JP2016020456A - 難消化性デキストリンの精製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】難消化性デキストリンの精製方法に供するイオン交換樹脂を最適化し、その脱塩効率を改良した難消化性デキストリンの精製方法を提供する。【解決手段】アクリル系母体構造の陰イオン交換樹脂を使用する難消化性デキストリンの精製方法。【選択図】なし
Description
本発明は、難消化性デキストリンの精製方法に関し、詳しくは、イオン交換樹脂を使用し、その利用効率を改良した難消化性デキストリンの精製方法に関する。
水溶性食物繊維の一つである難消化性デキストリンは、おなかの調子を整える、糖の吸収を穏やかにするといった効果が認められ、特定保健用食品として認可されている。
難消化性デキストリンは、澱粉あるいは焙焼デキストリンから製造されるが(特許文献1〜3)、その精製についての提案はあまりなされておらず、澱粉糖液の従来の精製方法に準じた手法がとられている。ところで、代表的な澱粉糖液であるデキストリンにおいては、脱イオンの際にイオン交換樹脂の表面に皮膜を形成する現象が発生し、極めて短時間のうちにイオン交換樹脂が脱イオン機能を失うということが知られているが(特許文献4)、本発明者らの検討によれば、斯かる現象は難消化性デキストリンにおいても同様である。
本発明の目的は、難消化性デキストリンの精製方法に供するイオン交換樹脂を最適化し、その脱塩効率を改良した難消化性デキストリンの精製方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、難消化性デキストリンの精製においては使用するイオン交換樹脂の母体構造によってその利用効率が著しく異なり、ある特定のイオン交換樹脂を使用することにより、その利用効率を高めて難消化性デキストリンの精製を行うことができるとの知見を得た。
すなわち、本発明の要旨は、アクリル系母体構造の陰イオン交換樹脂を使用することを特徴とする難消化性デキストリンの精製方法に存する。
本発明によれば前記の課題が達成される。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明が適用される原液は、難消化性デキストリンを含む澱粉糖液である。難消化性デキストリンは、澱粉分解物中の難消化性画分を水溶性食物繊維として利用するものであり、α−1,4、1,6−結合以外に、1,2、1,3グルコシド結合を有するとともに、還元末端が分子内脱水したレボグルコサンも含有しているのが特徴である[澱粉科学の事典(普及版),2010年,朝倉書店]。
本発明の精製方法は、いかなる条件で製造された難消化性デキストリンを含む澱粉糖液にも適用でき、その製造方法は制限されない。従って、難消化性デキストリンを含む澱粉糖液の粘度についてもイオン交換樹脂充填カラムに円滑に通液し得る限り制限されない。難消化性デキストリンを含む澱粉糖液には、澱粉原料の種類(ジャガイモ、サツマイモ、トウモロコシ、小麦、米など)や製造方法に由来し、各種の不純物や着色成分が含まれている。
そこで、脱イオンや脱色を目的としたイオン交換樹脂による精製が行われ、この際、強酸性陽イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂、中塩基性陰イオン交換樹脂、弱塩基性陰イオン交換樹脂などの各種のイオン交換樹脂が適宜組み合わせて使用される。なお、原液に含まれる種々の不純物はイオン交換樹脂性能を低下させる場合があるため、予め珪藻土などによる濾過処理、更には活性炭による脱色処理を施した後、使用するのが好ましい。
本発明の精製方法は、アクリル系母体構造の陰イオン交換樹脂を使用することを特徴とする。斯かるイオン交換樹脂の市販品としては、例えば、アクリル系母体構造の強塩基陰イオン交換樹脂として、アンバーライトIRA958CLやレバチットS5428が挙げられ、アクリル系母体構造の中塩基陰イオン交換樹脂としてアンバーライトIRA478RFやレバチットVPOC1073が挙げられ、アクリル系母体構造の弱塩基陰イオン交換樹脂としてダイヤイオンWA10やアンバーライトIRA67等が挙げられる。
本発明の精製方法は、難消化性デキストリンを含む澱粉糖液の脱色や脱塩を目的としたイオン交換樹脂精製と組み合わせて使用することができ、例えば、常法として用いられているスチレン―ジビニルベンゼン共重合体を母体構造に持つ強塩基性陰イオン交換樹脂や弱塩基陰イオン交換樹脂と同様に利用することができる。
精製条件は特に制限されないが、通常、液温度は20〜80℃、好ましくは30〜60℃、液流速度は通液塔1塔当たりの陰イオン交換樹脂層に対して0.1〜10m/hrである。
実施例1:
イオン交換樹脂塔として、内径15mmのジャケット付きガラス製カラムに塩酸水溶液で再生済みの強酸性陽イオン交換樹脂[ダイヤイオンSK1B]と苛性ソーダ水溶液で再生済みのアクリル系弱塩基性陰イオン交換樹脂[ダイヤイオンWA10]およびスチレン系強塩基性陰イオン交換樹脂[ダイヤイオンPA308]を体積(容量)比1:1:1の割合で混合充填した混床式イオン交換樹脂塔を用いた。
イオン交換樹脂塔として、内径15mmのジャケット付きガラス製カラムに塩酸水溶液で再生済みの強酸性陽イオン交換樹脂[ダイヤイオンSK1B]と苛性ソーダ水溶液で再生済みのアクリル系弱塩基性陰イオン交換樹脂[ダイヤイオンWA10]およびスチレン系強塩基性陰イオン交換樹脂[ダイヤイオンPA308]を体積(容量)比1:1:1の割合で混合充填した混床式イオン交換樹脂塔を用いた。
これに難消化性デキストリンを含む澱粉糖液(原液)として、難消化性デキストリン(株式会社自然健康社製)52%、グルコース(和光純薬 特級)46%、マルトース(和光純薬 1級)2%の糖組成で濃度30重量%含有する水溶液(参考特許文献:特開平03−163101号公報)を、全塩基性陰イオン交換樹脂に対して空間速度(SV)5.0h−1で通液温度40℃に調整しながら、全塩基性陰イオン交換樹脂に対して50倍量通液した。処理液の電気伝導率を測定し、測定結果を通液量に対する変化として図1に示した。
実施例2:
実施例1において、弱塩基性陰イオン交換樹脂としてスチレン系弱塩基性陰イオン交換樹脂[ダイヤイオンWA33L]を、強塩基性陰イオン交換樹脂として[レバチットS5428]を充填した塔を使用した以外は、実施例1と同様に操作して処理液の電気伝導率を測定し、図1に示した。
実施例1において、弱塩基性陰イオン交換樹脂としてスチレン系弱塩基性陰イオン交換樹脂[ダイヤイオンWA33L]を、強塩基性陰イオン交換樹脂として[レバチットS5428]を充填した塔を使用した以外は、実施例1と同様に操作して処理液の電気伝導率を測定し、図1に示した。
比較例1:
実施例1において、弱塩基性陰イオン交換樹脂としてスチレン系弱塩基性陰イオン交換樹脂[ダイヤイオンWA33L]を充填した塔を使用した以外は、実施例1と同様に操作して処理液の電気伝導率を測定し、図1に示した。
実施例1において、弱塩基性陰イオン交換樹脂としてスチレン系弱塩基性陰イオン交換樹脂[ダイヤイオンWA33L]を充填した塔を使用した以外は、実施例1と同様に操作して処理液の電気伝導率を測定し、図1に示した。
図1に示す結果から明らかなように、実施例1及び2の場合、通液量50(L/L−Anion Resin)における処理液の電気伝導度が比較例1の約1/3〜1/5であり、イオン交換樹脂の利用効率が著しく高い。
Claims (1)
- アクリル系母体構造の陰イオン交換樹脂を使用することを特徴とする難消化性デキストリンの精製方法。
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JP2014145366A JP2016020456A (ja) | 2014-07-15 | 2014-07-15 | 難消化性デキストリンの精製方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107629132A (zh) * | 2017-10-19 | 2018-01-26 | 无锡甜丰食品有限公司 | 一种抗性麦芽糊精的纯化方法 |
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2014
- 2014-07-15 JP JP2014145366A patent/JP2016020456A/ja active Pending
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CN107629132A (zh) * | 2017-10-19 | 2018-01-26 | 无锡甜丰食品有限公司 | 一种抗性麦芽糊精的纯化方法 |
CN107629132B (zh) * | 2017-10-19 | 2019-10-15 | 无锡甜丰食品有限公司 | 一种抗性麦芽糊精的纯化方法 |
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