JP2015231119A - D型フリップフロップ及びクロック生成回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】バイパスモード時と分周モード時とでクロックレイテンシが生じない。【解決手段】 実施形態のD型フリップフロップは、第1の保持回路を有するマスターラッチと第2の保持回路を有するスレーブラッチとによって構成され、スレーブラッチに構成され、クロック信号に基づいて第1の保持回路の出力を取り込んで第1のノードに出力する伝送素子と、第1の保持回路中に構成され、第1のモード時に第1の保持回路を構成する素子として機能すると共に、第2のモード時に出力が固定されて伝送素子を介して第1のノードに一方論理値の出力を与える第1の保持回路構成素子と、第1のノードに現れる信号を保持する第2の保持回路中に構成され、第1のモード時に第2の保持回路を構成する素子として機能すると共に、第2のモード時に出力が固定されてクロック信号に基づいて他方論理値の出力を第1のノードに与える第2の保持回路構成素子とを具備する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、D型フリップフロップ及びクロック生成回路に関する。
従来、異なるクロック周波数のクロックを出力可能なクロック生成回路がある。このようなクロック生成回路は、例えば、クロックを切換えることで処理速度が可変のモジュール等に対して、クロックを切換えて供給することができる。このようなクロック生成回路には、バイパス機能を有するクロック分周回路を採用するものがある。バイパス機能を有するクロック分周回路は、PLL回路などのクロックパルス供給源の出力をそのまま出力するか分周した後出力する。例えば、バイパス機能を有するクロック分周回路は、PLL回路の出力を分周するカウンタと、カウンタ出力とPLL出力とを切換えるマルチプレクサとによって構成される。
カウンタの出力は、カウンタの最終段のD型フリップフロップ又はカウンタの直後に配置されるD型フリップフロップ(以下、最終段のD型フリップフロップという)によってタイミング合わせが行われた後、マルチプレクサに供給される。即ち、PLL回路の出力をマルチプレクサを介して直接出力するバイパスモード時と、カウンタを介して分周して出力する分周モード時とでは、最終段のD型フリップフロップの遅延分だけクロックレイテンシが異なってしまう。
また、通常のデジタル回路設計では、最終段のD型フリップフロップ及びマルチプレクサはスタンダードセルで構成される。このため、各セル同士の物理距離に応じても、分周時とバイパス時とでクロックレイテンシが異なってしまう。また、厳密に言えばマルチプレクサの入力ピンが違う事で、マルチプレクサ内部の遅延も僅かながら異なってくる。
このようなクロックレイテンシが異なるクロックがモジュールに供給されると、モジュールではタイミング制御が困難になることがある。なお、最終段のD型フリップフロップ及びマルチプレクサの各スタンダードセル同士をレイアウト上で近接配置するか、または1つのカスタムセルにすることでレイテンシを小さくすることはできるが、最終段のD型フリップフロップによる遅延分によるレイテンシ差を解消することはできない。
本発明の実施形態は、バイパスモード時と分周モード時とでクロックレイテンシが生じないD型フリップフロップ及びクロック生成回路を提供することを目的とする。
実施形態のD型フリップフロップは、第1の保持回路を有するマスターラッチと第2の保持回路を有するスレーブラッチとによって構成されるD型フリップフロップにおいて、前記スレーブラッチに構成され、クロック信号に基づいて前記第1の保持回路の出力を取り込んで第1のノードに出力する伝送素子と、前記第1の保持回路中に構成され、制御信号によって制御されて、第1のモード時に前記第1の保持回路を構成する素子として機能すると共に、第2のモード時に出力が固定されて前記伝送素子を介して前記第1のノードに一方論理値の出力を与える第1の保持回路構成素子と、前記第1のノードに現れる信号を保持する前記第2の保持回路中に構成され、前記制御信号によって制御されて、前記第1のモード時に前記第2の保持回路を構成する素子として機能すると共に、前記第2のモード時に出力が固定されて前記クロック信号に基づいて他方論理値の出力を前記第1のノードに与える第2の保持回路構成素子とを具備する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係るクロック生成回路に組み込まれるD型フリップフロップを示す論理回路図である。図2は図1中の各部に供給する信号を生成する回路を示す回路図である。また、図3は図1及び図2の回路を具体的に実現する回路例を示す回路図である。図4は本実施の形態に係るクロック生成回路を示すブロック図である。なお、図1乃至図3の符号111,112,13〜15に示す回路部分は、同一符号によって同一の回路部分であることを示している。また、図3では図面の簡略化のために、電源ラインへの接続は図示を省略している。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係るクロック生成回路に組み込まれるD型フリップフロップを示す論理回路図である。図2は図1中の各部に供給する信号を生成する回路を示す回路図である。また、図3は図1及び図2の回路を具体的に実現する回路例を示す回路図である。図4は本実施の形態に係るクロック生成回路を示すブロック図である。なお、図1乃至図3の符号111,112,13〜15に示す回路部分は、同一符号によって同一の回路部分であることを示している。また、図3では図面の簡略化のために、電源ラインへの接続は図示を省略している。
第1の実施の形態における特徴を理解しやすくするために、先ず、図7及び図8を参照して、本実施の形態の関連技術である一般的なD型フリップフロップについて説明する。なお、後述する図1乃至図3の説明では、図7及び図8と同一の構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
図7は一般的なD型フリップフロップを示す論理回路図であり、図8は図7の回路を具体的に実現する回路例を示す回路図である。なお、図7及び図8の符号11〜13に示す回路部分は、同一符号によって同一の回路部分であることを示している。なお、図8では図面の簡略化のために、電源ラインへの接続は図示を省略している。
図7において、D型フリップフロップ20に供給された入力Dは、マスターラッチ11内のクロックドインバータであるインバータING1に与えられる。インバータING1は、制御端に供給されるクロックcp及びその反転クロックcpバー(以下、/cpと記載する)によって制御されて、入力Dをマスターラッチ11に取り込む。例えば、インバータING1は、クロックcpがローレベル(以下、Lレベルという)の場合に、入力Dを取り込んでインバータINV1に供給する。
インバータINV1は、入力信号を反転させてクロックドインバータであるインバータING2に与える。インバータING2は、制御端に供給される反転クロック/cp及びクロックcpによって制御されて、入力信号を反転させてインバータINV1に与える。例えば、インバータING2は、クロックcpがハイレベル(以下、Hレベルという)の場合に、インバータINV1の出力を取り込んでインバータINV1に出力する。即ち、インバータINV1,ING2は、保持回路として機能し、クロックcpのHレベル期間に、入力Dの正転信号を出力すると共に保持する。
インバータINV1の出力は、伝送素子としてのクロックドインバータであるインバータING3に供給される。インバータING3は、制御端に供給される反転クロック/cp及びクロックcpによって制御されて、インバータINV1の出力をスレーブラッチ12に取り込む。例えば、インバータING3は、クロックcpがHレベルの場合に、インバータINV1の出力を取り込んでインバータINV2に供給する。
インバータINV2は、入力信号を反転させてクロックドインバータであるインバータING4に与える。インバータING4は、制御端に供給されるクロックcp及び反転クロック/cpによって制御されて、入力信号を反転させてインバータINV2に与える。例えば、インバータING4は、クロックcpがLレベルの場合に、インバータINV2の出力を取り込んでインバータINV2に出力する。即ち、インバータINV2,ING4は、保持回路として機能し、クロックcpのLレベル期間に、入力Dの正転信号をバッファ回路13に出力すると共に保持する。
バッファ回路13を構成するインバータINV3,INV4は、入力された信号を出力Qとして出力する。こうして、入力Dは、クロックcpに同期して出力Qとして出力される。
図8において、電源端子と基準電位点との間にはPMOSトランジスタTp1のソース・ドレイン路、PMOSトランジスタTp2のソース・ドレイン路、NMOSトランジスタTn1のドレイン・ソース路、NMOSトランジスタTn2のドレイン・ソース路が直列接続されており、これらのトランジスタTp1,Tp2,Tn1,Tn2によって図7のインバータING1が構成される。トランジスタTp1,Tn2のゲートには入力Dが供給され、トランジスタTp2,Tn1のゲートには、それぞれ制御クロック発生部14からクロックcp又は反転クロック/cpが供給される。
制御クロック発生部14は、後述するPLL回路からクロックCKが供給される。制御クロック発生部14は、トランジスタTp15,Tn15によるインバータとトランジスタTp16,Tn16によるインバータとによって構成される。電源端子と基準電位点との間にはPMOSトランジスタTp15のソース・ドレイン路及びNMOSトランジスタTn15のドレイン・ソース路が直列接続されており、また、電源端子と基準電位点との間にはPMOSトランジスタTp16のソース・ドレイン路及びNMOSトランジスタTn16のドレイン・ソース路が直列接続されている。トランジスタTp15,Tn15のゲートにはクロックCKが供給され、トランジスタTp15,Tn15によるインバータは、クロックCKを反転させて反転クロック/cpを出力する。この反転クロック/cpは、トランジスタTp16,Tn16のゲートに供給され、トランジスタTp16,Tn16によるインバータは、反転クロック/cpを反転させてクロックcpを出力する。
トランジスタTp2はクロックcpがLレベルでオンとなり、Hレベルでオフとなる。また、トランジスタTn1は反転クロック/cpがHレベルでオンとなり、Lレベルでオフとなる。従って、トランジスタTp1,Tp2,Tn1,Tn2によるインバータING1は、クロックcpのLレベル期間にのみ、入力Dを反転させてトランジスタTp2,Tn1の共通ドレインから出力する。
トランジスタTp3,Tn3は、図7のインバータINV1に相当する。電源端子と基準電位点との間には、PMOSトランジスタTp3のソース・ドレイン路とNMOSトランジスタTn3のドレイン・ソース路が直接接続されており、トランジスタTp3,Tn3のゲートには、トランジスタTp2,Tn1の共通ドレインの出力が与えられる。トランジスタTp3,Tn3はゲートに入力された信号を反転させて、トランジスタTp4,Tn5のゲートに供給する。
電源端子と基準電位点との間には、PMOSトランジスタTp4のソース・ドレイン路、PMOSトランジスタTp5のソース・ドレイン路、NMOSトランジスタTn4のドレイン・ソース路、NMOSトランジスタTn5のドレイン・ソース路が直列接続されており、トランジスタTp4,Tp5,Tn4,Tn5は、図7のインバータING2を構成する。トランジスタTp5のゲートには反転クロック/cpが供給され、トランジスタTn4のゲートにはクロックcpが供給されており、トランジスタTp5は反転クロック/cpがLレベルでオンとなり、Hレベルでオフとなる。また、トランジスタTn4はクロックcpがHレベルでオンとなり、Lレベルでオフとなる。従って、トランジスタTp4,Tp5,Tn4,Tn5によるインバータING2は、クロックcpのHレベル期間にのみ、トランジスタTp3,Tn3の共通ドレインの出力を反転させてトランジスタTp3,Tn3のゲートに出力する。
スレーブラッチ12内のトランジスタTp6,Tp7,Tn6,Tn7は図7のインバータING3を構成する。電源端子と基準電位点との間には、PMOSトランジスタTp6のソース・ドレイン路、PMOSトランジスタTp7のソース・ドレイン路、NMOSトランジスタTn6のドレイン・ソース路、NMOSトランジスタTn7のドレイン・ソース路が直列接続されており、トランジスタTp6,Tn7のゲートには、トランジスタTp3,Tn3の共通ドレインの出力が供給される。
トランジスタTp7のゲートには反転クロック/cpが供給され、トランジスタTn6のゲートにはクロックcpが供給されており、トランジスタTp7は反転クロック/cpがLレベルでオンとなり、Hレベルでオフとなる。また、トランジスタTn6はクロックcpがHレベルでオンとなり、Lレベルでオフとなる。従って、トランジスタTp6,Tp7,Tn6,Tn7によるインバータING3は、クロックcpのHレベル期間にのみ、トランジスタTp3,Tn3の共通ドレインの出力を反転させてトランジスタTp8,Tn8のゲートに出力する。
トランジスタTp8,Tn8は、図7のインバータINV2に相当する。電源端子と基準電位点との間には、PMOSトランジスタTp8のソース・ドレイン路とNMOSトランジスタTn8のドレイン・ソース路が直接接続されており、トランジスタTp8,Tn8のゲートには、トランジスタTp7,Tn6の共通ドレインの出力が与えられる。トランジスタTp8,Tn8はゲートに入力された信号を反転させて、トランジスタTp9,Tn10のゲートに供給する。
電源端子と基準電位点との間には、PMOSトランジスタTp9のソース・ドレイン路、PMOSトランジスタTp10のソース・ドレイン路、NMOSトランジスタTn9のドレイン・ソース路、NMOSトランジスタTn10のドレイン・ソース路が直列接続されており、トランジスタTp9,Tp10,Tn9,Tn10は、図1のインバータING4を構成する。トランジスタTp10のゲートにはクロックcpが供給され、トランジスタTn9のゲートには反転クロック/cpが供給されており、トランジスタTp10はクロックcpがLレベルでオンとなり、Hレベルでオフとなる。また、トランジスタTn9は反転クロック/cpがHレベルでオンとなり、Lレベルでオフとなる。従って、トランジスタTp9,Tp10,Tn9,Tn10によるインバータING4は、反転クロック/cpのHレベル期間にのみ、トランジスタTp8,Tn8の共通ドレインの出力を反転させてトランジスタTp8,Tn8のゲートに出力する。
トランジスタTp8,Tn8の共通ドレインの出力は、バッファ回路13を構成するトランジスタTp11,Tn11のゲートに供給される。バッファ回路13は、トランジスタTp11,Tn11によるインバータとトランジスタTp12,Tn12によるインバータとによって構成される。電源端子と基準電位点との間にはPMOSトランジスタTp11のソース・ドレイン路及びNMOSトランジスタTn11のドレイン・ソース路が直列接続されており、また、電源端子と基準電位点との間にはPMOSトランジスタTp12のソース・ドレイン路及びNMOSトランジスタTn12のドレイン・ソース路が直列接続されている。トランジスタTp11,Tn11は、ゲートに供給された信号を反転させてトランジスタTp12,Tn12のゲートに出力する。トランジスタTp12,Tn12は、ゲートに供給された信号を反転させて出力Qとして出力する。
このように、図8のマスターラッチ11,スレーブラッチ12及びバッファ回路13は、図7と同様に動作して、入力Dをクロックcpに同期させて出力Qとして出力する。
図9は本実施の形態の関連技術のクロック生成回路を示すブロック図であり、図7及び図8に示すD型フリップフロップ20を利用して構成したものである。また、図10は図9のクロック生成回路の動作を示すタイミングチャートである。
PLL(位相同期ループ)回路2は、図10(a)に示す所定周波数のクロックCKを発生して分周回路3及びマルチプレクサ30に出力する。分周回路3はPLL回路2の出力を分周して、分周出力を入力DとしてD型フリップフロップ20に与える。なお、図9ではD型フリップフロップ20は分周回路3の後段に配置されるものとして記載してあるが、D型フリップフロップ20が分周回路の最終段のD型フリップフロップであってもよい。
D型フリップフロップ20は、入力DをPLL回路2からのクロックCKに基づいて生成したクロックcpに同期したタイミングで出力Qとしてマルチプレクサ30に出力する。マルチプレクサ30は、制御信号Sによって制御されて、バイバスモード時にPLL回路2の出力を選択し、分周モード時にD型フリップフロップ20の出力を選択して出力Qとして出力する。例えば、制御信号Sは、バイパスモード時はHレベル、分周モード時はLレベルである。マルチプレクサ30は、制御信号SがLレベル(論理値“0”)の場合に、D型フリップフロップ20の出力を選択して出力Qとして出力し、制御信号SがHレベル(論理値“1”)の場合に、PLL回路2の出力を選択して出力Qとして出力する。
図10(b)は1/2分周の場合の出力Qを示し、図10(c)は1/4分周の場合の出力Qを示している。これらの出力Qは、図8に示す各トランジスタの遅延によって、PLL回路2からのクロックCKに比べて遅延する。
また、図10(d)は、制御信号SがHレベルの場合の出力、即ち、バイパスモードにおける出力を示しており、PLL回路2からのクロックCKがそのままの周波数でマルチプレクサ30から出力される。このように、マルチプレクサ30による切り換えによって、PLL回路2の出力と分周出力との異なる周波数のクロックが出力される。
しかしながら、図9のクロック生成回路は、分周モード時とバイパスモードとでPLL回路2からのクロックCKが伝搬するルートが異なり、図10に示すように、最終段のD型フリップフロップ20による遅延分だけクロックレイテンシが異なる。
一方、本実施の形態に係る図4のクロック生成回路5は、D型フリップフロップ20及びマルチプレクサ30に代えて、図1乃至図3に示すD型フリップフロップ1を採用した点が関連技術である図9のクロック生成回路と異なる。最終段のD型フリップフロップ1は、分周モード及びバイパスモードでの動作が可能であり、後述するように、分周モード時とバイパスモード時とでクロックレイテンシを一致させることができる。なお、D型フリップフロップ1における分周モードは通常のD型フリップフロップ動作を行うモード、即ち、非バイパスモードのことであり、バイパスモードは入力クロックを同一論理でそのまま出力するモードのことである。
図1に示すように、D型フリップフロップ1は、マスターラッチ111において図7のインバータINV1に代えてナンドNAND1を採用し、スレーブラッチ112において図7のインバータING4に代えてクロックドナンドNAND2を採用した点が図7のD型フリップフロップ20と異なる。
図2は図1中の各部に供給する信号を生成する回路を示しており、図2(a)はクロックcp及び反転クロック/cpを生成する制御クロック発生部14を示し、図2(b)は反転制御信号BPバー(以下、反転制御信号/BPと記載)を生成する制御信号発生部15を示している。
制御クロック発生部14は、2段のインバータINV4,INV5によって構成されている。インバータINV4は、入力されたクロックCKを反転させて反転クロック/cpを出力し、インバータINV5はインバータINV4の出力を反転させて正転のクロックcpを出力する。従って、クロックcpは、クロックCKに同期して発生する。
制御信号発生部15は、インバータINV6によって構成されている。インバータINV6は、入力された制御信号BPを反転させて反転制御信号/BPを出力する。なお、制御信号BPは、バイパスモード時にHレベルとなり、分周モード(非バイパスモード)時にLレベルとなる信号である。即ち、制御信号BPは、図9のマルチプレクサ30を制御する信号と同様の信号であり、出力クロックの周波数の切り換えを制御する図示しない制御回路において生成されるものである。
図1において、ナンドNAND1の一方入力端には、インバータING1の出力が与えられ、他方入力端には、反転制御信号/BPが与えられる。制御信号BPがLレベルで反転制御信号/BPがHレベルの場合には、ナンドNAND1は入力信号を反転して出力するインバータとして機能する。また、ナンドNAND1は、反転制御信号/BPがLレベルの場合には、入力信号に拘わらずHレベルの出力を出力する。
また、クロックドナンドNAND2の一方入力端にはインバータINV2の出力が与えられ、他方入力端には反転制御信号/BPが与えられる。制御信号BPがLレベルで反転制御信号/BPがHレベルの場合には、クロックドナンドNAND2は、クロックcp及び反転クロック/cpに基づいて入力信号を反転して出力するクロックドインバータとして機能する。また、クロックドナンドNAND2は、反転制御信号/BPがLレベルの場合には、入力信号に拘わらずHレベルの出力を出力する。
従って、反転制御信号/BPがHレベルの場合、即ち、非バイパスモード時には、図1のD型フリップフロップ1は図7のD型フリップフロップ20と同様の構成となり、入力Dをクロックcpのタイミングで出力Qとして出力する。
一方、反転制御信号/BPがLレベルの場合、即ち、バイパスモード時には、ナンドNAND1の出力はHレベルに固定される。この場合には、インバータINV2の入力端であるノードPのレベルは、インバータING3とクロックドナンドNAND2の出力に依存する。
インバータING3は、クロックcpがHレベルで反転クロック/cpがLレベルの場合に、Hレベルの入力を反転させて、ノードPをLレベルにする。なお、クロックcpがLレベルで反転クロック/cpがHレベルの場合には、インバータING3はノードPの遷移には寄与しない。
一方、クロックドナンドNAND2は、クロックcpがLレベルで反転クロック/cpがHレベルの場合には、インバータINV2の出力に拘わらず、ノードPをHレベルにする。なお、クロックcpがHレベルで反転クロック/cpがLレベルの場合には、クロックドナンドNAND2はノードPの遷移には寄与しない。
即ち、反転制御信号/BPがLレベルの場合には、ノードPは、クロックcpがHレベルの場合にはLレベルとなり、クロックcpがLレベルの場合にはHレベルとなる。ノードPのレベルは、インバータINV2によって反転され、バッファ回路13を介して出力Qとして出力される。即ち、反転制御信号/BPがLレベルの場合には、クロックcpが同一論理で出力Qとしてそのまま出力されることになり、PLL回路2の出力であるクロックCKがバイバスされて出力されることと等価となる。
図3を参照して更に詳細に説明する。図3において、制御信号発生部15を構成するトランジスタTp25,Tn25によって図2(b)のインバータINV6が構成される。電源端子と基準電位点との間にはPMOSトランジスタTp25のソース・ドレイン路及びNMOSトランジスタTn25のドレイン・ソース路が直列接続されており、トランジスタTp25,Tn25のゲートには、制御信号BPが印加される。トランジスタTp25,Tn25によるインバータは、入力された制御信号BPを反転させて反転制御信号/BPを出力する。
反転制御信号/BPは、トランジスタTp21,Tn21のゲートに供給される。トランジスタTp3,Tn3,Tp21,Tn21によって、図1のナンドNAND1が構成される。トランジスタTp3のソース及びドレインにはそれぞれPMOSトランジスタTp21のソース又はドレインが接続される。トランジスタTp3のドレインとトランジスタTn3のドレインとの間に、NMOSトランジスタTn21のドレイン・ソース路が接続される。反転制御信号/BPがHレベルの場合、即ち、非バイパスモード時には、トランジスタTp21はオフであり、トランジスタTn21はオンである。即ち、この場合には、トランジスタTp3,Tn3,Tp21,Tn21は、図8と同様に、トランジスタTp3,Tn3によるインバータとして機能する。
一方、反転制御信号/BPがLレベル、即ち、バイパスモード時には、トランジスタTp21はオンであり、トランジスタTn21はオフである。従って、この場合には、トランジスタTp21及びトランジスタTn21のドレインは常にHレベルとなる。
トランジスタTp9,Tp10,Tn9,Tn10,Tp22,Tn22によって、図1のクロックドナンドNAND2が構成される。トランジスタTp9のソース及びドレインにはそれぞれPMOSトランジスタTp22のソース又はドレインが接続される。トランジスタTn9のソースとトランジスタTn10のドレインとの間に、NMOSトランジスタTn22のドレイン・ソース路が接続される。トランジスタTp22,Tn22のゲートには反転制御信号/BPが供給される。
反転制御信号/BPがHレベルの場合(非バイパスモード時)には、トランジスタTp22はオフであり、トランジスタTn22はオンである。即ち、この場合には、トランジスタTp9,Tp10,Tn9,Tp9,Tp22,Tn22は、図8と同様に、トランジスタTp9,Tp10,Tn9,Tp9によるクロックドインバータとして機能する。
一方、反転制御信号/BPがLレベル、即ち、バイパスモード時には、トランジスタTp22はオンであり、トランジスタTn22はオフである。従って、インバータINV2を構成するトランジスタTp8,Tn8のドレインのレベルに拘わらず、ノードPに接続されるトランジスタTp10とトランジスタTn9のドレインのレベルは、トランジスタTp10のオン,オフ状態によってHレベル側に遷移するか否かが決定される。
また、反転制御信号/BPがLレベルの場合には、トランジスタTp21のドレインは常にHレベルであるので、トランジスタTp6,Tp7,Tn6,Tn7によって構成されるインバータING3のうち、トランジスタTp6はオフであり、トランジスタTn7はオンである。従って、ノードPに接続されるトランジスタTp7とトランジスタTn6のドレインのレベルは、トランジスタTn6のオン,オフ状態によってLレベル側に遷移するか否かが決定される。
クロックcpがHレベルで反転クロック/cpがLレベルの場合には、トランジスタTn6はオンでトランジスタTp10はオフである。従って、この場合には、ノードPはLレベルとなる。逆に、クロックcpがLレベルで反転クロック/cpがHレベルの場合には、トランジスタTn6はオフでトランジスタTp10はオンである。従って、この場合には、ノードPはHレベルとなる。
ノードPのレベルはトランジスタTp8,Tn8のインバータによって反転され、バッファ回路13を介して出力Qとして出力される。即ち、クロックcpがHレベルの場合には、出力QもHレベルとなり、クロックcpがLレベルの場合には、出力QもLレベルとなる。つまり、入力Dに拘わらず出力Qはクロックcpと同一論理となり、クロックCKがそのまま同一論理で出力Qとして出力されるバイパスモードが実現する。
図5は第1の実施の形態のD型フリップフロップ1の真理値表を示す図表である。なお、図5中、xは値が0でも1でも良いことを示している。制御信号BPが論理値0の場合には、現在の入力D(n)は、次のクロックCKの立ち上がりに同期して、次の出力Q(n+1)として出力される。
また、制御信号BPが論理値1の場合には、現在の入力に拘わらず、クロックCKが論理値1の場合には論理値1が出力され、クロックCKが論理値0の場合には論理値0が出力される。即ち、この場合には、クロックCKがそのまま伝播されて出力されたことと等価となる。
次に、分周モード(非バイパスモード)時とバイパスモード時とにおけるレイテンシについて説明する。
マスターラッチ111が保持したクロックは、スレーブラッチ112を介して出力される。従って、クロックレイテンシは、スレーブラッチ112の出力Qのタイミングで決定される。即ち、クロックCKの入力端の変化が出力Qの出力端に伝搬する間の各トランジスタによる遅延がクロックレイテンシに影響を与える。
いま、クロックcpが立ち上がってLレベルからHレベルになるものとする。そうすると、このクロックcpはトランジスタTn15,Tp16を伝搬してスレーブラッチ112のインバータING3を構成するトランジスタTn6のゲートに印加される。分周モード時であってもバイパスモード時であってもトランジスタTn15,Tp16による遅延は同一である。
インバータING3のインバータ動作時(非バイパスモード時)の立ち下がり遅延は、クロックcpで動作するトランジスタTn6によって決定される。また、バイパスモード時において、クロックcpの立ち上がり時にはトランジスタTn6によってノードPのLレベル側への遷移が決定するので、分周モード時及びバイパスモード時のいずれの場合も、ノードPまでの遅延量は同じである。ノードPから出力Qの出力端までのクロックの伝搬経路は、分周モード時及びバイパスモード時で同一であり、クロックcpの立ち上がりにおけるレイテンシは、分周モード時及びバイパスモード時とで同一である。
また、クロックcpが立ち下がってHレベルからLレベルになるものとする。この場合には、分周モード時におけるノードPまでの遅延量は、クロックcpで動作するインバータING3のトランジスタTn6によって決定されるのに対し、バイパスモード時におけるノードPまでの遅延量は、クロックcpで動作するクロックドナンドNAND2のトランジスタTp10によって決定される。
従って、クロックcpが立ち下がってHレベルからLレベルになる場合には、分周モード時とバイパスモード時とでは若干レイテンシに差が生じる。しかし、トランジスタTp10の遷移時間とトランジスタTn6の遷移時間との差は僅かであって、図8の関連技術におけるレイテンシ差に比べて極めて小さい値であり、レイテンシ差0として用いても実用上問題ない。また、異なる周波数の出力Qを利用するモジュールにおいては、クロックの立ち上がりエッジを利用してタイミング制御を行うものが多く、クロックcpの立ち上がりにおいて分周モード時及びバイパスモード時におけるレイテンシが同一であれば、異なる周波数の出力Qを利用するモジュールにおけるタイミング制御において問題が生じることはない。
図6は図4のクロック生成回路の動作を示すタイミングチャートである。
図4において、PLL回路2は、図6(a)に示す所定周波数のクロックCKを発生して分周回路3及びD型フリップフロップ1に出力する。分周回路3はPLL回路2の出力を分周して、分周出力を入力DとしてD型フリップフロップ1に与える。なお、図4ではD型フリップフロップ1は分周回路3の後段に配置されるものとして記載してあるが、D型フリップフロップ1が分周回路3の最終段のD型フリップフロップであってもよい。
D型フリップフロップ1は、制御信号BPがLレベル(論理値“0”)の場合、即ち、分周モード(非バイパスモード)時において、入力Dを、PLL回路2からのクロックCKに基づいて生成したクロックcpに同期したタイミングで、出力Qとして出力する。
図6(b)は1/2分周の場合の出力Qを示し、図6(c)は1/4分周の場合の出力Qを示している。これらの出力Qは、図3に示す各トランジスタの遅延によって、PLL回路2からのクロックCKに比べて遅延する。
一方、制御信号BPがHレベル(論理値“1”)の場合、即ち、バイパスモード時には、D型フリップフロップ1は、入力Dに拘わらず、PLL回路2からのクロックCKと同一論理の出力Qを、クロックCKに基づいて生成したクロックcpに同期したタイミングで出力する。図6(d)はこのバイパス出力を示しており、上述したように、非バイパスモード時とバイパスモード時とで、レイテンシ差は0か又は十分に小さい値である。
このように本実施の形態においては、マスターラッチの保持回路を構成するインバータに代えてナンドを採用し、スレーブラッチの保持回路を構成するクロックドインバータに代えてクロックドナンドを採用し、これらのナンドの一方入力端に、バイパスモードにするか否かを制御する制御信号を供給することで、バイパスモード及び分周モードでの動作を可能にしている。この場合において、バイパスモード時と分周モード時とで、クロックの伝搬経路は等しいか又は略々等しく、各モードにおけるレイテンシ差を0又は極めて小さい値にすることができる。
なお、本実施の形態はトライステート型のD型フリップフロップを例に説明したが、トライステート型に限定されるものではない。
(第2の実施の形態)
図11は本発明の第2の実施の形態を示す回路図である。図11において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。第1の実施の形態はトライステート型のD型フリップフロップの例を示したが、本実施の形態は伝送ゲート型のD型フリップフロップの例である。
(第2の実施の形態)
図11は本発明の第2の実施の形態を示す回路図である。図11において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。第1の実施の形態はトライステート型のD型フリップフロップの例を示したが、本実施の形態は伝送ゲート型のD型フリップフロップの例である。
本実施の形態におけるD型フリップフロップ41は、インバータING1,ING3にそれぞれ代えて伝送ゲートG1,G3を採用し、インバータING2に代えてインバータINV5及び伝送ゲートG2を採用し、ナンドNAND1に代えてノアNOR1を採用した点が図1のD型フリップフロップ1と異なる。
図11において、D型フリップフロップ41に供給された入力Dは、マスターラッチ42内の伝送ゲートG1に与えられる。伝送ゲートG1は、制御端に供給されるクロックcp及びその反転クロック/cpによって制御されて、入力Dをマスターラッチ42に取り込んでノアNOR1の一方入力端に与える。例えば、伝送ゲートG1は、クロックcpのLレベルで入力された信号を出力する。ノアNOR1の他方入力端には、制御信号BPが供給される。
ノアNOR1の出力はインバータINV5に供給される。インバータINV5はノアNOR1の出力を反転させて伝送ゲートG2に出力する。伝送ゲートG2は、制御端に供給される反転クロック/cp及びクロックcpによって制御されて、入力された信号をノアNOR1の一方入力端に出力する。即ち、ノアNOR1、インバータINV5及び伝送ゲートG2によって保持回路が構成され、この保持回路は、クロックcpのHレベル期間に、入力Dの反転信号を出力すると共に保持する。
ノアNOR1の出力は、伝送素子としての伝送ゲートG3に供給される。伝送ゲートG3は、制御端に供給される反転クロック/cp及びクロックcpによって制御されて、ノアNOR1の出力をスレーブラッチ43に取り込む。例えば、伝送ゲートG3は、クロックcpのHレベルで入力された信号を出力する。
インバータINV2は、入力信号を反転させてクロックドナンドNAND2の一方入力端に与える。クロックドナンドNAND2の他方入力端には反転制御信号/BPが与えられる。クロックドナンドNAND2は、制御端に供給されるクロックcp及び反転クロック/cpによって制御されて、入力された信号をインバータINV2に与える。即ち、インバータINV2及びクロックドナンドNAND2は、保持回路として機能し、この保持回路は、クロックcpのLレベル期間に、入力Dの正転信号をバッファ回路13に出力すると共に保持する。バッファ回路13は、インバータINV2の出力を出力Qとして出力する。
他の構成は第1の実施の形態と同様である。
次に、このよう構成された実施の形態の作用について説明する。
制御信号BPがLレベルで反転制御信号/BPがHレベルの場合、即ち、分周モード(非バイパスモード)時には、ノアNOR1はインバータとして機能し、クロックドナンドNAND2はクロックドインバータとして機能する。従って、この場合には、ノアNOR1は図7のインバータINV1と同様の作用を呈する。また、インバータINV5と伝送ゲートG2は、図7のインバータING2と同様の作用を呈する。
従って、制御信号BPがLレベルの場合には、マスターラッチ42の保持回路は入力Dの反転信号を出力すると共に保持し、スレーブラッチ43の保持回路はマスターラッチ42の出力を反転させて保持する。即ち、スレーブラッチ43の保持回路は入力Dの正転信号をバッファ回路13に出力すると共に保持する。この場合には、図11のD型フリップフロップ41は通常のD型フリップフロップの動作を行う。
バイパスモード時、即ち、制御信号BPがHレベルの場合には、ノアNOR1は、入力された信号に拘わらずLレベルの出力を出力する。また、制御信号BPがHレベル(反転制御信号/BPがLレベル)の場合には、クロックドナンドNAND2は入力された信号に拘わらずHレベルの出力を出力する。
ノアNOR1の出力はクロックcpがHレベルになると伝送ゲートG3によって取り込まれて、ノードPをLレベルに遷移させる。ノードPのレベルは、インバータINV2及びバッファ回路13を介して反転されて出力Qとして出力される。即ち、クロックcpがHレベルになると、出力QもHレベルとなる。
一方、クロックcpがLレベルになると、クロックドナンドNAND2の出力によって、ノードPはHレベルに遷移する。このノードPのレベルは、インバータINV2及びバッファ回路13を介して反転されて出力Qとして出力される。即ち、クロックcpがLレベルになると、出力QもLレベルとなる。
こうして、制御信号BPがHレベルの場合には、クロックcpが同一論理でそのまま出力Qとして出力されることになり、PLL回路2からのクロックCKがバイパスされて出力されたことと等価となる。
また、ノードPから出力Qの出力端までのクロックの伝送路は分周モード(非バイパスモード)時とバイパスモード時とで共通である。また、クロックcpがLレベルからHレベルに立ち上がる場合には、分周モード時においてノアNOR1の出力が伝送ゲートG3によって伝達されてノードPを遷移させる場合の遅延時間と、バイパスモード時においてクロックcpのレベル変化が伝送ゲートG3を介してノードPに現れる場合の遅延時間とは同一であり、各モードにおいてレイテンシ差は生じない。
また、クロックcpがHレベルからLレベルに立ち下がる場合には、分周モード時とバイパスモード時とにおけるレイテンシ差は、伝送ゲートG3による遅延時間とクロックドナンドNAND2による遅延時間との差であり、極めて小さい。
このように本実施の形態においても、図5と同一の真理値表が得られ、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
(第3実施の形態)
図12は本発明の第3の実施の形態を示す回路図である。図12において図1及び図11と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
(第3実施の形態)
図12は本発明の第3の実施の形態を示す回路図である。図12において図1及び図11と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
本実施の形態におけるD型フリップフロップ45は、マスターラッチ111の構成は第1の実施の形態と同様である。D型フリップフロップ45のスレーブラッチ143及びバッファ回路113は、クロックドナンドNAND2に代えてクロックドノアNOR2を採用し、インバータINV4を省略した点が図11のスレーブラッチ43及びバッファ回路13と異なる。
図12において、D型フリップフロップ45に供給された入力Dは、マスターラッチ111内のインバータING1に与えられる。インバータING1は、制御端に供給されるクロックcp及びその反転クロック/cpによって制御されて、入力Dをマスターラッチ111に取り込んでナンドNAND1の一方入力端に与える。ナンドNAND1の他方入力端には、反転制御信号/BPが供給される。
ナンドNAND1の出力はインバータING2に供給される。インバータING2は、制御端に供給される反転クロック/cp及びクロックcpによって制御されて、ナンドNAND1の出力を反転させてナンドNAND1の一方入力端に出力する。即ち、ナンドNAND1及びインバータING2によって保持回路が構成され、この保持回路は、クロックcpのHレベル期間に、入力Dの正転信号を出力すると共に保持する。
ナンドNAND1の出力は、伝送ゲートG3に供給される。伝送ゲートG3は、制御端に供給される反転クロック/cp及びクロックcpによって制御されて、ナンドNAND1の出力をスレーブラッチ143に取り込む。例えば、伝送ゲートG3は、クロックcpのHレベルで入力された信号を出力する。
インバータINV2は、入力信号を反転させてクロックドノアNOR2の一方入力端に与える。クロックドノアNOR2の他方入力端には制御信号BPが与えられる。クロックドノアNOR2は、制御端に供給されるクロックcp及び反転クロック/cpによって制御されて、入力された信号をインバータINV2に与える。即ち、インバータINV2及びクロックドノアNOR2は、保持回路として機能し、この保持回路は、クロックcpのLレベル期間に、入力Dの反転信号をバッファ回路113に出力すると共に保持する。バッファ回路113は、インバータINV2の出力を反転させて出力Qとして出力する。
他の構成は第1又は第2の実施の形態と同様である。
次に、このよう構成された実施の形態の作用について説明する。
制御信号BPがLレベルで反転制御信号/BPがHレベルの場合、即ち、分周モード(非バイパスモード)時には、ナンドNAND1はインバータとして機能し、クロックドノアNOR2はクロックドインバータとして機能する。従って、この場合には、ナンドNAND1は図7のインバータINV1と同様の作用を呈する。また、クロックドノアNOR2は図7のインバータING4と同様の作用を呈する。
従って、制御信号BPがLレベルの場合には、マスターラッチ111の保持回路は入力Dの正転信号を出力すると共に保持し、スレーブラッチ143の保持回路はマスターラッチ111の出力を反転させて保持する。即ち、スレーブラッチ143の保持回路は入力Dの反転信号をバッファ回路113に出力すると共に保持する。バッファ回路113はスレーブラッチ143の反転信号を反転させて出力する。即ち、この場合には、図12のD型フリップフロップ45は通常のD型フリップフロップの動作を行う。
バイパスモード時、即ち、制御信号BPがHレベル(反転制御信号/BPがLレベル)の場合には、ナンドNAND1は、入力された信号に拘わらずHレベルの出力を出力する。また、制御信号BPがHレベル(反転制御信号/BPがLレベル)の場合には、クロックドノアNOR2は入力された信号に拘わらずLレベルの出力を出力する。
ナンドNAND1の出力はクロックcpがHレベルになると伝送ゲートG3によって取り込まれて、ノードPをHレベルに遷移させる。ノードPのレベルは、インバータINV2及びバッファ回路113を介して出力Qとして出力される。即ち、クロックcpがHレベルになると、出力QもHレベルとなる。
一方、クロックcpがLレベルになると、クロックドノアNOR2の出力によって、ノードPはLレベルに遷移する。このノードPのレベルは、インバータINV2及びバッファ回路113を介して出力Qとして出力される。即ち、クロックcpがLレベルになると、出力QもLレベルとなる。
こうして、制御信号BPがHレベルの場合には、クロックcpが同一論理でそのまま出力Qとして出力されることになり、PLL回路2からのクロックCKがバイパスされて出力されたことと等価となる。
また、ノードPから出力Qの出力端までのクロックの伝送路は分周モード(非バイパスモード)時とバイパスモード時とで共通である。また、クロックcpがLレベルからHレベルに立ち上がる場合には、分周モード時においてナンドNAND1の出力が伝送ゲートG3によって伝達されてノードPを遷移させる場合の遅延時間と、バイパスモード時においてクロックcpのレベル変化が伝送ゲートG3を介してノードPに現れる場合の遅延時間とは同一であり、各モードにおいてレイテンシ差は生じない。
また、クロックcpがHレベルからLレベルに立ち下がる場合には、分周モード時とバイパスモード時とにおけるレイテンシ差は、伝送ゲートG3による遅延時間とクロックドノアNOR2による遅延時間との差であり、極めて小さい。
このように本実施の形態においても、図5と同一の真理値表が得られ、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…D型フリップフロップ、13…バッファ回路、111…マスターラッチ、121…スレーブラッチ、ING1〜ING3…クロックドインバータ、INV2〜INV4…インバータ、NAND1,NAND2…ナンド。
Claims (9)
- 第1の保持回路を有するマスターラッチと第2の保持回路を有するスレーブラッチとによって構成されるD型フリップフロップにおいて、
前記スレーブラッチに構成され、クロック信号に基づいて前記第1の保持回路の出力を取り込んで第1のノードに出力する伝送素子と、
前記第1の保持回路中に構成され、制御信号によって制御されて、第1のモード時に前記第1の保持回路を構成する素子として機能すると共に、第2のモード時に出力が固定されて前記伝送素子を介して前記第1のノードに一方論理値の出力を与える第1の保持回路構成素子と、
前記第1のノードに現れる信号を保持する前記第2の保持回路中に構成され、前記制御信号によって制御されて、前記第1のモード時に前記第2の保持回路を構成する素子として機能すると共に、前記第2のモード時に出力が固定されて前記クロック信号に基づいて他方論理値の出力を前記第1のノードに与える第2の保持回路構成素子と
を具備するD型フリップフロップ。 - 前記伝送素子は、クロックドインバータによって構成され、
前記第1及び第2の保持回路構成素子は、前記制御信号によって出力が固定されて相互に同一論理値の出力を出力する
請求項1に記載のD型フリップフロップ。 - 前記伝送素子は、伝送ゲートによって構成され、
前記第1及び第2の保持回路構成素子は、前記制御信号によって出力が固定されて相互に異なる論理値の出力を出力する
請求項1に記載のD型フリップフロップ。 - 前記第1の保持回路構成素子は、前記制御信号によって、インバータとして機能するか又は固定値を出力する論理回路として機能し、
前記第2の保持回路構成素子は、前記制御信号によって、クロックドインバータとして機能するか又は固定値を出力するクロックド論理回路として機能する
請求項1乃至3のいずれか1つに記載のD型フリップフロップ。 - 前記第1の保持回路は、入力信号及び前記制御信号が入力されるナンドと前記ナンドの出力を反転させて前記ナンドに与える第1のインバータとによるループ回路によって構成され、
前記第2の保持回路は、前記第1のノードに現れる信号を反転する第2のインバータと前記第2のインバータの出力及び前記制御信号が入力されて出力を前記クロック信号のタイミングで前記第1のノードに出力するクロックドナンドのループ回路とによって構成される
請求項1に記載のD型フリップフロップ。 - 前記第1の保持回路は、入力信号及び前記制御信号が入力されるノアと前記ノアの出力を反転させて前記ノアに与える第1のインバータとによるループ回路によって構成され、
前記第2の保持回路は、前記第1のノードに現れる信号を反転する第2のインバータと前記第2のインバータの出力及び前記制御信号が入力されて出力を前記クロック信号のタイミングで前記第1のノードに出力するクロックドナンドのループ回路とによって構成される
請求項1に記載のD型フリップフロップ。 - 前記第1の保持回路は、入力信号及び前記制御信号が入力されるナンドと前記ナンドの出力を反転させて前記ナンドに与える第1のインバータとによるループ回路によって構成され、
前記第2の保持回路は、前記第1のノードに現れる信号を反転する第2のインバータと前記第2のインバータの出力及び前記制御信号が入力されて出力を前記クロック信号のタイミングで前記第1のノードに出力するクロックドノアとのループ回路によって構成される
請求項1に記載のD型フリップフロップ。 - 前記第1のモード時には、前記伝送素子は、前記クロック信号の立ち上がり又は立ち下がりタイミングに同期して前記第1の保持回路の出力を取り込んで前記第1のノードに出力し、前記第2の保持回路構成素子は、前記クロック信号の立ち下がり又は立ち上がりタイミングに同期して前記他方論理値の出力を前記第1のノードに与える
請求項1乃至7のいずれか1つに記載のD型フリップフロップ。 - クロック信号を発生するPLL回路と、
前記PLL回路が発生した前記クロック信号を分周して出力する分周回路と、
請求項1から8のいずれか1つに記載のD型フリップフロップと、
を具備し、
前記D型フリップフロップは前記分周回路の出力を出力可能な
クロック生成回路。
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