以下、本実施形態について添付図面を参照して説明する。
なお、本実施形態は、レストランや居酒屋等の飲食店に設置され、客を空いた座席に案内するなどの飲食店業務を支援する飲食店支援システムに適用されるものである。実施形態の飲食店は、複数の接客フロアを備え、各接客フロアに複数のテーブルが配置されている。
なお、前記した「座席」という概念は、客が腰掛ける「椅子」という狭義の概念と、その椅子が少なくとも1つ対とされた「卓」という広義の概念とのいずれをも含むものであるが、以下の実施形態では、「椅子」という狭義の概念を意味するものである。
図1は、実施形態に係る飲食店支援システム1の概略構成を説明するための概要図である。
図1に示すように、この飲食店支援システム1では、POS端末2(情報処理装置)、印刷装置3、アクセスポイント4及びストアサーバ(情報処理装置)5がLAN(Local Area Network)などの内部ネットワーク6を介して通信可能に接続されており、さらに、アクセスポイント4を介してハンディターミナル7が通信可能に接続されている。
また、図1に示すように、この飲食店支援システム1では、予約サーバ8が設けられている。予約サーバ8は、ストアサーバ5に対して専用回線9で接続されている。尚、ストアサーバ5と予約サーバ8とは、インターネットで接続される構成であってもよい。
予約サーバ8は、スマートフォンなどの携帯型電子機器である顧客端末10からインターネット11を介してアクセス可能な飲食店予約用のWebサイトを提供する。顧客端末10は、上記Webサイトにアクセス可能であれば、携帯型電子機器に限られずPC等その他の情報処理装置でもよい。
予約サーバ8は、Webサイトの表示データをアクセスした顧客端末10に送信することにより、飲食店予約用のWebサイトを顧客端末10に表示させる。客は、顧客端末10に表示された飲食店予約用のWebサイトを閲覧して、飲食店の予約(日時、人数など)を行う。
予約サーバ8は、予約があった場合には、予約情報(予約日時、予約人数、テーブル番号など)をストアサーバ5に送信する。
次に、POS端末2について説明する。POS端末2は、接客フロアに設置されているものであってもチェックアウトカウンタに設置されているものであっても、その基本的な構造及び機能は変わらない。相違するのは、その使用態様である。つまり、接客フロアに設置されているPOS端末2は、お客様の案内業務、注文の受け付け業務及び給仕(配膳)業務、客情報の入力業務という各業務を支援するのに対して、チェックアウトカウンタに設置されているPOS端末2は、それらの業務に加えて会計業務をも支援する。
具体的には、客が座席が空くのを待合せする店舗の出入口付近の待合場所E1に設置されるPOS端末2は、客を空いた座席に案内する接客業務を支援する機能を有する。また、客が会計する会計場所E2に設置されるPOS端末2は、会計業務を支援する機能を有する。ホールの客席E3に設置されるPOS端末2は、客からのオーダーの受付業務を支援する機能を有する。
POS端末2は、外観構成として、本体ハウジング部20と、その上面に載置された液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)21と、そのLCD21の表示面上に積層配置されたマルチタイプのタッチパネル22と、本体ハウジング部20の一側面側に隣接配置されるプリンタ23などを備えている。なお、会計場所E2に設置されるPOS端末2は、前記した構成に加えて、客用の表示器24も備えている。
印刷装置3は、キッチンやホールなどに設置されるプリンタであり、調理指示伝票を印字発行するものである。
アクセスポイント4は、店舗の天井などに設置され、無線LANを介してハンディターミナル7を内部ネットワーク6に接続する接続点としての無線中継器である。
ストアサーバ5は、店舗のバックヤードなどに設置され、POS端末2、印刷装置3及びハンディターミナル7の上位装置としてのサーバ装置である。すなわち、ストアサーバ5は、飲食店支援システム1全体を制御するものである。
ハンディターミナル7は、店員が各々携帯する携帯用の小型情報端末であり、客のオーダーを取ったり、バックヤードでの食材や消耗品の検品データの入力などに使用される。また、ハンディターミナル7は、本実施形態では、テーブルの稼働状況(空席/在席)を示すデータの入力などにも使用されるものである。
なお、本実施形態のハンディターミナル7は、見開き可能な左扉体と右扉体とから構成される。左扉体のハウジングの内側面には、テンキーなどの各種機能キーを含むキーボード71と、タッチパネル付きの液晶ディスプレイ(LCD)72が設けられている。左扉体のハウジングの内部には、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェース等から構成されるマイクロコンピュータ(不図示)が設けられている。
このハンディターミナル7で座席の使用状況を示すデータを入力する場合、例えば、接客係の店員が、客が会計を済ませて空席となったテーブル(例:テーブル番号「2番」のテーブル)の片付けが終了した場合に、キーボード71に設けられた所定の機能ボタン(不図示)を押下して、空席/在席状況入力画面(不図示)をLCD72に表示させる。そして、その空席/在席状況入力画面を用いて当該座席が空席となった旨の入力(例えば、テーブル番号(例:「1番」)の入力及び空席ボタンアイコンの選択など)を行う。すると、ハンディターミナル7からテーブルの使用状況を示すテーブル情報(例えば、テーブル番号「1番」のテーブルが空席であることを示す情報)が送信され、アクセスポイント4及びストアサーバ5経由でPOS端末2に送信される。
図2は、POS端末2のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2に示すように、POS端末2の本体ハウジング部20(図1参照)の内部には、マイクロコンピュータ200が設けられている。
このマイクロコンピュータ200では、CPU(Central Processing Unit)201に、バスラインBL1を介して、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、タッチパネルコントローラ204、表示コントローラ205、ハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)206、インタフェース(I/F)207、通信インタフェース(I/F)208等が接続されている。
ここで、CPU201は、各構成要素部202〜208を集中的に制御するものである。また、ROM202は、制御プログラムなどの固定的情報を予め記憶するものである。また、RAM203は、各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するものである。
タッチパネルコントローラ204は、タッチパネル22からの入力信号をマイクロコンピュータ200に取り込むものである。また、表示コントローラ205は、LCD21に画像データに応じた画像を表示させるものである。
HDD206は、POS端末2の起動時に、全部または一部がRAM203上に展開(コピー)されてCPU201にアクセスされるOS、コンピュータプログラム、各種ファイル等を記憶するものである。
また、HDD206は、後述するストアサーバ5のHDD505(図3参照)が管理するテーブル情報ファイル214aや予約情報ファイル215a(いずれも図3参照)を適宜コピーして記憶する。テーブル情報ファイル214aとは、店舗内における顧客が利用可能な各テーブルのテーブル番号を識別するテーブル識別情報に、禁煙席/喫煙席の別を示す情報、空席/在席の別である稼働状況に関する情報、座席数に関する情報等の各種情報を対応付けて記憶するファイルのことである。ここで、座席数に関する情報は、テーブルに予め設けられている数に限るものではなく、椅子を足して利用する場合等も含む座席利用可能数であって良い。また、テーブル識別情報は、テーブルを識別できるものであれば良く、テーブル番号に限るものではない。予約情報ファイル215aは、予約の順番を示す情報に、予約番号を示す情報、待ち時間を示す情報、人数を示す情報、禁煙席/喫煙席の別を示す情報、テーブル識別情報等の各種情報を対応付けて記憶するファイルのことである。
本実施形態のPOS端末2で実行されるコンピュータプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、本実施形態のPOS端末2で実行されるコンピュータプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のPOS端末2で実行されるコンピュータプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。さらに、本実施形態のPOS端末2で実行されるコンピュータプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
インタフェース(I/F)207は、プリンタ23や表示器24をマイクロコンピュータ200に接続させるためのインタフェースであり、USB(Universal Serial Bus)などによって構成されるものである。また、通信インタフェース(I/F)208は、マイクロコンピュータ200を内部ネットワーク6経由で他の機器とデータ通信可能にするためのインタフェースである。
なお、図2では、特に図示していないが、POS端末2は、商用電源からの電圧を直流電圧に変換してマイクロコンピュータ200に供給する電源装置なども備えている。
図3は、ストアサーバ5のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3に示すように、ストアサーバ5の本体ハウジング部(図示せず)の内部には、マイクロコンピュータ500が設けられている。
このマイクロコンピュータ500では、CPU501に、バスラインBL2を介して、ROM502、RAM503、表示/キーボードコントローラ504、HDD505、通信インタフェース(I/F)506等が接続されている。
ここで、CPU501は、各構成要素部502〜506を集中的に制御するものである。また、ROM502は、制御プログラムなどの固定的情報を予め記憶するものである。また、RAM503は、各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するものである。
表示/キーボードコントローラ504は、キーボード52からの入力信号をマイクロコンピュータ500に取り込むとともに、LCD51に表示データに応じた表示をさせるものである。
HDD505は、ストアサーバ5の起動時に、全部または一部がRAM503上に展開(コピー)されてCPU501にアクセスされるOS、コンピュータプログラム、各種ファイル等を記憶するものである。
本実施形態のストアサーバ5で実行されるコンピュータプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、本実施形態のストアサーバ5で実行されるコンピュータプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のストアサーバ5で実行されるコンピュータプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。さらに、本実施形態のストアサーバ5で実行されるコンピュータプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
加えて、本実施形態のHDD505は、下位の装置となる他の装置(POS端末2、印刷装置3及びハンディターミナル7)から送信されてきた各種情報を記憶する各種のファイルを格納するためのファイル格納部505aを形成している。ここで言う各種情報とは、売上情報、注文情報、テーブル情報、予約情報等である。また、各種のファイルとは、売上情報ファイル、注文情報ファイル、テーブル情報ファイル214a、予約情報ファイル215a等である。
ここで、図4はテーブル情報ファイル214aのデータ構造を示す模式図である。
テーブル情報ファイル214aは、テーブル毎に各種の情報を記憶するものであり、図4に示すように、テーブル番号を記憶するテーブル番号エリアa、フロア番号を記憶するフロア番号エリアb、ステータスを記憶するステータスエリアc、利用開始時刻を記憶する開始時刻エリアd、客の人数を記憶する人数エリアe、経過時間を記憶する経過時間エリアf、客番号を記憶する客番号エリアg、テーブル番号エリアaに記憶されているテーブル番号に対応するテーブルの座席数を記憶する座席数エリアh、を有する。
テーブル情報ファイル214aは、テーブル番号に関連付けして、座席数、ステータス、開始時刻、人数、経過時間、客番号を記憶する。
テーブル番号は、利用対象であるテーブルを識別するテーブル識別情報であり、詳しくは、当該飲食店に設置された全てのテーブルを個々に識別するためにテーブル毎に異なるように設定された番号である。フロア番号は、対応するテーブル(卓)が配置されたフロア(階)の番号である。
座席数は、テーブルの座席数である。ステータスは、対応するテーブルが利用されている最中(在席)か非利用状態(空席)かである稼働状況を示す情報である。このステータスは、ハンディターミナル7から入力された座席の稼働状況を示すデータ(空席/在席)に応じて変更される。
利用開始時刻は、対応するテーブルの利用開始に関する時刻である。経過時間は、利用開始時刻からの経過時間である。人数は、対応するテーブルに着いた客の人数である。客番号は、客を識別する識別番号であり、例えば伝票番号等である。
なお、テーブル情報ファイル214aは、テーブル毎の各種の情報として、禁煙席/喫煙席、窓際席、個室、他のテーブルとの組み合わせの可否等を有していても良い。
通信インタフェース(I/F)506は、マイクロコンピュータ500を内部ネットワーク6経由で他の機器とデータ通信可能にするためのインタフェースである。
なお、図4では、特に図示していないが、ストアサーバ5は、商用電源からの電圧を直流電圧に変換してマイクロコンピュータ500に供給する電源装置なども備えている。
次に、POS端末2の機能的構成について説明する。
図5は、待合場所に設置されたPOS端末2の機能的構成を示すブロック図である。POS端末2のCPU201は、HDD206に記憶されたコンピュータプログラムと協働することで、接客支援処理部210を機能部として実現する。
図5に示すように、このPOS端末2は、客を空いた座席に案内する接客業務を支援する機能を実行するための接客支援処理部210を有している。
接客支援処理部210は、入力受付部211、テーブル情報入力部212、画面表示処理部213、テーブル情報管理部214、予約情報管理部215、予約番号印字部216等を有している。
ここで、入力受付部211は、ハンディターミナル7からのテーブル情報を受信したり、タッチパネル22からのタッチ入力信号を受信するものである。
テーブル情報入力部212は、入力受付部211を介してテーブル情報を入力するものである。
画面表示処理部213は、LCD21に各種画面を表示する処理を実行するものであり、空席画面表示部213a、満席画面表示部213b、予約画面表示部213c、画面切替部213d等を有している。
ここで、空席画面表示部213aは、予め用意されている画面構成データと、後述のテーブル情報管理部214で保持されるテーブル情報ファイル214aの情報に基づいて空席画面データを生成してLCD21に空席画面S1(図6−1参照)を表示する処理を行うものである。
(例えば、テーブルの座席数など)図6−1に示すように、使用対象であるテーブルの配置を模してテーブルオブジェクト100cを表示している。テーブルオブジェクト100cは、タッチパネル22によるタッチ指定が可能なオブジェクトである。
テーブルオブジェクト100cは、対応するテーブルのテーブル番号と対応付けされている。詳しくは、テーブルオブジェクト100cには、テーブルオブジェクトを識別するテーブルオブジェクト番号が付されている。そして、POS端末2は、テーブルオブジェクト番号に、対応するテーブルのテーブル番号と、テーブルオブジェクトの位置(座標)と、を関連付けして記憶している記憶部であるオブジェクトファイル(図示せず)を有している。
テーブルオブジェクト100cには、対応するテーブルに関する各種の情報が、テーブル情報ファイル214aに基づいて表示されている。例えば、図6−1に示すように、空席となっているテーブルに対応するテーブルオブジェクト100cには、テーブルの座席数を示すマークM2が表示されている。
また、テーブルオブジェクト100cには、テーブルが予約席となっているテーブルに対応させて、予約マークM1が表示されている。すなわち、予約情報もテーブルの稼働状況を示す情報である。すなわち、空席画面表示部213aは、情報出力部としても機能する。
なお、空席画面表示部213aは、後述の空席画面S1(図6−1参照)の喫煙スペース100bに空席のテーブルオブジェクト100cがあるものの、禁煙スペース100aの全てのテーブルオブジェクト100cが在席中となった場合にのみ、禁煙席ボタン102を、客が選択できることを判別できる態様で表示する。
また、他方、空席画面表示部213aは、空席画面S1(図6−1参照)の禁煙スペース100aに空席のテーブルオブジェクト100cがあるものの、喫煙スペース100bの全てのテーブルオブジェクト100cが在席中となった場合にのみ、喫煙席ボタン103を、客が選択できることを判別できる態様で表示する。
図6−1に示すように、空席画面S1は、店舗内における空席状況を表示し、客からの空席の指定を受け付けるためのUI(User Interface)画面である。
本実施形態の空席画面S1は、実際の店舗内のテーブルの配置を表現した仮想店舗内のテーブル配置を表示し、客からのテーブル指定を受け付けるテーブル配置表示エリア100と、フロアを選択するためのフロアボタン101と、禁煙席の予約を行うための禁煙席ボタン102と、喫煙席の予約を行うための喫煙席ボタン103などをLCD21上に表示する。
ここで、テーブル配置表示エリア100は、禁煙スペース100aと喫煙スペース100bから構成され、両スペースには、それぞれテーブルを模したテーブルオブジェクト100cが実際のテーブル数分だけ表示される。
そして、この空席画面S1では、客が空席/在席を判別できるように、各テーブルオブジェクト100cを空席/在席に応じて色分け表示(例えば、在席が「灰色」で、空席が「白色」など)している。
例えば、図6−1の例では、テーブル番号「1」のテーブルオブジェクト100cが灰色表示となっており、これにより、テーブル番号「1」のテーブルが在席であることを客が認識する。また、図6−1の例では、テーブル番号「2」のテーブルオブジェクト100cが白色表示となっており、これにより、テーブル番号「2」のテーブルが空席であることを客が認識する。
さらに、本実施形態においては、空席となっているテーブルに対応するテーブルオブジェクト100cには、テーブルの座席数を示すマークM2を表示するようにしたので、店舗内で顧客が利用可能なテーブルとそのテーブルの座席数との関係を認識することができる。
なお、本実施形態では、各テーブルオブジェクト100cを空席/在席に応じて色分け表示しているが、これ以外の方法により、各テーブルオブジェクト100cの空席/在席を判別可能にしても良い。
また、本実施形態の空席画面S1では、喫煙スペース100bに空席のテーブルオブジェクト100cがあるものの、禁煙スペース100aの全てのテーブルオブジェクト100cが在席中となった場合、即ち、実際の店舗内の喫煙スペースに空席のテーブルがあるものの、実際の店舗内の禁煙スペースの全てのテーブルが在席中となった場合にのみ、禁煙席ボタン102を、客が選択できることを判別できる態様で表示する。
また、他方、禁煙スペース100aに空席のテーブルオブジェクト100cがあるものの、喫煙スペース100bの全てのテーブルオブジェクト100cが在席中となった場合、即ち、実際の店舗内の禁煙スペースに空席のテーブルがあるものの、実際の店舗内の喫煙スペースの全てのテーブルが在席中となった場合にのみ、喫煙席ボタン103を、客が選択できることを判別できる態様で表示する。
満席画面表示部213bは、予め用意されている画面構成データと、後述の予約情報管理部215で保持される予約情報ファイル215aの情報に基づいて満席画面データを生成してLCD21に満席画面S2(図6−2参照)を表示する処理を行うものである。
図6−2に示すように、満席画面S2は、店舗における満席状況を表示するとともに、客からの予約要求を受け付けるためのUI画面である。
本実施形態の満席画面S2は、現在案内中の番号を示す案内中番号エリア110と、現在の予約状況を表示する予約状況エリア111と、待ち時間及び待ち人数を表示する待ち情報エリア112と、予約画面に遷移させるための予約ボタン113と、使用方法を見るための使用方法ボタン114と、店員を呼び出すための店員呼出ボタン115と、予約を取り消すための予約取消ボタン116などをLCD21上に表示する。
ここで、予約状況エリア111は、予約の順番を示す予約順項目と、予約番号を示す予約番号項目と、待ち時間を示す待ち時間項目と、予約人数を示す人数項目と、喫煙席または禁煙席またはどちらでもの別を示す喫煙席指定項目と、予約の状況を示す予約項目から構成される表を表示する。
なお、本実施形態の満席画面S2では、予約待ちの客を識別する情報として予約番号を示す予約番号項目を含んだ予約状況エリア111を示しているが、これ以外にも、予約待ちの客を識別する情報として客から入力された名前やペンネームなどを示す予約者名項目を含む予約状況エリア111とすることも可能である。ただし、この場合には、後述の予約画面S3やその予約画面S3から遷移した画面に、客からの名前やペンネームの入力を受け付けるための名前入力エリアを追加するものとする。
予約画面表示部213cは、予め用意されている画面構成データに基づいて予約画面データを生成してLCD21に予約画面S3(図6−3参照)を表示する処理を行うものである。
また、図6−3に示すように、予約画面S3は、客からの予約指定を受け付けるためのUI画面である。
本実施形態の予約画面S3は、前記したテーブル配置表示エリア100と同じ内容を縮小して表示して、客からのテーブル指定を受け付けるテーブル配置表示エリア120と、予約人数を登録する人数登録部121と、客からの前画面に戻る操作を受け付ける戻るボタン122などをLCD21上に表示する。
なお、テーブル配置表示エリア120は、禁煙スペース120aと喫煙スペース120bから構成され、両スペースには、それぞれテーブルを模したテーブルオブジェクト120cが実際のテーブル数分だけ表示される。
また、人数登録部121は、大人の人数を入力する入力部121aと、子供の人数を入力するための入力部121bと、それら入力部121a及び121bで入力した人数で確定する場合に選択する確定ボタン121cなどから構成される。
なお、本実施形態の予約画面S3では、空席画面S1の禁煙席ボタン102が押下操作されてLCD21上に表示される場合には、禁煙スペース120aのテーブルオブジェクト120cのみが選択可能な状態で表示され、他方、喫煙席ボタン103が押下操作されてLCD21上に表示される場合には、喫煙スペース120bのテーブルオブジェクト120cのみが選択可能な状態で表示されるようになっている。さらに、満席画面S2の予約ボタン113が押下操作されてLCD21上に表示される場合には、テーブル配置表示エリア120の禁煙スペース120a及び喫煙スペース120b両方のテーブルオブジェクト120cが選択可能な状態で表示されるようになっている。
画面切替部213dは、所定の条件を成立する度にLCD21に表示させる画面(空席画面S1、満席画面S2及び予約画面S3)を切り替える制御を行うものである。
具体的には、画面切替部213dは、テーブル情報ファイル214aの情報に基づいて、店舗内における複数の座席のうち少なくとも一つの座席が空いており、且つ、客からの予約要求操作を受け付けていない通常時であると判定した場合には、空席画面表示部213aによる空席画面S1の表示に切り替える。
また、画面切替部213dは、テーブル情報ファイル214aの情報に基づいて店舗内の全ての座席が在席中(使用中)状態となったと判定した場合には、満席画面表示部213bによる満席画面S2の表示に切り替える。
さらに、画面切替部213dは、満席画面表示部213bによる満席画面S2の表示中に、テーブル情報ファイル214a及び予約情報ファイル215aの情報に基づいて、予約が全てなくなり且つ店舗内における複数の座席のうち少なくとも一つの座席が空席となったと判定した場合に、空席画面表示部213aによる空席画面S1の表示に切り替える。
なお、画面切替部213dは、空席画面S1における後述の禁煙席ボタン102または喫煙席ボタン103(図6−1参照)が押下可能状態において押下操作されたと判定した場合や、満席画面S2における予約ボタン113(図6−2参照)が押下操作されたと判定した場合には、予約画面表示部213cによる予約画面S3の表示に切り替える。
テーブル情報管理部214は、テーブル情報入力部212が入力したテーブル情報に基づきテーブル情報ファイル214aの情報を更新する処理を実行するものである。すなわち、テーブル情報管理部214は、情報更新部としても機能する。
ここで、テーブル情報ファイル214aとは、例えば、POS端末2の起動時に、HDD206から読み出されてRAM203上に展開されるファイルであって、店舗内における各テーブルのテーブル番号を示すテーブル識別情報に、禁煙席/喫煙席の別を示す情報、空席/在席の別を示す情報、座席数を示す情報等の各種情報を対応付けて記憶するファイルのことである。
なお、本実施形態における「在席」とは、空席画面S1で客により指定された座席で、その座席に着いた客の注文を受けてからその客の会計を終了するまでの使用中状態を示すものであり、一方、「空席」とは、前記した使用中状態以外の状態で客が着いていない未使用状態を示すものである。なお、「在席」および「空席」以外にも、「片付け中」などの稼働状況を設けるようにしても良い。「片付け中」であるとの状況は、POS端末2で精算が終わった時点の状況である。
予約情報管理部215は、予約画面S3で受け付けた客の予約情報や、テーブル情報管理部214で管理される情報に基づいて、予約情報ファイル215aの情報を更新する処理を実行するものである。
ここで、予約情報ファイル215aとは、例えば、POS端末2の起動時に、HDD206から読み出されてRAM203上に展開されるファイルであって、予約の順番を示す情報に、予約番号を示す情報、待ち時間を示す情報、人数を示す情報、禁煙席/喫煙席の別を示す情報、テーブル識別情報等の各種情報を対応付けて記憶するファイルのことである。
また、予約情報管理部215は、一つの予約がなくなるまでの時間として予め定められた時間(例えば、15分など)を計時するための計時手段(不図示)を有し、この計時手段により各予約毎の待ち時間を算出する。
予約番号印字部216は、客の予約の受付を完了した場合にプリンタ23を用いて予約番号を印字したシートS(図1参照)を出力する処理を実行するものである。
図7は、POS端末2の接客支援処理部210における画面切替の処理手順を説明するためのフローチャートである。
図7に示すように、POS端末2では、電源がONされると、接客支援処理部210が動作して所定の初期化処理を行った後、ステップS11において、画面切替部213dの制御のもと、空席画面表示部213aが空席画面S1をLCD21に表示する。
その後、接客支援処理部210では、店舗内の禁煙スペースまたは喫煙スペースのいずれか一方のテーブルが全て在席となった場合などで客により禁煙席ボタン102または喫煙席ボタン103の押下などの予約操作が行われたか否かの判定を行う(ステップS12)。また、接客支援処理部210では、店舗における全てのテーブルが在席となった満席状態になったか否かの判定を行う(ステップS13)。
この判定の結果、予約操作が行われたと判定された場合(ステップS12:Yes)、続いて、ステップS14において、画面切替部213dの制御のもと、予約画面表示部213cが予約画面S3をLCD21に表示する。これにより、予約情報管理部215が、客からの予約指定を受け付ける処理を実行する。
なお、このステップS14の予約画面の表示処理は、客による確定ボタン121cまたは戻るボタン122の選択操作が行われるまで継続され、確定ボタン121cまたは戻るボタン122の選択操作が行われたと判定した場合に(ステップS15:Yes)、処理をステップS11に戻し、LCD21の表示を予約画面S3の表示から空席画面S1の表示に切り替える。即ち、画面切替部213dの制御のもと、空席画面表示部213aが空席画面S1をLCD21に表示する。
他方、前記したステップS12及びステップS13の判定の結果、満席であると判定された場合(ステップS13:Yes)、続いて、ステップS16において、画面切替部213dの制御のもと、満席画面表示部213bが満席画面S2をLCD21に表示する。
続いて、ステップS17及びステップS18において、テーブル情報管理部214及び予約情報管理部215の管理に基づいて予約が一つも無く且つ少なくとも一つのテーブルが空席となったか否かの判定(ステップS17)と、客による予約ボタン113の選択操作が行われたか否かの判定(ステップS18)とを行う。
この判定の結果、予約が一つも無く且つ少なくとも一つのテーブルが空席となったと判定された場合(ステップS17:Yes)、処理をステップS11に戻し、LCD21の表示を満席画面S2の表示から空席画面S1の表示に切り替える。即ち、画面切替部213dの制御のもと、空席画面表示部213aが空席画面S1をLCD21に表示する。
他方、満席画面S2を表示している最中に、客による予約ボタン113の選択操作を受け付けた場合には(ステップS18:Yes)、続いて、ステップS19において、画面切替部213dの制御のもと、予約画面表示部213cが、予約画面S3をLCD21に表示する。
なお、このステップS19の予約画面の表示処理は、前記したステップS14の処理と同様に、客による確定ボタン121cまたは戻るボタン122の選択操作が行われるまで継続され、確定ボタン121cまたは戻るボタン122の選択操作が行われたと判定した場合に(ステップS20:Yes)、処理をステップS16に戻し前記したのと同様の処理を行う。
即ち、前記説明してきた実施形態によれば、所定条件を満たした場合に空席画面S1、満席画面S2及び予約画面S3などの、客を空いたテーブルに案内する接客業務を支援する複数種類の機能画面を一台のPOS端末2で交互に切り替え可能に構成したため、店舗側の導入コストを低減し、店舗内の空きスペースの縮小化を抑制することが可能となる。
次に、ストアサーバ5の機能的構成について説明する。
図8は、ストアサーバ5の機能的構成を示すブロック図である。ストアサーバ5のCPU501は、HDD505に記憶されたコンピュータプログラムと協働することで、テーブル情報管理部510と、テーブル情報入力部511と、情報更新部512と、情報出力部513と、を機能部として実現する。
テーブル情報管理部510は、店舗内における各テーブルのテーブル番号を示すテーブル識別情報に、テーブルの空席/在席の別である稼働状況を示す情報と座席数を示す情報とを少なくとも対応付けて記憶するテーブル情報ファイル214aを管理する。
テーブル情報入力部511は、テーブルの稼働情報を入力する。情報更新部512は、テーブル情報入力部511で入力した稼働情報に基づいて、テーブル情報ファイル214aの稼働状況を示す情報を更新する。
情報出力部513は、テーブル情報ファイル214aに記憶された情報を出力する。
図9は、ストアサーバ5における情報処理の手順を説明するためのフローチャートである。
図9に示すように、ストアサーバ5(テーブル情報入力部511)は、POS端末2、印刷装置3、ハンディターミナル7等の下位の装置から各種情報(売上情報、注文情報、テーブルの稼働情報、予約情報等)を受信して入力した場合(ステップS1:Yes)、ステップS2に進む。
続いて、ストアサーバ5(情報更新部512)は、ステップS2において、入力した情報に対応したファイル(売上情報ファイル、注文情報ファイル、テーブル情報ファイル214a、予約情報ファイル215a等)を検索し、当該検索されたファイルの内容を更新する処理を実行する。
その後、ストアサーバ5は、ステップS3において、配信の必要がある下位の装置に対して、ステップS1で受信した情報を配信する処理を実行する。即ち、ストアサーバ5は、情報を受信する度に、前記したステップS2〜S3の処理を繰り返し実行する。
一方、図9に示すように、ストアサーバ5は、所定のタイミングになった場合(ステップS4:Yes)、ステップS5に進む。ここで、所定のタイミングとは、一定時間(例えば、5分毎など)経過のタイミングである。また、所定のタイミングとは、予約サーバ8から送信要求があった時であっても良い。
続いて、ストアサーバ5(情報出力部513)は、ステップS5において、テーブル情報ファイル214aに登録されている各テーブルの情報(空席/在席の別である稼働状況を示す情報、座席数を示す情報等)を含むテーブル状況データを予約サーバ8に送信し、処理を終了する。
なお、予約サーバ8に送信するテーブル状況データには、企業コード、店舗コード、日付時刻、エリアコード、業態コードなどの当該テーブル状況データの出力元である店舗に係る付加データが含まれている。企業コードは、飲食店を運営する企業を識別するコードである。店舗コードは、飲食店チェーンのうちのどの店舗かを識別するコードである。エリアコードは、飲食店が存在するエリアを識別するコードである。業態コードは、飲食店の業態(レストラン、居酒屋等)を識別するコードである。
なお、予約サーバ8に送信するテーブル状況データは、XML、CSV等のデータで構成される。
予約サーバ8においては、上述したテーブル状況データ(各テーブルの空席/在席の別を示す情報、座席数を示す情報等を含む)を用いて、飲食店予約用のWebサイトに空席情報を表示させることができる。
ここで、図10は顧客端末10における飲食店予約用のWebサイトの一例を示す正面図である。図10に示すように、飲食店予約用のWebサイトには、空席のテーブルのテーブル番号と、座席数とが一覧表示された画面Pが表示されている。このように飲食店予約用のWebサイトに、空席のテーブルのテーブル番号と座席数とを一覧表示することにより、客は、ネット予約する際に店舗内で客が利用可能なテーブルとそのテーブルの座席数との関係を把握することができ、スムーズな予約処理を行うことができる。すなわち、利用可能な人数の表示だけでは場所の離れた複数のテーブルに分散してしまうことがわからない場合がある。この点、本実施形態では、客が利用可能なテーブルとそのテーブルの座席数との関係を把握することができるようになっているので、空席が場所の離れた複数のテーブルに分散していることがわかるようになっている。
なお、テーブル情報ファイル214aに、禁煙席/喫煙席、窓際席、個室、他のテーブルとの組み合わせの可否等がテーブル毎の各種の情報として含まれている場合には、これらの情報も画面Pに表示するようにしても良い。
なお、前記した実施形態では、店員のハンディターミナル7の手動操作により入力されたテーブル情報がPOS端末2に送信される形態について説明した。しかしながら、これ以外にも、荷重センサや温度センサなどの測定手段や、カメラなどの撮影手段などを用いて自動的に座席の空席/在席を判断し、その判断結果により自動的に生成されたテーブル情報がPOS端末2に送信されるような形態とすることも可能である。その他、POS端末2に店員がテーブル情報を手動で入力するための操作入力手段を設けるような形態とすることも可能である。
また、前記した実施形態では、図1に示すような形態の飲食店支援システム1の場合について説明したが、これ以外にも、例えば、図1における待合場所E1及び客席のPOS端末2、ストアサーバ5、印刷装置3などを省略して、待合場所E1のPOS端末2の機能を実装した会計場所E2に設置されるPOS端末2と、アクセスポイント4と、内部ネットワーク6と、ハンディターミナル7とを主体に構成される飲食店支援システム1とすることも可能である。この場合、テーブル情報ファイル214aはPOS端末2で管理される。そして、テーブル状況データは、POS端末2から予約サーバ8に送信されることになる。
また、その他、待合場所E1のPOS端末2の機能を実装した会計場所E2に設置されるPOS端末2のみを備える飲食店支援システム1とすることも可能であり、その場合には、当該POS端末2に前記した操作入力手段を設けるようにする。
また、前記した実施形態では、店舗内が禁煙スペースと喫煙スペースとに区分けされており、空席画面S1が、禁煙スペースの座席の予約要求を受け付ける禁煙席ボタン102と、喫煙スペースの座席の予約要求を受け付ける喫煙席ボタン103とを有する形態について説明した。しかしながら、これに限定されず、店舗内を前記した禁煙スペース及び喫煙スペース以外の所定スペース(例えば、ソファースペース、リクライニングシートスペースなど)に区分けし、その所定スペース毎の座席の予約要求を受け付ける複数のボタンアイコンを空席画面S1に表示するような形態とすることも可能である。
その他、前記した実施形態における飲食店支援システムの構成、POS端末のハードウェア構成及び機能的構成、及び、POS端末のLCDなどの表示手段に表示される画面構成などは単なる例として記載したものであり、本発明はこれらにより限定されない。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。