JP2016015723A - トランスデューサ、及び測定装置 - Google Patents

トランスデューサ、及び測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016015723A
JP2016015723A JP2015114469A JP2015114469A JP2016015723A JP 2016015723 A JP2016015723 A JP 2016015723A JP 2015114469 A JP2015114469 A JP 2015114469A JP 2015114469 A JP2015114469 A JP 2015114469A JP 2016015723 A JP2016015723 A JP 2016015723A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
electrode
flexible printed
insulating layer
transducer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015114469A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6702658B2 (ja
Inventor
香取 篤史
Atsushi Katori
篤史 香取
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2015114469A priority Critical patent/JP6702658B2/ja
Publication of JP2016015723A publication Critical patent/JP2016015723A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6702658B2 publication Critical patent/JP6702658B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L1/00Measuring force or stress, in general
    • G01L1/14Measuring force or stress, in general by measuring variations in capacitance or inductance of electrical elements, e.g. by measuring variations of frequency of electrical oscillators
    • G01L1/142Measuring force or stress, in general by measuring variations in capacitance or inductance of electrical elements, e.g. by measuring variations of frequency of electrical oscillators using capacitors
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B06GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS IN GENERAL
    • B06BMETHODS OR APPARATUS FOR GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS OF INFRASONIC, SONIC, OR ULTRASONIC FREQUENCY, e.g. FOR PERFORMING MECHANICAL WORK IN GENERAL
    • B06B1/00Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency
    • B06B1/02Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy
    • B06B1/0292Electrostatic transducers, e.g. electret-type
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/14Structural association of two or more printed circuits
    • H05K1/147Structural association of two or more printed circuits at least one of the printed circuits being bent or folded, e.g. by using a flexible printed circuit
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01HMEASUREMENT OF MECHANICAL VIBRATIONS OR ULTRASONIC, SONIC OR INFRASONIC WAVES
    • G01H11/00Measuring mechanical vibrations or ultrasonic, sonic or infrasonic waves by detecting changes in electric or magnetic properties
    • G01H11/06Measuring mechanical vibrations or ultrasonic, sonic or infrasonic waves by detecting changes in electric or magnetic properties by electric means
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K2201/00Indexing scheme relating to printed circuits covered by H05K1/00
    • H05K2201/10Details of components or other objects attached to or integrated in a printed circuit board
    • H05K2201/10007Types of components
    • H05K2201/10083Electromechanical or electro-acoustic component, e.g. microphone
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49002Electrical device making
    • Y10T29/49117Conductor or circuit manufacturing
    • Y10T29/49124On flat or curved insulated base, e.g., printed circuit, etc.
    • Y10T29/4913Assembling to base an electrical component, e.g., capacitor, etc.
    • Y10T29/49133Assembling to base an electrical component, e.g., capacitor, etc. with component orienting
    • Y10T29/49137Different components

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)

Abstract

【課題】必要な箇所での電気的な絶縁を確保したまま、フレキシブルプリント配線基板の出っ張りを抑制してトランスデューサからの配線を外部の回路などと接続することができる技術を提供する。【解決手段】トランスデューサは、基板200上に設けられ電極を有する素子201と、素子の電極に電気的に接続された接続用電極109を有する。フレキシブルプリント配線基板203の絶縁フィルム上に設けられた導体部122が、接続用電極109に電気的に接続されている。導体部122は、基板の素子が配置された表面側において一部が露出し、基板の表面側のフレキシブルプリント配線基板と対向する領域では、基板上に絶縁層202が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、超音波などの弾性波の送受信(本明細書で送受信と言う場合、送信と受信のうちの少なくとも一方を意味する)等を行うトランスデューサと、それを用いた測定装置に関する。
超音波の送受信を行う目的で、静電容量型超音波トランスデューサであるCMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer)が提案されている(非特許文献1参照)。CMUTは、半導体プロセスを応用したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)プロセスを用いて作製されたものである。
図12にCMUTの断面の模式図を示す。ここで、振動膜101と間隙105を挟んで対向した第1の電極102と第2の電極103を1組としてセルと呼ぶ。振動膜101は、基板200上の支持部104により支持されている。第1の電極102には、直流電圧発生手段301が接続され、所定の直流電圧Vaが印加されている。第2の電極103は、送受信回路302に接続され、GND電位付近の固定電位となっている。こうして、第1及び第2の電極間にVbias=Va-0Vの電位差を発生させている。Vaの値を調整することで、Vbiasの値が、セルの機械特性で決まる所望の電位差(数十Vから数百V程度)と一致するようになっている。
送受信回路302により第2の電極103に交流の駆動電圧を印加することで、第1及び第2の電極間に交流の静電引力が発生し、振動膜101を或る周波数で振動させて超音波を送信する。また、振動膜101が超音波を受けて振動することにより、第2の電極103に静電誘導により微小電流が発生する。その電流値を送受信回路302で測定して受信信号を取り出すことができる。尚、上記説明では、第1の電極102に直流電圧発生手段を、第2の電極103に送受信回路を接続しているが、逆に接続した構成も同様に用いることができる。
A.S. Ergun, Y. Huang, X. Zhuang, O. Oralkan, G.G. Yarahoglu,and B.T. Khuri-Yakub, "Capacitive micromachined ultrasonic transducers: fabrication technology," Ultrasonics, Ferroelectrics and Frequency Control, IEEE Transactions on, vol. 52, no. 12, pp. 2242- 2258, Dec. 2005.
図13を用いて、課題を説明する。図13(a)に、CMUT201を設けた基板200を示す。チップ上のセル(CMUT)201に接続された接続用電極109、110と、外部の直流電流発生手段301や送受信回路302との間の電気的接続手段として、フレキシブルプリント配線基板(以下、フレキとも記す)が用いられる。フレキは、ポリイミドなどの絶縁フィルム(以下、ベースフィルムとも記す)上に、パターンを有する導体箔を形成したものである。導体箔は銅などの金属で形成され、厚さは十マイクロメータ程度から数十マイクロメータが一般的である。ベースフィルムの導体箔上には、コネクタや他の電極と導通をとる部分を除き、ポリイミド膜やフォトソルダーレジスト膜などの絶縁体(以下、カバーレイとも記載)が被せられて保護している。ベースフィルムとカバーレイの厚さは、それぞれ、十マイクロメータ程度から数十マイクロメータであり、フレキの厚さは、数十マイクロメータ程度から百数十マイクロメータ程度である。フレキは、通常の回路基板や配線に比べて薄いため、柔軟性があり変形可能であるという特徴を有している。
図13(b)に基板200とフレキ203を接続した断面の模式図を示す(図13(a)のA-B断面の一部)。CMUTのセルがある基板200上に配置した接続用電極109と、フレキ203上の導体箔122の露出領域(フレキ側接続用電極)141とが対向して配置されている。これら電極109、141間を電気接続部131で電気的に接続することで、セル201に接続された電極と外部の直流電流発生手段301や送受信回路302などとの間を容易に接続できる。電気接続部131としては、半田バンプや金バンプ、異方性導電性フィルム(ACF)、異方性導電ペースト(ACP)など、半導体のフリップチップ実装において一般的な技術を利用できる。これにより、基板200からの電極との接続をワイヤーボンディングにより行った場合に比べて、基板200上の配線の飛び出しを低くできる。
基板200は、半導体ウェハー上にセルを形成した後、ダイシングソーでウェハーを切削し(以下、ダイシングとも記す)、個別のチップに分離されたものである。そのため、基板200表面が、ウェハー状態の時に絶縁層202で覆われていたとしても、ダイシング後は、基板200の側面は半導体が露出している。よって、フレキ203上の露出した導体箔122と基板200の側面間が接触すると、基板200とフレキ上の導体箔(配線)122とが短絡してしまう。これは、フレキ203のカバーレイ123が基板200上に乗るような配置にすることで、避けることができる。しかし、カバーレイ123の厚さは、接続用電極109、141の厚さより大幅に厚いため、基板200上のフレキは、チップ表面に対して、ベースフィルム121の厚さより飛び出した構造となってしまう。フレキ203が大きく飛び出していると、基板200上に保護膜を形成する工程や、基板200上に音響レンズなどを配置する際に、保護膜を薄くする下限や、音響レンズとチップ間の距離の下限を大きくしてしまうことがある。こうして、送受信特性などの劣化を引き起こす場合がある。
上記課題に鑑み、本発明のトランスデューサは、基板と、前記基板に設けられ電極を有する素子と、前記基板の前記素子が配置された面上に設けられ前記電極に電気的に接続された接続用電極と、絶縁フィルムと前記接続用電極に電気的に接続され前記絶縁フィルム上に設けられた導体部とを備えるフレキシブルプリント配線基板と、を有する。そして、前記導体部は、前記基板の前記素子が配置された表面側において一部が露出し、前記基板の表面側の前記フレキシブルプリント配線基板と対向する領域では、前記基板上に絶縁層が設けられている。
本発明によれば、必要な箇所での電気的な絶縁を確保したまま、フレキの出っ張りを抑制してトランスデューサからの配線を外部の回路などと接続することができる。
第1の実施形態に係わるトランスデューサを説明する図。 第2の実施形態に係わるトランスデューサを説明する図。 第3の実施形態に係わるトランスデューサを説明する図。 第4の実施形態に係わるトランスデューサを説明する図。 第5の実施形態に係わるトランスデューサの製造方法を説明する図。 第5の実施形態に係わるトランスデューサの製造方法を説明する図。 第5の実施形態に係わるトランスデューサの製造方法を説明する図。 第6の実施形態に係わるトランスデューサを説明する図。 第7の実施形態に係わるトランスデューサの製造方法を説明する図。 第7の実施形態に係わるトランスデューサの製造方法を説明する図。 第8の実施形態に係わる超音波測定装置を説明する図。 第8の実施形態に係わる超音波測定装置を説明する図。 第9の実施形態に係わるセンサ(測定装置)を説明する図。 第10の実施形態に係わる超音波測定装置を説明する図。 従来の静電容量型トランスデューサを説明する図。 トランスデューサの課題を説明する図。
本発明のトランスデューサは、次の2つの特徴を有する。1つ目は、フレキシブルプリント配線基板が、CMUTなどを配置した基板の表面より測定対象側にある(基板の厚さ方向について外側にある)領域では、ベースフィルム上の導体箔(導体部)の上にカバーレイ(絶縁フィルム)を配置していない。2つ目は、CMUTなどを配置した基板の表面について、フレキシブルプリント配線基板と対向する領域に、絶縁層が設けられている。即ち、基板上に設けられ電極を有する素子と、前記基板の素子が配置された面上に設けられ前記電極に電気的に接続された接続用電極と、フレキシブルプリント配線基板と、を有するトランスデューサにおいて、次のようになっている。フレキシブルプリント配線基板の導体部は、前記基板の素子が配置された表面側において一部が露出し、前記基板の表面側のフレキシブルプリント配線基板の導体部と対向する領域では、前記基板上に絶縁層が設けられている。前記素子としては、第1の電極を含む振動膜と前記第1の電極と間隙を隔てて基板に設けられた第2の電極とを含むセル、圧電素子などがある。
以下、図面を用いて、本発明のトランスデューサ、これを用いた測定装置などの実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の静電容量型トランスデューサの模式図である。図1において、101は振動膜のメンブレン、102は第1の電極、103は第2の電極、104は支持部、105は間隙(キャビティ)、106は絶縁膜である。また、107及び108は配線、109は接続用電極、200は基板、201は電気機械トランスデューサ(以下CMUTで代表することもある)、202は基板表面上の絶縁層、203はフレキシブルプリント配線基板である。以下において、基板200と絶縁層202を含む構造をチップと称する。また、本明細書では、チップのCMUT201を設けた面を上面、CMUT201を形成していない面を下面とも呼ぶことにする。
基板200の上面には、絶縁層202が形成されていて、絶縁層202上に、メンブレン101、第1の電極102、第2の電極103、支持部104、間隙105からなる、CMUTのセルが配置されている。第1の電極102、該電極102に繋がっている配線108、第2の電極103に繋がっている配線107は、基板200から電気的に絶縁されている。第2の電極103に繋がった配線107は、フレキとの接続用電極109に接続されている。チップは、シリコンなどの半導体ウェハー(数百マイクロメータの厚さ)上に絶縁層202を形成した後にCMUTを形成し、ダイシングによりチップ化することで、容易に実現できる。
フレキ203は、ベースフィルム121上に、パターンを有する導体部である導体箔122が配置されている。ベースフィルム121の導体箔122を配置した面の一部の領域上には、絶縁層であるカバーレイ123が配置される。ここで、ベースフィルム121はポリイミドなどの十マイクロメータから数十マイクロメータの厚さの絶縁フィルムを用いて構成し、導体箔122は十マイクロメータから数十マイクロメータの厚さの銅などの金属箔を用いて構成することができる。また、カバーレイ123は十マイクロメータから数十マイクロメータの厚さのポリイミド膜やフォトソルダーレジスト膜などの絶縁体を用いて構成することができる。
本実施形態では、フレキ203について、基板200の上面と一致する平面から、測定対象側(チップの厚さ方向について図1上側)にある領域では、カバーレイ123が配置されていないことが1つ目の特徴である。言い換えると、フレキ203について、基板200の側面(上面から角部を経て至る面)とほぼ平行に対向している領域では、カバーレイ123が配置されている構成となっている。この構成により、基板200上面よりフレキ203が測定対象側へ出っ張っている量を低減できる。具体的には、出っ張り量を、フレキ203のベースフィルム121の厚さと、導体箔122と、基板200上の接続用電極109の厚さと、電気接続部141の厚さを合計したものとほぼ同等にできる。
本実施形態の2つ目の特徴は、フレキ203と向かい合うCMUTを配置した基板200表面の領域に、絶縁層202が配置されていることである。これにより、フレキ203上でチップ表面側に露出した導体箔122がチップ表面に接触しても、絶縁層202により絶縁されているので、フレキ203の配線(導体箔122)と基板が電気的に接触することがない。そのため、フレキ203の配線と基板200間やフレキ203内の複数の配線間での、電気的な絶縁を保つことができる。ここで絶縁層202は、シリコンなどの基板の母材を熱酸化したもの、酸化物を成膜したもの、窒化物を成膜したものなど、絶縁性を有するものである。CMUTを形成する工程において問題が発生しないものであれば、用いられる。
本実施形態によると、基板と配線間の電気的な絶縁を確保したまま、フレキの飛び出しを発生させることなく、配線を外部の回路などと接続できる。そのため、チップ上に薄い保護膜や、近接した位置に音響レンズを配置でき、送受信特性の優れた静電容量型トランスデューサやそれを用いた装置を提供することができる。
尚、フレキ203の配線は、第2の電極103と電気的に接続された配線107と接続する構成を説明したが、この構成に限らない。第1の電極102と電気的に接続された配線108と接続する構成も用いることもできるし、フレキ203が電気的に分離された複数の配線を有しており、それぞれが、対応する配線107や配線108と接続されている構成に用いることもできる。この場合、単一のフレキを用いて、第1の電極102の配線と第2の電極103の配線とを回路側に共に接続することができるため、小型な静電容量型トランスデューサなどを提供できる。
また、基板200上の絶縁層202は、CMUTなどを形成した面のみに配置したが、これに限らず、基板200のCMUTを形成した上面と逆の下面にも配置することもできる。この場合、基板200の両面に絶縁層202が形成されているため、絶縁層202から基板200が受ける応力が両面でキャンセルされ、チップの反りを抑制できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、基板200の側面の構成が異なる。それ以外は、第1の実施形態と同じである。本実施形態では、基板200の側面に、絶縁層200を配置していることが特徴である。図2は、本実施形態の静電容量型トランスデューサの断面の模式図である。
図2(a)では、基板200上の絶縁層202が、CMUT形成面だけではなく、CMUTを形成した面の端部および側面の一部にも連続して配置されている。基板200側面が一部絶縁層202で覆われているため、基板表面から基板側面に至る端部に沿って屈曲されたフレキ203上のカバーレイ123の先端部が、基板200の上面と一致していなくても、フレキ203の配線と基板200間の絶縁は確保される。そのため、CMUTを形成したチップ表面と、屈曲部において基板の端部に対向する側で導体部が露出しているフレキ203のカバーレイ123の位置を揃えなくても、フレキ203の配線と基板200間の電気的な絶縁を確保できる。
基板側面には、絶縁層を成膜する方法で絶縁層を容易に配置することができる。具体的には、ステンシルマスクやレジストを用いて、CMUTを形成した面に絶縁層がつくことを防止する構成を取ることで、基板200の側面に選択的に形成することができる。本実施形態によると、フレキ203上のカバーレイ123を配置する位置精度を緩和することができ、より簡易に絶縁を確保することができる。そのため、より安価なフレキ203を用いることができ、フレキ203と接続用電極との接続工程においても電極間の位置精度を緩和することができ、工程を簡略化できる。
図2(b)は、本実施形態の別の形態を説明するための図である。図2(b)では、基板200の側面において、全面にわたり絶縁層202が配置されている。また、フレキ203について、基板200の側面と対向する領域では、カバーレイ123が配置されていない。基板200の側面に絶縁層202が配置されているので、カバーレイ123がなくても、フレキ203の配線と基板200との間の電気的な絶縁は確保される。そのため、フレキ203の基板200の側面に対向する領域に、カバーレイ123を配置する必要が無くなる。
本実施形態によると、基板200側面のフレキ203には、カバーレイ123が配置されていないため、基板200横方向に広がるフレキの幅をカバーレイの厚さ分、狭くすることができる。また、フレキ203上のカバーレイ123の配置を高精度に行う必要がなくなり、フレキ203がより簡単な構成で作製でき、フレキ203の実装時の位置合わせをより粗い精度で行うことができる。そのため、低コストで静電容量型トランスデューサを提供できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、基板200を支持する部材を有している点が異なる。それ以外は、第1の実施形態と同じである。本実施形態では、基板200の下面に支持部材を有しており、支持部材と基板200の側面に、絶縁層を配置していることが特徴である。図3は、本実施形態の静電容量型トランスデューサの断面の模式図である。図3において、204は支持部材、205は接着層、206は絶縁層である。CMUT201が形成された基板200は、支持部材204に接着層205を介して配置されている。フレキ203が配置される側の、支持部材204の側面の位置は、基板200の側面の位置とほぼ一致しており、支持部材の側面と基板200の側面で、ほぼ連続した平面になっている。本実施形態では、この連続した平面上に、絶縁層206を、接着や粘着により配置されている。
ここで、支持部材204は、樹脂などを用いることができ、厚さは、チップの数百マイクロメータ以上の数ミリメーターから数センチメーターである。支持部材204の厚さが、基板200の厚さに比べて厚いため、基板200の側面だけの場合に比べて、絶縁層206を配置する平面は、広くできる。そのため、絶縁層206を貼り付ける面積を大きくでき、絶縁層206を容易に信頼性高く側面へ配置することができる。
ここで、絶縁層は、ポリエステル、ポリイミド、PET、PENなど、絶縁性の薄膜であれば用いることができ、厚さは十マイクロメータから数十マイクロメータのものを用いることができる。そのため、基板の側面だけに絶縁層を成膜する場合に比べて、膜厚を厚くでき、絶縁層がピンホールなどを有さないため、絶縁性を高くすることができる。また、基板200と支持部材204間の接着層205は、基板200と支持部材204間を接着するものであれば用いられ、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤などを用いることができる。
本実施形態によると、絶縁性能の高い絶縁層を用いることができるため、フレキ203の配線と基板200間の絶縁性を高めることができ、信頼性の高い静電容量型トランスデューサを提供することができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、基板200の側面の形状が異なる。それ以外は、第2の実施形態と同じである。本実施形態では、基板200のCMUTを形成した側の角が窪みを有しており、窪みの表面が絶縁層で覆われていることが特徴である。図4は、本実施形態の静電容量型トランスデューサの断面の模式図である。図4において、210は窪み、211は窪み210内の絶縁層である。
基板200は、フレキ203を配置する側面のCMUTを形成した面側の角がなく、その部分に窪み210を有している。この窪みは、数十マイクロメータから百マイクロメータ程度の幅と深さの中から任意に選ぶことができる。また、基板200が有する窪み210の表面は、絶縁層211で覆われている。絶縁層211は、シリコンなどの基板の母材を熱酸化したものや、酸化物を成膜したもの、窒化物を成膜したものなど、絶縁性を有しているものであれば用いられる。この窪み210や窪みを覆う絶縁層211は、MEMSプロセスを用いることで容易に形成することができる。
本実施形態によると、窪み210の表面の少なくとも一部と対向する領域において導体部が露出しているフレキ203の屈曲部で、基板200の角が窪みを有しているため、フレキ203と基板200が物理的に接触しにくい。そのため、フレキ203と基板200が接触して擦れたりすることによりフレキ203の配線に損傷が発生することを避けられる。よって、配線の信頼性がより高い静電容量型トランスデューサを提供することができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、第4の実施形態に係る静電容量型トランスデューサの製造方法を説明する。図5−1〜図5−3は、製造方法を説明する断面図の模式図である。図5−1〜図5−3は、半導体ウェハーの一部の断面を表している。
まず、半導体ウェハー200(図5−1(a))の図面に向かって上側に、エッチングにより溝212を形成する(図5−1(b))。溝212を形成する際には、表面にレジストを塗布して、一部を除去した後、ドライエッチングまたはウェットエッチングを行うことで、溝を容易に形成することができる。この溝211の幅は、ダイシング時に用いるブレードの幅より大きくしておく必要があり、五十マイクロメータから数百マイクロメータにすることが望ましい。また溝211の深さは、エッチングの時間を制御することで容易に任意の深さにできる。具体的な厚さは、シリコンウェハーの厚さに対して十分の一から三分の一以下にすることが望ましい。この深さは、溝212による作製プロセスへの影響と、フレキ203上のカバーレイ123の配置精度との兼ね合いで、適切な値に決めればよい。
次に、溝212を形成したウェハーの表面に絶縁層202を形成する(図5−1(c))。その後、表面に形成した絶縁層202上にCMUT201を通常のプロセスを用いて形成する(図5−2(d))。この時のウェハーの一部を抜き出した模式図を図5−3(h)に示す。図5−3(h)では、絶縁層202などの記載は省いている。
次に、溝211のほぼ中心をダイシングにより切断して分離する(図5−2(e))。これにより、基板200の角がなく窪み210を有し、且つ窪み210の表面を絶縁層212で覆っている構成を実現できる。最後に、フレキ203の露出した導体部である接続用電極141と、基板200上の接続用電極109間を、電気接続部131により接続する(図5−2(f))。その後、フレキ203を基板200に対して垂直になるように折り曲げる(図5−3(g))。
本実施形態によれば、CMUTなどを形成するウェハーの表面に溝212を入れていくだけで、その後は工程を変えることなくCMUTなどを形成し、フレキ203を接続することができる。そのため、電気的な絶縁を確保したまま、フレキの飛び出しを発生させることなく配線を外部の回路などと接続でき、トランスデューサを簡易な工程で作製する製造方法を提供することができる。
また、本実施形態の絶縁層202は、酸化物を成膜したもの、窒化物を成膜したもの、ウェハーの母材を熱酸化したものを用いることができる。特に、熱酸化膜は、絶縁特性が優れており、CMUTなどを形成する下地に用いる絶縁層としては望ましい。また、膜厚を均一に着けことができるため、溝の内部にも欠陥なく熱酸化膜を形成でき、確実に絶縁性を確保できる。加えて、熱酸化膜は、ダイシング時に膜の欠損が起こりにくいため、本実施形態で用いるには特に望ましい材料である。
絶縁層202にウェハーを熱酸化した材料を用い、本実施形態の製造方法で作製したトランスデューサは、絶縁層の絶縁特性が優れているため信頼性が高い。また、製造工程が簡易なため、低コストにできる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、基板200の構成が異なる。それ以外は、第2の実施形態と同じである。本実施形態では、基板200にSOI(Silicon on Insulator)基板を用いており、SOI基板の活性層の側面が絶縁層で覆われていることが特徴である。図6は、本実施形態の静電容量型トランスデューサの断面の模式図である。図6において、221は活性層、222はBOX(Buried Oxide)層、223はハンドル層である。
図6(a)では、ハンドル層223の上にBOX層222を介して活性層221を配置したSOI基板を、基板200として用いている。活性層221の表面に絶縁層202を介して、CMUT201が配置されている。基板200のフレキ203を配置する側の側面には、絶縁層202が形成されている。また、ハンドル層223の側面に対向する領域にあるフレキ203には、カバーレイ123が配置されている。
本実施形態では、活性層221は、BOX層222と絶縁層202により囲まれているため、基板200の活性層221を高い電位に接続した場合でも、周辺の部材との短絡が発生しなくて高い信頼性を確保することができる。そのため、直流電圧発生手段の電位を基板200の活性層221に接続することで、基板に印加する電位を第2の電極103に印加する電位と同じにする構成にしても、周辺の部材との電気的絶縁を確保できる。活性層221の電位と、第2の電極(下部電極)103の電位と、を共通にすると、第1の電極(上部電極)102と第2の電極(下部電極)103との間の電界強度の分布を一様にすることができる。また、外部からのノイズを防ぐ目的で、活性層221の電位をGNDまたはバイアス電圧に固定することも好ましい。この場合、フレキ203上に配置する信号線数を減らすことができ、フレキ203の幅を狭くすることが可能になる。
図6(b)は、本実施形態の別の形態を説明する図である。図6(b)では、基板200に用いているSOI基板のハンドル層にドープ量の少ない半導体基板を用いている。本形態によると、ハンドル層にドープ量の少ない半導体基板を用いているので、基板200のハンドル層にフレキ203の配線が接触しても、ハンドル層とフレキ203の配線は非常に高抵抗で接続されるため、電気的には絶縁が保たれる。基板200側面のフレキ203には、カバーレイ123が配置されていないため、基板200横方向に広がるフレキの幅をカバーレイの厚さ分、狭くできる。
また、フレキ203上のカバーレイ123の配置を高精度に行う必要がなくなり、フレキ203がより簡単な構成で作製でき、フレキ203の実装時の位置合わせをより粗い精度で行うことができる。そのため、低コストの静電容量型トランスデューサを提供できる。なお、図6(a)と図6(b)の形態において、図6(c)に記載されているように、活性層221に第2の電極103の機能を担わせるよう構成することもできる。この場合、活性層221の表面の絶縁層202を貫いて、基板200上の接続用電極109に繋がっている配線107が形成されている。
(第7の実施形態)
第7の実施形態では、第6の実施形態に係る静電容量型トランスデューサの製造方法を説明する。図7−1と図7−2は、製造方法を説明する断面図の模式図である。図7−1と図7−2は、半導体ウェハーの一部の断面を表している。
まず、ハンドル層223の上にBOX層222を介して活性層221を配置したSOI基板(図7−1(a))の図面に向かって上側に、エッチングにより溝212を形成する(図7−1(b))。溝212を形成する際には、表面にレジストを塗布して、一部を除去した後、ドライエッチングまたはウェットエッチングを行うことで、溝を容易に形成できる。この溝212の幅は、ダイシング時に用いるブレードの幅より大きくしておく必要があり、五十マイクロメータから数百マイクロメータにすることが望ましい。また溝212の深さは、エッチング時にBOX層222でエッチングが止まるようなエッチング手法を選ぶことで、活性層221の厚さで溝の深さを容易に決められる。具体的な厚さは、シリコンウェハーの厚さに対して十分の一から三分の一以下にすることが望ましい。この深さは、溝212による作製プロセスへの影響と、フレキ203上のカバーレイ123の配置精度との兼ね合いで、適切な値に決めればよい。
次に、溝212を形成した活性層221の表面に絶縁層202を形成する(図7−1(c))。その後、表面に形成した絶縁層202上にCMUT201を通常のプロセスを用いて形成する(図7−2(d))。次に、溝212のほぼ中心をダイシングにより分離する(図7−2(e))。これにより、基板200の角がなく、窪み210を有し、且つ窪み210の表面を絶縁層202で覆っている構成を実現できる。これ以降のフレキ203を接続する工程は、第5の実施形態と同様である。
本実施形態の製造方法を用いると、窪み210の深さを精度よく作製することができる。そのため、本実施形態で作製した静電容量型トランスデューサは、基板200の側面の絶縁層202が配置された深さが正確に規定されているので、カバーレイとの位置関係を精度よく規定できる。よって、絶縁性能の信頼性がより高い静電容量型トランスデューサを提供できる。
(第8の実施形態)
次に、図8と図9を用いて第8の実施形態を説明する。第8の実施形態は、第1から第7の実施形態の何れかに記載の静電容量型トランスデューサを用いた超音波測定装置に関する。
図8において、401は静電容量型トランスデューサ、402は測定対象物、403は画像情報生成装置、404は画像表示器である。また、501、502は超音波、503は超音波送信情報、504は超音波受信信号、505は再現画像情報、400は超音波測定装置である。静電容量型トランスデューサ401から測定対象物402に向かって出力された超音波501は、測定対象物402の表面で、その界面での固有音響インピーダンスの差により、反射する。反射した超音波502は、静電容量型トランスデューサ401で受信され、受信信号の大きさや形状、時間の情報が超音波受信信号504として画像情報生成装置404に送られる。一方、静電容量型トランスデューサ401から、送信超音波の大きさや形状、時間の情報が超音波送信情報503として、画像情報生成装置403に送られている。画像情報生成装置403では、超音波受信信号504と超音波送信情報503を基に、測定対象物402の画像信号を生成して再現画像情報505として送り、画像表示器404で表示される。
本実施形態の静電容量型トランスデューサ401は、上記実施形態の何れかに記載したCMUTが用いられている。このCMUTは、外部回路への配線とCMUTチップを接続する配線接続部の測定対象側への飛び出しを少なくことができる。そのため、CMUT表面に近接して音響レンズを配置できるため、送受信特性の劣化が少ない静電容量型トランスデューサを提供できる。本発明の静電容量型トランスデューサ401は送受信特性の劣化が少なく、測定対象物402で反射した超音波502のより正確な情報を得ることができるため、測定対象物402の画像をより正確に再現することができる。
本実施形態の超音波測定装置によると、送受信特性が優れた静電容量型トランスデューサを用いているため、良質な画像を取得できる、小型な超音波測定装置を提供することができる。
また、本実施形態の別の構成として、図9で示すように、別の送信音源401を用いて発生させた超音波を、静電容量型トランスデューサ403により高精度に検出することもできる。また、光源により測定対象物に光(電磁波)を照射して、光音響効果により発生する超音波を、静電容量型トランスデューサ403により受信する構成にもできる。このように送信音源の種類によらず、静電容量型トランスデューサ403を受信素子として用いることができる。
(第9の実施形態)
本発明の静電容量型トランスデューサは、超音波などの弾性波ないし音響波の送受信だけでなく、外力の検出にも用いることができる。第9の実施形態は、第1から第7の実施形態の何れかに記載の静電容量型トランスデューサを用いたセンサ(測定装置)に関する。図10を用いて第9の実施形態を説明する。
図10に、本実施形態に係る静電容量型トランスデューサの模式図を示す。CMUTの表面には、保護膜230を形成しており、外部からCMUT表面に印加される外力が、振動膜に伝わるような構造になっている。振動膜の一部をなす第1の電極102には、直交流電圧発生手段が接続されている。第1の電極102には、直交流電圧発生手段により所定の直流電圧Vaと、所定の周波数の交流電圧Vsinが印加されている。もう一方の第2の電極103は、検出回路に接続され、GND電位付近の固定電位となっている。直流電圧Vaにより、第1の電極と第2の電極103との間にVbias=Va-0Vの電位差を発生させている。Vaの値を調整することで、Vbiasの値が、CMUTのセルが持つ機械特性により決まる、所望の電位差(数十Vから数百V程度)と一致するようになっている。
振動膜101に外部からの力の入力がないときには、交流電圧Vsinと電極間の距離によって決まる微小電流が第2の電極103に発生し、検出回路により、その電流値を電圧に変換して外部に取り出すことができる。ここで、振動膜101が保護膜230を介した外力を受けて変形することにより、電極間の距離が変化して、第2の電極103に発生する微小電流の大きさが変化する。検出回路により、そのときの電流値を電圧に変換して外部に取り出し、振動膜101に外部からの力の入力がないときの電圧値と比較することで、外部から印加された力を検出できる。
本実施形態の静電容量型トランスデューサは、上記実施形態の何れかに記載したCMUTが用いられている。このCMUTは、外部回路への配線とCMUTチップを接続する配線接続部の測定対象側への飛び出しを少なくことができる。そのため、CMUT表面に薄く均一な保護膜を配置できるため、外力に対して感度のよい静電容量型トランスデューサを提供することができる。本実施形態の静電容量型トランスデューサを用いることで、外部からの力に対して感度のよいセンサを提供できる。
(第10の実施形態)
第10の実施形態では、チップ200とフレキシブルプリント配線基板203が有する導電箔122間に、別の絶縁材料が配置されている点が異なる。それ以外は、第1から第9の何れかの実施形態と同じである。第1の実施形態を元にした図11を用いて説明するが、それ以外の形態にも同様に用いることが出来る。
図11(a)は、チップ200上の電極109と、フレキシブルプリント配線基板203上の電極141間の電気接続部131を、異方性導電性フィルム(ACF)を用いた際の断面図である。異方性導電性フィルムは、作製時にチップ200上の電極109とフレキシブルプリント配線基板203上の電極141との間に配置される。異方性導電性フィルム(異方性導電性樹脂)は、微細な導電性金属粒子を含有する絶縁性の熱硬化性樹脂である。これは、電極で挟み圧力を加えて、対向電極間の距離を導電性金属粒子の大きさ以下にして、電極間を電気的に接続することができ、電気接続部131の機能を有することができる。一方、電極間で挟まれていない領域では、絶縁材料の中に、導電性金属粒子が分散して配置されているため、絶縁が保たれる。異方性導電性フィルムは、加熱して作製するため、加熱時には流動性が上がり、電極が配置された以外の領域にも、はみ出す。そのまま、冷却して、異方性導電性フィルムは硬化するため、フレキシブルプリント配線基板203上の導電箔122表面に、絶縁性を有した異方性導電性フィルム161が配置される。
本実施形態では、フレキシブルプリント配線基板203上の導電箔122表面に、絶縁性を有した異方性導電性フィルム161が配置されている。そのため、チップ200側面とフレキシブルプリント配線基板203上の導電箔122との絶縁性をより高く、確実にすることができ、絶縁の信頼性をより高いものにすることができる。図11(a)では、露出している導電箔122表面全体に、絶縁性を有した異方性導電性フィルム161が配置されているが、必ずしも全面に配置されている必要はなく、一部に配置されているだけでも、同様に絶縁の信頼性を上げることができる。
図11(b)を用いて、別の本実施形態を説明する。図11(b)では、チップ200とフレキシブルプリント配線基板203上の導電箔122間に、別の絶縁材料171が配置されていることが特徴である。別の絶縁材料171は、シリコーンゴムを充填することで容易に実現することができる。図11(a)の構成に比べて、シリコーンゴムは、チップ200とフレキシブルプリント配線基板203間を確実に充填することができる。そのため、チップ200側面とフレキシブルプリント配線基板203上の導電箔122との絶縁性をより高く、確実にすることができる。
また、別の絶縁材料171は、電気部品の絶縁に用いるポッティング材を用いることでも実現することが出来る。材料としては、ウレタン(ウレタン樹脂)、エポキシ(エポキシ樹脂)、ブチルゴムなどを用いることができる。電気部品の絶縁に用いるポッティング材は、シリコーンゴムに比べて、水蒸気の透過性を低くすことができるため、高湿な環境下においても高い絶縁性を確保することができる。
また、図11(c)で示すように、別の絶縁材料を、シリコーンゴム181とポッティング材191の複数の絶縁層から構成することができる。CMUTに近接する領域は、シリコーンゴム181の絶縁材料を配置し、チップ200側面付近はポッティング材191の絶縁材料を配置する構成を取ることが出来る。シリコーンゴム181は、CMUT表面の保護層として用いることが出来るため、CMUTの保護層と絶縁層を兼ねて作製することができる。また、CMUT上やCMUT付近の領域には、シリコーンゴム181が配置されているので、作製時にポッティング材191が回り込んで、CMUTの表面に付着してしまうことがなく、特性に影響を与えことがない。このように、図11(c)では、CMUTの特性に影響を与えることなく、高い絶縁性を確保することができる。
また、図11(d)で示すように、図11(a)と図11(b)の形態を組み合わせた構成を取ることもできる。図示していないが、図11(d)と図11(c)の形態を組み合わせた構成も取ることが出来る。これにより、更に高い絶縁性を確保することができる。
尚、本実施形態中では、絶縁材料171、181、191を、チップ200とフレキシブルプリント配線基板203間を、完全に充填した構成としたが、本発明はこれに限らない。使用上において、絶縁に問題が発生しない範囲であれば、一部のみに絶縁材料を配置した構成も、同様に用いることができる。
101・・振動膜、102・・第1の電極、103・・第2の電極、105・・間隙、106・・絶縁層、109・・接続用電極、122・・導体部(導体箔)、123・・絶縁フィルム(カバーレイ)、200・・基板、202・・絶縁層、203・・フレキシブルプリント配線基板(フレキ)

Claims (18)

  1. 基板と、
    第1の電極を含む振動膜と、前記第1の電極と間隙を隔てて前記基板に設けられた第2の電極と、を含むセルと、
    前記基板の前記セルが配置された面の上に設けられ、前記第1及び第2の電極のうち一方に電気的に接続された接続用電極と、
    絶縁フィルムと、前記接続用電極と電気的に接続され前記絶縁フィルムの上に設けられた導体部と、を備えるフレキシブルプリント配線基板と、
    を有し、
    前記導体部は、前記基板の前記セルが配置された表面側において一部が露出し、
    前記基板の表面側の前記フレキシブルプリント配線基板と対向する領域では、前記基板の上に絶縁層が設けられていることを特徴とするトランスデューサ。
  2. 前記フレキシブルプリント配線基板は、前記基板の表面から前記基板の側面に至る端部に沿って屈曲されて配置されていることを特徴とする請求項1に記載のトランスデューサ。
  3. 前記導体部は、前記フレキシブルプリント配線基板の屈曲部において前記基板の前記端部に対向する側が露出していることを特徴とする請求項2に記載のトランスデューサ。
  4. 前記絶縁層は、前記フレキシブルプリント配線基板と対向する前記基板の側面にも設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のトランスデューサ。
  5. 前記基板を支持する支持部材を備え、
    前記絶縁層は、前記フレキシブルプリント配線基板と対向する領域の前記基板の側面と、前記フレキシブルプリント配線基板と対向する領域の前記支持部材の側面にも設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のトランスデューサ。
  6. 前記基板の端部は窪みを有しており、前記窪みの表面に絶縁層が配置されていることを特徴とする請求項2に記載のトランスデューサ。
  7. 前記基板は、ハンドル層と活性層とによりBOX層を挟んだ構成を有し、
    前記絶縁層は、前記活性層の表面と側面を覆い、
    前記セルは、前記活性層の上に前記絶縁層を介して配置されていることを特徴とする請求項2に記載のトランスデューサ。
  8. 前記活性層の電位と前記第2の電極の電位とを共通にしていることを特徴とする請求項7に記載のトランスデューサ。
  9. 前記活性層が前記第2の電極の機能を担っていることを特徴とする請求項7に記載のトランスデューサ。
  10. 前記第2の電極は、前記絶縁層を介して前記基板の上に設けられていることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載のトランスデューサ。
  11. 前記フレキシブルプリント配線基板の前記導体部は、前記側面の少なくとも一部と対向する領域において、露出していることを特徴とする請求項2から10の何れか1項に記載のトランスデューサ。
  12. 前記フレキシブルプリント配線基板の前記導体部は、前記窪みの表面の少なくとも一部と対向する領域において、露出していることを特徴とする請求項6に記載のトランスデューサ。
  13. 前記セルと前記フレキシブルプリント配線基板との間に、異方性導電性樹脂、シリコーンゴム、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ブチルゴムの少なくともいずれか一つが設けられていることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載のトランスデューサ。
  14. 基板と、
    前記基板の上に設けられ、電極を有する素子と、
    前記基板の前記素子が配置された面の上に設けられ、前記電極に電気的に接続された接続用電極と、
    絶縁フィルムと、前記接続用電極と電気的に接続され前記絶縁フィルムの上に設けられた導体部と、を備えるフレキシブルプリント配線基板と、
    を有し、
    前記導体部は、前記基板の前記素子が配置された表面側において一部が露出し、
    前記基板の表面側の前記フレキシブルプリント配線基板と対向する領域では、前記基板の上に絶縁層が設けられていることを特徴とするトランスデューサ。
  15. 基板の上に設けられ、電極を有する素子を備えるトランスデューサの製造方法であって、前記基板をなす半導体ウェハーに溝を形成した後、前記溝を含む半導体ウェハーの表面に絶縁層を形成し、前記絶縁層の上に前記素子を設け、前記溝の所で前記基板をダイシングにより切断することを特徴とする製造方法。
  16. フレキシブルプリント配線基板の露出した導体部と、前記絶縁層の上の前記電極に電気的に接続された接続用電極と、を電気接続部を介して電気的に接続し、前記フレキシブルプリント配線基板を前記半導体ウェハーの表面に対して垂直になるように折り曲げて配することを特徴とする請求項15に記載の製造方法。
  17. 外力を受ける請求項1から14の何れか1項に記載のトランスデューサを有し、
    前記トランスデューサからの信号を用いて、前記トランスデューサの表面に印加された外力の大きさを測定することを特徴とする測定装置。
  18. 測定対象からの弾性波を受信する請求項1から14の何れか1項に記載のトランスデューサと、
    少なくとも前記トランスデューサからの受信信号を用いて測定対象の画像情報を生成する画像情報生成装置と、
    を有することを特徴とする測定装置。
JP2015114469A 2014-06-12 2015-06-05 トランスデューサ、及び測定装置 Active JP6702658B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015114469A JP6702658B2 (ja) 2014-06-12 2015-06-05 トランスデューサ、及び測定装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014121568 2014-06-12
JP2014121568 2014-06-12
JP2015114469A JP6702658B2 (ja) 2014-06-12 2015-06-05 トランスデューサ、及び測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016015723A true JP2016015723A (ja) 2016-01-28
JP6702658B2 JP6702658B2 (ja) 2020-06-03

Family

ID=54837015

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015114469A Active JP6702658B2 (ja) 2014-06-12 2015-06-05 トランスデューサ、及び測定装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9618404B2 (ja)
JP (1) JP6702658B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019039835A (ja) * 2017-08-25 2019-03-14 キヤノン株式会社 複合センサ
CN116075624A (zh) * 2020-09-10 2023-05-05 株式会社维拓内爱普 利用静电容量变化的防止人体被夹紧装置
US11642695B2 (en) 2018-03-28 2023-05-09 Fujifilm Healthcare Corporation Ultrasonic probe and ultrasonic measurement apparatus using the same

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6271887B2 (ja) * 2013-07-10 2018-01-31 キヤノン株式会社 静電容量型トランスデューサ、プローブ、及び被検体情報取得装置
JP6702658B2 (ja) * 2014-06-12 2020-06-03 キヤノン株式会社 トランスデューサ、及び測定装置
JP6463374B2 (ja) * 2014-11-28 2019-01-30 キヤノン株式会社 超音波プローブ、及びそれを備えた情報取得装置
US11738369B2 (en) 2020-02-17 2023-08-29 GE Precision Healthcare LLC Capactive micromachined transducer having a high contact resistance part

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5446281U (ja) * 1977-09-05 1979-03-30
JP2004188203A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 General Electric Co <Ge> 超微細加工超音波トランスデューサ装置用バッキング材

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7843022B2 (en) * 2007-10-18 2010-11-30 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University High-temperature electrostatic transducers and fabrication method
JP5578810B2 (ja) * 2009-06-19 2014-08-27 キヤノン株式会社 静電容量型の電気機械変換装置
JP5550363B2 (ja) * 2010-01-26 2014-07-16 キヤノン株式会社 静電容量型電気機械変換装置
JP6702658B2 (ja) * 2014-06-12 2020-06-03 キヤノン株式会社 トランスデューサ、及び測定装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5446281U (ja) * 1977-09-05 1979-03-30
JP2004188203A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 General Electric Co <Ge> 超微細加工超音波トランスデューサ装置用バッキング材

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019039835A (ja) * 2017-08-25 2019-03-14 キヤノン株式会社 複合センサ
JP6991791B2 (ja) 2017-08-25 2022-01-13 キヤノン株式会社 複合センサ
US11642695B2 (en) 2018-03-28 2023-05-09 Fujifilm Healthcare Corporation Ultrasonic probe and ultrasonic measurement apparatus using the same
CN116075624A (zh) * 2020-09-10 2023-05-05 株式会社维拓内爱普 利用静电容量变化的防止人体被夹紧装置

Also Published As

Publication number Publication date
US9618404B2 (en) 2017-04-11
US20150365017A1 (en) 2015-12-17
JP6702658B2 (ja) 2020-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6702658B2 (ja) トランスデューサ、及び測定装置
JP4730162B2 (ja) 超音波送受信デバイス,超音波探触子およびその製造方法
JP2019528583A (ja) 指紋センサーデバイスおよびその方法
JP6271887B2 (ja) 静電容量型トランスデューサ、プローブ、及び被検体情報取得装置
US8300857B2 (en) Acoustic sensor
JP5487672B2 (ja) 物理量センサ
JP5927434B2 (ja) 慣性力センサ
US9143877B2 (en) Electromechanical transducer device and method of making the same
US10350636B2 (en) Capacitive transducer and sample information acquisition apparatus
CN104545994B (zh) 超声波装置、超声波探头、探测器、电子设备及图像装置
CN107768335B (zh) 安装构造体、电子装置以及安装构造体的制造方法
WO2017221762A1 (ja) 電気音響変換装置
KR20130022083A (ko) 초음파 변환기 및 그 제조 방법
KR102184454B1 (ko) 초음파 변환기 모듈, 초음파 변환기 및 초음파 변환기의 제조 방법
US20150139467A1 (en) Acoustic device and microphone package including the same
JP4670699B2 (ja) マイクロホンチップの実装方法、及びその方法で実装したマイクロホンチップ
JP6006317B2 (ja) 音響発生器、音響発生装置および電子機器
JP5525351B2 (ja) 圧電発音体
JP6801328B2 (ja) 実装構造体、超音波デバイス、超音波探触子、超音波装置、及び電子機器
JP2018114042A (ja) 超音波探触子、超音波診断装置、半導体センサ
JP2011182298A (ja) Memsトランスデューサおよび超音波パラメトリックアレイスピーカー。
JP2015128270A (ja) 静電容量型トランスデューサ、及び被検体情報取得装置
JP2016063499A (ja) トランスデューサ、および被検体情報取得装置
JP2016120183A (ja) 光音響波用プローブ、超音波トランスデューサユニット、及び被検体情報取得装置
JP2019209169A (ja) 静電容量型トランスデューサ、及び被検体情報取得装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181211

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20181214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190528

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200406

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200507

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6702658

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151