JP2016030281A - 接合材料及び半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】特定の接合材料を使用した場合における接合後の信頼性をより高めた接合材料及び当該接合材料を用いて接合された半導体装置を提供する。
【解決手段】Znを主成分として含有するZn系金属材層1と、Zn系金属材層1上に設けられたAlを主成分として含有するAl系金属材層2と、Al系金属材層2上に設けられたCu、Au、Ag又はSnを主成分として含有するX系金属材層(Cu系金属材層3)とを備えた板状の接合材料10であって、Zn系金属材層1には、熱膨張率が5以下の金属材料からなる、複数の貫通孔を備える金属板(インバーメッシュ4)が内在している。
【選択図】図1
【解決手段】Znを主成分として含有するZn系金属材層1と、Zn系金属材層1上に設けられたAlを主成分として含有するAl系金属材層2と、Al系金属材層2上に設けられたCu、Au、Ag又はSnを主成分として含有するX系金属材層(Cu系金属材層3)とを備えた板状の接合材料10であって、Zn系金属材層1には、熱膨張率が5以下の金属材料からなる、複数の貫通孔を備える金属板(インバーメッシュ4)が内在している。
【選択図】図1
Description
本発明は、接合材料及び当該接合材料を用いて接合された半導体装置に関する。
電機・電子機器の部品の電気的接合に使用されている接合材料であるはんだには、従来、鉛が含まれていた。しかし、2003年頃から、人体への有害性が指摘される鉛の使用を規制する動きが欧州を中心に広がり、鉛を含有しない、鉛フリー代替材料の開発が進められてきている。
はんだは、融点により高温はんだ、中温はんだ、低温はんだの3種類に分けられる。このうち、高温はんだについては、例えば、特許文献1において鉛フリー接合材料が提案されている。
特許文献1に記載の鉛フリー接合材料は、優れた特性を有するものであるが、溶融・凝固後の組成がZn−Al−Cu合金となり、熱膨張係数が約30と大きい。そのため、接合後の温度サイクルにより生じる熱応力が大きくなるので、はんだやチップにクラックが入るおそれがある。ゆえに、クラックが入りにくくし、接合後の信頼性をより高める必要がある点で改善の余地があった。
そこで、本発明の目的は、特定の接合材料を使用した場合における接合後の信頼性をより高めた接合材料及び当該接合材料を用いて接合された半導体装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、下記の接合材料及び半導体装置を提供する。
[1]Znを主成分として含有するZn系金属材層と、前記Zn系金属材層上に設けられたAlを主成分として含有するAl系金属材層と、前記Al系金属材層上に設けられたCu、Au、Ag又はSnを主成分として含有するX系金属材層とを備え、前記Zn系金属材層には、熱膨張率が5以下の金属材料からなる、複数の貫通孔を備える金属板が内在していることを特徴とする板状の接合材料。
[2]前記熱膨張率が5以下の金属材料は、Fe−Ni系合金であることを特徴とする前記[1]に記載の接合材料。
[3]前記複数の貫通孔を備える金属板は、メッシュ状の金属板であることを特徴とする前記[1]又は[2]に記載の接合材料。
[4]前記複数の貫通孔を備える金属板の厚さは、前記Zn系金属材層の厚み未満であることを特徴とする前記[1]〜[3]の何れか1つに記載の接合材料。
[5]前記複数の貫通孔は、前記金属板面上の孔の最大長が1mm未満であることを特徴とする前記[1]〜[4]の何れか1つに記載の接合材料。
[6]前記複数の貫通孔は、前記金属板面上の孔の面積が接合対象のチップの接合面積未満であることを特徴とする前記[1]〜[5]の何れか1つに記載の接合材料。
[7]前記接合材料の体積に占める前記複数の貫通孔を備える金属板の体積の比率が20%以上70%以下であることを特徴とする前記[1]〜[6]の何れか1つに記載の接合材料。
[8]前記複数の貫通孔を備える金属板は、その表面にNiめっき層を有することを特徴とする前記[1]〜[7]の何れか1つに記載の接合材料。
[9]前記Zn系金属材層の両面に、前記Al系金属材層及び前記X系金属材層が設けられている前記[1]〜[8]の何れか1つに記載の接合材料。
[10]前記[1]〜[9]の何れか1つに記載の接合材料を用いてはんだ接合されたことを特徴とする半導体装置。
[2]前記熱膨張率が5以下の金属材料は、Fe−Ni系合金であることを特徴とする前記[1]に記載の接合材料。
[3]前記複数の貫通孔を備える金属板は、メッシュ状の金属板であることを特徴とする前記[1]又は[2]に記載の接合材料。
[4]前記複数の貫通孔を備える金属板の厚さは、前記Zn系金属材層の厚み未満であることを特徴とする前記[1]〜[3]の何れか1つに記載の接合材料。
[5]前記複数の貫通孔は、前記金属板面上の孔の最大長が1mm未満であることを特徴とする前記[1]〜[4]の何れか1つに記載の接合材料。
[6]前記複数の貫通孔は、前記金属板面上の孔の面積が接合対象のチップの接合面積未満であることを特徴とする前記[1]〜[5]の何れか1つに記載の接合材料。
[7]前記接合材料の体積に占める前記複数の貫通孔を備える金属板の体積の比率が20%以上70%以下であることを特徴とする前記[1]〜[6]の何れか1つに記載の接合材料。
[8]前記複数の貫通孔を備える金属板は、その表面にNiめっき層を有することを特徴とする前記[1]〜[7]の何れか1つに記載の接合材料。
[9]前記Zn系金属材層の両面に、前記Al系金属材層及び前記X系金属材層が設けられている前記[1]〜[8]の何れか1つに記載の接合材料。
[10]前記[1]〜[9]の何れか1つに記載の接合材料を用いてはんだ接合されたことを特徴とする半導体装置。
本発明によれば、特定の接合材料を使用した場合における接合後の信頼性をより高めた接合材料及び当該接合材料を用いて接合された半導体装置を提供することができる。
(接合材料の構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る接合材料の一例を模式的に示す断面図である。また、図2は、図1のII−II線における断面を下から見た図である。以下、図を参照しつつ本発明の実施の形態に係る接合材料を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る接合材料の一例を模式的に示す断面図である。また、図2は、図1のII−II線における断面を下から見た図である。以下、図を参照しつつ本発明の実施の形態に係る接合材料を説明する。
本発明の実施形態に係る板状の接合材料10は、板状のZn系金属材層1の両面に、Al系金属材層2及びX系金属材層3(図1ではCu系金属材層)が順に設けられている。Zn系金属材層1の両面に設ける場合に限られず、Zn系金属材層1の片面にのみ、Al系金属材層2及びX系金属材層3を順に設ける構成であってもよい。両面に設ける場合の一方の面は、Al系金属材層2のみを設ける構成であってもよい。
図1に示される接合材料10は、Zn系金属材層1に熱膨張率が5以下の金属材料からなる、複数の貫通孔を備える金属板(図に示す具体例ではインバーからなるメッシュ状の金属板であるインバーメッシュ4)が内在している点を除き、前述の特許文献1に記載の図4に示される構成と同じであり、X系金属材層3として、Cuを例示したものである。具体的には、中央にZn系金属材層1(以下、単にZnと記載することがある)、その両面にAl系金属材層2(以下、単にAlと記載することがある)、各Al系金属材層2上にCu系金属材層3(以下、単にCuと記載することがある)を備えた積層材である。
複数の貫通孔を備える金属板としては、種々の形態を採用でき、例えば、複数の貫通孔がメッシュ状、格子状、又はハニカム状に設けられた金属板を挙げることができる。以下、複数の貫通孔がメッシュ状に設けられた金属板(以下、メッシュ状の金属板という)を例に図を参照して具体的に説明するが、複数の貫通孔が格子状やハニカム状等に設けられた金属板においても同様である。
Zn系金属材層1は、Znを主成分(最も多く含まれる成分、以下同じ)としており、Znが90質量%以上であることが好ましい。すなわち、Zn単体、又は不純物が10質量%以下のZn合金が好ましい。
Zn系金属材層1に内在しているメッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)を構成する熱膨張率が5以下の金属材料としては、Fe−Ni系合金が好ましく、インバー(例えば熱膨張率が1〜2程度のインバー)が特に好ましい。MoやWを用いることもできる。
メッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)の厚さは、熱抵抗の増大を抑制するため、Zn系金属材層1の厚み未満であることが好ましく、Zn系金属材層1の厚みの3/4以下であることがより好ましく、Zn系金属材層1の厚みの2/3以下であることがさらに好ましい。また、薄すぎると後述のはんだ厚を維持する効果が得られにくくなるため、メッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)の厚みの下限は、Zn系金属材層1の厚みの1/8以上であることが好ましく、Zn系金属材層1の厚みの1/6以上であることがより好ましく、Zn系金属材層1の厚みの1/4以上であることがさらに好ましい。
Zn系金属材層1に内在させるメッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)は、1枚でも2枚以上の複数枚でもよい。1〜2枚であることが好ましく、1枚であることがより好ましい。2枚以上の場合は、その合計板厚が上記の範囲であることが好ましい。また、2枚以上の場合は、各金属板が有するメッシュを構成する孔の位置が上下で一致するように配置することが熱抵抗の増大を抑制する点で好ましい。
メッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)は、図1に示すように、Zn系金属材層1のほぼ中央部に配置されるように内在されていることが好ましい。すなわち、Zn系金属材層1の両面のAl系金属材層2に接しない位置に配置されることが望ましい。
メッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)が有する貫通孔の金属板面上の孔の最大長は、1mm未満であることが好ましく、0.9mm以下であることがより好ましく、0.8mm以下であることがさらに好ましい。例えば、図2に示す孔は、ひし形形状であり、縦の対角線の長さL1>横の対角線の長さL2となっているので、この孔の最大長はL1である。孔の最小長は、0.2mm以上であることが好ましく、0.35mm以上であることがより好ましく、0.5mm以上であることがさらに好ましい。
孔の形状は、図2のようなひし形に限られるものではなく、円形、楕円形、多角形等の種々の形状を採り得る。いずれの形状においても、1つの孔における最大長と最小長の差が1.5倍以内であることが好ましい。
孔は、金属板全面に亘って設けられていることが熱伝導の点で好ましい。複数の孔の大きさが一様である場合は、それらが等間隔、あるいは任意のパターンで配置されていると均一な熱伝導が維持できる点で好ましい。一方、複数の孔の大きさが一様でない場合は、被接合部の発熱部に偏りがあるときに、より大きい孔をその直下又は近傍に配置することにより、熱伝導を優先した分布を設計することができる。
隣接する孔間の距離は、1.2mm未満であることが好ましく、1.1mm以下であることがより好ましく、1.0mm以下であることがさらに好ましい。また、0.25mm以上であることが好ましく、0.4mm以上であることがより好ましく、0.55mm以上であることがさらに好ましい。例えば、図2に示す孔間隔は、図の縦方向の間隔D1>図の横方向の間隔D2となっているが、間隔D1、D2のいずれもが上記の範囲内であることが好ましい。
メッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)のメッシュの線径は、例えば、φ20μm以下であることが好ましい。
メッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)が有する貫通孔の金属板面上の孔1つあたりの面積は、接合対象のチップの接合面積未満であることが好ましく、チップの接合面積の5/6以下であることがより好ましく、チップの接合面積の4/5以下であることがさらに好ましい。また、孔の面積の下限は、接合対象のチップの接合面積の1/6以上であることが好ましく、チップの接合面積の1/5以上であることがより好ましく、チップの接合面積の1/4以上であることがさらに好ましい。
また、接合材料全体の体積に占めるメッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)の体積の比率が20%以上70%以下であることが好ましく、30%以上60%以下であることがより好ましい。上記範囲内の比率でメッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)をZn系金属材層1に存在させることにより、接合後にクラックが入りにくくなり、接合後の信頼性をより高めることができるとともに、熱伝導率が下がりすぎないようにすることができる。
また、メッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)は、その成分(例えばFe合金ではFe成分)が接合材と反応し、非常に脆い金属間化合物を形成するため、その表面にNiめっき層を有していることが好ましい。Ni以外に、Zn−Al−Cuと反応性の低い金属、例えば、金、銀等でめっき層を形成してもよい。
Al系金属材層2は、Alを主成分としており、Alが90質量%以上であることが好ましい。すなわち、Al単体、又は不純物が10質量%以下のAl合金が好ましい。
X系金属材層3は、Cu、Au、Ag又はSnを主成分としており、Cu、Au、Ag又はSnが90質量%以上であることが好ましい。特に、図1に示される、Cuを主成分としており、Cuが90質量%以上であるCu系金属材層3であることが好ましい。すなわち、Cu単体、又は不純物が10質量%以下のCu合金が好ましい。例えば、無酸素銅、タフピッチ銅等の純銅や、3〜15質量ppmの硫黄と、2〜30質量ppmの酸素と、5〜55質量ppmのTiとを含む希薄銅合金等を使用することができる。
X/Al/Zn/Al/Xの5層構造については、溶融時に十分な液相を生じさせ、濡れを向上させる目的から5層構造の総厚は20μm以上が望ましい。また、接合部の熱抵抗を下げ、信頼性確保するため、5層構造の総厚は300μm以下にすることが望ましい。
また、X/Al/Znの3層構造の場合には、3層構造の総厚を20μm以上300μm以下にすることが望ましい。
(Alの合計の体積)/(Znの体積)は、1/60〜1/3であることが望ましい。また、382〜420℃の接合温度範囲内で、積層材全体を均一に溶融させるため、Al、Zn、Alの体積比は、Al:Zn:Al=1:6:1〜1:60:1の比率にすることが望ましい。さらに、溶融組織の均一性の観点から、Al:Zn:Al=1:8:1〜1:30:1の範囲がより望ましい。X/Al/Znの3層構造の場合には、Al、Znの体積比は、Al:Zn=1:3〜1:60の比率にすることが望ましい。なお、Znの体積には、Zn系金属材層1中に内在しているメッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)の体積は含まれない(以下、同様)。
また、X系金属材層3はZnとAlの酸化を防止する機能を持たせるため、一定以上の厚さが必要となる。一方、X系金属材層3は、ZnとAlが反応し溶融したZn−Al合金内に溶融し、Zn−Al−Cu合金を構成することになるが、元素XがZn−Al合金の硬さや融点に与える影響を最小限にとどめることが望ましい。そのため、X系金属材層3はZnとAlに比べて薄い必要がある。体積比は(Al+Zn+Al):(X+X)=1:0.0002〜0.2の比率にすることが望ましく、1:0.0005〜0.1の比率にすることがより望ましい。X/Al/Znの3層構造の場合には、体積比は(Zn+Al):X=1:0.0001〜0.1の比率にすることが望ましい。
(接合材料の製造方法)
次に、本実施の形態に係る接合材料の製造方法について説明する。
本実施の形態に係る接合材料は、クラッド圧延法、めっき法、又は蒸着法により製造することができる。詳細は、特許文献1(特開2012−71347号公報)に記載の方法により製造できるため、説明を省略する。
次に、本実施の形態に係る接合材料の製造方法について説明する。
本実施の形態に係る接合材料は、クラッド圧延法、めっき法、又は蒸着法により製造することができる。詳細は、特許文献1(特開2012−71347号公報)に記載の方法により製造できるため、説明を省略する。
但し、上記特許文献1に記載の製造方法において、熱膨張率が5以下の金属材料からなるメッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)が内在しているZn系金属材1を用いる点で異なる。当該Zn系金属材層1は、例えば、クラッド圧延、熱間プレス等によりZn板でインバーメッシュ4などのメッシュ状の金属板を挟み込み、孔にZnを侵入させて得ることができる。また、溶融した亜鉛を流し込んだ容器にメッシュ状の金属板を入れて固めることで得ることもできる。この際、孔の形状が円形に近いほどZnが孔に入り込みやすい。図2に示すように、孔のすべてにZnを隙間なく充填させる。
なお、メッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)は、例えば、金属板をエキスパンド製造機によって千鳥状に切れ目を入れながら押し広げ、その切れ目を菱形や亀甲形に成形することで得ることができる。
(接合後の状態)
図3は、図1に示す接合材料を用いてチップ−リードフレーム間を接合した後の状態を模式的に示す断面図であり、本発明の実施の形態に係る接合材料を用いてはんだ接合された半導体装置における接合部の拡大図である。
図3は、図1に示す接合材料を用いてチップ−リードフレーム間を接合した後の状態を模式的に示す断面図であり、本発明の実施の形態に係る接合材料を用いてはんだ接合された半導体装置における接合部の拡大図である。
本実施の形態に係る接合材料を用いてはんだ接合した後、メッシュ状の金属板(インバーメッシュ4)は、図3に示されるように、凝固したZn−Al−Cu共晶中に内在している。
(用途)
本発明の実施の形態に係る接合材料は、様々な構造の半導体装置のダイボンディング材料、リード材、封止用材料、絶縁基板の接合材料として使用できる。適用例としては、オルタネータ用ダイオード、IGBTモジュール、RFモジュール等のフロントエンドモジュール、自動車用パワーモジュール、LED、リチウムイオン電池の保護回路用MOSFET、DBC基板やDBA基板などのセラミック基板が挙げられる。ゆえに、本発明の実施の形態に係る接合材料を用いてはんだ接合された種々の半導体装置を得ることができる。
また、自動車用熱交換器等に用いられるアルミニウムブレージングシートのAl合金上に積層されるろう材として適用することも出来る。
本発明の実施の形態に係る接合材料は、様々な構造の半導体装置のダイボンディング材料、リード材、封止用材料、絶縁基板の接合材料として使用できる。適用例としては、オルタネータ用ダイオード、IGBTモジュール、RFモジュール等のフロントエンドモジュール、自動車用パワーモジュール、LED、リチウムイオン電池の保護回路用MOSFET、DBC基板やDBA基板などのセラミック基板が挙げられる。ゆえに、本発明の実施の形態に係る接合材料を用いてはんだ接合された種々の半導体装置を得ることができる。
また、自動車用熱交換器等に用いられるアルミニウムブレージングシートのAl合金上に積層されるろう材として適用することも出来る。
(実施の形態の効果)
本発明の実施の形態によれば、特定の接合材料におけるZn系金属材層に熱膨張率が5以下の金属材料からなる、複数の貫通孔を備える金属板を内在させたため、接合材料の溶融・凝固後に当該複数の貫通孔を備える金属板が低熱膨張材として機能し、接合部全体のみかけの熱膨張率を低減する、すなわち接合部全体の高熱伝導(低熱抵抗)が図れるので、熱応力が低減し、接合部ないし被接合物にクラックを発生しにくくし、接合後の信頼性をより高めた接合材料を提供することができる。また、当該接合材料を用いて接合された半導体装置を提供することができる。
本発明の実施の形態によれば、特定の接合材料におけるZn系金属材層に熱膨張率が5以下の金属材料からなる、複数の貫通孔を備える金属板を内在させたため、接合材料の溶融・凝固後に当該複数の貫通孔を備える金属板が低熱膨張材として機能し、接合部全体のみかけの熱膨張率を低減する、すなわち接合部全体の高熱伝導(低熱抵抗)が図れるので、熱応力が低減し、接合部ないし被接合物にクラックを発生しにくくし、接合後の信頼性をより高めた接合材料を提供することができる。また、当該接合材料を用いて接合された半導体装置を提供することができる。
また、複数の貫通孔の内部に良熱伝導体である接合材(Zn系金属材)が充填されることにより、複数の貫通孔を設けない場合に比べて、接合部全体の熱伝導(特に板厚方向の熱伝導)の低下を抑制することができるため、接合時の信頼性を確保できる。
さらに、高荷重ではんだ付けを行なった場合でも、複数の貫通孔を備える金属板の厚みや体積比率を調整することによって、溶融凝固後に金属板がスペーサーとして機能し、一定のはんだ厚を維持することができるため、被接合物(チップ)の傾きを抑制できる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず種々に変形実施が可能である。
10:接合材料
1:Zn、2:Al、3:Cu、4:インバーメッシュ
5:Zn−Al−Cu共晶、6:金属間化合物
20:チップ、30:リードフレーム
1:Zn、2:Al、3:Cu、4:インバーメッシュ
5:Zn−Al−Cu共晶、6:金属間化合物
20:チップ、30:リードフレーム
Claims (10)
- Znを主成分として含有するZn系金属材層と、前記Zn系金属材層上に設けられたAlを主成分として含有するAl系金属材層と、前記Al系金属材層上に設けられたCu、Au、Ag又はSnを主成分として含有するX系金属材層とを備え、
前記Zn系金属材層には、熱膨張率が5以下の金属材料からなる、複数の貫通孔を備える金属板が内在していることを特徴とする板状の接合材料。 - 前記熱膨張率が5以下の金属材料は、Fe−Ni系合金であることを特徴とする請求項1に記載の接合材料。
- 前記複数の貫通孔を備える金属板は、メッシュ状の金属板であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合材料。
- 前記複数の貫通孔を備える金属板の厚さは、前記Zn系金属材層の厚み未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の接合材料。
- 前記複数の貫通孔は、前記金属板面上の孔の最大長が1mm未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の接合材料。
- 前記複数の貫通孔は、前記金属板面上の孔の面積が接合対象のチップの接合面積未満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の接合材料。
- 前記接合材料の体積に占める前記複数の貫通孔を備える金属板の体積の比率が20%以上70%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の接合材料。
- 前記複数の貫通孔を備える金属板は、その表面にNiめっき層を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の接合材料。
- 前記Zn系金属材層の両面に、前記Al系金属材層及び前記X系金属材層が設けられている請求項1〜8のいずれか1項に記載の接合材料。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の接合材料を用いてはんだ接合されたことを特徴とする半導体装置。
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Cited By (1)
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KR101905574B1 (ko) | 2016-10-31 | 2018-10-08 | 한국생산기술연구원 | 반도체 소자 접합구조 및 접합방법 |
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