JP2015507650A - 熱可塑性樹脂含浸テープ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の他の目的及び利点は以下の詳細な説明から明らかになろう。
W(重量%)=B/A×100
ここで、Aは110℃で2時間保持された後に測定される、サイズ処理された繊維の重さであり、Bはサイズ処理された繊維の130℃と415℃での重さの差であり、空気中でのTGA (110℃で2時間保持した後、450℃まで10℃/分で昇温する)により測定される。
X(%) = (1 - D/C) x 100
ここで、Cはイミド化されないポリアミック酸の重量減の比であり、空気中でのTGA (110℃で2時間保持した後、450℃まで10℃/分で昇温する)により130℃と415℃の間で測定され、及びDは同様に測定されるポリイミドの重量減比である。
米国特許第3,873,389号、第3,993,726号、第4,532,169号及び第4,588,538号に記載された従来法を使用することができる。一例を以下に示す。
サイジングは、100℃より高いガラス転位温度を有する。150℃より高いことがより良い。200℃より高いガラス転位温度がさらに好ましい。
サイズ処理された繊維の熱劣化開始温度は、300℃を超えることが好ましい。370℃以上であることがより望ましく、450℃以上であることがさらに望ましく、及び500℃以上であることが最も望ましい。熱劣化開始温度が測定される場合、最初に約5mgの試料が110℃のオーブンで2時間乾燥され、次いで、室温まで冷却される。次いで、試料の重さを測定し、空気下で、熱天秤(TGA)上に置かれる。そして、60 ml/分の空気を流しながら、10℃/分で昇温されて試料が分析される。室温と600℃の間の重量変化が測定される。サイズ処理された繊維の熱劣化開始温度は主な重量減の開始温度として定義される。TGAの実験データから、初期重量のパーセンテージで表された試料の重量が、温度(横軸)の関数としてプロットされる。曲線の接線を引き、熱劣化開始温度は、最も急な重量減に沿う接線と、該最も急な重量減に隣接する低温側での重量減の最小勾配に沿う接線との交点として定義される。
サイジングの30%重量減少温度は、350℃より高いことが好ましい。420℃以上であることがより望ましい。500℃以上であることが最も望ましい。30重量%減少温度が測定される場合、最初に約5mgの試料が秤り取られ、110℃のオーブンで2時間乾燥され、室温まで冷やされる。次いで、重量が測定され、空気下で熱天秤(TGA)上に置かれる。そして、60 ml/分の空気を流しながら、10℃/分で昇温されて試料が分析される。室温と600℃の間の重量変化が測定される。TGA実験データ、初期重量のパーセンテージで表された試料重量が温度(横軸)の関数としてプロットされる。サイジングの30%重量減少温度は、サイジングの重量が130℃での該サイジングの重量に対して30%減少する温度として定義される。
サイジング剤適用方法には、ローラーサイジング法、サブマージドローラーサイジング法、及び/又はスプレイサイジング法が包含される。サブマージドローラーサイジング法が好ましい。何故なら、フィラメント数の多いトウファイバーに対してもフィラメントサイジング剤を非常に一様に適用することが可能だからである。十分に広げられた炭素繊維がサイジング剤中に沈められる。この方法において、炭素繊維が最適なサイジング量を得て最終目標が実現されるために、例えば、サイジング剤濃度、温度、繊維の引張具合等のいくつかの要因が重要となる。より良い最終結果のために、サイジング工程の間、炭素繊維を振動させるための超音波撹拌が適用されることが多い。
EN2850標準試験法「炭素繊維強化プラスチックの繊維方向に平行な方向の圧縮試験」に準じて、熱可塑性樹脂含浸テープから作られた試料について、圧縮試験を行う。
熱可塑性樹脂含浸テープから作られた試料を80℃の脱イオン水中に8日間置く。その後、EN2850標準試験法「炭素繊維強化プラスチックの繊維方向に平行な方向の圧縮試験」に準じて、圧縮試験を行う。
サイジング適用工程の後、炭素繊維は乾燥処理工程を経るが、そこでは水及び/又は有機溶媒が乾燥され、それらは溶媒又は分散媒体である。通常、空気乾燥器が使用され、そして乾燥が6秒から15分間行われる。乾燥温度は、200℃〜450℃に設定されるべきであり、240℃〜410℃がより理想的であり、260℃〜370℃がさらに理想的であり、280℃〜330℃が最も望ましい。
炭素繊維トウは、次いで、ボビン上に巻かれる。上述のようにして製造された炭素繊維は均等にサイズ処理されている。このことは、樹脂と混合されたときに、所望の炭素繊維強化コンポジット材料を構成するのに役立つ。
本発明におけるサイジング量は、下記2つの方法で得られる値のうちの高い値として定義され、繊維上のサイジングの実際量の、合理的に正しい推定値を表すと考えられる。
サイジング量(重量%)が以下の方法で測定される。
(1)約5gの炭素繊維を採取する。
(2)試料を110℃のオーブン中に1時間置く。
(3)次いで、それをデシケーター中に置いて、雰囲気温度(室温)まで冷ます。
(4)重さW0を測定する。
(5)アルカリ劣化法によってサイジングを除去するために、それを80℃の5%KOH溶液中に4時間入れる。
(6)脱サイズ処理された試料を十分な量の水で濯ぎ、110℃のオーブン中に1時間置く。
(7)それをデシケーター中に置いて、雰囲気温度(室温)まで冷ます。
(8)重さW1を測定する。
サイジング量(重量%)は以下の式によって計算される。
サイジング量(重量%)=(W0 - W1)/(W0) × 100
サイジング量(重量%)が以下の方法で測定される。
(1)約2gの使用を採取する。
(2)試料を110℃のオーブン中に1時間置く。
(3)次いで、それをデシケーター中に置いて、雰囲気温度(室温)まで冷ます。
(4)重さW0を測定する。
(5)サイジングを除去するために、それを450℃の、酸素濃度が7重量%未満の窒素雰囲気の炉の中に20分間置く。
(6)脱サイズ処理された試料を窒素パージされた容器中に1時間置く。
(7)重さW1を測定する。
サイジング量(重量%)は以下の式によって計算される。
サイジング量(重量%)=(W0 - W1)/(W0) × 100
ボビンから炭素繊維トウを約50 cmの長さ迄、張力を加えることなく切り出す。捩れ及び/又は曲がりを除いた後、試料の一端に重りを付加する。重りは400フィラメント当たり1gの張力が印加されるように、12,000フィラメントには30gであり、24,000フィラメントには60gである。次いで、試料を、重りが付加された端部が自由にぶらさがる状態の垂直な位置で30分間吊るす。試料から重りを取り除いた後、図29に示すように、試料の一部が25 cm だけ90度の角度を有する机の縁から延びるようにして試料を長方形の机の上に置く。机上の試料を壊すことなく接着テープで固定し、該一部が机の縁からぶら下がるようにする。試料の端部と机の側面の間の距離D(図29を参照されたい)をドレープ値として定義する。
図30に示すように、ファズ(毛羽)を生じさせるために、炭素繊維トウを4つの直径10 mmのピン(材料:クロム鋼、表面粗度:二乗平均粗さ(RMS)1〜1.5μm)に対して、3メートル/分の速度で滑らせる。炭素繊維への初期張力は、12,000フィラメント束に対して500gであり、24,000フィラメント束に対して650gである。炭素繊維をピンに対して120度の角度で滑らせる。4つのピンは、(水平距離で)25 mm、50 mm 及び25 mm離れて位置する(図30を参照されたい)。炭素繊維がピンを通過した後、毛羽が上からの光電管への入射光を遮り、3m長さに沿った毛羽の数を毛羽カウンターが計測する。ラビングファズは、単位メートル当たりのカウントとして定義される。
試験片を以下の手順で用意する。
(1)2つのアルミニウム板(長さ250×幅250×厚み6(mm))、ΚAΡΤΟΝフィルム(厚み0.1(mm))、KAPTONテープ、離型剤、ULTEM型のポリエーテルイミド樹脂シート(厚み0.26(mm))を真空オーブン中110℃で少なくとも1日乾燥させなければならず、及び、炭素繊維束を用意する。
(2)離型剤でコートされたKAPTONフィルム(厚み0.1(mm))をアルミニウム板の上にセットする。
(3)ULTEM型のポリエーテルイミド樹脂シート(長さ90×幅150×厚み0.26(mm))であって、その表面上のグリースをアセトンで除去したもの、をKAPTONフィルム上にセットする。
(4)単一フィラメントを炭素繊維束から取り出して、ULTEM型のポリエーテル樹脂シート上にセットする。
(5)該フィラメントをその両端でKAPTONテープによって固定して、真直ぐに維持する。
(6)フィラメント(複数のフィラメント)を他のULTEM型のポリエーテルイミド樹脂シート(長さ90×幅150×厚み0.26(mm))によって覆い、その上を離型剤でコートされたKAPTONフィルム(厚み0.1(mm))で覆う。
(7)スペーサー(厚み0.7(mm))を2つのアルミニウム板の間にセットする。
(8)試料を挟んだアルミニウム板を290℃の圧縮機の上にセットする。
(9)それらを0.1 MPaで圧縮しながら10分間加熱する。
(10)1 MPaで圧縮した後、1 MPaで圧縮しながら15℃/分の速度で冷却する。
(11)温度が180℃未満になったときそれらを圧縮機から取り出す。
(12)図31に示すように、ダンベル形状の試料であって、そこには単一フィラメントが負荷方向に沿った中央部に埋め込まれているものは、中心の長さが20mm、中心の幅が5mm、及び厚み0.5mmを有する。
以下の手順に従い、熱可塑性樹脂含浸テープからなるコンポジットの剪断強度を得るためにダブルノッチ圧縮強度試験を行う。
(1)熱可塑性樹脂含浸テープを用いて約3mm厚みの一方向性の板を作る。
(2)板を図32に示すように加工する。ノッチ端部の形は、半径0.5mmの曲線とし、両方の端部が一列になるようにしなければならない。
(3)試験片の幅、厚み及び長さを3か所で測定する。
(4)試験片を80℃の空気循環オーブン中で24時間乾燥する。
(5)試験片を、23.0℃及び相対湿度50%の調整部屋で24時間調整する。
(6)試験の直前に試験片の幅、厚み及び長さを3か所で測定する。
(6)ダブルノッチ圧縮試験を1mm/分の速度で3つより多い試験片について行う。
(7)DNC強度τdを以下のようにして計算する。ここで、Sは最大負荷、Lnはノッチ間の長さ、及びWは試験片の幅である。
サイズ処理されていない繊維に代えて、脱サイズ処理された繊維をSFFTに使用してよい。脱サイズ方法は以下のとおりである。
(1)サイズ処理された繊維を500℃の、酸素濃度が7重量%未満の窒素雰囲気下の炉中に置く。
(2)繊維を20分間炉中に維持する。
(3)脱サイズ処理された繊維を窒素雰囲気中で1時間、室温まで冷ます。
耐熱性サイジングでサイズ処理された(その詳細は後述する)炭素繊維に、先行技術に従い、樹脂の融点より高い温度で(例えばPPS樹脂:380℃、PA66:320℃)、熱可塑性樹脂を含浸させて熱可塑性樹脂含浸テープを作製した。該先行技術は、束を広げること、予備加熱すること、ダイ中で樹脂を含浸させること、カレンダリング冷却すること、及び巻き取ること等の工程を含む。テープの幅は、約250mmであり、厚みは約0.3mmであり、長さは1メートルを超えた。約0.2重量%のサイジングを備える炭素繊維からは、成功裡にテープを作ることができた(実施例1)が、約1.0重量%のサイジングを備える炭素繊維からは、サイジングの量が高いために、テープを作ることができなかった(比較例1)。
上記テープのために使用した炭素繊維は以下のようにして作成した。
サイズ処理されていない12K高引張強度、標準弾性率炭素繊維「Torayca」T700SC(東レ株式会社登録商標、ストランド強度4.9GPa、ストランド弾性率230 GPa)を、0.4及び2.5重量%のポリアミック酸ジメチルアミノエタノール塩を含むサイジング浴に連続的に浸漬した。ポリアミック酸は、2, 2’−ビス (4− (3, 4−ジカルボキシフェノール) フェニル) プロパン2無水物及びメタ−フェニレンジアミンモノマーから形成することができる。浸漬工程後、ULTEM型ポリイミドサイジングを備えるように、炭素繊維を300℃で1分間乾燥した。サイジング量はアルカリ法で、夫々、約0.2重量%と1.0重量%であった。
実施例1と同じ手順に従い、耐熱性ポリマーでコートされた炭素繊維から熱可塑性樹脂含浸テープを作ることができ、以下の炭素繊維から得た。サイズ処理されていない24K高引張強度、中程度弾性率炭素繊維「Torayca」T800SC(東レ株式会社登録商標;ストランド強度5.9GPa、ストランド弾性率294GPa)が使用された。炭素繊維を0.1重量%〜1.0重量%のポリアミック酸アンモニウム塩を含む浴に連続的に浸漬した。ポリアミック酸は、ピロメリット酸2無水物及び4 , 4’−オキシジフェニレンから形成される。浸漬工程の後、ポリ( 4 , 4’−オキシジフェニレン−ピロメリットイミド) (KAPTON 型ポリイミド)コーティングを得るために、繊維を300℃で1分間乾燥した。サイジング量はアルカリ法で測定した。
実施例1と同じ手順に従い、耐熱性ポリマーでコートされた炭素繊維から熱可塑性樹脂含浸テープを作ることができ、以下の炭素繊維から得る。サイズ処理されていない24K高引張強度、中程度弾性率炭素繊維「Torayca」T800SC(東レ株式会社登録商標;ストランド強度5.9GPa、ストランド弾性率294GPa)が使用された。炭素繊維を0.1重量%〜2.0重量%のポリアミック酸ジメチルアミノエタノール塩を含むサイジング浴に連続的に浸漬した。ポリアミック酸は、2, 2’−ビス (4− (3, 4−ジカルボキシフェノール) フェニル) プロパン2無水物及びメタ−フェニレンジアミンモノマーから形成することができる。浸漬工程後、2, 2’−ビス (4− (3, 4−ジカルボキシフェノール) フェニル) プロパン2無水物−メタ−フェニレンジアミンコポリマー(ULTEM型ポリイミド)コーティングを備えるように、炭素繊維を300℃で1分間乾燥した。イミド化率は98%であった。サイジング量はアルカリ法で測定した。
実施例1と同じ手順に従い、耐熱性ポリマーでコートされた炭素繊維から熱可塑性樹脂含浸テープを作ることができ、以下の炭素繊維から得た。サイズ処理されていない12K高引張強度、標準弾性率炭素繊維「Torayca」T700SC(東レ株式会社登録商標、ストランド強度4.9GPa、ストランド弾性率230 GPa)を使用した。炭素繊維を、0.2〜1.6重量%のメチル化メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を含むサイジング浴に連続的に浸漬した。浸漬工程後、220℃で1分間乾燥した。サイジング量は灰化法で測定した。
実施例1と同じ手順に従い、耐熱性ポリマーでコートされた炭素繊維から熱可塑性樹脂含浸テープを作ることができ、以下の炭素繊維から得た。サイズ処理されていない12K高引張強度、標準弾性率炭素繊維「Torayca」T700SC(東レ株式会社登録商標、ストランド強度4.9GPa、ストランド弾性率230 GPa)を使用した。炭素繊維を、0.1〜2.0重量%のエポキシクレゾールノボラック樹脂を含むサイジング浴に連続的に浸漬した。浸漬工程後、220℃で1分間乾燥した。サイジング量は灰化法で測定した。
実施例7及び12において示したように、約0.2重量%の耐熱性サイジングを備えた炭素繊維(実施例26、27)及びサイズ処理されていない繊維T800SC-24K(比較例22)を使用した。表21は、ポリエーテルイミド樹脂を用いたSFFTの結果を示す。該結果から、実施例26及び27のIFSSは、比較例22のそれより5%を超えて高いことが示される。
実施例2、16及び21において示したように、約0.2重量%の耐熱性サイジングを備えた炭素繊維(実施例28、29、30)及びサイズ処理されていない繊維T700SC-12K(比較例23)を使用した。表22は、ポリエーテルイミド樹脂を用いたSFFTの結果を示す。実施例28から30のIFSSは、比較例23のそれより5%を超えて高いことが示される。実施例28及び30のIFSSは、比較例23のそれより10%を超えて高いことが示される。
約0.2重量%の実施例2と同様の耐熱性樹脂サイジングを備える「Torayca」T700S-12K(実施例31)、約0.2重量%の実施例7と同様の耐熱性樹脂サイジングを備える「Torayca」T700S-12K(実施例32)、及びサイズ処理されていない繊維T700SC-12K(比較例24)を使用して、PPS樹脂含浸テープを作った。試験片は、型内で、テープを11層積み重ねて、溶融し、圧し、及び冷却して調製した。
約0.2重量%の実施例2と同様の耐熱性樹脂サイジングを備える「Torayca」T700S-12K(実施例33)、約0.2重量%の実施例7と同様の耐熱性樹脂サイジングを備える「Torayca」T700S-12K(実施例34)、及びサイズ処理されていない繊維T700SC-12K(比較例25)を使用して、PA66樹脂含浸テープを作った。試験片は、型内で、テープを11層積み重ねて、溶融し、圧し、及び冷却して調製した。
約0.2重量%の実施例2と同様の耐熱性樹脂サイジングを備える「Torayca」T700S-12K(実施例35)、「Torayca」T700SC-12K-60E(比較例26)及びサイズ処理されていない繊維T700SC-12K(比較例27)を使用して、PPS樹脂含浸テープを作った。試験片は、型内で、テープを4層積み重ねて、溶融し、圧し、及び冷却して調製した。
約0.2重量%の実施例2と同様の耐熱性樹脂サイジングを備える「Torayca」T700S-12K(実施例36)、「Torayca」T700SC-12K-60E(比較例28)及びサイズ処理されていない繊維T700SC-12K(比較例29)を使用して、PA66樹脂含浸テープを作った。試験片は、型内で、テープを4層積み重ねて、溶融し、圧し、及び冷却して調製した。
上記テープのために使用した炭素繊維は以下のようにして作成した。
サイズ処理されていない12K高引張強度、標準弾性率炭素繊維「Torayca」T700SC(東レ株式会社登録商標、ストランド強度4.9GPa、ストランド弾性率230 GPa)を、0.4及び2.5重量%のポリアミック酸ジメチルアミノエタノール塩を含むサイジング浴に連続的に浸漬した。ポリアミック酸は、2, 2’−ビス (4− (3, 4−ジカルボキシフェノール) フェニル) プロパン2無水物及びメタ−フェニレンジアミンモノマーから形成することができる。浸漬工程後、ULTEM型ポリエーテルイミドサイジングを備えるように、炭素繊維を300℃で1分間乾燥した。サイジング量はアルカリ法で、夫々、約0.2重量%と1.0重量%であった。
実施例1と同じ手順に従い、耐熱性ポリマーでコートされた炭素繊維から熱可塑性樹脂含浸テープを作ることができ、以下の炭素繊維から得る。サイズ処理されていない24K高引張強度、中程度弾性率炭素繊維「Torayca」T800SC(東レ株式会社登録商標;ストランド強度5.9GPa、ストランド弾性率294GPa)が使用された。炭素繊維を0.1重量%〜2.0重量%のポリアミック酸ジメチルアミノエタノール塩を含むサイジング浴に連続的に浸漬した。ポリアミック酸は、2, 2’−ビス (4− (3, 4−ジカルボキシフェノール) フェニル) プロパン2無水物及びメタ−フェニレンジアミンモノマーから形成することができる。浸漬工程後、2, 2’−ビス (4− (3, 4−ジカルボキシフェノール) フェニル) プロパン2無水物−メタ−フェニレンジアミンコポリマー(ULTEM型ポリエーテルイミド)コーティングを備えるように、炭素繊維を300℃で1分間乾燥した。イミド化率は98%であった。サイジング量はアルカリ法で測定した。
Claims (11)
- 炭素繊維上の前記耐熱性ポリマーが、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトンケトン樹脂、及びポリフェニレンスルフィド樹脂のうちの少なくとも一つである、請求項1記載の熱可塑性樹脂含浸テープ。
- 炭素繊維上の前記耐熱性ポリマーが、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂及びポリアミド樹脂のうちの少なくとも一つである、請求項1記載の熱可塑性樹脂含浸テープ。
- 前記炭素繊維が15センチメートル未満のドレープ値を有する、請求項1記載の熱可塑性樹脂含浸テープ。
- 前記炭素繊維が20カウント/メートル未満のラビングファズ(摺動毛羽立ち)を有する、請求項1記載の熱可塑性樹脂含浸テープ。
- 前記炭素繊維の耐熱性ポリマーが、300℃より高い熱劣化開始温度を有する、請求項1記載の熱可塑性樹脂含浸テープ。
- 前記炭素繊維の耐熱性ポリマー又はその前駆体が、水性溶液、水性分散物又は水性エマルジョンであり得る、請求項1記載の熱可塑性樹脂含浸テープ。
- 前記炭素繊維の耐熱性ポリマーが、350℃より高い30重量%減少温度を有する、請求項1記載の熱可塑性樹脂含浸テープ。
- 前記炭素繊維が、サイジング無しの炭素繊維の界面剪断強度Bよりも、大きい界面剪断強度Aを有してA>Bの関係を満たし、前記界面剪断強度A及びBは単一繊維断片化試験により測定される、請求項1記載の熱可塑性樹脂含浸テープ。
- 請求項1記載の熱可塑性樹脂含浸テープを含むコンポジット材料であって、前記コンポジット材料が湿式エイジング後に、湿式エイジング前の圧縮強度の80%より大きい、維持された圧縮強度を有する、コンポジット材料。
- 前記炭素繊維が、200℃より高い温度で6秒より長く乾燥する工程を含む製造工程によって製造される、請求項1記載の熱可塑性樹脂含浸テープ。
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