JP2015537125A - 炭素繊維の製造方法、該方法によって使用される前駆体材料および得られる炭素繊維 - Google Patents

炭素繊維の製造方法、該方法によって使用される前駆体材料および得られる炭素繊維 Download PDF

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Abstract

本発明は、前駆体材料からの連続炭素繊維の製造方法に関する。この方法によれば、連続天然繊維とカーボンナノフィラーを含む前駆体材料が使用され、前記天然繊維は、セルロースなどの少なくとも1種類の植物構成成分から得られるものである。

Description

本発明は連続炭素繊維の製造方法に関する。また、本発明は、該方法によって使用される新規な前駆体材料、および前記方法によって得られる炭素繊維に関する。
本発明は、建設およびインフラ設備、工業設備;輸送、自動車、鉄道および造船;電気およびエレクトロニクス;スポーツおよびレジャー;または風力再生可能エネルギーの分野における材料および部品の作製に応用される。
ポリアクリロニトリルは、現在、炭素繊維の製造のために最も広く使用されている前駆体である。ポリアクリロニトリルを前駆体として用いる炭素繊維の製造は、ポリアクリロニトリル繊維(PAN繊維)を使用し、この繊維に対して炭素繊維が得られるまで一連の処理を行うことを本質とし、このような処理は、特に、炭素化または熱分解を含むものである。まず、PAN繊維の酸化が空気中で、セ氏200から300度の範囲の温度で数時間行われる。次いで、サイジングと炭素化(熱分解)が行われる。炭素化は、二窒素雰囲気下、1000から1500度の温度でわずか数分間行われる。これらの工程の最後に、90%の炭素、およそ8%の窒素、1%の酸素および1%未満の水素からなる炭素繊維が得られる。場合によっては、黒鉛化と称されるさらなる工程が行われる。この工程は2500から3000度の温度を必要とし、およそ1分間適用される。この場合、この最終工程は99%が炭素で構成された物質を得るのに有用であり、これにより、かなり可鍛性が上がるが強度も低くなる。
しかしながら、もし、負荷を支持する方向に繊維が厳密に結合されるのであれば、高いまたは非常に高い引張強度を有する炭素繊維の製造において、PAN繊維を用いた方法により非常に良好な結果が得られる。繊維ストランドは一方の方向に強く、従って、他方の方向にはあまり堅牢ではない。このような炭素繊維は、複合材料の製造では満足のいく結果が示され、航空機、自動車、エレクトロニクス部品および再生可能エネルギー業界において広く使用されている。しかしながら、この原価および製造システム(これはかなり複雑である。)の管理が、前駆体としてPAN繊維を有する炭素繊維系複合材のより広範な使用の障壁要素となっている。
セルロース系前駆体は、良好に構成された炭素化された構造が作製されるという利点を有する。また、セルロースを前駆体として用いた炭素繊維の製造原価は、ポリアクリロニトリルを用いた繊維よりもずっと低い。しかしながら、セルロース由来炭素繊維は、大掛かりな開発の対象になっていない。第1の理由は、制御型熱分解工程に耐える一貫性のある繊維の作製においてみられる技術的困難性によるものである。第2の理由は、得られる炭素繊維の機械的特性がPAN繊維系の炭素繊維のもより非常に大きく劣るという事実によるものである。
また、以下の文献も参照するとよい。
文献KR20120082287には、リヨセル(木材または竹に由来するセルロース系繊維)とナノ複合材−グラフェン材料を含む前駆体材料からの炭素繊維の製造方法が記載されている。かかる前駆体の使用により、繊維の機械的特性、例えば前記繊維の伸び特性を改善することが可能になる。
文献CN1587457には、改善された特性および低製造コストを有する炭素繊維の製造のためのセルロース系前駆体材料の調製方法が記載されている。このセルロース系調製物は、セルロース系溶液中に挿入された煤ナノ粒子を含むものである。
文献US2011/285049には、重量基準で10%以下、好ましくは0.5%から1.5%である分散カーボンナノチューブを含む連続リグニン繊維を含む前駆体材料からの炭素繊維の製造方法が記載されている。リグニンとカーボンナノチューブは混合され、溶融状態になるように加熱され、押出され、スピンされる。この方法では、前駆体材料のサイジング工程は提供されない。
文献US2010/285223には、繊維または織物の安定化、炭素化および黒鉛化工程を含む炭素繊維または炭素織物の製造方法が記載されており、該方法によればリヨセル繊維またはリヨセル織物が使用され、該方法によれば前処理が行われる。この前処理は安定化処理の前に行われ、繊維または織物をシリコン系ポリマーを含む溶液中および難燃性の塩を含む水溶液に浸漬させることを本質とする。シリコン系ポリマーは、例えばポリシロキサン(シリコーン)であり、難燃性の塩は、リン酸アンモニウムまたはリン酸ナトリウムまたは塩化アンモニウムを含む。このような繊維内への炭素ナノ粒子の挿入は想定されていない。
文献WO2012/066241には、炭素繊維またはガラス繊維または植物繊維または鉱物繊維またはセルロース系繊維またはポリマー系繊維で構成された1つ以上の繊維集合体を含む繊維性材料の製造方法が記載されている。繊維性材料には熱硬化性ポリマーまたは硬化剤を含む熱硬化性ポリマーとカーボンナノチューブのブレンドが含浸される。硬化剤およびカーボンナノチューブを導入するための混合物が使用される。この混合物は、流体、繊維、粉末または膜の形態であり得る。この方法は、天然繊維を含む前駆体材料からの炭素繊維の製造に関するものではない。
文献Kaburagi et al.には、3200℃で黒鉛化処理を受けたガラス型炭素繊維に対して行われた集合組織および構造の試験が記載されている。炭素繊維は、セルロース繊維などの前駆体材料を用いて作製されたものである。黒鉛化はこの前駆体に対して行われ、表面に炭素の微細な層が現れる。
韓国特許出願公開第20120082287号明細書 中国特許出願公開第1587457号明細書 米国特許出願公開第2011/285049号明細書 米国特許出願公開第2010/285223号明細書 国際公開第2012/066241号
本発明の目的は、カーボンナノフィラーの添加によって改質された天然供給源から、より具体的には植物バイオマスから誘導される前駆体材料が使用される連続炭素繊維の製造方法を提供することにより、先行技術の欠点を改善することである。
本発明によれば、前駆体材料は、植物バイオマス(リグノセルロース系バイオマスとも称される。)の構成成分のうちの少なくとも1種類から得られるものである。前記植物バイオマスの主構成成分はセルロース(または線状グルコース多糖)、ヘミセルロース(または5個および6個の炭素原子を含む糖の分枝多糖)ならびにリグニン(芳香族複合ポリマー)である。本発明によれば、前駆体材料は、木材もしくは亜麻、麻、ラミーもしくは竹由来のセルロースから、または例えば木質繊維、ジュート繊維、穀類のわらの繊維、トウモロコシの茎の繊維、コルク繊維もしくはリグニン繊維中のセルロースとリグニンの結合体であるリグノセルロースから得られるものである。好ましくは、前駆体材料は、木材もしくは亜麻、麻、ラミーもしくは竹由来のセルロースから、または例えば、木質繊維、ジュート繊維、穀類のわらの繊維、トウモロコシの茎の繊維もしくはコルク繊維中のセルロースとリグニンの結合体であるリグノセルロースから得られるものである。
この連続炭素繊維の製造方法では、本発明によれば、前駆体材料として前駆体繊維とカーボンナノフィラーが使用される。前駆体繊維は、少なくとも1種類の植物構成成分、好ましくはセルロースから得られるものであるため、以下、天然繊維と称する。従って、以降、本記載において、用語「天然繊維」は、植物構成成分から、例えば、木材もしくは亜麻、綿、麻、ラミーもしくは竹由来のセルロース、または例えば木質繊維、ジュート繊維、穀類のわらの繊維、トウモロコシの茎の繊維、コルク繊維もしくはリグニン繊維中のセルロースとリグニンの結合体であるリグノセルロースから作製される繊維を意味していることを意図する。
本発明の主題は、より具体的には、前駆体材料の炭素化工程を含み、該前駆体材料は連続天然繊維とカーボンナノフィラーを含むものであり、前記天然繊維は少なくとも1種類の植物構成成分から得られるものである、前駆体材料からの連続炭素繊維の作製方法であって、主に、該炭素化工程前に該前駆体材料のサイジング工程も含むことを特徴とする方法である。
サイジング工程は、前駆体材料を、例えば塩化アンモニウムおよび尿素またはシロキサンを含むサイジング浴中で通過させることを含む。
重量基準でのカーボンナノフィラー含有量は、天然繊維の重量に対して0.01%から30%、好ましくは0.01%から3%、より優先的には0.03%から0.45%である。
該方法の第1の異型形態によれば、前駆体材料として前記天然繊維の製造中でのカーボンナノフィラーの導入によって改質された少なくとも1種類の天然繊維が使用される。
好都合には、この第1の異型形態によれば、カーボンナノフィラーが、該天然繊維の製造に使用する植物構成成分を含む溶液中の水性分散体によって導入される。
該方法の第2の異型形態によれば、前駆体材料が、該炭素化工程前の前記繊維に対して行われるカーボンナノフィラーの供給によって改質された少なくとも1種類の天然繊維を含むものである。
この第2の異型形態によれば、天然繊維に対するカーボンナノフィラーの供給は、サイジング工程中に優先的には行われ、該カーボンナノフィラーがサイジング浴中に導入される。
また、場合により、該方法は、炭素化工程後に2000℃から3000℃、好ましくは2000℃より高い、好ましくは2200℃より高い温度で8から15分間、好ましくは11分間行われる黒鉛化工程も含む。
好都合には、天然繊維は、セルロースの溶液から、好ましくは、木材、亜麻、綿、麻、ラミーもしくは竹由来のセルロースの溶液、または例えば、木質繊維、ジュート繊維、穀類のわらの繊維、トウモロコシの茎の繊維もしくはコルク繊維中のセルロースとリグニンの結合体であるリグノセルロースの溶液から;続いて、連続繊維、例えば、水和セルロース(hydrocellulose)繊維が形成されるようにダイでの押出しにより得られるもの、または押出し後にリグニン繊維が形成されるようにリグニンから他の様式で得られるものである。
本発明の別の主題は、天然繊維とカーボンナノフィラーを含むものであり、前記天然繊維が、少なくとも1種類の植物構成成分から、好ましくは、木材、亜麻、麻、ラミーもしくは竹由来のセルロースから選択されるセルロース、好ましくは、木材由来のセルロース、または例えば木質繊維、ジュート繊維、穀類のわらの繊維、トウモロコシの茎の繊維、コルク繊維もしくはリグニン繊維中のセルロースとリグニンの結合体であるリグノセルロースから得られるものである、連続炭素繊維の製造のための前駆体材料に関する。
好ましくは、天然繊維がセルロースまたはリグノセルロースから得られるものである。
好都合には、前駆体材料は、重量基準で0.01%から30%、好ましくは、0.01%から3%、より優先的には0.03%から0.45%であるカーボンナノフィラーを含有している天然繊維を含むもの、または重量基準で該繊維の重量の0.01%から30%、好ましくは0.01%から3%、より優先的には0.03%から0.45%であるカーボンナノフィラーを含有している組成物でコーティングされた天然繊維を含むものである。
本発明の別の主題は、記載の方法により得られ得る、または先に記載の前駆体材料を用いて得られ得る炭素繊維に関する。
本発明によれば、カーボンナノフィラーは、単独または任意の割合での混合物としてのカーボンナノチューブまたはグラフェンである。
カーボンナノチューブCNTは、単層型であっても、二層型であっても多層型であってもよいことを認識されたい。二層ナノチューブは、特に、Flahaut et al.,Chem.Com.(2003),1442に記載のようにして調製され得る。多層ナノチューブは一部としては、文献WO03/02456に記載のようにして調製され得るものである。
ナノチューブは、通常、0.1から100nm、好ましくは0.4から50nm、さらに良好には1から30nm、またはさらに10から15nmの範囲の平均直径、および好都合には0.1から10μmの長さを有するものである。長さ/直径の比は、好ましくは10より大きく、通常、100より大きい。この比表面積は、例えば100から300m/g、好都合には200から300m/gであり、この見かけ密度は、特に0.05から0.5g/cm、より優先的には0.1から0.2g/cmであり得る。多層ナノチューブは、例えば、5から15枚のシート(または層)、より優先的には7から10枚のシートで構成されたものであり得る。このようなナノチューブは処理されたものであっても、そうでなくてもよい。
粗製カーボンナノチューブの一例は、特に、Arkema社から商標名Graphistrength(R)C100で市販されているものである。
このようなナノチューブは、本発明による方法で使用する前に、精製および/または処理(例えば、酸化)および/または磨砕および/または官能性付与してもよい。
ナノチューブの磨砕は、特に、低温条件下で行っても高温条件下で行ってもよく、ボールミル、ハンマーミル、エッジランナーミル、ナイフミル、ガスジェットミルなどのデバイスまたは絡み合ったナノチューブ網目のサイズが縮小され得る任意の他の磨砕システムで使用される既知の手法により行われ得る。この磨砕工程は、ガスジェット磨砕手法により、特にエアジェットミルで行われる好ましい。
粗製または磨砕ナノチューブを、硫酸溶液で、調製過程に由来する存在し得る無機系および金属系の残留不純物、例えば鉄などがなくなるように洗浄することにより精製してもよい。重量基準での硫酸に対するナノチューブの比は、特に、1:2から1:3であり得る。さらに、精製操作は、90から120℃の範囲の温度で例えば5から10時間行われ得る。この操作の後、好都合には、精製ナノチューブを水ですすぎ洗浄する工程および乾燥させる工程が行われ得る。異型形態として、ナノチューブを高温、典型的には1000℃より高い温度での熱処理によって精製してもよい。
ナノチューブは、好都合には、重量基準で0.5%から15%のNaOCl、好ましくは重量基準で1%から10%のNaOClを含む次亜塩素酸ナトリウム溶液と、例えば、次亜塩素酸ナトリウムに対してナノチューブが重量基準で1:0.1から1:1の範囲の比率で接触させることにより酸化させる。酸化は、好都合には、60℃より下の温度、好ましくは周囲温度で数分間から24時間の範囲の時間で行われる。この酸化操作の後、好都合には、酸化されたナノチューブを濾過および/または遠心分離、洗浄ならびに乾燥する工程が行われ得る。
ナノチューブを、ビニルモノマーなどの反応性単位をナノチューブ表面にグラフトすることにより官能性付与してもよい。ナノチューブの構成成分材料が、無水または無酸素環境(これは、該表面から酸素含有基を除去することが意図される。)において900℃より上での熱処理に供された後、ラジカル重合開始剤として使用される。
また、グラフェンは2004年に見出された物質であり、これ以来、工業規模で製造されていることを認識されたい。これは、蜂の巣状にならんだ炭素原子からなる2次元結晶であり、この積層によってグラファイトが構成される(ここで、1mmのグラファイトには数百万シートのグラフェンが含まれている。)。グラフェンの種々の調製方法が文献に提案されており、連続した層によるグラファイトシートをそれぞれ、接着テープによって(Geim A.K.,Science,306:666,2004)、または試薬(例えば、硝酸と併用した硫酸)を使用し、これを、超音波の存在下で水中で容易に剥離され得るグラファイト酸化物が形成されるようにグラファイト層間に挿入して酸化させることによって剥がすことを本質とする機械的剥離および化学的剥離と称される方法が挙げられる。別の剥離手法は、界面活性剤の存在下で、溶液中のグラファイトを超音波に供することを本質とするものである(US7824651)。また、縦軸に沿ったカーボンナノチューブのへき開によってグラフェン粒子を得ることも可能である(「Micro−Wave Synthesis of Large Few−Layer Graphene Sheets,Aqueous Solution of Ammonia」,Janowska,I.et al.,NanoResearch,2009または「Narrow Graphene nanoribbons from Carbon Nanotubes」,Jiao L.et al.,Nature,458:877−880,2009)。グラフェンの調製のためのまた別の方法は、真空下で高温にて炭化ケイ素を分解させることを本質とするものである。
最後に、数名の著者により、場合により高周波発生器(RF−CVD)を併用した化学蒸着(CVD)によるグラフェンの合成方法が報告されている(Dervishi et al.,J.Mater.Sci.,47:1910−1919,2012;Dervishi et al.,Chem.Commun.,4061−4063,2009;Prabhas et al.,Energy Environ.Sci.,4:778−783,2011)。
CVDによる金属膜上での合成は、一般的に、粉末状の触媒を用いたCVDによる合成と区別される。
平坦な基材上に堆積させた金属膜(Co、Cu、Ni)上でのCVDによるグラフェンの合成方法は、一般的に800℃から1000℃の範囲の温度での炭化水素の分解を伴うものである(S.Bhaviripudi et al.,Nano Lett.,2010,10,4128;H.J.Park et al.,Carbon,2010,48,1088;A.Varykhalov et al.,Phys.Rev.B,2009,80,35437)。
粉末形態の触媒を用いたCVDによるグラフェンの作製は、さらに、Wang et al.,Chem.Vap.Deposition,15:53−56,2009(MgOに担持されたコバルト上での1000℃でのメタンの分解に基づいたもの)、またはDervishi et al.,Chem.Mater.,21:5491−5498,2009(Fe−Co/MgO系での1000℃でのアセチレンの分解によるもの)によって報告されている。
従って、用語「グラフェン」は、独立した個々の平坦なグラファイトシートを表すが、また、延伸により1枚から数十枚のシートを含み、平坦な、またはいくぶん波形の構造を有する集合体も表す。従って、この定義は、FLG(数層グラフェン)、NGP(ナノサイズグラフェンプレート)、CNS(カーボンナノシート)およびGNR(グラフェンナノリボン)を包含している。他方、それぞれ、1つ以上のグラフェンシートの同軸状に丸めたもの、およびこのようなシートの乱層構造積層体からなるカーボンナノチューブおよびナノファイバーは除外する。
該方法に使用されるグラフェンは、化学蒸着またはCVDによって、好ましくは、混合型酸化物を主体とする粉末状の触媒を使用する方法により得られ得る。これは、特徴的には、50nm未満、好ましくは15nm未満、より優先的には5nm未満の厚さをし、1ミクロン未満、10から1000nm、優先的には50から600nm、より優先的には100から400nmの横寸法を有する粒子の形態である。このような粒子の各々には、一般的に1から50枚のシート、好ましくは1から20枚のシート、より優先的には1から10枚のシート、またはさらには1から5枚のシートが含まれており、これらは、例えば、超音波による処理中に、互いに独立したシートの形態に解離され得る。
本発明の他の詳細および利点は、連続天然繊維FPがセルロースから得られる繊維であり、カーボンナノフィラーがカーボンナノチューブである場合において簡略化のために示し、例示的で非限定的な例として示した以下の説明を、添付の図を参照しながら読むと浮かび上がるであろう。図は、以下のものを示す。
本発明の第1の異型形態による炭素繊維の製造方法の工程を示す模式図である。 本発明の第2の異型形態による炭素繊維の製造方法の工程を示す模式図である。 天然繊維FPの作製のための工程を示す模式図である。 左側が、作製された天然繊維FPを形成する原繊維であり、右側が破壊後の繊維の試料である電子顕微鏡画像である。 50℃で湿潤中のセルロースの電子顕微鏡画像である。 ミキサー中で活性化させたセルロースの電子顕微鏡画像である。 −10℃で溶解開始時の電子顕微鏡画像である。 図3の模式図に示した押出しのためのダイでの使用の準備ができたセルロース溶液の電子顕微鏡画像である。
以下の記載において、前駆体材料は水和セルロース型FPの連続天然繊維で構成されたものであり、カーボンナノフィラーはカーボンナノチューブCNTである。
従って、この例では、連続炭素繊維FCは、カーボンナノチューブCNTの添加によって改質された水和セルロース繊維FPから作製されたものである。
本発明により2つの異型形態を提案し、それぞれ図1および2に示す。
第1の異型形態は、水和セルロース繊維FPの製造中にカーボンナノチューブを導入することを本質とするもの、従って、前駆体として使用される繊維にはカーボンナノチューブが含まれている(FP+CNT)、
第2の異型形態は、水和セルロース繊維の製造後にカーボンナノチューブを供給することを本質とするものである。
もちろん、連続炭素繊維の製造方法では、天然繊維FP、即ち水和セルロース繊維の作製は、例えば図3に示すようにして事前に行われる。連続水和セルロース繊維は、例えば、スプールBに巻き取られる。また、天然繊維は、水和セルロース繊維の作製工程を含む全工程を炭素繊維が得られるまで連続的に行うことにより連続的に製造され得る。
本明細書において後述する実際の実施の例では、以下の工程を行った。
工程1.粗製セルロースの活性化
木材起源の210gのセルロースを、3kgのオルトリン酸が入った50℃の反応器内に入れた。この混合物を、パドルミキサーを用いて10分間撹拌した。
工程2.溶解
混合物を、2℃/分である速度、またはおよそ2℃/分である速度で−10℃まで冷却した。3時間で溶解する。
図5、6、7および8は、電子顕微鏡検査による、調製時の溶液を示す。
工程3.カーボンナノチューブの添加
カーボンナノチューブの分散体を事前に、Arkema社によって作製されたGraphistrength(R)CW2−45カルボキシメチルセルロースを主体とするマスターバッチから調製した。
第1の異型形態の実施について
工程2の最後に得られたセルロースのリン酸溶液の一部に、2重量%のカーボンナノチューブを含むこの水性分散体をドープした。
続いて、以下の2種類の配合物を使用した。
1)リン酸HPO中に7%のセルロースを含む第1配合物
2)リン酸HPO中に7%のセルロースと0.03%のカーボンナノチューブを含む第2配合物
工程4.水和セルロース繊維FP(天然繊維)の製造(図3)
溶液を、図3に示すようにして、400μmの穴径を有する60穴ダイを使用し、45℃の温度でイソプロパノール系凝固浴中に押出した。ダイ排出口の繊維は60マイクロメートルの直径を有する。この繊維は、図4の画像に示したような整列した原繊維からなるものである。
洗浄および乾燥後、繊維はスプールBに巻き取られる。
得られる水和セルロース繊維FPは、この繊維にカーボンナノチューブが含まれようとそうでなかろうと(第1配合物または第2配合物から得られる繊維)一貫性がある。
機械的特性を以下の条件下で試験した。
引張速度 2mm/分
試験繊維試料の固定長:10mm
動力測定セル:20cN(センチニュートン)
以下の表により、水和セルロース繊維および0.045重量%のCNTの添加によって改質した水和セルロース繊維の粘靭性(N/デシテックス)および伸び(%)パラメータを測定した結果を示され得る。
Figure 2015537125
この第1の比較の表で既に、CNTをドープした繊維(即ち、CNTを含む繊維)の方が大きな粘靭性が得られることがわかる。
工程5.サイジング(図1および2の符号100)−炭素化(延伸なし)(図1および2の符号200)
第1配合物(CNTなし)から得た水和セルロース繊維FPを、CNTを0.045重量%の含有量で導入した塩化アンモニウムと尿素の浴中で通過させる(図2)。
延伸なしの炭素化について試験を行った。
炭素化条件:繊維を、温度を連続的に1℃、10℃、190、210、240、270、270、330、430、600℃にした炉内に、7.8m/時の移動速度および40分間の通過時間で通過させる。
炭素化中に行われる炭素繊維の延伸による延伸の目的は、得られる炭素繊維の機械的特性を改善することである。この改善により、CNTを添加した場合の炭素繊維の強度は数倍に達し得る。
以下の表は、一例では繊維FPを塩化アンモニウムNHCl尿素浴中に、および別の例では5%のシロキサンを含む水性浴中で通過させることにより行ったサイジング処理を伴った場合の破壊強度および伸びに関する比較を示す。各試験は、一方ではCNT浴中に供給して行い、他方では比較としてCNTの供給なし行い、繊維は第1配合物から得た水和セルロース繊維FPとした。
NHCl+尿素での処理では、0.045重量%負荷量のCNTを導入した。
シロキサンを含む水溶液での処理では、0.45重量%負荷量のCNTを導入した。
Figure 2015537125
結果は、CNTを浴に添加した場合の2つの処理例の方が良好である。
工程6.黒鉛化
2200℃の炉内で11分間通過させる,アルゴン雰囲気.
Figure 2015537125
上記の比較の表から、破壊強度の結果は黒鉛化の前と後で同一であることがわかる。この黒鉛化工程は、良好な機械的強度の結果が得られるようにサイジングを最適化した場合は必要でなく、これは先の表の実施例に相当する。
セルロースまたはリグノセルロースから作製される天然繊維は、5マイクロメートルから200マイクロメートル、好ましくは5マイクロメートルから100マイクロメートル、好ましくは5から60マイクロメートルの直径を有する。
炭素化工程後、炭素繊維は5マイクロメートルの直径を有する。
選択された植物構成成分がリグニンである場合、炭素繊維は、好ましくは第2の異型形態の方法に従って、即ち、カーボンナノフィラーをサイジング浴中に供給することによって製造される。
従って、本発明は、前駆体として天然供給源、例えば、植物構成成分、好ましくは、木材、亜麻、綿、麻、ラミーまたは竹由来のセルロースから選択されるセルロース、好ましくは、木材由来のセルロースまたは例えば木質繊維、ジュート繊維、穀類のわらの繊維、トウモロコシの茎の繊維、コルク繊維もしくは(of)リグニン繊維中のセルロースとリグニンの結合体であるリグノセルロースを選択すること、およびこの前駆体を単独または混合物としてのカーボンナノフィラー、例えば、カーボンナノチューブまたはグラフェンで、高レベルの性能を有し、炭素化収量のためにより有効であり、PAN繊維などの前駆体よりも高レベルの性能を有する炭素化物質が低コストで得られる前駆体が得られるように改質することを本質とする。
本発明の方法によって得られる、または本発明による前駆体材料を用いて得られる炭素繊維は、密度はガラスの2.7から該方法によって得られる炭素繊維の1.5に変化するが、引張弾性率の認識可能な増大が可能なため、スポーツ、風力エネルギー、輸送または造船などの用途、およびガラス繊維が使用される利点、特に構造体の重量の低減を伴う用途に好都合に使用され得る。
また、全く明白なことに、ガラス繊維が使用されるすべての用途で、本発明による炭素繊維は、ガラス繊維と既知の共混合(comixing)、織りまたは編み手法に従って混合され得る。
前駆体は連続繊維の形態で、少なくとも1種類の植物構成成分から、好ましくは、例えば水和セルロース繊維などのセルロースから作製される。
前駆体の改質は、この作製中、または炭素化前のサイジング工程時にカーボンナノフィラーを前駆体繊維中に一体化することによって行われ得る。
これらの2つの異型形態では、カーボンナノフィラーにより、繊維の制御型熱分解時に、構造化された炭素構造の形成が可能になる。また、カーボンナノフィラーを供給することによる前駆体材料の改質により、20%から30%という炭素化度の改善が可能になる。

Claims (15)

  1. 前駆体材料からの連続炭素繊維の製造方法であって、
    前駆体材料を炭素化する工程を含み、前記前駆体材料は連続天然繊維とカーボンナノフィラーを含み、前記天然繊維は少なくとも1種類の植物成分から得られ、炭素化工程の前に前駆体材料のサイジング工程を含むことを特徴とする、方法。
  2. サイジング工程が、前駆体材料を、塩化アンモニウムおよび尿素またはシロキサンを含むサイジング浴中に通過させることを含むことを特徴とする、請求項1に記載の炭素繊維の製造方法。
  3. 重量基準のカーボンナノフィラー含有量が、天然繊維の重量に対して0.01%から30%、好ましくは0.01%から3%、好ましくは0.03%から0.45%であることを特徴とする、請求項1または2に記載の炭素繊維の製造方法。
  4. 前駆体材料が、天然繊維の製造中にカーボンナノフィラーを導入することによって改質された少なくとも1種類の天然繊維を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の炭素繊維の製造方法。
  5. カーボンナノフィラーが、天然繊維の製造に使用する少なくとも1種類の植物成分を含有する溶液中の水性分散体によって導入されることを特徴とする、請求項4に記載の炭素繊維の製造方法。
  6. 前駆体材料が、炭素化工程の前に行われる天然繊維に対するカーボンナノフィラーの供給によって改質された少なくとも1種類の天然繊維を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の炭素繊維の製造方法。
  7. 天然繊維に対するカーボンナノフィラーの供給がサイジング工程中に行われ、該カーボンナノフィラーがサイジング浴中に導入されることを特徴とする、請求項1から6に記載の炭素繊維の製造方法。
  8. 炭素化工程後に2000℃から3000℃、好ましくは2000℃より高い、好ましくは2200℃に等しい温度で8から15分間、好ましくは11分間に等しい期間行われる黒鉛化工程も含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の炭素繊維の製造方法。
  9. 天然繊維がセルロースまたはリグノセルロースから得られることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の炭素繊維の製造方法。
  10. 天然繊維をセルロースの溶液から、好ましくは木材または亜麻またはトウモロコシまたは綿由来のセルロースの溶液から得て、およびダイ押出しにより、連続水和セルロース繊維を形成することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の炭素繊維の製造方法。
  11. カーボンナノフィラーが、単独または任意の割合の混合物としてのカーボンナノチューブまたはグラフェンであることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の炭素繊維の製造方法。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を行うのに適した前駆体材料であって、
    天然繊維とカーボンナノフィラーを含み、
    前記天然繊維は、少なくとも1種類の植物成分から、好ましくは、木材、亜麻、綿、麻、ラミーまたは竹由来のセルロースから選択されるセルロース、好ましくは、木材由来のセルロースまたはリグノセルロース、即ち、例えば木質繊維、ジュート繊維、穀類わら繊維、トウモロコシ茎繊維、コルク繊維またはリグニン繊維におけるセルロースとリグニンの結合体、から得られ、該カーボンナノフィラーが重量基準で、該繊維の重量の0.01%から30%、好ましくは0.01%から3%、好ましくは0.03%から0.45%であることを特徴とする、前駆体材料。
  13. カーボンナノフィラーがサイジング浴から導入されることを特徴とする、請求項12に記載の前駆体材料。
  14. 請求項1から11のいずれか一項に記載の方法により、または請求項13もしくは14に記載の前駆体材料を用いて得られ得る炭素繊維。
  15. スポーツ、風力エネルギー、輸送または造船などの用途、およびガラス繊維が使用される用途における請求項14に記載の炭素繊維の使用。
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