JP2015509273A - Ｚｉｆ構造の電気コネクタ用のスリーブ接点 - Google Patents

Abstract

ＺＩＦ構造の電気コネクタ用のスリーブ接点が記載されている。前記スリーブ接点は、相補的な電気プラグ接点を挿入するために収容領域を形成する本体を有し、前記スリーブ接点は、前記本体に配置され、この本体に対して摺動可能な締付スリーブを有し、前記締付スリーブは、１つの摺動位置で前記スリーブ接点内に挿入可能な前記プラグ接点の接触のために接触力を前記スリーブ接点の前記収容領域に対して発生させる。この場合、前記締付スリーブが、追加部品として前記本体内に組み込まれたばねに対して作用し、このばねは、ｓ字状の輪郭を有し、その端部で前記本体に支承されていることによって、前記端部と挿入可能な前記プラグ接点に当接する第１Ｓ曲線部との間のより短いレバーアームと、前記端部から前記締付スリーブのバルジに当接する第２Ｓ曲線部までの、前記より短いレバーアームに比べてより長いレバーアームとを有する一方向だけのレバーを形成する。

Description

本発明は、ＺＩＦ構造の電気コネクタ用のスリーブ接点に関する。このスリーブ接点は、相補的な電気プラグ接点を挿入するために収容領域を形成する本体を有し、且つ、このスリーブ接点は、この本体に配置され、この本体に対して摺動可能な締付スリーブを有する。この締付スリーブは、１つの摺動位置でこのスリーブ接点内へ挿入可能なプラグ接点の接触のために接触力をこのスリーブ接点の収容領域に対して発生させる。

現在の機器において、特に自動車の分野において、例えば、制御機器に接触させるために、又は計器盤内に組み込まれた電気／電子構成群をオンボード電源に接続するために使用されるコネクタは、当該構成群の増大する複雑性に起因して多くの場合に多い接点数を有する。従来の多ピンコネクタ部品に接続するために必要な力は、かなり大きい。当該大きい力は、確実な接触が、様々な周囲条件でも保証されるように、比較的大きい接触力が、意図した接触のためにそれぞれのスリーブ接点からそのスリーブ接点内に挿入されたプラグ接点に対して及ぼされる必要があることに起因する。この接触力は、接続すべき接点の数に応じて増大する。多ピンコネクタ部品の接続を容易にするため、いわゆるＺＩＦコネクタが開発されている。当該ＺＩＦコネクタは、僅かな力を印加するだけで接続され得える。また、当該ＺＩＦコネクタは、その接続工程の終了時に初めて接触力を確立する。

独国特許出願のＤＥ１０ ２００４ ０１５ ３４４Ａ１には、ＺＩＦコネクタが開示されている。このＺＩＦコネクタでは、スリーブ接点が、第２コネクタ部品の対向するピン状の接点に力を加えずに接続される。当該２つのコネクタ部品の接続の最終段階で初めて、それぞれの作動部品が、調節用ブラケットを摺動させることによって接触力をスリーブ接点の収容領域に対して印加する。

欧州特許のＥＰ１ ７６０ ８３７Ｂ１は、ＺＩＦ構造の電気コネクタの一部として、特にスリーブ接点を開示する。このスリーブ接点は、接触片を有する。当該接触片は、本体の一部として形成されている。この従来の技術に相当するスリーブ接点が、本明細書では図３及び４に示されていて、図面の説明に基づいてさらに詳しく説明される。

上記の明細書から公知のスリーブ接点では、丸型接点又は平型接点として形成され得るピン状の１つのプラグ接点が、１つの締付スリーブの第１摺動位置で本体の収容開口部内にほとんど力を加えないで挿入され得るように、異なるそれぞれの締付スリーブが作用する。第２摺動位置では、当該締付スリーブが、本体の接点及び／又は接触片を当該挿入されたプラグ接点に対して押圧する結果、良好な電気伝導接続のために必要な接触力を発生させる。したがって、このときに達成可能な当該接触力の強さは、主に本体の材料の種類、材料の厚さ及び造形のような特性によって決定され、制限もされる。

独国特許出願公開第１０２００４０１５３４４号明細書 欧州特許第１７６０８３７号明細書

本発明の課題は、非常に大きい接触力を発生できるＺＩＦコネクタ用の電気スリーブ接点を簡単に且つ安価に提供することにある。

本発明によれば、この課題は、前記締付スリーブが、追加部品として前記本体内に組み込まれたばねに対して作用し、このばねは、ｓ字状の輪郭を有し、その一方の端部で前記本体に支承されていることによって、前記端部と挿入可能な前記プラグ接点に当接する第１Ｓ曲線部との間のより短いレバーアームと、前記端部から前記締付スリーブのバルジに当接する第２Ｓ曲線部までの、当該より短いレバーアームに比べてより長いレバーアームとを有する一方向だけのレバーを形成することによって解決される。

本発明に基づく技術思想は、接触力を発生するばねを独立した単一部材として形成することにある。当該ばねは、本体から独立して製造されているので、当該ばねは、その接触力を発生するために最適化された特性を有し得る。当該ｓ字状に形成されたばねは、その端部によって一方向だけのレバーとして本体に支承されている。当該ばねは、その梃子の作用に起因して大きい接触力をプラグ接点に対して及ぼし得る。当該大きい接触力は、第１には良好な電気的接続をもたらすために有益であり、第２にはスリーブ接点内に挿入可能なプラグ接点の非常に良好な機械的固定を可能にする。

当該ばねが、単純にｓ字状に湾曲されている金属ストリップとして非常に簡単に且つ安価に製造可能であることが特に有益である。

当該ばねが、本体とは違う材料から成り得る、例えば鋼ばねから製造され得ることも有益である。当該ばねを特殊鋼から製造することが特に有益である。これによって、高い耐腐食性が達成可能である結果、長く持続する良好な電気接触特性が達成可能である。

好ましくは、当該ばねが、本体より厚い材料厚さを有することも提唱され得る。したがって、当該ばねは、大きいばね定数を有し得る。比較的大きいばね力が、当該大きいばね定数に起因してばねの小さい変位量だけによって発生され得る。

本発明のその他の好適な実施の形態及びその他の構成は、従属請求項及び以下の図面に基づく実施の形態の説明に記載されている。各図は、断面図である。

本発明のスリーブ接点を示す。 本発明のスリーブ接点を示す。 従来の技術によるスリーブ接点を示す。 従来の技術によるスリーブ接点を示す。 図１に示された一部を拡大して示す。 図２に示された一部を拡大して示す。

図３及び４には、従来の技術によるスリーブ接点が、２つの異なる取り付け状態で示されている。このスリーブ接点１は、金属から形成された本体２から構成される。この本体２は、圧着部８でここでは図示されなかった接続線に機械的に且つ電気的に接続され得る。この本体２と一体的に形成された接触片４が、このスリーブ接点１の入口側の一部に存在する。この接触片４は、この本体２の底面９と一緒にプラグ接点５用の収容領域１１を形成する。所定の電気接合部を形成するため、この収容領域１１に向かって突出している複数の接点６が、この底面９に形成されている。

当該本体２の周囲の一部を包囲する弾性的な締付スリーブ３が、この本体２に対して摺動可能に配置されている。図４に示されているように、この締付スリーブ３が、接触片４の領域内に存在する場合、この締付スリーブ３のバルジ１５が、この接触片４を挿入されたプラグ接点５の方向に押圧する。これに対して、締付スリーブ３が、図３に示されているように、接触片４から離れて配置されている場合、力が、この締付スリーブ３からこの接触片４へ作用しない。それ故に、本体２上の締付スリーブ３の最後に挙げた配置は、ここではフラットコネクタピンとして形成されたプラグ接点５を、接触片４と底面９との間の収容領域１１内へ力を加えずに挿入することを可能にする。

図１及び２には、本発明にしたがって形成されたスリーブ接点が示されている。当該スリーブ接点は、上記の公知のスリーブ接点１と同様な構造を有する。それ故に、同様な構成要素又はその機能において同様な構成要素は、同じ符号で付記されてある。

上記のスリーブ接点とは違って、図１及び２に示されたスリーブ接点は、一体的に形成された接触片４の代わりに単一部材として製造されたｓ字状のばね７を有する。このばね７の端部１０が、本体１２内の支承部１２に可動に支承されている。当該ｓ字状のばね７は、第１Ｓ曲線部１３と第２Ｓ曲線部１４とを形成する。この第１曲線部１３の凸面が、当該スリーブ接点１の収容領域１１に向かって延在している。当該第２Ｓ曲線部１４は、締付スリーブ３に当接している。

収容領域１１内へのプラグ接点５の挿入後に、締付スリーブ３が、本体２に対して摺動されると、その結果として、この締付スリーブ３のバルジ１５が、ばね７の第２Ｓ曲線部１４上に当接する。これによって、当該ばねの非拘束部分が、収容領域１１に向かって移動される。同時に、このばね７の第１Ｓ曲線部１３が、プラグ接点５に対して押圧される。

ばね７が、当該ばね７の端部１０だけで本体２に支承されているので、このばね７は、一方向だけのレバーを形成する、つまり端部１０とプラグ接点５に当接する第１Ｓ曲線部１３との間の短いレバーアームと、この端部１０から締付スリーブ３のバルジ１５に当接する当該ばね７の第２Ｓ曲線部１４までの、当該短いレバーアームに比べて長いレバーアームとを有する一方向だけのレバーを形成する。

当該ばね７は、その梃子比に起因して大きい接触力を挿入されたプラグ接点５に及ぼし得る。当該接触力は、第一には良好な電気接続を確立するために有益であり、第二にはスリーブ接点１内でのプラグ接点５の確実な機械的固定も可能にする。

この場合、ばね７が、本体２から独立した単一部材として製造されているために、より厚い材料厚さを有し得ることができ、非常に適したばね材料から成り得るという効果が付随して奏される。特に、当該ばね７は、鋼ばねから製造され得、図１及び２に示されているように、既知のコネクタの場合の、本体と一体的に形成された接触片４より非常に大きいばね定数を有し得る。

図５及び６は、接点６ａ，６ｂを構成するために特に有益な手段を図１及び２の一部を拡大して明瞭に示す。図３及び４に既に示された従来の技術によるスリーブ接点のように、本発明のスリーブ接点も、その底面９に形成された複数の接点を有する。これらの接点は、前後して配置された２つの支持点として挿入可能なプラグピン５の安定な支持と、同時に所定の電気接触個所とを提供する。

上記の既知のスリーブ接点の、ドーム状の隆起部分として形成された同一の２つの接点６とは違って、本発明のスリーブ接点の接点６ａ，６ｂは、相違して形成されている。

この場合、第１接点６ａは、従来の通りに形成された接触ドームとして形成されている。第２接点６ｂは、斜面の形を有する。この斜面は、その端部で鋭く降下するエッジ１６を形成する。この鋭いエッジ１６は、当該２つの接点６ａ，６ｂの上方でプラグピン５に対して作用するばね７の梃子の作用によって支持されて、その一部をこのプラグピン５の材料の中へ押し込まれる結果、このプラグピン５をスリーブ接点内で安定させる。特に、スリーブ接点からの横方向の移動、回転又は引き抜きが、当該鋭いエッジ状の接点６ｂによって著しく困難になる。

１ スリーブ接点
２ 本体
３ 締付スリーブ
４ 接触片
５ プラグ接点（プラグピン）
６，６ａ，６ｂ 接点
７ ばね
８ 圧着部
９ 底面
１０ 端部
１１ 収容領域
１２ 支承部
１３ 第１Ｓ曲線部
１４ 第２Ｓ曲線部
１５ バルジ
１６ エッジ

Claims (7)

1. ＺＩＦ構造の電気コネクタ用のスリーブ接点（１）であって、
   前記スリーブ接点（１）は、相補的な電気プラグ接点（５）を挿入するために収容領域（１１）を形成する本体（２）を有し、
   前記スリーブ接点（１）は、前記本体（２）に配置され、この本体（２）に対して摺動可能な締付スリーブ（３）を有し、
   前記締付スリーブ（３）は、１つの摺動位置で前記スリーブ接点（１）内に挿入可能な前記プラグ接点（５）の接触のために接触力を前記スリーブ接点（１）の前記収容領域に対して発生させる当該スリーブ接点（１）において、
   前記締付スリーブ（３）が、追加部品として前記本体（２）内に組み込まれたばね（７）に対して作用し、このばね（７）は、ｓ字状の輪郭を有し、その一方の端部（１０）で前記本体（２）に支承されていることによって、前記端部（１０）と挿入可能な前記プラグ接点（５）に当接する第１Ｓ曲線部（１３）との間のより短いレバーアームと、前記端部（１０）から前記締付スリーブ（３）のバルジ（１５）に当接する第２Ｓ曲線部（１４）までの、前記より短いレバーアームに比べてより長いレバーアームとを有する一方向だけのレバーを形成することを特徴とするスリーブ接点（１）。
2. 前記ばね（７）は、前記本体（２）より厚い材料厚さを有することを特徴とする請求項１に記載のスリーブ接点。
3. 前記ばね（７）は、前記本体（２）とは違う材料から成ることを特徴とする請求項１又は２に記載のスリーブ接点。
4. 前記ばね（７）は、鋼ばねとして形成されていることを特徴とする請求項３に記載のスリーブ接点。
5. 前記本体（２）は、単一部材から形成されていることを特徴とする請求項１に記載のスリーブ接点。
6. 前記締付スリーブ（３）は、弾性に形成されていることを特徴とする請求項１に記載のスリーブ接点。
7. 前記収容領域（１１）内へ突出している複数の接点（６，６ａ，６ｂ）が、前記スリーブ接点の底面（９）に形成されていて、これらの接点（６，６ａ，６ｂ）のうちの少なくとも１つの接点（６ｂ）が、鋭いエッジ状に形成されていることを特徴とする請求項１に記載のスリーブ接点。

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