JP2016007831A - 車両用内装材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】縫製部の位置ずれを抑制することができる車両用内装材の製造方法を提供する。【解決手段】基材22と、複数の表皮片31,32,33を縫製してなる表皮材30と、を備えるアームレスト20の製造方法であって、枠状の保持型61に表皮片31の外周端部を載置した状態で、表皮片31と表皮片32とが縫製されてなる縫製部41、及び表皮片31と表皮片33とが縫製されてなる縫製部42をそれぞれ保持部材71によって保持する縫製部保持工程と、保持部材71によって縫製部41及び縫製部42を保持した状態で、成形型51の成形面51Aを表皮片31に押し当てることで、表皮片31を成形面51Aの形状に倣う製品形状に成形する表皮片成形工程と、保持部材71によって縫製部41及び縫製部42を保持した状態で、基材22を表皮片31における裏面31Dに貼り付ける基材貼付工程と、を備えることに特徴を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、車両用内装材の製造方法に関する。
従来、表皮材を備える車両用内装材の製造方法として下記特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1には、上型及び下型を用いる製造方法が記載されている。具体的には、表皮材を上型のセットピンに固定し、基材(樹脂芯材)を下型に載置する。その後、上型と下型とを型閉じすることで、基材と表皮材とが一体的に成形される。
特開2001−301014号公報
ところで、表皮材として、複数の表皮片を縫製してなるものが知られている。複数の表皮片を用いることで、より多様な意匠を表現することができる。しかしながら、上記特許文献1のようなセットピンに表皮材をセットする方法では、隣り合う表皮片同士の縫製部を位置決めすることができない。このため、表皮材を基材に貼り付ける過程で、縫製部が位置ずれし、意匠性が低下する事態が懸念される。
特に、表皮材が3枚以上の表皮片から構成され、3枚の表皮片が一方向に配列されてなる場合には、中央側に配される表皮片の両側にそれぞれ他の表皮片が配される。つまり、中央側に配される表皮片の両端部にそれぞれ縫製部が形成される。このような一対の縫製部を有する構成において、一方の縫製部を位置決めしつつ、表皮材の貼り付けを行うと、他方の縫製部が位置ずれを起こし易く、改善の余地があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、縫製部の位置ずれを抑制することができる車両用内装材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、基材と、複数の表皮片を縫製してなる表皮材と、を備え、前記複数の表皮片が、第1表皮片と、前記第1表皮片を挟む形で配される第2表皮片及び第3表皮片とから少なくとも構成される車両用内装材の製造方法であって、前記第1表皮片の外周形状に倣う枠状の保持型に前記第1表皮片の外周端部を載置した状態で、前記第1表皮片における前記第2表皮片側の外周端部と前記第2表皮片の外周端部とが縫製されてなる第1縫製部、及び前記第1表皮片における前記第3表皮片側の外周端部と前記第3表皮片の外周端部とが縫製されてなる第2縫製部をそれぞれ保持部材によって保持する縫製部保持工程と、前記縫製部保持工程の後に行われ、前記保持部材によって前記第1縫製部及び前記第2縫製部を保持した状態で、成形型の成形面を前記第1表皮片に押し当てることで、前記第1表皮片を前記成形面の形状に倣う製品形状に成形する表皮片成形工程と、前記表皮片成形工程の後に行われ、前記保持部材によって前記第1縫製部及び前記第2縫製部を保持した状態で、前記基材を前記第1表皮片における前記成形面とは反対側の面に貼り付ける基材貼付工程と、を備えることに特徴を有する。
本発明によれば、第1縫製部及び第2縫製部を保持した状態で第1表皮片の成形と、基材の貼り付けを行う。これにより、第1縫製部及び第2縫製部の位置ずれを抑制することができる。
また、前記保持型に前記第1表皮片の前記外周端部を載置する際には、前記保持型に設けられた板状部を、前記第1表皮片における前記第2表皮片側の前記外周端部と前記第2表皮片の前記外周端部との間に差し込むものとすることができる。
板状部を、第1表皮片の外周端部と第2表皮片の外周端部との間に差し込むことで、第1縫製部を位置決めすることができる。これにより、保持部材にて第1縫製部を保持する前に、第1縫製部の仮固定を行うことができる。
また、前記表皮片成形工程では、前記保持型における前記第1表皮片の前記外周端部が載置される面と、前記成形型における前記成形面と、を面一とするものとすることができる。
これにより、保持型における第1表皮片の外周端部が載置される面と、成形型における成形面との間で段差が生じる事態を抑制でき、第1表皮片に段差が生じる事態を抑制できるから、意匠性をより高くすることができる。
また、前記保持部材は、前記第1表皮片の外周端部に沿って配列された複数の押圧部材を備え、前記縫製部保持工程では、前記複数の押圧部材の各々と前記保持型との間で前記第2表皮片を挟持することで、前記第1縫製部を保持するものとされ、前記第1縫製部が湾曲部分を有する場合において、前記湾曲部分に対応する箇所には、前記第2表皮片に対して点状に当接する前記押圧部材が配されているものとすることができる。
複数の押圧部材を備えることで、第1縫製部の形状に沿って、各押圧部材を配置することができる。また、複数の押圧部材を順番に操作することで、第1縫製部を部分的に少しずつ保持することができ、作業性が良好となる。
また、第1縫製部が湾曲部分を有する場合には、その湾曲部分付近では、表皮片の余り(余剰部分)が生じ易い。このような余剰部分は、押圧部材によって押圧し難く、押圧すると、表皮片のしわの原因となる虞がある。このため、押圧部材は、余剰部分を避けるように配することが好ましい。本発明のように点状に当接する押圧部材を配することで、表皮片の余剰部分を避け易く好適である。
また、前記縫製部保持工程では、前記第1表皮片における前記第2表皮片側の前記外周端部と前記第2表皮片の前記外周端部とを縫製する縫い糸の位置を基準ゲージによって確認するものとすることができる。
基準ゲージによって縫い糸の位置を確認することで、第1縫製部の位置ずれをより確実に抑制することができる。
本発明によれば、縫製部の位置ずれを抑制することができる車両用内装材の製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態1に係るアームレストを示す斜視図 図1のアームレストを示す断面図(図1のII−II線で切断した図に対応) 図2においてアームレストの上端部付近を拡大して示す図 図2においてアームレストの下端部付近を拡大して示す図 縫製部保持工程を示す断面図(図10のV−V線で切断した図に対応) 表皮片成形工程を示す断面図 基材貼付工程を示す断面図 縫製部保持工程において縫製部41付近を拡大して示す断面図 縫製部保持工程において縫製部42付近を拡大して示す断面図 保持型を概略的に示す斜視図 縫製部41が保持された状態の保持型を示す側面図 実施形態2に係る縫製部保持工程を示す図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図11によって説明する。本実施形態では、車両用内装材として車両のドアトリムが備えるアームレスト20を例示する。図1に示すように、アームレスト20は、下部が車室内側に膨出する形状をなしており、乗員が腕などを載置するための上面20A(載置面)を有している。
上面20Aにおける車室外側の端部には、上方へ立ち上がる立壁部21が設けられている。立壁部21の車両前側の部分における上端は、車両前方に向かうにつれて下降するものとされる。
アームレスト20は、図2に示すように、基材22と、基材22の表側(車室内側)の面を覆う表皮材30と、を備えている。表皮材30は、3枚の表皮片31,32,33を縫製することで構成されている。
表皮片31(第1表皮片)は、上面20Aの大部分と、立壁部21の車室内側の面を構成するものとされる。表皮片32(第2表皮片)は、表皮片31の上方に配されている。また、表皮片33(第3表皮片)は、表皮片31の下方に配されている。つまり、表皮片32及び表皮片33は、表皮片31を上下方向の両側から挟む形で配されている。
表皮片32は、アームレスト20における上端部及び車両前端部を構成するものとされる。表皮片33は、アームレスト20における下端部を構成するものとされる。表皮片31,32,33は、例えば、各々異なる色を呈するものとされるが、これに限定されない。
なお、基材22は、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂材料などによって構成されている。なお、基材22の材質は、合成樹脂材料に限定されず、例えば、木質系材料と合成樹脂を混合したものなどを用いてもよい。
また、各表皮片31,32,33は、例えば、人工皮革、合成皮革等によって構成されている。なお、各表皮片31,32,33の材質は、上述したものに限定されず、適宜変更可能である。例えば、各表皮片31,32,33が、ポリウレタン系のシート材やスラブウレタンの発泡体からなるシート材などから構成されていてもよい。
表皮片31における表皮片32側の外周端部31Aと、表皮片32における表皮片31側の外周端部32Aとは、図3に示すように、互いに重なっており、縫い糸34によって縫い合わされている。これにより、表皮片31の外周端部31A及び表皮片32の外周端部32Aは、縫い糸34によって縫い合わされた線状の縫製部41(第1縫製部)とされる。また、表皮片31における上端部には、縫い糸によって、装飾用のステッチライン31Eが2列形成されている。
一方、表皮片31における表皮片33側の外周端部31Bと、表皮片33における表皮片31側の外周端部33Bとは、図4に示すように、互いに重なっており、縫い糸35によって縫い合わされている。これにより、表皮片31の外周端部31B及び表皮片33の外周端部33Bは、縫い糸35によって互いに縫い合わされた線状の縫製部42(第2縫製部)とされる。
つまり、本実施形態の表皮材30は、表皮片32,表皮片31,表皮片33の順番で一方向に配列されており、縫製部41が表皮片31の一端部に沿って形成され、縫製部42が表皮片31の他端部に沿って形成されている。
各表皮片31,32,33は、基材22に対して、例えば、接着剤などで貼り付けられている。なお、表皮片31の下部(上面20Aに対応する部分)と、基材22との間には、軟質材24が介在されている。軟質材24は、軟質の合成樹脂(例えば、発泡ウレタンなど)によって構成されているが、材質はこれに限定されない。
次に、アームレスト20を製造する製造装置50について説明する。製造装置50は、図6に示すように、表皮片31を製品形状に成形する成形型51と、成形型51による成形時に表皮材30を保持する保持型61及び保持部材71と、基材22が取り付けられるプレス型81(上型)と、を備えている。
成形型51は、図5に示すように、上方に突出する形状をなしており、その上面が表皮片31の製品形状に倣う成形面51Aとされる。
保持型61は、図5及び図10に示すように、表皮片31の外周形状に倣う枠状をなしている。成形型51は、図6に示すように、保持型61に貫通形成された嵌合孔63に嵌合可能な構成とされる。
成形型51が保持型61の嵌合孔63に嵌合された状態では、保持型61における上面61A(第1表皮片の外周端部が載置される面)と、成形型51における成形面51Aと、が面一をなしている。
保持型61において、縫製部41側の外周端部には、板状部62が取り付けられている。板状部62の上端部は、保持型61の上面よりも上方に配されている。板状部62は、縫製部41の延設方向に沿って延びる形状をなしている。
保持部材71は、複数のクランプ部材72によって構成されている。クランプ部材72(押圧部材)は、図8に示すように、押圧部73と、レバー74と、を備えている。複数のクランプ部材72は、図10に示すように、保持型61の外周端部に沿って配列されている。クランプ部材72としては、例えば、トグルクランプを用いることができるが、これに限定されない。なお、図10においては、クランプ部材72における押圧部73以外の部品を省略してある。
押圧部73は、図10に示すように、矩形板状をなしている。図8及び図9に示すように、表皮片32(又は表皮片33)は、押圧部73の押圧面73Aと、保持型61の側面61B(外周面)との間で挟持される構成となっている。
また、クランプ部材72は、保持型61に対して固定されたブラケット76を備えている。押圧部73は、リンク78及びヒンジ部77を介して、ブラケット76に接続されている。ブラケット76に回動可能に取り付けられたレバー74を回動操作することで、ヒンジ部77を中心として押圧部73を回動させることができる。
これにより、押圧部73を表皮片32(又は表皮片33)に対して接近(又は離間)させる方向に回動させることができ、押圧部73による表皮片32(又は表皮片33)の挟持及び、その解除を行うことができる。なお、図8においては、挟持が解除された状態のクランプ部材72を2点鎖線で図示してある。
また、図10及び図11に示すように、縫製部41は、上方へ湾曲する形状をなす湾曲部分41Aを有している。複数のクランプ部材72のうち、湾曲部分41Aに対応する箇所に配されるクランプ部材(符号72Aを付す)は、略円柱状をなす押圧部75を有している。つまり、押圧部73の押圧面73Aは、表皮片32に対して面状に当接し、押圧部75の押圧面は、表皮片32に対して点状に当接するものとされる。
プレス型81は、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ、エアシリンダ、油圧シリンダなど)によって、成形型51(固定型)に対して接近又は離間が可能な可動型とされる。プレス型81を成形型51に対して接近させることで型閉じが可能な構成とされ、離間させることで型開きが可能な構成となっている。
プレス型81の下面は、基材22の形状に倣う形状をなしている。プレス型81の下面には、複数の吸引孔(図示せず)が形成されている。各吸引孔には、真空ポンプなどの減圧吸引装置(図示せず)が接続されている。
基材22をプレス型81の下面に配置した状態で、減圧吸引装置を作動させることで、各吸引孔を介して基材22に対して負圧を与えることが可能な構成となっている。これにより、基材22を吸引することで、プレス型81に固定することができる。
次に、本実施形態のアームレスト20の製造方法について説明する。本実施形態におけるアームレスト20の製造方法は、縫製部保持工程と、表皮片成形工程と、基材貼付工程と、表皮片貼付工程と、軟質材形成工程と、を備える。
(縫製部保持工程)
縫製部保持工程では、図5に示すように、保持型61に表皮材30を固定する。具体的には、作業者は、保持型61の上面61Aに表皮片31の外周端部を載置する。この状態では、表皮片31は、保持型61の嵌合孔63を上方から覆う形で配されている。
表皮片31の外周端部を載置する際には、保持型61に設けられた板状部62を、縫製された表皮片31の外周端部31Aと表皮片32の外周端部32Aとの間(空間S2)に下方から差し込む(図8参照)。これにより、縫製部41が保持型61に仮固定される。
次に、作業者は、複数のクランプ部材72,72Aの各レバー74を順次操作し、各押圧部73,75を表皮材30に近づく方向に回動させる。これにより、表皮片32,33が押圧部73,75と保持型61の側面61Bの間で挟持される。この結果、縫製部41,42が複数のクランプ部材72,72A(保持部材71)によって保持される。
なお、縫製部41側の各押圧部73,75は、図8に示すように、表皮片32における縫い糸34の下方且つ近傍を押圧し、縫製部42側の各押圧部73は、図9に示すように、表皮片33における縫い糸35の下方且つ近傍を押圧するものとされる。
(表皮片成形工程)
次に、保持部材71によって縫製部41,42が保持された状態で、保持型61を成形型51の上方へ移動させた後、成形型51に向けて下降させる。この時、保持型61の嵌合孔63に対して成形型51を下方から嵌合させ、保持型61の上面61Aと成形型51の成形面51Aが面一となるようにする。
これにより、成形型51の成形面51Aは、表皮片31の下面に押し当てられる。縫製部41,42は、保持部材71によって保持されているので、成形面51Aによって上方に押圧された表皮片31は、張力が付与されるとともに、成形面51Aの形状に倣う製品形状に成形される。
(基材貼付工程)
次に、基材貼付工程では、プレス型81に固定された基材22の下面及び表皮片31の上面に接着剤を塗布し、プレス型81の下方に保持型61及び成形型51を配置する(図6参照)。なお、接着剤は、基材22又は表皮片31のうちいずれか一方にのみ塗布してもよい。
次に、保持部材71によって縫製部41及び縫製部42を保持した状態を維持しつつ、プレス型81を下降させる。これにより、基材22の下面(表面)が表皮片31の裏面31D(成形面51Aとは反対側の面)に当接し、表皮片31が基材22に対して圧着される(図7参照)。
(表皮片貼付工程)
基材貼付工程の後、保持部材71による縫製部41,42の保持を解除し、表皮片32,33をそれぞれ基材22に貼り付ける。具体的には、図2に示すように、表皮片32を基材22における上壁部23Aに貼り付け、表皮材33を基材22における下壁部23Bに貼り付ける。なお、表皮片32の外周端部は、上壁部23Aの裏側に折り返され、表皮片33の外周端部は、下壁部23Bの裏側に折り返される。
(軟質材形成工程)
次に、基材22と表皮片31との間に形成された隙間S1に対して、基材22に形成された各注入孔22A,22B(図2参照)から、ポリウレタンなどの発泡樹脂材料を注入し、軟質材24を形成する。これにより、アームレスト20の製造が完了する。
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態によれば、縫製部41及び縫製部42を保持した状態で表皮片31の成形と、基材22の貼り付けとを行う。これにより、縫製部41及び縫製部42の位置ずれを抑制することができる。
ここで言う縫製部の位置ずれとは、所定の位置に対して縫製部の位置がずれることを意味する。なお、縫製部の位置がずれると、隣り合う表皮片同士の境界線(見切り線)や縫い糸によるステッチラインが部分的に蛇行するなどして意匠性が低下する。
従来、基材22に表皮材30を貼り付ける作業としては、手作業によるものが知られている。具体的には、作業者は、例えば、縫製部41,42のうち、いずれか一方の縫製部のみを基材22に位置決めし、位置決めされた縫製部に近い箇所から少しずつ、基材22に対して表皮片31を貼り付ける。つまり、他方の縫製部は、貼り付け作業の終盤に貼り付けられる。
表皮片31を貼り付ける際には、表皮片31に張力を付与させ、しわが生じることを抑制する必要がある。表皮片31に張力が付与されると、表皮片31は、部分的に伸ばされる。従来のように、固定された一方の縫製部に近い箇所から少しずつ、表皮片31を貼り付ける方法では、表皮片31が部分的に伸ばされることで生じる誤差が他方側で累積し、他方の縫製部が位置ずれを起こすことが懸念される。
このような事情から、3枚の表皮片31,32,33が一方向に配列される構成(言い換えると、対向配置される一対の縫製部41,42を備える構成)の場合、従来の手作業では、縫製部41,42の双方を位置決めすることが困難となる。
本実施形態では、縫製部41及び縫製部42を保持した状態で、成形型51の成形面51Aによって表皮片31に張力を付与させつつ、表皮片31の成形を行っている。これにより、表皮片31の成形に起因して、縫製部41,42の位置ずれが生じる事態を抑制できる。つまり、対向配置された一対の縫製部41,42を有する表皮材30を備える構成において、意匠性をより高くすることができる。
また、保持型61に表皮片31の外周端部を載置する際には、保持型61に設けられた板状部62を、縫製された表皮片31の外周端部と表皮片32の外周端部との間に差し込むものとされる。
板状部62を、表皮片31の外周端部と表皮片32の外周端部との間に差し込むことで、縫製部41を位置決めすることができる。これにより、保持部材71にて縫製部41を保持する前に、縫製部41の仮固定を行うことができる。
また、作業者は、表皮片31を保持型61に載置する際に、板状部62が表皮片31の外周端部と表皮片32の外周端部との間に差し込まれた触感を確認しつつ、作業を行うことができる。これにより、表皮片31の載置作業をより確実に行うことができる。
また、表皮片成形工程では、保持型61における表皮片31の外周端部が載置される上面61Aと、成形型51における成形面51Aと、を面一とする。これにより、上面61Aと成形面51Aの間で段差が生じる事態を抑制でき、表皮片31に段差が生じる事態を抑制できるから、意匠性をより高くすることができる。
また、保持部材71は、表皮片31の外周端部に沿って配列された複数のクランプ部材72を備え、縫製部保持工程では、複数のクランプ部材72の各々と保持型61との間で表皮片32の外周端部を挟持することで、縫製部41を保持するものとされ、縫製部41における湾曲部分41Aに対応する箇所には、表皮片32に対して点状に当接するクランプ部材72Aが配されている。
複数のクランプ部材72を備えることで、縫製部41,42の形状に沿って、各クランプ部材72を配列することができる。また、複数のクランプ部材72を順番に操作することで、縫製部41,42を部分的に少しずつ押圧して保持することができ、作業性が良好となる。
具体的には、クランプ部材72で縫製部41,42を保持する際には、作業者は、保持される箇所にしわが生じないように留意する必要がある。このため、作業者は、保持される部分を引っ張るなどして、しわを防止しつつ、縫製部41,42を保持する作業を行うことが好ましい。一つのクランプ部材72で保持する縫製部の面積が大きい程、しわが発生し易くなり、作業性は低下する。縫製部41,42を部分的に少しずつ保持することで、一つのクランプ部材72で保持する縫製部の面積を小さくすることができ、作業性が良好となる。
また、縫製部41の湾曲部分41A付近では、表皮片32の余り(余剰部分36、図11参照)が生じ易い。このような余剰部分は、平坦な形状ではないから、クランプ部材によって押圧すると、表皮片32のしわの原因となる虞がある。このため、クランプ部材は、余剰部分36を避けるように配することが好ましい。本実施形態のように、表皮片32に対して点状に当接するクランプ部材72Aを配することで、表皮片32の余剰部分36を避けてクランプ部材72Aを配置することができ、好適である。
また、クランプ部材72Aの押圧部75は、板状の押圧部73に比べて押圧面が小さい。このため、表皮片32を挟持する際には、より挟持し易い。押圧面が小さい程、表皮片32におけるしわが生じにくく、作業性が良好となるためである。このような事情により、縫製部保持工程においては、まず、クランプ部材72Aを操作し、押圧部75によって表皮片32を部分的に保持した後、他のクランプ部材72を順番に操作することが好ましい。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図12によって説明する。上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態のアームレストの製造方法においては、縫製部保持工程における作業が上記実施形態と異なる。
図12に示すように、本実施形態の製造装置50には、基準ゲージ190が設けられている。この基準ゲージ190は、例えば、縫い糸34の延設方向に沿って延びる長手状をなしており、縫製部41を構成する縫い糸34を覆うように配置可能となっている。
基準ゲージ190は、例えば、アクリルなどの透明部材によって構成されており、基準ゲージ190越しに縫い糸34を視認可能となっている。基準ゲージ190には、第1基準線191及び第2基準線192が描かれている。
第1基準線191及び第2基準線192は、それぞれ直線とされ、互いに平行に配されている。第1基準線191及び第2基準線192は、縫い糸34の位置を作業者が確認するために形成されている。
作業者は、基準ゲージ190越しに縫い糸34の位置を確認し、第1基準線191及び第2基準線192の間に縫い糸34が配されていれば、縫い糸34の位置誤差が許容範囲内であると判断することができる。
縫製部保持工程では、縫い糸34が第1基準線191と第2基準線192の間に配されていることを確認しつつ、縫製部41の保持作業を行う。このように、基準ゲージ190によって縫い糸34の位置を確認することで、縫製部41の位置ずれをより確実に抑制することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、車両用内装材としてアームレストを例示したが、これに限定されない。車両用内装材としては、例えば、ドアトリム、ピラーガーニッシュ、インストルメントパネルなどを挙げることができる。
(2)上記実施形態において、表皮材30は、少なくとも3枚の表皮片から構成されていればよく、例えば、表皮材30が4枚以上の表皮片から構成されていてもよい。
(3)基材22をプレス型81に固定する固定手段は、真空引きに限定されず適宜変更可能である。
(4)上記実施形態では、押圧部材としてクランプ部材72を例示したが、これに限定されない。
20…アームレスト(車両用内装材)、22…基材、30…表皮材、31…表皮片(第1表皮片)、31A…外周端部(第1表皮片における第2表皮片側の外周端部)、31B…外周端部(第1表皮片における第3表皮片側の外周端部)、31D…表皮片の裏面(成形面51Aとは反対側の面)、32…表皮片(第2表皮片)、32A…外周端部(第2表皮片の外周端部)、33…表皮片(第3表皮片)、33B…外周端部(第3表皮片の外周端部)、34…縫い糸(第1表皮片の外周端部と第2表皮片の外周端部を縫製する縫い糸)、41…縫製部(第1縫製部)、41A…第1縫製部における湾曲部分、42…縫製部(第2縫製部)、51…成形型、51A…成形面、61…保持型、61A…保持型の上面(保持型における第1表皮片の外周端部が載置される面)、62…板状部、71…保持部材、72…クランプ部材(押圧部材)、72A…クランプ部材(第2表皮片に対して点状に当接する押圧部材)、190…基準ゲージ

Claims (5)

  1. 基材と、複数の表皮片を縫製してなる表皮材と、を備え、前記複数の表皮片が第1表皮片と、前記第1表皮片を挟む形で配される第2表皮片及び第3表皮片と、から少なくとも構成される車両用内装材の製造方法であって、
    前記第1表皮片の外周形状に倣う枠状の保持型に前記第1表皮片の外周端部を載置した状態で、前記第1表皮片における前記第2表皮片側の外周端部と前記第2表皮片の外周端部とが縫製されてなる第1縫製部、及び前記第1表皮片における前記第3表皮片側の外周端部と前記第3表皮片の外周端部とが縫製されてなる第2縫製部をそれぞれ保持部材によって保持する縫製部保持工程と、
    前記縫製部保持工程の後に行われ、前記保持部材によって前記第1縫製部及び前記第2縫製部を保持した状態で、成形型の成形面を前記第1表皮片に押し当てることで、前記第1表皮片を前記成形面の形状に倣う製品形状に成形する表皮片成形工程と、
    前記表皮片成形工程の後に行われ、前記保持部材によって前記第1縫製部及び前記第2縫製部を保持した状態で、前記基材を前記第1表皮片における前記成形面とは反対側の面に貼り付ける基材貼付工程と、を備える車両用内装材の製造方法。
  2. 前記保持型に前記第1表皮片の前記外周端部を載置する際には、
    前記保持型に設けられた板状部を、前記第1表皮片における前記第2表皮片側の前記外周端部と前記第2表皮片の前記外周端部との間に差し込む請求項1に記載の車両用内装材の製造方法。
  3. 前記表皮片成形工程では、
    前記保持型における前記第1表皮片の前記外周端部が載置される面と、前記成形型における前記成形面と、を面一とする請求項1又は請求項2に記載の車両用内装材の製造方法。
  4. 前記保持部材は、前記第1表皮片の前記外周端部に沿って配列された複数の押圧部材を備え、
    前記縫製部保持工程では、
    前記複数の押圧部材の各々と前記保持型との間で前記第2表皮片を挟持することで、前記第1縫製部を保持するものとされ、
    前記第1縫製部が湾曲部分を有する場合において、前記湾曲部分に対応する箇所には、前記第2表皮片に対して点状に当接する前記押圧部材が配されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両用内装材の製造方法。
  5. 前記縫製部保持工程では、前記第1表皮片における前記第2表皮片側の前記外周端部と前記第2表皮片の前記外周端部とを縫製する縫い糸の位置を基準ゲージによって確認する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両用内装材の製造方法。
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