JP2015526576A - ポリエーテルカーボネートポリオールの製造方法 - Google Patents

ポリエーテルカーボネートポリオールの製造方法 Download PDF

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Abstract

ポリエーテルカーボネートポリオールの製造方法本発明は、アルキレンオキシド及び二酸化炭素を一種以上のH−官能性スターターに、二重金属シアン化物触媒の存在下で、付加することにより、ポリエーテルカーボネートポリオールを製造する方法であって、(α)H—官能基を含まない懸濁化剤を反応器中に入れ、(β)場合により、アルキレンオキシドの一部を工程(α)からの混合物に温度90〜150℃で添加し、次いで、アルキレンオキシド化合物の添加を中断し、及び(γ)反応中に、一種以上のH−官能性スターターを、反応器に連続的に計量供給する、方法に関する。

Description

本発明は、一種以上のH−官能性スターター物質の存在下で、二酸化炭素(CO)をアルキレンオキシドと触媒共重合させることにより、ポリエーテルカーボネートポリオールを製造する方法に関する。
H−官能性スターター物質(「スターター」)の存在下で、アルキレンオキシド(エポキシド)と二酸化炭素を、触媒反応させることによる、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造は、40年以上にわたり集中的に研究されている(例えばInoue et al., 二酸化炭素及びエポキシドの有機金属化合物による共重合(Copolymerization of Carbon Dioxide and Epoxide with Organometallic Compounds); Die Makromolekulare Chemie 130, 210-220, 1969)。この反応を、等式(I)でダイアグラム形態に示すが、式中、Rは、有機ラジカル、例えばアルキル、アルキルアリール又はアリールであり、そのそれぞれがヘテロ原子、例えばO、S、Si、等も含んでなり、e、f及びgが整数を表し、等式(I)で、ポリエーテルカーボネートポリオールを示す生成物は、単純に、式に示す構造を有するブロックが、原則的に、得られるポリエーテルカーボネートポリオール中に再び見られるが、ブロックの順序、数及び長さ及びスターターのOH官能基が変化しており、等式(I)に示すポリエーテルカーボネートポリオールに限定されない。この反応(等式(I)参照)は、温室効果ガス、例えばCO、が重合体中に転化されることを表しているので、この反応は生態学的に非常に有利である。等式(I)に示す環状カーボネート(例えばR=CHプロピレンカーボネート)は、さらなる生成物、実際には二次生成物、として形成される。
Figure 2015526576
欧州特許第0222453号は、アルキレンオキシド及び二酸化炭素から、DMC触媒及び共触媒、例えば硫酸亜鉛、の触媒系を使用して、ポリカーボネートを製造する方法を開示している。この方法では、重合は、アルキレンオキシドの一部を触媒系と一回接触させることにより開始される。その後でのみ、アルキレンオキシドの残量及び二酸化炭素を同時に計量供給する。欧州特許第0222453号、例1〜7における活性化工程で示されている60重量%のアルキレンオキシド化合物量は、H−官能性スターター化合物に対して高く、これは、アルキレンオキシド化合物の単独重合の高発熱性のために、大規模用途では一定の安全性に関する危険性があるのが不利である。
国際公開第2003/029325号パンフレットは、高分子量脂肪族ポリエーテルカーボネートポリオール(重量平均分子量が30,000g/molを超える)の製造方法を開示しているが、そこでは、カルボン酸亜鉛及びシアン化多金属化合物からなる群からの無水触媒が使用され、この触媒は、二酸化炭素の少なくとも部分量と先ず接触させてから、アルキレンオキシドを加える。150barまでの最終的なCO圧力は、反応器に、及び安全性に、非常に高い要求を課している。150barの極度に高い圧力でも、約33重量%CO〜最大42重量%COしか取り込まれていない。例は、溶剤(トルエン)の使用を記載しており、これは、反応後に再び熱的に分離しなければならず、時間及びコストの観点から、出費の増加につながる。さらに、不均質性又は2.7以上の多分散度を有する重合体は、非常に広いモル質量分布を有する。
国際公開第2008/092767号パンフレットは、一種以上のH−官能性スターター物質を最初に反応器中に入れること、及び反応中に、一種以上のH−官能性スターター物質を反応器中に連続的に計量供給することを特徴とする、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造方法を開示している。従って、この方法は、一種以上のH−官能性スターター物質を最初に反応器中に入れなければならないという欠点がある。
発明の具体的説明
従って、本発明の目的は、H−官能性スターター物質を最初に反応器中に入れる必要が無く、得られるポリエーテルカーボネートポリオール中に高含有量のCOが取り込まれること、及び好ましい選択性(即ち、環状カーボネート対直鎖状の重合体結合したカーボネートの比が低い)が同時に達成されるポリエーテルカーボネートポリオールの製造方法を提供することである。
驚くべきことに、本発明の目的は、一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)、一種以上のアルキレンオキシド(複数可)及び二酸化炭素から、DMC触媒の存在下で、ポリエーテルカーボネートポリオールを製造する方法であって、
(α)H―官能基を含まない懸濁化剤を、場合によりDMC触媒と共に、最初に反応器中に入れ、
(β)アルキレンオキシドの部分量を、場合により、工程(α)からの混合物に、温度90〜150℃で添加し、次いで、アルキレンオキシド化合物の添加を中断し、及び
(γ)反応中に、一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)を、反応器に連続的に計量供給する、方法により達成されることが分かった。
本発明の方法では、H−官能基を含まない懸濁化剤を先ず反応器に入れる。次いで、重付加に必要な量の、好ましくは活性化していない、DMC触媒を反応器に導入する。添加の順序はこの状況下では重要ではない。また、DMC触媒を最初に反応器に導入し、次いで懸濁化剤を導入することもできる。あるいは、DMC触媒を不活性懸濁化剤に懸濁させ、次いで、その懸濁液を反応器中に導入することもできる。反応器壁又は反応器に設置した冷却素子との十分な熱交換区域が懸濁化剤により得られるので、放出された反応の熱が非常に良く除去される。さらに、冷却が無い場合、懸濁化剤が熱容量を与えるので、この場合、温度は、反応混合物の分解温度未満に抑えられる。
本発明により使用される懸濁化剤は、H−官能基を含まない。好適な懸濁化剤は、それぞれの場合にH−官能基を含まない、全ての極性非プロトン性、弱極性非プロトン性、及び非極性非プロトン性溶剤である。懸濁化剤の2種類以上の混合物も、懸濁化剤として使用できる。下記の極性非プロトン性溶剤をこの点における例として挙げることができる、即ち4-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソラン(以下、環状プロピレンカーボネート又はcPCとも呼ぶ)、 1,3-ジオキソラン-2-オン(以下、環状エチレンカーボネート又はcECとも呼ぶ)、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ニトロメタン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びN-メチルピロリドン。非極性及び弱極性非プロトン性溶剤の群には、例えばエーテル、例えばジオキサン、ジエチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル及びテトラヒドロフラン、エステル、例えば酢酸エチル及び酢酸ブチル、炭化水素、例えばペンタン、n-ヘキサン、ベンゼン及びアルキル化ベンゼン誘導体(例えばトルエン、キシレン、エチルベンゼン)、塩素化炭化水素、例えばクロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン及び四塩化炭素がある。4-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソラン、1,3-ジオキソラン-2-オン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン及びジクロロベンゼン及びこれらの懸濁化剤の二種以上の混合物が懸濁化剤として使用するのに好ましく、4-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソラン及び1,3-ジオキソラン-2-オン、又は4-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソランと1,3-ジオキソラン-2-オンの混合物が特に好ましい。
工程(α)
好ましくは、工程(α)で、H−官能基を含まない懸濁化剤を最初に反応器中に、場合によりDMC触媒と共に導入し、H−官能性スターター物質は最初に反応器中には導入しない。あるいは、工程(α)で、H−官能基を含まない懸濁化剤、及びH−官能性スターター物質(複数可)の部分量及び場合によりDMC触媒も、最初に反応器中に導入することができる。
DMC触媒は、好ましくは、得られる反応生成物中のDMC触媒の含有量が、10〜10,000ppm、特に好ましくは20〜5,000ppm、最も好ましくは50〜500ppmになるような量で使用する。
好ましい実施態様では、不活性ガス(例えばアルゴン又は窒素)、不活性ガス/二酸化炭素混合物又は二酸化炭素を、得られる懸濁化剤及びDMC触媒の混合物中に、温度90〜150℃、特に好ましくは100〜140℃で通し、同時に10mbar〜800mbar、特に好ましくは50mbar〜200mbarの減圧(絶対)を印加する。
代わりの好ましい実施態様では、得られる懸濁化剤及びDMC触媒の混合物に、温度90〜150℃、特に好ましくは100〜140℃で、1.5bar〜10bar(絶対)、特に好ましくは3bar〜6bar(絶対)の不活性ガス(例えばアルゴン又は窒素)、不活性ガス/二酸化炭素混合物、又は二酸化炭素を、少なくとも1回、好ましくは3回充填し、次いで、それぞれの場合に増加した圧力を約1bar(絶対)に下げる。
DMC触媒は、固体形態で、又は懸濁化剤もしくは少なくとも2種類の懸濁化剤の混合物中の懸濁液として加えることができる。
さらに好ましい実施態様で、工程(α)で、
(α-I)懸濁化剤又は少なくとも2種類の懸濁化剤の混合物を最初に導入し、及び
(α-II)懸濁化剤又は少なくとも2種類の懸濁化剤の混合物の温度を50〜200℃、好ましくは80〜160℃、特に好ましくは100〜140℃に上げ、及び/又は反応器中の圧力を500mbar未満、好ましくは5mbar〜100mbarに下げ、場合により不活性ガス流(例えばアルゴン又は窒素)、不活性ガス/二酸化炭素流、又は二酸化炭素流を反応器中に通し、
二重金属シアン化物触媒を、工程(α-I)で懸濁化剤又は少なくとも2種類の懸濁化剤の混合物に、又は工程(α-II)でそれに続いて直ちに加え、及び
懸濁化剤はH−官能基を含まない。
工程(β)
工程(β)は、DMC触媒の活性化に役立つ。この工程は、場合により不活性ガス雰囲気下で、不活性ガス/二酸化炭素混合物の雰囲気下で、又は二酸化炭素雰囲気下で行うことができる。アルキレンオキシド化合物の部分量をDMC触媒懸濁液に温度90〜150℃で加え、次いでアルキレンオキシド化合物の添加を中断し、続いて起こる発熱化学反応により、温度ピーク(「ホットスポット」)に到達する発熱が起こり、アルキレンオキシド及び場合によりCOの反応により、反応器中で圧力低下が観察される工程が、本発明の状況下では活性化と呼ばれる。活性化のプロセス工程は、場合によりCOの存在下で、アルキレンオキシド化合物の部分量の添加から、DMC触媒により発熱が起こるまでの期間である。アルキレンオキシド化合物の部分量は、場合によりDMC触媒に、場合によりCOの存在下で、複数の個別工程で加えることができ、次いで、それぞれの場合にアルキレンオキシド化合物の添加が中断される。この場合、活性化のプロセス工程は、場合によりCOの存在下で、アルキレンオキシド化合物の最初の部分量を加えてから、DMC触媒により、アルキレンオキシド化合物の最後の部分量を加えた後の発熱が起こるまでの期間を含む。一般的に、活性化工程の前に、場合により反応混合物に不活性ガスを通過させながら、DMC触媒及び、適切であれば、H−官能性スターター化合物を高温及び/又は減圧下で乾燥させる工程を行うことができる。
一種以上のアルキレンオキシド(及び適切であれば二酸化炭素)の計量供給は、原則的に、様々な様式で行うことができる。計量供給の開始は、真空により、又は予め選択された予備圧力で行うことができる。予備圧力は、好ましくは不活性ガス(例えば窒素又はアルゴン)又は二酸化炭素を通すことにより確立し、その圧力(絶対)は、5mbar〜100bar、好ましくは10mbar〜50bar、好ましくは20mbar〜50barである。
好ましい実施態様では、工程(β)で活性化に使用する一種以上のアルキレンオキシドの量は、0.1〜25.0重量%、好ましくは1.0〜20.0重量%、特に好ましくは2.0〜16.0重量%(工程(α)で使用する懸濁化剤の量に対して)である。アルキレンオキシドは、1工程で、又は幾つかの部分量で少量ずつ加えることができる。好ましくは、アルキレンオキシド化合物の部分量を添加した後、アルキレンオキシド化合物の添加を、好ましくは発熱が起こるまで中断し、その後にのみアルキレンオキシド化合物の次の量を加える。2段階活性化(工程β)も好ましく、その際
(β1)第一活性化段階で、アルキレンオキシドの第一部分量の添加を不活性ガス雰囲気下で行い、及び
(β2)第二活性化段階で、アルキレンオキシドの第二部分量の添加を二酸化炭素雰囲気下で行う。
工程γ
一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)の、一種以上のアルキレンオキシド(複数可)の、及び適切であれば二酸化炭素の計量供給も同時に、又は連続的に(少量ずつ)行うことができる、例えば工程(γ)で計量した二酸化炭素の全量、H−官能性スターター物質の量及び/又はアルキレンオキシドの量を一度に全部、又は連続的に添加することができる。反応物を添加する様式として、ここで使用する用語「連続的に」は、共重合に有効な反応物の濃度が維持されるように定義される、即ち、例えば計量供給が一定計量速度で、変動する計量速度で、又は少量ずつ行うことができる。
アルキレンオキシド及び/又はH−官能性スターター物質を添加する際、CO圧力は、徐々に、又は段階的に増加又は減少させるか、又は一定に維持することができる。好ましくは、総圧は、反応中、二酸化炭素を補給することにより、一定に維持する。一種以上のアルキレンオキシド(複数可)及び/又は一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)の計量供給は、二酸化炭素の計量供給と同時に、又はそれに続いて行う。アルキレンオキシドを、一定計量速度で、又は計量速度を徐々に、又は段階的に増加又は減少させるか、もしくはアルキレンオキシドを少量ずつ添加することができる。アルキレンオキシドは、好ましくは反応混合物に一定の計量速度で添加する。ポリエーテルカーボネートポリオールの合成に複数のアルキレンオキシドを使用する場合、アルキレンオキシドは、個別に、又は混合物の形態で計量供給することができる。アルキレンオキシドの、又はH−官能性スターター物質の計量供給は、同時に、又は順次的に、別個の計量供給(添加)により、又は一回以上の計量供給により、同時に、又は順次的に行うことができ、アルキレンオキシド又はH−官能性スターター物質を個別に、又は混合物の形態で計量供給することができる。H−官能性スターター物質の、アルキレンオキシドの、及び/又は二酸化炭素の計量供給の性質及び/又は順序により、ランダム、交互、ブロック状、又は勾配状のポリエーテルカーボネートポリオールを合成することができる。
好ましい実施態様では、工程(γ)では、一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)の計量供給は、アルキレンオキシドの添加の前の時点で終了する。
好ましくは、二酸化炭素の反応が遅いために、過剰の二酸化炭素が有利なので、ポリエーテルカーボネートポリオール中に取り込まれる二酸化炭素の計算量に対して、過剰の二酸化炭素を使用する。二酸化炭素の量は、特定の反応条件下で、総圧により確立することができる。0.01〜120bar、好ましくは0.1〜110bar、特に好ましくは1〜100barの範囲が、ポリエーテルカーボネートポリオールを製造するための、共重合の総圧(絶対)として有利であることが分かっている。二酸化炭素を連続的に又は断続的に供給することができる。これは、アルキレンオキシドがどの位急速に消費されるか、及び生成物が、場合によりCOを含まないポリエーテルブロックを含むかによって異なる。二酸化炭素の量(圧力として示す)も、同様に、アルキレンオキシドを添加する際に変化し得る。COは、反応器に固体形態で加え、次いで選択した反応条件下で、気体状の、溶解した、液体及び/又は超臨界状態に変化することができる。
本発明による方法の好ましい実施態様は、とりわけ工程(γ)で、一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)の総量を添加することを特徴とする。この添加は、一定計量速度で、変化する計量速度で、又は少量ずつ行われる。
本発明の方法で、ポリエーテルカーボネートポリオール製造のための共重合(工程(γ))を、50〜150℃、好ましくは60〜145℃、特に好ましくは70〜140℃、最も好ましくは90〜130℃で行うのが有利であることがさらに分かった。50℃未満の温度を設定すると、反応は一般的に非常に遅くなる。150℃を超える温度では、好ましくない二次生成物が著しく増加する。
アルキレンオキシド、H−官能性スターター化合物、及びDMC触媒の計量供給は、別の、又は共通の計量地点を経由して行うことができる。好ましい実施態様では、アルキレンオキシド及びH−官能性スターター化合物は、別の計量場所を経由して、連続的に反応混合物に供給する。この、一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)の添加は、反応器中に連続的に計量供給するか、又は少量ずつ行うことができる。
工程(α)、(β)及び(γ)は、同じ反応器又はそれぞれの場合において別の反応器で行うことができる。特に好ましい反応器タイプは、管状反応器、撹拌タンク、ループ反応器である。
ポリエーテルカーボネートポリオールは、撹拌タンクで製造することができ、撹拌タンクは、実施態様及び操作様式に応じて、反応器ジャケット、内部冷却表面及び/又はポンプ循環中の冷却表面を経由して冷却する。生成物が反応終了の時点で初めて取り出される半バッチ使用、及び生成物が連続的に取り出される連続的使用の両方で、特別な注意をアルキレンオキシドの計量速度に払うべきである。二酸化炭素の抑制作用にも関わらず、アルキレンオキシドが十分に急速に反応するように調節する。活性化工程(工程β)の際、反応混合物における遊離アルキレンオキシドの濃度は、好ましくは>0〜100重量%、特に好ましくは>0〜50重量%、最も好ましくは>0〜20重量%(それぞれの場合に反応混合物の重量に対して)である。反応(工程γ)の際、反応混合物における遊離アルキレンオキシドの濃度は、好ましくは>0〜40重量%、特に好ましくは>0〜25重量%、最も好ましくは>0〜15重量%(それぞれの場合に反応混合物の重量に対して)である。
好ましい実施態様では、工程(α)及び(β)により得られた活性化されたDMC触媒/懸濁化剤混合物は、同じ反応器中の一種以上のアルキレンオキシド(複数可)、一種以上のスターター物質(複数可)、及び二酸化炭素とさらに反応する。さらに好ましい実施態様では、工程(α)及び(β)により得られた活性化されたDMC触媒/懸濁化剤混合物は、異なった反応容器(例えば撹拌タンク、管状反応器又はループ反応器)中のアルキレンオキシド、一種以上のスターター物質(複数可)、及び二酸化炭素とさらに反応する。
管状反応器中における反応手順では、工程(α)及び(β)により得られた活性化された触媒/懸濁化剤混合物、一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)、一種以上のアルキレンオキシド(複数可)及び二酸化炭素が、管を通して連続的にポンプ輸送される。反応相手とのモル比は、望ましい重合体に応じて異なる。好ましい実施態様では、二酸化炭素は、成分の最適混和性を可能にするために、その液体又は超臨界形態で計量供給される。反応相手同士をより効果的に混合するために、例えばEhrfeld Mikrotechnik BTS GmbHから市販、又は混合及び熱の除去を同時に改良するミキサー/熱交換器素子を設置するのが有利である。
ループ反応器も等しくポリエーテルカーボネートポリオールの製造に使用できる。一般的に、これらのループ反応器は、物質の循環をする反応器、例えば連続的にも操作できるジェットループ反応器、又は反応混合物の循環に好適な装置を有するループ構造を有する、又は複数の管状反応器が直列に接続されたループを有する管状反応器である。ループ反応器の使用は、反応混合物中の遊離アルキレンオキシドの濃度を最適範囲内、好ましくは>0〜40重量%、特に好ましくは>0〜25重量%、最も好ましくは>0〜15重量%(それぞれの場合に反応混合物の重量に対して)の範囲内に維持されるように、バックミキシングを行うことができるので、特に有利である。
ポリエーテルカーボネートポリオールは、好ましくは連続的共重合、及び一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)の連続的添加の両方を含む、連続的方法で製造する。
従って、本発明は、工程(γ)で一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)、一種以上のアルキレンオキシド(複数可)及びDMC触媒を反応器中に、二酸化炭素の存在下で、連続的に計量供給し(「共重合」)、得られた反応混合物(反応生成物を含んでなる)を反応器から連続的に取り出す、方法を提供する。好ましくは、この状況下では工程(γ)で、DMC触媒を、H−官能性スターター化合物中の懸濁液に連続的に加える。
例えば、工程(α)及び(β)によりポリエーテルカーボネートポリオールを連続的に製造する方法に関して、活性化されたDMC触媒/懸濁化剤混合物を製造し、次いで、工程(γ)により、
(γ1)それぞれの場合に、一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)、一種以上のアルキレンオキシド(複数可)及び二酸化炭素の部分量を計量供給し、共重合を開始し、及び
(γ2)それぞれの場合に共重合が進むにつれて、DMC触媒の残留量、一種以上のスターター物質(複数可)及びアルキレンオキシド(複数可)を連続的に、二酸化炭素の存在下で、計量供給し、形成された反応混合物を、同時に、連続的に反応器から取り出す。
工程(γ)で、DMC触媒は、好ましくはH−官能性スターター化合物中の懸濁液で加え、その量は、得られる反応生成物中のDMC触媒の含有量が10〜10,000ppm、特に好ましくは20〜5,000ppm、最も好ましくは50〜500ppmになるように選択する。
好ましくは、工程(α)及び(β)は第一反応器で行い、次いで得られた反応混合物を第二反応器に移し、工程(γ)による共重合を行う。しかし、工程(α)、(β)及び(γ)を1個の反応器で行うこともできる。
本発明の方法は、工程(α)及び(β)により懸濁化剤中で活性化したDMC触媒を開始時に使用し、共重合(γ)の際にはDMC触媒を予備活性化せずに加える、大量のポリエーテルカーボネートポリオール生成物を製造するのに使用できることも分かった。
従って、本発明の好ましい実施態様の特に有利な特徴は、「新しい」DMC触媒を、工程(γ)で連続的に加える部分量のDMC触媒に活性化せずに使用できることである。工程(β)と同様に行うDMC触媒の活性化は、操作員がさらに注意しなければならないので、製造コストを増加するのみならず、加圧反応タンクを必要とし、そのため、対応する製造プラントを建設する時の投資コストも増加する。「新しい」触媒とは、ここでは、固体形態にある、又はスターター物質又は懸濁化剤中のスラリーの形態にある、非活性化DMC触媒として定義される。本方法の、新しい、非活性化DMC触媒を工程(γ)で使用する能力により、ポリエーテルカーボネートポリオールの商業的製造において、著しい節約が可能であり、本発明の好ましい実施態様である。
ここで使用する用語「連続的」は、DMC触媒の、又は反応物の実質的に連続的な活性濃度が維持されるような、関連する触媒又は反応物の添加様式として、定義される。触媒の添加は、真に連続的に、又は比較的狭い間隔の増加分で行われる。同様に、スターターの連続的な添加も、真に連続的に、又は増加分で行われる。DMC触媒又は反応物を、添加された材料の濃度が、短時間の間、実質的にゼロに落ちてから、次の増加した添加になるように漸増的に加えても、本方法からの逸脱にはならないであろう。しかし、DMC触媒濃度は、連続的な反応経過の大部分、実質的に同じ濃度に維持し、スターター物質は、共重合プロセスの大部分、存在するのが好ましい。生成物の性質に実質的に影響を及ぼさない、DMC触媒及び/又は反応物の漸増添加は、その用語がここで使用される意味において「連続的」である。例えば、反応混合物の一部が、プロセスの前の点に戻される戻しループを与えることが考えられ、それによって、漸増添加により行われる不連続性が均される。
工程(δ)
場合により工程(δ)で、工程(γ)で連続的に取り出される、一般的に0.05重量%〜10重量%のアルキレンオキシドの含有量を含んでなる反応混合物が後反応器に移され、後反応器で、反応混合物中の遊離アルキレンオキシドの含有量が、後反応の経路により0.05重量%未満に減少する。例えば管状反応器、ループ反応器又は撹拌タンクを、後反応器として使用することができる。
好ましくは、後反応器における圧力は、反応工程(γ)が行われる反応装置におけるのと同じ圧力にある。しかし、下流反応器における圧力は、より高く、又はより低く選択することもできる。さらなる好ましい実施態様では、反応工程(γ)の後、二酸化炭素の全部又は一部を残し、下流反応器を通常の圧力で、又は僅かに増加圧で操作する。下流反応器の温度は、好ましくは50〜150℃、特に好ましくは80〜140℃である。
本発明により得られるポリエーテルカーボネートポリオールは、例えば少なくとも1の、好ましくは1〜8の、特に好ましくは1〜6の、最も好ましくは2〜4の官能性を有する。分子量は、好ましくは400〜10,000g/mol、特に好ましくは500〜6,000g/molである。
一般的に、2〜24個の炭素原子を有するアルキレンオキシド(エポキシド)を、本発明の方法に使用できる。2〜24個の炭素原子を有するアルキレンオキシドは、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1-ブテンオキシド、2,3-ブテンオキシド、2-メチル-1,2-プロペンオキシド(イソブテンオキシド)、1-ペンテンオキシド、2,3-ペンテンオキシド、2-メチル-1,2-ブテンオキシド、3-メチル-1,2-ブテンオキシド、1-ヘキセンオキシド、2,3-ヘキセンオキシド、3,4-ヘキセンオキシド、2-メチル-1,2-ペンテンオキシド、4-メチル-1,2-ペンテンオキシド、2-エチル-1,2-ブテンオキシド、1-ヘプテンオキシド、1-オクテンオキシド、1-ノネンオキシド、1-デセンオキシド、1-ウンデセンオキシド、1-ドデセンオキシド、4-メチル-1,2-ペンテンオキシド、ブタジエンモノオキシド、イソプレンモノオキシド、シクロペンテンオキシド、シクロヘキセンオキシド、シクロヘプテンオキシド、シクロオクテンオキシド、スチレンオキシド、メチルスチレンオキシド、ピネンオキシド、モノ-又はポリ-エポキシド化脂肪、例えばモノ-、ジ-及びトリグリセリド、エポキシド化脂肪酸、エポキシド化脂肪酸のC〜C24-エステル、エピクロロヒドリン、グリシドール及びグリシドールの誘導体、例えばメチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリラート並びにエポキシド官能性アルキルオキシシラン、例えば3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルトリプロポキシシシラン、3-グリシジルオキシプロピル-メチル-ジメトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルエチル-ジエトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルトリイソプロポキシシランである。好ましくは、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド、特にプロピレンオキシド、が、アルキレンオキシドとして使用される。
好適なH-官能性スターター物質(スターター)として使用できる化合物は、アルコキシル化に対して活性なH原子を有し、18〜4,500g/mol、好ましくは62〜500g/mol、特に好ましくは62〜182g/molの分子量を有する化合物である。分子量が低いスターターを使用できる能力は、先行するオキシアルキル化により製造されたオリゴマー状スターターを使用することと比較して大きな優位性である。特に、別工程で行うオキシアルキル化プロセスを省略することができるので、有益性が達成される。
活性H原子を有し、アルコキシル化に対して活性である基は、例えば-OH、-NH(第一級アミン)、-NH-(第二級アミン)、-SH及び-COH-であり、-OH及び-NHが好ましく、-OHが特に好ましい。H-官能性スターター物質としては、例えば一価又は多価アルコール、多価アミン、多価チオール、アミノアルコール、チオアルコール、ヒドロシエステル、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエステルエーテルポリオール、ポリエーテルカーボネートポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカーボネート、ポリエチレンイミン、ポリエーテルアミン、ポリテトラヒドロフラン(例えばBASFから市販のPolyTHF(商標))、ポリテトラヒドロフランアミン、ポリエーテルチオール、ポリアクリラートポリオール、ひまし油、リシノール酸のモノ-又はジ-グリセリド、脂肪酸のモノグリセリド、脂肪酸の化学的に変性したモノ-、ジ-及び/又はトリ-グリセリド、及び分子1個あたり平均で少なくとも2個のOH基を含むC〜C24-アルキル脂肪酸エステルである。例えば、分子1個あたり平均で少なくとも2個のOH基を含むC〜C24-アルキル脂肪酸エステルは、市販製品、例えばLupronol Balance(商標)(BASF AG)、Merginol(商標)タイプ(Hobum Oleochemicals GmbH)、Sovermol(商標)タイプ(Cognis Deutschland GmbH & Co.KG)及びSoyol(商標)TMタイプ(USSC Co.)である。
単官能性スターター物質として使用できるのは、アルコール、アミン、チオール及びカルボン酸である。単官能性アルコールとしては、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、tert-ブタノール、3-ブテン-1-オール、3-ブチン-1-オール、2-メチル-3-ブテン-2-オール、2-メチル-3-ブチン-2-オール、プロパルギルアルコール、2-メチル-2-プロパノール、1-tert-ブトキシ-2-プロパノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-ペンタノール、1-ヘキサノール、2-ヘキサノール、3-ヘキサノール、1-ヘプタノール、2-ヘプタノール、3-ヘプタノール、1-オクタノール、2-オクタノール、3-オクタノール、4-オクタノール、フェノール、2-ヒドロキシビフェニル、3-ヒドロキシビフェニル、4-ヒドロキシビフェニル、2-ヒドロキシピリジン、3-ヒドロキシピリジン、4-ヒドロキシピリジンを使用できる。単官能性アミンとしては、ブチルアミン、tert-ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、アニリン、アジリジン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリンが好適である。単官能性チオールとしては、エタンチオール、1-プロパンチオール、2-プロパンチオール、1-ブタンチオール、3-メチル-1-ブタンチオール、2-ブテン-1-チオール、チオフェノールを使用できる。単官能性カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、脂肪酸、例えばステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、安息香酸、アクリル酸が挙げられる。
H−官能性スターター物質として好適な多価アルコールは、例えば二価アルコール(例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,4-ブテンジオール、1,4-ブチンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5-ペンタンジオール、メチルペンタンジオール(例えば3-メチル-1,5-ペンタンジオール)、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオール、ビス-(ヒドロキシメチル)-シクロヘキサン(例えば1,4-ビス-(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン)、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール及びポリブチレングリコール)、三価アルコール(例えばトリメチルロールプロパン、グリセロール、トリスヒドロキシエチルイソシアヌラート、ひまし油)、四価アルコール(例えばペンタエリトリトール)、多価アルコール(例えばソルビトール、ヘキシトール、スクロース、デンプン、デンプン水解物、セルロース、セルロース水解物、ヒドロキシ官能化油脂、特にひまし油)、並びに上記アルコールを様々な量のε-カプロラクトンで変性した全ての生成物である。
H-官能性スターター物質は、分子量Mが18〜4,500g/molの範囲内にあり、官能性が2〜3であるポリエーテルポリオールの物質区分から選択することもできる。反復するエチレンオキシド及びプロピレンオキシド単位から構成される、好ましくは35〜100%プロピレンオキシド単位の含有量を有する、特に好ましくは50〜100%プロピレンオキシド単位の含有量を有するポリエーテルポリオールが好ましい。これらの物質は、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの、ランダム共重合体、勾配共重合体、交互又はブロック共重合体でよい。
H−官能性スターター物質は、ポリエステルポリオールの物質区分から選択することもできる。少なくとも二官能性ポリエステルをポリエステルポリオールとして使用する。ポリエステルポリオールは、好ましくは交互の酸及びアルコール単位を含んでなる。使用する酸成分は、例えばコハク酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アジピン酸、無水フタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸又は上記の酸及び/又は酸無水物の混合物を使用する。アルコール成分としては、例えばエタンジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-ビス-(ヒドロキシメチル)-シクロヘキサン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチルロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリトール又は上記アルコールの混合物を使用する。アルコール成分として二価又は多価ポリエーテルポリオールを使用する場合、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造にスターター物質としても使用できるポリエステルエーテルポリオールが得られる。
例えばホスゲン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート又はジフェニルカーボネートと、二官能性アルコール又はポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールの反応により製造できるポリカーボネートジオールが、H-官能性スターター物質として使用できる。ポリカーボネートの例は、例えば欧州特許出願公開第1359177号に見られる。
本発明のさらなる実施態様では、ポリエーテルカーボネートポリオールをH-官能性スターター物質として使用できる。特に、ここに記載する本発明の方法により得られるポリエーテルカーボネートポリオールを使用する。H-官能性スターター物質として使用するこれらのポリエーテルカーボネートポリオールは、このために前もって、別の反応工程で製造する。
H-官能性スターター物質は、一般的に1〜8、好ましくは2または3の官能性(即ち、1分子あたりの重合に活性なH原子の数)を有する。H-官能性スターター物質は、個別に、又は少なくとも2種類のH-官能性スターター物質の混合物の形態で使用される。
H-官能性スターター物質は、特に好ましくはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2-メチルプロパン-1,3-ジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセロール、トリメチルロールプロパン、ペンタエリトリトール、ソルビトール、及び分子量Mnが150〜4,500g/molの範囲内で、官能性が2〜3のポリエーテルポリオールからなる群から選択された一種以上の化合物である。
ポリエーテルカーボネートポリオールの製造は、二酸化炭素及びアルキレンオキシドのH-官能性スターター物質に対する触媒作用による付加により行われる。本発明の状況下では、「H-官能性」は、スターター物質1分子あたりのアルコキシル化に対して活性なH原子の数である。
アルキレンオキシドの単独重合で使用するDMC触媒は、原則的に、先行技術(例えば米国特許出願公開第3404109号、第3829505号、第3941849号及び第5158922号参照)から公知である。例えば米国特許出願公開第5470813号、欧州特許出願公開第700949号、第743093号、第761708号、国際公開第97/40086号パンフレット、第98/16310号パンフレット及び第00/47649号パンフレットに記載されているDMC触媒は、活性が非常に高く、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造を非常に低い触媒濃度で可能にするので、完成した生成物から触媒を分離することが一般的に最早必要ない。典型的な例は、欧州特許出願公開第700949号に記載されている高活性DMC触媒であり、これは、二重金属シアン化物化合物(例えばヘキサシアノコバルト酸(III)亜鉛)及び有機複合体配位子(例えばtert-ブタノール)に加えて、数平均分子量が500g/molを超えるポリエーテルも含む。
本発明のDMC触媒は、好ましくは
(i)第一工程で、金属塩の水溶液を金属シアン化物塩の水溶液と、一種以上の有機複合体配位子、例えばエーテル又はアルコール、の存在下で、反応させ、
(ii)第二工程で、固体を、公知の技術(遠心分離又はろ過)により、(i)から得た懸濁液から分離し、
(iii)適切であれば第三工程で、単離した固体を、有機複合体配位子の水溶液で洗浄し(例えば、再懸濁させ、次いでろ過又は遠心分離により再度単離することにより)、
(iv)得られた固体を、適切であれば微粉砕した後、一般的に20〜120℃の温度で、及び一般的に0.1mbar〜常圧(1013mbar)の圧力下で乾燥させ、
及び第一工程で、又は二重金属シアン化物化合物を沈殿(第二工程)させた直後に、一種以上の有機複合体配位子、好ましくは過剰に(二重金属シアン化物化合物に対して)、及び場合によりさらなる複合体形成成分を加える
手順により得られる。
本発明のDMC触媒に含まれる二重金属シアン化物化合物は、水溶性金属塩と水溶性金属シアン化物塩の反応生成物である。
例えば、塩化亜鉛(好ましくは、金属シアン化物塩、例えばヘキサシアノコバルト酸カリウム、に対して過剰に)及びヘキサシアノコバルト酸カリウムの水溶液を混合し、次いでジメトキシエタン(グライム)又はtert-ブタノール(好ましくは、ヘキサシアノコバルト酸亜鉛に対して過剰に)を、形成された懸濁液に加える。
二重金属シアン化物化合物の製造に好適な金属塩は、好ましくは一般式(II)
Figure 2015526576
を有し、式中
Mは、金属陽イオンZn2+、Fe2+、Ni2+、Mn2+、Co2+、Sr2+、Sn2+、Pb2+及びCu2+から選択され、Mは、好ましくはZn2+、Fe2+、Co2+又はNi2+であり、
Xは、一種以上の(即ち、異なった)陰イオン、好ましくはハロゲン化物(即ち、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、イソシアン酸塩、イソチオシアン酸塩、カルボン酸塩、シュウ酸塩及び硝酸塩から選択された陰イオンであり、
nは、X=硫酸塩、炭酸塩又はシュウ酸塩の場合、1であり、
nは、X=ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、イソシアン酸塩、イソチオシアン酸塩又は硝酸塩の場合、2であり、
又は好適な金属塩は、一般式(III)
Figure 2015526576
を有し、式中
Mは、金属陽イオン、Fe3+、Al3+、Co3+及びCr3+から選択され、
Xは、一種以上の(即ち、異なった)陰イオン、好ましくはハロゲン化物(即ち、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、イソシアン酸塩、イソチオシアン酸塩、カルボン酸塩、シュウ酸塩及び硝酸塩から選択された陰イオンであり、
rは、X=硫酸塩、炭酸塩又はシュウ酸塩の場合、2であり、
rは、X=ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、イソシアン酸塩、イソチオシアン酸塩又は硝酸塩の場合、1であり、
又は好適な金属塩は、一般式(IV)
Figure 2015526576
を有し、式中
Mは、金属陽イオン、Mo4+、V4+及びW4+から選択され、
Xは、一種以上の(即ち、異なった)陰イオン、好ましくはハロゲン化物(即ち、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、イソシアン酸塩、イソチオシアン酸塩、カルボン酸塩、シュウ酸塩及び硝酸塩から選択された陰イオンであり、
sは、X=硫酸塩、炭酸塩又はシュウ酸塩の場合、2であり、
sは、X=ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、イソシアン酸塩、イソチオシアン酸塩又は硝酸塩の場合、4であり、
又は好適な金属塩は、一般式(V)
Figure 2015526576
を有し、式中
Mは、金属陽イオン、Mo6+及びW6+から選択され、
Xは、一種以上の(即ち、異なった)陰イオン、好ましくはハロゲン化物(即ち、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、イソシアン酸塩、イソチオシアン酸塩、カルボン酸塩、シュウ酸塩及び硝酸塩から選択された陰イオンであり、
tは、X=硫酸塩、炭酸塩又はシュウ酸塩の場合、3であり、
tは、X=ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、イソシアン酸塩、イソチオシアン酸塩又は硝酸塩の場合、6である。
好適な金属塩の例は、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、酢酸亜鉛、アセチルアセトン酸亜鉛、安息香酸亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸鉄(II)、臭化鉄(II)、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、塩化コバルト(II)、チオシアン酸コバルト(II)、塩化ニッケル(II)及び硝酸ニッケル(II)である。異なった金属塩の混合物も使用できる。
二重金属シアン化物化合物の製造に好適な金属シアン化物は、好ましくは一般式(VI)
Figure 2015526576
を有し、式中、
M’は、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cr(II)、Cr(III)、Mn(II)、Mn(III)、Ir(III)、Ni(II)、Rh(III)、Ru(II)、V(IV)及びV(V)からなる群からの一種以上の金属陽イオンから選択され、M’は、好ましくはCo(II)、Co(III)、Fe(II)、Fe(III)、Cr(III)、Ir(III)及びNi(II)からなる群からの一種以上の金属陽イオンから選択され、
Yは、アルカリ金属(即ちLi、Na、K、Rb)及びアルカリ土類金属(即ちBe2+、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+)からなる群からの一種以上の金属陽イオンから選択され、
Aは、ハロゲン化物(即ち、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、イソシアン酸塩、イソチオシアン酸塩、カルボン酸塩、アジ化物、シュウ酸塩又は硝酸塩からなる群からの一種以上の陰イオンから選択され、
a、b及びcは、整数であり、a、b及びcの値は、金属シアン化物塩の電気的中性が与えられるように選択され、aは、好ましくは1、2、3又は4であり、bは、好ましくは4、5又は6であり、cは、好ましくは値0を有する。
好適な金属シアン化物塩の例は、ヘキサシアノコバルト(III)酸ナトリウム、ヘキサシアノコバルト(III)酸カリウム、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム、ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム、ヘキサシアノコバルト(III)酸カルシウム及びヘキサシアノコバルト(III)酸リチウムである。
本発明のDMC触媒に含まれる好ましい二重金属シアン化物化合物は、一般式(VII)
Figure 2015526576
の化合物であり、式中、Mは、式(II)〜(V)に定義した通りであり、
M’は、式(VI)に定義した通りであり、
x、x’、y及びzは、整数であり、二重金属シアン化物化合物の電気的中性が与えられるように選択される。
好ましくは、
x=3、x’=1、y=6及びz=2、
M=Zn(II)、Fe(II)、Co(II)又はNi(II)及び
M’=Co(III)、Fe(III)、Cr(III)又はIr(III)である。
好適な二重金属シアン化物化合物a)の例は、ヘキサシアノコバルト(III)酸亜鉛、ヘキサシアノイリジウム(III)酸亜鉛、ヘキサシアノ鉄(III)酸亜鉛及びヘキサシアノコバルト(III)酸コバルト(II)である。好適な二重金属シアン化物化合物のさらなる例は、例えば米国特許第5158922号(欄8、29〜66行目)に見られる。ヘキサシアノコバルト(III)酸亜鉛を使用するのが特に好ましい。
DMC触媒の製造に添加する有機複合体配位子は、例えば米国特許第5158922号(特に欄6、9〜65行目参照)、第3404109号、第3829505号、第3941849号、欧州特許出願公開第700949号、第761708号、日本国特許第4145123号、米国特許第5470813号、欧州特許出願公開第743093号及び国際公開第97/40086号パンフレットに開示されている。例えば、有機複合体配位子として、ヘテロ原子、例えば酸素、窒素、リン又は硫黄、を含む水溶性の有機化合物が使用され、これは、二重金属シアン化物化合物と複合体を形成することができる。好ましい有機複合体配位子は、アルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル、エステル、アミド、尿素、ニトリル、硫化物及びそれらの混合物である。特に好ましい有機複合体配位子は、脂肪族エーテル(例えばジメトキシエタン)、水溶性脂肪族アルコール(例えばエタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、2-メチル-3-ブテン-2-オール及び2-メチルー3-ブチン-2-オール)、脂肪族又は環状脂肪族エーテル基及び脂肪族ヒドロキシル基の両方を含む化合物(例えばエチレングリコールモノ-tert-ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ-tert-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル及び3-メチル-3-オキセタン-メタノール)である。最も好ましい有機複合体配位子は、ジメトキシエタン、tert-ブタノール、2-メチル-3-ブテン-2-オール、2-メチルー3-ブチン-2-オール、エチレングリコールモノ-tert-ブチルエーテル及び3-メチル-3-オキセタン-メタノールからなる群からの一種以上の化合物から選択される。
ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアルキレングリコールソルビタンエステル、ポリアルキレングリコールグリシジルエーテル、ポリアクリルアミド、ポリ(アクリルアミド-コ-アクリル酸)、ポリアクリル酸、ポリ(アクリル酸-コ-マレイン酸)、ポリアクリロニトリル、ポリアルキルアクリラート、ポリアルキルメタクリラート、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ-N-ビニルピロリドン、ポリ(N−ビニルピロリドン−コ−アクリル酸)、ポリビニルメチルケトン、ポリ(4−ビニルフェノール)、ポリ(アクリル酸−コ−スチレン)、オキサゾリン重合体、ポリアルキレンイミン、マレイン酸及び無水マレイン酸共重合体、ヒドロキシエチルセルロース及びポリアセタールの、又はグリシジルエーテル、グリコシド、多価アルコールのカルボン酸エステル、没食子酸又は塩、それらのエステル又はアミド、シクロデキストリン、リン化合物、α、β−不飽和カルボン酸エステル又はイオン性表面/界面活性剤化合物の化合物群からの一種以上の複合体形成成分を、本発明によるDMC触媒の製造で場合により使用する。
好ましくは、本発明によるDMC触媒の製造では、第一工程で、金属シアン化物塩に対して化学量論的過剰の(少なくとも50モル%)で使用する(即ち、少なくとも金属塩対金属シアン化物塩のモル比2.25:1.00)金属塩(例えば塩化亜鉛)及び金属シアン化物塩(例えばヘキサシアノコバルト酸カリウム)の水溶液を、有機複合体配位子(例えばtert−ブタノール)の存在下で反応させ、二重金属シアン化物化合物(例えばヘキサシアノコバルト酸亜鉛)、水、過剰の金属塩、及び有機複合体配位子を含む懸濁液を形成する。
この状況下では、有機複合体配位子は、金属塩及び/又は金属シアン化物塩の水溶液中に存在できるか、又は二重金属シアン化物化合物の沈殿の後に得られる懸濁液に直接加える。金属塩の水溶液及び金属シアン化物塩の水溶液、及び有機複合体配位子を、強く撹拌しながら混合するのが有利であることが分かった。次いで、場合により、第一工程で形成された懸濁液を、さらなる複合体形成成分で処理する。複合体形成成分は、水及び有機複合体配位子を含む混合物中で使用する。第一工程(即ち、懸濁化剤の製造)を行うのに好ましい方法は、混合ノズル、特に好ましくは国際公開第01/39883号パンフレットに記載されているジェット分散装置、を使用して行う。
第二工程で、固体(即ち、本発明による触媒の前駆物質)を、公知の技術、例えば遠心分離又はろ過、により懸濁液から単離する。
好ましい実施態様の変形では、第三のプロセス工程で、単離された固体を、有機複合体配位子の水溶液で洗浄する(例えば再懸濁させ、次いでろ過又は遠心分離により再度単離する)。この様にして、例えば、水溶性二次生成物、例えば塩化カリウムを、本発明の触媒から除去することができる。好ましくは、水性洗浄溶液中の有機複合体配位子の量は、溶液全体に対して40〜80重量%である。
第三工程で、場合により、好ましくは溶液全体に対して0.5〜5重量%の範囲内で、さらなる複合体形成成分を、水性洗浄溶液に加える。
単離した固体を2回以上洗浄するのがさらに有利である。好ましくは、固体は、第一洗浄工程(iii-1)で、不飽和アルコールの水溶液で洗浄し(例えば再懸濁させ、ろ過又は遠心分離により再び単離することにより)、例えば水溶性の二次生成物、例えば塩化カリウム、を本発明の触媒から除去する。特に好ましくは、水性洗浄溶液中の不飽和アルコールの量は、第一洗浄工程の溶液全体に対して40〜80重量%である。さらなる洗浄工程(iii-2)では、第一洗浄工程を一回又は数回、好ましくは1〜3回、繰り返すか、又は、好ましくは非水性溶液、例えば不飽和アルコールとさらなる複合体形成成分の混合物又は溶液(好ましくは工程(iii-2)の洗浄溶液の総量に対して0.5〜5重量%)、を洗浄溶液として使用し、固体を一回又は数回、好ましくは1〜3回その溶液で洗浄する。
次いで、単離し、場合により洗浄した固体を、場合により微粉砕した後、一般的に20〜100℃の温度及び一般的に0.1mbar〜通常の圧力(1,013mbar)で乾燥させる。
本発明のDMC触媒をろ過により懸濁液から単離し、フィルターケーキ洗浄し及び乾燥させる好ましい方法は、国際公開第01/80994号パンフレットに記載されている。
本発明の方法により得られるポリエーテルカーボネートポリオールは、二次生成物の含有量が低く、特にジ−及び/又はポリイソシアナートとの反応により、ポリウレタン、特にたわみ性ポリウレタンフォームへ、難なく処理することができる。ポリウレタン用途には、少なくとも2の官能性を有するH−官能性スターター物質を基剤とするポリエーテルカーボネートポリオールを好ましくは使用する。本発明の方法により得られるポリエーテルカーボネートポリオールは、洗浄及びクリーニング剤処方物、ドリル加工液体、燃料添加剤、イオン系及び非イオン系界面活性剤、潤滑剤、製紙又は織物製造用のプロセス化学薬品、又は化粧品処方物のような用途にさらに使用できる。当業者には公知のように、問題とする用途の分野に応じて、使用するポリエーテルカーボネートポリオールは、特別な材料特性、例えば分子量、粘度、官能性及び/又はヒドロキシル価、を満足しなければならない。
出発物質
PET−1 OH価237mgのKOH/gを有する三官能性ポリ(オキシプロピレン)ポリオール。全ての例で使用するDMC触媒は、国際公開第01/80994A1号パンフレットにおける例6により製造した。
OH価(ヒドロキシル価)は、DIN 53240-2により決定した。
生成物の数平均分子量M及び重量平均分子量M及び多分散度M/Mは、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により決定した。手順は、DIN 55672-1「ゲル透過クロマトグラフィー、1部-溶離剤としてテトラヒドロフラン」(PSS Plymer Serviceから市販のSECurity GPC System、流量1.0ml、カラム:2xPSS SDVライナーM、8x300mm、5μm、RID検出器)による。ここで既知の分子量を有するポリスチレン試料を校正に使用した。
粘度の測定は、Anton Paarから市販のPhysica MCR 501レオメーターで行った。間隔1mmを有するボール-プレート構造を選択した(DCP25測定システム)。ポリエーテルカーボネートポリオール(0.1g)をレオメータープレートに塗布し、せん断率0.01〜1,000l/s、25℃にかけ、粘度を10sごとに10分間測定した。全測定点にわたる粘度平均を記録した。
得られたポリエーテルカーボネートポリオール中に取り込んだCOの含有量及びプロピレンカーボネートとポリエーテルカーボネートポリオールの比は、H-NMR(Bruker、DPX400、400MHz、パルスプログラムzg30、待ち時間dl:10s、64スキャン)で測定した。試料は、それぞれの場合に重水素化したクロロホルムに溶解させた。H-NMRにおける関連する共鳴(TMS=0ppm)は、次の通りである。
環状カーボネート(副生物として形成された)の共鳴4.5ppm、ポリエーテルカーボネートポリオール中に取り込んだ二酸化炭素から得たカーボネート(共鳴5.1〜4.8ppm)、未反応POの共鳴2.4ppm、ポリエーテルポリオール(即ち、取り込んだ二酸化炭素なし)の共鳴1.2〜1.0ppm。
反応混合物中の重合体に取り込んだカーボネートのモル含有量は、下記の式(VIII)により計算し、次の略号を使用する、即ち
A(4.5)=4.5ppmにおける共鳴の面積、環状カーボネートに関して (H原子に対応する)
A(5.1−4.8)=5.1−4.8における共鳴の面積、ポリエーテルカーボネートポリオール及び環状カーボネートのH原子に関して
A(2.4)=2.4ppmにおける共鳴の面積、遊離の未反応POに関して
A(1.2−1.0)=1.2−1.0ppmにおける共鳴の面積、ポリエーテルポリオールに関して
相対的強度を考慮して、反応混合物中の重合体に結合したカーボネート(「直鎖状カーボネート」LC)は、下記の式(VIII)によりモル%に換算した。
Figure 2015526576
反応混合物中の重合体に結合したカーボネート(LC’)の重量含有量(重量%)は、式(IX)により計算した。
Figure 2015526576
N(「デノミネーター」N)の値は、式(X)により計算した。
Figure 2015526576
ファクター102は、CO(分子量44g/mol)の分子量及びプロピレンオキシド(分子量58g/mol)の分子量の合計から、ファクター58は、プロピレンオキシドの分子量から得た。
反応混合物中の環状カーボネート(CC’)の重量含有量(重量%)は、式(XI)により計算し、
Figure 2015526576
Nの値は、式(X)により計算した。
反応混合物の組成の値から、重合体含有量(COを含まない条件下で起こる活性化工程の際にプロピレンオキシドから構築されたポリエーテル、及びCOの存在下で起こる活性化工程の際に、及び共重合の際に、スターター、プロピレンオキシド及び二酸化炭素から構築されたポリエーテルカーボネートポリオールを含んでなる)に基づく組成物を計算するために、反応混合物の非重合体構成成分(即ち、環状プロピレンカーボネート及び存在する全ての未反応プロピレンオキシド)を、計算により除外した。ポリエーテルカーボネートポリオール中のカーボネート反復単位の重量含有量は、ファクターF=44/(44+58)により二酸化炭素の重量含有量に換算した。記載するポリエーテルカーボネートポリオール中のCO含有量(「取り込んだCO」、下記の例及び表1参照)は、共重合及び活性化工程の際に形成されるポリエーテルカーボネートポリオール分子に対して標準化する。
形成された環状プロピレンカーボネートの量は、反応混合物中に存在する環状プロピレンカーボネートの総量と、最初に導入されたプロピレンカーボネートの量の関係により決定される。環状プロピレンカーボネートの総量は、薄膜蒸発(0.1mbar、120℃)を使用して反応混合物から環状プロピレンカーボネートを定量除去することにより得られる。次いで、形成されたプロピレンカーボネートの量は、最初に導入されたプロピレンカーボネートの量で、逆算することにより決定される。
例1 懸濁化剤としてcPCを最初に導入し、H−官能性スターター物質としてグリセロールを連続的に計量供給することによる、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造
工程α
活性化されていない乾燥DMC触媒134mgを4-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソラン(以下、環状プロピレンカーボネート又はcPCとも呼ぶ)97.04g中に懸濁させ、この懸濁液を、ガス計量供給装置を備えた1Lの加圧反応器に導入する。次いで、懸濁液を130℃に加熱し、窒素を26〜30L/hで30分間通し、同時に、減圧75〜100mbarを適用させた。
工程β
次いで、130℃、1,250rpm及び窒素で確立した100mbarの圧力下で、10g量のプロピレンオキシド(PO)を反応器に一度に加えた。反応の開始により、温度ピーク(「ホットスポット」)に達し、出発圧力に圧力低下した。最初の圧力低下の後、反応器にpl=49barのCOを装填し、さらに10gのPOを一度に加えて活性化した。待ち時間の後、温度ピークが再び起こり、反応における総圧が圧力低下を示した。
工程γ
活性化が起きた後、プロピレンオキシド(514g)を約2.2g/minで、及び18gの低分子量スターターグリセロール(これに90ppmの85%濃度のHPOを加えた)を同時に0.1g/minで反応器に計量供給した。同時に、反応温度は130℃から、5分間で5℃の段階で、105℃に低下した。反応の進行は、CO消費により観察し、連続的に規則的に補給することにより、反応器内の圧力を上記の圧力plに一定に維持した。POの添加が終了した後、混合物を続いて、反応圧力下で、CO消費が弱くなるまで、105℃で撹拌(1,250ppm)した。環状プロピレンカーボネートを反応混合物から、薄膜蒸発装置(0.1mbar、120℃)により分離した。ポリエーテルカーボネートポリオール中に取り込んだCO含有量、環状と直鎖状カーボネートの比、多分散度指数(PDI)及びOH価は、表1に示す。
例2 懸濁化剤としてcPCを最初に導入し、H−官能性スターター物質としてグリセロールを連続的に計量供給することによる、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造
例1により、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造を行ったが、工程αにおける懸濁化剤としてcPC30.38gを使用し、44barの圧力を確立した。結果を表1に示す。
例3 懸濁化剤としてcPCを最初に導入し、H−官能性スターター物質としてグリセロールを連続的に計量供給することによる、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造
例1により、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造を行ったが、工程αにおける懸濁化剤としてcPC75.9gを使用し、46barの圧力を確立した。結果を表1に示す。
例4 懸濁化剤としてトルエンを最初に導入し、H−官能性スターター物質としてグリセロールを連続的に計量供給することによる、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造
例1により、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造を行ったが、工程αにおける懸濁化剤としてトルエン30.2gを使用し、48barの圧力p1を確立した。この状況下では、例1の例外として、工程αを次のように行った。即ち、活性化されていない乾燥DMC触媒134mgをトルエン30.2g中に懸濁させ、この懸濁液を、ガス計量供給装置を備えた1Lの加圧反応器に導入し、次いで、懸濁液を130℃に加熱し、反応器に5bar(絶対)の窒素を3回装填し、その都度、圧力増加し、次いで約1bar(絶対)に減圧した。結果を表1に示す。
例5(比較) 懸濁化剤としてポリエーテルカーボネートポリオールを最初に導入し、H−官能性スターター物質としてグリセロールを連続的に計量供給することによる、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造
例1により、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造を行ったが、例1により前もって製造したポリエーテルカーボネートポリオール30.3gを、DMC触媒用の懸濁化剤として最初に導入した。結果を表1に示す。
例6(比較) 懸濁化剤としてポリエーテルポリオールを最初に導入し、H−官能性スターター物質としてグリセロールを連続的に計量供給することによる、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造
例1により、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造を行ったが、工程αで、懸濁化剤の代わりに、ポリエーテルポリオールPET-154.32gを使用した。この状況下では、例1の例外として、工程αを次のように行った。
即ち、活性化されていない乾燥DMC触媒159mgをPET-154.32g中に懸濁させ、この懸濁液を、ガス計量供給装置を備えた1Lの加圧反応器に導入し、次いで、懸濁液を130℃に加熱し、反応器に5bar(絶対)の窒素を3回装填し、その都度、圧力増加し、次いで約1bar(絶対)に減圧した。例1からの例外として、工程γを下記のように行った。即ち、活性化が起きた後、PO95gを、1.8g/minの計量速度で加えた。PO567gを2.7g/minの計量速度で、及び20gの低分子量スターターグリセロール(これに90ppmの85%濃度のHPOを加えた)を0.1g/minで反応器に同時に計量供給し、さらなる手順は例1に記載した通りである。結果を表1に示す。
表1から、本発明の状況下で懸濁化剤として最初に導入したcPCによりポリエーテルカーボネートポリオールを製造する際、著しく優れた選択性が得られ、同時に15重量%を超える高いCOが取り込まれたことが分かる。その上、cPCを懸濁化剤として使用した場合に、多分散度指数が大きく低下した。
Figure 2015526576
ポリエーテルカーボネートポリオールを連続的に製造する例
ポリエーテルカーボネートポリオールの連続製造に関する下記の例(例7、8)は、直列に接続した3基の圧力反応器(反応器R1(容積300ml)、反応器R2(容積300ml)及び反応器R3(容積1,700ml))のカスケードで行った。
反応器R2におけるプロピレンオキシド濃度を記録するために、3.17mmATR-IRファイバー光学プローブを取り付けたBruker MATRIX-MF分光計を使用した。ATR-IRファイバー光学プローブ(90°ダイヤモンドプリズム、1x2mmベース面積及びATR素子として高さ1mm、IR光線の2x45°反射、IR光線は光伝導性ファイバーを経由して連結した)を反応器に、3.17mmATR-IRファイバー光学プローブの末端にあるダイヤモンドが、反応混合物中に完全に浸漬されるように設置した。IRスペクトル(100スキャンの平均)を、60秒間毎に4000〜650cm−1の範囲内で、4cm−1の解像度で記録した。プロピレンオキシド濃度は、830cm−1におけるプロピレンオキシドの特性バンドの記録により観察した。830cm−1におけるバンド強度の、最大値の5%への低下を、プロピレンオキシドの完全転化として評価した。
例7 H−官能性スターター物質としてグリセロールによる、ポリエーテルカーボネートポリオールの連続製造
DMC触媒及びグリセロールから懸濁液の製造
DMC触媒(1.21g)及びグリセロール(171.41g)の混合物を、最初にインペラ攪拌機を備えた300ml圧力反応器(反応器R1)に導入した。反応器を閉じ、反応器R1中のDMC触媒及びグリセロールの分散液を、室温(25℃)で一晩、100rpmで撹拌した。反応器R1中の圧力をアルゴンで60barに調節し、アルゴンを気相中に通し、下記の工程の際、補給することにより60barに維持した。
工程α
DMC触媒(0.0291g)及び環状プロピレンカーボネート(100.18g)の混合物を、インペラ攪拌機及びじゃま板を備えた300ml圧力反応器(反応器R2)に最初に導入した。反応器R2を閉じ、反応器R2中の圧力を50mbarに下げ、反応器を130℃に加熱した。次いで、反応器底部における、反応混合物中への穏やかなArの流れを確立した。穏やかなArの流れを調整し、同時に、ポンプでガスを除去することにより、反応器R2中の圧力を50mbarに調節し、混合物を130℃で減圧(50mbar)下及び穏やかなArの流れで30分間撹拌(500rpm)した。
工程β
プロピレンオキシド10gを、流動調整装置(200g/h)を使用し、反応器R2中に計量供給した。プロピレンオキシドの濃度低下をIR分光法により監視した。反応混合物を、プロピレンオキシドの転化が完了するまで(約5分間)、撹拌(500rpm)した。続いてプロピレンオキシド10gを、HPLCポンプ(200g/h)を使用して、反応器R2中にさらに計量供給し、反応混合物を、プロピレンオキシドの転化が完了するまで(約5分間)、撹拌(500rpm)した。プロピレンオキシドを加えた後、反応器R2中で短時間の発熱が観察された。
工程γ
次いで、反応器R2における混合物の温度を105℃に下げた。プロピレンオキシド68g/hを、流動調整装置により反応器R2中に連続的に計量供給した。同時に、反応器R1から来るDMC触媒及びグリセロールの懸濁液を、反応器R2中に速度2.9g/hで連続的に通した。さらに、COを反応器R2の気相中に流量30g/hで連続的に通し、圧力が50barに徐々に(0.4bar/minで)増加した。反応器R2のオーバーフロー(液体体積175ml)に達した直後に、反応器R2の出口にあるバルブを開き、出口流を、さらなる圧力タンク(反応器R3、らせん状攪拌機を備えた)及び予備圧力調整装置を経由して除去した。反応器2および3中の圧力は、予備圧力調整装置により50barに調整した。生成物混合物は、反応器R3における圧力下で、105℃で300rpmで撹拌しながら集めた。17時間の操作後、液相を、反応器R3からバルブを経由して排出した。さらに28.5時間の操作の後、得られた反応生成物を、反応器R3のバルブを経由して除去し、分析の前に、容易に揮発する構成成分を取り除いて精製した。これには、反応混合物を塩化メチレン(20ml)で希釈し、その溶液を流下膜式蒸発器へ通した。溶液(1時間に0.1kg)は、外部から120℃に加熱した直径70mm、長さ200mmのチューブの内壁に沿って流下し、反応混合物は、それぞれの場合に均質に、速度250rpmで回転する直径10mmの3本ロールにより、流下膜式蒸発器の内壁上の薄膜として分布した。チューブの内側では、ポンプにより、<1mbarの圧力が確立した。容易に揮発する構成成分(未反応エポキシド、環状カーボネート、溶剤)を取り除いた反応混合物は、加熱したチューブの下端にある受け器に集めた。
反応器3から得た、流下膜式蒸発器後の生成物の特性
環状/直鎖状カーボネートの比0.08
ポリエーテルカーボネートポリオール中の二酸化炭素の重量含有量20.21重量%
分子量M=2,908g/mol、M=3,675g/mol、多分散度指数=1.26
OH価=60.5mgのKOH/g
粘度(25℃)=36.0Pas
例8 H−官能性スターター物質としてジプロピレングリコールによる、ポリエーテルカーボネートポリオールの連続製造
DMC触媒及びジプロピレングリコールから懸濁液の製造
DMC触媒(0.5972g)及びジプロピレングリコール(200.10g)の混合物を、最初にインペラ攪拌機を備えた300ml圧力反応器(反応器R1)に導入した。反応器を閉じ、反応器R1中のDMC触媒及びジプロピレングリコールの分散液を、室温(25℃)で一晩、100rpmで撹拌した。反応器R1中の圧力をアルゴンで60barに調節し、アルゴンを気相中に通し、下記の工程の際、補給することにより60barに維持した。
工程α
DMC触媒(0.0252g)及び環状プロピレンカーボネート(99.98g)の混合物を、インペラ攪拌機及びじゃま板を備えた300ml圧力反応器(反応器R2)に最初に導入した。反応器R2を閉じ、反応器R2中の圧力を50mbarに下げ、反応器R2を130℃に加熱した。次いで、反応器底部における、反応混合物中への穏やかなArの流れを確立した。穏やかなArの流れを調整し、同時に、ポンプでガスを除去することにより、反応器中の圧力を50mbarに調節し、混合物を130℃で減圧(50mbar)下及び穏やかなArの流れで30分間撹拌(500rpm)した。
工程β
プロピレンオキシド10gを、流動調整装置(200g/h)を使用し、反応器R2中に計量供給した。プロピレンオキシドの濃度低下をIR分光法により監視した。反応混合物を、プロピレンオキシドの転化が完了するまで(約5分間)、撹拌(500rpm)した。続いてプロピレンオキシド10gを、HPLCポンプ(200g/h)を使用して、反応器R2中にさらに計量供給し、反応混合物を、プロピレンオキシドの転化が完了するまで(約5分間)、撹拌(500rpm)した。プロピレンオキシドを加えた後、反応器R2中で短時間の発熱が観察された。
工程γ
次いで、反応器R2における混合物の温度を105℃に下げた。プロピレンオキシド70g/hを、流動調整装置により反応器R2中に連続的に計量供給した。同時に、反応器R1から来るDMC触媒及びジプロピレングリコールの懸濁液を、反応器R2中に速度6.0g/hで連続的に通した。さらに、COを反応器R2の気相中に流量30g/hで連続的に通し、圧力が50barに徐々に(0.4bar/minで)増加した。反応器R2のオーバーフロー(液体体積175ml)に達した直後に、反応器R2の出口にあるバルブを開き、出口流を、さらなる圧力タンク(反応器R3、らせん状攪拌機を備えた)及び予備圧力調整装置を経由して除去した。反応器2および3中の圧力は、予備圧力調整装置により50barに調整した。生成物混合物は、反応器R3における圧力下で、105℃で300rpmで撹拌しながら集めた。18時間の操作後、液相を、反応器R3からバルブを経由して排出した。さらに30.5時間の操作の後、得られた反応生成物を、反応器R3のバルブを経由して除去し、分析の前に、容易に揮発する構成成分を取り除いた。これには、反応混合物を塩化メチレン(20ml)で希釈し、その溶液を流下膜式蒸発器へ通した。溶液(1時間に0.1kg)は、外部から120℃に加熱した直径70mm、長さ200mmのチューブの内壁に沿って流下し、反応混合物は、それぞれの場合に均質に、速度250rpmで回転する直径10mmの3本ロールにより、流下膜式蒸発器の内壁上の薄膜として分布した。チューブの内側では、ポンプにより、<1mbarの圧力が確立した。容易に揮発する構成成分(未反応エポキシド、環状カーボネート、溶剤)を取り除いた反応混合物は、加熱したチューブの下端にある受け器に集めた。
反応器3から得た、流下膜式蒸発器後の生成物の特性
環状/直鎖状カーボネートの比0.16
ポリエーテルカーボネートポリオール中の二酸化炭素の重量含有量17.30重量%
分子量M=2,846g/mol、M=3,288g/mol、多分散度指数=1.16
OH価=60.4mgのKOH/g
粘度(25℃)=4.1Pas

Claims (15)

  1. アルキレンオキシド及び二酸化炭素を、一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)上に、二重金属シアン化物触媒の存在下で、付加することにより、ポリエーテルカーボネートポリオールを製造する方法であって、
    (α)H―官能基を含まない懸濁化剤を、最初に反応器中に入れ、及び
    (γ)反応中に、一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)を、前記反応器に連続的に計量供給する、方法。
  2. 工程(α)で、H−官能基を含まない懸濁化剤を最初に前記反応器に導入し、H−官能性スターター物質を最初に前記反応基に導入しない、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(α)で、H―官能基を含まない懸濁化剤、及びさらに部分量のH−官能性スターター物質(複数可)が最初に反応器に導入される、請求項1に記載の方法。
  4. 工程(α)で、H―官能基を含まない懸濁化剤が、DMC触媒と共に、最初に反応器に導入される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 工程(α)の後、(β)アルキレンオキシドの部分量が、工程(α)からの混合物に、温度90〜150℃で添加され、その場合、前記アルキレンオキシド化合物の添加が次いで中断される、請求項4に記載の方法。
  6. 工程(β)が、不活性ガス雰囲気下で、不活性ガス/二酸化炭素混合物の雰囲気下で又は二酸化炭素雰囲気下で行われる、請求項5に記載の方法。
  7. 工程(β)で、
    (β1)第一活性化段階で、アルキレンオキシドの第一の部分量の添加が不活性ガス雰囲気下で行われる、及び
    (β2)第二活性化段階で、アルキレンオキシドの第二の部分量の添加が二酸化炭素雰囲気下で行われる、請求項5に記載の方法。
  8. 工程(γ)で、一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)及び一種以上のアルキレンオキシド(複数可)が、二酸化炭素の存在下で、連続的に計量供給される(「共重合」) 、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 工程(γ)で、一種以上のH−官能性スターター物質(複数可)の前記計量供給が、前記アルキレンオキシドの前記添加の前の時点で終了する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 工程(γ)で、DMC触媒が前記反応器に連続的に計量供給され、得られた反応混合物が前記反応器から連続的に取り出される、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 前記DMC触媒が、H−官能性スターター化合物中の懸濁液として連続的に加えられる、請求項10に記載の方法。
  12. (δ)工程(γ)で連続的に取り出される、0.05重量%〜10重量%のアルキレンオキシドを含む前記反応混合物が、後反応器に移され、後反応器で、前記反応混合物中の遊離アルキレンオキシドの含有量が、後反応の経路により、0.05重量%未満に減少する、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 工程(α)で、4-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソラン、 1,3-ジオキソラン-2-オン、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ニトロメタン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ペンタン、n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン及び四塩化炭素からなる群から選択された少なくとも一種の化合物が前記懸濁化剤として使用される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 工程(α)で、4-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソラン及び1,3-ジオキソラン-2-オン、又は4-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソランと1,3-ジオキソラン-2-オンとの混合物が前記懸濁化剤として使用される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記H-官能性スターター物質が、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2-メチルプロパン-1,3-ジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセロール、トリメチルロールプロパン、ペンタエリトリトール、ソルビトール、及び分子量Mnが150〜4,500g/molの範囲内で、官能性が2〜3のポリエーテルポリオールからなる群の少なくとも一種から選択される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
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