JP2015507083A - 焼鈍ガスへ熱を放出するために、特に炉室外部にあるエネルギー源から供給を受ける、防護フードの内部で位置決めされた熱放出器を備えるフード型炉 - Google Patents

焼鈍ガスへ熱を放出するために、特に炉室外部にあるエネルギー源から供給を受ける、防護フードの内部で位置決めされた熱放出器を備えるフード型炉 Download PDF

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Abstract

焼鈍物(102)を熱処理するための炉(100)において、炉(100)は、第1の炉室(104)の中での加熱可能または冷却可能な第1の焼鈍ガス(112)と焼鈍物(102)との熱的な相互作用によって焼鈍物(102)を収容して熱処理するために構成された閉鎖可能な第1の炉室(104)と、第1の炉室(104)を閉鎖可能である、取外し可能な第1の防護フード(120)とを有している。さらに、第1の防護フード(120)の内部で第1の焼鈍ガス(112)と熱を交換するために、第1の防護フード(120)により閉鎖される第1の炉室(104)の少なくとも部分的に内部にある第1の熱交換器具(108)が設けられている。熱交換器具(108)は、焼鈍ガスを駆動するための第1の焼鈍ガスベンチレータ(130)に対して相対的に、炉(100)がどの動作状態にあるときでも第1の焼鈍ガスベンチレータ(130)により駆動される焼鈍ガスが熱交換器具(100)を流通するように配置されている。

Description

本発明は、焼鈍物を熱処理するための炉に関し、および、炉の中で焼鈍物を熱処理する方法に関する。
特許文献1は、防護フードの下の搬送流体雰囲気の中で焼鈍物を収容する焼鈍台座を備える、フード型焼鈍設備で焼鈍物を予加熱する方法を開示している。防護フードの中で熱処理を受ける焼鈍物は気体状の熱媒体によって予加熱され、この熱媒体は循環路で防護フードを外部から循環し、防護フードの中ですでに熱処理された焼鈍物から熱を吸収して、別の防護フードの中の予加熱されるべき焼鈍物にこれを放出する。焼鈍物を熱処理するために、外部からバーナを通じて加熱可能な防護フードを備えた少なくとも1つの別の焼鈍台座が利用される。この防護フードの加熱部からの高温の排ガスは、焼鈍物を予加熱するために、加熱された熱媒体に混ぜ合わされる。
特許文献2は、防護フードの下で焼鈍物を収容する2つの焼鈍台座を備えるフード型焼鈍設備で、焼鈍物を予加熱する方法を開示している。防護フードの中で熱処理を受けるべき焼鈍物は気体状の熱媒体によって予加熱され、この熱媒体は両方の防護フードの間で循環路の中を導かれ、一方の防護フードの中で熱処理された焼鈍物から熱を吸収して、他方の防護フードの中の予加熱されるべき焼鈍物にこれを放出する。循環路の中で導かれる熱媒体流は、両方の防護フードを外部から循環し、それに対して防護フードの内部では搬送流体が循環する。
特許文献3は、焼鈍物を収容する焼鈍台座と、気密に載置された防護フードとを備える、特に鋼ベルト束や線材束のためのフード型焼鈍炉を開示している。さらに、焼鈍台座に支承されたラジアルファンが設けられており、このラジアルファンは、動翼と、動翼を取り囲む制御デバイスとを、防護フードの中で搬送流体を循環させるために含んでいる。搬送流体を冷却するための熱交換器が、入力側で流路を介してラジアルファンの圧力側に接続され、出力側で制御デバイスと防護フードの間の環状隙間に連通している。ラジアルファンの圧力側の流動路に入るように軸方向へスライド可能な方向転換装置が、熱交換器(水冷式の環状の管束)へと通じる流路をラジアルファンに選択的に接続する役目を果たす。防護フードは環状フランジを介して気密に支承されており、すなわち、台座フランジに圧着されている。熱交換器(冷却器)は環状フランジの下方に位置している。流路は、制御デバイスの外側円周を起点として延びる、環状隙間と同心的な環状通路からなる。方向転換装置は、制御デバイスを外側で取り囲む環状の方向転換スライダとして構成されている。
従来式の炉はしばしば重く、比較的高いエネルギー消費量を有している。
オーストリア国特許出願公開第508776号 オーストリア国特許出願公開第507423号 オーストリア国特許出願公開第411904号
本発明の課題は、コンパクトに製作可能な炉、特にフード型炉を提供することにある。
この課題は、独立請求項に記載された構成要件を備える対象物によって解決される。その他の実施例は、従属請求項に示されている。
本発明の1つの実施例では、焼鈍物を熱処理するための炉(特にフード型炉)が提供される。この炉は、焼鈍室の中での加熱可能な焼鈍ガスと焼鈍物との熱的な相互作用によって焼鈍物を収容して熱処理するために構成された、閉鎖可能な焼鈍室を有している。さらにこの炉は取外し可能な防護フードを有しており、この防護フードによって焼鈍室を閉鎖可能である。第1の防護フードにより閉鎖される焼鈍室の少なくとも部分的に内部にある(特に焼鈍ガスベンチレータの流れの中に、さらには特に全流の中に、定置に位置決めされた)熱交換器具が、防護フードの内部で焼鈍ガスと熱を交換するために構成されている。熱交換器具は、焼鈍ガスを駆動するための第1の焼鈍ガスベンチレータに対して相対的に、炉がどの動作状態にあるときでも、第1の焼鈍ガスベンチレータにより駆動される焼鈍ガスが熱交換器具を特に完全に流通するように配置されている。
本発明の別の一例としての実施例では、炉の中で焼鈍物を熱処理する方法が提供される。この方法では、焼鈍物が閉鎖可能な焼鈍室の中に収容される。焼鈍室が、取外し可能な防護フードによって閉鎖される。焼鈍物が、閉鎖された炉室の中で、炉室の焼鈍ガスと焼鈍物との熱的な相互作用によって熱処理される。焼鈍ガスは、第1の防護フードにより閉鎖される炉室の少なくとも部分的に内部にある熱放出器具との熱の交換によって、防護フードの内部で加熱される。熱交換器具は、焼鈍ガスを駆動するための第1の焼鈍ガスベンチレータに対して相対的に、炉がどの動作状態にあるときでも、第1の焼鈍ガスベンチレータにより駆動される焼鈍ガスが熱交換器具を流通するように配置される。
本発明の一例としての実施例では、防護フードにより閉鎖可能な炉室を備え、その内部に加熱可能かつ冷却可能な焼鈍ガスが配置されている炉を提供することができる。焼鈍ガスはやはり防護フードにより気密に密閉された焼鈍室の内部にある焼鈍物を、たとえばベルト束または線材束など(たとえば鋼材、真鍮、銅、アルミニウム、その合金など製のもの)を加熱することができる。本発明では、ただ1つの防護フードが炉にあるだけで足りる。熱交換器具(特に熱放出器具、すなわち焼鈍ガスを加熱するためにすべての熱を放出するための工学装置、またはその別案として熱吸収器具、すなわち冷却目的のために焼鈍ガスの熱を吸収するための工学装置)が、防護フードの内部で位置決めされているからである。このことは、炉のコンパクトな設計形態を可能にする。それ以外のフード(たとえば加熱フードや冷却フード)が、熱交換器具を設けることによって不要になるからである。これに加えて、ただ1つの防護フードしか設けられていなければ、追加の加熱フードまたは冷却フードを操作するために従来は必要であったクレーン操作が、本発明により大幅に簡素化される。ただ1つの防護フードと焼鈍物を操作するだけでよいからである。それによってさらに、熱交換器具(特に熱交換器、さらには特に多管式熱交換器)から焼鈍ガスへの、または焼鈍ガスから熱交換器具への、直接的な熱放出が可能となり、防護フードの外部から防護フードを通じての間接的な熱伝導を必要とすることがない。このように熱交換器具は、熱放出または熱吸収をする役目を果たすことができる。さらに本発明では防護フードに関していっそう高い構成の自由度があり、外部に向かっての熱損失を回避するために、少なくとも部分的に防護フードを断熱性に構成することさえできる。
本発明の実施例の1つの有意な利点は、どの動作状態のときでも(特に加熱装置によって加熱をするため、冷却装置によって冷却をするため、および焼鈍ガスと熱交換器具の間で熱交換をするための動作状態)、ベンチレータにより送出される焼鈍ガスが熱放出器具に直接向けられることにある。ベンチレータにより駆動される焼鈍ガスによるこのような直接のまたは間接的でない流通は、特に全流で行うことができ、すなわち、ベンチレータ周辺の円周(たとえば仮想的な円)に沿って全面的に行うことができる。それにより、焼鈍ガスと熱交換器具との間で非常に効率的な熱結合を実現することができる。熱交換器具は特に定置に組み付けられて、または炉に不動に設けられていてよく、それにより、ベンチレータにより送出される焼鈍ガスが羽根板などを介して、ほぼ円形に配置された多管式熱交換器またはその他の熱交換器具に向けられることが保証される。
以下において、炉の一例としての追加の実施例について説明する。これらの実施例は方法についても当てはまる。
炉がどの動作状態にあるときでも、第1の焼鈍ガスベンチレータにより駆動される焼鈍ガスが熱交換器具を流通することを保証するために、熱交換器具は定置かつ変位不能なように炉の相応の個所に配置され、または、そこで恒常的に固定されていてよい。炉の可能な動作状態とみなすことができるのは、加熱ユニットによって加熱をするための加熱動作状態、冷却ユニットによって冷却をするための冷却動作状態、および、(予加熱または予冷却をするための)搬送流体経路を利用して異なる炉室の間で熱交換をするための熱交換動作状態などである。
防護フード内部の熱交換器具は、1つの実施例では、熱または冷気を選択的に供給するために作動させることができ、そのようにして、冷気放出器具(すなわち熱吸収のため)としても作動させることができる。その場合、これは熱・冷気放出器具(熱放出と熱吸収をするため)として構成されていてもよい。
1つの実施例では、防護フードは炉室のもっとも外側の、特に唯一のフードであってよい。この実施形態では、ただ1つの防護フード(連結された複数の炉室または台座がある場合には、炉台座ごとにただ1つの防護フード)で十分であり得、このことはコンパクトな設計形態をもたらす。
1つの実施例では、炉は、少なくとも部分的に(好ましくは完全に)炉室の外部に配置され、熱交換器具に熱を供給するためにセットアップされた加熱ユニットを有している。このように加熱ユニットとは、他のエネルギー形態(電流、ガス、オイル、ペレットなど)から熱を実際に生起するユニットであると理解することができる。このように、防護フードの外部から防護フードの内部へと熱を熱交換器具に供給する、防護フード外部の熱源を設けることができる。このことは、簡単に制御可能な焼鈍ガスの加熱を可能にする。炉室の外部に、すなわち加熱される領域の範囲外に配置された加熱ユニットが、搬送流体経路を介して熱交換器具へ、特に熱交換器へ、熱エネルギーを誘導することができる。
加熱ユニットは、たとえば電気による加熱ユニット、ガス加熱ユニット、オイル加熱ユニット、またはペレット加熱ユニットであってよい。加熱は、たとえば電気エネルギーを用いて行うこともできる。焼鈍室外部の熱交換器を介して、電気エネルギーを高温圧縮ガスに伝達し、その中に含まれる熱エネルギーを熱交換器具へ送ることも可能である。電気エネルギーを用いた加熱の代替または補足として、ガスを用いての加熱が可能である。このことは、焼鈍室外部の熱交換器を介して、たとえば天然ガスを利用して行うことができ、それにより、やはり高温圧縮ガスを熱交換器具へと搬送することができる。このような炉は環境に適合して作動可能であり、それは、たとえば電気による加熱ユニットの場合、二酸化炭素や窒素酸化物が生成されないからである。ガス加熱の場合には少ないメタン消費が可能であり、少量のCOとNOしか発生し得ない。オイル加熱ユニットは、熱エネルギーを生成するためにオイルを燃焼することができる。ペレット加熱ユニットは、熱エネルギーを生成するために木材ペレットを燃やすことができる。当然ながら、これ以外の種類の熱エネルギー生成ユニットも本発明に基づいて適用可能である。
1つの実施例では、電気熱エネルギーを、変圧器を介して熱交換器具(たとえば炉内部に配置された多管式熱交換器)へ直接的に入力結合することができる。そのために炉は、加熱ユニットを熱交換器具に接続し、それによって電気的に結合する電気による結合部材を有することができる。結合部材は、炉室の炉基部(または台座基礎)を通過して、炉室の中へ入るように導き入れられるのが好ましい。このような結合部材として、たとえば搬送流体経路の低抵抗の管壁部を利用することができ、これに熱交換器具(特に管束)が接続される。このような管壁部が電気による加熱ユニットによって電流(特に、低電圧での高い電流)の作用を受けると、この電流は実質的に減衰なしに、または少なくとも少ない減衰で、高抵抗の熱交換器具(特に多管式熱交換器の管壁部)へと伝達され、それにより熱交換器具では抵抗損が発生し、これによって熱交換器具が炉室の中で加熱される。炉室の底面または炉基部を通る結合部材の挿通は、防護フードを簡素かつ中断なしに構成することを可能にする。防護フードを通過させて熱交換器具に供給回線を挿通することが不要になるからである。
1つの実施例では、熱交換器具は、炉室の所定の個所に不動(または変位不能)かつ定置に組み付けられていてよい、(特に完全に)炉室の中に配置された熱交換器であってよい。それにより、炉室の中央の個所に配置された焼鈍ガスベンチレータにより循環する焼鈍ガスを、たとえば制御デバイスを用いて、定置の場所に組み付けられた熱交換器へ直接向けることができる。このような熱交換器は、搬送流体経路から炉室の内部に供給される、特に搬送流体に含まれている熱(または冷気)を、防護フードの内部で準備しておき、それによって熱交換器と熱結合される焼鈍ガスを防護フードの内部で加熱(または冷却)するように構成されていてよい。このとき熱交換器は、焼鈍ガスと搬送流体との間の直接的な接触を回避するが、これら両方の流体の間での熱的な相互作用を可能にするように構成されていてよい。それにより、搬送流体と焼鈍ガスをそのつどの機能のために別々に最適化することができる。
1つの実施例では、熱交換器は焼鈍ガスと搬送流体との間の熱エネルギー交換をするために構成されていてよく、搬送流体は熱交換器を通過するように送出可能である。搬送流体は、閉じた搬送流体経路の中で焼鈍ガスと接触なしに(すなわち搬送流体と焼鈍ガスの混合はないが、ただし搬送流体と焼鈍ガスの間の熱結合はある)導かれることができる。
1つの実施例では、さらに炉は、別の炉室の中での別の加熱可能な焼鈍ガスとの焼鈍物との熱的な相互作用によって焼鈍物を収容して熱処理するために、少なくとも1つの別の閉鎖可能な炉室を有することができる。さらに、別の取外し可能な防護フードが設けられていてよく、これによって別の炉室を閉鎖可能である。少なくとも部分的に、好ましくは全面的に、別の防護フードにより閉鎖される別の炉室の内部にある別の熱交換器具が、別の防護フードの内部での別の焼鈍ガスへの熱の放出または吸収のために構成されていてよい。上に説明した第1の炉室の中の熱交換器具へ熱を供給するために場合により設けられる加熱ユニットまたは冷却ユニットは、別の熱交換器具へ熱を供給する役目も果たすようにセットアップされていてよい。このように、1つの加熱ユニットまたは冷却ユニットを、フード型炉の複数の炉室または台座のために共通して利用することができる。このようにして、複数の炉室または台座を備える炉を作動させることができる。加熱ユニットまたは冷却ユニットは、一方の炉室に供給をするため、または他方の炉室に供給をするため、または両方の炉室に供給をするために構成されていてよい。それぞれの炉室について別々の加熱ユニットまたは冷却ユニットを構成することも可能である。
1つの実施例では、別の熱交換器具は、別の焼鈍ガスと搬送流体との間で熱交換をするために構成された、別の炉室の中に配置された別の熱交換器(特に多管式熱交換器)であってよい。それぞれの炉室の中の熱交換器を、たとえばそれぞれの熱交換器の間で循環する搬送流体によって、相互に熱的に結合することもできる。
特に炉は、搬送流体によって焼鈍ガスと別の焼鈍ガスとの間で熱エネルギーを伝達可能であるように熱交換器および別の熱交換器と作用接続された、閉じた搬送流体経路を有することができる。この好ましい実施形態では、両方の熱交換器を両方の炉室の熱交換器具として、搬送流体により相互に熱的に連通させることができる。搬送流体経路そのものは閉じていてよく、すなわち、それぞれの炉室にあるそれぞれの焼鈍ガスへの直接的な流体接続ではなく、熱的な流体接続だけを許容する。このようにして、複数の炉室または台座を有する炉において、たとえば現在ちょうど冷却段階にある炉室の熱エネルギーを、現在ちょうど加熱段階にある別の炉室を予加熱するために利用することができる。そのために、炉室の内部に配置された熱交換器(すなわち、それぞれの焼鈍ガスがそれぞれ全面的に周囲を流れる)と流体接続される、別々の閉じた搬送流体経路を準備しておくことができる。このことは、消費されるエネルギーの効率的な利用をもたらす。このとき一方の台座の焼鈍ガス(たとえば水素100%)は、熱交換をする相手方台座の焼鈍ガス(たとえば同じく水素100%)とは接触しない。したがって、(気化した圧延油や延伸剤による)煤の汚れでの望ましくない品質低下や、熱交換器が初期加熱されるときの少量の酸素(O)や水(HO)の望ましくない供給も確実に回避される。さらに、本発明による炉の安全性は非常に高い。異なる炉室のそれぞれの焼鈍ガスの間の相互作用、または、焼鈍ガスと搬送流体(たとえば水素100%またはヘリウム100%)との間の相互作用が、熱交換器が設けられているにもかかわらず阻止されるからである。
搬送流体経路が流体的に、ただし熱的にではなく、両方の炉室の中の焼鈍ガスから分断されていることにより、使用する搬送流体を効率的な熱伝達の必要性に合わせて特別に設計し、特に、熱伝導性の高い搬送流体を使用することも可能である。これに加えて、焼鈍ガスと搬送流体とがこのように流体的に分断されていれば、搬送流体経路を高圧経路として構成することが可能であり、それにより、高圧下にある搬送流体での熱伝達性を著しく向上させると同時に、特別に多い熱量を運ぶことができ、個々の炉室の中での比較的低い圧縮ガス比率がそのために不都合に損なわれることがない。
1つの実施例では、加熱ユニットは搬送流体または第1の熱交換器または第2の熱交換器を直接的に加熱するために、焼鈍ガスへの熱の熱伝達によって炉室を加熱可能であるように、または、別の焼鈍ガスへの熱の熱伝達によって別の炉室を加熱可能であるように、セットアップされていてよい。このように、焼鈍サイクルの完了後に、すなわち1バッチの焼鈍物が炉室の中で完全に処理されたときに、炉内の熱を利用して、現在ちょうど初期加熱段階にあるそれぞれ別の炉を加熱することができる。それによって同時に、現在ちょうどエネルギー供給をする炉室が冷却される。その後の時点で、熱のエネルギー流を反対の方向に向かわせることができる。
1つの実施例では、別の炉室は取外し可能な別の防護フードによって閉鎖可能であってよい。両方の炉室を構造的に同じ形態で構成することができる。
1つの実施例では、別の防護フードは別の炉室のもっとも外側の、特にただ1つのフードであってよい。それによって別の炉室の側でも、別の炉室を加熱するための熱エネルギーを別の防護フードの下方で供給することができる、省スペースな設計を可能にすることができる。
1つの実施例では、防護フードおよび/または別の防護フードはそれぞれ耐熱性の、特に金属製の内側ハウジングと、断熱性材料製の断熱スリーブとを有することができる。この実施例では、もはやエネルギー供給は防護フードを介して(たとえば加熱フードにあるバーナで外部から)行われるのではないので、防護フードの壁部温度は低くなり、耐熱性材料への要求が少なくなり、壁部での熱損失が減少する。この実施形態では防護フードは、加熱フード動作を有する従来式の防護フードとは有意に別様に構成することができる。従来式の防護フードは、それぞれの防護フードの下の焼鈍ガスと、加熱フードと防護フードの間にある煙ガスとの間の熱的平衡を成立させるために、耐熱性の比較的高い材料で構成されていなければならないのに対して、上述した実施例では、防護フードを通過しての熱的な相互作用がもはや必要なく、もはや望ましくもないという事実を考慮に入れている。この理由から防護フードは、外部に向けての熱損失を抑制するために、断熱されていてよい。
それに対して防護フードおよび/または別の防護フードは、チャンバ型炉としての炉の1つの実施形態では、それぞれ耐熱性でない、特に金属製の外側ハウジングと、断熱性材料製の内側の断熱スリーブとを有することができる。
1つの実施例では、熱交換器および/または別の熱交換器はそれぞれ1つの束をなす湾曲した管から作られた多管式熱交換器として構成されていてよく、管内部は搬送流体経路の一部であり、搬送流体により貫流可能であり、管外部はそれぞれの焼鈍ガスと直接的につながっている。特に多管式熱交換器は、互いに平行に延びるように配置された管で構成されていてよい。ここで多管式熱交換器とは、たとえば円形に巻かれた管の束により形成される熱交換器であると理解することができる。管内部は搬送流体経路の一部であってよく、搬送流体により貫流可能であってよい。管外部はそのつどの焼鈍ガスと直接的につながっていてよい。管壁部は気密かつ耐熱性に構成されていてよい。この構成は、搬送流体が管の内部によって圧縮され、管壁部によってそのつどの焼鈍ガスから分離されるように設計されていてよい。管の束によって効率的な広い熱交換面積が提供されていてよく、それにより、搬送ガスとそのつどの焼鈍ガスが多量の熱エネルギーを交換することができる。さらに、本発明の実施例はフルオートマチック動作で適用可能である。
本発明によると、全流で設定することができる個々の炉室に熱交換器としての管束を挿入することができる。これは、冷却された1バッチの焼鈍物と、初期加熱される1バッチの焼鈍物との間で熱交換をする役目を果たす。さらに多管式熱交換器によって、焼鈍温度まで再加熱をすることができる。最終温度(たとえば焼鈍物の取出温度)までの再冷却も、同一の多管式熱交換器を用いて実施することができる。
1つの実施例では、炉室は焼鈍ガスベンチレータを有することができ、および/または別の炉室は別の焼鈍ガスベンチレータを有することができる。それぞれの焼鈍ガスベンチレータは、それぞれの焼鈍ガスをそれぞれの熱交換器具およびそれぞれの焼鈍物に向けるようにセットアップされていてよい。それぞれの焼鈍ガスベンチレータは、それぞれの台座または炉室の下側領域に配置されていてよく、焼鈍ガスを循環させて、これをそれぞれの炉室の中で焼鈍物と良好に熱的に相互作用させることができる。それぞれの焼鈍ガスベンチレータは、この目的のために、制御デバイスによって焼鈍ガスを特定の方向へ導くことができる。
1つの実施例では、搬送流体は熱伝導性のよい搬送ガスであってよく、特に水素またはヘリウムであってよい。一般に、搬送流体は液体または気体であってよい。水素またはヘリウムを使用すると、その良好な熱伝導性を活用することができる。さらに、これらの気体は高圧のもとでも良好に適用可能である。
1つの実施例では、搬送流体は搬送流体経路で約2バールから約20バールの圧力またはそれ以上であってよく、特に、約5バールから約10バールの圧力であってよい。このように、焼鈍ガスが炉の中で受けることがある若干の過圧を超えることがあるにすぎない雰囲気圧に比べて、搬送流体の大幅な過圧を生起することができる。熱交換器で高い圧力を適用することで、熱交換を特別に効率的に構成することができ、第1および第2の炉室での高圧性能を必要とすることがない。
1つの実施例では、搬送流体は搬送流体経路で約400℃から約1100℃の範囲内の温度にすることができ、特に、約600℃から約900℃の範囲内の温度にすることができる。たとえば、搬送流体は搬送流体経路で700℃から800℃の範囲内の温度にすることができる。このように搬送流体によって、たとえば鋼、アルミニウム、銅、および/またはその合金製の帯材や線材または形材のような焼鈍物の処理のために必要な温度を、炉室で生起することができる。
1つの実施例では、炉は、搬送流体と焼鈍ガスと別の焼鈍ガスの間の熱交換によって選択的に炉室および別の炉室のうちの1つが予加熱モード、加熱モード、予冷却モード、または最終冷却モードで作動可能であるように搬送流体経路を制御するようにセットアップされた制御ユニットを有することができる。このような制御ユニットは、たとえば異なる炉室の動作形態をコーディネートするマイクロプロセッサであってよい。このとき制御ユニットは、たとえば流体システムの加熱ユニット、冷却ユニット、ベンチレータ、またはバルブを制御して、動作進行を自動式に実行する。予加熱モードとは、焼鈍ガスに他の焼鈍ガスの熱エネルギーが供給されることによって焼鈍ガスが高い中間温度にされる、炉室の動作モードであると理解することができる。焼鈍ガスには、1つまたは複数の連続する予加熱段階を施すことができる。これに続く加熱モードでは、すでに上記の仕方により1段階または多段階で予加熱された焼鈍ガスに、炉室外部の加熱ユニット(ガス、電気など)または多管式熱交換器の直接的な電気加熱部を接続して、焼鈍ガスを高い最終温度にすることができる。加熱モードの終了後、かつ冷却モードの開始前に、焼鈍ガスに予冷却(いわば上記の予加熱と逆のプロセス)を施すことができ、その際には、焼鈍ガスが他の焼鈍ガスに熱エネルギーを供給することによって、焼鈍ガスが低下した中間温度にされる。これに続く最終冷却モードでは、焼鈍ガスをさらに低い温度まで冷却するために、焼鈍ガスに炉外部の冷却ユニット(たとえば水冷)を接続することができる。
1つの実施例では、搬送流体経路は、搬送流体経路を通じて搬送流体を送出するための搬送流体ベンチレータを有することができる。このように搬送流体ベンチレータは、相応のバルブ制御によって設定可能である所定の経路に沿って、搬送流体を送出することができる。
1つの実施例では、搬送流体経路は、搬送流体経路で搬送流体を冷却するために接続可能な冷却器を有することができる。このような接続可能な冷却器(たとえば水冷の原理に基づく)は、それぞれの熱交換器を介して個々の炉室へ入力結合することができる冷却エネルギーを搬送流体に作用させることを可能にする。
1つの実施例では、搬送流体経路は複数のバルブを有することができる。バルブは、たとえば電気信号によって切り換えることができる空気圧バルブまたは電磁バルブであってよい。バルブが適切な仕方で流体経路に配置されていれば、さまざまに異なる動作モードを設定することができる。バルブは(たとえば制御ユニットの管理のもとで)、炉が選択的に下記の動作モードのいずれかで作動可能であるように切換可能であってよい:
a)搬送流体ベンチレータが搬送流体を第2の焼鈍ガスと熱的に結合し、それにより搬送流体が第2の焼鈍ガスから熱を奪って第1の焼鈍ガスに供給し、第1の炉室を予加熱して第2の炉室を予冷却する動作モード;
b)加熱ユニットが第1の炉室を再加熱し、これから分断されている経路で搬送流体ベンチレータが搬送流体を接続された冷却器に冷却のために供給し、冷却された搬送流体を第2の焼鈍ガスと熱的に結合して第2の炉室をさらに冷却する、後続する第2の動作モード;
c)搬送流体ベンチレータが搬送流体を第1の焼鈍ガスと熱的に結合し、それにより搬送流体が第1の焼鈍ガスから熱を奪って第2の焼鈍ガスに供給し、第2の炉室を予加熱して第1の炉室を予冷却する、後続する第3の動作モード;
d)加熱ユニットが第2の炉室をさらに加熱し、これから分断された経路で搬送流体ベンチレータが搬送流体を接続された冷却器に冷却のために供給し、冷却された搬送流体を第1の焼鈍ガスと熱的に結合して、第1の炉室をさらに冷却する、後続する第4の動作モード。
これら4つの動作モードを連続して繰り返すことができ、それにより、周期的なプロセスを実行することができる。
1つの実施例では、炉は搬送流体経路の圧力安定化をする手段、特に、搬送流体経路の少なくとも一部を圧密に包囲する圧力容器を有することができる。例を挙げると、たとえば10バールの高い圧力のもとで作動することができる搬送流体経路の全体が、耐圧性の管、バルブ、および搬送流体ベンチレータを有するように製作されていてよく、または、圧力容器もしくはその他の防圧装置の中に格納することができる。または、特に圧力負荷を受けるコンポーネントを、とりわけ搬送流体ベンチレータを、圧力容器で外装することも可能である。
次に、本発明の一例としての実施例について、以下の図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は、本発明の一例としての実施例に基づく、複数の台座を備える焼鈍物を熱処理するためのフード型炉を示し、焼鈍ガスを熱交換器によって加熱または冷却することができる。熱交換器の加熱は、当初は(冷却される台座の)他の熱交換器からの搬送ガスによって行われ、その後、電気による供給ユニットによって行われる。熱交換器の冷却は、当初は(加熱される台座の)他の熱交換器の搬送ガスによって行われ、その後、接続可能な冷却装置によって行われる。 図2は、図1に示すフード型炉を作動させるための反復プロセス中におけるさまざまな動作状態を示す模式図である。 図3は、図1に示すフード型炉を作動させるための反復プロセス中におけるさまざまな動作状態を示す模式図である。 図4は、図1に示すフード型炉を作動させるための反復プロセス中におけるさまざまな動作状態を示す模式図である。 図5は、図1に示すフード型炉を作動させるための反復プロセス中におけるさまざまな動作状態を示す模式図である。 図6は、図1に示すフード型炉の本発明に基づく焼鈍台座を示す詳細図である。 図7は、本発明の別の一例としての実施例に基づく、複数の台座をそなえる焼鈍物を熱処理するためのフード型炉を示し、焼鈍ガスを熱交換器によって加熱または冷却することができる。熱交換器の加熱は、当初は(冷却される台座の)他の熱交換器からの搬送ガスによって行われ、その後、外部のガス加熱ユニットによって行われる。熱交換器の冷却は、当初は(加熱される台座の)他の熱交換器の搬送ガスによって行われ、その後、接続可能な冷却装置によって行われる。 図8は、図7に示すフード型炉を作動させるための反復プロセス中におけるさまざまな動作状態を示す模式図である。 図9は、図7に示すフード型炉を作動させるための反復プロセス中におけるさまざまな動作状態を示す模式図である。 図10は、図7に示すフード型炉を作動させるための反復プロセス中におけるさまざまな動作状態を示す模式図である。 図11は、図7に示すフード型炉を作動させるための反復プロセス中におけるさまざまな動作状態を示す模式図である。 図12は、さまざまな動作状態について個々の台座のそのつどの温度推移を示す、図1または図7に示すフード型炉の温度・時間推移を示す。 図13は、2段階の予加熱段階と、加熱段階と、2段階の予冷却段階と、最終冷却段階とを有する本発明によるフード型炉の2段階の動作のときの温度・時間推移を示し、3つの台座を1つの搬送ガス経路によって熱的に結合可能である。 図14は、本発明の一例としての実施例に基づく、2段階の熱交換を有するマルチ台座炉を示す模式図を示す。 図15は、本発明の一例としての実施例に基づく炉とともに利用することができる、断熱された防護フードを示す。 図16は、多管式熱交換器が動作状態に依存せずに循環設備により炉雰囲気で実質的に全流で流通されて、加熱、冷却、または熱交換をするためにそのつど良好な熱結合を循環装置と多管式熱交換器の間で確保する、図6に示す型式のフード型炉を示す平面図を示す。
異なる図面における同一または類似のコンポーネントには、同じ符号が付されている。
以下において図1を参照しながら、本発明の一例としての実施例に基づくフード型炉100について説明する。
フード型炉100は、焼鈍物102を熱処理するために構成されている。この焼鈍物は、一部ではフード型炉100の第1の台座So1に配置され、別の部分ではフード型炉100の第2の台座So2に配置されている。図1には模式的にのみ図示している焼鈍物102は、熱処理を受けるべき、たとえば鋼板束や線材束またはその他(たとえば階層状にしたばら荷)であってよい。
フード型炉100は、第1の台座So1に付属する、第1の閉鎖可能な炉室104を有している。第1の炉室104は、第1の台座So1にバッチごとに供給される焼鈍物102を収容して熱処理する役目を果たす。熱処理をするために、第1の炉室104が第1の防護フード120により気密に閉鎖される。第1の防護フード120は鐘状に構成されており、クレーンを用いて操作することができる(図示せず)。そして第1の焼鈍ガス112を、たとえば水素を、保護ガスとして、第1の防護フード120により気密に密閉された第1の炉室104に吹き込んで加熱することができ、これについては後で詳しく説明する。焼鈍ガス112を第1の炉室104の中で循環させるために、第1の炉室104にある第1の焼鈍ガスベンチレータ130(または台座ベンチレータ)を回転駆動することができる。それにより、加熱した第1の焼鈍ガス112を、熱処理されるべき焼鈍物102と熱的に作用接触させることができる。
第1の炉室104の中には第1の多管式熱交換器108が配置されている。これは複数の巻回された管で形成されており、後で詳しく説明する搬送ガス116が管入口に供給され、管内部を通って流れて、管出口から運び出される。管束の外面は、第1の焼鈍ガス112と直接的に接触している。第1の多管式熱交換器108は、第1の焼鈍ガス112と搬送ガス116との間で熱的な相互作用をもたらす役目を果たすものであり、1つの実施例では搬送ガスは熱伝導性の良好なガスであり、たとえば水素やヘリウムであり、たとえば10バールの高い圧力のもとにある。第1の多管式熱交換器108は、外観上は巻き付けられた複数の管であるとみなすことができ、搬送ガスを管の内部を通して導かれることができ、熱伝導性の良好な、たとえば金属の管壁部を介して、管の外壁の周囲で循環している第1の焼鈍ガス112と熱的な相互作用をもたらす。換言すると、第1の焼鈍ガス112と搬送ガス116は流体的には切り離されており、または相互に混合不能なように分断されているが、第1の多管式熱交換器108によって、熱的な相互作用を全流で行うことができる。
第1の多管式熱交換器108は、焼鈍ガスを駆動するための第1の焼鈍ガスベンチレータ130に対して相対的に、炉100がどの動作状態にあるときでも、第1の焼鈍ガスベンチレータ130により駆動される焼鈍ガスが第1の多管式熱交換器108を流通するように配置されている。その根底にあるメカニズムについては、図16で詳しく説明する。
搬送ガス116を搬送するために、たとえば10バールの高い圧力が適用されれば、搬送ガス経路118の管を小さい寸法で設けることができ、このことはコンパクトな設計形態をもたらす。搬送ガス116の圧力は、それぞれの炉室104,106の中の焼鈍ガス112および焼鈍ガス114の圧力(たとえば雰囲気圧力を超える20mbarから50mbarの軽微な過圧)よりも大幅に高く選択することができる。
第2の台座So2は、第1の台座So1と同一に構成されている。第2の台座は、たとえば同じく水素である第2の焼鈍ガス114を循環させるために、第2の焼鈍ガスベンチレータ132を第2の炉室106に含んでいる。第2の炉室106は、第2の防護フード122によって周囲に対して気密に密閉可能である。第2の多管式熱交換器110は、第2の焼鈍ガス114と搬送ガス116との間の熱的な相互作用を可能にするが、接触をする相互作用は可能にしない。
図1の実施例では2つの台座So1,So2が示されているが、別の実施例では、2つまたはそれ以上の台座を互いに作用連結させて作動させることができる。
第1の炉室104は、下方に向かっては第1の炉基礎170(すなわち断熱性の台座下側部分)により区切られており、それに対して第2の炉室106は、下側に向かって第2の炉基礎172により区切られている。搬送ガス配管系で循環する搬送ガス116と第1の焼鈍ガス112との間の流体的な相互作用を可能にするために、第1の炉基礎170を通過して、第1の多管式熱交換器108の管内部への搬送ガス116の供給が可能となっている。これに類似する仕方で、第2の炉基礎172を通過して、第2の多管式熱交換器110の管内部への搬送ガス116の供給が可能となっている。搬送ガス116がそれぞれの炉基礎170,172を通過して底面側でそれぞれの炉室104,106へ導入され、またはそこから導出されることにより、それぞれの台座So1,So2へのエネルギー供給、およびそれぞれの台座So1またはSo2からのエネルギー排出も、炉基礎170,172を通過して行われる。
搬送ガス116は、閉じた搬送回路とも呼ぶことができる閉じた搬送ガス経路118を通って循環する。ここで閉じているとは、搬送ガス116が耐熱性で耐圧性の搬送ガス経路118に気密に閉じ込められており、系から外への漏れに対して、または他のガスとの混合や周囲との圧力補償に対して防護されていることを意味している。したがって搬送ガス116は、多くのサイクルにわたって搬送ガス経路118を循環してから、たとえば排気などによって搬送ガス116を交換することができる。焼鈍ガス112または114と搬送流体ガス116との接触を伴う相互作用または混合は、多管式熱交換器108,110による純粋に熱的な結合に基づいて回避される。
第1の多管式熱交換器108は、機能的には、第1の防護フード120により閉鎖された第1の炉室104の内部に(供給配管と排出配管を除いて)全面的に存在する、熱放出器具または熱吸収器具としての役目を果たす。同じく第2の多管式熱交換器110は、機能的には、第2の防護フード122により閉鎖された第2の炉室106の内部に(供給配管と排出配管を除いて)全面的に存在する、熱放出器具または熱吸収器具としての役目を果たす。このようにフード型炉100では、それぞれの焼鈍ガス112,114への熱放出は、それぞれの炉室104,106の内部に配置された、熱放出器具または熱吸収器具としての多管式熱交換器108,110(防護フード120,122からは分断されており、または独立しており、これらに覆われて設けられている)によって具体化される。このような防護フード120,122の内部だけでの焼鈍ガス112,114への熱供給に基づき、防護フード120,122の外部に別のフードを設けることが本発明により不要となる。換言すると本発明では、焼鈍ガス112,114と熱源との間の一切の熱的な相互作用が、それぞれの台座So1,So2のそれぞれただ1つの防護フード120,122の内部で具体化される。このことは、フード型炉100のコンパクトな構成を可能にして、クレーン操作のコストを削減する。
以下に詳しく説明する通り、閉じた搬送ガス経路118は、第1の多管式熱交換器108および第2の多管式熱交換器110と作用接続されており、それにより、搬送ガス116によって第1の焼鈍ガス112と第2の焼鈍ガス114との間で熱エネルギーを伝達可能であるようになっている。たとえば第1の台座So1が冷却段階にあるとき、まだ高温の第1の焼鈍ガス112の熱エネルギーを、第1の多管式熱交換器108での熱交換により、搬送ガス116へと伝達することができる。それによって加熱された搬送ガス116を、第2の多管式熱交換器110を介して、第2の焼鈍ガス114と熱的に作用接続させることができ、そのようにして、第2の台座So2を加熱または予加熱する役目を果たすことができる。別案として、これと類似する仕方で、熱エネルギーを第2の焼鈍ガス114から第1の焼鈍ガス112に伝達することもできる。
搬送ガス経路118とその中を流れる搬送ガス116が焼鈍ガス112および焼鈍ガス114から厳密に機械的に切り離されていることにより、搬送ガス経路118の搬送ガス116を、たとえば10バールの高い圧力に保つことが可能である。こうした高い圧力により、高い熱エネルギーを第1の焼鈍ガス112と第2の焼鈍ガス114との間で非常に効率的に交換することができる。さらに、焼鈍ガス経路と搬送ガス経路とのこのような分断に基づき、搬送ガス116を焼鈍ガス112,114と別様に選択することが可能であり、それにより、両方のガス種を互いに独立してそのつどの機能に合わせて最適化することができる。第1の炉室104および第2の炉室106の内部での煤の汚れやその他の不純物も回避される。その中にある焼鈍ガス112,114と搬送ガス116との交換が行われないからである。
さらに搬送ガス経路118の一部として、電気供給ユニット124が設けられている。電気供給ユニット124は、高い電圧を提供するための電気供給ユニット176と作用結合された1つの変圧器174を、2つの台座について有している。スイッチ178の切換状態に応じて(二次側)、電流が端子180または182を介して、および搬送ガス経路118の接続管126を介して、多管式熱交換器108または110へ直接的に伝送される。または、一次側で電流の強さの約1/10だけで切換をするために、台座ごとに1つの変圧器が設けられていてもよい。電気供給ユニット124は完全に不作動化することもできる。低抵抗の管壁部126を起点として、これよりも大幅に高抵抗の多管式熱交換器108まで電流が伝えられ、そこで電流は、抵抗損によって生成される熱に変換される。このように、管壁部126は通電部としての役目を果たすのに対して、本来の加熱はさらに上方の多管式熱交換器で行われる。このように熱エネルギーは第1の多管式熱交換器108へ、そこから第1の焼鈍ガス112へと伝達され、または、第2の多管式熱交換器110から第2の焼鈍ガス114へと伝達される。供給ユニット124は、多管式熱交換器108,110を加熱することができるように作用する。第1の台座So1の領域にある第1の電気絶縁装置184、および第2の台座So2の領域にある第2の電気絶縁装置186が、これらの絶縁部材184,186の上方または下方で管壁部の電気的な分断をするように作用する。
これに加えて、搬送ガス経路118を通るように搬送ガス116を送出するために構成された搬送ガスベンチレータ140が設けられている。搬送ガスベンチレータ140として、高温用の換気ファンを利用することができる。これに加えて搬送ガス経路118は、ガス・水・熱交換器を利用して、搬送ガス経路118にある搬送ガス116を冷却するために接続可能な冷却器142を含んでいる(別案として、その代わりに電気による冷却ユニットを利用することもできる)。搬送ガス経路118のさまざまな個所に、特定のガス誘導路を開いたり閉じたりするために、たとえば電気によりまたは空気圧により切換可能である一方向弁144が配置されている。さらに、複数の可能なガス誘導路に応じて複数の位置の間で電気によりまたは空気圧により切換可能である多方向弁146が、搬送ガス経路118のさまざまな個所に取り付けられている。弁144,146の切換、および搬送ガスベンチレータ140、供給ユニット124、あるいは冷却ユニット142の接続または遮断は、同じく電気信号を用いて行うことができる。このシステムは、オペレータによって手動式に行うことができ、または、図1には図示されないフード型炉100の動作の自動化されたサイクルを惹起することができる、たとえばマイクロプロセッサのような制御ユニットによって行うことができる。
図1に示すように、圧力容器148も搬送ガスベンチレータ140を選択的に包囲することができる。圧力容器148は、搬送ガス経路118がたとえば10バールの圧力で作動する可能性があるときに、防圧部としての役目を果たすのが好ましい。搬送ガス経路118のこれ以外のコンポーネントも耐圧性に施工されていてよく、または、同じく圧力容器の内部に配置されていてよい。
さらに図1は、図1に模式的に矢印で図示しているように、炉100の個別コンポーネントを制御して切り換えるためにセットアップされた制御ユニット166を示している。
以下においては、流体の弁144,146および電気によるスイッチ178の位置の相応の制御(制御ユニット166による)によって設定可能である、フード型炉100のさまざまな動作状態が示された図2から図5を参照する。これらのコンポーネントは、制御ユニット166によって相応に切り換えることができる。
図2に示す動作状態Iでは、搬送ガスベンチレータ140が第2の焼鈍ガス114と熱的に結合されており、それにより搬送ガス116が第2の焼鈍ガス114から熱を奪って第1の焼鈍ガス112に供給する。このように動作状態Iでは、搬送ガス116が熱エネルギーを第1の焼鈍ガス112から第2の焼鈍ガス114に運ぶことによって、第1の炉室104が予加熱されて第2の炉室106が予冷却される。それにより、台座So1のバッチ(焼鈍物)が加熱され、第2の台座So2のバッチ(焼鈍物)が冷却される。
図3は、第1の動作状態Iに後続する、フード型炉100の第2の動作状態IIを示している。第2の動作状態IIでは、相応の電気経路が閉じられることによって、多管式熱交換器108が電気供給ユニット124により第1の炉室104を電気で加熱する。これから分断されている流体経路では、搬送ガスベンチレータ140は搬送ガス116を、接続された冷却器142へ第2の焼鈍ガス114の冷却のために供給する。冷却された搬送ガス116は第2の焼鈍ガス114と熱的に結合されて、第2の炉室106を冷却する。このように図3では、第1の台座So1のバッチ(焼鈍物)がさらに加熱され、それに対して第2の台座So2のバッチ(焼鈍物)はさらに冷却される。
第2の動作状態IIの後、熱処理されてその後に冷却された焼鈍物102のバッチが、第2の台座So2から取り出される。そのために、クレーンが第2の防護フード122を取り外し、次いで、第2の台座So2に配置された焼鈍物102を取り出して、新たなバッチの焼鈍物102を第2の台座So2へ挿入することができる。
その次には、図4に示す第3の動作状態IIIが続く。この第3の動作状態IIIでは、搬送流体ベンチレータ140が搬送流体116を第1の焼鈍ガス112と熱的に結合させ、それにより、搬送ガス116は第1の焼鈍ガス112から熱を奪って第2の焼鈍ガス114に供給する。それによって第2の炉室104が予加熱され、第1の炉室106が予冷却される。
この第3の動作状態IIIの後、図5に示すような後続する第4の動作状態IVが作動される。第4の動作状態IVでは、多管式熱交換器110が電気供給ユニット124により第2の炉室106だけを電気でさらに加熱する。これから分断されている流体経路では、搬送流体ベンチレータ140が搬送ガス116を接続された冷却器142へ冷却のために供給する。冷却された搬送ガス116が第1の焼鈍ガス112と熱的に結合され、それにより第1の炉室104をさらに冷却する。このように、第1の台座So1のバッチ(焼鈍物)はさらに冷却され、第2の台座So2のバッチ(焼鈍物)はさらに電気で加熱される。
第4の動作状態IVの後、熱処理されてその後に冷却された焼鈍物102のバッチが第1の台座So1から取り出される。そのために、クレーンが第1の防護フード120を取り外し、次いで、第1の台座So1に配置されている焼鈍物102を取り出して、新たなバッチの焼鈍物102を第1の台座So1へ挿入することができる。
ここで動作状態IからIVのサイクルをあらためて開始することができ、すなわち、フード型炉100は次に図2に示すように再び作動する。
図6は、フード型炉の第1の台座So1の一部分の拡大図を示しており、この図からは、供給部と排出部を備える全流の多管式熱交換器108の配置が詳細に見て取れる。防護フード120の熱的な絶縁部は、符号600で図示されている。
第1の焼鈍ガスベンチレータ130はラジアルファンであり、その動翼602がモータ604によって駆動される。動翼602は、静翼を備える制御デバイス608で取り囲まれている。模式的にのみ図示する、焼鈍台座の上に載っている焼鈍物102は、周回するシール材614によって防護フード120の気密な閉鎖のために作用する環状フランジ612を介して支持される防護フード120で覆われている。
図7は、本発明の一例としての別の実施例に基づくフード型焼鈍炉100を示している。
図7のフード型炉100では、電気供給ユニット124を備える電気で加熱される炉内部の多管式熱交換器108/110に代えて、炉外部に配置されたガス加熱ユニット700が準備されている。別案では、炉外部の加熱ユニットとして電気による加熱ユニットを利用することもできる。ガス加熱ユニット700には、ガス加熱ユニット700により加熱された搬送ガス116を、配管系を通して搬送する別個の加熱ベンチレータ704が付属している。図7では、ガス加熱ユニット700により加熱された搬送ガス116は、多管式熱交換器108,110を通じて送出される。
さらに、種々の制御回線720を介して種々の弁144,146を切り換えるため、および冷却器142、ガス加熱ユニット700、またはベンチレータ140,704をオンまたはオフするために構成された制御ユニット702が設けられている。ベンチレータ140は低温用の換気ベンチレータとして構成することができ、それに対してベンチレータ704は高温用の換気ベンチレータである。ガス加熱ユニット700は加熱器として機能し、搬送ガス116に熱エネルギーを伝達するためのガス加熱式の熱交換器として構成されている。
図7の炉基礎170,172の下方の領域は、搬送ガスシステム118の高圧に対する防護を提供するために、全面的または部分的に高圧容器の内部に取り付けることができる。
図8から図11は、図2から図5の動作状態IからIVに機能的に相当する、図7のフード型炉100の4通りの動作状態を示している。
図8の動作状態Iでは、冷却器142はシステムの残りの部分から切り離されている。ガス加熱ユニット700はオフになっている。熱が第2の台座So2の第2の焼鈍ガス114から、第1の台座So1にある第1の焼鈍ガス112へと運ばれる。
図9の動作状態IIでは、第1の台座So1はオンになったガス加熱ユニット700によってさらに加熱され、それに対して別個の異なるガス経路では冷却器142が作動され、第2の台座So2にある第2の焼鈍ガス114がさらに能動的に冷却される。
動作状態IIの経過後、焼鈍物102を第2の台座So2から取り出して、熱処理されるべき新たなバッチの焼鈍物102と置き換えることができる。
図10は、熱エネルギーが第1の台座So1の第1の焼鈍ガス112から第2の台座So2の第2の焼鈍ガス114へと伝達される、第3の動作状態IIIを示している。冷却器142とガス加熱ユニット700は、この状態のときオフになっている。
それから動作状態IIIは、図11に示す動作状態IVによって引き継がれる。この動作状態では、冷却器142が作動されて、第1の台座So1を能動的にさらに冷却する。別個の流体経路では、ガス加熱ユニット700によって第2の台座So2が能動的にさらに加熱される。
第4の動作状態IVの手順が実施された後、焼鈍物102を第1の台座So1から取り出して、新しいバッチの焼鈍物102で置き換えることができる。
以下において図12を参照しながら、第1のグラフ1200と第2のグラフ1250について説明する。第1のグラフ1200は横軸1202を有しており、これに沿って動作状態IからIVの実施中の時間がプロットされている。縦軸1204に沿って、動作状態IからIVの実施中のそのつどの焼鈍ガスまたは焼鈍物の温度がプロットされている。横軸1202と縦軸1204は、第2のグラフ1250でも同様に選択されている。
第1のグラフ1200は、個々の動作状態IからIVの進行中における第1の台座So1の第1の焼鈍ガス112または焼鈍物の温度推移に関し、それに対して第2のグラフ1250は、図1または図7の動作状態IからIVの間における、第2の台座So2の第2の焼鈍ガス114または焼鈍物の温度推移に関する。第1の動作状態Iでは、熱エネルギーが台座So2の第2の焼鈍ガス114から、台座So1の第1の焼鈍ガス112へと伝達される(エネルギー伝達Eを伴う第1の熱交換WT1)。第2の動作状態IIでは、第1の台座So1が焼鈍物とともに能動的にさらに加熱され(H)、それに対して第2の台座So2は焼鈍物とともに能動的にさらに冷却される(K)。これに続く第3の動作状態IIIでは、第1の台座So1の第1の焼鈍ガス112または焼鈍物から、第2の台座So2の第2の焼鈍ガス114または焼鈍物へと熱エネルギーが伝達される(エネルギー伝達Eを伴う第2の熱交換WT2)。第4の動作状態IVでは、第1の台座So1が焼鈍物とともにさらに能動的に冷却され、それに対して第2の台座So2は焼鈍物とともに能動的にさらに加熱される。
このように図12は、図1または図7の2つの台座動作における温度推移を示している。このような1段階の熱交換(すなわち、加熱ユニットによる能動的なさらなる加熱の前の、それぞれ他方の台座の焼鈍ガス熱の供給による台座および焼鈍物の1段階の予加熱)により、エネルギー消費量を約60%まで削減することができる。このような実施例は簡素であり、そのつど冷却されるべき、焼鈍物を備えた台座の廃熱の再利用によってエネルギーを40%削減する。
図13は、図1および図7のように2つの台座ではなく3つの台座がフード型炉の中に設けられる、2段階の熱交換システムの第1のグラフ1300、第2のグラフ1320、第3のグラフ1340、および第4のグラフ1360を示している。このような2段階の熱交換では、加熱ユニットによる能動的なさらなる加熱の前に、焼鈍物を備えた、それぞれ他の両方の台座の焼鈍ガス熱の供給により(順次、すなわち2段階)、台座および焼鈍物の2段階の予加熱が行われる。
この熱交換システムでは、6つの異なる動作状態を区別可能である:
第1の動作状態Iでは、第3の台座So3が予冷却されて、搬送ガスにより熱エネルギーを第3の焼鈍ガスから第1の焼鈍ガスへと伝達し、台座So1を予加熱する。それと同時に、第1および第3の台座からこの動作状態のときに分離される第2の台座So2が、加熱装置によって最終温度まで加熱される。
これに続く第2の動作状態IIでは、台座So3が冷却器によって能動的に冷却され、それに対して予冷却された台座So2は、熱エネルギーをその第2の焼鈍ガスから第1の台座So1の第1の焼鈍ガスへと伝達する。それによって第1の台座So1がさらに予加熱される。
第3の動作状態IIIでは、熱エネルギーが第2の台座So2から第3の台座So3へ搬送ガスにより移送されることによって、第3の台座So3がさらに加熱される。それによって第3の台座So3が予加熱される。第2の台座So2はその第2の焼鈍ガスの熱エネルギーを第3の台座So3の第3の焼鈍ガスに伝達するので、そのエネルギーは第3の動作状態IIIでは低下する。第1の台座So1は他の台座So2およびSo3から絶縁されており、加熱装置によって最終温度まで加熱される。
これに続く第4の動作モードIVでは、熱エネルギーが第1の焼鈍ガスから台座So3の第3の焼鈍ガスへ移送されることによって、第1の台座So1が予冷却される。それによって第3の台座So3がさらに予加熱される。第2の台座So2は、第4の動作状態では、他の両方の台座So1,So3から分断されており、冷却器によって能動的にさらに冷却されて、第4の動作状態IVの最後にはその下側の最終温度に到達する。
これに続く第5の動作状態Vでは、第3の台座So3が能動的に、かつ他の台座So1,So2から分断された上で加熱ユニットと接続されて、最終温度へと達する。さらに冷却されるべき台座So1は、熱エネルギーをその焼鈍ガスから第2の台座So2の第2の焼鈍ガスへと伝達する。それによって後者に第1の予加熱段階が施される。
これに続く第6の動作段階VIでは、予冷却されるべき第3の台座So3から、第2の台座So2へと熱エネルギーが伝達される。それにより、第2の台座So2に第2の予加熱が施され、第3の台座So3は予冷却される。第1の台座So1はこの動作状態では、台座So2,So3から絶縁されており、冷却器によって最終温度まで下がるように冷却される。動作状態VIの終了後、第1の動作状態Iをもってサイクルが再び開始される。
このように図13は、3台座動作における2段階の熱交換に関する。エネルギー消費量を40%まで減らすことができる。これに対応する本発明の炉の構造は依然として簡素であり、それにもかかわらず、約60%の高度のエネルギー利得を実現することができる。
図14は、一例としての別の実施例に基づく、一般にn個の台座を備える炉1600の模式図を示している。ここでは第1の台座So1 1602、第2の台座So2 1604、およびn番目の台座SoN 1606が模式的に示されている。図16のアーキテクチャは、任意の個数の台座に適用することができる。多数の一方向弁144が、同じく図14に示されている。さらに接続可能な冷却ユニット142と外部の加熱ユニット700(このケースではガス加熱ユニット。別案では、これは電気による抵抗加熱器としても可能である)が示されている。多管式熱交換器が直接的に、すなわち内部で電気による抵抗加熱器として利用される場合、台座ごとに1つの電気供給ユニット1241,1242,...124nが設けられる。このように、多管式熱交換器108/110の直接的な電気加熱の場合、分離された電気供給ユニット1241,1242,...124nを多管式熱交換器ごとに設けることもできる。2段階の熱交換については、それぞれ1つのベンチレータユニットがWT1またはWT2について設けられていてよい。
図15は、たとえば図1に符号120,122を付して図示しているような、鐘状の防護フード1700を示している。この防護フード1700は、耐熱性材料1702から作られた、連続する内側ハウジングを有しており、および、それぞれの台座を、防護フード1700を通過する熱損失から守るために、外側に断熱部1704を有している。図示した設計は、フード型炉について好ましく適用可能である。それに対してチャンバ型炉については、熱を絶縁する材料から作られた内壁を鋼材の外壁と組み合わせ、すなわち、外見上は符号1702と1704を入れ替えるのが好ましい場合がある。
図16は、多管式熱交換器108が焼鈍ガスベンチレータ130によって指向的に(かつ好ましくは実質的に全面的に)加熱された焼鈍ガスによる流通を受ける、図6に示す型式のフード型炉の平面図を示している。このように、フード型炉のどの動作状態についても、すなわち台座の加熱、台座の冷却のために、またはそれぞれの台座の間での熱交換のために、焼鈍ガスベンチレータ130と多管式熱交換器108との間で良好な熱的結合を確保することができる。
厳密に言えば、焼鈍ガスベンチレータ130の動翼1644が回転駆動される。符号1642を参照。それにより、焼鈍ガスが焼鈍ガスベンチレータ130によって循環する。したがって焼鈍ガスは外方に向かって動き、すなわち、制御デバイスの静止している羽根板1640の影響のもとで指向的に動く。それにより、焼鈍ガスは多管式熱交換器108と的確に熱的な相互作用を行い、さらにはバッチ(焼鈍物)に到達する。したがって多管式熱交換器108は全流の状態にある。
補足として指摘しておくと、「有している」とはそれ以外の部材やステップを排除するものではなく、また、不定冠詞の「eine」や「ein」は複数を排除するものではない。さらに付言しておくと、上記の各実施例のうちの1つを援用して説明した構成要件やステップは、上に説明したそれ以外の実施例の別の構成要件またはステップとの組み合わせでも適用することができる。特許請求の範囲における符号は限定とみなされるべきものではない。

Claims (26)

  1. 焼鈍物を熱処理するための炉であって、前記炉は、
    第1の炉室の中での加熱可能または冷却可能な第1の焼鈍ガスと焼鈍物との熱的な相互作用によって前記焼鈍物を収容して熱処理するために構成された閉鎖可能な前記第1の炉室と、
    前記第1の炉室を閉鎖可能である、取外し可能な第1の防護フードと、
    前記第1の防護フードの内部で前記第1の焼鈍ガスと熱を交換するために、前記第1の防護フードにより閉鎖される前記第1の炉室の少なくとも部分的に内部にある第1の熱交換器具と、
    を有しており、
    前記熱交換器具は焼鈍ガスを駆動するための第1の焼鈍ガスベンチレータに対して相対的に、前記炉がどの動作状態にあるときでも前記第1の焼鈍ガスベンチレータにより駆動される焼鈍ガスが前記熱交換器具を流通するように配置されている、
    炉。
  2. 前記第1の防護フードは前記第1の炉室のもっとも外側の、特にただ1つのフードである、請求項1に記載の炉。
  3. 少なくとも部分的に前記第1の炉室の外部に配置され、前記第1の熱交換器具に熱を供給するためにセットアップされた加熱ユニットを有している、請求項1または2に記載の炉。
  4. 前記加熱ユニットは電気による加熱ユニット、特に前記第1の熱交換器具に電気エネルギーを供給する電気による抵抗加熱器、ガス加熱ユニット、オイル加熱ユニット、またはペレット加熱ユニットである、請求項3に記載の炉。
  5. 前記加熱ユニットまたは前記電気による供給ユニットを前記第1の熱交換器具と接続または電気結合し、特に前記第1の炉室の炉基礎を通過して前記第1の炉室の中へ導入されている結合部材を有している、請求項3または4に記載の炉。
  6. 前記第1の熱交換器具は前記第1の炉室の中に配置された第1の熱交換器である、請求項1から5のいずれか1項に記載の炉。
  7. 前記第1の熱交換器は第1の焼鈍ガスと搬送流体との間で熱交換をするために構成されており、該搬送流体は閉じた搬送流体経路で第1の焼鈍ガスと接触することなく前記第1の熱交換器を通過するように導かれることが可能である、請求項6に記載の炉。
  8. 第2の炉室の中での加熱可能な第2の焼鈍ガスと焼鈍物との熱的な相互作用によって焼鈍物を収容して熱処理するために構成された閉鎖可能な第2の炉室と、
    前記第2の炉室を閉鎖可能である、取外し可能な第2の防護フードと、
    前記第2の防護フードの内部で第2の焼鈍ガスに熱を放出するため、および第2の焼鈍ガスから熱を吸収するために、前記第2の防護フードにより閉鎖される前記第2の炉室の少なくとも部分的に内部にある第2の熱交換器具と、
    をさらに有しており、
    前記加熱ユニットは前記第2の熱交換器具に熱を供給するためにセットアップされている、
    請求項3から7のいずれか1項に記載の炉。
  9. 前記第2の熱交換器具は、第2の焼鈍ガスと搬送流体との間で熱交換をするために構成された、前記第2の炉室の中に配置された第2の熱交換器であり、搬送流体は閉じた搬送流体経路で第2の焼鈍ガスと接触することなく前記第2の熱交換器を通過するように導かれることが可能であり、
    閉じた前記搬送流体経路は前記第1の熱交換器および前記第2の熱交換器と作用接続されており、それにより搬送流体によって熱エネルギーを第1の焼鈍ガスと第2の焼鈍ガスの間で接触なしに伝達可能である、
    請求項7および8に記載の炉。
  10. 外部の前記加熱ユニットは搬送流体または第1の熱交換器または第2の熱交換器を直接的に加熱するために、熱から第1の焼鈍ガスへの熱伝達によって前記第1の炉室を加熱可能であるように、および/または第2の焼鈍ガスへの熱の熱伝達によって前記第2の炉室を加熱可能であるようにセットアップされており、外部の前記加熱ユニットは特にガス、オイル、ペレットにより作動させることができ、または電気による抵抗加熱器を有している、請求項9に記載の炉。
  11. 前記加熱ユニットの電気による供給ユニットが特に前記第1の熱交換器または前記第2の熱交換器に電気による抵抗加熱器として、かつそれに伴って内部で直接的に電気エネルギーを供給する、請求項10に記載の炉。
  12. 前記第2の炉室は取外し可能な第2の防護フードによって閉鎖可能である、請求項8から11のいずれか1項に記載の炉。
  13. 前記第2の防護フードは前記第2の炉室のもっとも外側の、特にただ1つのフードである、請求項12に記載の炉。
  14. 前記第1の防護フードと前記第2の防護フードは特に金属製の耐熱性の内側ハウジングと断熱材料製の絶縁スリーブとをそれぞれ有している、請求項1から13のいずれか1項に記載の炉。
  15. 前記第1の熱交換器および/または前記第2の熱交換器は束をなす湾曲した管で作られた多管式熱交換器として構成されており、管内部は搬送流体経路の一部であり、搬送流体により貫流可能であり、管外部はそれぞれの焼鈍ガスと直接的につながっている、請求項6から14のいずれか1項に記載の炉。
  16. 前記搬送流体は搬送ガスであり、特に水素またはヘリウムまたはその他の熱伝導性の良好なガスである、請求項7から15のいずれか1項に記載の炉。
  17. 搬送流体は前記搬送流体経路の中で2バールから20バールまたはこれ以上の圧力のもとにあり、特に5バールから10バールの圧力のもとにある、請求項7から16のいずれか1項に記載の炉。
  18. 搬送流体は前記搬送流体経路の中で2バールから20バールの圧力のもとにあり、特に5バールから10バールの圧力のもとにある、請求項7から17のいずれか1項に記載の炉。
  19. 搬送流体は前記搬送流体経路の中で400℃から1100℃の範囲内の温度であり、特に600℃から900℃の範囲内の温度である、請求項7から18のいずれか1項に記載の炉。
  20. 搬送流体と第1の焼鈍ガスおよび第2の焼鈍ガスの間の熱交換によって前記第1の炉室と前記第2の炉室のうちの一方を予加熱モード、加熱モード、または冷却モードで選択的に作動可能であるように前記搬送流体経路を制御するようにセットアップされた制御ユニットを有している、請求項7から19のいずれか1項に記載の炉。
  21. 前記搬送流体経路は前記搬送流体経路を通して搬送流体を送出するために搬送流体ベンチレータを有している、請求項7から20のいずれか1項に記載の炉。
  22. 前記搬送流体経路は前記搬送流体経路で搬送流体を冷却するために接続可能な冷却器を有している、請求項7から21のいずれか1項に記載の炉。
  23. 前記搬送流体経路は、前記炉を次の各動作モード:
    前記搬送流体駆動装置が搬送流体を第2の焼鈍ガスと熱的に結合させ、それにより搬送流体が第2の焼鈍ガスから熱を奪って第1の焼鈍ガスに供給し、それにより前記第1の炉室を加熱して前記第2の炉室を冷却する第1の動作モード、
    前記加熱ユニットが前記第1の炉室を特に内部または外部でさらに加熱し、これから分断されている経路で前記搬送流体駆動装置が搬送流体を、接続された前記冷却器に冷却のために供給し、冷却された搬送流体を第2の焼鈍ガスと熱的に結合し、それにより前記第2の炉室をさらに冷却する、後続する第2の動作モード、
    前記搬送流体駆動装置が搬送流体を第1の焼鈍ガスと熱的に結合させ、それにより搬送流体が第1の焼鈍ガスから熱を奪って第2の焼鈍ガスに供給し、それにより前記第2の炉室を加熱して前記第1の炉室を冷却する、後続する第3の動作モード、
    前記加熱ユニットが前記第2の炉室をさらに加熱し、これから分断された経路で前記搬送流体駆動装置が搬送流体を、接続された前記冷却器に冷却のために供給し、冷却された搬送流体を第1の焼鈍ガスと熱的に結合し、それにより前記第1の炉室をさらに冷却する、後続する第4の動作モード、
    のうちの1つで選択的に作動可能であるように切換可能である複数の弁を有している、請求項21または22に記載の炉。
  24. 前記搬送流体経路の圧力安定化をする手段、特に前記搬送流体経路の少なくとも一部を圧密に取り囲む圧力容器を有している、請求項7から23のいずれか1項に記載の炉。
  25. 炉の中で焼鈍物を熱処理する方法であって、以下のステップ、
    閉鎖可能な第1の炉室の中に焼鈍物が収容されるステップ、
    取外し可能な第1の防護フードによって前記第1の炉室が閉鎖されるステップ、
    前記第1の防護フードにより閉鎖された前記第1の炉室の中で前記第1の炉室の第1の焼鈍ガスと焼鈍物との熱的な相互作用によって焼鈍物が熱処理されるステップであって、第1の焼鈍ガスは閉鎖された前記第1の炉室の少なくとも部分的に内部にある第1の熱放出器具との熱の交換によって前記第1の防護フードの内部で加熱されるステップ、
    を有し、
    ここで、前記熱交換器具は焼鈍ガスを駆動するための第1の焼鈍ガスベンチレータに対して相対的に、前記炉がどの動作状態にあるときでも前記第1の焼鈍ガスベンチレータにより駆動される焼鈍ガスが前記熱交換器具を流通するように配置される、
    方法。
  26. 閉鎖可能な第2の炉室の中に焼鈍物が収容されるステップと、
    取外し可能な第2の防護フードによって前記第2の炉室が閉鎖されるステップと、
    前記第2の防護フードにより閉鎖された前記第2の炉室の中で前記第2の炉室の第2の焼鈍ガスと焼鈍物との熱的な相互作用によって焼鈍物が熱処理されるステップであって、第2の焼鈍ガスは閉鎖された前記第2の炉室の少なくとも部分的に内部にある第2の熱交換器具による熱の放出によって前記第2の防護フード(122)の内部で加熱されるステップ、
    共通の加熱ユニットまたは電気供給ユニットによって、あるいは異なる加熱ユニットまたは電気供給ユニットによって、前記第1の熱交換器具と前記第2の熱交換器具に熱が供給されるステップ、
    をさらに有する、請求項25に記載の方法。
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