JP2016024970A - 電気化学素子用セパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】電気化学素子に内部短絡を発生し難い、電気化学素子用セパレータの提供を目的とする。【解決手段】本発明の電気化学素子用セパレータは、無機粒子が耐溶剤性に優れるポリエステル系ポリウレタン樹脂によって多孔質基材に接着固定されており、ポリエステル系ポリウレタン樹脂が存在することで電気化学素子内における電気化学素子用セパレータの劣化および無機粒子の脱落に起因する内部短絡の発生を防止できる。また、本発明の電気化学素子用セパレータは、多孔質基材の空隙中に無機粒子が存在しているため、多孔質基材に過剰量の無機粒子が分散していなくとも多孔質基材の有する空隙の大きさが小さく、剛性に富んでいる。以上から、本発明により電気化学素子に内部短絡を発生し難い、電気化学素子用セパレータを提供できる。【選択図】 図1

Description

本発明は電気化学素子用セパレータに関する。
近年、電気機器の小型化や軽量化に伴い、その電源に対しても小型化や軽量化、更には、高エネルギー密度化の要望が強い。例えば、リチウムイオン二次電池などエネルギー密度が高く放電特性に優れる電気化学素子はこの要望を満足でき、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車、携帯電話などの情報機器端末、電動工具などの産業用途に使用されている。
このような要望を満足する電気化学素子を調製可能な電気化学素子用セパレータとして、特開2011−60470号公報(特許文献1)には、多孔質基材の表面に架橋ポリマーの層を有する電気化学素子用セパレータが開示されている。
そして、特許文献1は架橋ポリマーとしてポリエステルウレタン骨格を有する架橋ポリマーを採用できることを開示しており、前記架橋ポリマーは耐酸化性に優れ電解液中への過度な溶出拡散が起こらないことを開示している。
なお、特許文献1には、シリカや酸化チタンやアルミナ等の無機フィラーを分散させた多孔質フィルムを、多孔質基材として使用できることが開示されている。
特開2011−60470号公報(特許請求の範囲、0003−0004、0019、0029など)
本発明者らは、特許文献1を参照し、無機粒子を分散させた多孔質基材へポリエステル系ポリウレタン樹脂を付与してなる電気化学素子用セパレータについて検討した。
ポリエステルウレタン骨格を有する架橋ポリマーは耐酸化性に優れることから、前記架橋ポリマーは電気化学素子内で変性や分解あるいは溶解(以降、合わせて劣化と称することがある)し難く、電気化学素子内で発生する電気化学素子用セパレータの劣化に起因する内部短絡の発生や放電特性の低下を、防止できるものであると考えられた。
しかし、上述の構成を有する電気化学素子用セパレータは次に説明する理由から、なお、内部短絡を発生し易いと考えられた。
つまり、無機粒子を分散させた多孔質基材では、多孔質基材が含有する無機粒子の量に対し、多孔質基材の空隙中に存在する無機粒子(多孔質基材の空隙内に露出している無機粒子)の量が少ないため、多孔質基材は大きな空隙を有すると考えられた。そして、大きな空隙を有する多孔質基材を備える電気化学素子用セパレータは、内部短絡を発生し易いという問題を有している。
一方、多孔質基材の空隙を小さくするためには、多孔質基材に分散して存在している無機粒子を増量して多孔質基材の空隙内に露出する無機粒子の量を多くする必要があるものの、多孔質基材の空隙内に露出している無機粒子の量を多くするためには、多孔質基材に過剰量の無機粒子を分散させる必要があった。特に、多孔質基材が不織布のような空隙率の高い素材を含んでいる場合、多孔質基材の空隙内に露出している無機粒子の量を多くして多孔質基材の空隙を小さくするためには、多孔質基材に分散させる無機粒子の量をより多くする必要があると考えられた。
そして、過剰な量の無機粒子を分散してなる多孔質基材は剛性が低下すると考えられることから、剛性が低下した多孔質基材を備える電気化学素子用セパレータは破断して内部短絡を発生し易いという問題を有している。
本発明は、電気化学素子に内部短絡を発生し難い、電気化学素子用セパレータの提供を目的とする。
本発明は、
「多孔質基材と無機粒子およびポリエステル系ポリウレタン樹脂を備える電気化学素子用セパレータであって、
前記無機粒子は前記ポリエステル系ポリウレタン樹脂によって前記多孔質基材に接着固定されている、
電気化学素子用セパレータ。」
である。
本発明の電気化学素子用セパレータは、無機粒子を備えるため耐熱性を有しており、電気化学素子用セパレータの融解に起因する内部短絡の発生を防止できる。そして、本発明の電気化学素子用セパレータは、バインダ成分として耐溶剤性に優れるポリエステル系ポリウレタン樹脂を有するため電気化学素子内で劣化し難く、電気化学素子用セパレータの劣化に起因する内部短絡の発生を防止できる。
また、本発明の電気化学素子用セパレータは、無機粒子がポリエステル系ポリウレタン樹脂によって多孔質基材に接着固定されていることで多孔質基材の空隙中に無機粒子が存在しているため、多孔質基材に過剰量の無機粒子が分散していなくとも多孔質基材が有する空隙の大きさが小さく剛性に富んでいる。
そして、ポリエステル系ポリウレタン樹脂の劣化に起因して電気化学素子用セパレータから無機粒子が脱落し難いことから、電気化学素子用セパレータにピンホールが形成されるのを防止して、内部短絡の発生を防止できる。
以上から、本発明により電気化学素子に内部短絡を発生し難い、電気化学素子用セパレータを提供できる。
更に、本発明の電気化学素子用セパレータは、バインダ成分が電気化学素子内で劣化し難いポリエステル系ポリウレタン樹脂を有しているため、電気化学素子に電気化学素子用セパレータの劣化に起因する放電特性の低下が発生するのを防止できる。
そのため、本発明の電気化学素子用セパレータにより、放電特性の低下が発生するのを防止した電気化学素子を提供できるという、副次的な効果も得られる。
実施例1で調製したコインセルを、耐電気化学的酸化の測定へ供した結果をまとめたグラフである。 比較例1で調製したコインセルを、耐電気化学的酸化の測定へ供した結果をまとめたグラフである。 比較例2で調製したコインセルを、耐電気化学的酸化の測定へ供した結果をまとめたグラフである。 比較例3で調製したコインセルを、耐電気化学的酸化の測定へ供した結果をまとめたグラフである。 比較例4で調製したコインセルを、耐電気化学的酸化の測定へ供した結果をまとめたグラフである。 実施例1で調製したリチウムイオン二次電池を、リチウムイオン二次電池の放電容量維持率の測定へ供した結果をまとめたグラフである。 比較例1で調製したリチウムイオン二次電池を、リチウムイオン二次電池の放電容量維持率の測定へ供した結果をまとめたグラフである。 比較例2で調製したリチウムイオン二次電池を、リチウムイオン二次電池の放電容量維持率の測定へ供した結果をまとめたグラフである。 比較例3で調製したリチウムイオン二次電池を、リチウムイオン二次電池の放電容量維持率の測定へ供した結果をまとめたグラフである。 比較例4で調製したリチウムイオン二次電池を、リチウムイオン二次電池の放電容量維持率の測定へ供した結果をまとめたグラフである。
本発明の電気化学素子用セパレータにおいて、多孔質基材は主として電気化学素子用セパレータの骨格を成す役割を担う。
多孔質基材の種類は適宜選択できるが、例えば、不織布や織物あるいは編物などの布帛、通気性や通液性を有する多孔性フィルムや多孔性発泡体などの素材単体や、単一種類の素材を複数積層したものや複数種類の素材を複数積層したものを使用できる。
多孔質基材を構成する素材は、例えば、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、炭化水素の一部をシアノ基またはフッ素或いは塩素といったハロゲンで置換した構造のポリオレフィン系樹脂など)、スチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエーテル系樹脂(例えば、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール、変性ポリフェニレンエーテル、芳香族ポリエーテルケトンなど)、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、全芳香族ポリエステル樹脂など)、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド系樹脂(例えば、芳香族ポリアミド樹脂、芳香族ポリエーテルアミド樹脂、ナイロン樹脂など)、二トリル基を有する樹脂(例えば、ポリアクリロニトリルなど)、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスルホン系樹脂(例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなど)、フッ素系樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなど)、セルロース繊維、ポリベンゾイミダゾール樹脂、アクリル系樹脂(例えば、アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルなどを共重合したポリアクリロニトリル系樹脂、アクリロニトリルと塩化ビニルまたは塩化ビニリデンを共重合したモダアクリル系樹脂など)など、公知の有機ポリマーを用いて構成できる。
なお、これらの有機ポリマーは、直鎖状ポリマーまたは分岐状ポリマーのいずれからなるものでも構わず、また有機ポリマーがブロック共重合体やランダム共重合体でも構わず、また有機ポリマーの立体構造や結晶性の有無がいかなるものでもよい。更には、多成分の有機ポリマーを混ぜ合わせたものでも良い。
布帛の構成繊維は、例えば、乾式紡糸法、湿式紡糸法、直接紡糸法(例えばメルトブロー法、スパンボンド法、静電紡糸法、紡糸原液と気体流を平行に吐出して紡糸する方法(例えば、特開2009−287138号公報に開示の方法)など)、複合繊維から一種類以上の樹脂成分を除去することで繊維径が細い繊維を抽出する方法、繊維を叩解して分割された繊維を得る方法など公知の方法により得ることができる。
布帛を構成する繊維は、一種類の有機ポリマーから構成されてなるものでも、複数種類の有機ポリマーから構成されてなるものでも構わない。複数種類の有機ポリマーから構成されてなる繊維として、一般的に複合繊維と称される、例えば、芯鞘型、海島型、サイドバイサイド型、オレンジ型、バイメタル型などの態様であることができる。
布帛は構成繊維として接着繊維を含んでいてもよい。接着繊維を含むことで、布帛の強度を向上することができ好ましい。接着繊維の種類は適宜選択するが、例えば、芯鞘型接着繊維、サイドバイサイド型接着繊維、あるいは、全溶融型接着繊維を採用することができる。
また、布帛は構成繊維として横断面の形状が、略円形の繊維や楕円形の繊維以外にも異形断面繊維を含んでいてもよい。なお、異形断面繊維として、三角形形状などの多角形形状、Y字形状などのアルファベット文字型形状、不定形形状、多葉形状、アスタリスク形状などの記号型形状、あるいはこれらの形状が複数結合した形状などの繊維断面を有する繊維を例示できる。
なお、布帛が織物や編物である場合、上述のようにして調製した繊維を、織るあるいは編むことで調製できる。
布帛が不織布である場合、不織布として、例えば、カード装置やエアレイ装置などに供することで繊維を絡み合わせて不織布の態様とする乾式不織布、繊維を液体に分散させシート状に抄き不織布の態様とする湿式不織布、直接紡糸法(例えばメルトブロー法、スパンボンド法、静電紡糸法、紡糸原液と気体流を平行に吐出して紡糸する方法(例えば、特開2009−287138号公報に開示の方法)など)を用いて繊維の紡糸を行うと共にこれを捕集してなる不織布などが挙げられる。
布帛を構成する繊維同士を絡合および/または一体化する方法は適宜選択できるが、例えば、ニードルや水流によって繊維同士を絡合する方法、繊維同士をバインダで一体化する方法、あるいは、熱可塑性樹脂を備える繊維を含んでいる場合には、加熱処理によって前記熱可塑性樹脂を融解して、繊維同士を一体化する方法などを挙げることができる。なお、加熱処理する方法として、例えば、カレンダーロールにより加熱加圧する方法、熱風乾燥機により加熱する方法、無圧下で赤外線を照射して熱可塑性樹脂繊維を融解させる方法などを用いることができる。
あるいは、直接紡糸法を用いて紡糸された繊維を捕集することで、不織布を調製してもよい。
布帛を構成する繊維の平均繊維径が細いほど、多孔質基材の強度を向上して電気化学素子用セパレータに破断が生じるのを防止できると共に、空隙の大きさを均一かつ小さくして内部短絡の発生を防止できる傾向がある。そのため、布帛を構成する繊維の平均繊維径は、例えば、7μm以下であるのが好ましく、6μm以下であるのがより好ましく、5μm以下であるのが最も好ましい。なお、繊維の平均繊維径の下限は特に限定するものではないが、0.1μm以上であるのが現実的である。
なお、本発明でいう「平均繊維径」は、布帛や繊維を含んだ構造物(繊維を含んだ電気化学素子用セパレータなど)の主面の電子顕微鏡写真を分析し、無作為に選んだ100本の繊維の繊維直径の算術平均値であり、繊維直径は繊維の断面積と同じ面積をもつ円の直径をいう。
また、繊維長も適宜選択するが、0.5〜150mmであることができ、繊維の製造方法によっては連続繊維であることもできる。なお、平均繊維径および/または繊維長の点で異なる繊維を2種類以上含んでも良い。
なお、通気性や通液性を有する多孔性フィルムや多孔性発泡体の調製方法は適宜選択できるが、例えば、融解した有機ポリマーを型に流し込み成型、発泡処理するなど、公知の方法で調製できる。
また、例えば、後述する塗工液を多孔質基材に付与し易くするなどの目的のために、多孔質基材を親水化してもよい。多孔質基材を親水化する方法は適宜選択するが、例えば、プラズマ処理やスルホン化処理、フッ素処理もしくはコロナ帯電処理などへ供する方法を挙げることができる。
多孔質基材の、例えば、厚さや目付などの諸構成は、放電特性などの諸特性に優れ内部短絡を発生し難い電気化学素子を調製可能な、電気化学素子用セパレータを得られるように適宜調整する。
目付は5〜40g/mであることができ、6〜15g/mであることができる。また、厚さは、10〜50μmであることができ、15〜40μmであることができる。
なお、本発明でいう「目付」は、主面における1mあたりの質量をいい、本発明において主面とは面積が広い部分の面をいう。
また、本発明でいう「厚さ」は、高精度デジタル測定機(登録商標:ライトマチック(VL−50A)、(株)ミツトヨ)により計測し、測定に際して測定対象物との接触面積が20mmφの円形治具を用い、主面間方向に20gf/1cmの荷重をかけた際に得られた、5点で測定された各主面間の距離の算術平均値をいう。
本発明の電気化学素子用セパレータにおいて、無機粒子は主として多孔質基材に耐熱性を付与すると共に、多孔質基材の空隙の大きさを小さくして内部短絡の発生を防止する役割を担う。
無機粒子の種類は適宜選択するが、例えば、SiO(シリカ)、Al(アルミナ)、アルミナ−シリカ複合酸化物、TiO、SnO、BaTiO、ZrO、スズ−インジウム酸化物(ITO)などの酸化物;窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの窒化物;フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウムなどの難溶性のイオン結晶;シリコン、ダイヤモンドなどの共有結合性結晶;タルク、モンモリロナイトなどの粘土;ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、セリサイト、ベントナイト、マイカなどの鉱物資源由来物質またはそれらの人造物などを使用することができる。
使用する無機粒子の形状は、例えば、球状(略球状や真球状)、繊維状、針状、平板状、多角形立方体状、羽毛状などから適宜選択することができる。
本発明で使用できる無機粒子の平均粒子径は適宜調整するが、多孔質基材の空隙に無機粒子が均一に存在することによって、多孔質基材の空隙の大きさを小さくして内部短絡の発生を防止できると共に、高温状態で収縮または融解するのを効率よく防ぐことができるという効果を奏する電気化学素子用セパレータであるように、無機粒子の平均粒子径は、例えば、2μm以下とすることができ、1μm以下とすることができる。
無機粒子の平均粒子径の下限値は適宜調整するが、無機粒子の平均粒子径が小さすぎると多孔質基材の空隙が無機粒子によって閉塞し易くなり、放電特性が低下した電気化学素子用セパレータとなるおそれがある。そのため、無機粒子の平均粒子径は0.05μm以上であるのが好ましく、0.1μm以上であるのがより好ましく、0.3μm以上であるのが最も好ましい。
なお、無機粒子の平均粒子径は、無機粒子を大塚電子(株)製FPRA1000(測定範囲3nm〜5000nm)に供して、動的光散乱法で3分間の連続測定を行い、散乱強度から得られた粒子径測定データから求める。つまり、粒子径測定を5回行い、その測定して得られた粒子径測定データを粒子径分布幅が狭い順番に並べ、3番目に粒子径分布幅が狭い値を示したデータにおける無機粒子の累積値50%点の粒子径D50(以降、D50と略して称する)を、無機粒子の平均粒子径とする。なお、測定に使用する分散液は温度25℃に調整し、25℃の水を散乱強度のブランクとして用いる。
また、無機粒子の粒子径分布は適宜調整するが、粒子径の大きな無機粒子が多数存在する場合には無機粒子が脱落してピンホールが形成され易くなる恐れがあり、粒子径の小さな無機粒子が多数存在する場合には多孔質基材の空隙が閉塞する恐れがある。
そのため、無機粒子の粒子径分布は(D50/2)以上(D50×2)以下の範囲内にあるのが好ましい。なお、無機粒子の粒子径分布は前述した動的光散乱法で測定し、測定強度から得られた粒子径測定データから求める。
本発明の電気化学素子用セパレータにおいて、ポリエステル系ポリウレタン樹脂は主として多孔質基材に無機粒子を接着することで、多孔質基材の空隙中に無機粒子を存在させる役割を担う。
なお、電気化学素子用セパレータから無機粒子が脱落し難いという効果が効率良く発揮されるように、無機粒子はポリエステル系ポリウレタン樹脂のみによって多孔質基材に接着固定されているのが好ましい。
本発明でいうポリエステル系ポリウレタン樹脂とは、ジイソシアネート構造を有するハードセグメントと、側鎖あるいは末端にエステル構造を有するソフトセグメントが重縮合してなるポリウレタン樹脂であり、例えば、第一工業製薬株式会社のR−5002や、三洋化成工業株式会社のユーコート(登録商標)などを挙げることができる。
本発明の電気化学素子用セパレータは、無機粒子がポリエステル系ポリウレタン樹脂によって多孔質基材に接着固定されることで、無機粒子が多孔質基材の空隙中に存在してなる構成を有している。
なお、本発明では多孔質基材の空隙中以外にも、多孔質基材の表面にポリエステル系ポリウレタン樹脂によって接着固定された無機粒子が存在していてもよい。
本発明では、多孔質基材を構成する素材自体が無機粒子を含んでいない状態、あるいは、多孔質基材を構成する素材自体に含まれており分散している無機粒子の存在量が少ない状態であっても、多孔質基材の有する空隙の大きさを無機粒子によって小さくできる。そのため、無機粒子を含んだ多孔質基材の剛性が低下するのを防止して、内部短絡を発生し難い電気化学素子を調製可能な電気化学素子用セパレータを提供できる。
更に、無機粒子がポリエステル系ポリウレタン樹脂によって多孔質基材に接着固定されているため、電気化学素子用セパレータの劣化に起因する無機粒子の脱落が発生し難く、無機粒子の脱落によるピンホールの形成を防止して内部短絡の発生を防止できる。
その結果、電気化学素子に内部短絡を発生し難い電気化学素子用セパレータを提供できる。
ポリエステル系ポリウレタン樹脂により多孔質基材に無機粒子を接着固定する方法は適宜選択するが、例えば、
1.溶媒あるいは分散媒にポリエステル系ポリウレタン樹脂と無機粒子を混合してなる塗工液(以降、塗工液と称することがある)を用意し、多孔質基材を塗工液に浸漬する、
2.多孔質基材に塗工液をスプレーする、
3.グラビアロールを用いたキスコータ法などの塗工方法を用いて、多孔質基材の一方の主面あるいは両主面に塗工液を塗工する、
ことを行った後、塗工液を含んだ多孔質基材を乾燥して、塗工液中の溶媒や分散媒を除去する方法を挙げることができる。
塗工液を含んだ多孔質基材を乾燥させる方法は、適宜選択するが、例えば、近赤外線ヒータ、遠赤外線ヒータ、ハロゲンヒータなどの加熱手段へ供することにより溶媒あるいは分散媒を除去する方法、あるいは、熱風あるいは送風などにより溶媒あるいは分散媒を除去する方法などを使用できる。また、塗工液を含んだ多孔質基材を、例えば、室温(25℃)に放置する方法、減圧条件下に曝す方法、溶媒あるいは分散媒が揮発可能な温度以上の雰囲気下に曝す方法など、公知の方法を用いることができる。
なお、塗工液中にポリエステル系ポリウレタン樹脂が粒子状などの固体で存在している場合、上述の乾燥を行う際に固体のポリエステル系ポリウレタン樹脂を融解あるいは軟化させることで、ポリエステル系ポリウレタン樹脂により多孔質基材に無機粒子を接着固定するのが好ましい。
このとき、塗工液中に存在するポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子の形状は適宜選択するが、例えば、球状(略球状や真球状)、繊維状、針状、平板状、多角形立方体状、羽毛状などから適宜選択することができる。
また、塗工液中に存在するポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子の平均粒子径は、適宜調整するが、多孔質基材に無機粒子を均一に接着固定できるように、ポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子の平均粒子径は、例えば、1μm以下であるのが好ましく、0.7μm以下であるのがより好ましく、0.5μm以下であるのが最も好ましい。
ポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子の平均粒子径の下限値は適宜調整するが、平均粒子径が小さすぎる場合には多孔質基材の空隙が閉塞する恐れがあることから、0.01μm以上であるのが現実的である。なお、ポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子の平均粒子径は、無機粒子の平均粒子径と同じ方法で測定する。
なお、多孔質基材の空隙を小さくできることから、多孔質基材が備えるポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子は無機粒子と同程度の平均粒子径を有するのが好ましい。
溶媒あるいは分散媒の種類は適宜選択するが、例えば、水、アルコール類、エーテル類などを、単独あるいは混合して使用することができる。
なお、塗工液にはポリエステル系ポリウレタン樹脂や無機粒子の凝集を防止し分散性を向上するため、例えば、界面活性剤(例えば、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤など)などを添加しても良く、添加量は適宜調整する。
更に、塗工液中には無機粒子を多孔質基材に接着固定可能な有機ポリマーとして、ポリエステル系ポリウレタン樹脂以外の有機ポリマーが含まれていてもよいが、電気化学素子用セパレータが電気化学素子内で劣化するのを最も効果的に防止できるように、塗工液中には無機粒子を多孔質基材に接着固定可能な有機ポリマーとして、ポリエステル系ポリウレタン樹脂のみが含まれているのが好ましい。
電気化学素子用セパレータに含まれている無機粒子の質量は適宜調整するが、電気化学素子用セパレータが備えている無機粒子の質量が多いほど、電気化学素子に内部短絡が発生するのを防ぐことができる。
一方、電気化学素子用セパレータが備えている無機粒子の質量が多過ぎると、多孔質基材の空隙が無機粒子によって閉塞して、電気化学素子用セパレータの放電特性が低下するおそれがある。
そのため、電気化学素子用セパレータ質量に含まれている無機粒子の質量は、3g/m〜30g/mであるのが好ましく、5g/m〜20g/mであるのが好ましい。
また、電気化学素子用セパレータに含まれているポリエステル系ポリウレタン樹脂の質量は適宜調整するが、電気化学素子用セパレータが備えているポリエステル系ポリウレタン樹脂の質量が多すぎると、多孔質基材の空隙がポリエステル系ポリウレタン樹脂によって閉塞して、電気化学素子用セパレータの放電特性が低下するおそれがある。
一方、電気化学素子用セパレータに含まれているポリエステル系ポリウレタン樹脂の質量が少なすぎると、電気化学素子用セパレータから無機粒子が脱落する恐れがあり、無機粒子の脱落箇所がピンホールになって電気化学素子に内部短絡が発生する恐れがある。
そのため、電気化学素子用セパレータに含まれているポリエステル系ポリウレタン樹脂の質量は、0.01g/m〜3g/mであるのが好ましい。
なお、無機粒子を多孔質基材に接着固定している成分として、ポリエステル系ポリウレタン樹脂以外の有機ポリマーが含まれていてもよいが、電気化学素子用セパレータが電気化学素子内で劣化するのを最も効果的に防止できるように、無機粒子はポリエステル系ポリウレタン樹脂のみによって多孔質基材に接着固定されているのが好ましい。
電気化学素子用セパレータの目付は適宜調整するが、5〜60g/mであることができ、10〜50g/mであることができ、15〜40g/mであることができる。
電気化学素子用セパレータの厚さもまた適宜調整するが、厚さが薄い電気化学素子用セパレータは放電特性に優れる傾向があるものの耐内部短絡性に劣る傾向があり、一方、厚さが厚い電気化学素子用セパレータは耐内部短絡性に優れる傾向があるものの放電特性に劣る傾向がある。
そのため、電気化学素子用セパレータの厚さは、10〜80μmであるのが好ましく、15〜60μmであるのがより好ましく、20〜40μmであるのが最も好ましい。
本発明の電気化学素子用セパレータは、例えば、一次電池(たとえばリチウム電池、マンガン電池、マグネシウム電池など)あるいは二次電池(例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、亜鉛電池など)キャパシタなどの電気化学素子用の電気化学素子用セパレータとして水系、非水系問わずに使用できる。なお、電気化学素子用セパレータの形状は使用用途によって、例えば、平板状や巻回状など適宜調整する。
本発明の電気化学素子用セパレータを、例えば、リチウムイオン二次電池用のセパレータとして使用してリチウムイオン二次電池を調製する場合、正極として例えば、リチウムやナトリウム含有遷移金属化合物や硫黄系化合物のスラリーを集電材に担持させたもの等を使用することができ、負極として例えば、リチウム金属やリチウムと合金になる材料(例えば、スズ系合金、シリコン系合金などの材料)、及びリチウムを吸蔵、放出可能なポリアセン、炭素材料(例えば、カーボン、天然黒鉛や人造黒鉛など)、バナジウム系化合物、チタン酸リチウム系化合物を集電材に担持させたもの等を使用することができ、電解質として例えば、非水系電解液(例えば、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒にLiPFを溶解させた電解液)等を使用することができる。
また、調製可能なリチウムイオン二次電池のセル構造も適宜選択するが、例えば、円筒型、角型、コイン型などであることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1)
1.不織布の調製方法
芯成分がポリプロピレン(融点:165℃)、鞘部がポリエチレン(融点:135℃)の芯鞘型複合繊維(繊度:0.8dtex、繊維長:5mm)60質量部と、ポリプロピレン単繊維(融点:160℃、繊維径:2μm、繊維長:2mm)40質量部とを混合し、湿式抄造法により繊維ウェブを調製した。
その後、前記繊維ウェブを温度140℃の熱風で10秒間処理した後、80℃のカレンダーロールに供すると共に繊維ウェブへかけるロール圧を調整して、不織布を調製した。
更に、調製した不織布をプラズマ処理へ供することで、親水化処理した不織布を得た(目付:7.0g/m、厚さ:18μm、平均繊維径:4.7μm)。

2.塗工液の調製方法
純水中にアルミナ粒子とアルミナゾルを加えディスパータイプの攪拌翼を用いて混合した。そして、混合開始から2時間後にバインダ樹脂ディスパージョンを加えて攪拌を続け、混合液(液温:25℃、固形分濃度:50質量%)を調製した。

混合液の組成は以下に記載する通りであった。
・アルミナ粒子(昭和電工(株)製、AI−45−A、平均粒子径(D50):790nm):46質量部、
・アルミナゾル(日産化学工業(株)製、Al−200、固形分濃度:18.4質量%):2.8質量部、
・バインダ樹脂ディスパージョン:ポリエステル系ポリウレタン樹脂ディスパージョン(第一工業製薬(株)、R−5002、平均粒子径径(D50):0.5μm、Tg:−43℃、固形分濃度:39質量%)3.7質量部、
・純水:43質量部
なお、混合液中に含まれているアルミナ成分の固形分質量とバインダ樹脂の固形分質量の混合比率は、97質量%:3質量%であった。

そして、調製した混合液を開口径が20μmのふるいへ通し、混合液中に存在する粒子径の大きな粒子を除去することで塗工液を調製した。

3.塗工液の塗付方法
表面に斜線形状の溝を設けたグラビアロールを用いて、親水化処理した不織布の一方の主面に塗工液を付与した後、100℃で乾燥して塗工液中の分散媒を除去することで、電気化学素子用セパレータ(目付:23.0g/m、厚さ:20.3μm、平均繊維径:4.7μm)を調製した。
(比較例1)
バインダ樹脂ディスパージョンをエステル系ポリウレタン樹脂ディスパージョン(第一工業製薬(株)、SF−620、平均粒子径:0.02μm、Tg:43℃、固形分濃度:30質量%)に変更し、混合液中に含まれているアルミナ成分の固形分質量とバインダ樹脂の固形分質量の混合比率が、97質量%:3質量%となるようにエステル系ポリウレタン樹脂ディスパージョンの混合量を調整したこと、および、混合液の固形分濃度が50質量%となるように純水の量を調整したこと以外は、実施例1と同様にして混合液(液温:25℃、固形分濃度:50質量%)を調製した。
このようにして調製した混合液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電気化学素子用セパレータ(目付:24.8g/m、厚さ:22.9μm、平均繊維径:4.7μm)を調製した。
(比較例2)
バインダ樹脂ディスパージョンをカーボネート系ポリウレタン樹脂ディスパージョン(第一工業製薬(株)、SF−650、平均粒子径:0.01μm、Tg:−17℃、固形分濃度:25質量%)に変更し、混合液中に含まれているアルミナ成分の固形分質量とバインダ樹脂の固形分質量の混合比率が、97質量%:3質量%となるようにカーボネート系ポリウレタン樹脂ディスパージョンの混合量を調整したこと、および、混合液の固形分濃度が50質量%となるように純水の量を調整したこと以外は、実施例1と同様にして混合液(液温:25℃、固形分濃度:50質量%)を調製した。
このようにして調製した混合液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電気化学素子用セパレータ(目付:22.4g/m、厚さ:19.1μm、平均繊維径:4.7μm)を調製した。
(比較例3)
バインダ樹脂ディスパージョンをエステル系ポリウレタン樹脂ディスパージョン(第一工業製薬(株)、E−2000、平均粒子径:0.7μm、Tg:−38℃、固形分濃度:49質量%)に変更し、混合液中に含まれているアルミナ成分の固形分質量とバインダ樹脂の固形分質量の混合比率が、97質量%:3質量%となるようにエステル系ポリウレタン樹脂ディスパージョンの混合量を調整したこと、および、混合液の固形分濃度が50質量%となるように純水の量を調整したこと以外は、実施例1と同様にして混合液(液温:25℃、固形分濃度:50質量%)を調製した。
このようにして調製した混合液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電気化学素子用セパレータ(目付:24.5g/m、厚さ:22.5μm、平均繊維径:4.7μm)を調製した。
(比較例4)
バインダ樹脂ディスパージョンをエステル系ポリウレタン樹脂ディスパージョン(第一工業製薬(株)、SF−500M、平均粒子径:0.14μm、Tg:−39℃、固形分濃度:45質量%)に変更し、混合液中に含まれているアルミナ成分の固形分質量とバインダ樹脂の固形分質量の混合比率が、97質量%:3質量%となるようにエステル系ポリウレタン樹脂ディスパージョンの混合量を調整したこと、および、混合液の固形分濃度が50質量%となるように純水の量を調整したこと以外は、実施例1と同様にして混合液(液温:25℃、固形分濃度:50質量%)を調製した。
このようにして調製した混合液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電気化学素子用セパレータ(目付:24.0g/m、厚さ:23.5μm、平均繊維径:4.7μm)を調製した。
上述のようにして製造した、実施例および比較例の電気化学素子用セパレータを、以下に記載する各測定へ供することで電気化学素子用セパレータの諸特性を評価した。
(ガーレ値の測定方法)
電気化学素子用セパレータから試験片を採取し、「JIS P 8117:2009(紙及び板紙−透気度及び透気抵抗度試験方法(中間領域)−ガーレ法) a)ガーレ試験機法」において規定されている方法へ供することで、ガーレ値(sec/100ml)を算出した。
(耐溶剤性の測定方法)
内容量が100ccのスクリュー蓋付きのガラス瓶を用意し、ガラス瓶にプロピレンカルボナート(キシダ化学(株)、CAS No.:108−32−7)を50cc入れた。
電気化学素子用セパレータから長方形の試験片(縦:200mm、横:50mm)を3枚採取し、3枚の試験片をガラス瓶内のプロピレンカルボナート中に浸漬して、ガラス瓶のスクリュー蓋を閉めた。
上述のようにして用意した内部にプロピレンカルボナートと試験片を入れたガラス瓶を、加熱温度が70℃に調整されたオーブンドライヤー内へ入れることで、プロピレンカルボナート中に浸漬されている試験片を24時間加熱した。なお、12時間加熱した後にガラス瓶を振ることで、ガラス瓶内のプロピレンカルボナートと浸漬されている試験片を攪拌した。
加熱したガラス瓶をオーブンドライヤーから取り出し室温(25℃)まで冷却した後、ガラス瓶から3枚の試験片を取り出し、室温(25℃)雰囲気のドラフト下に静置することで自然乾燥によって各試験片に含まれているプロピレンカルボナートを除去した。
このようにして得られた、耐溶剤性試験へ供した後の3枚の試験片における各目付(g/m)と各ガーレ値(sec/100ml)を測定し、得られた値から耐溶剤性試験へ供した後の3枚の試験片の目付の平均値(g/m)とガーレ値の平均値(sec/100ml)を算出した。
このようにして算出した値を、耐溶剤性の測定後における電気化学素子用セパレータの目付(g/m)およびガーレ値(sec/100ml)とした。
(引張強度、引張伸度の測定方法)
電気化学素子用セパレータから、機械方向(製造時の流れ方向)と長さ方向が一致するようにして、試験片(形状:長方形、長さ:200mm、幅:50mm)を採取した。
そして、採取した試験片を、定速伸長型引張試験機(オリエンテック社製、テンシロン、初期つかみ間隔:100mm、引張速度:300mm/分)へ供し、試料片が破断するまで引っ張った時の強度から引張強度(N/50mm)を求めた。
また、試料片が破断するまで引っ張った時の、測定された試験片の最大荷重時のつかみ間隔(mm)の長さを以下の数式へ代入することで、試験片の引張伸度(%)を算出した。
a={(b−c)/c}×100
a:引張伸度(%)
b:最大荷重時のつかみ間隔(mm)
c:初期つかみ間隔(100mm)
(突き刺し強度の測定方法)
電気化学素子用セパレータから試験片を採取し、カトーテック製KES−G5ハンディー圧縮試験機(突き刺し針の直径:1mm、先端形状:曲率半径0.5mm、突き刺し速度:2mm/sec)へ供することで、最大突き刺し荷重を算出し、この値を突き刺し強度(gf)とした。
以上の測定結果を表1にまとめた。
Figure 2016024970
(耐溶剤性の測定方法)の結果から、実施例の電気化学素子用セパレータは、耐溶剤性の測定へ供する前後の目付およびガーレ値の変動が小さかったことから、プロピレンカルボナート中で劣化し難い耐溶剤性に優れる電気化学素子用セパレータであった。また、不織布へ無機粒子を担持する役割を担うバインダがプロピレンカルボナート中で劣化し難いものであったことから、無機粒子が脱落し難い電気化学素子用セパレータである。
そのため、実施例の電気化学素子用セパレータは、電気化学素子に内部短絡を発生し難い電気化学素子用セパレータであると考えられた。
一方、比較例の電気化学素子用セパレータは、耐溶剤性の測定へ供する前後の目付およびガーレ値の変動が大きかったことから、プロピレンカルボナート中で劣化し易い耐溶剤性に劣る電気化学素子用セパレータであった。また、不織布へ無機粒子を担持する役割を担うバインダがプロピレンカルボナート中で劣化し易いものであったことから、無機粒子が脱落し易い電気化学素子用セパレータである。
そのため、比較例の電気化学素子用セパレータは、電気化学素子に内部短絡を発生し易い電気化学素子用セパレータであると考えられた。
(耐電気化学的酸化の測定方法)
真空下で100℃の温度で8時間乾燥させた電気化学素子用セパレータから、円形(直径:25mm)の試験片を採取した。試験片に1ccのプロピレンカルボナートを染み込ませた後、試験片の両主面側から円形の白金製電極(直径:15mm、厚さ:0.5mm)で挟み込みコインセルを調製した。コインセルの作成はアルゴン雰囲気下のグローブボックスでおこなった。水分露点はー60℃であった。
このようにして調製したコインセルのサイクリックボルタンメトリー(CV)を、以下の条件において測定した。
1.コインセルに、0.5Vから5Vまで電圧を掃引(電圧掃引速度:0.1mV/秒)した。
2.コインセルに5Vの電圧を印加するまで、あるいは、コインセルに流れる電流値が1Aを超えるまで測定を続けた。
なお、電圧の掃引中にコインセルの電流値が1Aを超えた場合、電気化学素子用セパレータがコインセル中で劣化することに起因して、白金製電極間に大電流が生じたと考えられる。
耐電気化学的酸化の測定結果をまとめてグラフ化し、図1−図5に図示した。
(耐電気化学的酸化の測定方法)の結果から、実施例の電気化学素子用セパレータを用いて調製したコインセルは、コインセルに5Vの電圧を印加するまでの間にコインセルの電流値が1Aを超えることはなかった。
一方、比較例の電気化学素子用セパレータを用いて調製したコインセルは、いずれもコインセルに5Vの電圧を印加するまでの間にコインセルの電流値が1Aを超えた。
そのため、実施例の電気化学素子用セパレータは、電気化学素子に内部短絡を発生し難い電気化学素子用セパレータであった。
(リチウムイオン二次電池の放電容量維持率の測定方法)
1.正極の作製
スピネルマンガン酸リチウム(LiMn)粉末87質量%とアセチレンブラック6質量%、および、PVdFの乾燥質量が7質量%となるようにN−メチル−2−ピロリドン溶液に溶解されたポリフッ化ビニリデン(PVdF)溶液((株)クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン製、#1120、PVdF濃度:12質量%)を混合することで、混合液を調製した。その後、混合液へN−メチル−2−ピロリドン溶液を加えて脱泡撹拌機で撹拌して、正極材ペースト(粘度:2000cp)を調製した。
正極材ペーストを、アルミ箔(厚さ:20μm)の一方の主面に塗布した後、80℃で2時間加熱し、その後、減圧下にて温度150℃で6時間加熱して塗布された正極材ペーストからN−メチル−2−ピロリドンを除去した。
そして、ロールプレス機を用いて線圧200Kgで、乾燥処理後の正極材ペーストを塗布したアルミ箔をプレスすることで、正極シート(厚さ:90μm)を調製した。

2.負極の作製
天然黒鉛粉末90%質量%と、PVdFの乾燥質量が10質量%となるようにN−メチル−2−ピロリドン溶液に溶解されたポリフッ化ビニリデン(PVdF)溶液((株)クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン製、#9130、PVdF濃度:13質量%)を混合することで、混合液を調製した。その後、混合液へN−メチル−2−ピロリドン溶液を加えて脱泡撹拌機で撹拌して、負極材ペーストを調製した。
負極材ペーストを、銅箔(厚さ:15μm)の一方の主面に塗布した後、80℃で2時間乾燥し、その後、減圧下にて温度150℃で6時間加熱して塗布された負極材ペーストからN−メチル−2−ピロリドンを除去した。
そして、ロールプレス機を用いて線圧200Kgで、乾燥処理後の負極材ペーストを塗布した銅箔をプレスすることで、負極シート(厚さ:70μm)を調製した。

3.非水系電解液の作製
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを体積比率が(50:50)となるように混合して調製した混合溶媒に、LiPFを1モル/Lの濃度となるように溶解させて、非水系電解質溶液を調製した。

4.リチウムイオン二次電池の組み立て
電気化学素子用セパレータから採取した試験片を、100℃の真空状態(0.67Pa)にて8時間乾燥すると共に、正極シート及び負極シートも同様の条件で8時間乾燥した。その後、試験片と正極シートおよび負極シートを、その後露点−60℃のアルゴンガス雰囲気下のグローブボックス内に移動した。
次いで、正極シートの正極材ペーストを塗布した主面側に試験片を積層し、露出している試験片に電解液を含ませ、負極シートの負極材ペーストを塗布した主面側を試験片と接するように積層した。その後、コイン型セルを用いてリチウムイオン二次電池を作成した。

5.リチウムイオン電池の充放電試験
リチウムイオン二次電池を室温(25℃)で一日放置してから、10時間かけて4.2Vまで充電し、10時間かけて3Vまで放電させた。その後5時間かけて終止電圧4.2Vまで定電流で充電を行った後、5時間かけて定電流放電を行った。この充放電を1サイクルとして10サイクル行い、エイジングを完了した試験用電池を準備した。
その後、1時間かけて終止電圧4.2Vまで定電流で充電してから充電電流値が0.06mAになるまで定電圧充電をし、1時間かけて3.0Vまで放電した。この充放電を1サイクルとして1000サイクル行った。そして1サイクル目の放電容量を基準とし各サイクル数における放電容量から放電容量維持率(Ck、単位:%)を算出した。
なお、放電容量維持率(Ck、単位:%)は、nサイクル目の放電容量(Cn、nは1〜1000の範囲の値をとる整数、単位:mAh)と1サイクル目の放電容量(C1、単位:mAh)の値を以下に記載する数式に代入することで、算出した。
Ck=(Cn/C1)×100
Ck:放電容量維持率(%)
Cn:nサイクル目の放電容量(mAh)
C1:1サイクル目の放電容量(mAh)
調製したリチウムイオン二次電池を、リチウムイオン二次電池の放電容量維持率の測定へ供した結果をまとめてグラフ化し、図6−図10に図示した。
なお、1000サイクル目における各リチウムイオン二次電池の放電容量維持率(Ck、%)は、実施例1では62.7%、比較例1では58.2%、比較例2では58.0%、比較例3では47.8%、比較例4では61.3%であった。
(リチウムイオン二次電池の放電容量維持率の測定方法)の結果から、実施例の電気化学素子用セパレータを用いて調製したリチウムイオン二次電池は、放電容量維持率が高いものであった。
一方、比較例の電気化学素子用セパレータを用いて調製したリチウムイオン二次電池は、放電容量維持率が低いものであった。
そのため、実施例の電気化学素子用セパレータは、放電特性に優れる電気化学素子を調製できる電気化学素子用セパレータであった。
この理由として、実施例の電気化学素子用セパレータは、バインダ成分として耐溶剤性に優れるポリエステル系ポリウレタン樹脂を有しているため、電気化学素子内で劣化し難く、電気化学素子に電気化学素子用セパレータの劣化に起因する放電特性の低下が発生するのを防止できたためだと考えられた。
また、本発明の電気化学素子用セパレータは、無機粒子がポリエステル系ポリウレタン樹脂によって多孔質基材に接着固定されていることで多孔質基材の空隙中に無機粒子が存在しているため、多孔質基材に過剰量の無機粒子が分散していなくとも多孔質基材が有する空隙の大きさが小さく剛性に富んでいる。そのため、電気化学素子に内部短絡を発生し難い電気化学素子用セパレータである。
本発明の電気化学素子用セパレータは、耐熱性に優れ、内部短絡と放電特性の低下が発生し難い。そのため、本発明電気化学素子用セパレータによって、例えば、リチウムイオン二次電池などのエネルギー密度が高い電気化学素子を提供できる。

Claims (1)

  1. 多孔質基材と無機粒子およびポリエステル系ポリウレタン樹脂を備える電気化学素子用セパレータであって、
    前記無機粒子は前記ポリエステル系ポリウレタン樹脂によって前記多孔質基材に接着固定されている、
    電気化学素子用セパレータ。
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