JP2016007968A - 電動倍力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキペダルの操作フィーリングが良好で、且つ失陥時におけるブレーキペダルの踏力を軽減することが可能な電動倍力装置を提供する。【解決手段】電動モータ3による助勢限界位置近傍からブレーキペダルがさらに踏み込まれた区間でのみ、液圧室50とリザーバ5との連通を遮断したので、この区間でのみ液室50が閉塞され、プライマリピストン10と入力ピストン29との相対移動が阻止される。これにより、助勢限界位置近傍からブレーキペダルをさらに踏み込んだときの、反力増加量の減少による操作フィーリングの悪化を緩和することができる。また、ブレーキペダルを踏み込んだときに負荷となる反力付与手段を備える必要がないので、失陥時におけるブレーキペダルの操作力(踏力)を軽減することができる。【選択図】図5

Description

本発明は、車両の制動機に使用される電動倍力装置に関する。
電動倍力装置おいては、ブレーキペダルの操作量を検出するストロークセンサと、該ストロークセンサによって検出されたブレーキペダルの操作量に基づき制御される電動モータ(電動アクチュエータ)と、該電動モータの回転運動をボールねじ軸の直線運動へ変換する回転直動変換機構と、を備え、回転直動変換機構の直動部材によってピストン(プライマリピストン)を推進させるものがある。また、この種の電動倍力装置においては、電動モータの失陥(フェイル)時にブレーキペダルの操作に応じて移動する入力部材(入力ロッド)によりピストンを直接移動させることができるようになっている。ところで、電動倍力装置おいては、ブレーキペダルの操作によって入力部材が所定距離、すなわち、電動モータによる助勢限界に達しそうな距離だけ前進したときに入力部材に当接し、入力部材の前進に対して反力を付与する反力付与ばねを備えたものが特許文献1に開示されている。そして、この反力付与ばねによってブレーキペダルの操作に対する反力増加量の急激な変化を抑制し、ブレーキペダルの操作フィーリングを向上させている。
特開2012−96649号公報
特許文献1に記載された電動倍力装置では、例えば、電動モータの失陥時に、ブレーキペダルを踏み込んでピストンを前進させる場合、上記反力付与ばねを押し潰す必要があり、この反力付与ばねを圧縮する分の操作力(踏力)が大きくなり、その結果、運転者への負担が増大してしまう。
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、電動モータ等の失陥時におけるブレーキペダルの踏力を軽減することが可能な電動倍力装置を提供することを課題としてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明の電動倍力装置は、先端側がマスタシリンダのシリンダ本体内に配置されて前記シリンダ本体との間に圧力室を形成するピストンと、前記ピストンを駆動する電動アクチュエータと、ブレーキペダルに連結される入力部材と、前記入力部材に連結されるとともに先端側が前記圧力室を臨むように配置されて前記ピストンに対して当該ピストンの軸線に沿う方向へ相対移動可能に設けられる入力ピストンと、前記入力ピストンを前記ピストンに対して軸線に沿う方向の中間位置に弾性的に保持する一対の反力調整ばねと、を備え、前記一対の反力調整ばねのうち前記圧力室側のばねが、前記ピストンと前記入力ピストンとの間に形成された液室に配置され、前記ピストンには、前記ブレーキペダルが非操作状態である前記ピストンの非制動位置から、前記電動アクチュエータによる助勢が限界である前記ピストンの助勢限界位置の近傍までの間、前記液室を前記マスタシリンダのリザーバに連通する連通路が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、失陥時におけるブレーキペダルの踏力を軽減することが可能な電動倍力装置を提供することができる。
本実施形態の電動倍力装置の一軸平面による断面図である。 本実施形態の電動倍力装置の一軸平面による断面の要部拡大図であって、特に、ブレーキペダルの非操作状態を示す図である。 本実施形態の電動倍力装置の一軸平面による断面の要部拡大図であって、特に、プライマリピストンが助勢限界位置近傍に位置する状態を示す図である。 本実施形態の電動倍力装置の一軸平面による断面の要部拡大図であって、特に、回生制動時の状態を示す図である。 本実施形態の電動倍力装置の一軸平面による断面の要部拡大図であって、特に、プライマリピストンが助勢限界位置を超えた区間に位置する状態を示す図である。
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。なお、以下の説明において、便宜上、図1における左側(左方向)および右側(右方向)を、電動倍力装置1の前側(前方向)および後側(後方向)と定義する。
図1に示されるように、電動倍力装置1は、タンデム型のマスタシリンダ2と、電動モータ3(電動アクチュエータ)を内装するハウジング4と、マスタシリンダ2に接続されたリザーバ5と、を備える。ハウジング4には、マスタシリンダ2の略有底円筒形のシリンダ本体6の右側端部(開口側)が結合される。なお、電動倍力装置1は、車両のエンジンルーム内に配置され、ハウジング4のマスタシリンダ2側とは反対側(右側)の取付座7に立設された複数個のスタッドボルト8によってダッシュパネルに固定される。
電動倍力装置1は、左側(先端側)がマスタシリンダ2のシリンダ本体6内に配置されてシリンダ本体6との間にプライマリ室9(圧力室)を形成するプライマリピストン10(ピストン)と、シリンダ本体6の左側(底部側)に配置されてシリンダ本体6との間にセカンダリ室11を形成するセカンダリピストン12と、を有する。なお、プライマリ室9およびセカンダリ室11には、液圧ポート13,14がそれぞれ設けられる。また、液圧ポート13,14には、車両の各車輪のブレーキキャリパに液圧を供給するための2系統の液圧回路(図示せず)がそれぞれ接続される。
マスタシリンダ2のシリンダ本体6には、プライマリ室9とリザーバ5とを連通させるためのリザーバポート15と、セカンダリ室11とリザーバ5とを連通させるためのリザーバポート16と、が設けられる。シリンダ本体6のシリンダボア17とプライマリピストン10との間は、一対のシール部材18A,18Bによってシールされている。また、シリンダボア17とセカンダリピストン12との間は、一対のシール部材19A,19Bによってシールされている。
プライマリ室9は、ブレーキペダルが非操作状態であるとき、すなわち、プライマリピストン10が非制動位置(図2参照)に位置するとき、プライマリピストン10に設けられたポート20を介してリザーバポート15、延いてはリザーバ5に連通される。また、プライマリ室9は、プライマリピストン10が非制動位置から前進すると、ポート20がシール部材18Aによってシールされてリザーバポート15、延いてはリザーバ5との連通が遮断される。
他方、セカンダリ室11は、ブレーキペダルが非操作状態であるとき、すなわち、セカンダリピストン12が非制動位置(図2参照)に位置するとき、セカンダリピストン12に設けられたポート21を介してリザーバポート16、延いてはリザーバ5に連通される。また、セカンダリ室11は、セカンダリピストン12が非制動位置から前進すると、ポート21がシール部材19Aによってシールされてリザーバポート16、延いてはリザーバ5との連通が遮断される。
プライマリ室9には、プライマリピストン10とセカンダリピストン12との間に介装されたばねアセンブリ22が設けられる。また、セカンダリ室11には、マスタシリンダ2の底部とセカンダリピストン12との間に介装された戻しばね23(圧縮コイルばね)が設けられる。ばねアセンブリ22は、圧縮コイルばね24を伸縮可能に保持するリテーナ25を有する。なお、プライマリピストン10は、カップ形に形成された前側部分と円筒形に形成された後側部分との内部を前後方向に仕切る中間壁26を備える。
電動倍力装置1は、ブレーキペダルに連結される入力ロッド27(入力部材)と、プランジャ28を介して入力ロッド27に連結される入力ピストン29と、を有する。入力ピストン29は、前側(先端側)がプライマリ室9(圧力室)を臨むように配置されてプライマリピストン10の中間壁26に設けられたボア30に摺動可能かつ液密に挿通される軸部29Aと、プライマリピストン10の後側部分の内周に摺動可能かつ液密に嵌合されるピストン部29Bと、プランジャ28に当接される軸部29Cと、を有する。入力ピストン29は、軸部29Aにより、プライマリピストン10に対して前後方向、すなわち、プライマリピストン10の軸線に沿う方向に相対移動が可能となっている。
入力ピストン29は、一対の反力調整ばね31,32によって、プライマリピストン10に対して前後方向、すなわち、プライマリピストン10の軸線に沿う方向の中間位置(図1参照)に弾性的に保持される。前側の反力調整ばね31は、プライマリピストン10の中間壁26とピストン部29Bの前側のばね受部との間に介装される。また、後側の反力調整ばね32は、ピストン部29の後側のばね受部と後述するボールねじ機構34の直動部材35の前端面によって受けられたばね受部材との間に介装される。
ハウジング4には、伝動機構33を介して電動モータ3(電動アクチュエータ)によって駆動されるボールねじ機構34が内装される。ボールねじ機構34は、中空軸形の直動部材35(ボールねじ軸)と、直動部材35に外装されてハウジング4に設けられた一対の軸受39,40によって軸線回りに回転可能に支持される円筒形の回転部材36(ナット)と、直動部材35の外周面に形成された螺旋状に延びるねじ溝37と、ねじ溝37に対応して回転部材36の内周面に形成された螺旋状に延びるねじ溝38と、ねじ溝37,38間に配列された複数個のボール(鋼球)と、を有する。
ボールねじ機構34は、ハウジング4と環形状のばね受部材41との間に介装された戻しばね42(圧縮テーパコイルばね)によって直動部材35が後方向(後退側)へ付勢される。また、プライマリピストン10の後端は、ばね受部材41の底部を介して直動部材35の前端によって受けられる。これにより、電動倍力装置1は、ボールねじ機構34によって電動モータ3のロータ軸の回転運動を直動部材35の直線運動に変換し、ボールねじ機構34の直動部材35を前進させることで、直動部材35によってプライマリピストン10を直接(厳密にはばね受部材41を介して)押し込む(前進方向へ移動させる)ことができる。
電動倍力装置1は、マスタシリンダ2のシリンダ本体6の後側の内周とプライマリピストン10の外周との間に形成される環状流路47と、シリンダ本体6に設けられて環状流路47とリザーバポート15とを連通する流路48と、プライマリピストン10の後側(円筒部)の側壁に設けられて中間壁26の近傍に配置される連通路49と、を有する。連通路49は、前側(プライマリ室9側)の反力調整ばね31が収容された液室50、換言すると、プライマリピストン10の中間壁26と入力ピストン29のピストン部29Bとの間に形成されたプライマリピストン10の後側の内部空間と、プライマリピストン10の外周側の環状流路47と、を連通、遮断する。なお、マスタシリンダ2のシリンダ本体6の後側の内周には、環状流路47を挟むように配置された一対のシール部材51A,51Bが設けられ、該一対のシール部材51A,51Bによって、環状流路47の前後方向両側がプライマリピストン10の外周に対してシールされる。これら環状流路47、流路48、連通路49、液室50、及びシール部材51A,51Bによって、助勢限界時相対移動阻止機構が構成されている。
本実施形態では、環状流路47と連通路49との相対位置は、ブレーキペダルの非操作状態、すなわち、プライマリピストン10の非制動位置(図2参照)から、電動モータ3(電動アクチュエータ)による助勢が限界であるプライマリピストン10の助勢限界位置の近傍(直前)までの間、環状流路47と連通路49とが連通され、延いては液圧室50がリザーバ5に連通されるように設定される。さらに、環状流路47と連通路49との相対位置は、図3に示される助勢限界位置近傍からブレーキペダルがさらに踏み込まれた区間にプライマリピストン10が位置するとき(プライマリピストン10の助勢限界位置(図5参照)を含む)、シール部材51Aによって環状流路47と連通路49との連通が遮断され、延いては液圧室50とリザーバ5との連通が遮断されるように設定される。
次に本実施形態の作用を説明する。なお、プライマリピストン10とセカンダリピストン12とは挙動が略一致することから、ピストンの挙動については、プライマリピストン10のみを説明する。
ブレーキペダルが操作される、すなわち、ブレーキペダルが踏み込まれると、プランジャ28を介して入力ロッド27に連結された入力ピストン29が前進する。入力ピストン29の変位は、ストロークセンサによって検出される。制御装置は、ストロークセンサの検出結果、すなわち、ブレーキペダルの操作量に基づき電動モータ3(電動アクチュエータ)を制御し、ボールねじ機構34の直動部材35を駆動する。これにより、プライマリピストン10(ピストン)を前進させて入力ピストン29の変位に追従させる。
プライマリ室9(圧力室)で発生した液圧は、セカンダリピストン12を介してセカンダリ室11に伝達される。マスタシリンダ2のプライマリ室9およびセカンダリ室11で発生したブレーキ液圧は、液圧ポート13,14を介して車両の各車輪のブレーキキャリパに供給され、これにより、制動力が発生する。このとき、プライマリ室9の液圧の一部を入力ピストン29によって受圧し、その反力を、プランジャ28および入力ロッド27を介してブレーキペダルにフィードバックする。これにより、予め定められた倍力比で所望の制動力を発生させることができる。
なお、入力ピストン29とプライマリピストン10との相対位置を調整して入力ピストン29に反力調整ばね31,32のばね力を作用させ、入力ロッド27に対する反力を調整することにより、倍力比を調整することができる。この場合、入力ピストン29の変位量に対してプライマリピストン10の変位量を前側に調整することで、倍力比を増加させることができる。反対に、プライマリピストン10の変位量を後側に調整することで、倍力比を減少させることができる。なお、図4に示されるように、プライマリピストン10を入力ピストン29に対して後退させてプライマリ室9の液圧を低下させることで、液圧による制動力を抑制して回生協調時の回生量を増大させることができる。
ところで、前述した特許文献1に記載されている電動倍力装置では、電動モータ(電動アクチュエータ)による助勢が限界であるとき、換言すると、電動モータ3の出力が最大出力に達したときにおいても、プライマリピストン10と入力ピストン29とが前後方向へ相対移動可能であるため、電動モータ3の助勢限界からブレーキペダルをさらに踏み込まれると、入力ロッド27の前進に対して、入力ピストン29のみが前進するようになっている。
この状態は、プライマリピストン10が停止した状態であり、入力ピストン29の前進量(移動量)に対するプライマリ室9の液圧の上昇に伴い入力ピストン29、プランジャ28および入力ロッド27を介してブレーキペダルにフィードバックされる反力増加量の割合が減少する。これにより、ブレーキペダルのストロークと、ブレーキペダルにフィードバックされる反力(ペダル踏力)と、の関係が変化する。すなわち、特許文献1に記載されている電動倍力装置では、プライマリピストン10が助勢限界位置に達すると、以降、ブレーキペダルへの反力の増加量の割合が減少するため、ブレーキペダルの踏力の増加に比べてペダルストロークが急増し、ブレーキペダルの剛性感が低下するようになっている。
(正常時)
これに対し、本実施形態では、ブレーキペダルが操作されて電動モータ3の駆動力によってプライマリピストン10が前進し、図3に示されるプライマリピストン10の助勢限界位置近傍からブレーキペダルがさらに踏み込まれると、図5に示すように、プライマリピストン10の助勢限界位置となる。このとき、環状流路47と連通路49との連通が遮断され、延いては液圧室50とリザーバ5との連通が遮断される。これにより、前側(プライマリ室9側)の反力調整ばね31が収容された液室50が非圧縮性流体であるブレーキ液によって液密となるため、プライマリピストン10と入力ピストン29との相対移動が阻止される。すなわち、プライマリピストン10が助勢限界位置に達すると、以降、プライマリピストン10が入力ピストン29と一体で前進するようになる。これにより、入力ピストン29の前進量(移動量)とブレーキペダルにフィードバックされる反力増加量とを調和させることが可能であり、電動モータ3の助勢限界(プライマリピストン10の助勢限界位置近傍)からブレーキペダルをさらに踏み込んだときの、反力増加量の減少による違和感を緩和することができる。
(回生制動時)
図4に示すような回生制動時には、回生制動に使用される制動量に応じてマスタシリンダ2の液圧が減圧される。このとき、環状流路47と連通路49とは連通され、延いては液圧室50とリザーバ5とは連通されていることから、プライマリピストン10と入力ピストン29とは相対移動可能である。これにより、マスタシリンダ2のシリンダ本体6に対する入力ピストン29の位置はそのままで、直動部材35および直動部材35が後退する。
この場合、プライマリピストン10が後退した分だけプライマリ室9の液圧が低下し、プライマリ室9の液圧の低下に伴い入力ピストン29、プランジャ28および入力ロッド27を介してブレーキペダルにフィードバックされる反力が減少するが、図4に示されるように、前側(プライマリ室9側)の反力調整ばね31がプライマリピストン10の中間壁26と入力ピストン29のピストン部29Bとの間で圧縮される。これにより、反力調整ばね31の圧縮された分のばね力が、入力ピストン29、プランジャ28および入力ロッド27を介してブレーキペダルに反力としてフィードバックされ、回生制動にプライマリ室9の液圧が低下したときの反力の減少による違和感を解消することができる。
(失陥時)
前述した特許文献1に記載された電動倍力装置では、制御装置、電動モータ、あるいはボールねじ機構等の失陥によって電動モータによる制御が不可能になった場合、ブレーキペダルを踏み込んでピストンを前進させる場合、ハウジングの後端側に設けられた、入力ロッドを後退方向へ付勢する反力付与ばね(圧縮コイルばね)を押し潰す必要があり、反力付与ばねを圧縮する分の操作力(踏力)が大きくなり、運転者への負担を増大させていた。
これに対し、本実施形態では、上述の助勢限界時相対移動阻止機構を有することで、失陥時にブレーキペダルを踏み込んでピストン(プライマリピストン10)を前進させる場合に、入力ロッド27を後退方向へ付勢する反力付与ばねを押し潰す、すなわち、入力ロッド27の前進の抵抗となる部材を必要としない。このため、特許文献1に記載された電動倍力装置と比較して、失陥時におけるブレーキペダルの操作力(踏力)を低下させることが可能であり、運転者への負担を軽減することができる。
(効果)
本実施形態によれば、ブレーキペダルの非操作状態、すなわち、プライマリピストン10の非制動位置から、電動モータ3(電動アクチュエータ)による助勢が限界であるプライマリピストン10の助勢限界位置の近傍までの間、環状流路47と連通路49とを連通させることで液圧室50をリザーバ5に連通させ、助勢限界位置近傍からブレーキペダルがさらに踏み込まれた区間にプライマリピストン10が位置するとき、環状流路47と連通路49との連通を遮断することで液圧室50とリザーバ5との連通を遮断した。
これにより、プライマリピストン10の助勢限界位置近傍からブレーキペダルをさらに踏み込むと、前側(プライマリ室9側)の反力調整ばね31が収容された液室50が閉塞され、プライマリピストン10と入力ピストン29との相対移動が阻止される。すなわち、プライマリピストン10が助勢限界位置に達すると、以降、プライマリピストン10が入力ピストン29と一体で前進する。これにより、入力ピストン29の前進量(移動量)とブレーキペダルにフィードバックされる反力増加量とを調和させることが可能であり、電動モータ3の助勢限界(プライマリピストン10の助勢限界位置近傍)からブレーキペダルをさらに踏み込んだときの反力増加量の減少による違和感を緩和することができる。
また、失陥時にブレーキペダルを踏み込んでピストン(プライマリピストン10)を前進させる場合、従来の電動倍力装置で適用されていた入力ロッドを後退方向へ付勢する反力付与ばね(圧縮コイルばね)を必要としないので、従来の電動倍力装置と比較して、失陥時におけるブレーキペダルの操作力(踏力)を低下させることが可能であり、運転者への負担を軽減することができる。
さらに、出願人が本発明と同一の特開2013−28273号公報に記載された発明では、入力ロッド27のストロークに対する入力ピストン29の前進量(移動量)を小さくするため、入力ロッド27のストロークが長くなり、入力ロッドの操作に対するマスタシリンダ2(プライマリ室9)の液圧の増加の度合いが低下するが、本実施形態では、これに起因するブレーキペダルの操作フィーリングの悪化を解消することができる。
1 電動倍力装置、2 マスタシリンダ、3 電動モータ(電動アクチュエータ)、5 リザーバ、6 シリンダ本体、9 プライマリ室(圧力室)、27 入力部材(入力ロッド)、29 入力ピストン、31,32 反力調整ばね、49 連通路、50 液室

Claims (2)

  1. 先端側がマスタシリンダのシリンダ本体内に配置されて前記シリンダ本体との間に圧力室を形成するピストンと、
    前記ピストンを駆動する電動アクチュエータと、
    ブレーキペダルに連結される入力部材と、
    前記入力部材に連結されるとともに先端側が前記圧力室を臨むように配置されて前記ピストンに対して当該ピストンの軸線に沿う方向へ相対移動可能に設けられる入力ピストンと、
    前記入力ピストンを前記ピストンに対して軸線に沿う方向の中間位置に弾性的に保持する一対の反力調整ばねと、を備え、
    前記一対の反力調整ばねのうち前記圧力室側のばねが、前記ピストンと前記入力ピストンとの間に形成された液室に配置され、
    前記ピストンには、
    前記ブレーキペダルが非操作状態である前記ピストンの非制動位置から、前記電動アクチュエータによる助勢が限界である前記ピストンの助勢限界位置の近傍までの間、前記液室を前記マスタシリンダのリザーバに連通する連通路が設けられていることを特徴とする電動倍力装置。
  2. 前記連通路は、前記ピストンが前記助勢限界位置から前記ブレーキペダルがさらに踏み込まれた区間に位置するとき、前記リザーバとの連通が遮断されることを特徴とする請求項1に記載された電動倍力装置。
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