JP2013104326A - 内燃機関の燃料噴射システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料噴射弁のニードル部を中間リフトさせる燃料噴射システムにおいて、燃料噴射弁における異物の除去性能を好適に維持する。
【解決手段】内燃機関の運転状態に基づいて、噴射弁本体の内部におけるニードル部のリフト位置を、燃料噴孔が全開状態となる全開位置又は該燃料噴孔が全閉状態となる全閉位置と該全開位置との間の任意の中間位置となるように該リフト位置を制御する燃料噴射システムにおいて、ニードル部のリフト位置を中間位置とする中間リフト制御が所定回数以上行われると、該ニードル部のリフト位置を全開位置とするフルリフト制御を強制的に実行する。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射システムに関する。
内燃機関の燃料噴射について、気筒での所望の燃焼を実現するために、燃料噴射弁からの燃料噴射を適切に調整する構成が望まれる。たとえば、気筒内に燃料を直接噴射する直噴型燃料噴射では、燃料噴射弁からの燃料噴射率(単位時間当たりの燃料噴射量)を調整することで、気筒内に形成される燃料噴霧の状態を内燃機関の運転状態に適合したものとすることができる。そこで、燃料噴射率を調整できる構成として、燃料噴射弁内のノズルニードルのリフト位置(燃料噴孔を開閉するための燃料噴射弁内部でのノズルニードルの移動後の位置)を、全閉位置と全開位置の間の中間位置に制御する技術が開発されている(例えば、特許文献1を参照。)。当該技術では、燃料噴射の初期と後期とで燃料噴射率を変更するために、または燃料噴射率を適宜切り替えるために、ノズルニードルのリフト位置の制御が行われる。
特開2002−70682号公報 特開2005−535832号公報 国際公開第2007/119293号公報
燃料噴射弁の構成としては、燃料噴孔の近くのシート部に対して接触、離間をして当該噴孔の開閉を行うニードル部が、燃料噴射弁本体の内部でリフトすることで燃料の噴射が実行される構成が、一般には採用されている。ここで、ニードル部が燃料噴孔を全閉状態とする全閉位置と全開状態とする全開位置との間の任意の中間位置に、そのリフト位置が制御されることで、全開状態にあるときの燃料噴射とは異なった燃料噴射を実現することができる。その一例として、上記の通り燃料噴射率をニードル部のリフト位置を介して制御したり、燃料噴射弁による最小噴射量の改善を図ったりすることが可能となる。
しかしながら、ニードル部が中間位置にリフトされた場合(以下、「中間リフト」という)、全開位置にリフトされた場合(以下、「フルリフト」という)と比べて、ニードル部とシート部(閉弁時にニードル部が当節する部位)との間の距離が短くなるため、当該部位での燃料圧損が大きくなる。その結果、燃料噴射弁における実際の燃料噴射圧が低下してしまうため、燃圧による燃料噴射弁内の異物の除去性能が悪化するおそれがある。
また、燃料噴射弁には、供給される噴射燃料に含まれる異物を除去する目的で、その供給口近傍にフィルタ部が設けられる場合がある。このような場合、中間リフトにおけるニードル部のリフト量がこのフィルタ部のメッシュサイズよりも小さくなると、中間リフト時に、フィルタ部によって除去できなかった異物を燃料噴射弁の外部に排出することが難しくなる。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、燃料噴射弁のニードル部を中間リフトさせる燃料噴射システムにおいて、燃料噴射弁における異物の除去性能を好適に維持することを目的とする。
本発明において、上記課題を解決するために、燃料噴射システムにおいて燃料噴射弁を中間リフト制御した回数が所定回数以上となった場合には、強制的なフルリフト制御を行う構成を採用した。これは、中間リフト制御した回数が所定回数以上となった場合には、中間リフトによる燃料噴射弁の実際の燃料噴射圧の低下に起因して、燃料噴射弁が異物を除去すべき状態にあり得ると考えたからである。
そこで、詳細には、本発明は、内燃機関の燃料噴射システムにおいて、燃料噴孔を介して内燃機関の燃料を噴射する噴射弁本体と、前記噴射弁本体の内部をその軸方向にリフト可能に配置され、前記燃料噴孔の開閉を行うニードル部と、前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記噴射弁本体の内部における前記ニードル部のリフト位置を、前記燃料噴孔が全開状態となる全開位置、又は該燃料噴孔が全閉状態となる全閉位置と該全開位置との間の任意の中間位置となるように該リフト位置を制御するリフト制御手段と、前記リフト制御手段によって、前記ニードル部のリフト位置を前記中間位置とする中間リフト制御が所定回数以上行われると、該ニードル部のリフト位置を前記全開位置とするフルリフト制御を強制的に実行する強制フルリフト制御手段と、を備える。
本発明に係る内燃機関の燃料噴射システムでは、リフト制御手段によって噴射弁に組み込まれるニードル部のリフト位置が制御される。例えば、リフト制御手段によって、比較的多量の燃料噴射を行う必要がある場合には、ニードル部を全開位置までリフトするフルリフト制御が行われ、必要な噴射量に応じて全開位置でのニードル部の保持が継続される。一方で、燃料噴射量を少なくする必要がある場合には、リフト制御手段が、その必要噴射量に応じてニードル部が到達すべき所定の中間位置まで該ニードル部をリフトする中間リフト制御が行われる。また、上記燃料噴射弁がいわゆる直噴型燃料噴射弁である場合には、その気筒内への燃料噴射率を小さくするような場合にも、この中間リフト制御が行われる。ただし、本発明に係る燃料噴射システムにおける噴射弁は、直噴型燃料噴射弁であっても、ポート噴射型燃料噴射弁であってもよい。このように、リフト制御手段は、内燃機関の運転状態、すなわち気筒内に必要とされる燃料の噴射形態に応じて、ニードル部のリフト位置を制御する。なお、本発明におけるニードル部に関する中間位置とは、全閉位置と全開位置との間の固定された位置を示すものではなく、内燃機関の運転状態に応じて必要とされる燃料噴射の形態の実現のために採るべき位置であって、その位置は、当該燃料噴射の形態に応じて適宜変更されてもよい。
このようにリフト制御手段によるニードル部のリフト位置の制御が行われることで、本発明に係る燃料噴射システムでは、内燃機関の運転状態に応じた適切な燃料噴射の形態を実現することが可能となる。しかしながら、中間リフト制御が行われている場合、ニードル部と燃料噴孔近くのシート部(閉弁時にニードル部が当接し、閉弁状態を形成する部位)との間の距離が、フルリフト制御時と比べて短くなるため、当該部位での燃料噴射における圧損が大きくなる。したがって、中間リフト制御時での実際の燃料噴射圧が低下する傾向にあり、その結果、燃料噴射弁の内部に存在する異物を弁外部に排出する異物除去性能が悪化するおそれがある。特に、内燃機関において、少量の燃料噴射が求められる低負荷での運転が求められている時間が長くなると、上述した異物除去性能の悪化が生じる可能性が高くなる。
そこで、本発明に係る内燃機関の燃料噴射システムでは、強制フルリフト制御手段によって、中間リフト制御が所定回数以上行われるとフルリフト制御を強制的に実行する強制フルリフト制御が行われる構成が採用されている。当該構成によって、強制的にフルリフト制御が行われることで、噴射弁の異物除去性能を好適に維持することが可能となる。ここで言う所定回数は、中間リフト制御による異物除去性能の悪化が生じている可能性が高いと判断し得るための閾値であり、予め行われる実験等を踏まえて適宜設定されてもよい
。また、燃料噴射弁内で形成される異物については、その形成条件等を踏まえて、当該所定回数を適宜変更してもよい。
なお、強制フルリフト制御手段による強制的なフルリフト制御は、リフト制御手段によって内燃機関の運転状態に応じて行われるフルリフト制御とは異なるものである。したがって、本来であればリフト制御手段によって内燃機関の運転状態に応じてニードル部のリフト位置が制御されるのが好ましいことを踏まえれば、当該強制的なフルリフト制御は、異物除去性能の維持に必要な回数もしくは時間だけ実行されるのが好ましいが、異物除去性能の維持に十分である限りにいては、本発明においては、強制的なフルリフト制御が行われる回数等は特段に制限はされない。
ここで、上記内燃機関の燃料噴射システムにおいて、前記強制フルリフト制御手段は、前記中間リフト制御が連続して前記所定回数行われたときに、前記フルリフト制御を強制的に実行してもよい。中間リフト制御が連続して行われると、その途中でリフト制御手段によるフルリフト制御(強制的なフルリフト制御ではないフルリフト制御)が行われないため、燃料噴射弁内部に異物が滞留してしまう可能性が高くなる。そこで、上記のように、中間リフト制御が連続して所定回数継続された場合に、強制的なフルリフト制御が行われることで、強制的なフルリフト制御の頻度を抑制しながらも、異物除去性能の悪化を防止することが可能となる。
なお、連続した中間リフト制御の途中で、1回もしくは数回のフルリフト制御が行われた程度では、十分に異物除去性能を向上させた状態にはなり得ない可能性を踏まえ、ある程度の回数以下の前記リフト制御手段によるフルリフト制御は、中間リフト制御の連続性を阻害しないように構成してもよい。すなわち、この場合は、中間リフト制御が行われている途中で、ある程度の回数のフルリフト制御が行われても、続けて中間リフト制御の回数をカウントしていき、上記所定回数との比較が行われることになる。
ここで、上述までの内燃機関の燃料噴射システムにおいて、前記噴射弁本体には、噴射のために供給される燃料に含まれる異物を除去するためのメッシュを有するフィルタ部が設けられている場合、前記所定回数は、前記ニードル部が前記中間位置に至る際のリフト量が前記フィルタ部の異物除去のためのメッシュサイズより小さい所定リフト量以下となる、前記中間リフト制御の実行回数であってもよい。
噴射弁本体にメッシュを有するフィルタ部が備えられることで、燃料噴射のために供給される燃料内に含まれる異物を予め除去することが可能となる。しかし、異物の除去性能を高めるべくメッシュのサイズを小さくすると、燃料供給における圧損が上昇したり、メッシュの強度が低下したりする可能性がある。そこで、メッシュサイズがある程度のサイズにならざるを得ないなか、中間リフト制御時のリフト量が、このメッシュサイズよりも小さくなる場合には、メッシュによって捕集されずに噴射弁体に供給された異物が、中間リフト制御時には外部に排出されずに内部に滞留してしまい、適切な燃料噴射を妨げる可能性が高くなる。そこで、リフト量がメッシュサイズより小さくなる中間リフト制御の実行回数が所定回数以上となると、燃料噴射弁内部での異物の滞留の可能性があると想定し、上述の強制的なフルリフト制御を実行するようにしてもよい。この結果、異物除去性能を好適に維持することができる。
本発明によれば、燃料噴射弁のニードル部を中間リフトさせる燃料噴射システムにおいて、燃料噴射弁における異物の除去性能を好適に維持することができる。
本発明の実施例に係る内燃機関の燃料噴射システムの概略構成を示す図である。 図1に示す燃料噴射システムで用いられる燃料噴射弁の構成を示す図である。 図1に示す燃料噴射システムにおいて実行される燃料噴射制御の第一のフローチャートである。 図1に示す燃料噴射システムにおいて実行される燃料噴射制御の第二のフローチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に記載がない限りは発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例>
本発明に係る内燃機関の燃料噴射システムの実施例について、本願明細書に添付された図に基づいて説明する。図1は、本実施例に係る燃料噴射システム1の概略構成であり、特に燃料噴射弁7の近傍に着目した縦断面の概略構成を示す図である。燃料噴射システム1が搭載される内燃機関は車両駆動用の筒内噴射型の火花点火式内燃機関である。当該内燃機関において、気筒8には吸気ポート2および排気ポート3がつながれている。吸気ポート2は吸気弁3の開閉を通して吸気を気筒8内に送り込み、排気ポート3は排気弁5の開閉を通して燃焼ガス等を排気として内燃機関の排気系へ送り出す。気筒8内にはピストン9が配され、ピストン9に対向する気筒8の頂部には点火プラグ6が、気筒内の混合気に点火可能となるように配されている。また、内燃機関1では、燃料噴射弁7が吸気ポート2の下側(すなわち、吸気ポート2が設けられるシリンダヘッドにおいて、よりシリンダブロック側に近い側)に設けられている。そして、燃料噴射弁7の噴射方向は、概略的には気筒8の内部において斜め下方向に設定されている。
ここで、燃料噴射弁7の詳細な構成について、図2に基づいて説明する。図2は燃料噴射弁7の概略断面図である。燃料噴射弁7はソレノイド駆動方式の燃料噴射弁であり、そのボディ78内に燃料が流れる通路71が形成されており、その通路71には導入口77を介して図示しない内燃機関のデリバリパイプから燃料が供給され、供給された燃料は後述するニードル弁73の動作に伴って燃料噴孔76から噴射される。なお、この導入口77には、燃料に含まれる微小の異物を除去するためのフィルタ部79が設置されている。フィルタ部79は異物除去のためのメッシュを有しており、そのメッシュサイズは、除去すべき異物の大きさ等に応じて適宜設定される。しかし、メッシュサイズが小さくなり過ぎるとそこで生じる圧損が顕著となり、また、メッシュサイズのバラツキによる燃料噴射弁7の燃料噴射能力への影響も大きくなるため、本実施例では、例えば、後述するフルリフト時のニードル弁73のリフト量よりも大きく設定されている。
ここで、燃料噴射弁7において通路71の内部にはプランジャ72が摺動自在に設けられている。プランジャ72の先端には、ニードル弁73が形成されており、通常はコイルスプリング74でニードル弁73が燃料噴孔76を閉じる方向に付勢されている(図中の下方への付勢)。また、プランジャ72を囲むように環状のソレノイドコイル75がボディ78内に設けられており、このソレノイドコイル75が励磁されると、プランジャ72に対して吸引力が働き、コイルスプリング74の付勢力に抗してプランジャ72を上昇させることが可能となる。したがって、燃料噴射弁7においては、ソレノイドコイル75への供給電流量を調整することでプランジャ72に作用する吸引力が制御され、当該吸引力とコイルスプリング74による付勢力とのバランスによって、ニードル弁73による燃料噴孔76の開閉が制御されることになる。なお、ニードル弁73のリフト位置制御につい
ては、後述する。
また、図1に示す燃料噴射システム1には、電子制御装置であるECU30が搭載されており、燃料噴射システム1およびそれを搭載する内燃機関における各種の制御が実行される。また、当該内燃機関には、アクセル開度センサ31がECU30と電気的に接続されており、ECU30はアクセル開度に応じた信号を受け取り、それより内燃機関1に要求される機関負荷等を算出する。また、クランクポジションセンサ32がECU30と電気的に接続されており、ECU30は内燃機関1の出力軸の回転角に応じた信号を受け取り、内燃機関1の機関回転速度等を算出する。更に内燃機関に設けられている各種センサ等からの各検出値もECU30に電気的に引き渡され、燃料噴射弁7からの燃料噴射量や燃料噴射時期等の制御、その他のECU30における各種の制御に供される。
ここで、ECU30による制御の一例として、内燃機関の運転状態としての機関負荷に応じた燃料噴射量の制御が挙げられる。燃料噴射弁7において燃料噴孔76の開閉を直接制御しているのはニードル弁73である。このニードル弁73が燃料噴孔76を開くように上方にリフトし、再び下降して燃料噴孔76を塞ぐことで、燃料噴射弁7による一回の燃料噴射が実現されることになる。ここで、仮にニードル弁73のリフト量が一定であると、燃料噴射弁7による一回当たりの最小の燃料噴射量は、ニードル弁73が燃料噴孔76を塞いでいる全閉位置から燃料噴孔76を全開とする全開位置(すなわち、最上昇位置)を、該全開位置に停止することなく一往復したときの噴射量となる。したがって、このようにニードル弁73のリフト量が一定となってしまうと、当該最小の燃料噴射量よりも少ない燃料を噴射することが実質的に困難となる。そこで、本発明に係る燃料噴射システム1では、内燃機関の機関負荷に応じた量の燃料噴射を実現できるように、ニードル弁73のリフト量を可変とする制御、すなわち、燃料噴射時のニードル弁73のリフト位置(全閉位置から上昇して到達する位置)を、全閉位置と全開位置の間の任意の位置とすることを可能とする制御が行われる。本明細書では、ニードル弁73を全閉位置から全開位置へリフトさせるケースを「フルリフト」と称し、全閉位置から上記の中間位置までリフトさせるケースを「中間リフト」と称することとする。
なお、ニードル弁73の中間リフトは、ソレノイドコイル75に供給する駆動電流を調整することで実行される。たとえば、中間リフトの実行時には、ニードル弁73がコイルスプリング74を圧縮するために必要な押圧力および通路71内でプランジャ72に作用する摩擦力等を考慮して、フルリフト時のソレノイドコイル75への供給電流を調整しソレノイドコイル75に供給すればよい。
このように燃料噴射弁7においてはニードル弁73の中間リフト制御を実行することで、内燃機関の運転状態に応じた適切な量の燃料噴射が実現できる。しかしながら、中間リフト制御が実行されると、ニードル弁73の先端部とシート部(閉弁時にニードル弁73が当接し、閉弁状態を形成する部位)73aとの間の距離が、フルリフト制御時と比べて短くなるため、当該部位での燃料圧損が大きくなる。その結果、燃料噴射弁7における実際の燃料噴射圧が低下してしまい、燃圧による燃料噴射弁内の異物の除去性能が悪化するおそれがある。上記の通り、燃料噴射弁7の燃料入口にはフィルタ部79が設けられているが、そのメッシュサイズは、フルリフト時のリフト量より大きく設定されているため、フィルタ部79のメッシュをくぐり抜けてしまった異物が、特に、中間リフト制御によっては外部に排出されにくくなり、中間リフト制御が継続的に実行されることで、燃料噴射弁7内の異物が滞留し、燃料噴射弁7の燃料噴射能力を低下させる可能性がある。
そこで、図3に、中間リフト制御による燃料噴射が可能な燃料噴射弁7を有する燃料噴射システム1において、中間リフト制御時に懸念される燃料噴射弁7内の異物除去性能の悪化を可及的に回避するための燃料噴射制御のフローを示す。当該燃料噴射制御は、EC
U30によって実行されるものである。
先ず、S101では、内燃機関の運転状態に応じた燃料噴射、すなわち、必要とされる燃料噴射量に適合すべくニードル弁73のリフト位置制御が行われる。内燃機関の運転状態は、アクセル開度センサ31の検出値を基に算出される機関負荷とクランクポジションセンサ32の検出値を基に算出される機関回転速度で定義され、その運転状態が実現されるように燃料噴射弁7の噴射時期と噴射量が制御される。そして、概略的に述べると、少量の燃料噴射を行う必要がある場合や燃料噴射率を低く制御する必要がある場合には、中間リフト制御が行われ、ニードル弁73のリフト位置が全開位置に到達する前の中間位置に制御される。S101の処理が終了すると、S102へ進む。
S102では、中間リフト制御が実行されているか否かが判定される。S102で肯定判定されるとS103へ進み、否定判定されるとS106へ進む。S103へ進むと、中間リフト回数(中間リフト制御の累積実行回数)NLがインクリメントされる。なお、このインクリメント処理は、燃料噴射弁7において、ニードル弁73がリフトして燃料噴孔76を開口させ、その後、下降して燃料噴孔76を閉口させるまでの流れを、一回のリフト実行回数として累積していくものである。S103の処理が終了すると、S104へ進む。
S104では、S103でインクリメント処理された中間リフト回数NLが所定回数NL0以上となっているか否かが判定される。ここで言う所定回数NL0は、上記の通り中間リフト制御が行われることで燃料噴射弁7の異物除去性能の悪化が生じている可能性が高いと判断するための、中間リフト制御の累積実行回数である。当該所定回数NL0は、燃料噴射弁7の噴射特性や、使用する燃料の中に含まれる異物の平均的な大きさ等を実験的に測定し、適宜設定してもよい。また、燃料噴射弁7の異物除去性能に関する異物については、燃料噴射弁7の外部から供給される異物に限定されるものではなく、燃料噴射を行い続けることで燃料噴射弁7の内部に形成される異物(デポジット等)も含まれる。したがって、中間リフト制御が実行され続けることで、燃料噴射弁7の内部に異物が堆積しやすい場合には、当該異物が除去すべき大きさ等になり得る中間リフト制御の累積実行数を所定回数NL0と設定してもよい。S104で肯定判定されるとS105へ進み、否定判定されるとS102以降の処理が再び行われる。
S105では、中間リフト回数NLが所定回数NL0以上であり異物除去性能が低下していることをうけて、強制的フルリフト制御が実行される。ここでいう「強制的」とは、本来はS101で示すように内燃機関の運転状態に従って燃料噴射弁7の燃料噴射、特にフルリフト制御が行われるか、中間リフト制御が行われるかは調整されるものであるが、中間リフト制御が所定回数NL0以上行われて、燃料噴射弁7の内部に異物が滞留している可能性があることをもって、内燃機関の運転状態にかかわらず強制的にフルリフト制御を行うことを意味するものである。当該強制的なフルリフト制御が行われることで、少なくとも中間リフト制御が行われる場合と比べて、燃料噴射弁の実際の燃料噴射圧を高めることができ、異物除去性能の維持を図ることができる。なお、異物除去性能を好適な状態に維持するために、当該強制的なフルリフト制御を継続する時間は適宜設定されればよいが、燃料噴射弁7の燃料噴射は、本来的には内燃機関の運転状態に従って制御されるのが好ましいことを踏まえれば、強制的なフルリフト制御は異物除去性能の維持に十分な範囲で可及的に短く設定するのが好ましい。S105の処理が終了すると、S101以降の処理が再び行われる。
ここで、上記S102で否定判定された場合に行われるS106の処理について説明する。S106では、S102で中間リフト制御が実行されていないことをうけて、中間リフト回数NLのリセットが行われる。中間リフト制御が実行されていないことはフルリフ
ト制御が行われていることを意味する。そこで、S106の処理としては、フルリフト制御が行われると、上述したS105での強制的フルリフト制御と同じように燃料噴射弁7の異物除去性能を維持させることになるため、中間リフト回数NLをリセットするものである。なお、連続した中間リフト制御の間に1回又は数回程度のフルリフト制御が内燃機関の運転状態に従って行われたとしても、十分に燃料噴射弁7の異物除去性能の維持を図ることが難しい場合も有り得る。そこで、S106における中間リフト回数NLのリセットは、S102の否定判定が、燃料噴射弁7の異物除去性能を維持し得る程度に連続して行われたときに、すなわち内燃機関の運転状態に従って同程度連続してフルリフト制御が実行されたときに行われるようにしてもよい。
本制御によれば、中間リフト制御の実行によって燃料噴射弁7の内部に異物が滞留し、その異物除去性能が低下していると想定される場合には、強制的なフルリフト制御が行われる。これにより、異物除去性能の維持が図られる。また、強制的なフルリフト制御の後は、再び内燃機関の運転状態に応じた燃料噴射が行われることから、中間リフト制御による適切な燃料噴射を実現し、その利益を享受することも可能となる。
<変形例>
ここで、図4に、燃料噴射弁7に関する燃料噴射制御の変形例を示す。当該変形例に係る処理のうち、上記図3に示す燃料噴射制御の処理と同一の処理については、同一の参照番号を付すことで、その詳細な説明は割愛する。なお、変形例においては、燃料噴射弁7に設けられたフィルタ部79のメッシュのサイズは、フルリフト制御時のニードル弁73のリフト量よりも小さい値に設定されている。
ここで、変形例に係る燃料噴射制御では、S102で肯定判定された後、すなわち中間リフト制御が実行されていると判定されると、S201に係る判定が行われる。そして、S201では、その中間リフト制御におけるリフト量が、フィルタ部79のメッシュサイズより小さいか否かが判定される。S201で肯定判定されるとS103へ進み、そこで中間リフト回数NLのインクリメントが行われる。また、S201で否定判定されると、S102以降の処理が再び行われる。
S201に係る判定が行われた上で中間リフト回数NLのインクリメント処理が行われるようにした目的は、フィルタ部79のメッシュのサイズが、フルリフト制御時のニードル弁73のリフト量よりも小さい値に設定されていることを踏まえたものである。すなわち、中間リフト制御のうち、メッシュをくぐり抜けた異物が外部に排出されにくい状態に陥る一部の中間リフト制御のみを、燃料噴射弁7の異物除去性能を低下させる燃料噴射の形態として捉え、その中間リフト制御の累積実行回数が所定回数以上となったときに、上記の強制的なフルリフト制御を実行することで、強制的なフルリフト制御の頻度を可及的に抑制しながら、燃料噴射弁7の異物除去性能の維持を図ることができる。
なお、図4に示した燃料噴射制御は、フィルタ部79のメッシュサイズがフルリフト制御時のニードル弁73のリフト量よりも小さい値に設定されていることを前提とした例示であるが、本発明の技術思想を踏まえれば、メッシュサイズがそのように限定されることは必ずしも必要ではない。フィルタ部79による異物の除去にかかわらず、中間リフト制御を行うことで燃料噴射弁7の内部に蓄積される異物(デポジット等)を外部に除去するような場合においても、異物の除去の観点からリフト量がメッシュサイズより小さくなる中間リフト制御の実行回数を基準として、強制的なフルリフト制御の実行の可否を判断するようにしてもよい。
1・・・・燃料噴射システム
2・・・・吸気ポート
3・・・・排気ポート
4・・・・吸気弁
5・・・・排気弁
6・・・・点火プラグ
7・・・・燃料噴射弁
7a・・・・燃料噴霧
8・・・・気筒
9・・・・ピストン
30・・・・ECU
31・・・・アクセル開度センサ
32・・・・クランクポジションセンサ
73・・・・ニードル弁
73a・・・・シート部
76・・・・燃料噴孔
79・・・・フィルタ部

Claims (3)

  1. 燃料噴孔を介して内燃機関の燃料を噴射する噴射弁本体と、
    前記噴射弁本体の内部をその軸方向にリフト可能に配置され、前記燃料噴孔の開閉を行うニードル部と、
    前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記噴射弁本体の内部における前記ニードル部のリフト位置を、前記燃料噴孔が全開状態となる全開位置、又は該燃料噴孔が全閉状態となる全閉位置と該全開位置との間の任意の中間位置となるように該リフト位置を制御するリフト制御手段と、
    前記リフト制御手段によって、前記ニードル部のリフト位置を前記中間位置とする中間リフト制御が所定回数以上行われると、該ニードル部のリフト位置を前記全開位置とするフルリフト制御を強制的に実行する強制フルリフト制御手段と、
    を備える、内燃機関の燃料噴射システム。
  2. 前記強制フルリフト制御手段は、前記中間リフト制御が連続して前記所定回数行われたときに、前記フルリフト制御を強制的に実行する、
    請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射システム。
  3. 前記噴射弁本体には、噴射のために供給される燃料に含まれる異物を除去するためのメッシュを有するフィルタ部が設けられ、
    前記所定回数は、前記ニードル部が前記中間位置に至る際のリフト量が前記フィルタ部の異物除去のためのメッシュサイズより小さい所定リフト量以下となる、前記中間リフト制御の実行回数である、
    請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射システム。
JP2011247335A 2011-11-11 2011-11-11 内燃機関の燃料噴射システム Pending JP2013104326A (ja)

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