支持凸部13の頂部の形状を変形してもよい。
なお、本実施形態では、坩堝10の底板11に支持凸部13を形成したが、その代わりに、実施の形態2で図6(b)を参照して説明するように、ケース本体21における底板21aの上面に支持凸部を形成しても、同様に坩堝10と坩堝ケース20との固着を抑制する効果を得ることができる。
また、支持凸部を設けるのは、坩堝10の底板11とケース本体21の底板21aのいずれか一方だけに限られず、両方に支持凸部を設けてもよい。
[実施の形態2]
図4(c)は、実施の形態2にかかる坩堝10の斜視図である。図6(a)は、実施の形態2にかかる蒸発源6の断面図である。
この蒸発源6において、坩堝10の底板11の下面に複数の支持凸部13が形成されているのに加えて、側板12の外面にも複数の補助凸部16が分散して形成されている。
複数の支持凸部13が形成されていることによって、坩堝10と坩堝ケース20との固着抑制効果が得られることは、実施の形態1で説明したとおりである。
本実施の形態では、さらに坩堝10の側板12に補助凸部16が形成されているため、坩堝ケース20内で坩堝10が傾いたり位置がずれようとすると、補助凸部16の頂部がケース本体21の側板21bに当接するので、側板12と側板21bとが全面的に接触することはない。従って、坩堝10の側板12とケース本体21の側板21bとが蒸着材料によって固着するのを抑える効果も得られる。
なお、補助凸部16は、坩堝10を鉛直方向に支持するものではないので、設ける数も少なくてよく、各側板12に1つ以上設ければよい。
図6(b)に示す蒸着源6は、上記図6(a)に示す蒸着源6を変形した例であって、坩堝10の底板11の下面に複数の支持凸部13が形成される代わりに、ケース本体21における底板21aの上面に複数の支持凸部25が形成されている。また、ケース本体21における側板21bの内面にも複数の補助凸部26が分散して形成されている。
この図6(b)に示す例では、底板21aの上面に形成された複数の支持凸部25の頂部が、坩堝10の底板11の下面に当接した状態で、坩堝10はケース本体21によって支持される。
各支持凸部25は、先細りの山形状に形成されて、その頂部と底板11との接触面は、この接触面を、底板21aの上面に沿ったいずれか一方向に切断した切断線の最大長さが、5mm以下となるように設定されている。
坩堝10の底板11とケース本体21の底板21aとの間には支持凸部13の高さ相当の間隙14が形成されるので、この間隙14に蒸着材料が入り込んでも、蒸着材料の堆積層で埋まってしまうことがない。
従って、図6(b)の例でも、実施の形態1で説明したのと同様に、坩堝10と坩堝ケース20との固着抑制効果が得られる。
底板21aの上面に複数の支持凸部25を配置する形態や支持凸部25の形状については、実施の形態1の[支持凸部の形状などに関する詳細]で説明した内容を適用することができる。
またこの図6(b)の例においても、側板21bに補助凸部26が形成されているため、坩堝ケース20内で坩堝10が傾いたり、坩堝10位置がずれようとしても、補助凸部26の頂部が坩堝10の側板12に当接するので、側板12と側板21bとが全面的に接触することがない。従って、坩堝10の側板12とケース本体21の側板21bとが蒸着材料によって固着するのを抑制する効果も得られる。
なお、補助凸部26も、坩堝10を鉛直方向に支持するものではないので、設ける数も少なくてよく、各側板21bに1つ以上設ければよい。
さらに、上記図6(a)の例と(b)の例とを、組み合わせた変形例も考えられる。
例えば、坩堝10の底板11には図6(a)のように複数の支持凸部13を設け、ケース本体21の側版21bの内面には図6(b)のように複数の補助凸部26を設けてもよく、その場合も同様の効果が得られる。
その反対に、ケース本体21の底板21aの上面には図6(b)のように複数の支持凸部25を設け、坩堝10の側板12の外面には図6(a)のように複数の補助凸部16を設けてもよく、その場合も同様の効果が得られる。
[実施の形態3]
上記実施の形態1,2では、坩堝10の底板11又はケース本体21の底板21aに複数の支持凸部が設けられていたが、坩堝10又は坩堝ケース20において複数の支持凸部を設ける箇所は、これに限定されることはなく、坩堝10を鉛直方向に支持できる場所であればよい。
図7(a)は、実施の形態3にかかる蒸発源6の構成を示す斜視図、(b)は坩堝ケース20の分解斜視図である。
本実施形態では、坩堝10に、その側面から外方に広がる鍔17が設けられると共に、坩堝ケース20のケース本体21の内側面に、鍔17を下方から保持するためのリブ27が設けられ、その鍔17又はリブ27に複数の支持凸部が分散して設けられている。
具体的には、図7(a)に示すように、坩堝10における1対の長尺状の側板12に、各側板12の外面から外方に広がる鍔17が形成されている。
各鍔17は、Y方向に伸長する長尺形状であって、各側板12の上部からX方向に広がるように形成されている。
また、図7(b)に示すように、ケース本体21における1対の側板21bには、各側板21bの内面から凹空間21cの内方に突出するリブ27が取り付けられている。この各リブ27は、各鍔17に沿うようにY方向に伸長して設けられている。そして、各リブ27における上側面には、複数の支持凸部28が、リブ27の長手方向(Y方向)に沿って列設されている。
坩堝ケース20の凹空間21c内に坩堝10が収納されると、図8(a)に示すように、坩堝10に設けられた1対の鍔17は、各支持凸部28の頂部が鍔17の下面に当接した状態で、坩堝ケース20のリブ27によって鉛直方向に安定して支持される。
それによって、坩堝10は、坩堝ケース20の凹空間21c内に安定に支持され、その状態で、坩堝10の底板11とケース本体21の底板21aとの間に間隙14が確保され、坩堝10の側板12と坩堝ケース20の側板21bとの間には間隙15が確保される。
各支持凸部28は先細り形状に形成されている。そして、各支持凸部28頂部が鍔17の下面と接触する接触面は、この接触面を凹空間21cの底面(底板21aの上面)に沿ったいずれか一方向に切断した切断線の最大長さが5mm以下となるように設定されている。
従って、本実施形態にかかる蒸発源6においても、実施の形態1で説明したのと同様に、坩堝10と坩堝ケース20との固着を抑制する効果が得られる。
また、リブ27の上面に複数の支持凸部28を配置する形態や支持凸部28の形状については、実施の形態1の[支持凸部の形状などに関する詳細]で説明した内容を適用することができる。
次に、図8(b)に示す蒸発源6においては、坩堝ケース20のリブ27に複数の支持凸部28が列設される代わりに、坩堝10の各鍔17の下面側に複数の支持凸部18が列設されている。
複数の支持凸部18は、各鍔17の長手方向(Y方向)に沿って列設されている。
この図8(b)に示す蒸発源6においても、坩堝ケース20内に坩堝10が収納されると、坩堝10の鍔17は、各支持凸部18の頂部がリブ27の上面に当接した状態で、坩堝ケース20のリブ27によって鉛直方向に安定に支持される。
そして、坩堝10が坩堝ケース20内に支持されている状態では、坩堝10の底板11とケース本体21の底板21aとの間に間隙14が確保され、坩堝10の側板12と坩堝ケース20の側板21bとの間には間隙15が確保される。
従って、実施の形態1で説明したのと同様に、坩堝10と坩堝ケース20との固着を抑制する効果が得られる。
また、鍔17の下面側に複数の支持凸部18を配置する形態や支持凸部18の形状については、実施の形態1の[支持凸部の形状などに関する詳細]で説明した内容を適用することができる。
[変形例]
1.上記実施の形態では、真空チャンバ2に蒸発源6が1つだけ設けられていたが、真空チャンバ内に2つ以上の蒸発源を設けることもでき、その場合も、各蒸発源において、上記実施の形態で説明した構成を適用することによって、坩堝と坩堝ケースとの固着を抑えることができる。
2.上記実施の形態では、図1に示すように、蒸発源6の坩堝ケース20が真空チャンバ2の底板上に設置されていたが、坩堝ケース20は真空チャンバ2と一体形成されていてもよい。
図10は、この変形例にかかる蒸着装置1の構成を示す図である。
図10に示す変形例では真空チャンバ2の一部が坩堝ケースのケース本体21となっている。
具体的には、真空チャンバ2における底板の一部が下方に突出し、その突出した部分が、坩堝10を収納するケース本体21となっている。
この変形例においても、蒸発源6において、実施の形態で説明したように、例えば坩堝10の底面に複数の支持凸部13を設けることによって、実施の形態1で説明したとおり、坩堝10と坩堝ケース20との固着を抑制する効果を得ることができる。
3.上記実施の形態では、蒸着源が長尺状のラインソースである場合について説明したが、必ずしもラインソースでなくてもよく、例えば円筒状の蒸着源であっても同様に実施することができる。
すなわち、坩堝ケースの凹空間に坩堝が収納され、複数の吐出口が開設された蓋体で凹空間の開口部が覆われた蒸着源であれば、蒸着源の形状に関わらず、坩堝の底面や坩堝の鍔に複数の支持凸部を設けたり、坩堝ケースに複数の支持凸部を設けることによって、同様に坩堝と坩堝ケースとの固着を抑制する効果を得ることができる。
本発明は、大型のフラットパネルを製造するときに用いるラインソースを備えた真空蒸着装置などに利用できる。
1 蒸着装置
2 真空チャンバ
3 排気口
4 仕切板
5a 搬入口
5b 搬出口
6 蒸発源
7 シャッタ
10 坩堝
11 底板
12 側板
13 支持凸部
14 間隙
15 間隙
16 補助凸部
17 鍔
18 支持凸部
20 坩堝ケース
21a 底板
21b 側板
21 ケース本体
21c 凹空間
22 蓋体
23 吐出口
24 開閉扉
25 支持凸部
26 補助凸部
27 リブ
28 支持凸部
30 ヒータ
40 ヒータコントローラ
41 温度センサ
100 基板
101 蒸着材料
102 堆積層

Claims (9)

  1. 真空チャンバと、前記真空チャンバ内に配される蒸着対象物に蒸着材料の蒸気を放出する蒸発源とを備え、
    前記蒸発源は、
    前記蒸着材料を収容する坩堝と、
    前記坩堝を収納する凹空間を有するケース本体、及び、前記ケース本体の開口部を覆い前記坩堝に収容された蒸着材料の蒸気を前記真空チャンバ内に吐出させる複数の吐出口が開設された蓋体からなる坩堝ケースを有し、
    前記坩堝及び前記坩堝ケースの一方には、複数箇所において支持凸部が設けられ、
    各支持凸部の頂部が前記坩堝及び前記坩堝ケースの他方に当接した状態で、前記坩堝が前記坩堝ケースに支持され、
    前記複数箇所に設けられた支持凸部の各々が前記坩堝及び前記坩堝ケースの他方に接触する接触面は、前記凹空間の底面に沿ったいずれか一方向に切断した切断線の最大長さが、5mm以下である、
    蒸着装置。
  2. 前記支持凸部は、
    前記坩堝の底面又は前記ケース本体の凹空間の底面に分散して形成されている
    請求項1に記載の蒸着装置。
  3. 前記支持凸部が形成されている箇所を除いた領域において、
    前記坩堝の底面と前記凹空間の底面との間隙が2mm以上確保されている、
    請求項2記載の蒸着装置。
  4. 前記坩堝には、その側面から外方に広がる鍔部が設けられ、
    前記ケース本体の内側面には、前記鍔部を保持する鍔保持部が設けられ、
    前記支持凸部は、前記鍔部又は前記鍔保持部に分散して形成されている、
    請求項1に記載の蒸着装置。
  5. 前記坩堝の底面と前記凹空間の底面との間隙が2mm以上確保されている、
    請求項4記載の蒸着装置。
  6. 前記坩堝の側面又は前記ケース本体の内側面に、
    複数の補助凸部が分散して形成されている、
    請求項1〜5のいずれかに記載の蒸着装置。
  7. 前記蒸着材料を室温から蒸着温度まで加熱昇温させるときに、
    蒸着材料から不純物ガスが放出される温度まで第1の温度勾配で昇温し、
    その後、第1の温度勾配よりも緩やかな第2の温度勾配を保った後、
    前記蒸着温度まで昇温する、
    請求項1〜6のいずれかに記載の蒸着装置。
  8. 前記接触面を、前記坩堝を前記ケース本体から取り出すときに前記坩堝をスライドさせる方向と直交する方向に切断した切断線の最大長さが、5mm以下である、
    請求項1〜7のいずれかに記載の蒸着装置。
  9. 蒸着材料を収容する坩堝と、
    前記坩堝を収納する凹空間を有するケース本体、及び、前記ケース本体の開口部を覆い前記坩堝に収容された蒸着材料の蒸気を真空チャンバ内に吐出させる複数の吐出口が開設された蓋体からなる坩堝ケースと、
    前記坩堝内の蒸着材料を加熱して蒸発させるヒータとを有し、
    前記坩堝及び前記坩堝ケースの一方には、複数箇所において支持凸部が設けられ、
    各支持凸部の頂部が前記坩堝及び前記坩堝ケースの他方に当接した状態で、前記坩堝が前記坩堝ケースに支持され、
    前記複数箇所に設けられた支持凸部の各々が前記坩堝及び前記坩堝ケースの他方に接触する接触面は、前記凹空間の底面に沿ったいずれか一方向に切断した切断線の最大長さが5mm以下である、
    蒸発源。
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