JP2015500251A - 脂肪族モノカルボン酸の回収方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、4〜11個の炭素原子を有する脂肪族モノカルボン酸を、対応するアルデヒドを酸素又は酸素含有のガス混合物で、アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩の存在下で酸化して、対応するモノカルボン酸とし、その後蒸留して得られた蒸留残滓から回収する方法であって、その際、該蒸留残滓を、管型反応器中で反応のために水性の酸と接触させる、該方法に関する。

Description

本発明は、脂肪族モノカルボン酸を蒸留残滓から回収する方法であって、この残滓を、管型反応器中で水性の酸で処理することによる該方法に関する。
アルデヒドは、カルボン酸を得るための慣用的な出発材料である。この分野の使用で優位な点は、多種多様なそれらが入手可能であること、そして、それらのカルボキシル基中のカルボニル基が容易に酸化転化されることである。産業的に実施される方法において、触媒又は添加剤の存在下で、又は不存在下で、アルデヒドのカルボン酸への転化は遂行されている。
触媒として、主として、遷移金属の塩、特に、コバルト及びマンガン並びにクロム、鉄、銅、ニッケル、銀及びバナジウムの塩が挙げられる。アルデヒドからのカルボン酸の生成は、たとえ最適な温度条件が遵守されたとしても、副反応及び分解反応をしばしば伴う。これは、触媒の存在下でも不存在下でも同じように、反応に影響する。そのような場合、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の弱酸を添加剤として使用することによって、反応の選択率を著しく高めることができる(Ullmanns Encyclopaedie der technischen Chemie, 4.Auflage 1975 Band 9, Seite 139(非特許文献1)。
とりわけ、カルボニル炭素に隣接する炭素を有するアルキル分岐を有する脂肪族の、α−アルキル分枝鎖状のアルデヒドを酸化する場合、選択率を向上させるために少量のアルカリ金属カルボン酸塩添加することが従来技術において推奨されている。そのような例として、ドイツ国特許第950007号明細書(特許文献1)から、所望するカルボン酸を高い収率かつ高い純度で得るためには、α−位で分岐したアルデヒドの酸化に、少量のアルカリ金属塩の添加が必要であることが知られている。米国特許第5,504,229号明細書(特許文献2)からは、α−分岐のカルボン酸の蒸留時に得られるアルカリ金属含有の蒸留残滓を、アルデヒドの酸化に再度使用することが知られている。α−アルキル分岐のカルボン酸の酸性化によっても、蒸留残滓から放出されることも記載されている。しかしながら、その後精製されたカルボン酸は、わずかな色数しか示さない。
特開昭53−105413号公報(特許文献3)の教示によれば、脂肪族のα−分岐アルデヒドを、全反応系に基づいて0.01〜10重量%の量のリチウム化合物又はアルカリ土類金属化合物の存在下で酸素によって酸化して、脂肪族のα−分岐カルボン酸が製造される。仏国特許第2769624号明細書(特許文献4)においてもまた、添加剤としてのアルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物の存在下で、低温酸化法を作用させることが開示されている。ドイツ国特許第10010771C1号明細書(特許文献5)は、アルカリ金属塩単独での、及び該金属塩と遷移金属塩との混合物での2−メチルブタナールの酸化をいずれも開示している。
しかしながら、直鎖状、又はα−位にアルキル分岐を有さない、分枝鎖状のアルデヒドの酸化の場合には、アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩と遷移金属からなる混合物が使用されることが開示されている。ドイツ国特許出願公開第102004055252A1号明細書(特許文献6)は、3,5,5−トリメチルヘキサナールをベースとする、n−ペンタナール又はイソノナナールの、対応するカルボン酸カリウム及び鉄の存在下での酸化を開示している。酸化後に得られた粗酸は、蒸留によって除去され、そして得られた金属含有の蒸留残滓は、アルデヒドの酸化に再利用できる。ドイツ国特許出願公開第102006022168A1号明細書(特許文献7)の教示によれば、アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩及び遷移金属からなる混合物が、第一のアルデヒド酸化反応における反応生成物として製造され、そして、この反応生成物は、その後の、脂肪族の直鎖状又はβ−アルキル分枝鎖状のモノカルボン酸の酸化のために再利用される。
慣習的に、分離反応では最初に、それぞれのカルボン酸が、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物の水性溶液、好ましくは、アルカリ金属水酸化物溶液又はアルカリ土類金属水酸化物の水性溶液により、それぞれのカルボン酸塩に転化され、酸化されるためにアルデヒドと混合される。反応混合物には、水性のアルカリ金属水酸化物溶液又は水性のアルカリ土類金属溶液を添加することもでき、その結果、酸化の間にそれぞれのカルボン酸塩を得ることもできる。とりわけ、カルボン酸カリウムの使用が実証されている。酸化反応後、粗酸は蒸留によって精製され、その際、高粘度のアルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩含有の蒸留残滓が形成される。この蒸留残滓は、所定の程度まで、酸化プロセスにフィードバックすることができる。しかしながら、フィードバックの割合が高まるにつれ、アルデヒド酸化の選択率が低下するため、最終的には、蒸留残滓をプロセスから排出しなければならない。
ドイツ国特許第950007号明細書 米国特許第5,504,229号明細書 特開昭53−105413号公報 仏国特許第2769624号明細書 ドイツ国特許第10010771C1号明細書 ドイツ国特許出願公開第102004055252A1号明細書 ドイツ国特許出願公開第102006022168A1号明細書
Ullmanns Encyclopaedie der technischen Chemie,4.Auflage 1975 Band 9,Seite 139
しかしながら、高粘度の蒸留残滓は、高沸点成分以外にも、カルボン酸塩の形態か、又は物理的に混合された遊離脂肪族モノカルボン酸として所望とする脂肪族のモノカルボン酸をも含有しているため、その脂肪族のモノカルボン酸を、簡単なやり方で、モノカルボン酸蒸留の残滓から回収し、そうすることで、生成物の収率及び酸化プロセスの効率を高めることが望まれている。また、廃棄の手間暇を低減するために、高粘度の蒸留残滓の量を低減すべきである。
それ故、本発明は、4〜11個の炭素原子を有する脂肪族のモノカルボン酸を、対応するアルデヒドを、アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩の存在下で酸素又は酸素含有ガス混合物により対応するモノカルボン酸に酸化し、そしてその後蒸留する際の蒸留残滓から回収する方法において、該蒸留残滓を、管型反応器中で水性の酸と接触させることを特徴とする、該方法を提供する。
驚くべきことに、処理された有機蒸留残滓及び水性の酸からなる、管型反応器から出た後に存在する二相混合物が、下流の沈殿タンク中で問題なく液状の有機相及び水性相に分離される。相分離は、自然にかつ泡状の中間層が形成することなく鮮明に生じる。アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩の表面活性特性に起因して、水性相との接触時に泡形成が推測されるため、そのように有利で鮮明な相分離は予想されていなかった。速くかつ鮮明な相分離によって、一方で、有機蒸留残滓及び水性の酸による高い処理能が可能となる。さらに他方で、相分離後、境界における水性相の有機成分担持量及び有機相中のアルカリ金属含有量又はアルカリ土類金属含有量は、許容可能なレベルに維持することができる。
出発材料として、4〜11個の炭素原子を有する脂肪族モノカルボン酸であって、これは対応するアルデヒドを、アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属のカルボン酸塩の存在下で、酸素又は酸素含有ガス混合物で酸化することによって製造された、該脂肪族モノカルボン酸の蒸留に由来するアルカリ金属又はアルカリ土類金属含有の残滓が使用される。アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩としては、例えば、リチウム、ナトリウム又はカリウムのカルボン酸塩、並びに、カルシウム又はバリウムのカルボン酸塩が挙げられる。好ましくは、適したカルボン酸カリウムの存在下でアルデヒドが酸化される。一般に、アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩を含有する溶液は、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物を含有する溶液を、過剰の、それぞれ所望のカルボン酸で中和することによって製造され、そして、この溶液は、酸化すべき脂肪族アルデヒドに添加される。ここで、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物として適しているのは、好ましくは、水酸化物、炭酸塩又は炭酸水素塩である。しかしながら、アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩は、反応混合物中で製造することも可能であり、その場合、反応混合物に、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物を添加し、これを、反応条件下でカルボン酸塩(カルボキシレート)に転化する。例えば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩又はアルカリ金属酸化物、あるいは、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩又はアルカリ土類金属酸化物を使用することができる。それらの添加は、固体の形態でも水溶液の形態でも遂行できる。
処理すべき蒸留残滓中のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の含有量は、一般に、全蒸留残滓に基づいて、3〜15重量%、好ましくは5〜10重量%の範囲内である。適切に結合したカルボン酸塩に加えて、蒸留残滓は、蒸留条件に依存して、遊離した脂肪族モノカルボン酸も含有する。蒸留残滓の有機分画は、蒸留条件に応じて、対応する脂肪族モノカルボン酸の98重量%までであり、これは、遊離脂肪族モノカルボン酸及び対応するカルボン酸塩の形態である。有機分画中の残部は100%までが、主として酸素含有の高沸点成分である。呈示される組成は基準値として考慮することができ、そして蒸留条件、例えば、濃厚化の程度を可変に調節することができる。しかしながら、再生すべき蒸留残滓があまりにも高い粘度を有すると、首尾良く再循環させることができなくなるため、過度に濃厚化することは避けるべきである。より高い粘度の整合性に基づいて、管型反応器中に仕込む前に、蒸留残滓を、30〜90℃、好ましくは50〜80℃の温度に予熱する。
再生すべき蒸留残滓を、管型反応器中で水性の酸と接触させる。その際、有機物質流及び水性物質流は分離することができるが、管型反応器中へは同時に導入することができる。好ましくは、両方の液体を予め混合し、そして有機相及び水性相からなる二相混合物として管型反応器に供給する。特に好ましい実施形態において、二相混合物は、管型反応器中へ入る前に、二相間の接触量を高めるために上流の静的混合要素を介して導入される。そのような混合要素は市場から入手可能であり、例えば、様々な粘性の液体を混合するための特別な製品ラインのSulzermischer又はKenicksmischerとして販売されている。
再生すべき蒸留残滓及び水性の酸は別々に、又は混合物として管型反応器に供給することができる。別々に添加される場合、有機相及び水性相は、並流か又は対向流で管型反応器中へ流入させることができる。管型反応器としては、例えば、縦に、又は水平に配置された流管又は複数の湾曲した流管のような任意に配置された流管が適している。管型反応器は、同様に、充填要素又は内部構成部材、例えば、ラシヒリング、サドル、ポールリング、コイル、バッフル又は静的ミキサー又はミキサーパックを含むことができる。好ましくは、反応器は連続式で稼働される。
水性の酸としては無機酸の水溶液が使用され、これは、再生すべき蒸留残滓に含まれるアルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩を、対応する脂肪族モノカルボン酸に転化するために十分な酸強度を有する。無機酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸又は硝酸が挙げられ、これは、1〜20重量%、好ましくは5〜10重量%の酸含有量を有する水溶液として使用される。好ましくは、5〜10%濃度の硫酸溶液が選択される。水性の酸は、完全に塩を転化するのに必要な酸の量に基づいて、アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩の当量当たり、20%濃度まで、好ましくは10%濃度、当量過剰な量で使用される。脂肪族モノカルボン酸の転化又は遊離は、蒸留残滓の高い粘度に依存して、好ましくは30〜90℃、特に好ましくは50〜80℃の温度で、その圧力(Eigendruck)下、又はわずかに大気圧を超える圧力下で行われるか、あるいはまた、より高い圧力、例えば、0.8MPまでの使用は除外されない。
管型反応器の負荷(Belastung)V/Vhは、いずれも、反応器の体積及び時間に基づいて再生すべき蒸留サンプが0.1〜10h−1であり、そしてフィードバックされる水性の酸が0.5〜25h−1であることが判明しており、これは両方の材料流が、別々ではあるが同時にその管型反応器中へ供給される場合である。その前に、その蒸留サンプ及び水性の酸が、好ましくは、管型反応の上流に接続された静的混合要素によって混合された場合には、反応器の体積及び時間当たり、0.5〜35h−1の負荷で異質の二相混合物が管型反応器に供給される。負荷は、広い範囲にわたって可変であり、そして、20〜32h−1の高い反応器負荷の場合、所望の脂肪族モノカルボン酸の十分な遊離及びそれに対応するアルカリ金属含有量又はアルカリ土類金属含有量の低下が有機相中で観察される。
管型反応器から流出する二相混合物は、沈殿タンク中へ導入され、そこで、自然に水性相は有機相から分離する。相分離は鮮明であり、かつ、泡状の中間層の形成はない。有機相中で測定されたpH−値は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の残存含有量と関連しており、そして、4.5pH−単位以下でなければならない。このpH−値を下回ると、有機相中で1000ppm未満の十分に低下したアルカリ金属含有量又はアルカリ土類金属含有量が確実となる。有機相中のpH−値が4.5を上回らなければならない場合、相分離後の有機相が4.5以下のpH−値を有するように反応条件、例えば、使用する酸の量及び酸の濃度、及び管型反応器の水性の酸による負荷を変更しなければならない。有機相中のpH−値と、アルカリ金属含有量又はアルカリ土類金属含有量との間に見出された相関関係によって、pH−値は、現行法においても測定技術的に非常に簡単に監視できるため、反応プロセスを簡単に監視することが可能となる。上方の有機相は、本質的に、転化によって遊離された脂肪族モノカルボン酸からなり、これは、下流の蒸留装置で再生される。下流の蒸留による精製において、分解プロセス及び色をもたらす成分の形成を回避するためには、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の残留含有量は、1000ppm未満であることが推奨される。
沈殿タンク中で生成された水溶液は、対応する無機酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、並びに転化のために添加された過剰の無機酸を含有する。0.2〜1.8のpH−値を有する水性相は、プロセスからの排水として除去され、そして、有機汚染物質の含有量を低減するために極性の有機溶媒、例えば、アルコール、エステル又はエーテルで抽出することができる。しかしながら、分離した水性相は、未使用の酸溶液の添加下で、管型反応器中へフィードバックすることもまた可能である。
本発明の方法に従って、蒸留残滓から回収された、4〜11個の炭素原子を有する脂肪族モノカルボン酸は、対応するC−アルデヒド〜C11−アルデヒドを酸素又は酸素含有ガスで酸化することによって得られる。アルデヒドの源は、所与の製造方法に限定されない。それらの入手可能性の容易さに起因して、オキソ合成、すなわち、C−オレフィン〜C10−オレフィンの、一酸化炭素及び水素との反応によって得られるアルデヒドが好ましい。本明細書において、アルデヒドを得るために使用されるオキソ合成の特定の態様は重要ではない。すなわち、反応が、例えば、コバルトによって、又はロジウムによって触媒されたものであるかどうか、金属が単独で、あるいは錯化剤と一緒に使用され、そして、反応混合物中に触媒が均質に溶解されるかどうか、あるいは、別個の異種相が形成されるかどうかは重要ではない。本発明の方法は、脂肪族の直鎖状又は分枝鎖状のモノカルボン酸に適している。
本発明の方法は、選択率を高めるために、アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩の存在下での慣用的な酸化が実行されるため、4〜11個の炭化水素を有する脂肪族の、α−アルキル分岐のモノカルボン酸を回収するのに特に適している。特に、イソ酪酸、2−エチル酪酸、2−メチル酪酸、2−メチルペンタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、2−メチルオクタン酸、2−メチルノナン酸、並びに2−プロピルヘプタン酸を蒸留残滓から回収することができる。しかしながら、本発明の方法は、アルデヒドの酸化が、アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩の存在下で行われる限り、α−アルキル分岐を有さない直鎖状又は任意に分枝鎖状の脂肪族モノカルボン酸に対しても首尾良く遂行することができる。例えば、n−酪酸、n−ペンタン酸、n−ヘキサン酸、n−ヘプタン酸、n−オクタン酸、n−ノナン酸、n−デカン酸、任意に分岐したイソ−ペンタン酸、任意に分岐したイソ−ヘキサン酸、任意に分岐したイソ−ヘプタン酸、任意に分岐したイソ−オクタン酸、任意に分岐したイソ−ノナン酸、任意に分岐したイソ−デカン酸又は任意に分岐したイソ−ウンデカン酸もまた、本発明の方法により回収することができる。任意に分岐したイソ−ノナン酸としては、CASNo.3302−10−1である、3,5,5−トリメチルヘキサン酸が主成分のイソ−ノナン酸が特に有利に回収でき、その際、対応するアルデヒドは、ジイソブチレンのオキソ合成によって入手可能である。任意に分岐したイソ−ペンタン酸としては、3−メチル酪酸を取り出すことができる。本発明の方法は、例えば、2−エチルブテン酸、2−メチルペンテン酸、2−エチルヘキセン酸及び2−プロピルヘプテン酸のような、不飽和の脂肪族、α−アルキル分岐モノカルボン酸などの不飽和の脂肪族モノカルボン酸にまで、これらの種類のモノカルボン酸の製造に由来する蒸留残滓の処理がむしろ特殊な場合に限定されるにも関わらず、同様に広げることができる。
所望の脂肪族モノカルボン酸を、アルカリ金属含有又はアルカリ土類金属含有の蒸留残滓から回収することによって、脂肪族モノカルボン酸の製造プロセス全体の経済効率及び製造収率を著しく向上させることができる。
本発明の方法の原理的スキーマを示す図である。
以下に、図1による原理的スキーマを利用して、本発明の方法をより詳細に説明する。しかしながら、本発明の方法は、図に示された実施形態に限定されるものではない。
ライン(1)を介して、50〜80℃に加熱した、脂肪族モノカルボン酸の蒸留に由来するアルカリ金属含有又はアルカリ土類金属含有の残滓を、そして、ライン(2)を介して、希釈した無機酸の水溶液を供給し、そして、ライン(3)を介して一緒にした後、静的ミキサー(4)中で強く混合する。二相混合物はその後ライン(5)を介して管型反応器(6)の底部中へ進入する。反応器の頂部では、ライン(7)を介して液状の反応器の排出物が排出され、そして、沈殿タンク(8)中へ誘導され、そこでその排出物は、より軽い有機相とより重い水性相とに分離する。ガス状成分は、ライン(9)を介して排出される。所望の脂肪族モノカルボン酸を含有する、沈殿した有機相は、ライン(10)を介して沈殿タンク(8)から排出され、そして、下流の蒸留プロセスにおいて精製酸に蒸留される(図1に図示せず)。沈殿タンク(8)中に蓄積した水溶液は、添加された無機酸のアルカリ塩又はアルカリ土類塩を含有しており、そしてライン(11)を介して排出される。有機成分を低減するためには、例えば、2−エチルヘキサノールのような有機アルコールなどの極性の有機溶媒で有機成分を抽出するだけでよい。
さらなる実施形態において、ライン(11)を介して排出される水溶液は、ライン(11’)及びライン(2’)を介して、場合によっては、ライン(12’)を介した部分流の除去及びライン(13’)を介した未使用の酸の添加後に、再びプロセス中へフィードバックされる。
以下に、本発明の方法を、いくつかの例に基づいてより詳細に説明するが、本発明はこれら記載の実施形態のいずれにも限定されない。
2−エチルヘキサン酸の回収
カリウム−2−エチルヘキサノエートの存在下における2−エチルヘキサナールの酸化由来の、カリウムを含有する蒸留残滓を用いて後続の蒸留により、2−エチルヘキサン酸にした。後続の蒸留後の蒸留残滓はガスクロマトグラフィで測定された以下の組成を有していた。
Figure 2015500251
2−エチルヘキサン酸の製造及び蒸留に由来するカリウムを含有する残滓の処理は、図1にその原理が示されている実験用の設定に従って行った。ライン(1)を介して、50℃に加熱された蒸留残滓を、そしてライン(2)を介して、同様に、50℃に加熱された5重量%濃度の水性の硫酸を導入した。両方の流体をライン(3)中で合流させ、そして、静的ミキサー(4)、Sulzermischer Typ SMX DN4、中で強く混合した。ライン(5)を介して、その二相混合物を、垂直に配置された20cm長及び2mmのV2Aコイルからなる床の250mLの充填カラムの底部に送り込んだ。反応器の頂部でライン(7)を介して取り出されるその二相の混合物は、相分離器(8)中へ到達し、そこでは、鮮明な相境界での相分離が数秒以内に自然に開始した。放出された粗製の2−エチルヘキサン酸は、ライン(10)を介して除去され、下の水性相は過剰の硫酸及び硫酸水素カリウム/硫酸カリウムと共に、ライン(11)を介して排出され、そして、気体の成分は、ライン(9)を介して放出される。
以下の表1に、異なるpH−値設定由来の結果を示す。この結果から、相分離後の有機相中のpH−値とカリウム含有量との相関関係が存在することがわかり、それ故、pH−値の測定を簡単に行うことによって、有機相中のカリウム含有量が算出できることがわかる。pH−値の測定は、Schott社のTyps CG836のpH−測定機を用いて行った。
Figure 2015500251
実験5及び6の結果が示すように、十分多量のカリウム消費の消費を確実にするために、有機相中のpH−値は4.5未満でなければならない。カリウム含有量の測定は、カリウム−2−エチルヘキサノエートを塩酸で滴定し、そして100ppmの検出下限値を有するカリウムに転化することによって行った。水性相のpH−値を、有機相中のカリウム含有量を導き出すのに用いる場合、pH−値を1.3より小さく設定しなければならない。
水性相の再利用
実験7の実験条件を変更して、相分離器(8)中で分離された酸性の水溶液がライン(11’)及び(2’)を介して、未使用の酸をさらに添加することなく、中和プロセスにフィードバックされるようにした。結果を、以下の表2に示す。
Figure 2015500251
実験7(a)における再利用もまた、有機相中のカリウム含有量を算出できるように、有機相のpH−値基準を調整することができることを示している。
反応器の負荷の変更
以下の実験では、充填カラムの体積を減少させることにより、その負荷を増大させた。床として30cmの充填高さを有する2mmV2A−コイルの、40cm長及び10mm径を有する充填カラムを使用した。
Figure 2015500251
実験9〜11もまた、有機相中のpH−値によって、カリウム含有量を直接算出できることを示している。有機相中のpH−値が十分に低下すると、高い負荷の反応器であっても、有機相中において十分なカリウムの分離が達成される。
2−メチル酪酸の回収
カリウム−2−メチルブタノエートの存在下で、2−メチルブタナールを酸化して2−メチル酪酸を得た際の、カリウムを含有する蒸留残滓を、後続の蒸留を行った。該蒸留残滓は、ガスクロマトグラフィで測定した以下の組成(重量%)を有していた。
Figure 2015500251
2−メチル酪酸の製造及び蒸留に由来するカリウムを含有する残滓の処理は、図1にその原理が示されている実験用の設定に従って行った。ライン(1)を介して蒸留残滓を、そしてライン(2)を介して5重量%濃度の水性の硫酸を導入した。両方の流体をライン(3)中で合流させ、そして、静的ミキサー(4)、Sulzermischer Typ SMX DN4、中で強く混合した。ライン(5)を介して、その二相混合物を、垂直に配置された40cm長及び10mm径の、床として30cmの充填高さを有する2mmのV2Aコイルの250mLの充填カラムの底部に送り込んだ。反応器の頂部でライン(7)を介して取り出されるその二相の混合物は、相分離器(8)中へ到達し、そこでは、鮮明な相境界での相分離が数秒以内に自然に開始した。放出された粗製の2−メチル酪酸を、ライン(10)を介して除去し、下の水性相は、過剰の硫酸及び硫酸水素カリウム/硫酸カリウムと共に、ライン(11)を介して排出され、そして、気体の成分は、ライン(9)を介して放出される。
以下の表4に、異なるpH−値設定由来の結果を示す。この結果から、相分離後の有機相中のpH−値とカリウム含有量との相関関係が存在することがわかり、それ故、pH−値の測定を簡単に行うことによって、有機相中のカリウム含有量が算出できることがわかる。pH−値の測定は、Schott社のTyps CG836のpH−測定機を用いて行った。
Figure 2015500251
実験12及び13の結果が示すように、十分多量のカリウム消費の消費を確実にするために、有機相中のpH−値は4.0未満でなければならない。カリウム含有量の測定は、カリウム−2−メチルブタノエートを塩酸で滴定し、そして100ppmの検出下限値を有するカリウムに転化することによって行った。水性相のpH−値を、有機相中のカリウム含有量を導き出すのに用いる場合、pH−値を1.6より小さく設定しなければならない。
水性相の再利用
実験14の実験条件を変更して、相分離器(8)中で分離された酸性の水溶液がライン(11’)及び(2’)を介して、未使用の酸をさらに添加することなく、中和プロセスにフィードバックされるようにした。結果を、以下の表5に示す。
Figure 2015500251
実験14(a)及び14(b)中への再使用もまた、有機相中のカリウム含有量を算出できるように、有機相のpH−値基準を調整することができることが示している。
それ故、本発明は、4〜11個の炭素原子を有する脂肪族のモノカルボン酸を、対応するアルデヒドを、アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩の存在下で酸素又は酸素含有ガス混合物により対応するモノカルボン酸に酸化し、そしてその後蒸留する際の蒸留残滓から回収する方法において、該蒸留残滓を、管型反応器中で水性の酸と接触させ、そして、該管型反応器から排出される二相混合物が沈殿タンク中へ誘導され、そこで分離する有機相が4.5以下のpH−値を有することを特徴とする、該方法を提供する。
管型反応器から流出する二相混合物は、沈殿タンク中へ導入され、そこで、自然に水性相は有機相から分離する。相分離は鮮明であり、かつ、泡状の中間層の形成はない。有機相中で測定されたpH−値は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の残存含有量と関連しており、そして、4.5pH−単位を有する。このpH−値を下回ると、有機相中で1000ppm未満の十分に低下したアルカリ金属含有量又はアルカリ土類金属含有量が確実となる。有機相中のpH−値が4.5を上回らなければならない場合、相分離後の有機相が4.5以下のpH−値を有するように反応条件、例えば、使用する酸の量及び酸の濃度、及び管型反応器の水性の酸による負荷を変更しなければならない。有機相中のpH−値と、アルカリ金属含有量又はアルカリ土類金属含有量との間に見出された相関関係によって、pH−値は、現行法においても測定技術的に非常に簡単に監視できるため、反応プロセスを簡単に監視することが可能となる。上方の有機相は、本質的に、転化によって遊離された脂肪族モノカルボン酸からなり、これは、下流の蒸留装置で再生される。下流の蒸留による精製において、分解プロセス及び色をもたらす成分の形成を回避するためには、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の残留含有量は、1000ppm未満であることが推奨される。
本発明の方法は、選択率を高めるために、アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩の存在下での慣用的な酸化が実行されるため、4〜11個の炭化水素を有する脂肪族の、α−アルキル分岐のモノカルボン酸を回収するのに特に適している。特に、イソ酪酸、2−エチル酪酸、2−メチル酪酸、2−メチルペンタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、2−メチルオクタン酸、2−メチルノナン酸、並びに2−プロピルヘプタン酸を蒸留残滓から回収することができる。しかしながら、本発明の方法は、アルデヒドの酸化が、アルカリ金属カルボン酸塩又はアルカリ土類金属カルボン酸塩の存在下で行われる限り、α−アルキル分岐を有さない直鎖状又は任意に分枝鎖状の脂肪族モノカルボン酸に対しても首尾良く遂行することができる。例えば、n−酪酸、n−ペンタン酸、n−ヘキサン酸、n−ヘプタン酸、n−オクタン酸、n−ノナン酸、n−デカン酸、任意に分岐したイソ−ペンタン酸、任意に分岐したイソ−ヘキサン酸、任意に分岐したイソ−ヘプタン酸、任意に分岐したイソ−オクタン酸、任意に分岐したイソ−ノナン酸、任意に分岐したイソ−デカン酸又は任意に分岐したイソ−ウンデカン酸もまた、本発明の方法により回収することができる。任意に分岐したイソ−ノナン酸としては、CASNo.3302−10−1である、3,5,5−トリメチルヘキサン酸が主成分のイソ−ノナン酸が特に有利に回収でき、その際、対応するアルデヒドは、ジイソブチレンのオキソ合成によって入手可能である。任意に分岐したイソ−ペンタン酸としては、3−メチル酪酸を回収することができる。本発明の方法は、例えば、2−エチルブテン酸、2−メチルペンテン酸、2−エチルヘキセン酸及び2−プロピルヘプテン酸のような、不飽和の脂肪族、α−アルキル分岐モノカルボン酸などの不飽和の脂肪族モノカルボン酸にまで、これらの種類のモノカルボン酸の製造に由来する蒸留残滓の処理がむしろ特殊な場合に限定されるにも関わらず、同様に広げることができる。

Claims (16)

  1. アルカリ金属又はアルカリ土類金属のカルボン酸塩の存在下で、対応するアルデヒドを、酸素又は酸素含有のガス混合物で対応するモノカルボン酸に酸化し、そして下流で蒸留する際の蒸留残滓から4〜11個の炭素原子を有する脂肪族モノカルボン酸を回収する方法であって、
    前記蒸留残滓を管状の反応器中で水性の酸と反応させることを特徴とする、上記の方法。
  2. 前記管状の反応器に、静的混合要素が上流に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記管状の反応器が、充填物又は内部装置を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記蒸留残滓が、30〜90℃、好ましくは50〜80℃の温度に加熱されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 前記反応が、30〜90℃、好ましくは50〜80℃の温度で遂行されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
  6. 前記水性の酸として、無機酸の水溶液が使用されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
  7. 無機酸として、塩酸、硫酸、リン酸又は硝酸が使用されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 脂肪族の直鎖状又は分枝鎖状のモノカルボン酸の製造に由来する前記蒸留残滓が使用されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
  9. n−酪酸、n−ペンタン酸、n−ヘキサン酸、n−ヘプタン酸、n−オクタン酸、n−ノナン酸及びn−デカン酸の群から選択される脂肪族の直鎖状のモノカルボン酸の製造由来蒸留残滓が使用されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 脂肪族のα−アルキル分枝鎖状モノカルボン酸の製造に由来する蒸留残滓が使用されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  11. 脂肪族のα−アルキル分枝鎖状モノカルボン酸として、イソ−酪酸、2−エチル酪酸、2−メチル酪酸、2−メチルペンタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、2−メチルオクタン酸、2−メチルノナン酸、2−プロピルヘプタン酸、2−エチル酪酸、2−メチルペンテン酸、2−エチルヘキセン酸又は2−プロピルヘプテン酸が使用されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. α−アルキル分枝鎖状でない、脂肪族の分枝鎖状のモノカルボン酸の製造に由来する蒸留残滓が使用されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  13. 脂肪族の分枝鎖状のモノカルボン酸として、α−アルキル分岐が存在しない、いずれかの分枝鎖状のイソ−ペンタン酸、いずれかの分枝鎖状のイソ−ヘキサン酸、いずれかの分枝鎖状のイソ−ヘプタン酸、いずれかの分枝鎖状のイソ−オクタン酸、いずれかの分枝鎖状のイソ−ノナン酸、いずれかの分枝鎖状のイソ−デカン酸又はいずれかの分枝鎖状のイソ−ウンデカン酸が使用されることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. いずれかの分枝鎖状のイソ−ペンタン酸として、3−メチル酪酸が使用されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. いずれかの分枝鎖状のイソ−ノナン酸として、主たる成分の3,5,5−トリメチルヘキサン酸を有するイソ−ノナン酸が使用されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  16. カルボン酸カリウム又はカルボン酸ナトリウムを含有する、対応するモノカルボン酸の蒸留残滓を、水性の酸と反応させることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一つに記載の方法。
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