JP2015511157A - 薬物送達デバイス用のばねアセンブリ(springassembly) - Google Patents

薬物送達デバイス用のばねアセンブリ(springassembly) Download PDF

Info

Publication number
JP2015511157A
JP2015511157A JP2014558081A JP2014558081A JP2015511157A JP 2015511157 A JP2015511157 A JP 2015511157A JP 2014558081 A JP2014558081 A JP 2014558081A JP 2014558081 A JP2014558081 A JP 2014558081A JP 2015511157 A JP2015511157 A JP 2015511157A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil spring
spring assembly
support member
drug delivery
delivery device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014558081A
Other languages
English (en)
Inventor
フィリッペ・ヌツィーケ
ミヒャエル・シャーバッハ
Original Assignee
サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング filed Critical サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
Publication of JP2015511157A publication Critical patent/JP2015511157A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/20Automatic syringes, e.g. with automatically actuated piston rod, with automatic needle injection, filling automatically
    • A61M5/2033Spring-loaded one-shot injectors with or without automatic needle insertion
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F3/00Spring units consisting of several springs, e.g. for obtaining a desired spring characteristic
    • F16F3/02Spring units consisting of several springs, e.g. for obtaining a desired spring characteristic with springs made of steel or of other material having low internal friction
    • F16F3/04Spring units consisting of several springs, e.g. for obtaining a desired spring characteristic with springs made of steel or of other material having low internal friction composed only of wound springs

Abstract

本発明は、薬物送達デバイス用のばねアセンブリ、およびそのようなデバイスに関し、この場合ばねアセンブリは:−少なくとも第1のコイルばね要素(12)と、−第1のコイルばね要素(12)と共に重ね配置された少なくとも第2のコイルばね要素(14)と、−第1および第2のコイルばね要素(12、14)の第1の端部(20)に装着された少なくとも第1の支持部材(16)とを備える。

Description

本発明は、ペン型注射器などの薬物送達デバイス用のばねアセンブリに関する。
液体薬剤の単回または複数回用量を設定し投薬するための薬物送達デバイスが、当技術分野でそれ自体よく知られている。通常、そのようなデバイスは、従来のシリンジとほぼ同じ目的を有する。
薬物送達デバイス、特にペン型注射器は、多くのユーザ特有の要件を満たす必要がある。たとえば、糖尿病など慢性疾患の患者の場合、患者は、身体的に衰弱していることがあり、また、視覚障害を有することもある。したがって、特に自宅での薬物治療向けの適切な薬物送達デバイスは、構造上頑強である必要があり、使用が容易でなければならない。さらには、デバイスおよびその構成要素の操作および全体的な扱いは、明瞭で、容易に分かりやすくなければならない。さらには、用量設定および用量投薬手順は、作動が容易でなければならず、明確である必要がある。
一般的に、そのようなデバイスは、投薬予定の薬剤が少なくとも部分的に充填されたカートリッジを受けるように適合されたハウジングを備える。デバイスは、さらに、カートリッジのピストンと作動可能に係合するように適合された変位可能なピストン・ロッドを通常有する駆動機構を備える。駆動機構およびそのピストン・ロッドを用いることにより、カートリッジのピストンは、遠位または投薬方向に変位させることができ、そのため薬物送達デバイスのハウジングの遠位端部に開放可能に連結される穿孔アセンブリを介して薬剤の所定の量を排出することができる。
手動、自動、または半自動で作動され得る多様な薬物送達デバイスは、たとえば少なくとも何らかのばねアセンブリの形態の一種の機械的エネルギー貯蔵機構を備える。ばねアセンブリを用いることにより、薬物送達デバイスのさまざまな構成要素は、たとえば、薬剤の用量を設定しまたは投薬するために相互に変位させ、回転させ、および/または全体的に移動させることができる。
たとえば、特許文献1は、自動式注射器を開示しており、この場合、針は、注射部位内に自動的に注射され、送達終了後に後退される。注射の前後、針は、ユーザまたは医療提供者に対するいかなる潜在的な負傷または健康的リスクも回避するためにデバイスのハウジング内に引き込まれる。自動注射器は、注射器のシリンジを押して注射部位から離すために配置された圧縮下のばねを有する後退ユニットを備える。さらには、注射器のハウジングおよび制御ユニットと連通して制御ユニットを付勢しピストン・ロッドをバレル内で引っ張る駆動ユニットが、提供される。
駆動ユニットは、さらに、第1および第2のフック付き端部を有し、制御ユニットとハウジングの間に装着された伸張ばね(extension spring)を備える。伸張ばねは、ばねの第1の端部を制御ユニット内の開口にひっかけることによって制御ユニットに装着される。それに応じて、駆動ユニットは、その反対側の第2の端部をハウジングに固定された凹部内にひっかけることによってハウジングに装着される。
伸張ばねは通常、ばねを特定の物体に装着するためにフック形状の端部を備える。コイル型伸張または引っ張りばねの巻き線は、幾分中空で管状の外側形状を提供するが、そのようなばねのフック付き端部は通常、管形状のばねの中間部分または中央領域内に延びており、それによってそのようなばねおよび物体全般へのその装着の適用分野を限定している。
国際公開第03/047663 A2号
したがって、本発明の目的は、薬物送達デバイスで使用するための改良されたばねアセンブリを提供することである。特に、ばねアセンブリは、構成要素または物体へのフック式装着に限定することなく伸張または引っ張りばねの全体的機能を提供しなければならない。さらには、ばねアセンブリは、隣接する構成要素および物体への容易で直感的な装着および連結を提供しなければならず、さらに、特にばねが引っ張られる、または別の形で弾性的に変形されるときに大きな対称性をもたらさなければならない。
第1の態様において、本発明は、ペン型注射器などの薬物送達デバイスで使用するように特に設計されたばねアセンブリを提供する。ばねアセンブリは、機械的エネルギー貯蔵機構を提供し、薬物送達デバイスの選択された構成要素を変位させるのに広く適用可能である。たとえば、ばねアセンブリは、用量設定または用量投薬目的で、ペン型注射器のニードル・アセンブリを移動させ、ならびに/またはそのような投薬送達デバイスの駆動機構のピストン・ロッドを軸方向に変位させるように適合され得る。
ばねアセンブリは、少なくとも第1のコイルばね要素と、第1のコイルばね要素と共に重ね配置された(nested arranged)少なくとも第2のコイルばね要素とを備える。さらには、ばねアセンブリは、第1のコイルばねの第1の端部に装着され第2のコイルばね要素の第1の端部にも装着された少なくとも第1の支持部材を備える。故に、第1の支持部材は、第1および第2のコイルばね要素両方のための共通の支持および締結構造体として働く。
その重ね配置により、第1および第2のコイルばね要素は、ほぼ重複し平行に配向された方法で配置される。故に、ばねアセンブリ内では、第1および第2のコイルばね要素の個々の巻き線は、略管形状の第1および第2のコイルばね要素の長手方向の伸張と通常一致または重複する軸方向に交互に配置される。
好ましくは、少なくとも第1の支持部材は、第1および第2のコイルばね要素に解放不能に相互連結される別個の部分として提供される。特に、少なくとも第1の支持部材は、ばねアセンブリを薬物送達デバイスの選択された構成要素に連結するまたは係合させるように設計され適合され得る。
重ねられた、ほぼ重複するまたは相互に貫入する構成の少なくとも2つのコイルばね要素を提供することにより、ばねアセンブリは、その上で作用する横方向力に対してほぼ安定化され得る。加えて、少なくとも2つのコイルばね要素を有することにより、ばねアセンブリによってもたらされた引っ張り力は、比較的対称的で空間的に一様である。事実上、ばねアセンブリと薬物送達デバイスの構成要素または物体とのフック式連結から別の形で生じ得る最終的な力の特異性は、少なくとも第1の支持部材を少なくとも第1および第2のコイルばね要素に少なくとも二重に(two−fold)相互連結することによって効果的に回避または補償され得る。
好ましい実施形態において、ばねアセンブリは、さらに、第1のコイルばね要素および第2のコイルばね要素の第2の端部に装着された第2の支持部材を備える。こうして、第1および第2のコイルばね要素の両端部は、好ましくは解放不能に別個の支持部材に連結され装着される。第1および第2の支持部材は、その幾何学的形状およびサイズに関してほぼ同一であることができ、または第1もしくは第2の支持部材が相互連結される、薬物送達デバイスの対応する構成要素に適合させるために互いに対して異なることもできる。
さらなる好ましい実施形態において、第1および/または第2の支持部材は、略環形状のものである。好ましくは、環形状のまたは円形状の支持部材の平面は、第1および/または第2のばね要素の長手方向軸に対してほぼ垂直に延びる。通常、環形状の第1および/または第2の支持部材の平面の表面法線は、第1および/または第2のコイルばね要素の長手方向中央軸に対して平行に心合わせされ、かつ/またはこれとほぼ一致または重複する。
さらなる実施形態において、環形状またはリング様形状の第1および/または第2の支持部材は、第1および/または第2のコイルばね要素のシリンダ軸または長手方向軸とほぼ一致する仮想中点(virtual midpoint)を含む。
好ましくは、第1および第2のコイルばね要素は、サイズおよび幾何形状においてほぼ同一である。これらの相互の重ね配置により、第1および第2のコイルばね要素の長手方向軸またはシリンダ軸は、ほぼ重複する。故に、直径およびサイズが異なり得る第1および第2の支持部材の仮想中点は、第1および第2のコイルばね要素それぞれのシリンダ軸とほぼ一致する。径方向に見ると、第1および第2のコイルばね要素ならびに第1および第2の支持部材は、仮想中点の周り、または第1および/または第2のコイルばね要素の仮想シリンダ軸の周りに対称的に配置される。
さらなる好ましい実施形態において、第1および第2のコイルばね要素の第1および/または第2の端部は、第1および/または第2の支持部材それぞれの直径方向に反対の部分に装着される。故に、第1および第2のコイルばね要素の第1の端部の装着点または締結点は、円周方向にほぼ180度ずれる。こうして、横方向または径方向にばねアセンブリ上に作用する力は、1つだけのコイルばね要素を備える従来のばねアセンブリと比較して少なくとも2つのコイルばね要素によって容易に補償され得る。
したがって、第1および第2のコイルばね要素の少なくとも第1および/または第2の支持部材への少なくとも二重装着は、かなり対称的で一様の力分散を径方向にもたらす。
さらなる好ましい実施形態において、第1および/または第2のコイルばね要素は、第1および/または第2の支持部材に接着される。コイルばね要素および支持部材は、接着剤で接合されても、好ましくは第1および/または第2の支持部材の熱的に誘起された変形または形成を用いることによって相互に接着されてもよい。たとえば、第1および/または第2の支持部材は、第1および第2のコイルばね要素の両方に解放不能に相互連結されるように適合可能なプラスチック構成要素を備えることができる。原理上、第1および/または第2の支持部材は、第1および/または第2のコイルばね要素の第1および/または第2の端部に直接的に成形された、射出成形された構成要素として提供され得る。
別の好ましい実施形態において、第1および/または第2の支持部材は、第1および/または第2のコイルばね要素の第1の端部および/または第2の端部と熱的に係合する熱処理可能なプラスチック材料を含む。たとえば、支持部材は、第1および第2のコイルばね要素の対応する端部分を受ける少なくとも2つの貫通口または凹部を含むことができる。ばねアセンブリの製造中、第1および第2のコイルばね要素のそれぞれの端部分は、前記貫通口または凹部内に挿入され得る。
熱的に処理することにより、特に第1および/または第2の支持部材のプラスチック材料を加熱することにより、支持部材と第1および第2のコイルばね要素との堅固な相互接着が、達成され得る。第1および第2のコイルばね要素と第1または第2の支持部材の一方との相互の係合および接着は、たとえばレーザ式または超音波式の溶接によってもたらすことができ、この場合良好に規定された熱エネルギーの量が、それぞれの支持部材上またはその中に堆積され得る。
さらなる実施形態において、少なくとも第1および/または第2のコイルばね要素の巻き線端部(end winding)または巻き始め部(initial winding)は、第1および/または第2の支持部材それぞれと直接的に当接する。こうして、第1および第2のコイルばね要素と第1および/または第2の支持部材との間のかなり大きい円周方向の軸方向当接構成が、もたらされ得る。こうして、ばねアセンブリは、横方向または径方向に向けられた力効果にかけられたとき、径方向に向けられた傾斜動作を起こしにくくなる。
加えて、第1および/または第2のコイルばね要素の巻き始め部または巻き線端部と、隣接して配置された第1または第2の支持部材との間の比較的大きい直接当接を用いることにより、たとえば第1または第2の支持部材上に作用する、径方向または横断方向に向けられた力効果を、第1および第2のばね要素に直接的に伝えることができ、これらのばね要素は、これに応答してそれぞれ反対に向けられた力を発生させることができる。
好ましくは、第1および/または第2のコイルばね要素の巻き線端部または巻き始め部は、少なくとも15°、30°、45°、60°に沿って、さらには少なくとも90°に沿って第1および/または第2支持部材と接線方向または円周方向に軸方向に当接する。
さらなる好ましい実施形態において、少なくとも第1および第2のコイルばね要素は、ほぼ等しい軸方向長さのものであり、ほぼ等しい直径を含む。さらには、少なくとも2つのばね要素はまた、ほぼ等しいばね定数を含むこともできる。ばねアセンブリ全体のばね定数を改変するために、第1および第2のコイルばね要素が、ばねアセンブリの必要とされるまたは所定の総ばね定数をもたらすために異なるばね定数を含むことも考えられる。
さらに別の態様において、少なくとも1つの支持部材の外径は、第1および第2のコイルばね要素の外径より大きくなることができる。こうして、ばねアセンブリは、たとえば薬物送達デバイスの管状ハウジングまたはレセプタクル内に容易に配置させることができ、この場合、径方向に広がった支持部材は、選択されたデバイス構成要素に、たとえば径方向凹部に相互連結させることができ、一方で少なくとも第1および第2のコイルばね要素は、薬物送達デバイスの周囲のハウジングまたはレセプタクルに関してほぼ非接触で摩擦を有さないままである。
さらには、第1および/または第2の環状支持部材を設けることにより、ばねアセンブリ、特にその少なくとも第1および第2のコイルばね要素はまた、そこを通って延びる薬物送達デバイスの管形状の構成要素を受けることもできる。そのような構成要素は、第1および第2のコイルばね要素の内径より小さい直径を含むとき、少なくとも第1および第2のコイルばね要素を通って延びるだけでなく、第1および/または第2の支持部材を通って延びることもできる。したがって、本発明のばねアセンブリはまた、薬物送達デバイスの機械的構成要素の省空間配置をもたらし、そのような薬物送達デバイスおよびその駆動機構の全体寸法および幾何形状を低減することを可能にする。
当然ながら、ばねアセンブリは、2つのコイルばね要素だけに限定されない。好ましい実施形態において、ばねアセンブリは、互いに対して重ね配置され、少なくとも第1および/または第2の支持部材に装着された少なくとも3つのまたはさらにはそれ以上のコイルばね要素を備える。通常、第1、第2、および少なくとも第3のコイルばね要素は、重複するまたは重ね構成で配置され、それにより、第1、第2、および第3のコイルばね要素の個々の巻き線は、軸方向に交互になる。
たとえば3つのコイルばね要素では、第1、第2、および第3のコイルばね要素の、たとえば第1または第2の支持部材のいずれか一方へのそれぞれの締結点または装着点は、円周方向に120°ずれる。好ましくは、さまざまなコイルばね要素の、第1または第2の支持部材への装着点または締結点は、ばねアセンブリ全体にわたる径方向力の分散の対称性を改良するために、接線方向または円周方向に等距離に配置される。
明確に述べられない場合であっても、本文脈では、第1および第2のコイルばね要素になされるいかなる参照も、第1と第2の支持部材間で重ねて配置される、多数の、たとえば、3つ、4つ、またはさらにはそれ以上のコイルばね要素に同様にあてはまることが理解されるものとする。
さらなる好ましい態様において、少なくとも第1および第2のばね要素は、少なくとも1つの伸張ばね要素を備える。しかし、本発明は通常、引っ張りばねアセンブリに限定されず、圧縮ばねアセンブリを指すこともできる。加えて、少なくとも第1のばね要素は伸張ばねを備え、一方で少なくとも第2のばね要素は圧縮ばねを備えることも考えられる。こうして、ばねアセンブリ全体の結果として生じたばね定数は、所定の要件に個々に適合され得る。
別の独立した態様において、本発明はまた、薬物送達デバイス、特にペン型注射器にも関する。デバイスは、バイアル型またはカープル型の、薬剤が充填されているカートリッジを収容するハウジングを備える。さらには、ハウジングはまた、前記カートリッジのピストンと作動可能に係合するピストン・ロッドをとりわけ有する駆動機構を収容するようにも適合される。カートリッジは通常、バイアルまたはカープルとして提供され、使用済みカートリッジを新規の充填されたものと頻繁に取り換えるために薬物送達デバイスのハウジング内に取り外し可能に配設され得る。
代替として、薬物送達デバイスは使い捨て型のものでよく、カートリッジ内に供給された薬剤が消費された後、全体的に破棄されるよう意図されてよい。薬物送達デバイスは、さらに、薬剤送達デバイスの駆動機構の少なくとも1つの選択された構成要素をこの別の構成要素に対してばね懸架するための、上記で説明した少なくとも1つのばねアセンブリを備える。ばね要素は、さらに、自動式注射器の軸方向に変位可能なニードル・アセンブリをそのようなデバイスのハウジングに対してばね懸架するように作動可能になり得る。
少なくとも1つのばねアセンブリは通常、ばね懸架される薬物送達デバイスの任意の2つの構成要素に付勢するように適合されまたは適合可能である。ばねアセンブリの少なくとも第1の支持部材は、薬物送達デバイスおよび/またはその駆動機構の選択された構成要素と適切に係合するように個々に適合させることができるため、本発明のばねアセンブリは、薬物送達デバイスおよびそのばね懸架された構成要素の任意のもののさまざまな異なる幾何学的要件に広く適合され得る。
さらなる好ましい実施形態において、薬物送達デバイスは、ばねアセンブリの少なくとも1つの支持部材を受ける少なくとも1つのレセプタクルまたは凹部を備える。したがって、薬物送達デバイスのレセプタクルまたは凹部は、ばねアセンブリおよび薬物送達デバイスの特定の構成要素の良好に規定された相互配置を提供するために、ばねアセンブリの、対応して成形された、径方向に突起する支持部材とほぼ合致し嵌合する。
さらに別の実施形態において、薬物送達デバイスは、さらに、薬物送達デバイスを用いることによって投与されるおよび/または投薬予定の薬剤が少なくとも部分的に充填されているカートリッジを備える。
本明細書で使用する用語「薬物」または「薬剤」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで、一実施形態において、薬学的に活性な化合物は、最大1500Daまでの分子量を有し、および/または、ペプチド、タンパク質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、抗体もしくはそのフラグメント、ホルモンもしくはオリゴヌクレオチド、または上述の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、または糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、がん、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症および/または関節リウマチの処置および/または予防に有用であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病または糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置および/または予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリンもしくはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)もしくはその類似体もしくは誘導体、またはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4もしくはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4の類似体もしくは誘導体を含む。
インスリン類似体は、たとえば、Gly(A21),Arg(B31),Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3),Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28),Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;B28位におけるプロリンがAsp、Lys、Leu、Val、またはAlaで置き換えられており、B29位において、LysがProで置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、およびDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体は、たとえば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、およびB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
エキセンジン−4は、たとえば、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドであるエキセンジン−4(1−39)を意味する。
エキセンジン−4誘導体は、たとえば、以下のリストの化合物:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);または
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
(ここで、基−Lys6−NH2が、エキセンジン−4誘導体のC−末端に結合していてもよい);
または、以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010)、
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desAsp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desMet(O)14,Asp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)
6−NH2;
または前述のいずれか1つのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容される塩もしくは溶媒和化合物
から選択される。
ホルモンは、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどの、Rote Liste、2008年版、50章に列挙されている脳下垂体ホルモンまたは視床下部ホルモンまたは調節性活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニストである。
多糖類としては、たとえば、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、もしくは超低分子量ヘパリン、またはそれらの誘導体、または上述の多糖類の硫酸化形態、たとえば、ポリ硫酸化形態、および/または、薬学的に許容されるそれらの塩がある。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容される塩の例としては、エノキサパリンナトリウムがある。
抗体は、基本構造を共有する免疫グロブリンとしても知られている球状血漿タンパク質(約150kDa)である。これらは、アミノ酸残基に付加された糖鎖を有するので、糖タンパク質である。各抗体の基本的な機能単位は免疫グロブリン(Ig)単量体(1つのIg単位のみを含む)であり、分泌型抗体はまた、IgAなどの2つのIg単位を有する二量体、硬骨魚のIgMのような4つのIg単位を有する四量体、または哺乳動物のIgMのように5つのIg単位を有する五量体でもあり得る。
Ig単量体は、4つのポリペプチド鎖、すなわち、システイン残基間のジスルフィド結合によって結合された2つの同一の重鎖および2本の同一の軽鎖から構成される「Y」字型の分子である。それぞれの重鎖は約440アミノ酸長であり、それぞれの軽鎖は約220アミノ酸長である。重鎖および軽鎖はそれぞれ、これらの折り畳み構造を安定化させる鎖内ジスルフィド結合を含む。それぞれの鎖は、Igドメインと呼ばれる構造ドメインから構成される。これらのドメインは約70〜110個のアミノ酸を含み、そのサイズおよび機能に基づいて異なるカテゴリー(たとえば、可変すなわちV、および定常すなわちC)に分類される。これらは、2つのβシートが、保存されたシステインと他の荷電アミノ酸との間の相互作用によって一緒に保持される「サンドイッチ」形状を作り出す特徴的な免疫グロブリン折り畳み構造を有する。
α、δ、ε、γおよびμで表される5種類の哺乳類Ig重鎖が存在する。存在する重鎖の種類により抗体のアイソタイプが定義され、これらの鎖はそれぞれ、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgM抗体中に見出される。
異なる重鎖はサイズおよび組成が異なり、αおよびγは約450個のアミノ酸を含み、δは約500個のアミノ酸を含み、μおよびεは約550個のアミノ酸を有する。各重鎖は、2つの領域、すなわち定常領域(C)と可変領域(V)を有する。1つの種において、定常領域は、同じアイソタイプのすべての抗体で本質的に同一であるが、異なるアイソタイプの抗体では異なる。重鎖γ、α、およびδは、3つのタンデム型のIgドメインと、可撓性を加えるためのヒンジ領域とから構成される定常領域を有し、重鎖μおよびεは、4つの免疫グロブリン・ドメインから構成される定常領域を有する。重鎖の可変領域は、異なるB細胞によって産生された抗体では異なるが、単一B細胞またはB細胞クローンによって産生された抗体すべてについては同じである。各重鎖の可変領域は、約110アミノ酸長であり、単一のIgドメインから構成される。
哺乳類では、λおよびκで表される2種類の免疫グロブリン軽鎖がある。軽鎖は2つの連続するドメイン、すなわち1つの定常ドメイン(CL)および1つの可変ドメイン(VL)を有する。軽鎖のおおよその長さは、211〜217個のアミノ酸である。各抗体は、常に同一である2本の軽鎖を有し、哺乳類の各抗体につき、軽鎖κまたはλの1つのタイプのみが存在する。
すべての抗体の一般的な構造は非常に類似しているが、所与の抗体の固有の特性は、上記で詳述したように、可変(V)領域によって決定される。より具体的には、各軽鎖(VL)について3つおよび重鎖(HV)に3つの可変ループが、抗原との結合、すなわちその抗原特異性に関与する。これらのループは、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる。VHドメインおよびVLドメインの両方からのCDRが抗原結合部位に寄与するので、最終的な抗原特異性を決定するのは重鎖と軽鎖の組合せであり、どちらか単独ではない。
「抗体フラグメント」は、上記で定義した少なくとも1つの抗原結合フラグメントを含み、そのフラグメントが由来する完全抗体と本質的に同じ機能および特異性を示す。パパインによる限定的なタンパク質消化は、Igプロトタイプを3つのフラグメントに切断する。1つの完全なL鎖および約半分のH鎖をそれぞれが含む2つの同一のアミノ末端フラグメントが、抗原結合フラグメント(Fab)である。サイズが同等であるが、鎖間ジスルフィド結合を有する両方の重鎖の半分の位置でカルボキシル末端を含む第3のフラグメントは、結晶可能なフラグメント(Fc)である。Fcは、炭水化物、相補結合部位、およびFcR結合部位を含む。限定的なペプシン消化により、Fab片とH−H鎖間ジスルフィド結合を含むヒンジ領域の両方を含む単一のF(ab’)2フラグメントが得られる。F(ab’)2は、抗原結合に対して二価である。F(ab’)2のジスルフィド結合は、Fab’を得るために切断することができる。さらに、重鎖および軽鎖の可変領域は、縮合して単鎖可変フラグメント(scFv)を形成することもできる。
薬学的に許容される塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。酸付加塩としては、たとえば、HClまたはHBr塩がある。塩基性塩は、たとえば、アルカリまたはアルカリ土類、たとえば、Na+、またはK+、またはCa2+から選択されるカチオン、または、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)(式中、R1〜R4は互いに独立に:水素、場合により置換されたC1〜C6アルキル基、場合により置換されたC2〜C6アルケニル基、場合により置換されたC6〜C10アリール基、または場合により置換されたC6〜C10ヘテロアリール基を意味する)を有する塩である。薬学的に許容される塩のさらなる例は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」17版、Alfonso R.Gennaro(編)、Mark Publishing Company、Easton、Pa.、U.S.A.、1985およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
薬学的に許容される溶媒和物は、たとえば、水和物である。
さまざまな改変形態および変形形態が、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく本発明に加えられ得ることが当業者にさらに明らかになろう。さらに、付属の特許請求の範囲に使用されるいかなる参照記号も、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるものではないことに留意されたい。
以下において、本発明の好ましい実施形態が、図を参照することによって詳細に説明される。
重ね構成に配置された第1および第2のコイルばね要素を備えるばねアセンブリの概略側面図である。 A−Aに沿った、図1によるばねアセンブリを貫通する断面図である。 B−Bに沿った、ばねアセンブリを貫通する断面図である。 解放された非伸張構成にある図1によるばねアセンブリを示す図である。 ペン型注射器の形態の薬物送達デバイスを例示的に示す分解図である。
図1に示すような伸張したばねアセンブリ10は、重ねられた、またはほぼ重複する構成に配置された第1のコイルばね要素12および第2のコイルばね要素14を備える。第1および第2のばね要素12、14は、ほぼ等しい直径、および図1に示すように長手方向中央軸25に沿ってほぼ等しい軸方向長さを含む。第1のコイルばね要素12および第2のコイルばね要素14の相互に重ねられた構成により、第1および第2のコイルばね要素12、14の個々の巻き線は、軸方向、故に長手方向軸25に沿って交互に配置される。
上側または第1の端部20では、第1のコイルばね要素12および第2のコイルばね要素14は、図2に示すように第1の支持部材16に解放不能に装着される。その反対側の第2の端部22では、2つのコイルばね要素12、14は、図3に示すように、これに対応して第2の環形状の支持部材18に装着される。
図1から3にさらに示すように、環形状の支持部材16、18の外周は、第1および第2のコイルばね要素12、14の外周よりわずかに大きい。図2および3に表すように、第1および第2の支持部材16、18の内径は、環形状の第1および第2の支持部材16、18と同一平面の構成で配置された第1および第2のコイルばね要素12、14の内径とほぼ等しい。こうして、図5に示すような薬物送達デバイス40の機能的構成要素は、ばねアセンブリ10を通っておよび支持部材16、18を通って延びることができる。
第1および第2のコイルばね要素12、14ならびに第1および第2の支持部材16、18は、第1および第2のコイルばね要素12、14の中央長手方向軸25に関してほぼ線対称に配置される。故に、第1および第2の支持部材16、18の仮想中点24は、長手方向軸25とほぼ一致し重複する。
図2および3からさらに明らかになるように、第1および第2の支持部材16、18との第1のコイルばね要素の装着および第2のコイルばね要素の装着は、直径方向に反対である。好ましくは、第1および第2の支持部材16、18には、第1および第2のコイルばね要素12、14それぞれの端部分を受けるように適合された凹部または貫通穴26、28が設けられる。
熱的に処理することにより、特に第1および第2の支持部材を適切に加熱することにより、第1および第2のコイルばね要素12、14と第1および第2の支持部材16、18との堅固な接着が、もたらされ得る。少なくとも第1および第2のコイルばね要素12、14は、金属、たとえば焼結された金属ワイヤを備えるため、第1および第2のコイルばね要素12、14と、第1および/または第2の支持部材16、18とを解放不能に係合させるために熱処理によって局所的に溶融させることができるのは、プラスチック構成要素としての第1および/または第2の支持部材のみである。
通常、図1に拡張された構成で示すばねアセンブリ10は、さまざまに異なる構成および実施形態に適合させ適用することができるが、単なる例示的な例として薬物送達デバイスが図5に示される。好ましくは、ばねアセンブリ10は、伸張ばねとして提供され、この場合、両側にある第1および第2の支持部材16、18は、互いに対してばね懸架される必要がある薬物送達デバイス40の構成要素とポジティブ(positively)に係合することができる。
図4に示すように、ばねアセンブリ10’は、初期のほぼ弛緩した構成にあり、この構成では、第1および第2のコイルばね要素12、14の個々の巻き線は、互いに直接当接または軸方向接触の状態にある。ばねアセンブリ10を図1に示すような伸張構成に伸張させたとき、第1および第2の伸張ばね要素12、14は、図1の矢印によって示すような復元力29をもたらし、この復元力は、第1および第2の支持部材16、18を軸方向または長手方向に引き寄せることを目的とする。
図5に示すような薬物送達デバイス40は、ペン型注射器であり、2つのハウジング構成要素、すなわち薬剤が少なくとも部分的に充填され、中で摺動可能に変位されるピストン50を用いることによって近位方向2に封止されるカートリッジ48を収容するように適合された遠位に配置されたカートリッジ・ホルダ42を備える。薬物送達デバイス40は、さらに、カートリッジ48のピストン50と作動可能に係合するように適合された少なくともピストン・ロッド52を有する駆動機構46を収容するように適合された本体または主要ハウジング構成要素44を備える。
駆動機構46は、さらに、ピストン・ロッド52の近位の外側ねじ山56にねじ係合される駆動スリーブ58を備える。加えて、駆動スリーブ58は、用量ダイヤル部材60を備え、これによってユーザは、カートリッジ48内に供給された薬剤の用量を設定しおよび/または投薬することができる。遠位方向1には、ピストン・ロッド52は、ここでは明示的に示さない、主要ハウジング44の内側ねじ山と共働する第2の外側ねじ山54を含む。
ハウジング44に対するピストン・ロッド52の回転運動により、ピストン・ロッド52は遠位方向1に動き、それによってこれに対応してカートリッジ48のピストン50を前進させる。カートリッジ・ホルダ42の遠位にあるねじ山付きソケットは、さらに、カートリッジ48の遠位にある封止部を貫入するように適合された両刃式針を有するニードル・アセンブリを解放可能に受けるように適合される。針をカートリッジ・ホルダ42上に正しく取り付けた後、カートリッジ48のバレルに対するピストン50の遠位に向けられた変位により、ニードル・アセンブリからの薬剤の良好に規定された投薬または注射が実現される。
図5にさらに示すように、駆動機構46はまた、図1から4に示すばねアセンブリ10も備える。ここでは、近位にある支持部材16は、回転不変に駆動スリーブ58と係合する。この目的では、駆動スリーブ58および/または用量ダイヤル部材60は、支持部材16を受ける径方向凹部を含むことができる。これに応じて、ばねアセンブリ10の反対側の支持部材18は、主要ハウジング44の内側にある凹部と径方向に係合することができ、それによって支持部材18をハウジング44に対して軸方向に固定するが、支持部材18は、ハウジング44に対して依然として自由に回転することができる。
伸張ばねとして作用するばねアセンブリ10を用いることにより、駆動機構46全体またはその選択された構成要素は、相互にまたはハウジング44に対してばね懸架され得る。
10 ばねアセンブリ
12 コイルばね要素
14 コイルばね要素
16 支持部材
18 支持部材
20 端部
22 端部
24 中点
25 軸
26 凹部
28 凹部
29 復元力
40 薬物送達デバイス
42 カートリッジ・ホルダ
44 ハウジング
46 駆動機構
48 カートリッジ
50 ピストン
52 ピストン・ロッド
54 ねじ山
56 ねじ山
58 駆動スリーブ
60 用量ダイヤル部材

Claims (15)

  1. 少なくとも第1のコイルばね要素(12)と、
    該第1のコイルばね要素(12)と共に重ね配置された少なくとも第2のコイルばね要素(14)と、
    該第1および第2のコイルばね要素(12、14)の第1の端部(20)に装着された少なくとも第1の支持部材(16)とを備える、薬物送達デバイス用のばねアセンブリ。
  2. 第1および第2のコイルばね要素(12、14)の第2の端部(22)に装着された第2の支持部材(18)をさらに備える、請求項1に記載のばねアセンブリ。
  3. 第1および/または第2の支持部材(16、18)は、環形状のものである、請求項2または3に記載のばねアセンブリ。
  4. 第1および/または第2の支持部材(16、18)は、第1および第2のコイルばね要素(12、14)のシリンダ軸(26)とほぼ一致する仮想中点(24)を含む、請求項3に記載のばねアセンブリ。
  5. 第1および第2のコイルばね要素(12、14)の第1および/または第2の端部(20、22)は、第1および/または第2の支持部材(16、18)それぞれの直径方向に反対の部分に装着される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のばねアセンブリ。
  6. 第1および/または第2のコイルばね要素(12、14)は、第1および/または第2の支持部材(16、18)に接着される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のばねアセンブリ。
  7. 第1および/または第2の支持部材(16、18)は、第1および/または第2のコイルばね要素(12、14)の第1および/または第2の端部と堅固に係合する熱的に処理可能なプラスチック材料を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のばねアセンブリ。
  8. 少なくとも第1および/または第2のコイルばね要素(2、14)の巻き線端部は、第1および/または第2の支持部材(16、18)それぞれと直接的に当接する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のばねアセンブリ。
  9. 少なくとも第1および第2のコイルばね要素(12、14)は、ほぼ等しい軸方向長さのものであり、ほぼ等しい直径を含み、ならびに/または少なくとも第1および第2のコイルばね要素(12、14)は、等しい量の巻き線を備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載のばねアセンブリ。
  10. 少なくとも1つの支持部材(16、18)の外径は、第1および第2のコイルばね要素(12、14)の外径より大きい、請求項1〜9のいずれ1項に記載のばねアセンブリ。
  11. 互いに対して重ね配置され、少なくとも第1および/または第2の支持部材(16、18)に装着された少なくとも3つまたはそれ以上のコイルばね要素(12、14)をさらに備える、請求項1〜10のいずれか1項に記載のばねアセンブリ。
  12. 少なくとも第1および第2のばね要素(12、14)は、伸張ばね要素を備える、請求項1〜11のいずれか1項に記載のばねアセンブリ。
  13. 薬剤の用量を投与するための薬物送達デバイスであって:
    薬剤が充填されたカートリッジ(48)を収容し、前記カートリッジ(48)のピストン(50)と作動可能に係合するピストン・ロッド(52)を有する駆動機構(46)を収容するためのハウジング(42、44)と、
    駆動機構(46)の少なくとも1つの選択された構成要素を、駆動機構(46)の別の構成要素に対してまたはハウジング(42、44)に対してばね懸架するための、請求項1〜12のいずれか1項に記載の少なくとも1つのばねアセンブリ(10)とを備える、前記薬物送達デバイス。
  14. ばねアセンブリ(10)の少なくとも1つの支持部材(16、18)を受ける少なくとも1つのレセプタクルまたは凹部をさらに含む、請求項14に記載の薬物送達デバイス。
  15. 薬剤が少なくとも部分的に充填されたカートリッジ(48)をさらに備える、請求項13または14に記載の薬物送達デバイス。
JP2014558081A 2012-02-22 2013-02-20 薬物送達デバイス用のばねアセンブリ(springassembly) Pending JP2015511157A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP12156425 2012-02-22
EP12156425.6 2012-02-22
PCT/EP2013/053302 WO2013124281A1 (en) 2012-02-22 2013-02-20 Spring assembly for a drug delivery device

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015511157A true JP2015511157A (ja) 2015-04-16

Family

ID=47740956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014558081A Pending JP2015511157A (ja) 2012-02-22 2013-02-20 薬物送達デバイス用のばねアセンブリ(springassembly)

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20150018779A1 (ja)
EP (1) EP2817039A1 (ja)
JP (1) JP2015511157A (ja)
CN (1) CN104245012A (ja)
HK (1) HK1199627A1 (ja)
WO (1) WO2013124281A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107029317B (zh) * 2015-07-31 2020-07-28 重庆倍加医疗器械有限公司 药物注射器
CN105546009A (zh) * 2016-03-10 2016-05-04 布志刚 一种弹簧组件
WO2019110559A1 (en) 2017-12-04 2019-06-13 Novo Nordisk A/S Spring straining mechanism for torsion spring based device
CN110131344A (zh) * 2019-05-20 2019-08-16 诸暨市旋和弹簧技术有限公司 一种三螺旋弹簧及制作方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63254242A (ja) * 1987-04-10 1988-10-20 Hitachi Ltd 多重巻きコイルバネ
WO1992012358A1 (de) * 1991-01-14 1992-07-23 Kuehl Hans Schraubenfeder
US6251098B1 (en) * 1992-01-24 2001-06-26 I-Flow, Corp. Fluid container for use with platen pump
US20030105430A1 (en) 2001-11-30 2003-06-05 Elan Pharma International Limited Wil House Automatic injector
MY139059A (en) * 2002-06-24 2009-08-28 Alza Corp Reusable, spring driven autoinjector
US7220245B2 (en) * 2004-05-26 2007-05-22 Kriesel Marshall S Infusion apparatus
WO2010029043A1 (en) * 2008-09-09 2010-03-18 Shl Group Ab Medicament delivery device
DE102009045038B4 (de) * 2009-09-25 2012-05-24 Lisa Dräxlmaier GmbH Federunterlage und Verfahren zum Herstellen derselben

Also Published As

Publication number Publication date
EP2817039A1 (en) 2014-12-31
US20150018779A1 (en) 2015-01-15
WO2013124281A1 (en) 2013-08-29
CN104245012A (zh) 2014-12-24
HK1199627A1 (en) 2015-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6282268B2 (ja) 薬物送達デバイスの駆動機構および薬物送達デバイス
US11213628B2 (en) Bearing component for a piston rod of a drug delivery device, piston rod comprising the bearing component, and drug delivery device
US9844632B2 (en) Cap assembly for a drug delivery device
JP6584582B2 (ja) 薬物送達デバイスのピストンロッド本体用支承部、ピストンロッド配置、およびピストンロッド本体
JP6442283B2 (ja) 薬物送達デバイスと薬物送達デバイス用のカートリッジホルダ
JP6556636B2 (ja) 薬物送達デバイス用の駆動機構
JP6386481B2 (ja) 薬物送達デバイスのためのアセンブリ
JP6240660B2 (ja) デバイス寿命の終了時に駆動を阻止して再使用を防止するための接着剤を有する、薬物注射デバイス用の駆動機構
JP2015511157A (ja) 薬物送達デバイス用のばねアセンブリ(springassembly)
JP6448623B2 (ja) 薬物送達デバイス用のアセンブリ、および薬物送達デバイス
JP6235558B2 (ja) 薬物送達デバイスのアセンブリおよび薬物送達デバイス
JP2015521510A (ja) 薬物容器および薬物送達デバイス
JP2016528001A (ja) 薬物送達デバイスの駆動機構および薬物送達デバイスを組み立てる方法
JP6553627B2 (ja) 薬剤送達デバイス
JP6412939B2 (ja) 薬物送達デバイス
US9849246B2 (en) Housing of a drug delivery device
JP6261510B2 (ja) 薬剤送達デバイス用の駆動アセンブリおよび駆動アセンブリを備える薬剤送達デバイス
JP6290087B2 (ja) 薬物送達デバイスのアセンブリ
JP2016529008A (ja) 薬物送達デバイスのためのアセンブリ
JP6333859B2 (ja) 薬物送達デバイス用のアセンブリ
JP2016524974A (ja) 標示アセンブリ
JP2015536164A (ja) 薬物送達デバイスで使用されるカウンタシステム
JP6298056B2 (ja) 薬物送達デバイス用キャップおよび薬物送達デバイス
JP6096192B2 (ja) 調節可能な充填体積を備えたカートリッジ
JP6488305B2 (ja) 薬物送達デバイスの操作部材および機構、ならびに薬物送達デバイス