JP2016151625A - 軸部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ - Google Patents

軸部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP2016151625A
JP2016151625A JP2015028070A JP2015028070A JP2016151625A JP 2016151625 A JP2016151625 A JP 2016151625A JP 2015028070 A JP2015028070 A JP 2015028070A JP 2015028070 A JP2015028070 A JP 2015028070A JP 2016151625 A JP2016151625 A JP 2016151625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
claw
main body
view
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015028070A
Other languages
English (en)
Inventor
修一 池田
Shuichi Ikeda
修一 池田
洋平 松岡
Yohei Matsuoka
洋平 松岡
将 田口
Susumu Taguchi
将 田口
飯嶋 慎一
Shinichi Iijima
慎一 飯嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2015028070A priority Critical patent/JP2016151625A/ja
Publication of JP2016151625A publication Critical patent/JP2016151625A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)

Abstract

【課題】適切な回転力の伝達、及び装置本体との円滑な着脱を可能とする端部部材を提供する。【解決手段】筒状の軸受部材と、軸受部材に保持される軸部材と、を有し、軸部材は、軸受部材に配置され、軸線方向に移動する回動軸と、回動軸の一方の端部に配置され回動軸の軸線に対して揺動し、画像形成装置本体の駆動軸に係合する係合爪を具備する回転力受け部材と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、レーザープリンタや複写機等の画像形成装置に装着されるプロセスカートリッジ、並びにプロセスカートリッジに配置される感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、端部部材、及び軸部材に関する。
レーザープリンタや複写機等に代表される画像形成装置には、該画像形成装置の本体(以下、「装置本体」と記載することがある。)に対して着脱可能にプロセスカートリッジが備えられている。
プロセスカートリッジとは、文字や図形等の表されるべき内容を形成し、これを紙等の記録媒体に転写する部材である。そこでプロセスカートリッジには、転写すべき内容が形成される感光体ドラムが含まれているとともに、該感光体ドラムに作用して転写すべき内容を形成させるための各種手段が併せて配置される。これには、例えば現像、帯電、クリーニングを行う手段を挙げることができる。
プロセスカートリッジは、メンテナンスのために同一のプロセスカートリッジを装置本体に対して着脱したり、古いプロセスカートリッジを装置本体から離脱して代わりに新しいプロセスカートリッジを装置本体に装着したりする。このようなプロセスカートリッジの着脱は、画像形成装置の利用者が自ら行うことであり、できるだけ容易に行えることが望ましい。
一方、プロセスカートリッジに含まれる感光体ドラムはその作動時にはその軸線を中心に回転させる必要がある。そのために感光体ドラムは、少なくとも作動時には装置本体の駆動軸が直接又は他の部材を介して係合し、この駆動軸から回転力を受けて回転するように構成されている。従って、プロセスカートリッジを装置本体に対して着脱させるためには、その都度、装置本体の駆動軸と感光体ドラムとの係合の解除(離脱)、及び再装着をさせる必要がある。
ここで、感光体ドラム(プロセスカートリッジ)を装置本体の駆動軸の軸線方向に移動させて着脱することができれば、上記の着脱のための構造は比較的簡易である。しかしながら、画像形成装置の小型化、プロセスカートリッジの着脱スペース確保等の観点から、プロセスカートリッジを駆動軸の軸線方向とは異なる方向に引き抜くように装置本体から離脱させ、また、この方向から押し込むように装置本体に装着することが好ましい。
特許文献1には、装置本体のカバーが閉じているときは装置本体側からの駆動力を感光体ドラムへ伝達することができる状態とし、カバーを開いたときは、感光体ドラムに駆動力が伝達されないように回転体を離隔する移動が行われることが開示されている。これにより、駆動軸の軸線方向と異なる方向にプロセスカートリッジを装置本体に対して着脱できる。
特許文献2には、感光体ドラムに歯車を設け、該歯車を装置本体が駆動する歯車に噛合させて、感光体ドラムを回転させることが開示されている。
また、特許文献3には、感光体ドラムに取り付けられたトラニオン構造を有する回転力伝達部品を介して装置本体の駆動軸と感光体ドラムユニットとを係合させて、感光体ドラムを回転させる発明が開示されている。当該回転力伝達部品は、トラニオン構造により感光体ドラムの軸線に対して角度を変えることができるので、装置本体の駆動軸と感光体ドラムユニットとの係合離脱を容易としている。
特許文献4には、駆動軸に係合する爪状の部位を有し、駆動軸の軸線に直交する2つの軸線を中心に揺動するとともに、駆動軸の軸線方向に移動可能なカップリングが開示されている。この構造によって装置本体の駆動軸と感光体ドラムユニットとの係合離脱が容易になる旨が記載されている。
非特許文献1には、駆動軸に係合する軸受部材がバネ等の弾性部材により軸線方向に移動可能に設けられる技術が開示されている。これにより軸受部材と駆動軸との着脱時には軸受部材が弾性部材に付勢されつつも軸線方向に移動して退避することで着脱の円滑が図られる。
特許第2875203号公報 特開平7−121088号公報 特開2008−233868号公報 特開2011−145670号公報
発明協会公開技報公技番号2010−502197号
しかしながら特許文献1に記載の発明では、プロセスカートリッジを着脱させる際には、フタの開閉に連動させて回転体を該回転体の軸線方向に移動させる過程を含み、そのための機構が必要となる。また、特許文献2に記載の発明は、プロセスカートリッジを感光体ドラムの軸線方向と異なる方向に直接移動することができるが、歯車の性質上、感光体ドラムの回転にむらを生じることがあった。
特許文献3に記載の発明では、プロセスカートリッジを感光体ドラムの軸線方向とは異なる方向(実質的に直交する方向)に直接移動させることができるが、回転力伝達部品を傾斜自在に構成させる必要があり、高い部品精度を要するとともに、構造的にも複雑となる。これにより、駆動伝達軸の軸線と被駆動伝達軸の軸線とを一致させることが困難な場合があった。
特許文献4に記載の発明では、揺動と軸線方向の移動とを単一の弾性部材(バネ)を用いて実現しており、揺動方向の反発力(硬さ)と軸線移動方向の反発力(硬さ)を独立して制御することが難しく、ひいては設計に制限があった(例えば軸線方向への移動の反発力を大きくしようとするとバネ定数の大きなバネが必要になり、その場合には揺動方向の反発力も上がってしまい適切な揺動を得られなくなる。)。また、この発明では、構造上軸先端が大きくなる傾向にあり、限られたスペースに納める観点から採用できないことがあった。
非特許文献1に記載の発明では、軸部材の可動が軸線方向のみなので回転力伝達部の溝と駆動軸側の回転力伝達部の係合が弱く、さらにテーパが設けられていることもあり、回転力の伝達が適切に行われないことがあった。また、特にプロセスカートリッジの離脱時において、軸部材の回転方向における姿勢によっては爪部と駆動軸とが引っ掛かることで離脱し難いことがあった。この引っ掛かりを回避するために傾斜面を設けると回転の伝達に問題を生じてしまう。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、適切な回転力の伝達、及び装置本体との円滑な着脱を可能とする端部部材を提供することを課題とする。また、当該端部部材を備える感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、及びプロセスカートリッジ、並びに、端部部材に具備される軸部材を提供する。
以下、本発明について説明する。
請求項1に記載の発明は、画像形成装置本体に装着される円柱状回転体の端部に配置される端部部材であって、筒状の軸受部材と、軸受部材に保持される軸部材と、を有し、軸部材は、軸受部材に配置され、軸線方向に移動するとともに軸受部材の軸線に対して揺動する回動軸と、回動軸の一方の端部に配置され回動軸の軸線に対して揺動し、画像形成装置本体の駆動軸に係合する係合爪を具備する回転力受け部材と、を有する端部部材である。
ここで「円柱状回転体」とは、中実であるいわゆる丸棒状で軸線まわりに回転する回転体、及び、中空であるいわゆる円筒状で軸線まわりに回転する回転体を含む概念である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の端部部材において、回動軸を軸線方向に付勢する回動軸用弾性部材と、回動軸用弾性部材とは別に設けられ、係合爪を揺動方向に付勢する爪部材用弾性部材と、をさらに備える。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の端部部材において、回転力受け部材は回動軸の軸線に対して全方位に揺動する。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の端部部材において、回転力受け部材は、回動軸の一方の端部に配置される先端部材と、先端部材に保持され、係合爪を具備する爪部材と、を有し、爪部材は先端部材に保持されて揺動する。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の端部部材において、爪部材は弾性部材により軸線方向に付勢されるとともに、爪部材に設けられた孔及び先端部材に設けられた孔に通されるピンにより先端部材に保持されて揺動する。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の端部部材において、ピンは軸受部材の外に配置される。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の端部部材において、一方向に延びる係合爪が所定の間隔を有して2つ具備して形成され、当該各係合爪は、2つの係合爪が対向する対向面、対向する面とは反対側の外面、対向面と外面とを結ぶ2つの側面のうちの一方である第一側面、第一側面の反対側の第二側面を有し、第一側面は、回動軸の軸線が延びる方向に平行に延びる、又は先端に向かって第二側面から離れる方向に傾斜している。
請求項8に記載の発明は、円柱状回転体が感光体ドラムであり、該感光体ドラムと、感光体ドラムの軸線方向端部の少なくとも一方に取り付けられた請求項1乃至7のいずれかに記載の端部部材と、を備える感光体ドラムユニットである。
請求項9に記載の発明は、円柱状回転体が現像ローラであり、該現像ローラと、現像ローラの軸線方向端部の少なくとも一方に取り付けられた請求項1乃至7のいずれかに記載の端部部材と、を備える現像ローラユニットである。
請求項10に記載の発明は、筐体と、該筐体に保持される請求項8に記載の感光体ドラムユニットと、を具備するプロセスカートリッジである。
請求項11に記載の発明は、筐体と、該筐体に保持される請求項9に記載の現像ローラユニットと、を具備するプロセスカートリッジである。
請求項12に記載の発明は、円柱状回転体の端部に配置される端部部材に具備される軸部材であって、回動軸と、回動軸の一方の端部に配置され回動軸の軸線に対して揺動し、画像形成装置の駆動軸に係合する係合爪を具備する回転力受け部材と、を備える軸部材である。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の軸部材において、回動軸を軸線方向に付勢する回動軸用弾性部材と、回動軸用弾性部材とは別に設けられ、係合爪を揺動方向に付勢する爪部材用弾性部材と、をさらに備える。
請求項14に記載の発明は、請求項12又は13に記載の軸部材において、回転力受け部材は回動軸の軸線に対して全方位に揺動する。
請求項15に記載の発明は、請求項12乃至14のいずれかに記載の軸部材において、回転力受け部材は、回動軸の一方の端部に配置される先端部材と、先端部材に保持され、係合爪を具備する爪部材と、を有し、爪部材は先端部材に保持されて揺動する。
請求項16に記載の発明は、請求項12乃至15のいずれかに記載の軸部材において、一方向に延びる係合爪が所定の間隔を有して2つ具備して形成され、当該各係合爪は、2つの係合爪が対向する対向面、対向する面とは反対側の外面、対向面と外面とを結ぶ2つの側面のうちの一方である第一側面、第一側面の反対側の第二側面を有し、第一側面は、回動軸の軸線が延びる方向に平行に延びる、又は先端に向かって第二側面から離れる方向に傾斜している。
本発明によれば、従来と同等の回転力の伝達が可能であるとともに、装置本体との着脱をより円滑に行うことができる。
画像形成装置本体2及びプロセスカートリッジ3の概念図である。 プロセスカートリッジ3の構成を説明する概念図である。 感光体ドラムユニット10の外観斜視図である。 端部部材30の斜視図である。 端部部材30の分解斜視図である。 図6(a)は軸受部材40の斜視図、図6(b)は軸受部材40の平面図である。 図7(a)は軸受部材40の断面図、図7(b)は軸受部材40の他の断面図である。 図8(a)は回動軸51の斜視図、図8(b)は回動軸51の断面図である。 図9(a)は先端部材55の斜視図、図9(b)は先端部材55の平面図、図9(c)は先端部材55の1つの断面図、図9(d)は先端部材55の他の断面図である。 図10(a)は爪部材59の斜視図、図10(b)は爪部材59の正面図である。 図11(a)は爪部材59の側面図、図11(b)は爪部材59の断面図である。 図12(a)は軸受部材40と回動軸51との組み合わせの斜視図、図12(b)は軸受部材40と回動軸51との組み合わせの平面図、図12(c)は軸受部材40と回動軸51との組み合わせの断面図である。 図13(a)は軸部材50の分解斜視図、図13(b)は軸部材50の断面図である。 端部部材30の断面図である。 図15(a)は端部部材30の断面図のうち回転力伝達部材54近傍に注目した断面図、図15(b)は端部部材30のうち回転力伝達部材54近傍に注目した他の断面図である。 図16(a)が駆動軸70の斜視図、図16(b)が駆動軸70の断面図である。 駆動軸70と端部部材30とが係合した場面の斜視図である。 図18(a)は駆動軸70と感光体ドラムユニット10とが係合する場面を説明する図、図18(b)は駆動軸70と感光体ドラムユニット10とが係合する他の場面を説明する図、図18(c)は駆動軸70と感光体ドラムユニット10とが係合する他の場面を説明する図である。 図19(a)は駆動軸70と感光体ドラムユニット10とが係合する場面を説明する図、図19(b)は駆動軸70と感光体ドラムユニット10とが係合する他の場面を説明する図、図19(c)は駆動軸70と感光体ドラムユニット10とが係合する他の場面を説明する図である。 図20(a)は駆動軸70と感光体ドラムユニット10とが係合する場面を説明する図、図20(b)は駆動軸70と感光体ドラムユニット10とが係合する他の場面を説明する図、図20(c)は駆動軸70と感光体ドラムユニット10とが係合する他の場面を説明する図である。 端部部材30’の断面図である。 端部部材30’の他の姿勢における断面図である。 図23(a)は端部部材30’の断面図のうち回転力伝達部材54近傍に注目した断面図、図23(b)は端部部材30’のうち回転力伝達部材54近傍に注目した他の断面図である。 図24(a)は軸部材150の斜視図、図24(b)は軸部材150の分解斜視図である。 回動軸151、及び先端部材155の斜視図である。 図26(a)は回動軸151及び先端部材155の平面図、図26(b)は回動軸151及び先端部材155の1つの断面図、図26(c)は回動軸151及び先端部材155の他の断面図である。 図27(a)は爪部材159の斜視図、図27(b)は爪部材159の正面図、図27(c)は爪部材159の断面図である。 図28(a)は軸部材150の1つの断面図、図28(b)は軸部材150の他の断面図である。 端部部材130の断面図である。 図30(a)は端部部材130のうち爪部材159の周辺を表した1つの断面図、図30(b)は端部部材130のうち爪部材159の周辺を表した他の断面図である。 回動軸151及び先端部材255の斜視図である。 図32(a)は爪部材359の斜視図、図32(b)は爪部材359の正面図、図32(c)は爪部材359の断面図である。 図33(a)は軸部材350の1つの断面図、図33(b)は軸部材350の他の断面図である。 図34(a)は軸部材450の斜視図、図34(b)は軸部材450の分解斜視図である。 回動軸451及び先端部材455の斜視図である。 図36(a)は回動軸451及び先端部材455の平面図、図36(b)は回動軸451及び先端部材455の1つの断面図、図36(c)は回動軸451及び先端部材455の他の断面図である。 図37(a)は爪部材459の斜視図、図37(b)は爪部材459の他の方向からみた斜視図、図37(c)は爪部材459の正面図である。 図38(a)は軸部材450の1つの断面図、図38(b)は軸部材450の他の断面図である。 端部部材430の断面図である。 図40(a)は端部部材430のうち爪部材459の周辺を表した1つの断面図、図40(b)は端部部材430のうち爪部材459の周辺を表した他の断面図である。 図41(a)は軸部材550の斜視図、図41(b)は軸部材550の分解斜視図である。 図42(a)は回動軸551の斜視図、図42(b)は回動軸551の平面図、図42(c)は回動軸551の断面図である。 図43(a)は爪部材559の斜視図、図43(b)は爪部材559の他の方向からみた斜視図、図43(c)は爪部材559の正面図である。 図44(a)は軸部材550の1つの断面図、図44(b)は軸部材550の他の断面図である。 端部部材530の断面図である。 図46(a)は端部部材530のうち爪部材559の周辺を表した1つの断面図、図46(b)は端部部材530のうち爪部材559の周辺を表した他の断面図である。 図47(a)は駆動軸70と感光体ドラムユニット510とが係合する場面を説明する図、図47(b)は駆動軸70と感光体ドラムユニット510とが係合する他の場面を説明する図、図47(c)は駆動軸70と感光体ドラムユニット510とが係合する他の場面を説明する図である。 図48(a)は駆動軸70と感光体ドラムユニット510とが係合する場面を説明する図、図48(b)は駆動軸70と感光体ドラムユニット510とが係合する他の場面を説明する図である。 端部部材630の分解斜視図である。 端部部材630の分解断面図である。 軸受部材640の斜視図である。 図52(a)は回動軸保持部材646の1つの斜視図、図52(b)は回動軸保持部材646の他の斜視図である。 図53(a)は回動軸651の斜視図、図53(b)は回動軸651の平面図である。 図54(a)は回転力伝達部材654の斜視図、図54(b)は回転力伝達部材654の平面図である。 端部部材630の断面図である。 端部部材630の他の断面図である。 端部部材30が現像ローラユニット705に備えられた形態を説明する図である。
以下本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし本発明はこれら形態に限定されるものではない。
図1は第一の形態を説明する図で、プロセスカートリッジ3、及び該プロセスカートリッジ3を装着して使用する画像形成装置本体2(以下、「装置本体2」と記載することがある。)を有する画像形成装置1を模式的に示した斜視図である。プロセスカートリッジ3は、図1にIで示した方向に移動させることにより装置本体2に装着し、及び装置本体2から離脱させることができる。
図2には、プロセスカートリッジ3の構造を模式的に表した。図2からわかるようにプロセスカートリッジ3は、筐体3aの内側に感光体ドラムユニット10(図3参照)、帯電ローラユニット4、現像ローラユニット5、規制部材6、及びクリーニングブレード7を内包している。プロセスカートリッジ3を装置本体2に装着した姿勢で、紙等の記録媒体が図2にIIで示した線に沿って移動することにより、当該記録媒体に画像が転写される。
また、プロセスカートリッジ3の装置本体2への着脱は概ね次のように行われる。プロセスカートリッジ3に備えられる感光体ドラムユニット10は、装置本体2から回転駆動力を受けて回転することから、少なくとも作動時には装置本体2の駆動軸70(図16(a)参照)と感光体ドラムユニット10の端部部材30(図3参照)とが係合して回転力を伝達できる状態にある(図17参照)。
一方、プロセスカートリッジ3の装置本体2に対する着脱時には、駆動軸70と端部部材30とが、その姿勢によらずお互いに他方側の移動を阻害しないように速やかに係合及び離脱が行われる必要がある。
このように、装置本体2の駆動軸70には感光体ドラムユニット10の端部部材30が適切に係合して回転駆動力が伝達される。
以下、各構成について説明する。
プロセスカートリッジ3には、帯電ローラユニット4、現像ローラユニット5、規制部材6、クリーニングブレード7、及び感光体ドラムユニット10が備えられ、これらが筐体3aに内包されている。それぞれは次のようなものである。
帯電ローラユニット4は、装置本体2からの電圧印加により感光体ドラムユニット10の感光体ドラム11を帯電させる。これは、当該帯電ローラユニット4が感光体ドラム11に追随して回転し、感光体ドラム11の外周面に接触することにより行われる。
現像ローラユニット5は、感光体ドラム11に現像剤を供給するローラである。そして、当該現像ローラユニット5により、感光体ドラム11に形成された静電潜像が現像される。なお現像ローラユニット5には、固定磁石が内蔵されている。
規制部材6は、上記した現像ローラユニット5の外周面に付着する現像剤の量を調整するとともに、現像剤自体に摩擦帯電電荷を付与する部材である。
クリーニングブレード7は、感光体ドラム11の外周面に接触してその先端により転写後に残存した現像剤を除去するブレードである。
感光体ドラムユニット10は、感光体ドラム11を備え、ここに記録媒体に転写すべき文字や図形等が形成される。図3に感光体ドラムユニット10の外観斜視図を示した。図3からわかるように感光体ドラムユニット10は、感光体ドラム11、フタ材20、及び端部部材30を備えている。
感光体ドラム11は円柱状回転体である基体の外周面に感光層を被覆した部材である。当該感光層に、紙等の記録媒体に転写すべき文字や図形等が形成される。
基体はアルミニウム、又はアルミニウム合金による導電性材料が円筒形状に形成されたものである。基体に用いられるアルミニウム合金の種類は特に限定されないが、感光体ドラムの基体として用いられることが多いJIS規格(JIS H 4140)で定められる6000系、5000系、3000系のアルミニウム合金であることが好ましい。
また、基体の外周面に形成される感光層は特に限定されることはなく、その目的に応じて公知のものを適用することができる。
基体は、切削加工、押し出し加工、引き抜き加工等により円筒形状を形成することにより製造することができる。そして基体の外周面に感光層を塗布する等して積層して感光体ドラム11を作製することが可能である。
感光体ドラム11の一端には後述するように、該感光体ドラム11をその軸線中心に回転させるために少なくとも2つの端部部材が取り付けられる。本形態では一方の端部部材がフタ材20であり、他方の端部部材が端部部材30である。ここでは基体を中空の円筒状であるものとしたが、中実の丸棒状であってもよい。ただし、少なくともフタ材20、及び端部部材30がその端部に適切に取り付けられるように形成されている。
フタ材20は感光体ドラム11の軸線方向端部のうち、装置本体2の駆動軸70が係合しない側の端部に配置される端部部材である。フタ材20は樹脂により形成されており、感光体ドラム11の円筒内側に嵌合される嵌合部と、感光体ドラム11の一方の端面を覆うように配置される軸受部とが同軸に形成されている。軸受部は、感光体ドラム11の端面を覆う円板状であるとともに、筐体3aに設けられた軸を受ける部位を具備する。また、フタ材20には、導電性材料からなるアース板が配置され、これにより感光体ドラム11と装置本体2とを電気的に接続させている。
なお、本形態ではフタ材の一例を表したがこれに限定されず、通常取り得る他の形態のフタ材を適用することも可能である。例えばフタ材に回転力伝達のための歯車が配置されてもよい。
また上記導電性材料(アース板)は端部部材30側に設けられてもよい。
端部部材30は、感光体ドラム11の端部のうち上記フタ材20とは反対側の端部に取り付けられる部材で、装置本体2からの回転駆動力を受ける部材である。本形態で端部部材30は、軸受部材40及び軸部材50を備えている。図4に端部部材30の斜視図、図5に端部部材30の分解斜視図を示した。
軸受部材40は、端部部材30のうち感光体ドラム11の端部に接合される部材である。図6(a)には軸受部材40の斜視図、図6(b)には軸受部材40のうち、軸部材50を挿入する側から見た平面図を表した。さらに図7(a)は図6(b)にVIIa−VIIaで示した線に沿った断面図、図7(b)は図6(b)にVIIb−VIIbで示した線に沿った断面図である。なお、以下に示す各図では、断面図における端面(切断面)にハッチングをして表すことがある。
軸受部材40は、図4〜図7よりわかるように、筒状体41、接触壁42、嵌合部43、歯車部44、及び軸部材保持部45を有して構成されている。
筒状体41は、全体として円筒状の部材であり、その外周に接触壁42及び歯車部44が配置され、筒状体41の内側に軸部材保持部45が形成されている。
筒状体41の外周面の一部からは感光体ドラム11の端面に接触して係止する接触壁42が立設している。これにより図3に示したように端部部材30を感光体ドラム11に装着するときに端部部材30の感光体ドラム11への挿入深さが規制される。
また、筒状体41のうち接触壁42を挟んで一方側が感光体ドラム11の内側に挿入される嵌合部43となっている。嵌合部43が感光体ドラム11の内側に挿入され、接着剤により感光体ドラム11の内面に固定される。これにより端部部材30が感光体ドラム11の端部に固定される。従って、嵌合部43の外径は、感光体ドラム11の円筒形状の内側に挿入可能な範囲で、感光体ドラム11の内径と概ね同じである。嵌合部43には外周面に溝が形成されてもよい。これにより当該溝に接着剤が充填され、アンカー効果等により筒状体41(端部部材30)と感光体ドラム11との接着性が向上する。
接触壁42を挟んで嵌合部43とは反対側の筒状体41の外周面には歯車部44が形成されている。歯車部44は、現像ローラユニット等の他の部材に回転力を伝達する歯車で、本形態では、はす歯歯車が配置してある。ただし歯車の種類は特に限定されることはなく、平歯車が配置されていたり、両者が筒状体の軸線方向に沿って並べて配置されていたりしてもよい。また歯車は必ずしも設けられている必要もない。
軸部材保持部45は、筒状体41の内側に形成され、軸部材50を軸受部材40に保持する機能を有する部位である。軸部材保持部45は、図6(a)〜図7(b)よりわかるように、回動軸保持部材46、支持部材47、及びガイド壁48を有している。
回動軸保持部材46は、筒状体41の内側を塞ぐように形成された板状の部材であるが、筒状体41の軸線と同軸に孔46aが形成されている。この孔46aは後述するように回動軸51(図8参照)が貫通するので、該回動軸51が貫通することができる大きさ及び形状とされている。ただし、回動軸51が抜けてしまうことを防止するため、孔46aは回動軸51の本体52は貫通できるが、突起53が配置された部位は貫通することができないように形成されている。また、回動軸51の安定した移動の観点から、孔46aは回動軸51の軸線方向の移動を大きく阻害しない範囲で回動軸51の本体52の外周と概ね同じ形状及び大きさであることが好ましい。
また、回動軸保持部材46には、孔46aから2つのスリット46bが延びている。この2つのスリット46bは孔46aの中心を挟んで対称位置に設けられている。またスリット46bの大きさ及び形状は、回動軸51(図8参照)の突起53がスリット46bを貫通することができるように形成されている。
支持部材47は、回動軸保持部材46よりも嵌合部43側に設けられ、筒状体41の内側の少なくとも一部を塞ぐように形成された板状の部材である。支持部材47は、少なくとも後述する回動軸用弾性部材63を支持できる大きさ及び形状に形成されている。
ガイド壁48は、回動軸保持部材46の孔46aの縁から筒状体41の軸線方向に平行に延び、その端部が支持部材47に接続している筒状の部材である。本形態でガイド壁48の内側の断面形状は孔46aと同じとされている。ただし後述するように、このガイド壁48の内側には回動軸51の本体52が挿入され、該回動軸51が軸線方向に移動するので、ガイド壁48は当該移動が阻害されない形状及び大きさに形成されている。
また、ガイド壁48にはスリット48aが形成されている。図7(a)、図7(b)には分かり易さのためスリット48aが延びる方向に沿って点線を表している。スリット48aはその長手方向一端側が回動軸保持部材46のスリット46bに通じ、筒状体41の軸線に平行に延び、支持部材47に達した後、Uターンするように軸線方向に平行に延び、その端部(他端側)が回動軸保持部材46に達している。従って当該他端側は回動軸保持部材46により塞がれている。スリット48aのスリット幅はスリット48a内を回動軸51(図8参照)の突起53が移動できるように形成されている。
軸受部材40を構成する材料は特に限定されることはないが、ポリアセタール、ポリカーボネート、PPS等の樹脂や金属を用いることができる。ここで、樹脂を用いる場合には部材の剛性を向上させるために、負荷トルクに応じて樹脂中にガラス繊維、カーボン繊維等を配合してもよい。また、軸部材の取り付けや移動を円滑にするために、樹脂にフッ素、ポリエチレン、及びシリコンゴムの少なくとも1種類を含有して摺動性を向上させてもよい。また、樹脂をフッ素コーティングしたり、潤滑剤を塗布してもよい。
金属で作製する場合は、切削による削り出し、アルミダイキャスト、亜鉛ダイキャスト、金属粉末射出成形法(いわゆるMIM法)、金属粉末焼結積層法(いわゆる3Dプリンタ)などを用いることができる。また、金属の材質は問わず、鉄、ステンレス、アルミニウム、真鍮、銅、亜鉛やこれらの合金等を用いてもよい。また、各種メッキを施して表面に機能性(潤滑性や耐腐食性など)を向上させることができる。
図4、図5に戻り、端部部材30のうち軸部材50について説明する。軸部材50は、図5からわかるように、回動軸51、及び回転力伝達部材54を具備し、この回転力伝達部材54は、先端部材55、爪部材59、及びピン65を備えて構成されている。さらに軸部材50は回動軸用弾性部材63、及び爪部材用弾性部材64を具備している。本形態の回動軸用弾性部材63、及び爪部材用弾性部材64はいずれも弦巻バネである。
以下にそれぞれについて説明する。
回動軸51は、回転力伝達部材54が受けた回転力を軸受部材40に伝達する軸状の部材である。図8(a)に回動軸51の斜視図、図8(b)に図8(a)にVIIIb−VIIIbで示した線を含む軸線方向に沿って切断したときの断面図をそれぞれ示した。
図8(a)、図8(b)からわかるように、回動軸51は円柱状の本体52を有し、円柱の端面のそれぞれには凹部52a、52cが形成されている。
凹部52aは、回動軸51の本体52の一方の端面に形成される凹部であり、ここに爪部材用弾性部材64の一端側が挿入される。そして、凹部52aの底部にはこの爪部材用弾性部材64を固定するための保持突起52bが設けられている。本形態では後述するように保持突起52bを爪部材用弾性部材64の内側に挿入することにより該爪部材用弾性部材64が保持される。
凹部52cは、回動軸51の本体52の他方の端面、すなわち凹部52aが形成された側とは反対側の端面に形成された凹部である。凹部52cには回動軸用弾性部材63の一端が挿入され、凹部52cの底部に当該回動軸用弾性部材63の一端が接触する。従って凹部52cは当該挿入が可能な大きさに形成されている。
本体52の外周部のうち凹部52cが配置された側の端部には2つの突起53が配置されている。2つの突起53は、本体52の軸線を挟んで反対側になるように、本体52の円柱の1つの直径方向の同一線上に設けられている。この2つの突起53は後述するように回動軸51を軸受部材40に保持し、該本体52の移動を規制するとともに、本体52の回転力を軸受部材40に伝達する機能を有する。
図5に戻って他の部材について説明を続ける。先端部材55は、回転力伝達部材54を構成する1つの部材であり、係合爪60を揺動可能に保持するとともに、係合爪60からの回転力を回動軸51に伝える部材である。図9(a)には先端部材55の斜視図、図9(b)には係合爪60が配置される側から見た先端部材55の平面図、図9(c)には図9(b)にIXc−IXcで示した線による断面図、図9(d)には図9(b)にIXd−IXdで示した線による断面図をそれぞれ表した。
図4、図5及び図9(a)〜図9(d)よりわかるように、先端部材55は、円板状の基部56及び基部56の一方の面に配置された2つの保持部材57を有して構成されている。
本形態で基部56は円板状であり、その中心には基部56を厚さ方向に貫通する孔56aが形成されている。
保持部材57は基部56の一方の面に配置された2つの部材であり、平面視(図9(b))で基部56の孔56aを挟んで孔56aが露出する間隙を有して一方と他方とに配置されている。従って、2つの保持部材57の間には溝57aが形成され、該溝57aの底部に孔56aが形成されている形態となる。また保持部材57のうち溝57aを形成する面以外の側面は、基部56から遠ざかるにつれて基部56の軸線に近づくように傾斜面57bが形成されている。
また、保持部材57には、平面視(図9(b))で基部56の孔56aの中心を通り、溝57aが延びる方向に直交する孔57cが設けられている。この孔57cには後述するように、ピン65が挿入される。
図5に戻り爪部材59について説明する。爪部材59は、回転力伝達部材54を構成する1つの部材であり、装置本体2に備えられた駆動軸70(図16(a)参照)に係合し、回転力を先端部材55に伝える部材である。図10、図11に説明のための図を示した。図10(a)は爪部材59の斜視図、図10(b)は爪部材59の正面図、図11(a)は爪部材59の側面図、図11(b)は図10(b)にXIb−XIbで示した矢視断面図である。
爪部材59は、本形態では2つの係合爪60を有し、該2つの係合爪60の一方の端部同士を連結する連結片61を具備している。また、連結片61のうち2つの係合爪60とは反対側で、該2つの係合爪間の中心となる位置には保持突起62が設けられている。
2つの係合爪60は、連結片61の両端部から同じ方向に立設する部材であり、2つの係合爪60の間隔はこの間隔に駆動軸70(図16(a)参照)の先端が入り、駆動軸70の回転力伝達突起72が係合爪60に引っ掛かるように形成されている。また、本形態では、2つの係合爪60は、図10(b)からよくわかるように連結片61から離隔するにしたがって細くなるように形成されている。より具体的には、2つの係合爪60のうち対向する面である対向面60dは、連結片61の面を含めて円弧状の凹部59aを形成している。これは装置本体の駆動軸70(図16(a)参照)の先端部に対応した形状である。ただし、この凹部59aは必ずしも円弧状である必要はなく、2つの係合爪60の対向面60dが、連結片61から離隔するに従って離れるように直線状に傾斜して(テーパ状に)形成されていてもよい。
そして、2つの係合爪60のうち、凹部59aとは反対側となる面である外面60aは、連結片61から離隔するにしたがって互いに近づくように傾斜面(以降、外面60aを傾斜面60aと記載することがある。)とされている。
さらに、図11(a)、図11(b)からわかるように、係合爪60を形成する面のうち、対向面60dと傾斜面60aとを結ぶ2つの面60b、60cにおいて、一方の面である第一側面60bは係合爪60が立設する方向(回動軸51の軸線が延びる方向)に平行であり、本形態では他方の面である第二側面60cは連結片61から離隔するにしたがって、第一側面60bに近づくように傾斜している。そして、2つの係合爪60では第一側面60bと第二側面60cとは反対側に配置されている。
第一側面60bは、後述するように装置本体2から回転力が伝達される際に駆動軸70の回転力伝達突起72が接触する面である。かかる観点から第一側面60bは回転力を受ける際に確実に回転力伝達突起72との接触を維持する必要がある。そのため第一側面60bは本形態のように係合爪60が立設する方向(回動軸51の軸線が延びる方向)に平行であること、又は、先端に向かうにつれて第二側面60cとは離れる方向に傾斜する傾斜面を有していることが好ましい。
一方第二側面60cは本形態では上記のように第一側面60bに近づくように傾斜面を有しているがこの傾斜面は必ずしも設けられている必要はない。
保持突起62は、連結片61のうち係合爪60とは反対側の面で、2つの係合爪60間の中心となる位置に配置される突起である。保持突起62は爪部材用弾性部材64に固定される。本形態では保持突起62が爪部材用弾性部材64の端部からその内側に挿入されて固定される。従って、保持突起62は爪部材用弾性部材64に挿入できる大きさとされている。また、本形態では挿入しやすいように保持突起62の先端は半球面に形成されている。
また、保持突起62には、2つの係合爪60が並ぶ方向に直交する方向に保持突起62を貫通する長孔62aが設けられている。長孔62aは係合爪60の立設方向に長く、2つの係合爪60が並ぶ方向に短い長孔である。後述するようにこの長孔62aにはピン65が通される。
長孔62aの貫通方向の形状が図11(b)に表れている。この図からわかるように、長孔62aは貫通方向の中央で最も狭く、長孔62aの全周に亘って、貫通方向両端に向かうにつれて孔が広がるように傾斜するように(テーパ形状を有して)拡径されている。これにより後述するように爪部材59の円滑な揺動を図っている。
ここで、後述する爪部材59における、図11(b)にAで示す連結片61の大きさ(厚さ)は、その連結片61が図9(b)に示した先端部材55の溝57aの内側に配置されて揺動する観点から、図9(b)にBで示した溝57aの幅より小さく形成される。また、保持突起62は先端部材55の孔56aに挿入することができるとともに、孔56aの内側で揺動することができる太さとされている。
図5に戻り、軸部材50に備えられる他の構成について説明する。回動軸用弾性部材63、及び爪部材用弾性部材64はいわゆる弾性部材であり、本形態では弦巻バネからなる。また、ピン65は回転力伝達部材54を構成する1つの棒状の部材である。これらの各部材の配置及び作用については後で説明する。
軸部材50の各部材を構成する材料は特に限定されないが、ポリアセタール、ポリカーボネート、PPS等の樹脂を用いることができる。ただし、部材の剛性を向上させるために、負荷トルクに応じて樹脂中にガラス繊維、カーボン繊維等を配合しても良い。また、樹脂中に金属をインサートしてさらに剛性を上げても良いし、全体を金属で製作しても良い。金属で作製する場合は、切削による削り出し、アルミダイキャスト、亜鉛ダイキャスト、金属粉末射出成形法(いわゆるMIM法)、金属粉末焼結積層法(いわゆる3Dプリンタ)などを用いることができる。また、金属の材質は問わず、鉄、ステンレス、アルミニウム、真鍮、銅、亜鉛やこれらの合金等を用いてもよい。また、各種メッキを施して表面に機能性(潤滑性や耐腐食性など)を向上させることができる。
また、軸部材50、軸部材50に含まれる爪部材59については弾性を持たせる観点から、金属板を折り曲げて作製したり、金属、ガラス、炭素繊維等を樹脂に含浸させて作製したりしてもよい。
上記のような軸受部材40と軸部材50とは次のように組み合わせられることにより、端部部材30とされている。なお、当該組み合わせの説明から、各部材及び部位の大きさ、構造、並びに部材及び部位同士の大きさの関係等がさらに理解される。
初めに軸受部材40と回動軸51との組み合わせについて説明する。図12(a)は軸受部材40に回動軸51が組み合わされた斜視図、図12(b)はその平面図、図12(c)は図12(b)にXIIc−XIIcで示した矢視断面図である。
図12(a)〜図12(c)よりわかるように回動軸51は軸受部材40の回動軸保持部材46の孔46aを通され、突起53が配置された側の端部が軸部材保持部45の内側に含まれ、その反対側の端部が軸受部材40から突出するように配置される。このとき、突起53はガイド壁48に設けれらたスリット48aの端部のうち回動軸保持部材46により塞がれている側の端部に配置され、該回動軸保持部材46に引っ掛かることにより軸受部材40から回動軸51が抜けないように構成されている。
図12(c)からわかるように回動軸51と支持部材47との間に回動軸用弾性部材63が配置され、回動軸51は突起53が回動軸保持部材46に押し付けられる方向に付勢されている。また、突起53の側面はスリット48aのスリット壁面に引っ掛かることができるため、回動軸51の回転時には突起53がスリット48aのスリット壁面に引っ掛かり回転力を伝達する。
軸受部材40への回動軸51への取り付けは、回動軸51の突起53をスリット46bからスリット48a内に挿入し、図7(a)、図7(b)に示した点線に沿って突起53をスリット48a内で移動させることにより行うことができる。
次に、軸部材50における回動軸51に対する他の部材の組み合わせについて説明する。図13に説明のための図を示した。図13(a)は分解斜視図、図13(b)は軸線に沿った方向の軸部材50の断面図である。
図13(b)からわかるように、回動軸51の本体52の凹部52aの内側に爪部材用弾性部材64が配置される。このとき該爪部材用弾性部材64の一端が突起52bに差し込まれて固定されている。
先端部材55は図13(b)からわかるように、回動軸51の凹部52aが設けられた側の端面に、先端部材55の基部56の面を重ねるように配置して固定される。固定の方法は特に限定されることはなく、接着剤や溶着等の公知の方法を用いることができる。先端部材55と回動軸51とを一体に形成してもよい。また、このときには、回動軸51の本体52の軸線と先端部材55の軸線(孔56aの中心)とが一致するように位置づけられる。
そして、爪部材59の保持突起62が先端部材55の孔56aに挿入され、及び爪部材59の連結片61が先端部材55の溝57aに挿入される。このとき保持突起62の先端が爪部材用弾性部材64に差し込まれて固定される。そして、ピン65を先端部材55の孔57c及び爪部材59の長孔62aに通して、爪部材59を先端部材55に連結する。
以上のように組み合わされることにより軸受部材40及び軸部材50の各部の軸線が一致して配置される。
次に上記のように組み合わされた端部部材30がどのように変形、移動、回動できるかについて説明する。図14には端部部材30の1つの姿勢における軸線に沿った方向の断面図を表した。
図14に示した姿勢では、回動軸用弾性部材63により、軸部材50の全体が可能な範囲で最も軸受部材40から突出した姿勢とされている。軸部材50に何ら外力が加わらないときには端部部材30はこの姿勢にある。
この姿勢では図14からわかるように、爪部材59の連結片61が先端部材55の溝57aに挿入されているので、図14にXIVaで示したように爪部材59の係合爪60に対して回転力が加わると、爪部材59が先端部材55の保持部材57に引っ掛かり、又は長孔62aの側面にピン65が引っ掛かり、回転力が伝達される。いずれの態様により回転力が伝達されるかは適宜設定することができる。そしてこの回転力は回動軸51に伝わり、さらにこの回転力は回動軸51の突起53がスリット48aのスリット壁を押圧して軸受部材40に伝達される。従って、係合爪60で受けた回転力により端部部材30の全体が回転する。
また、図14に矢印XIVbで示したように、爪部材59に軸線方向のうち軸受部材40側に向けて押圧力が働くと、該押圧力が先端部材55、回動軸51に伝わり、軸部材50の全体が回動軸用弾性部材63の付勢力に抗して図14にXIVcに示したように軸受部材40に押し込まれる方向に移動する。
図15には、回転力伝達部材54の付近を拡大して表した。図15(a)は図14と同じ視点による図、図15(b)は図15(a)のXVb−XVbによる矢視断面図である。爪部材59は爪部材用弾性部材64により、外力が加わらないときには、図14、図15(a)、図15(b)に示した姿勢を保持している。
これに対して、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材64の弾性力に抗して図15(a)に矢印XVaで示したようにピン65を中心に揺動することができる。
さらに爪部材59は、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材64の弾性力に抗して図15(b)に矢印XVcで示したように、ピン65を中心とした揺動以外の全方位に揺動することができる。これは保持突起62の長孔62aが長孔とされているとともに、長孔62aがその貫通方向両端部で全周に亘って傾斜するように(テーパ状に)拡径された形態とされていることによる。
従って爪部材59は、軸線に対して全方向に揺動することができる。なお、本形態で爪部材用弾性部材64は圧縮バネの形態であるがこれに限らず引張バネの形態であってもよい。
また、本形態では、爪部材59の回動の軸となるピン65が軸受部材40の外側に配置される。これにより、爪部材59の揺動が軸受部材40に制限を受けることがないので、爪部材59の形状の自由度を高め、より円滑な揺動が可能となる。
さらに、本形態の端部部材30では、軸部材50の軸線方向への移動は回動軸用弾性部材63により規制される一方、爪部材59の揺動を制御するのは爪部材用弾性部材64であり、移動と揺動とをそれぞれ独立に設計することが可能となる。そのため、かかる観点からも設計の自由度を挙げることができる。また、爪部材59の揺動の制御の際には、軸線方向への移動を規制する機能を持たせる必要がないためコンパクトに設計することができ、限られたスペースに配置する際の設計自由度も高めることができる。
以上のような端部部材30を図3(図17も参照)に示したように、該端部部材30の嵌合部43を感光体ドラム11の一方の端部に差し込み接着する。また、感光体ドラム11の他方の端部にフタ材20を配置して感光体ドラムユニット10とすることができる。
次に装置本体2について説明する。本形態で装置本体2はレーザープリンタの本体である。レーザープリンタは、上記したプロセスカートリッジ3が装着された姿勢で作動し、画像を形成するときには、感光体ドラム11を回転させて帯電ローラユニットにより帯電させる。この状態で、備えられる各種光学部材を用いて画像情報に対応したレーザー光を感光体ドラム11に照射し、当該画像情報に基づいた静電潜像を得る。この潜像は現像ローラユニットにより現像される。
一方、紙等の記録媒体は、装置本体2にセットされ、該装置本体2に設けられた送り出しローラ、搬送ローラ等により転写位置に搬送される。転写位置には転写ローラ1a(図2参照)が配置されており、記録媒体の通過に伴い転写ローラ1aに電圧が印加されて感光体ドラム11から記録媒体に像が転写される。その後、記録媒体に熱及び圧力が加えられることにより当該像が記録媒体に定着する。そして排出ローラ等により装置本体2から像が形成された記録媒体が排出される。
このように、プロセスカートリッジ3が装着された姿勢で、装置本体2は感光体ドラムユニット10に回転駆動力を与える。そこで、プロセスカートリッジ3が装着された姿勢でどのように装置本体2から感光体ドラムユニット10に回転駆動力が与えられるかについて説明する。
プロセスカートリッジ3への回転駆動力は、装置本体2の回転力付与部として機能する駆動軸70により与えられる。図16(a)に駆動軸70の先端部の形状の斜視図を示した。また図16(b)には駆動軸70の軸線方向に沿った断面図を表した。これらの図からわかるように駆動軸70は軸部71及び回転力伝達突起72を備えて構成されている。
軸部71は、その軸線を中心に回転する軸部材である。軸部71の先端は上記した軸部材50の爪部材59の2つの係合爪60の間に配置できる大きさとされている。
また、軸部71の先端面は、角部が除去され、いわゆる面取りがされていることが好ましい。本形態では半球状とされている。これにより駆動軸70と軸部材50との係合がより円滑に行われる。
軸部71のうち図16(a)に示した先端側とは反対側には、軸部71を軸線中心に回転させることができるように歯車列が形成されており、これを介して駆動源であるモータに接続されている。
回転力伝達突起72は、軸部71の先端近くに設けられ、軸部71の軸線に対して直交する方向に突出する2つの突起である。これら2つの回転力伝達突起72は軸部71の軸線に対して直交する断面の1つの直径方向上に配列されている。
ここで、図1にIで示したプロセスカートリッジ3の装置本体2への着脱のための移動方向に対して、駆動軸70の軸部71は概ね垂直に突出して配置されている。これに加えて軸部71はその軸線方向に移動することなく回転するのみである。従ってプロセスカートリッジ3の着脱では、このような駆動軸70に軸部材50を装着、離脱させる必要がある。そして、上記した端部部材30によれば、軸部材50と駆動軸70との装着及び離脱が容易である。具体的な着脱の態様については後で説明する。
プロセスカートリッジ3が装置本体2に装着された姿勢で、駆動軸70と端部部材30の軸部材50に具備される爪部材59とが係合して回転力が伝達される。図17には駆動軸70に端部部材30の爪部材59が係合した場面を示した。
図17からわかるように駆動軸70と爪部材59とが係合した姿勢では、駆動軸70の軸線と軸部材50の軸線とが一致するように突き合わされて配置される。このとき、駆動軸70の軸部71の先端が爪部材59の2つの係合爪60の間に入り込み、駆動軸70の回転力伝達突起72が係合爪60の側面である第一側面60bに引っ掛かるように係合している。これにより駆動軸70の回転に追随して爪部材59が回転し、端部部材30、及び感光体ドラム11、すなわち感光体ドラムユニット10が回転する。
次にプロセスカートリッジ3を装置本体2に装着して図17の姿勢にさせるときの駆動軸70と、感光体ドラムユニット10の動作の例について説明する。図18、図19に説明のための図を示した。図18(a)〜図19(c)で駆動軸70が爪部材59に係合する過程を順を追って表している。
初めに図18(a)に示した状態から図18(b)に示したように駆動軸70の軸線方向に対して直交する方向から、感光体ドラムユニット10が近づく。このとき感光体ドラムユニット10は端部部材30が駆動軸70側に向けられ、その軸線が駆動軸70の軸線と平行となる向きとされており、軸線に直交する方向に移動しつつ駆動軸70に近づく。このとき軸部材50は図14に示した姿勢にある。
図18(b)に示した場面で駆動軸70が係合爪60の傾斜面60a(図10(a)参照)に接触し、さらに感光体ドラムユニット10が駆動軸70に近づくと図18(c)に示したように爪部材59はピン65を中心に揺動する(図15(a)参照)。
さらに、感光体ドラムユニット10を駆動軸70に近づけると、軸部材70の軸部71の先端は傾斜して(テーパ状に)形成されている係合爪60の傾斜面60aを摺動する。このとき傾斜面60aは傾斜面(テーパ面)であることにより軸部材50を押圧する方向に分力が生じ、軸部材50は図19(a)に示したように軸受部材40に向けて押し込まれるように軸線方向に移動する(図14参照)。爪部材59は大きく揺動するほど軸部材50から見た傾斜面60aの見かけ上の傾斜角度は大きくなり、軸線方向に押圧する分力が強くなるので、円滑な係合が可能となる。
そして駆動軸70の軸部71は図19(b)、図19(c)に示したように係合爪60を乗り越えて2つの係合爪60の間(凹部59a)に納まる(図10(b)参照)。これにより最終的に図17に示した姿勢となり、駆動軸70からの回転駆動力を感光体ドラム11にまで伝達することができる。
一方、駆動軸70と爪部材59の係合爪60との位置関係で、駆動軸70の軸部71が係合爪60の第一側面60b、第二側面60c側から接触する場合もある。このときには次のように係合する。図20に説明のための図を示した。図20(a)〜図20(c)で駆動軸70が爪部材59に係合する過程を順を追って表している。
初めに図20(a)に示した状態から図20(b)に示したように駆動軸70の軸線方向に対して直交する方向から、感光体ドラムユニット10が近づく。このとき感光体ドラムユニット10は端部部材30が駆動軸70側に向けられ、その軸線が駆動軸70の軸線と平行となる向きとされており、軸線に直交する方向に移動しつつ駆動軸70に近づく。このとき軸部材50は図14に示した姿勢にある。
図20(a)に示した姿勢から駆動軸70が軸部材50に近づくと、駆動軸70の軸部71の先端が先端部材55の傾斜面57b上を滑るように移動する。このとき傾斜面57bとされているので、駆動軸70の軸部71は円滑に移動することができる。そしてさらに駆動軸70と軸部材50が近づくことにより、図20(b)に示した場面で駆動軸70の一方の回転力伝達突起72が一方の係合爪60の第一側面60b(図11(a)参照)に接触する。感光体ドラムユニット10が駆動軸70に近づくと係合爪の第一側面60b及び/又は第二側面60cが押圧されることにより、爪部材59はピン65が延びる方向面内に揺動する(図15(b)参照)。このとき軸部材50を押圧する分力が生じ、軸部材50は軸受部材40に向けて押し込まれるように軸線方向に移動する。なお、爪部材59は大きく揺動するほど軸部材51から見た傾斜面60aの見かけ上の傾斜角度は大きくなり、軸線方向に押圧する分力が強くなるので、円滑な係合が可能となる。
図20(b)の姿勢からさらに感光体ドラムユニット10を駆動軸70に近づけると、駆動軸70の軸線と軸部材50の軸線とが一致する。ただし、この時点では係合爪60は揺動した姿勢であるとともに、駆動軸70の2つの回転力伝達突起72は両方とも2つの係合爪60の一方側にある状態である。従ってこのままでは駆動軸70からの回転力を伝達することができる姿勢にはない。
この姿勢から駆動軸70が駆動伝達のために回転し始める。これにより図20(c)に示したように、係合爪60の一方が、2つのうちの1つの回転伝達突起72に押圧され、爪部材59がさらに大きく揺動する。そして回転により係合爪60を押圧した1つの回転力伝達突起72が係合爪60を乗り越える。これにより爪部材59を押圧する力が除荷され、爪部材59は揺動した姿勢から起き上がる。これにより図17に示した姿勢となり、回転力が伝達される。
以上のように、プロセスカートリッジ3を装置本体2の駆動軸70の軸線方向とは異なる方向から押し込むように該装置本体2に装着することができる。離脱に関しても細かい挙動は異なるが、端部部材30の上記構造に基づき、同様に爪部材59の揺動、及びこのときに生じる軸線方向への分力による回動軸51の軸線方向への移動により円滑に行われる。
また、端部部材30によれば、係合爪を揺動させる部材(爪部材)と係合爪を軸線方向に移動させる部材(回動軸)とが異なる部材により形成されているので、その動作の確実性が向上され、信頼性の高い端部部材となる。
さらに、本形態の端部部材30では、軸部材50の軸線方向への移動は回動軸用弾性部材63により規制される一方、爪部材59の揺動を制御するのは爪部材用弾性部材64であり、移動と揺動とをそれぞれ独立に設計することが可能となる。そのため、かかる観点からも設計の自由度を挙げることができる。また、爪部材59の揺動の制御の際には、軸線方向への移動を規制する機能を持たせる必要がないためコンパクトに設計することができ、限られたスペースに配置する際の設計自由度も高めることができる。
図21には端部部材30の変形例にかかる端部部材30’の断面図を表した。図21は図14に相当する図である。
端部部材30’は、軸受部材40’を有しており、軸受部材40’の回動軸保持部材46’の孔46’aが、上記した端部部材30の孔46aに比べて大きく形成されている。これにより孔46’aの内面と回動軸51の外周面との間に空間が形成される。このような空間により、回動軸51、すなわち軸部材50を軸受部材40’の軸線に対して傾ける(揺動させる)ことが可能となる。
その他の構成については端部部材30と同じである。
また、このように軸部材を軸受部材の軸線に対して傾ける(揺動させる)構成は、後で示す各形態の端部部材についても同様に適用することができる。
図22には、軸部材50が傾いた姿勢を表した。図22は図21と同じ視点による図である。図22からもわかるように、回動軸51と孔46’aとの間に空間を設けることにより軸部材50を軸受部材40’の軸線に対してθの角度で傾ける(揺動させる)ことができる。これにより、図18〜図20により説明した例に倣ってプロセスカートリッジを装置本体に対して着脱させる際に爪部材59の揺動に加えて、軸部材50自体も傾き、円滑な着脱を助ける。
より具体的には、図23(a)及び図23(b)に示した。図23(a)は図15(a)に相当する図であり爪部材59の付近に注目した1つの視点からの図、図23(b)は図15(b)に相当する図であり爪部材59の付近に注目した他の視点からの図である。
図23(a)、図23(b)からわかるように、爪部材59自体の揺動による角度θの傾きに加えて、軸部材50の傾き(揺動)による上記したθの傾きで爪部材59は軸受部材40’の軸線に対して合計θの角度で傾いている。当該θの大きさは特に限定されることはないが、最大で18°傾くことができることが好ましい。これにより装置本体に対するプロセスカートリッジの着脱がさらに円滑となる。
図24には第二の形態を説明する図を示した。図24(a)は第二の形態に含まれる端部部材130(図29参照)のうち軸部材150の斜視図、図24(b)は軸部材150の分解斜視図である。本形態に含まれる端部部材は既に説明した端部部材30に対して軸受部材40は同じ形態であり、軸部材50の代わりに軸部材150が適用された例である。従って軸受部材40の構成については同じ符号を付して説明を省略する。以下、軸部材150について説明する。
軸部材150は、図24(a)、図24(b)からわかるように、回動軸151、及び回転力伝達部材154を具備し、この回転力伝達部材154は、先端部材155、爪部材159、及び棒状のピン165を備えて構成されている。さらに軸部材150は回動軸用弾性部材63、及び爪部材用弾性部材64を具備している。本形態の回動軸用弾性部材63、及び爪部材用弾性部材64はいずれも弦巻バネであり、上記した第一の形態と同じなので同じ符号を付す。
回動軸151は、回転力伝達部材154が受けた回転力を軸受部材40に伝達する軸状の部材である。図25に回動軸151の斜視図、図26(a)に回動軸151のうち先端部材155が配置された側からみた平面図、図26(b)に図26(a)にXXIIIb−XXIIIbで示した線を含む軸線方向に沿った断面図、図26(c)に図26(a)にXXIIIc−XXIIIcで示した線を含む軸線方向に沿った断面図をそれぞれ示した。なお、本形態では回動軸151の一方の端部には先端部材155が一体に配置されているのでこれら図面には先端部材155も表れている。
図25、図26(a)〜図26(c)よりわかるように、回動軸151は円柱状の本体152を有し、円柱の端面のそれぞれには凹部152a、152cが形成されている。
凹部152aは、回動軸151の本体152の一方の端面に形成される凹部であり、ここに爪部材用弾性部材64の一端側が挿入される。そして、凹部152aの底部にはこの爪部材用弾性部材64を固定するための突起152bが設けられている。本形態では保持突起152bを爪部材用弾性部材64の内側に挿入することにより該爪部材用弾性部材64が保持される。
凹部152cは、回動軸151の本体152の他方の端面、すなわち凹部152aが形成された側とは反対側の端面に形成された凹部である。凹部152cには回動軸用弾性部材63の一端が挿入され、凹部152cの底に当該回動軸用弾性部材63の一端が接触する。従って凹部152cは回動軸用弾性部材63の一端を挿入することが可能な大きさに形成されている。
本体152の外周部のうち、凹部152cが配置された側の端部には2つの突起53が配置されている。2つの突起53は、上記した端部部材30の本体52に具備された突起53と同じである。
また、本体152の外周部のうち凹部152aが配置された側の端部には本体152の直径方向に該本体152を貫通する長孔152dが設けられている。長孔152dは本体152の軸線方向に長く、本体152の周方向に短い長孔である。後述するようにこの長孔152dにはピン165が通される。本形態では長孔としたが、必ずしも長孔である必要はなく、円形の孔や他の形状の孔であってもよい。
先端部材155は、回転力伝達部材154を構成する1つの部材であり、係合爪159からの回転力を回動軸151に伝える部材である。図25、及び図26(a)〜図26(c)には先端部材155が表れている。
図24、図25、及び図26(a)〜図26(c)よりわかるように、本形態における先端部材155は、回動軸151の本体152の凹部152a側の端面に配置された2つの保持部材157を有して構成されている。
保持部材157は回動軸151の本体152の凹部152a側の端面に配置された2つの部材であり、回動軸151の本体152の軸線を挟んで所定の間隙157aを有して配置されている。従って、当該間隙157aを介して本体152の凹部152aは内外に連通している。
また、保持部材157のうち間隙157aの壁面を形成する面157b、157dは回動軸151から離隔するにしたがって互いに離れるように傾斜面(テーパ面)とされている。ここで面157b、157dのうち、面157bは間隙157aが延びる方向において両端のそれぞれに配置される平面であり、面157dは2つの面157bの間に配置される曲面であり本形態では円弧状である。
このように面157b、157dが傾斜面とされていることにより、後述するように爪部材159の揺動が阻害され難く円滑に行われる(図30(b)参照)。さらには、図17の例に倣って、装置本体2の駆動軸70が軸部材150に係合した姿勢から、駆動軸70を離脱する際に面157b、157dの上を駆動軸70の軸部71の先端が滑り、軸部材150を軸線方向に押圧する分力が生じるため軸部材150を軸線方向に移動させることができる(図29の矢印XXVIcで示した方向)。これにより駆動軸70の円滑な離脱が可能となる。
一方、保持部材157のうち間隙157aを形成する面以外の側面157cは回動軸151から離隔するにつれて回動軸151の軸線に近づくように傾斜面(テーパ面)157cが形成されている。この傾斜面157cは既に説明した保持部材57の傾斜面57bと同様に作用する。
図24に戻り爪部材159について説明する。爪部材159は、回転力伝達部材154を構成する1つの部材であり、装置本体2に備えられた駆動軸70(図16(a)参照)に係合し、回転力を先端部材155に伝える部材である。図27に説明のための図を示した。図27(a)は爪部材159の斜視図、図27(b)は爪部材159の正面図、図27(c)は、図27(b)にXXIVc−XXIVcで示した矢視断面図である。
爪部材159は、2つの係合爪160を有し、該2つの係合爪160の一方の端部同士を連結する連結片161を有している。また、連結片161のうち2つの係合爪160とは反対側で、該2つの係合爪間の中央となる位置には保持突起162が設けられている。
2つの係合爪160は、連結片161の両端部から同じ方向に立設する部材であり、2つの係合爪160の間隔はこの間隔に駆動軸70(図16(a)参照)の軸部71の先端が入り、駆動軸70の回転力伝達突起72が係合爪160に引っ掛かるように形成されている。また、本形態では、2つの係合爪160は、図27(b)からよくわかるように連結片161から離隔するにしたがって細くなるように形成されている。より具体的には、2つの係合爪160のうち対向する面は、連結片161の面を含めて凹部159aが形成されている。本形態では2つの係合爪160の対向する面が、連結片161から離隔するに従って離れるような傾斜状(テーパ状)に形成されている。
そして、2つの係合爪160のうち、凹部159aとは反対側となる面は、連結片161から離隔するにしたがって互いに近づくように傾斜面160aとされている。この傾斜面160aは既に説明した爪部材60の傾斜面60aと同様に作用する。
保持突起162は、連結片161のうち係合爪160とは反対側の面で、2つの係合爪160間の中央となる位置に配置される突起である。後で説明するように保持突起162は爪部材用弾性部材64に固定される。本形態では保持突起162が爪部材用弾性部材64の端部からその内側に挿入されて固定されることから、保持突起162は爪部材用弾性部材64に挿入できる大きさとされている。
また、保持突起162には、2つの係合爪160が並ぶ方向に直交する方向に保持突起62を貫通する孔162aが設けられている。後述するようにこの孔162aにはピン165が通される。
孔162aの貫通方向の形状が図27(c)に表れている。この図からわかるように、孔162aは貫通方向の中央で最も狭く、孔162aの全周に亘って、貫通方向両端に向かうにつれて孔が広がるように傾斜形状(テーパ形状)を有して拡径されている。これにより爪部材159の円滑な揺動を図っている。
ここで、後で説明するように爪部材159は、その連結片161が図26(b)に示した先端部材155の間隙157aの内側に配置されて揺動する観点から、図27(c)にCで示した連結片161の大きさ(厚さ)は、図26(b)にDで示した間隙157aの最も狭い部分の幅より小さく形成される。また、保持突起162も間隙157aを貫通することができるように形成されている。
上記のような軸受部材40と軸部材150とは次のように組み合わせられることにより、端部部材130とされている。なお、当該組み合わせの説明から、各部材及び部位の大きさ、構造、並びに部材及び部位同士の大きさの関係等がさらに理解される。ここで軸受部材40と回動軸151との組み合わせについては既に説明した端部部材30の例と同じなので説明は省略する。
軸部材150における回動軸151に対する部材の組み合わせについて説明する。図28に説明のための図を示した。図28(a)はピン165の軸線に直交する方向における軸部材150の軸線に沿った断面図、図28(b)はピン165の軸線に沿った方向における軸部材150の軸線に沿った断面図である。
図24(a)、図24(b)、図28(a)及び図28(b)からわかるように、本形態では回動軸151の本体152の凹部152aの内側に爪部材用弾性部材64が配置される。このとき該爪部材用弾性部材64の一端が突起152bに差し込まれて固定されている。
本形態では、先端部材155は回動軸151の凹部152aが設けられた側の端面に一体で形成されている。ただし必ずしも一体である必要はなく、別体で形成して接着、溶着、その他機械的な方法により接合してよい。
そして、爪部材159の保持突起162が先端部材155の保持部材157間の間隙157aを通して軸部材151の凹部152aに挿入され、及び爪部材159の連結片161が先端部材155の間隙157a内に配置される。そして、ピン165を回動軸151の長孔152d及び保持突起162の孔162aに通して、爪部材159を回動軸151に連結する。
以上のように組み合わされることにより軸受部材40及び軸部材150の各部の軸線が一致して配置される。
次に組み合わされた端部部材130がどのように変形、移動、回動できるかについて説明する。図29には本形態の端部部材130の1つの姿勢における軸線に沿った断面図を表した。
図29に示した姿勢では、回動軸用弾性部材63により、軸部材150の全体が可能な範囲で最も軸受部材40から突出した姿勢とされている。軸部材150に何ら外力が加わらないときには端部部材130はこの姿勢にある。
この姿勢では図29からわかるように、爪部材159の連結片161が先端部材155の間隙157aの内側に配置されているので、図29にXXVIaで示したように爪部材159の係合爪160に対して回転力が加わると、爪部材159が先端部材155の保持部材157に引っ掛かり、又は孔162aの側面にピン165が引っ掛かり、回転力が伝達される。いずれの態様により回転力が伝達されるかは適宜設定することができる。そしてこの回転力は回動軸151に伝わり、さらにこの回転力は回動軸151の突起53がスリット48aの壁を押圧して軸受部材40に伝達される。従って、係合爪160で受けた回転力により端部部材130の全体が回転する。
また、図29に矢印XXVIbで示したように、爪部材159に軸線方向のうち軸受部材40側に向けて押圧力が働くと、該押圧力が先端部材155、回動軸151に伝わり、軸部材150全体が回動軸用弾性部材63の付勢力に抗して図29にXXVIcに示したように軸受部材40に押し込まれる方向に移動する。
図30には、回転力伝達部材154の付近を拡大して表した。図30(a)は図28(a)と同じ視点による図、図30(b)は図28(b)と同じ視点による図である。爪部材159は爪部材用弾性部材64により、外力が加わらないときには、図30(a)、図30(b)に示した基本姿勢を保持している。
これに対して、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材64の弾性力に抗して図30(a)に矢印XXVIIaで示したようにピン165を中心に揺動することができる。
さらに爪部材159は、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材64の弾性力に抗して図30(b)に矢印XXVIIcで示したように、ピン165を中心とした揺動以外の全方位に揺動することができる。これは保持突起162の孔162aがその貫通方向両端部で傾斜状(テーパ状)に拡径された形態とされていることによる。
従って爪部材159は、軸線に対して全方向に揺動することができる。なお、本形態で爪部材用弾性部材64は圧縮バネの形態であるがこれに限らず引張バネの形態であってもよい。
以上のように端部部材130は、上記説明した端部部材30と同様に揺動及び移動することができるので、当該端部部材30と同様に作用し、その効果を奏するものとなる。
なお本形態では、保持部材157のうち間隙157aを形成する面157b、157dが上記のように傾斜面(テーパ面)なので、図30(b)に示した爪部材159の揺動が阻害され難く円滑に行われる。さらには、図17の例に倣って装置本体2の駆動軸70が軸部材150に係合した姿勢から、駆動軸70を離脱する際に面157b、157dの上を駆動軸70の軸部71の先端が滑り、軸部材150を軸線方向に押圧する分力が生じるため図29の矢印XXVIcで示した方向に軸部材150を軸線方向に移動させることができる。これにより駆動軸70の円滑な離脱が可能となる。
図31には第三の形態を説明する図を示した。図31は図25と同じ視点による図であり、回動軸151及び回動軸151に配置された先端部材255の外観斜視図を示した。本形態は既に説明した端部部材130の先端部材155に変えて先端部材255を適用した例である。そこで、ここでは先端部材255の形態について説明する。他の部位については形態が同じなので、同じ符号を付して説明を省略する。
本形態における先端部材255は、回動軸151の本体152の凹部152a側の端面に配置された2つの保持部材257を有して構成されている。
保持部材257は回動軸151の本体152の凹部152a側の端面に配置された2つの部材であり、回動軸151の本体152の軸線を挟んで所定の間隙257a有して配置されている。従って、当該間隙257aを介して本体152の凹部152aは内外に連通している。
また、保持部材257のうち間隙257aの壁面を形成する面257b、257dは回動軸151から離隔するにしたがって互いに離れるように傾斜面(テーパ面)とされている。ここで面257b、257dのうち、面257bは間隙257aが延びる方向において両端のそれぞれに配置される平面であり、面257dは2つの面257bの間に配置される曲面であり本形態では円弧状である。また、本形態では、面257dが上記した第二の形態の先端部材155に具備された面157dよりも大きな面積となるように構成されている。
一方、保持部材257のうち間隙257aを形成する面以外の側面は回動軸151から離隔するにつれて回動軸151の軸線に近づくように傾斜面257c(テーパ面)が形成されている。この傾斜面257cは既に説明した保持部材57の傾斜面57bと同様に機能する。
以上のような先端部材255を備える端部部材によっても端部部材130と同様に作用する。
図32、図33には第四の形態を説明する図を示した。図32は図27と同じ視点の図である。図32(a)は爪部材359の斜視図、図32(b)は爪部材359の正面図、図32(c)は、図32(b)にXXIXc−XXIXcで示した矢視断面図である。また、図33には軸部材350の断面図を表している。図33(a)はピン165の軸線に直交する方向における軸部材350の軸線方向に沿った断面図、図33(b)はピン165の軸線に沿った方向における軸部材350の軸線方向に沿った断面図である。
本形態は軸部材350が、軸部材151、先端部材255、爪部材359、爪部材用弾性部材64、回動軸用弾性部材63(図33(a)、図33(b)には不図示)、ピン165を有している。ここで、爪部材359以外は既に説明した形態と同様なので同じ符号を付して説明を省略する。
爪部材359は、2つの係合爪160を有し、該2つの係合爪160の一方の端部同士を連結する連結片161を有している。また、連結片161のうち2つの係合爪160とは反対側で、該2つの係合爪間の中央となる位置には保持突起362が設けられている。ここで係合爪160、及び連結片161については爪部159と同じなのでここでは同じ符号を付して説明を省略する。
本形態において保持突起362は、連結片161のうち係合爪160とは反対側の面で、2つの係合爪160間の中央となる位置に配置される突起である。本形態の保持突起362は、球体を連結片161と同じ厚さとなるように切断して得られた形態の板状の部材である。従って保持突起362の円形の外周は球面の一部となっている。そして図32(b)にEで示した保持突起362の幅(保持突起362の外径)は、回動軸152の凹部152aの直径に対して概ね同じ、又は若干小さくされている。
保持突起362は爪部材用弾性部材64の一端に固定される。固定の方法は特に限定されることはないが、例えば保持突起362に爪部材用弾性部材64を固定するための孔や溝を設け、ここに保持突起362の端部を固定することができる。
また、保持突起362には、2つの係合爪160が並ぶ方向に直交する方向に保持突起362を貫通する孔362aが設けられている。この孔362aにはピン165が通される。
孔362aの貫通方向の形状が図32(c)に表れている。この図からわかるように、孔362aは貫通方向の中央で最も狭く、孔362aの全周に亘って、貫通方向両端に向かうにつれて孔が広がるように傾斜(テーパ)形状を有して拡径されている。これにより爪部材359の円滑な揺動を図っている。
上記のような爪部材359を有する軸部材350は次のように構成されている。そしてこの軸部材350が軸受部材40と組み合わされることにより本形態の端部部材となる。なお、当該組み合わせの説明から、各部材及び部位の大きさ、構造、並びに部材及び部位同士の大きさの関係等がさらに理解される。
軸部材150における回動軸151に対する部材の組み合わせについて説明する。図32、図33(a)、図33(b)からわかるように、本形態では回動軸151の本体152の凹部152aの内側に爪部材用弾性部材64が配置される。このとき該爪部材用弾性部材64の一端が凹部152aの底部に固定される。
そして、爪部材359の保持突起362が先端部材155の保持部材157間の間隙257aを通して回動軸151の凹部152aに挿入され、及び爪部材359の連結片161が先端部材256の間隙257a内に配置される。そして、ピン165を回動軸151の孔152d(本形態では長孔でなく円形の孔が好ましい。)及び保持突起362の孔362aに通して、爪部材359を回動軸151に連結する。このとき保持突起362は爪部材用弾性部材64の端部に固定される。
ここで、爪部材用弾性部材64は圧縮バネ、引張バネのどちらでもよい。本形態では圧縮バネの様態を示している。ただし、引張バネの方が爪部材359を基本姿勢(図33(a)、図33(b)に示した姿勢)に維持しやすいことから、引張バネを用いることが好ましい。
以上のように組み合わされることにより軸受部材40及び軸部材350の各部の軸線が一致して配置される。
軸受部材40と軸部材350とが組み合わされた端部部材によれば、図29の例に倣って回転力の伝達、及び軸部材350軸線方向の移動が可能であり、図30(a)、図30(b)の例に倣って爪部材359の揺動が可能であり、上記した各形態の端部部材と同様に作用する。これに加え、本形態では保持突起362の形態により、該保持突起362が回動軸151の凹部152a内を移動し難くされているので、爪部材359が回動軸151の軸線に直交する方向への移動が規制され、基本姿勢を維持しやすくなる。そして、保持突起362の外周面が球面の一部により形成されているので、揺動は円滑に行われる。
次に第五の形態について説明する。図34に第五の形態を説明する図を示した。図34(a)は第五の形態に含まれる端部部材430(図39参照)のうち軸部材450の斜視図、図34(b)は軸部材450の分解斜視図である。本形態に含まれる端部部材430は既に説明した端部部材30に対して軸受部材40は同じ形態であり、軸部材50の代わりに軸部材450が適用された例である。従って軸受部材40の構成については同じ符号を付して説明を省略する。以下、軸部材450について説明する。
軸部材450は、図34(a)、図34(b)からわかるように、回動軸451、及び回転力伝達部材454を具備し、この回転力伝達部材454は、先端部材455、爪部材459を備えて構成されている。さらに軸部材450は回動軸用弾性部材63、爪部材用弾性部材464、及びピン465を具備している。本形態の回動軸用弾性部材63、及び爪部材用弾性部材464はいずれも弦巻バネである。
回動軸451は、回転力伝達部材454が受けた回転力を軸受部材40に伝達する軸状の部材である。図35に回動軸451の斜視図、図36(a)に回動軸451のうち先端部材455が配置された側からの平面図、図36(b)には図36(a)にXXXIIIb−XXXIIIbで示した線を含む軸線方向に沿った断面図、図36(c)には図36(a)にXXXIIIc−XXXIIIcで示した線を含む軸線方向に沿った断面図をそれぞれ示した。なお、本形態では回動軸451の一方の端部に先端部材455が一体に配置されているのでこれらの図面には先端部材455も表れている。
図35、図36(a)〜図36(c)よりわかるように、回動軸451は円筒状の本体452を有している。そして円筒の内側は図36(b)、図36(c)からわかるように内径が異なる3つの空間451a、451b、451dが軸線方向に配列されている。本体452のうち先端部材455が配置される側の端部に空間451a、その反対側の端部に空間451dが設けられ、両者を通じるように空間451bが配置されている。本形態では空間451bの内径が最も小さいので、空間451aと空間451bとの連結部、及び空間451dと空間451bとの連結部にはそれぞれ内径の差に基づく段差が生じている。
また、空間451aは、図36(c)からわかるように、回動軸451の端面側における開口部に該開口を若干狭める方向に傾斜した部位であるアンダーカット部451eを具備している。このアンダーカット部451eは後述する爪部材459の球形である保持突起462(図37参照)が空間451aから抜け出さないように形成された、いわゆるスナップフィットの凸部として機能する。従って空間451aの当該開口部は保持突起462の直径よりも狭くなるように形成されている。本形態ではアンダーカット部451eを傾斜面により形成したが、この代わりに突起を突出させる形態であってもよい。
本体452の外周部のうち、空間451dが配置された側の端部には2つの突起53が配置されている。2つの突起53は、既に説明した端部部材30の本体52に具備された突起53と同じである。
また、本体452の筒状である壁部のうち、空間451dが配置された側の端部で、2つの突起53の間のそれぞれには軸線方向に延び、本体452の内外を連通するスリット451cが設けられている。スリット451cは、スリットが延びる方向において一方側の端部は本体452の端面で開口し、該開口と反対側の端部は空間451bの途中にまで達している。
先端部材455は、回転力伝達部材454を構成する1つの部材であり、係合爪459からの回転力を回動軸451に伝える部材である。図35、及び図36(a)〜図36(c)に先端部材455の形状が表れている。
図34、図35、及び図36(a)〜図36(c)よりわかるように、本形態における先端部材455は、回動軸451の本体452の空間451aが配置された側の端面に設けられた2つの保持部材457を有して構成されている。
保持部材457は回動軸451の本体452の空間451aが配置された側の端面に設けられた2つの部材であり、回動軸451の本体452の軸線を挟んで所定の間隙457aを有して配置されている。従って、当該間隙457aを介して本体452の空間451aは内外に連通している。
また、保持部材457のうち間隙457aの壁面を形成する面457b、457dは回動軸451から離隔するにしたがって互いに離れるように傾斜面(テーパ面)とされている。ここで面457b、457dのうち、面457bは間隙457aが延びる方向において両端のそれぞれに配置される平面であり、面457dは2つの面457bの間に配置される曲面であり本形態では円弧状である。本形態では既に説明した保持部材257(図31参照)と同様、面457dが大きく形成されている。
このように面457b、457dが傾斜面とされていることにより、後述するように爪部材459の揺動が阻害され難く円滑に行われる(図40(b)参照)。さらには、図17の例に倣って、装置本体2の駆動軸70が軸部材450に係合した姿勢から、駆動軸70を離脱する際に面457b、457dを駆動軸70の軸部71の先端が滑り、軸部材150を軸線方向に押圧する分力が生じるため軸部材450を軸線方向に移動させることができる(図39の矢印XXXVIcに示した方向)。これにより駆動軸70の円滑な離脱が可能となる。
一方、保持部材457のうち間隙457aを形成する面以外の側面は回動軸451から離隔するにつれて回動軸451の軸線に近づくように傾斜面(テーパ面)457cが形成されている。この傾斜面457cは既に説明した保持部材57の傾斜面57bと同様に作用する。
図34に戻り爪部材459について説明する。爪部材459は、回転力伝達部材454を構成する1つの部材であり、装置本体2に備えられた駆動軸70(図16(a)参照)に係合し、回転力を先端部材455に伝える部材である。図37に説明のための図を示した。図37(a)は爪部材459の斜視図、図37(b)は図37(a)とは反対側から見た爪部材459の他の斜視図、図37(c)は爪部材459の正面図である。
爪部材459は、2つの係合爪460を有し、該2つの係合爪460の一方の端部同士を連結する連結片461を有している。また、連結片461のうち2つの係合爪460とは反対側で、該2つの係合爪間の中央となる位置には保持突起462が設けられている。
2つの係合爪460は、連結片461の両端部から同じ方向に立設する部材であり、2つの係合爪460の間隔はこの間隔に駆動軸70(図16(a)参照)の軸部71の先端が入り、駆動軸70の回転力伝達突起72が係合爪460に引っ掛かるように形成されている。また、本形態では、2つの係合爪460は、図37(c)からよくわかるように連結片461から離隔するにしたがって細くなるように形成されている。より具体的には、2つの係合爪460のうち対向する面は、連結片461の面を含めて凹部459aが形成されている。本形態では2つの係合爪460の対向する面が、連結片461から離隔するに従って離れるように傾斜して(テーパ状に)形成されている。
そして、2つの係合爪460のうち、凹部459aとは反対側となる面は、連結片461から離隔するにしたがって互いに近づくように傾斜面460aとされている。この傾斜面460aは既に説明した係合爪60(図10(a)等参照)の傾斜面60aと同様に作用する。
保持突起462は、連結片461のうち係合爪460とは反対側の面で、2つの係合爪460間の中央となる位置に配置される突起である。本形態では保持突起462は球形の部材である。そして図37(b)からよくわかるように、保持突起462には連結片461が配置された側とは反対となる部位に孔462aが形成されている。後で説明するように、この孔462aに爪部材用弾性部材464が固定される。
ここで、後で説明するように爪部材459は、その連結片461が先端部材455の間隙457aの内側に配置されて揺動する観点から、図37(a)にFで示した連結片461の大きさ(厚さ)は、間隙457aの最も狭い部分の幅より小さく形成される。また、保持突起462は球形の直径が、間隙457aよりも小さいとともに、回動軸451の本体452に形成された空間451aの内径と概ね同じ、又はこれより若干小さく形成されている。ただし、上記したように回動軸451の空間451aのうち保持突起462が挿入される側の開口部にはアンダーカット部451e(又は突起)が形成されており、抜け止めとして機能する。従って、保持突起462の球形の直径は当該アンダーカット部451eが形成された開口部よりは大きくなるように形成されている。
上記のような軸受部材40と軸部材450とは次のように組み合わせられることにより、端部部材430(図39参照)とされている。なお、当該組み合わせの説明から、各部材及び部位の大きさ、構造、並びに部材及び部位同士の大きさの関係等がさらに理解される。ここで軸受部材40と回動軸451との組み合わせについては端部部材30の例と同じなので説明は省略する。
軸部材450における回動軸451に対する部材の組み合わせについて説明する。図38に説明のための図を示した。図38(a)は爪部材460が並ぶ方向における軸部材450の軸線に沿った断面図、図38(b)はこれに直交する方向における軸部材450の軸線に沿った断面図である。
図34(a)、図34(b)、図38(a)及び図38(b)からわかるように、本形態では回動軸451の本体452の空間451bに爪部材用弾性部材464が配置される。このとき、このとき爪部材用弾性部材464のうち、空間451d側の端部にはピン465が取り付けられており、このピン465が本体452内の空間451bと空間451dとにより形成される段差に引っ掛かる。これにより爪部材用弾性部材464が本体452の内側に保持される。なお、爪部材用弾性部材464の端部とピン465とを取り付けるに際し、爪部材用弾性部材464の端部をピン465に適切に固定するためにスリット451cから本体452の内側に器具を差し込む等して行うことができ、組立ての容易が図られている。ここで、爪部材用弾性部材464は圧縮バネ、引張バネのどちらでもよいが、本形態では引張バネの様態を示している。引張バネの方が爪部材459を基本姿勢(図38(a)、図38(b)に示した姿勢)に維持しやすいことから、引張バネを用いることが好ましい。
一方、回動軸451の本体452のうち、先端部材455が配置された側からは、爪部材459が挿入されている。すなわち、爪部材459の保持突起462が先端部材455の保持部材457間の間隙457aを通して軸部材451の空間451aに挿入され、及び爪部材459の連結片461が先端部材455の間隙457a内に配置される。そして、爪部材459の保持突起462は、ここに設けられた孔462aで爪部材用弾性部材464の一端に固定される。このとき、空間451aの開口部にはアンダーカット部451eが形成されているので、爪部材459を若干押し込むことで、保持突起462が空間451a内に配置される。保持突起462が空間内451aに入るとアンダーカット部451eにより保持突起462は通常の使用では空間451aから抜けなくなる。
以上のように組み合わされることにより軸受部材40及び軸部材450の各部の軸線が一致して配置される。
次に上記のように組み合わされた端部部材430がどのように変形、移動、回動できるかについて説明する。図39には本形態の端部部材430の1つの姿勢における軸線に沿った方向の断面図を表した。
図39に示した姿勢では、回動軸用弾性部材63の付勢力により、軸部材450の全体が可能な範囲で最も軸受部材40から突出した姿勢とされている。軸部材450に何ら外力が加わらないときには端部部材430はこの姿勢にある。
この姿勢では図39からわかるように、爪部材459の連結片461が先端部材455の間隙457aの内側に配置されているので、図39にXXXVIaで示したように爪部材459の係合爪460に対して回転力が加わると、爪部材459が先端部材455の保持部材457に引っ掛かり、回転力が伝達される。そしてこの回転力は回動軸451に伝わり、さらにこの回転力は回動軸451の突起53がスリット48aのスリット壁を押圧して軸受部材40に伝達される。従って、係合爪460で受けた回転力により端部部材430の全体が回転する。
また、図39に矢印XXXVIbで示したように、爪部材459に軸線方向のうち軸受部材40側に向けて押圧力が働くと、爪部材459が先端部材455を押圧し、さらにこれが回動軸451に伝わって軸部材450の全体が回動軸用弾性部材63の付勢力に抗して図39にXXXVIcに示したように軸受部材40に押し込まれる方向に移動する。
図40には、回転力伝達部材454の周辺を拡大して表した。図40(a)は図38(a)と同じ視点による図、図40(b)は図38(b)と同じ視点による図である。爪部材459は爪部材用弾性部材464により、外力が加わらないときには、図40(a)、図40(b)に示した基本姿勢を保持している。
これに対して、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材464の弾性力に抗して図40(a)に矢印XXXVIIaで示したように球状である保持突起462を中心に揺動することができる。このとき、保持突起462が球状であるとともに、保持突起462の直径が、該保持突起462が配置される空間451aの内径と概ね同じに形成されているので、ガタツキが抑えられて円滑な揺動が可能となっている。
さらに爪部材459は、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材464の弾性力に抗して図40(b)に矢印XXXVIIcで示したように、球状である保持突起462を中心に上記揺動以外の全方位にも揺動することができる。このときも、保持突起462が球状であるとともに、保持突起462の直径が、該保持突起462が配置される空間451aの内径と概ね同じに形成されているので、ガタツキが抑えられて円滑な揺動が可能となっている。
従って爪部材459は、軸線に対して全方向に揺動することができる。
以上のように端部部材430は、既に説明した端部部材30と同様に揺動及び移動することができるので、当該端部部材30と同様に作用し、その効果を奏するものとなる。
なお本形態では、保持突起462が球状に形成されていることから、ガタツキが抑えられて円滑に揺動させることができる。
次に第六の形態について説明する。図41に第六の形態を説明する図を示した。図41(a)は第六の形態に含まれる端部部材530(図45参照)のうち軸部材550の斜視図、図41(b)は軸部材550の分解斜視図である。本形態に含まれる端部部材530は既に説明した端部部材30に対して軸受部材40は同じ形態であり、軸部材50の代わりに軸部材550が適用された例である。従って軸受部材40の構成については同じ符号を付して説明を省略する。以下、軸部材550について説明する。
軸部材550は、図41(a)、図41(b)からわかるように、回動軸551、及び回転力伝達部材554を具備し、本形態では回転力伝達部材554は、爪部材559により構成されている。さらに軸部材550は回動軸用弾性部材63、爪部材用弾性部材464、及びピン465を具備している。回動軸用弾性部材63、爪部材用弾性部材464、及びピン465は、第五の形態で説明した軸部材450と同じである。
回動軸551は、回転力伝達部材554が受けた回転力を軸受部材40に伝達する軸状の部材である。図42(a)に回動軸551の斜視図、図42(b)に回動軸451のうち爪部材559が配置される側からみた平面図、図42(c)には図42(b)にXXXIXc−XXXIXcで示した線を含む軸線方向に沿った断面図をそれぞれ示した。
図42(a)〜図42(c)よりわかるように、回動軸551は円筒状の本体552を有している。そして円筒の内側は図42(c)に表れているように内径が異なる3つの空間551a、551b、551dが軸線方向に配列されている。本体552のうち爪部材559が配置される側の端部に空間551a、その反対側の端部に空間551dが設けられ、両者を通じるように空間551bが配置されている。本形態では空間551bの内径が最も小さいので、空間551aと空間551bとの連結部、及び空間551dと空間551bとの連結部にはそれぞれ内径の差に基づく段差が生じている。
また、空間551aは、図42(b)、図42(c)からわかるように、回動軸551の端面側における開口部に該開口を若干狭める方向に傾斜した部位であるアンダーカット部551eを具備している。このアンダーカット部551eは後述する爪部材559の球形である保持突起562(図43参照)が空間551aから抜け出さないように形成された、いわゆるスナップフィットの凸部として機能する。従って空間551aの当該開口部は保持突起562の直径よりも狭くなるように形成されている。本形態ではアンダーカット部551eを傾斜面により形成したが、この代わりに突起を突出させる形態であってもよい。
本体552の外周部のうち、空間551dが配置された側の端部には2つの突起53が配置されている。2つの突起53は、既に説明した端部部材30の本体52に具備された突起53と同じである。
また、本体552の筒状である壁部のうち、空間551dが配置された側の端部で、2つの突起53の間のそれぞれには、軸線方向に延び、本体552の内外を連通するスリット551cが設けられている。スリット551cは、スリットが延びる方向において一方側の端部は本体552の端面で開口し、該開口と反対側の端部は空間551bの途中にまで達している。
さらに、本体552の筒状である壁部のうち、空間551aが配置された側の端部には軸線を挟んで向かい合うように2つのスリット551fが配置されている。スリット551fは本体552の軸線方向に延び、本体552の内外を連通するスリットであり、スリット551fが延びる方向において一方側の端部は本体552の端面で開口し、該開口と反対側の端部は概ね空間551aの軸線方向端部にまで達している。
図41(a)、図41(b)に戻り爪部材559について説明する。爪部材559は、回転力伝達部材554を構成する部材であり、装置本体2に備えられた駆動軸70(図16(a)参照)に係合し、回転力を回動軸551に伝える部材である。図43に説明のための図を示した。図43(a)は爪部材559の斜視図、図43(b)は図43(a)とは反対側からみた爪部材559の他の斜視図、図43(c)は爪部材559の正面図である。
爪部材559は、2つの係合爪560を有し、該2つの係合爪560の一方の端部同士を連結する円板状の連結片561を備えている。また、連結片561のうち係合爪560とは反対側で、円板状である連結片561の中央には保持突起562が設けられている。
2つの係合爪560は、円板状である連結片561の一方側の面の縁から同じ方向に立設する部材であり円弧状に湾曲した壁を形成している。従って、連結片561を底部とし2つの係合爪560を壁として囲まれる容器状の凹部559aが形成される。そして、2つの係合爪560の端部間には間隙559bが形成される。凹部559aには駆動軸70(図16(a)参照)の軸部71の先端が入り、間隙559bには駆動軸70の回転力伝達突起72が配置できる形状とされている。
また、本形態では、2つの係合爪560は、凹部559a側の面(内面)については連結片561から離隔するにしたがって互いに離れるように傾斜しており、連結片561から離れるに従って直径が大きくなるように形成されている。一方、2つの係合爪560のうち、凹部559aとは反対側となる外周面は、連結片561から離隔するにしたがって互いに近づくように傾斜面560aとされている。この傾斜面560aは既に説明した爪部材60の傾斜面60aと同様に作用する。
保持突起562は、連結片561のうち係合爪560とは反対側の面で、円板状である連結片561の中央となる位置に配置される突起である。本形態では保持突起562は球形の部材である。そして、保持突起562のうち球の1つの直径上には保持突起562の表面から2つの規制突起563が突出している。規制突起563が配置される球の直径は、軸部材530の軸線に直交するとともに2つの間隙559bが並ぶ方向に平行(本形態)、又は間隙559bが並ぶ方向に直交する方向であることが好ましい。この規制突起563は上記した回動軸551のスリット551fの内側に配置される。
そして図43(b)からよくわかるように、保持突起562には連結片561が配置された側とは反対となる部位に孔562aが形成されている。後で説明するように、この孔562aに爪部材用弾性部材564が固定される。
ここで、後で説明するように爪部材559の保持突起562は球形の直径が回動軸551の本体552に形成された空間551aの内径と概ね同じ、又はこれより若干小さく形成されている。ただし、上記したように回動軸551の空間551aのうち保持突起562が挿入される側の開口部にはアンダーカット部551e(又は突起)が形成されており、抜け止めとして機能する。従って、保持突起562の球形の直径は当該アンダーカット部551eが形成された開口部よりは大きくなるように形成されている。
以上のような軸受部材40と軸部材550とは次のように組み合わせられることにより、端部部材530とされている。なお、当該組み合わせの説明から、各部材及び部位の大きさ、構造、並びに部材及び部位同士の大きさの関係等がさらに理解される。ここで軸受部材40と回動軸551との組み合わせについては既に説明した端部部材30の例と同じなので説明は省略する。
軸部材550における回動軸551に対する部材の組み合わせについて説明する。図44に説明のための図を示した。図44(a)は、2つの規制突起563を含む保持突起562の直径方向に直交する断面で、爪部材560が並ぶ方向における軸部材550の軸線に沿った断面図、図44(b)は2つの規制突起563を含む保持突起562の直径方向に沿っ断面で、間隙559bが並ぶ方向における軸部材550の軸線に沿った断面図である。
図41(a)、図41(b)、図44(a)及び図44(b)からわかるように、本形態では回動軸551の本体552の空間551bに爪部材用弾性部材464が配置される。このとき爪部材用弾性部材464のうち、空間551d側の端部にはピン465が取り付けられており、このピン465が本体552内の空間551bと空間551dとにより形成される段差に引っ掛かる。これにより爪部材用弾性部材464が本体552の内側に保持される。なお、爪部材用弾性部材464の端部とピン465とを取り付けるに際し、爪部材用弾性部材464の端部をピン465に適切に固定するためにスリット551cから本体552の内側に器具を差し込む等して作業することができ、組立ての容易が図られている。ここで、爪部材用弾性部材464は圧縮バネ、引張バネのどちらでもよい。本形態では引張バネの様態を示している。引張バネの方が爪部材559を基本姿勢(図44(a)、図44(b)に示した姿勢)に維持しやすいことから、引張バネを用いることが好ましい。
一方、回動軸551の本体552のうち、空間551aが配置された側からは、爪部材559が挿入されている。すなわち、爪部材559の保持突起562が軸部材551の空間551aに挿入される。このとき規制突起563が本体552のスリット551fの内側に配置される。そして、爪部材559の保持突起462は、ここに設けられた孔562aで爪部材用弾性部材464の一端に固定される。このとき、空間551aの開口部にはアンダーカット部551eが形成されているので、爪部材559を若干押し込むことで、保持突起562が空間551a内に配置される。保持突起462が空間内551aに入るとアンダーカット部551eにより保持突起562は通常の使用では空間551aから抜けなくなる。
以上のように組み合わされることにより軸受部材40及び軸部材550の各部の軸線が一致して配置される。
次に端部部材530がどのように変形、移動、回動できるかについて説明する。図45には本形態の端部部材530の1つの姿勢における軸線に沿った方向の断面図を表した。
図45に示した姿勢では、回動軸用弾性部材63の付勢力により軸部材550の全体が、可能な範囲で最も軸受部材40から突出した姿勢とされている。軸部材550に何ら外力が加わらないときには端部部材530はこの基本姿勢にある。
この姿勢では図45からわかるように、爪部材559の規制突起563が回動軸551のスリット551fの内側に配置されているので、図45にXXXXIIaで示したように爪部材559の係合爪560に対して回転力が加わると、爪部材559の規制突起563が回動軸551のスリット551fの側面に引っ掛かり、回転力が伝達される。そしてこの回転力は回動軸551の突起53がスリット48aのスリット壁を押圧して軸受部材40に伝達される。従って、係合爪560で受けた回転力により端部部材530の全体が回転する。
また、図45に矢印XXXXIIbで示したように、爪部材559に軸線方向のうち軸受部材40側に向けて押圧力が働くと、爪部材559が回動軸551を押圧し軸部材550全体が回動軸用弾性部材63の付勢力に抗して図39にXXXXIIcに示したように軸受部材40に押し込まれる方向に移動する。
図46には、回転力伝達部材554の付近を拡大して表した。図46(a)は図44(a)と同じ視点による図、図46(b)は図44(b)と同じ視点による図である。爪部材559は爪部材用弾性部材464により、外力が加わらないときには、図46(a)、図46(b)に示した基本姿勢を保持している。
これに対して、外力が加わることにより、爪部材559は、爪部材用弾性部材464の弾性力に抗して図46(a)に矢印XXXXIIIaで示したように規制突起563の軸線を中心に揺動する。このとき、規制突起563は回動軸551のスリット内に配置されているのでガタツキが抑えられて円滑な揺動が可能となっている。
さらに爪部材559は、外力が加わることにより、爪部材用弾性部材464の弾性力に抗して図46(b)に矢印XXXXIIIbで示したように、球状である保持突起562を中心に規制突起563がスリット551f内を移動する面内でも揺動することができる。このときには、保持突起562が球状であるとともに、保持突起562の直径が、該保持突起562が配置される空間551aの内径と概ね同じに形成されているので、ガタツキが抑えられて円滑な揺動が可能となっている。
従って爪部材559は全方位に揺動することができる。
次に、端部部材530を具備する感光体ドラムユニット510を有するプロセスカートリッジを装置本体2に装着して回転力を伝達する姿勢にさせるときの駆動軸70と、感光体ドラムユニット510の動作の例について説明する。図47、図48に説明のための図を示した。図47(a)〜図47(c)、及び図48(a)〜図48(b)で駆動軸70が爪部材559に係合する過程を順を追って表している。
初めに図47(a)に示した状態から図47(b)に示したように駆動軸70の軸線方向に対して直交する方向から、感光体ドラムユニットが近づく。このとき感光体ドラムユニット510は端部部材530が駆動軸70側に向けられ、その軸線が駆動軸70の軸線と平行となる向きとされており、軸線に直交する方向に移動しつつ駆動軸70に近づく。このとき軸部材550は図45に示した姿勢にある。
図47(b)に示した場面では駆動軸70の軸部71の先端が係合爪560に接触し、係合爪560の面560aが押圧されることにより、爪部材559は揺動する。このとき軸部材550には、該軸部材550を軸線方向に押圧する分力が生じ、軸部材550は軸受部材40に向けて押し込まれるように軸線方向に移動する。なお、爪部材559は大きく揺動するほど軸部材550から見た傾斜面560aの見かけ上の傾斜角度は大きくなり、軸線方向に押圧する分力が強くなるので、さらに軸部材550が軸線方向に押込まれ円滑な係合が可能となる。
さらに、感光体ドラムユニット510を駆動軸70に近づけると、図47(c)に示したように、軸部材70の軸部71が係合爪560を乗り越え、凹部559aの内側に入り込む。だたしこのときには駆動軸70の回転力伝達突起72は間隙559bに入り込むことはできず、このまま駆動軸70の軸線と軸部材550の軸線とが一致すると図48(a)のようになる。すなわち、駆動軸70の回転力伝達突起72が係合爪560の先端の縁に乗った状態となる。このときには軸部材550は軸受部材40側に押されて移動している状態である。この時点では駆動軸70からの回転力は爪部材559に伝達されない。
この姿勢から駆動軸70が駆動伝達のために回転し始める。これにより図48(b)に示したように、爪部材559の間隙559bの位置に回転力伝達突起72が一致したときに、軸部材550が回動軸用弾性部材63の付勢力により駆動軸70側に移動し、回転力伝達突起72が爪部材559の間隙559bの内側に入り込み、回転力が伝達できる姿勢となる。
以上のように、プロセスカートリッジ3を装置本体2の駆動軸70の軸線方向とは異なる方向から押し込むように該装置本体2に装着することができる。離脱に関しても細かい挙動は異なるが、上記構造より同様に爪部材559の揺動、及びこのときに生じる軸線方向への分力による回動軸551の軸線方向への移動により円滑に行われる。
次に第七の形態について説明する。図49は当該第七の形態に含まれる端部部材630の分解斜視図、図50は端部部材630の軸線に沿った分解断面図である。端部部材630は、端部部材30と同様に、感光体ドラム11の端部のうち上記フタ材20とは反対側の端部に取り付けられる部材であり、軸受部材640および軸部材650を備えている。
軸受部材640は、端部部材630のうち感光体ドラム11の端部に接合される部材である。図51には軸受部材640の本体641の斜視図を示した。また、図50には軸受部材640の軸線方向断面図が表れている。
軸受部材640は、本体641、及び回動軸保持部材646を有し、本体641は図49〜図51よりわかるように、筒状体41、嵌合部43、歯車部44、および軸部材保持部645を備えて構成されている。
筒状体41、嵌合部43及び歯車部44は上記した端部部材30と同様なので同じ符号を付して説明を省略する。
軸部材保持部645は、筒状体41の内側に形成され、軸部材650を軸受部材640に保持する機能を有する部位である。軸部材保持部645は、図49、図50よりわかるように、回動軸保持部材646、支持部材647、及びガイド壁648を有している。
回動軸保持部材646は、筒状体41の内側を塞ぐように形成される板状の部材であるが、本形態では本体641に対して着脱できるフタ状に形成されている。図52(a)に回動軸保持部材646の1つの斜視図、図52(b)には図52(a)とは反対側の面側からみた斜視図を示した。
回動軸保持部材646は、本体641に装着した姿勢で筒状体41の軸線と同軸となるに孔646aが形成されている。この孔646aは後述するように回動軸651が貫通するので、該回動軸651が貫通することができる大きさ及び形状とされている。ただし、回動軸651が抜けてしまうことを防止するため、孔646aは回動軸651の本体652は貫通できるが、突起653が配置された部位は貫通することができないように形成されている。また、回動軸651の安定した移動の観点から、孔646aは回動軸651の軸線方向の移動を大きく阻害しない範囲で回動軸651の本体652の外周と概ね同じ形状及び大きさであることが好ましい。
また、本形態では回動軸保持部材646は本体641に対して着脱できる形態であるため、本体641に対して係合する爪646bを有している。ただし回転軸保持部材を本体に取り付けるための態様はこれに限定されることはなく、接着剤による接着や、熱又は超音波による融着を適用することもできる。
支持部材647は、回動軸保持部材646よりも嵌合部43側に設けられ、筒状体41の内側の少なくとも一部を塞ぐように形成された板状の部材である。支持部材647は、少なくとも後述する回動軸用弾性部材63を支持できる大きさ及び形状に形成されている。また、本形態では支持部材647には、回動軸651に設けられた弾性部材保持突起653aが貫通する孔647aが形成されている。
ガイド壁648は、支持部材647から嵌合部43とは反対側に筒状体41の軸線方向に平行に延びる筒状の部材である。本形態でガイド壁648に囲まれる内側に形成される空間648aの断面形状は図51からわかるように略三角形(頂点が円弧状にRが取られている。)であり、これは回動軸651の突起653と概ね同じ形状を有している。従ってガイド壁648で囲まれる空間648aは軸受部材640の軸線に沿った方向を高さ方向とする三角柱状である。
軸受部材640を構成する材料は特に限定されることはないが上記した軸受部材40と同様の材料を適用することができる。
図49、図50に戻り、端部部材630のうち軸部材650について説明する。軸部材650は、図50からわかるように、回動軸651、及び回転力伝達部材654を具備し、この回転力伝達部材654は、先端部材655、及び爪部材659を備えて構成されている。本形態では先端部材655と爪部材659とが一体に形成されている。
さらに軸部材650は回動軸用弾性部材63、及び爪部材用弾性部材64を具備している。本形態の回動軸用弾性部材63、及び爪部材用弾性部材64はいずれも弦巻バネである。
以下にそれぞれについて説明する。
回動軸651は、回転力伝達部材654が受けた回転力を軸受部材640に伝達する軸状の部材である。図53(a)に回動軸651の斜視図、図53(b)に図53(a)にLで示した方向からみた回動軸の平面図をそれぞれ示した。また、図50には回動軸651の軸線方向断面図が表れている。
図50、図53(a)、図53(b)からわかるように、回動軸651は円筒状の本体652を有し、円筒の壁部のうち、軸線に沿った方向の一方側の端部から軸線に沿った方向に所定の幅で2か所の切り欠き652aが設けられている。本形態で切り欠き652aは側面視で矩形であり、その幅は図53(b)にHで示したように平面視で中心角90°となる大きさである。従って本形態では中心角90°の大きさで幅を有する切り欠き652aが軸線を挟んで対向するように2つ設けられている。また図53(a)にGで示した、切り欠き652aの軸線に沿った方向の大きさは本形態では本体652の軸線に沿った方向の長さの概ね半分とされている。これにより2つの切り欠き652aの間には本体652の壁部の残りである凸部652bが形成される。
本体652の筒状である内側には爪部材用弾性部材64の一端側が挿入される。
本体652の端部のうち、切り欠き652a及び凸部652bが形成された側の端部とは反対側の端部には、突起653が配置されている。突起653により特に図53(b)からわかるように回動軸651の平面視で、本体652から外に向けて突出する部位が形成される。本形態では突起653が略三角形(頂点が円弧状にRが取られている。)の板状部材であり、これは上記した軸受部材640のガイド壁648に囲まれる空間648aの断面と概ね同じである(図51参照)。そして図53(a)にJで示した突起653の厚さは、ガイド壁648の軸線に沿った方向の長さよりも薄くされている。これにより、突起653がガイド壁648で囲まれた空間内に配置されたとき、回動軸651の軸線に沿った方向への移動が可能であるとともに、軸線まわりの回動に対しては回動軸651から軸受部材640に回転力が伝達される。
さらに、本形態では突起653のうち、本体652が配置された側とは反対側の面には、円柱状の弾性部材保持突起653aが延びている。後述するように弾性部材保持突起653aは回動軸用弾性部材63の内側を貫通し、さらにその先端が支持部材647の孔647aに通される。これにより回動軸651の軸線に沿った方向の移動の安定性が高められる。
以上説明した本体652の軸線、突起653の重心位置、及び弾性部材保持突起653aの軸線は同軸上に配置されることが好ましい。
図49、図50に戻って他の部材について説明を続ける。本形態で回転力伝達部材654は、先端部材655と爪部材659とが一体に構成されている。先端部材655は係合爪660(本形態では爪部材659は係合爪660のみからなる。)を揺動可能に保持するとともに、係合爪660からの回転力を回動軸651に伝える部材である。図54(a)には回転力伝達部材654の斜視図、図54(b)には係合爪660が配置される側とは反対側から見た回転力伝達部材654の底面図を示した。また、図50には回転力伝達部材654の軸線に沿った断面図が表れている。
これら図からわかるように先端部材655は、円板状の基部656及び基部656の一方の面から延びる回動軸連結部657を有して構成されている。
本形態で基部656は円板状であり、板面のうち回動軸連結部657とは反対側の面の中心には凹部656aが設けられている。この凹部656aには上記した駆動軸70の先端部分が配置される。
また基部656の外周面には、回動軸連結部657から離隔するにつれて径が小さくなるように傾斜面656bが形成されている。この傾斜面は上記した保持部材57の傾斜面57b(図9(a)等参照)と同様に作用する。
回動軸連結部657は基部656のうち凹部656aとは反対側の面から延びる円筒状の部位であり、基部656の中心軸と回動軸連結部657の軸線とは同軸上に形成されている。そして、回動軸連結部657は、円筒の壁部のうち、基部656とは反対側の端部から軸線に沿った方向に所定の幅で2か所の切り欠き657aが設けられている。本形態で切り欠き657aは側面視で矩形であり、その幅は図54(b)にMで示したように平面視で中心角90°となる大きさである。従って本形態では中心角90°となる幅を有する切り欠き657aが軸線を挟んで対向するように2つ設けられている。また図54(a)にKで示した、切り欠き657aの軸線に沿った方向の大きさは、本形態では上記した回動軸651の本体652に設けられた切り欠き652aの大きさ(図53(a)のG)と同じとされている。これにより2つの切り欠き657aの間には回動軸連結部657の壁部の残りである凸部657bが形成される。
回動軸連結部657の筒状である内側には爪部材用弾性部材64の一端側が挿入される。
なお、後で説明するように、回動軸連結部657の切り欠き657aの内側には上記した回動軸651の本体652の凸部652bが挿入され、回動軸連結部657の凸部657bは回動軸651の本体652に設けられた切り欠き652aに挿入されることで、回動軸連結部657と回動軸651とが連結するので両者の円筒の外径及び内径はこのような連結が可能であるように構成されている。
爪部材659は、上記した装置本体2に備えられた駆動軸70(図16(a)参照)に係合し、回転力を先端部材655に伝える部材である。
本形態では爪部材659は2つの係合爪660からなり、係合爪660は先端部材655の基部656のうち回動軸連結部657が配置された側とは反対側の面に配置されている。2つの係合爪660は基部656の面の外側縁部に対向するように設けられ、2つの係合爪660の間に基部656に設けられた凹部656aが位置づけられる。
また、係合爪660のうち、基部656の傾斜面656bに連続する面は、傾斜面656bを延長するように傾斜する傾斜面660aとされている。この傾斜面660aは上記した係合爪60の傾斜面(外面60a、図10(a)等参照)と同様に作用する。
図49、図50に戻り、軸部材650に備えられる他の構成について説明する。回動軸用弾性部材63、及び爪部材用弾性部材64はいわゆる弾性部材であり、本形態では弦巻バネからなる。これらの各部材の配置及び作用については後で説明する。
軸部材650の各部材を構成する材料は特に限定されないが、上記軸部材50と同様の材料を用いることができる。
上記のような軸受部材640と軸部材650とは次のように組み合わせられることにより、端部部材630とされている。なお、当該組み合わせの説明から、各部材及び部位の大きさ、構造、並びに部材及び部位同士の大きさの関係等がさらに理解される。図55に端部部材650の軸線に沿った断面図を示した。
図55よりわかるように、軸受部材640において本体641に回動軸保持部材646が装着された姿勢で、回動軸651は軸受部材640の回動軸保持部材646の孔646aを通され、突起653が配置された側の端部が軸部材保持部645の内側に含まれ、その反対側の端部が軸受部材640から突出するように配置される。このとき、突起653はガイド壁648に囲まれた空間内に配置され孔646aを通過することができないので、当該突起653が回動軸保持部材646に引っ掛かることにより軸受部材640から回動軸651が抜けないように構成されている。
またその際には、回動軸651の弾性部材保持突起653aが回動軸用弾性部材63の内側を通され、その先端が支持部材647の孔647aを貫通するように配置される。これにより、突起653と支持部材647との間に回動軸用弾性部材63が配置され、回動軸651は突起653が回動軸保持部材646に押し付けられる方向に付勢されている。そして弾性部材保持突起653aが孔647aを通されることで回動軸651の軸線に沿った方向の移動の安定性が高められる。
また、突起653とガイド壁648とは上記のように略三角形とされているので、回動軸651の軸線まわりの回転時には突起653がガイド壁648を押圧して回転力を伝達する。
一方、回動軸651の本体652の筒状の内側に爪部材用弾性部材64の一端が挿入されて固定される。
先端部材655は、回動軸連結部657を回動軸651の本体652に突き合わせるように配置する。このとき、回動軸連結部657の切り欠き657aの内側に上記した回動軸651の本体652の凸部652bが挿入され、回動軸連結部657の凸部657bは回動軸651の本体652に設けられた切り欠き652aに挿入される。これにより、回動軸連結部657と回動軸651とが連結され軸線まわりの回転駆動力を伝達することができる。このとき、爪部材用弾性部材64の他端は回動軸連結部657の筒状の内側に配置されここに固定される。
以上のように組み合わされることにより軸受部材640及び軸部材650の各部の軸線が一致して配置される。
次に上記のように組み合わされた端部部材630がどのように変形、移動、回動できるかについて説明する。図56には図55と同じ視点で、端部部材630が変形したときの姿勢を表した。
図55に示した姿勢では、回動軸用弾性部材63により、軸部材650の全体が可能な範囲で最も軸受部材640から突出した姿勢とされている。軸部材650に何ら外力が加わらないときには端部部材630はこの姿勢にある。
この姿勢で図55にLIIaで示したように爪部材659の係合爪660に対して回転力が加わると、爪部材659が一体に形成されている先端部材655に回転力が伝達される。そして、この回転力は回動軸651に伝わり、さらにこの回転力は回動軸651の突起653がガイド壁648を押圧して軸受部材640に伝達される。従って、係合爪660で受けた回転力により端部部材630の全体が回転する。
また、図55にLIIbで示したように、爪部材659に軸線方向のうち軸受部材640側に向けて押圧力が働くと、該押圧力が先端部材655、回動軸651に伝わり、軸部材650の全体が回動軸用弾性部材63の付勢力に抗して図55にLIIcに示したように軸受部材640に押し込まれる方向に移動する。
一方、回転力伝達部材654に対して、所定の力以上で軸線方向とは異なる方向からの外力が加わることにより、爪部材用弾性部材64の弾性力に抗して図56に示したように回転力伝達部材654は揺動するように変形する。これは回動軸連結部657の回動軸連結部657と本体652との上記した連結形態によるものである。
以上のように端部部材630も、既に説明した端部部材30と同様に揺動及び移動することができるので、当該端部部材30と同様に作用し、その効果を奏するものとなる。
なお、図56に示した姿勢から図55に示した姿勢への復帰は、手動によるものであってもよいし、爪部材用弾性部材64の弾性力によるものであってもよい。
ここまでは、説明した全ての端部部材は感光体ドラム11の端部に配置され、これにより感光体ドラムユニットを形成する形態を説明した。一方、図2により説明したように、プロセスカートリッジにはこの他にも円柱状回転体を具備する現像ローラユニットや帯電ローラユニットが具備されている。そこで、上記した形態、及び変形例にかかる全ての端部部材は感光体ドラムに配置される代わりに、現像ローラユニットや帯電ローラユニットに適用して装置本体から回転駆動力を受けることができる。図57には1つの形態として、端部部材30が具備された現像ローラユニット705を示した。図57には現像ローラユニット705に合わせて、これに隣接して配置される感光体ドラムユニット710の斜視図も表した。
現像ローラユニット705は、現像ローラ706、スペーサーリング707、フタ材708、磁気ローラ(不図示)、及び端部部材30を備えている。端部部材30については
上記の通りである。またその他の部材については公知のものを適用することができるが、例えば次のような構成を備えている。
現像ローラ706は、円柱状回転体の外周面に現像層を被覆した部材である。本形態で現像ローラ706は、アルミニウム等の導電性のシリンダであり、ここに現像層を構成する材料が塗布されて構成されている。
スペーサーリング707は現像ローラ706の両端のそれぞれの外周面に巻かれるように配置される環状の部材であり、これにより現像ローラ706と感光体ドラム11との間隙を一定に保持する。スペーサリングー707の厚さは概ね200μm以上400μm以下程度とされている。
フタ材708は上記したフタ材20と同様に、現像ローラ706の一端側に配置され、現像ローラユニット705の当該一端において現像ローラ706が軸線周りに回転するための軸受となる。
磁気ローラは、現像ローラ706の内側に配置されるため図57には表れないが、磁性体又は磁性体を含む樹脂により形成されたローラで軸線に沿って複数の磁極が配置されている。これにより磁力を利用して現像ローラ706の表面に現像剤を吸着させることができる。
端部部材30は上記の通りであるが、現像ローラ706の端部のうちフタ材708が配置された端部とは反対側の端部に配置される。ここでは端部部材30を適用した例を示したが、これに限らず既に説明した他のいずれかの端部部材を適用することも可能である。
なお、このときには感光体ドラムユニット710は例えば次のように構成することができる。すなわち、感光体ドラムユニット710は、感光体ドラム11と、該感光体ドラム11の両端のそれぞれに該感光体ドラム11を軸線周りに回転させる軸受となるフタ材20、730と、を備える。このとき一方のフタ材730には、現像ローラユニット705に配置された端部部材30の歯車部44にかみ合って回転力を受ける歯車部731を具備する。
以上のように、各端部部材は現像ローラユニットに含まれる構成部材としてもよく、この場合にも感光体ドラムユニットに備えられたときと同様に作用する。
1 画像形成装置
2 画像形成装置本体
3 プロセスカートリッジ
10 感光体ドラムユニット
11 感光体ドラム(円柱状回転体)
20 フタ材
30 端部部材
40 軸受部材
50 軸部材
51 回動軸
54 回転力伝達部材
55 先端部材
59 爪部材
60 係合爪
705 現像ローラユニット
706 現像ローラ(円柱状回転体)

Claims (16)

  1. 画像形成装置本体に装着される円柱状回転体の端部に配置される端部部材であって、
    筒状の軸受部材と、
    前記軸受部材に保持される軸部材と、を有し、
    前記軸部材は、
    前記軸受部材に配置され、軸線方向に移動するとともに前記軸受部材の軸線に対して揺動する回動軸と、
    前記回動軸の一方の端部に配置され前記回動軸の軸線に対して揺動し、前記画像形成装置本体の駆動軸に係合する係合爪を具備する回転力受け部材と、を有する端部部材。
  2. 前記回動軸を軸線方向に付勢する回動軸用弾性部材と、
    前記回動軸用弾性部材とは別に設けられ、前記係合爪を前記揺動方向に付勢する爪部材用弾性部材と、をさらに備える請求項1に記載の端部部材。
  3. 前記回転力受け部材は前記回動軸の軸線に対して全方位に揺動する、請求項1又は2に記載の端部部材。
  4. 前記回転力受け部材は、回動軸の一方の端部に配置される先端部材と、
    前記先端部材に保持され、前記係合爪を具備する爪部材と、を有し、
    前記爪部材は前記先端部材に保持されて揺動する、請求項1乃至3のいずれかに記載の端部部材。
  5. 前記爪部材は弾性部材により軸線方向に付勢されるとともに、前記爪部材に設けられた孔及び前記先端部材に設けられた孔に通されるピンにより前記先端部材に保持されて揺動する、請求項4に記載の端部部材。
  6. 前記ピンは前記軸受部材の外に配置される請求項5に記載の端部部材。
  7. 一方向に延びる前記係合爪が所定の間隔を有して2つ具備して形成され、
    当該各係合爪は、2つの前記係合爪が対向する対向面、前記対向する面とは反対側の外面、前記対向面と前記外面とを結ぶ2つの側面のうちの一方である第一側面、前記第一側面の反対側の第二側面を有し、
    前記第一側面は、回動軸の軸線が延びる方向に平行に延びる、又は先端に向かって前記第二側面から離れる方向に傾斜している、請求項1乃至6のいずれかに記載の端部部材。
  8. 前記円柱状回転体が感光体ドラムであり、該感光体ドラムと、
    前記感光体ドラムの軸線方向端部の少なくとも一方に取り付けられた請求項1乃至7のいずれかに記載の端部部材と、を備える感光体ドラムユニット。
  9. 前記円柱状回転体が現像ローラであり、該現像ローラと、
    前記現像ローラの軸線方向端部の少なくとも一方に取り付けられた請求項1乃至7のいずれかに記載の端部部材と、を備える現像ローラユニット。
  10. 筐体と、該筐体に保持される請求項8に記載の感光体ドラムユニットと、を具備するプロセスカートリッジ。
  11. 筐体と、該筐体に保持される請求項9に記載の現像ローラユニットと、を具備するプロセスカートリッジ。
  12. 円柱状回転体の端部に配置される端部部材に具備される軸部材であって、
    回動軸と、
    前記回動軸の一方の端部に配置され前記回動軸の軸線に対して揺動し、前記画像形成装置の駆動軸に係合する係合爪を具備する回転力受け部材と、を備える軸部材。
  13. 前記回動軸を軸線方向に付勢する回動軸用弾性部材と、
    前記回動軸用弾性部材とは別に設けられ、前記係合爪を前記揺動方向に付勢する爪部材用弾性部材と、をさらに備える請求項12に記載の軸部材。
  14. 前記回転力受け部材は前記回動軸の軸線に対して全方位に揺動する、請求項12又は13に記載の軸部材。
  15. 前記回転力受け部材は、回動軸の一方の端部に配置される先端部材と、
    前記先端部材に保持され、前記係合爪を具備する爪部材と、を有し、
    前記爪部材は前記先端部材に保持されて揺動する、請求項12乃至14のいずれかに記載の軸部材。
  16. 一方向に延びる前記係合爪が所定の間隔を有して2つ具備して形成され、
    当該各係合爪は、2つの前記係合爪が対向する対向面、前記対向する面とは反対側の外面、前記対向面と前記外面とを結ぶ2つの側面のうちの一方である第一側面、前記第一側面の反対側の第二側面を有し、
    前記第一側面は、回動軸の軸線が延びる方向に平行に延びる、又は先端に向かって前記第二側面から離れる方向に傾斜している、請求項12乃至15のいずれかに記載の軸部材。
JP2015028070A 2015-02-16 2015-02-16 軸部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ Pending JP2016151625A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015028070A JP2016151625A (ja) 2015-02-16 2015-02-16 軸部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015028070A JP2016151625A (ja) 2015-02-16 2015-02-16 軸部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016151625A true JP2016151625A (ja) 2016-08-22

Family

ID=56695368

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015028070A Pending JP2016151625A (ja) 2015-02-16 2015-02-16 軸部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016151625A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108469722A (zh) * 2018-04-16 2018-08-31 刘建平 一种碳粉盒的驱动组件
CN108845483A (zh) * 2018-07-31 2018-11-20 珠海市拓佳科技有限公司 显影盒
JP2020034102A (ja) * 2018-08-30 2020-03-05 株式会社沖データ 駆動伝達装置及び画像形成装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108469722A (zh) * 2018-04-16 2018-08-31 刘建平 一种碳粉盒的驱动组件
CN108469722B (zh) * 2018-04-16 2024-03-15 中山润宏电子科技有限公司 一种碳粉盒的驱动组件
CN108845483A (zh) * 2018-07-31 2018-11-20 珠海市拓佳科技有限公司 显影盒
JP2020034102A (ja) * 2018-08-30 2020-03-05 株式会社沖データ 駆動伝達装置及び画像形成装置
JP6992708B2 (ja) 2018-08-30 2022-01-13 沖電気工業株式会社 駆動伝達装置及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6292077B2 (ja) 端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニットおよびプロセスカートリッジ
JP6265080B2 (ja) 端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニットおよびプロセスカートリッジ
JP6299446B2 (ja) 軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、中間部材、及び軸受部材の本体
JP6277909B2 (ja) 軸部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ
WO2018029887A1 (ja) 現像カートリッジ
US10133235B2 (en) Shaft member, end member, photoreceptor drum unit, developing roller unit, and process cartridge
WO2015190448A1 (ja) 軸部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ
JP2015121776A (ja) プロセスカートリッジ、感光体ドラムユニット、及び一組の端部部材
JP2016151625A (ja) 軸部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ
JP2020056817A (ja) ドロワ
WO2017099083A1 (ja) 端部部材、感光体ドラムユニット、プロセスカートリッジ
US10254702B2 (en) End member, photosensitive drum unit, and process cartridge
JP2020056818A (ja) 現像カートリッジ
JP2017181940A (ja) 軸部材、端部部材、感光体ドラムユニット、プロセスカートリッジ
JP6922188B2 (ja) 端部部材、感光体ドラムユニット、プロセスカートリッジ
JP6287603B2 (ja) 軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法
JP2018022085A (ja) 端部部材、感光体ドラムユニット、プロセスカートリッジ
JP2015102674A (ja) 軸部材、端部部材、感光体ドラムユニット、プロセスカートリッジ

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20170509