JP2016019096A - ゲート駆動回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源電圧を駆動電圧として用いるゲート駆動回路において、オフ遅延時間のばらつきを抑制する。【解決手段】対象スイッチSsのゲートGに電源電圧Vsを駆動電圧として印加することで対象スイッチSsをオン状態にするとともに、ゲートGと接地点とを導通させることで対象スイッチSsをオフ状態にするゲート駆動回路20において、対象スイッチSsをオン状態からオフ状態にする場合に、ゲートGに印加されるゲート電圧Vgが電源電圧Vsからミラー電圧Vm(クランプ電圧Vcl)に達するまでの時間を調整する調整手段27を備えることを特徴とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体スイッチング素子のゲート駆動回路に関する。
上アーム及び下アームに2つのスイッチング素子が設けられ、これらスイッチング素子のオンオフを切り替えることにより電力変換を行う電力変換装置が広く用いられている。このような電力変換装置では、2つのスイッチング素子間での短絡を防止するために、両方のスイッチング素子をともにオフとするデッドタイムが設けられる。効率的な電力変換を行う場合には、デッドタイムを短くすることが望まれる。
ここで、スイッチング素子のオン遅延時間やオフ遅延時間のばらつきによって、デッドタイムがばらつくことで制御性が悪化するという問題が生じる。例えば、特許文献1に、スイッチング素子の個体差によるミラー電圧のばらつきに伴うオン遅延時間及びオフ遅延時間のばらつきを抑制する技術が開示されている。
特開2013−34382号公報
電力変換装置では、スイッチング素子における電力損失を低減させるために、オン抵抗の小さな非飽和領域においてスイッチング素子を動作させることが望ましい。充分に高い駆動電圧をゲートに印加すれば、スイッチング素子を非飽和領域とすることができる。具体的には、ゲート駆動回路の電源電圧を駆動電圧とすることで、スイッチング素子を非飽和領域とすることができる。この場合、ゲート駆動回路の電源電圧がばらつくことで、ゲート駆動回路の駆動電圧のばらつきが生じ、スイッチング素子をオンからオフにするときのオフ遅延時間がばらつくことが懸念される。
ここで、特許文献1に記載の技術は、上記駆動電圧のばらつきに伴うオフ遅延時間のばらつきを抑制することはできない。また、単にゲート−接地電圧間のインピーダンスを低下させることでオフ遅延時間を短くするだけでは、サージ電圧が増加するという問題が生じる。また、単にオフ遅延時間を長くするだけでは、スイッチング損失が増加するという問題が生じる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、電源電圧を駆動電圧として用いるゲート駆動回路において、オフ遅延時間のばらつきを抑制することを目的とする。
本発明は、半導体スイッチング素子(Ss)のゲート(G)に電源電圧を駆動電圧として印加することで前記半導体スイッチング素子をオン状態にするとともに、前記ゲートと接地点とを導通させることで前記半導体スイッチング素子をオフ状態にするゲート駆動回路(20)において、前記半導体スイッチング素子をオン状態からオフ状態にする場合に、前記ゲートに印加されるゲート電圧が前記電源電圧からミラー電圧に達するまでの時間を調整する調整手段(27)を備えることを特徴とする。
ゲート駆動回路の電源電圧を駆動電圧とすることで、オン状態におけるスイッチング素子を非飽和領域とする。オン状態におけるスイッチング素子が非飽和領域となることで、スイッチング素子のオン抵抗が小さくなり、スイッチング素子における電力損失を低減することができる。この場合、ゲート駆動回路の電源電圧がばらつくことで駆動電圧のばらつきが生じ、スイッチング素子をオンからオフにするときのオフ遅延時間がばらつくことが懸念される。
ここで、スイッチング素子がオンからオフになる場合のサージ電圧の高さは、ゲート電圧がミラー電圧で維持されるミラー期間の長さによって変動する。また、スイッチング素子がオンからオフになる場合のスイッチング損失は、ゲート電圧がミラー電圧から閾値電圧へ減少するまでの時間幅によって変動する。本発明では、スイッチング素子をオンからオフにする場合に、電源電圧からミラー電圧に達するまでの時間を調整する構成にしたため、サージ電圧やスイッチング損失に影響を与えることなくオフ遅延時間全体のばらつきを抑制することができる。
第1実施形態の電力システムを表す図。 第1実施形態におけるゲート駆動回路の電気的構成図。 電源電圧の変動に伴うオフ遅延時間の変動を表すタイミングチャート。 第1実施形態におけるゲート電圧の時間変化を表すタイミングチャート。 第2実施形態におけるゲート駆動回路の電気的構成図。 第2実施形態におけるゲート電圧の時間変化を表すタイミングチャート。 コレクタ電流が異なる場合のゲート電圧の時間変化を表すタイミングチャート。 第3実施形態におけるゲート駆動回路の電気的構成図。 第4実施形態におけるゲート駆動回路の電気的構成図。 第5実施形態におけるゲート駆動回路の電気的構成図。 第5実施形態におけるゲート電圧の時間変化を表すタイミングチャート。
(第1の実施形態)
図1に本実施形態のゲート駆動回路が適用される電力システムを示す。図1に示すモータジェネレータ10は、3相の回転機である。モータジェネレータ10には、インバータINVを介して直流電圧源(高電圧バッテリ12)が接続されている。高電圧バッテリ12は、端子電圧がたとえば100V以上となる2次電池である。
インバータINVは、高電位側のスイッチング素子Sap(a=u,v,w)および低電位側のスイッチング素子Sanの直列接続体を3組備え、これら各直列接続体を構成する高電位側のスイッチング素子Sapおよび低電位側のスイッチング素子Sanの接続点がモータジェネレータ10の各端子に接続されている。そして、スイッチング素子Sab(a=u,v,w:b=p,n)のそれぞれには、ダイオードDab(フリーホイールダイオード)のそれぞれが逆並列に接続されている。スイッチング素子Sabはそれぞれ半導体スイッチング素子であり、具体的にはIGBTである。
また、上記各スイッチング素子Sabのゲートには、ドライブユニットDUが接続されている。ドライブユニットDUは、スイッチング素子Sabのゲートの電圧を制御する機能が搭載されたゲート駆動回路20を備えている。また、上側アームのスイッチング素子SapのドライブユニットDUとU相下側アームのスイッチング素子SunのドライブユニットDUとは、スイッチング素子Sabのオンオフの操作指令を受信する受信ユニット40を備えている。なお、V相およびW相の下側アームのスイッチング素子Svn,SwnのドライブユニットDUには、U相下側アームのスイッチング素子SunのドライブユニットDUによって受信された信号が取り込まれる。これは、下側アームのスイッチング素子Sun,Svn,SwnのそれぞれのドライブユニットDUの動作電位が等しいことに鑑みた設定である。
上記モータジェネレータ10を流れる電流は電流センサ14によって検出される。そして、電流センサ14の検出値等、モータジェネレータ10の制御量(トルク等)を制御する上で必要な検出値は、マイクロプロセッサユニット50に入力される。マイクロプロセッサユニット50は、電流センサ14の検出値等に基づき、モータジェネレータ10を流れる電流を、モータジェネレータ10のトルクを指令トルクとするうえで要求される指令電流に制御する。マイクロプロセッサユニット50は、モータジェネレータ10を流れる電流を指令電流に制御するべく、スイッチング素子Sabの操作信号gabを送信ユニット51に出力する。
送信ユニット51は、スイッチング素子Sabの操作信号gabをシリアル符号化し、トランスTの1次側コイルW1に電圧を印加する。これにより、トランスTの2次側コイルW2n,W2u,W2v,W2wにパルス状の電圧信号が出力される。
ここで、2次側コイルW2nは、U相下側アームのスイッチング素子SunのドライブユニットDUに搭載された受信ユニット40に接続されている。また、2次側コイルW2u,v,wのそれぞれは、U,V,W相の上側アームのスイッチング素子Sup,Svp,SwpのそれぞれのドライブユニットDUに搭載された受信ユニット40に接続されている。受信ユニット40は、シリアル符号化された操作信号gabである電圧信号を復号化し、オン指令信号及びオフ指令信号としてゲート駆動回路20に送信する。さらに、受信ユニット40は、電圧信号を整流し、ゲート駆動回路20の電源電圧とする電源回路としても機能する。
以下、ゲート駆動回路20によるスイッチング素子Sabの開閉制御について詳細に述べる。また、以下の説明では、6つのスイッチング素子Sabのうち開閉制御の対象となる任意のスイッチング素子のことを対象スイッチSsとして記載し、対象スイッチSsに逆並列に接続されているダイオードをダイオードDsとして記載する。
図2に本実施形態におけるゲート駆動回路20の電気的構成図を示す。ゲート駆動回路20は、ゲート駆動IC21とゲート抵抗24,26とを備えている。ゲート駆動IC21には、対象スイッチSsのゲートに対して電源電圧Vsを駆動電圧として印加するためのオン駆動スイッチ23が設けられている。オン駆動スイッチ23のソースはゲート駆動回路20の電源22に接続され、ドレインはオンゲート抵抗24を介して対象スイッチSsのゲートGに接続されている。オン駆動スイッチ23は、受信ユニット40からハイ状態のオン指令信号がゲートに入力されることでオン状態となり、ゲートGと電源22とを導通状態とさせる。
また、ゲート駆動IC21には、対象スイッチSsのゲートGと接地点とを接続し、ゲート電圧Vgeを接地電圧にするオフ駆動スイッチ25が設けられている。オフ駆動スイッチ25のソースは接地点に接続され、ドレインはオフゲート抵抗26を介して対象スイッチSsのゲートGに接続されている。オフ駆動スイッチ25は、受信ユニット40からハイ状態のオフ指令信号がゲートに入力されることでオン状態となり、ゲートGと接地点とを導通状態とさせる。なお、オン駆動スイッチ23は、NチャネルMOSFETであり、オフ駆動スイッチ25は、PチャネルMOSFETである。
ゲート駆動回路20は、駆動電圧としてゲート駆動回路20の電源電圧Vsを用いている。駆動電圧として電源電圧Vsを用いることで対象スイッチSsをオン状態としているときに、非飽和領域にすることができ、対象スイッチSsのオン抵抗による損失を抑制することができる。その一方で、電源電圧Vsは他の負荷の動作状態などにより変動し、また、ゲート駆動回路20ごとに異なった値となるため、電源電圧Vsの変動に伴い対象スイッチSsのオフ遅延時間が変動することが懸念される。
図3に電源電圧Vsの変動に伴うオフ遅延時間の変動を表すタイミングチャートを示す。実線を用いて、電源電圧Vsが高い場合のゲート電圧Vgeの時間変化を示し(Vs=Vs1)、一点鎖線を用いて、電源電圧Vsが低い場合のゲート電圧Vgeの時間変化を示す(Vs=Vs2,Vs1>Vs2)。
以下、電源電圧Vsが高い場合のゲート電圧Vgeの時間変化から説明を行う(Vs=Vs1)。時刻T1において、オン駆動スイッチ23がオフ状態とされ、オフ駆動スイッチ25がオン状態とされる。これにより、ゲート電圧Vgeが電源電圧Vs1から低下していく。ここで、対象スイッチSsのゲート容量及びオフゲート抵抗26により定まる時定数に応じた速度でゲート電圧Vgeは低下していく。
時刻T2において、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmに達し、時刻T3までゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmで一定となる。時刻T2〜T3の期間のことをミラー期間と呼ぶ。ミラー期間は、コレクタC−エミッタE間電圧Vceの変動によってゲートG−コレクタC間の容量が低下し、そのゲートG−コレクタC間容量に蓄えられた電荷が放電されるために生じる期間である。コレクタC−エミッタE間電圧Vceは、ミラー期間が開始する時刻T2から増加し始め、ミラー期間が終了する時刻T3の少し前から急激に増加する。
時刻T3において、ミラー期間が終了すると、ゲート電圧Vgeが低下し始めるとともに、コレクタ電流Ic(出力電流)が低下し始める。時刻T4において、ゲート電圧Vgeが閾値電圧Vthに達すると、コレクタ電流Icが0になる。そして、時刻T5において、ゲート電圧Vgeが0になる。
次に、電源電圧Vsが低い場合のゲート電圧Vgeの時間変化について説明を行う(Vs=Vs2)。時刻T1において、オン駆動スイッチ23がオフ状態とされ、オフ駆動スイッチ25がオン状態とされる。これにより、ゲート電圧Vgeが電源電圧Vs2から低下していく。そして、時刻T2aにおいて、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmに達する。
時刻T2aから時刻T3aまでゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmで一定となる。ここで、電源電圧が高い場合(Vs=Vs1)のミラー期間T2〜T3と電源電圧が低い場合(Vs=Vs2)のミラー期間T2a〜T3aは同じ長さになる。時刻T3aにおいて、ミラー期間が終了すると、ゲート電圧Vgeが低下し始めるとともに、コレクタ電流が低下し始める。時刻T4aにおいてゲート電圧Vgeが閾値電圧Vthに達すると、コレクタ電流Icが0になる。時刻T5aにおいて、ゲート電圧Vgeが0になる。
電源電圧Vsが高い場合のゲート電圧Vgeの時間変化と、電源電圧Vsが低い場合のゲート電圧Vgeの時間変化とを比較すると、電源電圧Vsが高い場合のオフ遅延時間T1〜T5が、電源電圧Vsが低い場合のオフ遅延時間T1〜5aより長くなっている。さらに、そのオフ遅延時間の差異は、ゲート電圧Vgeが電源電圧Vsからミラー電圧Vmに達するまでの時間(T1〜T2,T1〜T2a)の差異によって生じている。
ここで、インバータINVでは、上下2つのスイッチング素子Sap,San間での短絡を防止するために、両方のスイッチング素子Sap,Sanをともにオフとするデッドタイムが設けられる。効率的な電力変換を行う場合には、デッドタイムを短くすることが望まれる。スイッチング素子Sabのオフ遅延時間のばらつきによって、デッドタイムにばらつきが生じることで制御性が悪化するという問題が生じる。
そこで、本実施形態では、ゲート電圧Vgeが電源電圧Vsからミラー電圧Vmに達するまでの時間を短くすることで、電源電圧Vsの差異により生じるオフ遅延時間の差異を抑制する。また、対象スイッチSsをオン状態からオフ状態に切り替える際に生じるサージ電圧は、ミラー期間(T2〜T3)の長さによって変化する。具体的には、ミラー期間が短くなるほどサージ電圧が高くなる。また、対象スイッチSsをオン状態からオフ状態に切り替える際に生じるスイッチング損失は、主としてゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmから閾値電圧Vthに変化する間(T3〜T4)に生じる。このため、ミラー期間が開始される前である時刻T1〜T2の期間を短くしたとしても、サージ電圧やスイッチング損失に影響を与えない。なお、サージ電圧は、インバータINVの平滑コンデンサなどの容量成分、並びに、配線及びスイッチング素子Sabなどの誘導成分によって生じるものである。
図2の説明に戻り、本実施形態のゲート駆動回路20には、オフ遅延時間を調整するための調整手段27が設けられている。調整手段27は、第1調整スイッチ28、第2調整スイッチ29及びコンパレータ30を備えている。第1調整スイッチ28及び第2調整スイッチ29は、オフ駆動スイッチ25及びオフゲート抵抗26に並列接続されている。第1調整スイッチ28及び第2調整スイッチ29は、それぞれPチャネルMOSFETである。
第1調整スイッチ28のゲートには、コンパレータ30の出力端子が接続されている。また、第1調整スイッチ28のソースは接地点に接続され、ドレインは第2調整スイッチ29のソースに接続されている。第2調整スイッチ29のゲートには、オフ駆動スイッチ25のオンオフを指令するオフ指令信号が入力される。また、第2調整スイッチ29のドレインは、対象スイッチSsのゲートGに接続されている。コンパレータ30の反転入力端子(−端子)にはクランプ電圧Vclが入力され、非反転入力端子(+端子)には第2調整スイッチ29を介して対象スイッチSsのゲート電圧Vgeが入力される。ここで、クランプ電圧Vclは、対象スイッチSsのミラー電圧Vmより高い値に設定されている。
調整手段27によるオフ遅延時間の調整を実施した場合の対象スイッチSsのオフ時におけるゲート電圧Vgeの時間変化を表すタイミングチャートを図4に示す。実線を用いて、電源電圧Vsが高い場合(Vs=Vs1)のゲート電圧Vgeの時間変化を示し、一点鎖線を用いて、電源電圧Vsが低い場合(Vs=Vs2)のゲート電圧Vgeの時間変化を示す。以下、電源電圧Vsが高い場合のゲート電圧Vgeの時間変化から説明を行う。
時刻T11において、対象スイッチSsをオフ状態にするために、オフ駆動スイッチ25のオフ指令信号がロー状態からハイ状態にされる。これにより、対象スイッチSsのゲートGが接地点と導通状態とされる。さらに、第2調整スイッチ29のゲートに入力される信号がロー状態からハイ状態にされ、コンパレータ30の非反転入力端子と対象スイッチSsのゲートGとが導通状態となる。時刻T11において、ゲート電圧Vgeはゲート駆動回路20の電源電圧Vs1であり、クランプ電圧Vclより高いため、コンパレータ30からハイ状態の信号が第1調整スイッチ28に出力される。これにより、第1調整スイッチ28がオン状態となり、第2調整スイッチ29及び第1調整スイッチ28を介して、対象スイッチSsのゲートGと接地点とが導通状態とされる。
ここで、オフ駆動スイッチ25を介して対象スイッチSsのゲートGと接地点とを接続する経路には、オフゲート抵抗26が設けられているが、第2調整スイッチ29及び第1調整スイッチ28を介して対象スイッチSsのゲートGと接地点とを接続する経路には、抵抗が設けられていない。つまり、オフ駆動スイッチ25に加えて第1調整スイッチ28及び第2調整スイッチ29がともにオン状態とされた場合における対象スイッチSsのゲートGと接地点との間のインピーダンスは、オフ駆動スイッチ25のみがオン状態とされた場合における対象スイッチSsのゲートGと接地点との間のインピーダンスと比べて、非常に小さいものとなっている。このインピーダンスの差異によって、ゲート電圧Vgeの低下速度が速くなる。
時刻T12において、ゲート電圧Vgeがクランプ電圧Vclに達するため、コンパレータ30から出力される信号がロー状態になる。これにより、第1調整スイッチ28がオフ状態になり、第2調整スイッチ29及び第1調整スイッチ28を介したゲートG−接地点の経路が遮断状態とされるため、ゲート電圧Vgeの低下速度が遅くなる。
時刻T13において、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmに達し、時刻T14までゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmで一定となる。時刻T14において、ミラー期間が終了すると、ゲート電圧Vgeが低下し始める。そして、時刻T15において、ゲート電圧Vgeが0になる。
次に、電源電圧Vsが低い場合のゲート電圧Vgeの時間変化について説明を行う。時刻T11において、オフ駆動スイッチ25、第1調整スイッチ28、及び、第2調整スイッチ29がオン状態とされる。これにより、ゲート電圧Vgeがクランプ電圧Vclまで速い速度で低下する。
時刻T12aにおいて、ゲート電圧Vgeがクランプ電圧Vclに達するため、第1調整スイッチ28がオフ状態になり、ゲート電圧Vgeの低下速度が遅くなる。時刻T13aにおいて、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmに達し、時刻T14aまでゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmで一定となる。時刻T14aにおいて、ミラー期間が終了すると、ゲート電圧Vgeが低下し始める。そして、時刻T15aにおいて、ゲート電圧Vgeが0になる。このように、電源電圧Vsが高い場合のオフ遅延時間T11〜T15と、電源電圧Vsが低い場合のオフ遅延時間T11〜T15aとの差を小さくすることができる。
以下、本実施形態における効果を述べる。
対象スイッチSsがオンからオフになる場合のサージ電圧の高さは、ゲート電圧Vgeがミラー期間の長さによって変動する。また、対象スイッチSsがオンからオフになる場合のスイッチング損失は、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmから閾値電圧Vthになるまでの期間の長さによって変動する。本実施形態のゲート駆動回路20では、対象スイッチSsをオンからオフにする場合に、電源電圧Vsからミラー電圧Vmに達するまでの時間を調整する構成にしたため、サージ電圧やスイッチング損失に影響を与えることなくオフ遅延時間全体のばらつきを抑制することができる。
本実施形態では、調整手段27によりゲート電圧Vgeが電源電圧Vsからミラー電圧Vm以上のクランプ電圧Vclに達するまでの期間(T11〜T12,T11〜T12a)におけるゲートG−接地点間のインピーダンスを、ゲート電圧Vgeがクランプ電圧Vcl未満である期間におけるゲートG−接地点間のインピーダンスより小さくする。これにより、ゲート電圧Vgeが電源電圧Vsからクランプ電圧Vclに達するまでの時間を短縮し、ひいては、電源電圧Vsからミラー電圧Vmに達するまでの時間(T11〜T13,T11〜T13a)の差を小さくすることができる。つまり、オフ遅延時間全体を短くしながら、電源電圧Vsのばらつきによるオフ遅延時間のばらつきを抑制することが可能になる。
(第2実施形態)
図5に第2実施形態におけるゲート駆動回路20aの電気的構成を示す。なお、図5では、図2に示した構成と同一の構成について同一の符号を付した。
電源電圧Vsが高いほどゲート容量に対して電荷が多く蓄積されることになるため、電源電圧Vsからクランプ電圧Vclに達するまでの時間が長くなる。そこで、電源電圧Vsが高い場合ほど、ゲートG及び接地点の間のインピーダンスが小さくなるように設定することで、電源電圧Vsからクランプ電圧Vclに達するまでの時間の差を小さくし、ひいては、電源電圧Vsのばらつきによるオフ遅延時間のばらつきを抑制することが可能になる。
本実施形態におけるゲート駆動回路20aには、第2調整スイッチ29と対象スイッチSsのゲートGとの間に可変抵抗32が設けられている。さらに、ゲート駆動回路20aは、制御部31aを備える。本実施形態の調整手段27aは、第1調整スイッチ28、第2調整スイッチ29、コンパレータ30、制御部31a及び可変抵抗32によって構成されている。
制御部31aは、電源電圧Vsを検出し、その検出値に基づいて可変抵抗32の抵抗値を変化させる。具体的には、電源電圧Vsが高いほど可変抵抗32の抵抗値を小さく設定し、電源電圧Vsが低いほど可変抵抗32の抵抗値を大きく設定する。このように可変抵抗32の抵抗値を設定することで、ゲート電圧Vgeが電源電圧Vsからミラー電圧Vmに達するまでの時間を等しくし、ひいては、電源電圧Vsが異なる場合でも、オフ遅延時間を等しくすることが可能になる。
図6に対象スイッチSsのオフ時におけるゲート電圧Vgeの時間変化を表すタイミングチャートを示す。
まず、電源電圧Vsが高い場合(Vs=Vs1)のゲート電圧Vgeの時間変化について説明を行う。時刻T21において、オン駆動スイッチ23がオフ状態とされるとともに、オフ駆動スイッチ25、第1調整スイッチ28、及び、第2調整スイッチ29がそれぞれオン状態とされる。
また、時刻T21における電源電圧Vs1に基づいて可変抵抗32の抵抗値が設定されている。対象スイッチSsのゲートGは、オフゲート抵抗26及びオフ駆動スイッチ25を介して接地点と導通状態とされるとともに、可変抵抗32、第2調整スイッチ29、及び、第1調整スイッチ28を介して接地点と導通状態とされる。このため、オフゲート抵抗26及びオフ駆動スイッチ25のみを介して接地点と導通状態とされている場合に比べ、ゲート電圧Vgeは速い速度で低下していく。
時刻T22において、ゲート電圧Vgeがクランプ電圧Vclに達するため、第1調整スイッチ28がオフ状態とされ、ゲート電圧Vgeの低下速度が減少する。そして、時刻T23において、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmに達し、時刻T24までミラー期間となる。ミラー期間の終了とともにゲート電圧Vgeが低下していき、時刻T25においてゲート電圧Vgeが0になる。
次に、電源電圧Vsが低い場合(Vs=Vs2)のゲート電圧Vgeの時間変化について説明を行う。時刻T21において、オン駆動スイッチ23がオフ状態とされるとともに、オフ駆動スイッチ25、第1調整スイッチ28、及び、第2調整スイッチ29がそれぞれオン状態とされる。
また、時刻T21における電源電圧Vs2に基づいて可変抵抗32の抵抗値が設定されている。ここで、電源電圧Vsが高い場合に比べて、可変抵抗32の抵抗値が大きく設定される。このため、電源電圧Vsが高い場合に比べて、ゲート電圧Vgeの低下速度が遅くなる。可変抵抗32によるゲート電圧Vgeの低下速度の調整により、電源電圧Vgが高い場合と同じく時刻T22において、ゲート電圧Vgeがクランプ電圧Vclに達する。その後、ミラー期間の終了とともにゲート電圧Vgeが低下していき、時刻T25においてゲート電圧Vgeが0になる。
つまり、可変抵抗32の抵抗値の調整により、ゲート電圧Vgeの低下速度の調整を実施し、電源電圧Vsが異なる場合であっても、オフ遅延時間の差異を小さくすることが可能になる。
(第3実施形態)
ミラー電圧Vmは、コレクタ電流(対象スイッチSsに流れる出力電流)が大きいほど高くなる。図7にコレクタ電流IcがIc1,Ic2となる場合のゲート電圧Vgeの変化を表すタイミングチャートを示す。ここで、Ic1>Ic2であり、コレクタ電流Ic=Ic1のときのミラー電圧をVm1、コレクタ電流Ic=Ic2のときのミラー電圧をVm2としている。なお、図7のタイミングチャートでは、オフ遅延時間の調整を行っていない。
まず、コレクタ電流Ic=Ic1におけるゲート電圧Vgeの時間変化(実線)について説明を行う。時刻T31において、オフ駆動スイッチ25がオフ状態とされ、対象スイッチSsのゲートGと接地点とが導通状態とされる。これにより、対象スイッチSsのゲートGから接地点に対して放電が行われ、ゲート電圧Vgeが減少していく。
時刻T32において、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vm1に達する。そして、時刻T32〜T33のミラー期間において、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vm1で一定となる。時刻T32〜T33のミラー期間では、ミラー電圧Vm1に応じた電流が対象スイッチSsから接地点に流れる。時刻T33においてミラー期間が終了すると、ゲート電圧Vgeが低下し始め、時刻T34において、ゲート電圧Vgeが0になる。
次に、コレクタ電流Ic=Ic2におけるゲート電圧Vgeの時間変化(一点鎖線)について説明を行う。時刻T31において、オフ駆動スイッチ25がオフ状態とされ、対象スイッチSsのゲートGと接地点とが導通状態とされる。これにより、対象スイッチSsのゲートGから接地点に対して放電が行われ、ゲート電圧Vgeが減少していく。
時刻T32aにおいて、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vm2に達する。そして、時刻T32a〜T33aの期間がミラー期間となり、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vm1で一定となる。時刻T32a〜T33aのミラー期間では、ミラー電圧Vm2に応じた電流が対象スイッチSsから接地点に流れる。
ここで、ミラー期間において対象スイッチSsのゲートGから接地点に流れる電流は、ミラー電圧Vm1>Vm2であるため、コレクタ電流Ic=Ic1の場合に比べて、コレクタ電流Ic=Ic2の場合の方が小さい。このため、コレクタ電流Ic=Ic2におけるミラー期間T32a〜T33aは、コレクタ電流Ic=Ic1におけるミラー期間T32〜T33に比べて長くなる。
図8に第3実施形態におけるゲート駆動回路20bの電気的構成を示す。なお、図8では、図2に示した構成と同一の構成について同一の符号を付した。
ゲート駆動回路20bの制御部31bは、対象スイッチSsに流れる電流を検出する電流センサ33からコレクタ電流Icの検出値を取得する。そして、コレクタ電流Icの大きさに基づいて、調整手段27bによるオフ遅延時間の調整の実施及び禁止の判断を行う。制御部31bは、第2調整スイッチ29をオフ状態にすることで、オフ遅延時間の調整を禁止し、第2調整スイッチ29をオン状態にすることで、オフ遅延時間の調整を実施する。
対象スイッチSsに流れるコレクタ電流Icが大きいほど、ミラー電圧Vmは高くなる。このため、コレクタ電流Icが小さいときのミラー電圧Vm(例えば、Vm2)に合わせてクランプ電圧Vclを設定すると、コレクタ電流Icが大きい場合にクランプ電圧Vclがミラー電圧Vm(例えば、Vm1)より低くなる。これにより、ミラー期間の全域にわたり低インピーダンス状態で対象スイッチSsのゲートGと接地点とが接続されることになり、ミラー期間が短くなりサージ電圧が高くなる。そこで、本実施形態では、コレクタ電流Icが予め定めた所定電流より大きい場合に、オフ遅延時間の調整を禁止する構成とした。これにより、コレクタ電流Icが一時的に大きくなることによるサージ電圧への影響を抑制することができる。
また、コレクタ電流Icが大きいときのミラー電圧Vmに合わせてクランプ電圧Vclを設定すると、オフ遅延時間のばらつきの抑制効果が減少する。また、コレクタ電流Icが大きいときのオフ遅延時間は、コレクタ電流Icが小さいときのオフ遅延時間に比べて短い。そこで、本実施形態では、コレクタ電流Icが予め定めた所定電流となるときのミラー電圧Vmに基づいてクランプ電圧Vclを設定する。そして、コレクタ電流Icが所定電流よりも小さいことを条件としてオフ遅延時間の調整を実施する。すなわち、コレクタ電流Icが所定電流以上の場合には、オフ遅延時間の調整を実施しない。このような構成にすることで、コレクタ電流Icが大きくなることによるサージ電圧への影響を抑制することが可能になるとともに、オフ遅延時間のばらつきを抑制することが可能になる。
(第4実施形態)
図9に第4実施形態におけるゲート駆動回路20cの電気的構成図を示す。なお、図9では、図2に示した構成と同一の構成について同一の符号を付した。
異常判定手段としての制御部31cは、ゲート電圧Vgeの検出値を取得し、その検出値に基づいて、調整手段27c(第1調整スイッチ28、第2調整スイッチ29、及び、コンパレータ30)の異常の有無を判断する。具体的には、対象スイッチSsのゲートGと接地点とを導通状態とさせた後、ゲート電圧Vgeが電源電圧Vsから所定の判定電圧(例えば、クランプ電圧Vclや接地電圧)に達するまでの時間に基づいて、調整手段27cに異常が生じているか否かを判定する構成とした。調整手段27cが正常である場合、電源電圧Vsから所定の判定電圧に達するまでの時間は、調整手段27cによって短縮されると考えられる。つまり、調整手段27cが正常である場合の時間と比べて、電源電圧Vsから判定電圧に達するまでの時間が長ければ、調整手段27cに異常が生じていることを判定できる。ここで、判定電圧とクランプ電圧Vclとを近い値に設定することで、調整手段27cが正常であるか異常であるかを好適に判定することができる。
また、調整手段27cに異常が生じている場合、オフ遅延時間が長くなる。この場合、例えば、インバータINVにおけるデッドタイム補償が機能しなくなり、上アーム側スイッチング素子Sapと下アーム側スイッチング素子Sanとの間で短絡が生じるおそれがある。そこで、図9に示すように、可変抵抗34をオフゲート抵抗26に直列接続する構成としている。調整手段27cに異常が生じていると判定される場合に、補償手段としての制御部31cが可変抵抗34のインピーダンスを小さく設定することで、オフ遅延時間を短縮化し、上下アーム間での短絡などの不都合を防止することができる。
(第5実施形態)
図10に第5実施形態におけるゲート駆動回路20dの電気的構成を示す。なお、図10では、図2に示した構成と同一の構成について同一の符号を付した。
対象スイッチSsをオン状態からオフ状態にする場合に、ミラー期間を短くすると対象スイッチSsに生じるサージ電圧が高くなる。そこで、本実施形態では、オフ指令信号がゲート駆動回路20dに入力されてから、ゲートGと接地点とを導通させるまでに遅延時間を設ける構成とした。このような構成にすることで、ミラー期間の長さに影響を与えることなく、オフ遅延時間を調整することが可能になる。
ゲート駆動回路20dでは、オフ指令信号の入力端子と、オフ駆動スイッチ25のゲートとの間にフィルタ回路35を設けることで遅延時間を実現する。そして、制御部31dが、ゲート駆動回路20dの電源電圧Vsに基づいて、フィルタ回路35の時定数を変更することで遅延時間を調整する。具体的には、電源電圧Vsが高いほど、遅延時間を短くすることで、電源電圧Vsの差異により生じるオフ遅延時間の差異を抑制することができる。制御部31dとフィルタ回路35とによって調整手段27dを構成する。
また、コレクタ電流Icが大きいほどミラー電圧Vmが高くなり、オフ遅延時間は短くなる。そこで、コレクタ電流Icが所定電流よりも大きいことを条件として遅延時間を設定することで、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmに達するまでの時間を調整する構成とした。
具体的には、制御部31dは、電流センサ36からコレクタ電流Icの検出値を取得し、その検出値が所定電流よりも大きいことを条件として、フィルタ回路35の時定数の変更による遅延時間の調整を行う。また、制御部31dは、コレクタ電流Icの検出値が所定電流以下である場合には、フィルタ回路35の時定数を0にすることで遅延時間を設けない。このような構成にすることで、オフ遅延時間のばらつきを効果的に抑制することができる。また、オフ遅延時間の調整を必要な場合にのみ実施することができ、オフ遅延時間の不要な延長を抑制することができる。
図11に本実施形態におけるオフ遅延時間の調整を実施した場合のゲート電圧Vgeの変化を表すタイミングチャートを示す。電源電圧Vsが高い場合(Vs=Vs1)のゲート電圧Vgeの時間変化について実線を用いて表し、電源電圧Vsが低い場合(Vs=Vs2)のゲート電圧Vgeの時間変化について一点鎖線を用いて表している。
まず、電源電圧Vsが高い場合のゲート電圧Vgeの時間変化について説明する。時刻T41において、オフ指令信号がハイ状態とされる。時刻T41の後、電源電圧Vs1の高さに応じた遅延時間が経過した時刻T42において、オフ駆動スイッチ25がオン状態とされる。オフ駆動スイッチ25がオン状態とされることで、ゲートGと接地点とが導通状態とされ、ゲート電圧Vgeが低下する。時刻T43において、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmに達し、時刻T43から時刻T44までミラー期間となる。時刻T44の後、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmから低下していき、時刻T45においてゲート電圧Vgeが0になる。
次に、電源電圧Vsが低い場合のゲート電圧Vgeの時間変化について説明する。時刻T41においてオフ指令信号がハイ状態とされる。時刻T41の後、電源電圧Vs2の高さに応じた遅延時間が経過した時刻T42aにおいて、オフ駆動スイッチ25がオン状態とされる。ここで、電源電圧Vsが高い場合と比べて、フィルタ回路35の時定数が大きく設定されているため、遅延時間が長くなっている。オフ駆動スイッチ25がオン状態とされることで、ゲートGと接地点とが導通状態とされ、ゲート電圧Vgeが低下する。そして、電源電圧Vsが高い場合と同じく、時刻T43においてゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmに達し、時刻T43から時刻T44までミラー期間となる。時刻T44の後、ゲート電圧Vgeがミラー電圧Vmから低下していき、時刻T45においてゲート電圧Vgeが0になる。
(他の実施形態)
・ゲート電圧Vgeが電源電圧Vsからミラー電圧Vmに達するまでの時間の調整は、上記の実施形態の方法を変更してもよい。例えば、オフ駆動スイッチ25とゲートGとの間のオフゲート抵抗26を可変抵抗とし、その可変抵抗の抵抗値を電源電圧Vsに基づいて変更することで、ゲート電圧Vgeが電源電圧Vsからミラー電圧Vmに達するまでの時間の調整を行ってもよい。
・第1実施形態において、オフ駆動スイッチ25に加えて第1調整スイッチ28及び第2調整スイッチ29がともにオン状態としたときのゲートG−接地点間のインピーダンスが、オフ駆動スイッチ25をオン状態としたときのゲートG−接地点間のインピーダンスより低いものであればよい。例えば、対象スイッチSsのゲートGと第2調整スイッチ29との間に抵抗器を設ける構成としてもよい。この場合、抵抗器の抵抗値をオフゲート抵抗26の抵抗値より低く設定するとよい。
・第1における調整手段27において、2つの調整スイッチ28,29を用いたが、第2調整スイッチ29を省略してもよい。具体的には、コンパレータ30の出力と、オフ指令信号との論理積を出力するAND回路を設け、そのAND回路の出力を第1調整スイッチのゲートに入力することで、オフ遅延時間の調整を行うことができる。
・半導体スイッチング素子として、IGBTに代えてMOSFETを用いてもよい。この場合、上記実施形態におけるコレクタ及びエミッタをそれぞれドレイン及びソースと読み替えるとよい。
20…ゲート駆動回路、27…調整手段、G…ゲート、Ss…対象スイッチ(半導体スイッチング素子)。

Claims (9)

  1. 半導体スイッチング素子(Ss)のゲート(G)に電源電圧を駆動電圧として印加することで前記半導体スイッチング素子をオン状態にするとともに、前記ゲートと接地点とを導通させることで前記半導体スイッチング素子をオフ状態にするゲート駆動回路(20)において、
    前記半導体スイッチング素子をオン状態からオフ状態にする場合に、前記ゲートに印加されるゲート電圧が前記電源電圧からミラー電圧に達するまでの時間を調整する調整手段(27)を備えることを特徴とするゲート駆動回路。
  2. 前記調整手段(27,27a,27b,27c)は、前記ゲート駆動回路が前記半導体スイッチング素子をオン状態からオフ状態にする場合に、前記ゲート電圧が前記電源電圧から前記ミラー電圧よりも高い予め定めたクランプ電圧に達するまでの期間における前記ゲート及び前記接地点の間のインピーダンスを、前記ゲート電圧が前記クランプ電圧より低い期間における前記ゲート及び前記接地点の間のインピーダンスより小さくなるように設定することで、前記ゲート電圧が前記電源電圧から前記ミラー電圧に達するまでの時間を調整することを特徴とする請求項1に記載のゲート駆動回路。
  3. 前記ミラー電圧は、前記半導体スイッチング素子に流れる出力電流が大きいほど高くなるものであって、
    前記調整手段(27b)は、前記出力電流が予め定めた所定電流より大きい場合に、前記ゲート電圧が前記電源電圧から前記ミラー電圧に達するまでの時間の調整を禁止することを特徴とする請求項2に記載のゲート駆動回路。
  4. 前記ミラー電圧は、前記半導体スイッチング素子に流れる出力電流が大きいほど高くなるものであって、
    前記調整手段(27b)は、前記出力電流が予め定めた所定電流となるときの前記ミラー電圧に基づいて前記クランプ電圧を設定するとともに、前記出力電流が前記所定電流よりも小さいことを条件として、前記ゲート電圧が前記電源電圧から前記ミラー電圧に達するまでの時間の調整を実施することを特徴とする請求項2又は3に記載のゲート駆動回路。
  5. 前記調整手段(27a)は、前記電源電圧が高いほど前記ゲート及び前記接地点の間のインピーダンスが小さくなるように設定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のゲート駆動回路。
  6. 前記ゲート駆動回路が前記ゲートと前記接地点とを導通させてから前記ゲート電圧が前記電源電圧から予め定めた判定電圧に達するまでの時間に基づいて、前記調整手段に異常が生じていると判定する異常判定手段(31c)を備えることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のゲート駆動回路。
  7. 前記ゲート駆動回路は、前記ゲートと前記接地点との間にオフ駆動スイッチ(25)を設け、そのオフ駆動スイッチをオン状態とすることで、前記ゲートと接地点とを導通させて前記半導体スイッチング素子をオフ状態にし、
    前記調整手段(27c)は、前記ゲートと前記接地点との間に調整スイッチ(28,29)を前記オフ駆動スイッチと並列接続して設け、前記ゲート電圧が前記電源電圧から前記クランプ電圧に達するまでの期間において、前記調整スイッチをオン状態とすることで前記ゲート電圧が前記電源電圧から前記ミラー電圧に達するまでの時間の調整を行うものであって、
    前記オフ駆動スイッチと直列接続される可変抵抗(34)を有し、前記異常判定手段によって前記調整手段に異常が生じていると判定される場合に、前記調整手段に異常が生じていない場合に比べて、前記可変抵抗のインピーダンスを小さく設定する補償手段(31c)を備えることを特徴とする請求項6に記載のゲート駆動回路。
  8. 前記調整手段(27d)は、前記半導体スイッチング素子をオン状態からオフ状態にする旨を指令するオフ指令信号が入力された場合に、前記オフ指令信号が入力されてから前記ゲートと接地点とを導通させるまでの間に遅延時間を設け、前記電源電圧が高いほど当該遅延時間を短く設定することで、前記ゲート電圧が前記電源電圧からミラー電圧に達するまでの時間を調整することを特徴とする請求項1に記載のゲート駆動回路。
  9. 前記ミラー電圧は、前記半導体スイッチング素子に流れる出力電流が大きいほど高くなるものであって、
    前記調整手段(27d)は、前記出力電流が所定電流よりも大きいことを条件として、前記遅延時間を設定することで、前記ゲート電圧が前記電源電圧からミラー電圧に達するまでの時間を調整することを特徴とする請求項8に記載のゲート駆動回路。
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