JP2016020165A - 車両のシート構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートの設計の自由度を大幅に制限することなく、シートの高さを調整した場合にも、車体側部に入力される衝撃荷重を一方のシートから他方のシートに迅速に伝達することができる車両のシート構造を提供する。
【解決手段】左シート1Lと右シート1Rの少なくともいずれか一方に、シート高さを調整するシート高さ調整機構12を設ける。シート高さ調整機構12による左シート1Lと右シート1Rの相対移動位置に拘わらず、常時左シート1Lの後部フレーム9と右シート1Rの後部フレーム9の間で荷重の伝達を可能にする荷重伝達ボックス13を設ける。
【選択図】図3

Description

この発明は、車両のシート構造に関するものである。
車両のシート構造として、車室内に左右に並んで配置されるシートの各フレーム部に、車幅方向に延出する荷重入出力部材を組み付け、車体の側部からの衝撃荷重の入力時に、荷重入出力部材を通して、車幅方向中央のコンソールボックスや隣接するシートを介して車体フロアに荷重を速やかに伝達できるようにしたものが案出されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1,2に記載のシート構造は、車幅方向中央に配置されるコンソールボックスの左右両側にそれぞれシートが配置され、各シートに車幅方向に延出する荷重入出力部材が組み込まれている。このシート構造の場合、車体の左右のいずれか一方の車体側部に衝撃荷重が入力されると、荷重入力部に近接する側のシートがコンソールボックスに当接し、シート内部の荷重入出力部材を通して入力荷重がコンソールボックスに伝達され、その荷重がさらにコンソールボックスから車体フロアへと伝達される。
特許文献3に記載のシート構造は、車室内で左右に並ぶ一対のシートが相互に近接して配置され、左右のシート内に組み込まれる荷重入出力部材の高さ位置が合致するように設定されている。このシート構造の場合、車体の左右のいずれか一方の車体側部に衝撃荷重が入力されると、荷重入力部に近接する側のシートが離間する側のシートに当接し、各シート内の荷重入出力部材を通して入力荷重が離間する側のシートに伝達され、その荷重が離間する側のシートから車体フロアへと伝達される。
実開平3−026652号公報 特開平5−301551号公報 特開2009−184657号公報
特許文献1,2に記載のシート構造は、車体側部から入力された衝撃荷重が、上下方向にある程度の高さを持つコンソールボックスを通して車体フロアへと伝達されるため、シートにシート高さ調整機構が組み込まれている場合にも、入力荷重をコンソールボックスを通して迅速に車体フロアに伝達することができる。しかし、実際の車両では、車室内の車幅方向の中央に必ずしもコンソールボックスが配置されるとは限らず、その場合には特許文献1,2に記載のような技術は採用することができない。
また、特許文献3に記載のシート構造は、車体側部から入力された衝撃荷重を一方のシートの荷重入出力部材から他方のシートの荷重入出力部材に伝達するものであるため、シートにシート高さ調整機構が組み込まれている場合には、シートの調整高さ位置によっては、一方のシートの荷重入出力部材と他方のシートの荷重入出力部材の高さ位置がずれる可能性が考えられる。この対策としては、シートに組み込む荷重入出力部材の断面を大型化すること等が考えられるが、その場合には、各シートの設計の自由度が大幅に制限されてしまう。
そこでこの発明は、シートの設計の自由度を大幅に制限することなく、シートの高さを調整した場合にも、車体側部に入力される衝撃荷重を一方のシートから他方のシートに迅速に伝達することができる車両のシート構造を提供しようとするものである。
この発明に係る車両のシート構造は、上記課題を解決するために、車両の室内に幅方向左右に並んで一対のシート(例えば、実施形態の左シート1L及び右シート1R)が配置され、前記一対のシートのそれぞれに車幅方向に沿って荷重入出力部材(例えば、実施形態の後部フレーム9)が設けられ、車体側方からの荷重入力時に、一方のシートの前記荷重入出力部材から他方のシートの前記荷重入出力部材に荷重が伝達される車両のシート構造において、シート高さを調整するシート高さ調整機構(例えば、実施形態のシート高さ調整機構12)が前記一対のシートの少なくともいずれか一方に設けられ、前記一対のシートの少なくともいずれか一方には、前記一対のシートの相対移動位置に拘わらず、一方のシートの前記荷重入出力部材と他方のシートの前記荷重入出力部材の間の車幅方向の荷重伝達を可能にする荷重伝達部材(例えば、実施形態の荷重伝達ボックス13)が設けられようにした。
この場合、少なくとも一方のシートの高さがシート高さ調整機構によって調整されることにより、左右のシート内の荷重入出力部材の位置が相対的にずれることがあっても、一方のシートの荷重入出力部材に入力された荷重は、荷重伝達部材を介して他方のシートの荷重入出力部材に伝達されるようになる。
前記シート高さ調整機構は、前記いずれか一方のシートにのみに設けられ、前記荷重伝達部材は、前記シート高さ調整機構の設けられていないシートにのみ設置されるようにしても良い。
この場合、シート高さ調整機構と荷重伝達部材が同じシートに設けられないため、シート高さ調整機構が組み込まれる側のシートの構造を簡素化し、シートの軽量化を図ることができる。したがって、シート高さ調整機構によるシートの高さ調整を容易に行うことができる。また、シート高さ調整機構が組み込まれる側のシートに荷重伝達部材が配置されないため、シートの高さを調整する際に、シート高さ調整機構が荷重伝達部材と干渉しにくくなる。
また、前記荷重伝達部材が設けられるシートは、シート側部の骨格部材である側部フレーム(例えば、実施形態の側部フレーム7)を有し、前記荷重伝達部材が設けられるシートの前記荷重入出力部材は、前記側部フレームを貫通して当該側部フレームに固定されるとともに、当該側部フレームを貫通してシート外側に突出した部分に前記荷重伝達部材が対向して設けられるようにしても良い。
この場合、一方のシートの荷重入出力部材から他方のシートに荷重伝達部材を介して荷重が伝達される際に、荷重伝達部材に入力された荷重の一部が、荷重入出力部材に固定された側部フレームに効率良く伝達されるようになる。したがって、衝撃荷重を荷重入出力部材と側部フレームとに分散して車体に効率良く伝達することができる。
前記荷重伝達部材は、当該荷重伝達部材が設けられるシートの前記荷重入出力部材の端面に当接する底壁部(例えば、実施形態の底壁部13a)と、当該外壁部の外縁部から隣接するシートと離反する側に向かって延出する側壁部(例えば、実施形態の側壁部13b)と、を有し、前記側壁部は、前記シート高さ調整機構がシート高さを最大に変位させたときに、前記隣接するシートの前記荷重入出力部材の延長上に位置される部位に少なくとも設けられることが好ましい。
この場合、シート高さ調整機構がシート高さを最大に変位させたときに、隣接するシートの荷重入出力部材が荷重伝達部材の側壁部の延長上に位置されるため、一方のシートの荷重入出力部材と他方のシートの荷重入出力部材が最も離間した状態であるにも拘わらず、荷重伝達部材の剛性の高い側壁部の延出位置で荷重を受け止めることができる。したがって、一方のシートの荷重入出力部材から他方のシートの荷重入出力部材に効率良く荷重を伝達することができる。
また、前記荷重伝達部材は、前記側部フレームに一体に結合されるようにしても良い。
この場合、荷重伝達部材が側部フレームによって剛的に支持されるようになる。したがって、一方のシートから他方のシートに効率良く荷重を伝達することができる。
また、前記荷重入出力部材と前記荷重伝達部材とは、車体フロアに支持されるシートクッションのクッションフレーム(例えば、実施形態のクッションフレーム6)に設けられることが望ましい。
この場合、荷重入出力部材や荷重伝達部材から剛性の高い車体フロアに迅速に、かつ効率良く荷重を伝達できるようになる。
この発明によれば、シートの高さがシート高さ調整機構によって調整されることで、左右のシート内の荷重入出力部材の位置が相対的にずれも、一方のシートの荷重入出力部材に入力された荷重を、荷重伝達部材を介して他方のシートの荷重入出力部材に伝達できる。したがって、この発明によれば、荷重入出力部材の断面を大型化する場合のようにシートの設計の自由度を大幅に制限することなく、シートの高さ調整に拘わらず、車体側部に入力される衝撃荷重を一方のシートから他方のシートに迅速に伝達することができる。
この発明の一実施形態の車室内のシートの斜視図である。 この発明の一実施形態の車室内のシートの背面図である。 この発明の一実施形態の車室内のシートの骨格部の斜視図である。 この発明の一実施形態の車室内のシートの側面図である。 この発明の一実施形態の車室内のシートの一部を拡大した斜視図である。 この発明の一実施形態の車室内のシートの一部を拡大した背面図である。 この発明の一実施形態の車室内のシートの一部を拡大した側面図である。 この発明の一実施形態の車室内のシートの一部を拡大した斜視図である。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、前後と上下については、特別に断らない限り車体に対しての前後と上下を意味するものとする。また、図中矢印FRは車両の前方側を指し、矢印UPは、車両の上方を、矢印LHは、車両の左側方をそれぞれ指すものとする。
図1は、この実施形態に係る車両の前席を後部右上方側から見た図であり、図2は、同車両の前席を後部から見た図である。また、図3は、同車両の前席の骨格部を後部右上方側から見た図である。
この実施形態に係る車両の前席は、左シート1Lと右シート1Rが左右に隣接して配置されている。右シート1Rは車幅方向中央領域を中央シートとしても利用できるように、左シート1Lに比較して幅広に形成されている。右シート1Rは、車幅方向中央領域を中央シートとして利用しない場合には、背凭れ部の一部を前方に倒すことでアームレスト2として使用することができる。
左シート1Lと右シート1Rは、いずれも乗員の臀部を支持するシートクッション3と、シートクッション3の後端部に回動可能に連結されて、乗員の腰部及び背部を支持するシートバック4と、シートバック4の上部に取り付けられて乗員の頭部及び首部を支持するヘッドレスト5と、を備えている。
図3に示すように、シートクッション3のクッションフレーム6は、シート幅方向両側に配置される側部フレーム7,7と、側部フレーム7,7の前縁部同士を連結するシートパン8と、車幅方向に延出して側部フレーム7,7の後部下端同士を連結する後部フレーム9と、を有している。後部フレーム9は、断面円形状の金属製の棒材によって形成され、この実施形態における荷重入出力部材を構成している。なお、以下では、左シート1Lの後部フレーム9と右シート1Rの後部フレーム9を区別する場合には、左シート1L側を左後部フレーム9Lと呼び、右シート1R側を右後部フレーム9Rと呼ぶものとする。右後部フレーム9Rは、左後部フレーム9Lに比較して、ほぼ中央シートの幅分だけ長く形成されている。また、左後部フレーム9Lと右後部フレーム9Rは、いずれも左右の側部フレーム7を貫通した状態で、その側部フレーム7に溶接等によって固定されている。
また、左シート1Lと右シート1Rの各クッションフレーム6は、スライドレール10を介して車体フロア11に車体前後方向にスライド調整可能に取り付けられている。
図4は、右シート1Rの骨格部を右側方から見た図である。
右シート1Rの左右の側部フレーム7,7は、同図に示すように、前後一対のリンク12a,12bを介してスライドレール10に昇降調整可能に支持されている。前後のリンク12a,12bは平行リンクを成し、この実施形態におけるシート高さ調整機構12を構成している。
図4(a)は、シート高さ調整機構12によって右シート1Rを最下降位置に変位させた状態を示し、図4(b)は、シート高さ調整機構12によって右シート1Rを最上昇位置まで変位させた状態を示している。この実施形態では、平行リンクによってシート高さ調整機構12が構成されているため、右シート1Rが最下降位置から最上昇位置まで変位する間、右シート1Rは正確には前部斜め上方に向かう円弧軌道を描いて変位する。
ところで、左シート1Lと右シート1Rが同一前後位置で、かつ右シート1Rが最下降位置に高さ調整されているときには、左シート1Lの左後部フレーム9Lと右シート1Rの右後部フレーム9Rとは、両者の軸線が車幅方向に沿って一直線となるように配置されている。しかし、右シート1Rは、上述のようにシート高さ調整機構12によって任意の高さに高さ調整することができるため、右シート1Rが最下降位置よりも上方側に高さ調整されると、右後部フレーム9Rの軸心が左後部フレーム9Lの軸心に対して上方側にずれることになる。
図5は、左シート1Lの右側の後部下端部分と右シート1Rの左側の後部下端部分を拡大して見た斜視図であり、図6は、同部分の背面図である。また、図7は、左シート1Lの後部下端部分の右側面を示す図である。
これらの図に示すように、左シート1Lの右側の側部フレーム7の後部側の右側面には、金属プレートから成る有底筒状の荷重伝達ボックス13(荷重伝達部材)が溶接等によって一体に結合されている。
荷重伝達ボックス13は、正面視が長円状の底壁部13aと、底壁部13aの外縁部から略直角に屈曲して側部フレーム7方向に延出する側壁部13bと、を有している。側壁部13bは、底壁部13aの一端側の半円部の外縁部分を除く全域に亘って連続して形成されている。底壁部13aの一端側の内面側には、左シート1Lの側部フレーム7から車幅方向内側に突出した左後部フレーム9Lの端面が当接している。また、側壁部13bは、底壁部13aからの延出端が側部フレーム7の右側面に溶接等によって結合されている。
ここで、荷重伝達ボックス13は、底壁部13aの長円形状が一端から他端に向かって前部上方側に傾斜するように側部フレーム7に取り付けられている。右シート1Rが最下降位置にあるときには、右シート1Rの右後部フレーム9Rの車幅方向内側の端面が、図5〜図7中の二点鎖線で示すように、荷重伝達ボックス13の底壁部13aの下端寄り部分に対向している。この状態から右シート1Rがシート高さ調整機構12によって上方側に高さ調整されると、右後部フレーム9Rが前部斜め上方側に向かって変位するが、この間右後部フレーム9Rの車幅方向内側の端面は、荷重伝達ボックス13の底壁部13aの長円の延出方向に略沿って変位する。荷重伝達ボックス13の底壁部13aは、右シート1Rがシート高さ調整機構12によっていずれの高さ位置に調整されても、右後部フレーム9Rの車幅方向内側の端面が必ず底壁部13aの外側面と対向するように設定されている。
なお、この実施形態の場合、左シート1Lと右シート1Rがスライドレール10によって前後方向に相対位置を調整された場合にも、右後部フレーム9Rの車幅方向内側の端面が底壁部13aの外側面と対向するように設定されている。
また、図7中に、実線で描かれた右後部フレーム9Rは、右シート1Rを最も上昇させたときの位置を示している。同図に示すように、右シート1Rを最も上昇させたときの右後部フレーム9Rの延長上位置には、荷重伝達ボックス13の側壁部13bが位置されるように設定されている。なお、この実施形態の場合、荷重伝達ボックス13の側壁部13bには、図5,図6等に示すように、シート幅方向に亘って連続して窪む補強ビード14が形成されている。
左シート1Lと右シート1Rの前後位置と上下高さが同じである場合には、左シート1Lの左後部フレーム9Lと右シート1Rの右後部フレーム9Rが同軸に位置されているため、車体の側部から一方のシート1Lまたは1Rに衝撃荷重が入力されると、その荷重が荷重伝達ボックス13の底壁部13aを挟んで一方の後部フレーム9(9Lまたは9R)から他方の後部フレーム9(9Rまたは9L)に伝達されるとともに、シート1L,1Rを介して車体フロア11に迅速に伝達される。
図8は、右シート1Rが上方に位置調整されている状態において、車体側部から衝撃荷重が入力されたときの荷重の伝達経路を示す図である。
左シート1Lと右シート1Rの上下方向の相対位置が調整された場合には、左後部フレーム9Lと右後部フレーム9Rの軸線が上下方向と前後方向にずれることになる。しかし、左シート1Lの側部には、右後部フレーム9Rの車幅方向内側の端面が必ず底壁部13aの外側面と対向するように荷重伝達ボックス13が設けられているため、車体の側部から一方のシート1Lまたは1Rに衝撃荷重が入力されると、その荷重は、図8中の矢印で示すように、一方の後部フレーム9(9Lまたは9R)から荷重伝達ボックス13を介して他方の後部フレーム9(9Rまたは9L)に伝達されるとともに、シート1L,1Rを介して車体フロア11に迅速に伝達される。
以上のように、この実施形態に係る車両のシート構造においては、左シート1Lと右シート1Rの相対移動位置に拘わらず、左後部フレーム9Lと右後部フレーム9Rの間の車幅方向の荷重伝達を可能する荷重伝達ボックス13が左シート1Lの側部に設けられているため、左後部フレーム9Lや右後部フレーム9Rの断面を大型化することなく、車体側部からの衝撃荷重の入力時に常に一方のシート1Lまたは1Rから他方のシート1Rまたは1Lに迅速に荷重を伝達することができる。そして、この実施形態に係る車両のシート構造の場合、左後部フレーム9Lや右後部フレーム9Rの断面を大型化する必要がないことから、シート1L,1Rの設計の自由度が大幅に制限されることもない。
この実施形態に係る車両のシート構造の場合、左シート1Lに、左後部フレーム9Lの断面よりも荷重を受ける部分の面積の広い荷重伝達ボックス13が設けられているため、車体の右側部から衝撃荷重が入力されて右シート1Rの右後部フレーム9Rが傾斜したり、若干湾曲することがあっても、右後部フレーム9Rの荷重を荷重伝達ボックス13を介してより確実に左シート1Lに伝達することができる。
なお、この実施形態では、シート高さ調整機構12が右シート1Rのみに設けられているが、シート高さ調整機構12は左シート1Lに設けるようにしても良く、右シート1Rと左シート1Lの両方に設けるようにしても良い。また、この実施形態の荷重伝達ボックス13のような荷重伝達部材は右シート1Rに設けるようにしても良く、左シート1Lと右シート1Rの両方に設けるようにしても良い。
また、この実施形態に係る車両のシート構造においては、シート高さ調整機構12が一方のシート(右シート1R)にのみ設けられ、荷重伝達部材である荷重伝達ボックス13が他方のシート(左シート1L)にのみ設けられているため、シート高さ調整機構12が設けられる右シート1Rを軽量化することができる。したがって、シート高さ調整機構12が設けられる右シート1Rにおいて、シート高さを容易に調整することができる。
また、この実施形態の場合、シート高さ調整機構12と荷重伝達ボックス13が右シート1Rと左シート1Lに分散して配置されることから、一方のシートにシート高さ調整機構12と荷重伝達ボックス13を集約して配置する場合に比較して、左右のシート1L,1Rの構造を簡素化することができる。したがって、シートの高さを調整する際に、シート高さ調整機構12が荷重伝達ボックス13と干渉するのを容易に抑制することができる。
さらに、この実施形態に係る車両のシート構造は、左後部フレーム9Lが左シート1Lの内側の側部フレーム7を貫通してその側部フレーム7に固定されるとともに、左後部フレーム9の突出端に対向して荷重伝達ボックス13が設けられている。このため、右後部フレーム9Rから荷重伝達ボックス13に入力された衝撃荷重の一部を左シート1Lの側部フレーム7にも効率良く伝達することができる。したがって、この構造を採用することにより、右シート1Rから左シート1Lに伝達される衝撃荷重を左後部フレーム9Lと側部フレーム7とに分散して、効率良く車体フロア11に伝達することができる。
また、この実施形態に係る車両のシート構造では、荷重伝達ボックス13が、左後部フレーム9Lの端面に当接する底壁部13aと、底壁部13aの外縁部から右シート1Rと離反する側に延出する側壁部13bと、を有し、側壁部13が、右シート1Rをシート高さ調整機構12によって最大に上昇させたときに、右後部フレーム9Rの延長上に位置される部位に設けられている。このため、右シート1Rをシート高さ調整機構12によって最大に上昇させ、左後部フレーム9Lと右後部フレーム9Rが上下方向に最も離間している状況においても、荷重伝達ボックス13の車幅方向の剛性の高い側壁部13bの延出位置で右後部フレーム9Rからの荷重を受け止めることができる。したがって、この構造を採用することにより、右後部フレーム9Rと左後部フレーム9Lの間で効率良く荷重伝達することができる。
特に、この実施形態においては、荷重伝達ボックス13の側壁部13aに車幅方向に延出する補強ビード14が設けられているため、側壁部13bの剛性を効率良く高めることができる。
また、この実施形態の場合、荷重伝達部材である荷重伝達ボックス13が側部フレーム7に一体に結合されているため、荷重伝達ボックス13が左シート1Lの側部フレーム7によって剛的に支持されるようになる。したがって、この構造を採用することにより、左シート1Lと右シート1Rの間で効率良く荷重を伝達することができる。
なお、この実施形態においては、荷重伝達部材である荷重伝達ボックス13が左シート1Lの側部フレーム7に溶接等によって固定されているが、荷重伝達部材は側部フレーム7に一体に形成するようにしても良い。
また、この実施形態に係る車両のシート構造では、荷重入出力部材である後部フレーム9と、荷重伝達部材である荷重伝達ボックス13とが、シートクッション3のクッションフレーム6に設けられている。荷重入出力部材と荷重伝達部材は、シートバック4側に設けることも可能であるが、この実施形態のようにクッションフレーム6に設けるようにした場合には、車体側部からの衝撃荷重を、剛性の高い車体フロア11に迅速に、かつ効率良く伝達することができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の実施形態においては、荷重伝達部材である荷重伝達ボックス13が正面視で長円状となるように形成されているが、荷重伝達部材の形状は、左シート1Lと右シート1Rの相対的な変位に拘わらず左後部フレーム9Lと右後部フレーム9Rの間で荷重を伝達し得る形状であれば長円状に限らず任意である。
1L…左シート(シート)
1R…右シート(シート)
6…クッションフレーム
7…側部フレーム
9…後部フレーム(荷重入出力部材)
11…車体フロア
12…シート高さ調整機構
13…荷重伝達ボックス(荷重伝達部材)
13a…底壁部
13b…側壁部

Claims (6)

  1. 車両の室内に幅方向左右に並んで一対のシートが配置され、
    前記一対のシートのそれぞれに車幅方向に沿って荷重入出力部材が設けられ、車体側方からの荷重入力時に、一方のシートの前記荷重入出力部材から他方のシートの前記荷重入出力部材に荷重が伝達される車両のシート構造において、
    シート高さを調整するシート高さ調整機構が前記一対のシートの少なくともいずれか一方に設けられ、
    前記一対のシートの少なくともいずれか一方には、前記一対のシートの相対移動位置に拘わらず、一方のシートの前記荷重入出力部材と他方のシートの前記荷重入出力部材の間の車幅方向の荷重伝達を可能にする荷重伝達部材が設けられていることを特徴とする車両のシート構造。
  2. 前記シート高さ調整機構は、前記いずれか一方のシートにのみに設けられ、
    前記荷重伝達部材は、前記シート高さ調整機構の設けられていないシートにのみ設置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のシート構造。
  3. 前記荷重伝達部材が設けられるシートは、シート側部の骨格部材である側部フレームを有し、
    前記荷重伝達部材が設けられるシートの前記荷重入出力部材は、前記側部フレームを貫通して当該側部フレームに固定されるとともに、当該側部フレームを貫通してシート外側に突出した部分に前記荷重伝達部材が対向して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のシート構造。
  4. 前記荷重伝達部材は、当該荷重伝達部材が設けられるシートの前記荷重入出力部材の端面に当接する底壁部と、当該底壁部の外縁部から隣接するシートと離反する側に向かって延出する側壁部と、を有し、
    前記側壁部は、前記シート高さ調整機構がシート高さを最大に変位させたときに、前記隣接するシートの前記荷重入出力部材の延長上に位置される部位に少なくとも設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両のシート構造。
  5. 前記荷重伝達部材は、前記側部フレームに一体に結合されていることを特徴とする請求項3に記載の車両のシート構造。
  6. 前記荷重入出力部材と前記荷重伝達部材とは、車体フロアに支持されるシートクッションのクッションフレームに設けられていることを特徴とする請求項3または5に記載の車両のシート構造。
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