JP2016014850A - 軸部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】筒状の軸受部材と、軸受部材に保持される軸部材と、を有し、軸部材は、軸受部材に配置され、軸線方向に移動する回動軸と、回動軸の一方の端部に配置され回動軸の軸線に対して揺動し、画像形成装置本体の駆動軸に係合する係合爪を具備する回転力受け部材と、を有する。
【選択図】図5
Description
プロセスカートリッジとは、文字や図形等の表されるべき内容を形成し、これを紙等の記録媒体に転写する部材である。そこでプロセスカートリッジには、転写すべき内容が形成される感光体ドラムが含まれているとともに、該感光体ドラムに作用して転写すべき内容を形成させるための各種手段が併せて配置される。これには、例えば現像、帯電、クリーニングを行う手段を挙げることができる。
ここで「円柱状回転体」とは、中実であるいわゆる丸棒状で軸線まわりに回転する回転体、及び、中空であるいわゆる円筒状で軸線まわりに回転する回転体を含む概念である。
一方、プロセスカートリッジ3の装置本体2に対する着脱時には、駆動軸70と端部部材30とが、その姿勢によらずお互いに他方側の移動を阻害しないように速やかに係合及び離脱が行われる必要がある。
このように、装置本体2の駆動軸70には感光体ドラムユニット10の端部部材30が適切に係合して回転駆動力が伝達される。
以下、各構成について説明する。
現像ローラユニット5は、感光体ドラム11に現像剤を供給するローラである。そして、当該現像ローラユニット5により、感光体ドラム11に形成された静電潜像が現像される。なお現像ローラユニット5には、固定磁石が内蔵されている。
規制部材6は、上記した現像ローラユニット5の外周面に付着する現像剤の量を調整するとともに、現像剤自体に摩擦帯電電荷を付与する部材である。
クリーニングブレード7は、感光体ドラム11の外周面に接触してその先端により転写後に残存した現像剤を除去するブレードである。
基体はアルミニウム、又はアルミニウム合金による導電性材料が円筒形状に形成されたものである。基体に用いられるアルミニウム合金の種類は特に限定されないが、感光体ドラムの基体として用いられることが多いJIS規格(JIS H 4140)で定められる6000系、5000系、3000系のアルミニウム合金であることが好ましい。
また、基体の外周面に形成される感光層は特に限定されることはなく、その目的に応じて公知のものを適用することができる。
基体は、切削加工、押し出し加工、引き抜き加工等により円筒形状を形成することにより製造することができる。そして基体の外周面に感光層を塗布する等して積層して感光体ドラム11を作製することが可能である。
なお、本形態ではフタ材の一例を表したがこれに限定されず、通常取り得る他の形態のフタ材を適用することも可能である。例えばフタ材に回転力伝達のための歯車が配置されてもよい。
また上記導電性材料(アース板)は端部部材30側に設けられてもよい。
また、筒状体41のうち接触壁42を挟んで一方側が感光体ドラム11の内側に挿入される嵌合部43となっている。嵌合部43が感光体ドラム11の内側に挿入され、接着剤により感光体ドラム11の内面に固定される。これにより端部部材30が感光体ドラム11の端部に固定される。従って、嵌合部43の外径は、感光体ドラム11の円筒形状の内側に挿入可能な範囲で、感光体ドラム11の内径と概ね同じである。嵌合部43には外周面に溝が形成されてもよい。これにより当該溝に接着剤が充填され、アンカー効果等により筒状体41(端部部材30)と感光体ドラム11との接着性が向上する。
また、回動軸保持部材46には、孔46aから2つのスリット46bが延びている。この2つのスリット46bは孔46aの中心を挟んで対称位置に設けられている。またスリット46bの大きさ及び形状は、回動軸51(図8参照)の突起53がスリット46bを貫通することができるように形成されている。
また、ガイド壁48にはスリット48aが形成されている。図7(a)、図7(b)には分かり易さのためスリット48aが延びる方向に沿って点線を表している。スリット48aはその長手方向一端側が回動軸保持部材46のスリット46bに通じ、筒状体41の軸線に平行に延び、支持部材47に達した後、Uターンするように軸線方向に平行に延び、その端部(他端側)が回動軸保持部材46に達している。従って当該他端側は回動軸保持部材46により塞がれている。スリット48aのスリット幅はスリット48a内を回動軸51(図8参照)の突起53が移動できるように形成されている。
金属で作製する場合は、切削による削り出し、アルミダイキャスト、亜鉛ダイキャスト、金属粉末射出成形法(いわゆるMIM法)、金属粉末焼結積層法(いわゆる3Dプリンタ)などを用いることができる。また、金属の材質は問わず、鉄、ステンレス、アルミニウム、真鍮、銅、亜鉛やこれらの合金等を用いてもよい。また、各種メッキを施して表面に機能性(潤滑性や耐腐食性など)を向上させることができる。
以下にそれぞれについて説明する。
凹部52aは、回動軸51の本体52の一方の端面に形成される凹部であり、ここに爪部材用弾性部材64の一端側が挿入される。そして、凹部52aの底部にはこの爪部材用弾性部材64を固定するための保持突起52bが設けられている。本形態では後述するように保持突起52bを爪部材用弾性部材64の内側に挿入することにより該爪部材用弾性部材64が保持される。
凹部52cは、回動軸51の本体52の他方の端面、すなわち凹部52aが形成された側とは反対側の端面に形成された凹部である。凹部52cには回動軸用弾性部材63の一端が挿入され、凹部52cの底部に当該回動軸用弾性部材63の一端が接触する。従って凹部52cは当該挿入が可能な大きさに形成されている。
本形態で基部56は円板状であり、その中心には基部56を厚さ方向に貫通する孔56aが形成されている。
また、保持部材57には、平面視(図9(b))で基部56の孔56aの中心を通り、溝57aが延びる方向に直交する孔57cが設けられている。この孔57cには後述するように、ピン65が挿入される。
そして、2つの係合爪60のうち、凹部59aとは反対側となる面である外面60aは、連結片61から離隔するにしたがって互いに近づくように傾斜面(以降、外面60aを傾斜面60aと記載することがある。)とされている。
第一側面60bは、後述するように装置本体2から回転力が伝達される際に駆動軸70の回転力伝達突起72が接触する面である。かかる観点から第一側面60bは回転力を受ける際に確実に回転力伝達突起72との接触を維持する必要がある。そのため第一側面60bは本形態のように係合爪60が立設する方向(回動軸51の軸線が延びる方向)に平行であること、又は、先端に向かうにつれて第二側面60cとは離れる方向に傾斜する傾斜面を有していることが好ましい。
一方第二側面60cは本形態では上記のように第一側面60bに近づくように傾斜面を有しているがこの傾斜面は必ずしも設けられている必要はない。
長孔62aの貫通方向の形状が図11(b)に表れている。この図からわかるように、長孔62aは貫通方向の中央で最も狭く、長孔62aの全周に亘って、貫通方向両端に向かうにつれて孔が広がるように傾斜するように(テーパ形状を有して)拡径されている。これにより後述するように爪部材59の円滑な揺動を図っている。
また、軸部材50、軸部材50に含まれる爪部材59については弾性を持たせる観点から、金属板を折り曲げて作製したり、金属、ガラス、炭素繊維等を樹脂に含浸させて作製したりしてもよい。
図12(c)からわかるように回動軸51と支持部材47との間に回動軸用弾性部材63が配置され、回動軸51は突起53が回動軸保持部材46に押し付けられる方向に付勢されている。また、突起53の側面はスリット48aのスリット壁面に引っ掛かることができるため、回動軸51の回転時には突起53がスリット48aのスリット壁面に引っ掛かり回転力を伝達する。
先端部材55は図13(b)からわかるように、回動軸51の凹部52aが設けられた側の端面に、先端部材55の基部56の面を重ねるように配置して固定される。固定の方法は特に限定されることはなく、接着剤や溶着等の公知の方法を用いることができる。先端部材55と回動軸51とを一体に形成してもよい。また、このときには、回動軸51の本体52の軸線と先端部材55の軸線(孔56aの中心)とが一致するように位置づけられる。
そして、爪部材59の保持突起62が先端部材55の孔56aに挿入され、及び爪部材59の連結片61が先端部材55の溝57aに挿入される。このとき保持突起62の先端が爪部材用弾性部材64に差し込まれて固定される。そして、ピン65を先端部材55の孔57c及び爪部材59の長孔62aに通して、爪部材59を先端部材55に連結する。
図14に示した姿勢では、回動軸用弾性部材63により、軸部材50の全体が可能な範囲で最も軸受部材40から突出した姿勢とされている。軸部材50に何ら外力が加わらないときには端部部材30はこの姿勢にある。
また、図14に矢印XIVbで示したように、爪部材59に軸線方向のうち軸受部材40側に向けて押圧力が働くと、該押圧力が先端部材55、回動軸51に伝わり、軸部材50の全体が回動軸用弾性部材63の付勢力に抗して図14にXIVcに示したように軸受部材40に押し込まれる方向に移動する。
これに対して、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材64の弾性力に抗して図15(a)に矢印XVaで示したようにピン65を中心に揺動することができる。
さらに爪部材59は、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材64の弾性力に抗して図15(b)に矢印XVcで示したように、ピン65を中心とした揺動以外の全方位に揺動することができる。これは保持突起62の長孔62aが長孔とされているとともに、長孔62aがその貫通方向両端部で全周に亘って傾斜するように(テーパ状に)拡径された形態とされていることによる。
従って爪部材59は、軸線に対して全方向に揺動することができる。なお、本形態で爪部材用弾性部材64は圧縮バネの形態であるがこれに限らず引張バネの形態であってもよい。
さらに、本形態の端部部材30では、軸部材50の軸線方向への移動は回動軸用弾性部材63により規制される一方、爪部材59の揺動を制御するのは爪部材用弾性部材64であり、移動と揺動とをそれぞれ独立に設計することが可能となる。そのため、かかる観点からも設計の自由度を挙げることができる。また、爪部材59の揺動の制御の際には、軸線方向への移動を規制する機能を持たせる必要がないためコンパクトに設計することができ、限られたスペースに配置する際の設計自由度も高めることができる。
また、軸部71の先端面は、角部が除去され、いわゆる面取りがされていることが好ましい。本形態では半球状とされている。これにより駆動軸70と軸部材50との係合がより円滑に行われる。
図17からわかるように駆動軸70と爪部材59とが係合した姿勢では、駆動軸70の軸線と軸部材50の軸線とが一致するように突き合わされて配置される。このとき、駆動軸70の軸部71の先端が爪部材59の2つの係合爪60の間に入り込み、駆動軸70の回転力伝達突起72が係合爪60の側面である第一側面60bに引っ掛かるように係合している。これにより駆動軸70の回転に追随して爪部材59が回転し、端部部材30、及び感光体ドラム11、すなわち感光体ドラムユニット10が回転する。
この姿勢から駆動軸70が駆動伝達のために回転し始める。これにより図20(c)に示したように、係合爪60の一方が、2つのうちの1つの回転伝達突起72に押圧され、爪部材59がさらに大きく揺動する。そして回転により係合爪60を押圧した1つの回転力伝達突起72が係合爪60を乗り越える。これにより爪部材59を押圧する力が除荷され、爪部材59は揺動した姿勢から起き上がる。これにより図17に示した姿勢となり、回転力が伝達される。
さらに、本形態の端部部材30では、軸部材50の軸線方向への移動は回動軸用弾性部材63により規制される一方、爪部材59の揺動を制御するのは爪部材用弾性部材64であり、移動と揺動とをそれぞれ独立に設計することが可能となる。そのため、かかる観点からも設計の自由度を挙げることができる。また、爪部材59の揺動の制御の際には、軸線方向への移動を規制する機能を持たせる必要がないためコンパクトに設計することができ、限られたスペースに配置する際の設計自由度も高めることができる。
凹部152aは、回動軸151の本体152の一方の端面に形成される凹部であり、ここに爪部材用弾性部材64の一端側が挿入される。そして、凹部152aの底部にはこの爪部材用弾性部材64を固定するための突起152bが設けられている。本形態では保持突起152bを爪部材用弾性部材64の内側に挿入することにより該爪部材用弾性部材64が保持される。
凹部152cは、回動軸151の本体152の他方の端面、すなわち凹部152aが形成された側とは反対側の端面に形成された凹部である。凹部152cには回動軸用弾性部材63の一端が挿入され、凹部152cの底に当該回動軸用弾性部材63の一端が接触する。従って凹部152cは回動軸用弾性部材63の一端を挿入することが可能な大きさに形成されている。
このように面157b、157dが傾斜面とされていることにより、後述するように爪部材159の揺動が阻害され難く円滑に行われる(図27(b)参照)。さらには、図17の例に倣って、装置本体2の駆動軸70が軸部材150に係合した姿勢から、駆動軸70を離脱する際に面157b、157dの上を駆動軸70の軸部71の先端が滑り、軸部材150を軸線方向に押圧する分力が生じるため軸部材150を軸線方向に移動させることができる(図26の矢印XXVIcで示した方向)。これにより駆動軸70の円滑な離脱が可能となる。
そして、2つの係合爪160のうち、凹部159aとは反対側となる面は、連結片161から離隔するにしたがって互いに近づくように傾斜面160aとされている。この傾斜面160aは既に説明した爪部材60の傾斜面60aと同様に作用する。
孔162aの貫通方向の形状が図24(c)に表れている。この図からわかるように、孔162aは貫通方向の中央で最も狭く、孔162aの全周に亘って、貫通方向両端に向かうにつれて孔が広がるように傾斜形状(テーパ形状)を有して拡径されている。これにより爪部材159の円滑な揺動を図っている。
本形態では、先端部材155は回動軸151の凹部152aが設けられた側の端面に一体で形成されている。ただし必ずしも一体である必要はなく、別体で形成して接着、溶着、その他機械的な方法により接合してよい。
そして、爪部材159の保持突起162が先端部材155の保持部材157間の間隙157aを通して軸部材151の凹部152aに挿入され、及び爪部材159の連結片161が先端部材155の間隙157a内に配置される。そして、ピン165を回動軸151の長孔152d及び保持突起162の孔162aに通して、爪部材159を回動軸151に連結する。
図26に示した姿勢では、回動軸用弾性部材63により、軸部材150の全体が可能な範囲で最も軸受部材40から突出した姿勢とされている。軸部材150に何ら外力が加わらないときには端部部材130はこの姿勢にある。
また、図26に矢印XXVIbで示したように、爪部材159に軸線方向のうち軸受部材40側に向けて押圧力が働くと、該押圧力が先端部材155、回動軸151に伝わり、軸部材150全体が回動軸用弾性部材63の付勢力に抗して図26にXXVIcに示したように軸受部材40に押し込まれる方向に移動する。
これに対して、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材64の弾性力に抗して図27(a)に矢印XXVIIaで示したようにピン165を中心に揺動することができる。
さらに爪部材159は、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材64の弾性力に抗して図27(b)に矢印XXVIIcで示したように、ピン165を中心とした揺動以外の全方位に揺動することができる。これは保持突起162の孔162aがその貫通方向両端部で傾斜状(テーパ状)に拡径された形態とされていることによる。
従って爪部材159は、軸線に対して全方向に揺動することができる。なお、本形態で爪部材用弾性部材64は圧縮バネの形態であるがこれに限らず引張バネの形態であってもよい。
なお本形態では、保持部材157のうち間隙157aを形成する面157b、157dが上記のように傾斜面(テーパ面)なので、図27(b)に示した爪部材159の揺動が阻害され難く円滑に行われる。さらには、図17の例に倣って装置本体2の駆動軸70が軸部材150に係合した姿勢から、駆動軸70を離脱する際に面157b、157dの上を駆動軸70の軸部71の先端が滑り、軸部材150を軸線方向に押圧する分力が生じるため図26の矢印XXVIcで示した方向に軸部材150を軸線方向に移動させることができる。これにより駆動軸70の円滑な離脱が可能となる。
一方、保持部材257のうち間隙257aを形成する面以外の側面は回動軸151から離隔するにつれて回動軸151の軸線に近づくように傾斜面257c(テーパ面)が形成されている。この傾斜面257cは既に説明した保持部材57の傾斜面57bと同様に機能する。
本形態は軸部材350が、軸部材151、先端部材255、爪部材359、爪部材用弾性部材64、回動軸用弾性部材63(図30(a)、図30(b)には不図示)、ピン165を有している。ここで、爪部材359以外は既に説明した形態と同様なので同じ符号を付して説明を省略する。
保持突起362は爪部材用弾性部材64の一端に固定される。固定の方法は特に限定されることはないが、例えば保持突起362に爪部材用弾性部材64を固定するための孔や溝を設け、ここに保持突起362の端部を固定することができる。
孔362aの貫通方向の形状が図29(c)に表れている。この図からわかるように、孔362aは貫通方向の中央で最も狭く、孔362aの全周に亘って、貫通方向両端に向かうにつれて孔が広がるように傾斜(テーパ)形状を有して拡径されている。これにより爪部材359の円滑な揺動を図っている。
そして、爪部材359の保持突起362が先端部材155の保持部材157間の間隙257aを通して回動軸151の凹部152aに挿入され、及び爪部材359の連結片161が先端部材256の間隙257a内に配置される。そして、ピン165を回動軸151の孔152d(本形態では長孔でなく円形の孔が好ましい。)及び保持突起362の孔362aに通して、爪部材359を回動軸151に連結する。このとき保持突起362は爪部材用弾性部材64の端部に固定される。
ここで、爪部材用弾性部材64は圧縮バネ、引張バネのどちらでもよい。本形態では圧縮バネの様態を示している。ただし、引張バネの方が爪部材359を基本姿勢(図30(a)、図30(b)に示した姿勢)に維持しやすいことから、引張バネを用いることが好ましい。
また、空間451aは、図33(c)からわかるように、回動軸451の端面側における開口部に該開口を若干狭める方向に傾斜した部位であるアンダーカット部451eを具備している。このアンダーカット部451eは後述する爪部材459の球形である保持突起462(図34参照)が空間451aから抜け出さないように形成された、いわゆるスナップフィットの凸部として機能する。従って空間451aの当該開口部は保持突起462の直径よりも狭くなるように形成されている。本形態ではアンダーカット部451eを傾斜面により形成したが、この代わりに突起を突出させる形態であってもよい。
このように面457b、457dが傾斜面とされていることにより、後述するように爪部材459の揺動が阻害され難く円滑に行われる(図37(b)参照)。さらには、図17の例に倣って、装置本体2の駆動軸70が軸部材450に係合した姿勢から、駆動軸70を離脱する際に面457b、457dを駆動軸70の軸部71の先端が滑り、軸部材150を軸線方向に押圧する分力が生じるため軸部材450を軸線方向に移動させることができる(図36の矢印XXXVIcに示した方向)。これにより駆動軸70の円滑な離脱が可能となる。
そして、2つの係合爪460のうち、凹部459aとは反対側となる面は、連結片461から離隔するにしたがって互いに近づくように傾斜面460aとされている。この傾斜面460aは既に説明した係合爪60(図10(a)等参照)の傾斜面60aと同様に作用する。
図36に示した姿勢では、回動軸用弾性部材63の付勢力により、軸部材450の全体が可能な範囲で最も軸受部材40から突出した姿勢とされている。軸部材450に何ら外力が加わらないときには端部部材430はこの姿勢にある。
また、図36に矢印XXXVIbで示したように、爪部材459に軸線方向のうち軸受部材40側に向けて押圧力が働くと、爪部材459が先端部材455を押圧し、さらにこれが回動軸451に伝わって軸部材450の全体が回動軸用弾性部材63の付勢力に抗して図36にXXXVIcに示したように軸受部材40に押し込まれる方向に移動する。
これに対して、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材464の弾性力に抗して図37(a)に矢印XXXVIIaで示したように球状である保持突起462を中心に揺動することができる。このとき、保持突起462が球状であるとともに、保持突起462の直径が、該保持突起462が配置される空間451aの内径と概ね同じに形成されているので、ガタツキが抑えられて円滑な揺動が可能となっている。
さらに爪部材459は、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材464の弾性力に抗して図37(b)に矢印XXXVIIcで示したように、球状である保持突起462を中心に上記揺動以外の全方位にも揺動することができる。このときも、保持突起462が球状であるとともに、保持突起462の直径が、該保持突起462が配置される空間451aの内径と概ね同じに形成されているので、ガタツキが抑えられて円滑な揺動が可能となっている。
従って爪部材459は、軸線に対して全方向に揺動することができる。
なお本形態では、保持突起462が球状に形成されていることから、ガタツキが抑えられて円滑に揺動させることができる。
また、空間551aは、図39(b)、図39(c)からわかるように、回動軸551の端面側における開口部に該開口を若干狭める方向に傾斜した部位であるアンダーカット部551eを具備している。このアンダーカット部551eは後述する爪部材559の球形である保持突起562(図40参照)が空間551aから抜け出さないように形成された、いわゆるスナップフィットの凸部として機能する。従って空間551aの当該開口部は保持突起562の直径よりも狭くなるように形成されている。本形態ではアンダーカット部551eを傾斜面により形成したが、この代わりに突起を突出させる形態であってもよい。
さらに、本体552の筒状である壁部のうち、空間551aが配置された側の端部には軸線を挟んで向かい合うように2つのスリット551fが配置されている。スリット551fは本体552の軸線方向に延び、本体552の内外を連通するスリットであり、スリット551fが延びる方向において一方側の端部は本体552の端面で開口し、該開口と反対側の端部は概ね空間551aの軸線方向端部にまで達している。
また、本形態では、2つの係合爪560は、凹部559a側の面(内面)については連結片561から離隔するにしたがって互いに離れるように傾斜しており、連結片561から離れるに従って直径が大きくなるように形成されている。一方、2つの係合爪560のうち、凹部559aとは反対側となる外周面は、連結片561から離隔するにしたがって互いに近づくように傾斜面560aとされている。この傾斜面560aは既に説明した爪部材60の傾斜面60aと同様に作用する。
そして図40(b)からよくわかるように、保持突起562には連結片561が配置された側とは反対となる部位に孔562aが形成されている。後で説明するように、この孔562aに爪部材用弾性部材564が固定される。
図42に示した姿勢では、回動軸用弾性部材63の付勢力により軸部材550の全体が、可能な範囲で最も軸受部材40から突出した姿勢とされている。軸部材550に何ら外力が加わらないときには端部部材530はこの基本姿勢にある。
また、図42に矢印XXXXIIbで示したように、爪部材559に軸線方向のうち軸受部材40側に向けて押圧力が働くと、爪部材559が回動軸551を押圧し軸部材550全体が回動軸用弾性部材63の付勢力に抗して図36にXXXXIIcに示したように軸受部材40に押し込まれる方向に移動する。
これに対して、外力が加わることにより、爪部材559は、爪部材用弾性部材464の弾性力に抗して図43(a)に矢印XXXXIIIaで示したように規制突起563の軸線を中心に揺動する。このとき、規制突起563は回動軸551のスリット内に配置されているのでガタツキが抑えられて円滑な揺動が可能となっている。
さらに爪部材559は、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材464の弾性力に抗して図43(b)に矢印XXXXIIIbで示したように、球状である保持突起562を中心に規制突起563がスリット551f内を移動する面内でも揺動することができる。このときには、保持突起562が球状であるとともに、保持突起562の直径が、該保持突起562が配置される空間551aの内径と概ね同じに形成されているので、ガタツキが抑えられて円滑な揺動が可能となっている。
従って爪部材559は全方位に揺動することができる。
この姿勢から駆動軸70が駆動伝達のために回転し始める。これにより図45(b)に示したように、爪部材559の間隙559bの位置に回転力伝達突起72が一致したときに、軸部材550が回動軸用弾性部材63の付勢力により駆動軸70側に移動し、回転力伝達突起72が爪部材559の間隙559bの内側に入り込み、回転力が伝達できる姿勢となる。
回動軸保持部材646は、本体641に装着した姿勢で筒状体41の軸線と同軸となるに孔646aが形成されている。この孔646aは後述するように回動軸651が貫通するので、該回動軸651が貫通することができる大きさ及び形状とされている。ただし、回動軸651が抜けてしまうことを防止するため、孔646aは回動軸651の本体652は貫通できるが、突起653が配置された部位は貫通することができないように形成されている。また、回動軸651の安定した移動の観点から、孔646aは回動軸651の軸線方向の移動を大きく阻害しない範囲で回動軸651の本体652の外周と概ね同じ形状及び大きさであることが好ましい。
さらに軸部材650は回動軸用弾性部材63、及び爪部材用弾性部材64を具備している。本形態の回動軸用弾性部材63、及び爪部材用弾性部材64はいずれも弦巻バネである。
以下にそれぞれについて説明する。
本体652の筒状である内側には爪部材用弾性部材64の一端側が挿入される。
また基部656の外周面には、回動軸連結部657から離隔するにつれて径が小さくなるように傾斜面656bが形成されている。この傾斜面は上記した保持部材57の傾斜面57b(図9(a)等参照)と同様に作用する。
回動軸連結部657の筒状である内側には爪部材用弾性部材64の一端側が挿入される。
本形態では爪部材659は2つの係合爪660からなり、係合爪660は先端部材655の基部656のうち回動軸連結部657が配置された側とは反対側の面に配置されている。2つの係合爪660は基部656の面の外側縁部に対向するように設けられ、2つの係合爪660の間に基部656に設けられた凹部656aが位置づけられる。
また、係合爪660のうち、基部656の傾斜面656bに連続する面は、傾斜面656bを延長するように傾斜する傾斜面660aとされている。この傾斜面660aは上記した係合爪60の傾斜面(外面60a、図10(a)等参照)と同様に作用する。
またその際には、回動軸651の弾性部材保持突起653aが回動軸用弾性部材63の内側を通され、その先端が支持部材647の孔647aを貫通するように配置される。これにより、突起653と支持部材647との間に回動軸用弾性部材63が配置され、回動軸651は突起653が回動軸保持部材646に押し付けられる方向に付勢されている。そして弾性部材保持突起653aが孔647aを通されることで回動軸651の軸線に沿った方向の移動の安定性が高められる。
また、突起653とガイド壁648とは上記のように略三角形とされているので、回動軸651の軸線まわりの回転時には突起653がガイド壁648を押圧して回転力を伝達する。
先端部材655は、回動軸連結部657を回動軸651の本体652に突き合わせるように配置する。このとき、回動軸連結部657の切り欠き657aの内側に上記した回動軸651の本体652の凸部652bが挿入され、回動軸連結部657の凸部657bは回動軸651の本体652に設けられた切り欠き652aに挿入される。これにより、回動軸連結部657と回動軸651とが連結され軸線まわりの回転駆動力を伝達することができる。このとき、爪部材用弾性部材64の他端は回動軸連結部657の筒状の内側に配置されここに固定される。
図52に示した姿勢では、回動軸用弾性部材63により、軸部材650の全体が可能な範囲で最も軸受部材640から突出した姿勢とされている。軸部材650に何ら外力が加わらないときには端部部材630はこの姿勢にある。
また、図52にLIIbで示したように、爪部材659に軸線方向のうち軸受部材640側に向けて押圧力が働くと、該押圧力が先端部材655、回動軸651に伝わり、軸部材650の全体が回動軸用弾性部材63の付勢力に抗して図52にLIIcに示したように軸受部材640に押し込まれる方向に移動する。
なお、図53に示した姿勢から図52に示した姿勢への復帰は、手動によるものであってもよいし、爪部材用弾性部材64の弾性力によるものであってもよい。
上記の通りである。またその他の部材については公知のものを適用することができるが、例えば次のような構成を備えている。
2 画像形成装置本体
3 プロセスカートリッジ
10 感光体ドラムユニット
11 感光体ドラム(円柱状回転体)
20 フタ材
30 端部部材
40 軸受部材
50 軸部材
51 回動軸
54 回転力伝達部材
55 先端部材
59 爪部材
60 係合爪
705 現像ローラユニット
706 現像ローラ(円柱状回転体)
Claims (16)
- 画像形成装置本体に装着される円柱状回転体の端部に配置される端部部材であって、
筒状の軸受部材と、
前記軸受部材に保持される軸部材と、を有し、
前記軸部材は、
前記軸受部材に配置され、軸線方向に移動する回動軸と、
前記回動軸の一方の端部に配置され前記回動軸の軸線に対して揺動し、前記画像形成装置本体の駆動軸に係合する係合爪を具備する回転力受け部材と、を有する端部部材。 - 前記回動軸を軸線方向に付勢する回動軸用弾性部材と、
前記回動軸用弾性部材とは別に設けられ、前記係合爪を前記揺動方向に付勢する爪部材用弾性部材と、をさらに備える請求項1に記載の端部部材。 - 前記回転力受け部材は前記回動軸の軸線に対して全方位に揺動する、請求項1又は2に記載の端部部材。
- 前記回転力受け部材は、回動軸の一方の端部に配置される先端部材と、
前記先端部材に保持され、前記係合爪を具備する爪部材と、を有し、
前記爪部材は前記先端部材に保持されて揺動する、請求項1乃至3のいずれかに記載の端部部材。 - 前記爪部材は弾性部材により軸線方向に付勢されるとともに、前記爪部材に設けられた孔及び前記先端部材に設けられた孔に通されるピンにより前記先端部材に保持されて揺動する、請求項4に記載の端部部材。
- 前記ピンは前記軸受部材の外に配置される請求項5に記載の端部部材。
- 一方向に延びる前記係合爪が所定の間隔を有して2つ具備して形成され、
当該各係合爪は、2つの前記係合爪が対向する対向面、前記対向する面とは反対側の外面、前記対向面と前記外面とを結ぶ2つの側面のうちの一方である第一側面、前記第一側面の反対側の第二側面を有し、
前記第一側面は、回動軸の軸線が延びる方向に平行に延びる、又は先端に向かって前記第二側面から離れる方向に傾斜している、請求項1乃至6のいずれかに記載の端部部材。 - 前記円柱状回転体が感光体ドラムであり、該感光体ドラムと、
前記感光体ドラムの軸線方向端部の少なくとも一方に取り付けられた請求項1乃至7のいずれかに記載の端部部材と、を備える感光体ドラムユニット。 - 前記円柱状回転体が現像ローラであり、該現像ローラと、
前記現像ローラの軸線方向端部の少なくとも一方に取り付けられた請求項1乃至7のいずれかに記載の端部部材と、を備える現像ローラユニット。 - 筐体と、該筐体に保持される請求項8に記載の感光体ドラムユニットと、を具備するプロセスカートリッジ。
- 筐体と、該筐体に保持される請求項9に記載の現像ローラユニットと、を具備するプロセスカートリッジ。
- 円柱状回転体の端部に配置される端部部材に具備される軸部材であって、
回動軸と、
前記回動軸の一方の端部に配置され前記回動軸の軸線に対して揺動し、前記画像形成装置の駆動軸に係合する係合爪を具備する回転力受け部材と、を備える軸部材。 - 前記回動軸を軸線方向に付勢する回動軸用弾性部材と、
前記回動軸用弾性部材とは別に設けられ、前記係合爪を前記揺動方向に付勢する爪部材用弾性部材と、をさらに備える請求項12に記載の軸部材。 - 前記回転力受け部材は前記回動軸の軸線に対して全方位に揺動する、請求項12又は13に記載の軸部材。
- 前記回転力受け部材は、回動軸の一方の端部に配置される先端部材と、
前記先端部材に保持され、前記係合爪を具備する爪部材と、を有し、
前記爪部材は前記先端部材に保持されて揺動する、請求項12乃至14のいずれかに記載の軸部材。 - 一方向に延びる前記係合爪が所定の間隔を有して2つ具備して形成され、
当該各係合爪は、2つの前記係合爪が対向する対向面、前記対向する面とは反対側の外面、前記対向面と前記外面とを結ぶ2つの側面のうちの一方である第一側面、前記第一側面の反対側の第二側面を有し、
前記第一側面は、回動軸の軸線が延びる方向に平行に延びる、又は先端に向かって前記第二側面から離れる方向に傾斜している、請求項12乃至15のいずれかに記載の軸部材。
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