JP2016030760A - ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体の製造方法、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法 - Google Patents
ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体の製造方法、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016030760A JP2016030760A JP2014152056A JP2014152056A JP2016030760A JP 2016030760 A JP2016030760 A JP 2016030760A JP 2014152056 A JP2014152056 A JP 2014152056A JP 2014152056 A JP2014152056 A JP 2014152056A JP 2016030760 A JP2016030760 A JP 2016030760A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyimide precursor
- tetracarboxylic dianhydride
- precursor composition
- group
- polyimide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G73/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
- C08G73/06—Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
- C08G73/10—Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
- C08G73/1067—Wholly aromatic polyimides, i.e. having both tetracarboxylic and diamino moieties aromatically bound
- C08G73/1071—Wholly aromatic polyimides containing oxygen in the form of ether bonds in the main chain
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
【解決手段】水および水溶性アルコールからなる群より選択される少なくとも一種を含む水性溶剤に、二つのカルボン酸無水物基が結合したベンゼン環を有する第1テトラカルボン酸二無水物、および前記第1テトラカルボン酸二無水物以外の第2テトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との縮重合体からなるポリイミド前駆体と、3級アミン化合物と、が溶解しているポリイミド前駆体組成物である。
【選択図】なし
Description
ポリイミド樹脂の成形体を製造する方法として、その前駆体であるポリアミック酸を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の非プロトン系極性溶剤に溶解したポリイミド前駆体組成物を基材上に塗布して、熱処理によって、乾燥・イミド化することでポリイミド成形体を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
水および水溶性アルコールからなる群より選択される少なくとも一種を含む水性溶剤に、二つのカルボン酸無水物基が結合したベンゼン環を有する第1テトラカルボン酸二無水物、および前記第1テトラカルボン酸二無水物以外の第2テトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との縮重合体からなるポリイミド前駆体と、3級アミン化合物と、が溶解しているポリイミド前駆体組成物。
前記第1テトラカルボン酸二無水物が、下記一般式(TD11)および下記一般式(TD12)で表されるテトラカルボン酸二無水物からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1に記載のポリイミド前駆体組成物。
前記第2テトラカルボン酸二無水物が、一つのカルボン酸無水物基が結合したベンゼン環を二つ有するテトラカルボン酸二無水物である請求項1又は請求項2に記載のポリイミド前駆体組成物。
前記テトラカルボン酸二無水物が、前記第1テトラカルボン酸二無水物を40モル%以上95モル%以下で含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
前記ポリイミド前駆体において、前記ジアミン化合物のモル当量数が、前記テトラカルボン酸二無水物のモル当量数よりも大きい請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
前記ポリイミド前駆体が、末端にアミノ基を有するポリイミド前駆体を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
前記ポリイミド前駆体の数平均分子量が、2000以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
前記3級アミン化合物が、環中に窒素原子を含む環状3級アミン化合物である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
前記3級アミン化合物の解離定数pKbが、5.0以上7.0以下である請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
前記3級アミン化合物が、水酸基、1級アミノ基、および2級アミノ基を有していない3級アミン化合物である請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
前記水性溶剤が、前記水または前記水溶性アルコールを全溶剤に対して10質量%以上含む請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
前記水性溶剤に、前記第2テトラカルボン酸二無水物、および前記ジアミン化合物を添加した後、更に前記第1テトラカルボン酸二無水物と前記3級アミン化合物とを添加して、前記ポリイミド前駆体が生成されている請求項1〜請求項11のいずれか1項の記載のポリイミド前駆体組成物。
水および水溶性アルコールからなる群より選択される少なくとも一種を含む水性溶剤に、二つのカルボン酸無水物基が結合したベンゼン環を有する第1テトラカルボン酸二無水物以外の第2テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを添加した後、前記第1テトラカルボン酸二無水物と3級アミン化合物とを添加して、ポリイミド前駆体を生成する工程を有するポリイミド前駆体組成物の製造方法。
請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物を加熱処理して成形されたポリイミド成形体。
請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物を加熱処理して成形するポリイミド成形体の製造方法。
載のポリイミド前駆体組成物を加熱処理して成形するポリイミド成形体の製造方法。
請求項4に係る発明によれば、第1テトラカルボン酸二無水物の量が40モル%未満の場合に比べ、機械的強度に優れたポリイミド前駆体組成物が提供される。
請求項6に係る発明によれば、ポリイミド前駆体の全末端にカルボキシル基を有する場合に比べ、機械的強度に優れたポリイミド成形体の成形を実現するポリイミド前駆体組成物が提供される。
請求項7に係る発明によれば、ポリイミド前駆体の数平均分子量が2000未満の場合に比べ、機械的強度に優れたポリイミド成形体の成形を実現するポリイミド前駆体組成物が提供される。
請求項9に係る発明によれば、3級アミン化合物の解離定数pKbが、5.0未満である場合に比べ、製膜性に優れたポリイミド前駆体組成物が提供される。
請求項10に係る発明によれば、3級アミン化合物が、水酸基、1級アミノ基、又は2級アミノ基を有する3級アミン化合物である場合に比べ、機械的強度に優れたポリイミド成形体の成形を実現するポリイミド前駆体組成物が提供される。
請求項12に係る発明によれば、水性溶剤に、第1テトラカルボン酸二無水物と第2テトラカルボン酸二無水物とを同時に添加して、ポリイミド前駆体が生成されている場合に比べ、機械的強度に優れたポリイミド成形体の成形を実現し、且つ製膜性に優れたポリイミド前駆体組成物が提供される。
請求項15に係る発明によれば、使用するポリイミド前駆体組成物において、テトラカルボン酸として、第1テトラカルボン酸二無水物を単独で適用した場合、水性溶剤として、水若しくは水溶性アルコール系溶剤を単独で含む場合、又は、3級アミン化合物を含まない場合に比べ、第1テトラカルボン酸二無水物を用いたポリイミド前駆体をイミド化したポリイミド成形体であって、表面性状に優れたポリイミド成形体の製造方法が提供される。
本実施形態に係るポリイミド前駆体組成物は、水性溶剤に、二つのカルボン酸無水物基が結合したベンゼン環を有する第1テトラカルボン酸二無水物、および前記第1テトラカルボン酸二無水物以外の第2テトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との縮重合体からなるポリイミド前駆体(以下、「特定ポリイミド前駆体」と称する)と、3級アミン化合物と、が溶解している組成物である。つまり、特定ポリイミド前駆体および3級アミン化合物は、水性溶剤に溶解した状態で組成物中に含まれる。なお、溶解とは、溶解物の残存が目視にて確認でない状態を示す。
そして、水性溶剤としては、水および水溶性アルコール系溶剤からなる群より選択される少なくとも一種を含む水性溶剤が適用される。
これに加え、水性溶剤として、水および水溶性アルコール系溶剤からなる群より選択される少なくとも一種を含む水性溶剤を適用した上で、水性溶剤に3級アミン化合物を溶解させると、特定ポリイミド前駆体(そのカルボキシル基)が3級アミン化合物によりアミン塩化された状態となる。このため、上記併用により生成するポリイミド前駆体の溶解性(水性溶剤に対する溶解性)も高まる。
これに対して、第1テトラカルボン酸二無水物と共に、第1テトラカルボン酸二無水物以外の第2テトラカルボン酸二無水物を併用することで、第1テトラカルボン酸二無水物の加水分解反応、開環エステル化反応が阻害されやすくなることにより、重縮合反応が進行しやすくなり、生成するポリイミド前駆体の高分子量化が図られやすくなる。
また、アミン塩化及びイミド化促進剤として機能するアミン化合物として、1級又は2級アミン化合物ではなく、3級アミン化合物を適用している。このため、上記加水分解反応又は開環エステル化反応の進行を抑制し、重縮合反応が生じやすくなる。このため、上記加水分解反応又は開環エステル化反応の進行によるポリイミド前駆体の高分子量化の阻害が抑制されやすくなる。
よって、本実施形態に係るポリイミド前駆体組成物は、機械的強度に優れたポリイミド成形体が得られやすくなる。また、成形時の加熱による収縮も抑えられやすくなる。
なお、非プロトン系極性溶剤とは、沸点150℃以上300℃以下で、双極子モーメントが3.0D以上5.0D以下の溶剤である。非プロトン系極性溶剤として具体的には、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチレンホスホルアミド(HMPA)、N−メチルカプロラクタム、N−アセチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
そして、溶剤に非プロトン系極性溶剤を含まない、又はその量が低減されていることにより、機械的強度に加え、耐熱性、電気特性、耐溶剤性等の諸特性に優れたポリイミド樹脂成形体が得られ易い。
特定ポリイミド前駆体は、第1テトラカルボン酸二無水物および第2テトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物と、の縮重合体からなる樹脂(ポリアミック酸)。なお、特定ポリイミド前駆体のイミド化率は、0.2以下であることがよい。
第1テトラカルボン酸二無水物は、二つのカルボン酸無水物基が結合したベンゼン環を有するテトラカルボン酸二無水物である。つまり、第1テトラカルボン酸二無水物は、少なくとも一つベンゼン環を有し、この一つのベンゼン環に二つのカルボン酸無水物基が結合した構造を有するテトラカルボン酸二無水物である。
アルキル基に置換する置換基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、シアノ基等が挙げられる。
一般式(TD12)で示されるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、RTD13が、水素原子、メチル基、フェニル基、又はカルボキシル基を示し、RTD14が、水素原子、メチル基、フェニル基、又はカルボキシル基を示すテトラカルボン酸二無水物が好適に挙げられる。
第2テトラカルボン酸二無水物は、第1テトラカルボン酸二無水物以外のテトラカルボン酸二無水物である。つまり、第2テトラカルボン酸二無水物は、二つのカルボン酸無水物基が結合したベンゼン環を有さない第2テトラカルボン酸二無水物である。
n21およびn22は、各々独立に、0、又は1〜3の整数を示す。
W21は、単結合、又は下記1)〜8)のいずれかの基を示す。
1) −C(=O)−、−C(=O)−O−、−C(=O)−NH−、又は−O−
2) アルキレン基(例えば、炭素数1以上12以下のアルキレン基)、
3) フルオロアルキレン基(例えば、少なくとも一つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1以上12以下のアルキレン基)
4) −Si(−RTD23)(−RTD24)−(但し、RTD23およびRTD24は、各々独立に、アルキル基(例えば、炭素数1以上3以下のアルキル基)、アリール基(例えばフェニル基、ナフチル等)、又はアルコキシ基を示す。)
5) −O−Ph−RTD25−Ph−O−(但し、Phはフェニレン基を示す。RTD25は、−S−S−、−S(=O)2−、エステル基、又はアミド基示す。)
6) −P(=O)(−RTD26)−(但し、RTD26は、アリール基(例えばフェニル基)、エステル基、又はアミド基を示す。)
7) −C(−PhA)(−PhA)−Ph−RTD27−Ph−C(−PhA)(−PhA)−(但し、Phはフェニレン基を示す。PhAはフェニル基を示す。RTD27は、各々独立に、−O−、アルキル基(例えば炭素数1以上6以下のアルキル基)、又はアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基等)を示す。)
8)−O−(RTD28)−O−(但し、RTD28は、アルキレン基(例えば、炭素数1以上12以下のアルキレン基)を示す。)
縮合芳香環、又は複素環に置換する置換基としては、アルキル基、カルボキシル基等が挙げられる。
一般式(TD22)で表されるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、W22およびW23が、互いに結合して、ナフタレン環、フラン環、ピレン環、アントラセン環を形成するための原子群を示すテトラカルボン酸二無水物が好適に挙げられる。
ジアミン化合物は、分子構造中に2つのアミノ基を有するジアミン化合物である。ジアミン化合物としては、芳香族ジアミン化合物、脂肪族ジアミン化合物のいずれの化合物も挙げられるが、芳香族ジアミン化合物であることがよい。
特定ポリイミド前駆体は、イミド化率が0.2以下(好ましくは0.15、より好ましくは0.10)の樹脂であることがよい。つまり、特定ポリイミド前駆体は、一部がイミド化された樹脂であってもよい。
イミド化率を0.2以下とすると、ポリイミド前駆体組成物のゲル化又は析出分離を抑制し、保存安定性、製膜性の悪化を抑制しやすくなる。
−ポリイミド前駆体のイミド化率の測定−
・ポリイミド前駆体試料の作製
(i)測定対象となるポリイミド前駆体組成物を、シリコーンウェハー上に、膜厚1μm以上10μm以下の範囲で塗布して、塗膜試料を作製する。
(ii)塗膜試料をテトラヒドロフラン(THF)中に20分間浸漬させて、塗膜試料中の溶剤をテトラヒドロフラン(THF)に置換する。浸漬させる溶剤は、THFに限定されることになく、ポリイミド前駆体を溶解せず、ポリイミド前駆体組成物に含まれている溶剤成分と混和し得る溶剤より選択できる。具体的には、メタノール、エタノールなどのアルコール溶剤、ジオキサンなどのエーテル化合物が使用できる。
(iii)塗膜試料を、THF中より取り出し、塗膜試料表面に付着しているTHFにN2ガスを吹き付け、取り除く。10mmHg以下の減圧下、5℃以上25℃以下の範囲にて12時間以上処理して塗膜試料を乾燥させ、ポリイミド前駆体試料を作製する。
(iv)上記(i)と同様に、測定対象となるポリイミド前駆体組成物をシリコーンウェハー上に塗布して、塗膜試料を作製する。
(v)塗膜試料を380℃にて60分間加熱してイミド化反応を行い、100%イミド化標準試料を作製する。
(vi)フーリエ変換赤外分光光度計(堀場製作所製FT−730)を用いて、100%イミド化標準試料、ポリイミド前駆体試料の赤外吸光スペクトルを測定する。100%イミド化標準試料の1500cm−1付近の芳香環由来吸光ピーク(Ab’(1500cm−1))に対する、1780cm−1付近のイミド結合由来の吸光ピーク(Ab’(1780cm−1))の比I’(100)を求める。
(vii)同様にして、ポリイミド前駆体試料について測定を行い、1500cm−1付近の芳香環由来吸光ピーク(Ab(1500cm−1))に対する、1780cm−1付近のイミド結合由来の吸光ピーク(Ab(1780cm−1))の比I(x)を求める。
・式: ポリイミド前駆体のイミド化率=I(x)/I’(100)
・式: I’(100)=(Ab’(1780cm−1))/(Ab’(1500cm−1))
・式: I(x)=(Ab(1780cm−1))/(Ab(1500cm−1))
特定ポリイミド前駆体において、ジアミン化合物のモル当量数は、テトラカルボン酸二無水物のモル当量数よりも大きいことがよい。
この関係は、重合反応の際に使用するジアミン化合物のモル当量を、テトラカルボン酸二無水物のモル当量より過剰にすることで実現される。ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物とのモル当量の比は、ジアミン化合物のモル当量を1に対するテトラカルボン酸二無水物のモル当量で、0.900以上0.999以下の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.950以上0.990以下の範囲である。
テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とのモル当量の比が0.900以上にすると、成形体の機械強度が高まりやすくなる。また、モル当量の比が0.950以上にすると、ポリイミド前駆体の分子量が大きくなり、例えば、フィルム状のポリイミド成形体としたときに、そのフィルム強度(引裂き強度、引張り強度)が高まりやすくなる。
特定ポリイミド前駆体は、末端にアミノ基を有するポリイミド前駆体(樹脂)を含むことがよく、好ましくは全ての末端にアミノ基を有するポリイミド前駆体とすることがよい。
末端にアミノ基を有するポリイミド前駆体(樹脂)を含むと、ポリイミド成形体の機械強度が高まりやすくなる。また、ポリイミド成形体に各種機能を付与するために添加する各種フィラーの分散を促進し、少量のフィラーでも高い機能が発現されやすくなる。
末端にアミノ基を有するポリイミド前駆体の末端アミノ基の一部又は全部をジカルボン酸無水物等で封止してもよい。末端アミノ基を封止すると、ポリイミド前駆体組成物の保存安定性が高まりやすくなる。
末端アミノ基の封止に使用されるジカルボン酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、無水フマル酸等が挙げられる。
特定ポリイミド前駆体の数平均分子量は、1000以上100000以下であることがよく、より好ましくは5000以上50000以下、更に好ましくは10000以上30000以下である。特定ポリイミド前駆体の数平均分子量を上記範囲とすると、特定ポリイミド前駆体の溶剤に対する溶解性の低下が抑制され、製膜性が確保され易くなる。
・カラム:東ソーTSKgelα−M(7.8mm I.D×30cm)
・溶離液:DMF(ジメチルホルムアミド)/30mMLiBr/60mMリン酸
・流速:0.6mL/min
・注入量:60μL
・検出器:RI(示差屈折率検出器)
特定ポリイミド前駆体の含有量(濃度)は、全ポリイミド前駆体組成物に対して、0.1質量%以上40質量%以下であることがよく、好ましくは0.5質量%以上25質量%以下、より好ましくは1質量%以上20質量%以下である。
水性溶剤は、水および水溶性アルコール系溶剤からなる群より選択される少なくとも一種を含む水性溶剤である。ここで、本明細書において、水溶性とは、25℃において、対象物質が水に対して1質量%以上溶解することを意味する。
水溶性の有機溶剤としては、例えば、水溶性エーテル系溶剤、水溶性ケトン系溶剤等が挙げられる。
3級アミン化合物は、特定ポリイミド前駆体(そのカルボキシル基)をアミン塩化して、その溶剤に対する溶解性を高めると共に、イミド化促進剤としても機能する化合物である。
なお、3級アミン化合物は、水溶性の化合物であることがよい。ここで、水溶性とは、25℃において、対象物質が水に対して1質量%以上溶解することを意味する。
芳香族3級アミン化合物としては、例えば、ピリジン類(ピリジン骨格を有するアミン化合物)、ピリミジン類(ピリミジン骨格を有するアミン化合物)、ピラジン類(ピラジン骨格を有するアミン化合物)、キノリン類(キノリン骨格を有するアミン化合物)、イミダゾール類(イミダゾール骨格を有するアミン化合物)等が挙げられる。
ピリジン類としては、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、コリジン、ルチジン等が挙げられる。
イミダゾール類としては、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、4−エチル−2−メチルイミダゾール、及び1−メチル−4−エチルイミダゾール、等が挙げられる。
これらの中でも、下記式(1)で表されるピペリジン類、下記式(2)で表されるピペラジン類、下記式(3)で表されるモルホリン類、下記式(4)で表されるピロリジン類、および下記式(5)で表されるピラゾリジン類が好ましい。
R1およびR2としては、更に、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、またはフェニル基がよい。
但し、式(1)、(3)〜(4)において、R1は、水素原子以外の基を示す。また、式(2)、(5)において、R1およびR2の少なくとも一方は、水素原子以外の基を示す。
なお、解離定数pKbは、電位差滴定法によって測定される。
本実施形態に係るポリイミド前駆体組成物は、これを用いて製造するポリイミド成形体に導電性や、機械強度などの各種機能を付与することを目的として、各種フィラーなどを含んでもよいし、また、イミド化反応促進のための触媒や、製膜品質向上のためのレベリング材などを含んでもよい。
導電剤としては、例えば、カーボンブラック(例えばpH5.0以下の酸性カーボンブラック)、金属(例えばアルミニウムやニッケル等)、金属酸化物(例えば酸化イットリウム、酸化錫等)、イオン導電性物質(例えばチタン酸カリウム、LiCl等)、導電性高分子(例えばポリアニリン、ポリピロール、ポリサルフォン、ポリアセチレンなど)等が挙げられる。
これら導電材料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また、導電材料が粒子状の場合、その一次粒径が10μm未満、好ましくは1μm以下の粒子であることがよい。
ポリイミド成形体の製膜品質の向上には、界面活性剤を添加してもよい。使用する界面活性剤は、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、のいずれを用いてもよい。
本実施形態に係るポリイミド前駆体組成物の製造方法は、水および水溶性アルコールからなる群より選択される少なくとも一種を含む水性溶剤に、第2テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを添加した後、前記第1テトラカルボン酸二無水物と3級アミン化合物とを添加して、ポリイミド前駆体を生成する工程を有する。
水性溶剤に、第2テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物を添加する第1工程と、
第1工程後、第2テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物を縮重合して、ポリイミド前駆体のプレポリマーを生成する第2工程と、
第2工程後、水性溶剤に、第1テトラカルボン酸二無水物を添加する第3工程と、
第3工程後、水性溶剤に、3級アミン化合物を添加する第4工程と、
第4工程後、プレポリマーと第1テトラカルボン酸二無水物とを縮重合して、ポリイミド前駆体を生成する第5工程と、
を有する(A)の工程。
水性溶剤に、第2テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物を添加する第1工程と、
第1工程後、第2テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物を縮重合して、ポリイミド前駆体のプレポリマーを生成する第2工程と、
第2工程の前又は後に、水性溶剤に、3級アミン化合物を添加する第3工程と、
第3工程後、水性溶剤に、第1テトラカルボン酸二無水物を添加する第4工程と、
第4工程後、プレポリマーと第1テトラカルボン酸二無水物とを縮重合して、ポリイミド前駆体を生成する第5工程と、
を有する(B)の工程であることが好ましい。
水性溶剤に、第2テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物を添加する第1工程と、
第1工程後、水性溶剤に、第1テトラカルボン酸二無水物を添加する第2工程と、
第2工程後、水性溶剤に、3級アミン化合物を添加する第3工程と、
第3工程後、第1テトラカルボン酸二無水物、第2テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物を縮重合して、ポリイミド前駆体を生成する第4工程と、
を有する(C)の工程。
水性溶剤に、第2テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物を添加する第1工程と、
第1工程後、水性溶剤に、3級アミン化合物を添加する第2工程と、
第2工程後、水性溶剤に、第1テトラカルボン酸二無水物を添加する第3工程と、
第3工程後、第1テトラカルボン酸二無水物、第2テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物を縮重合して、ポリイミド前駆体を生成する第4工程と、
を有する(D)の工程。
ジアミン化合物と第2テトラカルボン酸二無水物とのモル当量の比は、ジアミン化合物のモル当量を1に対する第2テトラカルボン酸二無水物のモル当量で、0.05以上0.6以下の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.1以上0.55以下の範囲である。
なお、ポリイミド前駆体、及びポリイミド前駆体のプレポリマーの重合反応時の時間は、合計で、反応温度により1時間以上24時間以下の範囲とすることがよい。
このため、本実施形態に係るポリイミド前駆体組成物の製造方法では、機械的強度の高いポリイミド成形体が得られるポリイミド前駆体組成物が製造される。
また、本実施形態に係るポリイミド前駆体組成物の製造方法では、機械的強度に加え、耐熱性、電気特性、耐溶剤性等の諸特性に優れたポリイミド成形体が得られ易いポリイミド前駆体組成物が製造される。
本実施形態に係るポリイミド成形体の製造方法は、本実施形態に係るポリイミド前駆体組成物(以下、「特定ポリイミド前駆体組成物」とも称する)を加熱処理して成形するポリイミド成形体の製造方法である。
まず、被塗布物を準備する。この被塗布物は、製造するポリイミド成形体の用途に応じて選択される。
具体的には、ポリイミド成形体として液晶配向膜を製造する場合、被塗布物としては、液晶素子に適用される各種基板が挙げられ、例えば、シリコン基板、ガラス基板又はこれら表面に金属又は合金膜が形成された基板等が挙げられる。
また、ポリイミド成形体としてパッシベーション膜を製造する場合、被塗布物としては、例えば、集積回路が形成された半導体基板、配線が形成された配線基板、電子部品及び配線が設けられたプリント基板等から選択される。
また、ポリイミド成形体として電線被覆材を製造する場合、被塗布物としては、例えば、各種の電線(軟銅、硬銅、無酸素銅、クロム鉱、アルミニウム等の金属又は合金製の線材、棒材、又は板材)が挙げられる。なお、ポリイミド成形体をテープ状に成形・加工し、これを電線に巻き付けるテープ状の電線被覆材として利用する場合、各種の平面基板又は円筒状基体が被塗布物として利用される。
また、ポリイミド成形体として接着膜を製造する場合、例えば、接着対象となる各種の成形体(例えば、半導体チップ、プリント基板等の種々の電器部品等)が挙げられる。
特定ポリイミド前駆体組成物の塗布法は、特に制限はなく、例えば、スプレー塗布、回転塗布法、ロール塗布法、バー塗布法、スリットダイ塗布法、インクジェット塗布法等の各種の塗布法が挙げられる。
次に、特定ポリイミド前駆体組成物の塗膜に対して、乾燥処理を行う。この乾燥処理により、乾燥膜(乾燥したイミド化前の皮膜)を形成する。
乾燥処理の加熱条件は、例えば80℃以上200℃以下の温度で10分間以上60分間以下がよく、温度が高いほど加熱時間は短くてよい。加熱の際、熱風を当てることも有効である。加熱のときは、温度を段階的に上昇させたり、速度を変化させずに上昇させてもよい。
イミド化処理の加熱条件としては、例えば150℃以上400℃以下(好ましくは200℃以上300℃以下)で、20分間以上60分間以下加熱することで、イミド化反応が起こり、ポリイミド樹脂層が形成される。加熱反応の際、加熱の最終温度に達する前に、温度を段階的、又は一定速度で徐々に上昇させて加熱することがよい。
本実施形態に係るポリイミド成形体は、本実施形態に係るポリイミド前駆体組成物を加熱処理して成形されたポリイミド成形体である。つまり、本実施形態に係るポリイミド成形体は、上記本実施形態に係るポリイミド成形体の製造方法により得られるポリイミド成形体である。このポリイミド成形体としては、例えば、液晶配向膜、パッシベーション膜、電線被覆材、接着膜等の各種のポリイミド成形体が例示される。その他、ポリイミド成形体としては、例えば、フレキシブル電子基板フィルム、銅張積層フィルム、ラミネートフィルム、電気絶縁フィルム、燃料電池用多孔質フィルム、分離フィルム、耐熱性皮膜、ICパッケージ、レジスト膜、平坦化膜、マイクロレンズアレイ膜、光ファイバー被覆膜等も例示される。
ポリイミド成形体としては、ベルト部材も挙げられる。ベルト部材としては、駆動ベルト、電子写真方式の画像形成装置用のベルト(例えば、中間転写ベルト、転写ベルト、定着ベルト、搬送ベルト)等が例示される。
つまり、本実施形態に係るポリイミド成形体の製造方法は、上記例示された各種のポリイミド成形体の製造方法に適用され得る。
本実施形態に係るポリイミド成形体に含有される水性溶剤は、ポリイミド成形体中、1ppb以上1%未満である。ポリイミド成形体中に含有される水性溶剤の量は、ポリイミド成形体を加熱して発生するガス分をガスクロマトグラフィー法により定量される。
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、水856.78gを充填した。ここに、4,4‘−ジアミノジフェニルエーテル(以下、ODAと表記:分子量200.24)43.65g(217.99mmol)を加え、40℃に加熱しながら30分間撹拌した。3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、BPDAと表記:分子量294.22)37.71g(128.17mmol)を加えた。アミン化合物として、メチルモルホリン(以下、MMOと表記:分子量101.15)43.22g(427.26mmol)を滴下漏斗により除々に添加した。その後、40℃で30分間撹拌反応を行った。これによりポリイミド前駆体のプレポリマーを生成した。このプレポリマーおよび原料モノマーが溶解していることを確認した後、ピロメリット酸二無水物(以下、PMDAと表記:分子量218.12)18.64g(85.46mmol)を粉末で徐々に加えて、40℃で24時間反応を行い、ポリイミド前駆体組成物(B−1)を得た。ポリイミド前駆体組成物(B−1)の諸特性、液状態は、表1に示す。
なお、生成したポリイミド前駆体のイミド化率は0.04であり、既述の末端アミノ基量の測定の結果、少なくとも末端にアミノ基を有するものを含有するものであった。
固形分は、示差熱熱重量同時測定装置を用いて下記条件で測定した。なお、380℃の測定値をもって、固形分はポリイミドとしての固形分率として測定した。
・測定装置: 示差熱熱重量同時測定装置TG/DTA6200(セイコーインスツルメンツ株式会社)
・測定範囲: 20℃以上400℃以下
・昇温速度: 20℃/分
得られたポリイミド前駆体組成物(B−1)を用いて製膜を行って、フィルムを作製し、その製膜性について評価した。また、得られた製膜フィルムの機械的強度(引張り強度、引張り伸び)を測定した。
塗布厚500μmとなるようにスペーサーを設置した塗布ブレードを用いたバーコート法で塗布した。
・塗布基材: 1.1mmtガラス板
・乾燥温度: 60℃×10分
・焼成温度: 250℃×30分
製膜フィルムについて、(1)ボイド痕、(2)表面ムラ・模様を評価した。
製膜フィルム表面のボイド痕の有無を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎: ボイド痕の発生が見られない。
○: 製膜フィルム表面に1個以上10個未満のボイド痕が確認できる。
△: 製膜フィルム表面に10個以上50個未満のボイド痕が点在する。
×: 製膜フィルム表面に無数のボイド痕が一様に発生している。
製膜フィルム表面に発生する表面ムラ、模様の有無を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎: 表面ムラ、模様の発生が見られない。
○: 製膜フィルム表面の一部に表面ムラ、模様が僅かに確認できる(製膜フィルム表面
面積の10%未満)。
△: 製膜フィルム表面の一部に表面ムラ、模様が確認できる。
×: 製膜フィルム表面に表面ムラ、模様が一様に発生している(製膜フィルム表面面積の10%以上)。
作製した製膜フィルムより、ダンベル3号を用いて試料片を打ち抜き成形した。試料片を引張り試験機に設置し、下記条件で、試料片が引張り破断する印加荷重(引張り強度)、破断伸び(引張り伸び)を測定した。
・試験装置 : アイコーエンイジアリング社製引張り試験機1605型
・試料長さ : 30mm
・試料幅 : 5mm
・引張り速度 :10mm/min
ポリイミド前駆体組成物の作製条件を、下記表1〜表8に記載の条件に変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリイミド前駆体組成物(B−2)〜(B−17)、(B−19)〜(B−29)を作製した。
得られたポリイミド前駆体組成物(B−2)〜(B−17)、(B−19)〜(B−29)を用いて、実施例1と同様にして、評価をした。評価結果を表1〜表8に示す。
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、水426.89g、テトラヒドロフルフリールアルコール(以下、THFAと表記)426.89gを充填した。ここに、4,4‘−ジアミノジフェニルエーテル(以下、ODAと表記:分子量200.24)46.69g(233.15mmol)を加え、80℃に加熱しながら30分間撹拌した。3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、BPDAと表記:分子量294.22)13.44g(45.70mmol)を加えた。原料の溶解を確認し、ピロメリット酸二無水物(以下、PMDAと表記:分子量218.12)39.87g(182.79mmol)を粉末で徐々に加えた。80℃で30分間撹拌反応を行った。アミン化合物として、メチルモルホリン(以下、MMOと表記:分子量101.15)46.22g(456.97mmol)を滴下漏斗により徐々に添加した。80℃で24時間反応を行い、ポリイミド前駆体組成物(B−18)を得た。
得られたポリイミド前駆体組成物(B−18)を用いて、実施例1と同様にして、評価をした。評価結果を表5に示す。
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと表記)900gを充填した。ここに、ODA46.69g(233.15mmol)を加え、40℃に加熱しながら30分間撹拌した。BPDA13.44g(45.70mmol)、PMDA39.87g(182.79mmol)を加えて、40℃で24時間反応を行い、ポリイミド前駆体組成物(Y−1)を得た。
なお、生成したポリイミド前駆体のイミド化率は0.03であり、既述の末端アミノ基量の測定の結果、少なくとも末端にアミノ基を有するものを含有するものであった。
その結果、焼成温度を実施例1と同じく、250℃とすると、膜中にNMPが残留するため、引張り強度、引張り伸びともに、実施例3に比べて低くなってしまった。ポリイミド前駆体組成物(Y−1)に含まれる高沸点のNMPが製膜フィルム中に残留することで、機械的強度低下を引き起こすことが原因の一つと考えられる。
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、NMP853.78gを充填した。ここに、ODA46.69g(233.15mmol)を加え、40℃に加熱しながら30分間撹拌した。BPDA13.44g(45.70mmol)、MMO46.22g(4456.97mmol)を滴下した後、30分間撹拌して、PMDA39.87g(182.79mmol)を粉末で徐々に加えた。40℃で24時間反応を行い、ポリイミド前駆体組成物(Y−2)を得た。
なお、生成したポリイミド前駆体のイミド化率は0.03であり、既述の末端アミノ基量の測定の結果、少なくとも末端にアミノ基を有するものを含有するものであった。
その結果、焼成温度を比較例1と同じく、250℃とすると、膜中にNMP、が残留するため、引張り強度、引張り伸びともに、実施例3に比べて低くなってしまった。
ポリイミド前駆体組成物の溶剤を、下記表9に記載の条件に変更した以外は、比較例2と同様にして、ポリイミド前駆体組成物(Y−2)〜(Y−4)を作製した。
得られたポリイミド前駆体組成物(Y−2)〜(Y−4)は、添加した原料が溶解できず不均一であり、製膜することはできなかった。
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、水900g、を充填した。ここに、ODA46.69g(233.15mmol)を加え、40℃に加熱しながら30分間撹拌した。BPDA13.44g(45.70mmol)と、PMDA39.87g(182.79mmol)とを同時に加え、40℃で24時間反応を行い、ポリイミド前駆体組成物(Y−5)を得た。
得られたポリイミド前駆体組成物(Y−5)を用いて、実施例1と同様にして、評価をした。評価結果を表10に示す。
得られたポリイミド前駆体組成物(Y−5)は、添加した原料が溶解できず不均一であり、製膜することはできなかった。
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、水852.11gを充填した。ここに、ODA43.37g(241.55mmol)を加え、40℃に加熱しながら30分間撹拌した。PMDA51.63g(236.72mmol)と加え、MMO47.89g(473.44mmol)滴下した。40℃で24時間反応を行い、ポリイミド前駆体組成物(Y−6)を得た。
得られたポリイミド前駆体組成物(Y−6)を用いて、実施例1と同様にして、評価をした。評価結果を表10に示す。
得られたポリイミド前駆体組成物(Y−6)は、粘度が低く、分子量測定の結果、殆ど重合が進行していないことが分かった。また、製膜性能も著しく劣り、引張り試験の結果、試料片は殆ど伸びずに破断した。
・BPDA(3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物: 分子量294.22)
・BTDA(3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物: 分子量322.23)
・PDA(p−フェニレンジアミン: 分子量108.14)
・ODA(4,4’−ジアミノジフェニルエーテル: 分子量200.24)
・BAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン: 分子量410.51)・PA(無水フタル酸: 分子量148.12)
・THF(テトラヒドロフラン)
・THFA(テトラヒドロフランフルフリールアルコール*)
・MeOH(メタノール)
・IPA(イソプロピルアルコール)
・MMO(メチルモルホリン: 分子量101.15: 解離定数pKb6.6文献値)
・DMZ(1,2−ジメチルイミダゾール: 分子量 96.13: 解離定数pKb6.3実験値)
Claims (15)
- 水および水溶性アルコールからなる群より選択される少なくとも一種を含む水性溶剤に、二つのカルボン酸無水物基が結合したベンゼン環を有する第1テトラカルボン酸二無水物、および前記第1テトラカルボン酸二無水物以外の第2テトラカルボン酸二無水物を含むテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との縮重合体からなるポリイミド前駆体と、3級アミン化合物と、が溶解しているポリイミド前駆体組成物。
- 前記第1テトラカルボン酸二無水物が、下記一般式(TD11)および下記一般式(TD12)で表されるテトラカルボン酸二無水物からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1に記載のポリイミド前駆体組成物。
(一般式(TD11)および一般式(TD12)中、RTD11、RTD12、RTD13、およびRTD14は、各々独立に、水素原子、カルボキシル基、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のフェニル基を示す。) - 前記第2テトラカルボン酸二無水物が、一つのカルボン酸無水物基が結合したベンゼン環を二つ有するテトラカルボン酸二無水物である請求項1又は請求項2に記載のポリイミド前駆体組成物。
- 前記テトラカルボン酸二無水物が、前記第1テトラカルボン酸二無水物を40モル%以上95モル%以下で含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
- 前記ポリイミド前駆体において、前記ジアミン化合物のモル当量数が、前記テトラカルボン酸二無水物のモル当量数よりも大きい請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
- 前記ポリイミド前駆体が、末端にアミノ基を有するポリイミド前駆体を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
- 前記ポリイミド前駆体の数平均分子量が、2000以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
- 前記3級アミン化合物が、環中に窒素原子を含む環状3級アミン化合物である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
- 前記3級アミン化合物の解離定数pKbが、5.0以上7.0以下である請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
- 前記3級アミン化合物が、水酸基、1級アミノ基、および2級アミノ基を有していない3級アミン化合物である請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
- 前記水性溶剤が、前記水または前記水溶性アルコールを全溶剤に対して10質量%以上含む請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物。
- 前記水性溶剤に、前記第2テトラカルボン酸二無水物、および前記ジアミン化合物を添加した後、更に前記第1テトラカルボン酸二無水物と前記3級アミン化合物とを添加して、前記ポリイミド前駆体が生成されている請求項1〜請求項11のいずれか1項の記載のポリイミド前駆体組成物。
- 水および水溶性アルコールからなる群より選択される少なくとも一種を含む水性溶剤に、二つのカルボン酸無水物基が結合したベンゼン環を有する第1テトラカルボン酸二無水物以外の第2テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを添加した後、前記第1テトラカルボン酸二無水物と3級アミン化合物とを添加して、ポリイミド前駆体を生成する工程を有するポリイミド前駆体組成物の製造方法。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物を加熱処理して成形されたポリイミド成形体。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリイミド前駆体組成物を加熱処理して成形するポリイミド成形体の製造方法。
載のポリイミド前駆体組成物を加熱処理して成形するポリイミド成形体の製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014152056A JP6413434B2 (ja) | 2014-07-25 | 2014-07-25 | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体の製造方法、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法 |
US14/608,772 US9550862B2 (en) | 2014-07-25 | 2015-01-29 | Polyimide precursor composition, method for preparing polyimide precursor, polyimide molded article, and method for preparing polyimide molded article |
CN201510109177.XA CN105315665B (zh) | 2014-07-25 | 2015-03-12 | 聚酰亚胺前体组合物、制备聚酰亚胺前体的方法、聚酰亚胺成形体及其制备方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014152056A JP6413434B2 (ja) | 2014-07-25 | 2014-07-25 | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体の製造方法、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016030760A true JP2016030760A (ja) | 2016-03-07 |
JP6413434B2 JP6413434B2 (ja) | 2018-10-31 |
Family
ID=55166187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014152056A Active JP6413434B2 (ja) | 2014-07-25 | 2014-07-25 | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体の製造方法、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US9550862B2 (ja) |
JP (1) | JP6413434B2 (ja) |
CN (1) | CN105315665B (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018138644A (ja) * | 2017-02-24 | 2018-09-06 | 富士ゼロックス株式会社 | ポリイミド前駆体溶液、及び多孔質ポリイミドフィルムの製造方法 |
WO2020016954A1 (ja) * | 2018-07-18 | 2020-01-23 | 住友電気工業株式会社 | 樹脂ワニス、絶縁電線及び絶縁電線の製造方法 |
JP2021085977A (ja) * | 2019-11-27 | 2021-06-03 | 信越化学工業株式会社 | 感光性ポリイミド樹脂組成物、パターン形成方法及び半導体装置の製造方法 |
WO2021193530A1 (ja) * | 2020-03-24 | 2021-09-30 | 東レ株式会社 | 樹脂膜、その製造方法、樹脂組成物、ディスプレイおよびその製造方法 |
JP2022502554A (ja) * | 2018-10-11 | 2022-01-11 | ピーアイ・アドバンスド・マテリアルズ・カンパニー・リミテッド | 接着力に優れたポリイミド樹脂を製造するためのポリアミック酸組成物及びこれによって製造されたポリイミド樹脂 |
WO2022114136A1 (ja) * | 2020-11-27 | 2022-06-02 | 宇部興産株式会社 | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミドフィルム、およびポリイミドフィルム/基材積層体 |
KR20230001762A (ko) * | 2021-06-29 | 2023-01-05 | 한국화학연구원 | 폴리아믹산 수용액 조성물 |
KR20230001766A (ko) * | 2021-06-29 | 2023-01-05 | 한국화학연구원 | 폴리아믹산 수용액 조성물 |
KR20230001763A (ko) * | 2021-06-29 | 2023-01-05 | 한국화학연구원 | 폴리아믹산 수용액 조성물 |
KR20230021429A (ko) * | 2021-08-05 | 2023-02-14 | 한국화학연구원 | 수용성 폴리아믹산, 이의 제조방법, 이를 이용한 폴리이미드 절연막 및 유기박막트랜지스터 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7024225B2 (ja) * | 2017-06-29 | 2022-02-24 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | ポリイミド積層膜、及びポリイミド積層膜の製造方法 |
JP7006033B2 (ja) * | 2017-09-01 | 2022-02-10 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | ポリイミド前駆体溶液、及びポリイミド成形体 |
JP7163582B2 (ja) * | 2018-01-25 | 2022-11-01 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | ポリイミド前駆体溶液、成形体、及び、成形体の製造方法 |
US20210189066A1 (en) * | 2019-12-18 | 2021-06-24 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Polyimide precursor solution and method for producing polyimide film |
Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08157599A (ja) * | 1994-10-07 | 1996-06-18 | Unitika Ltd | ポリアミド酸溶液及びそれから得られるポリイミドフィルム又はポリイミド被覆物 |
CN1760236A (zh) * | 2004-10-13 | 2006-04-19 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种聚酰亚胺聚合物及制备方法和应用 |
JP2009286868A (ja) * | 2008-05-28 | 2009-12-10 | Jfe Chemical Corp | 線状ポリイミド前駆体、線状ポリイミド、その熱硬化物、製造方法、接着剤および銅張積層板 |
JP2011140589A (ja) * | 2010-01-08 | 2011-07-21 | Nof Corp | 防曇塗料組成物 |
CN102634021A (zh) * | 2012-03-30 | 2012-08-15 | 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 | 一种热塑性聚酰亚胺树脂及其制备方法 |
JP2013144750A (ja) * | 2012-01-13 | 2013-07-25 | Ube Industries Ltd | ポリイミド前駆体水溶液組成物、及びポリイミド前駆体水溶液組成物の製造方法 |
WO2014189002A1 (ja) * | 2013-05-20 | 2014-11-27 | ユニチカ株式会社 | ポリイミド前駆体溶液 |
JP2015007211A (ja) * | 2013-05-27 | 2015-01-15 | 株式会社リコー | ポリイミド前駆体の製造方法及びポリイミドの製造方法 |
JP5846136B2 (ja) * | 2013-01-31 | 2016-01-20 | 富士ゼロックス株式会社 | ポリイミド前駆体組成物、及びポリイミド前駆体組成物の製造方法 |
JP2016030759A (ja) * | 2014-07-25 | 2016-03-07 | 富士ゼロックス株式会社 | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体の製造方法、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法 |
JP6056512B2 (ja) * | 2013-01-31 | 2017-01-11 | 富士ゼロックス株式会社 | ポリイミド成形体の製造方法、液晶配向膜の製造方法、パッシベーション膜の製造方法、電線被覆材の製造方法、及び接着膜の製造方法 |
Family Cites Families (30)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3507765A (en) | 1966-05-05 | 1970-04-21 | Gen Electric | Method for electrocoating a polyamide acid |
US3663728A (en) | 1968-07-25 | 1972-05-16 | Gen Electric | Process for producing polyamide acid and polyimides |
US4238528A (en) | 1978-06-26 | 1980-12-09 | International Business Machines Corporation | Polyimide coating process and material |
US4518673A (en) | 1982-04-28 | 1985-05-21 | Hitachi Metals, Ltd. | Electrophotographic developer |
US4535105A (en) | 1983-03-08 | 1985-08-13 | Ube Industries, Ltd. | Wholly aromatic polyamic acid solution composition |
JPS59164328A (ja) | 1983-03-08 | 1984-09-17 | Ube Ind Ltd | 芳香族ポリアミツク酸溶液組成物 |
CA2002147A1 (en) | 1988-11-07 | 1990-05-07 | Shuichi Morikawa | Production process for polyimide fibers |
US4960846A (en) | 1990-03-09 | 1990-10-02 | Amoco Corporation | Polyimide copolymers containing 4,4'-bis(p-aminophenoxy)biphenyl and siloxane diamine moieties |
US5202412A (en) | 1990-10-02 | 1993-04-13 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Polyimide copolymer precursors |
US5180650A (en) | 1992-01-31 | 1993-01-19 | Xerox Corporation | Toner compositions with conductive colored magnetic particles |
JP3414479B2 (ja) | 1993-02-10 | 2003-06-09 | ユニチカ株式会社 | 製膜溶液及びそれから得られる多孔質フィルム又は多孔質フィルムの被覆物 |
CA2115334A1 (en) | 1993-02-10 | 1994-08-11 | Isao Tomioka | Film forming solution, porous film obtained therefrom and coated material with the porous film |
JPH0859832A (ja) | 1993-10-29 | 1996-03-05 | Hitachi Ltd | 水溶性ポリアミド酸塩とポリイミド前駆体ワニス及びポリイミドとその用途 |
JPH0815519A (ja) | 1994-06-27 | 1996-01-19 | Toray Ind Inc | カラーペーストおよびその製造方法 |
US5719253A (en) | 1994-10-07 | 1998-02-17 | Unitika Ltd. | Poly(amic acid) solution and polyimide film or polymide-coated material obtained therefrom |
JPH08120777A (ja) | 1994-10-19 | 1996-05-14 | Sumitomo Forestry Co Ltd | 筋違い金具 |
JPH10195295A (ja) | 1997-01-08 | 1998-07-28 | Unitika Ltd | ポリアミド酸溶液、それから得られるポリイミドフィルム又はポリイミド被覆物 |
JP5008226B2 (ja) | 2001-06-29 | 2012-08-22 | 東洋アルミニウム株式会社 | 金属顔料組成物、その製造方法、その金属顔料組成物を含有する塗料組成物およびインキ組成物 |
JP4039011B2 (ja) | 2001-07-02 | 2008-01-30 | 宇部興産株式会社 | 耐熱性不織布及びバインダ−樹脂 |
CN1307260C (zh) * | 2002-01-15 | 2007-03-28 | 株式会社Pi技术研究所 | 溶剂可溶的嵌段共聚聚酰亚胺组合物及其制造方法 |
GB0322770D0 (en) | 2003-09-29 | 2003-10-29 | British Telecomm | Bandwith allocation |
DE102005030242A1 (de) | 2005-06-29 | 2007-01-04 | Merck Patent Gmbh | Semitransparente Interferenzpigmente |
JP5499938B2 (ja) | 2010-06-25 | 2014-05-21 | セイコーエプソン株式会社 | 超音波センサー、測定装置、プローブ、および測定システム |
US8859176B2 (en) | 2010-06-28 | 2014-10-14 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Toner, developer, toner cartridge, and image forming apparatus |
JP5733070B2 (ja) | 2010-07-14 | 2015-06-10 | 宇部興産株式会社 | ポリイミド前駆体水溶液組成物 |
JP5733071B2 (ja) | 2010-12-15 | 2015-06-10 | 宇部興産株式会社 | ポリイミド前駆体水溶液組成物の製造方法、及びポリイミド前駆体水溶液組成物 |
JP5834930B2 (ja) | 2011-09-09 | 2015-12-24 | 宇部興産株式会社 | ポリイミド前駆体水溶液組成物、及びポリイミド前駆体水溶液組成物の製造方法 |
JP5915193B2 (ja) | 2012-01-13 | 2016-05-11 | 宇部興産株式会社 | ポリイミド前駆体アルコール溶液組成物、及びポリイミド前駆体アルコール溶液組成物の製造方法 |
JP5845911B2 (ja) * | 2012-01-13 | 2016-01-20 | 宇部興産株式会社 | ポリイミド前駆体水溶液組成物、及びポリイミド前駆体水溶液組成物の製造方法 |
JP5708676B2 (ja) * | 2013-01-31 | 2015-04-30 | 富士ゼロックス株式会社 | ポリイミド前駆体組成物の製造方法 |
-
2014
- 2014-07-25 JP JP2014152056A patent/JP6413434B2/ja active Active
-
2015
- 2015-01-29 US US14/608,772 patent/US9550862B2/en active Active
- 2015-03-12 CN CN201510109177.XA patent/CN105315665B/zh active Active
Patent Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08157599A (ja) * | 1994-10-07 | 1996-06-18 | Unitika Ltd | ポリアミド酸溶液及びそれから得られるポリイミドフィルム又はポリイミド被覆物 |
CN1760236A (zh) * | 2004-10-13 | 2006-04-19 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种聚酰亚胺聚合物及制备方法和应用 |
JP2009286868A (ja) * | 2008-05-28 | 2009-12-10 | Jfe Chemical Corp | 線状ポリイミド前駆体、線状ポリイミド、その熱硬化物、製造方法、接着剤および銅張積層板 |
JP2011140589A (ja) * | 2010-01-08 | 2011-07-21 | Nof Corp | 防曇塗料組成物 |
JP2013144750A (ja) * | 2012-01-13 | 2013-07-25 | Ube Industries Ltd | ポリイミド前駆体水溶液組成物、及びポリイミド前駆体水溶液組成物の製造方法 |
CN102634021A (zh) * | 2012-03-30 | 2012-08-15 | 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 | 一种热塑性聚酰亚胺树脂及其制备方法 |
JP5846136B2 (ja) * | 2013-01-31 | 2016-01-20 | 富士ゼロックス株式会社 | ポリイミド前駆体組成物、及びポリイミド前駆体組成物の製造方法 |
JP6056512B2 (ja) * | 2013-01-31 | 2017-01-11 | 富士ゼロックス株式会社 | ポリイミド成形体の製造方法、液晶配向膜の製造方法、パッシベーション膜の製造方法、電線被覆材の製造方法、及び接着膜の製造方法 |
WO2014189002A1 (ja) * | 2013-05-20 | 2014-11-27 | ユニチカ株式会社 | ポリイミド前駆体溶液 |
JP2015007211A (ja) * | 2013-05-27 | 2015-01-15 | 株式会社リコー | ポリイミド前駆体の製造方法及びポリイミドの製造方法 |
JP2016030759A (ja) * | 2014-07-25 | 2016-03-07 | 富士ゼロックス株式会社 | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体の製造方法、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法 |
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018138644A (ja) * | 2017-02-24 | 2018-09-06 | 富士ゼロックス株式会社 | ポリイミド前駆体溶液、及び多孔質ポリイミドフィルムの製造方法 |
WO2020016954A1 (ja) * | 2018-07-18 | 2020-01-23 | 住友電気工業株式会社 | 樹脂ワニス、絶縁電線及び絶縁電線の製造方法 |
CN110933949A (zh) * | 2018-07-18 | 2020-03-27 | 住友电气工业株式会社 | 树脂清漆、绝缘电线以及绝缘电线的制造方法 |
JP7152812B2 (ja) | 2018-10-11 | 2022-10-13 | ピーアイ・アドバンスド・マテリアルズ・カンパニー・リミテッド | 接着力に優れたポリイミド樹脂を製造するためのポリアミック酸組成物及びこれによって製造されたポリイミド樹脂 |
JP2022502554A (ja) * | 2018-10-11 | 2022-01-11 | ピーアイ・アドバンスド・マテリアルズ・カンパニー・リミテッド | 接着力に優れたポリイミド樹脂を製造するためのポリアミック酸組成物及びこれによって製造されたポリイミド樹脂 |
JP2021085977A (ja) * | 2019-11-27 | 2021-06-03 | 信越化学工業株式会社 | 感光性ポリイミド樹脂組成物、パターン形成方法及び半導体装置の製造方法 |
JP7247867B2 (ja) | 2019-11-27 | 2023-03-29 | 信越化学工業株式会社 | 感光性ポリイミド樹脂組成物、パターン形成方法及び半導体装置の製造方法 |
WO2021193530A1 (ja) * | 2020-03-24 | 2021-09-30 | 東レ株式会社 | 樹脂膜、その製造方法、樹脂組成物、ディスプレイおよびその製造方法 |
WO2022114136A1 (ja) * | 2020-11-27 | 2022-06-02 | 宇部興産株式会社 | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミドフィルム、およびポリイミドフィルム/基材積層体 |
KR20230001762A (ko) * | 2021-06-29 | 2023-01-05 | 한국화학연구원 | 폴리아믹산 수용액 조성물 |
KR20230001766A (ko) * | 2021-06-29 | 2023-01-05 | 한국화학연구원 | 폴리아믹산 수용액 조성물 |
KR20230001763A (ko) * | 2021-06-29 | 2023-01-05 | 한국화학연구원 | 폴리아믹산 수용액 조성물 |
KR102621031B1 (ko) | 2021-06-29 | 2024-01-05 | 한국화학연구원 | 폴리아믹산 수용액 조성물 |
KR102621023B1 (ko) * | 2021-06-29 | 2024-01-05 | 한국화학연구원 | 폴리아믹산 수용액 조성물 |
KR102644737B1 (ko) * | 2021-06-29 | 2024-03-07 | 한국화학연구원 | 폴리아믹산 수용액 조성물 |
KR20230021429A (ko) * | 2021-08-05 | 2023-02-14 | 한국화학연구원 | 수용성 폴리아믹산, 이의 제조방법, 이를 이용한 폴리이미드 절연막 및 유기박막트랜지스터 |
KR102620828B1 (ko) * | 2021-08-05 | 2024-01-03 | 한국화학연구원 | 수용성 폴리아믹산, 이의 제조방법, 이를 이용한 폴리이미드 절연막 및 유기박막트랜지스터 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN105315665B (zh) | 2018-01-26 |
JP6413434B2 (ja) | 2018-10-31 |
US20160024256A1 (en) | 2016-01-28 |
US9550862B2 (en) | 2017-01-24 |
CN105315665A (zh) | 2016-02-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6413434B2 (ja) | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体の製造方法、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法 | |
JP5846136B2 (ja) | ポリイミド前駆体組成物、及びポリイミド前駆体組成物の製造方法 | |
JP5708676B2 (ja) | ポリイミド前駆体組成物の製造方法 | |
JP5708778B1 (ja) | ポリイミド前駆体組成物の製造方法 | |
JP2016121295A (ja) | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法 | |
JP6056512B2 (ja) | ポリイミド成形体の製造方法、液晶配向膜の製造方法、パッシベーション膜の製造方法、電線被覆材の製造方法、及び接着膜の製造方法 | |
US9988534B2 (en) | Polyimide precursor composition and method for producing polyimide precursor composition | |
JP2017052877A (ja) | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体組成物の製造方法、及びポリイミド成形体の製造方法 | |
US9279036B1 (en) | Polyamideimide precursor composition, polyamideimide molded article, and method for preparing polyamideimide molded article | |
JP6427904B2 (ja) | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド成形体の製造方法、及びポリイミド成形体 | |
JP6427905B2 (ja) | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド成形体の製造方法、及びポリイミド成形体 | |
CN109422877B (zh) | 聚酰亚胺前体溶液和聚酰亚胺成型体 | |
JP6672667B2 (ja) | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体組成物の製造方法、及びポリイミド成形体の製造方法。 | |
JP6496993B2 (ja) | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体の製造方法、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法 | |
US10597493B2 (en) | Polyimide precursor composition and method of preparing polyimide molded article | |
JP6007809B2 (ja) | ポリイミド成形体の製造方法、ポリイミド成形体、液晶配向膜、パッシベーション膜、電線被覆材、及び接着膜 | |
US9650543B2 (en) | Polyimide precursor composition, method for manufacturing polyimide molded body, and polyimide molded body | |
JP5768926B2 (ja) | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体組成物の製造方法、ポリイミド成形体の製造方法、ポリイミド成形体、液晶配向膜、パッシベーション膜、電線被覆材、及び接着膜 | |
JP6427903B2 (ja) | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド成形体の製造方法、及びポリイミド成形体 | |
JP5846285B2 (ja) | ポリイミド前駆体組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180314 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180320 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180518 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180904 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180917 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6413434 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |