JP2019072244A - シートクッション - Google Patents
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Abstract
Description
このようなシートクッションを備えた車両のシートは、着座乗員の疲れ、例えば、連続着座状態における疲労などが生じにくいよう、座り心地の向上や着座乗員の上体姿勢の維持が求められる。このため、シートクッションにおける着座乗員との接触部位の弾性力や剛性をコントロールすることが行なわれている。
上記構成によれば、着座乗員のシートクッションへの接触部分のうち、最も下部の坐骨結節の周囲(すなわち、左右一対の坐骨結節が当接しない非当接領域において上記左右一対の当接位置から離間し略対称となる領域)を、上述のクッション材の弾性力、または、表皮材の張力により左右略均等に支持して、着座乗員の尻部のシートクッションへの落込みを抑制するので、当該着座乗員の上体姿勢維持機能が向上する。
また、それ以外の部位は着座乗員の体型に追従させることができ、座り心地の向上を図ることができる。
上述のエラストマ(elastomer)とは、エラスチックポリマー、弾性高分子の総称で、基本的にゴムと同じ構造である。
上記構成によれば、比較的低コストに本発明を実現することができる。
上記構成によれば、高張力部材が表皮材の外表面に露呈しないので、見映えの確保を図ることができる。
図面はシートクッションを備えた車両用シートの斜視図、図2の(a)〜(f)は高張力部材の形成パターンを示すシートクッションの平面図(但し、高張力部材は後述する表皮材の裏面に設けられるので、図示の便宜上、当該高張力部材を設ける領域にハッチングを施している)、図3は図2の(a)のA−A線矢視断面図である。
この実施例の車両用シート10は、バケットシート(セパレートシートと同意)であって乗員の体格に対応して車両前後方向に位置調整可能に構成されている。
なお、図2において、矢印Fは車両の前方を示す。
この構成によれば、着座乗員のシートクッション11への接触部分のうち、最も下部の坐骨結節X1,X2の周囲(すなわち、左右一対の坐骨結節X1,X2が当接しない非当接領域Yにおいて上記左右一対の当接位置P1,P2から離間した対称領域Y1)を、張力が高められた表皮材31により左右略均等に支持して、着座乗員の尻部のシートクッション11への落込みを抑制するので、当該着座乗員の上体姿勢維持機能が向上する。
また、それ以外の部位(その他領域Y2参照)は着座乗員の体型に追従させることができ、座り心地の向上を図ることができる。
この構成によれば、エラストマ製弾性メッシュによる高張力部材41,43を、表皮材31に溶着固定することができるので、縫目が形成されることがなく、シートクッション11の目映え向上を図ることができるうえ、弾性メッシュがエラストマ製で伸縮性が高いため、座り心地がよい。
この構成によれば、高張力部材41,43が表皮材31の外表面に露呈しないので、見映えの確保を図ることができる。
図2の(b)に示す実施例2においては、左右一対の当接位置P1,P2と離間する着座部11bの後方において車幅方向の略全幅にわたって配置された第1高張力部材41と、左右一対の当接位置P1,P2から前方に離間する着座部11bの前後方向中間部において車幅方向の略全幅にわたって配置された第2高張力部材42と、を設けており、これにより着座乗員の上体姿勢の安定化、なかんずく、アップライトの姿勢を促進すべく構成したものである。
図2の(c)に示す実施例3においては、左右一対の当接位置P1,P2と離間する着座部11bの後方において車幅方向の略全幅にわたって配置された第1高張力部材41を設けており、これにより着座乗員のアップライト姿勢を促進すべく構成したものである。
図2の(d)に示す実施例4においては、左右一対の当接位置P1,P2と離間する着座部11bの後方において車幅方向の略全幅にわたって配置された第1高張力部材41と、左右一対の当接位置P1,P2から前方に離間する着座部11bの前後方向中間部において車幅方向の略全幅にわたって配置された第2高張力部材42と、左右一対の当接位置P1,P2と離間する車幅方向の内外両側方において、着座部11bの前後方向中間部まで後方から前方に向けて前後方向に延びるよう配置された左右一対の第3高張力部材43,43と、を設けている。
図2の(e)に示す実施例5においては、左右一対の当接位置P1,P2と離間する着座部11bの後方において車幅方向の略全幅にわたって配置された第1高張力部材41と、左右一対の当接位置P1,P2から前方に離間する着座部11bの前後方向中間部において車幅方向の略全幅にわたって配置された第2高張力部材42と、左右一対の当接位置P1,P2と離間する車幅方向の内外両側方において、着座部11bの後端部から前端部にわたって前後方向に延びるよう配置された左右一対の第5高張力部材45,45と、坐骨結節X1,X2が当接する当接位置P1,P2と離間して、これら左右一対の当接位置P1,P2間に位置して、車両前後方向に延びる第4高張力部材44と、を設けている。
図2の(f)に示す実施例6においては、坐骨結節X1,X2が当接する当接位置P1,P2と離間して、これら左右一対の当接位置P1,P2間に位置して、車両前後方向に延びる第4高張力部材44と、左右一対の当接位置P1,P2と離間する車幅方向の内外両側方において、着座部11bの後端部から前端部にわたって前後方向に延びるように配置された左右一対の第5高張力部材45,45と、を設けている。
この発明の左右一対の当接位置から離間して略対称となる領域は、実施例の対称領域Y1に対応し、
以下同様に、
それ以外の領域は、その他領域Y2に対応し、
請求項2の高張力部材は、第1高張力部材41に対応し、
請求項3の高張力部材は、第3高張力部材43,43´、第5高張力部材45に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては、高張力部材にて表皮材31の張力を高めたが、この構成に代えて、クッション材30の弾性力を高めるよう構成してもよい。
31…表皮材
32…着座面
41…第1高張力部材(高張力部材)
43,43´…第3高張力部材(高張力部材)
45…第5高張力部材(高張力部材)
P1,P2…当接位置
Y…非当接領域
Y1…対称領域
Y2…その他領域
Claims (6)
- クッション材と、該クッション材の外表面を覆う表皮材とを備え、上記表皮材が着座面を形成するシートクッションであって、
上記着座面は、着座者の左右一対の坐骨結節が当接する左右一対の当接位置と、
着座者の左右一対の坐骨結節が当接しない非当接領域とを有し、
上記非当接領域において上記左右一対の当接位置から離間し略対称となる領域が、
それ以外の領域に対して上記クッション材の弾性力および上記表皮材の張力の少なくとも何れか一方が高められていることを特徴とする
シートクッション。 - 高張力部材により上記表皮材の張力を高めるよう構成し、
当該高張力部材は上記左右一対の当接位置と離間する後方において車幅方向の略全幅にわたって配置された
請求項1に記載のシートクッション。 - 高張力部材により上記表皮材の張力を高めるよう構成し、
当該高張力部材は上記左右一対の当接位置と離間する車幅方向内外両側方において前後方向に延びるよう配置された
請求項1に記載のシートクッション。 - 上記高張力部材は、エラストマ製の弾性メッシュで形成された
請求項2または3に記載のシートクッション。 - 上記高張力部材は、不織布で形成された
請求項2または3に記載のシートクッション。 - 上記高張力部材は、上記表皮材の裏面に設けられた
請求項2〜5の何れか一項に記載のシートクッション。
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