JP6006317B2 - 音響発生器、音響発生装置および電子機器 - Google Patents

音響発生器、音響発生装置および電子機器 Download PDF

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Description

開示の実施形態は、音響発生器、音響発生装置および電子機器に関する。
従来、圧電スピーカに代表される音響発生器は、小型で薄型のスピーカとして利用できることが知られている。かかる音響発生器は、携帯電話機や薄型テレビなどをはじめとする電子機器に組み込まれるスピーカとして使用することができる。
音響発生器としては、例えば、振動体と、該振動体に設けられた圧電振動素子とを備えたものがある(例えば特許文献1を参照)。これは、圧電振動素子によって振動体を振動させ、振動体の共振現象を利用して音を発生させる構成となっている。
特開2004−23436号公報
しかしながら、上記した音響発生器のように、振動体自体の共振で音圧を発生させる構成では、音圧の周波数特性における共振ピークとディップ(共振ピーク間の谷間)との差により、音圧の周波数変動が出るおそれがあった。そして、そのことが音質向上を妨げる可能性があった。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、音圧の周波数特性における共振ピークとディップとの差を低減して音圧の周波数変動を可及的に抑制し、音質を向上させることのできる音響発生器、音響発生装置および電子機器を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る音響発生器は、薄板状の振動体と、該振動体の一方の面の上に設けられた圧電振動素子とを備える。また、音響発生器は、前記圧電振動素子と、前記振動体の前記圧電振動素子が設けられている側の表面の少なくとも一部とを被覆する被覆層を備える。前記振動体は、前記圧電振動素子が設けられていない領域に、一方の面の表面粗さが前記一方の面の反対側に位置する他方の面の表面粗さよりも大きい粗さ相違領域を有しており、前記被覆層と前記粗さ相違領域との間にボイドがある
実施形態の一態様の音響発生器によれば、振動体の対向する両面で表面粗さの異なる粗さ相違領域が存在することにより、振動体の振動方向の対称性を低くして共振ピークの幅を広く、高さを低くすることができ、共振ピークとディップとの差を低減して音圧の周波数変動を可及的に抑制し、音質を向上させることができる。
図1Aは、第1の実施形態に係る音響発生器の模式平面図である。 図1Bは、図1AのA−A’線断面図である。 図1Cは、図1Aに示す第1の実施形態に係る音響発生器の被覆層がない形態のA−A‘線断面図である。 図2は、図1に示す振動体における粗さ相違領域の配置例を示す模式平面図である。 図3は、図2のB−B’線断面図である。 図4は、第1の実施形態に係る粗さ相違領域の他の配置例を示す模式平面図である。 図5は、音響発生装置のブロック図である。 図6は、電子機器のブロック図である。 図7は、第2の実施形態に係る粗さ相違領域の配置例を示す模式平面図である。 図8は、第2の実施形態に係る粗さ相違領域の他の配置例を示す模式平面図である。 図9は、粗さ相違領域の他の配置例を示す模式平面図(その1)である。 図10は、粗さ相違領域の他の配置例を示す模式平面図(その2)である。 図11は、粗さ相違領域の他の配置例を示す模式平面図(その3)である。 図12は、粗さ相違領域の他の配置例を示す模式平面図(その4)である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する音響発生器、音響発生装置および電子機器の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1Aは、第1の実施形態に係る音響発生器1を振動体10の主面に垂直な方向から見た模式平面図であり、図1Bは、図1AのA−A’線断面図である。なお、図1Bにおいては、理解を容易にするために、音響発生器1を上下方向に拡張し、デフォルメして示している。
図1Aおよび図1Bに示すように、第1の実施形態に係る音響発生器1は、振動体10と、圧電振動素子20と、枠体30とを備える。かかる音響発生器1は、いわゆる圧電スピーカと呼ばれ、振動体10自体の共振現象を用いて音圧を発生させる。
振動体10は、樹脂、金属、紙などの種々の材料を用いて形成することができる。例えば、厚さ10〜200μmのポリエチレン、ポリイミド、ポリプロピレンなどの樹脂フィルムにより薄板状の振動体10を構成することができる。樹脂フィルムは金属板などに比べて弾性率および機械的なQ値の低い材料であるため、振動体10を樹脂フィルムにより構成することで、振動体10を大きな振幅で屈曲振動させ、音圧の周波数特性における共振ピークの幅を広く、高さを低くして共振ピークとディップとの差を低減することができる。
振動体10は、圧電振動素子20が設けられる一方の面10a(以下、上面10aと記載する)の表面粗さと上面10aの反対側に位置する他方の面10b(以下、下面10bと記載する)の表面粗さとが相違する粗さ相違領域11を有する。
このように互いに対向する上面10aと下面10bとで表面粗さの異なる粗さ相違領域11が振動体10に存在することにより、振動体10の振動方向の対称性が低くなり振動体10の振幅が振動体10の両面で不均等になる。そのため、共振ピークの幅を広く、高さを低くすることができ、共振ピークとディップとの差を低減して音質を向上させることができる。かかる粗さ相違領域11については後で詳述する。
圧電振動素子20は、積層体21と、積層体21の上面および下面に形成された表面電極層22,23と、積層体21の内部電極層24の端面が導出された側面に形成された外部電極25,26とを備える。そして、外部電極25,26にはリード端子27a,27bが接続される。
積層体21は、セラミックスからなる4層の圧電体層28a,28b,28c,28dと、3層の内部電極層24とが交互に積層されて形成される。また、圧電振動素子20は、上面側および下面側の主面を矩形状としており、圧電体層28a,28bと圧電体層28c,28dとは、それぞれ厚み方向に交互に分極されている。
したがって、リード端子27a,27bを介して圧電振動素子20に電圧が印加された場合、例えば圧電振動素子20の下面側、換言すれば振動体10側の圧電体層28c,28dは縮む一方、上面側の圧電体層28a,28bは延びるように変形する。このように、圧電振動素子20の上面側の圧電体層28a,28bと下面側の圧電体層28c,28dとが、相反する伸縮挙動を示し、その結果、圧電振動素子20がバイモルフ型の屈曲振動をすることにより、振動体10に一定の振動を与えて音を発生させることができる。
ここで、圧電体層28a,28b,28c,28dを構成する材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛、Bi層状化合物、タングステンブロンズ構造化合物などの非鉛系圧電体材料などの、従来から用いられている圧電セラミックスを用いることができる。
また、内部電極層24の材料は、銀とパラジウムとからなる金属成分と圧電体層28a,28b,28c,28dを構成する材料成分とを含有することが望ましい。内部電極層24に圧電体層28a,28b,28c,28dを構成するセラミック成分を含有することにより、圧電体層28a,28b,28c,28dと内部電極層24,24,24との熱膨張差による応力を低減した圧電振動素子20を得ることができる。
また、リード端子27a,27bに接続する配線としては、圧電振動素子20の低背化を図るために、銅またはアルミニウムなどの金属箔を樹脂フィルムで挟んだフレキシブル配線を用いるのが好ましい。
このように構成された圧電振動素子20は、振動体10の上面10aに接着剤40を介して接合される。これら圧電振動素子20と振動体10との間の接着剤40の厚みは、比較的薄く、例えば20μm以下とされる。このように、接着剤40の厚みが20μm以下である場合、積層体21の振動を振動体10に伝達し易くすることができる。
接着剤40は、例えばエポキシ系樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル系樹脂などの公知のものを使用できるが、これに限定されるものではない。また、接着剤40に使用する樹脂の硬化方法としては、熱硬化、光硬化や嫌気性硬化などのいずれの方法を用いてもよい。
枠体30は、振動体10を保持して振動の固定端を形成する役割を担っている。例えば、図1Bに示すように、共に矩形形状の上枠部材30aと下枠部材30bとを、上下に接合して枠体30を構成している。そして、上枠部材30aと下枠部材30bとの間に振動体10の外周部を挟み込み、所定の張力を付与した状態で固定している。したがって、長期間使用してもたわみなどの変形の少ない振動体10を備えた音響発生器1となる。
枠体30を構成する上枠部材30aおよび下枠部材30bの厚みおよび材質は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、機械的強度および耐食性に優れているという理由から、例えば厚さ100〜5000μmのステンレス製の材料を用いる。
また、音響発生器1においては、図1Bに示すように、圧電振動素子20および振動体10の上面10aが、樹脂である被覆層50によって被覆される。具体的に被覆層50は、枠体30の上枠部材30aの枠内に樹脂を流し込んで、圧電振動素子20などを被覆するように構成される。なお、図1Aでは、理解を容易にするため、被覆層50の図示を省略した。
被覆層50を形成する樹脂は、例えばエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂やゴムなどであるが、これらは例示であって限定されるものではない。このように、圧電振動素子20を被覆層50で被覆することにより、適度なダンピング効果を誘発させることができ、共振現象の抑制と共に、共振ピークとディップとの差をより小さく抑えることができるため好ましい。さらに、圧電振動素子20を外部環境から保護することもできる。
なお、本実施形態に係る音響発生器1では、振動体10の上面10a全てが被覆層50により被覆されるが、全てが被覆される必要はない。すなわち、音響発生器1は、圧電振動素子20と、この圧電振動素子20が設けられる振動体10の上面10aの少なくとも一部とが被覆層50により被覆されていればよい。
一方、図1Cに示すように、図1Aに示す第1の実施形態に係る音響発生器1から被覆層50を取り除いた形態の音響発生器であってもよい。被覆層50による適度なダンピング効果は得られなくなるが、後述の粗さ相違領域11による効果を発現する点において何ら問題はない。
ここで、上述した振動体10に配置される粗さ相違領域11について説明する。図2は、振動体10における粗さ相違領域11の配置例を示す模式平面図であり、図3は、図2のB−B’線断面図である。
なお、図2においては、粗さ相違領域11が配置される領域を斜線で示すと共に、粗さ相違領域11と圧電振動素子20との位置関係を明確にするため、圧電振動素子20の外形を破線で示している。また、図3においては、上面10aと下面10bとの表面粗さの違いを明確にするため、表面粗さを誇張してデフォルメして示している。
図2に示すように、粗さ相違領域11は、振動体10のうち一部に配置される、より詳しくは振動体10のうち、例えば平面視において中央部付近であって、圧電振動素子20が設けられる領域の全面に亘って配置される。なお、振動体10において、上述した粗さ相違領域11以外の領域は、上面10aの表面粗さと下面10bの表面粗さとが均一である。
振動体10に配置される粗さ相違領域11は、図3に示すように、上面10aの表面粗さ(図3において符号11aで示す領域の表面粗さ)は、下面10bの表面粗さ(図3において符号11bで示す領域の表面粗さ)よりも大きい。
具体的には、粗さ相違領域11において上面10aは、例えば最大高さRmax1が0.5〜10μmとされ、下面10bは、例えば最大高さRmax2が0.05〜4μmとされる(ただし、Rmax1>Rmax2)。なお、上述した表面粗さRmax1,Rmax2の具体的な数値は、例示であって限定されるものではない。
このような粗さ相違領域11は、例えばレーザ照射、プラズマ照射などを用いて形成することができる。
なお、上面10aの表面粗さと下面10bの表面粗さとが異なることを計測する方法としては、例えば3次元計測器を用いてデータを取得した後、座標のデータを解析することによって計測する方法や、原子間力顕微鏡(AFM)のような走査型顕微鏡で計測する方法が挙げられる。
ここで、被覆層50や圧電振動素子20が接合される箇所は、予め表面粗さを計測すればよい。
被覆層50や圧電振動素子20がすでに接合されている場合は、溶剤を用いて被覆層50や圧電振動素子20を剥がせば、上面10aの表面粗さと下面10bの表面粗さとが異なることを計測することができる。また、液体窒素中に音響発生器1のサンプルを投入することで、被覆層50や圧電振動素子20を振動体10から剥がしたうえで、計測してもよい。また、液体窒素中への投入後に冷凍硬化した音響発生器1のサンプルは容易に破断することができるので、破断させたうえで破断面をSEM観察することでも計測することができる。
なお、計測方法については、その他、ラザフォード後方散乱分析法や、X線や陽子線を照射して散乱光から計測することで、被覆層50や圧電振動素子20を剥がさずに計測する方法や、走査型X線光電子分光法で表面からエッチングしながら結合エネルギーを計測することで、結合エネルギーの違いから表面状態を計測することもでき、特に限定するものではない。
このように、本実施形態に係る音響発生器1では、振動体10の対向する面10a、10bで互いの表面粗さが異なる粗さ相違領域11が存在する。かかる粗さ相違領域11により、振動体10の振動方向(図1Bの上下方向)の対称性が低下し、振動体10の振幅が振動体10の上面10a側と下面10b側とで不均等になる。そのため、共振ピークの幅を広く、高さを低くすることができ、共振ピークとディップとの差を低減して音質を向上させることができる。
さらに、音響発生器1において、表面粗さが大きく、凹凸が大きい上面10aに圧電振動素子20が設けられるため、上面10aの凹凸部分に接着剤40が入り込む、いわゆるアンカー効果によって、振動体10と圧電振動素子20との接合強度を向上させることもできる。
また、音響発生器1は、圧電振動素子20と上面10aの少なくとも一部とを被覆する被覆層50を有しており、上面10aは表面粗さが大きいことから、振動体10と被覆層50との間にボイドが発生しやすい。このように被覆層50にボイドが存在する場合、圧電振動素子20と一体化された振動体10および被覆層50を含む部材の振動によって発生する応力がボイド近辺に集中し、ボイド近辺の局所的ひずみが大きくなる。その結果、振動によって発生するエネルギーを効果的に損失させることができることから、共振ピークとディップとの差をさらに低減できる。
上述してきたように、第1の実施形態では、音響発生器1において、振動体10は、上面10aの表面粗さと下面10bの表面粗さとが相違する粗さ相違領域11を有するように構成したので、音圧の周波数特性における共振ピークとディップとの差を低減して周波数変動を可及的に抑制でき、音質を向上させることができる。
なお、上述においては、圧電振動素子20が設けられる領域の全面に亘って粗さ相違領域11が配置される例を説明したが、圧電振動素子20が設けられる領域の一部に粗さ相違領域11を形成するようにしてもよい。例えば、図4に示すように、振動体10のうち、圧電振動素子20が設けられる領域の端部に局所的に、粗さ相違領域11を配置してもよい。かかる構成によっても、振動体10の振動方向の対称性を低下させることができ、音質を向上させることができる。
また、図5に示すように、上述してきた構成の音響発生器1を、共鳴ボックス200に収容することにより音響発生装置2を構成することができる。共鳴ボックス200は、音響発生器1を収容する筐体であり、音響発生器1の発する音響を共鳴させて筐体面から音波として放射する。かかる音響発生装置2は、スピーカとして単独で用いることができる他、例えば、各種電子機器3へ好適に組み込むことが可能である。
上述してきたように、圧電スピーカでは不利であった音圧の周波数特性における共振ピークとディップとの差を低減させることができるため、本実施形態に係る音響発生器1は、携帯電話機や薄型テレビ、あるいはタブレット端末などの電子機器3へ好適に組み込むことが可能である。
なお、音響発生器1が組み込まれる対象となりうる電子機器3としては、前述の携帯電話機や薄型テレビ、あるいはタブレット端末などに限らず、例えば、冷蔵庫、電子レンジ、掃除機、洗濯機などのように、従来、音質については重視されなかった家電製品も含まれる。
ここで、上述した音響発生器1を備える電子機器3について、図6を参照しながら簡単に説明する。図6は、電子機器3のブロック図である。電子機器3は、上述してきた音響発生器1と、音響発生器1に接続された電子回路と、音響発生器1および電子回路を収容する筐体300とを備える。
具体的には、図6に示すように、電子機器3は、制御回路301と、信号処理回路302と、入力装置としての無線回路303とを含む電子回路と、アンテナ304と、これらを収容する筐体300とを備える。なお、無線による入力装置を図6に図示しているが、通常の電気配線による信号入力としても当然設けることができる。
なお、ここでは、電子機器3が備える他の電子部材(例えば、ディスプレイ、マイク、スピーカなどのデバイスや回路)については記載を省略した。また、図6では、1つの音響発生器1を例示したが、2つ以上の音響発生器1やその他の発信器を設けることもできる。
制御回路301は、信号処理回路302を介して無線回路303を含む電子機器3全体を制御する。音響発生器1への出力信号は、信号処理回路302から入力される。そして、制御回路301は、無線回路303へ入力された信号を、信号処理回路302を制御することによって音声信号Sを生成し、音響発生器1に対して出力する。
このようにして、図6に示す電子機器3は、小型かつ薄型である音響発生器1を組み込みながらも、共振ピークとディップとの差を低減して周波数変動を可及的に抑制し、周波数の低い低音領域をはじめ、高音領域においても、全体的に音質の向上を図ることができる。
なお、図6においては、音響出力デバイスとして音響発生器1を直接搭載した電子機器3を例示したが、音響出力デバイスとしては、例えば音響発生器1を筐体に収容した音響発生装置2を搭載した構成であってもよい。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係る音響発生器1の振動体10における粗さ相違領域11の配置例を示す模式平面図である。図7に示すように、第2の実施形態に係る音響発生器1にあっては、粗さ相違領域11が、枠体30の枠内にある振動体10の振動面全域に亘って連続的に配置される。すなわち、粗さ相違領域11は、振動体10の振動面のうち、圧電振動素子20が設けられる部分のみならず、圧電振動素子20が設けられていない部分にも配置される。
第2の実施形態では、粗さ相違領域11は、振動体10の振動面全域に亘って配置されることから、振動体10の振動方向の対称性が振動体10の振動面全域に亘って低下する。そのため、振動体10の振動方向の対称性がさらに低減され、振動体10の上面10a側と下面10b側とで振動体10の振幅をより不均等にすることができ、音質を向上させることができる。また、振動体10の振動面全域に亘って粗さ相違領域11を配置することで、圧電振動素子20から振動体10に伝わる振動をより緩和し、ダンピング効果を最も生じさせることができるので、ピークやディップの極めて少ない音響とすることができる。なお、残余の構成および効果は、第1の実施形態と同一であるので、説明を省略する。
図7に示す例では、振動体10の振動面全域に亘って連続的に粗さ相違領域11を配置したが、図8に示すように、振動体10の振動面全域に亘って断続的に配置することもできる。これによっても、振動体10の振動方向の対称性を振動体10の振動面全域に亘って低下させることができる。
なお、上述した実施形態では、粗さ相違領域11が、圧電振動素子20が設けられる領域や、振動体10の振動面全域に亘って配置される例を説明したが、例えば、粗さ相違領域11を図9〜図12に示すように配置してもよい。
図9に示す例では、粗さ相違領域11が、振動体10のうち、圧電振動素子20が設けられる領域以外に局所的に配置される。具体的には、粗さ相違領域11は、例えば圧電振動素子20の中心に対して対称な位置に複数個(例えば2個)配置される。このように、圧電振動素子20が設けられる領域に粗さ相違領域11を配置した場合も、振動体10の振動方向の対称性を低下させることができ、これにより共振ピークの幅を広く、高さを低くすることができ、共振ピークとディップとの差をより一層小さく抑えることができる。
また、図10に示す例では、粗さ相違領域11が、圧電振動素子20が設けられる領域以外の領域に局所的に粗さ相違領域11が配置されると共に、圧電振動素子20が設けられる領域にも粗さ相違領域11が配置される。かかる構成により、振動体10の振動方向の対称性を低下させることで、共振ピークとディップとの差をより一層小さく抑えることができる。
また、図11および図12に示す例では、粗さ相違領域11は、振動体10のうち、圧電振動素子20が設けられる領域以外で、かつ振動体10の振動面中心から偏倚した位置に配置される。このように粗さ相違領域11を配置した場合、振動体10の振動方向の対称性を低下させると共に、振動体10の振動面の対称性も低下させることができ、これにより、共振ピークの幅を広く、高さを低くすることができる。また、図11および図12に示す例では、粗さ相違領域11が振動体10の振動面中心から偏倚した位置にあることから、共振ピークとディップとの差をより一層小さく抑えることができる。
なお、上述した実施形態では、振動体10において粗さ相違領域11が配置される位置を具体的に説明したが、これらは例示であって必ずしも限定されるものではない。音響発生器1において、共振ピークとディップとの差を低減するように粗さ相違領域11が振動体10に配置されていればよい。
また、上述した実施形態では、粗さ相違領域11において上面10aの表面粗さが下面10bの表面粗さよりも大きいものとして説明したが、上面10aの表面粗さを下面10bの表面粗さよりも小さくしてもよい。この場合も、振動体10の振動方向の対称性を低下させることができ、共振ピークとディップとの差を抑えることができる。
また、上面10aの表面粗さが下面10bの表面粗さよりも大きい粗さ相違領域と、上面10aの表面粗さが下面10bの表面粗さよりも小さい粗さ相違領域とを、振動体10の振動面に配置するようにしてもよい。かかる構成によっても、振動体10の振動方向の対称性を低下させることができ、共振ピークとディップとの差を抑えることができる。
また、上述した実施形態では、圧電振動素子20および振動体10が被覆層50によって被覆されるようにしたが、これに限られるものではなく、被覆層50を備えない構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、一つの圧電振動素子20を振動体10上に配置したものを例示したが、2個以上の圧電振動素子20を配置しても構わない。なお、圧電振動素子20が2個以上である場合、圧電振動素子20を振動体10の上面10a(または下面10b)の同一面上に配置しても、上面10aおよび下面10bの両面に配置してもよい。また、圧電振動素子20を平面視で矩形形状としたが、正方形であってもよい。また、振動体10の振動面の略中央に圧電振動素子20を配置したものを例示したが、振動体10の振動面中心から偏倚した位置に圧電振動素子20を配置しても構わない。
また、圧電振動素子20として、いわゆるバイモルフ型の積層型を例示したが、ユニモルフ型の圧電振動素子を用いることもできる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 音響発生器
2 音響発生装置
3 電子機器
10 振動体
11 粗さ相違領域
20 圧電振動素子
30 枠体
40 接着剤
50 被覆層
200 共鳴ボックス(筐体)
300 筐体
301 制御回路
302 信号処理回路
303 無線回路
304 アンテナ

Claims (6)

  1. 薄板状の振動体と、
    該振動体の一方の面の上に設けられた圧電振動素子と
    該圧電振動素子と、前記振動体の前記圧電振動素子が設けられている側の表面の少なくとも一部とを被覆する被覆層とを備え、
    前記振動体は、前記圧電振動素子が設けられていない領域に、前記一方の面の表面粗さが前記一方の面の反対側に位置する他方の面の表面粗さよりも大きい粗さ相違領域を有しており、前記被覆層と前記粗さ相違領域との間にボイドがあることを特徴とする音響発生器。
  2. 前記圧電振動素子が設けられていない領域にある前記粗さ相違領域は、前記圧電振動素子が設けられている領域から離間して局所的に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の音響発生器。
  3. 前記圧電振動素子が設けられていない領域にある前記粗さ相違領域は、前記振動体の振動面中心から偏倚した位置に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の音響発生器。
  4. 前記振動体は、前記圧電振動素子が設けられている領域にも前記粗さ相違領域を有していることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の音響発生器。
  5. 請求項1〜のいずれか一つに記載の音響発生器と、
    該音響発生器を収容する筐体と、を少なくとも備えることを特徴とする音響発生装置。
  6. 請求項1〜のいずれか一つに記載の音響発生器と、
    該音響発生器に接続された電子回路と、
    該電子回路および前記音響発生器を収容する筐体とを少なくとも備え、
    前記音響発生器から音響を発生させる機能を有することを特徴とする電子機器。
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