JP2016008543A - 内燃機関の燃料噴射システム - Google Patents

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Abstract

【課題】パーシャルリフト噴射を利用した緻密な燃料噴射制御を実現することのできる内燃機関の燃料噴射システムを提供する。【解決手段】この燃料噴射システムは、ポートインジェクタ20と、筒内インジェクタ30と、制御装置50と、を備える。制御装置50は、最大パーシャルリフト噴射の一度の噴射行程における実行回数を、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力に基づいて、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量が目標とする量以下になる噴射回数の範囲内で設定する。そして制御装置50は、筒内インジェクタ30に前記実行回数の最大パーシャルリフト噴射を実行させるとともに、筒内インジェクタ30による最大パーシャルリフト噴射のみでは目標とする量に対して不足する分の燃料をポートインジェクタ20に噴射させる。【選択図】図1

Description

この発明は内燃機関の燃料噴射システムに関するものである。
排気性状を向上させるためには、一度の噴射における最小噴射量を少なくして微量噴射を可能にし、緻密な燃料噴射制御を実現することが望まれる。
ところが、一度の噴射における噴射量を少なくするためにインジェクタへの通電時間を短くすると、特許文献1に記載されているように、インジェクタのニードル弁が全開になったときに生じるバウンス動作に起因する噴射量のばらつきが生じやすくなる。
これに対して、特許文献2に記載されているように、ニードル弁が全開にまで到らないパーシャルリフト噴射を実行すれば、バウンス動作を生じさせずに、微量噴射を実現することができる。
特開2013‐245576号公報 特開2013‐104326号公報
しかしながら、ニードル弁が全開に到る前に通電を終了させるパーシャルリフト噴射の場合、ニードル弁の開弁期間が短く、噴射量が少ないため、開弁期間や開弁速度のずれが噴射量に与える影響が大きく、噴射量がばらつきやすい。
この発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、パーシャルリフト噴射を利用した緻密な燃料噴射制御を実現することのできる内燃機関の燃料噴射システムを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するための内燃機関の燃料噴射システムは、吸気ポート内に燃料を噴射するポートインジェクタと、気筒内に燃料を噴射する筒内インジェクタと、各インジェクタへの通電を制御して各インジェクタを制御する制御装置と、を備えている。
そして、この内燃機関の燃料噴射システムでは、前記制御装置が、前記筒内インジェクタのニードル弁が全開に到らないパーシャルリフト噴射の中で通電時間が最も長い最大パーシャルリフト噴射の一度の噴射行程における実行回数を、前記筒内インジェクタに供給されている燃料圧力に基づいて、一度の噴射行程における前記最大パーシャルリフト噴射による噴射量が目標とする量以下になる噴射回数の範囲内で設定する。そして、制御装置は、前記筒内インジェクタに前記実行回数の前記最大パーシャルリフト噴射を実行させるとともに、前記筒内インジェクタによる前記最大パーシャルリフト噴射のみでは目標とする量に対して不足する分の燃料を前記ポートインジェクタに噴射させる。
ニードル弁が全開に到る前に通電を終了させるパーシャルリフト噴射では、通電時間が短いときほど、噴射量のばらつきが大きくなる傾向にある。そのため、パーシャルリフト噴射であっても通電時間を長くすれば噴射量のばらつきが小さくなる。そこで、パーシャルリフト噴射の中で最も通電時間が長い最大パーシャルリフト噴射を実行するようにすれば、噴射量のばらつきを極力抑制した精度の高い微量噴射を実現することができる。
ところが、通電時間を固定して最大パーシャルリフト噴射を実行するようにした場合でも、筒内インジェクタに供給されている燃料圧力が変動すると噴射量が増減することになる。そのため、目標とする量の燃料を噴射するために、一度の噴射行程において最大パーシャルリフト噴射を複数回実行する場合には、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を燃料圧力に応じて適切に設定することが望まれる。
上記構成によれば、筒内インジェクタに供給されている燃料圧力に応じて一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定し、最大パーシャルリフト噴射による噴射量が目標とする量以下になる噴射回数の範囲で実行回数を設定する。そのため、筒内インジェクタに供給されている燃料圧力が変動しても、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量は目標とする量以下になる。そして、筒内インジェクタによる最大パーシャルリフト噴射のみでは目標とする量に対して足りない分の燃料をポートインジェクタに噴射させるため、精度の高い最大パーシャルリフト噴射を実行しつつ、筒内インジェクタに供給されている燃料圧力の変動により、噴射量が多くなりすぎてしまうことを抑制することができる。
すなわち、上記構成によれば、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を燃料圧力に応じて設定し、パーシャルリフト噴射の中でも精度の高い最大パーシャルリフト噴射を利用して目標とする量に見合った燃料噴射を行うことができるようになる。したがって、パーシャルリフト噴射を利用した緻密な燃料噴射制御を実現することができる。
また、この内燃機関の燃料噴射システムでは、一度の噴射行程における前記最大パーシャルリフト噴射による噴射量が目標とする量以下になる噴射回数が存在しない場合には、前記制御装置が、目標とする量の燃料を全て前記ポートインジェクタから噴射させる。
筒内インジェクタに供給されている燃料圧力が高い場合には、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量が目標とする量以下になる噴射回数が存在しない場合もある。そうした場合には、上記構成のように、目標とする量の燃料を全てポートインジェクタから噴射させることにより、目標とする量の燃料を供給することができる。
また、この内燃機関の燃料噴射システムの一例では、前記制御装置は、一度の噴射行程における前記最大パーシャルリフト噴射による噴射量が目標とする量以下になる噴射回数のうち、最大の噴射回数を前記実行回数に設定する。
上記構成によれば、最大パーシャルリフト噴射による噴射量が目標とする量を超えない範囲で最も多く最大パーシャルリフト噴射を実行することになるため、パーシャルリフト噴射の中でも精度の高い最大パーシャルリフト噴射を最大限活用して燃料噴射制御を行うことができるようになる。
更に、内燃機関の燃料噴射システムの他の一例では、前記制御装置は、機関回転速度に基づいて一度の噴射行程の間に実行可能な前記筒内インジェクタによる前記最大パーシャルリフト噴射の回数を算出し、算出した実行可能な回数の範囲内で前記実行回数を設定する。
機関回転速度が高いときほど、燃料噴射に適した期間は短くなるため、一度の噴射行程において実行可能な最大パーシャルリフト噴射の回数は少なくなる。そのため、機関回転速度が高いときには、設定した回数の最大パーシャルリフト噴射が燃料噴射に適した期間の間に実行しきれなくなってしまうおそれがある。
これに対して上記構成によれば、機関回転速度に基づいて算出した実行可能な回数の範囲内で最大パーシャルリフト噴射の実行回数が設定されるため、設定した回数の最大パーシャルリフト噴射が燃料噴射に適した期間の間に実行しきれなくなってしまうことを抑制することができる。
なお、前記制御装置は、機関回転速度に基づいて一度の噴射行程の間に実行可能な前記筒内インジェクタによる前記最大パーシャルリフト噴射の回数を算出し、一度の噴射行程における前記最大パーシャルリフト噴射による噴射量が目標とする量以下になる噴射回数のうち、実行可能な回数の範囲内で最大の噴射回数を、前記実行回数に設定するようにしてもよい。
上記構成によれば、最大パーシャルリフト噴射による噴射量が目標とする量を超えない上に、機関回転速度に基づいて算出した実行可能な回数の範囲内で最も多く最大パーシャルリフト噴射を実行することになる。そのため、設定した回数の最大パーシャルリフト噴射が燃料噴射に適した期間の間に実行しきれなくなってしまうことを抑制しつつ、精度の高い最大パーシャルリフト噴射を最大限活用して燃料噴射制御を行うことができるようになる。
内燃機関の燃料噴射システムの一実施形態についてその構成を示す模式図。 同実施形態にかかる燃料噴射システムの筒内インジェクタの断面図。 同実施形態にかかる筒内インジェクタに対する通電時間と、噴射量及び噴射量のばらつきとの関係を示すグラフであり、(a)は通電時間の変化に対する噴射量の変化、(b)は通電時間の変化に対する噴射量のばらつきの変化をそれぞれ示している。 同実施形態にかかる燃料噴射システムの制御装置が最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定する際の一連の処理の流れを示すフローチャート。 燃料圧力の変化に対する1回、2回、3回の最大パーシャルリフト噴射による噴射量の変化を示すグラフ。 最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定する際の一連の処理についての変更例を示すフローチャート。 最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定する際の一連の処理についてのその他の変更例を示すフローチャート。
以下、内燃機関の燃料噴射システムの一実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1に示すように、内燃機関の吸気通路10には、上流側から順に、吸入空気量を検出するエアフロメータ11、吸入空気量を調整するスロットルバルブ12が配設されている。吸気通路10は、スロットルバルブ12が配設されている部分よりも下流側で分岐し、吸気ポート13を介して各気筒の燃焼室14に接続されている。
各気筒の吸気ポート13には、吸気ポート13内に燃料を噴射するポートインジェクタ20がそれぞれ配設されている。また、各気筒には、気筒内に燃料を噴射する筒内インジェクタ30がそれぞれ配設されている。
この燃料噴射システムにおける燃料タンク40の内部には、燃料を汲み出すフィードポンプ41が配設されている。フィードポンプ41は、低圧燃料通路42を介して、フィードポンプ41によって汲み出された燃料が蓄えられる低圧燃料配管43に接続されている。そして、低圧燃料配管43には、各気筒のポートインジェクタ20がそれぞれ接続されている。
また、低圧燃料通路42の途中からは、高圧燃料通路44が分岐している。高圧燃料通路44には、フィードポンプ41によって汲み出された燃料を更に加圧して吐出する高圧燃料ポンプ45が配設されている。高圧燃料通路44は、高圧燃料ポンプ45によって加圧された燃料が蓄えられる高圧燃料配管46に接続されている。そして、高圧燃料配管46には、各気筒の筒内インジェクタ30がそれぞれ接続されている。
また、高圧燃料配管46には、高圧燃料配管46の内部の燃料の圧力、すなわち筒内インジェクタ30に供給されている燃料の燃料圧力fpを検出する圧力センサ47が配設されている。
制御装置50は、内燃機関を統括的に制御する制御装置であり、この燃料噴射システムを制御する制御装置として機能する。
制御装置50には、エアフロメータ11や圧力センサ47の他、クランクシャフトの回転速度である機関回転速度を算出するためのクランク角信号を出力するクランクポジションセンサ48や内燃機関の冷却水温を検出する水温センサ49などのセンサ類の検出信号が入力される。そして、制御装置50は、これらセンサ類の検出結果に基づき、ポートインジェクタ20、筒内インジェクタ30、高圧燃料ポンプ45などを駆動することによって各種制御を行う。
例えば、制御装置50は、燃料噴射制御や筒内噴射の噴射圧制御を行う。筒内噴射の噴射圧制御は、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが現状の機関運転状態に基づいて設定された目標とする燃料圧力と等しくなるように、圧力センサ47により検出された燃料圧力fpに基づいて高圧燃料ポンプ45の燃料吐出量をフィードバック調整することによって行われる。
また、燃料噴射制御では、目標とする噴射量である総噴射量を算出する。そして制御装置50は、目標とする量である総噴射量と等しい量の燃料が噴射されるように、ポートインジェクタ20及び筒内インジェクタ30への通電を制御する。
次に図2を参照して、筒内インジェクタ30の構成について詳しく説明する。
図2に示すように、筒内インジェクタ30のハウジング31内には、固定コア32が固定されている。ハウジング31内における固定コア32に隣接する位置には、可動コア33が図2における上下方向に摺動可能に収容されている。なお、可動コア33には、ニードル弁36が連結されており、可動コア33の変位に伴ってニードル弁36も図2における上下方向に変位するようになっている。
図2の下方に示すように、ハウジング31の先端部には、ニードル弁36の先端部の周囲を取り囲むノズルボディ37が取り付けられている。ノズルボディ37の先端部には細長いスリット状の噴孔38が形成されている。
また、図2の下方に示すように、ニードル弁36とノズルボディ37との間には空間39が形成されている。この空間39は高圧燃料配管46と連通しており、高圧燃料配管46内の高圧の燃料がこの空間39内に供給されている。
なお、可動コア33はスプリング34によって図2における下方、すなわち固定コア32から離間する方向に向かって常に付勢されている。
ハウジング31内における固定コア32の外周部分には、コイル35が配設されている。これにより、筒内インジェクタ30では、コイル35に通電することにより固定コア32が磁化され、可動コア33がスプリング34の付勢力に抗して固定コア32に引き寄せられるようになる。これにより、ニードル弁36が噴孔38から離間して開弁し、燃料が噴孔38を通じて噴射されるようになる。なお、図2に示すように、可動コア33が固定コア32に当接すると、ニードル弁36は全開状態になる。
一方で、コイル35への通電を行っていないときには、スプリング34の付勢力によって可動コア33が固定コア32から離間するようになる。その結果、ニードル弁36がノズルボディ37に当接し、噴孔38を塞いで閉弁する。すなわち、ニードル弁36の先端がノズルボディ37に当接し、噴孔38が塞がれたときに、ニードル弁36は全閉状態になる。こうしてニードル弁36が噴孔38を塞いで全閉状態になることにより、筒内インジェクタ30からの燃料の噴射が停止される。
ところで、こうした筒内インジェクタ30では、図3(a)に示すように、通電時間が長くなるほど、噴射量が多くなるが、通電が開始されてからニードル弁36が全開状態になるまでの間(図3における0〜Tmaxの間)は、通電時間の変化に対する噴射量の変化率が特に大きい。これは、通電が開始されてからニードル弁36が全開に到るまでの間は、通電時間の経過とともにニードル弁36のリフト量が増大していくためである。そして、通電時間がTmaxを超えて、ニードル弁36が全開状態に保持されるようになると、通電時間の変化に対する噴射量の変化率は緩やかになる。
なお、図3(b)に示すように、噴射量のばらつきは通電時間が短く、噴射量が少ないときに大きくなる。
また、通電時間がTmaxに到った直後も噴射量のばらつきが大きくなる。これは、ニードル弁36が全開になると、可動コア33と固定コア32とが当接するため、可動コア33と固定コア32との衝突によってニードル弁36にバウンス動作が生じ、このバウンス動作に起因してニードル弁36のリフト量が脈動するためである。
ところで、排気性状を向上させるためには、一度の噴射における最小噴射量を少なくして微量噴射を可能にし、緻密な燃料噴射制御を実現することが望まれる。
しかし、一度の噴射における噴射量を少なくするために筒内インジェクタ30への通電時間を短くすると、筒内インジェクタ30のニードル弁36が全開になったときに生じるバウンス動作に起因する噴射量のばらつきが生じやすくなる。
これに対して、ニードル弁36が全開にまで到らないパーシャルリフト噴射を実行すれば、バウンス動作を生じさせずに、微量噴射を実現することができる。ニードル弁36が全開に到る前に通電を終了させるパーシャルリフト噴射では、図3(b)に示すように、通電時間が短いときほど、噴射量のばらつきが大きくなる傾向にある。そのため、パーシャルリフト噴射であっても通電時間を長くすれば噴射量のばらつきが小さくなる。したがって、パーシャルリフト噴射の中で最も通電時間が長い最大パーシャルリフト噴射を実行するようにすれば、噴射量のばらつきを極力抑制した精度の高い微量噴射を実現することができる。そこで、この燃料噴射システムでは、パーシャルリフト噴射の中で最も通電時間が長い最大パーシャルリフト噴射を実行するようにしている。最大パーシャルリフトを実行するための通電時間は、予め行う実験等の結果に基づいてパーシャルリフト噴射の中で最も噴射量のばらつきが小さくなる通電時間を割り出し、その割り出された通電時間に基づいて設定されている。
なお、通電時間を固定して最大パーシャルリフト噴射を実行するようにした場合でも、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが変動すると筒内インジェクタ30からの一度の噴射による噴射量が増減することになる。そのため、目標とする量の燃料を噴射するために、一度の噴射行程において最大パーシャルリフト噴射を複数回実行する場合には、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を燃料圧力fpに応じて適切に設定することが望まれる。
そこで、この燃料噴射システムでは、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpに基づいて一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定するようにしている。
次に、この最大パーシャルリフト噴射の実行回数の設定にかかる一連の処理について、図4を参照しながら説明する。なお、この一連の処理は、燃料噴射制御の一環として制御装置50によって実行される。制御装置50は、目標とする噴射量である総噴射量の算出に続いてこの一連の処理を実行する。
図4に示すように、制御装置50はこの処理を開始すると、まずステップS100において、3回までの各噴射回数の最大パーシャルリフト噴射によって目標とする量である総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP1、FP2、FP3をそれぞれ算出する。すなわち、最大パーシャルリフト噴射を、1回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP1、2回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP2、3回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP3を算出する。
なお、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが低いときほど、1回の最大パーシャルリフト噴射において噴射される燃料の量は少なくなる。一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射を通じて総噴射量と等しい量の燃料を噴射する場合、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射の実行回数を増やすほど、1回の最大パーシャルリフト噴射において噴射する燃料の量は少なくてすむ。そのため、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射の実行回数が増えるほど、総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力は低くなる。したがって、FP1、FP2、FP3の大きさを比較すると、FP1が最も大きく、FP1、FP2、FP3の順にその値は小さくなる。
次に、制御装置50は、ステップS110において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を1回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP1よりも大きいか否かを判定する。
ステップS110において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を1回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP1以下である旨の判定がなされた場合(ステップS110:NO)には、処理はステップS120へと進む。
そして、制御装置50は、ステップS120において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を2回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP2よりも大きいか否かを判定する。
ステップS120において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を2回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP2以下である旨の判定がなされた場合(ステップS120:NO)には、処理はステップS130へと進む。
そして、制御装置50は、ステップS130において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を3回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP3よりも大きいか否かを判定する。
ステップS130において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を3回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP3以下である旨の判定がなされた場合(ステップS130:NO)には、処理はステップS140へと進む。
そして、制御装置50は、ステップS140において、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を3回に設定する。
一方、ステップS130において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を3回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP3よりも大きい旨の判定がなされた場合(ステップS130:YES)には、処理はステップS150へと進む。
そして、制御装置50は、ステップS150において、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を2回に設定する。すなわち、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpがFP3よりも大きくFP2以下である場合には、制御装置50は最大パーシャルリフト噴射の実行回数を2回に設定する。
また、ステップS120において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を2回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP2よりも大きい旨の判定がなされた場合(ステップS120:YES)には、処理はステップS160へと進む。
そして、制御装置50は、ステップS160において、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を1回に設定する。すなわち、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpがFP2よりも大きくFP1以下である場合には、制御装置50は最大パーシャルリフト噴射の実行回数を1回に設定する。
また、ステップS110において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を1回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP1よりも大きい旨の判定がなされた場合(ステップS110:YES)には、処理はステップS170へと進む。
そして、制御装置50は、ステップS170において、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を0回に設定する。
こうして最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定すると、処理はステップS180へと進む。そして、制御装置50は、ステップS180において、ポートインジェクタ20による噴射量Qpfiを算出する。
ここでは、総噴射量から一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiを引いた差がポートインジェクタ20による噴射量Qpfiとして算出される。例えば、最大パーシャルリフト噴射の実行回数が2回に設定されている場合には、最大パーシャルリフト噴射を2回実行することによる噴射量の和を総噴射量から引いた差がポートインジェクタ20による噴射量Qpfiとして算出される。なお、最大パーシャルリフト噴射の実行回数が0回に設定されている場合には、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiは「0」であるため、総噴射量と等しい値がポートインジェクタ20による噴射量Qpfiとして算出される。
こうしてステップS180を通じてポートインジェクタ20による噴射量Qpfiを算出すると、制御装置50はこの一連の処理を一旦終了させる。
そして、噴射行程をむかえた気筒に対して、設定した実行回数の筒内インジェクタ30による最大パーシャルリフト噴射と、ポートインジェクタ20による噴射量Qpfiの燃料噴射とを実行する。
次に本実施形態にかかる燃料噴射システムの作用について、図5を参照して説明する。
図5における実線X1は最大パーシャルリフト噴射の実行回数が1回の場合における燃料圧力fpの変化に対する最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiの変化を示している。そして、図5における実線X2は最大パーシャルリフト噴射の実行回数が2回の場合における燃料圧力fpの変化に対する最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiの変化を示している。また、実線X3は最大パーシャルリフト噴射の実行回数が3回の場合における燃料圧力fpの変化に対する最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiの変化を示している。なお、図5では、噴射量の値を「q」で示し、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpの値を「p」で示す。「q」及び「p」に付されている数字の違いは、それぞれの値の大きさが異なることを示し、付されている数字が大きいほどその値が大きいことを示す。
図5に示すように、目標とする噴射量である総噴射量が「q2」である場合、最大パーシャルリフト噴射を1回実行することによって「q2」と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP1は「p5」になる。そして、最大パーシャルリフト噴射を2回実行することによって「q2」と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP2は「p2」になり、最大パーシャルリフト噴射を実行することによって「q2」と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP3は「p1」になる。
すなわち、このとき筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが「p4」である場合には、1回〜3回の噴射回数のうち、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiと総噴射量とが等しくなる燃料圧力(FP1、FP2、FP3)が筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fp以上になる噴射回数は1回のみである。
このときには、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpがFP2よりも大きくFP1以下であることになるため、図4を参照して説明した一連の処理におけるステップS120において肯定判定がなされる(ステップS120:YES)。そのため、この場合には、図4を参照して説明した一連の処理におけるステップS160を通じて最大パーシャルリフト噴射の実行回数が1回に設定される。
すなわち、上記構成によれば、1回〜3回の噴射回数のうち、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiと総噴射量とが等しくなる燃料圧力(FP1、FP2、FP3)が燃料圧力fp以上になる噴射回数の範囲で最大パーシャルリフト噴射の実行回数が設定される。
実線X1で示すように、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが「p4」である場合には、最大パーシャルリフト噴射を1回実行することによる噴射量は「q1」になる。そのため、この「q1」が一度の噴射行程における筒内インジェクタ30による最大パーシャルリフト噴射の噴射量Qdiになる。
そして、図4を参照して説明した一連の処理におけるステップS180を通じて、総噴射量である「q2」から最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiである「q1」を引いた差が、ポートインジェクタ20による噴射量Qpfiとして算出される。
これにより、総噴射量が「q2」であり、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが「p4」である場合には、最大パーシャルリフト噴射の実行回数が1回に設定され、筒内インジェクタ30による最大パーシャルリフト噴射のみでは総噴射量に対して不足する分の燃料がポートインジェクタ20から噴射されるようになる。
なお、実線X2で示すように、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが「p4」であるときに、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を2回に設定した場合には、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが「q4」になる。また、実線X3で示すように、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが「p4」であるときに、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を3回に設定した場合には、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが「q7」になる。
すなわち、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが「p4」であるときに、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を2回や3回に設定した場合には、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが総噴射量である「q2」を超えてしまう。
これに対して、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpに応じて上記のように最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定すれば、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiは目標とする量である総噴射量以下になる。そして、筒内インジェクタ30による最大パーシャルリフト噴射のみでは総噴射量に対して足りない分の燃料がポートインジェクタ20から噴射されるようになる。そのため、噴射量が多くなりすぎてしまうことを抑制することができる。
次に、総噴射量が「q6」であり、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが「p6」である場合について説明する。
実線X2で示すように、この場合には、最大パーシャルリフト噴射を2回実行することによって「q6」と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP2は「p7」になる。また、実線X3で示すように、最大パーシャルリフト噴射を3回実行することによって「q6」と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP3は「p3」になる。
すなわち、このときには、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiと総噴射量とが等しくなる燃料圧力(FP1、FP2、FP3)が筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fp以上になる噴射回数のうち、最大の噴射回数は2回である。
このときには、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpがFP3よりも大きくFP2以下であることになるため、図4を参照して説明した一連の処理におけるステップS130において肯定判定がなされる(ステップS130:YES)。そのため、この場合には、図4を参照して説明した一連の処理におけるステップS150を通じて最大パーシャルリフト噴射の実行回数が2回に設定される。
すなわち、上記構成によれば、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiと総噴射量とが等しくなる燃料圧力(FP1、FP2、FP3)が燃料圧力fp以上になる噴射回数の範囲で、最大の噴射回数が最大パーシャルリフト噴射の実行回数に設定される。
実線X2に示すように、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが「p6」である場合には、最大パーシャルリフト噴射を2回実行することによる噴射量は「q5」になる。そのため、この「q5」が一度の噴射行程における筒内インジェクタ30による最大パーシャルリフト噴射の噴射量Qdiになる。
そして、図4を参照して説明した一連の処理におけるステップS180を通じて、総噴射量である「q6」から最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiである「q5」を引いた差が、ポートインジェクタ20による噴射量Qpfiとして算出される。
これにより、総噴射量が「q6」であり、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが「p6」である場合には、最大パーシャルリフト噴射の実行回数が2回に設定され、筒内インジェクタ30による最大パーシャルリフト噴射のみでは総噴射量に対して不足する分の燃料がポートインジェクタ20から噴射されるようになる。
なお、実線X3で示すように、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが「p6」であるときに、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を3回に設定した場合には、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが「q8」になる。
すなわち、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが「p6」であるときに、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を3回に設定した場合には、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが総噴射量である「q6」を超えてしまう。
これに対して、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpに応じて、上記のように最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定すれば、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiは総噴射量以下になる。そして、筒内インジェクタ30による最大パーシャルリフト噴射のみでは総噴射量に対して足りない分の燃料がポートインジェクタ20から噴射されるようになる。そのため、噴射量が多くなりすぎてしまうことを抑制することができる。
また、実線X1で示すように、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが「p6」であるときに、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を1回に設定した場合には、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが「q3」になる。したがって、この場合にも、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiは総噴射量よりも少なくなるため、噴射量が多くなりすぎてしまうことを抑制することができる。しかし、この場合には、一度の噴射行程において最大パーシャルリフト噴射を2回実行できるにも拘わらず、1回しか実行しないことになるため、精度の高い最大パーシャルリフト噴射を最大限活用し切れていないことになる。
これに対して、上記のように最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定すれば、総噴射量を超えない範囲で最も多く最大パーシャルリフト噴射を実行することになるため、パーシャルリフト噴射の中でも精度の高い最大パーシャルリフト噴射を最大限活用して燃料噴射制御を行うことができるようになる。
なお、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが高いときには、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiと総噴射量とが等しくなる燃料圧力が筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fp以上になる噴射回数が存在しないことがある。すなわち、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが総噴射量以下になる噴射回数が存在しないことがある。
例えば、実線X1で示すように、総噴射量が「q2」であり、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが「p5」よりも大きい場合には、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を1回に設定したとしても、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが総噴射量である「q2」を超えてしまう。
この場合は、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を1回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP1である「p5」よりも大きいことになる。そのため、図4を参照して説明した一連の処理におけるステップS110において肯定判定がなされる(ステップS110:YES)。そして、この場合には、図4を参照して説明した一連の処理におけるステップS170を通じて最大パーシャルリフト噴射の実行回数が0回に設定される。すなわち、最大パーシャルリフト噴射が実行されなくなる。
そして、ステップS180を通じて総噴射量と等しい値がポートインジェクタ20による噴射量Qpfiとして算出されるため、総噴射量と等しい量の燃料を全てポートインジェクタ20から噴射することになる。
すなわち、上記構成によれば、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiと総噴射量とが等しくなる燃料圧力(FP1、FP2、FP3)が筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fp以上になる噴射回数が存在しない場合には、総噴射量と等しい量の燃料が全てポートインジェクタ20から噴射される。要するに、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが総噴射量以下になる噴射回数が存在しない場合には、総噴射量と等しい量の燃料が全てポートインジェクタ20から噴射される。
以上説明した実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpに応じて一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定し、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiと総噴射量とが等しくなる燃料圧力が筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fp以上になる噴射回数の範囲で実行回数を設定する。そのため、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが変動しても、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiは総噴射量以下になる。そして、筒内インジェクタ30による最大パーシャルリフト噴射のみでは総噴射量に対して足りない分の燃料をポートインジェクタ20に噴射させるため、精度の高い最大パーシャルリフト噴射を実行しつつ、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpの変動により、噴射量が多くなりすぎてしまうことを抑制することができる。
すなわち、上記構成によれば、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を燃料圧力fpに応じて設定し、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが総噴射量以下になる噴射回数の範囲で実行回数を設定する。そのため、パーシャルリフト噴射の中でも精度の高い最大パーシャルリフト噴射を利用して目標とする量に見合った燃料噴射を行うことができるようになる。したがって、パーシャルリフト噴射を利用した緻密な燃料噴射制御を実現することができる。
(2)筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが高い場合には、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが総噴射量以下になる噴射回数が存在しない場合もある。これに対して上記構成では、こうした場合に、総噴射量と等しい量の燃料を全てポートインジェクタ20から噴射させるようにしているため、燃料圧力fpが高い場合でも、総噴射量と等しい量の燃料を供給することができる。
(3)一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが総噴射量以下になる噴射回数のうち、最大の噴射回数を実行回数に設定するようにしている。そのため、総噴射量を超えない範囲で最も多く最大パーシャルリフト噴射を実行することになるため、パーシャルリフト噴射の中でも精度の高い最大パーシャルリフト噴射を最大限活用して燃料噴射制御を行うことができる。
なお、上記の実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・最大パーシャルリフト噴射を利用した燃料噴射制御を所定の条件が成立している場合に限って実行するようにしてもよい。その場合には、上記所定の条件が成立している場合に、上記実施形態のように最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定する処理を実行するようにすればよい。
・一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが目標とする量以下になる噴射回数のうち、最大の噴射回数を実行回数に設定する構成を例示したが、必ずしも最大の噴射回数を実行回数にする必要はない。
例えば、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが目標とする量以下になる噴射回数が2回及び1回であるときに、実行回数を1回に設定するようにしてもよい。
最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが目標とする量以下になる噴射回数の範囲内で実行回数を設定すれば、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiは目標とする量である総噴射量以下になる。そのため、噴射量が多くなりすぎてしまうことを抑制することができ、上記実施形態の(1)と同様の効果を得ることができる。
しかし、精度の高い最大パーシャルリフト噴射の実行回数を極力多くして、精度の高い最大パーシャルリフト噴射を最大限活用し、緻密な燃料噴射制御の実現を図る上では、上記実施形態のように、条件を満たす噴射回数のうち、最大の噴射回数を実行回数に設定する構成を適用することが望ましい。
・最大パーシャルリフト噴射の一度の噴射行程における実行回数を、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが目標とする量以下になる噴射回数の範囲内で設定することができるのであれば、実行回数の設定にかかる処理の内容は適宜変更してもよい。
例えば、図5に実線X1、X2、X3で示した燃料圧力fpの変化に対する各噴射回数毎の噴射量Qdiの変化の関係を反映させた、燃料圧力fpと総噴射量とを変数とする2次元マップを参照して、実行回数を設定することもできる。
要するに、上記実施形態と同様の結果が得られるように、例えば、図5における実線X1と実線X2との間に位置する領域では実行回数として1回が設定され、実線X2と実線X3との間に位置する領域では実行回数として2回が設定されるように、二次元マップを作成すればよい。そして、この二次元マップを参照して実行回数を設定する構成を採用すれば、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態では、0〜3回の範囲で実行回数を設定する構成を例示したが、実行回数の選択肢は適宜変更することができる。例えば、1回、3回、5回の中から条件に見合った噴射回数を実行回数に設定する構成を採用することもできる。
また、4回以上の噴射回数を選択可能にした場合や、0〜2回の範囲で実行回数を設定する場合に、上記実施形態と同様の技術的思想を適用することもできる。
例えば、0〜2回の範囲で実行回数を設定する場合には、図4を参照して説明した一連の処理に替えて、図6に示すような一連の処理を実行するようにすればよい。
図6に示すように、制御装置50はこの処理を開始すると、まずステップS105において、最大パーシャルリフト噴射を1回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP1、最大パーシャルリフト噴射を2回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP2を算出する。
次に、制御装置50は、ステップS110において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を1回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP1よりも大きいか否かを判定する。
ステップS110において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を1回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP1以下である旨の判定がなされた場合(ステップS110:NO)には、処理はステップS120へと進む。
そして、制御装置50は、ステップS120において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を2回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP2よりも大きいか否かを判定する。
ステップS120において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を2回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP2以下である旨の判定がなされた場合(ステップS120:NO)には、処理はステップS150へと進む。
そして、制御装置50は、ステップS150において、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を2回に設定する。
また、ステップS120において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を2回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP2よりも大きい旨の判定がなされた場合(ステップS120:YES)には、処理はステップS160へと進む。
そして、制御装置50は、ステップS160において、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を1回に設定する。
また、ステップS110において、筒内インジェクタ30に供給されている燃料圧力fpが、最大パーシャルリフト噴射を1回実行することによって総噴射量と等しい量の燃料を噴射するために必要な燃料圧力FP1よりも大きい旨の判定がなされた場合(ステップS110:YES)には、処理はステップS170へと進む。
そして、制御装置50は、ステップS170において、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を0回に設定する。
こうして最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定すると、処理はステップS180へと進む。そして、制御装置50は、ステップS180において、ポートインジェクタ20による噴射量Qpfiを算出する。
そして、ステップS180を通じてポートインジェクタ20による噴射量Qpfiを算出すると、制御装置50はこの一連の処理を一旦終了させ、噴射行程をむかえた気筒に対して、設定した実行回数の筒内インジェクタ30による最大パーシャルリフト噴射と、ポートインジェクタ20による噴射量Qpfiの燃料噴射とを実行する。
こうした構成を採用すれば、0〜2回の範囲で最大パーシャルリフト噴射の実行回数を燃料圧力fpに応じて設定し、パーシャルリフト噴射の中でも精度の高い最大パーシャルリフト噴射を利用して燃料噴射制御を行うことができるようになる。
・機関回転速度が高いときほど、各気筒に対する燃料噴射に適した期間は短くなるため、一度の噴射行程において実行可能な最大パーシャルリフト噴射の回数は少なくなる。その結果、機関回転速度が高いときには、設定した回数の最大パーシャルリフト噴射が燃料噴射に適した期間の間に実行しきれなくなってしまうおそれがある。
そこで、設定した回数の最大パーシャルリフト噴射が燃料噴射に適した期間の間に実行しきれなくなってしまうことを抑制する上では、機関回転速度に基づいて一度の噴射行程の間に実行可能な筒内インジェクタ30による最大パーシャルリフト噴射の回数を算出し、算出した実行可能な回数の範囲内で実行回数を設定することが望ましい。
こうした構成は、例えば、図7に示す一連の処理を実行して最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定することにより、実現することができる。
制御装置50は、この一連の処理を開始すると、まず、ステップS200において、機関回転速度に基づいて燃料噴射に適した期間の間に実行可能な最大パーシャルリフト噴射の回数を算出する。具体的には、機関回転速度に基づいて燃料噴射に適した期間の長さを算出し、算出された期間の間に実行可能な最大パーシャルリフト噴射の回数を、1回の最大パーシャルリフト噴射における通電時間の長さと、各最大パーシャルリフト噴射の間に必要なインターバルの長さとに基づいて算出する。そして、ステップS200を通じて実行可能な噴射回数を算出すると、処理はステップS210へと進む。
ステップS210において、制御装置50は実行可能な噴射回数の範囲内で最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定する。
ここでは、制御装置50は、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが総噴射量以下になる噴射回数の範囲内であり、且つ実行可能な噴射回数の範囲内の噴射回数を実行回数に設定する。そして、ステップS210を通じて実行回数を設定すると、処理はステップS220へと進む。
ステップS220において、制御装置50は、上記実施形態と同様に、ポートインジェクタ20による噴射量Qpfiを算出する。
すなわち、総噴射量から一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiを引いた差がポートインジェクタ20による噴射量Qpfiとして算出される。
こうしてステップS220を通じてポートインジェクタ20による噴射量Qpfiを算出すると、制御装置50はこの一連の処理を一旦終了させる。
そして、噴射行程をむかえた気筒に対して、設定した実行回数の筒内インジェクタ30による最大パーシャルリフト噴射と、ポートインジェクタ20による噴射量Qpfiの燃料噴射とを実行する。
こうした構成を採用すれば、機関回転速度に基づいて算出した実行可能な回数の範囲内で最大パーシャルリフト噴射の実行回数が設定されるため、設定した回数の最大パーシャルリフト噴射が燃料噴射に適した期間の間に実行しきれなくなってしまうことを抑制することができる。
なお、ステップS210及びステップS220における最大パーシャルリフト噴射の実行回数の設定及びポートインジェクタ20による噴射量Qpfiの算出の具体的な方法としては、例えば、実行可能な噴射回数に応じて実行回数の設定及び噴射量Qpfiの算出にかかる処理の内容を変更する方法を採用することができる。
例えば、実行可能な噴射回数が3回である場合には、図4を参照して説明した一連の処理を実行して最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定するとともにポートインジェクタ20による噴射量Qpfiを算出する。一方で、実行可能な噴射回数が2回である場合には、図6を参照して説明した一連の処理を実行して最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定するとともにポートインジェクタ20による噴射量Qpfiを算出する。
こうした構成を採用すれば、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが総噴射量以下になる噴射回数のうち、実行可能な回数の範囲内で最大の噴射回数を、実行回数に設定することができるようになる。
そのため、噴射量が目標とする量を超えない上に、機関回転速度に基づいて算出した実行可能な回数の範囲内で最も多く最大パーシャルリフト噴射を実行することができるようになる。したがって、設定した回数の最大パーシャルリフト噴射が燃料噴射に適した期間の間に実行しきれなくなってしまうことを抑制しつつ、精度の高い最大パーシャルリフト噴射を最大限活用して燃料噴射制御を行うことができるようになる。
なお、こうした方法の他に、実行可能な噴射回数に基づいて実行回数に上限値を設定し、最大パーシャルリフト噴射の実行回数を上限値で制限するようにすることもできる。すなわち、一度の噴射行程における最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが総噴射量以下になる噴射回数の範囲内から選択された実行回数が上限値を超えている場合には、実行回数を上限値と等しい値に更新する。そして、上限値と等しい値に更新された実行回数に基づいてポートインジェクタ20による噴射量Qpfiを算出し、更新された実行回数と噴射量Qpfiに基づいて燃料噴射制御を実行する。この場合にも、機関回転速度に基づいて算出した実行可能な噴射回数の範囲内で最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定する構成を実現することができる。
また、最大パーシャルリフト噴射による噴射量Qdiが総噴射量以下になる噴射回数のうち、実行可能な回数の範囲内で最大の噴射回数を、実行回数に設定する例を示したが、必ずしも実行可能な噴射回数の中で最大の回数を実行回数にしなくてもよい。
例えば、実行可能な噴射回数が3回であるときに、実行回数を2回までに制限するようにしてもよい。
しかし、精度の高い最大パーシャルリフト噴射の実行回数を極力多くして、精度の高い最大パーシャルリフト噴射を最大限活用し、緻密な燃料噴射制御の実現を図る上では、上記のように、条件を満たす噴射回数のうち、実行可能な噴射回数の中で最大の回数を実行回数に設定する構成を適用することが望ましい。
・なお、機関回転速度が高いときには、機関回転速度が低いときよりも筒内インジェクタ30による最大パーシャルリフト噴射の実行回数を少なくする構成を採用すれば、設定された実行回数の最大パーシャルリフト噴射が燃料噴射に適した期間の間に実行しきれなくなってしまうことを抑制することができる。
すなわち、機関回転速度に基づいて実行可能な噴射回数を算出する処理を実行しなくても、設定された実行回数の最大パーシャルリフト噴射が燃料噴射に適した期間の間に実行しきれなくなってしまうことを抑制することができる。
例えば、機関回転速度が閾値以上のときには図6を参照して説明した一連の処理を実行して0〜2回の範囲で最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定し、機関回転速度が閾値未満のときには図4を参照して説明した一連の処理を実行して0〜3回の範囲で最大パーシャルリフト噴射の実行回数を設定するという構成を採用することもできる。この場合、実行可能な噴射回数が3回以上になる機関回転速度の範囲内では図4を参照して説明した一連の処理を通じて実行回数が設定されることになるように閾値の大きさを設定すれば、設定された実行回数の最大パーシャルリフト噴射が燃料噴射に適した期間の間に実行しきれなくなってしまうことを抑制することができる。
10…吸気通路、11…エアフロメータ、12…スロットルバルブ、13…吸気ポート、14…燃焼室、20…ポートインジェクタ、30…筒内インジェクタ、31…ハウジング、32…固定コア、33…可動コア、34…スプリング、35…コイル、36…ニードル弁、37…ノズルボディ、38…噴孔、39…空間、40…燃料タンク、41…フィードポンプ、42…低圧燃料通路、43…低圧燃料配管、44…高圧燃料通路、45…高圧燃料ポンプ、46…高圧燃料配管、47…圧力センサ、48…クランクポジションセンサ、49…水温センサ、50…制御装置。

Claims (5)

  1. 吸気ポート内に燃料を噴射するポートインジェクタと、気筒内に燃料を噴射する筒内インジェクタと、各インジェクタへの通電を制御して各インジェクタを制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置が、
    前記筒内インジェクタのニードル弁が全開に到らないパーシャルリフト噴射の中で通電時間が最も長い最大パーシャルリフト噴射の一度の噴射行程における実行回数を、前記筒内インジェクタに供給されている燃料圧力に基づいて、一度の噴射行程における前記最大パーシャルリフト噴射による噴射量が目標とする量以下になる噴射回数の範囲内で設定し、
    前記筒内インジェクタに前記実行回数の前記最大パーシャルリフト噴射を実行させるとともに、
    前記筒内インジェクタによる前記最大パーシャルリフト噴射のみでは目標とする量に対して不足する分の燃料を前記ポートインジェクタに噴射させる
    内燃機関の燃料噴射システム。
  2. 一度の噴射行程における前記最大パーシャルリフト噴射による噴射量が目標とする量以下になる噴射回数が存在しない場合には、
    前記制御装置が、目標とする量の燃料を全て前記ポートインジェクタから噴射させる
    請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射システム。
  3. 前記制御装置は、一度の噴射行程における前記最大パーシャルリフト噴射による噴射量が目標とする量以下になる噴射回数のうち、最大の噴射回数を前記実行回数に設定する
    請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射システム。
  4. 前記制御装置は、機関回転速度に基づいて一度の噴射行程の間に実行可能な前記筒内インジェクタによる前記最大パーシャルリフト噴射の回数を算出し、算出した実行可能な回数の範囲内で前記実行回数を設定する
    請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射システム。
  5. 前記制御装置は、機関回転速度に基づいて一度の噴射行程の間に実行可能な前記筒内インジェクタによる前記最大パーシャルリフト噴射の回数を算出し、
    一度の噴射行程における前記最大パーシャルリフト噴射による噴射量が目標とする量以下になる噴射回数のうち、実行可能な回数の範囲内で最大の噴射回数を、前記実行回数に設定する
    請求項4に記載の内燃機関の燃料噴射システム。
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