JP2016023204A - 孔あけ用ガイドシートの感光性コーティング樹脂及びその応用 - Google Patents
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Abstract
【課題】プロセス時間が短く、加工の歩留まりが高く、位置決め精度が高いコーティング樹脂組成物の提供。
【解決手段】ガイドシート1がアルミ箔シート10上に感光性樹脂組成物20を塗布し、光硬化でコーティング樹脂20をアルミ箔シート10上に結合させて得られ、樹脂組成物20が1,2,4,5−ピロメリット酸無水物とポリエーテルアミンを反応させて成る第1ポリマーと、ポリエーテルアミンとクロロエチレンを反応させて成る第2ポリマーを含み、前記第2ポリマーが感光性ポリマーであり、この新規的な樹脂組成物を孔あけガイドシート1の上に塗布し、この孔あけガイドシート1を孔あけプロセスに応用すると、コーティング樹脂20が高回転速度の孔あけ下での磨擦による高熱で亀裂を生じることがなく、孔あけの安定性、正確性、精度を高める効果が得られる感光性樹脂組成物及びその孔あけ用ガイドシート1。
【選択図】図1
【解決手段】ガイドシート1がアルミ箔シート10上に感光性樹脂組成物20を塗布し、光硬化でコーティング樹脂20をアルミ箔シート10上に結合させて得られ、樹脂組成物20が1,2,4,5−ピロメリット酸無水物とポリエーテルアミンを反応させて成る第1ポリマーと、ポリエーテルアミンとクロロエチレンを反応させて成る第2ポリマーを含み、前記第2ポリマーが感光性ポリマーであり、この新規的な樹脂組成物を孔あけガイドシート1の上に塗布し、この孔あけガイドシート1を孔あけプロセスに応用すると、コーティング樹脂20が高回転速度の孔あけ下での磨擦による高熱で亀裂を生じることがなく、孔あけの安定性、正確性、精度を高める効果が得られる感光性樹脂組成物及びその孔あけ用ガイドシート1。
【選択図】図1
Description
本発明は樹脂組成物に関し、特に孔あけプロセス用ガイドシートに応用するコーティング樹脂組成物に関する。
回路板は電子素子に電器接続を提供するものであり、その発展にはすでに約百年の歴史がある。回路板の生産は絶縁基板を基材として、一定寸法にカットした上に、少なくとも1個の導電パターンが形成され、かつ孔(例えば素子用の孔、固定孔、金属めっきスルーホール等)が設けられ、電子素子間の相互接続等が実現される。多層回路板の製造時、通常採用される方法は銅めっき積層板を重ねて得たスタック(stack)上にエントリーボードを設置した後、その上方から孔あけ加工を行って小さい孔を形成し、電気めっきプロセスで孔と孔を導通させる。このため、エントリーボード板材を選択することで通常孔あけ時に孔の破損を防止し、バリを減少するとともに、位置精度を改善することができる。
近年、電子部品が高密度で回路板上に設置され、回路のライン及びスペースが日増しに小さくなっている。また、孔あけ加工設備の回転速度が高くなり、孔あけプロセス時間も短縮され、基板のスタック数も徐々に増加しており、孔あけが必要な直径も0.25mmまたはより小さい孔となっているため、回路板の生産において、孔の位置決め精度が回路板の加工品質に極めて大きな影響を与える。回路板のプロセスにおいて孔あけの位置精度をしっかり制御することが重要であり、信頼性、精密度、孔あけの品質向上、孔あけ位置精度改善等の要求を満たすために、回路板メーカーはすでに孔あけプロセスにおいて、アルミ箔の片面または両面に潤滑樹脂層を塗布して製作したエントリーボードを使用しているが、このエントリーボードで塗布される潤滑樹脂層は融点が低すぎて樹脂が流れたり、残留したり、孔を塞いだりする等の問題が生じる。孔あけプロセスはドリルビットと孔あけされる回路板の磨擦で瞬間温度が約200度程度に達するが、これまで潤滑層樹脂の融点は約60度という低さであった。次に、潤滑樹脂層の樹脂特性によってアルミ箔金属シートとの密著性がよくない、または不良となりやすく、往々にして硬度が高い樹脂を選択してベースコート層としているが、この方法は作業が複雑で、ベースコート層が孔の中に残留してしまった場合、孔が電気めっきプロセス中にボイドやめっきの染み込み等の異常が生じて不良となりやすい。
日本特開平4−92488特許案ではポリエチレングリコールコーティング層を利用した孔あけ方法が公開されており、そのうち、ポリエチレングリコールの分子量は600〜9000である。このほか、日本特開平6−344297号特許案ではポリエーテルエステル及び水溶性潤滑剤を利用して形成した、孔あけエントリーボードの一面または両面に塗布される孔あけ潤滑層が公開されている。しかしながら、上述の方法は孔あけの品質を改善できるものの、塗布する樹脂の融点が低すぎるためカール現象が生じ、ドリルビットの重心にずれが発生して孔あけ位置の精度が低下してしまう。
中華民国第566064号特許は、水溶性樹脂と非水溶性滑剤を必須成分として含有する回路板の孔明け用エントリーシートを公開しており、かつ上述のシート、厚みが5〜200μmの金属箔、一層の平均厚みが1〜10μmの熱硬化性樹脂を含む回路板の孔あけ用エントリーボードを公開している。しかしながら、上述の方法は別途一層の熱硬化性樹脂を増加する必要があるため、プロセスの複雑さが増し、かつ樹脂の硬度が高いため、ドリルビットが滑り、孔のずれや破断が起こりやすい。
中華民国第201315311号公開特許は、回路板の孔あけに用いるバッキングプレートを開示しており、このバッキングプレートがベース層と潤滑コポリマーを含み、前記潤滑コポリマーが前記ベース層上に結合され、前記潤滑コポリマーが水溶性と非水溶性の性質の成分を備え、反応を経て形成され、形成された孔あけバッキングプレートはドリルビットの潤滑、放熱機能、ドリルビット破損率の減少、孔あけ精度の向上等の機能を備えている。しかしながら、上述の方法は潤滑コポリマーを塗布した後、高温ベーキングプロセスを経てコポリマーを硬化させる必要があり、プロセス時間が延長されるほか、ベーキング後の樹脂層は分子量が不均一になり、且つ溶剤の揮発速度が同じでない関係で、コーティング層の機能性と厚みが不均一になる状況が発生する可能性があり、後続の孔あけ加工応用に不利である。そのうち、分子量が不均一になると、ドリルビットの残針、コーティング層の剥がれ、孔あけの孔壁の汚染等の恐れが生じる。
このため、プロセス時間が短く、加工の歩留まりが高く、位置決め精度が高いコーティング樹脂組成物をいかに開発し、それを回路板の孔あけ用ガイドシートに応用するかが、現段階で回路板メーカーが解決を必要としている問題である。
本発明の目的は、プロセス時間が短く、加工の歩留まりが高く、位置決め精度が高いコーティング樹脂組成物を提供することにある。
上述の現有技術の欠点に鑑み、本発明の発明者はその完全でない点を克服すべく研究を重ね、関連産業に従事した長年の経験に基づき、本発明の回路板孔あけ用コーティング樹脂組成物を開発したものである。
上述の目的を達するため、本発明の樹脂組成物は、1,2,4,5−ピロメリット酸無水物(Pyromellitic Dianhydride)とポリエーテルアミンを反応させて成る第1ポリマーと、ポリエーテルアミンとクロロエチレンを反応させて成る第2ポリマーを含み、そのうち、前記第2ポリマーが感光性ポリマーである。
上述の組成物はさらに、光開始剤、消泡剤、レオロジー改質剤及び溶剤で構成される群より選択した添加物を含むことができる。
上述の組成物において、前記樹脂組成物はさらに水溶性樹脂を含む。
上述の組成物において、全部の樹脂成分を基準とし、前記光開始剤の添加量は1〜10wt%が好ましい。
本発明の提供する新規的な樹脂組成物は、孔あけガイドシート上に塗布することができ、前記樹脂組成物を塗布した孔あけガイドシートを回路板の孔あけプロセスに応用すると、プロセス時間が短く、加工の歩留まりが高く、位置決め精度が高い効果が達せられ、そのうち、光開始剤を添加する態様においては、先行技術がガイドシート上の潤滑コーティング層に高温のベーキングを使用するときに生じる問題を効果的に解決することができる。
上述に基づき、本発明の別の目的は、回路板に用いる孔あけガイドシートを提供することにある。本発明の孔あけガイドシートは、基板と、前記基板の上に結合された潤滑樹脂層を含み、そのうち、前記潤滑樹脂層は上述の樹脂組成物を前記基板の上に塗布し、光照射またはベーキングで前記組成物を硬化させて形成される。
本発明の孔あけガイドシートにおいて、前記基板はアルミ箔であり、前記アルミ箔の材料は、純アルミニウム類、硬質アルミ合金類または半硬質アルミ合金類の材料とすることができ、純アルミニウム類の材料がより好ましい。アルミ箔の厚みは0.03mm〜0.30mmであり、0.05mm〜0.20mmがより好ましい。アルミ箔の厚みが上述の最低厚みより小さいと、孔あけの位置決め精度が低下する。厚みが最高限度より大きいと、ドリルビットの磨損がひどくなる。
本発明のコーティング樹脂組成物は、基板上に塗布したときのコーティング層の厚みが0.01mm〜0.40mmであり、0.02mm〜0.25mmがより好ましい。コーティング層の厚みが上述の最低厚みより小さいと、乾燥後のコーティング層がドリルビットに対する潤滑作用を達成することができない。厚みが最高限度より大きいと、乾燥後のコーティング層がドリルビットに対して絡みつく状況が発生する。
本発明の孔あけガイドシートの使用時は、孔あけガイドシートを回路板表面に配置してから孔あけが行われ、孔あけガイドシートの金属基板表面と回路板材料が接触し、ドリルビットがコーティング樹脂組成物を含有するコーティング層の一面から孔あけ操作を行う。
本発明の回路板孔あけ用コーティング樹脂組成物は、光反応官能基に光開始剤を添加した態様において紫外光(UV)で硬化または電子ビーム輻射で硬化させることができ、通常UVを使用した硬化の照射時間は1〜600秒で、UV光の波長は250nm〜450nmである。
本発明のコーティング樹脂組成物は光開始剤を添加した態様において、樹脂の硬化時に室温下で操作を行うことができ、ベーキングプロセスを使用する必要がなく、且つ原則的に溶剤を添加する必要もなく、硬化後に樹脂層の厚みの均一性を向上することができる。
本発明の孔あけガイドシートと先行技術を比較すると、次のような利点がある。(1)本発明の樹脂組成物は光開始剤を使用して重合反応を引き起こすことができ、熱開始剤を使用したときの加熱プロセスによって生じるコーティング層の乾燥後の厚みが不均一になるという欠点がなく、かつプロセス中の重合時間を抑えることができる。(2)本発明の樹脂組成物の作製時は別途樹脂、潤滑剤またはその他助剤を使用する必要なく、コーティング層と金属基板の粘着力を高めることができ、またプロセスの複雑さが軽減される。
本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明を実施できるようにするため、以下いくつかの実施例を挙げて本発明について説明する。ただし、以下の実施例は本発明に対して一層の説明を行うためのものであり、本発明の実施範囲を限定するものではなく、且つ本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明の要旨を逸脱せずに達成した修飾や変化はすべて、本発明の範囲に属する。
本発明の目的、特徴、効果をはっきりと理解できるように、以下具体的な実施例を挙げて、本発明について詳細に説明する。
以下、実施例1〜3を通じて本発明の樹脂組成物及び本発明の回路板に用いる孔あけガイドシートについて詳細に説明し、かつ比較例1〜6を通じて本発明の樹脂組成物及び本発明の回路板に用いる孔あけガイドシートの効果を対照する。
図1に示すように、本発明の回路板に用いる孔あけガイドシート1は、基板10と、前記基板の上に結合された潤滑樹脂層20を含み、そのうち、前記潤滑樹脂層は次の実施例1〜3の樹脂組成物を前記基板の上に塗布し、光照射またはベーキングにより前記組成物を硬化させて形成することができる。
1モルのポリエーテルアミン(Huntsman JEFFAMINE(登録商標) D−4000)に、1モルの1,2,4,5−ピロメリット酸無水物を添加して20℃で12時間反応させ、式(I)の第1ポリマーを得る。その反応式は次のとおりである。
そのうち、nは2〜100の間の整数であり、mは1〜1000の間の整数である。
別に、1モルのポリエーテルアミン(Huntsman JEFFAMINE(登録商標) D−4000)と2モルのクロロエチレンを20℃下で12時間反応させ、式(II)の第2ポリマーを得る。その反応式は次のとおりである。
そのうち、oは2〜100の間の整数である。
1分量の式(I)の第1ポリマーと1分量の式(II)の第2ポリマーに、前記第2ポリマーを基準としてさらに3%の感光性開始剤(1173)と1%光増感剤(ITX)を添加して充分に混合した後、本発明の樹脂組成物が得られ、直接前記樹脂組成物を50μmの厚みで100μmのアルミ箔(材質:A1N30)上に塗布し、紫外光(UVA,365nm)を2000〜3000mj/cmで照射して、孔あけガイドシートが得られる。この製品を銅箔基板上に配置してドリルビット直径0.1mm、回転速度30万rpm下で孔あけを行った。孔あけの評価結果を表1に示す。
前記第1ポリマーと第2ポリマーはヒドロキシ酸基、エーテルとアミド等の基を含み、前記官能基は前記樹脂組成物に良好なアルミ箔との結合性を与えることができ、孔あけプロセス中比較的低摩擦となり、良好な接着力で前記コーティング樹脂層が脱落しにくく、且つロールを形成したときもベタつきを発生することがなく、且つ前記樹脂組成物を塗布する前にあらかじめアルミ箔上にベースコート層を塗布する必要もない。さらに、本実施例の孔あけガイドシートを応用して回路板の孔あけプロセスを行うと、前記コーティング樹脂層が良好な耐熱構造を備えており、式(I)の第1ポリマーは耐熱性のベンゼン環構造を備え、式(II)の第2ポリマーは光重合後に架橋度が高められて耐熱度が向上されるため、コーティング樹脂層がドリルビット上に絡むことがなく、残渣が粘性を備えておらず、クリーニングが容易である。
実施例1の方法に従って式(I)の第1ポリマー及び式(II)の第2ポリマーを重合し、且つ同じ塗布と孔あけ条件を採用した。前記組成物中には式(I)及び式(II)のポリマーが含まれ、そのうち式(I)と式(II)のポリマーの割合は1:2であり、実施例1と同じ光反応条件を採用して孔あけガイドシートを作製した。孔あけ結果は表1に示すとおりである。
実施例1の方法に従って式(I)及び式(II)のポリマーを重合し、且つ同じ塗布と孔あけ条件を採用した。前記組成物中には式(I)及び式(II)のポリマーが含まれ、そのうち式(I)と式(II)のポリマーの割合は2:1であり、実施例1と同じ光反応条件を採用して孔あけガイドシートを作製した。孔あけ結果は表1に示すとおりである。
(比較例1)
実施例1の方法に従って式(I)の第1ポリマーを重合し、かつ同じ塗布と孔あけ条件を採用した。前記組成物中には式(I)の第1ポリマーのみ含まれ、光反応性はないため、160度下で30分間熱硬化させて孔あけガイドシートを作製した。孔あけ結果は表1に示すとおりである。
実施例1の方法に従って式(I)の第1ポリマーを重合し、かつ同じ塗布と孔あけ条件を採用した。前記組成物中には式(I)の第1ポリマーのみ含まれ、光反応性はないため、160度下で30分間熱硬化させて孔あけガイドシートを作製した。孔あけ結果は表1に示すとおりである。
(比較例2)
実施例1の方法に従って式(II)の第2ポリマーを重合し、かつ同じ塗布と孔あけ条件を採用した。前記組成物中には式(II)の第2ポリマーのみ含まれ、実施例1と同じ光反応条件を採用して孔あけガイドシートを作製した。孔あけ結果は表1に示すとおりである。
実施例1の方法に従って式(II)の第2ポリマーを重合し、かつ同じ塗布と孔あけ条件を採用した。前記組成物中には式(II)の第2ポリマーのみ含まれ、実施例1と同じ光反応条件を採用して孔あけガイドシートを作製した。孔あけ結果は表1に示すとおりである。
(比較例3)
実施例1の試験方法に従い、ドリルビット直径0.1mm、回転速度30万rpm下で孔あけ評価を行った。厚み100μmのアルミ箔(材質:A1N30)に対して直接孔あけ評価試験を行った。実験中はドリルビットに偏移と断裂が生じやすかった。その結果は表1に示すとおりである。
実施例1の試験方法に従い、ドリルビット直径0.1mm、回転速度30万rpm下で孔あけ評価を行った。厚み100μmのアルミ箔(材質:A1N30)に対して直接孔あけ評価試験を行った。実験中はドリルビットに偏移と断裂が生じやすかった。その結果は表1に示すとおりである。
(比較例4)
実施例1の試験方法に従い、ドリルビット直径0.1mm、回転速度30万rpm下で孔あけ評価を行った。ポリエチレンオキシドとポリエーテルポリオールの水性樹脂を50μmの厚みで100μmの厚みのアルミ箔(材質:A1N30)上に塗布して孔あけガイドシートを作製し、前記孔あけガイドシートに対して孔あけ評価試験を行った。実験中はドリルビットに偏移と断裂が生じやすかった。その結果は表1に示すとおりである。
実施例1の試験方法に従い、ドリルビット直径0.1mm、回転速度30万rpm下で孔あけ評価を行った。ポリエチレンオキシドとポリエーテルポリオールの水性樹脂を50μmの厚みで100μmの厚みのアルミ箔(材質:A1N30)上に塗布して孔あけガイドシートを作製し、前記孔あけガイドシートに対して孔あけ評価試験を行った。実験中はドリルビットに偏移と断裂が生じやすかった。その結果は表1に示すとおりである。
(比較例5)
実施例1の試験方法に従い、ドリルビット直径0.1mm、回転速度30万rpm下で孔あけ評価を行った。ビスフェノールAエポキシ樹脂(供給:南亜NY454A80)を使用して硬化剤と混合した後、直接厚み50μmで厚み100μmのアルミ箔(材質:A1N30)上に塗布し、120℃で60分間ベーキングして孔あけガイドシートを作製し、前記孔あけガイドシートに対して孔あけ評価試験を行った。実験中はドリルビットに偏移と断裂が生じやすかった。その結果は表1に示すとおりである。
実施例1の試験方法に従い、ドリルビット直径0.1mm、回転速度30万rpm下で孔あけ評価を行った。ビスフェノールAエポキシ樹脂(供給:南亜NY454A80)を使用して硬化剤と混合した後、直接厚み50μmで厚み100μmのアルミ箔(材質:A1N30)上に塗布し、120℃で60分間ベーキングして孔あけガイドシートを作製し、前記孔あけガイドシートに対して孔あけ評価試験を行った。実験中はドリルビットに偏移と断裂が生じやすかった。その結果は表1に示すとおりである。
(比較例6)
実施例1の試験方法に従い、ドリルビット直径0.1mmψ、回転速度30万rpm下で孔あけ評価を行った。ビスフェノールAエポキシ樹脂(供給:南亜NY454A80)を使用して硬化剤と混合した後、直接厚み8μmで厚み100μmのアルミ箔(材質:A1N30)上に塗布し、120℃で60分間ベーキングした後、ポリエチレンオキシドとポリエーテルポリオールの水性樹脂を厚み42μmで塗布し、120℃で60分間のベーキング後孔あけガイドシートを作製して、前記孔あけガイドシートに対し孔あけ評価試験を行った。実験中はドリルビットに偏移と断裂が生じやすかった。その結果は表1に示すとおりである。
実施例1の試験方法に従い、ドリルビット直径0.1mmψ、回転速度30万rpm下で孔あけ評価を行った。ビスフェノールAエポキシ樹脂(供給:南亜NY454A80)を使用して硬化剤と混合した後、直接厚み8μmで厚み100μmのアルミ箔(材質:A1N30)上に塗布し、120℃で60分間ベーキングした後、ポリエチレンオキシドとポリエーテルポリオールの水性樹脂を厚み42μmで塗布し、120℃で60分間のベーキング後孔あけガイドシートを作製して、前記孔あけガイドシートに対し孔あけ評価試験を行った。実験中はドリルビットに偏移と断裂が生じやすかった。その結果は表1に示すとおりである。
本発明の樹脂組成物は光反応官能基、即ち式(II)のポリマー中の−C=C構造を含み、前記樹脂組成物を光重合反応で硬化させて潤滑樹脂層を形成することを可能にし、時間のかかるベーキングプロセスを使用する必要がなく、孔あけガイドシートのプロセスを効果的に簡略化し、プロセスにかかる時間を短縮することができる。
そのうち、さらに前記光増進剤及び光安定剤の添加によって、前記潤滑樹脂層の安定性と光硬化特性を一層高めることができる。消泡剤、レオロジー改質剤及び溶剤の添加で、前記コーティング樹脂組成物に回転塗布法でアルミ箔上に厚みが均一なコーティング層をより容易に形成させることができる。
実施例中での添加剤の使用は、特定の実施例のコーティング樹脂組成物に限定されず、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が状況に応じて添加を行い、本発明のコーティング樹脂組成物の特性をさらに改善することができる点を理解すべきである。
本発明の樹脂組成物において、第1ポリマー中に−COOH官能基が含まれ、第2ポリマーの−NH−官能基との間で分子間の水素結合を形成し、次の式(III)で表されるような構造を形成する。そのうち、破線部分は分子間の水素結合を表す。
上述の式(III)の構造のほか、本発明中の樹脂組成物において、第1ポリマーの単一繰り返し単位も2個の異なる第2ポリマーと分子間の水素結合を形成し、次の式(IV)で表されるような構造を形成することができる。
さらに、前記第1ポリマー中にベンゼン環の構造があり、本発明の樹脂組成物は主に分子間の水素結合及びベンゼン環等の構造の特徴によって、潤滑樹脂層に良好な結晶程度と潤滑能力を与え、試験では硬化後亀裂の発生は見られなかった。比較すると、一部の先行技術ではポリエチレングリコール(PEG)または(及び)ポリウレタン(PU)をコーティング樹脂組成物の主要原料として使用しており、硬化後は結晶度が高すぎ、耐熱性に優れないため、潤滑樹脂層に亀裂が生じやすく、ドリルビットが亀裂箇所を掘削すると、ドリルビットが直接アルミ箔に接触し、潤滑樹脂層が備えているべき潤滑機能が失われてしまう。
従来の概念において、一般に孔あけガイドシート中の潤滑樹脂層は、ドリル過程でドリルビットが過大な抵抗力を受けて破断率が高まることを回避するために、そのShore D硬度を20〜40の範囲内に制御することが好ましく、40を超過してはならないと考えられている。しかしながら、本実施例の孔あけガイドシートは孔あけプロセス中、ドリルビットの摩擦により孔あけ箇所の温度が約200℃まで上がったとき、潤滑樹脂層が液体状態に溶解してドリルビットに過大な抵抗力を生じることがなく、同時に良好な潤滑能力を提供し、穴あけの位置決め精度を高めることができる。さらに、本発明の潤滑樹脂層は約200℃のときに液体に溶解できる特性があるため、潤滑樹脂層のShore D硬度を40またはより高くしても、ドリルビット破断率の高まりには至らない。本発明の孔あけガイドシートはこれまでの潤滑樹脂層のShore D硬度が40を超過してはならないというこの技術上の偏見を排除することができる。
上述のように、本発明は特許三要件:新規性、進歩性、産業上の利用可能性を完全に満たしている。新規性及び進歩性の点で、本発明は孔あけガイドシートに塗布する新規的なコーティング樹脂組成物を提供し、回路板の孔あけプロセスに応用すると、プロセス時間が短く、加工の歩留まりが高く、位置決め精度が高いという効果を達成することができる。産業上の利用可能性という点で、本発明を利用して派生した製品は現在の市場のニーズを充分に満たすことができる。
1 孔あけガイドシート
10 基板
20 潤滑樹脂層
10 基板
20 潤滑樹脂層
Claims (13)
- 樹脂組成物であって、
1,2,4,5−ピロメリット酸無水物(Pyromellitic Dianhydride)とポリエーテルアミンを反応させて成る第1ポリマーと、
ポリエーテルアミンとクロロエチレンを反応させて成る第2ポリマーと、を含み、そのうち前記第2ポリマーが感光性ポリマーであることを特徴とする、樹脂組成物。 - 光開始剤、消泡剤、レオロジー改質剤、溶剤から構成される群より選択された添加物を含むことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記樹脂組成物がさらに水溶性樹脂を含むことを特徴とする、請求項4に記載の樹脂組成物。
- 全部の樹脂成分を基準として、前記光開始剤の添加量が1〜10重量%であることを特徴とする、請求項4に記載の樹脂組成物。
- 回路板に用いる孔あけガイドシートであって、
基板と、
前記前記基板の上に結合された潤滑樹脂層と、
を含み、そのうち、前記潤滑樹脂層が請求項1乃至6のいずれかに記載の前記樹脂組成物を前記基板の上に塗布し、光照射またはベーキングで前記樹脂組成物を硬化させて形成されたことを特徴とする、孔あけガイドシート。 - 前記基板がアルミ箔であることを特徴とする、請求項7に記載の孔あけガイドシート。
- 前記アルミ箔の材料が、純アルミニウム類、硬質アルミ合金類または半硬質アルミ合金類から構成される群より選択されたことを特徴とする、請求項8に記載の孔あけガイドシート。
- 前記アルミ箔の厚みが0.03mm〜0.30mmであることを特徴とする、請求項9に記載の孔あけガイドシート。
- 前記アルミ箔の厚みが0.02mm〜0.25mmであることを特徴とする、請求項10に記載の孔あけガイドシート。
- 前記潤滑樹脂層の厚みが0.01mm〜0.40mmであることを特徴とする、請求項7に記載の孔あけガイドシート。
- 前記潤滑樹脂層の厚みが0.02mm〜0.25mmであることを特徴とする、請求項12に記載の孔あけガイドシート。
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