JP2016018656A - リチウム含有複合金属酸化物の製造方法、正極活物質、正極及び非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
Description
容量が高いリチウム二次電池を得る意味で、本発明において、金属水酸化物は、少なくともニッケルを含む複合金属水酸化物であることが好ましい。
Ni1-x-yCoxMy(OH)2
(式中x、yはそれぞれ0≦x≦0.3、0≦y≦0.3であり、Mは、Al、Mg、Ca、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zn、Ga、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Snの中から選ばれる1種以上の元素である。)
とくに、容量が高いリチウム二次電池を得る意味で、1-x-yは0.5以上であることが好ましく、0.55以上であることがより好ましい。また、高い電流レートにおける放電容量が高いリチウム二次電池を得る意味で、0.95以下であることが好ましく、0.9以下であることがより好ましく、0.8以下であることがさらに好ましく、0.7以下であることがとくに好ましい。
上記の1-x-yの上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
上記のxおよびyの上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
上記の平均二次粒子径の上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
上記のBET比表面積の上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
本発明においてリチウム化合物は、炭酸リチウムに対して水酸化リチウムが0.1mol%以上35mol%以下の割合で含有される混合物である。
本発明の効果を高める意味で、炭酸リチウムに対して水酸化リチウムが0.5mol%以上の割合で含有される混合物であることが好ましく、1mol%以上の割合で含有される混合物であることがさらに好ましく、2mol%以上の割合で含有される混合物であることが特に好ましい。また、後述する電極ペーストの安定性を高める意味で、30mol%以下の割合で含有される混合物であることが好ましく、以上20mol%以下の割合で含有される混合物であることがさらに好ましく、15mol%以下の割合で含有される混合物であることが特に好ましい。
上記の混合割合は、水酸化リチウムの正味重量当たりで換算した値として算出すればよい。
上記の混合割合の上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
上記のSAおよびSBの上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
また、本発明の効果を高める意味で、SBをSAで除した値(SB)/(SA)が0.5以上1.5以下であることが好ましく、0.8以上1.2以下であることがより好ましい。
本発明の製造方法において、金属水酸化物とリチウム化合物の混合は乾式混合である。混合装置としては、攪拌混合機、V型混合機、W型混合機、リボン混合機、ドラムミキサー、ボールミル等の装置を挙げることができる。
以下、本発明のリチウム含有複合金属酸化物の製造方法によって得られるリチウム含有複合金属酸化物について説明する。
容量が高いリチウム二次電池を得る意味で、リチウム含有複合金属酸化物は、以下の式で表されることが好ましい。
LiaNi1-b-cCobMcO2
(式中a、b、cはそれぞれ0.9≦a≦1.2、0≦b≦0.3、0≦c≦0.3であり、Mは、Al、Mg、Ca、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zn、Ga、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Snの中から選ばれる1種以上の元素である。)
とくに、aは0.98以上1.10以下であることがさらに好ましい。
まず、本実施形態のリチウム含有複合金属酸化物の結晶構造は、層状構造であり、六方晶型の結晶構造または単斜晶型の結晶構造であることがより好ましい。
本発明のリチウム含有複合金属酸化物の粒子形態は、一次粒子が凝集して形成された二次粒子であることが好ましい。容量が高いリチウム二次電池を得る意味で、平均一次粒子径は、0.1μm以上が好ましく、0.2μm以上がより好ましい。また、高い電流レートにおける放電容量が高いリチウム二次電池を得る意味で、1μm以下が好ましく、0.8μm以下がより好ましい。
上記の平均一次粒子径の上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
平均二次粒子径は、1μm以上20μm以下であることが好ましい。平均一次粒子は、SEMで観察することにより、測定することができ、平均二次粒子径はレーザー回折散乱粒度分布測定装置により測定することができる。電極密度を高める意味では、平均二次粒子径は2μm以上であることが好ましく、7μm以上であることがより好ましい。また、本発明の効果を高める意味では、15μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。
上記の平均二次粒子径の上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
また、低温における電池抵抗が低いリチウム二次電池を得る意味で、リチウム含有複合金属酸化物のBET比表面積は、0.1m2/g以上であることが好ましく、0.2m2/g以上であることがより好ましく、0.3m2/g以上であることが特に好ましい。また、充填性の観点でBET比表面積が4m2/g以下であることが好ましく、3m2/g以下であることがより好ましく、2.5m2/g以下であることが特に好ましい。
上記のBET比表面積の上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
本発明のリチウム含有複合金属酸化物を製造するにあたって、まず、リチウム以外の金属、すなわち、ニッケル、コバルト及びマンガンからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有する金属水酸化物を調製し、当該金属水酸化物とリチウム化合物とを乾式混合し、焼成する。以下に、リチウム含有複合金属酸化物の製造方法の一例を、金属水酸化物の製造工程と、リチウム含有複合金属酸化物の製造工程とに分けて説明する。
金属水酸化物は、通常公知のバッチ法又は共沈殿法により製造することが可能である。以下、金属として、ニッケル、コバルト及びマンガンを含む金属水酸化物を例に、その製造方法を詳述する。
上記金属水酸化物を乾燥した後、リチウム化合物と混合する。乾燥条件は、とくに制限されないが、金属水酸化物が水分を含む場合に除去できるように乾燥することが好ましい。リチウム塩としては、炭酸リチウム、及び水酸化リチウムの二つを混合して使用する。
なお、水酸化リチウムは水和物及び無水物の何れを用いてもよい。
本実施形態の非水電解質二次電池は、正極と負極と電解質とセパレータとを有する二次電池であれば特に限定されないが、リチウム二次電池であることが好ましい。
以下において、非水電解質二次電池として、リチウム二次電池を例に、リチウム二次電池の構成を説明しながら、本実施形態のリチウム含有複合金属酸化物をリチウム二次電池の正極活物質として用いた正極、およびこの正極を有するリチウム二次電池について説明する。
(正極)
本実施形態の正極は、まず正極活物質、導電材およびバインダーを含む正極合剤を調整し、正極合剤を正極集電体に担持させることで製造することができる。
本実施形態の正極は、前記リチウム含有複合金属酸化物を有する正極活物質を有することが好ましい。
本実施形態の正極が有する導電材としては、炭素材料を用いることができる。炭素材料として黒鉛粉末、カーボンブラック(例えばアセチレンブラック)、繊維状炭素材料などを挙げることができる。カーボンブラックは、微粒で表面積が大きいため、少量を正極合剤中に添加することにより正極内部の導電性を高め、充放電効率および出力特性を向上させることができるが、多く入れすぎるとバインダーによる正極合剤と正極集電体との結着力、および正極合剤内部の結着力がいずれも低下し、かえって内部抵抗を増加させる原因となる。
本実施形態の正極が有するバインダーとしては、熱可塑性樹脂を用いることができる。
この熱可塑性樹脂としては、ポリフッ化ビニリデン(以下、PVdFということがある。
)、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEということがある。)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、四フッ化エチレン・パーフルオロビニルエーテル系共重合体などのフッ素樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂;を挙げることができる。
本実施形態の正極が有する正極集電体としては、Al、Ni、ステンレスなどの金属材料を形成材料とする帯状の部材を用いることができる。なかでも、加工しやすく、安価であるという点でAlを形成材料とし、薄膜状に加工したものが好ましい。
(負極)
本実施形態のリチウム二次電池が有する負極は、正極よりも低い電位でリチウムイオンのドープかつ脱ドープが可能であればよく、負極活物質を含む負極合剤が負極集電体に担持されてなる電極、および負極活物質単独からなる電極を挙げることができる。
負極が有する負極活物質としては、炭素材料、カルコゲン化合物(酸化物、硫化物など)、窒化物、金属または合金で、正極よりも低い電位でリチウムイオンのドープかつ脱ドープが可能な材料が挙げられる。
負極が有する負極集電体としては、Cu、Ni、ステンレスなどの金属材料を形成材料とする帯状の部材を挙げることができる。なかでも、リチウムと合金を作り難く、加工しやすいという点で、Cuを形成材料とし、薄膜状に加工したものが好ましい。
本実施形態のリチウム二次電池が有するセパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、含窒素芳香族重合体などの材質からなる、多孔質膜、不織布、織布などの形態を有する材料を用いることができる。また、これらの材質を2種以上用いてセパレータを形成してもよいし、これらの材料を積層してセパレータを形成してもよい。
本実施形態のリチウム二次電池が有する電解液は、電解質および有機溶媒を含有する。
その理由としては、リチウム含有複合金属酸化物の製造にあたり、炭酸リチウムに対して水酸化リチウムを所定量混合させて共融することで反応場がより低温で形成され、低温で短時間かつ均一性の高い焼成が可能になると考えられる。例えば高容量化を目的としてニッケル量を増加させた場合であっても良好に焼成が可能であるためと推察される。
(1)金属酸化物およびリチウム化合物の評価
1.金属酸化物の組成分析
金属酸化物の組成分析は、金属酸化物の粉末を塩酸に溶解させた後、誘導結合プラズマ発光分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、SPS3000)を用いて行った。
測定する金属酸化物の粉末0.1gを、0.2質量%ヘキサメタりん酸ナトリウム水溶液50mlに投入し、該粉末を分散させた分散液を得た。得られた分散液についてマルバーン社製マスターサイザー2000(レーザー回折散乱粒度分布測定装置)を用いて、粒度分布を測定し、体積基準の累積粒度分布曲線を得た。得られた累積粒度分布曲線において、50%累積時の微小粒子側から見た粒子径(D50)の値を、金属酸化物の平均二次粒子径とした。
測定する金属酸化物または炭酸リチウムの粉末1gを窒素雰囲気中、150℃で15分間乾燥させた後、マイクロメリティックス製フローソーブII2300を用いて測定した。
3−2.
測定する水酸化リチウムの粉末1gを窒素雰囲気中、25℃で15分間乾燥させた後、マイクロメリティックス製フローソーブII2300を用いて測定した。
なお、水酸化リチウムは水和物及び無水物の何れを用いてもよい。
後述する製造方法で得られるリチウム含有複合金属酸化物(正極活物質)と導電材(アセチレンブラック)とバインダー(PVdF)とを、正極活物質:導電材:バインダー=92:5:3(質量比)の組成となるように加えて混練することにより、ペースト状の正極合剤を調製した。正極合剤の調製時には、N−メチル−2−ピロリドンを有機溶媒として用いた。
以下の操作を、アルゴン雰囲気のグローブボックス内で行った。
「(3)リチウム二次電池(コインセル)の作製」で作製したコイン型電池を用いて、以下に示す条件で充放電試験を実施した。充放電試験における、放電容量維持率を以下のようにして求めた。
<充放電試験条件>
試験温度:25℃
充電時条件:充電最大電圧4.3V、充電時間1時間、充電電流1CA
充電後休止時間:10分
放電時条件:放電最小電圧2.5V、放電時間1時間、放電電流1CA
放電後休止時間:10分
本試験において、充電、充電休止、放電、放電休止を順に実施した工程を1回としている。
放電容量維持率(%)=(50回サイクル目の放電容量(mAh/g)/1回サイクル目の放電容量(mAh/g))×100
1.リチウム化合物の製造
BET比表面積が1.9m2/gである水酸化リチウムとBET比表面積が1.6m2/gである炭酸リチウムとを、炭酸リチウムに対して水酸化リチウムが5mol%となるように秤量して乾式混合し、リチウム化合物A1を得た。
炭酸リチウムのBET比表面積を水酸化リチウムのBET比表面積で除した値は、0.84であった。
2.リチウム含有複合金属酸化物の製造
Ni:Co:Mnのモル比が0.60:0.20:0.20であり、平均二次粒子径が3.5μmであり、BET比表面積が10.1m2/gであるニッケルコバルトマンガン複合水酸化物の乾燥粉末とリチウム化合物A1とをLi/(Ni+Co+Mn)=1.07となるように秤量して混合した後、大気雰囲気下850℃で10時間焼成して、目的のリチウム含有複合金属酸化物C1すなわちリチウム−ニッケルコバルトマンガン複合酸化物を得た。
得られたリチウム含有複合金属酸化物C1の組成分析を行ったところ、Li:Ni:Co:Mnのモル比は、1.06:0.60:0.20:0.20であった。
リチウム含有複合金属酸化物C1を用いてコイン型電池を作製し、充放電試験を行い、放電容量維持率を算出したところ、97.9%であった。
1.リチウム化合物の製造
炭酸リチウムに対して水酸化リチウムが10mol%となるように秤量した以外は、実施例1と同様の操作を行い、リチウム化合物A2を得た。
リチウム化合物A2を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、リチウム含有複合金属酸化物C2すなわちリチウム−ニッケルコバルトマンガン複合酸化物を得た。
得られたリチウム含有複合金属酸化物C2の組成分析を行ったところ、Li:Ni:Co:Mnのモル比は、1.07:0.60:0.20:0.20であった。
リチウム含有複合金属酸化物C2を用いてコイン型電池を作製し、充放電試験を行い、放電容量維持率を算出したところ、98.1%であった。
1.リチウム化合物の製造
炭酸リチウムに対して水酸化リチウムが30mol%となるように秤量した以外は、実施例1と同様の操作を行い、リチウム化合物A3を得た。
リチウム化合物A3を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、リチウム含有複合金属酸化物C3すなわちリチウム−ニッケルコバルトマンガン複合酸化物を得た。
得られたリチウム含有複合金属酸化物C3の組成分析を行ったところ、Li:Ni:Co:Mnのモル比は、1.07:0.60:0.20:0.20であった。
リチウム含有複合金属酸化物C3を用いてコイン型電池を作製し、充放電試験を行い、放電容量維持率を算出したところ、97.8%であった。
1.リチウム含有複合金属酸化物の製造
大気雰囲気下500℃で5時間焼成して、仮焼品B4を得て、乾式混合を行った後、大気雰囲気下850℃で10時間焼成した以外は、実施例1と同様の操作を行い、目的のリチウム含有複合金属酸化物C4すなわちリチウム−ニッケルコバルトマンガン複合酸化物を得た。
2.リチウム含有複合金属酸化物の評価
得られたリチウム含有複合金属酸化物C4の組成分析を行ったところ、Li:Ni:Co:Mnのモル比は、1.04:0.60:0.20:0.20であった。
リチウム含有複合金属酸化物C4を用いてコイン型電池を作製し、充放電試験を行い、放電容量維持率を算出したところ、98.0%であった。
1.リチウム含有複合金属酸化物の製造
大気雰囲気下500℃で5時間焼成して、仮焼品B5を得て、乾式混合を行った後、大気雰囲気下850℃で10時間焼成した以外は、実施例2と同様の操作を行い、目的のリチウム含有複合金属酸化物C5すなわちリチウム−ニッケルコバルトマンガン複合酸化物を得た。
2.リチウム含有複合金属酸化物の評価
得られたリチウム含有複合金属酸化物C5の組成分析を行ったところ、Li:Ni:Co:Mnのモル比は、1.07:0.60:0.20:0.20であった。
リチウム含有複合金属酸化物C5を用いてコイン型電池を作製し、充放電試験を行い、放電容量維持率を算出したところ、97.5%であった。
1.リチウム含有複合金属酸化物の製造
大気雰囲気下500℃で5時間焼成して、仮焼品B6を得て、乾式混合を行った後、大気雰囲気下850℃で10時間焼成した以外は、実施例3と同様の操作を行い、目的のリチウム含有複合金属酸化物C6すなわちリチウム−ニッケルコバルトマンガン複合酸化物を得た。
2.リチウム含有複合金属酸化物の評価
得られたリチウム含有複合金属酸化物C6の組成分析を行ったところ、Li:Ni:Co:Mnのモル比は、1.05:0.60:0.20:0.20であった。
リチウム含有複合金属酸化物C6を用いてコイン型電池を作製し、充放電試験を行い、放電容量維持率を算出したところ、97.8%であった。
1.リチウム化合物の製造
BET比表面積が1.9m2/gである水酸化リチウムとBET比表面積が0.8m2/gである炭酸リチウムとを、炭酸リチウムに対して水酸化リチウムが50mol%となるように秤量して乾式混合し、リチウム化合物D1を得た。
炭酸リチウムのBET比表面積を水酸化リチウムのBET比表面積で除した値は、0.42であった。
2.リチウム含有複合金属酸化物の製造
リチウム化合物D1を用い、大気雰囲気下800℃で10時間焼成した以外は、実施例1と同様の操作を行い、リチウム含有複合金属酸化物F1すなわちリチウム−ニッケルコバルトマンガン複合酸化物を得た。
得られたリチウム含有複合金属酸化物F1の組成分析を行ったところ、Li:Ni:Co:Mnのモル比は、1.04:0.60:0.20:0.20であった。
リチウム含有複合金属酸化物F1を用いてコイン型電池を作製し、充放電試験を行い、放電容量維持率を算出したところ、94.7%であった。
1.リチウム含有複合金属酸化物の製造
リチウム化合物として、BET比表面積が1.9m2/gである水酸化リチウムを用い、酸素雰囲気下850℃で10時間焼成した以外は、実施例1と同様の操作を行い、リチウム含有複合金属酸化物F2すなわちリチウム−ニッケルコバルトマンガン複合酸化物を得た。
得られたリチウム含有複合金属酸化物F2の組成分析を行ったところ、Li:Ni:Co:Mnのモル比は、1.07:0.60:0.20:0.20であった。
リチウム含有複合金属酸化物F2を用いてコイン型電池を作製し、充放電試験を行い、放電容量維持率を算出したところ、92.4%であった。
1.リチウム含有複合金属酸化物の製造
リチウム化合物としてBET比表面積が0.8m2/gである炭酸リチウムを用い、大気雰囲気下900℃で10時間焼成した以外は実施例1と同様の操作を行い、リチウム含有複合金属酸化物F3すなわちリチウム−ニッケルコバルトマンガン複合酸化物を得た。
得られたリチウム含有複合金属酸化物F3の組成分析を行ったところ、Li:Ni:Co:Mnのモル比は、1.07:0.60:0.20:0.20であった。
リチウム含有複合金属酸化物F3を用いてコイン型電池を作製し、充放電試験を行い、放電容量維持率を算出したところ、89.2%であった。
1.リチウム含有複合金属酸化物の製造
大気雰囲気下850℃で10時間焼成した以外は、比較例2と同様の操作を行い、リチウム含有複合金属酸化物F4すなわちリチウム−ニッケルコバルトマンガン複合酸化物を得た。
得られたリチウム含有複合金属酸化物F4の組成分析を行ったところ、Li:Ni:Co:Mnのモル比は、1.07:0.60:0.20:0.20であった。
リチウム含有複合金属酸化物F4を用いてコイン型電池を作製し、充放電試験を行い、放電容量維持率を算出したところ、91.7%であった。
Claims (11)
- ニッケル、コバルト及びマンガンからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有する金属水酸化物と、リチウム化合物とを乾式混合し、次いで焼成してリチウム含有複合金属酸化物を製造する方法において、該リチウム化合物は、炭酸リチウムに対して水酸化リチウムが0.1mol%以上35mol%以下の割合で含有される混合物であることを特徴とするリチウム含有複合金属酸化物の製造方法。
- 前記水酸化リチウムのBET比表面積SAが0.5m2/g以上5m2/g以下であり、前記炭酸リチウムのBET比表面積SBが0.5m2/g以上5m2/g以下である請求項1に記載のリチウム含有複合金属酸化物の製造方法。
- 前記SBを前記SAで除した値(SB)/(SA)が0.5以上1.5以下の範囲である請求項1又は2に記載リチウム含有複合金属酸化物の製造方法。
- 前記金属水酸化物の平均二次粒子径が1μm以上20μm以下である請求項1〜3いずれか1項に記載のリチウム含有複合金属酸化物の製造方法。
- 前記金属水酸化物のBET比表面積が5m2/g以上100m2/g以下である請求項1〜4いずれか1項に記載のリチウム含有複合金属酸化物の製造方法。
- 前記金属水酸化物がNi1-x-yCoxMy(OH)2(式中x、yはそれぞれ0≦x≦0.3、0≦y≦0.3であり、Mは、Al、Mg、Ca、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zn、Ga、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Snの中から選ばれる1種以上の元素である。)で表される組成を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のリチウム含有複合金属酸化物の製造方法。
- Mが、Al,Mg,Mn,Fe,Zr,Snの中から選ばれる1種以上の元素である請求項6に記載のリチウム含有複合金属酸化物の製造方法。
- 焼成温度が600℃以上950℃以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載のリチウム含有複合金属酸化物の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法により得られるリチウム含有複合金属酸化物を有する正極活物質。
- 請求項9に記載の正極活物質を有する正極。
- 請求項10に記載の正極を有する非水電解質二次電池。
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