JP6017331B2 - 電動倍力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両のブレーキ装置に組込まれる倍力装置において、倍力源として電動アクチュエータを用いた電動倍力装置に関するものである。
例えば、特許文献1に記載された電動倍力装置では、ハウジング内に電動モータと、該電動モータの回転を直線運動に変換してブースタピストンに伝達するボールねじ機構とが配設されており、ボールねじ機構のねじ軸に設けたスリットにリアカバーの後端の内方突起が挿入されることで、ねじ軸がハウジング内に回動不能に、且つ軸方向移動可能に配設されている。そして、電動モータの作動により、ボールねじ機構のナット部材が回転すると、ねじ軸が直動してブースタピストンが前進するようになっている。
特開2008−162482号公報
しかしながら、特許文献1に係る電動倍力装置では、ボールねじ機構が作動すると、ボールねじ機構のねじ軸とリアカバーの内方突起とが接触、摺動することで、両部材同士の摩耗や衝突音が発生してしまう、という問題があった。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、電動倍力装置の耐久性を向上させることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、ブレーキペダルの操作により進退移動する入力部材と、該入力部材に対してその軸方向に相対移動すべくハウジングに対して回転不能に設けられ、該ハウジングに固定されるマスタシリンダのピストンを推進する倍力部材と、前記倍力部材を移動させる電動モータと、を備え、前記入力部材と前記倍力部材との相対位置を調整して所望の倍力比をもって前記マスタシリンダ内にブレーキ液圧を発生させるべく、前記入力部材の移動に基づき前記電動モータが作動する電動倍力装置において、前記ハウジングには、前記倍力部材を相対回転不能に支持する回り止め部が形成され、該回り止め部の前記倍力部材と対向する面にカバー部材が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る電動倍力装置によれば、耐久性を向上させることができる。
一実施形態に係る電動倍力装置の縦断面図である。 図1の電動倍力装置の要部における後方からの矢視図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 図3のB部拡大図である。 本電動倍力装置に採用されたカバー部材の図面であり、(a)は展開図であり、(b)は平面図であり、(c)は側面図である。
以下、一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る電動倍力装置1は、タンデム型のマスタシリンダ2と、アクチュエータ3を内装するハウジング4とを備えている。マスタシリンダ2にリザーバ5が接続されている。ハウジング4の上部には、コントローラCが取付けられている。ハウジング4は、アルミニウム合金等からなる略有底円筒状のハウジング本体4Aと、このハウジング本体4A開口部側に複数のボルト4Cにより結合され、鋳鉄等からなるリアカバー4Bとから構成される。リアカバー4Bには、マスタシリンダ2と同心で後方に向かって突出する円筒部8が形成されている。該円筒部8の後端部には、その後端部から一体的に径方向内側に突出する一対の回り止め部39、39が形成されている。リアカバー4Bは、円頭部8を含めて鋳造により成形されるようになっており、回り止め部39、39は、リアカバー4Bの内面を切削することで削り出されるようになっている。
マスタシリンダ2は、略有底円筒状のシリンダ本体2Aを含み、その開口部側がハウジング4の底部の開口部にスタッドボルト6A及びナット6Bによって結合されている。マスタシリンダ2のシリンダ本体2A内には、開口側に、先端部がカップ状に形成された円筒状のプライマリピストン10が挿入され、底部側にカップ状のセカンダリピストン11が挿入されている。プライマリピストン10の後端部は、マスタシリンダ2の開口部からハウジング4内に突出して、リアカバー4Bの円筒部8まで延びている。シリンダ本体2A内は、プライマリピストン10及びセカンダリピストン11によってプライマリ室16及びセカンダリ室17の2つの圧力室が形成されている。プライマリ室16及びセカンダリ室17には、液圧ポート18、19がそれぞれ設けられている。液圧ポート18、19には、各車輪のブレーキキャリパに液圧を供給するための2系統の液圧回路(図示せず)がそれぞれ接続される。
また、シリンダ本体2Aの側壁の上部側には、プライマリ室16及びセカンダリ室17をリザーバ5に接続するためのリザーバポート20、21が設けられている。シリンダ本体2Aのシリンダボア12と、プライマリピストン10及びセカンダリピストン11との間は、それぞれ2つのシール部材22A、22B及び23A、23Bによってシールされている。シール部材22A、22Bは、軸方向に沿ってリザーバポート20を挟むように配置されている。シール部材22Aにより、プライマリピストン10が図1に示す非制動位置にあるときに、プライマリ室16がプライマリピストン10の側壁に設けられたポート24を介してリザーバポート20に連通し、プライマリピストン10が非制動位置から前進したときに、シール部材22Aによってプライマリ室16がリザーバポート20から遮断されるようになっている。また、シール部材23A、23Bは、軸方向に沿ってリザーバポート21を挟むように配置されている。シール部材23Aにより、セカンダリピストン11が図1に示す非制動位置にあるときに、セカンダリ室17がセカンダリピストン11の側壁に設けられたポート25を介してリザーバポート21に連通し、セカンダリピストン11が非制動位置から前進したときに、シール部材23Aによってセカンダリ室17がリザーバポート21から遮断されるようになっている。
プライマリ室16内のプライマリピストン10とセカンダリピストン11との間には、バネアセンブリ26が介装されている。また、セカンダリ室17内のマスタシリンダ2の底部とセカンダリピストン11との間には、圧縮コイルバネである戻しバネ27が介装されている。バネアセンブリ26は、圧縮コイルバネ28を伸縮可能なリテーナ29によって所定の圧縮状態で保持し、そのバネ力に抗して圧縮可能としたものである。リテーナ29とプライマリピストン10の中間壁30(後述)との間には、円筒状のスペーサ29Aが介装されている。
プライマリピストン10は、全体として円筒状に形成され、内部を軸方向に仕切る中間壁30を備えている。該中間壁30には、案内ボア31が軸方向に沿って貫通されている。案内ボア31には、段部32Aを有する段付形状の入力ピストン32の小径の先端部が摺動可能かつ液密的に挿入されている。案内ボア31と入力ピストン32の先端部との間は、2つのシール部材33A、33Bによってシールされており、プライマリピストン10の中間壁30には、案内ボア31のシール部材33A、33B間に開口する通路33が径方向に沿って貫通されている。この通路33がシール部材22Bの内側に開口している。
ハウジング4内に延びるプライマリピストン10の中間部は、ハウジング本体4Aの底部の開口部に嵌合する円筒状のバネ受部材70に挿入されて軸方向に沿って摺動可能に案内されている。バネ受部材70は、一端部に形成された外側フランジ部71がハウジング本体4Aの底部の開口部に嵌合して固定されて、マスタシリンダ2のシリンダボア12に連接している。バネ受部材70の後端内周部に取付けられたシール部材72によってプライマリピストン10との間をシールしている。
入力ピストン32の後端部には、リアカバー4Bの円筒部8及びプライマリピストン10の後部に挿入された、入力部材としての入力ロッド34の前端部が連結されている。入力ロッド34の後端側は、円筒部8から外部に延出されている。円筒部8から外部に延出された入力ロッド34の後端部にはネジ部34Bが形成されている。このネジ部34Bには、ブレーキペダル(図示せず)を連結するためのクレビス73及びロックナット74が螺着されている。プライマリピストン10の後端部には、フランジ状のバネ受35が取付けられ、プライマリピストン10は、バネ受部材70の後端部とバネ受35との間に介装された圧縮コイルバネである戻しバネ36によって後退方向に付勢されている。また、入力ピストン32は、プライマリピストン10の中間壁30との間及びプライマリピストン10のバネ受35との間にそれぞれ介装された圧縮コイルバネであるバネ37、38によって、図1に示す中立位置に弾性的に保持されている。入力ロッド34の後退位置は、入力ロッド34の中間部に設けられた大径の当接部34Aがリアカバー4Aの円筒部8に設けた一対の回り止め部39に当接することによって規定されている。
ハウジング4内には、電動モータ40及び電動モータ40の回転を直線運動に変換してプライマリピストン10に推力を付与する回転直動変換機構としてのボールネジ機構41を含むアクチュエータ3が設けられている。電動モータ40は、永久磁石埋め込み型同期モータであって、ステータ42とロータ45とを含んでいる。ステータ42は、ハウジング本体4Aの底部の後側の段部に複数のボルト69によって固定された複数のコイルを有している。ロータ45は、円筒状に形成されて上記ステータ21の内周面に対向して周方向に沿って配置された複数の永久磁石を有している。なお、電動モータ40は、ロータ45の内部に永久磁石を配置した同期モータ、あるいは、誘導モータ等の他の形式のモータとしてもよい。
ボールネジ機構41は、回転部材としてのナット部材46と、倍力部材としての中空のネジ軸47と、ナット部材46の内周面に設けたネジ溝とネジ軸47の外周面に設けたネジ溝との間に装填された複数のボール48とを有している。ナット部材46は、ハウジング本体4Aの底部付近からリアカバー4B付近にわたって軸方向に沿って延ばされ、その両端部がベアリング43、44によってハウジング本体4A及びリアカバー4Bに回転可能に支持されている。ナット部材46の前部側の外周部にロータ45の内周部が固定されている。ネジ軸47は、ナット部材46及びハウジング4の円筒部8内に挿入されて軸方向に沿って移動可能で、かつ、軸回りに回転しないように支持されている。具体的には、ネジ軸47の円筒部8から突出する後端部には、その直径方向の2箇所に軸方向に沿って端部まで延びる案内溝47Aが形成されている。各案内溝47Aに、ハウジング4のリアカバー4Bの円筒部8に設けた一対の回り止め部39がそれぞれ係合して、ネジ軸47を軸方向に移動可能に、かつ、軸回りに回転しないように支持している。
図2〜図4に示すように、各回り止め部39の、ネジ軸47の案内溝47Aとの対向面66、67Bには、カバー部材61が設けられる。該カバー部材61は回り止め部39にボルト62により固定される。詳しくは、該カバー部材61は、図5(a)に示す、ステンレス材料からなる略矩形状の板状部材を2箇所で折り曲げて図5(b),(c)に示すような断面略コ字、あるいは断面J字の形状に形成されている。図2〜図5に示すように、該カバー部材61は、後側を径方向に延び、ボルト62が挿通される挿通孔63Aを有する後側延設部63と、前側を径方向に延びる前側延設部64と、これら後側延設部63の一端部(図4の右端部)と前側延設部64の一端部(図4の右端部)とを接続する側方延設部65とからなる断面コ字状あるいは、断面J字状に形成される。後側延設部63及び前側延設部64の平面視形状は略矩形状にそれぞれ形成される。カバー部材61の前側延設部64が、回り止め部39の、ネジ軸47の案内溝47Aの底部との前後方向(軸方向)に沿う対向面66側、すなわち、回り止め部39の前面側の一部を覆うようにして配置される。該前側延設部64が軸方向対向面部に相当する。前側延設部64はその径方向に沿う長さが後側延設部63よりも短く、前側延設部64の面積は後側延設部63の面積よりも小さく設定される。後側延設部63と前側延設部64との間の前後方向の距離は、回り止め部39の前後方向の距離よりも若干長く形成される。側方延設部65は、ナット部材46の回転方向に沿う、回り止め部39の、ネジ軸47の案内溝47Aとの2つの対向面67A、67Bのうち、ネジ軸47がブレーキ液圧を発生させる方向に移動される際、ネジ軸47の相対回転を規制する対向面67Bを覆うように配置される。そして、ボルト62がカバー部材61の後側延設部63の挿通孔63Aに挿通され、カバー部材61が回り止め部39の後面にボルト62により固定されると、カバー部材61の側方延設部65と回り止め部39の対向面67Bとが当接するようになり、カバー部材61の前側延設部64と回り止め部39の対向面(前面)66との間に隙間68が生じるようになる。なお、本実施形態においては、カバー部材61が回り止め部39にボルト62により固定されているが、これに限ることなく、ボルト62に代えてピン等でカシメにより固定してもよい。さらに、ボルト62を用いずに、カバー部材61自体を回り止め部39にカシメて固定するようにしてもよい。また、本実施形態においては、カバー部材61は、回り止め部39の対向面67Bと対向面66の一部とを覆うようにしているが、ネジ軸47がブレーキ液圧を解消させる方向に移動される際、ネジ軸47の相対回転を規制する対向面67Aを覆う部位を設けるようにしてもよい。
そして、ボールネジ機構41は、電動モータ40のロータ45の回転に伴うナット部材46の回転により、ネジ溝に沿ってボール48が転動することにより、ネジ軸47が軸方向に移動するようになっている。また、ボールネジ機構41は、ナット部材46とネジ軸47との間で、回転及び直線運動を相互に変換可能となっている。なお、本実施形態においては、介装していないが、電動モータ40とボールネジ機構41との間に、遊星歯車機構、差動減速機構等の公知の減速機構を介装して、電動モータ40の回転を減速してボールネジ機構41に伝達するようにしてもよい。
図1に示すように、ボールネジ機構41のネジ軸47は、バネ受部材70の外側フランジ部71との間に介装された圧縮テーパコイルバネである戻しバネ49によって後退方向に付勢されている。ネジ軸47は、その案内溝47Aの底部がカバー部材61の前側延設部64(図4参照)を介してリアカバー4Bの円筒部8に設けられた回り止め部39に当接することよって後退位置が規制されている。ネジ軸47内には、プライマリピストン10の後端部が挿入され、ネジ軸47の内周部に形成された段部50にバネ受35が当接することによってプライマリピストン10の後退位置が規制されている。これにより、プライマリピストン10は、ネジ軸47の前進により、段部50に押されて前進し、また、段部50から離間して単独で前進することができる。そして、図1に示すように、回り止め部39に当接したネジ軸47によってプライマリピストン10の非制動位置が規定され、非制動位置にあるプライマリピストン10及びバネアセンブリ26の最大長によって、セカンダリピストン11の後退位置、すなわち、非制動位置が規定されている。
ハウジング4内には、電動モータ40のロータ43の回転位置を検出する回転位置センサとしてのレゾルバ60が設けられている。レゾルバ60は、ナット部材46の後部側の外周部に固定されたセンサロータ60Aと、該センサロータ60Aに対向してリアカバー4B取付けられたセンサステータ60Bとから構成されている。
また、リアカバー4Bの円筒部8の後端部には反力付与手段75が設けられている。該反力付与手段75は、円筒状の被覆部材76と、回り止め部39に設けられたバネ支持部77と、可動バネ受78と、反力バネ79とから大略構成されている。被覆部材76は、リアカバー4Bの円筒部8の後端部に取付けられてネジ軸47の外周を覆うように設けられる。該被覆部材76は、円筒部8の後端部に止輪84により固定されている。バネ支持部77は、ハウジング4のリアカバー4Bの円筒部8に一体的に設けられた一対の回り止め部39、39の後側に設けられている。該バネ支持部77は、リアカバー4Bの円筒部8に一体的に設けられた一対の回り止め部39の先端側を繋ぐようにして反力バネ79の一端部を支持するように構成される。詳しくは、該バネ支持部77は、一対の回り止め部39の先端部を繋ぐようにして環状に延びる凹状壁部として形成される。バネ支持部77の内側には入力ロッド34が挿通できるように長円形状の開口部86が形成される。これら回り止め部39のバネ支持部77側にワッシャ80とスプリングワッシャ82とが重ねられ、各回り止め部39が円筒部8に取付けられた被覆部材76内の段部にスプリングワッシャ82を介して押圧している。
可動バネ受78は、被覆部材76内を軸方向に沿って所定範囲移動可能に該被覆部材76に支持される。該可動バネ受78は、その径方向外側に突出する案内部78Aがネジ軸47の案内溝47A及び被覆部材76のガイド溝81に係合することで被覆部材76及びネジ軸47に対して相対回転不能に支持される。該可動バネ受78はその径方向中央に開口部78Bが形成され、その内径は開口縁部がロックナット74に当接するように設定されている。該可動バネ受78の開口部78Bのネジ軸47側の面には、反力バネ79の他端部を受け入れる凹部が形成されている。反力バネ79は、一対の回り止め部39に連設したバネ支持部77と可動バネ受78との間に介装された圧縮コイルばねである。反力バネ79は、自由長または所定のセット荷重で圧縮された状態(本実施形態では各部品間のがたつきを抑えるため自由長より僅かに圧縮された状態)でバネ支持部77と可動バネ受78との間に介装されている。そして、入力ロッド34が円筒部8、すなわち、ハウジング4に対して、所定の距離Lだけ前進したとき、ロックナット74が可動バネ受78に当接し、入力ロッド34が更に前進すると、反力バネ79が圧縮されてそのバネ力が入力ロッド34の前進に対して反力として付与される。
また、電動倍力装置1には、ブレーキペダルの操作、すなわち、入力ピストン32及び入力ロッド34の変位を検出するストロークセンサ(図示せず)、電動モータ40のロータ43の回転位置を検出するレゾルバ60、電動モータ40に供給する電流を検出する電流センサ、プライマリ室17、セカンダリ室18の液圧を検出する液圧センサ等の各種センサ(いずれも図示せず)が接続されている。コントローラCは、ECU及びRAMを含むマイクロプロセッサベースの電子制御装置であり、これらの各種センサから検出信号に基づき、入力ロッド34とボールネジ機構41のネジ軸47(プライマリピストン10)との相対位置を調整して所望の倍力比をもってマスタシリンダ2内のプライマリ室17及びセカンダリ室18にブレーキ液圧を発生させるべく、電動モータ40の作動を制御するものである。
次に、本実施形態に係る電動倍力装置1の作用について説明する。
ブレーキペダルを操作して入力ロッド34を介して入力ピストン32を前進させると、ブレーキペダルの操作量としての入力ピストン32の変位をストロークセンサによって検出し、コントローラCによって入力ピストン32の変位に基づいて電動モータ40の作動を制御し、ボールネジ機構41を介してプライマリピストン10を前進させて入力ピストン32の変位に追従させる。すなわち、入力ピストン32の変位に基づいて、電動モータ40の作動によりボールネジ機構41のナット部材46がブレーキ液圧の発生する方向に回転すると共に、ハウジング4の各回り止め部39の対向面67Bに配置されたカバー部材61の側方延設部65とネジ軸47の案内溝47Aとが接触することでネジ軸47の回転が規制されてネジ軸47が前進するようになる。このネジ軸47の前進によりプライマリピストン10がネジ軸47の段部50により押されて前進する。これにより、プライマリ室16に液圧が発生し、また、この液圧がセカンダリピストン11を介してセカンダリ室17に伝達される。このようにして、マスタシリンダ2で発生したブレーキ液圧は、液圧ポート18、19を介して各車輪のブレーキキャリパに供給され、制動力が発生する。ブレーキペダルの操作を解除すると、入力ピストン32、プライマリピストン10及びセカンダリピストン11が後退してマスタシリンダ2のブレーキ液圧が減圧し、ブレーキパッドが後退して制動が解除される。ここで、プライマリピストン10とセカンダリピストン11とは、同様に作動するので、以下においては、プライマリピストン10についてのみ説明する。
また、ブレーキペダルの操作時には、プライマリ室16の液圧の一部を入力ピストン32によって受圧し、その反力を、入力ロッド34を介してブレーキペダルにフィードバックする。これにより、所定の倍力比をもって所望の制動力を発生させることができる。そして、コントローラCは、入力ピストン32と、これに追従するプライマリピストン10との相対位置を調整することが可能となっており、入力ピストン32の変位量に対して、プライマリピストン10の変位量を前方に調整することによりブレーキペダルの操作に対する液圧出力を大きくしたり、後方に調整することによりブレーキペダルの操作に対する液圧出力を小さくしたりすることができる。これにより、倍力制御、ブレーキアシスト制御、車間車両安定性制御、車間制御、回生協調制御等のブレーキ制御を実行することができる。特に、入力ピストン32に対して、プライマリピストン10が後方となるように調整してブレーキペダルの操作に対する液圧出力を小さくし、プライマリ室16の液圧を低下させることで、液圧による制動力を抑えて回生協調時の回生量を大きくすることができる。また、入力ピストン32対するプライマリピストン10との相対位置を調整する際には、バネ37またはバネ38のバネ力が入力ピストン32に作用して、入力ロッド34に対する反力を加減することにより、ブレーキペダル踏力の変動を抑制することができる。
また、コントローラCによって制御された電動モータ40の出力が最大出力に達し、プライマリ室16の液圧とプライマリピストン10の推力が釣合うとプライマリピストン10は、それ以上前進できなくなり停止する。このような全負荷状態で、ブレーキペダルを更に踏込むと、入力ロッド34の前進に対して、プライマリピストン10は停止したままで、入力ピストン32のみがバネ37を押し縮めて前進することになるが、プライマリピストン10が停止しているため、入力ピストン32の前進量に対するプライマリ室16の液圧の上昇によって入力ピストン32および入力ロッド34を介してブレーキペダルにフィードバックされるペダル反力の増加の割合が全負荷状態前に比べて減少する。このため、運転者はブレーキ操作の途中でペダル反力が減少するため、違和感を受ける可能性がある。しかしながら、ブレーキペダルの操作による入力ピストン32のハウジング4に対する移動距離が所定の距離L、すなわち、入力ピストン32が全負荷状態となる位置に達すると、ロックナット74が反力付与手段75の可動バネ受78に当接し、反力バネ79が圧縮されることにより、そのバネ力が反力としてブレーキペダルに付与されることで、ペダル反力の減少分を補うようになっている。このため、運転者に違和感を与えることを抑制することができる。そして、全負荷状態の後、ブレーキペダルを更に踏込むと、入力ピストン32の段部32Aがプライマリピストン10の中間壁30に当接し、プライマリピストン10が入力ピストン32と共に前進し、プライマリ室16の液圧の上昇による反力が増大するようになる。
ここで、ブレーキペダルが踏み込まれて電動モータ40が作動し、マスタシリンダ2に液圧が発生した状態においては、プライマリピストン10を介してプライマリ室16の液圧反力がネジ軸47にフィードバックされている。このような反力がネジ軸47にかかった状態でハウジング4の各回り止め部39は、ネジ軸47の回転を規制するようになっている。このため、各回り止め部39には、ネジ軸47の案内溝47Aを介して電動モータ40の回転トルクにより集中的に荷重がかかり経年的に摩耗していってしまう。
そこで、本実施形態に係る電動倍力装置1によれば、カバー部材61の側方延設部65が、回り止め部39の、ネジ軸47の案内溝47Aとの対向面67Bを覆うように配置されているので、ブレーキペダルが踏み込まれ電動モータ40が作動した時、ボールネジ機構41において、ハウジング4の各回り止め部39の対向面67Bに配置されたカバー部材61の側方延設部65とネジ軸47の案内溝47Aとが接触することでネジ軸47の回転が規制されてネジ軸47が前進するようになる。これにより、回り止め部39の対向面67Bは直接案内溝47Aに接触せず、摺動しないので、対向面67Bの摩耗を抑制することができ、回り止め部39の耐久性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る電動倍力装置1では、カバー部材61の前側延設部64と回り止め部39の対向面(前面)66との間に隙間68が生じるように構成しているので、ブレーキの解除時、プライマリピストン10及びネジ軸47が非制動位置まで後退して、ネジ軸47の案内溝47Aの底部がカバー部材61の前側延設部64に干渉する際の打音を抑制することができる。
1 電動倍力装置,2 マスタシリンダ,4 ハウジング,4B リアカバー,8 円筒部, 10 プライマリピストン,32 入力ピストン,34 入力ロッド(入力部材),39 回り止め部,40 電動モータ,41 ボールネジ機構(回転直動変換機構),46 ナット部材(回転部材),47 ネジ軸(倍力部材),61 カバー部材,63 後側延設部,64 前側延設部(軸方向対向面部),65 側方延設部,66 対向面,67B 対向面,68 隙間

Claims (3)

  1. ブレーキペダルの操作により進退移動する入力部材と、
    該入力部材に対してその軸方向に相対移動すべくハウジングに対して回転不能に設けられ、該ハウジングに固定されるマスタシリンダのピストンを推進する倍力部材と、
    前記倍力部材を移動させる電動モータと、を備え、
    前記入力部材と前記倍力部材との相対位置を調整して所望の倍力比をもって前記マスタシリンダ内にブレーキ液圧を発生させるべく、前記入力部材の移動に基づき前記電動モータが作動する電動倍力装置において、
    前記ハウジングには、前記倍力部材を相対回転不能に支持する回り止め部が形成され、該回り止め部の前記倍力部材と対向する面にカバー部材が設けられていることを特徴とする電動倍力装置。
  2. 前記倍力部材は、前記電動モータにより回転する回転部材の回転を直線運動に変換する回転直動変換機構の直動部材であり、
    前記カバー部材は、前記倍力部材がブレーキ液圧を発生させる方向に移動する際の前記回転部材の回転方向に沿う、前記回り止め部の前記倍力部材との対向面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の電動倍力装置。
  3. 前記カバー部材は、前記回り止め部の前記倍力部材との軸方向に沿う対向面を覆うように形成される軸方向対向面部を有し、
    該軸方向対向面部が前記回り止め部から隙間を有した状態で、前記カバー部材は前記回り止め部に固定されることを特徴とする請求項1または2に記載の電動倍力装置。
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