以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[注文支援システム1]
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る注文支援システム1は、注文支援装置2と注文端末3と厨房端末4とを含む。注文支援装置2と注文端末3と厨房端末4とは、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。なお、注文支援装置2、注文端末3、及び厨房端末4はそれぞれ、複数設けられてもよい。
注文端末3は、例えば、飲食店、カラオケ店など飲食物を提供可能な施設の各テーブル(席、部屋)に設置される。注文端末3は、施設の利用者が操作して所望の飲食物の注文を行うことが可能な操作端末(セルフオーダー端末、テーブルトップ端末など)である。なお、注文端末3は、施設の接客スタッフが操作する操作端末(施設端末)であって、接客スタッフが利用者から受け付けた注文を入力する操作端末(ハンディ端末など)であってもよい。また、注文端末3は、利用者が所有する利用者端末(スマートフォンなど)であって、利用者が施設のウェブサイトにアクセスして所望の飲食物の注文を入力する操作端末であってもよい。すなわち、注文端末3には、利用者の飲食物の注文を受け付けることが可能な種々の操作端末が含まれる。
注文支援装置2は、注文端末3から注文を受け付けて注文情報を厨房端末4に出力する。注文支援装置2は、施設に設置されてもよいし、施設の外部に設置され、通信網N1を介して注文端末3及び厨房端末4とデータ通信を行ってもよい。
厨房端末4は、注文端末3と同様に、例えば、飲食店、カラオケ店など飲食物を提供可能な施設に設置される。厨房端末4は、注文支援装置2から注文情報を取得し、当該注文情報が表示された注文票を出力(印刷又は表示)する。
本実施形態では、注文支援装置2単体が本発明に係る注文支援システムに相当するが、本発明に係る注文支援システムは、注文支援装置2、注文端末3、及び厨房端末4のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。例えば、注文支援装置2、注文端末3、及び厨房端末4のうち複数の構成要素が協働して後述する各種の注文支援処理(図10参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムを本発明に係る注文支援システムとして捉えることが可能である。例えば、本発明に係る注文支援システムは、注文支援装置2及び厨房端末4により構成されてもよい。
以下では、注文端末3が飲食物を提供する飲食店の各テーブルに設置され、各テーブルを利用する一又は複数の利用者が注文端末3に注文を入力し、注文支援装置2が注文端末3から注文を取得して注文情報を厨房端末4から出力させる構成を例に挙げて説明する。前記飲食店は、本発明の施設の一例である。
[注文支援装置2]
図1に示されるように、注文支援装置2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信I/F24などを備える。注文支援装置2は、例えばタブレット端末又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置であってもよい。また、注文支援装置2で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサによって分散して実行されてもよい。
通信I/F24は、注文支援装置2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して注文端末3、厨房端末4などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部22は、商品情報D1及び注文受付情報D2を含む。図2は商品情報D1の一例を示す図であり、図3は注文受付情報D2の一例を示す図である。
商品情報D1は、飲食店で提供可能な商品(飲食物)に関する情報(メニュー情報)である。図2に示されるように、商品情報D1には、商品ID、商品名、金額、画像などの情報が含まれる。前記商品IDは、飲食物の識別情報である。前記商品名は、飲食物の名前である。前記画像は、前記飲食物を表す写真又はイラストである。なお、本実施形態では、便宜上、前記画像を画像名で表す。
また、商品情報D1には、メニューのカテゴリー(ジャンル)ごとに複数の商品の情報が登録される。例えば、商品ID「A・・・」の飲食物は「定食メニュー」のカテゴリーに含まれる商品であり、商品ID「B・・・」の商品は「一品(アラカルト)メニュー」のカテゴリーに含まれる商品であり、商品ID「C・・・」の商品は「デザートメニュー」のカテゴリーに含まれる商品であり、商品ID「D・・・」の商品は「ドリンクメニュー」のカテゴリーに含まれる商品である。各カテゴリーには、具体的な複数の飲食物が含まれる。例えば「定食メニュー」には、「日替わり定食」、「刺身定食」、「煮魚定食」などが含まれる。
商品情報D1は、飲食店の管理者により予め登録され、必要に応じて適宜更新される。例えば、飲食店の管理者は、注文支援装置2が管理するメニュー登録ページにアクセスして商品情報D1の登録、編集などを行うことが可能である。
注文受付情報D2は、注文端末3を介して利用者から受け付けた注文に関する情報である。図3に示されるように、注文受付情報D2には、テーブル番号、利用人数、注文番号、注文商品、注文数などの情報が含まれる。前記テーブル番号は、注文を受け付けたテーブルを識別する識別情報である。前記利用人数は、前記テーブルを利用する利用者の人数である。前記利用人数の情報は、注文端末3から取得する情報に含まれる。なお、前記利用人数の情報は、飲食店のスタッフが操作する施設端末(不図示)、予約を管理する管理端末(不図示)などから取得する情報に含まれてもよい。例えば、接客スタッフが飲食店に来店した利用者をテーブルに案内する際に利用者から利用人数を聞き取ると、前記施設端末にテーブル番号及び利用人数を入力する。制御部21は、前記施設端末からテーブル番号及び利用人数の各情報を取得すると、注文受付情報D2にテーブル番号及び利用人数を互いに関連付けて登録する。また、利用者が飲食店を予約する際に利用人数を登録した場合、前記施設端末は前記管理端末から利用者情報(利用者名、利用人数など)を取得して、当該利用者情報と利用者に割り当てるテーブルのテーブル番号とを互いに関連付ける。制御部21は、前記施設端末からテーブル番号及び利用人数の各情報を取得すると、注文受付情報D2にテーブル番号及び利用人数を互いに関連付けて登録する。
前記注文番号は、利用者の注文を識別する識別情報である。制御部21は、例えば利用者から注文を受け付けた順、すなわち注文端末3から注文を受け付けた順に番号(注文番号)を注文受付情報D2に登録する。前記注文商品は、注文内容を示す情報である。前記注文商品には、商品情報D1に含まれる商品名のうち利用者に選択された商品(飲食物)の商品名が登録される。各注文商品には、前記注文番号が関連付けられる。
前記注文数は、前記テーブル番号に対応するテーブルにおいて受け付けた注文に含まれる注文商品の合計数を示す情報である。注文受付情報D2は、現在時刻における情報を示している。例えば、制御部21は、テーブル番号「2」のテーブルにおいて「日替わり定食」3点の注文を受け付けた時点で、前記注文数に「3」を登録する。また、制御部21は、その後にテーブル番号「2」のテーブルにおいて、「日替わり定食」1点の追加注文を受け付けた場合、先に受け付けた注文に対応する注文数「3」と追加で受け付けた注文に対応する注文数「1」とを合計して、前記注文数に「4」を登録する。
制御部21は、注文端末3から注文を受け付けるごと注文受付情報D2を登録する。なお、注文受付情報D2は、利用者の利用代金に関する会計処理に利用されてもよい。また、注文受付情報D2は、会計処理が完了した場合などに削除されてもよい。
なお、他の実施形態として、商品情報D1及び注文受付情報D2などの情報の一部又は全部が、注文端末3、又は、注文支援装置2からアクセス可能なサーバに記憶されてもよい。この場合、注文支援装置2の制御部21は、注文端末3又は前記サーバから前記情報を取得して、後述の注文支援処理(図10参照)などの各処理を実行してもよい。
また、記憶部22には、注文端末3に表示されるトップ画面(図4参照)、メニュー画面(図5参照)、注文画面(図6参照)、会計画面(不図示)などのデータも記憶される。
さらに、記憶部22には、制御部21に後述の注文支援処理(図10参照)を実行させるための注文支援プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記注文支援プログラムは、USB、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、注文支援装置2に電気的に接続されるUSBドライブ、CDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。また、前記注文支援プログラムは、注文支援装置2からアクセス可能なサーバからダウンロードされて、記憶部22に記憶されてもよい。
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより注文支援装置2を制御する。
ところで、一つのテーブルを複数の利用者(利用者グループ)で利用する場合において、利用者グループから注文を受け付ける場合に以下の問題が生じるおそれがある。例えば一つのテーブルを4人で利用する利用者グループのうち3人の利用者の注文を先に受け付け、残りの1人の利用者の注文を受け付けていない場合、厨房スタッフは先に3人分の注文の調理を行う場合がある。この場合、その後に残りの1人の利用者の注文を受け付けると、厨房スタッフは、1人分の調理を行うことになる。このような場合、調理、準備など厨房作業が二度手間となり、厨房の作業効率が低下するおそれがある。これに対して、本実施形態に係る注文支援装置2では、施設において利用者グループの注文に対する厨房の作業効率を向上させることが可能である。
具体的に、制御部21は、図1に示されるように、取得処理部211、受付処理部212、算出処理部213、判定処理部214、出力処理部215などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記注文支援プログラムに従った各種の処理を実行することによって、取得処理部211、受付処理部212、算出処理部213、判定処理部214、及び出力処理部215として機能する。また、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記注文支援プログラムは、複数のプロセッサを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
取得処理部211は、飲食店を利用する利用者の人数(利用人数)の情報と、当該利用者が利用するテーブルのテーブル番号の情報とを取得する。例えば、接客スタッフが飲食店に来店した利用者を所定のテーブルに案内する際に利用者から利用人数を聞き取ると、前記施設端末にテーブル番号及び利用人数を入力する。取得処理部211は、前記施設端末からテーブル番号及び利用人数の各情報を取得する。また、利用者が飲食店を予約する際に利用人数を登録した場合、前記施設端末は前記管理端末から利用者情報(利用者名、利用人数など)を取得して、当該利用者情報と利用者に割り当てるテーブルのテーブル番号とを互いに関連付けて予約管理台帳に登録する。取得処理部211は、前記予約管理台帳からテーブル番号及び利用人数の各情報を取得する。取得処理部211は、テーブル番号及び利用人数の各情報を取得すると、注文受付情報D2(図3参照)にテーブル番号及び利用人数を互いに関連付けて登録する。取得処理部211は、本発明の取得処理部の一例である。
テーブルに対応するテーブル番号及び利用人数の各情報が注文受付情報D2に登録されると、制御部21は、当該テーブルの利用者からの注文の受け付けを許可する。例えば、制御部21は、図4に示すトップ画面などを注文端末3に表示させる。制御部21は、トップ画面(図4参照)に対応するトップページ、メニュー画面(図5参照)に対応するメニューページ、注文画面(図6参照)に対応する注文ページ、会計画面(不図示)に対応する会計ページなどを生成してこれらのページの情報を注文端末3に送信することにより、注文端末3に各ページを表示させることが可能である。
図4に示すトップ画面には、カテゴリー(「定食」、「一品(アラカルト)」、「デザート」、「ドリンク」)ごとのメニューボタンM1が表示される。図5に示すメニュー画面には、図4に示すトップ画面のカテゴリーに含まれる具体的な飲食物の情報が表示される。例えば、「定食メニュー」のメニュー画面(図5参照)には、「日替わり定食」、「刺身定食」、「煮魚定食」、「…」などの情報が表示される。前記メニュー画面において、複数の飲食物が1ページに収まらない場合には、複数ページに渡って表示される。例えば利用者が前記メニュー画面の「次へ」を選択すると、次ページのメニュー画面が表示される。
また、図5に示すメニュー画面には、図4に示すトップ画面のメニューボタンM1と、メニュー欄M2に表示される複数の飲食物情報(画像M3、商品名M4、金額など)とが表示される。画像M3は、飲食物の画像を表すとともに、利用者が飲食物を選択するための選択ボタンとしての機能を有する。また前記メニュー画面には、お気に入りページに移行するためのお気に入りページボタンM5と、注文画面(図6参照)に移行するための注文ページボタンM6と、会計画面に移行するための会計ボタンM7とが含まれる。
また、図6に示す注文画面には、利用者がメニュー画面において選択した飲食物の一覧が表示される。前記注文画面には、一覧表示された飲食物の注文を確定させる注文確定ボタンM8が含まれる。利用者は、前記注文画面において、注文確定ボタンM8を押下することにより選択した飲食物の注文を確定させる操作、選択した飲食物の数量を変更、削除する操作などを行う。
このように、利用者は、注文端末3を利用して飲食物を注文する場合、前記メニュー画面において所望の飲食物を選択し、前記注文画面において選択した飲食物の注文を確定させる操作を行う。
受付処理部212は、注文端末3に表示される各種画面において利用者からの操作を受け付ける。例えば、受付処理部212は、図4~図6に示す各画面において利用者の選択操作(タッチ操作など)を受け付ける。受付処理部212は、本発明の受付処理部の一例である。
例えば、図4に示すトップ画面において利用者が「定食メニュー」を選択した場合、受付処理部212はカテゴリー選択操作を受け付ける。この場合、制御部21は、カテゴリー選択操作に応じた図5に示すメニュー画面を注文端末3に表示させる。また例えば、図5に示すメニュー画面において利用者が「日替わり定食」を選択した場合、受付処理部212は商品選択操作を受け付ける。また、例えば図6に示す注文画面において利用者が注文を確定させる操作(注文確定ボタンM8の押下操作)を行った場合、受付処理部212は注文確定操作を受け付ける。ここで、受付処理部212は、利用者による注文確定操作を受け付けた場合に、当該利用者の注文を受け付ける。例えば、受付処理部212は、複数の利用者を含む利用者グループのテーブルについて、当該利用者グループの各利用者が飲食物を選択して、その後に注文確定操作を行った場合に当該利用者グループの注文を受け付ける。なお、利用者グループの各利用者が個別に商品選択操作及び注文確定操作を行った場合、受付処理部212は、利用者ごとに注文を受け付ける。すなわち、受付処理部212が受け付ける一度の注文には、一人の利用者の一つの飲食物が含まれてもよいし、一人又は複数の利用者の複数の飲食物が含まれてもよい。
また、受付処理部212は、利用者の注文を受け付けた場合、注文番号及び注文商品の情報を、当該利用者が利用するテーブルのテーブル番号に関連付けて注文受付情報D2(図3参照)に登録する。なお、各注文端末3には予めテーブル番号が関連付けられており、受付処理部212が注文端末3から受け付ける注文には、テーブル番号の情報が含まれる。このため、受付処理部212は、各注文に対応するテーブル番号を把握することが可能である。
算出処理部213は、受付処理部212により受け付けられる前記注文の注文数を算出する。例えば1人の利用者がテーブルを利用する場合、算出処理部213は、受付処理部212が受け付ける当該利用者の注文に基づいて、当該利用者が注文する飲食物の注文数を算出する。また例えば4人の利用者(利用者グループ)がテーブルを利用する場合、算出処理部213は、受付処理部212が受け付ける利用者グループの注文に基づいて、利用者グループの飲食物の注文数の合計を算出する。算出処理部213は、算出した注文数の情報を、利用者が利用するテーブルのテーブル番号に関連付けて注文受付情報D2に登録する。また、受付処理部212が所定のテーブルに対応する注文を受け付けた後に、さらに当該テーブルに対応する注文(追加注文)を受け付けた場合、算出処理部213は、注文受付情報D2に登録されている注文数を更新する。算出処理部213は、本発明の算出処理部の一例である。
例えば、利用者Xがテーブル番号「3」のテーブルにおいて注文端末3を利用して「日替わり定食」を注文した場合に、算出処理部213は、注文数「1」を算出してテーブル番号「3」に関連付けて注文受付情報D2に登録する(図3参照)。また例えば、利用者A,B,Cがテーブル番号「2」のテーブルにおいて注文端末3を利用して「日替わり定食」を各々選択して注文した場合に、算出処理部213は、注文数「3」を算出してテーブル番号「2」に関連付けて注文受付情報D2に登録する。また例えば、利用者Dがテーブル番号「2」のテーブルにおいて利用者A,B,Cが注文した後に「日替わり定食」を選択して追加注文した場合に、算出処理部213は、注文受付情報D2に登録されている注文数「3」を「4」に更新する。
判定処理部214は、受付処理部212により受け付けられる利用者グループの注文の注文数が、取得処理部211により取得される利用人数(グループ人数)以上であるか否かを判定する。具体的には、判定処理部214は、算出処理部213により前記注文数が算出されるごとに、注文受付情報D2を参照して、前記注文数が前記利用人数以上であるか否かを判定する。判定処理部214は、前記注文数及び前記利用人数を比較する処理を行う。判定処理部214は、本発明の判定処理部の一例である。
出力処理部215は、受付処理部212が受け付けた注文の情報(注文情報F1)を厨房端末4に出力する。具体的には、出力処理部215は、利用者が注文した飲食物の注文内容と、当該利用者が利用するテーブルのテーブル番号と、注文番号とを含む注文情報F1を厨房端末4に出力する。注文情報F1には、注文日時(受付日時)が含まれてもよい。また、出力処理部215は、前記注文内容、前記テーブル番号、及び注文番号を含む注文票を厨房端末4から出力(印刷又は表示)させる。
ここで、出力処理部215は、受付処理部212により受け付けられる利用者グループの注文の注文数が、取得処理部211により取得される利用人数(グループ人数)以上の場合に、前記注文に対応する注文票を厨房端末4から出力させる。また、出力処理部215は、前記注文数が前記利用人数未満である場合には前記注文に対応する注文票を厨房端末4から出力させない。出力処理部215は、本発明の出力処理部の一例である。
例えば、テーブル番号「1」のテーブルを利用する利用者グループの利用者P,Q,Rのそれぞれが注文端末3を利用して「日替わり定食」、「刺身定食」、「マグロ丼」を注文した場合、前記注文数(ここでは「3」)が前記利用人数(ここでは「3」)以上となるため、出力処理部215は、テーブル番号「1」と、注文番号「001」、「002」、「003」と、各注文内容「日替わり定食」、「刺身定食」、「マグロ丼」と、注文日時とを含む各々の注文票T1を厨房端末4から出力させる。図7は、前記注文票T1の一例を示す図である。
これに対して、例えば、テーブル番号「2」のテーブルを利用する利用者A,B,C,Dを含む4人グループのうち利用者A,B,Cが注文端末3を利用して「日替わり定食」を各々注文した場合、受付処理部212により受け付けられる前記利用者グループの注文数は「3」となる(図3参照)。このため、当該注文数「3」は取得処理部211により取得される前記利用人数「4」未満となる。この場合、出力処理部215は、前記注文に対応する注文票を厨房端末4から出力させない。このため、例えば図3に示すように、テーブル番号「1」に対応する注文を受け付けた後にテーブル番号「2」の注文を受け付けた場合であっても、出力処理部215は、図8に示すように、テーブル番号「1」に対応する注文の注文票を厨房端末4から出力させた後に、テーブル番号「2」に対応する注文の注文票を厨房端末4から出力させず、テーブル番号「3」に対応する注文の注文票を厨房端末4から出力させる。
そして、テーブル番号「2」に対応する注文については、例えば追加注文により注文数が利用人数以上になった時点で、出力処理部215は、テーブル番号「2」に対応する注文の注文票を厨房端末4から出力させる。図8には、テーブル番号「3」に対応する注文票の後にテーブル番号「2」に対応する注文票が出力されることを示している。このように、出力処理部215は、第1注文(例えば利用者A,B,Cの注文)に対応する第1注文数(ここでは「3」)がグループ人数(ここでは「4」)未満である場合に前記第1注文に対応する注文票を出力させず、その後に受付処理部212により受け付けられた第2注文(例えば利用者Dの注文)に対応する第2注文数と前記第1注文数との合計がグループ人数以上となる場合に前記第1注文及び前記第2注文に対応する注文票を出力させる。
ここで、出力処理部215は、前記第1注文及び前記第2注文に対応する注文票を厨房端末4から出力させる場合に、図8に示すように、前記第1注文及び前記第2注文を1枚の注文票に表記させるとともに、前記第2注文に対応する注文番号及び注文日時を注文票に表記させる。これにより、厨房スタッフは、注文票が出力される度に、飲食物の用意を開始すればよいため、作業ミスを防止することができる。また、出力処理部215は、図9に示すように、前記第1注文及び前記第2注文を別々の注文票に表記させるとともに、前記第1注文及び前記第2注文のそれぞれに対応する注文番号及び注文日時を各注文票に表記させてもよい。図9に示す構成によれば、厨房スタッフは、利用者が実際に注文した時間(注文確定操作の時間)からの経過時間を把握することができるため、注文された飲食物の調理、準備の優先順位などを調整することが可能となる。
なお、制御部21は、利用者が注文した飲食物の代金について会計処理を行ってもよい。例えば、利用者が注文端末3に表示された会計画面(不図示)において利用代金を支払う会計操作を行うと、制御部21は、前記会計操作に応じて会計処理を行う。
また、制御部21は、テーブルに対応する利用代金の会計処理が完了した場合に、注文受付情報D2(図3参照)に登録された当該テーブルに対応する各情報を削除してもよい。
[注文端末3]
図1に示されるように、注文端末3は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信I/F34などを備える。注文端末3は、例えば飲食店の各テーブルに設置されるセルフオーダー端末である。
通信I/F34は、注文端末3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して注文支援装置2、厨房端末4などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
操作表示部33は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。操作表示部33は、利用者から飲食物の注文操作を受け付けるトップ画面(図4参照)、メニュー画面(図5参照)、及び注文画面(図6参照)、利用者から会計操作を受け付ける会計画面(不図示)などを表示する。操作表示部33は、例えばタッチパネルで構成され、利用者のタッチ操作を受け付ける。
記憶部32は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部32には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルに従って注文支援装置2などの外部装置との間で通信処理を制御部31に実行させるための制御プログラムである。
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより注文端末3を制御する。
具体的に、制御部31は、記憶部32に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部311として機能する。ブラウザ処理部311は、注文支援装置2から通信網N1を介して提供される各種情報(トップ画面、メニュー画面、注文画面、会計画面など)を操作表示部33に表示させ、操作表示部33に対する操作を注文支援装置2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。なお、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
[厨房端末4]
図1に示されるように、厨房端末4は、制御部41、記憶部42、操作表示部43、及び通信I/F44などを備える。厨房端末4は、例えばプリンタ装置、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。なお、厨房端末4は、注文支援装置2と同一の機能をさらに備えてもよいし、注文支援装置2と一体の情報処理装置であってもよい。ここでは、厨房端末4は、飲食店の厨房に設置されるプリンタ装置であると仮定する。
通信I/F44は、厨房端末4を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して注文支援装置2、注文端末3などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
操作表示部43は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
記憶部42は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部42には、注文支援装置2、注文端末3との間で各種の情報を送受信するための制御プログラムなどが記憶される。例えば、前記制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、厨房端末4に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部42に記憶される。また、記憶部42に、制御部41に後述の注文支援処理(図10参照)を実行させるための注文支援プログラムなどの制御プログラムが記憶されてもよい。
制御部41は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部41は、前記ROM又は記憶部42に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより厨房端末4を制御する。
具体的に、制御部41は、図1に示されるように、取得処理部411、及び出力処理部412などの各種の処理部を含む。なお、制御部41は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記制御プログラムは、複数のプロセッサを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
取得処理部411は、注文支援装置2から出力される注文情報F1を取得する。例えば、注文支援装置2が、注文端末3を介してテーブル番号「1」のテーブルを利用する利用者グループの利用者P,Q,Rの注文(「日替わり定食」、「刺身定食」、「マグロ丼」)を受け付け、当該注文に対応する注文情報F1を厨房端末4に出力した場合に、取得処理部411は注文情報F1を取得する。
出力処理部412は、取得処理部411により取得される情報を外部に出力する。具体的には、出力処理部412は、取得処理部411により取得される注文情報F1を外部に出力させる。厨房端末4には、例えばロール紙がセットされており、ロール紙を搬送する搬送部(不図示)、ロール紙に画像を形成する画像形成部(不図示)、ロール紙を所定位置で切断する切断部(不図示)などが設けられている。
例えば図7に示すように、出力処理部412は、取得処理部411により注文情報F1が取得された場合に注文情報F1を注文票T1に印刷(白黒印刷)させる印刷処理を前記画像形成部に実行させる。具体的には、出力処理部412は、注文情報F1に応じた画像データが入力されるごとに当該画像データに応じた注文内容の画像をロール紙に形成(白黒印刷)させる印刷処理を前記画像形成部に実行させ、その後、ロール紙を所定位置で切断させる切断処理を前記切断部に実行させて外部に排出させる。これにより、一つの注文ごとに一枚の注文票T1が作成される。厨房スタッフは、注文票T1を受け取ると、注文内容の飲食物を用意する。
例えば図9に示すように、厨房スタッフは、テーブル番号「1」のテーブルに対応する注文票T1を取得すると、「日替わり定食」、「刺身定食」、「マグロ丼」の調理を行う。また調理が完了すると、接客スタッフは、注文の飲食物をテーブル番号「1」の利用者P,Q,Rに配膳する。次に、厨房スタッフは、テーブル番号「3」のテーブルに対応する注文票T1を取得すると、「日替わり定食」の調理を行う。また調理が完了すると、接客スタッフは、注文の飲食物をテーブル番号「3」の利用者Xに配膳する。次に、厨房スタッフは、テーブル番号「2」のテーブルに対応する注文票T1を取得すると、「日替わり定食」4点の調理を行う。また調理が完了すると、接客スタッフは、注文の飲食物をテーブル番号「2」の利用者A,B,C,Dに配膳する。このように、厨房スタッフは、テーブルごとに対応する注文をまとめて用意することができ、また接客スタッフは、当該テーブルの利用者にまとめて飲食物を配膳することができる。
[注文支援処理]
次に、図10を参照しつつ、注文支援システム1において実行される注文支援処理について説明する。具体的に、本実施形態では、注文支援装置2の制御部21によって注文支援処理が実行される。また、制御部21は、各注文端末3からのアクセスに応じて各注文端末3に対応して注文支援処理を並行して実行することが可能である。なお、制御部21は、注文端末3の所定の操作によって注文支援処理を途中で終了することがある。
なお、本発明は、前記注文支援処理に含まれる一又は複数のステップを実行する注文支援方法の発明として捉えることができる。また、ここで説明する前記注文支援処理に含まれる一又は複数のステップは適宜省略されてもよい。なお、前記注文支援処理における各ステップは同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部21によって前記注文支援処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、複数のプロセッサによって前記注文支援処理における各ステップが分散して実行される注文支援方法も他の実施形態として考えられる。
ステップS11において、制御部21は、飲食店に来店した利用者の人数(利用人数)と、当該利用者が利用するテーブルのテーブル番号とを取得する。例えば、飲食店のスタッフが利用者が来店したことを示す情報を登録すると、制御部21は、施設端末(予約管理台帳)から当該利用者に対応する利用人数及びテーブル番号を取得する。ステップS11は、本発明の取得ステップの一例である。
次にステップS12において、制御部21は、飲食店が提供する飲食物の注文を受け付ける注文受付画面(トップ画面、メニュー画面など)を注文端末3に表示させる。例えば、制御部21は、図4に示すトップ画面を、利用者A,B,C,Dの利用者グループが利用するテーブル番号「2」のテーブルに設置された注文端末3に表示させる。また、制御部21は、図4に示すトップ画面においていずれかのメニューボタンM1が選択された場合に、図5に示すメニュー画面を注文端末3に表示させる。
次にステップS13において、制御部21は、注文端末3を介して利用者の注文を受け付けたか否かを判定する。制御部21により利用者の注文を受け付けたと判定された場合(S13:Yes)、処理はステップS14に移行する。制御部21は、利用者の注文を受け付けるまで待機する(S13:No)。例えば、利用者A,B,C,Dのうち利用者A,B,Cが注文端末3を利用して「日替わり定食」を各々選択して注文(注文確定操作)した場合に、制御部21は、利用者A,B,Cの注文を受け付ける。また、制御部21は、利用者A,B,Cの注文に対応する注文番号及び注文商品「日替わり定食」の情報を、テーブル番号「2」に関連付けて注文受付情報D2(図3参照)に登録する。ステップS13は、本発明の受付ステップの一例である。
ステップS14において、制御部21は、受け付けた注文の注文数を算出する。例えば、図6に示す例において、テーブル番号「1」のテーブルを利用する利用者P,Q,Rが注文確定操作を行うと、制御部21は、前記注文数として「3」を算出する。また例えば、利用者A,B,C,Dのうち利用者A,B,Cが注文端末3を利用して「日替わり定食」を各々選択して注文した場合、制御部21は、前記注文数として「3」を算出する。制御部21は、算出した注文数の情報を、利用者が利用するテーブルのテーブル番号に関連付けて注文受付情報D2に登録する。ステップS14は、本発明の算出ステップの一例である。
次にステップS15において、制御部21は、注文受付情報D2を参照して、前記注文数が前記利用人数以上であるか否かを判定する。前記注文数が前記利用人数以上である場合(S15:Yes)、処理はステップS16に移行する。一方、前記注文数が前記利用人数以上でない場合、すなわち前記注文数が前記利用人数未満である場合(S15:No)、処理はステップS12に移行する。制御部21は、前記注文数が前記利用人数以上になるまでステップS12~S15の処理を繰り返す。ステップS15は、本発明の判定ステップの一例である。
ステップS16では、制御部21は、受け付けた注文の情報(注文情報F1)を厨房端末4に出力する。例えば、利用者P,Q,Rの注文数「3」は利用人数「3」以上であるため、制御部21は、利用者P,Q,Rの注文である「日替わり定食」、「刺身定食」、「マグロ丼」の注文情報F1を厨房端末4に出力する。厨房端末4は、注文情報F1を取得すると、注文情報F1を表記した注文票T1(図7参照)を出力する。
また、例えば、利用者A,B,Cの注文数「3」は利用人数「4」未満であるため、制御部21は、利用者A,B,Cの注文である「日替わり定食」3点の注文情報F1を厨房端末4に出力しない(S15:No)。その後、利用者Cが「日替わり定食」を追加注文した場合(S13:Yes)、注文数の合計「4」が利用人数「4」以上になるため(S15:Yes)、制御部21は、利用者A,B,C,Dの注文である「日替わり定食」4点の注文情報F1を厨房端末4に出力する。ステップS16は、本発明の出力ステップの一例である。以上のようにして前記注文支援処理が行われる。
ここで、ステップS15において、制御部21が前記注文数が前記利用人数以上になるまで待機する構成(S15:No)では、先に注文した利用者に飲食物を提供する時間が遅くなってしまう。そこで、本発明の他の実施形態として、出力処理部215は、前記注文数が前記利用人数未満である場合であって、受付処理部212が利用者グループの注文を受け付けてから所定時間が経過した場合には、当該注文に対応する注文票を出力させてもよい。
例えば、利用者A,B,C,Dを含む4人グループのうち利用者A,B,Cが「日替わり定食」を各々注文した場合、注文数「3」は利用人数「4」未満である。この場合、受付処理部212が利用者A,B,Cの注文を受け付けてから所定時間(例えば「7分」)経過した場合に、出力処理部215は、利用者A,B,Cの注文に対応する注文票を厨房端末4から出力させる。
具体的には、前記注文数が前記グループ人数未満である場合において、出力処理部215は、受付処理部212が前記利用者グループの第1利用者(ここでは利用者A,B,C)の第1注文(ここでは「日替わり定食」3点)を受け付けてから所定時間が経過するまでの間に前記利用者グループの第2利用者(ここでは利用者D)の第2注文を受け付けなかった場合に、当該第1注文に対応する注文票を厨房端末4から出力させる。また、出力処理部215は、受付処理部212が前記第1注文を受け付けてから前記所定時間が経過するまでの間に前記第2注文を受け付け場合に、当該第1注文及び当該第2注文に対応する注文票を厨房端末4から出力させる。
図11は、上記構成に対応するフローチャートである。図11に示す構成では、図9に示す構成にステップS17が追加されている。
図11に示すように、ステップS15において、例えば利用者A,B,C,Dを含む4人グループのうち利用者A,B,Cの注文に対応する注文数が前記利用人数以上でない場合、すなわち前記注文数が前記利用人数未満である場合(S15:No)、処理はステップS17に移行する。
ステップS17において、制御部21は、前記注文を受け付けてから所定時間が経過したか否かを判定する。前記注文を受け付けてから所定時間が経過しない場合は、処理はステップS12に移行し、前記注文を受け付けてから所定時間が経過した場合は、処理はステップS16に移行する。すなわち、前記注文を受け付けてから所定時間が経過する前に前記注文数が前記利用人数以上になった場合に(S15:Yes)、処理はステップS16に移行する。また、前記注文数が前記利用人数未満のまま前記所定時間が経過した場合に(S17:Yes)、処理はステップS16に移行する。
前記注文数が前記利用人数未満のまま前記所定時間が経過した場合(S17:Yes)、ステップS16において、制御部21は、例えば利用者A,B,Cの注文に対応する注文票を先に厨房端末4から出力させる。これにより、先に注文した利用者について、飲食物の提供を長時間待たせることを防ぐことができる。なお、この場合に、制御部21は、例えば、先に受け付けた注文の調理を開始することを指示する情報を前記注文票に出力させてもよい。
また、前記注文数が前記グループ人数未満である場合において、出力処理部215は、受付処理部212が前記利用者グループの第1利用者(例えば利用者A,B)の第1注文(ここでは「日替わり定食」2点)を受け付けてから所定時間が経過するまでの間に前記利用者グループの第2利用者(例えば利用者C)の第2注文を受け付けなかった場合に、当該第1注文に対応する注文票を厨房端末4から出力させ、受付処理部212が前記第1注文を受け付けてから前記所定時間が経過するまでの間に前記第2注文を受け付け、さらに受付処理部212が前記第2注文を受け付けてから前記所定時間が経過するまでの間に前記利用者グループの他の利用者(例えば利用者D)の注文を受け付けなかった場合に、当該第1注文及び当該第2注文に対応する注文票を厨房端末4から出力させてもよい。このように、出力処理部215は、第1注文から所定時間が経過した場合に当該第1注文の注文票を出力させ、当該第1注文から所定時間が経過するまでの間に追加の第2注文を受け付けた場合には、当該第2注文から所定時間が経過した場合に当該第1注文及び第2注文の注文票を出力させてもよい。すなわち、出力処理部215は、利用者グループに対応する注文について、直前に受け付けた注文(最新の注文)から所定時間が経過したタイミングで、それまでに受け付けた注文に対応する注文票を厨房端末4から出力させる。よって、制御部21は、利用者グループに対応する注文について、注文を受け付けるごとに所定時間の計測をリセットする。
以上説明したように、本実施形態に係る注文支援システム1は、飲食物を提供する施設を利用する利用者グループのグループ人数を取得し、前記利用者グループの前記飲食物の注文を受け付け、受け付けた前記利用者グループの前記注文の注文数が、取得した前記グループ人数以上であるか否かを判定し、前記注文数が前記グループ人数以上である場合に、前記注文に対応する注文票を出力させる。これにより、厨房スタッフは、所定のテーブルについて利用人数に応じた数の注文をまとめて用意することができる。また、所定のテーブルについて利用人数に満たない数の注文を受け付けた場合には注文票が厨房スタッフに提示されないため、厨房スタッフが当該注文を先行して用意してしまうことを防ぐことができる。よって、利用者グループの注文に対する厨房の作業効率を向上させることが可能になる。
本発明の注文支援システムは、上述の実施形態に限定されない。
本発明の他の実施形態として、注文支援装置2の制御部21は、受け付けた注文のうち所定の飲食物の注文の注文数を算出する構成であってもよい。例えば、利用者グループのうち一人の利用者が定食メニューと、一品メニュー又はドリンクメニューとをまとめて注文する場合がある。この場合、例えば利用者グループのうち一部の利用者が注文していないにもかかわらず、注文数が利用人数以上になることが考えられる。この場合、注文数が利用人数以上になることにより当該注文の用意が先に行われてしまい、その後に他の利用者の追加注文が行われる可能性がある。すなわち、注文数が利用人数に適切に対応しない場合がある。そこで、制御部21は、例えば定食メニューについて前記注文数を算出する一方、一品メニュー、ドリンクメニューについては前記注文数を算出しない構成とする。例えば、テーブル番号「8」のテーブルにおいて(図3参照)、制御部21は、「日替わり定食」及び「刺身定食」に対応する注文数「2」を算出し、「海鮮サラダ」及び「ビール」を注文数に加算しない。この場合、制御部21は、「日替わり定食」及び「刺身定食」の注文票を厨房端末4から出力させない。また、制御部21は、その後に前記テーブルにおいて、2つの定食メニューの注文を受け付けた場合に、「日替わり定食」、「刺身定食」、及び2つの定食メニューの注文票を厨房端末4から出力させる。なお、一品メニュー、ドリンクメニューについては厨房の作業効率が低下する可能性が低く、また迅速に利用者に提供することが望ましいため、制御部21は、「海鮮サラダ」及び「ビール」の注文票を先に厨房端末4から出力させてもよい。
また、テーブルに対応する前記注文数が前記利用人数を超える場合、前記注文数には一品メニュー、ドリンクメニューの注文の注文数が含まれている可能性が高い。そこで、注文支援装置2の制御部21は、前記注文数が前記利用人数を超えることを条件に、前記注文数から、一品メニュー、ドリンクメニューの注文数を減算する構成としてもよい。この場合、制御部21は、減算結果の注文数が前記利用人数以上の場合に注文票を厨房端末4から出力させる。
また、本発明の他の実施形態として、注文支援装置2の制御部21は、前記注文数が前記利用人数未満の場合において、前記利用人数が所定人数以上の場合に注文票を厨房端末4から出力させる一方、前記利用人数が所定人数未満の場合には注文票を厨房端末4から出力させない構成であってもよい。例えば、テーブルの利用人数が所定人数以上である場合には、前記注文数が前記利用人数未満であっても、所定数以上の注文を受け付けた場合には当該注文を行った利用者に先に飲食物を提供することが望ましい場合がある。そこで、制御部21は、例えば前記利用人数が所定人数(例えば「6人」)以上の場合には、前記注文数が所定数(例えば「4」)以上であることを条件に、注文票を厨房端末4から出力させる。例えば図3に示すように、テーブル番号「5」のテーブルでは利用人数が6人であり現時点の注文数が「4」であるため、制御部21は、注文番号「021」~「024」の注文について、注文情報F1を厨房端末4に出力して注文票を厨房端末4から出力させる。これにより、厨房スタッフは、追加注文を待つことなく、注文番号「021」~「024」の注文の用意を開始する。
本発明の他の実施形態として、注文支援装置2の制御部21は、前記注文数が前記グループ人数未満である場合であって、受付処理部212が前記利用者グループの前記注文を受け付けてから所定時間が経過した場合に、前記グループ人数及び前記注文数のそれぞれを表す特定情報、又は、前記グループ人数に対する前記注文数の割合を表す特定情報を含む前記注文票を出力させてもよい。
例えば、テーブル番号「2」のテーブルを利用する利用者A,B,C,Dを含む4人グループのうち利用者A,B,Cが注文端末3を利用して「日替わり定食」を各々注文した場合、注文数「3」が利用人数「4」未満となる。この場合に、受付処理部212が利用者A,B,Cの前記注文を受け付けてから所定時間が経過した場合に、出力処理部215は、前記注文数「3」が前記利用人数「4」未満であることを認識可能な特定情報S1として「3/4」を表す情報を厨房端末4に出力する。そして、出力処理部215は、「3/4」を表す情報(特定情報S1)を厨房端末4から出力(印刷又は表示)させる。すなわち、出力処理部215は、テーブル番号「2」のテーブルを利用する利用者A,B,Cの注文に対応する、テーブル番号「2」と、注文番号「004」、「005」、「006」と、各注文内容「日替わり定食」と、特定情報S1「3/4」とを含む各々の注文票T1を厨房端末4から出力させる。図12は、前記注文票T1の一例を示す図である。特定情報S1は、前記利用人数に対する前記注文数の割合を表す情報(例えば「75%」)であってもよい。
このように、受付処理部212により受け付けられる利用者グループの注文の注文数が、取得処理部211により取得される利用人数(グループ人数)未満の場合に、出力処理部215は、前記注文数が前記利用人数未満であることを認識可能な特定情報S1を厨房端末4から出力させる。これにより、厨房スタッフは、利用者グループのテーブルにおいて、未だ注文をしていない利用者が存在することを把握することが可能となる。
また、出力処理部215により特定情報S1が出力された後に受付処理部212により前記利用者グループのうち残りの利用者の注文が受け付けられた場合に、出力処理部215は、前記グループ人数と前記注文数とが一致することを表す特定情報S2を含む注文票T2を出力させる。例えば、テーブル番号「2」のテーブルを利用する利用者A,B,C,Dを含む4人グループのうち残りの利用者Dが注文端末3を利用して「日替わり定食」を追加注文した場合、受付処理部212により受け付けられる前記利用者グループの注文数、すなわち算出処理部213により算出される注文数の合計は「4」となる。このため、当該注文数「4」は取得処理部211により取得される前記利用人数「4」と一致する。この場合、出力処理部215は、前記注文数「4」と前記利用人数「4」とが一致することを認識可能な特定情報S2として「4/4」を表す情報を厨房端末4に出力する。そして、出力処理部215は、「4/4」を表す情報(特定情報S2)を厨房端末4から出力(印刷又は表示)させる。すなわち、出力処理部215は、テーブル番号「2」のテーブルを利用する利用者Dの注文に対応する、テーブル番号「2」と、注文番号「010」と、各注文内容「日替わり定食」と、特定情報S2「4/4」とを含む注文票T2を厨房端末4から出力させる。図12には、前記注文票T2の一例を示している。これにより、厨房スタッフは、利用者グループのテーブルにおいて、全員分の注文が行われたことを把握することが可能となる。そして、厨房スタッフは、全員分の注文が揃った時点でまとめて調理、準備などを行うことが可能となる。
なお、図12に示す例では、特定情報S1,S2は、枠囲みで印刷されているが、特定情報S1,S2の出力方法はこれに限定されず、例えば白黒反転印刷されてもよいしカラー印刷されてもよい。また、特定情報S1及び特定情報S2のそれぞれが互いに異なる表示態様で出力されてもよい。
これにより、テーブルの注文状況に関する情報が印刷された注文票T1,T2が作成される。厨房スタッフは、例えば特定情報S1を含まない注文票T1を取得すると、注文票T1に記載された飲食物の用意を開始する。例えば、厨房スタッフは、テーブル番号「1」のテーブルに対応する注文「日替わり定食」、「刺身定食」、「マグロ丼」の調理を行う。また調理が完了すると、接客スタッフは、前記注文の飲食物をテーブル番号「1」の利用者P,Q,Rに配膳する。これにより、厨房スタッフは、テーブル番号「1」のテーブルに対応する注文をまとめて用意することができ、また接客スタッフは、当該テーブルの利用者P,Q,Rにまとめて飲食物を配膳することができる。
また、厨房スタッフは、例えば特定情報S1を含む注文票T1(図12)を取得すると、注文数が利用人数未満であることを認識して、注文票T1に記載された飲食物の用意を保留する。例えば、厨房スタッフは、テーブル番号「2」のテーブルに対応する注文「日替わり定食」3点の調理の開始を保留する。その後、厨房スタッフは、特定情報S2を含む注文票T2(図12)を取得すると、注文数と利用人数とが一致したことを認識して、注文票T1,T2に記載された飲食物(「日替わり定食」4点)の用意を開始する。調理が完了すると、接客スタッフは、前記注文の飲食物をテーブル番号「2」の利用者A,B,C,Dに配膳する。これにより、厨房スタッフは、テーブル番号「2」のテーブルに対応する注文をまとめて用意することができ、また接客スタッフは、当該テーブルの利用者A,B,C,Dにまとめて飲食物を配膳することができる。
また、本発明の他の実施形態として、注文支援装置2の制御部21は、前記利用者グループが利用するテーブルに対応する前記注文の受け付けが完了していないことを表す特定情報S1を含む注文票T1を出力させてもよい。すなわち、特定情報S1は、前記テーブルに対応する利用人数及び注文数を認識可能な情報であってもよいし(図12参照)、前記テーブルに対応する注文が完了していないことを示す情報であってもよい(図13参照)。また、制御部21は、図13に示すように、追加注文を受け付けた場合に、前記利用者グループが利用するテーブルに対応する前記注文の受け付けが完了したことを表す特定情報S2を含む注文票T2を出力させてもよい。