JP2015518883A - 水濃度を低減するために脱水性リサイクル流を使用した水性ホルムアルデヒドのヒドロカルボキシル化 - Google Patents

水濃度を低減するために脱水性リサイクル流を使用した水性ホルムアルデヒドのヒドロカルボキシル化 Download PDF

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Abstract

水性ホルムアルデヒドのカルボニル化によりグリコール酸又はグリコール酸誘導体の製造及び精製方法を開示する。グリコール酸オリゴマー及び/又はグリコール酸メチルオリゴマーを含むリサイクル流中のエステル結合との反応によりヒドロカルボキシル化ゾーンにおける水を低減する。

Description

発明の分野
本発明は容易に入手可能な経済的な水性ホルムアルデヒド原料のカルボニル化によるグリコール酸又はグリコール酸誘導体の製造方法に関する。本発明は、グリコール酸オリゴマー及び/又はグリコール酸メチルオリゴマーを含む脱水流を使用した、水性ホルムアルデヒド原料の脱水を開示する。
発明の背景
エチレングリコールを製造する原料として含むグリコール酸(2−ヒドロキシ酢酸又はα−ヒドロキシ酢酸としても知られている)は多くの目的に使用することができる。グリコール酸は、水、アルコール及び/又はカルボン酸の存在下で一酸化炭素とホルムアルデヒドの酸触媒反応によって調製される。これらの方法は、しばしば、実用的な速度で進行するために高い温度及び圧力を必要とする。例えば、グリコール酸は、典型的には、高い温度及び圧力、例えば、480バール絶対圧(本明細書中で「bara」と略す)を超える圧力及び200〜225℃の下で硫酸などの酸性触媒の存在下で一酸化炭素及び水とホルムアルデヒドとを反応させることによって調製される。あるいは、触媒及び溶媒としてフッ化水素の存在下でより低い圧力を使用することができる。これらの方法は、しかしながら、建設及び/又はフッ化水素用回収及びリサイクルスキームに高価な材料を必要とする。ヒドロカルボキシル化反応には水を必要とするが、過剰の水は反応速度を低下させることがある。容易に入手可能でより安価な水性ホルムアルデヒド出発材料は、典型的には、過剰の水を含有する。このため、適度な温度及び圧力で行うことができ、全体のプロセス中に容易に統合することができる、水性ホルムアルデヒド出発材料からグリコール酸を製造するための堅牢で、経済的な方法が必要とされている。
発明の要旨
我々は、ヒドロカルボキシル化反応の水性ホルムアルデヒドフィードを脱水するためにグリコール酸オリゴマーを使用することができることを発見した。本発明は、第一の実施形態において、
(A)ヒドロカルボキシル化反応ゾーンに、一酸化炭素、水性ホルムアルデヒド及びリサイクル脱水流をフィードし、グリコール酸、グリコール酸オリゴマー及び水を含むエフルエントを生成すること、
(B)前記エフルエントを脱水して、前記エフルエントよりも高い重合度(Dp)を有する第一の脱水流、及び、水流を生成すること、及び、
(C)前記第一の脱水流を工程(A)のリサイクル脱水流及び中間流へと分割すること、
を含む、グリコール酸の調製方法を提供する。
本発明は、第二の実施形態において、
(A)ヒドロカルボキシル化反応ゾーンに、一酸化炭素、水性ホルムアルデヒド及びリサイクル脱水流をフィードし、グリコール酸、グリコール酸オリゴマー、グリコール酸メチル、グリコール酸メチルオリゴマー及び水を含むエフルエントを生成すること、
(B)前記エフルエントをメタノールの存在下に脱水して、前記エフルエントよりも高い重合度(Dp)を有する第一の脱水流、及び、水及びメタノールを含むオーバーヘッド流を生成すること、及び、
(C)前記第一の脱水流を工程(A)のリサイクル脱水流及び中間流へと分割すること、
を含む、グリコール酸の調製方法を提供する。
詳細な説明
本発明は、第一の実施形態において、
(A)ヒドロカルボキシル化反応ゾーンに、一酸化炭素、水性ホルムアルデヒド及びリサイクル脱水流をフィードし、グリコール酸、グリコール酸オリゴマー及び水を含むエフルエントを生成すること、
(B)前記エフルエントを脱水して、前記エフルエントよりも高い重合度(Dp)を有する第一の脱水流、及び、水流を生成すること、及び、
(C)前記第一の脱水流を工程(A)のリサイクル脱水流及び中間流へと分割すること、
を含む、グリコール酸の調製方法を提供する。
特段の指示がない限り、明細書及び特許請求の範囲中に使用される分子量、反応条件などの成分、特性の量を表す全ての数値は、全ての場合において、用語「約」によって修飾されているものとして理解されるべきである。従って、反対の指示がない限り、以下の明細書及び添付の特許請求の範囲に示される数値パラメータは、本発明によって得ようとする所望の特性に応じて変更されうる近似値である。最低限でも、各数値パラメータは少なくとも、報告された有効数字の数に照らして、そして通常の端数処理技術を適用することによって解釈されるべきである。さらに、本開示及び特許請求の範囲で記載される範囲は端点だけでなく、具体的に全範囲を含むことが意図されている。例えば、0〜10であると記載される範囲は1、2、3、4などの0〜10の全ての整数、1.5、2.3、4.57、6.1113などの0〜10の全ての分数、及び、端点0及び10を開示することが意図される。また、化学置換基、例えば、「C1〜C5炭化水素」に関連する範囲は、C1及びC5炭化水素ならびにC2、C3及びC4炭化水素を具体的に含み、そして開示していることが意図される。
本発明の広い範囲を記載する数値範囲及びパラメータは近似値であるが、特定の実施例に示される数値は可能な限り正確に報告されている。しかしながら、任意の数値は、本質的に、それぞれの試験測定において見出される標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を含む。
1つ以上のプロセス工程を言及することは、組み合わせて記載した工程の前又は後に追加のプロセス工程が存在すること、又は、明示的に特定された工程の間に介在するプロセス工程が存在することを排除するものではないことが理解されるべきである。さらに、プロセス工程又は成分のレタリングは個別の活動又は成分を特定するための便利な手段であり、記載したレタリングは、特段の指示がない限り、任意の順序で配置することができる。
本明細書中に使用されるときに、2つ以上の項目のリストで使用されるときの用語「及び/又は」は、リストされた項目のいずれかを1つを単独で用いるか、又は、リストされた項目の2つ以上の任意の組み合わせを用いることができることを意味する。例えば、組成物が成分A、B及び/又はCを含むと記載されるならば、組成物はA単独、B単独、C単独、A及びBの組み合わせ、A及びCの組み合わせ、B及びCの組み合わせ、又は、A、B及びCの組み合わせを含むことができる。
用語「グリコール酸」は、本明細書中に使用されるときに、2−ヒドロキシ酢酸としても知られている化合物であるグリコール酸を指す。用語「グリコール酸オリゴマー」は、本明細書中に使用されるときに、グリコール酸自体の反応生成物、特に、1つの分子のカルボキシル基と、別の分子のアルコール基との反応により生成される直鎖又は環状エステルを指す。「グリコール酸オリゴマー」としては、限定するわけではないが、(2−ヒドロキシアセトキシ)酢酸(G2)、2−(2'−ヒドロキシアセトキシ)アセトキシ酢酸(G3)、及び、2−(2'−(2"−ヒドロキシアセトキシ)アセトキシ)アセトキシ酢酸(G4)が挙げられる。
用語「グリコール酸部分」は、本明細書中に使用されるときに、分子のO−CH2−CO2セグメントを指し、例えば、グリコール酸、グリコール酸オリゴマー、グリコール酸メチル、グリコール酸メチルオリゴマー又はEGグリコール酸エステルオリゴマー中のセグメントである。
用語「グリコール酸メチル」は、本明細書中に使用されるときに、グリコール酸メチルエステルとしても知られている化合物であるグリコール酸メチルを指す。用語「グリコール酸メチルオリゴマー」は、本明細書中に使用されるときに、グリコール酸とメタノールとの反応生成物、特に、化合物H(O−CH2−CO2nCH3(式中、nは各グリコール酸メチルオリゴマー中のグリコール酸部分の数であり、典型的には、nは1〜4の数である)を指す。
用語「重合度」又は「Dp」は、本明細書中に使用されるときに、オリゴマー中のモノマー繰り返し単位の数という通常の意味を有する。具体的には、Dpはグリコール酸オリゴマー中のグリコール酸部分の平均数及び/又はグリコール酸メチルオリゴマー中のグリコール酸部分の平均数である。グリコール酸オリゴマー及びグリコール酸メチルオリゴマーの両方が存在するときには、グリコール酸オリゴマー及びグリコール酸メチルオリゴマーのDpはグリコール酸、グリコール酸メチル、グリコール酸オリゴマー及びグリコール酸メチルオリゴマーのモル数の総計でグリコール酸部分の数を割ったものとして計算されうる。あるいは、NMRはグリコール酸オリゴマー及びグリコール酸メチルオリゴマーの混合物についての平均Dpを提供することができる。
用語「エステル結合当量」は、本明細書中に使用されるときに、水と反応してグリコール酸を生成するのに利用可能な結合の数を指す(1モルのエステル結合当量は水と反応して、グリコール酸、低級グリコール酸オリゴマー、メタノール及び/又は低級グリコール酸メチルオリゴマーを生成する)。例えば、G2の各1モルは1、G3の各1モルは2、そしてG4の各1モルは3のエステル結合当量を有する。グリコール酸オリゴマーのエステル結合当量はDpよりも1だけ小さい。というのは、グリコール酸、G1はエステル結合を有しないからである。グリコール酸メチルオリゴマーはその重合度と等しい。というのは、グリコール酸メチル(グリコール酸部分に結合したメチル基を含む)は1つのエステル結合を有するからである。
用語「ヒドロカルボキシル化反応ゾーン」は、本明細書中に使用されるときに、一酸化炭素、水性ホルムアルデヒド及びリサイクル脱水流がフィードされ、そして、グリコール酸、グリコール酸オリゴマー、グリコール酸メチル及び/又はグリコール酸メチルオリゴマーが生成される、プロセス部分を指す。用語「エフルエント」は、本明細書中に使用されるときに、グリコール酸、グリコール酸オリゴマー、グリコール酸メチル及び/又はグリコール酸メチルオリゴマーを含むヒドロカルボキシル化反応ゾーンを出てくる液体流を指す。
用語「均一系酸触媒」は、本明細書中に使用されるときに、反応条件下に反応混合物中に可溶性であるか又は部分的に可溶性である酸触媒を指す。用語「不均一系酸触媒」は、本明細書中に使用されるときに、強酸カチオン交換樹脂、固体化酸、クレー鉱物、ゼオライト、無機酸化物及び複合材酸化物を含む固体酸を指す。不均一系酸触媒は液体反応媒体中に酸を解放しないで固体表面上に利用可能な酸官能基を有することを特徴とする。酸触媒はさらに後述されるようにブレンステッド又はルイス酸であることができる。
用語「脱水」は、本明細書中に使用されるときに、水又はメタノールなどの水等価物の除去を指す。用語「脱水流」は、本明細書中に使用されるときに、ヒドロカルボキシル化反応ゾーンからのエフルエントを脱水する製品を指す。
用語「モル比」は、本明細書中に使用されるときに、1つの成分のモルを別の成分のモルで割ったものを指す。例えば、一酸化炭素/ホルムアルデヒドのモル比が10:1であるならば、ホルムアルデヒドの各モルに対して、一酸化炭素10モルが存在する。水性ホルムアルデヒドフィード中の水は一酸化炭素/ホルムアルデヒドのモル比において考慮されないことに注意されたい。
用語「エチレングリコール及びグリコール酸の反応」、及び、「エチレングリコール及びグリコール酸を反応させること」は、本明細書中に使用されるときに、エチレングリコール及びグリコール酸が典型的な反応条件で存在するときに起こる多くの反応を指す。その反応としては、エチレングリコール及びグリコール酸の間の反応、及び、グリコール酸のそれ自体との反応が挙げられる。さらに、その反応としては、エチレングリコール、グリコール酸及びグリコール酸オリゴマー又は2−ヒドロキシエチル2−ヒドロキシアセテートなどの他の反応生成物の間の反応が挙げられる。用語「EGグリコール酸エステルオリゴマー」は、本明細書中に使用されるときに、「エチレングリコール及びグリコール酸を反応させること」によって生成されるグリコール酸エステルの多くの反応生成物を指す。例としては、限定するわけではないが、2−ヒドロキシエチル2−ヒドロキシアセテート、1,2−エタンジイルビス(2−ヒドロキシアセテート)、2'−[2"−(2"'−ヒドロキシアセトキシ)アセトキシ]エチル2−ヒドロキシアセテート、2'−(2"−[2"'−(2""−ヒドロキシアセトキシ)アセトキシ]アセトキシ)エチル2−ヒドロキシアセテート、2"−ヒドロキシエチル(2'-ヒドロキシアセトキシ)アセテート、2"'−ヒドロキシエチル2'−(2"-ヒドロキシアセトキシ)アセトキシアセテート及び2""−ヒドロキシエチル2'−[2"−(2"'−ヒドロキシアセトキシ)アセトキシ]アセトキシアセテートが挙げられる。EGグリコール酸エステルオリゴマーはエチレングリコールと、グリコール酸メチル及びグリコール酸メチルオリゴマーとの反応により生成されるグリコール酸エステルをさらに含むことができる。
用語「分割すること」は、本明細書中に使用されるときに、材料を2つ以上の部分に機械的に分離することを指す。例えば、液体流がT字型パイプをポンプ送りするときに、初期流の一部を装置の上流部分にリサイクルし、そして初期流の異なる部分をさらに処理する。
第一の実施形態は(A)ヒドロカルボキシル化反応ゾーンに、一酸化炭素、水性ホルムアルデヒド及びリサイクル脱水流をフィードし、グリコール酸、グリコール酸オリゴマー及び水を含むエフルエントを生成する。
ヒドロカルボキシル化反応において使用される水性ホルムアルデヒドは、典型的には、35〜85質量%のホルムアルデヒドを含む。水性ホルムアルデヒドフィード中のホルムアルデヒドレベルの他の例は40〜70質量%及び40〜60質量%である。これらの範囲はさらなる蒸留を行うことなく従来のホルムアルデヒドプロセスで達成されうる典型的な濃度である。従来のホルムアルデヒドプロセスは、"Formaldehyde", Kirk-Othmer Encyclopedia, Vol. 11, 4th Edition, 1994に記載されている。例えば、市販のホルムアルデヒドは、典型的には、水中に約55質量%のホルムアルデヒドを含む。ホルムアルデヒドの他の形態は、水性ホルムアルデヒドフィードストック中に存在することができ、その形態としては、トリオキサン又はパラホルムアルデヒド、及び、水又は他の溶媒中でのホルムアルデヒドの重合又はオリゴマー化により生成される、ホルムアルデヒドの直鎖状オリゴマー及びポリマー、すなわち、ポリ(オキシメチレン)グリコール及びその誘導体が挙げられる。用語「ホルムアルデヒド」は、本明細書中に使用されるときに、上述のホルムアルデヒドのすべてのさまざまな形態を包含することが意図される。
ヒドロカルボキシル化反応ゾーンにフィードされるリサイクル脱水流はグリコール酸及びグリコール酸オリゴマーを含む。それはヒドロカルボキシル化反応からのエフルエントが下記に詳細に記載されるように脱水されるときに生成される流れの一部分である。
一酸化炭素は、典型的には、ホルムアルデヒドにより吸収されるのに十分な供給量を確保し、そしてホルムアルデヒドの一酸化炭素及び水素又は他の生成物への分解などの副反応を阻止するのに十分な過剰量で反応混合物に供給される。カルボニル化反応に有用な一酸化炭素の量は、一酸化炭素/ホルムアルデヒド又はホルムアルデヒド等価物のモル比で1:1〜1000:1、又は、1:1〜100:1、又は、1:1〜20:1、又は、1:1〜10:1、又は、2:1〜20:1、又は、2:1〜10:1の範囲である。
ヒドロカルボキシル化に要求される一酸化炭素流の組成物は、一酸化炭素、水素及び二酸化炭素を含むことができる。例えば、一酸化炭素は、実質的に純粋な形態で、又は、他のガスとの混合物として供給することができ、他のガスとしては、例えば、水素、二酸化炭素、メタン、窒素、貴ガス(例えば、ヘリウム及びアルゴン)などが挙げられる。例えば、一酸化炭素は高純度である必要はなく、1体積%〜99体積%の一酸化炭素を含むことができる。ガス混合物の残りは、例えば、窒素、水素、水、二酸化炭素、貴ガス及び1〜4個の炭素原子を有するパラフィン系炭化水素などのガスを含むことができる。圧縮コストを削減するためには、一酸化炭素流は少なくとも95モル%、より好ましくは少なくとも99モル%の一酸化炭素を含むことが望ましい。
一酸化炭素は、当該技術分野において周知である典型的な供給源から得ることができる。例えば、一酸化炭素は、天然ガス又は石油誘導体などの炭素質材料のスチームもしくは二酸化炭素改質、石油残渣、瀝青炭、サブ瀝青炭、及び、無煙炭及びコークス、亜炭、オイルシェール、オイルサンド、泥炭、バイオマス、コークスの石油精製残渣などの炭素質材料の部分酸化又はガス化を含む、当該技術分野に知られる多くの方法のいずれかにより提供されうる。例えば、一酸化炭素は、二酸化炭素、一酸化炭素及び水素を含む合成ガス又は「シンガス」の成分として反応混合物に提供されうる。
ヒドロカルボキシル化法は、連続、半連続及びバッチモードの操作で行うことができ、種々の反応器タイプを利用することができる。適当な反応器タイプの例としては、限定するわけではないが、撹拌型タンク、連続攪拌型タンク、細流床、タワー、スラリー及び管状反応器が挙げられる。ヒドロカルボキシル化反応のための典型的な温度範囲は80℃〜220℃、100℃〜220℃、又は、110℃〜220℃である。温度範囲の他の例としては、110℃〜210℃、110℃〜200℃、110℃〜190℃、120℃〜220℃、120℃〜210℃、120℃〜200℃、140℃〜220℃、140℃〜210℃、又は、150℃〜210℃、又は、160℃〜210℃である。ヒドロカルボキシル化反応の圧力範囲の例は35バールゲージ〜250バールゲージ、35バールゲージ〜200バールゲージ、及び、60バールゲージ〜200バールゲージである。方法の1つの例において、水性ホルムアルデヒドは、水性ホルムアルデヒドの合計質量を基準として35質量%〜85質量%のホルムアルデヒドを含み、一酸化炭素:ホルムアルデヒドのモル比は1:1〜10:1であり、そしてヒドロカルボキシル化反応ゾーンは35バールゲージ〜200バールゲージの圧力及び80℃〜220℃の温度で操作される。方法の別の例において、水性ホルムアルデヒドは、水性ホルムアルデヒドの合計質量を基準として35質量%〜85質量%のホルムアルデヒドを含み、一酸化炭素:ホルムアルデヒドのモル比は1:1〜10:1であり、そしてヒドロカルボキシル化反応ゾーンは35バールゲージ〜200バールゲージの圧力及び160℃〜210℃の温度で操作される。
少なくとも1種の酸触媒の存在は、反応を進行させるのに要求されるものではないが、副反応の犠牲をもってカルボニル化反応の速度を大きく増加させる。酸触媒はルイス又はブレンステッドタイプであってよく、それらは当業者によく理解されている。酸触媒は不均一系酸触媒であっても又は均一系酸触媒であってもよい。不均一系酸触媒としては、スルホン酸樹脂、シリカ−アルミネート、シリカ−アルミノ−ホスフェート、ヘテロポリ酸、担持ヘテロポリ酸、硫酸処理された金属酸化物、及び、リン酸処理された金属酸化物が挙げられる。カルボニル化法を促進するのに活性である均一系酸触媒は、一般に、水溶液中のpKa値が7未満である。均一系酸触媒の代表的な例はスルホン酸、鉱酸、カルボン酸、無機酸塩及びそれらの組み合わせである。
ヒドロカルボキシル化反応体は、別個に、又は、任意の順序で、又は、組み合わせでヒドロカルボキシル化反応ゾーンに導入されうる。さらに、1種以上の反応体は反応器中の異なる位置に導入されうる。例えば、反応器中に触媒床を含む連続運転法において、水性ホルムアルデヒドの添加は反応器全体にステージングされてもよい。本発明の1つの態様において、リサイクル脱水流及び水性ホルムアルデヒド流は別個にヒドロカルボキシル化ゾーンにフィードされる。グリコール酸オリゴマーと水性ホルムアルデヒド中の水との反応はヒドロカルボキシル化ゾーンにおいて起こる。本発明の別の態様において、水性ホルムアルデヒド及びリサイクル脱水流を工程(A)のヒドロカルボキシル化ゾーンへのフィードの前に接触させ、反応させることができる。どのように水性ホルムアルデヒドと脱水流が接触させられるかは特に限定されない。例えば、2つの液体流は熱の添加を伴い又は伴わずにタンク内で混合されうる。副生成物の生成を低減するために、5質量%以下の出口ホルムアルデヒド濃度を提供するようにヒドロカルボキシル化反応ゾーンにおける滞留時間を設定することが望ましい。グリコール酸に加えて、ヒドロカルボキシル化法は、典型的にはグリコール酸オリゴマー、水及び未反応ホルムアルデヒドを生成する。
本方法はエフルエントを脱水し、エフルエントよりも高い重合度(Dp)を有する第一の脱水流及び水流を生成するという工程(B)を含む。ヒドロカルボキシル化ゾーンからのエフルエントは当業者に知られた任意の手段により脱水されうる。例えば、エフルエントは90℃〜200℃温度範囲及び0.1バール絶対圧〜1.5バール絶対圧の圧力で加熱されて、オリゴマー生成をもたらし、水を放出することができる。脱水は多くのタイプの装置において行うことができ、その装置としては、例えば、撹拌型タンク、連続攪拌型タンク、細流床、タワー、スラリー及び管状反応器が挙げられる。脱水は直列又は並列で1つ以上のステージにて起こることができる。
脱水はヒドロカルボキシル化エフルエントよりも高い重合度を有する第一の脱水流及び水流を生成するように行う。水が除去されるにつれて、グリコール酸オリゴマーの平均鎖長は増加する。脱水の間にエフルエントから除去される水が多いほど、オリゴマー鎖は長くなり、そして重合度Dpは大きくなる。重合度Dpの例としては、1.1〜4.0、1.1〜3.5、1.1〜3.0、1.1〜2.8、1.5〜4.0、1.5〜3.5、1.5〜3.0、又は、1.5〜2.8の範囲が挙げられる。エフルエントよりも高いDpを有する第一の脱水流は第一の脱水流中のグリコール酸及びグリコール酸オリゴマーのDpがエフルエント中のグリコール酸及びグリコール酸オリゴマーのDpよりも大きいことを意味する。
第一の脱水流はヒドロカルボキシル化ゾーンにフィードされるリサイクル脱水流及び中間流へと分割される。リサイクル脱水流は水性ホルムアルデヒド中の水と反応し、ヒドロカルボキシル化ゾーンにおける水の量を低減し、一方、市販の水性ホルムアルデヒドの使用を可能にする。各エステル結合当量は水と反応してグリコール酸及び/又は低級グリコール酸オリゴマーを生成する。吸収される水の量は重合度に関連するエステル結合の数及びリサイクル脱水流の流速の関数である。本発明の1つの態様において、工程(A)のリサイクル脱水流及び水性ホルムアルデヒドのフィードはエステル結合当量/水のモル比(エステル結合当量:水)を0.2:1〜4:1、又は、0.2:1〜3:1、又は、0.2:1〜2.5:1、又は、0.5:1〜4:1、又は、0.5:1〜3:1、又は、0.5:1〜2.5:1、又は、1:1〜4:1、又は、1:1〜3:1、又は、1:1〜2.5:1として行う。
本方法は第一の脱水流を工程(A)のリサイクル脱水流及び中間流へと分割する工程(C)を含む。分割は当業者に知られた任意の手段により行うことができる。リサイクル脱水流はヒドロカルボキシル化反応ゾーンに直接的にフィードされ、脱ヒドロカルボキシル化ゾーンにフィードされる前に水性ホルムアルデヒドと接触及び反応され、及び/又は、第一の脱水流からの分割と、ヒドロカルボキシル化反応ゾーンへのフィードとの間に、追加の処理工程を経験することができる。
本発明は、また、グリコール酸及びグリコール酸オリゴマーを含む中間流を処理して、エチレングリコールを生成することを含む。このため、本発明の1つの態様は(D)中間流を第一のエチレングリコールと反応させ、その間に同時に水を除去して、EGグリコール酸エステルオリゴマー及びグリコール酸オリゴマーを含むエステル化エフルエント、及び、水を含むオーバーヘッド流を生成すること、及び、(E)エステル化エフルエントと水素を反応させて、第二のエチレングリコールを生成し、第二のエチレングリコールを製品エチレングリコール及び第一のエチレングリコールに分離し、そして第一のエチレングリコールを工程(D)にリサイクルすることをさらに含む。
グリコール酸及びグリコール酸オリゴマーを含む中間流をエチレングリコールと反応させ、その間に同時に水を除去することはエステル化反応として当業者に容易に認識される。エステル化は当業者に知られた任意の手段により行うことができる。例えば、中間流は100℃〜225℃の温度範囲及び0.01バール絶対圧〜1.0バール絶対圧の圧力で加熱されて、EGグリコール酸エステルオリゴマー及びグリコール酸オリゴマーの生成をもたらし、そして水を放出することができる。エステル化反応を進行させ、気相を生じさせ、そして気相を液相から分離させるのに十分なホールドアップを有する任意の装置は適切である。エチレングリコールと中間流との反応は蒸発器、薄膜蒸発器、ワイプドフィルムエバポレーター、フラッシュ容器、精留カラム、ストリッピングカラム及び蒸留カラムからなる群より選ばれる少なくとも1つの装置を用いて行うことができる。温度は、典型的には、100℃〜225℃、又は、150℃〜200℃の範囲であり、圧力は、典型的には、0.01バール絶対圧〜1.1バール絶対圧、又は、0.04バール絶対圧〜0.25バール絶対圧の範囲である。
EGグリコール酸エステルオリゴマーは、後述のように、適切な水素化触媒の存在下に水素とEGグリコール酸エステルオリゴマーを接触させることにより水素化されて、エチレングリコールを生成することができる。EGグリコール酸エステルオリゴマーは水素化の前に当業者に知られた手段により濃縮又は精製されうる。あるいは、EGグリコール酸エステルオリゴマーは追加の処理工程なしに工程(D)の反応から直接的に水素化反応器に行くことができる。工程(D)の反応の間に使用されるエチレングリコールはエステル化反応に新たに加えられても、又は、粗製エチレングリコール生成物のリサイクル部分として得られてもよい。別の例では、精製されたエチレングリコールは工程(D)の反応にリサイクルされてよい。全体の物質収支を考えると、理論上、1モルのエチレングリコールは1モルのグリコール酸と化合して、最終的に2モルのエチレングリコールを生成し、その一部は工程(D)にリサイクルされ、そして残りの部分は製品として回収されうる。
水素化反応は既知の方法を用いて液相又は気相中で行われることができる。典型的には、EGグリコール酸エステルオリゴマーは150℃〜300℃の温度で水素化に有効な触媒の存在下に圧力下に水素と接触する。温度範囲の追加の例は200℃〜250℃である。典型的な圧力範囲は35bara〜350bara及び70bara〜140baraである。水素化の温度及び圧力の考えられる範囲は水素化触媒の使用及び選択ならびにプロセスを液相又は気相のいずれにおいて行うかに依存することができる。
水素化触媒は、エステルのアルコールへの水素化に有効な任意の金属又は金属の組み合わせを含むことができる。典型的な水素化触媒としては、限定するわけではないが、元素の周期律表の第8族、第9族、第10族(IUPAC1984改訂)から選択される少なくとも1種の金属及び銅が挙げられる。また、水素化触媒は、クロム、マグネシウム、バリウム、ナトリウム、ニッケル、銀、リチウム、カリウム、セシウム、亜鉛、コバルト及び金から選ばれる少なくとも1種の追加の金属促進剤を含むことができる。本明細書中に使用されるときに、水素化触媒の関係での用語「金属」は、元素形態及びその化合物、例えば、金属酸化物、塩及び有機配位子との錯体での金属を含むことが理解される。例えば、水素化触媒は、ラネーニッケル又は金属酸化物を含むことができる。典型的な金属酸化物触媒としては、例えば、亜クロム酸銅、酸化銅、又は、銅酸化物と、例えば、マグネシウム、バリウム、ナトリウム、ニッケル、銀、リチウム、カリウム、セシウム、亜鉛、コバルトなどの酸化物との組み合わせ又はそれらの混合物が挙げられる。別の例では、水素化触媒は、亜鉛及び銅の酸化物との組み合わせでコバルト金属を含むことができる。
本発明の方法の水素化工程は、連続、半連続及びバッチモードの操作で行うことができ、種々の反応器タイプを利用することができる。適当な反応器タイプの例としては、限定するわけではないが、撹拌型タンク、連続攪拌型タンク、細流床、タワー、スラリー及び管状反応器が挙げられる。触媒は反応媒体全体に分散されて、反応体及び触媒の接触を有効に支援することができる。触媒は液体として又は小粒子として導入されてよく、該小粒子は、便利には、撹拌された反応混合物中でスラリー化され又は懸濁されている。典型的には、触媒は固定床の形態又はスラリー形態で使用され、それを通して反応体は液相又は気相で連続的に循環される。
本発明は、第二の実施形態において、
(A)ヒドロカルボキシル化反応ゾーンに、一酸化炭素、水性ホルムアルデヒド及びリサイクル脱水流をフィードし、グリコール酸、グリコール酸オリゴマー、グリコール酸メチル、グリコール酸メチルオリゴマー及び水を含むエフルエントを生成すること、
(B)前記エフルエントをメタノールの存在下に脱水して、前記エフルエントよりも高い重合度(Dp)を有する第一の脱水流、及び、水及びメタノールを含むオーバーヘッド流を生成すること、及び、
(C)前記第一の脱水流を工程(A)のリサイクル脱水流及び中間流へと分割すること、
を含む、グリコール酸の調製方法を提供する。
(D)ヒドロカルボキシル化反応ゾーンに一酸化炭素、水性ホルムアルデヒド及びリサイクル脱水流をフィードすること、水性ホルムアルデヒド、一酸化炭素、及び、ヒドロカルボキシル化反応ゾーンの操作、第一の脱水流を工程(A)のリサイクル脱水流及び中間流へと分割することの第一の実施形態の様々な態様はこの実施形態にも適用する。
第二の実施形態の方法は(A)ヒドロカルボキシル化反応ゾーンに、一酸化炭素、水性ホルムアルデヒド及びリサイクル脱水流をフィードし、グリコール酸、グリコール酸オリゴマー、グリコール酸メチル、グリコール酸メチルオリゴマー及び水を含むエフルエントを生成することを含む。ヒドロカルボキシル化反応ゾーンにフィードされるリサイクル脱水流はグリコール酸、グリコール酸オリゴマー、グリコール酸メチル及びグリコール酸メチルオリゴマーを含む。リサイクル脱水流は下記に詳細に記載されるとおりに、ヒドロカルボキシル化反応からのエフルエントが脱水されるときに生成される流れの一部分である。
ヒドロカルボキシル化反応体は、別個に、又は、任意の順序で、又は、組み合わせでヒドロカルボキシル化反応ゾーンに導入されうる。さらに、1種以上の反応体は反応器中の異なる位置に導入されうる。例えば、反応器中に触媒床を含む連続運転法において、水性ホルムアルデヒドの添加は反応器全体にステージングされてもよい。本発明の1つの態様において、リサイクル脱水流及び水性ホルムアルデヒド流は別個にヒドロカルボキシル化ゾーンにフィードされる。グリコール酸オリゴマー、グリコール酸メチル及びグリコール酸メチルオリゴマーと水性ホルムアルデヒド中の水との反応はヒドロカルボキシル化ゾーンにおいて起こる。本発明の別の態様において、水性ホルムアルデヒド及びリサイクル脱水流を工程(A)のヒドロカルボキシル化ゾーンへのフィードの前に接触させ、反応させる。どのように水性ホルムアルデヒドと脱水流が接触させられるかは特に限定されない。例えば、2つの液体流は熱の添加を伴い又は伴わずにタンク内で混合されうる。副生成物の生成を低減するために、5質量%以下の出口ホルムアルデヒド濃度を提供するようにヒドロカルボキシル化反応ゾーンにおける滞留時間を設定することが望ましい。グリコール酸に加えて、ヒドロカルボキシル化法は、典型的にはグリコール酸オリゴマー、グリコール酸メチル、グリコール酸メチルオリゴマー、水及び未反応ホルムアルデヒドを生成する。
本方法はメタノールの存在下にエフルエントを脱水し、エフルエントよりも高い重合度(Dp)を有する第一の脱水流、及び、メタノール及び水を含むオーバーヘッド流を生成するという工程(B)を含む。メタノールは、典型的には、オーバーヘッド流中で除去される過剰のメタノール(すなわち、未反応又はグリコール酸メチルオリゴマーの副生成物)で脱水工程における反応体として添加される。ヒドロカルボキシル化ゾーンからのエフルエントは当業者に知られた任意の手段により脱水されうる。例えば、エフルエントは60℃〜250℃温度範囲及び0.5バール絶対圧〜1.5バール絶対圧の圧力で加熱されて、オリゴマー生成をもたらし、水及びメタノールを放出することができる。脱水は多くのタイプの装置において行うことができ、その装置としては、例えば、撹拌型タンク、連続攪拌型タンク、細流床、タワー、スラリー及び管状反応器が挙げられる。脱水は直列又は並列で1つ以上のステージで起こることができる。
エフルエントの脱水はメタノールの存在下に、ヒドロカルボキシル化エフルエントよりも高い重合度を有する第一の脱水流、及び、水及びメタノールを含むオーバーヘッド流を生成するように行う。水及びメタノールが除去されるにつれて、グリコール酸オリゴマー及びグリコール酸メチルオリゴマーの平均鎖長は増加する。脱水の間にエフルエントから除去される水及びメタノールが多いほど、オリゴマー鎖は長くなり、そして重合度Dpは大きくなる。重合度Dpの例としては、1.1〜4.0、1.1〜3.5、1.1〜3.0、1.1〜2.8、1.5〜4.0、1.5〜3.5、1.5〜3.0、又は、1.5〜2.8の範囲が挙げられる。エフルエントよりも高いDpを有する第一の脱水流は第一の脱水流中のグリコール酸、グリコール酸オリゴマー、グリコール酸メチル及びグリコール酸メチルオリゴマーのDpがエフルエント中のグリコール酸、グリコール酸オリゴマー、グリコール酸メチル及びグリコール酸メチルオリゴマーのDpよりも大きいことを意味する。
第一の脱水流はヒドロカルボキシル化ゾーンにフィードされるリサイクル脱水流及び中間流へと分割される。リサイクル脱水流は水性ホルムアルデヒド中の水と反応し、ヒドロカルボキシル化ゾーンにおける水の量を低減し、一方、市販の水性ホルムアルデヒドの使用を可能にする。各エステル結合当量は水と反応してグリコール酸、低級グリコール酸オリゴマー、メタノール及び/又は低級グリコール酸メチルオリゴマーを生成する。吸収される水の量は重合度に関連するエステル結合の数、グリコール酸オリゴマー及びグリコール酸メチルオリゴマーの相対量、及び、リサイクル脱水流の流速の関数である。本発明の1つの態様において、工程(A)のリサイクル脱水流及び水性ホルムアルデヒドのフィードはエステル結合当量/水のモル比(エステル結合当量:水)を0.2:1〜4:1、又は、0.2:1〜3:1、又は、0.2:1〜2.5:1、又は、0.5:1〜4:1、又は、0.5:1〜3:1、又は、0.5:1〜2.5:1、又は、1:1〜4:1、又は、1:1〜3:1、又は、1:1〜2.5:1として行う。
本方法は第一の脱水流を工程(A)のリサイクル脱水流及び中間流へと分割する工程(C)を含む。分割は当業者に知られた任意の手段により行うことができる。リサイクル脱水流はヒドロカルボキシル化ゾーンに直接的にフィードされることができ、脱ヒドロカルボキシル化ゾーンにフィードされる前に水性ホルムアルデヒドと接触及び反応されることができ、及び/又は、第一の脱水流からの分割と、ヒドロカルボキシル化ゾーンへのフィードとの間に、追加の処理工程を経験することができる。
本発明は、また、グリコール酸、グリコール酸オリゴマー、グリコール酸メチル及びグリコール酸メチルオリゴマーを含む中間流を処理して、エチレングリコールを生成することを含む。このため、本発明の1つの態様は(D)中間流を第一のエチレングリコールと反応させ、その間に同時に水及びメタノールを除去して、EGグリコール酸エステルオリゴマー及びグリコール酸オリゴマーを含むエステル化エフルエント、及び、水及びメタノールを含むオーバーヘッド流を生成すること、及び、(E)エステル化エフルエントと水素を反応させて、第二のエチレングリコールを生成し、第二のエチレングリコールを製品エチレングリコール及び第一のエチレングリコールに分離し、そして第一のエチレングリコールを工程(D)にリサイクルすることをさらに含む。
グリコール酸、グリコール酸オリゴマー、グリコール酸メチル及びグリコール酸メチルオリゴマーを含む中間流をエチレングリコールと反応させ、その間に同時に水及びメタノールを除去することはエステル化反応として当業者に容易に認識される。エステル化は当業者に知られた任意の手段により行うことができる。例えば、中間流は100℃〜225℃の温度範囲及び0.01バール絶対圧〜1.0バール絶対圧の圧力で加熱されて、EGグリコール酸エステルオリゴマー、グリコール酸オリゴマー及びグリコール酸メチルオリゴマーの生成をもたらし、そして水及びメタノールを放出することができる。エステル化反応を進行させ、気相を生じさせ、そして気相を液相から分離させるのに十分なホールドアップを有する任意の装置は適切である。エチレングリコールとの反応は蒸発器、薄膜蒸発器、ワイプドフィルムエバポレーター、フラッシュ容器、精留カラム、ストリッピングカラム及び蒸留カラムからなる群より選ばれる少なくとも1つの装置を用いて行うことができる。温度は、典型的には、100℃〜225℃、又は、150℃〜200℃の範囲であり、圧力は、典型的には、0.01バール絶対圧〜1.1バール絶対圧、又は、0.04バール絶対圧〜0.25バール絶対圧の範囲である。
EGグリコール酸エステルオリゴマーは、上述のように、適切な水素化触媒の存在下に水素とEGグリコール酸エステルオリゴマーを接触させることにより水素化されて、エチレングリコールを生成することができる。EGグリコール酸エステルオリゴマーは水素化の前に当業者に知られた手段により濃縮又は精製されうる。あるいは、EGグリコール酸エステルオリゴマーは追加の処理工程なしに工程(D)の反応から直接的に水素化反応器に行くことができる。工程(D)の反応の間に使用されるエチレングリコールはエステル化反応に新たに加えられても、又は、粗製エチレングリコール生成物のリサイクル部分として得られてもよい。別の例では、精製されたエチレングリコールは工程(D)の反応にリサイクルされてよい。全体の物質収支を考えると、理論上、1モルのエチレングリコールは1モルのグリコール酸と化合して、最終的に2モルのエチレングリコールを生成し、その一部は工程(D)にリサイクルされ、そして残りの部分は製品として回収されうる。
グリコール酸オリゴマーは、しばしば、反応速度を増加させるために水素化の前にエチレングリコールなどによりエステル化されることを当業者は認識している。グリコール酸メチルオリゴマーはグリコール酸オリゴマーよりも速い反応速度で水素化する。それゆえ、本実施形態の方法の別の態様はグリコール酸メチルオリゴマーを含む中間流を水素化してエチレングリコールを生成することをさらに含む。上記の水素化反応条件はグリコール酸メチルオリゴマーを含む中間流の直接水素化に適用できる。

表1に示す化合物及び略語を実施例のセクション全体を通して使用する。各化合物の構造も提供する。
Figure 2015518883
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材料−
硫酸はJ.T. Bakerから購入し、トリフルオロメタンスルホン酸(トリフリン酸としても知られている)をSynQuest Labs, Inc.から購入した。パラホルムアルデヒド(90% min)をKodakから購入した。すべての化学物質を下記に注記した場合を除いて受け取ったまま使用した。
ガスクロマトグラフィー(GC)
サンプルの成分を、ピリジンの存在下に、最初にBSTFAと反応させ、水を含む、対応するTMS−誘導体とし、その後、それを内部標準(デカン又はドデカン)wt%検量GC法により分離及び定量化した。GCバイアル中、サンプル/誘導化試薬(BSTFA)及びピリジン(内部標準化合物を含む)の体積比は0.1g:1ml:0.2mlであった。それを80℃で30分間加熱し、完全な誘導化を確保した。GC法はDB-1301キャピラリーカラム又は同等物(6%シアノプロピルフェニル/94%ジメチルポリシロキサン固定相、60メートル×0.32 mm ID×1.0μm フィルム厚)、スプリットインジェクタ(280℃にて)、水素炎イオン化検出器(300℃にて)、27cm/秒の一定線速度でのヘリウムキャリアガス(Shimadzu GC 2010又は同等物)又は17psigの初期カラムヘッド圧、80℃の初期温度で6分間、4℃/分で150℃に温度上昇、0分間保持、10℃/分で290℃に温度上昇、最終の保持時間17.5分の炉温度プログラムを用いる。1μlの調製サンプル溶液をスプリット比40:1で注入した。アナライトはMeOH、A1、水、G1及び高級オリゴマー、DG及びMGを含む。
高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)
サンプルを水性25%v/vH2SO4中で80℃にて30分間、酸加水分解に付した後に、イオン排除クロマトグラフィーを用いてグリコール酸に関して液体クロマトグラフィーによりサンプルを分析した。1〜20%v/vアセトニトリル勾配で10 mM H3PO4移動相を用いて、Hamilton PRP X300カラムにてアナライトを分離した。210nmに設定したUVディテクタを用いて溶離成分をモニターし、そしてその濃度を外部標準を用いた検量に基づいて計算した。ホルムアルデヒドの2,4−ジニトロフェニルヒドラゾン誘導体の液体クロマトグラフィー分離及び後続の360nmでのUVによるその検知によりホルムアルデヒドを測定した。上記の手順からの同一の酸の加水分解物をジニトロフェニルヒドラジンと反応させ、その後、Phenomenex Luna C8カラムを用いて、1:1の水:アセトニトリル移動相を用いて均一濃度条件下に分析した。ホルムアルデヒド濃度を外部標準を用いた検量に基づいて計算した。
トリフリン酸のX−線法
反応器エフルエントサンプルを、UNIQUANT(商標)(UQ)と呼ばれる波長分散型蛍光X線(WDXRF)半定量的アプリケーションを用いて硫黄に関して分析した。UQはサンプルの非標準XRF分析を提供する。データを検量標準とサンプルとの間のマトリックス差異、ならびに、吸収及び強化効果:すなわち、元素間効果に関して数学的に補正した。硫黄分析のための計器条件はライン(Line), Ka; kV, 40; mA, 60; フィルターなし;コリメータ間隔(Collimator Spacing) (mm), 150; 結晶(Crystal), Ge III-C; ピーク角(2q), 110.6712; ディテクタ、フロー; PHD 低(Lower), 35; PHD 高(Upper), 70;コリメータマスク(Collimator Mask) (mm), 30; ピーク時間(s), 30。硫黄質量分率数を係数4.68(トリフリン酸の分子量/硫黄の分子量の比)によりトリフリン酸質量相当数に転換した。
ヒドロカルボキシル化生成物サンプル分析のためのNMR法
DCl/D2O/プロピオン酸原料溶液調製: D2O(99.99%, CIL) (74.606g)、D2O中35% DCl(CIL) (47.755g)及びプロピオン酸(JT Baker) (2.198 g)をボトル中で徹底的に混合し、0.01765gのプロピオン酸/g原料溶液を提供した。1H NMR分析用ヒドロカルボキシル化生成物サンプル調製:約50 mgのヒドロカルボキシル化サンプルを、ポリプロピレンライナーを有するフェノールキャップ付き2ドラムスクリュートップバイアルに移送し、そしてサンプルの抽出質量を記録した。その後、0.8288gの原料溶液を添加し、そして混合物をヒートブロック内で60℃にて1時間加熱した。バイアルを室温に冷却させ、その後、溶液をNMRチューブに移送した。1H NMR分析:30秒パルス遅れ、90°パルス角、16スキャン及びD2Oロック溶媒を用いて1H NMRを記録した。スペクトルはプロピオン酸のCH3トリプレット(1.15ppm)を基準とした。以下の成分のミリ当量/g濃度をピーク積分から得た(A1 δ 8.36 ppm, F0 δ 4.99, 4.94 ppm, MeOCH2OH δ 4.83 ppm, MGH δ 3.52 ppm, MG δ 3.84 ppm, MGM δ 3.85 ppm, G1 δ 4.35 ppm, MeOH δ 3.47 ppm, MeOPr (プロピオン酸メチル) δ 3.76 ppm, HOPr (ISTD) δ 2.50 ppm)
選択率−
例1〜9及び21〜26をHPLCにより分析し、ここで、サンプル調製の間に、グリコール酸オリゴマー、及び、グリコール酸メチル及びグリコール酸メチルオリゴマー中のグリコール酸部分を遊離グリコール酸に転化し、そして1モルの遊離メタノールはグリコール酸メチル及びグリコール酸メチルオリゴマーの各1モルに対して製造された。グリコール酸の選択率は、例えば、HPLC法からの新規グリコール酸の合計モル (新規グリコール酸は反応において生成されるグリコール酸、すなわち、生成物中のグリコール酸−フィード中のグリコール酸)を反応したホルムアルデヒドのモルで割ったものとして計算した。
グリコール酸への選択率は、例13〜20について、出発時及び反応後のホルムアルデヒドについてのNMR結果及び副生成物生成についてのGC結果に基づいて計算した。測定した副生成物はギ酸メチルのモル、ギ酸のモル及びジグリコール酸のモルであった。選択率は消費されたホルムアルデヒドの合計モル−生成された副生成物のモルを消費されたホルムアルデヒドのモルで割ったものとして計算した。ジグリコール酸は2つのグリコール酸部分を有するので、選択率計算においてジグリコール酸のモルを2で掛けることは当業者が認識する。
空間時間収率(STY)は1時間あたりに1リットル反応器体積あたりに生成されるグリコール酸のモルとして計算した。
以下の実施例は、触媒として硫酸を用いた水性ホルムアルデヒドのヒドロカルボキシル化に対するフィードの水含有分、温度、圧力及び触媒レベルの効果を例示する。
例1
連続ヒドロカルボキシル化はジルコニウムオートクレーブ(125 ml 公称体積)及び関連フィード及び生成物貯蔵装置を含有する反応器系を用いて行った。高圧オートクレーブは、中空シャフトRushtonタービンインペラー(ガス導入及び分散のための)、バッフル、サーモウェル、ガスインレットチューブ及びシップチューブを備えており、それにより、液体レベルを約90mlに維持し、生成物エフルエントのための出口を提供した。オートクレーブを、オートクレーブサーモウェルにおいてK−型熱電対によるフィードバックにより提供される温度制御を用いて、バンドヒータにより電気的に加熱した。
純粋な一酸化炭素ガス(>99.9%)を高圧流量コントローラによりオートクレーブにフィードした。ガスは、インペラーベアリングにおいてグルーブを介してオートクレーブの本体に入った。オフガス流速を乾燥バブル型流量計によりモニターした。液体フィードの流速を、攪拌型フィード容器に連結したダブルバレル500 ml高精密シリンジポンプにより0.001ml/分の精度に制御した。
反応器エフルエントは加熱されたHastelloyチュービング、自動圧力制御弁(リサーチコントロールバルブ)を通過し、1.0L加熱可能Hastelloy回収容器に入った。エフルエント回収容器は冷却コイル付き凝縮器を装備していた。エフルエントタンクからのガスアウトレットを手動背圧レギュレータに連結し、容器圧力を40〜100psigに維持した。温度、圧力及び他の関連装置パラメータを分配制御システムにより自動的に記録した。
表2に示す組成を有するフィード1(0.68 g/min)を反応器にフィードした。水、H2SO4及びグリコール酸を60℃に加熱したタンク内で混合することによりフィード混合物を調製した。パラホルムアルデヒドを完全な溶解が起こるまで撹拌しながら添加した。フィードを反応を通して60℃に維持し、固体ホルムアルデヒドが沈殿しないようにした。フィードモル比、圧力、温度及び滞留時間を表3に示す。一酸化炭素を998SCCMの速度でフィードした。反応を1502psig及び170℃に温度で180分間の滞留時間にて操作した。
ヒドロカルボキシル化反応のサンプルをHPLCにより分析した。転化率、空間時間収率、及び、反応したホルムアルデヒドの最終生成物への選択率を表4に要約する。フィードされるグリコール酸部分を転化率、選択率及び空間時間収率の計算のために差し引いた。
例2〜6
表2に示すフィード速度及び組成を用いて例1を繰り返した。フィードモル比、圧力、温度及び滞留時間を表3に示す。転化率、空間時間収率及び反応したホルムアルデヒドの最終生成物への選択率を表4に要約する。
Figure 2015518883
Figure 2015518883
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下記の例は触媒としてトリフリン酸を用いたグリコール酸中のパラホルムアルデヒドのヒドロカルボキシル化の割合に対するフィード水含有分の効果を例示する。同一の触媒装填量、温度、圧力及び滞留時間について、1時間あたり反応器1リットルあたりに生成されるグリコール酸のモルの空間時間収率は、水のモル/ホルムアルデヒドのモルを0.3:1から0.7:1、1.4:1に増加させたときに、それぞれ、2.6から2.0、1.6に低下した。1.4:1のモル比では、得られる水性ホルムアルデヒドは水中で54質量%ホルムアルデヒドであり、それはパラホルムアルデヒドと水とを混合することにより製造したが、市販の水性ホルムアルデヒドと同一の濃度である。
例7
表5に示すフィード速度、モルフィード比、及び、温度、圧力及び滞留時間の操作条件を用いてHastelloy 276Cオートクレーブを用いて例1を繰り返した。水、トリフリン酸及びグリコール酸を60℃に加熱されたタンク中で混合することによりフィード混合物を調製した。完全な溶解が起こるまで撹拌しながらパラホルムアルデヒドを添加した。フィードを反応時間を通して60℃に維持し、固体ホルムアルデヒドが沈殿しないようにした。
転化率、空間時間収率及び反応したホルムアルデヒドの最終製品への選択率を表6に要約する。転化率、空間時間収率及び選択率の計算は新たなホルムアルデヒドフィードのみを基準とし、フィード混合物中に既に存在するグリコール酸を含まなかった。プロセス温度、圧力、フィード流速及びフィード組成を24〜72時間、一定に維持した。各ポイントは各組の条件での平均分析値を示す。高圧液体クロマトグラフィーによる分析の間に、グリコール酸オリゴマー及びグリコール酸の他の形態を加水分解し、そして遊離モノマーグリコール酸等価物へと転化した。ホルムアルデヒドのグリコール酸への選択率は遊離グリコール酸等価物を基準として報告する。メタノールは遊離メタノール及びグリコール酸メチルの両方で存在した。グリコール酸メチルを分析法により遊離メタノール及びグリコール酸へと転化させた。
転化率は反応したホルムアルデヒド(パラホルムアルデヒドとして)のモルをフィードしたホルムアルデヒドのモルで割ったものとして定義される。モル選択率は反応したホルムアルデヒドのモルあたりに生成される各ヒドロカルボキシル化反応生成物種のモルとして定義される。選択率の計算は未反応ホルムアルデヒドを含まない。
例8及び9
表5に示す各フィード中の水のモル比を用いて例7を繰り返した。転化率、空間時間収率及び反応したホルムアルデヒドの最終製品への選択率を表6に要約する。
Figure 2015518883
Figure 2015518883
例10
グリコール酸メチルオリゴマーの調製
1リットル5つ口丸底フラスコは蒸留ヘッド、熱電対、メカニカルスターラ及びヒーティングマントルを備えていた。このフラスコに、244.4gのグリコール酸メチルを添加し、次いで、1.0gの濃硫酸を添加した。混合物を160℃に加熱し、その間に、メタノールオーバーヘッドを留出させた。47.5gの留出物を回収した後に加熱を止めた。オリゴマーを1H NMR分光法により分析した。1H NMR分光法は重合度を決定するための一般的な方法であり、そして当業者はデータをどのように使用してグリコール酸オリゴマー及びグリコール酸メチルオリゴマーのDpを計算するかを知っている。オリゴマーの重合度Dp(n)はNMRデータに関する下記の式により計算した:オリゴマーのDp(n)=(3/2)×(メチレン積分/メチル積分)=(3/2)×(55.79/27.42)=3.05。
例11
トリフリン酸の存在下でのオリゴマーによる水性ホルムアルデヒドからの水スクラビング速度を決定するために、以下の実験を行った:33.0gの例13のグリコール酸メチルオリゴマー、及び、7.93gの50% Georgia Pacific (GP)ホルムアルデヒド、及び、1.2 wt%のトリフリン酸を混合し、そして還流凝縮器を備えたガラスMULTIMAX反応器(Mettler Toledo, Columbus Ohio)中で110℃で加熱した。薄黄色の粘性溶液をしばらくして観測した。サンプルを5分、20分、30分及び1時間で取った。その後、それを室温に冷却した。サンプル中の水のレベルをガスクロマトグラフィーにより分析した。各回での水の量の増分を表7に示す。
Figure 2015518883
例12
Dpが、例えば、2.6及び2.77であるグリコール酸メチルオリゴマーの複数バッチを下記の代表的な手順の様式で調製した。ボトムバルブを含む50リットル丸底フラスコは電気ヒーティングマントル、熱電対及び温度コントローラ、空気駆動インペラー、蒸留カラム/還流スプリッタ/凝縮器、2リットル添加フラスコ及びグリコール酸メチルオリゴマー調製用ポンプを備えた。蒸留カラムは真空ジャケット付きガラスカラム、51mm内径、51cm高さ、51cmの6mm段付き金属パッキングピース、タイミング型液体分割還流スプリッタ、1リットル目盛り付きレシーバーポット、水冷式凝縮器、窒素スイープ及び真空接続ラインを含んだ。反応フラスコに、24,425gの70質量%の水中グリコール酸及び900gの水中の112.5gのトリフルオロメタンスルホン酸を装填した。フラスコを撹拌しながら約100℃に加熱し、そして真空を約0.13baraに設定し、タイミング型液体分割還流スプリッタ−を100%取り出しに設定した。フラスコ温度を徐々に約110℃まで上げ、そしてレシーバーを介して約9850gが除去されるまで水除去を継続した。この時点で、装置圧力を大気圧に上げ、そして22,500gのメタノールをフラスコに撹拌しながら添加フラスコを介して装填した。メタノール添加は容器を冷却し、そして熱インプットは装置を還流温度まで戻し、そして1時間保持した。その後、メタノール及び水をポット温度が110℃に達するまで留去した。さらに22,500gのメタノールを添加し、そしてポット温度が110℃に達するまで蒸留を繰り返した。メタノール添加及び蒸留を3回繰り返した。4回のメタノール添加の後に、蒸留をポット温度が85℃に達するまで継続した。装置圧力を0.18baraに再設定し、そして、ベース温度が120℃に到達するまで還流比3−1で蒸留を継続した。この最終時点で、内容物をサンプリングし、そして計量し、ガスクロマトグラフィーにより分析し、そして、平均Dpが2.6であって、0.1wt%未満の水及びメタノールを含む13,335gのグリコール酸メチルオリゴマーを含むことが判明した。
下記の実施例は水性ホルムアルデヒドのグリコール酸メチルオリゴマースクラビング、トリフリン酸の量及び温度のバッチヒドロカルボキシル化反応でのホルムアルデヒド転化率に対する効果を例示する。
例13
例12の一般手順を用いて製造した、平均Dpが2.77であるグリコール酸メチルオリゴマー(35.94 g, 0.19 mol)、50%GPホルムアルデヒド(8.11 g, 0.14 mol)、トリフリン酸(0.27 g, 1.77 mmol)及びジメチルスルホン内部標準(0.47 g, 5.0 mmol)を混合し、そして還流凝縮器付きガラスMULTIMAX中にて110℃で30分間加熱した。薄黄色粘性溶液を得た。スクラビングの開始時の水の量を、装填したホルムアルデヒドの量に基づいて計算し、そして還流下での30分間のスクラビングの後のMULTIMAX中の水の量をガスクロマトグラフィーにより決定した。吸収した水のモル百分率(装填した水のモル−最終の水のモル)/装填した水のモルを計算し、表8に報告する。その後、粘性液体を50mLHastelloy 276Cオートクレーブに移送した。オートクレーブを組み立て、200psiで窒素で加圧し、そしてベントした。このパージング手順を2回繰り返した。オートクレーブから窒素を除去するために、200psigのCOでパージした。その後、反応器を200psigのCOで加圧し、そして撹拌しながら120℃に加熱した。いったん、所望の温度に達したら、反応器を1000 psigのCOで加圧し、そして圧力をサージタンクから維持した。1時間の保持時間の後に、反応器を室温に冷却し、そしてベントした。最終的に、オートクレーブを窒素でパージし、そして取り出した。反応内容物をNMR (ホルムアルデヒド及びグリコール酸メチルオリゴマーに関して)及びガスクロマトグラフィー(水、ギ酸、ジグリコール酸及びギ酸メチルに関して)を用いて分析した。報告されたトリフリン酸はMULTIMAXに装填したトリフリン酸及びグリコール酸メチルオリゴマー中のトリフリン酸の総計である。表8はギ酸メチル、ギ酸及びジエチレングリコール副生成物の量とともにホルムアルデヒド転化率を提供する。
選択率計算に使用したグリコール酸の量は転化したホルムアルデヒドのモル−生成した副生成物中のホルムアルデヒド等価物、ギ酸、ジグリコール酸及びギ酸メチルのモルとして計算した。
例14〜20
表8に示すとおりのグリコール酸メチルオリゴマーの量、水性ホルムアルデヒド及びトリフリン酸の添加量、及び、オートクレーブ反応温度を用いて例13を繰り返した。表8は、また、ギ酸メチル、ギ酸及びジエチレングリコール副生成物の量とともにホルムアルデヒド転化率を示す。
Figure 2015518883
下記の例は触媒としてトリフリン酸を用いた、グリコール酸メチルオリゴマー中の水性ホルムアルデヒドの連続ヒドロカルボキシル化を例示する。
例21及び22
例12の手順を用いて製造され、Dpが2.66である、13,335gのグリコール酸メチルオリゴマーに、233gの脱イオン水及び564gの水中の22.5gのトリフルオロメタンスルホン酸を添加した。この混合物を1時間撹拌し、その時点で、1422gの95wt%のパラホルムアルデヒド、5wt%の水を約300g増分で粉末漏斗を介して添加した。各部分をさらなる添加の前に溶解した(約1時間)。液体混合物を60℃の温度に維持した。液体混合物を計量しそしてサンプリングし、15,436gの材料を含むことが判明し、モル比はホルムアルデヒド/グリコール酸メチルオリゴマー/水/トリフリン酸が1/1.4/1.4/0.03であった。
上記のフィード及び表9に示す操作条件を用いてHastelloy 276Cオートクレーブを用いて例1を繰り返した。圧力を下げ、そして反応器エフルエントを高圧液体クロマトグラフィーによる分析のために回収した。各実験ポイントでのグリコール酸メチルオリゴマー/水/ホルムアルデヒド/トリフリン酸のモル比を表9に示す。また、各実験ポイントでのフィード流速、反応器温度、圧力及び滞留時間も表9に示す。
転化率、空間時間収率及び反応したホルムアルデヒドの最終製品への選択率を表10に要約する。転化率、空間時間収率及び選択率の計算は新たなホルムアルデヒドフィードのみに基づき、フィード混合物中に既に存在しているグリコール酸を含まなかった。プロセス温度、圧力、フィード流速及びフィード組成を24〜72時間一定に維持した。各ポイントは各組の条件での平均分析を示す。フィードを反応時間を通して60℃に維持し、固体ホルムアルデヒドが沈殿しないようにした。
分析の間に、グリコール酸オリゴマー及びグリコール酸の他の形態を加水分解し、そして遊離モノマーグリコール酸等価物に転化した。ホルムアルデヒドのグリコール酸への選択率を遊離グリコール酸等価物に基づいて報告する。メタノールは遊離メタノール及びグリコール酸メチルの両方として存在し、グリコール酸メチルを分析法により遊離メタノール及びグリコール酸へと転化させた。
転化率は反応したホルムアルデヒド(パラホルムアルデヒドとして)のモルをフィードしたホルムアルデヒドのモルで割ったものとして定義される。モル選択率は反応したホルムアルデヒドのモルあたりに生成される各ヒドロカルボキシル化反応生成物種のモルとして定義される。選択率の計算は未反応ホルムアルデヒドを含まなかった。
Figure 2015518883
Figure 2015518883
下記の例は水性ホルムアルデヒドのヒドロカルボキシル化における転化率及び選択率に対するグリコール酸オリゴマーの効果を例示する。
例23〜26
表11に示すフィード速度及び組成を用いて例1を繰り返した。フィードモル比、圧力、温度及び滞留時間を表12に示す。例23において、パラホルムアルデヒド、水、硫酸及びモノマーグリコール酸を混合し、フィード材料を生成した。例23〜26において、モノマーグリコール酸を最初に下記のとおりにオリゴマー化に付した。モノマーグリコール酸を、テークオフヘッド、凝縮器、オーバーヘッドパドルスターラ、窒素パージ及び電気ヒーティングマントルを備えた丸底フラスコ中に融解した。平均重合度が約2.6となるまで水を真空下に除去した(約0.13bara)。その後、グリコール酸オリゴマーを水、パラホルムアルデヒド及び硫酸と混合し、表11及び12に規定する例23〜26についてのフィード組成物を提供した。転化率、空間時間収率及び反応したホルムアルデヒドの最終製品への選択率を表13に要約する。分析の間に、グリコール酸オリゴマー及びグリコール酸の他の形態を加水分解し、遊離モノマーグリコール酸等価物へと転化させた。ホルムアルデヒドのグリコール酸への選択率は遊離グリコール酸等価物に基づいて報告する。メタノールは遊離メタノール及びグリコール酸メチルの両方として存在し、グリコール酸メチルを分析法により遊離メタノール及びグリコール酸へと転化した。
Figure 2015518883
Figure 2015518883
Figure 2015518883

Claims (9)

  1. (A)ヒドロカルボキシル化反応ゾーンに、一酸化炭素、水性ホルムアルデヒド及びリサイクル脱水流をフィードし、グリコール酸、グリコール酸オリゴマー及び水を含むエフルエントを生成すること、
    (B)前記エフルエントを脱水して、前記エフルエントよりも高い重合度(Dp)を有する第一の脱水流、及び、水流を生成すること、及び、
    (C)前記第一の脱水流を工程(A)の前記リサイクル脱水流及び中間流へと分割すること、
    を含む、グリコール酸の調製方法。
  2. 前記第一の脱水流はグリコール酸及び前記重合度(Dp)が1.1〜4.0又は1.5〜3.0であるグリコール酸オリゴマーを含む、請求項1記載の方法。
  3. 工程(A)の前記リサイクル脱水流及び前記水性ホルムアルデヒドの前記フィードはエステル結合当量:水のモル比0.2:1〜4:1又は1.0:1〜2.5:1で行われる、請求項1〜2いずれか1項記載の方法。
  4. 前記水性ホルムアルデヒドは前記水性ホルムアルデヒドの合計質量を基準として35質量%〜85質量%のホルムアルデヒドを含み、一酸化炭素/ホルムアルデヒドのモル比は1:1〜10:1の範囲であり、そして前記ヒドロカルボキシル化反応ゾーンは35バールゲージ〜200バールゲージの圧力及び80℃〜220℃の温度、又は、160℃〜210℃の温度で操作される、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記水性ホルムアルデヒド及び前記リサイクル脱水流を工程(A)の前記フィードの前に接触させ、そして反応させる、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. (D)前記中間流を第一のエチレングリコールと反応させ、その間に同時に水を除去して、EGグリコール酸エステルオリゴマー及びグリコール酸オリゴマーを含むエステル化エフルエント、及び、水を含むオーバーヘッド流を生成すること、及び、
    (E)前記エステル化エフルエントと水素を反応させて、第二のエチレングリコールを生成し、前記第二のエチレングリコールを製品エチレングリコール及び前記第一のエチレングリコールに分離し、そして前記第一のエチレングリコールを工程(D)にリサイクルすることをさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記エフルエントはグリコール酸メチル、グリコール酸メチルオリゴマーをさらに含み、そして前記水流はメタノールをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. (D)前記中間流を水素化して、エチレングリコールを生成することをさらに含む、請求項7記載の方法。
  9. (D)前記中間流を第一のエチレングリコールと反応させ、その間に同時に水及びメタノールを除去して、EGグリコール酸エステルオリゴマー及びグリコール酸オリゴマーを含むエステル化エフルエント、及び、水及びメタノールを含むオーバーヘッド流を生成すること、及び、
    (E)前記エステル化エフルエントと水素を反応させて、第二のエチレングリコールを生成し、前記第二のエチレングリコールを製品エチレングリコール及び前記第一のエチレングリコールに分離し、そして前記第一のエチレングリコールを工程(D)にリサイクルすることをさらに含む、請求項7記載の方法。
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