JP2016011239A - ガラス板の製造方法、及び、ガラス板 - Google Patents

ガラス板の製造方法、及び、ガラス板 Download PDF

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Abstract

【課題】端部が幅方向中央方向に向かって収縮することを抑制して中央領域の幅を確保しつつ、ガラス板の反り、歪を抑えることができるガラス板の製造方法等を提供する。【解決手段】ダウンドロー法を用いて熔融ガラスからガラス板を成形する成形工程と、ガラス板は幅方向の端部と端部に挟まれた幅方向中央領域とを有し、幅方向中央領域の板厚に対して所定の厚みを有する端部に対向する位置に、端部を覆うように設けられた螺旋状の溝を有する一対のローラを備え、一対のローラの一方は右巻からなる溝を有し、一対のローラの他方は左巻からなる溝を有し、右巻からなる溝と左巻からなる溝とで端部を挟持し、一対のローラを回転させて端部を幅方向の外側に送りながら薄くしつつ冷却することにより、端部が中央領域に向かって収縮すること抑制する冷却工程と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、ガラス板の製造方法、及び、ガラス板に関する。
ダウンドロー法を用いたガラス基板の製造方法では、まず、成形工程において、成形体から熔融ガラスがオーバーフローしてシート状のガラス板が形成される。そして、続く冷却工程において、ガラス板が、複数の一対のローラで狭持されつつ下方向に引き込まれることで、所望の厚さに引き伸ばされ、内部に歪が発生しないように、またガラス板が反らないように、ガラス板の冷却が行われる。冷却工程におけるガラス板の幅方向の両端部(「耳」若しくは「耳部」とも言われる)は、複数の一対のローラは、端部よりも幅方向内側の部分を挟持して、ガラス板の搬送を行う。通常、この端部は、製品(ガラス基板)として利用できる領域(以下、幅方向中央領域ともいう)と比べ、厚さが2〜5倍厚くなっている。ここで、端部の厚さは、製品の板厚が変化してもそれほど変わらないので、製品として利用される幅方向中央領域の厚さとの差は、製造しようとする製品の厚さが薄いほど大きくなる。
特許文献1には、端部よりも幅方向内側の部分をガラス板の幅方向中央領域よりも早く冷却することで、ガラス板の幅方向に張力を働かせて、幅方向中央領域が幅方向に収縮するのを抑制する方法が開示されている。
特表2011−502099号公報
しかしながら、製品として利用される幅方向中央領域の厚さが薄くなると、端部と幅方向中央領域とでは、厚みの差によって保有熱量が異なるため、ガラスの収縮量に差が生じる。このため、端部と幅方向中央領域との間で応力が発生し、ガラス板に反り、歪が生じていた。また、端部よりも幅方向内側の部分を冷却しただけでは、端部が幅方向中央領域に向かって収縮することが抑制できず、幅方向中央領域の幅が所定の幅を確保できない場合があった。
そこで、本発明は、端部が幅方向中央方向に向かって収縮することを抑制して中央領域の幅を確保しつつ、ガラス板の反り、歪を抑えることができるガラス板の製造方法及びガラス板を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、ガラス板の製造方法であって、
ダウンドロー法を用いて熔融ガラスからガラス板を成形する成形工程と、
前記ガラス板は幅方向の端部と前記端部に挟まれた幅方向中央領域とを有し、前記幅方向中央領域の板厚に対して所定の厚みを有する前記端部に対向する位置に、前記端部を覆うように設けられた螺旋状の溝を有する一対のローラを備え、前記一対のローラの一方は右巻からなる溝を有し、前記一対のローラの他方は左巻からなる溝を有し、前記右巻からなる溝と前記左巻からなる溝とで前記端部を挟持し、前記一対のローラを回転させて前記端部を前記幅方向の外側に送りながら薄くしつつ冷却することにより、前記端部が前記中央領域に向かって収縮すること抑制する冷却工程と、を備える、
ことを特徴とする。
前記右巻からなる溝を備える右巻ローラは、当該右巻ローラが備える軸方向から見て時計回りに回転し、前記左巻からなる溝を備える左巻ローラは、当該左巻ローラが備える軸方向から見て反時計回りに回転する、ことも可能である。
前記冷却工程では、前記一対のローラで前記端部を挟み込むことにより、前記端部を前記ガラス板の搬送方向から前記幅方向の外側方向に送りながら前記端部の幅を広げる、ことも可能である。
本発明の一態様は、上記のガラス板の製造方法により得られたガラス板であって、
前記端部に隣接する領域の歪量は、20nm/cm以下であり、
前記ガラス板の板厚は、0.05〜0.4mmである、
ことを特徴とする。
上記態様によれば、ガラス板を搬送しながらガラス板の幅方向に張力を働かせつつ、ガラス板の端部を冷却することによりガラス板の反り、歪を抑えることができる。
本実施形態にかかるガラス板の製造装置の概略正面図である。 図1に示すガラス板の製造装置のII-II線に沿った概略縦断面図である。 ガラス板成形装置で成形されるガラス板を平面視した一形状を示す図である。 本実施形態にかかるローラを平面視して示した図である。 ローラヘッドの表面でのガラス板の端部の流れを模式的に示した図である。 ローラの変形例1を示す図である。
以下、図面を参照して、本実施形態のガラス板の製造方法について説明する。
図1は、本実施形態にかかるガラス板の製造方法に用いるガラス板の製造装置の概略正面図であり、図2は、図1に示すガラス板の製造装置のII-II線に沿った概略縦断面図である。ガラス板の製造装置100は、炉2と、炉2内の上部に配置されたガラス板成形装置(成形体)4と、ガラス板成形装置4の下方に配置された複数の一対のローラ6と、仕切り部材8と、温度制御装置10と、を備えている。この装置100によれば、熔解槽内に供給されたガラス原料を加熱して熔解された後、清澄槽内で清澄され、攪拌槽内で撹拌されて得られた熔融ガラスが、ガラス板成形装置4に供給され、ガラス板成形装置4から溢れた熔融ガラスを下端4eで融合させてシート状のガラス板9を成形するダウンドロー法によりガラス板を製造できる。ここで、ダウンドロー法により成形されるガラス板9の厚さは、0.05〜0.4mmが挙げられる。
炉2は、例えば、耐火煉瓦で作られ、ガラス板成形装置4を囲んで覆うように設置される。炉2の内壁には複数の温度制御装置10が鉛直方向に沿って配置され、ガラス板9が所望の厚さになり、反り、歪が生じないようにガラス板9の温度が制御される。
仕切り部材8は、後述するガラス板成形装置4の合流ポイント4eで合流した溶融ガラス(ガラス板9)の厚み方向両側に配置される断熱材である。仕切り部材8は、熔融ガラスの合流ポイントの上側雰囲気および下側雰囲気を仕切ることにより、仕切り部材8の上側から下側への熱の移動を遮断する。
温度制御装置10は、ガラス板9の幅方向の温度プロファイルを制御するように、ガラス板9の幅方向に沿って設けられた昇温装置、降温装置を有する。昇温装置、降温装置はそれぞれ、加熱量が調整可能である。また、温度制御装置10は、鉛直方向に所定間隔で複数配置され、ガラス板9の反り、歪が生じないように設計された温度プロファイルに対応した温度分布をガラス板9が持つように、加熱、冷却する。温度制御装置10は、後述するローラ6の回転速度に合わせて、ガラス板9の製品として利用される中央領域が所定の厚さに成形されるように、ガラス板9を加熱、冷却する。
ガラス板成形装置4は、例えば、耐火煉瓦で作られ、ガラス板成形装置4の長手方向LDに直交する断面において、楔形を示している。ガラス板成形装置4の長手方向LDは、ガラス板9の幅方向に一致している。ガラス板成形装置4の上部には、熔融ガラスを保持するための溝4kが長手方向LDに延びるように形成されている。長手方向LDの一方側から溝4kに熔融ガラスを連続供給できるように、溝4kに供給管11が接続されている。ガラス板成形装置4は、長手方向LDおよび鉛直方向に直交する方向に関して、1対の側壁4jを有している。側壁4jは、溝4kから溢れた熔融ガラスの流路を形成する。各側壁4jを流れた熔融ガラスが下端4eで融合するように、これらの側壁4jが下端4eで稜線を形成している。ガラス板成形装置4の長手方向LDの両端には、側壁4jから熔融ガラスがはみ出るのを妨げるガイド7が取り付けられている。ガイド7は、平面視で楔形をしており、ガラス板成形装置4の端面全体をカバーできる大きさの板材で作られている。鉛直方向に関して、ガイドの7の先端の位置は、ガラス板成形装置4の下端4eに一致している。ガイド7の働きにより、熔融ガラスの全部を側壁4jに沿って流すことが可能である。
図3は、ガラス板成形装置4で成形されるガラス板9を平面視した一形状を示す図である。ガラス板9は熔融ガラスが下端4eで融合して成形されるが、熔融ガラスはガイド7によりせき止められるため、ガイド7付近、つまり、ガラス板成形装置4の長手方向LDの両端部には熔融ガラスが溜まる。このため、下端4eで融合したガラス板9の幅方向の端部91は、図3に示すように、球根状に厚みのある形状となる。ここで端部91とは、ガラス板9の幅方向中央の板厚に対して所定の厚みを有する部分をいう。また、端部91で挟まれた幅方向の領域を中央領域92という。端部91は、端部91で挟まれた製品(ガラス基板)として利用できる厚さがほぼ均一な中央領域92と比較して厚みがあるため、中央領域92より保有熱量が大きい。保有熱量に差があると、ガラスの収縮量に差が生じるため、端部91と中央領域92との間で応力が発生し、ガラス板9に反り、歪が生じることとなる。特に、ガラス板9の最終製品の厚さが0.05〜0.4mmである場合、端部91と中央領域92との保有熱量の差が大きくなり、反り、歪が生じやすくなる。
ローラ6は、鉛直方向に所定間隔で複数配置され、ガラス板9をガラス板成形装置4の下方に搬送しながら、ガラス板9の端部91を冷却する役割を担う。また、ローラ6は、ガラス板9を厚さ方向に挟めるように、ガラス板成形装置4の下端4eを含む垂直面に関して対称に配置されている。図4は、本実施形態にかかるローラ6を平面視して示した図である。ローラ6は、図4に示すように、ローラシャフト61a、ローラシャフト61b、ローラヘッド62a、ローラヘッド62bからなり、ローラヘッド62a、62bが、ローラシャフト61a、61bに嵌められ、取り付けられる。ローラヘッド62a、62bは、ガラス板9を厚さ方向の両側、つまり、端部91に対向する位置、から、端部91全体を覆い、端部91と、中央領域92の一部であり、端部91より幅方向中央に位置する端部隣接部と、を挟持して、端部91の厚みを低減するように圧延する。端部91と接触するローラヘッド62a、62bのヘッド先端側からローラシャフト側までの長さは、端部91における端部先端側から端部中央領域側までの長さより長く、ローラヘッド62a、62bが端部91全体を覆うことができる形状になっている。ローラヘッド62a、62bは、ローラシャフト61a、61bに嵌められ、取り付けられる円筒または管であり、ローラシャフト61a、61bの回転と共に回転する。ローラシャフト61a、61bは、内部に通された空冷管または水冷管により冷され、ローラシャフト61a、61bが冷やされた冷気が、ローラヘッド62a、62bに伝わり、ローラヘッド62a、62bと接触するガラス板9が冷却される。ローラシャフト61a、61b内部に設けた管により供給される空気又は水がローラヘッド62a、62bの先端の内側面を冷却し、その部位で熱交換をした空気又は水が、ローラシャフト61a、61bの根元(空気又は水の供給元)に戻る工程でローラシャフト61a、61bの軸方向の温度勾配を緩やかにするため、ローラシャフト61aとローラヘッド62aとが接触する部分、及び、ローラシャフト61bとローラヘッド62bとが接触する部分で発生する熱応力が抑制される。
ローラヘッド62a、62bの表面63a、63bは、ガラス板9の表面張力の影響に対抗して、端部91を挟持して下方に搬送できるように、例えば、凹凸構造になっている。ガラス板9の端部91は、冷却段階にあり、適度な粘性を有するため、ローラヘッド62a、62bで圧延されると、端部91の一部が、凹凸構造のくぼみ(凹部64a、64b)に入り込む。そして、端部91が一対のローラヘッド62a、62bに挟持された状態で、ローラヘッド62a、62bが回転すると、ローラヘッド62a、62bの表面63a、63bと端部91とが滑りあうことなく、ローラヘッド62a、62bの回転量に基づいて、ガラス板9が下方に搬送される。
また、ローラヘッド62a、62bの表面63a、63bの凹部64a、64b及び凸部65a、65bは、時計回りの右巻方向(右回転)の螺旋状を成す右螺旋溝、又は、反時計回りの左巻方向(左回転)の螺旋溝を成す左螺旋溝から構成される。表面63a、63bに形成される螺旋状の溝は、ローラヘッド62a、62bがガラス板9を下方に搬送する方向に回転する場合に、ガラス板9の端部91が、ローラシャフト61a、61bに送られるように形成されている。より具体的には、図4に示すように、ガラス板9が紙面の手前側から奥側に搬送される場合、ローラヘッド62aの表面63aには、ローラヘッド62aのローラシャフト61a側から見ると、右回転の螺旋状を成す右螺旋溝が形成され、ローラヘッド62bの表面63bには、ローラヘッド62bのローラシャフト61b側から見ると、左回転の螺旋状を成す左螺旋溝が形成されている。ガラス板9を紙面の手前側から奥側に搬送する場合、ローラヘッド62aは、ローラシャフト61a側から見て時計回り方向に回転(右回転)し、ローラヘッド62bは、ローラシャフト61b側から見て反時計回り方向に回転(左回転)することにより、ガラス板9が搬送される。そして、ローラヘッド62aが右回転し、ローラヘッド62bが左回転することにより、ローラヘッド62a、62bに挟み込まれたガラス板9の端部91は、表面63a、63bに形成された凹凸構造(凹部64a、64b、凸部65a、65b)に沿って、ローラシャフト61a、61b側に引っ張り出されて、ガラス板9の幅方向に張力がかかる。これは、ガラス板9の端部9が適度な粘性を有するため、表面63a、63bの凹部64a、64b(溝)に接するガラスが、ローラヘッド62a、62bの回転により、凹部64a、64b(溝)に沿ってローラヘッドの先端側からシャフト側に移動するためである。このため、ローラヘッド62aを右回転、ローラヘッド62bを左回転させることにより、ガラス板9を搬送しながらガラス板9の幅方向に張力を働かせることができる。また、ローラヘッド62a、62bの表面63a、63bは凹凸構造となっているため、ローラヘッド62a、62bとガラス板9の端部91との接触面積が大きく、端部91を急冷して、所望の幅寸法を確保することができる。ここで、所望の幅寸法とは、ローラヘッド62a、62bが端部91を挟持して滑りあうことなく、ローラヘッド62a、62bの回転量に基づいて、ガラス板9を搬送できる幅寸法であり、例えば50mm程度である。
図5は、ローラヘッド62aの表面63aでのガラス板9(の端部91)の流れを模式的に示した図である。同図に示すように、ガラス板9の端部91は、ローラヘッド62aの表面63aと接触している。ガラス板9の端部91の粘度は、例えば、109.0〜1014.5Poise程度あるため、端部91の形状は、ローラヘッド62aの表面63aの形状によって変化する。ローラヘッド62aが、ローラシャフト61a側から見て、時計回り方向に回転(右回転)すると、表面63aの凹部64a付近に存在する端部91の一部が、凹部64aに沿って、図中の矢印方向に移動する。ローラヘッド62aが回転を続けることにより、凹部64a付近に存在する端部91の一部が、ローラシャフト61a側に移動していく。つまり、端部91は、ガラス板9の搬送方向から幅方向外側に向かって引っ張られる。このため、ガラス板9の幅方向の外側(ローラシャフト61a側方向)に張力が発生する。また、凹部64aに沿って、ガラス板9の端部91の一部が、外側の押し出されるため、端部91が薄くなる。端部91は、ガラス板9の搬送方向からガラス板9の幅方向の外側方向に送られる(引っ張られる)ため、端部91の幅が広がり、端部91が薄くなる。このような螺旋状の溝を有するローラヘッド62aを回転させることにより、ガラス板9を下方に搬送しつつ、ガラス板9の幅方向に張力を働かせることができる。また、端部91が薄くなることにより、端部91と中央領域92との保有熱量の差が小さくなり、端部91と中央領域92との間で生じる応力を減少させることができる。また、端部91を冷却して端部91が幅中央方向に向かって収縮する動きを抑制することにより、中央領域92の所望の幅寸法を確保することができる。
また、ローラヘッド62a、62bの表面63a、63bには、凹部64a、64b及び凸部65a、65bが形成されているため、表面63a、63bと端部91とが接触する接触面積が、平坦状に形成された表面と比較して大きくなっている。ローラヘッド62a、62bは、上述したように、端部91を冷却する機能を有するため、接触面積が大きくなるほど、効率よく、急激に、端部91を冷却することができる。そして、端部91を早く冷却することにより、ガラス板9が幅方向に収縮するのを抑制することができ、製品として利用される中央領域92の幅を広げることができる。また、保有熱量が大きい端部91を早く冷却することにより、端部91と中央領域92との温度差が小さくなるため、端部91と中央領域92との間、及び、端部91で生じる応力は小さくなる。このため、ガラス板9に生じる反り、歪が抑制される。
例えば、ガラス板9の板厚が、0.05〜0.4mmである場合、端部91と中央領域92と厚みの差が大きくなるため、保有熱量に差が生じる。そして、端部91と中央領域92との間で応力が発生することにより、ガラス板9に反り、歪が発生する。本実施形態にかかるガラス板の製造方法により製造されるガラス板9は、端部91が急冷され成形されているため、端部91と中央領域92との保有熱量はほぼ均一になっており、端部91、及び/又は、端部91と中央領域92との間に位置する隣接の領域の歪量は、20nm/cm以下である。
以上説明したように、本実施形態のガラス板の製造方法によれば、ローラの回転により、ガラス板を下方に搬送しながらガラス板幅方向に張力を働かせることができるため、ガラス板が幅方向に収縮するのを抑制することができる。また、端部を急冷することにより、端部と中央領域との間に生じる応力を抑制することができるため、ガラス板に生じる反り、歪を抑制することができる。また、ローラヘッド62a、62bの表面は凹凸構造となっているため、ローラヘッド62a、62bとガラス板9の端部91との接触面積が大きく、端部91を急冷することができる。
(変形例1)
図6は、ローラ6の変形例1を示す図である。図6では、図1と同一方向からガラス板成形装置4及びガラス板9を示している。なお、上述と共通する構成については説明を省略する。
変形例1のローラ6は、ガラス板9の搬送方向に対して、例えば45度の角度を成すように設けられている。図1におけるローラ6は、ガラス板9の搬送方向に対して、直角を成すように設けられている。ローラ6とガラス板9の搬送方向とが直角となっている場合、端部91にかかる力は、ガラス板9の搬送方向にかかる力と、ローラ6のローラシャフト61方向にかかる力と、を合成した力になる。この場合における合成した力は、ガラス板9の搬送方向にかかる力とローラ6のローラシャフト61方向にかかる力とを単純に1Nとした場合、約1.41Nとなる。これに対して、変形例1のローラ6により搬送されるガラス板9の端部91にかかる力は、図6に示すように、ガラス9の自重方向(搬送方向)にかかる力F1と、ローラシャフト61b方向にかかる力F2と、を合成した力F3である。この力F3は、力F1と力F2とを単純に1Nとした場合、約1.71Nとなる。つまり、ガラス板9の搬送方向に対してローラ6を45度の角度を成すように設けることにより、端部91にかかる力を、成す角度が直角の場合と比較して、働かせることができるため、ガラス板が幅方向に収縮するのを抑制することができる。
なお、ガラス板9の搬送方向に対して、ローラ6の成す角度は、0度より大きく180度未満であれば任意であり、好ましくは、30度から90度の間の角度である。
本実施形態において製造されるガラス板9は、例えば、液晶ディスプレイ用ガラス基板、有機ELディスプレイ用ガラス基板、カバーガラス、ポリシリコンTFT液晶ディスプレイ用ガラス基板に好適に用いられる。また、このガラス板9は、その他、携帯端末機器などのディスプレイや筐体用のカバーガラス、タッチパネル板、太陽電池のガラス基板やカバーガラスとしても用いることができる。
また、ガラス板9の幅方向の長さは、例えば、500mm〜3500mm、1000mm〜3500mm、2000mm〜3500mmである。また、ガラス板9の縦方向(搬送方向)の長さも、例えば500mm〜3500mm、1000mm〜3500mm、2000mm〜3500mmである。
ガラス板9に用いるガラスは、例えば、ボロシリケートガラス、アルミノシリケートガラス、アルミノボロシリケートガラス、ソーダライムガラス、アルカリシリケートガラス、アルカリアルミノシリケートガラス、アルカリアルミノゲルマネイトガラスなどを適用することができる。なお、本発明に適用できるガラスは上記に限定されるものではない。
ローラ6がガラス板9を押圧する力、ローラ6が回転する速度は、ガラス板9の粘度、ガラス板9の中央領域92の板厚等によって、適宜変更することができる。
ローラヘッド62a、62bの径は、ガラス板9の搬送速度、ガラス板9の端部91の厚さ等によって、適宜変更することができる。また、凹部64a、64b及び凸部65a、65bにより形成される溝の高さは、例えば、1.5mm〜5mmからなり、端部91の粘度によって、適宜変更することができる。また、ローラヘッド62a、62bにおいて、ある凸部65a、65bから隣接する凸部65a、65bまでの距離(ピッチ)は、端部91の粘度によって、適宜変更することができる。また、凸部65a、65bの形状は任意であり、例えば、台形形状、三角形状、曲線からなる凸形状等、適宜変更することができる。また、ローラヘッド62a、62bの表面63a、63bに、端部91との接触面積を上昇させるために、アヤメローレット形状、格子状の形状、複数の溝形状等からなる凹凸形状を設けることもできる。また、ローラヘッド62aの溝の高さ、ピッチと、ローラヘッド62bの溝の高さ、ピッチとを、一致させてもよく、適宜変更することもできる。
以上、本発明のガラス板の製造方法、ガラス板について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
6 ローラ
61(61a、61b) ローラシャフト
62(62a、62b) ローラヘッド
63(63a、63b) 表面
64(64a、64b) 凹部
65(65a、65b) 凸部
9 ガラス板
91 端部
92 中央領域

Claims (4)

  1. ダウンドロー法を用いて熔融ガラスからガラス板を成形する成形工程と、
    前記ガラス板は幅方向の端部と前記端部に挟まれた幅方向中央領域とを有し、前記幅方向中央領域の板厚に対して所定の厚みを有する前記端部に対向する位置に、前記端部を覆うように設けられた螺旋状の溝を有する一対のローラを備え、前記一対のローラの一方は右巻からなる溝を有し、前記一対のローラの他方は左巻からなる溝を有し、前記右巻からなる溝と前記左巻からなる溝とで前記端部を挟持し、前記一対のローラを回転させて前記端部を前記幅方向の外側に送りながら薄くしつつ冷却することにより、前記端部が前記中央領域に向かって収縮すること抑制する冷却工程と、を備える、
    ことを特徴とするガラス板の製造方法。
  2. 前記右巻からなる溝を備える右巻ローラは、当該右巻ローラが備える軸方向から見て時計回りに回転し、前記左巻からなる溝を備える左巻ローラは、当該左巻ローラが備える軸方向から見て反時計回りに回転する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のガラス板の製造方法。
  3. 前記冷却工程では、前記一対のローラで前記端部を挟み込むことにより、前記端部を前記ガラス板の搬送方向から前記幅方向の外側方向に送りながら前記端部の幅を広げる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス板の製造方法。
  4. 請求項1に記載のガラス板の製造方法により得られたガラス板であって、
    前記端部に隣接する領域の歪量は、20nm/cm以下であり、
    前記ガラス板の板厚は、0.05〜0.4mmである、
    ことを特徴とするガラス板。
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