JP6459427B2 - ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法、及び、接合体、ヒートシンク付パワーモジュール用基板、ヒートシンク - Google Patents

ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法、及び、接合体、ヒートシンク付パワーモジュール用基板、ヒートシンク Download PDF

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この発明は、銅、ニッケル、又は銀からなる金属部材と、固相線温度が前記金属部材を構成する金属元素とアルミニウムとの共晶温度未満とされたアルミニウム合金からなるアルミニウム合金部材とが接合されてなる接合体を備え、パワーモジュール用基板とヒートシンクとを備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法、ヒートシンク本体と金属部材層とを備えたヒートシンクの製造方法、及び、接合体、ヒートシンク付パワーモジュール用基板、ヒートシンクに関するものである。
LEDやパワーモジュール等の半導体装置においては、導電材料からなる回路層の上に半導体素子が接合された構造とされている。
風力発電、電気自動車、ハイブリッド自動車等を制御するために用いられる大電力制御用のパワー半導体素子においては、発熱量が多いことから、これを搭載する基板としては、例えばAlN(窒化アルミ)、Al(アルミナ)などからなるセラミックス基板と、このセラミックス基板の一方の面に導電性の優れた金属板を接合して形成した回路層と、を備えたパワーモジュール用基板が、従来から広く用いられている。なお、パワージュール用基板としては、セラミックス基板の他方の面に金属層を形成したものも提供されている。
例えば、特許文献1に示すパワーモジュールにおいては、セラミックス基板の一方の面及び他方の面にAlからなる回路層及び金属層が形成されたパワーモジュール用基板と、この回路層上にはんだ材を介して接合された半導体素子と、を備えた構造とされている。
そして、パワーモジュール用基板の金属層側には、ヒートシンクが接合されており、半導体素子からパワーモジュール用基板側に伝達された熱を、ヒートシンクを介して外部へ放散する構成とされている。
ところで、特許文献1に記載されたパワーモジュールのように、回路層及び金属層をAlで構成した場合には、表面にAlの酸化皮膜が形成されるため、はんだ材によって半導体素子やヒートシンクを接合することができない。
そこで、従来、例えば特許文献2に開示されているように、回路層及び金属層の表面に無電解めっき等によってNiめっき膜を形成した上で、半導体素子やヒートシンクをはんだ接合している。
また、特許文献3には、はんだ材の代替として、酸化銀粒子と有機物からなる還元剤とを含む酸化銀ペーストを用いて、回路層と半導体素子、金属層とヒートシンクを接合する技術が提案されている。
しかしながら、特許文献2に記載されたように、回路層及び金属層表面にNiめっき膜を形成したパワーモジュール用基板においては、半導体素子及びヒートシンクを接合するまでの過程においてNiめっき膜の表面が酸化等によって劣化し、はんだ材を介して接合した半導体素子及びヒートシンクとの接合信頼性が低下するおそれがあった。ここで、ヒートシンクと金属層との接合が不十分であると、熱抵抗が上昇し、放熱特性が低下するおそれがあった。また、Niめっき工程では、不要な領域にNiめっきが形成されて電食等のトラブルが発生しないように、マスキング処理を行うことがある。このように、マスキング処理をした上でめっき処理をする場合、回路層表面及び金属層表面にNiめっき膜を形成する工程に多大な労力が必要となり、パワーモジュールの製造コストが大幅に増加してしまうといった問題があった。
また、特許文献3に記載されたように、酸化銀ペーストを用いて回路層と半導体素子、金属層とヒートシンクを接合する場合には、Alと酸化銀ペーストの焼成体との接合性が悪いために、予め回路層表面及び金属層表面にAg下地層を形成する必要があった。
そこで、特許文献4には、回路層及び金属層をAl層とCu層の積層構造としたパワーモジュール用基板が提案されている。このパワーモジュール用基板においては、回路層及び金属層の表面にはCu層が配置されるため、はんだ材を用いて半導体素子及びヒートシンクを良好に接合することができる。このため、積層方向の熱抵抗が小さくなり、半導体素子から発生した熱をヒートシンク側へと効率良く伝達することが可能となる。
また、特許文献5には、金属層及びヒートシンクの一方がアルミニウム又はアルミニウム合金で構成され、他方が銅又は銅合金で構成されており、これら前記金属層と前記ヒートシンクとが固相拡散接合されたヒートシンク付パワーモジュール用基板が提案されている。このヒートシンク付パワーモジュール用基板においては、金属層とヒートシンクとが固相拡散接合されているので、熱抵抗が小さく、放熱特性に優れている。
さらに、特許文献6、7には、金属層及びヒートシンクがアルミニウム又はアルミニウム合金で構成されており、これら前記金属層と前記ヒートシンクとが、添加元素の拡散を利用したいわゆる過渡液相接合法(Transient Liquid Phase Diffusion Bonding)で接合されたヒートシンク付パワーモジュール用基板が提案されている。
特許第3171234号公報 特開2004−172378号公報 特開2008−208442号公報 特開2014−160799号公報 特開2014−099596号公報 特開2011−119652号公報 特開2011−119653号公報
ところで、内部に冷却媒体の流路等が形成された複雑な構造のヒートシンクにおいては、比較的固相線温度が低いアルミニウム鋳物合金を用いて製造されることがある。
ここで、固相線温度の低いアルミニウム鋳物合金からなるアルミニウム合金部材と、銅又は銅合金からなる金属部材とを、特許文献5に記載されたように、固相拡散接合した場合には、接合界面近傍にカーケンダルボイドが多数発生することが確認された。このようなカーケンダルボイドがパワーモジュール用基板とヒートシンクとの間に存在すると、熱抵抗が上昇し、放熱特性が低下してしまうといった問題があった。
また、固相線温度の低いアルミニウム鋳物合金からなるアルミニウム合金部材と、アルミニウムからなるアルミニウム部材とを、特許文献6,7に示すように過渡液相接合法によって接合しようとした場合、アルミニウム合金部材の固相線温度未満の温度で加熱する必要があり、接合が不十分となるおそれがあった。また、この過渡液相接合法によって、アルミニウム合金部材と銅部材とを直接接合することは困難であった。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、比較的固相線温度の低いアルミニウム合金からなるアルミニウム合金部材と、銅、ニッケル、又は銀からなる金属部材とが良好に接合された接合体を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法及び、接合体、ヒートシンク付パワーモジュール用基板、ヒートシンクを提供することを目的とする。
本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法は、絶縁層と、この絶縁層の一方の面に形成された回路層と、前記絶縁層の他方の面に形成された金属層と、この金属層の前記絶縁層とは反対側の面に配置されたヒートシンクと、を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法であって、前記金属層と前記ヒートシンクとの間には、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層が配設されており、前記金属層のうち前記アルミニウム介在層との接合面は、銅、ニッケル、又は銀で構成され、前記ヒートシンクのうち前記アルミニウム介在層との接合面は、固相線温度が前記金属層の前記接合面を構成する金属元素とアルミニウムとの共晶温度未満とされたアルミニウム合金で構成されており、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層とを接合するヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程と、前記アルミニウム介在層と前記金属層とを固相拡散接合するアルミニウム介在層/金属層固相拡散接合工程と、を備えており、前記ヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程は、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層との間に、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を0.5mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内で配設する添加元素配設工程と、配設した前記添加元素を介して前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層と積層して積層方向に加圧するとともに加熱し、配設した前記添加元素を前記ヒートシンク側及び前記アルミニウム介在層側に拡散させることにより、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層との界面に溶融金属領域を形成する加熱工程と、前記溶融金属領域が形成された状態で温度を一定に保持し、前記溶融金属領域中の前記添加元素をさらに前記ヒートシンク側及び前記アルミニウム介在層側に拡散させることにより、温度を一定に保持した状態で前記溶融金属領域の凝固を進行させる凝固工程と、を有することを特徴としている。
この構成のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法によれば、前記金属層と前記ヒートシンクとの間に、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層が介在しており、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層とを接合するヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程と、前記アルミニウム介在層と前記金属層とを固相拡散接合するアルミニウム介在層/金属層固相拡散接合工程と、を備えているので、ヒートシンクと金属層とが直接接合されておらず、ヒートシンクと金属層との間にカーケンダルボイドが多数生成することを抑制できる。よって、積層方向における熱抵抗が低く、放熱特性に優れたヒートシンク付パワーモジュール用基板を製造することが可能となる。
また、ヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程において、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を0.5mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内で配設させる添加元素配設工程と、前記配設層の元素を前記ヒートシンク側及び前記アルミニウム介在層側に拡散させることにより、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層との界面に溶融金属領域を形成する加熱工程と、前記溶融金属領域中の前記添加元素をさらに前記ヒートシンク側及び前記アルミニウム介在層側に拡散させることにより、温度を一定に保持した状態で前記溶融金属領域の凝固を進行させる凝固工程と、を有しているので、比較的固相線温度が低いアルミニウム合金からなるヒートシンクであっても、過渡液相接合法によってアルミニウム介在層と確実に接合することができる。
ここで、本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法においては、前記添加元素配設工程では、前記添加元素がZnの場合には、配設するZn量を2mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内、前記添加元素がMgの場合には、配設するMg量を0.5mg/cm以上9mg/cm以下、前記添加元素がGeの場合には、配設するGe量を4mg/cm以上27mg/cm以下の範囲内とすることが好ましい。
この場合、加熱工程において、ヒートシンクを構成するアルミニウム合金の固相線温度未満の温度で加熱した場合であっても、ヒートシンクとアルミニウム介在層との間に確実に液相を生じさせることができ、ヒートシンクとアルミニウム介在層を確実に接合することができる。
なお、本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法においては、ヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程、及び、アルミニウム介在層/金属層固相拡散接合工程の実施順序に制限はなく、ヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程の後にアルミニウム介在層/金属層固相拡散接合工程を実施してもよいし、アルミニウム介在層/金属層固相拡散接合工程の後にヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程を実施してもよい。
あるいは、ヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程と、アルミニウム介在層/金属層固相拡散接合工程を、同時に実施してもよい。この場合、製造工程が少なくなり、製造コストの低減を図ることが可能となる。また、絶縁層への熱負荷を抑えることができる。
本発明の接合体は、銅、ニッケル、又は銀からなる金属部材と、固相線温度が前記金属部材を構成する金属元素とアルミニウムとの共晶温度未満とされたアルミニウム合金からなるアルミニウム合金部材と、が接合されてなる接合体であって、前記アルミニウム合金部材と前記金属部材との間には、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層が配設されており、前記アルミニウム介在層と前記金属部材とが固相拡散接合されており、前記アルミニウム合金部材と前記アルミニウム介在層とは、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を拡散させることによって接合されており、前記アルミニウム合金部材と前記アルミニウム介在層の接合界面においては、前記添加元素の濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層の厚さが50μm以上とされるとともに、前記添加元素がZnを含む場合には、Zn濃度が66質量%以上のZn濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がMgを含む場合には、Mg濃度が37質量%以上のMg濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がGeを含む場合には、Ge濃度が37質量%以上のGe濃化層の厚さが20μm以下とされていることを特徴としている。
この構成の接合体によれば、銅、ニッケル、又は銀からなる金属部材と、前記金属部材を構成する金属元素とアルミニウムとの共晶温度未満とされたアルミニウム合金からなるアルミニウム合金部材とが、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層を介して接合されているので、アルミニウム合金部材と金属部材との間におけるカーケンダルボイドの発生が抑制されており、熱抵抗が低く、伝熱部材として特に適している。
また、前記アルミニウム合金部材と前記アルミニウム介在層とは、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を拡散させることによって接合されており、前記アルミニウム合金部材と前記アルミニウム介在層の接合界面においては、前記添加元素の濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層の厚さが50μm以上とされているので、添加元素が十分に拡散することで接合時に液相が形成されており、前記アルミニウム合金部材と前記アルミニウム介在層とが確実に接合されている。なお、上述の添加元素拡散層においては、Zn、Mg及びGeのうちの2種類以上の添加元素を添加した場合にはそのうちの1つの添加元素の濃度が0.3質量%以上となっていればよい。
さらに、前記アルミニウム合金部材と前記アルミニウム介在層の接合界面においては、前記添加元素がZnを含む場合には、Zn濃度が66質量%以上のZn濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がMgを含む場合には、Mg濃度が37質量%以上のMg濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がGeを含む場合には、Ge濃度が37質量%以上のGe濃化層の厚さが20μm以下とされているので、前記アルミニウム合金部材と前記アルミニウム介在層との接合界面において、添加元素の濃化層(Zn濃化層、Mg濃化層及びGe濃化層)に起因して電食や再溶融が発生するおそれが少ない。
本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板は、絶縁層と、この絶縁層の一方の面に形成された回路層と、前記絶縁層の他方の面に形成された金属層と、この金属層の前記絶縁層とは反対側の面に配置されたヒートシンクと、を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板であって、前記金属層と前記ヒートシンクとの間には、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層が配設されており、前記金属層のうち前記アルミニウム介在層との接合面は、銅、ニッケル、又は銀で構成され、前記ヒートシンクのうち前記アルミニウム介在層との接合面は、固相線温度が前記金属層の前記接合面を構成する金属元素とアルミニウムとの共晶温度未満とされたアルミニウム合金で構成されており、前記アルミニウム介在層と前記金属層とが固相拡散接合されており、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層とは、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を拡散させることによって接合されており、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層の接合界面においては、前記添加元素の濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層の厚さが50μm以上とされるとともに、前記添加元素がZnを含む場合には、Zn濃度が66質量%以上のZn濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がMgを含む場合には、Mg濃度が37質量%以上のMg濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がGeを含む場合には、Ge濃度が37質量%以上のGe濃化層の厚さが20μm以下とされていることを特徴としている。
この構成のヒートシンク付パワーモジュール用基板によれば、前記金属層と前記ヒートシンクとの間に、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層が介在しているので、ヒートシンクと金属層の間におけるカーケンダルボイドの発生が抑制されており、熱抵抗が低く、放熱特性に特に優れている。
また、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層とは、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を拡散させることによって接合されており、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層の接合界面においては、前記添加元素の濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層の厚さが50μm以上とされているので、添加元素が十分に拡散することで接合時に液相が形成されており、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層とが確実に接合されている。なお、上述の添加元素拡散層においては、Zn、Mg及びGeのうちの2種類以上の添加元素を添加した場合にはそのうちの1つの添加元素の濃度が0.3質量%以上となっていればよい。
さらに、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層との接合界面においては、前記添加元素がZnを含む場合には、Zn濃度が66質量%以上のZn濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がMgを含む場合には、Mg濃度が37質量%以上のMg濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がGeを含む場合には、Ge濃度が37質量%以上のGe濃化層の厚さが20μm以下とされているので、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層との接合界面において、添加元素の濃化層(Zn濃化層、Mg濃化層及びGe濃化層)に起因して電食や再溶融が発生するおそれが少ない。
本発明のヒートシンクは、ヒートシンク本体と、金属部材層と、を備えたヒートシンクであって、前記ヒートシンク本体と前記金属部材層との間に、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層が配設されており、前記金属部材層は、銅、ニッケル、又は銀からなり、前記ヒートシンク本体は、固相線温度が前記金属部材層を構成する金属元素とアルミニウムとの共晶温度未満とされたアルミニウム合金で構成されており、前記アルミニウム介在層と前記金属部材層とが固相拡散接合されており、前記ヒートシンク本体と前記アルミニウム介在層とは、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を拡散させることによって接合されており、前記ヒートシンク本体と前記アルミニウム介在層との接合界面においては、前記添加元素の濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層の厚さが50μm以上とされるとともに、前記添加元素がZnを含む場合には、Zn濃度が66質量%以上のZn濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がMgを含む場合には、Mg濃度が37質量%以上のMg濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がGeを含む場合には、Ge濃度が37質量%以上のGe濃化層の厚さが20μm以下とされていることを特徴としている。
この構成のヒートシンクによれば、前記ヒートシンク本体と前記金属部材層との間に、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層が介在しているので、ヒートシンク本体と金属部材層との間におけるカーケンダルボイドの発生が抑制されており、熱抵抗が低く、放熱特性に特に優れている。
また、前記ヒートシンク本体と前記アルミニウム介在層とは、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を拡散させることによって接合されており、前記ヒートシンク本体と前記アルミニウム介在層との接合界面においては、前記添加元素の濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層の厚さが50μm以上とされているので、添加元素が十分に拡散することで接合時に液相が形成されており、前記ヒートシンク本体と前記アルミニウム介在層とが確実に接合されている。なお、上述の添加元素拡散層においては、Zn、Mg及びGeのうちの2種類以上の添加元素を添加した場合にはそのうちの1つの添加元素の濃度が0.3質量%以上となっていればよい。
さらに、前記ヒートシンク本体と前記アルミニウム介在層との接合界面においては、前記添加元素がZnを含む場合には、Zn濃度が66質量%以上のZn濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がMgを含む場合には、Mg濃度が37質量%以上のMg濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がGeを含む場合には、Ge濃度が37質量%以上のGe濃化層の厚さが20μm以下とされているので、前記ヒートシンク本体と前記アルミニウム介在層との接合界面において、添加元素の濃化層(Zn濃化層、Mg濃化層及びGe濃化層)に起因して電食や再溶融が発生するおそれが少ない。
本発明によれば、比較的固相線温度の低いアルミニウム合金からなるアルミニウム合金部材と、銅、ニッケル、又は銀からなる金属部材とが良好に接合された接合体を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法及び、接合体、ヒートシンク付パワーモジュール用基板、ヒートシンクを提供することが可能となる。
本発明の第一実施形態に係るヒートシンク付パワーモジュール用基板を備えたパワーモジュールの概略説明図である。 本発明の第一実施形態であるヒートシンク付パワーモジュール用基板のヒートシンク及びアルミニウム介在層における添加元素の濃度分布を示す説明図である。 第一実施形態に係るヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法を説明するフロー図である。 第一実施形態に係るヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法の概略説明図である。 ヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係るヒートシンクの概略説明図である。 本発明の第二実施形態であるヒートシンクのヒートシンク本体及びアルミニウム介在層における添加元素の濃度分布を示す説明図である。 第二実施形態に係るヒートシンクの製造方法を説明するフロー図である。 第二実施形態に係るヒートシンクの製造方法の概略説明図である。 ヒートシンク本体/アルミニウム介在層接合工程を示す説明図である。 本発明の他の実施形態であるヒートシンク付パワーモジュール用基板を備えたパワーモジュールの概略説明図である。
(第一実施形態)
以下に、本発明の実施形態について、添付した図面を参照して説明する。
図1に、本発明の第一実施形態であるヒートシンク付パワーモジュール用基板30を用いたパワーモジュール1を示す。
このパワーモジュール1は、ヒートシンク付パワーモジュール用基板30と、このヒートシンク付パワーモジュール用基板30の一方の面(図1において上面)にはんだ層2を介して接合された半導体素子3と、を備えている。
ヒートシンク付パワーモジュール用基板30は、パワーモジュール用基板10と、パワーモジュール用基板10に接合されたヒートシンク31と、を備えている。
パワーモジュール用基板10は、絶縁層を構成するセラミックス基板11と、このセラミックス基板11の一方の面(図1において上面)に配設された回路層12と、セラミックス基板11の他方の面に配設された金属層13と、を備えている。
回路層12は、図4に示すように、セラミックス基板11の一方の面に、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム板22が接合されることにより形成されている。本実施形態においては、回路層12は、純度が99質量%以上のアルミニウム(2Nアルミニウム)の圧延板(アルミニウム板22)がセラミックス基板11に接合されることで形成されている。なお、回路層12となるアルミニウム板22の厚さは0.1mm以上1.0mm以下の範囲内に設定されており、本実施形態では、0.6mmに設定されている。
金属層13は、図1に示すように、セラミックス基板11の他方の面に配設されたAl層13Aと、このAl層13Aのうちセラミックス基板11が接合された面と反対側の面に積層されたCu層13Bと、を有している。
Al層13Aは、図4に示すように、セラミックス基板11の他方の面に、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム板23Aが接合されることにより形成されている。本実施形態においては、Al層13Aは、純度が99質量%以上のアルミニウム(2Nアルミニウム)の圧延板(アルミニウム板23A)がセラミックス基板11に接合されることで形成されている。接合されるアルミニウム板23Aの厚さは0.1mm以上1.0mm以下の範囲内に設定されており、本実施形態では、0.6mmに設定されている。
Cu層13Bは、Al層13Aの他方の面に、銅又は銅合金からなる銅板23Bが接合されることにより形成されている。本実施形態においては、Cu層13Bは、無酸素銅の圧延板(銅板23B)が接合されることで形成されている。なお、銅層13Bの厚さは0.1mm以上6mm以下の範囲内に設定されており、本実施形態では、1mmに設定されている。
ヒートシンク31は、パワーモジュール用基板10側の熱を放散するためのものであり、本実施形態では、図1に示すように、冷却媒体が流通する流路32が設けられている。このヒートシンク31は、固相線温度が金属層13の接合面(Cu層13B)を構成するCuとAlとの共晶温度(548℃)未満とされたアルミニウム合金で構成されており、具体的には、JIS H 2118:2006で規定されたダイカスト用アルミニウム合金であるADC12(固相線温度515℃)で構成されている。なお、このADC12は、Cuを1.5〜3.5質量%の範囲内、Siを9.6〜12.0質量%の範囲内で含むアルミニウム合金である。
そして、ヒートシンク31と金属層13(Cu層13B)との間には、アルミニウム介在層18が介在している。
このアルミニウム介在層18は、純度が99質量%以上の2Nアルミニウム、純度が99.9質量%以上の3Nアルミニウム又は純度が99.99質量%以上の4Nアルミニウムからなるアルミニウムからなるアルミニウム板28が接合されることで構成されている。本実施形態では、アルミニウム介在層18を構成するアルミニウム板28として純度が99質量%以上の2Nアルミニウム板を用い、厚さは0.05mm以上0.6mm以下の範囲内に設定されている。より望ましくは、0.05mm以上0.3mm以下に設定される。
ここで、金属層13(Cu層13B)とアルミニウム介在層18は、固相拡散接合されている。また、アルミニウム介在層18とヒートシンク31は、Zn,Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素(本実施形態では、Zn)を用いた過渡液相接合法によって接合されている。
過渡液相接合法によって接合されたアルミニウム介在層18とヒートシンク31の接合界面40においては、Zn,Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素(本実施形態ではZn)が固溶している。
ここで、図2に示すように、アルミニウム介在層18とヒートシンク31の接合界面40においては、接合界面40から積層方向に離間するにしたがい漸次添加元素の濃度(本実施形態ではZn濃度)が低下するように濃度勾配を有しており、添加元素であるZnの濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層43の厚さt1が50μm以上とされている。また、添加元素であるZnの濃度が66質量%以上とされたZn濃化層45の厚さt2が20μm以下とされている。このZn濃化層45の厚さt2は、好ましくは10μm以下、さらに好ましくは0μmであるとよい。
また、ヒートシンク31とアルミニウム介在層18との接合界面40においては、それぞれの接合面に酸化物が観察される。本実施形態においては、この酸化物はアルミナ(Al)等のアルミニウム酸化物等とされている。
固相拡散接合された金属層13(Cu層13B)とアルミニウム介在層18との接合界面には、金属間化合物層が形成されている。
この金属間化合物層は、アルミニウム介在層18のAl原子と、Cu層13BのCu原子とが相互拡散することによって形成されるものである。この金属間化合物層においては、アルミニウム介在層18からCu層13Bに向かうにしたがい、漸次Al原子の濃度が低くなり、かつCu原子の濃度が高くなる濃度勾配を有している。
金属間化合物層は、CuとAlからなる金属間化合物で構成されており、本実施形態では、複数の金属間化合物が接合界面に沿って積層した構造とされている。ここで、金属間化合物層の厚さは、1μm以上80μm以下の範囲内、好ましくは、5μm以上80μm以下の範囲内に設定されている。
また、本実施形態では、金属間化合物層は、3種の金属間化合物が積層された構造とされており、アルミニウム介在層18側からCu層13B側に向けて順に、アルミニウム介在層18とCu層13Bとの接合界面に沿って、θ相、η相が積層し、さらにζ相、δ相、及びγ相のうち少なくとも一つの相が積層して構成されている。
また、この金属間化合物層とCu層13Bとの接合界面には、酸化物が接合界面に沿って層状に分散している。なお、本実施形態においては、この酸化物は、アルミナ(Al)等のアルミニウム酸化物とされている。なお、酸化物は、金属間化合物層とCu層13Bとの界面に分断された状態で分散しており、金属間化合物層とCu層13Bとが直接接触している領域も存在している。また、酸化物がθ相、η相もしくは、ζ相、δ相、及びγ相のうち少なくとも一つの相の内部に層状に分散している場合もある。
次に、本実施形態であるヒートシンク付パワーモジュール用基板30の製造方法について、図3から図5を参照して説明する。
(アルミニウム板積層工程S01)
まず、図4に示すように、セラミックス基板11の一方の面に、回路層12となるアルミニウム板22を、Al−Si系のろう材箔26を介して積層する。
また、セラミックス基板11の他方の面に、Al層13Aとなるアルミニウム板23A、Al−Si系のろう材箔26を介して積層する。なお、本実施形態では、Al−Si系のろう材箔26として、厚さ10μmのAl−8質量%Si合金箔を用いた。
(回路層及びAl層形成工程S02)
そして、積層方向に加圧(圧力1〜35kgf/cm)した状態で真空加熱炉内に配置し加熱して、アルミニウム板22とセラミックス基板11を接合して回路層12を形成する。また、セラミックス基板11とアルミニウム板23Aを接合してAl層13Aを形成する。
ここで、真空加熱炉内の圧力は10−6Pa以上10−3Pa以下の範囲内に、加熱温度は600℃以上643℃以下、保持時間は30分以上180分以下の範囲内に設定されることが好ましい。
(Cu層(金属層)形成工程S03)
次に、Al層13Aの他方の面側に、Cu層13Bとなる銅板23Bを積層する。
そして、積層方向に加圧(圧力3〜35kgf/cm)した状態で真空加熱炉内に配置し加熱して、Al層13Aと銅板23Bとを固相拡散接合し、金属層13を形成する。
ここで、真空加熱炉内の圧力は10−6Pa以上10−3Pa以下の範囲内に、加熱温度は400℃以上548℃以下、保持時間は5分以上240分以下の範囲内に設定されることが好ましい。
なお、Al層13A、銅板23Bのうち固相拡散接合されるそれぞれの接合面は、予め当該面の傷が除去されて平滑にされている。
(アルミニウム介在層/金属層固相拡散接合工程S04)
次に、金属層13(Cu層13B)と、アルミニウム介在層18となるアルミニウム板28とを積層し、積層方向に加圧(圧力3〜35kgf/cm)した状態で真空加熱炉内に配置し加熱して、金属層13(Cu層13B)とアルミニウム介在層18(アルミニウム板28)を固相拡散接合する。なお、金属層13(Cu層13B)、アルミニウム板28のうち固相拡散接合されるそれぞれの接合面は、予め当該面の傷が除去されて平滑にされている。
ここで、真空加熱炉内の圧力は10−6Pa以上10−3Pa以下の範囲内に、加熱温度は400℃以上548℃以下、保持時間は0.5時間以上4時間以下の範囲内に設定されることが好ましい。
(ヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程S05)
次に、アルミニウム介在層18とヒートシンク31とを接合する。まず、アルミニウム介在層18とヒートシンク31との間に、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素(本実施形態ではZn)を配設する(添加元素配設工程S51)。本実施形態では、Zn箔29(厚さ10μm:7.1mg/cm)をアルミニウム介在層18とヒートシンク31との間に配設している。なお、アルミニウム介在層18とヒートシンク31との間に配設される添加元素量は0.5mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内とされており、本実施形態では、添加元素であるZn量が2mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内とされている。
なお、2種以上の添加元素を配設する場合には、添加元素の合計量が0.5mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内とされる。
次に、アルミニウム介在層18とヒートシンク31を、Zn箔29を介して積層し、積層方向に加圧(圧力1〜35kgf/cm)した状態で真空加熱炉内に装入して加熱する(加熱工程S52)。ここで、本実施形態では、真空加熱炉内の圧力は10−3〜10−6Paの範囲内に設定し、加熱温度は400℃以上520℃以下の範囲内に設定している。すると、アルミニウム介在層18とヒートシンク31との界面に溶融金属領域51が形成される。この溶融金属領域51は、図5に示すように、添加元素(Zn)がアルミニウム介在層18側及びヒートシンク31側に拡散することによって、アルミニウム介在層18及びヒートシンク31のZn箔29近傍の添加元素の濃度(Zn濃度)が上昇して融点が低くなることにより形成されるものである。また、溶融金属領域51は、添加元素(Zn)が溶融することで形成される場合もある。
次に、溶融金属領域51が形成された状態で温度を一定に保持しておく(凝固工程S53)。すると、溶融金属領域51中の添加元素(Zn)が、さらにアルミニウム介在層18側及びヒートシンク31側へと拡散し、溶融金属領域51であった部分の添加元素の濃度(Zn濃度)が徐々に低下していき融点が上昇することになり、温度を一定に保持した状態で凝固が進行していく。これにより、アルミニウム介在層18とヒートシンク31が接合される。このようにして凝固が進行した後に、常温にまで冷却を行う。
このようにして、本実施形態であるヒートシンク付パワーモジュール用基板30が製造される。
(半導体素子接合工程S06)
次いで、回路層12の一方の面(表面)に、はんだ材を介して半導体素子3を積層し、還元炉内においてはんだ接合する。
上記のようにして、本実施形態であるパワーモジュール1が製造される。
以上のような構成とされた本実施形態に係るヒートシンク付パワーモジュール用基板30によれば、ヒートシンク31が、固相線温度が金属層13の接合面(Cu層13B)を構成するCuとAlとの共晶温度(548℃)未満とされたアルミニウム合金で構成されており、具体的には、JIS H 2118:2006で規定されたダイカスト用アルミニウム合金であるADC12(固相線温度515℃)で構成されているので、流路32を有する複雑な構造のヒートシンク31を構成することができ、放熱性能を向上させることが可能となる。
そして、本実施形態では、金属層13がAl層13AとCu層13Bとを有し、金属層13(Cu層13B)と比較的融点の低いアルミニウム合金からなるヒートシンク31との間に、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層18が介在しているので、ヒートシンク31と金属層13(Cu13B)の間にカーケンダルボイドが多数発生することを抑制できる。よって、積層方向における熱抵抗が低く、放熱特性に優れたヒートシンク付パワーモジュール用基板30を製造することが可能となる。
また、ヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程S05においては、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を0.5mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内で配設する添加元素配設工程S51と、配設した添加元素をヒートシンク31側及びアルミニウム介在層18側に拡散させることにより、ヒートシンク31とアルミニウム介在層18との界面に溶融金属領域51を形成する加熱工程S52と、溶融金属領域51中の添加元素をさらにヒートシンク31側及びアルミニウム介在層18側に拡散させることにより、温度を一定に保持した状態で溶融金属領域51の凝固を進行させる凝固工程S53と、を有しているので、比較的固相線温度が低いアルミニウム合金からなるヒートシンク31であっても、過渡液相接合法によってアルミニウム介在層18と確実に接合することができる。
ここで、ヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程S05において、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素の配設量が0.5mg/cm未満の場合には、ヒートシンク31とアルミニウム介在層18との界面に液相を十分に形成することができず、接合が不十分となるおそれがある。一方、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素の配設量が36mg/cmを超える場合には、液相が過剰に生成してしまい、ヒートシンク31とアルミニウム介在層18との界面にZn濃化層45が厚く形成され、電食や再溶融が起こるおそれがある。
そこで、本実施形態においては、アルミニウム介在層18とヒートシンク31との間に配設されるZn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素量を0.5mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内に設定している。
また、本実施形態では、ヒートシンク31とアルミニウム介在層18との間にZn箔29を配設することによって、添加元素であるZnを2mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内で配設しているので、加熱工程S02における加熱温度がヒートシンク31を構成するアルミニウム合金の固相線温度(515℃)未満であっても、Znを十分に拡散させて液相を生じさせることができ、アルミニウム介在層18とヒートシンク31とを確実に接合することができる。
また、本実施形態では、アルミニウム介在層18とヒートシンク31の接合界面40においては、Zn,Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素(本実施形態ではZn)が固溶しており、この添加元素の濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層の厚さが50μm以上とされているので、添加元素(本実施形態ではZn)が十分に拡散することで接合時に液相が形成されており、ヒートシンク31とアルミニウム介在層18とが確実に接合されている。
さらに、アルミニウム介在層18とヒートシンク31の接合界面40において、添加元素であるZnの濃度が66質量%以上とされたZn濃化層45の厚さtが20μm以下とされているので、ヒートシンク31とアルミニウム介在層18との接合界面40において、Zn濃化層45に起因して電食や再溶融が発生するおそれが少ない。
さらに、本実施形態では、アルミニウム介在層18とヒートシンク31の接合界面40に酸化物が観察されている。これは、アルミニウム介在層18とヒートシンク31の接合界面40に余剰な液相が生じておらず、アルミニウム介在層18及びヒートシンク31の接合面に形成されていた酸化皮膜が残存したものと推測される。
また、アルミニウム介在層/金属層固相拡散接合工程S04においては、Cu層13B(銅板23B)、アルミニウム介在層18(アルミニウム板28)の接合される面は、予め当該面の傷が除去されて平滑にされた後に固相拡散接合されているので、それぞれの接合界面に隙間が生じることを抑制することができ、これらを確実に固相拡散接合することができる。
また、本実施形態では、金属層13(Cu層13B)とアルミニウム介在層18との接合界面に、CuとAlの金属間化合物層からなる金属間化合物層が形成されており、この金属間化合物層は、複数の金属間化合物が接合界面に沿って積層した構造とされているので、脆い金属間化合物が大きく成長してしまうことを抑制できる。また、金属間化合物層内部における体積変動が小さくなり、内部歪みが抑えられることになる。
さらに、本実施形態では、Cu層13Bと金属間化合物層との接合界面においては、酸化物がこれらの接合界面に沿ってそれぞれ層状に分散しているので、アルミニウム介在層18(アルミニウム板28)の接合面に形成された酸化膜が確実に破壊され、CuとAlの相互拡散が十分に進行していることになり、Cu層13Bとアルミニウム介在層18とが確実に接合されている。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態であるヒートシンクについて説明する。図6に、本発明の第二実施形態に係るヒートシンク101を示す。
このヒートシンク101は、ヒートシンク本体110と、ヒートシンク本体110の一方の面(図6において上側)に積層された銅、ニッケル又は銀からなる金属部材層117と、を備えている。本実施形態では、金属部材層117は、図9に示すように、無酸素銅の圧延板からなる金属板127を接合することによって構成されている。
ヒートシンク本体110は、冷却媒体が流通する流路111が設けられている。このヒートシンク本体110は、固相線温度が金属部材層117を構成する金属元素(本実施形態ではCu)とAlとの共晶温度(548℃)未満とされたアルミニウム合金で構成されており、具体的には、JIS H 2118:2006で規定されたダイカスト用アルミニウム合金であるADC5(固相線温度535℃)で構成されている。なお、このADC5は、Mgを4.1〜8.5質量%の範囲内で含むアルミニウム合金である。
そして、ヒートシンク本体110と金属部材層117との間には、アルミニウム介在層118が介在している。
このアルミニウム介在層118は、純度が99質量%以上の2Nアルミニウム、純度が99.9質量%以上の3Nアルミニウム又は純度が99.99質量%以上の4Nアルミニウムからなるアルミニウム板128が接合されることで構成されている。本実施形態では、アルミニウム介在層118を構成するアルミニウム板128として純度が99質量%以上の2Nアルミニウム板を用い、厚さは0.05mm以上0.6mm以下の範囲内に設定されている。より望ましくは、0.05mm以上0.3mm以下に設定される。
ここで、金属部材層117とアルミニウム介在層118は、固相拡散接合されている。また、アルミニウム介在層118とヒートシンク本体110は、Zn,Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素(本実施形態では、Ge)を用いた過渡液相接合法によって接合されている。
過渡液相接合法によって接合されたアルミニウム介在層118とヒートシンク本体110の接合界面140においては、Zn,Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素(本実施形態では、Ge)が固溶している。
ここで、図7に示すように、アルミニウム介在層118及びヒートシンク本体110の接合界面140においては、接合界面140から積層方向に離間するにしたがい漸次添加元素の濃度(本実施形態ではGe濃度)が低下するように濃度勾配を有しており、添加元素であるGeの濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層143の厚さt1が50μm以上とされている。また、添加元素であるGeの濃度が37質量%以上とされたGe濃化層145の厚さt2が20μm以下とされている。このGe濃化層145の厚さt2は、好ましくは10μm以下、さらに好ましくは0μmであるとよい。
また、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118との接合界面においては、それぞれの接合面に酸化物が観察される。本実施形態においては、この酸化物はアルミナ(Al)等のアルミニウム酸化物等とされている。
固相拡散接合された金属部材層117とアルミニウム介在層118との接合界面には、金属間化合物層が形成されている。
この金属間化合物層は、アルミニウム介在層118のAl原子と、金属部材層117のCu原子とが相互拡散することによって形成されるものである。この金属間化合物層においては、アルミニウム介在層118から金属部材層117に向かうにしたがい、漸次Al原子の濃度が低くなり、かつCu原子の濃度が高くなる濃度勾配を有している。
金属間化合物層は、CuとAlからなる金属間化合物で構成されており、本実施形態では、複数の金属間化合物が接合界面に沿って積層した構造とされている。ここで、金属間化合物層の厚さは、1μm以上80μm以下の範囲内、好ましくは、5μm以上80μm以下の範囲内に設定されている。
また、本実施形態では、金属間化合物層は、3種の金属間化合物が積層された構造とされており、アルミニウム介在層118側から金属部材層117側に向けて順に、アルミニウム介在層118と金属部材層117との接合界面に沿って、θ相、η相が積層し、さらにζ相、δ相、及びγ相のうち少なくとも一つの相が積層して構成されている。
また、この金属間化合物層と金属部材層117との接合界面には、酸化物が接合界面に沿って層状に分散している。なお、本実施形態においては、この酸化物は、アルミナ(Al)等のアルミニウム酸化物とされている。なお、酸化物は、金属間化合物層と金属部材層117との界面に分断された状態で分散しており、金属間化合物層と金属部材層117とが直接接触している領域も存在している。また、酸化物がθ相、η相もしくは、ζ相、δ相、及びγ相のうち少なくとも一つの相の内部に層状に分散している場合もある。
次に、本実施形態であるヒートシンク101の製造方法について、図8から図10を参照して説明する。
(ヒートシンク本体/アルミニウム介在層接合工程S101)
まず、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118とを接合する。ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118との間に、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素(本実施形態ではGe)を配設する(添加元素配設工程S111)。本実施形態では、Ge箔129(厚さ20μm:10.6mg/cm)をヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118との間に配設している。なお、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118との間に配設される添加元素量は0.5mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内とされており、本実施形態では、添加元素であるGe量が4mg/cm以上27mg/cm以下の範囲内とされている。
次に、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118を、Ge箔129を介して積層し、積層方向に加圧(圧力1〜35kgf/cm)した状態で真空加熱炉内に装入して加熱する(加熱工程S112)。ここで、本実施形態では、真空加熱炉内の圧力は10−3〜10−6Paの範囲内に設定し、加熱温度は450℃以上520℃以下の範囲内に設定している。すると、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118との界面に溶融金属領域151が形成される。この溶融金属領域151は、図10に示すように、添加元素(Ge)がヒートシンク本体110側及びアルミニウム介在層118側に拡散することによって、ヒートシンク本体110及びアルミニウム介在層118のGe箔129近傍の添加元素の濃度(Ge濃度)が上昇して融点が低くなることにより形成されるものである。
次に、溶融金属領域151が形成された状態で温度を一定に保持しておく(凝固工程S113)。すると、溶融金属領域151中の添加元素(Ge)が、さらにヒートシンク本体110側及びアルミニウム介在層118側へと拡散し、溶融金属領域151であった部分のGe濃度が徐々に低下していき融点が上昇することになり、温度を一定に保持した状態で凝固が進行していく。これにより、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118とが接合される。このようにして凝固が進行した後に、常温にまで冷却を行う。
(アルミニウム介在層/金属部材層固相拡散接合工程S102)
次に、図9に示すように、アルミニウム介在層118と金属部材層117となる金属板127とを積層し、積層方向に加圧(圧力3〜35kgf/cm)した状態で真空加熱炉内に配置し加熱することにより、金属板127とアルミニウム介在層118とを固相拡散接合する。なお、金属板127、アルミニウム介在層118のうち固相拡散接合されるそれぞれの接合面は、予め当該面の傷が除去されて平滑にされている。
ここで、真空加熱炉内の圧力は10−6Pa以上10−3Pa以下の範囲内に、加熱温度は400℃以上548℃以下、保持時間は30分以上240分以下の範囲内に設定されることが好ましい。
このようにして、本実施形態であるヒートシンク101が製造される。
以上のような構成とされた本実施形態に係るヒートシンク101によれば、ヒートシンク本体110の一方の面側に、無酸素銅の圧延板からなる金属板127を接合することによって金属部材層117が形成されているので、熱を金属部材層117によって面方向に広げることができ、放熱特性を大幅に向上させることができる。また、はんだ等を用いて他の部材とヒートシンク101とを良好に接合することができる。
また、ヒートシンク本体110が、固相線温度が金属部材層117を構成する金属元素と(Cu)とAlとの共晶温度(548℃)未満とされたアルミニウム合金で構成されており、具体的には、JIS H 2118:2006で規定されたダイカスト用アルミニウム合金であるADC5(固相線温度535℃)で構成されているので、流路等を有する複雑な構造のヒートシンク本体110を構成することができる。
そして、本実施形態では、比較的融点の低いアルミニウム合金からなるヒートシンク本体110と金属部材層117との間に、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層118が介在しているので、ヒートシンク本体110と金属部材層117との間にカーケンダルボイドが多数発生することを抑制できる。よって、積層方向における熱抵抗が低く、放熱特性に優れたヒートシンク101を製造することが可能となる。
また、ヒートシンク本体/アルミニウム介在層接合工程S101においては、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を0.5mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内で配設する添加元素配設工程S111と、配設した添加元素をヒートシンク本体110側及びアルミニウム介在層118側に拡散させることにより、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118との界面に溶融金属領域151を形成する加熱工程S112と、溶融金属領域151中の添加元素をさらにヒートシンク本体110側及びアルミニウム介在層118側に拡散させることにより、温度を一定に保持した状態で溶融金属領域151の凝固を進行させる凝固工程S113と、を有しているので、比較的固相線温度が低いアルミニウム合金からなるヒートシンク本体110であっても、過渡液相接合法によってアルミニウム介在層118と確実に接合することができる。
ここで、ヒートシンク本体/アルミニウム介在層接合工程S101において、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素の配設量が0.5mg/cm未満の場合には、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118との界面に液相を十分に形成することができず、接合が不十分となるおそれがある。一方、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素の配設量が36mg/cmを超える場合には、液相が過剰に生成し、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118との界面にGe濃化層145が厚く形成され、電食や再溶融が起こるおそれがある。
そこで、本実施形態においては、アルミニウム介在層118とヒートシンク本体110との間に配設されるZn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素量を0.5mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内に設定している。
また、本実施形態では、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118との間にGe箔129を配設することによって、添加元素であるGeを4mg/cm以上27mg/cm以下の範囲内で配設しているので、加熱工程S112における加熱温度がヒートシンク本体110を構成するアルミニウム合金の固相線温度(535℃)未満であっても、Geを十分に拡散させて液相を生じさせることができ、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118とを確実に接合することができる。
また、本実施形態では、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118の接合界面140においては、Zn,Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素(本実施形態ではGe)が固溶しており、この添加元素の濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層の厚さが50μm以上とされているので、添加元素(本実施形態ではGe)が十分に拡散することで接合時に液相が形成されており、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118とが確実に接合されている。
さらに、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118の接合界面140において、添加元素であるGeの濃度が37質量%以上とされたGe濃化層145の厚さt2が20μm以下とされているので、ヒートシンク本体110とアルミニウム介在層118との接合界面140において、Ge濃化層145に起因して電食や再溶融が発生するおそれが少ない。
さらに、本実施形態では、アルミニウム介在層118とヒートシンク本体110の接合界面140に酸化物が観察されている。これは、アルミニウム介在層118とヒートシンク本体110の接合界面140に余剰な液相が生じておらず、アルミニウム介在層118及びヒートシンク本体110の接合面に形成されていた酸化皮膜が残存したものと推測される。
さらに、本実施形態では、金属部材層117とアルミニウム介在層118との接合界面が、第一の実施形態のCu層13Bとアルミニウム介在層18との接合界面と同様の構成とされているので、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、金属部材層として銅からなるCu層とが接合される場合について説明したが、Cu層に代えて、ニッケル又はニッケル合金からなるNi層、もしくは銀又は銀合金からなるAg層が接合されても良い。
Cu層に代えてNi層を形成した場合には、はんだ付け性が良好となり、他の部材との接合信頼性を向上できる。さらに、固相拡散接合によってNi層を形成する場合には、無電解めっき等でNiめっき膜を形成する際に行われるマスキング処理が不要なので、製造コストを低減できる。この場合、Ni層の厚さは1μm以上30μm以下とすることが望ましい。Ni層の厚さが1μm未満の場合には他の部材との接合信頼性の向上の効果が無くなるおそれがあり、30μmを超える場合にはNi層が熱抵抗体となり効率的に熱を伝達できなくなるおそれがある。また、固相拡散接合によってNi層を形成する場合、Al層とNiの固相拡散接合については、接合温度が400℃以上630℃以下に設定されるが、その他は前述の実施形態と同様の条件で形成することができる。
Cu層に代えてAg層を形成した場合には、例えば酸化銀粒子と有機物からなる還元剤とを含む酸化銀ペーストを用いて他の部材を接合する際に、酸化銀が還元された銀とAg層とが同種の金属同士の接合となるため、接合信頼性を向上させることができる。さらには、熱伝導率の良好なAg層が形成されるので、熱を面方向に拡げて効率的に伝達することができる。この場合、Ag層の厚さは1μm以上20μm以下とすることが望ましい。Ag層の厚さが1μm未満の場合には他の部材との接合信頼性を向上の効果が無くなるおそれがあり、20μmを超える場合には接合信頼性向上の効果が観られなくなり、コストの増加を招く。また、固相拡散接合によってAg層を形成する場合、Al層とAgの固相拡散接合については、接合温度を400℃以上560℃以下に設定されるが、その他は前述の実施形態と同様の条件で形成することができる。
さらに、第一実施形態では、金属層13を、Al層13AとCu層13Bとを有するものとして説明したが、これに限定されることはなく、図11に示すように、金属層全体を銅又は銅合金で構成してもよい。この図11に示すパワーモジュール201及びヒートシンク付パワーモジュール用基板230においては、セラミックス基板11の他方の面(図11において下側)に銅板がDBC法あるいは活性金属ろう付け法等によって接合され、銅又は銅合金からなる金属層213が形成されている。そして、この金属層213とヒートシンク31と間に、アルミニウム介在層18が介在している。なお、図11に示すパワーモジュール用基板210においては、回路層212も銅又は銅合金によって構成されたものとされている。
また、第一実施形態において、回路層を純度99質量%のアルミニウム板を接合することで形成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、他のアルミニウム又はアルミニウム合金、銅又は銅合金等の他の金属で構成したものであってもよい。また、回路層をAl層とCu層の2層構造のものとしてもよい。これは、図11に示すパワーモジュール用基板210でも同様である。
また、第一実施形態において、アルミニウム介在層/金属層固相拡散接合工程S04の後にヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程S05を実施するものとして説明したが、これに限定されることはなく、ヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程S05を実施した後にアルミニウム介在層/金属層固相拡散接合工程S04を実施してもよいし、アルミニウム介在層/金属層接合工程S04とヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程S05とを同時に実施してもよい。
また、第一実施形態において、Cu層(金属層)形成工程S03とアルミニウム介在層/金属層固相拡散接合工程S04を同時に行うこともできる。
また、第一実施形態において、Cu層(金属層)形成工程S03とアルミニウム介在層/金属層固相拡散接合工程S04とヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程S05を同時に行うこともできる。
これらの場合、接合温度は450℃以上520℃以下の範囲内とすることが好ましい。
さらに、第二実施形態において、ヒートシンク本体/アルミニウム介在層接合工程S101を実施した後にアルミニウム介在層/金属部材層固相拡散接合工程S102を実施するものとして説明したが、これに限定されることはなく、アルミニウム介在層/金属部材層固相拡散接合工程S102を実施した後にヒートシンク本体/アルミニウム介在層接合工程S101を実施してもよいし、ヒートシンク本体/アルミニウム介在層接合工程S101及びアルミニウム介在層/金属部材層固相拡散接合工程S102を同時に実施してもよい。
また、上記実施形態では、ヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程S05及びヒートシンク本体/アルミニウム介在層接合工程S101において、加熱温度を、添加元素としてZnを用いた場合には400℃以上520℃以下の範囲内とし、Geを用いた場合には450℃以上520℃以下の範囲内としたが、Mgを用いる場合には470℃以上520℃以下の範囲内とすることが好ましい。
さらに、上記実施形態では、添加元素としてZnを用いた場合には、Zn濃度が66質量%以上であるZn濃化層45の厚さが20μm以下、添加元素としてGeを用いた場合には、Ge濃度が37質量%以上であるGe濃化層145の厚さが20μm以下、とされたものとして説明したが、添加元素としてMgを用いた場合には、Mg濃度が24質量%以上のMg濃化層の厚さが20μm以下となっていることが好ましい。
なお、Zn、Mg及びGeのうちの2種類以上を添加元素として用いた場合には、それぞれの添加元素の濃化層の厚さがそれぞれ20μm以下となっていればよい。例えば、添加元素としてZnとGeを用いた場合には、Zn濃度が66質量%以上であるZn濃化層の厚さが20μm以下、かつ、Ge濃度が37質量%以上であるGe濃化層の厚さが20μm以下とされていればよい。
さらに、上記実施形態では、添加元素としてZnを用いた場合には、添加元素であるZnの濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層43の厚さt1が50μm以上とされており、添加元素としてGeを用いた場合には、添加元素であるGeの濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層143の厚さt1が50μm以上とされたものとして説明したが、添加元素としてMgを用いた場合には、添加元素であるMgの濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層の厚さt1が50μm以上とされていることが好ましい。
なお、Zn、Mg及びGeのうちの2種類以上を添加元素として用いた場合には、そのうちの1種の添加元素の濃度が0.3質量%以上となった領域が前述の添加元素拡散層となる。
また、第一実施形態においては、図2に示すように、添加元素(Zn)が、アルミニウム介在層側及びヒートシンク側に同等に拡散して添加元素拡散層43が形成されているように記載されているが、これに限定されることはなく、アルミニウム介在層側とヒートシンク側とで添加元素(Zn)が不均一に拡散して添加元素拡散層43が形成されていてもよい。
同様に、第二実施形態においては、図7に示すように、添加元素(Ge)が、アルミニウム介在層側及びヒートシンク本体側に同等に拡散して添加元素拡散層143が形成されているように記載されているが、これに限定されることはなく、アルミニウム介在層側とヒートシンク本体側とで添加元素(Ge)が不均一に拡散して添加元素拡散層143が形成されていてもよい。
(実施例1)
以下に、本発明の効果を確認すべく行った確認実験の結果について説明する。
表1に示すアルミニウム合金板(50mm×50mm×厚さ5mm)及び金属板(40mm×40mm)を準備した。また、純度99質量%の4Nアルミニウムからなるアルミニウム介在層(40mm×40mm×厚さ0.1mm)を準備した。
本発明例1−5においては、表1の金属板とアルミニウム介在層を、それぞれ表1に示す条件で固相拡散接合した。また、表1に示す添加元素を用いて、アルミニウム合金板とアルミニウム介在層を過渡液相接合法によって接合した。
なお、比較例1−3においては、金属板とアルミニウム合金板との間にアルミニウム介在層を介在させずに、金属板とアルミニウム合金板とを直接固相拡散接合した。
このようにして製造された接合体において、積層方向の熱抵抗を、以下のようにして評価した。
ヒータチップ(13mm×10mm×0.25mm)を金属板の表面に半田付けし、アルミニウム合金板を冷却器にろう付け接合した。次に、ヒータチップを100Wの電力で加熱し、熱電対を用いてヒータチップの温度を実測した。また、冷却器を流通する冷却媒体(エチレングリコール:水=9:1)の温度を実測した。そして、ヒータチップの温度と冷却媒体の温度差を電力で割った値を熱抵抗とした。なお、アルミニウム介在層を介在させずにアルミニウム合金板と銅板とを直接拡散接合した比較例1を基準として1とし、この比較例1との比率で熱抵抗を評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 0006459427
金属板(銅板)とアルミニウム合金板とを直接固相拡散接合した比較例1においては、本発明例1〜4と比べ熱抵抗が大きくなっていることが確認される。また、金属板としてニッケルを用いた比較例2と本発明例4を比べると、比較例2の熱抵抗が大きくなっていることが確認される。同様に金属板として銀を用いた比較例3と本発明例5を比べると比較例3の熱抵抗が大きくなっていることが確認される。これは、カーケンダルボイドが形成されたためと推測される。
これに対して、金属板とアルミニウム合金板との間に純度99質量%以上の2Nアルミニウムからなるアルミニウム介在層を介在させた本発明例においては、比較例に比べて熱抵抗が小さくなっていることが確認される。アルミニウム介在層を介在させることにより、カーケンダルボイドの形成が抑制されたためと推測される。
(実施例2)
表2に示すアルミニウム合金板(50mm×50mm×厚さ5mm)及び無酸素銅からなる金属板(40mm×40mm×厚さ3mm)を準備した。また、純度99質量%の2Nアルミニウムからなるアルミニウム介在層(40mm×40mm×厚さ0.2mm)を準備した。
本発明例11−20及び比較例11、12においては、無酸素銅からなる金属板とアルミニウム介在層を、表2の条件で固相拡散接合した。また、表2に示す添加元素を用いて、アルミニウム合金板とアルミニウム介在層を過渡液相接合法によって接合した。
このようにして製造された接合体において、添加元素拡散層、Zn濃化層、Mg濃化層及びGe濃化層の厚さ、冷熱サイクル後の接合率(アルミニウム合金板とアルミニウム介在層の界面)を、以下のようにして評価した。
(添加元素拡散層の厚さ)
接合体の断面を、電子線マイクロプローブアナライザ(日本電子株式会社製JXA−8530F型)を用い、加速電圧:15kV、電流量:50nA、測定間隔:1μm/点、積算回数:10回の条件で、積層方向にライン分析を行った。ライン分析の結果から、添加元素の濃度が0.3質量%以上である部分の長さを求めた。ライン分析は5ヶ所測定し、その平均の長さを添加元素拡散層の厚さとした。評価結果を表3に示す。
(Zn濃化層、Mg濃化層及びGe濃化層の厚さ)
接合体の断面を、電子線マイクロプローブアナライザ(日本電子株式会社製JXA−8530F型)を用い、加速電圧:15kV、電流量:50nA、測定間隔:1μm/点、積算回数:10回の条件で、積層方向にライン分析を行った。ライン分析の結果から、添加元素の濃度が一定以上(Zn:66質量%以上、Ge:37質量%以上、Mg:24質量%以上)である部分の長さを求めた。ライン分析は5ヶ所測定し、その平均の長さをZn濃化層、Mg濃化層及びGe濃化層の厚さとした。評価結果を表3に示す。
(冷熱サイクル後の接合率)
上述の接合体を用いて、下記の条件で冷熱サイクルを3000回繰り返した。
評価装置:エスペック株式会社製TSB−51
液相:フロリナート
温度条件:−40℃×5分 ←→ 175℃×5分
冷熱サイクル負荷後の接合体において、アルミニウム合金板とアルミニウム介在層との接合界面の接合率について超音波探傷装置を用いて評価し、以下の式から算出した。ここで、初期接合面積とは、接合前における接合すべき面積、すなわちアルミニウム板の面積とした。超音波探傷像において剥離は白色部で示されることから、この白色部の面積を剥離面積とした。評価結果を表3に示す。
接合率(%)={(初期接合面積)−(剥離面積)}/(初期接合面積)×100
Figure 0006459427
Figure 0006459427
添加元素の配設量が0.5mg/cm未満された比較例11においては、添加元素拡散層の厚さが50μm未満と薄く、冷熱サイクル後のアルミニウム合金板とアルミニウム介在層との接合界面の接合率が48.2%と低くなっていることが確認される。
また、添加元素の配設量が36mg/cmを超える比較例12−14においては、添加元素であるZn濃化層、Mg濃化層又はGe濃化層の厚さが20μm超えとなり厚くなっていることが確認される。
これに対して、添加元素の配設量が0.5mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内とされた本発明例11−20においては、冷熱サイクル後のアルミニウム合金板とアルミニウム介在層との接合界面の接合率が91.4%以上と高く、かつ、添加元素であるZn濃化層、Mg濃化層又はGe濃化層の厚さが20μm以下と薄くなっていることが確認された。
10、210 パワーモジュール用基板
11 セラミックス基板
13,213 金属層
13B Cu層(金属部材)
18 アルミニウム介在層
31 ヒートシンク(アルミニウム合金部材)
45 Zn濃化層
101 ヒートシンク
110 ヒートシンク本体(アルミニウム合金部材)
117 金属部材層
118 アルミニウム介在層
145 Ge濃化層

Claims (5)

  1. 絶縁層と、この絶縁層の一方の面に形成された回路層と、前記絶縁層の他方の面に形成された金属層と、この金属層の前記絶縁層とは反対側の面に配置されたヒートシンクと、を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法であって、
    前記金属層と前記ヒートシンクとの間には、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層が配設されており、
    前記金属層のうち前記アルミニウム介在層との接合面は、銅、ニッケル、又は銀で構成され、前記ヒートシンクのうち前記アルミニウム介在層との接合面は、固相線温度が前記金属層の前記接合面を構成する金属元素とアルミニウムとの共晶温度未満とされたアルミニウム合金で構成されており、
    前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層とを接合するヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程と、前記アルミニウム介在層と前記金属層とを固相拡散接合するアルミニウム介在層/金属層固相拡散接合工程と、を備えており、
    前記ヒートシンク/アルミニウム介在層接合工程は、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層との間に、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を0.5mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内で配設する添加元素配設工程と、配設した前記添加元素を介して前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層と積層して積層方向に加圧するとともに加熱し、配設した前記添加元素を前記ヒートシンク側及び前記アルミニウム介在層側に拡散させることにより、前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層との界面に溶融金属領域を形成する加熱工程と、前記溶融金属領域が形成された状態で温度を一定に保持し、前記溶融金属領域中の前記添加元素をさらに前記ヒートシンク側及び前記アルミニウム介在層側に拡散させることにより、温度を一定に保持した状態で前記溶融金属領域の凝固を進行させる凝固工程と、を有することを特徴とするヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。
  2. 前記添加元素配設工程では、前記添加元素がZnの場合には、配設するZn量を2mg/cm以上36mg/cm以下の範囲内、前記添加元素がMgの場合には、配設するMg量を0.5mg/cm以上9mg/cm以下、前記添加元素がGeの場合には、配設するGe量を4mg/cm以上27mg/cm以下の範囲内とすることを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。
  3. 銅、ニッケル、又は銀からなる金属部材と、固相線温度が前記金属部材を構成する金属元素とアルミニウムとの共晶温度未満とされたアルミニウム合金からなるアルミニウム合金部材と、が接合されてなる接合体であって、
    前記アルミニウム合金部材と前記金属部材との間には、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層が配設されており、
    前記アルミニウム介在層と前記金属部材とが固相拡散接合されており、
    前記アルミニウム合金部材と前記アルミニウム介在層とは、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を拡散させることによって接合されており、
    前記アルミニウム合金部材と前記アルミニウム介在層の接合界面においては、前記添加元素の濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層の厚さが50μm以上とされるとともに、前記添加元素がZnを含む場合には、Zn濃度が66質量%以上のZn濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がMgを含む場合には、Mg濃度が37質量%以上のMg濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がGeを含む場合には、Ge濃度が37質量%以上のGe濃化層の厚さが20μm以下とされていることを特徴とする接合体。
  4. 絶縁層と、この絶縁層の一方の面に形成された回路層と、前記絶縁層の他方の面に形成された金属層と、この金属層の前記絶縁層とは反対側の面に配置されたヒートシンクと、を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板であって、
    前記金属層と前記ヒートシンクとの間には、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層が配設されており、
    前記金属層のうち前記アルミニウム介在層との接合面は、銅、ニッケル、又は銀で構成され、前記ヒートシンクのうち前記アルミニウム介在層との接合面は、固相線温度が前記金属層の前記接合面を構成する金属元素とアルミニウムとの共晶温度未満とされたアルミニウム合金で構成されており、
    前記アルミニウム介在層と前記金属層とが固相拡散接合されており、
    前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層とは、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を拡散させることによって接合されており、
    前記ヒートシンクと前記アルミニウム介在層の接合界面においては、前記添加元素の濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層の厚さが50μm以上とされるとともに、前記添加元素がZnを含む場合には、Zn濃度が66質量%以上のZn濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がMgを含む場合には、Mg濃度が37質量%以上のMg濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がGeを含む場合には、Ge濃度が37質量%以上のGe濃化層の厚さが20μm以下とされていることを特徴とするヒートシンク付パワーモジュール用基板。
  5. ヒートシンク本体と、金属部材層と、を備えたヒートシンクであって、
    前記ヒートシンク本体と前記金属部材層との間に、純度が99質量%以上のアルミニウムからなるアルミニウム介在層が配設されており、
    前記金属部材層は、銅、ニッケル、又は銀からなり、前記ヒートシンク本体は、固相線温度が前記金属部材層を構成する金属元素とアルミニウムとの共晶温度未満とされたアルミニウム合金で構成されており、
    前記アルミニウム介在層と前記金属部材層とが固相拡散接合されており、
    前記ヒートシンク本体と前記アルミニウム介在層とは、Zn、Mg及びGeのうちのいずれか1種又は2種以上の添加元素を拡散させることによって接合されており、前記ヒートシンク本体と前記アルミニウム介在層との接合界面においては、前記添加元素の濃度が0.3質量%以上の添加元素拡散層の厚さが50μm以上とされるとともに、前記添加元素がZnを含む場合には、Zn濃度が66質量%以上のZn濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がMgを含む場合には、Mg濃度が37質量%以上のMg濃化層の厚さが20μm以下とされ、前記添加元素がGeを含む場合には、Ge濃度が37質量%以上のGe濃化層の厚さが20μm以下とされていることを特徴とするヒートシンク。
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