JP2015229750A - Cmp用研磨液 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、硬度及び化学的安定性が高い、炭化ケイ素単結晶基板等の非酸化物単結晶基板を、高い研磨速度で研磨し、かつ、平滑で、結晶の原子レベルにおいても優れた表面性状にするためのCMP用研磨液を提供することである。【解決手段】本発明のCMP用研磨液は、研磨材と、酸化還元電位が0.5V以上の遷移金属を含有する酸化剤と、分散媒と、を含有し、研磨材に用いられる研磨材粒子(10)が、コア・シェル構造を有する粒子であり、コア層(2)には、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物が含有され、かつ、シェル層(4)には、酸化セリウムが含有されていることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、CMP用研磨液に関する。より詳しくは、硬度及び化学的安定性が高い、炭化ケイ素単結晶基板等の非酸化物単結晶基板を、高い研磨速度で研磨し、かつ、平滑で、結晶の原子レベルにおいても優れた表面性状にするためのCMP用研磨液に関する。
パワー半導体の一つである、炭化ケイ素(SiC)半導体は、従来のシリコン半導体よりも絶縁破壊電界、電子の飽和ドリフト速度及び熱伝導率が大きい。近年、この炭化ケイ素半導体を採用することで、シリコン半導体を採用した場合よりも高温かつ高速で動作が可能なパワーデバイスを実現する研究・開発がなされている。中でも、電動二輪車、電気自動車やハイブリッドカー等のモーターを駆動するための電源に使用する高効率なスイッチング素子の開発が注目されている。
このようなパワーデバイスを実現するためには、高品質な炭化ケイ素半導体層をエピタキシャル成長させるための平滑な表面の炭化ケイ素単結晶基板が必要である。
また、高密度で情報を記録するための光源として、青色レーザーダイオードが注目されている。さらに、蛍光灯や電球に替わる光源としての白色ダイオードへのニーズも高まっている。このような発光素子は、窒化ガリウム(GaN)半導体を用いて作製され、高品質な窒化ガリウム半導体層を形成するための基板として、炭化ケイ素単結晶基板が使用されている。
こうした用途のための炭化ケイ素単結晶基板には、基板の平坦度及び基板表面の平滑性において、高い加工精度が要求される。
しかし、炭化ケイ素単結晶は、硬度が極めて高く、かつ耐腐食性に優れるため、基板を作製する場合の加工性が極めて悪い。このため、平坦性の高い炭化ケイ素単結晶基板を得ることは難しい。
しかし、炭化ケイ素単結晶は、硬度が極めて高く、かつ耐腐食性に優れるため、基板を作製する場合の加工性が極めて悪い。このため、平坦性の高い炭化ケイ素単結晶基板を得ることは難しい。
一般に、半導体単結晶基板の平滑な面は、研磨によって形成される。炭化ケイ素単結晶を研磨する場合、炭化ケイ素よりも硬いダイヤモンド等の砥粒を研磨材として、表面を機械的に研磨し、平坦な面を形成する。
しかしながら、ダイヤモンド砥粒で研磨した炭化ケイ素単結晶基板の表面には、ダイヤモンド砥粒の粒径に応じた微小なスクラッチが発生する。また、機械的な歪みを有する加工変質層が表面に生じるため、そのままでは炭化ケイ素単結晶基板の表面の平滑性が十分でない。
しかしながら、ダイヤモンド砥粒で研磨した炭化ケイ素単結晶基板の表面には、ダイヤモンド砥粒の粒径に応じた微小なスクラッチが発生する。また、機械的な歪みを有する加工変質層が表面に生じるため、そのままでは炭化ケイ素単結晶基板の表面の平滑性が十分でない。
半導体単結晶基板の製造では、機械研磨後の半導体基板の表面を平滑にする方法として化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:以下、「CMP」ともいう。)技術が用いられる。CMPは、酸化等の化学反応を利用して被加工物を酸化物等に変え、生成した酸化物を、被加工物よりも硬度の低い砥粒を用いて除去することにより、表面を研磨する方法である。この方法は、被加工物の表面に歪みを生じさせることなく、極めて平滑な面を形成できるという利点を有する。
従来、炭化ケイ素単結晶基板の表面をCMPにより平滑に研磨するための研磨材として、コロイダルシリカを含有するpH4〜9の研磨材が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、シリカ砥粒と過酸化水素水のような酸化剤(酸素供与剤)とバナジン酸塩とを含む研磨材も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。また、砥粒に化学的研磨作用の大きい酸化セリウム砥粒を用いて、酸化剤、分散剤を含有する研磨材も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、特許文献1の研磨材を使用した場合、炭化ケイ素単結晶基板の研磨速度が低く、研磨に要する時間が非常に長くなるという問題があった。また、特許文献2の研磨材を使用した場合も、研磨速度が十分でなく、研磨に時間がかかるという問題があった。さらに、特許文献2の研磨材を使用した場合には、研磨後の炭化ケイ素単結晶基板の表面性状を顕微鏡で観察すると、結晶の原子ステップのフロント部に凹凸やえぐれなどのダメージが見られるという問題もあった。
また、酸化性の研磨液の存在下において、酸化ケイ素(シリカ)及び酸化セリウム(セリア)砥粒を用いて、炭化ケイ素単結晶基板等の表面を平滑に研磨する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
しかしながら、非特許文献1に記載された方法では、粒子径の非常に大きな砥粒による強い機械的作用により、表面に傷や歪み等のダメージが入るという問題があった。
また、特許文献3の研磨材を使用した場合では、セリア粒子の粒子径が小さいものの、粒子形状が非球形であるために、傷や歪み等のダメージが入るという問題があった。
しかしながら、非特許文献1に記載された方法では、粒子径の非常に大きな砥粒による強い機械的作用により、表面に傷や歪み等のダメージが入るという問題があった。
また、特許文献3の研磨材を使用した場合では、セリア粒子の粒子径が小さいものの、粒子形状が非球形であるために、傷や歪み等のダメージが入るという問題があった。
砥粒加工学会誌Vol.53 No.7 2009 7月 417−420
本発明の課題は、硬度及び化学的安定性が高い、炭化ケイ素単結晶基板等の非酸化物単結晶基板を、高い研磨速度で研磨し、かつ、平滑で、結晶の原子レベルにおいても優れた表面性状にするためのCMP用研磨液を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、特定の酸化剤、分散媒及びコア・シェル構造の研磨材粒子を含有するCMP用研磨液により、上記課題を解決することができることを見いだし本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.研磨材と、酸化還元電位が0.5V以上の遷移金属を含有する酸化剤と、分散媒と、を含有する、非酸化物単結晶基板を研磨するためのCMP用研磨液であって、
前記研磨材に用いられる研磨材粒子が、コア・シェル構造を有する粒子であり、
コア層には、アルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ジルコニウム(Zr)、インジウム(In)、スズ(Sn)、イットリウム(Y)、ガトリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、トリウム(Th)及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物が含有され、かつ、
シェル層には、酸化セリウムが含有されていることを特徴とするCMP用研磨液。
前記研磨材に用いられる研磨材粒子が、コア・シェル構造を有する粒子であり、
コア層には、アルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ジルコニウム(Zr)、インジウム(In)、スズ(Sn)、イットリウム(Y)、ガトリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、トリウム(Th)及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物が含有され、かつ、
シェル層には、酸化セリウムが含有されていることを特徴とするCMP用研磨液。
2.前記研磨材粒子が、前記コア層と前記シェル層との間に中間層を更に備え、かつ、
前記中間層には、アルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ジルコニウム(Zr)、インジウム(In)、スズ(Sn)、イットリウム(Y)、ガトリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、トリウム(Th)及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物と、酸化セリウムとが含有されていることを特徴とする第1項に記載のCMP用研磨液。
前記中間層には、アルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ジルコニウム(Zr)、インジウム(In)、スズ(Sn)、イットリウム(Y)、ガトリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、トリウム(Th)及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物と、酸化セリウムとが含有されていることを特徴とする第1項に記載のCMP用研磨液。
3.前記酸化剤が、過マンガン酸イオンであることを特徴とする第1項又は第2項に記載のCMP用研磨液。
4.前記非酸化物単結晶基板が、炭化ケイ素(SiC)単結晶基板又は窒化ガリウム(GaN)単結晶基板である第1項から第3項までのいずれか一項に記載のCMP用研磨液。
本発明の上記手段により、硬度及び化学的安定性が高い、炭化ケイ素単結晶基板等の非酸化物単結晶基板を、高い研磨速度で研磨し、かつ、平滑で、結晶の原子レベルにおいても優れた表面性状にするためのCMP用研磨液を提供することができる。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
本発明に係る研磨材粒子は、コア層及び中間層にAl、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th又はアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩、例えば、酸化イットリウムを含有することで、研磨の際にかかる応力に対して酸化セリウム粒子よりも壊れにくくなったものと推察する。さらに、本発明に係る研磨材粒子は、シェル層に酸化セリウム(セリア)を含有しているため、その粒子形状が球形になり、さらには、CMP用研磨液で単分散となると推察する。そして、本発明に係る研磨材粒子は、その表面(シェル層)が均一に基板上に接触するため、研磨速度が大きいながらも、傷や歪み等のダメージを発生させることを抑えることができる。
本発明のCMP用研磨液は、研磨材と、酸化還元電位が0.5V以上の遷移金属を含有する酸化剤と、分散媒と、を含有する、非酸化物単結晶基板を研磨するためのCMP用研磨液であって、前記研磨材に用いられる研磨材粒子が、コア・シェル構造を有する粒子であり、コア層には、前記特定の元素及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物が含有され、かつ、シェル層には、酸化セリウムが含有されていることを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項4までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
これにより、本発明は、硬度及び化学的安定性が高い、炭化ケイ素単結晶基板等の非酸化物単結晶基板を、高い研磨速度で研磨し、かつ、平滑で、結晶の原子レベルにおいても優れた表面性状にするためのCMP用研磨液を提供することができる。
これにより、本発明は、硬度及び化学的安定性が高い、炭化ケイ素単結晶基板等の非酸化物単結晶基板を、高い研磨速度で研磨し、かつ、平滑で、結晶の原子レベルにおいても優れた表面性状にするためのCMP用研磨液を提供することができる。
本発明の実施態様としては、研磨速度向上の観点から、前記研磨材粒子が、前記コア層と前記シェル層との間に中間層を更に備え、かつ、前記中間層には、前記特定の元素及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物と、酸化セリウムとが含有されていることが好ましい。
本発明においては、前記酸化剤が、酸化反応の反応速度が大きい過マンガン酸イオンであれば、研磨速度を向上できるため好ましい。
また、炭化ケイ素(SiC)単結晶基板又は窒化ガリウム(GaN)単結晶基板のような、修正モース硬度が10以上の非酸化物単結晶基板の研磨に本発明のCMP用研磨液を用いることで、高速研磨の効果をより一層得ることができる。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
[CMP用研磨液の概要]
本発明のCMP用研磨液は、研磨材と、酸化還元電位が0.5V以上の遷移金属を含有する酸化剤と、分散媒と、を含有する、非酸化物単結晶基板を研磨することを特徴とする。
本発明のCMP用研磨液は、研磨材と、酸化還元電位が0.5V以上の遷移金属を含有する酸化剤と、分散媒と、を含有する、非酸化物単結晶基板を研磨することを特徴とする。
[研磨材]
一般的な研磨材には、ベンガラ(αFe2O3)、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、コロイダルシリカ等の研磨材粒子を水や油に分散させてスラリー状にしたものなどが知られている。
本発明の研磨材は、少なくとも研磨材粒子の集合体からなることを特徴とする。
一般的な研磨材には、ベンガラ(αFe2O3)、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、コロイダルシリカ等の研磨材粒子を水や油に分散させてスラリー状にしたものなどが知られている。
本発明の研磨材は、少なくとも研磨材粒子の集合体からなることを特徴とする。
<研磨材粒子>
本発明に係る研磨材粒子は、コア・シェル構造を有する粒子である。研磨材粒子としては、具体的には、例えば、図1に示すような、コア層2と、該コア層2を被覆するシェル層4と、を有する2層のコア・シェル構造の研磨材粒子10が用いられる。
コア層2には、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th又はアルカリ土類金属(カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)及びラジウム(Ra))から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物が含有されている。
シェル層4には、酸化セリウムが含有されている。
本発明に係る研磨材粒子は、コア・シェル構造を有する粒子である。研磨材粒子としては、具体的には、例えば、図1に示すような、コア層2と、該コア層2を被覆するシェル層4と、を有する2層のコア・シェル構造の研磨材粒子10が用いられる。
コア層2には、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th又はアルカリ土類金属(カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)及びラジウム(Ra))から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物が含有されている。
シェル層4には、酸化セリウムが含有されている。
本発明に係る研磨材粒子は、図2に示すように、コア層2と、該コア層2を被覆する中間層6と、更にその外側に中間層6を被覆するシェル層4と、を有する3層構造であることがより好ましい。
中間層6には、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物と、酸化セリウムと、が含有されている。
中間層6には、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物と、酸化セリウムと、が含有されている。
より具体的には、3層構造の研磨材粒子20は、酸化イットリウム等の酸化物を含むコア層2と、コア層2の外側に形成され、酸化イットリウム等の酸化物と酸化セリウムとを含む中間層6と、中間層6の更に外側に形成され、酸化セリウムを含むシェル層4と、を有している。
例えば、図3に示されるように、コア層2には酸化セリウムはほとんど含まれておらず、酸化イットリウム等の酸化物がほぼ100mol%となっている。そして、中間層6において、酸化セリウムの含有率は、中間層6の内側(コア層2側)から、中間層6の外側(シェル層4側)へ向かって、一定の濃度勾配で組成が変化(増加)している。なお、中間層6に含まれる酸化セリウムの割合は、コア層2に含まれる酸化セリウムの割合以上であって、シェル層4に含まれる酸化セリウムの割合以下であればよい。中間層6の外側に形成されるシェル層4には、酸化セリウムがほぼ100mol%の割合で含有されている。
シェル層4に含まれる酸化セリウムの割合は、50〜100mol%の範囲内であることが好ましく、75mol%以上であることがより好ましい。研磨材粒子の表面となるシェル層4に含まれる酸化セリウムの割合を100mol%に近づけることで、酸化セリウムの持つ優れた研磨速度を発揮することができる。
例えば、図3に示されるように、コア層2には酸化セリウムはほとんど含まれておらず、酸化イットリウム等の酸化物がほぼ100mol%となっている。そして、中間層6において、酸化セリウムの含有率は、中間層6の内側(コア層2側)から、中間層6の外側(シェル層4側)へ向かって、一定の濃度勾配で組成が変化(増加)している。なお、中間層6に含まれる酸化セリウムの割合は、コア層2に含まれる酸化セリウムの割合以上であって、シェル層4に含まれる酸化セリウムの割合以下であればよい。中間層6の外側に形成されるシェル層4には、酸化セリウムがほぼ100mol%の割合で含有されている。
シェル層4に含まれる酸化セリウムの割合は、50〜100mol%の範囲内であることが好ましく、75mol%以上であることがより好ましい。研磨材粒子の表面となるシェル層4に含まれる酸化セリウムの割合を100mol%に近づけることで、酸化セリウムの持つ優れた研磨速度を発揮することができる。
その他の態様として、図4に示すような3層構造であってもよい。
すなわち、中間層6に含有される酸化イットリウム等の酸化物と酸化セリウムとの割合が、研磨材粒子の中心からの距離にかかわらず一定で、ほぼ半分ずつとなるように構成されていてもよい。
すなわち、中間層6に含有される酸化イットリウム等の酸化物と酸化セリウムとの割合が、研磨材粒子の中心からの距離にかかわらず一定で、ほぼ半分ずつとなるように構成されていてもよい。
また、コア層2と中間層6とで実質的に一つの層(以下、複合層8とする。)を形成し、当該複合層8に所定の濃度勾配で酸化セリウムが含有された、複合層8とシェル層4との2層構造を有する研磨材粒子としてもよい。具体的には、図5に示すように、研磨材粒子20の中心(複合層8の中心)から、シェル層4側へ向かって、酸化セリウムの含有率が一定の濃度勾配で組成が変化(増加)するように構成されていてもよい。
また、図6に示すように、複合層8に含有される酸化イットリウム等の酸化物と酸化セリウムとの割合が、研磨材粒子20の中心からの距離にかかわらず一定で、ほぼ半分ずつとなるように構成されていてもよい。
なお、研磨材粒子に含まれる酸化物は、使用される際にかかる応力に対して壊れにくいものであれば、特に限定されるものではない。
また、コア層2に含まれる酸化物と中間層6に含まれる酸化物とは、同一であることが層間の結合力を保つために好ましいが、これに限定するものではなく、コア層2と中間層6とで異なる元素の酸化物が含まれていてもよい。
また、コア層2に含まれる酸化物と中間層6に含まれる酸化物とは、同一であることが層間の結合力を保つために好ましいが、これに限定するものではなく、コア層2と中間層6とで異なる元素の酸化物が含まれていてもよい。
(研磨材粒子の特性)
研磨材粒子は、その使用用途によって粒子径に対する要求レベルは異なるが、研磨後の仕上がり表面精度が高くなるにつれて、使用される研磨材に含まれる研磨材粒子の微粒子化が必要になり、例えば、半導体デバイスの製造工程で使用する際には平均粒子径が2.0μm以下である必要がある。しかし、研磨材粒子の粒子径は、小さくなるほど研磨後の仕上がり表面精度が高くなるのに対して、研磨速度は遅くなる傾向があり、例えば、0.02μm未満の粒子径では、セリウム系研磨材の研磨速度がコロイダルシリカ等の研磨材に比べて速いという優位性が失われてしまう。したがって、研磨材粒子の平均粒子径としては、0.02〜2.0μmの範囲内が好ましく、更には0.1〜1.0μmの範囲内がより好ましい。
また、研磨加工後の平面精度を高めるため、できるだけ粒子径が揃っており、粒子径分布変動係数が小さい研磨材を使用することが望ましい。
研磨材粒子は、その使用用途によって粒子径に対する要求レベルは異なるが、研磨後の仕上がり表面精度が高くなるにつれて、使用される研磨材に含まれる研磨材粒子の微粒子化が必要になり、例えば、半導体デバイスの製造工程で使用する際には平均粒子径が2.0μm以下である必要がある。しかし、研磨材粒子の粒子径は、小さくなるほど研磨後の仕上がり表面精度が高くなるのに対して、研磨速度は遅くなる傾向があり、例えば、0.02μm未満の粒子径では、セリウム系研磨材の研磨速度がコロイダルシリカ等の研磨材に比べて速いという優位性が失われてしまう。したがって、研磨材粒子の平均粒子径としては、0.02〜2.0μmの範囲内が好ましく、更には0.1〜1.0μmの範囲内がより好ましい。
また、研磨加工後の平面精度を高めるため、できるだけ粒子径が揃っており、粒子径分布変動係数が小さい研磨材を使用することが望ましい。
<研磨材粒子の製造方法>
以下に研磨材粒子の製造方法として、3層構造を有する研磨材粒子20の製造方法を示すが、一例であって、これに限定されるものではない。また、中間層6のないコア・シェル2層構造や、コア層2と中間層6とに区別のない2層構造にも、適宜適用することができる。
以下に研磨材粒子の製造方法として、3層構造を有する研磨材粒子20の製造方法を示すが、一例であって、これに限定されるものではない。また、中間層6のないコア・シェル2層構造や、コア層2と中間層6とに区別のない2層構造にも、適宜適用することができる。
本発明に係る研磨材粒子の製造方法は、主に、以下の5工程からなる。
(i)コア層形成工程
(ii)中間層形成工程
(iii)シェル層形成工程
(iv)固液分離工程
(v)焼成工程
以下、各工程について、順次説明する。
なお、以下では、研磨材粒子20を構成する各層について、特定元素の酸化物ではなく、炭酸塩等の塩から構成されている場合であっても、便宜上、コア層2、中間層6、シェル層4と称する。
(i)コア層形成工程
(ii)中間層形成工程
(iii)シェル層形成工程
(iv)固液分離工程
(v)焼成工程
以下、各工程について、順次説明する。
なお、以下では、研磨材粒子20を構成する各層について、特定元素の酸化物ではなく、炭酸塩等の塩から構成されている場合であっても、便宜上、コア層2、中間層6、シェル層4と称する。
(i)コア層形成工程
コア層形成工程では、まず、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩を含有する水溶液に尿素系化合物を添加して、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩基性炭酸塩を分散させた第1分散溶液を調製する。
コア層形成工程では、まず、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩を含有する水溶液に尿素系化合物を添加して、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩基性炭酸塩を分散させた第1分散溶液を調製する。
Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩としては、硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩等を用いることができるが、硝酸塩を使用することが好ましい。
また、尿素系化合物としては、尿素、尿素の塩(例えば、硝酸塩、塩酸塩等)、N,N′−ジメチルアセチル尿素、N,N′−ジベンゾイル尿素、ベンゼンスルホニル尿素、p−トルエンスルホニル尿素、トリメチル尿素、テトラエチル尿素、テトラメチル尿素、トリフェニル尿素、テトラフェニル尿素、N−ベンゾイル尿素、メチルイソ尿素、エチルイソ尿素等が挙げられるが、好ましくは尿素である。
なお、以下では、尿素を用いて塩基性炭酸塩を形成させる場合について示すが、一例であって、これに限定されるものではない。
また、尿素系化合物としては、尿素、尿素の塩(例えば、硝酸塩、塩酸塩等)、N,N′−ジメチルアセチル尿素、N,N′−ジベンゾイル尿素、ベンゼンスルホニル尿素、p−トルエンスルホニル尿素、トリメチル尿素、テトラエチル尿素、テトラメチル尿素、トリフェニル尿素、テトラフェニル尿素、N−ベンゾイル尿素、メチルイソ尿素、エチルイソ尿素等が挙げられるが、好ましくは尿素である。
なお、以下では、尿素を用いて塩基性炭酸塩を形成させる場合について示すが、一例であって、これに限定されるものではない。
Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の水溶液中でのイオン濃度は0.001〜0.1mol/Lの範囲内で、尿素濃度は前述のイオン濃度の5〜50倍であることが好ましい。これは、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の水溶液中でのイオン濃度及び尿素の濃度が当該範囲内であれば、結果として、単分散性を示す球形状の研磨材粒子を合成することができるためである。
混合された水溶液を80℃以上で加熱撹拌し、コア層2となる、水溶液中(以下、第1分散溶液とする。)に分散された塩基性炭酸塩を成長させる。
なお、加熱撹拌の際には、十分な撹拌効率を得られれば、特に撹拌機は限定されないが、より高い撹拌効率を得るためには、ローター・ステータータイプの撹拌機を使用することが好ましい。
混合された水溶液を80℃以上で加熱撹拌し、コア層2となる、水溶液中(以下、第1分散溶液とする。)に分散された塩基性炭酸塩を成長させる。
なお、加熱撹拌の際には、十分な撹拌効率を得られれば、特に撹拌機は限定されないが、より高い撹拌効率を得るためには、ローター・ステータータイプの撹拌機を使用することが好ましい。
(ii)中間層形成工程
中間層形成工程では、コア層形成工程により形成された塩基性炭酸塩を含む第1分散溶液に、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる、コア層形成工程に用いた元素の塩、例えば、イットリウム硝酸塩を含有する水溶液とセリウムの塩を含有する水溶液とを添加する。コア層2となるイットリウムの塩基性炭酸塩の外側にイットリウムとセリウムとが混合された中間層6を形成することにより、コア層2を更に粒子成長させ、より粒子径の大きな塩基性炭酸塩を得ることができる。
第1分散溶液に添加する各水溶液の添加速度は、第1分散溶液1Lあたり0.003〜3.0mmol/minの範囲内が好ましく、特に、全添加量に占めるセリウムの割合が90mol%未満であることが好ましい。これは、添加速度及び添加量に占めるセリウムの割合が、当該範囲を外れると、形成される研磨材粒子が単分散性を示す球形状粒子とすることが難しくなるためである。
また、第1分散溶液は、上記速度で各水溶液を添加されながら、80℃以上で加熱撹拌されることが好ましい。これは、80℃以下で加熱撹拌されると、コア層形成工程において添加された尿素の分解が進まなくなり、粒子形成が阻害されるためである。
なお、コア層2の外側に中間層6が形成された粒子を分散させた分散溶液を、第2分散溶液とする。
中間層形成工程では、コア層形成工程により形成された塩基性炭酸塩を含む第1分散溶液に、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる、コア層形成工程に用いた元素の塩、例えば、イットリウム硝酸塩を含有する水溶液とセリウムの塩を含有する水溶液とを添加する。コア層2となるイットリウムの塩基性炭酸塩の外側にイットリウムとセリウムとが混合された中間層6を形成することにより、コア層2を更に粒子成長させ、より粒子径の大きな塩基性炭酸塩を得ることができる。
第1分散溶液に添加する各水溶液の添加速度は、第1分散溶液1Lあたり0.003〜3.0mmol/minの範囲内が好ましく、特に、全添加量に占めるセリウムの割合が90mol%未満であることが好ましい。これは、添加速度及び添加量に占めるセリウムの割合が、当該範囲を外れると、形成される研磨材粒子が単分散性を示す球形状粒子とすることが難しくなるためである。
また、第1分散溶液は、上記速度で各水溶液を添加されながら、80℃以上で加熱撹拌されることが好ましい。これは、80℃以下で加熱撹拌されると、コア層形成工程において添加された尿素の分解が進まなくなり、粒子形成が阻害されるためである。
なお、コア層2の外側に中間層6が形成された粒子を分散させた分散溶液を、第2分散溶液とする。
(iii)シェル層形成工程
シェル層形成工程では、中間層形成工程によりコア層2の外側に中間層6が形成された粒子を分散させた第2分散溶液に、セリウムの塩を含有する水溶液を添加して、中間層6の外側にセリウムの塩基性炭酸塩を含むシェル層4を形成し、更に粒子成長させる。
セリウムの塩を含む水溶液は、第2分散溶液1Lあたり0.003〜3.0mmol/minの範囲内の添加速度で、80℃以上で加熱撹拌しながら添加されることが好ましい。これは、添加速度が、当該範囲を外れると、形成される研磨材粒子が単分散性を示す球形状粒子とすることが難しくなるためである。加熱温度については、中間層形成工程の場合と同様、80℃以下で加熱撹拌されると、コア層形成工程において添加された尿素の分解が進まなくなり、粒子形成が阻害されるためである。
なお、中間層6の外側にシェル層4が形成された粒子を分散させた分散溶液を第3分散溶液とする。
シェル層形成工程では、中間層形成工程によりコア層2の外側に中間層6が形成された粒子を分散させた第2分散溶液に、セリウムの塩を含有する水溶液を添加して、中間層6の外側にセリウムの塩基性炭酸塩を含むシェル層4を形成し、更に粒子成長させる。
セリウムの塩を含む水溶液は、第2分散溶液1Lあたり0.003〜3.0mmol/minの範囲内の添加速度で、80℃以上で加熱撹拌しながら添加されることが好ましい。これは、添加速度が、当該範囲を外れると、形成される研磨材粒子が単分散性を示す球形状粒子とすることが難しくなるためである。加熱温度については、中間層形成工程の場合と同様、80℃以下で加熱撹拌されると、コア層形成工程において添加された尿素の分解が進まなくなり、粒子形成が阻害されるためである。
なお、中間層6の外側にシェル層4が形成された粒子を分散させた分散溶液を第3分散溶液とする。
(iv)固液分離工程
固液分離工程では、シェル層形成工程により得られた第3分散溶液から、シェル層4まで形成された粒子を固液分離の操作により回収し、研磨材前駆体を得る。
なお、固液分離工程後、必要に応じて、得られた研磨材前駆体を乾燥し、後述の焼成工程へ移行してもよい。
固液分離工程では、シェル層形成工程により得られた第3分散溶液から、シェル層4まで形成された粒子を固液分離の操作により回収し、研磨材前駆体を得る。
なお、固液分離工程後、必要に応じて、得られた研磨材前駆体を乾燥し、後述の焼成工程へ移行してもよい。
(v)焼成工程
焼成工程では、固液分離工程により得られた塩基性炭酸塩の研磨材前駆体を、空気中若しくは酸化性雰囲気中で、400℃以上で焼成する。焼成された研磨材前駆体は、酸化物となり、外側が酸化セリウムで覆われた研磨材粒子となる。
焼成工程では、固液分離工程により得られた塩基性炭酸塩の研磨材前駆体を、空気中若しくは酸化性雰囲気中で、400℃以上で焼成する。焼成された研磨材前駆体は、酸化物となり、外側が酸化セリウムで覆われた研磨材粒子となる。
<酸化剤>
本発明のCMP用研磨液に含有される酸化剤は研磨対象物(例えば、SiC単結晶基板やGaN単結晶基板)の被研磨面に酸化層を形成するものである。この酸化層を機械的な力で被研磨面から除去することにより、研磨対象物の研磨が促進される。
すなわち、SiCやGaN等の化合物半導体は、非酸化物であり、研磨されにくいものである。しかし、CMP用研磨液中の酸化剤により表面に酸化層を形成できる。この形成された酸化層は、研磨対象物に比べて硬度が低く研磨されやすいので、砥粒であるコア・シェル型酸化セリウム粒子により効率的に除去できる。その結果高い研磨速度が発現する。
本発明のCMP用研磨液に含有される酸化剤は研磨対象物(例えば、SiC単結晶基板やGaN単結晶基板)の被研磨面に酸化層を形成するものである。この酸化層を機械的な力で被研磨面から除去することにより、研磨対象物の研磨が促進される。
すなわち、SiCやGaN等の化合物半導体は、非酸化物であり、研磨されにくいものである。しかし、CMP用研磨液中の酸化剤により表面に酸化層を形成できる。この形成された酸化層は、研磨対象物に比べて硬度が低く研磨されやすいので、砥粒であるコア・シェル型酸化セリウム粒子により効率的に除去できる。その結果高い研磨速度が発現する。
本発明のCMP用研磨液に含有される酸化剤は、酸化還元電位が0.5V以上の遷移金属を含有するものである。酸化還元電位が0.5V以上の遷移金属を含有する酸化剤としては、例えば、過マンガン酸イオン、バナジン酸イオン、ニクロム酸イオン、硝酸セリウムアンモニウム、硝酸鉄(III)九水和物、硝酸銀、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングストモリブデン酸、リンバナドモリブデン酸等を挙げることができる。中でも、過マンガン酸イオンは、酸化反応の反応速度が大きいので、酸化力の強さを速やかに発揮することができ、ひいては、研磨速度を向上させることができるため、特に好ましい。
過マンガン酸イオンについては、酸化力に指標である酸化還元電位が1.70Vと一般的に用いられる過塩素酸カリウム(KCLO4 酸化還元電位1.20V)や次亜塩素酸ナトリウム(NaCLO 酸化還元電位1.63V)より高いため、SiC単結晶基板の被研磨面との反応が十分であり、研磨速度を大きくできる。なお、過マンガン酸イオンの供給源としては、過マンガン酸カリウムや過マンガン酸ナトリウム等の過マンガン酸塩が好ましい。
研磨速度を大きくするために必要な、CMP用研磨液中における過マンガン酸イオンの含有割合(濃度)は、0.015〜5質量%が好ましい。0.015質量%以上であると、酸化剤としての効果が期待でき、研磨により平滑な面を形成するのに非常に長い時間を要したり、被研磨面にスクラッチが発生したりするおそれがない。5質量%以下であると、過マンガン酸塩が、CMP用研磨液に溶解できずに析出する、といったことがない。このため、析出した固体の過マンガン酸塩が被研磨面と接触することを回避でき、この結果、スクラッチが発生することを抑制できる。なお、研磨材に含まれる過マンガン酸イオンの含有割合は、0.02〜4質量%が更に好ましく、0.05〜3質量%が特に好ましい。
<CMP用研磨液のpH調整剤>
本発明におけるCMP用研磨液のpHは、研磨速度に影響を与える場合があるため、適宜調整することが可能である。CMP用研磨液のpHを低くしたい場合には、硝酸、塩酸及び硫酸等の無機酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、グルコン酸、クエン酸一水和物、コハク酸、アジピン酸及びフマル酸等の有機酸並びにアスパラギン酸及びグルタミン酸等の酸性アミノ酸が利用できる。また、CMP用研磨液のpHを高くしたい場合には、アンモニアや、エタノールアミン等のアミン類並びにグリシン、4−アミノ酪酸、6−アミノヘキサン酸、12−アミノラウリン酸、アルギニン及びグリシルグリシン等の中性若しくは塩基性アミノ酸が利用できる。本発明のCMP用研磨液においては、研磨特性及び研磨材粒子の分散安定性の点からpH11以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下が特に好ましい。
本発明におけるCMP用研磨液のpHは、研磨速度に影響を与える場合があるため、適宜調整することが可能である。CMP用研磨液のpHを低くしたい場合には、硝酸、塩酸及び硫酸等の無機酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、グルコン酸、クエン酸一水和物、コハク酸、アジピン酸及びフマル酸等の有機酸並びにアスパラギン酸及びグルタミン酸等の酸性アミノ酸が利用できる。また、CMP用研磨液のpHを高くしたい場合には、アンモニアや、エタノールアミン等のアミン類並びにグリシン、4−アミノ酪酸、6−アミノヘキサン酸、12−アミノラウリン酸、アルギニン及びグリシルグリシン等の中性若しくは塩基性アミノ酸が利用できる。本発明のCMP用研磨液においては、研磨特性及び研磨材粒子の分散安定性の点からpH11以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下が特に好ましい。
<分散媒>
本発明のCMP用研磨液においては、分散媒として、少なくとも水が含有される。水は、酸化セリウム粒子を安定に分散させるとともに、酸化剤及び必要に応じて添加される下記添加剤を分散・溶解するための媒体である。水については、特に制限はないが、配合成分に対する影響、不純物の混入、pH等への影響の観点から、純水、超純水、イオン交換水(脱イオン水)が好ましい。
本発明のCMP用研磨液においては、分散媒として、少なくとも水が含有される。水は、酸化セリウム粒子を安定に分散させるとともに、酸化剤及び必要に応じて添加される下記添加剤を分散・溶解するための媒体である。水については、特に制限はないが、配合成分に対する影響、不純物の混入、pH等への影響の観点から、純水、超純水、イオン交換水(脱イオン水)が好ましい。
<その他添加剤>
本発明のCMP用研磨液は、本発明の研磨材粒子以外の研磨材や、広く一般的にCMP用研磨液に添加される、粘度調整剤、緩衝剤、界面活性剤、キレート剤等の添加剤を混合してもよい。
本発明のCMP用研磨液は、本発明の研磨材粒子以外の研磨材や、広く一般的にCMP用研磨液に添加される、粘度調整剤、緩衝剤、界面活性剤、キレート剤等の添加剤を混合してもよい。
[非酸化物単結晶基板]
本発明のCMP用研磨液によって研磨される対象物は、非酸化物単結晶基板である。非酸化物単結晶基板としては炭化ケイ素(SiC)単結晶基板や窒化ガリウム(GaN)単結晶基板のような化合物半導体基板が挙げられる。特に前記SiC単結晶基板やGaN単結晶基板のような、修正モース硬度が10以上の単結晶基板の研磨に本発明のCMP用研磨液を用いることで、高速研磨の効果をより一層得ることができる。
本発明のCMP用研磨液によって研磨される対象物は、非酸化物単結晶基板である。非酸化物単結晶基板としては炭化ケイ素(SiC)単結晶基板や窒化ガリウム(GaN)単結晶基板のような化合物半導体基板が挙げられる。特に前記SiC単結晶基板やGaN単結晶基板のような、修正モース硬度が10以上の単結晶基板の研磨に本発明のCMP用研磨液を用いることで、高速研磨の効果をより一層得ることができる。
[研磨装置]
研磨装置としては、半導体基板を保持するホルダーと研磨布(パッド)とを貼り付けた、回転数が変更可能なモーター等が取り付けてある定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等が使用でき、特に制限されない。また、研磨布にはCMP用研磨液が保持されるような溝加工が施されていることが好ましい。
研磨条件には制限はないが、定盤の回転速度は半導体基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましく、半導体基板にかける圧力は研磨後に傷が発生しないように1kg/cm2以下が好ましい。研磨している間、研磨布にはスラリーをポンプ等で連続的に供給する。この供給量には制限はないが、研磨布の表面が常にスラリーで覆われていることが好ましい。
研磨装置としては、半導体基板を保持するホルダーと研磨布(パッド)とを貼り付けた、回転数が変更可能なモーター等が取り付けてある定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等が使用でき、特に制限されない。また、研磨布にはCMP用研磨液が保持されるような溝加工が施されていることが好ましい。
研磨条件には制限はないが、定盤の回転速度は半導体基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましく、半導体基板にかける圧力は研磨後に傷が発生しないように1kg/cm2以下が好ましい。研磨している間、研磨布にはスラリーをポンプ等で連続的に供給する。この供給量には制限はないが、研磨布の表面が常にスラリーで覆われていることが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお、実施例において「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量%」を表す。
[研磨材粒子の作製]
<研磨材粒子[1]の作製>
まず、0.01mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液300mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液300mLとの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[1]を作製した。
<研磨材粒子[1]の作製>
まず、0.01mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液300mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液300mLとの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[1]を作製した。
得られた研磨材粒子[1]は、粒子100個の走査型電子顕微鏡写真(SEM像)から、平均粒子径0.40μm、粒子径分布の変動係数11%の単分散粒子であることが確認された。なお、粒子径分布変動係数は、以下の式で求めた。
変動係数(%)=(粒子径分布の標準偏差/平均粒子径)×100
変動係数(%)=(粒子径分布の標準偏差/平均粒子径)×100
また、研磨材粒子[1]を日立ハイテクノロジーズ製集束イオンビーム(FB−2000A)により断面加工を行い、粒子中心付近を通る面を切り出した。切断面より、日立ハイテクノロジーズ製STEM−EDX(HD−2000)を使用して元素分析を行い、粒子組成の分布評価を行った結果、研磨材粒子[1]は3層構造であり、研磨材粒子の断面において、直径0.3μmの酸化イットリウムのコア層、厚さ0.04μmの中間層(酸化イットリウム:酸化セリウム=1:4)、最表面に厚さ0.01μmの酸化セリウムのシェル層が形成されていることが分かった。
<研磨材粒子[2]の作製>
まず、0.05mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が1.0mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液300mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液300mLとの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[2]を作製した。
まず、0.05mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が1.0mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液300mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液300mLとの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[2]を作製した。
研磨材粒子[1]と同様に、研磨材粒子[2]の粒子径及び元素分析の評価を行った結果、研磨材粒子[2]は、平均粒子径0.62μm、変動係数14%の単分散粒子であり、直径0.57μmのコア層(酸化イットリウム)、厚さ0.02μmの中間層(酸化イットリウム:酸化セリウム=1:4)、厚さ0.005μmのシェル層(酸化セリウム)の3層構造であった。
<研磨材粒子[3]の作製>
まず、0.1mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が2.0mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液300mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液300mLとの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[3]を作製した。
まず、0.1mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が2.0mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液300mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液300mLとの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[3]を作製した。
研磨材粒子[1]と同様に、研磨材粒子[3]の粒子径及び元素分析の評価を行った結果、研磨材粒子[3]は、平均粒子径0.75μm、変動係数19%の単分散粒子であり、直径0.72μmのコア層(酸化イットリウム)、厚さ0.01μmの中間層(酸化イットリウム:酸化セリウム=1:4)、厚さ0.005μmのシェル層(酸化セリウム)の3層構造であった。
<研磨材粒子[4]の作製>
まず、0.01mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのイットリウム硝酸水溶液300mLを(10−0.16t)mL/minの添加速度で、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液300mLを(0.16t)mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。ただし、tは時間(分)を表す。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[4]を作製した。
まず、0.01mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのイットリウム硝酸水溶液300mLを(10−0.16t)mL/minの添加速度で、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液300mLを(0.16t)mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。ただし、tは時間(分)を表す。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[4]を作製した。
研磨材粒子[1]と同様に、研磨材粒子[4]の粒子径及び元素分析の評価を行った結果、研磨材粒子[4]は、平均粒子径0.37μm、変動係数15%の単分散粒子であり、直径0.24μmのコア層(酸化イットリウム)、厚さ0.06μmの中間層(酸化イットリウム:酸化セリウム=1:1)、厚さ0.005μmのシェル層(酸化セリウム)の3層構造であった。
<研磨材粒子[5]の作製>
まず、0.005mol/Lのイットリウムと0.005mol/Lのセリウムを含む硝酸水溶液10Lを用意し、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液600mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液600mLとの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[5]を作製した。
まず、0.005mol/Lのイットリウムと0.005mol/Lのセリウムを含む硝酸水溶液10Lを用意し、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液600mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液600mLとの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[5]を作製した。
研磨材粒子[1]と同様に、研磨材粒子[5]の粒子径及び元素分析の評価を行った結果、研磨材粒子[5]は、平均粒子径0.38μm、変動係数19%の単分散粒子であり、中心部に酸化イットリウムと酸化セリウムとが混在した、直径0.31μmの複合層と、厚さ0.035μmのシェル層(酸化セリウム)とからなる2層構造であった。なお、複合層における、直径0.25〜0.31μmの領域には、中心部に比べてセリウム比の高い領域が存在していた。
<研磨材粒子[6]の作製>
まず、0.01mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、0.40mol/Lのイットリウム硝酸水溶液600mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[6]を作製した。
まず、0.01mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、0.40mol/Lのイットリウム硝酸水溶液600mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
次いで、得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[6]を作製した。
研磨材粒子[1]と同様に、研磨材粒子[6]の粒子径及び元素分析の評価を行った結果、研磨材粒子[6]は、平均粒子径0.45μm、変動係数15%の単分散粒子であり、直径0.43μmのコア層(酸化イットリウム)、厚さ0.01μmのシェル層(酸化セリウム)の2層構造であった。
<研磨材粒子[7]の作製>
まず、水10Lを用意し、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃になるまで加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液600mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液600mLとの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[7]を作製した。
まず、水10Lを用意し、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃になるまで加熱撹拌した。
次いで、得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液600mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液600mLとの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
最後に、得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して研磨材粒子[7]を作製した。
研磨材粒子[1]と同様に、研磨材粒子[7]の粒子径及び元素分析の評価を行った結果、研磨材粒子[7]は、平均粒子径0.40μm、変動係数13%の単分散粒子であり、酸化イットリウム:酸化セリウム=1:4の1層構造であった。
<研磨材粒子[8]の作製>
炭酸セリウム水和物2kgを白金製容器に入れ、800℃で2時間、空気中で焼成することにより、黄白色の粉末を約1kg得た。この粉末をX線回折法で相同定を行ったところ酸化セリウムであることを確認した。この酸化セリウム粉末1kgを、ジェットミルを用いて乾式粉砕して、研磨材粒子[8]を作製した。
炭酸セリウム水和物2kgを白金製容器に入れ、800℃で2時間、空気中で焼成することにより、黄白色の粉末を約1kg得た。この粉末をX線回折法で相同定を行ったところ酸化セリウムであることを確認した。この酸化セリウム粉末1kgを、ジェットミルを用いて乾式粉砕して、研磨材粒子[8]を作製した。
研磨材粒子[8]は、粒径1〜3μmの大きな多結晶粒子と、粒径0.5〜1μmの多結晶粒子が混在した多分散粒子の酸化セリウム1層構造であった。
<CMP用研磨液の調製>
以下にCMP用研磨液[1]〜[17]を調製した方法を説明する。
なお、この実施例において調製したCMP用研磨液[1]〜[17]の各成分の含有割合を表1に示している。表1の酸化剤濃度は、イオンである過マンガン酸イオンの濃度ではなく、過マンガン酸カリウムの濃度(質量%)である。また、酸化剤として、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム又は過酸化水素を使用したものについては、それぞれの酸化剤自体(過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素)の濃度(質量%)である。
以下にCMP用研磨液[1]〜[17]を調製した方法を説明する。
なお、この実施例において調製したCMP用研磨液[1]〜[17]の各成分の含有割合を表1に示している。表1の酸化剤濃度は、イオンである過マンガン酸イオンの濃度ではなく、過マンガン酸カリウムの濃度(質量%)である。また、酸化剤として、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム又は過酸化水素を使用したものについては、それぞれの酸化剤自体(過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素)の濃度(質量%)である。
(CMP用研磨液[1]の調製)
表1に示す酸化剤である過マンガン酸カリウムを純水に加え、撹拌翼を用いて10分間撹拌した。次に上記研磨材粒子[1]を加え10分間撹拌したのち、pH調整剤として硝酸を加えて表1に記載のpHに調整し、CMP用研磨液[1]を得た。なお、CMP用研磨液[1]全体に対する研磨材粒子の濃度(砥粒濃度)は、1.000質量%とした。
表1に示す酸化剤である過マンガン酸カリウムを純水に加え、撹拌翼を用いて10分間撹拌した。次に上記研磨材粒子[1]を加え10分間撹拌したのち、pH調整剤として硝酸を加えて表1に記載のpHに調整し、CMP用研磨液[1]を得た。なお、CMP用研磨液[1]全体に対する研磨材粒子の濃度(砥粒濃度)は、1.000質量%とした。
(CMP用研磨液[2]〜[6]の調製)
研磨材粒子[1]を研磨材粒子[2]〜[6]に変更する以外は、CMP用研磨液[1]の調製と同様の方法で、CMP用研磨液[2]〜[6]を調製した。
研磨材粒子[1]を研磨材粒子[2]〜[6]に変更する以外は、CMP用研磨液[1]の調製と同様の方法で、CMP用研磨液[2]〜[6]を調製した。
(CMP用研磨液[7]及び[8]の調製)
使用した過マンガン酸カリウム(酸化剤)の濃度(質量%)を表1に記載のように変更した以外は、CMP用研磨液[1]の調製と同様の方法で、CMP用研磨液[7]及び[8]を調製した。
使用した過マンガン酸カリウム(酸化剤)の濃度(質量%)を表1に記載のように変更した以外は、CMP用研磨液[1]の調製と同様の方法で、CMP用研磨液[7]及び[8]を調製した。
(CMP用研磨液[9]及び[10]の調製)
使用した砥粒濃度(質量%)を表1に記載のように変更した以外は、CMP用研磨液[1]の調製と同様の方法で、CMP用研磨液[9]及び[10]を調製した。
使用した砥粒濃度(質量%)を表1に記載のように変更した以外は、CMP用研磨液[1]の調製と同様の方法で、CMP用研磨液[9]及び[10]を調製した。
(CMP用研磨液[11]及び[12]の調製)
CMP用研磨液のpHを変更した以外は、CMP用研磨液[1]の調製と同様の方法で、CMP用研磨液[11]及び[12]を調製した。
CMP用研磨液のpHを変更した以外は、CMP用研磨液[1]の調製と同様の方法で、CMP用研磨液[11]及び[12]を調製した。
<比較例>
(CMP用研磨液[13]及び[14]の調製)
研磨材粒子[1]を研磨材粒子[7]又は[8]に変更する以外は、CMP用研磨液[1]の調製と同様の方法で、CMP用研磨液[13]及び[14]を調製した。
(CMP用研磨液[13]及び[14]の調製)
研磨材粒子[1]を研磨材粒子[7]又は[8]に変更する以外は、CMP用研磨液[1]の調製と同様の方法で、CMP用研磨液[13]及び[14]を調製した。
(CMP用研磨液[15]〜[17]の調製)
酸化剤を過マンガン酸カリウムから、表1に記載の酸化剤に変更する以外は、CMP用研磨液[1]の調製と同様の方法で、CMP用研磨液[15]〜[17]を調製した。
酸化剤を過マンガン酸カリウムから、表1に記載の酸化剤に変更する以外は、CMP用研磨液[1]の調製と同様の方法で、CMP用研磨液[15]〜[17]を調製した。
(研磨速度の計算)
研磨装置は、MAT社製(製品名「BC−15CN」)を使用した。この研磨装置には、半導体装置研磨用パッドとしてロデールニッタ(株)社製(製品名「IC1000/Suba400」)を定盤上に貼り付け、また、基板取付け用ヘッド部に吸着パッドを取り付けた。研磨速度は、7.62cm(3インチ)径で主面C軸に対するオフ角が4°のSiC単結晶基板のSi面側を上記研磨装置で研磨し評価した。
具体的には、まず、研磨荷重を5psi(34.5kPa)、基板保持部のヘッド回転数を70rpm、パット装着部である研磨定盤部分の回転数を70rpm、CMP用研磨液の供給量を100ml/分で30分研磨を行った。
次に、光干渉式膜厚測定装置(大日本スクリーン製造(株)製:製品名「ラムダエースVM2000」)を用いて、研磨前後の膜厚変化を測定し、研磨速度(nm/h)を計算した。
研磨装置は、MAT社製(製品名「BC−15CN」)を使用した。この研磨装置には、半導体装置研磨用パッドとしてロデールニッタ(株)社製(製品名「IC1000/Suba400」)を定盤上に貼り付け、また、基板取付け用ヘッド部に吸着パッドを取り付けた。研磨速度は、7.62cm(3インチ)径で主面C軸に対するオフ角が4°のSiC単結晶基板のSi面側を上記研磨装置で研磨し評価した。
具体的には、まず、研磨荷重を5psi(34.5kPa)、基板保持部のヘッド回転数を70rpm、パット装着部である研磨定盤部分の回転数を70rpm、CMP用研磨液の供給量を100ml/分で30分研磨を行った。
次に、光干渉式膜厚測定装置(大日本スクリーン製造(株)製:製品名「ラムダエースVM2000」)を用いて、研磨前後の膜厚変化を測定し、研磨速度(nm/h)を計算した。
(研磨傷の検出)
水銀灯の光源下での目視観察では6H−SiC単結晶基板表面に傷は見られなかったが、外観検査装置(オリンパス(株)製:製品名「オリンパスAL−2000」)で詳細に観察し、C面における傷(個/cm2)を検出した。
評価結果を表1に示す。
水銀灯の光源下での目視観察では6H−SiC単結晶基板表面に傷は見られなかったが、外観検査装置(オリンパス(株)製:製品名「オリンパスAL−2000」)で詳細に観察し、C面における傷(個/cm2)を検出した。
評価結果を表1に示す。
(まとめ)
表1から明らかなように、本発明のCMP用研磨液は、比較例のCMP用研磨液と比較して、硬度及び化学的安定性が高い、炭化ケイ素単結晶基板等の非酸化物単結晶基板を、高い研磨速度で研磨し、かつ、平滑で、結晶の原子レベルにおいても優れた表面性状にできることが分かった。
以上から、研磨材と、酸化還元電位が0.5V以上の遷移金属を含有する酸化剤と、分散媒と、を含有し、研磨材に用いられる研磨材粒子が、コア・シェル構造を有する粒子であり、コア層には、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物が含有され、かつ、シェル層には、酸化セリウムが含有されているCMP用研磨液が、硬度及び化学的安定性が高い、炭化ケイ素単結晶基板等の非酸化物単結晶基板の研磨に有用であることが確認できた。
表1から明らかなように、本発明のCMP用研磨液は、比較例のCMP用研磨液と比較して、硬度及び化学的安定性が高い、炭化ケイ素単結晶基板等の非酸化物単結晶基板を、高い研磨速度で研磨し、かつ、平滑で、結晶の原子レベルにおいても優れた表面性状にできることが分かった。
以上から、研磨材と、酸化還元電位が0.5V以上の遷移金属を含有する酸化剤と、分散媒と、を含有し、研磨材に用いられる研磨材粒子が、コア・シェル構造を有する粒子であり、コア層には、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物が含有され、かつ、シェル層には、酸化セリウムが含有されているCMP用研磨液が、硬度及び化学的安定性が高い、炭化ケイ素単結晶基板等の非酸化物単結晶基板の研磨に有用であることが確認できた。
2 コア層
4 シェル層
6 中間層
8 複合層
10、20 研磨材粒子
4 シェル層
6 中間層
8 複合層
10、20 研磨材粒子
Claims (4)
- 研磨材と、酸化還元電位が0.5V以上の遷移金属を含有する酸化剤と、分散媒と、を含有する、非酸化物単結晶基板を研磨するためのCMP用研磨液であって、
前記研磨材に用いられる研磨材粒子が、コア・シェル構造を有する粒子であり、
コア層には、アルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ジルコニウム(Zr)、インジウム(In)、スズ(Sn)、イットリウム(Y)、ガトリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、トリウム(Th)及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物が含有され、かつ、
シェル層には、酸化セリウムが含有されていることを特徴とするCMP用研磨液。 - 前記研磨材粒子が、前記コア層と前記シェル層との間に中間層を更に備え、かつ、
前記中間層には、アルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ジルコニウム(Zr)、インジウム(In)、スズ(Sn)、イットリウム(Y)、ガトリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、トリウム(Th)及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物と、酸化セリウムとが含有されていることを特徴とする請求項1に記載のCMP用研磨液。 - 前記酸化剤が、過マンガン酸イオンであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のCMP用研磨液。
- 前記非酸化物単結晶基板が、炭化ケイ素(SiC)単結晶基板又は窒化ガリウム(GaN)単結晶基板である請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のCMP用研磨液。
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-
2014
- 2014-06-06 JP JP2014117581A patent/JP2015229750A/ja active Pending
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